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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155396
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】紙幣処理装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/13 20190101AFI20241024BHJP
【FI】
G07D11/13
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070072
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】荒川 幸二郎
(72)【発明者】
【氏名】清水 隆成
【テーマコード(参考)】
3E141
【Fターム(参考)】
3E141AA01
3E141BA06
3E141FA03
3E141FA05
3E141FA10
3E141FC14
(57)【要約】
【課題】異物をより確実に排出できるようにする。
【解決手段】投入された紙幣を収容する紙幣収容部と、前記紙幣収容部の下方に設けられた異物排出部とを備え、前記紙幣収容部の底部には、前記異物排出部と繋がる異物落下穴が設けられ、前記異物排出部は、異物を装置外へ排出する為の異物排出口と、前記異物排出口へと向かって傾斜する底部と、前記異物落下穴の前記異物排出口側の縁に、異物が当該縁に立てかかることを防止する立てかかり防止部とを有する。
【選択図】図5

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された紙幣を収容する紙幣収容部と、
前記紙幣収容部の下方に設けられた異物排出部と
を備え、
前記紙幣収容部の底部には、前記異物排出部と繋がる異物落下穴が設けられ、
前記異物排出部は、
異物を装置外へ排出する為の異物排出口と、
前記異物排出口へと向かって傾斜する底部と、
前記異物落下穴の前記異物排出口側の縁に、異物が当該縁に立てかかることを防止する立てかかり防止部と
を有する
ことを特徴とする紙幣処理装置。
【請求項2】
前記立てかかり防止部は、
前記異物落下穴の前記異物排出口側の縁に、前記異物排出部の上流側に向かって張り出すように設けられた、上方から見て外周が円弧形状の部材である
ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
【請求項3】
前記立てかかり防止部は、
上方から見て外周が前記異物排出部の上流側に向かって突出する凸型の円弧形状である
ことを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
【請求項4】
前記立てかかり防止部は、
上方から見て外周が前記異物排出部の下流側に向かって窪んだ凹型の円弧形状である
ことを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
【請求項5】
前記立てかかり防止部は、
上方から見て外周が円弧形状の部材を、前記異物落下穴の幅方向に複数個並べたものである
ことを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
【請求項6】
前記立てかかり防止部は、
前記異物排出部の上流側となる一端の上部から、下流側となる他端の下部に向かって傾斜する傾斜面を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
【請求項7】
前記紙幣収容部の底部には、
前記異物落下穴が、前記紙幣収容部の幅方向に並ぶように複数個設けられていて、
複数の前記異物落下穴のそれぞれの前記異物排出口側の縁に、前記立てかかり防止部が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
【請求項8】
前記紙幣収容部の底部に沿って、前記異物排出口側及び前記異物排出口側とは反対側に移動可能であり、前記紙幣収容部に収容された紙幣を移動させるビルプレスと、
前記ビルプレスの前記異物排出口側と接続され、前記ビルプレスを移動させるビルプレスアームと
をさらに備え、
前記ビルプレスアームは、
当該ビルプレスアームの前記異物排出口側に、前記異物排出部の下流側に向かって突出する突起部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
【請求項9】
前記ビルプレスアームが前記ビルプレスを前記異物排出口側に移動させることにともなって、前記突起部が前記異物落下穴の前記異物排出口側の縁に近づく
ことを特徴とする請求項8に記載の紙幣処理装置。
【請求項10】
前記ビルプレスアームは、
前記紙幣収容部への紙幣投入時、前記ビルプレスを待機位置に停止させ、
前記紙幣収容部への紙幣投入が完了すると、前記ビルプレスを前記待機位置から当該待機位置よりも前記異物排出口に近い所定位置まで移動させ、その後、再び前記待機位置まで戻す動作を行う
ことを特徴とする請求項9に記載の紙幣処理装置。
【請求項11】
前記ビルプレスアームが、前記動作を所定回数繰り返す
ことを特徴とする請求項10に記載の紙幣処理装置。
【請求項12】
前記異物排出部を振動させる振動手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1又は8に記載の紙幣処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
紙幣の入金機能を有する紙幣処理装置では、例えば、紙幣投入口から紙幣収容部に投入された紙幣を1枚ずつ取り込んで金種を判別し、金種ごとに紙幣収納庫に収納することで入金するようになっている。
【0003】
この種の紙幣処理装置として、紙幣収容部の底部に、硬貨などの異物を落下させる為の所定間隔の隙間を設け、この隙間から落下した異物を、紙幣収容部の下方に設けたスロープ部で受け止め、装置外部へと滑り落として排出するものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5-28345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の紙幣処理装置は、隙間から落下した異物がスロープ部を滑り落ちている途中で詰まってしまい装置外部へと排出されない場合があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮したものであり、異物をより確実に排出し得る紙幣処理装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の紙幣処理装置は、投入された紙幣を収容する紙幣収容部と、前記紙幣収容部の下方に設けられた異物排出部とを備え、前記紙幣収容部の底部には、前記異物排出部と繋がる異物落下穴が設けられ、前記異物排出部は、異物を装置外へ排出する為の異物排出口と、前記異物排出口へと向かって傾斜する底部と、前記異物落下穴の前記異物排出口側の縁に、異物が当該縁に立てかかることを防止する立てかかり防止部とを有する。
【0008】
本発明の紙幣処理装置では、立てかかり防止部によって異物落下穴の縁に異物が立てかかることを防止することができるので、異物が異物排出部の途中で詰まってしまうことを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異物をより確実に排出し得る紙幣処理装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態による入出金機の外観構成を示す斜視図である。
