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特開2024-155444眼鏡、眼鏡レンズおよび眼鏡レンズ用シール
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  • 特開-眼鏡、眼鏡レンズおよび眼鏡レンズ用シール 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155444
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】眼鏡、眼鏡レンズおよび眼鏡レンズ用シール
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/16 20060101AFI20241024BHJP
   G02C 7/10 20060101ALI20241024BHJP
   G02C 9/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G02C7/16
G02C7/10
G02C9/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070162
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】522031560
【氏名又は名称】合同会社だいち
(71)【出願人】
【識別番号】521471051
【氏名又は名称】大本 研太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(74)【代理人】
【識別番号】100159178
【弁理士】
【氏名又は名称】榛葉 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】與良 だいち
(72)【発明者】
【氏名】大本 研太郎
【テーマコード(参考)】
2H006
【Fターム(参考)】
2H006BA06
2H006BE05
2H006CA01
(57)【要約】
【課題】かけるだけで特定の作業やプレーをする際の集中力を高めることができる眼鏡を提供する。
【解決手段】一対の眼鏡レンズ3a,3bと、一対の眼鏡レンズを収納する眼鏡フレーム2と、を有する眼鏡であって、一対の眼鏡レンズ3a,3bのそれぞれが、中央部分に設けられた1つの視野孔31a,31bと、視野孔を囲む不透明な非中心部分32a,32bと、から構成される眼鏡1、眼鏡レンズ103および眼鏡レンズ用シール201。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の眼鏡レンズと、一対の眼鏡レンズを収納する眼鏡フレームと、を有する眼鏡であって、
前記一対の眼鏡レンズのそれぞれが、中央部分に設けられた1つの視野孔と、視野孔を囲む不透明な非中心部分と、から構成される、眼鏡。
【請求項2】
前記視野孔が、10~17mmの直径を有する実質的に円形の孔により構成される、請求項1に記載の眼鏡。
【請求項3】
前記非中心部分が、透明の眼鏡レンズにくもり加工を施して形成される、請求項2に記載の眼鏡。
【請求項4】
前記視野孔が、視力矯正レンズにより構成される、請求項2に記載の眼鏡。
【請求項5】
前記視野孔が、サングラスまたはブルーライトカット眼鏡として機能する、請求項2に記載の眼鏡。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の眼鏡を製造するための眼鏡レンズであって、
実質的に円形の孔により構成される視野孔と、視野孔を囲むくもり加工が施された非中心部分とを備える、眼鏡レンズ。
【請求項7】
市販の眼鏡の眼鏡フレームにクリップオン装着するため留め具を備える、請求項6に記載の眼鏡レンズ。
【請求項8】
請求項1ないし5のいずれかに記載の眼鏡を製造するための眼鏡レンズ用シールであって、
実質的に円形の孔により構成される視野孔と、視野孔をくもり加工が施された非中心部分とを備える、眼鏡レンズ用シール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、スポーツや勉強をする際の集中力を高めることができる眼鏡、眼鏡レンズおよび眼鏡レンズ用シールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、視力低下の予防や視力の回復のために、ピンホールを有する眼鏡(以下、「ピンホール眼鏡」という)が提案されている。ピンホール眼鏡は、光(映像)が入ってくる範囲を小さくすることで、焦点深度が深くなり対象物がはっきり見えるというピンホール効果を利用したものである。ピンホール眼鏡のピンホールは、例えば、0.8mm~2mm程度の直径を有する円孔であり、単数の場合もあれば複数の場合もある。
例えば、特許文献1には、4つのピンホールを十字形に配置したピンホール眼鏡が開示されている。
なお、視感透過率が8%以下のレンズは、運転用又は道路での使用を目的としないことが日本産業規格(JIS)で定められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-114920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の作業やプレーをする際に集中力を高めたいというニーズがある。
