(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155455
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 39/00 20240101AFI20241024BHJP
【FI】
D06F39/00 F
D06F39/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070190
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】河栗 康志
(72)【発明者】
【氏名】宮村 悠太
(72)【発明者】
【氏名】石村 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 健治
【テーマコード(参考)】
3B166
【Fターム(参考)】
3B166AA15
3B166AE02
3B166BA12
3B166BA84
3B166BA88
3B166CA01
3B166CA02
3B166CA11
3B166CB01
3B166CB11
3B166CB12
3B166CD01
3B166CD15
3B166DA35
3B166DB03
3B166DB12
3B166DB17
3B166DC47
3B166DD01
3B166DD06
3B166DE01
3B166DE02
3B166DE06
3B166FB05
3B166GA02
3B166GA04
3B166GA12
3B166GA27
3B166GB01
3B166GB10
3B166HA13
3B166JM02
(57)【要約】
【課題】装置レイアウトの自由度を向上させる。
【解決手段】洗濯機10は、金属製の外枠11と、伝導部材64と、フェライトコア61と、を有する。伝導部材は、フェライトコアに近接して設けられるとともに、直接または間接的に外枠に電気的に接続される。洗濯機は、間接的に接続される場合に、伝導部材と外枠とを電気的に接続する接続部材を有する。接続部材は、アースプレート65とコーナープレート66のいずれか一方又は双方である。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製の外枠と、
伝導部材と、
フェライトコアと、を有し、
前記伝導部材は、前記フェライトコアに近接して設けられるとともに、直接または間接的に前記外枠に電気的に接続される
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機であって、
前記伝導部材と前記外枠とを電気的に接続する接続部材を有する
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項2に記載の洗濯機であって、
前記接続部材は、アースプレートとコーナープレートのいずれか一方又は双方である
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗濯機であって、
前記フェライトコアには絶縁性の被覆材で被覆された電源コードが巻かれており、
前記伝導部材は、前記電源コードに近接した位置に設けられる
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗濯機であって、
前記フェライトコアと前記電源コードは、絶縁部材によって覆われている
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機は、各種のセンサや、給水弁、安全スイッチ、リード線などの電装関連部品が洗濯機の内部で発生する電磁波ノイズの影響を受けることで誤動作が発生しないようにすることが望まれている。そこで、洗濯機は、電磁波ノイズが発生し易い電源コードを円環柱状に形成されたフェライトコアに巻き付けることで、電磁波ノイズをフェライトコアで減衰させて、電装関連部品への電磁波ノイズの影響を抑制(低減)している。また、例えば、特許文献1では、風呂水給水ポンプなどの電磁波ノイズが発生し易い部品やフェライトコアなどの電磁波ノイズを低減するための部品と、電装関連部品とを離間させる洗濯機が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された従来の洗濯機は、風呂水給水ポンプなどの電磁波ノイズが発生し易い部品やフェライトコアなどの電磁波ノイズを低減するための部品と、電装関連部品とを離間させる構成になっている。そのため、特許文献1に開示された従来の洗濯機は、装置レイアウトの自由度が低く、装置を好適に設計するための高度な技能を設計者に要求する、という課題がある。
【0005】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、装置レイアウトの自由度を向上させる洗濯機を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、本発明は、洗濯機であって、金属製の外枠と、伝導部材と、フェライトコアと、を有し、前記伝導部材は、前記フェライトコアに近接して設けられるとともに、直接または間接的に前記外枠に電気的に接続される構成とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置レイアウトの自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】実施形態に係る洗濯機のノイズ抑制構造付近の構成図である。
【
図4】ノイズ抑制構造の他の例を示す構成図である。
【
図5】ノイズ抑制構造の他の例における伝導ルートの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