図2】第1の実施の形態による紙幣ユニットの外観構成を示す斜視図である。
図3】第1の実施の形態による紙幣入金部の内部構成を示す側断面図である。
図4】第1の実施の形態による紙幣入金部の紙幣投入口周辺部分を上方から見た上面図である。
図5】第1の実施の形態による紙幣収容部を上方から見た上面図である。
図6】異物としての硬貨が立てかかる箇所を示す側断面図である。
図7】第1の実施の形態による立てかかり防止部の構成を示す斜視図である。
図8】異物としての硬貨が立てかかる箇所を示す上面図である。
図9】異物としての硬貨が立てかかる箇所を示す斜視図である。
図10】異物としての硬貨が立てかかる箇所を示す部分拡大図である。
図11】第1の実施の形態による中央の立てかかり防止部の構成を示す側断面図である。
図12】第1の実施の形態による立てかかり防止部のリブ部の構成を示す側断面図である。
図13】第1の実施の形態による立てかかり防止部の薄板部材の構成を示す側断面図である。
図14】第1の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(1)を示す図である。
図15】第1の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(2)を示す図である。
図16】第1の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(3)を示す図である。
図17】第1の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(4)を示す図である。
図18】第2の実施の形態による立てかかり防止部の構成を示す上面図である。
図19】第2の実施の形態によるビルプレスアームの構成を示す斜視図である。
図20】第2の実施の形態による待機位置及びボトム位置にあるビルプレスを示す側断面図である。
図21】第2の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(1)を示す側断面図である。
図22】第2の実施の形態による立てかかり防止部による動作例(2)を示す側断面図である。
図23】第3の実施の形態によるローラ部及び案内溝の構成例(1)を示す側断面図である。
図24】第3の実施の形態によるローラ部及び案内溝の構成例(2)を示す側断面図である。
図25】他の実施の形態による立てかかり防止部の構成を示す上面図である。
図26】他の実施の形態による立てかかり防止部の構成を示す斜視図である。
図27】他の実施の形態によるビルプレスアームの構成を示す斜視図である。
図28】他の実施の形態によるビルプレスアームの構成を示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、発明を実施するための形態(以下、これを実施の形態と呼ぶ)について、図面を用いて詳細に説明する。
【0012】
[1.第1の実施の形態]
[1-1.紙幣処理装置の第1の実施の形態]
図1に、第1の実施の形態としての入出金機1の外観を示す。図1に示す入出金機1は、紙幣及び硬貨の入金及び出金が可能な例えばセルフ精算機であり、例えばスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ガソリンスタンド等の小売店の精算所に設置されている。この入出金機1は、図示しないPOSレジなどのレジスタと接続されており、当該レジスタの制御に基づき動作する。
【0013】
入出金機1は、箱型の装置筐体2を有している。ここで、装置筐体2を形成する各面のうち、利用者と対峙する面を前面2a、利用者から見て上側の面を上面2bとする。
【0014】
装置筐体2は、前後方向及び左右方向に比べて上下方向に長い箱型であり、上面2bの中央に、取引明細などが記載されたレシートを出力するレシートプリンタ3と、各種画面を表示する表示部及び表示部に表示された各種画面に対する操作入力を受け付ける操作部として機能する操作表示部4とが設けられている。操作表示部4としては、例えばタッチパネル付きディスプレイが用いられる。
【0015】
さらに装置筐体2の前面2aの上部左寄りには、紙幣が投入される紙幣投入口5が設けられ、さらに当該紙幣投入口5の下方に、紙幣が排出される紙幣排出口6が設けられている。尚、紙幣投入口5には、例えばシャッタが設けられ、シャッタの開閉により露出又は遮蔽されるようになっている。さらに装置筐体2の前面2aには、紙幣投入口5と紙幣排出口6の間に、紙幣投入口5に投入された異物が排出される異物排出口7が設けられている。紙幣投入口5、紙幣排出口6、異物排出口7は、後述する紙幣ユニット8の一部として入出金機1に組み込まれている。
【0016】
さらに装置筐体2の前面2aには、紙幣投入口5の右側に、硬貨が投入される硬貨投入口9が設けられ、さらに紙幣排出口6の下方に、硬貨が排出される硬貨排出口10が設けられている。尚、異物排出口7から排出された異物(具体的には硬貨を想定)は、下方の硬貨排出口10に設けられたトレイ11へと落下するようになっている。硬貨投入口9、硬貨排出口10は、硬貨ユニット12の一部として入出金機1に組み込まれている。
【0017】
[1-2.紙幣ユニットの構成]
つづけて、図2を用いて、紙幣ユニット8の構成について説明する。図2に外観斜視図を示すように、紙幣ユニット8は、前後方向に長い直方体形状の筐体20を有しており、この筐体20の前面上部に紙幣が投入される紙幣投入口5が設けられ、前面下部に紙幣が排出される紙幣排出口6が設けられ、紙幣投入口5と紙幣排出口6との間に異物排出口7が設けられている。この紙幣ユニット8は、使用者により紙幣投入口5に投入された紙幣を取り込んで筐体2内部に収納すると共に、内部に収納している紙幣を紙幣排出口6から釣銭として排出する。また紙幣ユニット8は、紙幣投入口5に投入された異物(例えば紙幣とともに投入された硬貨など)を異物排出口7から排出する。
【0018】
この紙幣ユニット8の筐体2内部には、前側上部(つまり紙幣投入口5の奥)に、紙幣投入口5に投入された紙幣を内部に取り込む紙幣入金部100が設けられている。またこの紙幣ユニット8の筐体2内部には、所定箇所に紙幣ユニット8の動作を制御する制御部500が設けられている。以下、この紙幣入金部100の構成について詳しく説明する。
【0019】
[1-3.紙幣入金部の構成及び動作]
図3に、紙幣入金部100を右方向から見た場合の側断面図を示す。尚、この図3は、紙幣入金部100の一部を省略したり簡略化したりした模式図である。
【0020】
この図3に示すように、紙幣入金部100は、紙幣投入口5(図2)から投入された紙幣を収容する紙幣収容部101を中心に構成されている。
【0021】
紙幣収容部101は、略箱型のフレームにより形成されている。この紙幣収容部101は、紙幣の長手方向が左右方向、厚さ方向が前後方向となる向きで紙幣が投入されるようになっていて、投入された紙幣を紙幣収容部101の底部102上に立位状態で前後方向に集積するようにして収容する。尚、紙幣収容部101は、全体として後側よりも前側の方が下方に位置するように傾けられている。この為、紙幣収容部101の底部102上には、紙幣が傾けられた状態で集積される。また紙幣収容部101は、例えば最大200枚の紙幣を収容可能となっている。この為、紙幣収容部101の前後方向の長さは、紙幣200枚分の厚さよりも十分大きな長さとなっている。
