IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 飛島建設株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図1
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図2
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図3
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図4
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図5
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図6
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図7
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図8
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図9
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図10
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図11
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図12
  • 特開-建築現場リスク監視システム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015539
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】建築現場リスク監視システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/08 20120101AFI20240130BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117632
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000235543
【氏名又は名称】飛島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】科部 元浩
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC07
(57)【要約】      (修正有)
【課題】各建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる建築現場リスク監視システムを提供する。
【解決手段】建築現場リスク監視システム10は、建築現場11~13の建築作業フロアのフロア画像を撮影するカメラと、フロア画像をインターネットを利用して建築現場11~13から外部に送信する端末装置16~18と、建築作業フロアのフロア画像をインターネットを利用して端末装置16~18から受信するサーバ19とから形成されている。サーバ19は、端末装置16~18から受信したフロア画像に映った建築作業フロアの整理整頓状況に基づいて各建築現場11~13毎の建築作業フロアにおけるリスク発生の可能性の高低を判断し、判断した建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を端末装置16~18に送信する。端末装置16~18は、サーバ19から送信された建築現場11~13の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1~第n建築現場におけるリスクの発生の可能性を予測する建築現場リスク監視システムにおいて、
前記建築現場リスク監視システムが、前記第1~第n建築現場の建築作業フロアに設置されてそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像を撮影するカメラと、前記第1~第n建築現場に設置され、前記カメラが撮影したそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像を所定のネットワークを利用して前記建築現場から外部に送信する第1~第n端末装置と、前記第1~第nカメラが撮影したそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像を前記ネットワークを利用してそれら建築現場の第1~第n端末装置から受信するサーバとから形成され、
前記サーバが、第1~第n端末装置から受信したそれら建築現場のフロア画像に映った建築作業フロアの整理整頓状況に基づいて各建築現場毎における建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を判断するリスク発生可能性高低判断手段と、前記リスク発生可能性高低判断手段によって判断した前記第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を前記第1~第n端末装置に送信するリスク発生可能性高低送信手段とを有し、前記第1~第n端末装置が、前記リスク発生可能性高低送信手段によって前記サーバから送信された前記第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を出力するリスク発生可能性高低出力手段を有することを特徴とする建築現場リスク監視システム。
【請求項2】
前記サーバが、前記リスク発生可能性高低判断手段によって判断した前記第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の高低に基づいて該第1~第n建築現場の安全ランクを決定する安全ランク決定手段と、前記安全ランク決定手段によって決定した安全ランクを前記第1~第n端末装置に送信する安全ランク送信手段とを含み、前記第1~第n端末装置が、前記安全ランク送信手段によって前記サーバから送信された前記第1~第n建築現場の安全ランクを出力する安全ランク出力手段を含む請求項1に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項3】
前記リスク発生可能性高低判断手段が、前記フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設作業道具の整理整頓状況に応じてリスク発生の高低を判断する請求項1又は請求項2に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項4】
前記リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築作業道具を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、前記リスク発生の可能性が低と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、前記リスク発生の可能性が低と判断する請求項3に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項5】
前記リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築作業道具が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を低と判断する請求項4に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項6】
前記リスク発生可能性高低判断手段が、前記フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設資材の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する請求項1ないし請求項4いずれかに記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項7】
前記リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築資材を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、前記リスク発生の可能性が低とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、前記リスク発生の可能性が低とする請求項6に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項8】
前記リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築資材が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を低と判断する請求項7に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項9】
前記リスク発生可能性高低判断手段が、前記フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種の建築機械の管理状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する請求項1ないし請求項6いずれかに記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項10】
前記リスク発生高低判断手段では、前記建築機械を建築作業フロアの全域にランダムに放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高と判断し、又は、前記建築機械を建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある場合、前記リスク発生の可能性が高と判断し、前記建築機械を建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中と判断し、又は、前記建築機械を建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある場合、前記リスク発生の可能性が中と判断し、前記建築機械を建築作業フロアの壁際に整然と置いてある場合、前記リスク発生の可能性が低と判断し、又は、前記建築機械を建築作業フロアの角部に整然と置いてある場合、前記リスク発生の可能性が低と判断する請求項8に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項11】
前記リスク発生高低判断手段では、前記建築機械が建築作業フロアの全域にランダムに放置してある放置期間又は該建築機械が建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を高と判断し、前記建築機械が建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある放置期間又は該建築機械が建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を中と判断し、前記建築機械が建築作業フロアの壁際に整然と置いてある期間又は該建築機械が建築作業フロアの角部に整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、前記リスク発生の可能性を低と判断する請求項10に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項12】
前記建築現場リスク監視システムでは、前記第1~第n建築現場の各建築作業フロア毎に前記カメラが設置され、それらカメラがそれら建築現場の各建築作業フロア毎のフロア画像を撮影し、前記安全ランク決定手段が、前記建築現場における全ての建築作業フロアにおいて前記リスク発生の可能性が低である場合、安全ランクを1とし、前記リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上10%未満である場合、安全ランクを2とし、前記リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上20%未満である場合、安全ランクを3とし、前記リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して20%以上である場合、安全ランクを4とし、更に、前記リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上5%未満である場合、安全ランクを2とし、前記リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して5%以上10%未満である場合、安全ランクを3とし、前記リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上である場合、安全ランクを4とする請求項2ないし請求項8いずれかに記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項13】
前記サーバが、前記安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが2の場合、前記安全ランクが2の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置に前記ネットワークを利用して該安全ランクが2の建築作業フロアを送信するとともに改善メッセージを送信する改善メッセージ送信手段と、前記安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが3の場合、前記安全ランクが3の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置に前記ネットワークを利用して該安全ランクが3の建築作業フロアを送信するとともに注意メッセージを送信する注意メッセージ送信手段と、前記安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが4の場合、前記安全ランクが4の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置に前記ネットワークを利用して該安全ランクが4の建築作業フロアを送信するとともに警告メッセージを送信する警告メッセージ送信手段とを含み、前記第1~第n端末装置が、前記改善メッセージ送信手段によって前記サーバから送信された前記安全ランクが2の建築作業フロアと前記改善メッセージとを出力する改善メッセージ出力手段と、前記注意メッセージ送信手段によって前記サーバから送信された前記安全ランクが3の建築作業フロアと前記注意メッセージとを出力する注意メッセージ出力手段と、前記警告メッセージ送信手段によって前記サーバから送信された前記安全ランクが4の建築作業フロアと前記警告メッセージとを出力する警告メッセージ出力手段とを含む請求項12に記載の建築現場リスク監視システム。
【請求項14】