本発明は、かけるだけで特定の作業やプレーをする際の集中力を高めることができる眼鏡を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の眼鏡は、一対の眼鏡レンズと、一対の眼鏡レンズを収納する眼鏡フレームと、を有する眼鏡であって、前記一対の眼鏡レンズのそれぞれが、中央部分に設けられた1つの視野孔と、視野孔を囲む不透明な非中心部分と、から構成される。
上記眼鏡において、前記視野孔が、10~17mmの直径を有する実質的に円形の孔により構成されるようにしてもよい。
上記眼鏡において、前記非中心部分が、透明の眼鏡レンズにくもり加工を施して形成されるようにしてもよい。
上記眼鏡において、前記視野孔が、視力矯正レンズにより構成されるようにしてもよい。
上記眼鏡において、前記視野孔が、サングラスまたはブルーライトカット眼鏡として機能するようにしてもよい。
【0006】
本発明の眼鏡レンズは、上記眼鏡を製造するための眼鏡レンズであって、実質的に円形の孔により構成される視野孔と、視野孔を囲むくもり加工が施された非中心部分とを備える。
上記眼鏡レンズにおいて、市販の眼鏡の眼鏡フレームにクリップオン装着するため留め具を備えるようにしてもよい。
本発明の眼鏡レンズ用シールは、上記眼鏡を製造するための眼鏡レンズ用シールであって、実質的に円形の孔により構成される視野孔と、視野孔をくもり加工が施された非中心部分とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、かけるだけで特定の作業やプレーをする際の集中力を高めることができる眼鏡を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態に係る眼鏡の正面図である。
図2】第1実施形態に係る眼鏡の左側面図である
図3】第1実施形態に係る眼鏡の背面図である。
図4】第1実施形態に係る眼鏡の写真である。
図5】第2実施形態に係る眼鏡レンズの平面図である。
図6】第2実施形態に係る眼鏡レンズの(a)側面図、(b)図5のA-A線断面図である。
図7】第3実施形態に係る眼鏡レンズ用シールの平面図である。
図8図7のA-A線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の眼鏡は、例えば、スポーツや勉強をする際の集中力を高めることができる眼鏡である。眼鏡レンズは、中央部分に設けられた1つの視野孔と、視野孔を囲む不透明な非中心部分(視野孔周辺部)と、から構成されている。実施形態の眼鏡レンズは、通常の眼鏡レンズを加工して作製することができる。すなわち、実施形態の眼鏡レンズは、ガラスレンズであってもよいし、プラスチックレンズであってもよい。プラスチックレンズの基材としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アリルジグリコールカーボネート(ADC)、ウレタン系樹脂などが知られており、これら基材からなるプラスチックレンズを採用することができる。
【0010】
不透明な非中心部分は、装着者を視野孔から視認する対象物に集中させるために設けられた視野孔周辺領域であり、非中心部分からの入射光が装着者の網膜に像を形成しない程度の不透明度である。非中心部分は、例えば、市販の透明な眼鏡レンズにくもり加工を施すこと、視感透過率(可視光線透過率)を8%以下とする加工を施すことが開示される。暗い場所で作業をする場合には、光量を増やすために非中心部分の視感透過率を高めてもよいが、明るい場所で作業をする場合には、非中心部分の視感透過率を小さくすることで外乱光の入射を低減してもよい。いずれにせよ、不透明な非中心部分からの入射光は像を形成しないので、装着者は視野孔から入射される対象物に集中することができる。眼鏡レンズのくもり加工が施されない部分が視野孔となる。
【0011】
視野孔は、10~17mmの直径を有する円孔により構成される。好ましくは、11~16mmまたは12~15mmの直径を有する円孔により構成する。視野孔の大きさをこのような大きさとしているのは、角膜の大きさが約12mmであり、これ以上小さくすると視認性が悪くなる一方、これ以上大きくすると集中力散漫の原因となる視覚情報が入り込んでしまうからである。視野孔の大きさを角膜の大きさと同程度でとしているので、ピンホール眼鏡を装着した際に生じる視界が壁で遮られた感覚は生じない。また、視野孔を一定以下の大きさとすることにより、視点を一点に集中させることができる。視点を移動させないで行うことが重要である特定の動作やスポーツのプレー(例えば、ゴルフのパッティング)をする際に、特に有意義である。
【0012】
眼鏡レンズに視野孔を設ける位置は、眼鏡レンズの中心(光学中心)と視野孔の中心を一致させるのが原則である。この際、装着者の瞳孔間距離を計測し、瞳孔の中心と視野孔の中心を一致させることが好ましい。
視野孔は貫通孔により形成することもできるが、レンズとすることで視力矯正機能を持たせることが好ましい。視野孔は、透明のレンズにより構成することもできれば、着色されたいわゆるサングラスにより構成することもできる。視野孔および非中心部分を形成する眼鏡レンズは、グラデーションのあるサングラス用のものを用いることもできる。