【0022】
紙幣収容部101は、上端の後側約半分が開口部103となっていて、当該開口部103が紙幣投入口5(図2)と繋がっている。この開口部103は、開閉可能なシャッタ104により開放又は閉塞されるようになっている。紙幣入金部100では、シャッタ104を開いて紙幣収容部101の開口部103を開放することで、紙幣投入口5から紙幣収容部101に紙幣を投入できるようになっている。
【0023】
紙幣収容部101の後端側には、プールガイド105とピッカローラ106とが設けられている。プールガイド105は、紙幣収容部101の後側の壁面を形成する。ピッカローラ106は、プールガイド105から紙幣収容部101内に一部が突出するように設けられている。
【0024】
紙幣収容部101の底部102は、後方から前方に向かって下るように傾斜している。紙幣収容部101は、底部102の後端側に、紙幣収容部101に収容された紙幣を当該紙幣収容部101から送り出す際の搬送路Rが接続されている。また紙幣収容部101と搬送路Rとの接続箇所には、紙幣収容部101に収容された紙幣を1枚ずつ分離して搬送路Rへと送り出す為の分離ゲート107が設けられている。
【0025】
分離ゲート107は、搬送路Rを挟んで前後方向に対向配置された分離ローラ108及び対向ローラ109などにより構成されている。
【0026】
さらに図3にくわえて、紙幣投入口5から紙幣収容部101内を見た図である図4、及び紙幣収容部101内を上方から見た図である図5に示すように、紙幣収容部101の底部102は、分離ゲート107の前方となる前側部分に、紙幣収容部101に投入された異物(例えば硬貨)を下方に落下させる為の異物落下穴110が設けられている。この異物落下穴110は、左右方向の長さ(これを幅とする)が紙幣の長手方向よりも十分短い穴であり、左右方向に並べて複数個(図4図5に示す例では5個)設けられている。
【0027】
ここで、5個の異物落下穴110のうち、紙幣収容部101の底部102の幅方向の中央に位置する異物落下穴110を異物落下穴110Cとし、中央の異物落下穴110Cの左隣(中央左側)及び右隣(中央右側)の異物落下穴110をそれぞれ異物落下穴110LC、異物落下穴110LRとし、底部102の左端及び右端に位置する異物落下穴110をそれぞれ異物落下穴110L、異物落下穴110Rとする。
【0028】
これら5つの異物落下穴110の下方には、異物シュータ111(図3図5)が設けられている。また異物落下穴110間には、紙幣収容部101の底部102に沿って前後方向に延びるリブ状の紙幣支持部112が設けられている。つまり、紙幣収容部101の底部102の前側部分では、紙幣支持部112により紙幣を支持しつつ、異物については異物落下穴110から異物シュータ111へと落下させるようになっている。
【0029】
異物シュータ111は、左右方向の長さ(つまり幅)が、紙幣収容部101と同程度であり、底部が前方に向かって下る傾斜面113となっていて、当該傾斜面113の前端が異物排出口7と繋がっている。つまり、異物落下穴110から異物シュータ111へと落下した異物は、異物シュータ111の傾斜面113上を滑り落ちて、異物排出口7から排出されるようになっている。
【0030】
また図5に点線で示すように、異物シュータ111は、異物落下穴110の前端付近から前方(つまり異物排出口7側)に向かって幅が狭くなる形状となっていて、異物を幅方向の中央に寄せて異物排出口7から排出するようになっている。
【0031】
さらに紙幣収容部101内には、紙幣収容部101内を前後方向にスライド可能なビルプレス115が設けられている。ビルプレス115は、紙幣収容部101よりも前後方向の長さが十分に短く、左右方向及び上下方向の長さが紙幣収容部101と同程度の板状部材である。
【0032】
このビルプレス115は、ビルプレスアーム116と連結されていて、当該ビルプレスアーム116により、紙幣収容部101の底部102に沿って前後方向(より具体的には異物排出口7側となる前方ななめ下方向及び異物排出口7側とは反対側となる後方ななめ上方向)にスライド可能となっている。尚、このビルプレス115は、当該ビルプレス115の左右両端にローラ部117(図3参照、図5では省略)が設けられていて、当該ローラ部117が、紙幣収容部101の左右両壁部に設けられた、紙幣収容部101の底部102に沿って前後方向に延びる案内溝118に挿入されている。これにより、ビルプレス115は、スライド方向及び傾きが、案内溝118によって規制されるようになっている。
【0033】
ビルプレスアーム116は、ビルプレスアーム116の左右両端部を形成する1対のアーム部120と、1対のアーム部120の間に位置する中央部121(図5参照)とで構成されている。左右のアーム部120は、上下方向に延び左右方向を厚さ方向とする細長い板状部材であり、中央部は、左右のアーム部120を繋ぐ薄板状部材となっている。
【0034】
このビルプレスアーム116は、中央に位置する異物落下穴110Cの内側に配置されていて、図3に示すように、異物シュータ111側から、中央の異物落下穴110Cを通って、紙幣収容部101内へと延びている。
【0035】
このビルプレスアーム116は、左右のアーム部120の上端部に、アーム部120の長手方向に沿って延びる係合穴122が設けられ、当該係合穴122に、ビルプレス115の後側(つまり異物排出口7側)の所定箇所に設けられた円柱状の突起部123が挿入されることで、ビルプレス115と係合(接続)されている。
【0036】
またビルプレスアーム116は、異物シュータ111の傾斜面113に設けられた図示しない穴を通って、異物シュータ111の下方まで延びていて、左右のアーム部120の下端部が、異物シュータ111の下方に設けられた回転軸124により支持されている。つまり、ビルプレスアーム116は、左右のアーム部120の下端部を中心に回転可能となっている。
【0037】
紙幣入金部100では、このビルプレスアーム116を、図3中反時計回り方向に回転させることにより、ビルプレス115を前方(より具体的には前方ななめ下方向)へとスライドさせ、また図3中時計回り方向に回転させることにより、ビルプレス115を後方(より具体的には後方ななめ上方向)へとスライドさせるようになっている。
【0038】
ここで、紙幣入金部100の紙幣取込動作について、簡単に説明する。尚、この紙幣取込動作は、制御部500によって制御される動作である。紙幣入金部100は、紙幣投入時、ビルプレス115を図3に示す待機位置へと移動させ、シャッタ104を開く。このとき、図4に示すように、紙幣投入口5からは、ビルプレス115とプールガイド105(ともに図3参照)との間のスペースSPが見えるようになっていて、利用者は、このスペースSPに紙幣を投入する。つまり、紙幣入金部100では、紙幣収容部101全体のうち、ビルプレス115とプールガイド105との間のスペースSPに、投入された紙幣を収容するようになっている。換言すると、紙幣収容部101全体のうち、ビルプレス115とプールガイド105との間のスペースSPが紙幣収容空間SPとなっていて、紙幣はこの紙幣収容空間SPに投入されることになる。
【0039】
紙幣投入後、紙幣入金部100は、シャッタ104を閉じ、ビルプレス115をプールガイド105側へと移動させ、紙幣収容空間SPに収容している紙幣をピッカローラ106に押し付ける。さらに紙幣入金部100は、ピッカローラ106と分離ローラ108を回転させることにより、紙幣の束を1枚ずつ分離して下方の搬送路Rへと送り出す。このようにして紙幣入金部100から送り出された紙幣は、搬送路Rを通って紙幣ユニット8の内部に取り込まれる。
