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特開2024-155373監視端末、監視システム、監視端末の監視データ表示方法、監視システムの監視データ表示方法および監視プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155373
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】監視端末、監視システム、監視端末の監視データ表示方法、監視システムの監視データ表示方法および監視プログラム
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20241024BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20241024BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20241024BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20241024BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20241024BHJP
   G06F 3/0482 20130101ALI20241024BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G05B23/02 301Z
G09G5/00 530T
G09G5/14 E
G06F3/01 570
G06F3/04845
G06F3/0482
G06F3/14 320C
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070037
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118762
【弁理士】
【氏名又は名称】高村 順
(72)【発明者】
【氏名】小林 克希
(72)【発明者】
【氏名】坂本 純一
【テーマコード(参考)】
3C223
5B069
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
3C223AA01
3C223BB02
3C223CC02
3C223DD03
3C223EB01
3C223EB07
3C223HH02
3C223HH03
3C223HH08
3C223HH13
3C223HH29
5B069AA01
5B069AA18
5B069CA02
5B069FA04
5B069HA07
5B069JA06
5C182AB08
5C182AB19
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC33
5C182AC35
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA04
5C182BA06
5C182BA29
5C182BA46
5C182BC01
5C182BC26
5C182CA21
5C182CB45
5C182CB52
5C182CB54
5C182CC04
5C182CC21
5E555AA25
5E555AA63
5E555BA01
5E555BA06
5E555BB06
5E555BC07
5E555BC17
5E555BD01
5E555CA02
5E555CA10
5E555CA12
5E555CA18
5E555CA44
5E555CB02
5E555CB12
5E555CB14
5E555CB19
5E555CB21
5E555CB44
5E555CC22
5E555DB04
5E555DB41
5E555DB56
5E555DB58
5E555DC05
5E555DC13
5E555DC18
5E555DC31
5E555DC35
5E555DC53
5E555DC54
5E555DC63
5E555DC75
5E555DC84
5E555DD06
5E555EA11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザが監視データを容易に且つ多角的に確認することができる監視端末を得ることを目的とする。
【解決手段】監視端末30は、監視データを表示する画面を備えた監視端末30である。監視端末30は、監視端末30の方向を検出するためのセンサ33と、監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末30が第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部40と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視データを表示する画面を備えた監視端末であって、
前記監視端末の方向を検出するためのセンサと、
前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部と、
を備えることを特徴とする監視端末。
【請求項2】
前記監視端末にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分の監視端末短辺方向成分に対する割合と、前記画面の面内方向における前記監視端末の方向を判定するための方向判定情報とに基づいて、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向を判定する端末方向変更検出部と、
前記端末方向変更検出部において判定された前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に対応する表示形式の情報である変換後監視データに前記監視データを変換する形式変換部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の監視端末。
【請求項3】
前記第1方向が縦方向であり、前記第2方向が横方向であること、
を特徴とする請求項1に記載の監視端末。
【請求項4】
前記監視データにおいて注目すべき箇所である注目箇所の情報である注目箇所情報を取得する注目箇所取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記注目箇所情報に対応する前記監視データの部分を強調表示して前記監視データを前記画面に表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の監視端末。
【請求項5】
前記監視データと関連する情報である関連情報を取得する関連情報取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記監視データと前記関連情報とを併せて前記画面に表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の監視端末。
【請求項6】
前記表示画面制御部は、前記画面における相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、前記画面における相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設け、前記第1の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの一方を表示し、前記第2の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの他方を表示すること、
を特徴とする請求項1に記載の監視端末。
【請求項7】
サーバと、前記サーバと通信可能な監視端末と、を備え、
前記サーバは、監視データを記憶するサーバ記憶部を備え、
前記監視端末は、
前記サーバから取得される前記監視データを表示する画面と、
前記監視端末の方向を検出するためのセンサと、
前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部と、
を備えることを特徴とする監視システム。
【請求項8】
前記監視端末が、
前記監視端末にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分の監視端末短辺方向成分に対する割合と、前記画面の面内方向における前記監視端末の方向を判定するための方向判定情報とに基づいて、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向を判定する端末方向変更検出部と、
前記端末方向変更検出部において判定された前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に対応する表示形式の情報である変換後監視データに前記監視データを変換する形式変換部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の監視システム。
【請求項9】
前記第1方向が縦方向であり、前記第2方向が横方向であること、
を特徴とする請求項7に記載の監視システム。
【請求項10】
前記監視端末が、
前記監視データにおいて注目すべき箇所である注目箇所の情報である注目箇所情報を取得する注目箇所取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記注目箇所情報に対応する前記監視データの部分を強調表示して前記監視データを前記画面に表示すること、
を特徴とする請求項7に記載の監視システム。
【請求項11】
前記監視端末が、
前記監視データと関連する情報である関連情報を取得する関連情報取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記監視データと前記関連情報とを併せて前記画面に表示すること、
を特徴とする請求項7に記載の監視システム。
【請求項12】
前記表示画面制御部は、前記画面における相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、前記画面における相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設け、前記第1の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの一方を表示し、前記第2の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの他方を表示すること、
を特徴とする請求項7に記載の監視システム。
【請求項13】
監視データを表示する画面を備えた監視端末において前記監視データを表示する監視端末の監視データ表示方法であって、
前記監視端末の方向を検出するステップと、
前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
を含むことを特徴とする監視端末の監視データ表示方法。
【請求項14】
監視データを記憶するサーバと、監視データを表示する画面を備えて前記サーバと通信可能な監視端末とを備える監視システムにおいて前記監視データを表示する監視システムの監視データ表示方法であって、
前記監視端末が、前記サーバから前記監視データを取得するステップと、
前記監視端末が、前記監視端末の方向を検出するステップと、
前記監視端末が、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
を含むことを特徴とする監視システムの監視データ表示方法。
【請求項15】
監視データを表示する画面を備えた監視端末の方向をセンサに検出させるステップと、
前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする監視プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、監視データの監視を行う監視端末、監視システム、監視端末の監視データ表示方法、監視システムの監視データ表示方法および監視プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯端末においては、画面の表示状態を異なる表示モードに切り替えて情報を表示することが行われている。特許文献1には、長方形の表示画面の回転状態をセンサで検知し、画面の回転状態に対応して、画面の情報ウィンドウの表示モードを切り替える携帯情報端末が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-117690号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、農水システムにおいては、収集した監視データを多角的な視点で確認することで、異常状態の早期発見等に役立てたいという要望がある。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の携帯情報端末は、表示画面の回転状態に対応して画面の表示を切り替えるものの、画面の表示の切替は表示倍率の変更および画面における情報の表示位置を変えるものであった。このため、特許文献1の携帯情報端末では、情報の表示形態の変更までは行えず、監視データを多角的に確認して検討することができなかった。
【0006】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザが監視データを容易に且つ多角的に確認することができる監視端末を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかる監視端末は、監視データを表示する画面を備えた監視端末である。監視端末は、監視端末の方向を検出するためのセンサと、監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末が第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる監視端末によれば、ユーザが監視データを容易に且つ多角的に確認することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1にかかる監視システムの構成を示す図
図2】実施の形態1にかかる監視システムが備える設備の機能構成を示す図
図3】実施の形態1にかかる監視システムが備えるサーバの機能構成を示す図
図4】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図
図5】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の機器状態の情報を説明する図
図6】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末が用いる形式情報の一例を示す図
図7】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第1の図
図8】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第2の図
図9】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第3の図
図10】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第1の図
図11】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第2の図
図12】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第3の図
図13】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第4の図
図14】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第4の図
図15】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第5の図
図16】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第5の図
