(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155407
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ロボットシステムおよびロボット
(51)【国際特許分類】
B25J 9/06 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
B25J9/06 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070096
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】今井 陽二郎
(72)【発明者】
【氏名】工藤 仁
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS01
3C707AS23
3C707BS15
3C707CT04
3C707CT05
3C707NS02
(57)【要約】
【課題】作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、被搬送物を搬送するために必要な台数を減らすことが可能なロボットを提供する。
【解決手段】このロボットシステム101は、X方向に沿って配置され、蓄電池210が載置される載置部200と、載置部200に載置された蓄電池210を保持するハンド10と、先端にハンド10が配置され、水平面に沿って配置される先端アーム部22と、先端アーム部22に直接接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、複数の載置部200が配置されている配置領域AのX方向における中央部に対応するX方向の位置に第1回転軸線JT1が位置している基端アーム部21と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って配置され、蓄電池を含む被搬送物が載置される載置部と、
前記載置部に載置された前記被搬送物を保持するハンドと、
先端に前記ハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、
前記先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、前記載置部が配置されている配置領域の前記第1方向における中央部に対応する前記第1方向の位置に基端の第1回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える、ロボットシステム。
【請求項2】
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、上方から見て、前記第1方向における前記配置領域の中心を通り前記第1方向に直交する第2方向に沿った中心線上に位置している状態で、配置されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】
前記第1方向に直交する第2方向において、前記載置部と、前記ハンドにより搬送される前記被搬送物が配置される配置部の少なくとも一部とが対向している、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項4】
前記配置部は、前記被搬送物を搬送するコンベアと、前記被搬送物が載置されるパレットと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項3に記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記先端アーム部の長さは、前記基端アーム部の長さよりも小さい、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項6】
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方と他方との間の中央部に位置している状態で、配置されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項7】
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の長さは、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方と他方との間の距離の1/2よりも小さい、請求項6に記載のロボットシステム。
【請求項8】
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方に寄せて位置している状態で、配置されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項9】
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の長さは、前記第2方向に対向する前記載置部の2つ組のうちの一方と他方との間の距離の1/2よりも大きい、請求項8に記載のロボットシステム。
【請求項10】
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の基端を前記第1回転軸線周りに回転させる回転機構と、
前記基端アーム部を昇降させる昇降機構と、を備える、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項11】
前記昇降機構は、前記回転機構上に載置されており、