前記サーバが、前記安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが1の場合、前記安全ランクが1の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置に前記ネットワークを利用して該安全ランクが1の建築作業フロアを送信するとともに安全メッセージを送信する安全メッセージ送信手段を含み、前記第1~第n端末装置が、前記安全メッセージ送信手段によって前記サーバから送信された前記安全ランクが1の建築作業フロアと前記安全メッセージとを出力する安全メッセージ出力手段を含む請求項13に記載の建築現場リスク監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の建築現場におけるリスクの発生の可能性を予測する建築現場リスク監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場と所定の地点のそれぞれに接続可能なシステムサーバと、建築現場と所定の地点に設置されたクライアントシステムとを備え、システムサーバが、映像データを伝送するための映像伝送部を有し、クライアントシステムが、システムサーバの映像伝送部と通信回線を介して接続可能な映像再生部と、警報入力部及び警報出力部とを有し、建築現場に設置されたライアントシステムが、ネットワークに接続可能であってネットワークを介してシステムサーバの映像伝送部に映像データを送出することが可能な映像取得手段を有し、映像取得手段によって生成された建築現場の映像データがシステムサーバの映像伝送部からネットワークを介して各クライアントシステムに接続されている大画面表示装置に表示され、警報入力部から警報入力がなされると、他のクライアントシステムの警報出力部から人の感覚器を刺激する警報が出力される建築現場管理システムが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-124328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示の建築現場管理システムは、建築現場の状況が複数の地点においてネットワークを介して大画面に映し出され、建築現場の状況をリアルタイムで視認することができ、それら現場の状況に関して各地点において意見交換することができる。しかし、各建築現場における作業員のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等のリスクの発生の可能性を予測することはなく、建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができない。
【0005】
建築物を建築する場合、その建築物の計画、設計、施工、検査等に各種複数の分野の多数の作業員が係わり、それら作業員が日を異にして建築現場に入り、それら作業員が各種の異なる作業を行う。それら作業員の作業は現場監督が監視して作業員を指導するものの、すべての作業員のすべての作業を見守ることはできず、建築現場の建築作業フロアにおける作業員のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等のリスクを完全に無くすことは困難である。
【0006】
本発明の目的は、各建築現場における作業員のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等のリスクの発生の可能性を予測することができ、各建築現場においてリスク発生の低減措置を講じることができ、各建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる建築現場リスク監視システムを提供することにある。本発明の他の目的は、各建築現場におけるリスク発生の可能性を高低を知らせることができ、リスク回避のための注意を喚起することができる建築現場リスク監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の前提は、複数の第1~第n建築現場におけるリスクの発生の可能性を予測する建築現場リスク監視システムである。
【0008】
前記前提における本発明の特徴は、建築現場リスク監視システムが、第1~第n建築現場の建築作業フロアに設置されてそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像を撮影するカメラと、第1~第n建築現場に設置され、カメラが撮影したそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像を所定のネットワークを利用して建築現場から外部に送信する第1~第n端末装置と、第1~第nカメラが撮影したそれら建築現場の建築作業フロアのフロア画像をネットワークを利用してそれら建築現場の第1~第n端末装置から受信するサーバとから形成され、サーバが、第1~第n端末装置から受信したそれら建築現場のフロア画像に映った建築作業フロアの整理整頓状況に基づいて各建築現場毎における建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を判断するリスク発生可能性高低判断手段と、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を第1~第n端末装置に送信するリスク発生可能性高低送信手段とを有し、第1~第n端末装置が、リスク発生可能性高低送信手段によってサーバから送信された第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を出力するリスク発生可能性高低出力手段を有することにある。
【0009】
本発明の一例としては、サーバが、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の高低に基づいて第1~第n建築現場の安全ランクを決定する安全ランク決定手段と、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクを第1~第n端末装置に送信する安全ランク送信手段とを含み、第1~第n端末装置が、安全ランク送信手段によってサーバから送信された第1~第n建築現場の安全ランクを出力する安全ランク出力手段を含む。
【0010】
本発明の他の一例としては、リスク発生可能性高低判断手段が、フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設作業道具の整理整頓状況に応じてリスク発生の高低を判断する。
【0011】
本発明の他の一例として、リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築作業道具を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低と判断する。
【0012】
本発明の他の一例として、リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築作業道具が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する。
【0013】
本発明の他の一例としては、リスク発生可能性高低判断手段が、フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設資材の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する。
【0014】
本発明の他の一例として、リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築資材を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低とする。
【0015】
本発明の他の一例として、リスク発生可能性高低判断手段では、それら建築資材が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する。
【0016】
本発明の他の一例としては、リスク発生可能性高低判断手段が、フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種の建築機械の管理状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する。
【0017】
本発明の他の一例として、リスク発生高低判断手段では、建築機械を建築作業フロアの全域にランダムに放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、建築機械を建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、建築機械を建築作業フロアの壁際に整然と置いてある場合、リスク発生の可能性が低と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの角部に整然と置いてある場合、リスク発生の可能性が低と判断する。
【0018】
本発明の他の一例として、リスク発生高低判断手段では、建築機械が建築作業フロアの全域にランダムに放置してある放置期間又は建築機械が建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、建築機械が建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある放置期間又は建築機械が建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、建築機械が建築作業フロアの壁際に整然と置いてある期間又は建築機械が建築作業フロアの角部に整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する。
【0019】
本発明の他の一例として、建築現場リスク監視システムでは、第1~第n建築現場の各建築作業フロア毎にカメラが設置され、それらカメラがそれら建築現場の各建築作業フロア毎のフロア画像を撮影し、安全ランク決定手段が、建築現場における全ての建築作業フロアにおいてリスク発生の可能性が低である場合、安全ランクを1とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上10%未満である場合、安全ランクを2とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上20%未満である場合、安全ランクを3とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して20%以上である場合、安全ランクを4とし、更に、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上5%未満である場合、安全ランクを2とし、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して5%以上10%未満である場合、安全ランクを3とし、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上である場合、安全ランクを4とする。
【0020】
本発明の他の一例としては、サーバが、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが2の場合、安全ランクが2の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが2の建築作業フロアを送信するとともに改善メッセージを送信する改善メッセージ送信手段と、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが3の場合、安全ランクが3の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが3の建築作業フロアを送信するとともに注意メッセージを送信する注意メッセージ送信手段と、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが4の場合、安全ランクが4の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが4の建築作業フロアを送信するとともに警告メッセージを送信する警告メッセージ送信手段とを含み、第1~第n端末装置が、改善メッセージ送信手段によってサーバから送信された安全ランクが2の建築作業フロアと改善メッセージとを出力する改善メッセージ出力手段と、注意メッセージ送信手段によってサーバから送信された安全ランクが3の建築作業フロアと注意メッセージとを出力する注意メッセージ出力手段と、警告メッセージ送信手段によってサーバから送信された安全ランクが4の建築作業フロアと警告メッセージとを出力する警告メッセージ出力手段とを含む。
【0021】
本発明の他の一例としては、サーバが、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが1の場合、安全ランクが1の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが1の建築作業フロアを送信するとともに安全メッセージを送信する安全メッセージ送信手段を含み、第1~第n端末装置が、安全メッセージ送信手段によってサーバから送信された安全ランクが1の建築作業フロアと安全メッセージとを出力する安全メッセージ出力手段を含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る建築現場リスク監視システムによれば、サーバが第1~第n端末装置から受信したそれら建築現場のフロア画像に映った建築作業フロアの整理整頓状況に基づいて各建築現場毎における建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を判断するとともに、判断した第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を第1~第n端末装置に送信し、第1~第n端末装置がサーバから送信された第1~第n建築現場の建築作業フロアのリスク発生の可能性の高低を出力するから、第1~第n建築現場の建築作業フロアにおける作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等のリスクの発生の可能性の高低を予測することができ、予測したリスク発生の可能性の高低を第1~第n端末装置に送信し、第1~第n端末装置がリスク発生の可能性の高低を出力することで、各建築現場においてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0023】
サーバが第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の高低に基づいて第1~第n建築現場の安全ランクを決定するとともに、決定した安全ランクを第1~第n端末装置に送信し、第1~第n端末装置がサーバから送信された第1~第n建築現場の安全ランクを出力する安全ランク出力手段を含む建築現場リスク監視システムは、第1~第n端末装置がサーバから送信された第1~第n建築現場の安全ランクを出力することで、第1~第n建築現場の安全度を知ることができ、建築現場の安全度を参考にして各建築現場においてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。建築現場リスク監視システムは、第1~第n建築現場の安全ランクによってそれら建築現場におけるリスク発生の可能性の程度を知らせることができ、リスク回避のための注意を喚起することができる。