図17】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第6の図
図18】実施の形態1にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャート
図19】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面における設定の一例を示す図
図20図19に示す設定画面の設定状態において、縦向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図
図21図20に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図
図22図19に示す設定画面の設定状態において、横向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図
図23図22に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図
図24】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面における設定の一例を示す図
図25図24に示す設定画面の設定状態において、縦向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図
図26図25に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図
図27図24に示す設定画面の設定状態において、横向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図
図28図27に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図
図29】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データが階層構造で示された監視データ表示画面の一例を示す図
図30】実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データがヒストグラムで示された監視データ表示画面の一例を示す図
図31】実施の形態2にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図
図32】実施の形態2にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャート
図33】実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図
図34】実施の形態3にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャート
図35】実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データと関連情報とが併せて表示された監視データ表示画面の一例を示す図
図36】実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データと関連情報とが併せて表示された監視データ表示画面の他の例を示す図
図37】実施の形態4にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャート
図38】実施の形態4にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面における監視データ表示画面の一例を示す図
図39】実施の形態4にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面における監視データ表示画面の他の例を示す図
図40】実施の形態1から4にかかる制御部のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図
図41】実施の形態1から4にかかる制御部のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、実施の形態にかかる監視端末、監視システム、監視端末の監視データ表示方法、監視システムの監視データ表示方法および監視プログラムを図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる監視システムの構成を示す図である。実施の形態1にかかる監視システム1は、複数の設備10と、サーバシステム20と、監視端末30と、を備えて構成されている。設備10とサーバシステム20と監視端末30とは、グローバルな情報通信網であるインターネット70に接続し、互いに情報の送受信が可能とされている。すなわち、設備10とサーバシステム20とは、インターネット70を介して情報の送受信が可能である。サーバシステム20と監視端末30とは、インターネット70を介して情報の送受信が可能である。
【0012】
監視システム1は、例えば農水システムにおいて用いられるのに好適なシステムである。農水システムは、遠方に設置された装置または機器を、ネットワークを介して監視し、操作し、動作を制御する、遠方監視制御システムであって、農業用水を管理するシステムである。農水システムの機能の一例として、河川の頭首工を制御して取水した農業用水を用水路に流して圃場に適正に配分する制御機能、河川の水位および河川の流量等の状態を計測して河川の状態を監視する機能である監視機能が挙げられる。監視システム1は、農水システムにおける監視機能を実現するシステムとして好適なシステムである。
【0013】
図2は、実施の形態1にかかる監視システムが備える設備の機能構成を示す図である。設備10は、監視システム1が監視する設備である。設備10は、計測機器11と、設備通信部12と、設備記憶部13と、設備制御部14と、を備える。上記の設備10の各構成部間においては、互いに情報の授受が可能である。
【0014】
計測機器11は、当該設備10における各種データを計測する。計測機器11は、計測結果である計測データを設備制御部14に送信する。監視システム1が農水システムにおいて用いられる場合、計測機器11は、例えば河川の水位を計測する水位計、および河川の流量を計測する流量計といった計測機器が例示される。また、計測データは、河川の水位の計測データ、および河川の流量の計測データが例示される。
【0015】
計測データは、監視システム1で監視されるデータである監視データと換言でき、また、監視端末30において表示される情報であるコンテンツ情報と換言でき、以下では、監視データと呼ぶ。
【0016】
設備通信部12は、インターネット70に接続して設備10の外部の機器との間で通信を行う。すなわち、設備通信部12は、インターネット70を介して後述するサーバ21との間で通信を行う。
【0017】
設備記憶部13は、計測機器11の制御を含む設備10の制御に用いられる情報を記憶する。設備記憶部13は、計測機器11で計測された計測データを記憶する。
【0018】
設備制御部14は、計測機器11の制御を含む設備10全体の動作を制御する。設備制御部14は、計測機器11から受信した監視データを設備記憶部13に記憶させる制御、および計測機器11から受信した監視データをサーバ21に送信する制御を行う。
【0019】
サーバシステム20は、図1に示すように、サーバ21と、ゲートウェイ22と、を備える。図3は、実施の形態1にかかる監視システムが備えるサーバの機能構成を示す図である。サーバ21は、設備10から監視データを受信し、受信した監視データを監視端末30に送信する。サーバ21は、物理サーバであってもよく、クラウドサーバであってもよい。
【0020】
サーバ21は、サーバ通信部211と、サーバ記憶部212と、サーバ制御部213と、を備える。上記のサーバ21の各構成部間においては、互いに情報の授受が可能である。
【0021】
サーバ通信部211は、インターネット70に接続してサーバ21の外部の機器との間で通信を行う。すなわち、サーバ通信部211は、ゲートウェイ22およびインターネット70を介して、設備10および監視端末30との間で通信を行う。
【0022】
サーバ記憶部212は、サーバ21の制御に用いられる情報、およびサーバ21の外部から取得された情報を記憶する。サーバ記憶部212は、設備10から受信した監視データを記憶するデータベース2121を備える。
【0023】
サーバ制御部213は、サーバ21全体の動作を制御する。サーバ制御部213は、設備10から受信した監視データをサーバ記憶部212のデータベース2121に記憶させる制御、および設備10から受信した監視データを監視端末30に送信する制御を行う。
【0024】
ゲートウェイ22は、サーバ21の外部の機器とサーバ21との通信において、データ形式を自動的に変換し、使用されるプロトコルが異なる機器間でのデータのやり取りを可能にするために設けられる。
【0025】
図4は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図である。図5は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の機器状態の情報を説明する図である。
【0026】
監視端末30は、監視プログラムがインストールされたコンピュータを有する。監視プログラムは、監視端末30の方向を後述するセンサ33に検出させるステップと、後述する表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の方向に基づいて監視データを異なる表示形式で表示し、監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末30が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、切り替えて表示するために必要な機能を実現するためのプログラムである。監視端末30は、監視プログラムに従って、監視データの表示を行う。
【0027】
監視端末30は、サーバ21を介して設備10から監視データを受信し、受信した監視データを表示してユーザである監視システム1の管理作業者に提示する。すなわち、監視端末30は、ユーザである監視システム1の管理作業者による監視端末30の操作に基づいて設備10の監視データを表示し、設備10の監視データを管理作業者に提示する。監視システム1の管理作業者は、各設備10において計測された監視データを監視端末30において確認することができる。監視端末30には、たとえばスマートフォンに代表される、管理作業者が運搬可能な携帯端末を用いることができる。
【0028】
監視端末30は、後述する表示部32の表示画面321の面内方向に沿った外形形状が長方形状を有する。すなわち、図5に示すように、監視端末30は、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った外形形状が、少なくとも互いに対向する2つの長辺30Lと、互いに対向する2つの短辺30Sとを含む長方形状を有する。なお、監視端末30の長方形状においては、角部が丸みを有していてもよい。また、監視端末30の長方形状には正方形も含まれる。
【0029】
監視端末30は、画面と、当該画面に監視データを表示させるための構成部と、を備える。監視端末30は、操作部31と、表示部32と、センサ33を含む機器状態取得部34と、端末向き変更検出部35と、形式変換部36と、形式情報設定部37と、端末記憶部38と、端末通信部39と、表示画面制御部40と、端末制御部41と、を備える。上記の監視端末30の各構成部間においては、互いに情報の授受が可能である。
【0030】
操作部31は、ユーザ操作、すなわちユーザからの設定操作を受け付ける操作受付部である。ユーザからの設定操作には、監視データの表示条件を設定するための設定操作が含まれる。操作部31は、ユーザ操作の入力を受け付けて、ユーザ操作に対応する情報を端末制御部41に送信する。操作部31は、キーボード、マウス、タッチパネル機能を備えたタッチパネルディスプレイなどの入力機器により構成され、監視端末30に対する操作がユーザによって行われる。実施の形態1においては、操作部31は、表示部32とともにタッチパネルディスプレイによって構成される。
【0031】
表示部32は、監視データを含む監視端末30の内部の各種情報を表示する画面である表示画面321を備える。すなわち、監視端末30は、監視データを表示する画面を備えている。表示画面321は、表示画面321の面内方向に沿った外形形状が長方形状を有する。すなわち、図5に示すように、表示画面321は、表示画面321の面内方向に沿った外形形状が、少なくとも互いに対向する2つの長辺321Lと、互いに対向する2つの短辺321Sとを含む長方形状を有する。なお、表示画面321の長方形状においては、角部が丸みを有していてもよい。また、表示画面321の長方形状には正方形も含まれる。
【0032】
表示部32は、監視データの表示条件を設定するための設定操作が行われる設定画面を表示画面321に表示し、また、監視データを表示画面321に表示する。具体的に、表示部32は、表示画面制御部40の制御に従って、形式変換部36で変換された監視データである後述する変換後監視データを表示画面321に表示する。設定画面は、監視データを表示するための設定操作を選択する操作画面と換言できる。
【0033】
実施の形態1においては、表示画面321は、タッチパネルディスプレイによって構成される。表示画面321のタッチパネルディスプレイは、指で画面を触れるタッチ操作、指で画面をたたくタップ操作など、タッチパネルディスプレイにおける一般的な操作が可能である。
【0034】
表示部32に入力される情報には、形式変換部36で変換された監視データである変換後監視データが含まれる。
【0035】
機器状態取得部34は、監視端末30の機器状態の情報を取得する。機器状態の情報は、監視端末30の振舞いを表す物理量の情報である。監視端末30の振舞いを表す物理量は、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の向きの判定に必要な、監視端末30の振舞いを表す角度または加速度などであり、監視端末30の振舞いが数値化された物理量である。監視端末30の向きは、監視端末30の方向と換言できる。
【0036】
機器状態取得部34は、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の向きを検出するために用いられるセンサ33を備える。センサ33は、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の向きを検出するために用いられるセンサであり、監視端末30にかかる加速度を検出する加速度センサである。加速度センサにおけるセンサ検出データの値は、例えば(x、y、z)方向の3軸方向の値で示される。加速度センサは、検出結果であるセンサ検出データを機器状態取得部34に送信する。
【0037】
機器状態取得部34は、センサ33が検出したセンサ検出データを取得し、当該センサ検出データから監視端末30の機器状態の情報の物理量を算出して取得する。すなわち、機器状態取得部34は、センサ検出データから、監視端末30にかかる加速度として、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaと、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbとを、物理量として算出して取得する。重力加速度における面内方向成分Gは、重力加速度における、表示部32の表示画面321の面内方向における成分である。
【0038】
実施の形態1では、監視端末30の機器状態の情報に、監視端末30にかかる加速度が用いられる。具体的に、実施の形態1では、監視端末30の機器状態の情報に、図5に示すように、監視端末30にかかる加速度としての、重力加速度における面内方向成分Gのうち監視端末30の外形形状の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaと、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の外形形状の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbと、が用いられる。
