(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155387
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B41J 21/00 20060101AFI20241024BHJP
H04N 1/387 20060101ALI20241024BHJP
H04N 1/393 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
H04N1/387
H04N1/393
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070059
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 智之
【テーマコード(参考)】
2C187
【Fターム(参考)】
2C187AD14
2C187AE01
2C187AE07
2C187BG03
2C187BH27
2C187CC03
2C187CD12
2C187DB09
2C187DB11
2C187DB27
(57)【要約】
【課題】余白を調整してオーバーライド印刷が可能であれば、画像の縮小を可能な限りしないで、品質の高い印刷を行なうことができるようにする。
【解決手段】本開示は、入力された電子文書の印刷データに基づいて、記録媒体に前記電子文書の画像を印刷する画像形成装置において、電子文書の印刷データを入力するデータ入力部と、電子文書の指定された指定媒体サイズ情報を取得し、指定媒体サイズ情報と、記録媒体の装置媒体サイズ情報とを比較し、指定媒体サイズ情報と装置媒体サイズ情報とが近しいか否かを判定する比較判定部と、指定媒体サイズ情報と装置媒体サイズ情報とが近しい場合に、記録媒体の印刷可能領域を調整する調整部と、調整部により印刷可能領域が調整された記録媒体に、電子文書の画像を印刷する印刷出力部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された電子文書の印刷データに基づいて、記録媒体に前記電子文書の画像を印刷する画像形成装置において、
前記電子文書の印刷データを入力するデータ入力部と、
前記電子文書の指定された指定媒体サイズ情報を取得し、前記指定媒体サイズ情報と、前記記録媒体の装置媒体サイズ情報とを比較し、前記指定媒体サイズ情報と前記装置媒体サイズ情報とが近しいか否かを判定する比較判定部と、
前記指定媒体サイズ情報と前記装置媒体サイズ情報とが近しい場合に、前記記録媒体の印刷可能領域を調整する調整部と、
前記調整部により印刷可能領域が調整された前記記録媒体に、前記電子文書の画像を印刷する印刷出力部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記印刷出力部から印刷出力された前記記録媒体は、余白が縮小されて、前記電子文書の画像が印刷されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記比較判定部が、前記電子文書の画像をそのままのサイズで前記記録媒体に印刷できるか否かを判定し、
前記調整部が、前記電子文書の画像をそのままのサイズで前記記録媒体に印刷できないときに、前記記録媒体の余白を縮小調整し、
前記印刷出力部が、余白が縮小調整されて前記印刷可能領域が拡張された前記記録媒体に、前記電子文書の画像をそのままのサイズで印刷する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記比較判定部が、前記記録媒体の余白縮小調整後、前記電子文書の画像をそのままのサイズで前記記録媒体に印刷できないと判定したとき、前記調整部が前記電子文書の画像を縮小し、
前記印刷出力部が、前記記録媒体に、縮小後の前記電子文書の画像を印刷する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記指定媒体サイズ情報がJIS規格サイズ情報又はISO規格サイズ情報であり、
前記装置媒体サイズ情報がISO規格サイズ情報又はJIS規格サイズ情報であり、
前記指定媒体サイズ情報及び前記装置媒体サイズ情報が、B版の同じ媒体名称である
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記比較判定部は、前記指定媒体サイズ情報と前記装置媒体サイズ情報とに基づく長辺の比率および短辺の比率がそれぞれ±3.41%以内の定型サイズを近しいとすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、PDF等の文書画像が記録媒体の印刷可能領域に縮小されて印刷されてしまうことを解決するため、文書画像を最適なサイズに調整する方法が開示されている。例えば、文書のページサイズと記録媒体のサイズとが一致する場合、画像データから、記録媒体の印刷可能領域に対応する領域内画像データが抽出され、領域内画像データを領域内印刷データに展開する。これにより、文書画像の不要な縮小が防止され、所望のサイズに印刷可能となるので、利便性が向上される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、記録媒体の規格にはJISとISOとが存在している。例えば、A4等のA版に関してはJIS規格とISO規格で同じ用紙サイズであるが、B4等のB版に関してはJIS規格とISO規格とで用紙サイズが異なり、JIS規格の方がISO規格よりもわずかに大きく決められている。そのため、記録媒体のサイズが指定されている文書の印刷データを取得した場合、印刷結果に支障が生じてしまうことがある。
