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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155424
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】棒金収納装置
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/00 20190101AFI20241024BHJP
   G07D 11/40 20190101ALI20241024BHJP
   G07D 11/17 20190101ALI20241024BHJP
【FI】
G07D11/00
G07D11/40
G07D11/17
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070125
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】田端 直人
(72)【発明者】
【氏名】中村 茉友子
【テーマコード(参考)】
3E141
【Fターム(参考)】
3E141AA08
3E141FC05
3E141GA06
3E141GB01
3E141HA10
3E141LA43
3E141LA44
(57)【要約】
【課題】硬貨状媒体の枚数が異なる棒金の操作性を向上させることを可能とする。
【解決手段】棒金を収納する棒金収納空間と、前記棒金収納空間に前記棒金を挿抜する挿抜口と、を有する棒金トレイを備え、前記棒金収納空間は、前記棒金が収納された状態で、前記棒金の側面に対向する側部と、前記収納空間の底側に位置し、前記棒金の片面に対向する底部と、により形成され、前記側部は、前記挿抜口から前記底部の方向に押し込み可能な押込機構を有する、棒金収納装置。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒金を収納する棒金収納空間と、前記棒金収納空間に前記棒金を挿抜する挿抜口と、を有する棒金トレイを備え、
前記棒金収納空間は、前記棒金が収納された状態で、前記棒金の側面に対向する側部と、前記収納空間の底側に位置し、前記棒金の片面に対向する底部と、により形成され、
前記側部は、前記挿抜口から前記底部の方向に押し込み可能な押込機構を有する、
棒金収納装置。
【請求項2】
前記押込機構は、弾性部材により保持される、請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項3】
前記弾性部材は、前記押込機構と前記底部との間に設けられる、請求項2に記載の棒金収納装置。
【請求項4】
前記押込機構は、個別に押し込み可能な複数の部材から成る、請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項5】
前記棒金トレイは、前記押込機構を支持する支持部をさらに有する、請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項6】
前記支持部は、前記押込機構の内側に設けられ、前記押込機構の内周面に沿う形状の支持部材である、請求項5に記載の棒金収納装置。
【請求項7】
前記押込機構は、前記底部の周囲に設けられた溝に前記押込機構の下部が入り込むよう設けられ、
前記支持部は、前記溝を形成する側面である、請求項5に記載の棒金収納装置。
【請求項8】
前記支持部は、前記底部に固定された支持部材であり、
前記支持部材の外周に、前記押込機構を保持する弾性部材が設けられ、
前記押込機構は、前記支持部材に嵌め合うよう設けられる、
請求項5に記載の棒金収納装置。
【請求項9】
前記支持部は、前記側部の挿抜口側である上方に設けられた凹み部内に固定される支持部材であり、
前記支持部材の外周に、前記押込機構を保持する弾性部材が設けられ、
前記押込機構は、前記凹み部内において、前記支持部材に嵌め合うよう設けられる、
請求項5に記載の棒金収納装置。
【請求項10】
前記棒金収納装置は、
前記棒金収納空間に対応する位置に設けられる、棒金の有無に応じて出力が変化するセンサをさらに備え、
前記支持部は、前記押込機構の棒金収納空間側の面の一部を支持し、前記センサが設けられる箇所は支持しない、
請求項5に記載の棒金収納装置。
【請求項11】
前記押込機構に、前記側部に設けられる凹み部内に突出する突起部が設けられ、
前記凹み部内であって、前記突起部の下方に、弾性部材が設けられる、
請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項12】
前記底部の径は、少なくとも、前記棒金収納空間に対応する金種の棒金の径と同程度のサイズである、請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項13】
前記棒金トレイは、前記棒金を立位状態で収納する、請求項1に記載の棒金収納装置。
【請求項14】