【0039】
監視端末30では、表示画面321の外形形状は、監視端末30の外形形状の長方形状に沿った長方形状とされている。したがって、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の外形形状の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaは、重力加速度における面内方向成分Gの表示画面321の長辺方向成分である表示画面長辺方向成分と、換言できる。また、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の外形形状の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbは、重力加速度における面内方向成分Gの表示画面321の短辺方向成分である表示画面短辺方向成分と、換言できる。
【0040】
機器状態取得部34に入力される情報は、監視端末30のセンサ33で取得されたセンサ検出データである。機器状態取得部34から出力される情報は、監視端末30の機器状態の情報の物理量であり、監視端末30にかかる加速度の情報である。
【0041】
端末向き変更検出部35は、機器状態取得部34で取得された機器状態の情報である監視端末30にかかる加速度の情報と、端末記憶部38に記憶されている後述する向き判定情報とに基づいて、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った、現在の監視端末30の向きを判定する。すなわち、端末向き変更検出部35は、監視端末30の機器状態の情報である、監視端末30にかかる加速度としての、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaと、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbと、向き判定情報とに基づいて、表示部32の表示画面321の面内方向における、現在の監視端末30の向きを判定する。
【0042】
なお、表示部32の表示画面321の面内方向における、現在の監視端末30の向きを判定することは、表示部32の表示画面321の面内方向における、現在の表示部32の表示画面321の向きを判定すること、と換言できる。また、向き判定情報は、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った、現在の監視端末30の方向を判定するための情報と換言できる。また、端末向き変更検出部35は、現在の監視端末30の方向を判定する端末方向変更検出部と換言できる。
【0043】
向き判定情報は、端末向き変更検出部35が、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合と比較することにより、表示部32の表示画面321の面内方向における、監視端末30の向きを判定するための判定条件を含む情報である。向き判定情報は、予め決められて端末記憶部38に記憶されている。監視端末30において、向き判定情報は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合についての判定条件である。
【0044】
端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合と、向き判定情報と、を比較する。端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合が、向き判定情報の第1の基準範囲に対応する場合に、監視端末30の向きが「縦向き」である、すなわち「縦方向」であると判定する。端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合が、向き判定情報の第2の基準範囲に対応する場合に、監視端末30の向きが「横向き」、すなわち「横方向」であるであると判定する。
【0045】
第1の基準範囲は、例えば、表示画面321の面内方向が垂直面に平行とされて保持されている監視端末30の、Yaw角θが「Yaw角θ<45度」および「135度<Yaw角θ」に対応する条件とされる。第2の基準範囲は、例えば、表示画面321の面内方向が垂直面に平行とされて保持されている監視端末30の、Yaw角θが「45度≦Yaw角θ≦135度」に対応する条件とされる。なお、上記の第1の基準範囲および第2の基準範囲の条件は一例であり、これに限定されない。
【0046】
Yaw角θは、機器状態を表す物理量の1つであり、監視端末30では、当該監視端末30の表示画面321に対する法線方向を軸に監視端末30が回転したときの角度である。すなわち、監視端末30のYaw角は、ユーザが表示画面321を見ながら表示画面321の面内方向において監視端末30を縦横に回転させたときの監視端末30の回転角度といえる。
【0047】
上述した向き判定情報は、表示画面321の面内方向が鉛直面に平行とされて保持されている監視端末30の他に、表示画面321の面内方向が鉛直面に平行とされて保持されている監視端末30の表示画面321を正面から見る視点においてRoll角、Pitch角およびYaw角θの少なくとも1つが変化している場合においても適用される。Roll角は、監視端末30の上部から監視端末30の下部方向への垂直方向の軸を中心とした回転角度である。Pitch角は、監視端末30の左右の辺を通る水平方向の軸を中心とした回転角度である。
【0048】
また、表示画面321の面内方向が垂直面に平行とされて保持されている監視端末30の状態から監視端末30のPitch角が変化している場合には、表示画面321の面内方向が垂直面に平行とされて保持されている監視端末30の状態からPitch角が変化した状態における監視端末30の、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った面を表示画面321の正面側の鉛直面に投影した仮想面を想定し、当該仮想面における監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合を考えればよい。
【0049】
そして、端末向き変更検出部35は、現在の監視端末30の向きと、前回に判定された監視端末30の向きとに基づいて、監視端末30の向きが変更されたか否かを判定する。端末向き変更検出部35は、監視端末30の向きが変更されたと判定された場合は、現在の監視端末30の向きの情報を形式変換部36に送信する。
【0050】
端末向き変更検出部35に入力される情報は、機器状態取得部34で取得された機器状態の情報である監視端末30にかかる加速度の情報である。端末向き変更検出部35から出力される情報は、形式変換部36に出力される、現在の監視端末30の向きを示す情報である端末向き情報である。端末向き情報は、監視端末30の向きが縦向きであることを示す情報、あるいは監視端末30の向きが横向きであることを示す情報のいずれかである。
【0051】
端末記憶部38は、監視データの表示を含む監視端末30の制御に用いられる情報を記憶する。端末記憶部38は、向き判定情報を記憶する。また、端末記憶部38は、当該端末記憶部38の内部のデータベース381に監視データを記憶する。
【0052】
監視システム1では、監視対象の設備10の監視データがサーバ21のサーバ記憶部212のデータベース2121に集約されて記憶される。監視端末30では、データベース2121に記憶されている監視データの一部あるいは全部を一度ダウンロードして端末記憶部38のデータベース381に記憶し、データベース381に記憶した監視データを表示することができる。また、監視端末30では、データベース2121に記憶されている監視データのうち必要なデータを、サーバ21に対して要求することにより取得して端末記憶部38のデータベース381に記憶し、データベース381に記憶した監視データを表示することができる。
【0053】
監視端末30は、監視データを表示する機能である監視データ表示機能を実行するためのアプリケーションソフトウェアである、監視データ表示アプリケーションソフトウェアを端末記憶部38に記憶している。監視データ表示アプリケーションソフトウェアは、監視プログラムが含まれる。端末記憶部38には、監視プログラムがインストールされている。
【0054】
監視データ表示機能は、具体的に、監視端末30において、設備10で計測された監視データを監視端末30の表示部32に予め決められた各種表示形式で表示する機能である。監視データ表示アプリケーションソフトウェアは、端末記憶部38に記憶されている。以下では、監視データ表示アプリケーションソフトウェアを単にアプリケーションと呼ぶ場合がある。
【0055】
形式変換部36は、アプリケーションの起動直後は、端末記憶部38に記憶された監視データを、形式変換部36に設定されている条件の表示形式の変換後監視データに変換して表示画面制御部40に送信する。
【0056】
また、形式変換部36は、監視端末30の向きが変更されたと判定された場合に、端末記憶部38に記憶された監視データを、端末向き変更検出部35から取得される端末向き情報に示される監視端末30の向きに対応した表示形式の情報に変換する。すなわち、形式変換部36は、監視端末30の向きが変更されたと判定された場合には、端末向き変更検出部35から取得される現在の監視端末30の向きの情報である端末向き情報に基づいて、現在において表示部32の表示画面321に表示されている監視データと同じ監視データを端末記憶部38から取得して、端末向き情報に示される監視端末30の向きに対応した表示形式の監視データの情報である変換後監視データに変換する。すなわち、変換後監視データは、端末向き情報に対応した表示形式に変換された監視データである。形式変換部36は、変換後監視データを、表示画面制御部40に送信する。
【0057】
端末向き情報に対応した表示形式は、例えば監視データをリストで表示する表示形式であるリスト形式、および監視データをグラフで表示する表示形式であるグラフ形式がある。
【0058】
形式変換部36に入力される情報は、現在の監視端末30の向きを示す情報である端末向き情報と、端末記憶部38のデータベース381から取得される監視データである。形式変換部36から出力される情報は、表示画面制御部40に送信される、監視データが端末向き情報に対応した表示形式に変換された変換後監視データである。
【0059】
形式情報設定部37は、監視端末30の向きに対応する監視データの表示形式を設定する。すなわち、形式情報設定部37は、監視データの表示において参照される、「初期画面向き」と「各向きの表示形式」との設定を記憶し、管理する。
【0060】
初期画面は、2回目以降にアプリケーションが起動されたときに最初に表示部32の表示画面321に表示される画面であり、形式情報設定部37によって設定された形式条件などの表示条件に従って監視データが表示される画面である。初期画面における監視端末30の向きである初期画面向きは、縦向きおよび横向きのいずれかに設定される。
【0061】
各向きの表示形式は、表示部32の表示画面321に表示される、監視データを表示する監視データ表示画面において、監視端末30の向きに対応して監視データを表示する表示形式として監視端末30の向きの情報に対して紐づけられる、監視データの表示形式である。各向きの表示形式は、複数の選択肢から選択されて設定される。そして、形式情報設定部37は、監視端末30のユーザによって設定される形式情報を記憶する。形式情報は、監視端末30の向きと、監視端末30の向きに対応して監視データを表示する表示形式との対応関係を示す情報であり、端末記憶部38または形式情報設定部37に記憶される。
【0062】
図6は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末30が用いる形式情報の一例を示す図である。形式情報では、例えば、監視端末30の向き:縦向きに対して、監視データの表示形式:リスト形式が紐づけられる。また、監視端末30の向き:横向きに対して、監視データの表示形式:グラフ形式が紐づけられる。形式情報の内容は、適宜変更可能である。「初期画面向き」と「各向きの表示形式」との設定については、後述する。
【0063】
端末通信部39は、インターネット70に接続し、監視端末30の外部の機器との間で通信を行う。端末通信部39は、サーバ21などの外部の機器から受信した情報を、端末制御部41などの監視端末30の内部の構成部に送信する。
【0064】
表示画面制御部40は、各種情報の表示の制御を行う表示制御部である。表示画面制御部40は、端末記憶部38のデータベース381に記憶された監視データを、監視端末30の向きに対応した表示形式で表示部32の表示画面321に表示させる。
【0065】
表示画面制御部40は、端末記憶部38に記憶されているアプリケーションを実行することにより、監視データ表示機能により監視データを表示部32の表示画面321に表示させ、監視データを管理作業者に提示する。具体的に、表示画面制御部40は、端末記憶部38に記憶されているアプリケーションを実行することにより、監視データ表示機能を実行する画面を表示部32の表示画面321に表示させ、管理作業者に操作可能とさせるとともに、管理作業者から受け付けた操作に従って監視データを表示部32であるタッチパネルディスプレイに表示させる。
【0066】
表示画面制御部40は、監視端末30の向きに対応して監視データを表示する表示形式として形式情報設定部37に設定された表示形式で、監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。すなわち、表示画面制御部40は、形式変換部36から送信される変換後監視データを受信し、当該変換後監視データを用いて、監視端末30の向きに対応する表示形式で監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。
【0067】
また、表示画面制御部40は、監視端末30の向きが変更されたと判定された場合には、変更された後の監視端末30の向きに対応する変換後監視データを形式変換部36から受信し、当該変換後監視データを用いて、監視端末30の向きが変更される前に表示部32の表示画面321に表示されている表示形式と異なる表示形式で監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。
【0068】
表示画面制御部40は、監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末30が第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する。第1方向は、例えば縦方向である。第2方向は、例えば横方向である。
【0069】
すなわち、表示画面制御部40は、監視端末30が第1方向である縦方向を向いていることが端末向き変更検出部35において検出された場合に、監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面を表示部32の表示画面321に表示させる。また、表示画面制御部40は、監視端末30が第1方向とは異なる第2方向である横方向を向いていることが端末向き変更検出部35において検出された場合に、監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面を表示部32の表示画面321に表示させる。そして、表示画面制御部40は、第1の監視画面と、第2の監視画面とを、現在の監視端末30の向きに基づいて切り替えて表示する。
【0070】
表示画面制御部40に入力される情報は、形式変換部36から送信される変換後監視データを含む。
【0071】
端末制御部41は、監視端末30全体の動作を制御する。端末制御部41は、端末通信部39から送信された各種情報を、端末記憶部38に記憶させる。端末制御部41は、監視データをサーバ21から取得して端末記憶部38に記憶させる監視データ取得部としての機能を有する。
【0072】
つぎに、形式情報設定部37の機能の詳細について説明する。形式情報設定部37は、監視端末30における監視データの表示に関する諸条件の設定を管理する。図7は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第1の図である。