前記基端アーム部の基端は、前記昇降機構に接続されている、請求項10に記載のロボットシステム。
【請求項12】
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記先端アーム部および前記基端アーム部は、前記複数の載置部の1つの組に対して1つ配置されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項13】
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記先端アーム部および前記基端アーム部は、前記載置部の2つの組に対して1つ配置されている、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項14】
前記蓄電池は、電気自動車用の蓄電池を含む、請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項15】
所定の方向に沿って配置される載置部に載置された、蓄電池を含む被搬送物を保持するハンドと、
先端に前記ハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、
前記先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、前記載置部が配置されている配置領域の前記所定の方向における中央部に対応する前記所定の方向の位置に基端の回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える、ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、ロボットシステムおよびロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被搬送物を搬送するロボットが知られている。特許文献1には、ロボットアームと、ロボットアームの先端に取り付けられるハンドと、を備えるロボットが開示されている。特許文献1のロボットでは、ハンドに吸着パッドが取り付けられており、吸着パッドにより被搬送物としての車のボンネットが吸着される。特許文献1では、ロボットは、6軸の垂直多関節型のロボットである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1のような被搬送物を搬送するロボットが配置される工場などでは、工場内に多くの機器が配置されるため、工場内のスペースを有効に活用するために、ロボットによって作業が行われる領域の省スペース化が望まれている。また、工場内に配置される機器の構成を簡略にするため、工場内に配置されるロボットの台数を減らすことが望まれている。
【0005】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この開示の1つの目的は、作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、被搬送物を搬送するために必要なロボットの台数を減らすことが可能なロボットシステムおよびロボットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の第1の局面によるロボットシステムは、第1方向に沿って配置され、蓄電池を含む被搬送物が載置される載置部と、載置部に載置された被搬送物を保持するハンドと、先端にハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、載置部が配置されている配置領域の第1方向における中央部に対応する第1方向の位置に基端の第1回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える。なお、配置領域の第1方向における中央部とは、配置領域の第1方向における中心と、配置領域の第1方向における中心を含む被搬送物1個分の幅の範囲と、配置領域の第1方向における中心を含むロボットのベースの幅の範囲と、を含む概念である。
【0007】
この開示の第1の局面によるロボットシステムでは、上記のように、先端アーム部と基端アーム部とが水平面に沿って配置されている。これにより、先端アーム部と基端アーム部とにより水平多関節型のロボットアームが形成される。水平多関節型のロボットアームは垂直多関節型のロボットアームに比べて可動範囲の制約が少なく、載置部とロボットアームとの間の距離が比較的狭い状態でも、載置部から被搬送物を取り出すためにロボットアームを載置部から離間するように大きく動かすことが可能である。このため、載置部とロボットアームとの間の距離を小さくすることができるので、作業が行われる領域の省スペース化を図ることができる。また、第1回転軸線が上方から見て、載置部が配置されている配置領域の第1方向における中央部に対応する第1方向の位置に位置しているので、載置部のいずれの部分に対しても、1台の水平多関節型のロボットアームが容易にアクセスすることができる。これにより、ロボットアームを含むロボットの台数を減らすことができる。このように、この開示の第1の局面によるロボットシステムは、作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、被搬送物を搬送するために必要なロボットの台数を減らすことができる。
【0008】