【0005】
従来、画像データを印刷する場合、記録媒体の余白は固定としているが、この開示は、印刷可能領域を調整して、画像の縮小を減らすことで、品質の高い印刷を行なうことができる画像形成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本開示は、入力された電子文書の印刷データに基づいて、記録媒体に前記電子文書の画像を印刷する画像形成装置において、電子文書の印刷データを入力するデータ入力部と、電子文書の指定された指定媒体サイズ情報を取得し、指定媒体サイズ情報と、記録媒体の装置媒体サイズ情報とを比較し、指定媒体サイズ情報と装置媒体サイズ情報とが近しいか否かを判定する比較判定部と、指定媒体サイズ情報と装置媒体サイズ情報とが近しい場合に、記録媒体の印刷可能領域を調整する調整部と、調整部により印刷可能領域が調整された記録媒体に、電子文書の画像を印刷する印刷出力部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、この開示は、余白を調整してオーバーライド印刷が可能であれば、画像の縮小を可能な限りしないで、品質の高い印刷を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る画像形成システムの全体構成を示す構成図である。
【
図2】実施形態に係る画像形成装置における画像形成処理の動作を示すフローチャートである。
【
図3】実施形態においてJIS規格のB8とISO規格のB8との用紙サイズと印刷可能領域を示す図である。
【
図4】実施形態において、指定用紙サイズがISO_B8であり、給紙トレイの用紙がJIS_B8である場合の動作処理の一例を説明する説明図である。
【
図5】実施形態において、指定用紙サイズがJIS_B8であり、給紙トレイの用紙がISO_B8である場合の動作処理を説明する説明図である(その1)。
【
図6】実施形態において、指定用紙サイズがJIS_B8であり、給紙トレイの用紙がISO_B8である場合の動作処理を説明する説明図である(その2)。
【
図7】実施形態におけるアラーム表示画面の一例を示す画面図である。
【
図8】実施形態における指定用紙と給紙トレイの用紙との組み合わせ動作をまとめた図である。
【
図9】変形実施形態に係る画像形成装置における画像形成処理の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(A)実施形態
以下に、本開示に係る画像形成装置の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
(A-1)実施形態の構成
図1は、実施形態に係る画像形成システム1の全体構成を示す構成図である。
【0011】
図1において、画像形成システム1は、ネットワーク30に接続可能な、画像形成装置10と、上位装置20とを備える。
【0012】
ネットワーク30は、データ通信可能な通信網を広く適用でき、例えば、LAN(登録商標)などを適用することができる。またネットワーク30の通信回線は、有線回線であっても良いし、無線回線であってもよい。
【0013】
(A-1-1)上位装置20
上位装置20は、アプリケーションを用いて電子文書としてのファイル情報を作成するものである。画像形成装置10で電子文書の画像を印刷出力する際、上位装置20は、ネットワーク30を通じて、文書の印刷データを画像形成装置10に送信する。上位装置20は、通信機能を備える装置を広く適用することができ、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等とすることができる。
【0014】
図1に示すように、上位装置20は、アプリケーション部21、プリンタドライバ部22、データ送受信部23、ネットワーク通信部24を有する。
【0015】
アプリケーション部21は、アプリケーションを起動して、電子文書としてのファイル情報を作成する。例えば、アプリケーション部21は、例えば、PDF(Portable Document Format)ファイル、XPS(XML Paper Specification)形式ファイルなどを作成するものである。アプリケーション部21は、文書、文書の印刷ページサイズ情報等の含むファイル情報を作成・編集することができる。
【0016】
プリンタドライバ部22は、アプリケーション部21により作成されたファイル情報を、PDL(Page Description Language)言語で印刷内容を含む印刷データに変換するものである。PDL言語は、多くのソフトウェアや機器機種が対応しているPostScript、PCL(Printer Contorol Language:登録商標)等とすることができる。
【0017】
データ送受信部23は、プリンタドライバ部22からの文書の印刷データをネットワーク通信部24に与えるものである。