【0073】
表示画面321に表示される設定画面322は、監視データの表示条件を設定するための各種表示条件の設定操作が行われる画面である。設定画面322は、監視端末30において初めてアプリケーションが起動されたときに、表示部32の表示画面321に表示される。すなわち、端末制御部41は、操作部31において初めてアプリケーションの起動操作が行われたときに、端末記憶部38に記憶されたアプリケーションを実行することにより、表示部32の表示画面321に設定画面322を表示させる。
【0074】
ユーザは、監視端末30において初めてアプリケーションを起動したときに、操作部31を用いて、監視データの表示についての各種表示条件を設定画面322において設定する。ユーザによって設定された各種表示条件の情報は、端末記憶部38に記憶される。端末制御部41は、2回目以降にアプリケーションが起動された際は、端末記憶部38に記憶された形式条件などの各種表示条件に従って初期画面を表示する。
【0075】
なお、設定画面322は、2回目以降にアプリケーションが起動された際においても、監視データ表示機能によって表示部32の表示画面321に表示される不図示の設定ボタンを用いて表示可能である。これにより、ユーザは、いつでもコンテンツ情報の表示についての各種表示条件を変更可能である。
【0076】
設定画面322においては、「初期画面向き」と、「各向きの表示形式」と、「表示オプション」と、を設定可能である。
【0077】
初期画面向きは、初期画面が表示される際の表示画面321の向きとして設定される、表示画面321の向きである。初期画面向きは、初期画面が表示される際の監視端末30の向きと換言できる。初期画面向きには、図7に示すように、「縦」と「横」との2種類の条件がある。「縦」は、初期画面が表示される際の表示画面321の向きを「縦向き」とする設定である。「横」は、初期画面が表示される際の表示画面321の向きを「横向き」とする設定である。
【0078】
ユーザは、図7に示すように、設定画面322に設けられたラジオボタン3221を選択することで所望の初期画面向きを設定する。ユーザによって設定された初期画面向きの設定情報は、端末記憶部38に記憶される。
【0079】
図7に示す各向きの表示形式の欄は、形式情報を設定する欄である。図7に示す各向きの表示形式の欄の「縦」は、監視データが表示部32の表示画面321に表示される際の監視端末30の向きが「縦向き」である条件である。図7に示す各向きの表示形式の欄の「横」は、監視データが表示部32の表示画面321に表示される際の監視端末30の向きが「横向き」である条件である。
【0080】
ユーザは、図7に示すように、設定画面322に設けられたドロップダウンメニューボタン3222を選択することで引き出される監視データの表示形式の複数の選択肢から所望の表示形式を選択することにより、監視データが表示部32の表示画面321に表示される際の監視端末30の向きが「縦」と「横」との各向きに対応する監視データの表示形式を設定する。ユーザによって設定された各向きの表示形式の設定情報は、端末記憶部38に記憶される。図7においては、監視データの表示形式の複数の選択肢として、監視データをリストで表示する「リスト形式」を示す選択肢である「リスト」と、監視データをグラフで表示する「グラフ形式」を示す選択肢である「グラフ」と、の選択肢が設けられている場合について示している。
【0081】
図8は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第2の図である。図9は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第3の図である。図10は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第1の図である。
【0082】
例えば図8に示すように、「各向きの表示形式」が「縦」の場合のドロップダウンメニューボタン3222で「グラフ」の選択肢を選択することにより、図9に示すように設定画面322において「各向きの表示形式」が「縦」の場合の監視データの表示形式が「グラフ」に設定される。そして、「各向きの表示形式」が「縦」の場合の監視データの表示形式を「グラフ形式」とする設定情報が、端末記憶部38に記憶される。すなわち、監視端末30の向き:縦向きに対して、監視データの表示形式:グラフ形式が紐づけられた形式情報が、端末記憶部38に記憶される。
【0083】
このような設定の場合、監視データ表示画面においては、現在の監視端末30の向きが「縦」と判定された場合に、図10に示すように監視データ51がグラフ形式で表示される。
【0084】
なお、「初期画面向き」と「各向きの表示形式」との設定は、初期状態においては、「初期画面向き」が「縦」に割り当てられて設定され、「各向きの表示形式」が「縦」の場合の表示形式に「リスト形式」が割り当てられて設定され、「初期画面向き」が「横」の場合の表示形式に「グラフ形式」が割り当てられて設定されている。すなわち、初期状態においては、図6に示す形式情報が端末記憶部38に記憶されている。一方で、ユーザは、上述した操作を行うことで、「初期画面向き」と「各向きの表示形式」との設定を所望の条件に変更可能である。
【0085】
表示オプションは、監視データ表示画面において表示可能な、監視データに関連する監視データ以外のオプション情報である。監視データ表示画面においては、オプション情報として、監視システム1の監視地点の地図および監視地点の天気といった情報を監視データと併せてオプション表示することができる。表示オプションでは、監視端末30の向きが縦方向の場合と、監視端末30の向きが横方向の場合とにおいて、オプション情報を個別に設定可能である。表示オプションにおいて設定されたオプション情報は、監視データ表示画面において監視データと併せて表示される。
【0086】
ユーザは、図7に示すように、設定画面322の「各向きの表示形式」の欄に設けられたチェックボックス3223の選択肢の中から所望の選択肢を選択することで所望のオプション情報を設定する。ユーザによって設定されたオプション情報の設定情報は、端末記憶部38に記憶される。図7においては、オプション情報の複数の選択肢として、監視システム1の監視地点の地図および監視地点の天気が設けられている場合について示している。
【0087】
図11は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第2の図である。図12は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第3の図である。図13は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第4の図である。図14は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第4の図である。図15は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第5の図である。図16は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面の一例を示す第5の図である。図17は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される監視データ表示画面の一例を示す第6の図である。
【0088】
図7に示すように、監視端末30の向きが「縦」の場合の表示形式として「リスト形式」が設定され、表示オプションにおいて監視システム1の監視地点の地図がオプション情報として設定されている場合には、監視データ表示画面においては図11に示すように監視地点の地図52が、リスト形式で表示された監視データ51と併せて表示される。
【0089】
図7に示すように、監視端末30の向きが「横」の場合の表示形式として「グラフ形式」が設定され、表示オプションにおいて監視システム1の監視地点の天気がオプション情報として設定されている場合には、監視データ表示画面においては図12に示すように監視地点の天気の情報53が、グラフ形式で表示された監視データ51と併せて表示される。
【0090】
図13に示すように、監視端末30の向きが「縦」の場合の表示形式として「リスト形式」が設定され、表示オプションにおいて監視システム1の監視地点の天気がオプション情報として設定されている場合には、監視データ表示画面においては図14に示すように監視地点の天気の情報53が、リスト形式で表示された監視データ51と併せて表示される。
【0091】
図13に示すように、監視端末30の向きが「横」の場合の表示形式として「グラフ形式」が設定され、表示オプションにおいて監視システム1の監視地点の地図がオプション情報として設定されている場合には、監視データ表示画面においては図15に示すように監視地点の地図52が、グラフ形式で表示された監視データ51と併せて表示される。
【0092】
図16に示すように、監視端末30の向きが「縦」の場合の表示形式として「リスト形式」が設定され、表示オプションにおいて監視システム1の監視地点の天気および監視システム1の監視地点の地図がオプション情報として設定されている場合には、監視データ表示画面においては図17に示すように監視地点の地図52と監視地点の天気の情報53とが、リスト形式で表示された監視データ51と併せて表示される。
【0093】
また、設定画面322には、初期画面を表示させるためのボタンである「画面を表示」のボタン3224が配置されている。ユーザは、設定画面322における設定が終了した後に、当該ボタン3224が選択する。これにより、表示部32の表示画面321の画面表示が設定画面322から初期画面に移行する。
【0094】
つぎに、実施の形態1にかかる監視システム1の動作について説明する。図18は、実施の形態1にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャートである。以下に説明する監視システム1の監視データ表示方法では、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の方向に基づいて監視データを異なる表示形式で表示し、表示画面321の面内方向に沿った監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末30が第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面を、切り替えて表示する。以下では、監視システム1が、農水システムに適用された場合について説明する。なお、監視システム1が、農水システム以外の他の遠方監視制御システムに適用される場合も、扱われるコンテンツ情報が異なる以外は同様の処理が行われる。
【0095】
ステップS110において、設備10の監視データが、サーバ21に送信される。具体的に、設備10の設備制御部14が、設備10の監視データをサーバ21に送信する。計測機器11は、設備における各種データを計測し、計測結果である監視データを設備制御部14に送信する。設備制御部14は、計測機器11から送信された監視データを受信すると、当該監視データを設備記憶部13に記憶させるとともに設備通信部12に送信する。設備通信部12は、設備制御部14から送信された監視データを受信すると、当該監視データをサーバ21に送信する。
【0096】
サーバ21のサーバ通信部211は、ゲートウェイ22を介して監視データを受信すると、当該監視データをサーバ21のサーバ制御部213に送信する。サーバ制御部213は、サーバ通信部211から送信された監視データを受信すると、当該監視データをサーバ記憶部212のデータベース2121に記憶させ、またサーバ通信部211を介して当該監視データを監視端末30に送信する。なお、サーバ制御部213は、監視端末30の端末制御部41の要求に基づいて、サーバ記憶部212のデータベース2121に記憶されている監視データの一部あるいは全部を監視端末30に送信する。その後、ステップS120に進む。
【0097】
ステップS120では、監視端末30において、初期画面が表示される。具体的に、監視端末30において、監視端末30の表示画面制御部40が、監視端末30の表示部32の画面に初期画面を表示させる。表示画面制御部40は、操作部31においてアプリケーションの起動操作が行われると、端末記憶部38に記憶されたアプリケーションを実行することにより、監視データ表示機能を実行して表示部32の表示画面321に初期画面を表示させる。表示画面制御部40は、端末記憶部38に記憶されている、形式情報などの監視端末30における監視データの表示に関する諸条件の設定に基づいて、初期画面を表示部32の表示画面321に表示させる。
【0098】
初期画面は、上述した設定画面322で「初期画面向き」に設定されている向きの表示部32の表示画面321に監視データを表示する表示形式として紐づけられて設定された形式情報に従った表示形式で、監視データが表示される。すなわち、表示画面制御部40は、「初期画面向き」に設定されている向きで監視データを表示する表示形式として設定画面322の「各向きの表示形式」の設定で紐づけられ設定された監視データの表示形式で、監視データを表示する。
【0099】
「初期画面向き」が「縦」に設定されている場合には、初期画面では、例えば図6に示す形式情報に従ってリスト形式で監視データが表示される。「初期画面向き」が「横」に設定されている場合には、初期画面では、例えば図6に示す形式情報に従ってグラフ形式で監視データ51が表示される。その後、ステップS130に進む。
【0100】
ステップS130では、監視端末30の機器状態の情報が、取得される。具体的に、機器状態取得部34が、予め決められた周期で、監視端末30の振舞いを表す物理量の情報である、監視端末30の機器状態の情報を取得する。機器状態取得部34は、監視端末30に実装されたセンサ33の検出結果であるセンサ検出データを取得し、当該センサ検出データから監視端末30の機器状態の情報の物理量を算出して取得する。
【0101】
機器状態取得部34が備えるセンサ33である加速度センサは、監視端末30にかかる加速度を検出し、検出結果であるセンサ検出データを機器状態取得部34に送信する。センサ検出データの値は、例えば(x、y、z)方向の3軸方向の値で示される。加速度の検出は、予め決められた周期で行われる。
【0102】
機器状態取得部34は、センサ33が検出したセンサ検出データから、監視端末30にかかる加速度として、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaと、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbとを、物理量として算出して取得する。機器状態取得部34は、予め決められた周期で、例えばセンサ33からセンサ検出データを取得するタイミングで、監視端末30の機器状態の情報を取得する。これにより、機器状態取得部34において、監視端末30の機器状態の情報が取得される。機器状態取得部34は、取得した監視端末30の機器状態の情報を端末向き変更検出部35に送信する。その後、ステップS140に進む。
【0103】
ステップS140では、監視端末30の向きが変更されたか否かが、判定される。具体的に、端末向き変更検出部35が、監視端末30の向きが変更されたか否かを判定する。端末向き変更検出部35は、アプリケーションの起動後の初回のステップS140では、初期画面向きを基準にして、監視端末30の向きが変更されたか否かを判定する。また、端末向き変更検出部35は、アプリケーションの起動後の2回目以降のステップS140では、現在の監視端末30の向きを基準にして、監視端末30の向きが変更されたか否かを判定する。
【0104】
端末向き変更検出部35は、まず、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った、現在の監視端末30の向きを判定する。端末向き変更検出部35は、機器状態取得部34で取得された機器状態の情報である監視端末30の振舞いを表す物理量の情報と、端末記憶部38に記憶されている向き判定情報とに基づいて、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った、現在の監視端末30の向きを判定する。
