(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155285
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】加熱調理器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/00 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
A47J27/00 103A
A47J27/00 103Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023069890
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】町井 健太
(72)【発明者】
【氏名】根岸 和善
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA09
4B055BA63
4B055CA02
4B055CA90
4B055CC04
4B055DB14
(57)【要約】
【課題】平面視で一方向に長い形状を有する容器を備えた加熱調理器において、容器の短軸側への加熱の集中を抑制して加熱ムラを抑制した調理を行うことができる加熱調理器を得る。
【解決手段】加熱調理器は、平面視で一方向に長い形状の容器と、吸気口及び排気口が形成された底面ケースを有し、底面ケースと容器との間に隙間が形成されるように容器を収容する本体と、容器を加熱する加熱装置と、吸気口から本体の内部へ外気を吸引する冷却ファンと、を備え、吸気口と排気口とは、底面ケース及び容器の平面視で容器の短軸の一端側と他端側とに配置されている。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視で一方向に長い形状の容器と、
吸気口及び排気口が形成された底面ケースを有し、前記底面ケースと前記容器との間に隙間が形成されるように前記容器を収容する本体と、
前記容器を加熱する加熱装置と、
前記吸気口から前記本体の内部へ外気を吸引する冷却ファンと、を備え、
前記吸気口と前記排気口とは、前記底面ケース及び前記容器の平面視で前記容器の短軸の一端側と他端側とに配置されている
加熱調理器。
【請求項2】
前記容器の長軸方向において、前記吸気口の幅は、前記加熱装置の幅よりも短い
請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記加熱装置は、前記底面ケース及び前記加熱装置の平面視で前記吸気口と重ならないように前記吸気口よりも内側に配置されている
請求項2に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記吸気口の上方に配置された誘導壁を備えた
請求項3に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記排気口の開口面積は、前記吸気口の開口面積よりも大きい
請求項1~4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記底面ケースには、2つの長軸側排気口が形成されており、
2つの前記長軸側排気口は、前記排気口に対して前記容器の長軸方向における一方側と他方側とに配置されており、
2つの前記長軸側排気口の総開口面積は、前記排気口の開口面積よりも小さい
請求項1~4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記本体の内部であって前記排気口と2つの前記長軸側排気口のそれぞれとの間に設けられた2つの分流壁を備えた
請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記本体の内部であって前記容器の短軸方向の外側に配置され、前記加熱装置を駆動させる制御装置を備えた
請求項1~4のいずれか一項に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一方向に長い容器を備えた加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
加熱調理器において、食材及び調味液等の被調理物を収納する容器が、平面視で一方向に長い形状(例えば、楕円形又は長円形等)とされたものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の容器(釜、又は内釜ともいう)は、その下端部の平面形状を円形とし、上方に向けて前後方向よりも左右方向を大きく拡径させて横長形状としたものであり、円形である釜の下端部に円形の加熱装置(電磁コイル、又は加熱コイルともいう)が配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の加熱調理器のように、平面視で横長形状の容器を円形の加熱手段によって加熱する場合、容器の長軸側への加熱効率が悪く、容器の短軸側に加熱が集中する。また、仮に加熱装置の形状を容器の形状に合わせた横長の楕円形とした場合、容器の長軸側への加熱効率の向上は図ることができるが、容器の短軸側の加熱装置が互いに近く配置され、容器の長軸側よりも短軸側に加熱が集中してしまう。したがって、容器の形状が平面視で一方向に長い形状である場合、加熱装置が円形でも楕円形でも、本体の内部では、長軸側の加熱装置の近傍と短軸側の加熱装置の近傍とで空間温度に差が生じ、容器内に収容された被調理物の加熱ムラが生じる。
【0005】
本開示は、上記のような課題を背景としてなされたものであり、平面視で一方向に長い形状を有する容器を備えた加熱調理器において、容器の短軸側への加熱の集中を抑制して加熱ムラを抑制した調理を行うことができる加熱調理器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る加熱調理器は、平面視で一方向に長い形状の容器と、吸気口及び排気口が形成された底面ケースを有し、前記底面ケースと前記容器との間に隙間が形成されるように前記容器を収容する本体と、前記容器を加熱する加熱装置と、前記吸気口から前記本体の内部へ外気を吸引する冷却ファンと、を備え、前記吸気口と前記排気口とは、前記底面ケース及び前記容器の平面視で前記容器の短軸の一端側と他端側とに配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示では、平面視で一方向に長い形状の容器を備えた加熱調理器において、吸気口と排気口とが、底面ケース及び容器の平面視で容器の短軸の一端側と他端側とに配置されている。したがって、本開示によれば、本体の内部において加熱が集中する容器の短軸側の冷却効率が上昇し、容器の短軸側と長軸側との温度差を小さくして加熱ムラを抑制した調理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面図である。
【
図2】実施の形態1に係る加熱調理器100の蓋体2を開けた状態で内蓋及び内釜を取り出した状態を示す分解斜視図である。
【
図3】実施の形態1に係る加熱調理器100の外観斜視図である。
【
図5】
図4の内釜5の横方向のA-A断面を示す断面図である。
【
図6】
図4の内釜5の前後方向のB-B断面を示す断面図である。
【
図7】
図1の底面ケース10を下方前側から見た斜視図である。
【
図8】
図7の底面ケース10に冷却ファン63が設置された状態を上方前側から見た斜視図である。
【
図9】
図1の内釜カバー11に加熱コイル62及びフェライトコア65が取り付けられた状態を下方前側から見た斜視図である。