前記棒金収納空間は、第1の所定枚数の硬貨状媒体から成る第1の棒金の収納と、前記第1の所定枚数より少ない第2の所定枚数の硬貨状媒体から成る第2の棒金の収納に併用され、
前記棒金収納空間の側部の高さは、前記第2の棒金の長手方向の長さと同じ高さ、前記第2の棒金の長手方向の長さより長い高さ、または前記第2の棒金のうち硬貨数枚分が前記棒金収納空間から露出する高さである、請求項1~13のいずれか1項に記載の棒金収納装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒金収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小売店やスーパーマーケットなどの流通施設および商業施設において、売上金を入金し、釣銭準備金を出金する現金処理装置が設置されている。現金処理装置の一例として、同一金種の所定枚数の硬貨を棒状に包装して得られる棒金の収納機能を備える現金処理装置も知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、棒金収納部を備え、当該棒金収納部に収納される棒金の有無を、センサを用いて判定する現金収納装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-42256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、通常、棒金収納部は、収納される棒金に含まれる硬貨の枚数が一定の枚数(例えば50枚)であることを想定した形状となっているが、棒金に含まれる硬貨の枚数はこれに限られず、同じ金種で硬貨の枚数が異なる棒金(例えば20枚)も存在し得る。上記特許文献1では、現金収納装置において、硬貨の枚数が異なる棒金を併用することは考慮されていない。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、硬貨状媒体の枚数が異なる棒金の操作性を向上させることが可能な、新規かつ改良された棒金収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、棒金を収納する棒金収納空間と、前記棒金収納空間に前記棒金を挿抜する挿抜口と、を有する棒金トレイを備え、前記棒金収納空間は、前記棒金が収納された状態で、前記棒金の側面に対向する側部と、前記収納空間の底側に位置し、前記棒金の片面に対向する底部と、により形成され、前記側部は、前記挿抜口から前記底部の方向に押し込み可能な押込機構を有する、棒金収納装置が提供される。
【0008】
前記押込機構は、弾性部材により保持されてもよい。
【0009】
前記弾性部材は、前記押込機構と前記底部との間に設けられてもよい。
【0010】
前記押込機構は、個別に押し込み可能な複数の部材から成ってもよい。
【0011】
前記棒金トレイは、前記押込機構を支持する支持部をさらに有してもよい。
【0012】
前記支持部は、前記押込機構の内側に設けられ、前記押込機構の内周面に沿う形状の支持部材であってもよい。
【0013】
前記押込機構は、前記底部の周囲に設けられた溝に前記押込機構の下部が入り込むよう設けられ、前記支持部は、前記溝を形成する側面であってもよい。
【0014】
前記支持部は、前記底部に固定された支持部材であり、前記支持部材の外周に、前記押込機構を保持する弾性部材が設けられ、前記押込機構は、前記支持部材に嵌め合うよう設けられてもよい。
【0015】
前記支持部は、前記側部の挿抜口側である上方に設けられた凹み部内に固定される支持部材であり、前記支持部材の外周に、前記押込機構を保持する弾性部材が設けられ、前記押込機構は、前記凹み部内において、前記支持部材に嵌め合うよう設けられてもよい。
【0016】
前記棒金収納装置は、前記棒金収納空間に対応する位置に設けられる、棒金の有無に応じて出力が変化するセンサをさらに備え、前記支持部は、前記押込機構の棒金収納空間側の面の一部を支持し、前記センサが設けられる箇所は支持しなくてもよい。
【0017】
前記押込機構に、前記側部に設けられる凹み部内に突出する突起部が設けられ、前記凹み部内であって、前記突起部の下方に、弾性部材が設けられてもよい。
【0018】
前記底部の径は、少なくとも、前記棒金収納空間に対応する金種の棒金の径と同程度のサイズであってもよい。
【0019】
前記棒金トレイは、前記棒金を立位状態で収納してもよい。
【0020】
前記棒金収納空間は、第1の所定枚数の硬貨状媒体から成る第1の棒金の収納と、前記第1の所定枚数より少ない第2の所定枚数の硬貨状媒体から成る第2の棒金の収納に併用され、前記棒金収納空間の側部の高さは、前記第2の棒金の長手方向の長さと同じ高さ、前記第2の棒金の長手方向の長さより長い高さ、または前記第2の棒金のうち硬貨数枚分が前記棒金収納空間から露出する高さであってもよい。
【0021】
以上説明したように本発明によれば、棒金の挿入および取り出しの操作性を向上させることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1の実施形態による現金処理装置100の外観を示す斜視図である。