【0105】
端末向き変更検出部35は、機器状態取得部34で取得された監視端末30にかかる加速度としての、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の長辺方向成分である監視端末長辺方向成分Gaと、重力加速度における面内方向成分Gの監視端末30の短辺方向成分である監視端末短辺方向成分Gbと、端末記憶部38に記憶されている向き判定情報とを照合することにより、表示部32の表示画面321の面内方向に沿った現在の監視端末30の向きが、縦向きであるか、あるいは横向きであるかを、判定する。
【0106】
端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合と、向き判定情報と、を比較する。そして、端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合が、向き判定情報の第1の基準範囲に対応する場合に、監視端末30の向きが「縦向き」であると判定する。端末向き変更検出部35は、監視端末30にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分Gaの監視端末短辺方向成分Gbに対する割合が、向き判定情報の第2の基準範囲に対応する場合に、監視端末30の向きが「横向き」であると判定する。上記のように端末向き変更検出部35によって行われる、監視端末30の向きが縦向きであるか、あるいは横向きであるかの判定処理を、端末向き判定処理と呼ぶ。
【0107】
つぎに、端末向き変更検出部35は、現在の監視端末30の向きの判定結果と、前回の監視端末30の向きの判定結果と、を比較する。すなわち、端末向き変更検出部35は、今回の端末向き判定処理の判定結果と、前回の端末向き判定処理の判定結果と、を比較する。今回の端末向き判定処理の判定結果は、今回のタイミングのステップS140での端末向き判定処理の判定結果である。前回の端末向き判定処理の判定結果は、前回のタイミングのステップS140での端末向き判定処理の判定結果である。端末向き判定処理での判定結果は、監視端末30の向きが縦向きであるという判定結果、あるいは監視端末30の向きが横向きであるという判定結果のいずれかである。端末向き変更検出部35は、前回の端末向き判定処理での判定結果を記憶しておく。
【0108】
端末向き変更検出部35は、今回の端末向き判定処理の判定結果が、前回の端末向き判定処理の判定結果と異なる場合に、監視端末30の向きが変更された、すなわち監視端末30の向きの変更があると、判定する。端末向き変更検出部35は、今回の端末向き判定処理の判定結果が、前回の端末向き判定処理の判定結果と同じである場合に、監視端末30の向きが変更されていない、すなわち監視端末30の向きの変更がないと、判定する。
【0109】
なお、アプリケーションの起動時においては、前回の端末向き判定処理の判定結果が存在しない。このため、端末向き変更検出部35は、端末記憶部38に記憶されている初期画面向きを前回の端末向き判定処理の判定結果として用いて、今回の端末向き判定処理の判定結果と比較する。
【0110】
監視端末30の向きが変更されたと判定された場合は、ステップS140においてYesとなり、端末向き変更検出部35が、現在の監視端末30の向きを示す情報である端末向き情報を形式変換部36に送信して、ステップS150に進む。端末向き情報は、監視端末30の向きが縦向きであることを示す情報、あるいは監視端末30の向きが横向きであることを示す情報のいずれかであり、今回の端末向き判定処理の判定結果の情報といえる。監視端末30の向きが変更されていないと判定された場合は、ステップS140においてNoとなり、ステップS130に戻る。
【0111】
なお、監視端末30が平置きされている状態の場合、すなわち表示部32の表示画面321の面内方向が水平面と平行な状態に監視端末30が保持されている場合には、監視端末30の向きの変更は判定されない。
【0112】
ステップS150では、監視データの表示形式が、変換される。具体的に、形式変換部36が、監視データを、端末向き変更検出部35から取得される端末向き情報に対応した表示形式の情報に変換する。具体的に、形式変換部36は、現在において表示画面321に表示されている監視データと同じ監視データを端末記憶部38から取得し、当該監視データを端末向き情報に示される監視端末30の向きに対応した表示形式の監視データの情報である変換後監視データに変換する。形式変換部36は、端末記憶部38に記憶されている形式情報に従って、監視データを、端末向き変更検出部35から取得される端末向き情報に示される監視端末30の向きに対応した表示形式の変換後監視データに変換する。
形式変換部36は、変換後監視データを、表示画面制御部40に送信する。
【0113】
なお、監視データは、アプリケーションの起動時に端末制御部41の制御によってサーバ21から取得されたものであってもよく、前回以前のアプリケーションの動作時に端末制御部41の制御によってサーバ21から取得されたものであってもよい。その後、ステップS160に進む。すなわち、監視端末30がサーバ21から監視データを取得する監視データの取得ステップは、当該監視データの表示が行われる前に実施されればよい。
【0114】
ステップS160では、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替が、行われる。具体的に、表示画面制御部40が、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替を行う。表示画面制御部40は、変換後監視データを受信し、当該変換後監視データを用いて監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。これにより、表示画面321においては、当該表示画面321に表示されていた監視データと同じ内容の監視データが、表示形式が変更されて表示される。すなわち、表示画面321では、表示形式が切替えられて監視データが表示される。
【0115】
なお、監視端末30において、表示画面321が自動で回転しない表示モードが設定されている場合、表示画面321における監視データの表示を監視端末30の向きに合わせた表示に変更するか否かをユーザに尋ねるメッセージを表示画面制御部40が表示画面321に表示させてもよい。表示画面制御部40は、当該メッセージに対するユーザの指示に従って、表示画面321における監視データの表示形式を切替える。
【0116】
つぎに、表示画面321における監視データの表示形式の切替の具体例について説明する。監視端末30において初めてアプリケーションが起動されたときに、図19に示すように、初期画面向きが「縦」に設定され、各向きの表示形式が「縦」の場合の表示形式として「リスト形式」が設定され、各向きの表示形式が「横」の場合の表示形式として「グラフ形式」が設定された場合の、初期画面について説明する。
【0117】
図19は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面322における設定の一例を示す図である。図20は、図19に示す設定画面322の設定状態において、縦向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図である。図21は、図20に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図である。図22は、図19に示す設定画面の設定状態において、横向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図である。図23は、図22に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図である。
【0118】
設定画面322が図19に示すように設定されている場合、監視端末30が縦向きに保持されている状態で、設定画面322における初期画面を表示させるためのボタンである「画面を表示」のボタン3224が選択されると、図20に示すように、リスト形式で表示された監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図20では、初期画面向きが「縦」の場合の表示形式として、各向きの表示形式が「縦」の場合の表示形式に「リスト形式」が設定され、縦向きに保持されている監視端末30に表示される初期画面の一例が示されている。
【0119】
その後、ステップS150からステップS160が実施されると、図21に示すように、表示形式がグラフ形式に切替えられた監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図21では、表示形式が切替えられた監視データ51が横向きに保持されている監視端末30に表示された監視データ表示画面の一例が示されている。
【0120】
また、監視端末30の向きが横向きに保持されている状態で、設定画面322における「画面を表示」のボタン3224が選択されると、図22に示すように、リスト形式で表示された監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図22では、初期画面向きが「縦」の場合の表示形式として、各向きの表示形式が「縦」の場合の表示形式が「リスト形式」が設定され、横向きに保持されている監視端末30に表示される初期画面の一例が示されている。
【0121】
この場合、初期画面の表示の直後にステップS150からステップS160が実施され、図23に示すように、表示形式がグラフ形式に切替えられた監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図23では、表示形式が切替えられた監視データ51が横向きに保持されている監視端末30に表示された監視データ表示画面の一例が示されている。
【0122】
つぎに、監視端末30において初めてアプリケーションが起動されたときに、図24に示すように、初期画面向きが「横」に設定され、各向きの表示形式が「縦」の場合の表示形式として「リスト形式」が設定され、各向きの表示形式が「横」の場合の表示形式として「グラフ形式」が設定された場合の、初期画面について説明する。
【0123】
図24は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に表示される設定画面における設定の一例を示す図である。図25は、図24に示す設定画面322の設定状態において、縦向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図である。図26は、図25に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図である。図27は、図24に示す設定画面の設定状態において、横向きに保持されている監視端末に表示される初期画面の一例を示す図である。図28は、図27に示す初期画面から表示形式が切替えられた後の表示画面の一例を示す図である。
【0124】
設定画面322が図24に示すように設定されている場合、監視端末30が縦向きに保持されている状態で、設定画面322における「画面を表示」のボタン3224が選択されると、図25に示すように、グラフ形式で表示された監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図25では、初期画面向きが「横」の場合の表示形式として、各向きの表示形式が「縦」の場合の表示形式に「リスト形式」が設定され、縦向きに保持されている監視端末30に表示される初期画面の一例が示されている。
【0125】
この場合、初期画面の表示の直後にステップS150からステップS160が実施され、図26に示すように、表示形式がリスト形式に切替えられた監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図26では、表示形式が切替えられた監視データ51が縦向きに保持されている監視端末30に表示された監視データ表示画面の一例が示されている。
【0126】
また、監視端末30の向きが横向きに保持されている状態で、設定画面322における「画面を表示」のボタン3224が選択されると、図27に示すように、グラフ形式で表示された監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図27では、初期画面向きが「横」の場合の表示形式として、各向きの表示形式が「横」の場合の表示形式が「グラフ形式」が設定され、横向きに保持されている監視端末30に表示される初期画面の一例が示されている。
【0127】
その後、ステップS150からステップS160が実施されると、図28に示すように、表示形式がリスト形式に切替えられた監視データ51が表示部32の表示画面321に表示される。図28では、表示形式が切替えられた監視データ51が縦向きに保持されている監視端末30に表示された監視データ表示画面の一例が示されている。
【0128】
つぎに、監視データのその他の表示形式の例について説明する。監視データの表示形式としては、リスト形式およびグラフ形式の他に、例えば階層構造、すなわち所謂ツリー構造で表示する表示形式、ヒストグラムで表示する表示形式を用いることができる。図29は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データが階層構造で示された監視データ表示画面の一例を示す図である。図30は、実施の形態1にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データがヒストグラムで示された監視データ表示画面の一例を示す図である。
【0129】
上述したように、実施の形態1にかかる監視システム1は、監視端末30が、サーバ21から取得される監視データを表示する画面である表示画面321と、表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の方向に基づいて監視端末30の方向を検出するためのセンサ33と、監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部40と、を備える。
【0130】
このような構成を有する実施の形態1にかかる監視システム1は、同一の監視データについて、表示レイアウトではなく、監視データの表示形式自体を、表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の向きの変更に合わせて変換して表示する。すなわち、監視端末30は、表示画面321の面内方向において当該監視端末30の向きが変更された場合に、当該監視端末30の向きが変更される前に表示部32の表示画面321に表示されている表示形式と異なる表示形式で、監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。
【0131】
これにより、監視端末30は、表示画面321の面内方向に沿った監視端末30の向きを変更するだけで、同一の監視データを異なる表示形式で見ることができ、監視データをユーザが望む表示形式で見ることができる。ユーザは、数値によって個々の監視データの大きさを直感的に理解できる表示であるリスト形式で監視データを見ることができる。また、監視データの全体のトレンドを直感的に理解できる表示であるグラフ形式で監視データを見ることができる。
【0132】
ユーザは、例えばある時刻前後の詳細な監視データを見たいときはリスト形式で監視データを表示画面321に表示させ、監視データの全体のトレンドを見たいときには監視データをグラフ形式で表示画面321に表示させることができる。これにより、ユーザは、同一の監視データを多角的な観点から見ることができ、監視データの詳細な検討を行うことが可能となる。そして、ユーザは、リスト形式とグラフ形式にとの2つの異なる表示形式で同じ監視データを見て、監視データを多角的視点で眺めることで、どちらか一方の表示形式でデータを見ることだけでは、得られなかった気づきを得られる。
【0133】
したがって、実施の形態1にかかる監視端末30によれば、ユーザが監視データを容易に且つ多角的に確認することができる、という効果を奏する。
【0134】
実施の形態2.