【0018】
ネットワーク通信部24は、ネットワーク30との間で情報を授受するものであり、文書の印刷データを含む情報を、画像形成装置10に送信する。
【0019】
(A-1-2)画像形成装置10
画像形成装置10は、ネットワーク通信部11、画像形成制御部12、パネル表示部16、給紙トレイ19を有する。また、画像形成制御部12は、データ送受信部130、印刷データ編集部13、展開処理部14、印刷出力部15を有する。
【0020】
画像形成装置10は、ネットワーク30を通じて、上位装置20から印刷データを含む情報を取得すると、受信データを解析して、画像形成装置10で印刷実行するための印刷データを生成し、上位装置20からの文書の画像データを記録媒体(以下、「用紙」と表現する。)に印刷する。
【0021】
ネットワーク通信部11は、ネットワーク30を通じて、上位装置20から文書の印刷データを含む情報を受信すると、受信したデータをデータ送受信部130に与える。
【0022】
データ入力部としてのデータ送受信部130は、ネットワーク通信部11により受信された文書の印刷データを印刷データ編集部13に与える。
【0023】
印刷データ編集部13は、データ送受信部130から上位装置20からの文書の印刷データを解析して、画像形成装置10で印刷するための印刷データ(印刷中間データ)を生成・編集して、その印刷データ(印刷中間データ)を展開処理部14に与える。
【0024】
図1に示すように、印刷データ編集部13は、解析部131、媒体選択部132、比較判定部133、余白調整部134、画像調整部135、位置調整部136、表示制御部137を有する。
【0025】
なお、余白調整部134、画像調整部135、位置調整部136の全部又は一部を含む要素を「調整部」とも呼ぶ。
【0026】
解析部131は、上位装置20からの文書の印刷データを解析して、印刷データで指定された文書の印刷ページサイズ情報(以下では、「指定媒体サイズ情報」とも呼ぶ。)などのデータを取得する。
【0027】
媒体選択部132は、事前に設定された使用可能な複数の用紙種類のうち、使用する用紙種類を選択するものである。例えば、媒体選択部132は、利用者によるダイヤル操作で、給紙トレイ19に収容した用紙種類を選択することができるものを適用できる。この実施形態では、媒体選択部132がダイヤル操作で用紙選択できるものである場合を例示するが、媒体選択部132はこれに限らず、例えば、媒体選択部132は、給紙トレイ19に設けた媒体検知センサからの媒体サイズ検知データに基づいて用紙種類を特定して選択するものであってもよい。いずれにしても、媒体選択部132は、画像形成装置10が使用する用紙種類を選択するものである。なお、画像形成装置10が使用する記録媒体(用紙)のサイズを「装置媒体サイズ情報」とも呼ぶ。
【0028】
比較判定部133は、制御コマンドで指定された文書の印刷ページサイズ情報と、媒体選択部132で選択されている用紙サイズ情報とを比較し、その比較結果に基づいて、通常印刷、オーバーライド印刷又は縮小印刷を行なうことを決定する。なお、比較判定部133の処理の詳細な説明は動作の項で行なう。
【0029】
ここで、「オーバーライド印刷」とは、上位装置20から取得した画像データの画を加工せずそのまま記録媒体に印刷することをいう。言い換えると、上位装置20からの画像データの画について、サイズを縮小したり又は拡大したりせず、そのままのサイズで記録媒体に印刷することをいう。オーバーライド印刷によれば、上位装置20からの画像データの画の再現性が高くなる。
【0030】
余白調整部134は、比較判定部133による判定結果に基づいて、用紙の余白部分の長さを調整するものである。例えば、用紙の余白部分の領域調整をすれば、オーバーライド印刷ができると比較判定部133が判定した場合、余白調整部134は、用紙の余白部分の領域調整を行なう。
【0031】
画像調整部135は、比較判定部133による判定結果に基づいて、画像データの画像サイズを調整するものである。例えば、用紙の余白部分の領域調整をしても、オーバーライド印刷ができないと、比較判定部133が判定した場合、画像調整部135が画像データの画像サイズを縮小する。
【0032】
位置調整部136は、オーバーライド印刷する場合に、用紙における画像の印刷位置を調整するものである。
【0033】
表示制御部137は、パネル表示部16に表示する表示画面を制御するものである。
【0034】
展開処理部14は、印刷データ編集部13から展開指示及び印刷中間データを取得し、展開指示に基づいて印刷中間データを印刷データ(印刷イメージデータ)に展開するものである。展開処理部14は、印刷出力部15に対して印刷開始を指示する。
【0035】
印刷出力部15は、展開処理部14からの印刷開始の指示に基づいて、印刷データを用いて用紙に画像を印刷して出力する。
【0036】
パネル表示部16は、メニュー画面、操作画面、利用者による操作入力情報、アラーム画面等を表示する操作表示部である。
【0037】
(A-2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る画像形成装置10における画像形成処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0038】