【0040】
また図5に示すように、ビルプレス115が待機位置にあるとき、異物落下穴110は、少なくとも後側の一部分が、ビルプレス115よりも後方に位置する(つまり紙幣収容空間SPの底に位置する)ようになっている。この為、紙幣投入時に、ビルプレス115とプールガイド105との間の紙幣収容空間SPに硬貨などの異物が投入された場合、当該異物が、紙幣収容空間SPの底に位置する異物落下穴110の後部から異物シュータ111へと落下する。そして異物シュータ111へと落下した異物が、異物シュータ111を滑り落ちていき、異物排出口7から排出される。紙幣入金部100の紙幣取込動作は、以上のようになっている。
【0041】
このように、紙幣投入口5に投入された異物は、異物落下穴110から異物シュータ111へと落下した後、異物シュータ111の傾斜面113上を滑り落ちていき、異物排出口7から排出されるようになっている。
【0042】
ところで、異物シュータ111については、硬貨などの異物が倒れた状態で傾斜面113上を滑り落ちていくことを想定している。この為、例えば、異物シュータ111の傾斜面113と、紙幣収容部101の前壁部の下端(つまり異物落下穴110の前側の縁)との間には、硬貨が通過する開口部130が設けられているが、この開口部130の高さは、倒れた状態の硬貨が通過し得る程度の大きさとなっている。
【0043】
一方で、紙幣投入口5に投入された異物は、紙幣収容部101のフレーム(紙幣支持部112など)、ビルプレス115、ビルプレスアーム116、異物シュータ111などに接触して跳ね返る場合があり、跳ね返った場合にランダムな動きをする。この為、異物シュータ111周りの側断面図である図6に示すように、異物落下穴110に落ちた異物としての硬貨Ciが、異物シュータ111の傾斜面113上に起立するようにして紙幣収容部101のフレーム(具体的には開口部130の上端であり異物落下穴110の前側の縁)に立てかかってしまう場合があり、この場合、硬貨Ciが開口部130を通過することができず、異物シュータ111内に詰まってしまうことになる。尚、図6は、硬貨Ciが立てかかる様子を説明する為の図であり、後述する立てかかり防止部131については省略した図となっている。
【0044】
このような状況を回避する為、図5の上面図にくわえて図7の斜視図に示すように、本実施の形態の紙幣入金部100は、異物が立てかかり易い箇所に、異物の立てかかりを防止する為の立てかかり防止部131を設けた構成となっている。
【0045】
ここでまず異物シュータ111内で異物が立てかかり易い箇所について、立てかかり防止部131を省略した図である、図6図8図9図10を用いて説明する。尚、図8は上面図、図9は斜視図、図10は、図8の一部を拡大した部分拡大図である。
【0046】
異物が立てかかり易い箇所として考えられるのは、開口部130(図3)の上部(つまり異物落下穴110の前側の縁)であり、さらに言うと、異物落下穴110の前側の縁のうち、図6に示すように、異物シュータ111の傾斜面113に対して90度程度の角度を有する面を持つ箇所(例えば図8に示す中央の異物落下穴110Cの前側の縁)や、図8図9に示すように四角形状が入り組んでいる箇所(例えば中央左側及び中央右側の異物落下穴110LC、110RCの前側の縁)、図10に示すように異物の移動方向に対向する面を持つ箇所(左端及び右端の異物落下穴110L、110Rの前側に位置する異物シュータ111の幅が狭くなる箇所の左右両壁部)である。
【0047】
これらの箇所では、異物が異物シュータ111の傾斜面113上に起立するようにして当該箇所に立てかかってしまう可能性がある。そこで、本実施の形態の紙幣入金部100では、図5及び図7に示すように、これらの箇所に、立てかかり防止部131を設けている。以下、立てかかり防止部131の構成について説明する。
【0048】
[1-3-1.立てかかり防止部の構成及び動作]
図5及び図7に示すように、立てかかり防止部131は、それぞれ異物落下穴110の前側の縁から異物排出口7へと向かう方向(つまり前方)とは逆方向(つまり後方であり異物シュータ111の上流側に向かう方向)に張り出すように設けられている。この立てかかり防止部131は、上方から見て外周が後方に突出する凸型の円弧形状、もしくは前方に窪んだ凹型の円弧形状となっている。
【0049】
具体的には、中央の異物落下穴110Cの前側の縁に設けられた立てかかり防止部131Cは、上方から見て外周が後方(つまり異物シュータ111の上流側)に向かって突出する凸型の円弧形状の部材となっている。
【0050】
この立てかかり防止部131Cは、全体として略半円柱状の部材であり、側断面図である図11に示すように、後端(つまり異物シュータ111の上流側の端)の上部から前端(つまり異物シュータ111の下流側の端)の下部に向かって傾斜する傾斜面132を有している。この傾斜面132は、前端側よりも後端側の方が上方に位置するように傾斜していて、水平線との角度が90度以下となっている。またこの傾斜面132は、下端が、開口部130の上端に位置している。
【0051】
また図5図7に示すように、中央左側の異物落下穴110LCの前側の縁に設けられた立てかかり防止部131LCは、上方から見て外周が前方(つまり異物シュータ111の下流側)に向かって窪んだ凹型の円弧形状の薄板部材131LCa、LCbを左右方向(つまり異物落下穴110LCの幅方向)に並べた形状となっている。また左右の薄板部材131LCa、131LCbの間には、後方に突出するリブ131LCcが設けられている。
【0052】
図7、及び側断面図である図12に示すように、左右の薄板部材131LCa、131LCbは、上下方向に薄い板状の部材となっている。これら左右の薄板部材131LCa、131LCbは、上面の高さ方向の位置が、中央の立てかかり防止部131Cの上面とほぼ同じ位置となっている。また図5図7に示すように左側の薄板部材131LCaは、左端部分が紙幣支持部112と滑らかに繋がっていて、右端部分がリブ131LCcと滑らかに繋がっている。また右側の薄板部材131LCbは、左端部分がリブ131LCcと滑らかに繋がっていて、右端部分が異物落下穴110LCの前側の縁と滑らかに繋がっている。
【0053】
また図7、及び側断面図である図13に示すように、リブ131LCcは、左右方向に薄く、左右の薄板部材131LCa、131LCbに対して下方に延びる板状であり、後端(つまり異物シュータ111の上流側の端)の上部から前端(つまり異物シュータ111の下流側の端)の下部に向かって傾斜する傾斜面133を有している。この傾斜面133も、前端側よりも後端側の方が上方に位置するように傾斜していて、水平線との角度が90度以下となっている。この傾斜面133は、下端が、開口部130の上端に位置している。このリブ131LCcも、上面の高さ方向の位置が、中央の立てかかり防止部131Cの上面とほぼ同じ位置となっている。尚、リブ131LCcは、傾斜面133と上面との間にも傾斜面134があるが、この傾斜面134も水平線との角度が90度以下であることが望ましい。
【0054】
中央右側の異物落下穴110RCの前側の縁に設けられた立てかかり防止部131RCは、上述した立てかかり防止部131LCを左右反転した部材となっている。この為、説明は省略する。
【0055】