【
図10】
図1の底面ケース10と内釜5と加熱コイル62との位置関係を示す平面図である。
【
図11】
図10の底面ケース10内における加熱コイル62と空間温度との関係を模式的に示す平面図である。
【
図12】
図10の底面ケース10において吸気口の幅と加熱コイル62の長軸距離との関係を示す平面図である。
【
図13】
図10の底面ケース10において吸気口と加熱コイル62との位置関係を示す平面図である。
【
図14】
図1の本体1内における加熱コイル62と冷却ファン63との位置関係を示す縦断面図である。
【
図15】
図14の底面ケース10内における冷却風の流れを示す平面図である。
【
図16】
図1の底面ケース10に冷却ファン63と制御装置50と誘導壁17とを設置した状態を示す斜視図である。
【
図17】
図14の本体1内に誘導壁を設置した状態における加熱手段による高温部と冷却ファン63による冷却風の風路との位置関係を示す縦断面図である。
【
図18】実施の形態2に係る加熱調理器100における底面ケース210の平面図である。
【
図19】
図18の底面ケース210に冷却ファン63が設置された状態を上方前側から見た斜視図である。
【
図20】
図18の底面ケース210における排気口202及び分流壁の配置の一例を示す平面図である。
【
図21】
図18の底面ケース210内に加熱コイル62及びフェライトコア65が配置された状態における冷却風の流れを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る加熱調理器の実施の形態を、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、図面に示す加熱調理器は、本開示の加熱調理器が適用される機器の一例を示すものであり、図面に示された加熱調理器によって本開示の適用機器が限定されるものではない。また、以下の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、これらは説明のためのものであって、本開示を限定するものではない。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。なお、各図面では、各構成部材の相対的な寸法関係又は形状等が実際のものとは異なる場合がある。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器100の縦断面図である。
図2は、実施の形態1に係る加熱調理器100の蓋体2を開けた状態で内蓋22及び内釜5を取り出した状態を示す分解斜視図である。
図3は、実施の形態1に係る加熱調理器100の外観斜視図である。
図4は、
図2の内釜5の平面図である。
図5は、
図4の内釜5の横方向のA-A断面を示す断面図である。
図6は、
図4の内釜5の前後方向のB-B断面を示す断面図である。
図7は、
図1の底面ケース10を下方前側から見た斜視図である。
図8は、
図7の底面ケース10に冷却ファン63が設置された状態を上方前側から見た斜視図である。
図9は、
図1の内釜カバー11に加熱コイル62及びフェライトコア65が取り付けられた状態を下方前側から見た斜視図である。
図1~
図9に基づき、加熱調理器100の概略構成について説明する。
【0011】
図1に示されるように、加熱調理器100は、食材及び水等の被調理物が入れられた内釜5(以下、容器ともいう)を加熱コイル62で加熱することで、被調理物を加熱調理するものである。以下の実施の形態では、加熱調理器100は、被調理物を大気圧よりも低い圧力で調理する調理器であるものとする。なお、加熱調理器100は、減圧手段を備えていない通常の炊飯器又は被調理物を大気圧よりも高い圧力で調理する調理器であってもよい。
【0012】
図2に示されるように、加熱調理器100は、本体1と、本体1内に収容される内釜5と、内釜5の上部を覆う蓋体2とを備える。本体1は、上面に開口部を有する有底筒状とされ、本体1の底部外郭は、底面ケース10で構成される。本体1の内部には、上面の開口部とつながった内釜収納部SP1が形成されている。内釜5は平面視で一方向に長い形状を有し、
図4では楕円形状とされている。そして、内釜収納部SP1の壁部(具体的には、後述の内釜カバー11及び側面ヒータ15)も、内釜5の外面に沿うように、平面視で一方向に長い形状とされている。本体1の前側には、蓋体2を開閉する開閉ボタン13が設けられており、本体1の開口部を介して内釜5が内釜収納部SP1に出し入れ自在に収容される。
【0013】
図1に示されるように、本体1の上面後方には、蓋体2を取り付けるヒンジ4が設けられる。ヒンジ4は、ヒンジバネ42及びヒンジ軸41を有し、ヒンジ軸41を中心にヒンジバネ42によって蓋体2を開口状態(
図2参照)に付勢する。また、本体1の上面前側には蓋体係止部14が設けられており、蓋体2が本体1の蓋体係止部14に係止することで、蓋体2は、本体1の開口部を覆い、閉口状態を維持する。
【0014】
本体1は、加熱調理器100の外郭を構成する筐体である。本体1は、上面の開口部からつづく内釜収納部SP1に内釜5を収容し、また、内釜カバー11等によって内釜収納部SP1と区画された本体内部空間SP2に、加熱装置である加熱コイル62、底温度センサ69、冷却ファン63、及び制御装置50等を収容する。
【0015】
図2に示されるように、本体1の開口部の縁部には、上方へ突出した、内釜5のフランジ5fを支持する内釜支持部材12が設けられている。また、内釜支持部材12の下方には、内釜5の側面と対向する側面ヒータ15と、内釜5の底部と対向する内釜カバー11とが設けられている。側面ヒータ15は、内釜5を保温する。内釜カバー11は、耐熱性を有する材料(例えば、金属又は合成樹脂)で構成される。
【0016】
図7に示されるように、本体1の底部を構成する底面ケース10には、吸気口101及び排気口102が設けられる。具体的には、吸気口101は、複数のスリット状の吸気開口部H1の集合体であり、また、排気口102は、複数のスリット状の排気開口部H2の集合体である。底面ケース10の後部に吸気口101が形成され、底面ケース10の前部に排気口102が形成されている。また、底面ケース10の左右の下部には、上側へ窪んだ持ち手部103が形成されている。また、底面ケース10の下面において、前側の左右2箇所及び後側の左右2箇所にはそれぞれ、下方へ突出した脚部104が設けられている。これら脚部104により、吸気口101及び排気口102が形成された底面ケース10の下面と、加熱調理器100が載置される設置面との間に隙間(
図1参照)が形成されるようになっている。
【0017】
なお、本体1において吸気口101と排気口102とは、例えば、本体1の前面と背面とに形成されてもよい。また、例えば、底面ケース10の前部に吸気口101が形成され、底面ケース10の後部に排気口102が形成されてもよい。
【0018】
図1では、本体内部空間SP2の後方に、冷却ファン63及び制御装置50が配置され、冷却ファン63は、底面ケース10の上面であって吸気口101の上に設置され(
図7及び
図8参照)、制御装置50は冷却ファン63の上方に配置されている。なお、制御装置50は、底面ケース10の上面に設置されてもよい。制御装置50は、加熱調理器100全体を制御するものである。
【0019】
冷却ファン63は、制御装置50を冷却するものである。冷却ファン63の駆動により、底面ケース10の吸気口101を介して外部の空気が本体内部空間SP2内に吸入され、排気口102を介して本体内部空間SP2から外部へ排気される構成となっている。本体内部空間SP2には、吸気口101と排気口102との間に冷却風の風路が形成される。したがって、冷却ファン63は、加熱コイル62により昇温する本体内部空間SP2の冷却手段でもある。