図2は、実施形態に係る画像形成装置10における画像形成処理の動作を示すフローチャートである。
【0039】
ここでは、JIS規格のB8(以下、「JIS_B8」と表記する。)とISO規格のB8(以下、「ISO_B8」と表記する。)を一例として挙げて、画像形成処理の動作を説明する。
【0040】
図3は、実施形態においてJIS規格のB8とISO規格のB8との用紙サイズと印刷可能領域を示す図である。
【0041】
図3の例では、X方向を用紙の横方向とし、Y方向を用紙の縦方向として、用紙の縦横サイズと、印刷可能領域の縦横サイズとを示す。また、用紙の上下左右の各方向の余白を「4.23mm」、「2mm」としたときの印刷可能領域を示している。なお、余白設定は一例でありこれに限らず、余白の設定値は「4.23mm」又は「2mm」以外の値であってもよい。また3個以上の余白設定値であってもよい。
【0042】
図3(A)に示すように、JIS_B8に関して、用紙の縦横サイズは「64.00mm×91.00mm」であり、余白が「4.23mm」とするときの印刷可能領域は「55.54mm×82.54mm」であり、余白が「2mm」とするときの印刷可能領域は「60.00mm×87.00mm」である。
【0043】
ISO_B8に関して、用紙の縦横サイズは「62.00mm×88.00mm」であり、余白が「4.23mm」とするときの印刷可能領域は「53.54mm×79.54mm」であり、余白が「2mm」とするときの印刷可能領域は「58.00mm×84.00mm」である。
【0044】
図3(A)~
図3(C)に示すように、JIS_B8の用紙サイズの方が、ISO_B8の用紙サイズよりわずかに大きい。
【0045】
(A-2-1)上位装置における処理
まず、上位装置20における処理動作を簡単に説明する。上位装置20では、アプリケーション部21により文書としてファイル情報が作成され、文書の印刷ページサイズ情報などの編集が行なわれる。
【0046】
作成・編集された文書を画像形成装置10で記録媒体に印刷する際、プリンタドライバ部22により、文書としてのファイル情報が印刷データに変換され、プリンタドライバ部22により変換された印刷データが、データ送受信部23を介して、ネットワーク通信部24に与えられる。そして、印刷データを含む情報がネットワーク30を通じて画像形成装置10に送信される。
【0047】
(A-2-2)画像形成処理
次に、
図2を用いて画像形成装置10における処理動作を説明する。
【0048】
[ステップS101]
画像形成装置10では、ネットワーク通信部11により、上位装置20からの文書の印刷データを含む情報が受信され、印刷データがデータ送受信部130に取得されて(ステップS101)、印刷データは解析部131に与えられる。
【0049】
[ステップS102]
解析部131では、印刷データに基づいて、文書の画像データ、文書の印刷ページサイズ情報等の印刷内容が解析される(ステップS102)。すなわち、解析部131による解析結果により、上位装置20で指定された文書の用紙サイズ情報(印刷サイズ)を認識することができる。
【0050】
[ステップS103]
画像形成装置10の給紙トレイ19に収容されている用紙サイズ情報が取得される(ステップS102)。例えば、媒体選択部132では、事前に画像形成装置10で使用する用紙、すなわち給紙トレイ19に収容された用紙が、利用者により選択され、選択された用紙の用紙サイズ情報を認識される。
【0051】
[ステップS104]
比較判定部133では、上位装置20で指定された文書のページサイズ情報と、画像形成装置10で使用する装置の用紙サイズ情報とが比較され、指定されたページサイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致するか否かが判定される(ステップS104)。
【0052】
一致する場合(ステップS104/YES)、処理はステップS110に移行する。他方、一致しない場合(ステップS104/NO)、処理はステップS105に移行する。
【0053】
[ステップS105]
指定されたページサイズ情報と、装置の用紙サイズ情報とが一致しない場合(ステップS104/NO)、指定されたページサイズ情報と、装置の用紙サイズ情報とが近しいか否かが、比較判定部133により判定される(ステップS105)。
【0054】
ここで、「用紙サイズ(情報)が近しい」とは、用紙の縦横サイズが一致しないが、縦横サイズが近似しており、用紙種類を指定している画像データの画像サイズを変更せず、そのままの画像サイズで印刷可能性がある程度の用紙サイズをいう。
【0055】
例えば、JIS規格とISO規格との間で、名称が同じ用紙は、用紙サイズが異なるが、用紙サイズが近似しており、画像サイズを変更せずに印刷できる可能性があるので、互いに近しい関係にあるといえる。
【0056】
また例えば、JIS規格とISO規格であっても、A版に属する各用紙は、用紙名称が同じであれば、用紙サイズが同じである。他方、B版に属する各用紙は、用紙名称が同じであっても、用紙サイズが異なる。従って、JIS規格とISO規格との間であっても、特に、B版に属する各用紙は、互いに近しい関係にあるといえる。例えば、JIS_B8の用紙サイズは「64.00mm×91.00mm」であり、ISO_B8の用紙サイズは「62.00mm×88.00mm」であり、用紙サイズが近似しており、上下左右の各余白を調整することにより画像サイズを変更せずに印刷することができるので、両者は互いに近しい関係にあるといえる。