この開示の第2の局面によるロボットは、所定の方向に沿って配置される載置部に載置された、蓄電池を含む被搬送物を保持するハンドと、先端にハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、載置部が配置されている配置領域の所定の方向における中央部に対応する所定の方向の位置に基端の回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える。
【0009】
この開示の第2の局面によるロボットは、上記のように、先端アーム部と基端アーム部とが水平面に沿って配置されている。これにより、先端アーム部と基端アーム部とにより水平多関節型のロボットアームが形成される。水平多関節型のロボットアームは垂直多関節型のロボットアームに比べて可動範囲の制約が少なく、載置部とロボットアームとの間の距離が比較的狭い状態でも、載置部から被搬送物を取り出すためにロボットアームを載置部から離間するように大きく動かすことが可能である。このため、載置部とロボットアームとの間の距離を小さくすることができるので、作業が行われる領域の省スペース化を図ることができる。また、回転軸線が上方から見て、載置部が配置されている配置領域の所定の方向における中央部に対応する所定の方向の位置に位置しているので、載置部のいずれの部分に対しても、1台の水平多関節型のロボットアームが容易にアクセスすることができる。これにより、ロボットアームを含むロボットの台数を減らすことができる。このように、この開示の第2の局面によるロボットは、作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、被搬送物を搬送するために必要なロボットの台数を減らすことができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、被搬送物を搬送するために必要なロボットの台数を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1実施形態によるロボットと載置部とのレイアウトを示す図である。
【
図2】第1実施形態による載置部と蓄電池とを示す図である。
【
図3】第1実施形態によるロボットを示す図である。
【
図4】第1実施形態によるロボットのブロック図である。
【
図5】第2実施形態によるロボットと載置部とのレイアウトを示す図である。
【
図6】変形例によるロボットと載置部とのレイアウトを示す図である。
【
図8】変形例によるロボットアームの第1回転軸線の位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示を具体化した本開示の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本願明細書において、上下方向をZ方向とする。上方側をZ1側とし、下方側をZ2側とする。Z方向に直交する方向をX方向とする。X方向の一方側をX1側とし、他方側をX2側とする。Z方向およびX方向に直交する方向をY方向とする。Y方向の一方側をY1側とし、他方側をY2側とする。
【0013】
[第1実施形態]
第1実施形態によるロボットシステム101について説明する。
図1に示すように、ロボットシステム101は、ロボット100と、載置部200と、を備えている。ロボット100は、載置部200に載置された電気自動車用の蓄電池210を取り出すとともに、取り出した蓄電池210をコンベア220に搬送する。なお、蓄電池210は、被搬送物の一例であり、コンベア220は、配置部の一例である。
【0014】
(載置部)
まず、載置部200の構成について説明する。
図2に示すように、載置部200は、箱状の筐体201と、複数の電気自動車用の蓄電池210が載置される複数の棚202とを有する。複数の棚202の各々に複数の蓄電池210が載置されている。
図2では、一例として、4つの棚202に、各々、4つの蓄電池210が載置されている。また、蓄電池210は、ロボット100のハンド10が挿入される孔部211を含む。
【0015】
(ロボット)
次に、ロボット100の構成について説明する。
図3に示すように、ロボット100は、ハンド10と、ロボットアーム20と、昇降機構30と、回転機構40と、制御部50と、を備えている。ロボット100は、回転機構40の1つの軸、ロボットアーム20の2つの軸、および、昇降機構30の昇降軸を含む4軸のロボット100である。
【0016】
ハンド10の構成について説明する。ハンド10は、複数の載置部200に配置された蓄電池210を保持する。ハンド10は、水平面に沿って配置されている。ハンド10は、たとえば、平板形状を有する。ハンド10は、蓄電池210の孔部211に侵入し、蓄電池210を下方から保持する。
【0017】
ロボットアーム20の構成について説明する。ロボットアーム20は、先端にハンド10が配置され、基端が第1回転軸線JT1周りに回転する水平多関節型である。具体的には、ロボットアーム20は、基端アーム部21と、先端アーム部22と、を含む。基端アーム部21は、ロボットアーム20の基端側に配置されている。先端アーム部22は、基端が第2回転軸線JT2周りに回転するとともに基端アーム部21に接続され、先端に第3回転軸線JT3周りに回転するハンド10が接続されている。つまり、基端アーム部21および先端アーム部22は、直接接続されている。基端アーム部21および先端アーム部22は、水平面に沿って配置されている。なお、第1回転軸線JT1は、回転軸線の一例である。
【0018】
昇降機構30の構成について説明する。第1実施形態では、昇降機構30は、基端アーム部21を昇降させる。具体的には、昇降機構30は、回転機構40上に載置されている。基端アーム部21の基端は、昇降機構30に接続されている。また、昇降機構30は、柱部31を含む。基端アーム部21の基端は、柱部31に対して、Z1方向およびZ2方向に移動可能に取り付けられている。