図2】第1の実施形態による棒金収納部114の構成を示す斜視図である。
図3】第1の実施形態による棒金が収納された棒金収納部114の状態を示す斜視図である。
図4】第1の実施形態による棒金収納部114の平面図である。
図5図3に示したA-A断面、すなわち、棒金収納部114の棒金収納列Rに沿った断面を示した説明図である。
図6】第1の実施形態によるコイルLの構成を示す説明図である。
図7】比較例による棒金トレイ80に含まれる棒金収納空間82の側面断面図である。
図8】比較例による棒金トレイ80に硬貨の枚数が異なる棒金C1とC2がそれぞれ収納された場合を示す側面断面図である。
図9】第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sの上面図である。
図10】第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sの側面断面図である。
図11】第1の実施形態による押込機構160の他の例を説明するための棒金収納空間Sの上面図である。
図12】第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sに棒金C1(50枚)が挿入された状態の側面断面図である。
図13】第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された状態の側面断面図である。
図14】第2の実施形態による支持部材180の斜視図である。
図15】第2の実施形態による支持部材180を設けた場合の棒金収納空間Sの上面図である。
図16】第2の実施形態による支持部材180を設けた場合の棒金収納空間Sの断面図である。
図17】第3の実施形態による棒金収納空間Sの構造について説明するための断面図である。
図18】第4の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。
図19】第5の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。
図20】第6の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0025】
<1.はじめに>
本発明の実施形態は、小売店やスーパーマーケットなどの流通施設および商業施設に設置される現金処理装置に適用される。本実施形態による現金処理装置は、例えば、レジで用いられる釣銭準備金として紙幣および硬貨を出金する釣銭出金、およびレジから回収された紙幣および硬貨を入金する売上入金などの処理を実行可能である。さらに、本実施形態による現金処理装置は、硬貨を棒状に包装して得られる棒金を収納する棒金収納装置としての機能を包含する。以下、このような本実施形態による現金処理装置の構成を詳細に説明する。
【0026】
<2.第1の実施形態>
(2-1.現金処理装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態による現金処理装置100の外観を示す斜視図である。図1に示したように、現金処理装置100は、操作表示部102、硬貨入金口104、硬貨処理部106、硬貨出金口108、紙幣入出金口110、紙幣処理部112および棒金収納部114を備える。
【0027】
操作表示部102は、オペレータ操作を検出する操作部としての機能、および各種画面を表示する表示部としての機能を包含する。表示部としての機能は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置により実現される。また、操作部としての機能は例えば静電容量方式または抵抗膜方式のタッチパネルにより実現される。
【0028】
硬貨入金口104は、硬貨(硬貨状媒体の一例)の投入を受け付ける。例えば、硬貨入金口104は、複数の硬貨を同時に投入可能な大きさを有し、図1に示したように硬貨処理部106および硬貨出金口108よりも上部に配置される。なお、硬貨入金口104は開閉されるシャッタを有してもよく、硬貨が投入される際に当該シャッタが開かれ得る。
【0029】
硬貨処理部106は、硬貨の入出金処理を行う。具体的には、硬貨処理部106は、硬貨入金口104に投入される硬貨を収納し、オペレータ操作によって指示される金種および枚数の硬貨を硬貨出金口108に送出する。
【0030】
硬貨出金口108は、硬貨を現金処理装置100の外部に放出する。例えば、硬貨出金口108は、複数の硬貨を同時に保留可能な大きさを有し、図1に示したように硬貨処理部106よりも下部に配置される。また、硬貨出金口108は開閉されるシャッタを有し、硬貨が放出される際に当該シャッタが開かれる。
【0031】
紙幣入出金口110は、入金される紙幣の投入を受け付け、出金される紙幣を現金処理装置100の外部に放出する。例えば、紙幣入出金口110は、複数の紙幣を同時に保留可能な大きさを有し、図1に示したように紙幣処理部112よりも上部に配置される。また、紙幣入出金口110は開閉されるシャッタを有し、紙幣が投入され、または放出される際に当該シャッタが開かれる。