【0020】
また、
図1及び
図9に示されるように、本体内部空間SP2において内釜カバー11の下部に、内釜5を加熱する加熱コイル62が設けられる。加熱コイル62は、内釜5を加熱する加熱装置の一例である。加熱コイル62は、内釜カバー11の外側、すなわち内釜5とは内釜カバー11を挟んで反対側に設けられている。加熱コイル62は、環状に巻かれて内釜5の底あるいは底に近い側面と対向する位置に配置されている。加熱コイル62に電流が流れると、加熱コイル62に流れる電流によって生じる磁束により、誘導加熱される材料で構成された内釜5に渦電流が生じ、この渦電流による内釜5のジュール熱によって、内釜5内の被調理物が加熱される。
【0021】
なお、内釜5を加熱する加熱方法は、加熱コイル62等による誘導加熱に限らず、ヒータによる伝熱であってもよい。すなわち、加熱装置は、シーズヒータ等の電気ヒータであってもよい。加熱装置が電気ヒータである場合には、内釜5の外面と内釜カバー11との間に配置された電気ヒータが直接的に内釜5を加熱するか、あるいは、内釜カバー11の外側に配置された電気ヒータが内釜カバー11を介して内釜5を加熱する。また、加熱調理器100は、加熱装置として加熱コイル62及び電気ヒータの双方を備えてもよい。
【0022】
図9では、加熱コイル62は、
図2に示した楕円形の内釜5の形状に沿うように楕円環状に形成されている。なお、加熱装置の形状はどのような形状でもよい。例えば、内釜5が長円形である場合には加熱コイル62も内釜5の形状に沿って長円形でもよい。また、例えば、加熱コイル62は、同心の例えば3つの環状のコイル部で構成したものでもよいし、あるいは、内釜5の中央下方の左右前後の4箇所にそれぞれ配置されたコイル部で構成したものでもよい。
【0023】
また、
図9に示されるように、加熱コイル62の下面に、複数の棒状のフェライトコア65が設けられる。複数のフェライトコア65は、それぞれが、楕円環状の加熱コイル62の素線に交差するように、放射状に配置されている。フェライトコア65は、楕円環状の加熱コイル62の短軸側よりも長軸側に多く配置される。
【0024】
また、
図1に示されるように、本体内部空間SP2には、加熱コイル62に高周波電流を供給するためのインバータ(不図示)が設けられている。インバータ(不図示)は、外部の商用電源から供給される交流電流を所定周波数の高周波電流に変換して加熱コイル62に供給する。
【0025】
底温度センサ69は、内釜5の温度を検出する温度センサの一例である。本実施の形態の底温度センサ69は、サーミスタであり、内釜5の底に接触して内釜5の温度を検出する。内釜カバー11の下部の中央には、孔部11hが形成されており、孔部11h内に底温度センサ69が配置されている。また、底温度センサ69の下には圧縮バネ16が設けられており、底温度センサ69は、圧縮バネ16によって上方へ付勢され、内釜5の底に接触する。
【0026】
図2に示されるように、内釜5は、上面に開口部を有する有底筒状で、内釜5の開口部の縁部には外向きのフランジ5fが形成されている。本体1の開口部の縁部に設けられた内釜支持部材12に、内釜5のフランジ5fの下面が当接して載置される。
図4~
図6では、内釜5は、平面視で楕円形状を有し、内釜5の長軸AL側が本体1の左右方向(矢印X方向)、短軸AS側が本体1の前後方向(矢印Y方向)となるように配置される構成となっている。なお、内釜5の形状はこれに限定されず、例えば平面視で円形又は長円形でもよい。加熱調理器100が誘導加熱により被調理物を加熱調理するものである場合、内釜5は、誘導加熱により発熱する磁性体金属を含む材料で構成される。
【0027】
図1に示されるように、蓋体2は、ヒンジ4により本体1に取り付けられ、内釜5の上部を開閉自在に覆うものである。蓋体2は、外蓋21と内蓋22とを有する。蓋体2の外蓋21は、ヒンジ4によって本体1に支持されており、上下に回動することで内釜5の上部を開閉する。
図2に示されるように、内蓋22は、外蓋21の下面(以下、外蓋下面21bともいう)に着脱自在に取り付けられている。
図1に示されるように、内蓋22は、蓋体2の閉口時に内釜5の上面開口を覆い、内釜5と内蓋22とで調理空間SPcが形成される。加熱調理器100が被調理物を大気圧よりも低い圧力で調理する調理器である場合、この調理空間SPcは、圧力が大気圧よりも低い低圧空間となる。
【0028】
内蓋22は、例えばアルミニウム又はステンレス等の金属で構成される。内釜5のフランジ5fと内蓋22の外周部との間には、両者の間の密閉性を確保する環状のパッキン23が設けられている(
図2参照)。パッキン23は、内蓋22が閉じられたときに、その一部が内釜5の開口部の縁部の内側に入り込むようにして、内蓋22に取り付けられている。
【0029】
内蓋22は、板状部材で構成され、調理空間SPcの圧力変化(減圧)に耐えられるように剛性の高い材料で構成され、中央の平面部にX字型のビードが形成されている。また、内蓋22には、内蓋吸気孔22hp及び内蓋センサ孔22hsが形成されている。内蓋22に形成される内蓋吸気孔22hp及び内蓋センサ孔22hs等の孔は、好ましくは直径φ2mm以下である。これにより、後述する減圧流路又は調理空間SPcへの異物の流入が抑制できる。また、内蓋吸気孔22hp、内蓋センサ孔22hsあるいは減圧流路にフィルター(不図示)を設けてもよい。
【0030】
図1に示されるように、外蓋21には、内部に空間が形成されたカートリッジ24が設けられている。カートリッジ24の上部には、カートリッジ24内の空間と加熱調理器100の外部とを連通させる蒸気排出経路24pが形成されており、蒸気排出経路24pの先端が蒸気排出口24oである。
図3に示されるように、カートリッジ24は、外蓋21に設けられた凹みに嵌め込まれて、蒸気排出口24oが外蓋上面21aから露出するように配置されている。
【0031】
図2に示されるように、外蓋下面21bには、内蓋22の内蓋吸気孔22hpと対向する連通孔21hpと、内蓋22の内蓋センサ孔22hsと対向するセンサ孔21hsと、が形成されている。内蓋吸気孔22hpと外蓋下面21bの連通孔21hp、及び、内蓋センサ孔22hsと外蓋下面21bのセンサ孔21hsはそれぞれジョイントパッキンで接続され、蒸気及び圧力の漏洩を防止する構成となっている。
【0032】
図1に示されるように、外蓋21には蓋温度センサ25が設けられている。詳しくは、蓋温度センサ25は、外蓋下面21bのセンサ孔21hsに配置されている。蓋温度センサ25は、内釜5内の調理空間SPcの温度を検出する空間温度センサの一例である。蓋温度センサ25は、例えば内釜5内の赤外線を検出する赤外線センサである。
【0033】
また、
図1に示されるように、外蓋21の内部には、調理空間SPcを減圧する減圧ポンプ34が設けられている。減圧ポンプ34は、内釜5内から空気を吸引することで内釜5内を減圧する減圧装置であり、不図示の減圧流路を構成するものである。減圧流路は、外蓋下面21bの連通孔21hpと減圧ポンプ34とを接続管で接続し、また、減圧ポンプ34とカートリッジ24の蒸気排出経路24pとを接続管で接続して形成されている。減圧ポンプ34が動作すると、内釜5内の空気が減圧ポンプ34に吸い込まれ、減圧ポンプ34に吸い込まれた空気が、カートリッジ24の蒸気排出経路24pを介して加熱調理器100の外部へ排出される構成となっている。
【0034】
また、図示していないが、外蓋21の内部には、調理空間SPcの圧力を検知する圧力検知部が設けられている。