【0019】
回転機構40の構成について説明する。第1実施形態では、回転機構40は、基端アーム部21の基端を第1回転軸線JT1周りに回転させる。具体的には、回転機構40は、昇降機構30の柱部31に接続されている。回転機構40は、昇降機構30とともに基端アーム部21を第1回転軸線JT1周りに回転させる。
【0020】
制御部50の構成について説明する。制御部50は、ロボットコントローラである。
図4に示すように、制御部50は、メイン制御部51と、サーボ制御部52と、駆動回路部53と、を含む。メイン制御部51、および、サーボ制御部52は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を含む。メイン制御部51は、ロボットアーム20の駆動部23、昇降機構30の駆動部32、および、回転機構40の駆動部41を制御する。サーボ制御部52は、メイン制御部51からの指令に基づいて、駆動部23、駆動部32、および、駆動部41に供給される電力を制御する。駆動回路部53は、駆動部23、駆動部32、および、駆動部41に駆動電力を供給する。駆動回路部53は、駆動部23、駆動部32、および、駆動部41の各々に対して配置されている。駆動部23、駆動部32、および、駆動部41は、各々、サーボモータとエンコーダと減速機とを含む。
【0021】
(ロボットと載置部とのレイアウト)
次に、ロボット100と載置部200とのレイアウトについて説明する。
図1に示すように、載置部200は、X方向に沿って複数配置されている。
図1では、一例として、載置部200は、X方向に沿って3つ配置されている。また、複数の載置部200は、上方であるZ1方向から見て、複数の載置部200が配置されるX方向に直交するY方向に沿って複数組配置されている。
図1では、一例として、4つの載置部200の組Gが、Y方向に沿って配置されている。そして、第1実施形態では、基端アーム部21および先端アーム部22は、載置部200の2つの組Gに対して1つ配置されている。すなわち、ロボット100は、載置部200の2つの組Gに対して1つ配置されている。第1実施形態では、1つのロボット100が、2つの組Gの載置部200に載置されている蓄電池210を搬送する。なお、X方向は、第1方向および所定の方向の一例であり、Y方向は第2方向の一例である。
【0022】
基端アーム部21の配置位置について説明する。第1実施形態では、基端アーム部21は、第1回転軸線JT1が、Z1方向から見て、複数の載置部200が配置されている配置領域AのX方向における中央部に対応するX方向の位置に位置している状態で、配置されている。具体的には、3つの載置部200がX方向に沿って配置される配置領域Aは、長方形形状を有する。基端アーム部21の第1回転軸線JT1は、長方形形状の配置領域AのY2側の長辺Sの中央部からY2側に離間した位置に位置している。詳細には、基端アーム部21は、第1回転軸線JT1が、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向における配置領域Aの中心を通りX方向に直交するY方向に沿った中心線CL1上に位置している状態で、配置されている。つまり、第1回転軸線JT1は、X方向に沿って配置される3つの載置部200のうちの中央の載置部200のX方向における中心を通る中心線CL1上に位置している。また、第1回転軸線JT1は、X方向に沿って配置される3つの載置部200のうちの中央の載置部200の正面に位置している。
【0023】
また、第1実施形態では、基端アーム部21は、第1回転軸線JT1が、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の中央部に位置している状態で、配置されている。具体的には、第1回転軸線JT1は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の中央を通るY方向に沿った中心線CL2上に位置している。
【0024】
基端アーム部21の長さについて説明する。第1実施形態では、基端アーム部21の長さL1は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の距離D1の1/2よりも小さい。なお、基端アーム部21の長さL1は、Z1方向から見て、第1回転軸線JT1と第2回転軸線JT2との間の長さを意味する。なお、
図1の円Cは、ロボット100の可動範囲を示している。
【0025】
コンベア220について説明する。第1実施形態では、X方向に直交するY方向において、載置部200と、ロボットアーム20により搬送される蓄電池210が配置されるコンベア220の少なくとも一部とが対向している。具体的には、コンベア220は、載置部200のX2側に配置されている。また、コンベア220は、Y方向に沿って配置される第1部分221と、第1部分221からX1側に突出するバッファと呼ばれる第2部分222と、を含む。第2部分222は、Y方向において、載置部200と対向しており、第2部分222にはロボットアーム20により搬送される蓄電池210が配置される。また、第2部分222は、中心線CL2上に配置されている。第2部分222に配置された蓄電池210は、第1部分221によりY方向に沿って搬送される。
【0026】
[第1実施形態の効果]