【0057】
また例えば、JIS_B8の用紙サイズは「64.00mm×91.00mm」であり、ISO_B8の用紙サイズは「62.00mm×88.00mm」である。JIS_B8に対してISO_B8の短辺の比率は、(64.00mm-62.00mm)/64.00mm=+3.13%であり、長辺の比率は、(91.00mm-88.00mm)/91.00mm=+3.30%となる。ISO_B8に対してJIS_B8の短辺の比率は、(62.00mm-64.00mm)/62.00mm=-3.23%であり、長辺の比率は、(88.00mm-91.00mm)/88.00mm=-3.41%となる。したがって、比較判定部133は、前記指定媒体サイズ情報と前記装置媒体サイズ情報とに基づく長辺の比率および短辺の比率がそれぞれ±3.41%以内の定型サイズを近しい関係としてもよい。
【0058】
比較判定部133は、用紙サイズが近しいか否かを判定するために、事前に用紙サイズが近しい関係にある用紙同士を対応付けた対応テーブルを備えておくようにしてもよい。例えば、
図3(A)に相当するような対応テーブルを、比較判定部133が用意しておくことで、用紙サイズが近しいか否かの判定処理を効率的に行なわせることができる。
【0059】
そして、指定されたページサイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが近しいと判定された場合(ステップS105/YES)、処理はステップS106に移行する。
【0060】
他方、指定されたページサイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが近しくないと判定された場合(ステップS105/NO)、給紙トレイ19の用紙サイズが相応しくないので、表示制御部137の表示制御により、用紙交換の要求画面がパネル表示部16に表示される(ステップS111)。
【0061】
[ステップS106]
指定されたページサイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが近しいと判定されると(ステップS105/YES)、給紙トレイ19に収容されている用紙に、上位装置20からの画像のサイズを変更しないで印刷するオーバーライド印刷が可能であるか否かを、比較判定部133により判定される(ステップS106)。
【0062】
オーバーライド印刷が可能であると判定されると(ステップS106/YES)、処理はステップS112に移行する。他方、オーバーライド印刷が可能でないと判定されると(ステップS106/NO)、処理はステップS108に移行する。
【0063】
[ステップS108]
オーバーライド印刷が可能でないとき(ステップS106/NO)、余白の縮小調整後、印刷可能領域が広くなった状態で、給紙トレイ19の用紙に、上位装置20からの画像のサイズを変更しないで印刷するオーバーライド印刷が可能であるか否かを、比較判定部133により判定される(ステップS108)。
【0064】
余白縮小調整後、オーバーライド印刷ができると判定されると(ステップS108/YES)、余白調整部134により用紙の余白部分が縮小され(ステップS113)、処理はステップS112に移行する。
【0065】
他方、余白縮小調整後、オーバーライド印刷ができないと判定されると(ステップS108/NO)、処理はステップS109に移行する。
【0066】
[ステップS109]
余白縮小調整後、オーバーライド印刷ができないと判定されると(ステップS108/NO)、余白縮小調整後に、画像の画像サイズを縮小して印刷する縮小印刷ができるか否かが判定される(ステップS109)。
【0067】
余白縮小調整後、画像の縮小印刷ができると判定されると(ステップS109/YES)、余白調整部134により用紙の余白部分が縮小され(ステップS113)、処理はステップS115に移行する。
【0068】
他方、余白縮小調整後、縮小印刷ができないと判定されると(ステップS109/NO)、処理はステップS111に移行して、表示制御部137の表示制御により、用紙交換の要求画面がパネル表示部16に表示される(ステップS111)。
【0069】
[ステップS110]
ステップS104で、指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致すると判定された場合(ステップS110/YES)、給紙トレイ19の用紙を用いて通常印刷が行なわれる(ステップS110)。
【0070】
[ステップS111]
ステップS105で指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが近しくないと判定された場合(ステップS105/NO)、又は、ステップS109で、余白縮小調整後、画像縮小しても印刷不可の場合(ステップS109/NO)、表示制御部137の表示制御により、用紙交換の要求画面がパネル表示部16に表示される(ステップS111)。