【0032】
紙幣処理部112は、紙幣の入出金処理を行う。具体的には、紙幣処理部112は、紙幣入出金口110に投入される紙幣を収納し、ユーザ操作によって指示される金種および枚数の紙幣を紙幣入出金口110に放出する。
【0033】
棒金収納部114は、棒金を収納するための構成であり、現金処理装置100から引き出し可能に構成される。オペレータは、棒金収納部114を現金処理装置100から引き出すことにより、棒金収納部114に収納された棒金を取り出すことが可能である。以下、図2および図3を参照し、棒金収納部114の構成について説明する。
【0034】
(2-2.棒金収納部の構成)
図2は、第1の実施形態による棒金収納部114の構成を示す斜視図である。図2に示したように、棒金収納部114は、棒金を立位状態で収納するための棒金トレイ120を有する。棒金トレイ120は、複数の棒金収納列Rを含み、各棒金収納列Rは、棒金を収納するための複数の棒金収納空間により形成される。各棒金収納列Rは、棒金収納空間の列の一例である。
【0035】
例えば、各棒金収納列Rは、図2に示したように、一円玉の棒金を収納するための2つの棒金収納空間S1、五円玉の棒金を収納するための1つの棒金収納空間S2、十円玉の棒金を収納するための3つの棒金収納空間S3、五十円玉の棒金を収納するための1つの棒金収納空間S4、百円玉の棒金を収納するための3つの棒金収納空間S5、および五百円玉の棒金を収納するための1つの棒金収納空間S6により形成される。すなわち、棒金収納列Rは、異なる金種の棒金を収納するための棒金収納空間S1~S6により形成される。一方、棒金収納部114の引き出し方向上には、同一金種の棒金を収納するための棒金収納空間が形成される。
【0036】
上述した棒金収納空間S1~S6の平面視における大きさは、棒金収納空間S1~S6の各々に対応する金種に応じて異なる。具体的には、平面視における棒金収納空間S1~S6の引き出し方向上の径は、棒金収納空間S1~S6の各々に対応する金種の棒金の径と同程度のサイズ、すなわち、棒金が収納された場合に棒金が棒金収納空間Sの引き出し方向上の両側面に接するサイズであってもよい。なお、各金種の棒金収納空間S1~S6を特に区別する必要が無い場合には、各金種の棒金収納空間S1~S6を単に棒金収納空間、または棒金収納空間Sと総称する。
【0037】
図3は、第1の実施形態による棒金が収納された棒金収納部114の状態を示す斜視図である。図3に示したように、上述した棒金トレイ120の各棒金収納空間Sに、各棒金収納空間Sに対応する金種の棒金が収納されることにより、棒金トレイ120において棒金が格子状に配列される。なお、図3においては、棒金収納空間S1~S5に収納される一円玉~百円玉の棒金が50枚の硬貨からなり、棒金収納空間S6に収納される五百円玉の棒金が20枚の硬貨からなる例を示しているが、棒金収納空間S6には50枚の硬貨からなる五百円玉の棒金を収納することも可能である。
【0038】
(2-3.棒金検出基板の構成)
現金処理装置100の棒金収納部114には、各棒金収納空間Sにおける棒金の有無を判定するために棒金検出基板が設けられる。この棒金検出基板は、各棒金収納空間Sに収納された棒金の側面と対向するように、棒金収納列Rの列方向に沿って設けられる。以下、図4図6を参照し、棒金検出基板130の構成をより具体的に説明する。
【0039】
図4は、第1の実施形態による棒金収納部114の平面図である。図5は、図3に示したA-A断面、すなわち、棒金収納部114の棒金収納列Rに沿った断面を示した説明図である。図5に示したように、棒金収納部114においては、棒金収納列Rの各々に対して棒金検出基板130が設けられる。なお、棒金検出基板130は、図4に示すように、棒金トレイ120に覆われる位置に設けられる。
【0040】
また、棒金検出基板130は、図5に示したように、コネクタ140を介して制御基板150と接続される。さらに、棒金検出基板130は、図4および図5に示したように、棒金収納列Rに含まれる各棒金収納空間Sに対応する位置に、棒金の有無に応じて出力が変化するセンサとしてコイルLを有する。図6は、第1の実施形態によるコイルLの構成を示す説明図である。コイルLは、図6に示したように、棒金検出基板130に配線パターンで形成される。このコイルLのインダクタンスは、コイルLに対応する棒金収納空間Sにおける棒金の有無に応じて変化する。なお、コイルLは、センサの一例であって、本発明によるセンサは、コイルLに限定されない。
【0041】
制御基板150は、棒金の有無を判定する判定部としての機能を有し、具体的には、当該棒金検出基板130から入力されるコイルLの出力に基づき、各棒金収納空間Sにおける棒金の有無を判定することが可能である。棒金の有無の判定は、棒金収納部114が、現金処理装置100内に収納されている状態で行われる。
【0042】