【0035】
また、
図1及び
図3に示されるように、加熱調理器100は、使用者が操作する操作部26と、動作状態等の情報表示を行う表示部27と、を備えている。操作部26及び表示部27は制御装置50と通信可能に接続されている。
図3では、操作部26及び表示部27は、使用者が操作し易いように外蓋上面21aの前側に設けられている。操作部26は、例えば、使用者が指示を入力するためのスイッチ及びボタンを備えた操作パネルである。また、表示部27は、例えば、使用者に報知するメッセージ、及び動作状態等の情報を表示するディスプレイである。さらに、表示部27は、警報音及び合成音声を含む音によって情報を使用者に報知するスピーカを有していてもよい。
【0036】
なお、加熱調理器100において操作部26及び表示部27を設ける場所は、上記の外蓋21に限定されず、本体1でもよい。また、操作部26に対する操作及び表示部27による表示等の各種機能は、制御装置50に含まれてもよいし、スマートフォン等の外部の機器によって実現されてもよい。
【0037】
制御装置50には、操作部26、表示部27、底温度センサ69、蓋温度センサ25、及び不図示の圧力検知部が電気的に接続されている。また、制御装置50には、減圧ポンプ34、不図示のインバータ、及び冷却ファン63が電気的に接続されている。
【0038】
制御装置50は、マイクロコンピュータ等の演算装置上でソフトウェアを実行することにより各種機能が実現され、もしくは各種機能を実現する回路デバイス等のハードウェア等で構成されている。
【0039】
制御装置50は、底温度センサ69により検出された内釜5の温度と、蓋温度センサ25により検出された内釜5内の温度と、を取得する。制御装置50は、底温度センサ69及び蓋温度センサ25から温度情報を、定期的に取得する。また、制御装置50は、必要なタイミングで、不図示の圧力検知部から圧力情報を取得する。
【0040】
制御装置50は、操作部26を介して入力された指示、及び、取得された底温度センサ69及び蓋温度センサ25からの温度情報等に基づき、インバータ(不図示)及び冷却ファン63を制御する。また、制御装置50は、操作部26を介して入力された指示、及び、取得された圧力情報等に基づき、減圧ポンプ34を制御する。
【0041】
制御装置50には、メニューに応じた調理パターンが予め記憶されている。調理パターンは、例えば、食材に火を通す調理工程における設定調理温度、目標圧力、設定調理温度を維持する設定調理時間、冷却ファン63の運転期間等の調理条件を含む。操作表示部を介して使用者によりメニューが選択されたとき、そのメニューに応じた調理パターンが実施される。
【0042】
以下、
図1を用いて、加熱調理器100の動作について説明する。加熱調理器100は、操作部26を介して低圧調理のメニューが選択されると、減圧ポンプ34を動作させる。そうすると、内釜5内の空気が減圧ポンプ34に吸引され、吸引された空気はカートリッジ24の蒸気排出経路24pを介して加熱調理器100の外部へ排出される。これにより、内釜5内が減圧されて低圧状態になる。加熱調理器100は、内釜5内の圧力が、予め決められた目標圧力になると、減圧ポンプ34を停止させる。
【0043】
加熱調理器100は、インバータ(不図示)を駆動して加熱コイル62に高周波電流を供給することで内釜5を加熱し、内釜5内の被調理物の加熱調理を行う。加熱調理器100は、内釜5の加熱量の大小、すなわち火力の強弱を調整する場合には、インバータ(不図示)を制御して加熱コイル62に供給する高周波電流の周波数を制御する。あるいは、制御装置50は、インバータ(不図示)を間欠的に動作させることによって、内釜5の加熱量の大小を制御してもよい。具体的に、加熱コイル62による加熱量を小さくしたい場合には、大きくした場合と比べて、低頻度でインバータ(不図示)を動作させる。あるいは、制御装置50は、インバータ(不図示)のオンデューティ比を調節することにより、加熱コイル62による加熱量の大小を制御してもよい。
【0044】
加熱調理器100は、必要に応じて冷却ファン63を動作させる。例えば、加熱量が多い期間(例えば、調理開始から完了まで)、冷却ファン63を動作する。
【0045】
次に、本体1の下部の構成について詳しく説明する。
図10は、
図1の底面ケース10と内釜5と加熱コイル62との位置関係を示す平面図である。
図10では、説明を容易なものとするために、内釜5は外側面の輪郭のみを図示している。
図11は、
図10の底面ケース10内における加熱コイル62と空間温度との関係を模式的に示す平面図である。
図1及び
図9~
図11を用いて、冷却ファン63による本体内部空間SP2の冷却を行っていないときの、加熱コイル62付近の空間温度及び内釜5の温度について説明する。
【0046】
図11には、本体内部空間SP2における内釜5の下方の空間を、内釜5の短軸方向(矢印Y方向)の両側(詳しくは、短軸ASの中心Oの両側)に位置する領域R1及びR3と、内釜5の長軸方向(矢印X方向)の両側(詳しくは、長軸ALの中心Oの両側)に位置する領域R2及びR4と、中央部の領域R5とに分割した5つの領域が図示されている。
【0047】
図1及び
図11に示されるように、本体1内の下側には内釜5の底が配置され、内釜5を加熱する加熱コイル62により空間温度が昇温する。以下では、
図11に示されるように、楕円形の加熱コイル62を周方向に4つに区分して、短軸方向の両側の各領域R1、R3に配置される部分を短軸側加熱部C1、C3と称し、長軸方向の両側の各領域R2、R4に配置される部分を長軸側加熱部C2、C4と称する。また、
図10に示されるように、横長の内釜5を、領域R5(
図11参照)に配置される底中央壁部55と、短軸側加熱部C1、長軸側加熱部C2、短軸側加熱部C3及び長軸側加熱部C4のそれぞれにより加熱される4つの周壁部とに区分して定義する。内釜5の4つの周壁部のうち、短軸側加熱部C1、C3のそれぞれにより加熱される周壁部を短軸側周壁部51、53と称し、長軸側加熱部C2、C4のそれぞれにより加熱される周壁部を長軸側周壁部52、54と称する。
【0048】
図10及び
図11では、内釜5の短軸側周壁部51は、加熱コイル62の短軸側加熱部C1に近接しており、この短軸側加熱部C1によって加熱される。短軸側周壁部51は、内釜5の後部の周壁部であり、他の部分に比べて本体1の外郭との距離が大きいのでその逃げ熱は少なく、短軸側周壁部51及びこれに対応する領域R1は高温となる。
【0049】
内釜5の短軸側周壁部53は、加熱コイル62の短軸側加熱部C3に近接しており、この短軸側加熱部C3によって加熱される。短軸側周壁部53は、内釜5の前部の周壁部であり、後部の短軸側周壁部51と比べて本体1の外郭(特に、外郭の前面)との距離が小さいのでその逃げ熱は大きい。したがって、短軸側周壁部53の温度は、短軸側周壁部51の温度よりも低い温度となり、また、短軸側周壁部53に対応する領域R3の温度は、短軸側周壁部51に対応する領域R1の温度よりも低い温度となる。
【0050】
内釜5の長軸側周壁部52、54は、加熱コイル62の長軸側加熱部C2、C4に近接しており、長軸側加熱部C2、C4によって加熱される。長軸側周壁部52、54は、内釜5の左又は右の周壁部であり、内釜5の後部又は前部の短軸側周壁部51、53と比べて本体1の外郭(特に、外郭の左面又は右面)との距離が小さく、逃げ熱が大きい。また、短軸側加熱部C1、C3と長軸側加熱部C2、C4とでは、長軸側加熱部C2、C4の方が、加熱対象とする内釜5の面積及び内釜5内の容積が大きいので、熱容量が大きい。したがって、長軸側周壁部52、54の温度は、短軸側周壁部51、53の温度よりも低い温度となり、また、長軸側周壁部52、54に対応する領域R2、R4の温度は、短軸側周壁部51、53に対応する領域R1、R3の温度よりも低い温度となる。