さらに図5図7に示すように、左端の異物落下穴110Lの前側の縁に設けられた立てかかり防止部131Lは、上方から見て外周が前方に窪んだ凹型の円弧形状の薄板部材131La、131Lbを左右に並べた形状となっている。
【0056】
図7に示すように、左右の薄板部材131La、131Lbは、上下方向に薄い板状の部材となっている。これら左右の薄板部材131La、131Lbは、上面の高さ方向の位置が、中央の立てかかり防止部131Cの上面とほぼ同じ位置となっている。また左側の薄板部材131Laは、左端部分が異物落下穴110Lの左側の縁と滑らかに繋がっている。また右側の薄板部材131Lbは、右端部分が紙幣支持部112と滑らかに繋がっている。
【0057】
右端の異物落下穴110Rの前側の縁に設けられた立てかかり防止部131Rは、上述した立てかかり防止部131Lを左右反転した部材となっている。この為、説明は省略する。
【0058】
尚、立てかかり防止部131C、131L、131R、131LC、131RCは、上面の高さ方向の位置がほぼ同じ位置となっている。さらに言うと、異物シュータ111の傾斜面113から、立てかかり防止部131C、131L、131R、131LC、131RCの上面までの距離は、異物として想定される最大径の硬貨Ciの半径よりも長くなっている。立てかかり防止部131の構成は、以上のようになっている。
【0059】
つづけて、立てかかり防止部131の動作について、図14図17を用いて説明する。尚、図14図17は、一例として、中央左側の立てかかり防止部131LCによる異物立てかかり防止動作を示し、図15は、中央の立てかかり防止部131Cと、右端の立てかかり防止部131Rによる異物立てかかり防止動作を示し、図16は、中央の立てかかり防止部131Cと、中央右側の立てかかり防止部131RCによる異物立てかかり防止動作を示している。
【0060】
図14に示すように、中央左側の立てかかり防止部131LCのリブ131LCcに、異物としての硬貨Ciが立てかかろうとした場合、例えば、当該リブ131LCcの上端部に、硬貨Ciの上部が当たるようになっている。このとき、硬貨Ciは、重心よりも高い位置にある上部が、リブ131LCcの上端部に当たる一方で、硬貨Ciの下部が異物シュータ111の下流側へと移動するように傾きながら、傾斜面113上に倒れる。尚、このとき、硬貨Ciの上部よりも下側の部分がリブ131LCcの傾斜面133に当たっても、当該傾斜面133は水平線との角度が90度以下である為、硬貨Ciは倒れる。
【0061】
そして図12などに示すように傾斜面113上に倒れた硬貨Ciは、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部131LCのリブ131LCcは、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。他の立てかかり防止部131C、131RCも同様に機能する。
【0062】
また図13に示すように、中央左側の立てかかり防止部131LCの左右両側の薄板部材131LCa、131LCbは、薄板状であり、図は省略するが、立てかかろうとしてきた硬貨の上端部に当たる。ここで、左右両側の薄板部材131LCa、131LCbの下方は空間となっている為、硬貨は、上端部が左右両側の薄板部材131LCa、131LCbに当たる一方で、下部が異物シュータ111の下流側へと移動するように傾きながら、傾斜面113上に倒れる。
【0063】
そして図12などに示すように傾斜面113上に倒れた硬貨Ciは、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部131LCの左右両側の薄板部材131LCa、131LCbは、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。他の立てかかり防止部131RC、131L、131Rも同様に機能する。
【0064】
また図15に示すように、硬貨Ciが中央の立てかかり防止部131Cに立てかかろうとした場合、立てかかり防止部131Cの外周が円弧形状である為、当該硬貨Ciは、当該円弧形状に沿って例えば右方向(もしくは左方向)に移動していく。このとき、硬貨は、停止せずに移動し続ける為、倒れ易い。
【0065】
同様に、硬貨Ciが右端の立てかかり防止部131Rに立てかかろうとした場合、立てかかり防止部131Rの外周が円弧形状である為、当該硬貨Ciが円弧形状に沿って例えば左方向(もしくは右方向)に移動していく。このとき、硬貨Ciは、停止せずに移動し続ける為、倒れ易い。
【0066】
そして図12などに示すように傾斜面113上に倒れた硬貨Ciは、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部131C、131Rは、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。他の立てかかり防止部131L、131LC、131RCも同様に機能する。
【0067】
また図16に示すように、硬貨Ciが中央右側の立てかかり防止部131RCのリブ131RCcに立てかかろうとした場合、当該リブ131RCcが硬貨Ciの径と比較して十分に薄い幅である為、当該リブ131RCcに当たった硬貨Ciは、停止することなく左方向もしくは右方向に傾き続ける為、倒れ易い。
【0068】
そして図12などに示すように傾斜面113上に倒れた硬貨Ciは、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部131RCは、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。中央左側の立てかかり防止部131LCも同様に機能する。
【0069】
さらに図17に示すように、硬貨Ciの外周が、中央左側の立てかかり防止部131LCのリブ131LCcの傾斜面133に当たるように、硬貨Ciが倒れてきた場合、当該傾斜面133は水平線との角度が90度以下である為、硬貨Ciは傾斜面133に当たってもそのまま倒れる。
【0070】
そして傾斜面113上に倒れた硬貨Ciは、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部131LCは、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。中央右側の立てかかり防止部131RCも同様に機能する。
【0071】
立てかかり防止部131C、131L、131R、131LC、131RCによる、異物立てかかり防止動作は、以上のようになっている。
【0072】
[1-4.まとめと効果]
ここまで説明したように、第1の実施の形態では、紙幣処理装置としての紙幣ユニット8が、投入された紙幣を収容する紙幣収容部101と、紙幣収容部101の下方に設けられた異物排出部としての異物シュータ111とを備える。
【0073】
紙幣収容部101の底部102には、異物シュータ111と繋がる異物落下穴110を設けた。さらに異物シュータ111が、異物を装置外へ排出する為の異物排出口7と、異物排出口7へと向かって傾斜する底部としての傾斜面113と、異物落下穴110の異物排出口7側の縁に、異物排出口7へと向かう方向とは逆方向(つまり異物シュータ111の上流側)に張り出すように設けられ、異物が異物落下穴110の異物排出口7側の縁に立てかかることを防止する立てかかり防止部131とを有するとした。
【0074】