本実施形態は、風呂水給水ポンプなどの電磁波ノイズが発生し易い部品やフェライトコアなどの電磁波ノイズを低減するための部品の配置位置を問わない洗濯機を提供することを意図している。また、本実施形態は、特許文献1に記載の洗濯機と同様に、電磁波ノイズの抑制効果を向上させつつ、洗濯機全体のコスト低減のために、フェライトコアの個数を低減することができる洗濯機を提供することも意図している。また、本実施形態は、洗濯機全体のコスト低減のために、フェライトコアのサイズを小型化することができる洗濯機を提供することも意図している。
【0011】
<洗濯機の全体構成>
以下、
図1を参照して、本実施形態に係る洗濯機10の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る洗濯機10の全体構成図である。
図1は、側方から見た洗濯機10の断面構成を示している。ここでは、洗濯機10が縦型洗濯機であるものとして説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る洗濯機10は、外郭を構成する金属製の外枠11と、外枠11の上部に取り付けられたトップカバー12と、トップカバー12の中央部に設けられた洗濯物投入口12aを覆う蓋13と、を備えている。
【0013】
トップカバー12の前部(洗濯物投入口12aよりも前側)には、表示器や各種操作ボタンスイッチを備えた操作パネル18が設けられている。操作パネル18は、外枠11の底部に設けた制御装置24に電気的に接続されている。ただし、制御装置24の配置位置は任意の場所に変更することができる。また、図示していない電源スイッチがトップカバー12の操作パネル18の近傍に配置されている。トップカバー12の後部(洗濯物投入口12aより後側)に、給水電磁弁14や洗剤投入容器41が設けられている。給水電磁弁14から外槽20内に給水される水は、給水口14aを通じて洗濯兼脱水槽19内に注がれる。
【0014】
洗濯兼脱水槽19は、外槽20の内側に配置され、衣類などの洗濯物を収容する内槽である。洗濯兼脱水槽19は、外槽20に内包されている。洗濯兼脱水槽19には、外周壁に通水のための複数の小さな貫通孔(小孔)が設けられており、底壁にも通水のための多数の小さな貫通孔(小孔)が設けられている。洗濯兼脱水槽19の上縁部には流体バランサ50が設けられ、流体バランサ50には柔軟剤投入部46が設けられている。
【0015】
外槽20は、洗い水やすすぎ水(以下、単に「洗濯水」という)を受ける水受け槽である。外槽20は、4本の吊り棒17によって、外枠11の上端部の四隅から吊り下げられている。4本の吊り棒17の下端部には緩衝装置15が設けられており、緩衝装置15が外槽20側に設けられた係止部16に係止されている。
【0016】
外槽20の内側底部には、回転翼盤21が設けられている。回転翼盤21は回転可能に設置されている。また、外槽20の外側底部には、洗濯兼脱水槽19と回転翼盤21とを回転駆動するための電動機23と、回転翼盤21を単独で回転駆動する回転駆動モードと洗濯兼脱水槽19と回転翼盤21とを一体で回転駆動する回転駆動モードとを切り換える電磁クラッチ機構22とが設けられている。
【0017】
トップカバー12の下方には水位センサ31が設けられている。また、外槽20の底部付近にはエアトラップ33が設けられており、エアトラップ33内の圧力がチューブ32を介して水位センサ31に伝えられ、水位センサ31で外槽20内の水位を検出する。水位センサ31は制御装置24と電気的に接続されている。水位センサ31で検出した水位は制御装置24に伝えられる。
【0018】
また、外槽20の側面外側には振動センサ39が設けられている。振動センサ39は制御装置24に電気的に接続されている。振動センサ39は洗濯時や脱水時の外槽20の振動を検出し、振動センサ39で大きな振動が検出された場合に、制御装置24が運転を中断したり、振動を解消するために必要な運転を行ったりする。
【0019】
また、外槽20の下方には排水口34と排水電磁弁35と排水ホース36が設けられている。排水電磁弁35は、排水口34と排水ホース36との間に設けられた電磁弁である。排水電磁弁35が開かれると、外槽20内に溜まった洗濯水や脱水で洗濯物から絞り取った水が、外槽20内から排水口34及び排水ホース36を通じて、洗濯機10の外部に排水される。
【0020】
洗濯兼脱水槽19の内側には循環水路37,38が形成されている。循環水路37,38の上部には吐出口42,47が設けられている。吐出口42,47は、洗濯水を流体バランサ50の近傍から洗濯兼脱水槽19の内部に吐出するように構成されている。吐出口42には糸屑フィルタ43が着脱可能に取り付けられている。吐出口47は、洗濯兼脱水槽19の内部に向かい略水平方向に開口したスリット状に形成されている。
【0021】
また、洗濯機10は、洗濯機10の内部で発生する電磁波ノイズを抑制(低減)するためのノイズ抑制構造60を備えている。ノイズ抑制構造60は、好ましくは、電磁波ノイズが発生し易い部品の近傍に設けられるとよい。また、ノイズ抑制構造60は、好ましくは、洗濯機10の上端部においていずれかの角部(四隅)に設けられるとよい
【0022】
<ノイズ抑制構造の構成>
以下、
図2乃至
図5を参照して、洗濯機10のノイズ抑制構造60の構成について説明する。
図2は、洗濯機10のノイズ抑制構造60付近の構成図である。
図3は、ノイズ抑制構造60の一例を示す構成図である。
図4は、ノイズ抑制構造60の他の例を示す構成図である。
図5は、ノイズ抑制構造60の他の例における伝導ルートの説明図である。
【0023】