【0051】
内釜5の底中央壁部55は、加熱コイル62と近接していないが、短軸側周壁部51、長軸側周壁部52、短軸側周壁部53及び長軸側周壁部54からのもらい熱で昇温する。底中央壁部55は、内釜5の底部の中央部であり、外郭からの逃げ熱は、長軸側周壁部52、短軸側周壁部53及び長軸側周壁部54と比べて少ない。したがって、底中央壁部55の温度は、短軸側周壁部51、53の温度よりも低いが長軸側周壁部52、54以上となり、底中央壁部55に対応する領域R5の温度は、領域R1、R3の温度よりも低いが領域R2、R4の温度以上となる。
【0052】
このように、内釜5が平面視で一方向に長い形状であると、長軸側よりも短軸側に加熱が集中し、内釜5内の被加熱物にも加熱ムラが生じてしまう。
【0053】
そこで、本開示では、
図10に示されるように、本体1(
図10の例では、底面ケース10)において吸気口101と排気口102とを、内釜5の短軸ASの一端側と他端側とに設けるようにした。これにより、本体内部空間SP2のうち高温になり易い短軸方向(矢印Y方向)の両側の領域R1及びR3を集中的に冷却し、領域R1~R5間の温度差を小さくしている。
【0054】
内釜5の短軸ASの一端側及び他端側とは、底面ケース10及び内釜5の平面視で内釜5の短軸ASが延びる短軸方向(矢印Y方向)の両側、且つ短軸AS上又は短軸ASの延長線上である。吸気口101と排気口102とが、内釜5の短軸ASの一端側と他端側とに設けられることで、吸気口101から排気口102へ短軸ASに沿うように冷却風が流れる。
図11には、吸気口101及び排気口102を含み吸気口101と排気口102とを接続する領域Rfが破線で示される。内釜5の下方において高温になり易い領域R1及びR3の双方が、領域R2及びR4よりも優先的に冷却されるように、領域Rfが、主に短軸ASに沿うように配置された領域R1、R5及びR3と重なるように、吸気口101と排気口102とが配置される。加熱コイル62との位置関係では、領域Rfが、加熱コイル62の主に短軸側加熱部C1及びC3それぞれと重なるように、吸気口101と排気口102とが配置される。
【0055】
図12は、
図10の底面ケース10において吸気口101の幅Winと加熱コイル62の長軸距離Dhとの関係を示す平面図である。
図12に示されるように、吸気口101の幅Winは、加熱コイル62の長軸距離Dhよりも小さい。ここで、吸気口101の幅Win、及び加熱コイル62の長軸距離Dhとは、それぞれ、内釜5の長軸方向(すなわち、左右方向である矢印X方向)における吸気口101の幅、及び加熱コイル62の距離である。加熱コイル62の長軸距離Dhは、具体的には、加熱コイル62における長軸側加熱部C2と長軸側加熱部C4との距離であり、各長軸側加熱部C2、C4における内周端及び外周端の中間位置同士の距離である。
【0056】
このように、吸気口101の幅Winを、加熱コイル62の長軸距離Dhよりも小さくすることにより、加熱コイル62において短軸側と比べて加熱効率の悪い長軸側の外周部には冷却風が流れにくくなり、加熱が集中する短軸側に冷却風が集中する。よって、本体1内部の冷却効率が向上し、また、加熱ムラが抑制できる。
【0057】
なお、内釜5の長軸方向(矢印X方向)において、加熱コイル62の幅Wh(すなわち、内釜5の長軸方向における加熱コイル62の外周端同士の距離)よりも吸気口101の幅Winが小さければ、上記の効果を得ることができる。
【0058】
図13は、
図10の底面ケース10において吸気口101と加熱コイル62との位置関係を示す平面図である。
図14は、
図1の本体1内における加熱コイル62と冷却ファン63との位置関係を示す縦断面図である。
図11、
図13及び
図14に基づき、吸気口101と加熱コイル62と冷却ファン63との位置関係について説明する。
【0059】
図13に示されるように、平面視で、加熱コイル62は、底面ケース10の吸気口101と重ならないように吸気口101よりも内側に配置されることが好ましい。換言すると、吸気口101は、加熱コイル62よりも外側(
図11では、加熱コイル62の短軸側加熱部C1よりも後方)に配置される。このように加熱コイル62と吸気口101とを配置することで、吸気口101から流入した冷却風が加熱コイル62に直接吹き付けられて吸気口101近傍の加熱手段が過冷却となることを防止することができる。よって、加熱コイル62の部分的な過冷却を抑制し、本体1内部の冷却効率が更に向上する。また、吸気口101から流入した冷却風が内釜5の底に直接吹き付けられることを防止するためには、
図11に示されるように、平面視で、吸気口101は、内釜5よりも外側(
図11では、短軸側周壁部51及び領域R1よりも後方)に配置されることがより好ましい。
【0060】
図14に示されるように、冷却ファン63は、底面ケース10の上面であって吸気口101上に設置される。吸気口101及び冷却ファン63は、本体1内において制御装置50の下方に配置されている。また、冷却ファン63は、
図14に破線で囲った高温部Rh(詳しくは、加熱コイル62等)よりも上下方向(矢印Z方向)の下側に配置されている。高温部Rhと底面ケース10の上面との間には、冷却風が流通する隙間が形成されている。
【0061】
図15は、
図14の底面ケース10内における冷却風の流れを示す平面図である。
図15には、冷却風の流れが実線矢印で示されている。
図15に基づき、
図11及び
図14を参照しつつ、冷却風の流れについて説明する。冷却ファン63(
図14参照)の駆動により、底面ケース10において内釜5の短軸ASの一端側(後側)に設けられた吸気口101を介して、本体内部空間SP2に冷却風が流入する。
【0062】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の大部分(以下、主流Fm1という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、内釜5の短軸方向(矢印Y方向)に沿うように後方から前方へ向かって流れる。このとき、主流Fm1は、加熱コイル62における短軸側加熱部C1の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R1(
図11参照)が主流Fm1により冷却される。主流Fm1は、短軸側加熱部C1の下側を通過した後、更に前方の排気口102へ向かって流れる。このとき、主流Fm1は、加熱コイル62における中央部及び短軸側加熱部C3の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R5及び領域R3(
図11参照)が主流Fm1により冷却される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R1、領域R5及び領域R3を冷却した主流Fm1は、排気口102を介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0063】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の右側の一部(以下、右側流Fr1という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、本体1の右側面に沿うように、後部では右側へ広がりつつ、前部では中央へ収束するようにして、後方から前方へ流れる。このとき、右側流Fr1は、加熱コイル62における長軸側加熱部C2の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R2(