より具体的には、異物落下穴110の異物排出口7側の縁に、上方から見て外周が円弧形状の立てかかり防止部131(131C、131L、131R、131LC、131RC)を設けた。これにより、当該立てかかり防止部131に立てかかろうとした異物は、当該立てかかり防止部131に当たった後、その場に留まることなく円弧形状の外周に沿って移動する。この結果、異物は、移動しながら、異物シュータ111の傾斜面113上に倒れ、当該傾斜面113上を滑り落ちて、異物排出口7から排出される。
【0075】
また異物落下穴110の異物排出口7側の縁に、異物シュータ111の上流側となる後端部から下流側となる前端部に向かってななめ下方に傾斜する傾斜面132、133を有する立てかかり防止部131(131C、131LC、131RC)を設けた。これにより、当該立てかかり防止部131に立てかかろうとした異物は、上部が立てかかり防止部131の後端部に当たる一方で、下部が異物シュータ111の下流側へと移動するように傾きながら、異物シュータ111の傾斜面113上に倒れ、当該傾斜面113上を滑り落ちて、異物排出口7から排出される。
【0076】
このように、紙幣ユニット8は、立てかかり防止部131によって、異物が異物シュータ111の途中に立てかかるようにして詰まってしまうことを防ぐことができ、かくして、異物をより確実に排出することができる。
【0077】
[2.第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、第1の実施の形態に、立てかかり防止部を追加した実施の形態である。ゆえにここでは主に追加した立てかかり防止部について説明する。
【0078】
図5に示すように、第1の実施の形態の紙幣入金部100では、異物落下穴110の前側の縁のうち、ビルプレスアーム116の左右のアーム部120の可動範囲Ar近傍となる箇所(具体的には中央の立てかかり防止部131Cの左右両端部周辺)には、左右のアーム部120と干渉してしまう為、立てかかり防止部131を設けることができなかった。
【0079】
この為、第1の実施の形態の紙幣入金部100では、この箇所に、異物が立てかかってしまう可能性があった。そこで、第2の実施の形態では、図18、及びビルプレスアーム116の斜視図である図19に示すように、ビルプレスアーム116に立てかかり防止部200を追加した。以下、ビルプレスアーム116に追加した立てかかり防止部200の構成及び動作について詳しく説明する。
【0080】
[2-1.立てかかり防止部の構成及び動作]
図18図19に示すように、第2の実施の形態のビルプレスアーム116は、左右のアーム部120のそれぞれの前面(つまり異物排出口7側の面)における長手方向の中央部分に、前方に(つまり異物シュータ111の下流側に向かって)突出する立てかかり防止部200が設けられている。この立てかかり防止部200は、左右方向を厚さ方向とする板状部材であり、図18及び図20(B)に示すように、ビルプレス115が待機位置にあるときに、中央の立てかかり防止部131Cの左右両端部の後方に位置するようになっている。
【0081】
ここで、ビルプレスアーム116は、図20(B)中反時計回り方向に回転することで、ビルプレス115を、前方へとスライドさせ、図20(A)に示す所定位置(待機位置よりも異物排出口7に近い位置であり、この位置をボトム位置と呼ぶ)までスライドさせることができるようになっている。
【0082】
このとき、図20(A)に示すように、ビルプレスアーム116に設けられた立てかかり防止部200は、中央の立てかかり防止部131Cの左右両端部に最も近づく。尚、このとき、立てかかり防止部200の先端は、中央の立てかかり防止部131Cの後端よりも前方に位置している。またこのとき立てかかり防止部200と、中央の立てかかり防止部131Cとの間には、例えば異物として想定される最大厚さの硬貨の厚さよりもわずかに大きい隙間が空くようになっている。さらにこのとき、立てかかり防止部200は、中央の立てかかり防止部131Cに近い側の面201が、前端側よりも後端側の方が上方に位置するように傾斜していて、中央の立てかかり防止部200の傾斜面132と同様、水平線との角度が90度以下となっている。ビルプレスアーム116に追加した立てかかり防止部200の構成は、以上のようになっている。
【0083】
つづけて、立てかかり防止部200の動作について、図21図22を用いて説明する。尚、図22は、ビルプレス115がボトム位置にあるときのビルプレスアーム116とその周辺部分を示す斜視図である。
【0084】
紙幣入金部100は、紙幣投入時、ビルプレス115を待機位置に移動させた状態でシャッタ104を開く。このとき、異物としての硬貨Ciが紙幣投入口5から紙幣収容部101に投入され、図21(B)に示すように、この硬貨Ciが、中央の立てかかり防止部131Cの右側(もしくは左側)に立てかかってしまう場合がある。
【0085】
この為、紙幣入金部100では、紙幣投入後、シャッタ104を閉じ、図21(A)に示すように、ビルプレス115をボトム位置まで移動させる。このとき、ビルプレスアーム116に設けられた右側(もしくは左側)の立てかかり防止部200が、中央の立てかかり防止部131Cの右側(もしくは左側)に立てかかっている硬貨Ciに当たり、さらに回転することで、図21(A)、図22に示すように、当該硬貨Ciを中央の立てかかり防止部131Cとの間に挟み込んだ状態となる。
【0086】
このとき、硬貨Ciは、立てかかり防止部200の面201上に倒れかかるようにして、立てかかり防止部200と中央の立てかかり防止部131Cとの間に挟み込まれた状態となる。
【0087】
その後、紙幣入金部100は、ビルプレス115を再び待機位置まで移動させ、その後、紙幣を取り込む為に、ビルプレス115を待機位置からプールガイド105側へと移動させる。このとき、硬貨Ciは、立てかかり防止部200による支えがなくなったことにより、そのまま異物シュータ111の傾斜面113上へと倒れ、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちていく。このようにして、立てかかり防止部200は、異物としての硬貨Ciが立てかかることを防止するようになっている。
【0088】
尚、ビルプレス115をボトム位置まで移動させる途中で、立てかかり防止部200と中央の立てかかり防止部131Cとの間に硬貨Ciを挟み込んだときの負荷により、ビルプレス115が停止してしまう場合がある。この場合、ビルプレス115を、停止した位置から待機位置に戻すことになるが、この場合でも、硬貨Ciが、立てかかり防止部200の面201側に倒れかかっていれば、ビルプレス115を待機位置まで戻した際に、当該硬貨Ciが異物シュータ111の傾斜面113上へと倒れる。この為、ビルプレス115がボトム位置まで到達しない場合であっても、硬貨Ciが立てかかることを防止することはできる。
【0089】
またビルプレス115をボトム位置まで移動させる途中で、立てかかり防止部200が中央の立てかかり防止部131Cの右側(もしくは左側)に立てかかっている硬貨Ciに当たり、硬貨Ciの姿勢を立てかかりが解消される姿勢へ変化させ、立てかかり防止部200と中央の立てかかり防止部131Cとの間に硬貨Ciを挟みこむまでもなく、硬貨Ciを異物シュータ111の傾斜面113上へと倒し、開口部130を通って、傾斜面113上を滑り落ちるようにしてもよい。
【0090】
[2-2.まとめと効果]