【0071】
[ステップS112、ステップS113]
ステップS106で、オーバーライド印刷が可能であると判定されると(ステップS106/YES)、給紙トレイ19の用紙を用いて、オーバーライド印刷が行なわれる(ステップS112)。
【0072】
また、ステップS108で、余白縮小調整後、オーバーライド印刷が可能であると判定された場合(ステップS108/YES)、印刷可能領域を広げるため、余白調整部134により余白の縮小が行なわれ(ステップS113)、給紙トレイ19の用紙を用いて、上位装置20からの画像がそのままのサイズでオーバーライド印刷される(ステップS112)。
【0073】
[ステップS114~ステップS117]
ステップS109で、余白縮小調整後、画像を縮小して印刷が可能である場合(ステップS109/YES)、余白調整部134により余白の縮小が行なわれ(ステップS114)、画像調整部135により画像の縮小倍率等が導出されて画像サイズが縮小され、縮小印刷が行なわれる(ステップS115)。
【0074】
このとき、縮小印刷処理を行なった結果、例えばフォントの大きさ等が小さくなるなどの印刷品質に問題が生じることがある。その場合に、パネル表示部16を用いて問題となるデータが有ったことを示す選択肢をユーザが選択入力する(ステップS116/YES)。そうすると、表示制御部137による表示制御を受けて、アラーム表示画面および、縮小印刷を行なった画像から抽出した余白縮小調整後に縮小印刷ができないとする追加条件の選択肢(例えば最小フォントに関するデータ)がパネル表示部16に表示される(ステップS117)。そして、ユーザが前記追加条件を選択すると、選択された予約縮小後縮小印刷ができないとする追加条件は、ステップS109の次回以降の判定条件に追加される。
【0075】
なお、アラーム画面に、印刷品位の問題を回避するための操作手順が存在し、操作手順に従って利用者が操作したときには、その操作手順に従った処理が行なわれる。
【0076】
また、縮小印刷により、例えば印刷品位に問題がないと判断した場合には(ステップ116/NO)、そのまま縮小印刷が行なわれて、処理が終了する。
【0077】
(A-2-3)装置の用紙サイズがJIS_B8の場合の処理例
図4は、指定された用紙サイズ(印刷サイズ)がISO_B8であり、給紙トレイ19の用紙がJIS_B8である場合の動作処理の一例を説明する説明図である。
【0078】
以下では、
図2のフローチャートの処理を対応させながら説明する。
【0079】
図4(A)は、指定された用紙サイズがISO_B8(余白4.32mm)であり、給紙トレイ19の用紙サイズがJIS_B8(余白4.32mm)である場合を示している。
【0080】
この例の場合、指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致しないが(ステップS104/NO)、用紙サイズが近しい関係にある(ステップS105/YES)。
【0081】
そして、指定された用紙ISO_B8の印刷可能領域(53.54mm×79.54mm)は、給紙トレイ19の用紙JIS_B8の印刷可能領域(55.64mm×82.54mm)よりも小さいので、オーバーライド印刷が可能であると判定され(ステップS106/YES)、上位装置20からの画像がオーバーライド印刷される。
【0082】
このとき、画像が用紙の中央部に位置になるように印刷を行なうため、位置調整部136による画像の位置調整が行なわれるようにしてもよい。
【0083】
例えば、用紙JIS_B8の上方向の余白を例に挙げる。この場合、用紙ISO_B8の縦長(88.00)と用紙JIS_B8の縦長(91.00)とのサイズ差分は3.00mmなので、JIS_B8の上方向の余白4.32mm+1.5mm(=サイズ差分÷2)を加えて、上方向の余白を5.84mmとして位置合わせを行なうようにしてもよい。なお、余白については、上方向だけでなく、下方向、左方向、右方向のいずれについても同様の方法で位置調整をすることができる。また、変形例として、上下左右の4方向のうち、いずれか一部の方向に関して位置合わせを行なうようにしてもよい。
【0084】
上述したように、この例の場合、給紙トレイ19の用紙JIS_B8の印刷可能領域に、上位装置20からの画像を、オーバーライドで印刷することができる。
【0085】
図4(B)は、指定された用紙サイズがISO_B8(余白2mm)であり、給紙トレイ19の用紙サイズがJIS_B8(余白2mm)である場合を示している。
【0086】
この例の場合、指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致しないが(ステップS104/NO)、用紙サイズが近しい関係にある(ステップS105/YES)。
【0087】
そして、指定された用紙ISO_B8の印刷可能領域(58.00mm×84.00mm)は、給紙トレイ19の用紙JIS_B8の印刷可能領域(60.00mm×87.00mm)よりも小さいので、オーバーライド印刷が可能であると判定され(ステップS106/YES)、上位装置20からの画像がオーバーライド印刷される。
【0088】
また、この場合も、画像が用紙の中央部に位置になるように印刷を行なうため、位置調整部136による画像の位置調整が行なわれる。