基端アーム部21は、第1回転軸線JT1が、Z1方向から見て、複数の載置部200が配置されている配置領域AのX方向における中央部に対応するX方向の位置に位置している状態で、配置されている。基端アーム部21および先端アーム部22により形成される水平多関節型のロボットアーム20は垂直多関節型のロボットアームに比べて可動範囲の制約が少なく、載置部200とロボットアーム20との間の距離が比較的狭い状態でも、載置部200から蓄電池210を取り出すためにロボットアーム20を載置部200から離間するように大きく動かすことが可能である。このため、載置部200とロボットアーム20との間の距離を小さくすることができるので、作業が行われる領域の省スペース化を図ることができる。また、第1回転軸線JT1が上方から見て、複数の載置部200が配置されている配置領域AのX方向における中央部に対応するX方向の位置に位置しているので、複数の載置部200のいずれの載置部200に対しても、1台の水平多関節型のロボットアーム20によりハンド10を容易にアクセスすることができる。これにより、ロボット100の台数を減らすことができる。このように、第1実施形態では、作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、蓄電池210を搬送するために必要なロボット100の台数を減らすことができる。
【0027】
基端アーム部21は、第1回転軸線JT1が、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向における配置領域Aの中心を通りX方向に直交するY方向に沿った中心線CL1上に位置している状態で、配置されている。これにより、複数の載置部200のいずれの載置部200に対しても、1台の水平多関節型のロボットアーム20がより容易にアクセスすることができる。
【0028】
X方向に直交するY方向において、載置部200と、ロボットアーム20により搬送される蓄電池210が配置されるコンベア220の少なくとも一部とが対向している。これにより、コンベア220がロボットアーム20の比較的近傍に位置しているので、ロボットアーム20の長さを大きくすることなくロボットアーム20により搬送される蓄電池210をコンベア220に配置することができる。また、ロボットアーム20により搬送された蓄電池210を、コンベア220により容易に搬送することができる。
【0029】
複数の載置部200は、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向に直交するY方向に沿って複数組配置されており、第1回転軸線JT1は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の中央部に位置している。これにより、第1回転軸線JT1と載置部200の2つの組Gのうちの一方との間の距離と、第1回転軸線JT1と載置部200の2つの組Gのうちの他方との間の距離と、が等しくなるので、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gの両方に対して、ロボットアーム20が同様の動作によってアクセスすることができる。
【0030】
先端アーム部22は、基端が第2回転軸線JT2周りに回転するとともに基端アーム部21に接続され、先端に第3回転軸線JT3周りに回転するハンド10が接続されている。基端アーム部21の長さL1は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の距離D1の1/2よりも小さい。これにより、基端アーム部21の長さL1が距離D1の1/2よりも小さいので、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gの間において、基端アーム部21が360度回転できる。その結果、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gに対して、ハンド10をアクセスすることができる。
【0031】
ロボットシステム101は、基端アーム部21の基端を第1回転軸線JT1周りに回転させる回転機構40と、基端アーム部21を昇降させる昇降機構30と、を備える。これにより、基端アーム部21が昇降機構30により昇降されるので、載置部200において上下方向に複数の蓄電池210が載置されている場合でも、蓄電池210に対してハンド10がアクセスできる。
【0032】
昇降機構30は、回転機構40上に載置されており、基端アーム部21と昇降機構30とは、接続されている。ここで、昇降機構30の上方に基端アーム部21の基端が回転可能に接続されている場合、昇降機構30から水平方向に突出した部位に基端アーム部21の基端が接続される。この場合、昇降機構30の昇降軸線と、基端アーム部21の基端の回転軸線とが水平方向に離間することになる。すなわち、基端アーム部21の基端の回転軸線が、昇降機構30の昇降軸線に対して、オフセットされ、載置部200から遠くなる。このため、基端アーム部21の長さを大きくする必要がある。一方、昇降機構30を回転機構40上に載置し、基端アーム部21と昇降機構30とを接続することにより、回転機構40の回転軸線と基端アーム部21の基端の回転軸線とが一致するので、基端アーム部21の基端の回転軸線を昇降機構30の昇降軸線に対してオフセットする必要がない。このため、基端アーム部21の長さが大きくなることを抑制できる。
【0033】
複数の載置部200は、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向に直交するY方向に沿って複数組配置されており、基端アーム部21および先端アーム部22は、複数の載置部200の2つの組Gに対して1つ配置されている。これにより、基端アーム部21および先端アーム部22が、1つの組Gごとに配置されている場合と比べて、ロボット100の台数を減らすことができる。