【0024】
フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設作業道具の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する建築現場リスク監視システムは、建設作業道具が整理整頓されている場合、その建築現場が適正に管理監督されているものと推定することができ、リスク発生の可能性を低と判断することができる。逆に、建設作業道具が乱雑に散乱している場合、その建築現場の管理監督が不適切だと推定することができ、リスク発生の可能性を高又は中と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建設作業道具の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0025】
それら建築作業道具を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性を高と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性を中と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築作業道具を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性を低と判断し、又は、それら建築作業道具を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性を低と判断する建築現場リスク監視システムは、建築作業道具の建築作業フロアにおける放置状況や整理状況に応じてリスクの発生の可能性を高、中、低に区分することで、建設作業道具の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができ、第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の程度を正確に予測することができる。建築現場リスク監視システムは、予測されたリスク発生の可能性の高、中、低に応じてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0026】
それら建築作業道具が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間及びそれら建築作業道具が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築作業道具が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築作業道具が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアの全域又は建築作業フロアの各箇所における建築作業道具の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。又、建築作業フロアの壁際又は建築作業フロアの角部における建築作業道具の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が低いとともに建築現場の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。更に、建築作業フロアの壁際又は建築作業フロアの角部における建築作業道具の整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアにおける建築作業道具の乱雑に放置してある放置期間や建築作業道具の整理して片付けてある期間によってリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0027】
フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種複数の建設資材の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する建築現場リスク監視システムは、建設資材が整理整頓されている場合、その建築現場が適正に管理監督されているものと推定することができ、リスク発生の可能性を低と判断することができる。逆に、建設資材が乱雑に散乱している場合、その建築現場の管理監督が不適切だと推定することができ、リスク発生の可能性を高又は中と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建設資材の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0028】
それら建築資材を建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が高とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中とし、それら建築資材を建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低とし、又は、それら建築資材を建築作業フロアの角部に整理して片付けてある場合、リスク発生の可能性が低とする建築現場リスク監視システムは、建築資材の建築作業フロアにおける放置状況や整理状況に応じてリスクの発生の可能性を高、中、低に区分することで、建築資材の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができ、第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の程度を正確に予測することができる。建築現場リスク監視システムは、予測されたリスク発生の可能性の高、中、低に応じてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0029】
それら建築資材が建築作業フロアの全域に分散して乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの各箇所に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に乱雑に放置してある放置期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、それら建築資材が建築作業フロアの壁際に整理して片付けてある期間又はそれら建築資材が建築作業フロアの角部に整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアの全域又は建築作業フロアの各箇所における建築資材の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。又、建築作業フロアの壁際又は建築作業フロアの角部における建築資材の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が低いとともに建築現場の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。更に、建築作業フロアの壁際又は建築作業フロアの角部における建築資材の整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアにおける建築資材の乱雑に放置してある放置期間や建築資材の整理して片付けてある期間によってリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0030】
フロア画像に映った各建築現場の建築作業フロアに置かれた各種の建築機械の管理状況に応じてリスク発生の可能性の高低を判断する建築現場リスク監視システムは、建築機械が整然と片付けられている場合、その建築現場が適正に管理監督されているものと推定することができ、リスク発生の可能性を低と判断することができる。逆に、建築機械が乱雑に放置されている場合、その建築現場の管理監督が不適切だと推定することができ、リスク発生の可能性を高又は中と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建築機械の管理状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0031】
建築機械を建築作業フロアの全域にランダムに放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある場合、リスク発生の可能性が高と判断し、建築機械を建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある場合、リスク発生の可能性が中と判断し、建築機械を建築作業フロアの壁際に整然と置いてある場合、リスク発生の可能性が低と判断し、又は、建築機械を建築作業フロアの角部に整然と置いてある場合、リスク発生の可能性が低と判断する建築現場リスク監視システムは、建築機械の建築作業フロアにおける放置状況や整理状況に応じてリスクの発生の可能性を高、中、低に区分することで、建築機械の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができ、第1~第n建築現場のリスク発生の可能性の程度を正確に予測することができる。建築現場リスク監視システムは、予測されたリスク発生の可能性の高、中、低に応じてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0032】
建築機械が建築作業フロアの全域にランダムに放置してある放置期間又は建築機械が建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を高と判断し、建築機械が建築作業フロアの中央に乱雑に放置してある放置期間又は建築機械が建築作業フロアの各角部に乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上である場合、リスク発生の可能性を中と判断し、建築機械が建築作業フロアの壁際に整然と置いてある期間又は建築機械が建築作業フロアの角部に整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上である場合、リスク発生の可能性を低と判断する建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアの全域における建築機械のランダムに放置してある放置期間又は建築機械の建築作業フロアの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。又、建築作業フロアの中央における建築機械の乱雑に放置してある放置期間又は建築作業フロアの各角部における建築機械の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が低いとともに建築現場の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。更に、建築作業フロアの壁際における建築機械の整然と置いてある期間又は建築作業フロアの角部における建築機械の整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上であると、その建築現場の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。建築現場リスク監視システムは、建築作業フロアにおける建築機械のランダムに放置してある放置期間や建築機械の整理して片付けてある期間によってリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【0033】
第1~第n建築現場の各建築作業フロア毎にカメラが設置され、それらカメラがそれら建築現場の各建築作業フロア毎のフロア画像を撮影し、建築現場における全ての建築作業フロアにおいてリスク発生の可能性が低である場合、安全ランクを1とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上10%未満である場合、安全ランクを2とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上20%未満である場合、安全ランクを3とし、リスク発生の可能性が中の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して20%以上である場合、安全ランクを4とし、更に、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して1%以上5%未満である場合、安全ランクを2とし、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して5%以上10%未満である場合、安全ランクを3とし、リスク発生の可能性が高の建築作業フロアが全ての建築作業フロアに対して10%以上である場合、安全ランクを4とする建築現場リスク監視システムは、リスク発生の可能性のある建築作業フロアの全ての建築作業フロアに対する割合に応じて安全ランクを決定することで、安全ランクを正確に設定することができる。建築現場リスク監視システムは、リスク発生の可能性のある建築作業フロアの全ての建築作業フロアに対する割合に応じて決定した第1~第n建築現場の安全ランクによってそれら建築現場におけるリスク発生の可能性の程度を知らせることができ、リスク回避のための注意を喚起することができる。
【0034】
決定した安全ランクが2の場合、安全ランクが2の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが2の建築作業フロアを送信するとともに改善メッセージを送信し、決定した安全ランクが3の場合、安全ランクが3の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが3の建築作業フロアを送信するとともに注意メッセージを送信し、決定した安全ランクが4の場合、安全ランクが4の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが4の建築作業フロアを送信するとともに警告メッセージを送信し、サーバから送信された安全ランクが2の建築作業フロアと改善メッセージとを出力し、サーバから送信された安全ランクが3の建築作業フロアと注意メッセージとを出力するとともに、サーバから送信された安全ランクが4の建築作業フロアと警告メッセージとを出力する建築現場リスク監視システムは、安全ランクが2,3,4の建築作業フロアとともに改善メッセージや注意メッセージ、警告メッセージを端末装置が出力することで、リスク回避のための注意を喚起することができ、第1~第n建築現場におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0035】
決定した安全ランクが1の場合、安全ランクが1の建築作業フロアの建築現場に設置された端末装置にネットワークを利用して安全ランクが1の建築作業フロアを送信するとともに安全メッセージを送信し、サーバから送信された安全ランクが1の建築作業フロアと安全メッセージとを出力する建築現場リスク監視システムは、安全ランクが1の建築作業フロアとともに安全メッセージを端末装置が出力することで、各作業員にその建築現場が安全であることを知らせることができ、各作業員が安心して建築作業を行うことができる環境にあることを証明することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】一例として示す建築現場リスク監視システムの構成図。