実施の形態2では、表示画面321における監視データの表示形式を切り替える際に、表示形式の切替後の監視データの表示において、注目したい箇所が目立つように監視データを表示する場合について説明する。
【0135】
図31は、実施の形態2にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図である。実施の形態2にかかる監視システム1aは、監視端末30の代わりに監視端末30aを備える。
【0136】
監視端末30aは、監視端末30の構成に加えて、注目箇所取得部42をさらに備える。
【0137】
注目箇所取得部42は、表示部32の表示画面321に表示される監視データにおいて注目箇所情報を取得する。注目箇所は、表示部32の表示画面321に表示される監視データにおいて、ユーザが注目したい箇所、あるいはユーザが注目すべき箇所である。注目箇所情報は、注目箇所の情報である。注目箇所情報は、例えば表示画面321においてユーザがタッチした位置の情報が挙げられる。注目箇所取得部42は、注目箇所情報を表示画面制御部40に送信する。
【0138】
注目箇所取得部42は、ユーザ操作に基づいた手動による注目箇所情報の取得、および予め決められた注目箇所判定条件に基づいた自動的な注目箇所情報の取得を実施可能である。
【0139】
注目箇所取得部42は、例えば、縦向きに保持された監視端末30aにおいてリスト形式で表示画面321に表示されている場合に、表示画面321においてユーザがタッチした位置の情報を、表示部32のタッチパネルディスプレイから取得して記憶する。注目箇所取得部42は、ユーザがタッチした位置に対応する監視データの情報を、注目箇所情報として記憶する。そして、注目箇所取得部42は、注目箇所情報を表示画面制御部40に送信する。
【0140】
表示画面制御部40は、ユーザが監視端末30aの向きを横向きにすると、ユーザがタッチしたデータを中央位置としたグラフ形式で、変換後監視データを用いて監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。表示画面制御部40は、変換後監視データに注目箇所情報を反映させて、例えば、注目箇所情報に対応する監視データの部分を着色表示またはハイライト表示などによって強調表示することで、注目箇所を目立たせた監視データの表示を行う。
【0141】
また、注目箇所取得部42は、例えば、横向きに保持された監視端末30aにおいてグラフ形式で表示画面321に監視データが表示されている場合に、表示画面321においてユーザがタッチしたグラフのピークの位置の情報を表示部32のタッチパネルディスプレイから取得して記憶する。注目箇所取得部42は、ユーザがタッチしたグラフのピークの位置に対応する監視データの情報を、注目箇所情報として記憶する。そして、注目箇所取得部42は、注目箇所情報を表示画面制御部40に送信する。
【0142】
表示画面制御部40は、ユーザが監視端末30aの向きを縦向きにすると、ユーザがタッチしたグラフのピークの位置に対応する監視データの位置が監視データ表示画面における一番上の位置にスクロールされたリスト形式で、変換後監視データを用いて監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。表示画面制御部40は、変換後監視データに注目箇所情報を反映させて、例えば、注目箇所情報に対応する監視データの部分を着色表示またはハイライト表示などによって強調表示する注目箇所を目立たせた監視データの表示を行う。
【0143】
また、注目箇所取得部42は、予め決められた注目箇所判定条件に基づいて注目箇所を自動判定して注目箇所情報を取得してもよい。注目箇所判定条件は、注目箇所取得部42が注目箇所を自動判定するために監視データと照合する判定条件である。注目箇所判定条件は、予め決められて端末記憶部38に記憶されている。
【0144】
注目箇所取得部42は、例えば、注目箇所判定条件として監視データについて予め決められた閾値に基づいて、注目箇所を自動判定してもよい。注目箇所取得部42は、監視データについて予め決められた閾値に基づいて、監視データにおいて当該閾値を初めて超えたデータ部分を注目箇所として自動判定してもよい。
【0145】
例えば、「0.04、0.05、0.06、0.08、0.06、0.05、0.04、0.03」の順で時系列的に取得された監視データを想定する。また、閾値が、0.07に設定されているものとする。この場合、注目箇所取得部42は、「0.08」のデータを注目箇所情報と判定する。例えば、管理作業者は、河川の水位の監視データが閾値を超えた場合は、監視システムの管理エリアの監視制御をする上でまず注目すべき場所として予め決められた管理箇所に注目することができる。
【0146】
実施の形態2の場合、注目箇所取得部42に入力される情報は、表示部32のタッチパネルディスプレイから送信される表示画面321においてユーザがタッチした位置の情報と、端末記憶部38から取得される監視データおよび注目箇所判定条件と、が含まれる。注目箇所取得部42から出力される情報は、注目箇所情報である。
【0147】
実施の形態2の場合、表示画面制御部40に入力される情報は、形式変換部36から送信される変換後監視データと、注目箇所情報と、を含む。
【0148】
つぎに、実施の形態2にかかる監視システム1aの動作について説明する。図32は、実施の形態2にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0149】
まず、実施の形態1の場合と同様にしてステップS110からステップS150が実施される。その後、ステップS210に進む。
【0150】
ステップS210では、注目箇所の設定があるか否かが、判定される。具体的に、表示画面制御部40が、注目箇所の設定があるか否かを、判定する。
【0151】
表示画面制御部40は、注目箇所取得部42から注目箇所情報が当該表示画面制御部40に送信されている場合に、注目箇所の設定があると判定する。表示画面制御部40は、注目箇所取得部42から注目箇所情報が当該表示画面制御部40に送信されていない場合に、注目箇所の設定がないと判定する。
【0152】
注目箇所の設定があると判定された場合は、ステップS210においてYesとなり、ステップS220に進む。注目箇所の設定がないと判定された場合は、ステップS210においてNoとなり、ステップS160に進む。
【0153】
ステップS220では、変換後監視データへの注目箇所の反映が、行われる。具体的に、表示画面制御部40が、変換後監視データへの注目箇所の反映を行う。表示画面制御部40は、注目箇所情報に対応する監視データの部分を強調表示する処理を変換後監視データに対して行い、反映後監視データを生成する。反映後監視データは、変換後監視データに対して注目箇所情報に対応する監視データの部分を強調表示する処理が変換後監視データに対して行われた監視データの情報である。その後、ステップS160に進む。
【0154】
ステップS160では、実施の形態1の場合と同様にして、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替が、行われる。ただし、ステップS150→ステップS210→ステップS220→ステップS160の順で進んだ場合には、表示画面制御部40は、反映後監視データを用いて監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。これにより、表示画面321においては、当該表示画面321に表示されていた監視データと同じ内容の監視データ51が、表示形式が変更され、且つ注目箇所情報に対応する監視データの部分が強調表示されて表示される。
【0155】
上述したように、実施の形態2にかかる監視システム1aでは、監視端末30aが、表示部32の表示画面321に表示される監視データにおいて、ユーザが注目したい箇所、あるいはユーザが注目すべき箇所である注目箇所情報に対応する監視データの部分を強調表示する。これにより、ユーザは、監視データにおける注目箇所を直感的に容易に見つけることができ、監視データの確認が容易になる。
【0156】
実施の形態3.