ここまで説明したように、第2の実施の形態では、ビルプレス115を移動させるビルプレスアーム116の異物排出口7側に、異物シュータ111の下流側に向かって突出する突起部としての立てかかり防止部131を設けた。より具体的には、ビルプレス115を異物シュータ111の上流側から下流側へと向かう方向(つまり異物排出口7側)に移動させる際に、ビルプレスアーム116における、異物落下穴110の異物排出口7側の縁のうち立てかかり防止部131を設けることができない箇所に近づく左右のアーム部120に、当該箇所に向かって(つまり異物シュータ111の下流側に向かって)延びる立てかかり防止部200を設けた。
【0091】
これにより、異物落下穴110の異物排出口7側の縁のうち立てかかり防止部131を設けることができない箇所に立てかかってしまった異物に、ビルプレスアーム116側に設けた立てかかり防止部200を接触させて、当該異物を異物シュータ111の傾斜面113上に倒すことができる。この結果、異物は、傾斜面113上を滑り落ちて、異物排出口7から排出される。
【0092】
かくして、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、異物をより確実に排出することができる。
【0093】
また第2の実施の形態では、異物を排出させる為に、ビルプレス115を、待機位置から、待機位置よりも異物シュータ111の下流側(つまり異物排出口7に近い側)となる所定位置としてのボトム位置まで移動させ、その後、待機位置まで戻すようにした。このとき、ビルプレス115とプールガイド105との間の紙幣収容空間SP内に紙幣束が収容されている場合、当該紙幣束がビルプレス115の移動にともなって移動することにより、当該紙幣束の券端が整列する。これにより、その後の紙幣取込動作を正常に行うことができる。
【0094】
尚、ビルプレス115を待機位置からボトム位置まで移動させ、再び待機位置まで戻すという動作(これを異物排出動作と呼ぶ)を、所定回数繰り返すようにしてもよい。このようにすれば、1度の異物排出動作では倒しきれなかった異物をより確実に倒すことができるようになり、より確実に異物を排出することができる。
【0095】
[3.第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態は、異物シュータ111を振動させることで、異物の立てかかりを防止する実施の形態である。尚、この第3の実施の形態は、例えば第1の実施の形態や第2の実施の形態と組み合わせることで、第1の実施の形態や第2の実施の形態と比較して、より確実に異物を排出できるようにしたものである。
【0096】
よってここでは、第1の実施の形態や第2の実施の形態として上述した立てかかり防止部についての説明は省略し、異物シュータ111を振動させる方法についてのみ説明する。異物シュータ111を振動させる方法として、まず異物シュータ111が振動できるように異物シュータ111にがたつきを持たせておく。
【0097】
そのうえで、ビルプレス115を移動させる際に、当該ビルプレス115を微動させる機構を設ける。この機構を、図23(A)に示す。尚、図23(A)は、紙幣入金部100の側断面図であり、ビルプレス115(図中省略)の左右両端に設けられたローラ部117と、案内溝118以外の部分については省略している。
【0098】
この図23(A)に示すように、第3の実施の形態の紙幣入金部100では、案内溝118の上面及び下面の前部を、当該案内溝118の長手方向(つまりビルプレス115の移動方向)に凹と凸が交互に並んだ波形状とした。
【0099】
こうすることで、図23(B)に示すように、図示しないビルプレス115が待機位置からボトム位置へと移動する際、ビルプレス115のローラ部117は、案内溝118の波形状に沿って上下方向に振動しながら案内溝118の前端側へと移動する。これにより、図中省略するがビルプレス115は、振動しながらボトム位置へと移動することになる。
【0100】
このようにしてビルプレス115が振動すると、この振動が、例えば紙幣収容部101のフレームから異物シュータ111へと伝わり、異物シュータ111が振動する。異物シュータ111が振動すると、この振動が、異物シュータ111の途中に立てかかっている異物に伝わる。この結果、例えば異物シュータ111の途中に立てかかっていた異物を倒れさせたり、停止していた異物を動き出させたりすることができ、当該異物を排出し易くなる。
【0101】
ここまで説明したように、第3の実施の形態の紙幣入金部100では、異物シュータ111を振動させる振動手段(ローラ部117及び案内溝118)を有することで、第1の実施の形態や第2の実施の形態と比較して、より確実に異物を排出することができる。
【0102】
尚、例えば図24(A)に示すように、案内溝118の下面の前部に、案内溝118の長手方向に間隔を空けて複数の凸部300を設けることで、異物シュータ111を振動させるようにしてもよい。
【0103】
この場合、図24(B)に示すように、図示しないビルプレス115が待機位置からボトム位置へと移動する際、ビルプレス115のローラ部117は、案内溝118の凸部300を乗り越えていくことで上下方向に振動しながら案内溝118の前端側へと移動する。これにより、図中省略するがビルプレス115は、振動しながらボトム位置へと移動することになる。このようにしてビルプレス115が振動すると、この振動が、例えば紙幣収容部101のフレームから異物シュータ111へと伝わり、異物シュータ111が振動する。
【0104】
また例えば凸部300を、案内溝118の前端側に1つだけ設けるようにしてもよい。この場合、ビルプレス115のローラ部117は、案内溝118の前端まで到達した際に凸部300に乗り上がるようにして上下方向に1回振動する。これにより、図中省略するがビルプレス115は、ボトム位置へと到達した際に1回だけ振動することになり、このとき異物シュータ111も振動する。このように、異物シュータ111の振動を、必要最低限にしてもよい。
【0105】
[4.他の実施の形態]
[4-1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1及び第2の実施の形態では、異物落下穴110の異物排出口7側の縁に、上方から見て外周が円弧形状の立てかかり防止部131(131C、131L、131R、131LC、131RC)を設けた。これに限らず、例えば、図25の上面図、及び図26の斜視図に示すように、これら立てかかり防止部131の代わりに、これらとは形状や材質が異なる立てかかり防止部400を設けるようにしてもよい。
【0106】
立てかかり防止部400のうち、中央の立てかかり防止部400Cは、中央の異物落下穴110Cの異物排出口7側の縁に設けられている。この立てかかり防止部400Cは、半円錐状の中空部材の頭頂部を切り落としたような形状であり、上面が半円、下面が上面よりも小さい半円となっている。この立てかかり防止部400は、上方から見て外周が円弧形状であり、側面が後端の上部から前端の下部に向かって傾斜している為、立てかかり防止部400Cとほぼ同様に機能する。
【0107】
また中央左側の立てかかり防止部400LCは、中央左側の異物落下穴110LCの異物排出口7側に設けられている。この立てかかり防止部400LCは、フィルムを円弧形状に加工した部材であり、上方から見て異物排出口7側に窪んだ凹型の円弧形状となるように、異物落下穴110LCの左側の紙幣支持部112と右側の紙幣支持部112との間に架け渡されている。この立てかかり防止部400LCは、例えば上下方向に薄く、高さ方向の位置が、中央の立てかかり防止部400の上面とほぼ同じ位置となっている。
【0108】