図2】デジタルカメラが設置された建築作業フロアの一例を示す図。
図3】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の一例を示す図。
図4】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図。
図5】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図。
図6】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図。
図7】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図。
図8】デジタルカメラによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図。
図9】ディスプレイに出力された改善メッセージ出力画面の一例を示す図。
図10】ディスプレイに出力された注意メッセージ出力画面の一例を示す図。
図11】ディスプレイに出力された警告メッセージ出力画面の一例を示す図。
図12】ディスプレイに出力された安全メッセージ出力画面の一例を示す図。
図13】ディスプレイに出力された各建築現場の安全ランク・メッセージ出力画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0037】
一例として示す建築現場リスク監視システム10の構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係る建築現場リスク監視システムの詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、デジタルカメラ15a~15cが設置された建築作業フロア14a~14cの一例を示す図である。
【0038】
建築現場リスク監視システム10は、第1~第3建築現場11~13(第1~第n建築現場)におけるリスクの発生の可能性を予測する。各建築現場11~13におけるリスクとは、作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等をいう。図1では、3か所の第1~第3建築現場11~13を図示しているが、建築現場の数について限定はなく、建築現場リスク監視システム10は第1~第n建築現場を監視しつつ、第1~第n建築現場のリスク発生の可能性を予測することができる。又、図2では、3か所の第1~第3建築作業フロア14a~14c(3フロア)を図示しているが、建築作業フロアの数について限定はなく、第1~第n建築作業フロアにおけるリスク発生の可能性を予測することができる。
【0039】
建築現場リスク監視システム10は、第1~第3建築現場11~13(第1~第n建築現場)の第1~第3建築作業フロア14a~14c(第1~第n建築作業フロア)に設置されたデジタルカメラ15a~15c(カメラ)と、第1~第3建築現場11~13に設置された第1~第3端末装置16~18(第1~第n端末装置)と、サーバ19とから形成されている。それらデジタルカメラ15a~15cは、各建築作業フロア14a~14cの上部に設置され、第1~第3建築現場11~13の各建築作業フロア14a~14c全域をそのフロア面20に向かって撮影する。
【0040】
デジタルカメラ15aは、第1建築作業フロア14aに設置され、デジタルカメラ15bは、第2建築作業フロア14bに設置されているとともに、デジタルカメラ15cは、第3建築作業フロア14cに設置されている。デジタルカメラ15a~15cは、その制御部がインターフェイス(有線又は無線)を介して端末装置16~18に接続されている。
【0041】
デジタルカメラ15a~15cの制御部は、建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cに何も物(建設作業道具24(作業工具)、建設資材25(建材)、建築機械26(設置物を含む))が置かれていないときの建築作業フロア14a~14c(建築作業が開始された前の建築作業フロア14a~14c)のフロア全域を撮影し、撮影した初期フロア画像(デジタル動画データ又はデジタル静止画データ)を端末装置16~18に送信する。更に、デジタルカメラ15a~15cの制御部は、建築作業が開始された後の建築作業フロア14a~14cのフロア全域を所定の時間間隔で撮影し、又は、建築作業が開始された後の建築作業フロア14a~14cのフロア全域を連続して撮影し、撮影したフロア画像(動画デジタルデータ又は静止画デジタルデータ)を端末装置16~18に直ちに送信する。
【0042】
第1~第3端末装置16~18(第1~第n端末装置)のうちの第1端末装置16は、第1建築現場11の現場事務所や仮設プレハブ事務所等に設置され、第2端末装置17は、第2建築現場12の現場事務所や仮設プレハブ事務所等に設置される。第3端末装置18は、第3建築現場13の現場事務所や仮設プレハブ事務所等に設置される。それら端末装置16~18は、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備えた物理的なコンピュータであり、大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)を内蔵している。端末装置16~18には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置(図示せず)、ディスプレイ21やプリンタ(図示せず)等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。
【0043】
第1~第3端末装置16~18は、DNSサーバ機能、データベースサーバ機能、Webサーバ機能、メールサーバ機能、ドキュメントサーバ機能を有する。それら端末装置16~18は、インターネット22(ネットワーク)に接続された各種複数のDNSサーバ等を経由しつつ、インターネット22を利用してアクセス制限がない他のあらゆるサーバにアクセスすることができる。
【0044】
それら端末装置16~18のメモリには、それらを特定する端末装置特定情報(端末装置特定識別子)とサーバ19のURLとが記憶(格納)されている。端末装置特定情報(端末装置特定識別子)としては、それら端末装置16~18のIPアドレスやMACアドレス、URL、メールアドレス、Cookie情報、固体識別番号を利用することができる他、サーバ19がそれら端末装置16~18を識別するユニークな識別子を独自に生成し、生成した識別子を端末装置特定情報にすることができる。
【0045】
それら端末装置16~18の大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)には、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報が記憶(格納)されている。建築現場情報には、建築現場11~13の名称、建築現場11~13の住所、建築現場11~13の緯度経度情報、建築現場11~13の電話番号、任意の数列や文字列からなる建築現場特定識別番号、建築現場監督者名等がある。建築作業フロア情報には、建築作業フロア14a~14cを特定する名称や建築作業フロア14a~14cの階層、任意の数列や文字列からなる建築作業フロア特定識別番号等がある。デジタルカメラ情報には、それが設置されている建築現場11~13を特定する既述の建築現場情報(設置箇所特定情報)、それが設置されている建築作業フロア14a~14cを特定する既述の建築作業フロア情報、デジタルカメラ15a~15cを特定するデジタルカメラ特定識別子がある。それら建築現場情報やそれら建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報は、端末装置特定情報(端末装置特定識別子)に関連付けられた状態で端末装置16~18の大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶される。
【0046】
第1~第3端末装置16~18の中央処理部は、デジタルカメラ15a~15cの制御部から送信された初期フロア画像(建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cに何も物(建設作業道具24、建設資材25、建築機械26)が置かれていないときのフロア画像)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶(格納)する。それら端末装置16~18の中央処理部は、デジタルカメラ15a~15cの制御部から送信されたフロア画像(建築作業が開始された後であって、建築作業道具24や建築資材25、建築機械26が置かれた建築作業フロア14a~14cのフロア画像)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶(格納)する。
【0047】
第1~第3端末装置16~18は、記憶した初期フロア画像(端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報を含む)をインターネット22を介してサーバ19に送信し(初期フロア画像送信手段)、記憶したフロア画像(端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報を含む)をインターネット22を介してサーバ19に送信する(フロア画像送信手段)。尚、それら端末装置16~18は、記憶した(サーバ19に送信した)初期フロア画像やフロア画像を所定期間経過後に大容量仮想記憶領域(又は大容量ハードディスク)から消去する。
【0048】
サーバ19は、クラウド23に構築されている(クラウドコンピューティング)。サーバ19は、仮想CPU又は仮想MPU(仮想中央処理部)と仮想メインメモリ及び仮想キャッシュメモリ(仮想メモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作する仮想サーバであり、大容量仮想記憶領域が形成されている。クラウド23としては、Infrastructure as a Service(IaaS)、Platform as a Service(PaaS)、Software as a Service(SaaS)を利用することができる。
【0049】
尚、サーバ19は、それら建築現場11~13を管理する建築会社が契約するデータセンター又は建築現場リスク監視システム10を管理する管理者(管理会社)が契約するデータセンターに設置された物理的なサーバであってもよい。物理的なサーバ19は、CPU又はMPU(中央処理部)とメモリ(メインメモリ及びキャッシュメモリ)とを備えた物理的なコンピュータであり、大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)を内蔵している。サーバ19には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。
【0050】
サーバ19(仮想サーバ)は、DNSサーバ機能、データベースサーバ機能、Webサーバ機能、メールサーバ機能、ドキュメントサーバ機能を有する。サーバ19は、インターネット22(ネットワーク)に接続された各種複数のDNSサーバ等を経由しつつ、インターネット22を利用してアクセス制限がない他のあらゆるサーバにアクセスすることができる。サーバ19は、世界のいずれかに施設されたデータセンターの他のサーバとインターネット22を介してネットワークを形成している。
【0051】
サーバ19の大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))には、それを特定するサーバ特定情報(サーバ特定識別子)と、端末装置特定情報(端末装置特定識別子)及び建築現場情報と、建築作業フロア情報及びデジタルカメラ情報とが記憶(格納)されている。サーバ19のメモリには、それら端末装置16~18のURLが記憶(格納)されている。サーバ特定情報(サーバ特定識別子)としては、サーバ19のIPアドレスやMACアドレス、URL、メールアドレス、Cookie情報、固体識別番号を利用することができる他、サーバ19がそれを識別するユニークな識別子を独自に生成し、生成した識別子をサーバ特定情報にすることができる。
【0052】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、各デジタルカメラ15a~15cが撮影した初期フロア画像(端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報を含む)をインターネット22を介して第1~第3端末装置16~18から受信し(初期フロア画像受信手段)、受信した初期フロア画像を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(初期フロア画像記憶手段)。
【0053】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、所定の時間間隔又は連続して各デジタルカメラ15a~15cが撮影したフロア画像(端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報を含む)をインターネット22を介して第1~第3端末装置16~18から受信し(フロア画像受信手段)、受信したフロア画像を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(フロア画像記憶手段)。
【0054】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、第1~第3端末装置16~18から受信した初期フロア画像と各端末装置16~18から受信したフロア画像とを比較し(フロア画像比較手段)、初期フロア画像に対してフロア画像に映った物(建設作業道具24、建設資材25、建築機械26)の画像処理を行い、建築作業開示後の建築作業フロア14a~14cの整理整頓状況に基づいて各建築現場11~13毎におけるリスク発生の可能性の高低を判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。
【0055】
フロア画像比較手段では、第1建築現場11の第1建築作業フロア14a(1階)の初期フロア画像とフロア画像とを比較し、第1建築現場11の第2建築作業フロア14b(2階)の初期フロア画像とフロア画像とを比較するとともに、第1建築現場11の第3建築作業フロア14c(3階)の初期フロア画像とフロア画像とを比較する。このように、第1~第n建築現場11~13毎の各建築作業フロア14a~14c毎の初期フロア画像とフロア画像とを比較する。
【0056】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した第1~第3建築現場11~13のリスク発生の可能性の高低を第1~第3端末装置16~18に送信する(リスク発生可能性高低送信手段)。サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した各建築現場11~13の各建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性の高低に基づいてそれら建築現場11~13の安全ランクを決定し(安全ランク決定手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクを第1~第3端末装置16~18に送信する(安全ランク送信手段)。