図11参照)が右側流Fr1により冷却される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R2を冷却した右側流Fr1は、排気口102を介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0064】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の左側の一部(以下、左側流Fl1という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、本体1の左側面に沿うように、後部では左側へ広がりつつ、前部では中央へ収束するようにして、後方から前方へ流れる。このとき、左側流Fl1は、加熱コイル62における長軸側加熱部C4の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R4(
図11参照)が左側流Fl1により冷却される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R4を冷却した左側流Fl1は、排気口102を介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0065】
なお、吸気口101及び排気口102の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、
図7に示した吸気口101の吸気開口部H1の数、及び排気口102の排気開口部H2の数はそれぞれ、
図7に図示した数に限定されない。
【0066】
ただし、排気口102の開口面積Soutは、吸気口101の開口面積Sinよりも大きいことが好ましい。ここで、排気口102の開口面積Soutとは、排気口102を構成する全ての排気開口部H2の総開口面積である。また、吸気口101の開口面積Sinとは、吸気口101を構成する全ての吸気開口部H1の総開口面積である。
【0067】
このように構成することで、吸気口101から流入した冷却風が排気口102から排出されるときの圧力損失を低減し、本体1内部を冷却することで暖められた冷却風が本体1内部の排気口102近傍に滞留することを抑制できる。したがって、暖められた冷却風が滞留することによる排気口102付近の空間温度の上昇を抑制できるので、更に冷却効率が向上する。
【0068】
図16は、
図1の底面ケース10に冷却ファン63と制御装置50と誘導壁17とを設置した状態を示す斜視図である。
図17は、
図14の本体1内に誘導壁17を設置した状態における加熱手段による高温部Rhと冷却ファン63による冷却風の風路との位置関係を示す縦断面図である。
図16及び
図17に基づき、誘導壁17の一構例について説明する。
【0069】
誘導壁17は、吸気口101の上方に設けられる。詳しくは、誘導壁17は、本体1内において吸気口101の上に配置された冷却ファン63の上方に設けられ、吸気口101から流入した冷却風が本体1内部の上方へ流れることを抑制して高温部Rhへ流れるようにする。誘導壁17は、その後端面が制御装置50の前面と接触し、冷却ファン63の上面前側を覆うように設けられる。そして、冷却ファン63の上面前側から上方へ流れようとする冷却風を、高温部Rhが配置される前方へ誘導する。冷却ファン63の上面後側から上方へ流れる冷却風は、制御装置50を冷却する。
【0070】
このように、本体1内において吸気口101の上方に誘導壁17を設けることにより、本体1内において底面側に集中する高温部Rhに冷却風を誘導することができ、さらに冷却効率が向上する。
【0071】
図16に示されるように、誘導壁17は、例えば、正面視で逆U字状に形成された板状部材で構成してもよい。なお、誘導壁17の形状は上記の形状に限定されず、吸気口101から流入した冷却風が本体1内部の上方へ流れることを抑制する形状であればよい。
図16では、誘導壁17は、冷却ファン63の上面前側と対向する上壁部17tと、上壁部17tの左右方向(矢印X方向)の両端から下方へ延びた側壁部17sとを有する。内釜5の下方の本体内部空間SP2のうち加熱が集中する短軸側(例えば、
図11に示した領域R1及びR2)に冷却風を集中させるためには、誘導壁17の側壁部17s間の距離は、加熱コイル62の長軸距離Dh(
図12参照)よりも小さいことが好ましい。
【0072】
以上のように、実施の形態1に係る加熱調理器100は、平面視で一方向に長い形状の容器(内釜5)を備える。また、加熱調理器100は、吸気口101及び排気口102が形成された底面ケース10を有し、底面ケース10と容器(内釜5)との間に隙間が形成されるように容器を収容する本体1と、容器を加熱する加熱装置と、を備える。また、加熱調理器100は、吸気口101から本体1の内部へ外気を吸引する冷却ファン63を備える。そして、吸気口101と排気口102とは、底面ケース10及び容器(内釜5)の平面視で容器の短軸ASの一端側と他端側とに配置されている。
【0073】
このように、加熱調理器100は、平面視で一方向に長い形状の容器を備え、吸気口101と排気口102とが、底面ケース10及び容器(内釜5)の平面視で容器の短軸ASの一端側と他端側とに配置された構成とされている。したがって、本開示の加熱調理器100によれば、本体1の内部において加熱が集中する容器の短軸AS側の冷却効率が上昇し、容器の短軸AS側と長軸AL側との温度差を小さくして加熱ムラを抑制した調理を行うことができる。
【0074】
また、容器の長軸方向(矢印X方向)において、吸気口101の幅Winは、加熱装置(例えば、加熱コイル62)の幅Whよりも短い。これにより、加熱装置において短軸AS側と比べて加熱効率の悪い長軸AL側の外周部には冷却風が流れにくくなり、加熱が集中する短軸AS側に冷却風が集中する。よって、冷却効率の向上の効果、及び加熱ムラの抑制の効果が高まる。
【0075】
また、加熱装置(例えば、加熱コイル62)は、底面ケース10及び加熱装置の平面視で吸気口101と重ならないように吸気口101よりも内側に配置されている。これにより、吸気口101から流入した冷却風が加熱装置に直接吹き付けられて吸気口101近傍の加熱装置が過冷却となること、を防止することができる。よって、加熱装置の部分的な過冷却が抑制され、本体1内部の冷却効率が更に向上する。
【0076】
また、加熱調理器100は、吸気口101の上方に配置された誘導壁17を備えている。これにより、本体1内において底面側に集中する加熱装置等の高温部Rhに冷却風を誘導することができるので、さらに冷却効率が向上する。
【0077】
また、排気口102の開口面積Soutは、吸気口101の開口面積Sinよりも大きい。これにより、吸気口101から流入した冷却風が排気口102から排出されるときの圧力損失を低減し、本体1内部を冷却することで暖められた冷却風が本体1内部の排気口102近傍に滞留することを抑制できる。したがって、暖められた冷却風が滞留することによる排気口102付近の空間温度の上昇を抑制できるので、更に冷却効率が向上する。
【0078】
また、加熱調理器100は、本体1の内部であって容器(内釜5)の短軸方向の外側に配置され、加熱装置(例えば、加熱コイル62)を駆動させる制御装置50を備える。これにより、冷却ファン63によって、発熱部品である制御装置50も冷却でき、容器の短軸AS側の冷却効果が制御装置50の熱によって低減してしまうことを回避できる。
【0079】
実施の形態2.