中央右側の立てかかり防止部400RCは、中央右側の異物落下穴110RCの異物排出口7側に設けられている。この立てかかり防止部400RCも、中央左側の立てかかり防止部400LCと同様の部材であり、異物落下穴110RCの左側の紙幣支持部112と右側の紙幣支持部112との間に架け渡されている。
【0109】
さらに左端の立てかかり防止部400Lは、左端の異物落下穴110Lの異物排出口7側に設けられている。この立てかかり防止部400Lも、中央左側の立てかかり防止部400LCと同様の部材であり、異物落下穴110Lの左側の縁と右側の紙幣支持部112との間に架け渡されている。
【0110】
さらに右端の立てかかり防止部400Rは、右端の異物落下穴110Rの異物排出口7側に設けられている。この立てかかり防止部400Rも、中央左側の立てかかり防止部400LCと同様の部材であり、異物落下穴110Lの右側の縁と左側の紙幣支持部112との間に架け渡されている。この立てかかり防止部400も、上方から見て円弧形状である為、立てかかり防止部131L、131Rなどとほぼ同様に機能する。
【0111】
またフィルム状の立てかかり防止部400(400L、400R、400LC、400RC)は、弾性変形する為、例えば、ビルプレスアーム116の可動範囲と重なる位置に設けることもできる。この場合、例えば、フィルム状の立てかかり防止部400は、ビルプレスアーム116が近づいてきて接触した後、ビルプレスアーム116に押されることで変形していく。このとき、フィルム状の立てかかり防止部400は、ビルプレスアーム116との間に異物が挟まれていれば、変形しながら異物を大きく倒すことができるので、異物を倒し易くなる。
【0112】
[4-2.他の実施の形態2]
また上述した第2の実施の形態では、ビルプレスアーム116の左右のアーム部120のそれぞれの前面に、前方に延びる立てかかり防止部200が設けた。これに限らず、例えば、図27に示すように、ビルプレスアーム116の中央部121の前面に、前方に延びるフィルム状の立てかかり防止部450を設けるようにしてもよい。
【0113】
具体的には、ビルプレスアーム116の中央部121の前面には、立てかかり防止部200が設けられていた箇所の内側となる箇所に、2つの立てかかり防止部450が、左右方向(ビルプレスアーム116の幅方向)に並べて設けられている。
【0114】
2つの立てかかり防止部450は、それぞれ左右のアーム部120の長手方向を厚さ方向とする薄いフィルムで形成されている。この立てかかり防止部450は、立てかかり防止部200と同様、ビルプレスアーム116が回転することにともなって、中央の異物落下穴110Cの異物排出口7側の縁に設けられた立てかかり防止部131Cの左右両側に近づいていく、このとき、立てかかり防止部131Cの左側もしくは右側に異物が立てかかっている場合、当該異物を立てかかり防止部131Cとの間に挟み込んで倒した状チアとなり、その後、ビルプレスアーム116が逆方向に回転して、倒れた状態の異物から離れることで、当該異物を異物シュータ111の傾斜面113上に倒すことができる。このように、フィルム状の立てかかり防止部450も、立てかかり防止部200とほぼ同様に機能する。
【0115】
またフィルム状の立てかかり防止部450は、弾性変形可能な為、紙幣収容部101のフレーム(紙幣支持部112、立てかかり防止部131Cなど)や、異物シュータ111と接触しても破損することがないという利点を有する。この為、フィルム状の立てかかり防止部450は、第2の実施の形態の立てかかり防止部200と比較して、先端までの長さを長くすることができる。このように先端までの長さを長くすると、例えば、図28に示すように、ビルプレス115がボトム位置まで移動した際に、立てかかり防止部450の先端部分が異物シュータ111の傾斜面113に接触することになるが、当該先端部分が傾斜面113に沿って変形する為、破損することはない。またこのように先端までの長さを長くすることで、立てかかっている異物の下部を異物シュータ111の下流側に押し込み易くなる為、倒し易くなる。
【0116】
尚、立てかかり防止部450については、フィルムに限らず、ゴムなどの弾性部材で形成されていてもよい。また立てかかり防止部450については、薄板状に限らず、ブラシ形状であってもよい。第2の実施の形態で説明した立てかかり防止部200についても同様に、フィルムやゴムで形成されていてもよいし、ブラシ形状であってもよい。
【0117】
[4-3.他の実施の形態3]
さらに上述した第2の実施の形態では、ビルプレスアーム116に、異物落下穴110の異物排出口7側に延びる立てかかり防止部200が設けたが、これに限らず、ビルプレス115に、異物落下穴110の異物排出口7側に延びる立てかかり防止部を設けてもよい。またこれに限らず、ビルプレス115とともに可動する部分に、異物落下穴110の異物排出口7側に延びる立てかかり防止部を設けてもよい。
【0118】
[4-4.他の実施の形態4]
さらに上述した第2の実施の形態では、紙幣入金部100が、紙幣投入時に、ビルプレスアーム116を回転させてビルプレス115を待機位置からボトム位置まで移動させることで、異物シュータ111の途中に立てかかってしまっている異物を、ビルプレスアーム116に設けられた立てかかり防止部200により倒して排出させるようにした。これに限らず、例えば、紙幣ユニット8に、異物シュータ111の途中に異物が残留していることを検知する為の検知手段(センサなど)を設け、当該検知手段により異物の残留が検知されている場合にのみ、ビルプレス115を待機位置からボトム位置まで移動させるようにしてもよい。
【0119】
また、ビルプレス115を待機位置からボトム位置まで移動させ、再び待機位置まで戻す動作を、検知手段により異物の残留が検知され続けている間に、繰り返し実行するなどしてもよい。
【0120】
[4-5.他の実施の形態5]
さらに上述した第1及び第2の実施の形態では、入金機能を有する紙幣入金部100に本発明を適用したが、これに限らず、紙幣入金部100と同様、紙幣収容部の下方に異物排出部を有する構成のものであれば、入金機能に加えて出金機能を有する紙幣入出金部に適用することもできる。
【0121】
[4-6.他の実施の形態6]
さらに上述した各実施の形態では、本発明を、紙幣処理装置としての紙幣ユニット8及び当該紙幣ユニット8を有する紙幣取扱装置としての入出金機1に適用した。これに限らず、本発明は、紙幣収容部の下方に異物排出部を有する構成のものであれば、紙幣ユニット8とは部分的に構成が異なる紙幣処理装置や入出金機1とは部分的に構成が異なる紙幣取扱装置(例えば入金機など)にも適用することができる。
【0122】
[4-7.他の実施の形態7]
さらに本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明は、例えば、電子写真方式のプリンタなどで広く利用することができる。
【符号の説明】
【0124】
1……入出金機、5……紙幣投入口、7……異物排出口、8……紙幣ユニット、100、100……紙幣入金部、101……紙幣収容部、102……底部、110……異物落下穴、111……異物シュータ、112……紙幣支持部、113、132、133、134……傾斜面、115……ビルプレス、116……ビルプレスアーム、117……ローラ部、118……案内溝、120……アーム部、130……開口部、131、200、400、450……立てかかり防止部、500……制御部、Ci……硬貨、SP……紙幣収容空間。

図1
図2
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