【0057】
図3は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の一例を示す図であり、図4は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図である。各建築現場11~13の各建築作業フロア14a~14cにおいて建築作業が開始されると、各種複数の建設作業道具24(建設工具)が建築作業フロア14a~14cに持ち込まれ、各種複数の建設資材25が建築作業フロア14a~14cに搬入されるとともに、各種複数の建築機械26が建築作業フロア14a~14cに搬入又は導入される。
【0058】
尚、各建築作業フロア14a~14cにおける各種の建築作業が行われる前(建設工事着手前)の建築作業フロア14a~14cの映像(初期フロア画像)は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影され、第1~第3端末装置16~18からサーバ19に送信されているとともに、サーバ19の大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)ている。
【0059】
図3,4及び後記する図5図8のフロア画像(フロア画像)は、例えば、建築作業フロア14a~14cにおける1日の建築作業中における時間帯(AM7:00~PM5:00)のうちの所定の時間(あらかじめ設定された設定時間)にデジタルカメラ15a~15cによって所定の時間間隔又は所定時間連続して撮影される。又は、建築作業フロア14a~14cにおける1日の建築作業が終了した後のPM5:00~PM7:00の間の所定の時間(あらかじめ設定された設定時間)や建築作業フロア14a~14cにおける1日の建築作業開示前であるAM5:00~AM7:00の間の所定の時間(あらかじめ設定された設定時間)にデジタルカメラ15a~15cによって所定の時間間隔又は所定時間連続して撮影される。
【0060】
尚、建設作業道具24(建設工具)には、かなずち、ハンマー、かんな、金切はさみ、きり、クランプ、ラチェットドライバー、ケーブルカッター、スクレーパ、スパナ、ニッパー、バール、棒やすり、プライヤー、ペンチ、レンチ、トルクレンチ、ねじ切りダイス、ノギス、やっとこ等がある。建設資材(建材)25には、木材、合板、仮設資材、工事現場ゲート、仮囲い、足場、養生材、養生シート、型枠、支保工、屋根、スレート、タイル、防水、断熱材、外壁、サイディング、内装材、パーティクルボード、ビニルクロス、壁紙、床材、フローリング、サッシ、ドア、窓、ルーバー、塗料、骨材、鉄筋等がある。建築機械26には、油圧ショベル、ホイールローダー、クレーン、杭打機、選別機、粉砕機、穿孔機械、手押し車、コーン、バリケード等がある。
【0061】
図3に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24及びそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの壁際27にきちんと整理して置かれている(整理して片付けられている)とともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの壁際27に沿って整然と置かれている(整然と片付けられている)。図4に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24及びそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの角部28にきちんと整理して置かれている(整理して片付けられている)とともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの角部28に整然と置かれている(整然と片付けられている)。デジタルカメラ15a~15cによって撮影された図3のフロア画像及び図4のフロア画像は、デジタルカメラ15a~15cから端末装置16~18(第1~第3端末装置)に送信された後、インターネット22を利用して端末装置16~18からサーバ19に送信される(フロア画像送信手段)。
【0062】
図3及び図4のフロア画像(フロア画像)を第1~第3端末装置16~18から受信したサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、それらフロア画像を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(フロア画像記憶手段)。サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、すでに記憶した初期フロア画像(初期フロア画像)と図3及び図4のフロア画像(フロア画像)とを比較する(フロア画像比較手段)。
【0063】
フロア画像比較手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像に対して図3及び図4のフロア画像に映っている建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の建築作業フロア14a~14cに対する配置(物の平面配置及び物の立体配置)、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中央29等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の位置関係、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中央29等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の纏まり具合等の画像処理を行う。
【0064】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図3のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの壁際27に整理して片付けられていると判断し、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの壁際27に沿って整然と置かれている(整然と片付けられている)と判断する。
【0065】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図3のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの壁際27に建築作業道具24や建設資材25が整理して片付けてある状態、建築作業フロア14a~14cの壁際27に沿って建築機械26が整然と置かれている状態)が12時間以上継続している場合、図3の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図3のフロア画像に映った状態が24時間以上継続している場合、図3の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する場合もある。
【0066】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図4のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの角部28に整理して片付けられていると判断し、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの角部28に整然と置かれている(整然と片付けられている)と判断する。
【0067】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図4のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの角部28に建築作業道具24や建設資材25が整理して片付けてある状態、建築作業フロア14a~14cの角部28に建築機械26が整然と置かれている状態)が12時間以上継続している場合、図4の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図4のフロア画像に映った状態が24時間以上継続している場合、図4の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する場合もある。
【0068】
更に、サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築現場11~13における全ての建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性を集計し、全ての建築作業フロア14a~14cにおいてリスク発生の可能性が全て低(全て低い)である場合、建築現場11~13における安全ランクを1(安全度が上)とする(安全ランク決定手段)。
【0069】
建築現場リスク監視システム10では、建築作業フロア14a~14cの壁際27における建築作業道具24や建築資材25の整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上継続している場合、又は、建築作業フロア14a~14cの壁際27における建築機械26の整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。
【0070】
又、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築作業道具24や建築資材25の整理して片付けてある期間が12時間以上又は24時間以上継続している場合、又は、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築機械26の整然と置かれている期間が12時間以上又は24時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cにおける建築作業道具24や建築資材25、建築機械26の整理して片付けてある期間(時間)によってリスク発生の可能性の低(低い)を的確に判断することができる。
【0071】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断したリスク発生可能性(低)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)し(リスク発生可能性記憶手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク1(安全度が上)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(安全ランク記憶手段)。
【0072】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した各建築現場のリスク発生の可能性の低(低い)を第1~第3端末装置16~18に送信し(リスク発生可能性高低送信手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク(1)を第1~第3端末装置16~18に送信する(安全ランク送信手段)。リスク発生の可能性の低(低い)及び安全ランク(1)をサーバ19から受信した端末装置16~18の中央処理部は、リスク発生の可能性の低(低い)、安全ランク(1)、受信日時を端末装置特定情報及び建築現場情報に関連付けた状態で大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶(格納)する(リスク発生可能性及び安全ランク記憶手段)。
【0073】
尚、図3及び図4のフロア画像に図示はしていないが、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像とフロア画像とを比較した結果、建築作業フロア14a~14cに建築作業道具24のみが置かれ、それら建築作業道具24のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28にきちんと整理して置かれている(片付けられている)場合であってその状態が12時間以上又は24時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する。
【0074】
又、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築資材25のみが置かれ、それら建築資材25のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28にきちんと整理して置かれている(片付けられている)場合であってその状態が12時間以上又は24時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する。
【0075】
或いは、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築機械26のみが置かれ、建築機械26のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28に整然と置いてある(片付けられている)場合であってその状態が12時間以上又は24時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が低(低い)と判断する。
【0076】
図5は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図であり、図6は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図である。図5に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの壁際27に乱雑(無造作)に放置してあるとともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの中央29に乱雑(無造作)に放置してある。図6に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの角部28に乱雑(無造作)に放置してあるとともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの角部28に乱雑(無造作)に放置してある。デジタルカメラ15a~15cによって撮影された図5のフロア画像及び図6のフロア画像は、デジタルカメラ15a~15cから第1~第3端末装置16~18に送信された後、インターネット22を利用して端末装置16~18からサーバ19に送信される(フロア画像送信手段)。
【0077】
図5及び図6のフロア画像(フロア画像)を第1~第3端末装置16~18から受信したサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、それらフロア画像を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(フロア画像記憶手段)。サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、すでに記憶した初期フロア画像(初期フロア画像)と図5及び図6のフロア画像(フロア画像)とを比較する(フロア画像比較手段)。