また、棒金検出基板130においてコイルLが設けられる高さは特に限定されない。例えば、図5に示したように、各コイルLを棒金収納空間Sの底部から離れた高さに設けてもよい。
【0043】
(2-4.棒金収納部の内部の構造の詳細)
続いて、棒金収納部114の内部の構造の詳細について説明する。より具体的には、棒金収納部114が有する棒金トレイ120に含まれる、棒金を収納するための複数の棒金収納空間Sの構造の詳細について説明する。
【0044】
ここで、当該構造の詳細な説明に先立ち、当該構造の技術的意義がより明らかになるよう、比較例による棒金収納空間の構造を説明する。図7は、比較例による棒金トレイ80に含まれる棒金収納空間82の側面断面図である。図7に示す側面断面図は、現金処理装置の正面に対して右側面の方向から見た断面図である。図7に示すように、棒金収納空間82を形成する側部84および側部86は、棒金収納空間82の底部に対していずれも垂直に形成され、棒金収納空間82は、棒金を立位状態で収納する構造となっている。また、図7には図示していないが、棒金収納空間82の後方(側部86側)には、棒金収納空間82内における棒金の有無を検出するコイルLを有する棒金検出基板83が位置する。
【0045】
通常、棒金収納部は、収納される棒金の枚数が一定の枚数(例えば50枚)であることを想定した形状となっているが、棒金に含まれる硬貨の枚数はこれに限られず、同じ金種で硬貨の枚数が異なる棒金(例えば20枚)も存在し得る。上記特許文献1では、現金収納装置において、硬貨の枚数が異なる棒金を併用することは考慮されていない。
【0046】
硬貨の枚数が異なる棒金、すなわち長手方向の長さが異なる棒金を併用する場合、短い方の棒金を棒金収納空間から取り出す操作が困難となる場合がある。図8は、比較例による棒金トレイ80に硬貨の枚数が異なる棒金C1とC2がそれぞれ収納された場合を示す側面断面図である。図8に示す棒金トレイ80は、図8左に示すように、硬貨の枚数が50枚の棒金C1を収納することを想定して形成されている。この際、図8右に示すように、例えば棒金C1に含まれる硬貨の枚数の半分以下の枚数、一例として20枚の硬貨を含む棒金C2を棒金収納空間82に収納すると、棒金C2の長手方向の長さと棒金収納空間82の深さDが同程度または短く、棒金C2が棒金収納空間82に入り込んで取り出しが困難となる場合がある。
【0047】
棒金C2を取り出し易くするために棒金収納空間82を浅くすることも考え得るが、棒金収納空間82を浅くすると、棒金C1を収納した際に安定性が悪くなり、また、棒金検出基板130を設けるスペースが無くなるという懸念がある。
【0048】
そこで、本件発明者は、上記事情を一着眼点にして本発明の第1の実施形態による現金処理装置100を創作するに至った。本発明の第1の実施形態によれば、硬貨状媒体の枚数が異なる棒金の操作性を向上させることが可能である。以下、このような効果を実現するために本発明の第1の実施形態による現金処理装置100に設けられる棒金収納部114の内部の構造、すなわち棒金収納空間Sの構造の詳細について説明する。
【0049】
図9は、第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sの上面図である。図9では、棒金収納列Rを形成する複数の棒金収納空間のうち一の棒金収納空間Sを簡略的に示す。図10は、第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sの側面断面図である。図10に示す側面断面図は、図9におけるAA断面図である。
【0050】
図10に示すように、棒金収納空間Sは、第1側部123と、当該第1側部123に対向する側に位置する第2側部124と、底部125と、を有する。第1側部123と第2側部124は、棒金収納空間Sに棒金が収納された状態で棒金の側面に対向する側部の一例である。底部125は、棒金収納空間Sの底側に位置し、棒金の片面に対向する底部の一例である。
【0051】
また、棒金収納空間Sには、各側部(第1側部123および第2側部124)に沿って、棒金が挿抜される挿抜口122から底部125の方向に押し込み可能な押込機構160が設けられる。押込機構160は、図9および図10に示すように、各側部に沿って設けられ、各側部と、棒金収納空間Sに収納された状態において、棒金と側部との間に位置する(図11図12参照)。すなわち、押込機構160は、棒金収納空間Sを形成する側部の一部とも言える。
【0052】
図10に示すように、押込機構160と底部125の間には、バネ170が設けられる。押込機構160は、バネ170の力により上に押し上げられ、図10に示すように、各側部と同程度の高さで停止し得る。バネ170は、押込機構160を保持する弾性部材の一例である。図9に示す例では、2つのバネ170が、それぞれ奥側(棒金検出基板130側)と手前側(棒金検出基板130側と対向し、現金処理装置100の利用者が立つ正面側)に設けられているが、バネ170の数および設けられる位置は特に限定しない。
【0053】