実施の形態3では、表示画面321における監視データの表示形式を切り替える際に、表示形式の切替後の監視データの表示において、現在表示している監視データに関連する情報を監視データと併せて表示する場合について説明する。
【0157】
図33は、実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の機能構成を示す図である。実施の形態3にかかる監視システム1bは、監視端末30の代わりに監視端末30bを備える。
【0158】
監視端末30bは、監視端末30の構成に加えて、関連情報取得部43をさらに備える。
【0159】
関連情報取得部43は、表示部32の表示画面321に表示される監視データと関連する情報である関連情報を取得する。関連情報には、表示部32の表示画面321に表示される監視データと同じ種別の監視データであって過去の日付の監視データ、表示部32の表示画面321に表示される監視データに関連する他の監視データなど、表示部32の表示画面321に表示される監視データに直接的に関連する情報が挙げられる。例えば表示部32の表示画面321に表示される監視データが河川の水位のデータである場合、当該監視データに関連する他の監視データには、河川の水位に関連する計測内容である取水量のデータが挙げられる。関連情報取得部43は、関連情報を表示画面制御部40に送信する。
【0160】
関連情報取得部43は、ユーザ操作に基づいた手動による関連情報の取得、および予め決められた関連情報定義情報に基づいた自動的な関連情報の取得を実施可能である。
【0161】
関連情報取得部43は、手動による関連情報の取得を行う場合、例えばユーザが関連情報として見たい過去の日付をカレンダーからユーザに選択させたり、あるいは監視エリア内の監視データの種別一覧からユーザが関連情報として見たい別の監視データをユーザに選択させたりする方法で、関連情報を設定し、取得する。
【0162】
関連情報取得部43は、カレンダー機能を有し、表示画面制御部40と連動してカレンダー画面を表示部32の表示画面321に表示させる。関連情報取得部43は、カレンダー画面においてユーザがタッチした位置の情報を、表示部32のタッチパネルディスプレイから取得して記憶する。関連情報取得部43は、表示部32の表示画面321に表示する監視データと同じ種別の監視データであって、ユーザがタッチした位置に対応する過去の日付に対応する監視データをサーバ21から取得し、関連情報として記憶する。
【0163】
関連情報取得部43は、監視エリア内の監視データの種別一覧の情報を有し、表示画面制御部40と連動してエリア内の監視データの種別一覧の画面を表示部32の表示画面321に表示させる。関連情報取得部43は、エリア内の監視データの種別一覧の画面においてユーザがタッチした位置の情報を、表示部32のタッチパネルディスプレイから取得して記憶する。関連情報取得部43は、ユーザがタッチした位置に対応する監視データをサーバ21から取得し、関連情報として記憶する。なお、監視エリア内の監視データの種別一覧の情報は、端末記憶部38に記憶されてもよい。
【0164】
また、関連情報取得部43は、予め決められた関連情報定義情報に基づいて関連情報を自動判定して関連情報を取得してもよい。関連情報定義情報は、関連情報取得部43が関連情報を自動取得するために参照する定義情報であり、互いに関連する情報であると予め決められ設定された定義情報である。関連情報定義情報は、監視データの種別ごとに予め決められて端末記憶部38に記憶されている。
【0165】
関連情報取得部43は、例えば、関連情報定義情報として監視データについて予め決められた条件に基づいて、関連情報を自動判定してもよい。関連情報取得部43は、表示部32の表示画面321に表示する監視データに対応する関連情報定義情報に基づいて、当該関連情報定義情報の条件を満たす情報をサーバ21から取得し、関連情報として記憶する。
【0166】
関連情報定義情報として監視データについて予め決められた条件は、例えば1週間前の同じ曜日は関連しているという条件、および水位計の監視データと取水量の監視データとは関連しているという条件といった条件である。
【0167】
関連情報取得部43に入力される情報は、表示部32のタッチパネルディスプレイから送信される表示画面321においてユーザがタッチした位置の情報と、サーバ21から送信される監視データと、が含まれる。関連情報取得部43から出力される情報は、関連情報である。
【0168】
実施の形態3の場合、表示画面制御部40に入力される情報は、形式変換部36から送信される変換後監視データと、関連情報取得部43から送信される関連情報と、を含む。
【0169】
つぎに、実施の形態3にかかる監視システム1bの動作について説明する。図34は、実施の形態3にかかる監視システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0170】
まず、実施の形態1の場合と同様にしてステップS110からステップS150が実施される。その後、ステップS310に進む。
【0171】
ステップS310では、関連情報があるか否かが、判定される。具体的に、表示画面制御部40が、関連情報があるか否かを、判定する。
【0172】
表示画面制御部40は、関連情報取得部43から関連情報が当該表示画面制御部40に送信されている場合に、関連情報があると判定する。表示画面制御部40は、関連情報取得部43から関連情報が当該表示画面制御部40に送信されていない場合に、関連情報がないと判定する。
【0173】
関連情報があると判定された場合は、ステップS310においてYesとなり、ステップS320に進む。関連情報がないと判定された場合は、ステップS310においてNoとなり、ステップS160に進む。
【0174】
ステップS320では、変換後監視データの表示内容に関連情報が、追加される。具体的に、表示画面制御部40が、変換後監視データの表示内容に関連情報を追加する。表示画面制御部40は、変換後監視データの表示内容に関連情報を追加する処理を変換後監視データに対して行い、関連情報追加監視データを生成する。関連情報追加監視データは、関連情報を追加する処理が変換後監視データに対して行われた監視データの情報である。その後、ステップS160に進む。
【0175】
ステップS160では、実施の形態1の場合と同様にして、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替が、行われる。ただし、ステップS150→ステップS310→ステップS320→ステップS160の順で進んだ場合には、表示画面制御部40は、関連情報追加監視データを用いて監視データを表示部32の表示画面321に表示させる。これにより、表示画面321においては、当該表示画面321に表示されていた監視データと同じ内容の監視データ51が、表示形式が変更され、且つ関連情報と併せて表示される。関連情報は、監視データ51と同じ表示形式で表示されてもよく、監視データ51と異なる表示形式で表示されてもよい。
【0176】
図35は、実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データと関連情報とが併せて表示された監視データ表示画面の一例を示す図である。図35においては、表示部32の表示画面321に表示されている監視データ51と同じ種別の監視データであって過去の日付の監視データである関連情報54が監視データ51に重畳表示されている。
【0177】
図36は、実施の形態3にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面に監視データと関連情報とが併せて表示された監視データ表示画面の他の例を示す図である。図36においては、表示部32の表示画面321に表示されている監視データ51が河川の水位のデータである場合において、当該監視データ51に関連する取水量のデータである関連情報55が監視データ51に重畳表示されている。
【0178】
上述したように、実施の形態3にかかる監視システム1bでは、監視端末30bが、表示部32の表示画面321において、監視データと、当該監視データと関連する情報である関連情報とを併せて表示部32の表示画面321に表示する。これにより、ユーザは、監視データと関連情報とを同時に確認することができ、監視データだけではなく関連情報との関係も含めて当該監視データを確認することができ、監視データについてより詳細な検討が可能となる。
【0179】
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1にかかる監視システム1の他の機能について説明する。実施の形態4では、監視システム1は、端末の向きに合わせて監視データの表示形式を切り替えて表示部32の表示画面321に表示する際に、現在の監視端末30の向きに対応した表示形式で監視データを表示部32の表示画面321にメイン表示するとともに、現在の監視端末30の向きに対応していない他の表示形式で当該監視データをサブ表示としてメイン表示に重畳表示する。現在の監視端末30の向きは、監視端末30の向きが変更された後の監視端末30の向きである。
【0180】
実施の形態4において、表示画面制御部40は、ピクチャ・イン・ピクチャ機能を有する。表示画面制御部40は、端末の向きに合わせて監視データの表示形式を切り替えて表示部32の表示画面321に表示する際に、相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設けて表示する。そして、第1の表示領域は、表示部32の表示画面321に表示する第1の監視データの表示画面領域といえる。第2の表示領域は、表示部32の表示画面321に表示する第2の監視データの表示画面領域といえる。
【0181】
すなわち、表示画面制御部40は、表示部32の表示画面321に表示する第1の監視データの表示画面の中に、当該第1の監視データの表示画面よりも小さい表示領域である第2の監視データの表示画面の表示領域を設けて監視データを表示する。表示画面制御部40は、現在の監視端末30の向きに対応した第1の表示形式で監視データを第1の監視データの表示画面にメイン画面として表示するとともに、現在の監視端末30の向きに対応していない第2の表示形式で当該監視データを第2の監視データの表示画面にサブ画面として重畳表示する。
【0182】
したがって、表示画面制御部40は、表示画面321における相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、表示画面321における相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設け、第1の表示領域に第1の監視画面と第2の監視画面とのうちの一方を表示し、第2の表示領域に第1の監視画面と第2の監視画面とのうちの他方を表示する。第1の監視画面は、監視端末30が第1方向を向いていることを検出した際に監視データをリスト形式で表示する画面である。第2の監視画面は、監視端末30が第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に監視データをグラフ形式で表示する画面である。
【0183】
現在の監視端末30の向きに対応した第1の表示形式は、監視端末30の向きが変更された後の監視端末30の向きに対応した表示形式である。現在の監視端末30の向きに対応していない第2の表示形式は、監視端末30の向きが変更される前の監視端末30の向きに対応した表示形式である。
【0184】
すなわち、表示部32の表示画面321では、ピクチャ・イン・ピクチャ機能によって、同じ監視データが、第1の表示形式で第1の監視データの表示画面に表示されるとともに、第2の表示形式で第1の監視データの表示画面に重畳表示される。表示画面制御部40は、変換後監視データを用いてメイン画面を表示部32の表示画面321に表示し、変換する前の監視データを用いてサブ画面を表示部32の表示画面321に表示する。
【0185】
この場合、設定画面においてピクチャ・イン・ピクチャ機能のオンあるいはオフを設定可能にしておけばよい。ピクチャ・イン・ピクチャ機能のオンあるいはオフの設定情報は、形式情報設定部37によって端末記憶部38に記憶される。
【0186】
実施の形態4の場合、表示画面制御部40に入力される情報は、形式変換部36から送信される変換後監視データと、先に端末記憶部38から取得される監視データと、端末記憶部38から取得されるピクチャ・イン・ピクチャ機能のオンあるいはオフの設定情報と、を含む。
【0187】
つぎに、実施の形態4における監視システム1の動作について説明する。図37は、実施の形態4における監視システムの動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、図19に示す設定画面322の設定状態に表示条件が設定されているものとする。
【0188】
まず、実施の形態1の場合と同様にしてステップS110からステップS150が実施される。その後、ステップS410に進む。
【0189】
ステップS410では、現在の監視端末30の向きが縦向きであるか否かが、判定される。具体的に、表示画面制御部40が、現在の監視端末30の向きが縦向きであるか否かを判定する。表示画面制御部40は、ピクチャ・イン・ピクチャ機能を実行する際の、メイン画面の表示形式とサブ画面の表示形式とのそれぞれを決めるために、ステップS140における現在の監視端末30の向きを示す情報である端末向き情報を端末向き変更検出部35から取得する。そして、表示画面制御部40は、端末向き情報に基づいて、現在の監視端末30の向きが縦向きであるか否かを判定する。
【0190】
現在の監視端末30の向きが縦向きであると判定された場合は、ステップS410においてYesとなり、ステップS420に進む。現在の監視端末30の向きが横向きであると判定された場合は、ステップS410においてNoとなり、ステップS430に進む。
【0191】
ステップS420では、メイン画面の表示形式がリスト形式に、サブ画面の表示形式がグラフ形式に、決定される。具体的に、表示画面制御部40が、メイン画面の表示形式をリスト形式に、サブ画面の表示形式をグラフ形式に決定する。その後、ステップS160に進む。
【0192】
ステップS430では、メイン画面の表示形式がグラフ形式に、サブ画面の表示形式がリスト形式に、決定される。具体的に、表示画面制御部40が、メイン画面の表示形式をグラフ形式に、サブ画面の表示形式をリスト形式に決定する。その後、ステップS160に進む。
【0193】
ステップS160では、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替が、行われる。具体的に、表示画面制御部40が、表示部32の表示画面321の画面の表示の切替を行う。表示画面制御部40は、変換後監視データを受信し、当該変換後監視データを用いて、表示部32の表示画面321におけるメイン画面にリスト形式で監視データを表示させる。表示画面制御部40は、先に取得していた監視データを用いて、表示部32の表示画面321におけるサブ画面にグラフ形式で監視データを表示させる。