【0078】
フロア画像比較手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像に対して図5及び図6のフロア画像に映っている建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の建築作業フロア14a~14cに対する配置(物の平面配置及び物の立体配置)、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中央29等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の位置関係、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中29部等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の纏まり具合等の画像処理を行う。
【0079】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図5のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの壁際27に乱雑(無造作)に放置されていると判断し、建築機械25が建築作業フロア14a~14cの中央29に乱雑(無造作)に放置されていると判断する。
【0080】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図5のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの壁際27に建築作業道具24や建設資材25が乱雑に放置されている状態、建築作業フロア14a~14cの中央29に建築機械26が乱雑に放置されている状態)が24時間以上継続している場合、図5の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図5のフロア画像に映った状態が36時間以上継続している場合、図5の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する場合もある。
【0081】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図6のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの角部28に乱雑(無造作)に放置されていると判断し、建築機械25が建築作業フロア14a~14cの角部28に乱雑(無造作)に放置されていると判断する。
【0082】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図6のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの角部28に建築作業道具24や建設資材25が乱雑に放置されている状態、建築作業フロア14a~14cの角部28に建築機械26が乱雑に放置されている状態)が24時間以上継続している場合、図6の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図6のフロア画像に映った状態が36時間以上継続している場合、図6の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する場合もある。
【0083】
更に、サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築現場11~13における全ての建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性を集計し、リスク発生の可能性が中(中程度)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して1%以上10%未満(リスク発生の可能性が中の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=1%以上10%未満)である場合、安全ランクを2(安全度が中)とする(安全ランク決定手段)。リスク発生の可能性が中(中程度)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して10%以上20%未満(リスク発生の可能性が中の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=10%以上20%未満)である場合、安全ランクを3(安全度が下)とする(安全ランク決定手段)。更に、リスク発生の可能性が中(中程度)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して20%以上(リスク発生の可能性が中の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=20%以上)である場合、安全ランクを4(危険)とする(安全ランク決定手段)。
【0084】
建築現場リスク監視システム10では、建築作業フロア14a~14cの壁際27における建築作業道具24や建築資材25の乱雑(無造作)に放置してある期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、又は、建築作業フロア14a~14cの中央29における建築機械26の乱雑(無造作)に放置してある期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。
【0085】
又、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築作業道具24や建築資材25の乱雑(無造作)に放置してある期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、又は、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築機械26の乱雑(無造作)に放置してある期間が12時間以上又は24時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境11~13の改善意識が低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cにおける建築作業道具24や建築資材25、建築機械26の乱雑に放置してある放置期間(放置時間)によってリスク発生の可能性の中(中程度)を的確に判断することができる。
【0086】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断したリスク発生可能性(中)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)し(リスク発生可能性記憶手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク2(安全度が中)や安全ランク3(安全度が下)、安全ランク4(危険)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(安全ランク記憶手段)。
【0087】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した各建築現場のリスク発生の可能性の中(中程度)を第1~第3端末装置16~18に送信し(リスク発生可能性高低送信手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク(2)や安全ランク(3)、安全ランク(4)を第1~第3端末装置16~18に送信する(安全ランク送信手段)。リスク発生の可能性の中(中程度)及び安全ランク(2)又は安全ランク(3)或いは安全ランク(4)をサーバ19から受信した端末装置16~18の中央処理部は、リスク発生の可能性の中(中程度)、安全ランク(2)又は安全ランク(3)或いは安全ランク(4)、受信日時を端末装置特定情報及び建築現場情報に関連付けた状態で大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶(格納)する(リスク発生可能性及び安全ランク記憶手段)。
【0088】
尚、図5及び図6のフロア画像に図示はしていないが、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像とフロア画像とを比較した結果、建築作業フロア14a~14cに建築作業道具24のみが置かれ、それら建築作業道具24のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28に乱雑(無造作)に放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する。
【0089】
又、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築資材25のみが置かれ、それら建築資材25のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28に乱雑(無造作)に放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する。
【0090】
或いは、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築機械26のみが置かれ、建築機械26のみが建築作業フロア14a~14cの壁際27又は角部28に乱雑(無造作)に放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が中(中程度)と判断する。
【0091】
図7は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図であり、図8は、デジタルカメラ15a~15cによって撮影されたフロア画像の他の一例を示す図である。図7に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの全域に分散して乱雑(無造作)に放置してあるとともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの全域にランダムに放置してある。図8に示すフロア画像(フロア画像)では、それら建設作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの各箇所に乱雑(無造作)に放置してあるとともに、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある。デジタルカメラ15a~15cによって撮影された図7のフロア画像及び図8のフロア画像は、デジタルカメラ15a~15cから第1~第3端末装置16~18に送信された後、インターネット22を利用して端末装置16~18からサーバ19に送信される(フロア画像送信手段)。
【0092】
図7及び図8のフロア画像(フロア画像)を第1~第3端末装置16~18から受信したサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、それらフロア画像を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、デジタルカメラ情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(フロア画像記憶手段)。サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、すでに記憶した初期フロア画像(初期フロア画像)と図7及び図8のフロア画像(フロア画像)とを比較する(フロア画像比較手段)。
【0093】
フロア画像比較手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像に対して図7及び図8のフロア画像に映っている建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の建築作業フロア14a~14cに対する配置(物の平面配置及び物の立体配置)、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中央29等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の位置関係、建築作業フロア14a~14cの所定の箇所(建築作業フロア14a~14cの壁際27や角部28、中央29等)に対する建設作業道具24や建設資材25、建築機械26の纏まり具合等の画像処理を行う。
【0094】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図7のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの全域に分散して乱雑(無造作)に放置されていると判断し、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの全域にランダムに放置されていると判断する。
【0095】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図7のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの全域に建築作業道具24や建設資材25が分散して乱雑に放置されている状態、建築作業フロア14a~14cの全域に建築機械26がランダムに放置されている状態)が24時間以上継続している場合、図7の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が高(高い)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図7のフロア画像に映った状態が36時間以上継続している場合、図7の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が高(高い)と判断する場合もある。
【0096】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像と図8のフロア画像とを比較した結果、それら建築作業道具24やそれら建設資材25が建築作業フロア14a~14cの各箇所に乱雑(無造作)に放置されていると判断し、建築機械26が建築作業フロア14a~14cの所定の箇所に偏ってランダムに放置されていると判断する。サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、端末装置16~18から送信されたフロア画像の送信時間に基づいて時間の計測を開始し、端末装置16~18から送信されたフロア画像(図8のフロア画像)に映った状態(建築作業フロア14a~14cの各箇所に建築作業道具24や建設資材25が乱雑に放置されている状態、建築機械25の建築作業フロア14a~14cの所定の箇所に偏ってランダムに放置されている状態)が24時間以上継続している場合、図8の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が高(高い)と判断する(リスク発生可能性高低判断手段)。図8のフロア画像に映った状態が36時間以上継続している場合、図8の建築作業フロア14a~14cにおけるリスク発生の可能性が高(高い)と判断する場合もある。