また、押込機構160は、図9に示すような1つの部材、すなわち一続きの円筒形状の部材に限られず、複数の部材から形成されてもよい。図11は、第1の実施形態による押込機構160の他の例を説明するための棒金収納空間Sの上面図である。図11に示すように、押込機構160は、個別に押し込み可能な2つの半円形状の部材であってもよい。各押込機構160の底側には、1以上のバネ170がそれぞれ設けられる。各押込機構160は、図11に示すように、棒金収納空間S内における棒金の有無を検出するコイルLを有する棒金検出基板130に対して左右に位置していてもよいし、棒金検出基板130に対して前後に位置していてもよい。
【0054】
図12は、第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sに棒金C1(50枚)が挿入された状態の側面断面図である。図12に示すように、棒金C1と各側部の間に押込機構160が位置する。押込機構160は、バネ170の力により上に押し上げられ、図12に示すように、各側部と同程度の高さで停止し得る。
【0055】
棒金収納空間Sから棒金C1を取り出す際、利用者は、棒金C1を掴んで棒金収納空間Sから取り出す。図12に示すように、棒金C1を棒金収納空間Sに収納した場合、棒金C1の大部分が棒金収納空間Sから露出しているため、利用者は棒金C1を掴んで取り出し易い。なお、棒金収納空間Sの深さDは、収納された棒金C1を支えることが可能な安定性のある深さで形成され得る。
【0056】
続いて、第1の実施形態による棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された場合について、図13を参照して説明する。図13は、第1の実施形態による棒金トレイ120に含まれる棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された状態の側面断面図である。
【0057】
図13左に示すように、棒金C2が収納される棒金収納空間Sの深さDが棒金C2と同程度の場合、棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態となる。このような状態において棒金収納空間Sから棒金C2を取り出す際、利用者が、図13右に示すように、指で押込機構160を押し込むことにより、棒金C2を掴むことができる隙間Gが生じ、棒金C2が取り出し易くなる。
【0058】
このように、棒金トレイ120の棒金収納空間Sに押込機構160を設けることで、棒金C1を安定して支えることができる深さの棒金収納空間Sにおいて、棒金C1より硬貨の枚数が少ない棒金C2を収納した際に棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態となっても、押込機構160の押し込みにより棒金C2を取り出し易くすることができる。
【0059】
なお、図11に示すように押込機構160が2つに分かれている場合、利用者は、片方の押込機構160を押し込んで生じた隙間を利用して棒金C2を取り出すことも可能である。
【0060】
また、図13に示す例では、棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態、すなわち、棒金C2の長手方向の長さが棒金収納空間Sの深さDと同じまたは低い場合を想定しているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば棒金C2の長手方向の長さが棒金収納空間Sから硬貨数枚分露出する程度の場合であっても、棒金C2を取り出す際に掴み難い場合が想定されるため、棒金収納空間Sに押込機構160を設けることで、棒金C2を取り出し易くすることができる。棒金収納空間Sの側部の高さ(棒金収納空間Sの深さ)は、棒金C2の長手方向の長さと同じ高さ、棒金C2の長手方向の長さより長い高さ、または棒金C2のうち硬貨数枚分が棒金収納空間Sから露出する高さであることが想定される。
【0061】
<3.第2の実施形態>
第1の実施形態においては、押込機構160と棒金収納空間Sの底部125との間にバネ170が設けられ、押込機構160がバネ170の力により上に押し上げられる旨を説明した。この場合、押込機構160は主にバネ170でのみ支持された状態となるが、本発明の第2の実施形態では、棒金収納空間Sの内部において押込機構160を支える構造をさらに設け、押込機構160をより安定させることを可能とする。以下、このような本発明の第2の実施形態について説明する。
【0062】
図14は、第2の実施形態による支持部材180(支持部の一例)の斜視図である。図14に示すように、支持部材180は、湾曲部181と突起部182から成り、湾曲部181は、湾曲部181の外周面が押込機構160の内周面に沿うような径で曲がっている。また、突起部182は、湾曲部181の外周側に設けられている。
【0063】