【0194】
図38は、実施の形態4にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面における監視データ表示画面の一例を示す図である。図38においては、表示部32の表示画面321におけるメイン画面56にリスト形式で監視データが表示され、表示画面321におけるサブ画面57にグラフ形式で監視データが表示されている状態を示している。
【0195】
図39は、実施の形態4にかかる監視システムが備える監視端末の表示部の表示画面における監視データ表示画面の他の例を示す図である。図39においては、表示部32の表示画面321におけるメイン画面56にグラフ形式で監視データが表示され、表示画面321におけるサブ画面57にリスト形式で監視データが表示されている状態を示している。
【0196】
上述した実施の形態4では、表示部32の表示画面321には、同じ監視データが、異なる2種類の表示形式で表示される。これにより、ユーザは、監視端末30の向きが縦の場合に対応した表示形式および監視端末30の向きが横の場合に対応した表示形式のどちらか一方の表示形式でしか監視データを排他的に見られないということがなく、監視データをより多角的な視点から確認することができ、監視データの確認作業がより容易となる。
【0197】
続いて、実施の形態1から4にかかる制御部80のそれぞれのハードウェア構成について説明する。実施の形態1から4にかかる制御部80は、設備10における設備制御部14と、サーバ21におけるサーバ制御部213と、監視端末30,30a,30bにおける機器状態取得部34、端末向き変更検出部35、形式変換部36、形式情報設定部37、表示画面制御部40および端末制御部41と、監視端末30aの注目箇所取得部42と、監視端末30bの関連情報取得部43とのそれぞれに対応する。実施の形態1から4にかかる制御部80のそれぞれの機能は、処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであってもよく、記憶装置に格納されるプログラムを実行する処理装置であってもよい。
【0198】
処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路は、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらを組み合わせたものが該当する。図40は、実施の形態1から4にかかる制御部のそれぞれの機能をハードウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81には、制御部80の機能を実現する論理回路81aが組み込まれている。
【0199】
処理回路81が処理装置の場合、制御部80の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。
【0200】
図41は、実施の形態1から4にかかる制御部のそれぞれの機能をソフトウェアで実現した構成を示す図である。処理回路81は、プログラム81bを実行するプロセッサ811と、プロセッサ811がワークエリアに用いるランダムアクセスメモリ812と、プログラム81bを記憶する記憶装置813とを有する。記憶装置813に記憶されているプログラム81bをプロセッサ811がランダムアクセスメモリ812上に展開し、実行することにより、制御部80の機能が実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラム言語で記述され、記憶装置813に格納される。プロセッサ811は、中央処理装置を例示できるがこれに限定はされない。記憶装置813は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、またはEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)といった半導体メモリを適用できる。半導体メモリは、不揮発性メモリでもよいし揮発性メモリでもよい。また、記憶装置813は、半導体メモリ以外にも、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクまたはDVD(Digital Versatile Disc)を適用できる。なお、プロセッサ811は、演算結果といったデータを記憶装置813に出力して記憶させてもよいし、ランダムアクセスメモリ812を介して不図示の補助記憶装置に当該データを記憶させてもよい。プロセッサ811、ランダムアクセスメモリ812および記憶装置813を1チップに集積することにより、制御部80の機能をマイクロコンピュータにより実現することができる。
【0201】
処理回路81は、記憶装置813に記憶されたプログラム81bを読み出して実行することにより、制御部80の機能を実現する。プログラム81bは、制御部80の機能を実現する手順および方法をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
【0202】
監視端末30,30a,30bにおける機器状態取得部34、端末向き変更検出部35、形式変換部36、形式情報設定部37、表示画面制御部40、端末制御部41と、監視端末30aの注目箇所取得部42と、監視端末30bの関連情報取得部43との機能を実現するための処理回路81では、プログラム81bに監視プログラムが含まれる。
【0203】
なお、処理回路81は、制御部80の機能の一部を専用のハードウェアで実現し、制御部80の機能の一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
【0204】
このように、処理回路81は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
【0205】
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
【0206】
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0207】
(付記1)
監視データを表示する画面を備えた監視端末であって、
前記監視端末の方向を検出するためのセンサと、
前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部と、
を備えることを特徴とする監視端末。
(付記2)
前記監視端末にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分の監視端末短辺方向成分に対する割合と、前記画面の面内方向における前記監視端末の方向を判定するための方向判定情報とに基づいて、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向を判定する端末方向変更検出部と、
前記端末方向変更検出部において判定された前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に対応する表示形式の情報である変換後監視データに前記監視データを変換する形式変換部と、
を備えることを特徴とする付記1に記載の監視端末。
(付記3)
前記第1方向が縦方向であり、前記第2方向が横方向であること、
を特徴とする付記1または2に記載の監視端末。
(付記4)
前記監視データにおいて注目すべき箇所である注目箇所の情報である注目箇所情報を取得する注目箇所取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記注目箇所情報に対応する前記監視データの部分を強調表示して前記監視データを前記画面に表示すること、
を特徴とする付記1から3のいずれか1つに記載の監視端末。
(付記5)
前記監視データと関連する情報である関連情報を取得する関連情報取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記監視データと前記関連情報とを併せて前記画面に表示すること、
を特徴とする付記1から4のいずれか1つに記載の監視端末。
(付記6)
前記表示画面制御部は、前記画面における相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、前記画面における相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設け、前記第1の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの一方を表示し、前記第2の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの他方を表示すること、
を特徴とする付記1から5のいずれか1つに記載の監視端末。
(付記7)
サーバと、前記サーバと通信可能な監視端末と、を備え、
前記サーバは、監視データを記憶するサーバ記憶部を備え、
前記監視端末は、
前記サーバから取得される前記監視データを表示する画面と、
前記監視端末の方向を検出するためのセンサと、
前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面と、を切り替えて表示する表示画面制御部と、
を備えることを特徴とする監視システム。
(付記8)
前記監視端末が、
前記監視端末にかかる加速度の、監視端末長辺方向成分の監視端末短辺方向成分に対する割合と、前記画面の面内方向における前記監視端末の方向を判定するための方向判定情報とに基づいて、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向を判定する端末方向変更検出部と、
前記端末方向変更検出部において判定された前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に対応する表示形式の情報である変換後監視データに前記監視データを変換する形式変換部と、
を備えることを特徴とする付記7に記載の監視システム。
(付記9)
前記第1方向が縦方向であり、前記第2方向が横方向であること、
を特徴とする付記7または8に記載の監視システム。
(付記10)
前記監視端末が、
前記監視データにおいて注目すべき箇所である注目箇所の情報である注目箇所情報を取得する注目箇所取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記注目箇所情報に対応する前記監視データの部分を強調表示して前記監視データを前記画面に表示すること、
を特徴とする付記7から9のいずれか1つに記載の監視システム。
(付記11)
前記監視端末が、
前記監視データと関連する情報である関連情報を取得する関連情報取得部を備え、
前記表示画面制御部は、前記監視データと前記関連情報とを併せて前記画面に表示すること、
を特徴とする付記7から10のいずれか1つに記載の監視システム。
(付記12)
前記表示画面制御部は、前記画面における相対的に大きい表示領域である第1の表示領域の中に、前記画面における相対的に小さい表示領域である第2の表示領域を設け、前記第1の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの一方を表示し、前記第2の表示領域に前記第1の監視画面と前記第2の監視画面とのうちの他方を表示すること、
を特徴とする付記7から11のいずれか1つに記載の監視システム。
(付記13)
監視データを表示する画面を備えた監視端末において前記監視データを表示する監視端末の監視データ表示方法であって、
前記監視端末の方向を検出するステップと、
前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
を含むことを特徴とする監視端末の監視データ表示方法。
(付記14)
監視データを記憶するサーバと、監視データを表示する画面を備えて前記サーバと通信可能な監視端末とを備える監視システムにおいて前記監視データを表示する監視システムの監視データ表示方法であって、
前記監視端末が、前記サーバから前記監視データを取得するステップと、
前記監視端末が、前記監視端末の方向を検出するステップと、
前記監視端末が、前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
を含むことを特徴とする監視システムの監視データ表示方法。
(付記15)
監視データを表示する画面を備えた監視端末の方向をセンサに検出させるステップと、
前記画面の面内方向に沿った前記監視端末の方向に基づいて前記監視データを異なる表示形式で表示し、前記監視端末が第1方向を向いていることを検出した際に前記監視データをリスト形式で表示する第1の監視画面と、前記監視端末が前記第1方向とは異なる第2方向を向いていることを検出した際に前記監視データをグラフ形式で表示する第2の監視画面とを、切り替えて表示するステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする監視プログラム。
【符号の説明】
【0208】
1,1a,1b 監視システム、10 設備、11 計測機器、12 設備通信部、13 設備記憶部、14 設備制御部、20 サーバシステム、21 サーバ、22 ゲートウェイ、30,30a,30b 監視端末、30L,321L 長辺、30S,321S 短辺、31 操作部、32 表示部、33 センサ、34 機器状態取得部、35 端末向き変更検出部、36 形式変換部、37 形式情報設定部、38 端末記憶部、39 端末通信部、40 表示画面制御部、41 端末制御部、42 注目箇所取得部、43 関連情報取得部、51 監視データ、52 地図、53 天気の情報、54,55 関連情報、56 メイン画面、57 サブ画面、70 インターネット、80 制御部、81 処理回路、81a 論理回路、81b プログラム、211 サーバ通信部、212 サーバ記憶部、213 サーバ制御部、321 表示画面、322 設定画面、381,2121 データベース、811 プロセッサ、812 ランダムアクセスメモリ、813 記憶装置、3221 ラジオボタン、3222 ドロップダウンメニューボタン、3223 チェックボックス、3224 ボタン、G 重力加速度における面内方向成分、Ga 監視端末長辺方向成分、Gb 監視端末短辺方向成分。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
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図15
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