【0097】
更に、サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築現場11~13における全ての建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性を集計し、リスク発生の可能性が高(高い)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して1%以上5%未満(リスク発生の可能性が高の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=1%以上5%未満)である場合、安全ランクを2(安全度が中)とする(安全ランク決定手段)。リスク発生の可能性が高(高い)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して5%以上10%未満(リスク発生の可能性が高の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=5%以上10%未満)である場合、安全ランクを3(安全度が下)とする(安全ランク決定手段)。更に、リスク発生の可能性が高(高い)の建築作業フロア14a~14cが全ての建築作業フロア14a~14cに対して10%以上(リスク発生の可能性が高の建築作業フロア/建築作業フロアの総数×100=10%以上)である場合、安全ランクを4(危険)とする(安全ランク決定手段)。
【0098】
建築現場リスク監視システム10では、建築作業フロア14a~14cの全域における建築作業道具24や建築資材25の乱雑(無造作)に放置してある期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、又は、建築機械26の建築作業フロア14a~14cの全域にランダムに放置してある期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。
【0099】
又、建築作業フロア14a~14cの各箇所における建築作業道具24や建築資材25の乱雑(無造作)に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、又は、建築機械26の建築作業フロア14a~14cの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上継続している場合、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cにおける建築作業道具24や建築資材25、建築機械26の乱雑に放置してある放置期間(放置時間)によってリスク発生の可能性の高(高い)を的確に判断することができる。
【0100】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断したリスク発生可能性(高)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)し(リスク発生可能性記憶手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク2(安全度が中)や安全ランク3(安全度が下)、安全ランク4(危険)を端末装置特定情報、建築現場情報、建築作業フロア情報、フロア画像の撮影日時情報に関連付けた状態で大容量仮想記憶領域(大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク))に記憶(格納)する(安全ランク記憶手段)。
【0101】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、リスク発生可能性高低判断手段によって判断した各建築現場11~13のリスク発生の可能性の高(高い)を第1~第3端末装置16~18に送信し(リスク発生可能性高低送信手段)、安全ランク決定手段によって決定した安全ランク(2)や安全ランク(3)、安全ランク(4)を第1~第3端末装置16~18に送信する(安全ランク送信手段)。リスク発生の可能性の高(高い)及び安全ランク(2)又は安全ランク(3)或いは安全ランク(4)をサーバ19から受信した端末装置16~18の中央処理部は、リスク発生の可能性の高(高い)、安全ランク(2)又は安全ランク(3)或いは安全ランク(4)、受信日時を端末装置特定情報及び建築現場情報に関連付けた状態で大容量記憶領域(又は大容量ハードディスク)に記憶(格納)する(リスク発生可能性及び安全ランク記憶手段)。
【0102】
尚、図7及び図8のフロア画像に図示はしていないが、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、初期フロア画像とフロア画像とを比較した結果、建築作業フロア14a~14cに建築作業道具24のみが置かれ、それら建築作業道具24のみが建築作業フロア14a~14cの全域又は各箇所に乱雑(無造作)に放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が高(高い)と判断する。
【0103】
又、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築資材25のみが置かれ、それら建築資材25のみが建築作業フロア14a~14cの全域又は各箇所に乱雑(無造作)に放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が高(高い)と判断する。
【0104】
或いは、リスク発生可能性高低判断手段においてサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、建築作業フロア14a~14cに建築機械26のみが置かれ、建築機械26のみが建築作業フロア14a~14cの全域にランダムに放置してある場合又は所定の箇所に偏ってランダムに放置してある場合であってその状態が24時間以上又は36時間以上継続している場合、建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性が高(高い)と判断する。
【0105】
図9は、端末装置16~18に接続されたディスプレイ21に出力(表示)された改善メッセージ出力画面の一例を示す図であり、図10は、ディスプレイ21に出力(表示)された注意メッセージ出力画面の一例を示す図である。図11は、ディスプレイ21に出力(表示)された警告メッセージ出力画面の一例を示す図であり、図12は、ディスプレイ21に出力(表示)された安全メッセージ出力画面の一例を示す図である。図9図12では、建築現場名称出力エリア、建築現場住所出力エリア、建築現場電話番号出力エリア、建築現場特定識別番号出力エリア、メッセージ出力エリアにおけるデータの図示を省略している。
【0106】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが2の場合、安全ランクが2の建築現場11~13に設置された第1~第3端末装置16~18にインターネット22(ネットワーク)を利用して安全ランクが2の各建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性(高),(中),(低)(建築現場情報及び建築作業フロア情報を含む)を送信するとともに改善メッセージを送信する(改善メッセージ送信手段)。安全ランクが2の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性及び改善メッセージをサーバ19から受信した端末装置16~18は、図9に示す改善メッセージ出力画面をディスプレイ21に出力(表示)する。
【0107】
図9の改善メッセージ出力画面には、建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cを模擬的に表した立体画像9aが出力(表示)され、建築現場11~13の名称を出力(表示)した建築現場名称出力エリア9b、建築現場11~の住所を出力(表示)した建築現場住所出力エリア9c、建築現場11~13の電話番号を出力(表示)した建築現場電話番号出力エリア9d、建築現場特定識別番号を出力(表示)した建築現場特定識別番号出力エリア9e、建築作業フロア14a~14cの名称を出力(表示)した建築作業フロア名称出力エリア9f、建築作業フロア14a~14cの階層を出力(表示)した建築作業フロア階層出力エリア9gが出力(表示)される。
【0108】
更に、各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性(高),(中),(低)を出力(表示)したリスク発生可能性出力エリア9h、その建築現場11~13の安全ランク(2)を出力(表示)した安全ランク出力エリア9i、改善メッセージを出力(表示)した改善メッセージ出力エリア9jが出力(表示)されるとともに、メニューボタン9k、ログアウトボタン9lが出力(表示)される(改善メッセージ出力手段)。
【0109】
作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)や現場監督等の建設工事関係者は、図9の改善メッセージ出力画面を見ることで、その建築現場11~13における各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性を知ることができるとともに、その建築現場11~13の安全ランク(2)によって建築現場の安全性が予防レベルであることを知ることができる。建築現場リスク監視システム10は、建設工事関係者が改善メッセージを見ることで、建設工事関係者の安全に対する意識や意欲を向上させることができ、作業環境の改善や安全対策の必要性を知ることができるとともに 、建設工事関係者に対する安全教育の実施の必要性を知ることができる。
【0110】
サーバの仮想中央処理部(中央処理部)は、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが3の場合、安全ランクが3の建築現場11~13に設置された第1~第3端末装置16~18にインターネット22(ネットワーク)を利用して安全ランクが3の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性(高),(中),(低)(建築現場情報及び建築作業フロア情報を含む)を送信するとともに注意メッセージ送信する(注意メッセージ送信手段)。安全ランクが3の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性及び注意メッセージをサーバ19から受信した端末装置16~18は、図10に示す注意メッセージ出力画面をディスプレイ21に出力(表示)する。
【0111】
図10の注意メッセージ出力画面には、建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cを模擬的に表した立体画像10aが出力(表示)され、建築現場11~13の名称を出力(表示)した建築現場名称出力エリア10b、建築現場11~13の住所を出力(表示)した建築現場住所出力エリア10c、建築現場11~13の電話番号を出力(表示)した建築現場電話番号出力エリア10d、建築現場特定識別番号を出力(表示)した建築現場特定識別番号出力エリア10e、建築作業フロア14a~14cの名称を出力(表示)した建築作業フロア名称出力エリア10f、建築作業フロア14a~14cの階層を出力(表示)した建築作業フロア階層出力エリア10gが出力(表示)される。
【0112】
更に、各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性(高),(中),(低)を出力(表示)したリスク発生可能性出力エリア10h、その建築現場11~13の安全ランク(3)を出力(表示)した安全ランク出力エリア10i、注意メッセージを出力(表示)した注意メッセージ出力エリア10jが出力(表示)されるとともに、メニューボタン10k、ログアウトボタン10lが出力(表示)される(注意メッセージ出力手段)。
【0113】
作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)や現場監督等の建設工事関係者は、図10の注意メッセージ出力画面を見ることで、その建築現場11~13における各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性を知ることができるとともに、その建築現場11~13の安全ランク(3)によって建築現場11~13の安全性が注意レベルであることを知ることができる。建築現場リスク監視システム10は、建設工事関係者が注意メッセージを見ることで、建設工事関係者の安全に対する意識や意欲を一層向上させることができ、作業環境の改善や安全対策の必要性を知ることができるとともに 、建設工事関係者に対する安全教育の実施の必要性を知ることができる。
【0114】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが4の場合、安全ランクが4の建築現場11~13に設置された第1~第3端末装置16~18にインターネット22(ネットワーク)を利用して安全ランクが4の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性(高),(中),(低)(建築現場情報及び建築作業フロア情報を含む)を送信するとともに警告メッセージ送信する(警告メッセージ送信手段)。安全ランクが4の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性及び警告メッセージをサーバ19から受信した端末装置16~18は、図11に示す警告メッセージ出力画面を出力(表示)する。
【0115】
図11の警告メッセージ出力画面には、建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cを模擬的に表した立体画像11aが出力(表示)され、建築現場11~13の名称を出力(表示)した建築現場名称出力エリア11b、建築現場11~13の住所を出力(表示)した建築現場住所出力エリア11c、建築現場11~13の電話番号を出力(表示)した建築現場電話番号出力エリア11d、建築現場特定識別番号を出力(表示)した建築現場特定識別番号出力エリア11e、建築作業フロア14a~14cの名称を出力(表示)した建築作業フロア名称出力エリア11f、建築作業フロア14a~14cの階層を出力(表示)した建築作業フロア階層出力エリア11gが出力(表示)される。
【0116】
更に、各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性(高),(中),(低)を出力(表示)したリスク発生可能性出力エリア11h、その建築現場11~13の安全ランク(4)を出力(表示)した安全ランク出力エリア11i、警告メッセージを出力(表示)した警告メッセージ出力エリア11jが出力(表示)されるとともに、メニューボタン11k、ログアウトボタン11lが出力(表示)される(警告メッセージ出力手段)。
【0117】