【0089】
位置調整の方法は、
図4(A)の場合と同様の方法を適用できる。用紙JIS_B8の上方向の余白を例に挙げれば、用紙ISO_B8の縦長と用紙JIS_B8の縦長とのサイズ差分は3.00mmなので、JIS_B8の上方向の余白2mm+1.5mm(=サイズ差分÷2)を加えて、上方向の余白を3.5mmとして位置合わせを行なう。
【0090】
このように、この例の場合も、給紙トレイ19の用紙JIS_B8の印刷可能領域に、上位装置20からの画像を、オーバーライドで印刷することができる。
【0091】
(A-2-4)装置の用紙サイズがISO_B8の場合の処理例
図5は、指定された用紙サイズ(印刷サイズ)がJIS_B8であり、給紙トレイ19の用紙がISO_B8である場合の動作処理を説明する説明図である。
【0092】
図5(A)は、指定された用紙サイズがJIS_B8(余白4.32mm)であり、給紙トレイ19の用紙サイズがISO_B8(余白2mm)である場合を示している。
【0093】
この例の場合、指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致しないが(ステップS104/NO)、用紙サイズが近しい関係にある(ステップS105/YES)。
【0094】
指定された用紙JIS_B8の印刷可能領域(55.54mm×82.54mm)は、給紙トレイ19の用紙ISO_B8の印刷可能領域(58.00mm×84.00mm)よりも小さいので、オーバーライド印刷が可能であると判定され(ステップS106/YES)、上位装置20からの画像がオーバーライド印刷される。
【0095】
この場合、画像が用紙の中央部に位置になるように印刷を行なうため、位置調整部136による画像の位置調整が行なわれる。
【0096】
位置調整の方法は、
図4(A)及び
図4(B)の場合と同様の方法を用いることができ、用紙ISO_B8の上方向の余白を例に挙げれば、用紙JIS_B8の縦長と用紙ISO_B8の縦長とのサイズ差分は3.00mmなので、ISO_B8の上方向の余白2mm+1.5mm(=サイズ差分÷2)を加えて、上方向の余白を3.5mmとして位置合わせを行なう。
【0097】
上述したように、この例の場合、給紙トレイ19の用紙ISO_B8の印刷可能領域に、上位装置20からの画像を、オーバーライドで印刷することができる。
【0098】
図5(B)は、指定された用紙サイズがJIS_B8(余白2mm)であり、給紙トレイ19の用紙サイズがISO_B8(余白2mm)である場合を示している。
【0099】
この例の場合、指定された用紙サイズ情報と装置の用紙サイズ情報とが一致しないが(ステップS104/NO)、用紙サイズが近しい関係にある(ステップS105/YES)。
【0100】
指定された用紙JIS_B8の印刷可能領域(60.00mm×87.00mm)は、給紙トレイ19の用紙ISO_B8の印刷可能領域(58.00mm×84.00mm)よりも大きいので、オーバーライド印刷ができないと判定される(ステップS106/NO)。
【0101】
また、用紙ISO_B8の余白は2mmであり、これ以上、余白を縮小できないので、この場合もオーバーライド印刷ができないと判定される(ステップS108/NO)。他方、画像縮小で印刷が可能であるので(ステップS109/YES)、上位装置20からの画像のサイズが、画像調整部135により調整されて縮小印刷される(ステップS115)。
【0102】
この場合も、画像が用紙の中央部に位置になるように印刷を行なうため、位置調整部136による画像の位置調整が行なわれる。
【0103】
位置調整の方法は、
図4(A)及び
図4(B)の場合と同様の方法を用いることができ、用紙ISO_B8の上方向の余白を例に挙げれば、サイズ差分は3.00mmなので、ISO_B8の上方向の余白2mm+1.5mm(=サイズ差分÷2)を加えて、上方向の余白を3.5mmとして位置合わせを行なう。
【0104】
このとき、縮小印刷処理を行なった結果、例えばフォントの大きさ等が小さくなる等の印刷品質に問題が生じることがある。その場合(ステップS116/YES)、表示制御部137による表示制御を受けて、アラーム表示画面がパネル表示部16に表示される(ステップS117)。
【0105】
図6は、指定された用紙サイズがJIS_B8(余白4.32mm)であり、給紙トレイ19の用紙サイズがISO_B8(余白4.32mm)である場合を示している。
【0106】
指定された用紙JIS_B8の印刷可能領域(55.54mm×82.54mm)は、給紙トレイ19の用紙ISO_B8の印刷可能領域(53.54mm×79.54mm)よりも大きいので、オーバーライド印刷ができないと判定される(ステップS106/NO)。
【0107】
また、用紙ISO_B8の余白は4.32mmであり、余白縮小調整後、オーバーライド印刷ができると判定される(ステップS108/YES)。したがって、余白調整部134により、用紙ISO_B8の余白が2mmに縮小調整され(ステップS113)、オーバーライド印刷される(ステップS112)。
【0108】
この場合も、画像が用紙の中央部に位置になるように印刷を行なうため、位置調整部136による画像の位置調整が行なわれる。
【0109】
位置調整の方法は、
図4(A)及び