【0034】
蓄電池210は、電気自動車用である。これにより、電気自動車用の蓄電池210を搬送する作業が行われる領域の省スペース化を図りながら、蓄電池210を搬送するロボット100の台数を減らすことができる。
【0035】
[第2実施形態]
第2実施形態によるロボットシステム301について説明する。
図5に示すように、第2実施形態のロボットシステム301では、ロボット300が、載置部200の組Gごとに配置されている。なお、第2実施形態において、第1実施形態と共通する点については、説明を省略する。
【0036】
第2実施形態では、複数の載置部200は、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向に直交するY方向に沿って複数組配置されている。
図5では、一例として、載置部200の組Gが、Y方向に3つ配置されている。そして、基端アーム部321および先端アーム部322は、載置部200の1つの組Gに対して1つ配置されている。すなわち、ロボット300は、載置部200の1つの組Gに対して1つ配置されている。第2実施形態では、1つのロボット300が、1つの組Gの載置部200に載置されている蓄電池210を搬送する。
【0037】
第1回転軸線JT1の配置位置について説明する。第2実施形態では、基端アーム部321は、第1回転軸線JT1が、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方に寄せて位置している状態で、配置されている。具体的には、ロボット300は、ロボット300よりもY1側に配置されている載置部200に載置された蓄電池210を搬送する。そして、基端アーム部321は、第1回転軸線JT1が、ロボット300に対してY2側に配置されている載置部200に寄せて位置している状態で、配置されている。たとえば、基端アーム部321は、第1回転軸線JT1が、Y方向における中心線CL2と載置部200との間の距離の1/2の距離の分、ロボット300に対してY2側に配置されている載置部200に寄せて位置している状態で、配置されている。
【0038】
基端アーム部321の長さについて説明する。第2実施形態では、基端アーム部321の長さL11は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の距離D1の1/2よりも大きい。また、先端アーム部322の長さL12は、基端アーム部321の長さL11よりも小さい。なお、第2実施形態のロボットシステム301のその他の構成は、第1実施形態のロボットシステム101の構成と同様である。
【0039】
[第2実施形態の効果]
先端アーム部322の長さL12は、基端アーム部321の長さL11よりも小さい。これにより、ロボットアーム320の先端側の先端アーム部322が軽くなるので、ロボットアーム320を高速に動作させることができる。
【0040】
複数の載置部200は、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向に直交するY方向に沿って複数組配置されており、基端アーム部321は、第1回転軸線JT1が、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方に寄せて位置している状態で、配置されている。これにより、ロボット300と、ロボット300に対してY1側に配置される載置部200との間の距離が比較的大きくなるので、大型のロボット300を配置することができる。その結果、蓄電池210の重量が大きい場合でも、大型のロボット300によって蓄電池210を容易に搬送することができる。
【0041】
基端アーム部321の長さL11は、Y方向に対向する載置部200の2つの組Gのうちの一方と他方との間の距離D1の1/2よりも大きい。これにより、基端アーム部321の長さL11が比較的大きくなるので、X方向に並んで配置される複数の載置部200の間隔が比較的大きい場合、および、X方向に並んで配置される載置部200の数が比較的多い場合でも、ハンド10がアクセスできる。
【0042】
基端アーム部321および先端アーム部322は、載置部200の1つの組Gに対して1つ配置されている。これにより、基端アーム部321および先端アーム部322が、載置部200の2の組Gに対して1つ配置されている場合と比べて、複数の蓄電池210を搬送するために要する時間を短縮できる。
【0043】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0044】
たとえば、上記第1実施形態では、ロボット100により蓄電池210がコンベア220に搬送される例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、
図6に示す変形例に示すように、ロボット100により蓄電池210がパレット230に搬送されてもよい。パレット230には、たとえば、複数の蓄電池210が搬送される。パレット230は、たとえば、フォークリフトによって搬送される。また、パレット230が、予め無人搬送車に載置されており、無人搬送車よってパレット230が搬送されてもよい。また、パレット230が、パレット230を固定する治具上に配置されており、無人搬送車が治具上に配置されたパレット230を回収するとともに搬送してもよい。なお、第2実施形態のロボット300についても同様に、ロボット300により蓄電池210がパレット230に搬送されてもよい。このように複数の蓄電池210がパレット230に搬送されることにより、複数の蓄電池210をまとめて搬送することができる。なお、パレット230は、配置部の一例である。