作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)や現場監督等の建設工事関係者は、図11の警告メッセージ出力画面を見ることで、その建築現場11~13における各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性を知ることができるとともに、その建築現場11~13の安全ランク(4)によって建築現場11~13の安全性が警戒レベルであることを知ることができる。建築現場リスク監視システム10は、建設工事関係者が警告メッセージを見ることで、建設工事関係者の安全に対する意識や意欲を一層向上させることができ、作業環境の改善や安全対策の必要性を知ることができるとともに 、建設工事関係者に対する安全教育の実施の必要性を知ることができる。
【0118】
サーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、安全ランク決定手段によって決定した安全ランクが1の場合、安全ランクが1の建築現場11~13に設置された第1~第3端末装置16~18にインターネット22(ネットワーク)を利用して安全ランクが1の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性(低)(建築現場情報及び建築作業フロア情報を含む)を送信するとともに安全メッセージ送信する(安全メッセージ送信手段)。安全ランクが1の建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性及び安全メッセージをサーバ19から受信した端末装置16~18は、図12に示す安全メッセージ出力画面を出力(表示)する。
【0119】
図12の安全メッセージ出力画面には、建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cを模擬的に表した立体画像12aが出力(表示)され、建築現場11~13の名称を出力(表示)した建築現場名称出力エリア12b、建築現場11~13の住所を出力(表示)した建築現場住所出力エリア12c、建築現場11~13の電話番号を出力(表示)した建築現場電話番号出力エリア12d、建築現場特定識別番号を出力(表示)した建築現場特定識別番号出力エリア12e、建築作業フロア14a~14cの名称を出力(表示)した建築作業フロア名称出力エリア12f、建築作業フロア14a~14cの階層を出力(表示)した建築作業フロア階層出力エリア12gが出力(表示)される。
【0120】
更に、各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性(高),(中),(低)を出力(表示)したリスク発生可能性出力エリア12h、その建築現場11~13の安全ランク(1)を出力(表示)した安全ランク出力エリア12i、安全メッセージを出力(表示)した安全メッセージ出力エリア12jが出力(表示)されるとともに、メニューボタン12k、ログアウトボタン12lが出力(表示)される(安全メッセージ出力手段)。
【0121】
作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)や現場監督等の建設工事関係者は、図12の安全メッセージ出力画面を見ることで、その建築現場11~13における各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性が低いことを知ることができるとともに、その建築現場11~13の安全ランク(1)によって建築現場11~13の安全性が維持レベルであることを知ることができる。更に、安全メッセージを見ることで、建設工事関係者の安全に対する意識や意欲の高さを知ることができるとともに、安全対策が十分に機能しており、建設工事関係者に対する安全教育が十分であることを知ることができる。
【0122】
図13は、ディスプレイ21に出力(表示)された各建築現場の安全ランク・メッセージ出力画面の一例を示す図である。図13では、建築現場名称出力エリア、建築現場住所出力エリア、建築現場電話番号出力エリア、建築現場特定識別番号出力エリア、メッセージ出力エリアに出力(表示)されるデータの図示を省略している。端末装置16~18では、それが設置された建築現場11~13以外の建築現場11~13を指定することで、指定した建築現場11~13の各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性やその建築現場11~13の安全ランク、メッセージを見ることができる。端末装置16~18のディスプレイ21には、図示はしていないが、建築現場指定画面が出力(表示)される。
【0123】
建築現場指定画面には、建築現場11~13の名称を入力する建築現場名称入力エリア、建築現場11~13の住所を入力する建築現場住所入力エリア、建築現場11~13の電話番号を入力する建築現場電話番号入力エリア、建築現場特定識別番号を入力する識別番号入力エリア、クリアボタン、確定ボタン、ログアウトボタンが出力(表示)される。クリアボタンをクリック(タップ)すると、入力エリアに入力されたデータが消去され、再度入力エリアにデータを入力する。ログアウトボタンをクリック(タップ)すると、建築現場リスク監視システム10からログアウトする。
【0124】
それら入力エリアのうちの少なくとも1つの入力エリアにデータ(名称や住所、電話番号、識別番号)を入力し(複数の名称や複数の住所、複数の電話番号、複数の識別番号を入力可)、確定ボタンをクリックする。確定ボタンをクリックすると、それら入力エリアに入力されたデータ(名称、住所、電話番号、識別番号のうちの少なくとも1つ)がインターネット22(ネットワーク)を介して端末装置16~18からサーバ19に送信される。それらデータを受信したサーバ19の仮想中央処理部(中央処理部)は、データから特定の建築現場11~13を選択(抽出)し(複数のデータの場合、複数の建築現場を選択)、選択した建築現場11~13の各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性、選択した建築現場11~13の安全ランク、メッセージを抽出し、抽出したリスク発生の可能性や安全ランク、メッセージを建築作業フロア14a~14cの立体画像とともに端末装置16~18に送信する(安全ランク・メッセージ送信手段)。
【0125】
端末装置16~18のディスプレイ21には、図13に示す安全ランク・メッセージ出力画面が出力(表示)される。図13の安全ランク・メッセージ出力画面には、選択された複数の建築現場11~13の建築作業フロア14a~14cの模擬的な立体画像13aが出力(表示)され、それら建築現場11~13の名称を出力(表示)した建築現場名称出力エリア13b、それら建築現場11~13の住所を出力(表示)した建築現場住所出力エリア13c、それら建築現場11~13の電話番号を出力(表示)した建築現場電話番号出力エリア13d、建築現場特定識別番号を出力(表示)した建築現場特定識別番号出力エリア13e、建築作業フロア14a~14cの名称を出力(表示)した建築作業フロア名称出力エリア13f、建築作業フロア14a~14cの階層を出力(表示)した建築作業フロア階層出力エリア13gが出力(表示)される。
【0126】
更に、各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性(高),(中),(低)を出力(表示)したリスク発生可能性出力エリア13h、その建築現場11~13の安全ランク(2),(4)を出力(表示)した安全ランク出力エリア13i、メッセージを出力(表示)したメッセージ出力エリア13jが出力(表示)されるとともに、メニューボタン13k、ログアウトボタン13lが出力(表示)される(安全ランク・メッセージ出力手段)。
【0127】
作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)や現場監督等の建設工事関係者は、図13の安全ランク・メッセージ出力画面を見ることで、各建築現場11~13のうちの特定の建築現場や複数の建築現場における各建築作業フロア14a~14c毎のリスク発生の可能性を知ることができるとともに、その建築現場11~13の安全ランク及び各建築現場11~13の安全性を知ることができる。建築現場リスク監視システム10は、各作業員にその建築現場11~13が安全であることを知らせることができ、各作業員が安心して建築作業を行うことができる環境にあることを証明することができる。
【0128】
建築現場リスク監視システム10は、サーバ19がそれら建築現場11~13の第1~第3端末装置16~18(第1~第n端末装置)から受信したフロア画像に映った建築作業フロア14a~14cの整理整頓状況に基づいて各建築現場11~13毎におけるリスク発生の可能性の高低(高,中,低)を判断するとともに、判断した第1~第3建築現場11~13のリスク発生の可能性の高低を第1~第3端末装置16~18に送信し、第1~第3端末装置16~18がサーバ19から送信された第1~第3建築現場11~13(第1~第n建築現場)の各建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性の高低(高,中,低)を出力するから、第1~第3建築現場11~13における作業員(建設作業員、コンクリート作業員、土管配管作業員、土木作業員、とび、解体工等)のけがや不用意な事故、作業ミス、作業遅延等のリスクの発生の可能性の高低を予測することができ、予測したリスク発生の可能性の高低を第1~第3端末装置16~18に送信し、それら端末装置16~18がリスク発生の可能性の高低を出力することで、各建築現場11~13においてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第3建築現場11~13におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。
【0129】
建築現場リスク監視システム10は、サーバ19が第1~第3建築現場11~13(第1~第n建築現場)における建築作業フロア14a~14cのリスク発生の可能性の高低(高,中,低)に基づいて第1~第3建築現場11~13の安全ランク(1~4)を決定し、第1~第3端末装置16~18(第1~第n端末装置)がサーバ19から送信された第1~第3建築現場11~13の安全ランクを出力することで、第1~第3建築現場11~13の安全度を知ることができ、建築現場11~13の安全度を参考にして各建築現場11~13においてリスク発生の低減措置を講じることができ、第1~第3建築現場11~13におけるリスクの発生を未然に防ぐことができる。建築現場リスク監視システム10は、第1~第3建築現場11~13の安全ランクによってそれら建築現場11~13におけるリスク発生の可能性の程度を知らせることができ、リスク回避のための注意を喚起することができる。
【0130】
建築現場リスク監視システム10は、それら建築作業道具24やそれら建築資材25、それら建築機械26が整理整頓されている場合、その建築現場11~13が適正に管理監督されているものと推定することができ、リスク発生の可能性を低と判断することができる。逆に、それら建築作業道具24やそれら建築資材25、それら建築機械26が乱雑に散乱している場合、その建築現場11~13の管理監督が不適切だと推定することができ、リスク発生の可能性を高又は中と判断することができる。建築現場リスク監視システム10は、それら建築作業道具24やそれら建築資材25、それら建築機械26の建築作業フロア14a~14cにおける放置状況や整理状況に応じてリスクの発生の可能性を高、中、低に区分することで、それら建築作業道具24やそれら建築資材25、それら建築機械26の整理整頓状況に応じてリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができ、第1~第n建築現場11~13のリスク発生の可能性の程度を正確に予測することができる。
【0131】
建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cの全域又は建築作業フロア14a~14cの各箇所における建築作業道具24や建築資材25の乱雑に放置してある放置期間、建築作業フロア14a~14cの全域における建築機械26のランダムに放置してある放置期間、建築機械26の建築作業フロア14a~14cの所定の箇所に偏ってランダムに放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が極端に低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育がほとんど行われていないと推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が大と判断することができ、リスク発生の可能性を高(高い)と判断することができる。
【0132】
建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cの壁際27又は建築作業フロア14a~14cの角部28における建築作業道具24や建築資材25の乱雑に放置してある放置期間、建築作業フロア14a~14cの中央29における建築機械26の乱雑に放置してある放置期間、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築機械26の乱雑に放置してある放置期間が24時間以上又は36時間以上であると、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が低いとともに建築現場11~13の管理監督や教育が不十分であると推定し、その建築現場11~13の管理監督の不適切の程度や教育の不徹底の程度が中と判断することができ、リスク発生の可能性を中(中程度)と判断することができる。
【0133】
建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cの壁際27又は建築作業フロア14a~14cの角部28における建築作業道具24や建築資材25の整理して片付けてある期間、建築作業フロア14a~14cの壁際28における建築機械25の整然と置いてある期間、建築作業フロア14a~14cの角部28における建築機械26の整然と置いてある期間が12時間以上又は24時間以上であると、その建築現場11~13の安全意識やリスク回避に対する意識、現場環境の改善意識が高いとともに建築現場11~13の管理監督や教育が行き届いていると推定することができ、リスク発生の可能性を低(低い)と判断することができる。建築現場リスク監視システム10は、建築作業フロア14a~14cにおける建築作業道具24や建築資材25、建築機械26の乱雑に放置してある放置期間や建築作業道具24や建築資材25、建築機械26の整理して片付けてある期間によってリスク発生の可能性の高低を的確に判断することができる。
【符号の説明】
【0134】
10 建築現場リスク監視システム
11 第1建築現場
12 第2建築現場
13 第3建築現場
14a 第1建築作業フロア
14b 第2建築作業フロア
14c 第3建築作業フロア
15a~15c デジタルカメラ(カメラ)
16 第1端末装置
17 第2端末装置
18 第3端末装置
19 サーバ
20 フロア面
21 ディスプレイ
22 インターネット
23 クラウド
24 建設作業道具
25 建設資材
26 建築機械
27 壁際
28 角部
29 中央
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13