図4(B)の場合と同様の方法を用いることができ、用紙ISO_B8の上方向の余白を例に挙げれば、サイズ差分は3.00mmなので、ISO_B8の上方向の余白2mm+1.5mm(=サイズ差分÷2)を加えて、上方向の余白を3.5mmとして位置合わせを行なう。
【0110】
図7は、アラーム表示画面の一例を示す画面図である。
図7の例では、例えば「JIS_B8印刷で印刷品位に問題が発生する可能性があります。」というアラーム表示51が表示される。さらに、利用者に再度オーバーライド印刷の操作を実施させるため、オーバーライド印刷操作説明部52が表示される。利用者により操作されることで、データ再送後、強制オーバーライドモードであるかを判断し、オーバーライドモードがONであれば、オーバーライド印刷を行なう。なお、パネル表示部16に表示させる表示画面は、
図7に限定されない。
【0111】
図8は、実施形態における指定された用紙と装置の用紙との組み合わせ動作をまとめた図である。
【0112】
図8において、指定された用紙がJIS_B8である場合であって、装置の用紙がJIS_B8であれば、余白が「4.23mm」又は「2mm」のいずれかであっても、「通常印刷」が行なわれる。
【0113】
しかし、装置の用紙がISO_B8であり、余白設定が「4.23mm」であれば、余白を「2mm」に縮小して、オーバーライド印刷を行なう。このように、画像縮小をしなくても、余白を調整することで、品質の高い印刷が可能となる。
【0114】
また、装置の用紙がISO_B8であり、余白設定が「2mm」であれば、余白を「2mm」とし、縮小印刷が行なわれる。
【0115】
また
図8において、指定された用紙がISO_B8である場合であって、装置の用紙がISO_B8であれば、余白が「4.23mm」又は「2mm」のいずれかであっても、「通常印刷」が行なわれる。
【0116】
しかし、装置の用紙がJIS_B8であれば、JIS_B8の印刷可能領域がISO_B8のそれよりも大きいので、余白設定が「4.23mm」又は「2mm」のいずれかであっても、オーバーライド印刷を行なう。そのため、画像の縮小をせずに、品質の高い印刷が可能となる。
【0117】
(A-3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、余白を調整してオーバーライド印刷が可能であれば、画像の縮小を可能な限りしないで、印刷品位が良好な印刷ができる。
【0118】
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
【0119】
(B-1)上述した実施形態では、画像形成装置に適用させた例を説明したが、コピー機能、スキャン機能、プリント機能、ファックス機能を有する複合機にも適用可能である。
【0120】
(B-2)画像形成処理は、
図2に例示するフローチャートに限定されず、本開示の趣旨に沿っていれば、他の処理を追加したり、変更したりしてもよい。
【0121】
また、上述した実施形態では、用紙がB8サイズの場合を例示したが、用紙サイズはこれに限らない。例えば、用紙サイズが大きくなれば、余白調整をしなくても印刷可能領域が広いので、画像サイズを変更せず、そのままのサイズの画像を印刷することが期待できる。
【0122】
そのため、
図9のフローチャートに例示するように、給紙トレイ19の用紙が、ある用紙サイズ(
図9では、例えばB3サイズとしている。)以上であれば(ステップS201/YES)、通常印刷を行なうとし(ステップS110)給紙トレイ19の用紙が、ある用紙サイズ(例えばB3サイズ)未満であれば、ステップS104以降の処理を行なうようにしてもよい。
【0123】
これにより、B4サイズ、B5サイズ、B6サイズ、B9サイズなど比較的小さな用紙であれば、ステップS104以降の余白調整を伴った印刷を実施させることができ、他方、B3サイズ、B2サイズなど比較的大きなサイズに用紙であれば、通常印刷を実施させることができる。
【0124】
また、上述した実施形態によれば、規格で定められている用紙サイズが異なる場合に広く適用でき、例えば、欧米のローカル規格であるリーガルサイズやレターサイズ等の用紙と、国際規格のISO規格の用紙との間でも適用できる。
【0125】
(B-3)上述した実施形態において、
図2又は
図9のステップS116、ステップS117で印刷品質に問題がある場合に、アラーム表示画面を表示させるものとした。このとき、縮小印刷に係る印刷プレビューを表示させ、利用者に縮小印刷を続行させるか否かを判断させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0126】
1…画像形成システム、10…画像形成装置、11…ネットワーク通信部、12…画像形成制御部、13…印刷データ編集部、14…展開処理部、15…印刷出力部、16…パネル表示部、19…給紙トレイ、20…上位装置、21…アプリケーション部、22…プリンタドライバ部、23…データ送受信部、24…ネットワーク通信部、30…ネットワーク、51…アラーム表示、52…オーバーライド印刷操作説明部、130…データ送受信部、131…解析部、132…媒体選択部、133…比較判定部、134…余白調整部、135…画像調整部、136…位置調整部、137…表示制御部。