支持部材180の高さは特に限定しないが、少なくとも棒金C2の長手方向の長さより短く、かつ、押込機構160を支えられる高さであることは必要となる。また、湾曲部181の幅方向の長さも特に限定しないが、例えば湾曲部181の底部の内周が棒金の底部の外周の略半分(湾曲部181の底部の形状が略半円)であってもよい。
【0064】
図15は、第2の実施形態による支持部材180を設けた場合の棒金収納空間Sの上面図である。図15に示すように、支持部材180の湾曲部181が、棒金収納空間S内において押込機構160内側に配置され、支持部材180の突起部182は、2つの押込機構160の間にはめ込まれ、突起部182が棒金収納空間Sの側部に固定される。図15に示す例では、バネ170が、各押込機構160の底側に1つずつ設けられているが、バネ170の数および設置位置はこれに限定されない。
【0065】
図15に示すように、湾曲部181の上方から見た形状が略半円の場合、突起部182を、棒金収納空間Sの側部のうち棒金検出基板130側と対向する側(第1側部123側)に固定することで、棒金検出基板130のコイルLと収納される棒金との距離が離れることによる検出能力低下の恐れを回避することが可能である。
【0066】
なお、支持部材180は、棒金収納空間Sと別体となる構造に限定されず、棒金収納空間Sと一体の構造であってもよい。
【0067】
また、図15に示す例では、押込機構160が2つに分かれているが、これに限らず、押込機構160は、支持部材180の突起部182がはめ込まれる箇所以外は一連に形成されていてもよい。
【0068】
また、押込機構160が一続きの円筒形状の部材である場合、支持部材180は湾曲部181からのみ形成され、湾曲部181の底部が棒金収納空間Sの底部125に固定されてもよい。
【0069】
図16は、第2の実施形態による支持部材180を設けた場合の棒金収納空間Sの断面図である。図16に示す断面図は、図15におけるBB断面図である。図16に示すように、支持部材180が棒金収納空間S内において押込機構160の内側に設けられ、押込機構160が支持部材180と棒金収納空間Sの側部との間に位置する。また、支持部材180は、棒金収納空間Sに棒金が収納された場合、収納された状態の棒金と押込機構160との間に位置する。これにより、押込機構160が支持部材180で支えられ、押込機構160が棒金収納空間Sの内側に傾斜する恐れを解消することができる。
【0070】
<4.第3の実施形態>
上述した第1の実施形態では、図10を参照して説明したように、押込機構160と棒金収納空間Sの底部125との間にバネ170を配置したが、本発明はこれに限定されず、押込機構160が挿抜口122から底部125の方向に押し込み可能に設けられていればよい。
【0071】
図17は、第3の実施形態による棒金収納空間Sの構造について説明するための断面図である。図17に示すように、第3の実施形態による押込機構162には、棒金収納空間Sの側部に設けられる凹み部126内に突出する突起部164が設けられる。かかる突起部164の下方にはバネ172(弾性部材の一例)が設けられる。図17左に示すように、押込機構162は、バネ172の力により上に押し上げられ、各側部と同程度の高さで停止し得る。
【0072】
棒金C2を取り出す際、利用者が、図17右に示すように、指で押込機構162を押し込むことにより、棒金C2を掴むことができる隙間Gが生じ、棒金C2を取り出し易くなる。
【0073】
このように、押込機構162に設けられた突起部164と、棒金収納空間Sの側部に設けられた凹み部126内に配置されたバネ172とにより、押込機構162の押し込みが実現されてもよい。
【0074】
<5.第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について図18を参照して説明する。図18は、第4の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。図18に示すように、第4の実施形態による押込機構165は、棒金収納空間Sの底部125の周囲に設けられた溝127に押込機構165の下部が入り込むよう設けられる。溝127の内部には、バネ170が設置され、押込機構165を保持する。溝127は、棒金収納空間Sの側部と、底部125の端部から下方向に略垂直に伸長する垂直部と、から形成され、これらが溝127の側面となる。溝127の側面は、押込機構165を支持する支持部としても機能する。これにより押込機構165が棒金収納空間Sの内側に傾斜する恐れを解消することができる。
【0075】
続いて、第4の実施形態による棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された場合について説明する。図18左に示すように、棒金C2が収納される棒金収納空間Sの深さDが棒金C2と同程度の場合、棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態となる。このような状態において棒金収納空間Sから棒金C2を取り出す際、利用者が、図18右に示すように、指で押込機構165を押し込むことにより、棒金C2を掴むことができる隙間Gが生じ、棒金C2が取り出し易くなる。