市販の眼鏡に、1つの視野孔および不透明な非中心部分(視野孔周辺部)を有する眼鏡レンズ用シールを貼り付けることで、本発明の眼鏡を作製してもよい。また、いわゆるクリップオンサングラスのように、市販の眼鏡の眼鏡フレームに留め具でひっかけて留めるクリップオン型のレンズを装着することで、本発明の眼鏡を構成してもよい。また、一対の眼鏡レンズを跳ね上げる一対のヒンジを設け、跳ね上げ式の眼鏡を構成してもよい。
【0013】
本発明の眼鏡は、視野孔の大きさを角膜の大きさと同等かそれより一回り大きい大きさとすることにより、対象作業に不要な画像情報が脳に伝達されることシャットアウトすることで、対象作業の集中力を高めることを可能としている。また、視点を一点に集中させることで、運動しても体の軸がぶれない状態を作ることを可能としている。本発明の眼鏡が対象とする作業(用途)とは、例えば、読書、勉強、パソコンを使った作業であるが、これに限定されない。本発明の眼鏡は、いわゆるクローズドスキルのスポーツ(例えば、ゴルフ、野球のピッチャー、バスケのフリースロー、サッカーのフリーキックやPK、ビリヤード、ダーツ、ボウリング、eスポーツ)において集中力を高める用途にも好適である。特にボールなどの静止した対象物をミート(ヒット、キックまたはスロー)する運動をする際に、ミートの準備動作からミートの瞬間まで対象物から視線を離さないようにする動作を実現するのに好適である。さらには、注意欠如・多動症(ADHD)や学習障害(LD)などの発達障害を有する子供の症状緩和にも好適である。
【0014】
以下では、本発明の詳細を実施形態例により説明するが、本発明の技術思想は以下に説明する実施形態例に限定されるものではない。以下では、説明の便宜上、眼鏡装着者の視野方向を正面といい、視野方向と反対方向を背面という場合がある。
【0015】
<第1実施形態>
図1は第1実施形態に係る眼鏡の正面図であり、図2は第1実施形態に係る眼鏡の左側面図であり、図3は第1実施形態に係る眼鏡の背面図であり、図4は第1実施形態に係る眼鏡の写真である。本実施形態の眼鏡1は、眼鏡フレーム2と、一対の眼鏡レンズ3a,3bと、を備えて構成される。
【0016】
眼鏡フレーム2は、公知の眼鏡フレームであり、眼鏡レンズ3a,3bを固定するための左右のリム21a,21bと、リム21a,21bの上方側端にそれぞれ設けられた智22a,22bと、左右のリム21a,21bを連結するブリッジ23と、鼻を両脇から挟んで眼鏡を支える鼻あて24a,24bと、耳にかけるための先セルが設けられたテンプル25a,25bと、智22a,22bとテンプル25a,25bを接続するための丁番26a,26bと、を備えている。
【0017】
一対の眼鏡レンズ3a,3bは、中央部分に設けられた視野孔31a,31bと、視野孔31a,31bを囲む非中心部分32a,32bと、を備えている。眼鏡レンズ3a,3bは、公知の眼鏡レンズにくもり加工を施して非中心部分32a,32bを形成することにより作製される。くもり加工としては、例えば、視野孔31a,31bとなる部分にマスキング処理を行った後に細かい砂を吹き付けるサンドブラスト加工(すり加工)により形成し、マスキングを除去することで形成される。サンドブラスト加工後に、フッ酸で表面を化学処理することによって、きめの細かい乳白色のレンズとしてからマスキングを除去してもよい。眼鏡レンズ3a,3bの作製に用いる加工前のレンズは、度付きレンズであってもよいし、度無しレンズであってもよい。また、透明のレンズであってもよいし、カラーレンズであってもよい。また、ブルーライトカット加工、傷防止加工、プリズム補正加工などの眼鏡レンズに施される公知の加工が施されていてもよい。
【0018】
視野孔31a,31bは、左右の眼鏡レンズ3a,3bの中央部分にそれぞれ1つずつ設ける。視野孔31a,31bの開口面積は、ピンホール眼鏡のように小さくないため、作業行ったりスポーツをプレーしたりするのに十分な視野を確保することが可能である。
直径が異なる円孔の視野孔31a,31bを有する眼鏡1を作製し、ゴルフのパターを行った際のプレイヤーによる評価結果を表1に示す。本実施形態の眼鏡1を装着することで、ゴルフボールをパッティングする際に、視線を地面に向けたまま頭が残るストローク動作を実現することが可能となる。言い換えれば、ストローク前は地面に対して垂直に維持された頭の位置が、ストローク時に視線がボールポジションを追いかけることで体の軸にブレが生じるという問題を、不透明な非中心部分32a,32bを設けて視野を狭めることにより解消することが可能となる。また、ゴルフボールを中心に直径1~1.5m程度の範囲に視野が狭まるため、ゴルフホール以外の視覚情報が入り込むことにより集中が妨げられることがなくなる。
【0019】
[表1]
【0020】
また、本実施形態の眼鏡1を装着したことによる効果を表2に示す。
[表2]
【0021】
以上に説明した第1実施形態の眼鏡によれば、装着者の視野が視野孔31a,31bの範囲に狭められることにより、装着者の集中力を高めることができる。ここで、視野孔31a,31bは、度付きレンズとすることができるだけでなく、ブルーライトカット加工、傷防止加工、プリズム補正加工などの眼鏡レンズに施される公知の加工を施すことができる。