【0045】
また、上記第1実施形態では、ロボットアーム20が、直接接続された基端アーム部21と先端アーム部22との2つのアーム部を含む例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、ロボットアーム20が、基端アーム部21と先端アーム部22とが他のアーム部を介して間接的に接続されている3つ以上のアーム部を含んでいてもよい。なお、第2実施形態のロボット300についても同様に、ロボットアーム320が、3つ以上のアーム部を含んでいてもよい。
【0046】
また、上記第1実施形態では、ロボット100が、昇降機構30と回転機構40とを備えている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、ロボット100が回転および昇降しない基台を備えており、基台の上にロボットアーム20が配置されていてもよい。なお、第2実施形態のロボット300についても同様に、ロボット300が、回転および昇降しない基台を備えており、基台の上にロボットアーム320が配置されていてもよい。
【0047】
また、上記第1実施形態では、昇降機構30が回転機構40上に載置されており、基端アーム部21の基端が昇降機構30に接続されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、
図7に示す変形例によるロボット400のように、回転機構40を備えないとともに、昇降機構430に基端アーム部421の基端が回転可能に接続されていてもよい。具体的には、昇降機構430は、柱部431と、柱部431に対して昇降する昇降部432と、を含む。ロボット400では、基端アーム部421の基端が、昇降部432に対して回転可能に取り付けられている。これにより、ロボット400では、基端アーム部421の基端の回転軸線が第1回転軸線JT1となる。なお、第2実施形態のロボット300についても同様である。
【0048】
また、上記第1および第2実施形態では、蓄電池210が電気自動車用の蓄電池210である例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、蓄電池210が鉄道車両用など電気自動車用以外の用途の蓄電池210であってもよい。
【0049】
また、上記第1および第2実施形態では、コンベア220が載置部200のX2側に配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、コンベア220が載置部200のX1側に配置されていてもよい。
【0050】
また、上記第1および第2実施形態では、載置部200の1つの組に載置部200が3つ含まれる例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、載置部200の1つの組に含まれる載置部200の数は、3つ以外でもよい。
【0051】
また、上記第1および第2実施形態では、蓄電池210が載置される載置部200が、X方向に沿って3つ配置されている例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、X方向に比較的長い1つの載置部200に複数の蓄電池210が配置されており、1つのロボット100またはロボット300が、1つの載置部200に載置された蓄電池210を取り出すとともに搬送してもよい。
【0052】
また、上記第1および第2実施形態では、第1回転軸線JT1が、上方から見て、複数の載置部200が配置されるX方向における配置領域Aの中心を通りX方向に直交するY方向に沿った中心線CL1上に位置している例を示したが、本開示はこれに限られない。たとえば、
図8に示すように、上方から見て、X方向における蓄電池210の1個分の幅W1の範囲内であれば、第1回転軸線JT1が中心線CL1からX方向にずれて位置していてもよい。また、上方から見て、X方向における回転機構40の幅W2の範囲内であれば、第1回転軸線JT1が中心線CL1からX方向にずれて位置していてもよい。
【0053】
本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせ、を含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本開示において、回路、ユニット、または手段は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、手段、またはユニットはハードウェアとソフトウェアの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
【0054】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0055】
(項目1)
第1方向に沿って配置され、蓄電池を含む被搬送物が載置される載置部と、
前記載置部に載置された前記被搬送物を保持するハンドと、
先端に前記ハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、
前記先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、前記載置部が配置されている配置領域の前記第1方向における中央部に対応する前記第1方向の位置に基端の第1回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える、ロボットシステム。