【0076】
<6.第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について図19を参照して説明する。図19は、第5の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。図19に示すように、棒金収納空間Sの底部125には、支持部材190が固定され、支持部材190の外周には、押込機構166を保持するバネ170が設けられている。
【0077】
押込機構166の内部には、押込機構166の一端側に開口する空洞が形成され、かかる空洞の部分が支持部材190に嵌め合わされている。押込機構166は、支持部材190に対して着脱可能に設けられてもよい。押込機構166を取り外し容易にすることで、棒金収納空間S内の掃除もし易い。
【0078】
支持部材190は、押込機構166を支持する支持部として機能する。これにより押込機構166が棒金収納空間Sの内側に傾斜する恐れを解消することができる。
【0079】
続いて、第5の実施形態による棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された場合について説明する。図19左に示すように、棒金C2が収納される棒金収納空間Sの深さDが棒金C2と同程度の場合、棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態となる。このような状態において棒金収納空間Sから棒金C2を取り出す際、利用者が、図19右に示すように、指で押込機構166を押し込むことにより、棒金C2を掴むことができる隙間Gが生じ、棒金C2が取り出し易くなる。
【0080】
<7.第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について図20を参照して説明する。図20は、第6の実施形態による棒金収納空間Sの断面図である。図20に示すように、棒金収納空間Sの側部の挿抜口側である上方には凹み部128が設けられ、凹み部128内に、支持部材192が固定されている。押込機構168の内部には、押込機構168の一端側に開口する空洞が形成され、かかる空洞の部分が支持部材192に嵌め合わされている。
【0081】
支持部材192の外周には、押込機構168を保持するバネ170が設けられている。支持部材192は、押込機構168を支持する支持部として機能する。これにより押込機構168が棒金収納空間Sの内側に傾斜する恐れを解消することができる。
【0082】
図20に示す押込機構168の構造は、図19に示す押込機構166と同様であるが、押込機構166より小型化されることで、製造コストが削減され得る。なお、棒金収納空間Sの底部に異物排除用の溝が形成されていてもよい。
【0083】
続いて、第6の実施形態による棒金収納空間Sに棒金C2(20枚)が挿入された場合について説明する。図20左に示すように、棒金C2が収納される棒金収納空間Sの深さDが棒金C2と同程度の場合、棒金C2が棒金収納空間Sに入り込む状態となる。このような状態において棒金収納空間Sから棒金C2を取り出す際、利用者が、図20右に示すように、指で押込機構168を押し込むことにより、棒金C2を掴むことができる隙間Gが生じ、棒金C2が取り出し易くなる。
【0084】
<8.補足>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属すると了解される。
【0085】
例えば、上記棒金は、硬貨(現金)を棒状に包装して得られる棒金に限られず、例えばアーケードゲーム等で用いられるメダル(硬貨状媒体の一例)を棒状に包装した物体であってもよい。
【0086】
また、棒金C1および棒金C2の各枚数は、50枚と20枚に限定されない。例えば、棒金C1が40枚、棒金C2が20枚であってもよい。
【0087】
また、現金処理装置100に内蔵されるCPU、ROM、およびRAM等のハードウェアに、現金処理装置100の機能を発揮させるための1以上のコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該1以上のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0088】
100 現金処理装置
102 操作表示部
104 硬貨入金口
106 硬貨処理部
108 硬貨出金口
110 紙幣入出金口
112 紙幣処理部
114 棒金収納部
120 棒金トレイ
122 挿抜口
123 第1側部
124 第2側部
125 底部
126 凹み部
127 溝
128 凹み部
130 棒金検出基板
140 コネクタ
150 制御基板
160、162、165、166、168 押込機構
170 バネ
180 支持部材
S 棒金収納空間
C 棒金
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図19
図20