また、非中心部分32a,32bからも一定量の光が入射されるので、ピンホール眼鏡のように視界が暗くならずに視野を絞ることができるので、装着者にストレスを感じさせることなく視野孔31a,31bから見える対象物に集中させることが可能となる。
また、広い開口面積を有する視野孔31a,31bがレンズの中央部分に1つずつ設けられているので、ピンホール眼鏡を使用した際に穴の周囲が網状に見えるといった問題も生じない。
【0022】
<第2実施形態>
図5は第2実施形態に係る眼鏡レンズの平面図であり、図6(a)は側面図、図6(b)は図5のA-A線断面図である。
第2実施形態に係る眼鏡レンズ103は、上面視円形であり、中央部分に設けられた透明の視野孔131と、視野孔131を囲む不透明の非中心部分132とを備えている。眼鏡レンズ103は、公知の眼鏡レンズに、くもり加工を施すことにより作製される。ここで、くもり加工が施される眼鏡レンズは、カラーレンズの場合もあれば、度数を付けるための切削・研磨加工が施される前のレンズである場合もある。また、任意のカーブが施された球面レンズおよび非球面レンズを用いることができる。くもり加工の方法は、第1実施形態と同様であり、例えば、視野孔131となる部分にマスキング処理を行った後に細かい砂を吹き付けるサンドブラスト加工(すり加工)により形成し、マスキングを除去することで形成される。
第2実施形態に係る眼鏡レンズ103は、公知のレンズ面切削加工装置に投入され、所望の度数を得るための切削・研磨加工が施された後、眼鏡フレームの枠に収める形状に砥石で研削する玉型加工が施され、眼鏡フレームに取り付けて使用される。
【0023】
以上に説明した第2実施形態の眼鏡レンズによれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する眼鏡を任意の眼鏡フレームで実現することが可能となる。
【0024】
<第3実施形態>
図7は第3実施形態に係る眼鏡レンズ用シールの平面図、図8図7のA-A線断面図である。
第3実施形態に係る眼鏡レンズ用シール201は、台紙202と、一対のレンズ部203a,203bと、剥離シート204と、を備えている。図8に示すように、台紙202は、一対のレンズ部203a,203bの裏面に当接する球面凸部205a,205bを備えている。
一体的に形成されたレンズ部203a,203bおよび剥離シート204の裏面には、図示しない接着層が形成されており、接着層を介して第202に積層されている。レンズ部203a,203bの外縁部は台紙202に到達しないハーフカット線233a,233bにより分断されているため、レンズ部203a,203bを単独で台紙202から剥離することもできる。
【0025】
レンズ部203a,203bは、上面視円形であり、中央部分に設けられた透明の視野孔231a,231bと、視野孔231a,231bを囲む不透明の非中心部分232a,232bとを備えている。非中心部分232a,232bは、透光性を有するくもり加工を施されている。ここで、視野孔231a,231bおよび非中心部分232a,232bは、透明の場合もあればカラーが付されている場合もある。
第3実施形態に係る眼鏡レンズ用シール201は、台紙202ごとハサミでカットすることで一対のレンズ部203a,203bの外縁の形状を眼鏡レンズに合うように調整し、台紙202から剥離した一対のレンズ部203a,203bを眼鏡レンズに貼付して使用される。
【0026】
以上に説明した第3実施形態の眼鏡レンズ用シールによれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏する眼鏡を任意の眼鏡に眼鏡レンズ用シールを貼付することで実現することが可能となる。
【0027】
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、眼鏡レンズの非中心部分を、塗料を塗布することにより不透明としてもよい。また、不透明な樹脂板に、視野孔を構成する貫通孔を形成することで、視野孔と非中心部分を有する眼鏡レンズを作製してもよい。
また、視野孔は実質的に円形の孔であれば足り、例えば、10~17mmの短軸直径を有し扁平率が1/3ないし1/4以下の楕円孔であってもよい。
【符号の説明】
【0028】
1…眼鏡
2…眼鏡フレーム
21a,21b…リム
22a,22b…智(ヨロイ)
23…ブリッジ
24a,24b…鼻あて(パッド)
25a,25b…テンプル(つる)
26a,26b…丁番(ジョイント)
3a,3b…眼鏡レンズ
31a,31b…視野孔
32a,32b…非中心部分(視野孔周辺部)
103…眼鏡レンズ
131…視野孔
132…非中心部分(視野孔周辺部)
201…眼鏡レンズ用シール
202…台紙
203a,203b…レンズ部
204…剥離シート
205a,205b…球面凸部
231a,231b…視野孔
232a,232b…非中心部分(視野孔周辺部)
233a,233b…ハーフカット線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8