図18は、実施の形態2に係る加熱調理器100における底面ケース210の平面図である。
図18には、説明を容易なものとするために、内釜5の長軸AL及び短軸ASの位置を図示している。
図19は、
図18の底面ケース210に冷却ファン63が設置された状態を上方前側から見た斜視図である。
図20は、
図18の底面ケース210における排気口202及び分流壁220の配置の一例を示す平面図である。
図21は、
図18の底面ケース210内に加熱コイル62及びフェライトコア65が配置された状態における冷却風の流れを示す平面図である。
図21には、冷却風の流れが矢印で示されている。
図18~
図21に基づき、
図1及び
図4を参照しつつ、実施の形態2の底面ケース210の構成について説明する。
【0080】
実施の形態1では、底面ケース10の前部中央に排気口102が形成されていた。実施の形態2では、
図18に示されるように、底面ケース210の前部中央に中央排気口202aが形成されるとともに、底面ケース210の前部において中央排気口202aの左側及び右側に、長軸側排気口202b1及び202b2が形成されている。中央排気口202aは、実施の形態1の排気口102と同様の構成とされる。以下、中央排気口202aと長軸側排気口202b1と長軸側排気口202b2とを区別せず、それぞれを排気口202と称する場合がある。
【0081】
図20に示されるように、長軸側排気口202b1及び202b2は、底面ケース210において、内釜5の長軸ALの投影位置よりも前側に設けられる。また、長軸側排気口202b1と長軸側排気口202b2とは、底面ケース210において、内釜5の短軸ASの投影位置の一端側と他端側とに設けられる。
【0082】
中央排気口202aは、複数のスリット状の排気開口部H2aの集合体である。排気開口部H2aは、底面ケース210の後部に形成された吸気口101から流入する冷却風が流入し易いように、排気開口部H2aの延伸方向が前後方向(すなわち、内釜5の短軸方向)となるように形成されている。
【0083】
長軸側排気口202b1は、複数のスリット状の排気開口部H2b1の集合体である。排気開口部H2b1は、底面ケース210の後部に形成された吸気口101から流入して左側へ広がりながら流れる冷却風が流入し易いように、排気開口部H2b1の延伸方向が前後方向(矢印Y方向)から左側へ傾斜した方向となるように形成されている。
【0084】
長軸側排気口202b2は、複数のスリット状の排気開口部H2b2の集合体である。排気開口部H2b2は、底面ケース210の後部に形成された吸気口101から流入して右側へ広がりながら流れる冷却風が流入し易いように、排気開口部H2b2の延伸方向が前後方向(矢印Y方向)から右側へ傾斜した方向となるように形成されている。
【0085】
また、
図19に示されるように、実施の形態2の底面ケース210は、その上面において複数の排気口202が形成されている前部に設けられ、複数の排気口202のそれぞれに冷却風を分離しつつ誘導する板状の分流壁220を有している。
図18に示されるように、分流壁220は、中央排気口202aと長軸側排気口202b1との間に設けられた第1分流壁221と、中央排気口202aと長軸側排気口202b2との間にそれぞれ形成された第2分流壁222と、を有する。換言すると、第1分流壁221と第2分流壁222とは、中央排気口202aの左右方向の両側に設けられる。
【0086】
図20に示されるように、第1分流壁221及び第2分流壁222はそれぞれ、排気口202間に設けられるとともに、排気口202よりも後方まで延伸している。したがって、第1分流壁221及び第2分流壁222はそれぞれ、冷却風の流れにおいて排気口202よりも上流側の位置から、冷却風を排気口202間で分離しつつ各排気口202へ誘導する構成となっている。
【0087】
図18に示されるように、第1分流壁221と第2分流壁222とは、冷却風の流れで上流側の後端における第1分流壁221と第2分流壁222との距離Lよりも、下流側すなわち排気口202側の前端における第1分流壁221と第2分流壁222との距離Lの方が大きくなるように形成されている。
図18の例では、第1分流壁221及び第2分流壁222はそれぞれ、前後方向の途中で屈曲した形状とされている。そして、第1分流壁221及び第2分流壁222のそれぞれにおいて排気口202よりも後方の部分は互いに平行であり、排気口202間に設けられる部分は前端へ向かうにしたがい距離Lが大きくなるように互いが反対方向に傾斜している。
【0088】
次に、
図21に基づき、
図11及び
図19を参照しつつ、冷却風の流れについて説明する。冷却ファン63(
図19参照)の駆動により、底面ケース210において内釜5の短軸ASの一端側(後側)に設けられた吸気口101を介して、本体内部空間SP2に冷却風が流入する。
【0089】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の大部分(以下、主流Fm2という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、内釜5の短軸方向に沿うように後方から前方へ向かって流れる。このとき、主流Fm2は、加熱コイル62における短軸側加熱部C1の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R1(
図11参照)が主流Fm2により冷却される。主流Fm2は、短軸側加熱部C1の下側を通過した後、第1分流壁221と第2分流壁222とによって、更に前方の中央排気口202aへ向かって誘導される。このとき、主流Fm2は、加熱コイル62における中央部及び短軸側加熱部C3の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R5及び領域R3(
図11参照)が主流Fm2により冷却される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R1、領域R5及び領域R3を冷却した主流Fm2は、中央排気口202aを介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0090】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の右側の一部(以下、右側流Fr2という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、右側へ広がりつつ後方から前方へ向かって流れる。このとき、右側流Fr2は、加熱コイル62における長軸側加熱部C2の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R2(
図11参照)が右側流Fr2により冷却される。右側流Fr2は、長軸側加熱部C2の下側を通過する際、第2分流壁222によって中央側の主流Fm2と分離されつつ前方の長軸側排気口202b2へ誘導される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R2を冷却した右側流Fr2は、長軸側排気口202b2を介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0091】
本体内部空間SP2に流入した冷却風の左側の一部(以下、左側流Fl2という)は、内釜5を加熱している加熱コイル62の下方の空間を、左側へ広がりつつ後方から前方へ向かって流れる。このとき、左側流Fl2は、加熱コイル62における長軸側加熱部C4の下側を通過するので、加熱コイル62の下方の空間のうち領域R4(