【0056】
(項目2)
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、上方から見て、前記第1方向における前記配置領域の中心を通り前記第1方向に直交する第2方向に沿った中心線上に位置している状態で、配置されている、項目1に記載のロボットシステム。
【0057】
(項目3)
前記第1方向に直交する第2方向において、前記載置部と、前記ハンドにより搬送される前記被搬送物が配置される配置部の少なくとも一部とが対向している、項目1または項目2に記載のロボットシステム。
【0058】
(項目4)
前記配置部は、前記被搬送物を搬送するコンベアと、前記被搬送物が載置されるパレットと、のうちの少なくとも1つを含む、項目3に記載のロボットシステム。
【0059】
(項目5)
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記先端アーム部の長さは、前記基端アーム部の長さよりも小さい、項目1から項目4までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0060】
(項目6)
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方と他方との間の中央部に位置している状態で、配置されている、項目1から項目5までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0061】
(項目7)
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の長さは、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方と他方との間の距離の1/2よりも小さい、項目6に記載のロボットシステム。
【0062】
(項目8)
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記基端アーム部は、前記第1回転軸線が、前記第2方向に対向する前記載置部の2つの組のうちの一方に寄せて位置している状態で、配置されている、項目1から項目7までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0063】
(項目9)
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の長さは、前記第2方向に対向する前記載置部の2つ組のうちの一方と他方との間の距離の1/2よりも大きい、項目8に記載のロボットシステム。
【0064】
(項目10)
前記先端アーム部は、基端が第2回転軸線周りに回転するとともに前記基端アーム部に接続され、先端に第3回転軸線周りに回転する前記ハンドが接続されており、
前記基端アーム部の基端を前記第1回転軸線周りに回転させる回転機構と、
前記基端アーム部を昇降させる昇降機構と、を備える、項目1から項目9までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0065】
(項目11)
前記昇降機構は、前記回転機構上に載置されており、
前記基端アーム部の基端は、前記昇降機構に接続されている、項目10に記載のロボットシステム。
【0066】
(項目12)
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記先端アーム部および前記基端アーム部は、前記複数の載置部の1つの組に対して1つ配置されている、項目1から項目11までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0067】
(項目13)
前記載置部は、前記第1方向に沿って複数配置され、
前記複数の載置部は、上方から見て、前記第1方向に直交する第2方向に沿って複数組配置されており、
前記先端アーム部および前記基端アーム部は、前記載置部の2つの組に対して1つ配置されている、項目1から項目12までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0068】
(項目14)
前記蓄電池は、電気自動車用の蓄電池を含む、項目1から項目13までのいずれか1項に記載のロボットシステム。
【0069】
(項目15)
所定の方向に沿って配置される載置部に載置された、蓄電池を含む被搬送物を保持するハンドと、
先端に前記ハンドが接続され、水平面に沿って配置される先端アーム部と、
前記先端アーム部に直接または間接的に接続され、水平面に沿って配置されるとともに、上方から見て、前記載置部が配置されている配置領域の前記所定の方向における中央部に対応する前記所定の方向の位置に基端の第1回転軸線が位置している、基端アーム部と、を備える、ロボット。
【符号の説明】
【0070】
10 ハンド
20、320 ロボットアーム
21、321、421 基端アーム部
22、322 先端アーム部
30、430 昇降機構
40 回転機構
100、300、400 ロボット
101、301 ロボットシステム
200 載置部
210 蓄電池(被搬送物)
220 コンベア(配置部)
230 パレット(配置部)
A 配置領域
CL1 中心線
G 組
JT1 第1回転軸線(回転軸線)
JT2 第2回転軸線
JT3 第3回転軸線
X方向(第1方向、所定の方向)
Y方向(第2方向)