図11参照)が左側流Fl2により冷却される。左側流Fl2は、長軸側加熱部C4の下側を通過する際、第1分流壁221によって中央側の主流Fm2と分離されつつ前方の長軸側排気口202b1へ誘導される。加熱コイル62の下方の空間のうち領域R4を冷却した左側流Fl2は、長軸側排気口202b1を介して加熱調理器100の外部へ排気される。
【0092】
このように、中央排気口202aと長軸側排気口202b2及び202b1とを設けることによって、長軸側の加熱コイル62(例えば、長軸側加熱部C2又はC4)を冷却した冷却風(右側流Fr2又は左側流Fl2)は、中央排気口202aに到達する前に長軸側排気口202b2又は202b1から排出される。したがって、暖められた冷却風が中央排気口202aに集中することによる、中央排気口202a付近の空間温度の上昇を抑制できるので、更に冷却効率が向上する。
【0093】
なお、複数の排気口202の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、
図20に示した中央排気口202aの排気開口部H2aの数、長軸側排気口202b1の排気開口部H2b1の数、及び、長軸側排気口202b2の排気開口部H2b2の数はそれぞれ、図示した数に限定されない。
【0094】
ただし、長軸側排気口202b1の開口面積Sout_b1と長軸側排気口202b2の開口面積Sout_b2とを足し合わせた開口面積Sout_bは、中央排気口202aの開口面積Sout_aよりも小さいことが好ましい。ここで、長軸側排気口202b1の開口面積Sout_b1とは、長軸側排気口202b1を構成する全ての排気開口部H2b1の総開口面積である。また、長軸側排気口202b2の開口面積Sout_b2とは、長軸側排気口202b2を構成する全ての排気開口部H2b2の総開口面積である。また、中央排気口202aの開口面積Sout_aとは、中央排気口202aを構成する全ての排気開口部H2aの総開口面積である。
【0095】
このように、中央排気口202aの開口面積Sout_aを、それ以外の排気口202の合計の開口面積Sout_bよりも大きくすることで、吸気口101から長軸側排気口202b2又は202b1へ向かう冷却風(右側流Fr2及び左側流Fl2)の風量に対して吸気口101から中央排気口202aに向かって短軸方向に流れる冷却風(主流Fm2)の風量を多く確保でき、加熱が集中し易い短軸側を集中的に冷却することで冷却効率が向上する。
【0096】
以上のように、実施の形態2の加熱調理器100において、底面ケース210には、実施の形態1の場合と同様の排気口(中央排気口202a)が形成されるとともに、2つの長軸側排気口202b1及び202b2が形成されている。そして、長軸側排気口202b1と長軸側排気口202b2とは、排気口(中央排気口202a)に対して容器(内釜5)の長軸AL方向における一方側と他方側とに配置されている。2つの長軸側排気口202b1及び202b2の総開口面積(開口面積Sout_b)は、排気口(中央排気口202a)の開口面積Sout_aよりも小さい。
【0097】
これにより、吸気口101から中央排気口202aに向かって短軸方向(矢印Y方向)に流れる冷却風(主流Fm2)の風量を多く確保でき、加熱が集中し易い短軸AS側を集中的に冷却することで冷却効率が向上し、また、加熱ムラを抑制することができる。
【0098】
また、実施の形態2の加熱調理器100は、本体1の内部であって排気口(中央排気口202a)と2つの長軸側排気口202b1及び202b2のそれぞれとの間に設けられた2つの分流壁220(第1分流壁221及び第2分流壁222)を備えている。これにより、長軸側の加熱装置(例えば、長軸側加熱部C2又はC4)を冷却した冷却風(右側流Fr2又は左側流Fl2)が長軸側排気口202b2又は202b1から排出されることが促進され、中央排気口202a近傍における滞留抑制の効果も向上する。
【0099】
以下、本開示の諸態様を付記する。
【0100】
(付記1)
平面視で一方向に長い形状の容器と、
吸気口及び排気口が形成された底面ケースを有し、前記底面ケースと前記容器との間に隙間が形成されるように前記容器を収容する本体と、
前記容器を加熱する加熱装置と、
前記吸気口から前記本体の内部へ外気を吸引する冷却ファンと、を備え、
前記吸気口と前記排気口とは、前記底面ケース及び前記容器の平面視で前記容器の短軸の一端側と他端側とに配置されている
加熱調理器。
(付記2)
前記容器の長軸方向において、前記吸気口の幅は、前記加熱装置の幅よりも短い
付記1に記載の加熱調理器。
(付記3)
前記加熱装置は、前記底面ケース及び前記加熱装置の平面視で前記吸気口と重ならないように前記吸気口よりも内側に配置されている
付記1又は2に記載の加熱調理器。
(付記4)
前記吸気口の上方に配置された誘導壁を備えた
付記1~3のいずれか一つに記載の加熱調理器。
(付記5)
前記排気口の開口面積は、前記吸気口の開口面積よりも大きい
付記1~4のいずれか一つに記載の加熱調理器。
(付記6)
前記底面ケースには、2つの長軸側排気口が形成されており、
2つの前記長軸側排気口は、前記排気口に対して前記容器の長軸方向における一方側と他方側とに配置されており、
2つの前記長軸側排気口の総開口面積は、前記排気口の開口面積よりも小さい
付記1~5のいずれか一つに記載の加熱調理器。
(付記7)
前記本体の内部であって前記排気口と2つの前記長軸側排気口のそれぞれとの間に設けられた2つの分流壁を備えた
付記6に記載の加熱調理器。
(付記8)
前記本体の内部であって前記容器の短軸方向の外側に配置され、前記加熱装置を駆動させる制御装置を備えた
付記1~7のいずれか一つに記載の加熱調理器。
【符号の説明】
【0101】
1 本体、2 蓋体、4 ヒンジ、5 内釜、5f フランジ、10 底面ケース、11 内釜カバー、11h 孔部、12 内釜支持部材、13 開閉ボタン、14 蓋体係止部、15 側面ヒータ、16 圧縮バネ、17 誘導壁、17s 側壁部、17t 上壁部、21 外蓋、21a 外蓋上面、21b 外蓋下面、21hp 連通孔、21hs センサ孔、22 内蓋、22hp 内蓋吸気孔、22hs 内蓋センサ孔、23 パッキン、24 カートリッジ、24o 蒸気排出口、24p 蒸気排出経路、25 蓋温度センサ、26 操作部、27 表示部、34 減圧ポンプ、41 ヒンジ軸、42 ヒンジバネ、50 制御装置、51 短軸側周壁部、52 長軸側周壁部、53 短軸側周壁部、54 長軸側周壁部、55 底中央壁部、62 加熱コイル、63 冷却ファン、65 フェライトコア、69 底温度センサ、100 加熱調理器、101 吸気口、102 排気口、103 持ち手部、104 脚部、202 排気口、202a 中央排気口、202b1 長軸側排気口、202b2 長軸側排気口、210 底面ケース、220 分流壁、221 第1分流壁、222 第2分流壁、AL 長軸、AS 短軸、C1 短軸側加熱部、C2 長軸側加熱部、C3 短軸側加熱部、C4 長軸側加熱部、Dh 長軸距離、Fl1 左側流、Fl2 左側流、Fm1 主流、Fm2 主流、Fr1 右側流、Fr2 右側流、H1 吸気開口部、H2 排気開口部、H2a 排気開口部、H2b1 排気開口部、H2b2 排気開口部、L 距離、O 中心、R1 領域、R2 領域、R3 領域、R4 領域、R5 領域、Rf 領域、Rh 高温部、SP1 内釜収納部、SP2 本体内部空間、SPc 調理空間、Sin 開口面積、Sout 開口面積、Sout_a 開口面積、Sout_b 開口面積、Sout_b1 開口面積、Sout_b2 開口面積。