図2に示す例では、洗濯機10の上端部において右側後部の角部(四隅)にノイズ抑制構造60が設けられている。なお、ノイズ抑制構造60は、風呂水給水ポンプ(図示せず)などの電磁波ノイズが発生し易い部品の近傍に設けてもよい。ノイズ抑制構造60は、電源コード62がフェライトコア61に複数回巻き付けられており、その周囲に伝導部材64が配置された構成になっている。
【0024】
電源コード62は、洗濯機10の角部に設けられた開口部67から洗濯機10の外部に引き出され、先端に設けられたプラグが家屋に設けられたコンセントに差し込まれる。電源コード62は、電源部(図示せず)に接続されており、電源部(図示せず)を介して、それぞれ
図1に示す給水電磁弁14や、排水電磁弁35、電磁クラッチ機構22、電動機23、風呂水給水ポンプ(図示せず)などに電力を供給する。電源コード62は、電磁波ノイズが発生し易い部品であるため、被覆材である絶縁テープ63で全体が被覆されている。
【0025】
フェライトコア61は、電磁波ノイズを低減するための部品である。フェライトコア61は、円環柱状に形成されている。
【0026】
伝導部材64は、フェライトコア61で減衰しきれずに電源コード62から漏れ出る電磁波ノイズを捕らえて、直接または間接的に金属材である外枠11に電気的に伝導する部品である。伝導部材64は、洗濯機10の角部の内壁面に取り付けられている。伝導部材64は、伝導性を有する部品である。伝導部材64は、一部又は全部が金属材で構成されている。本実施形態では、伝導部材64が裏面に接着剤が塗布されたアルミテープであるものとして説明する。アルミニウムは電気伝導率が銅の約60%の導体である。伝導部材64は、フェライトコア61に近接して設けられる。伝導部材64は、好ましくは、その一部が電源コード62(金属線部分)を被覆する絶縁テープ63の近傍に配置されるとよく、特に好ましくは、絶縁テープ63と接するように配置されるとよい。
【0027】
図3にノイズ抑制構造60の一例を、また、
図4にノイズ抑制構造60の他の例を示す。
図3及び
図4は、
図2に示すX1-X1線に沿って洗濯機10を切断して得られる断面のレイアウトを示している。
図3に示す例では、伝導部材64が直接的に外枠11に電気的に接続された構成になっている。一方、
図4に示す例では、伝導部材64が間接的に外枠11に電気的に接続された構成になっている。
【0028】
図3に示す例では、洗濯機10の上端部において角部の内壁面に伝導部材64が取り付けられている。
図3に示す例では、伝導部材64は、その一部が電源コード62(金属線部分)を被覆する絶縁テープ63の近傍に対向するように(特に好ましくは、絶縁テープ63と接するように)配置されている。また、外枠11は、その一部が洗濯機10の筐体内部に刺し込まれている。伝導部材64は、接続部64aを介して外枠11の刺し込まれた部位に接続されている。
【0029】
一方、
図4に示す例では、
図3に示す例と同様に、洗濯機10の上端部において角部の内壁面に伝導部材64が取り付けられている。伝導部材64は、その一部が電源コード62(金属線部分)を被覆する絶縁テープ63の近傍に対向するように(特に好ましくは、絶縁テープ63と接するように)配置されている。
図4に示す例では、
図5に示すように、伝導部材64は、アースプレート65に接続され、アースプレート65を介してコーナープレート66に接続されている。コーナープレート66は、外枠11に接続されている。アースプレート65は、電位を地面と同じにするために(アースするために)設けられた、金属製の部材である。コーナープレート66は、洗濯機10の四隅に設けられた吊り棒17(
図1参照)を吊り下げて支持するための金属製の部材である。
図4に示す例では、アースプレート65の周囲に、洗濯機10の下部側に水を落下させるための水抜き穴68が設けられている。
【0030】
なお、伝導部材64は、アースプレート65を介さずに、コーナープレート66に直接接続されるようにしてもよい。また、伝導部材64は、アースプレート65の代わりに別の金属部材を介して、コーナープレート66に接続されるようにしてもよい。
【0031】
また、
図5に示すように、伝導部材64は、好ましくは、その一部がフェライトコア61のハーネス69(胴輪)側の近傍に位置するように設けるとよい。ハーネス69側は、フェライトコア61の空間に露出する側の部位であり、電磁波ノイズが漏れ出易い部分である。ノイズ抑制構造60は、一部がフェライトコア61のハーネス69(胴輪)側の近傍に位置するように伝導部材64を設けることで、電磁波ノイズを効率よく抑制(低減)することができる。
【0032】
図3に示す例及び
図4に示す例において、ノイズ抑制構造60は、伝導部材64と外枠11とを導通させる構成になっている。このようなノイズ抑制構造60は、洗濯機10の内部で発生する電磁波ノイズ(特に、洗濯機10の電磁波ノイズの対策のために電源コード62に設けられたフェライトコア61で減衰しきれない電磁波ノイズ)を伝導部材64で捕らえて金属製の外枠11に逃がす。そのため、ノイズ抑制構造60は、簡素な構成でありながら、電磁波ノイズを効率よく抑制(低減)することができる。
【0033】
ノイズ抑制構造60は、
図6に示すノイズ抑制構造60Aのように変形することができる。
図6は、変形例のノイズ抑制構造60Aの説明図である。
図6に示す例では、ノイズ抑制構造60Aは、フェライトコア61と電源コード62を絶縁部材70によって覆った構成になっている。絶縁部材70は、絶縁性の部材であり、ゴムやプラスチックなどで構成される。絶縁部材70は、電源コード62(特に電源コード62を折り曲げている部分)から漏れ出る電磁波ノイズを減衰することができる。
【0034】
<洗濯機の主な特徴>
(1)
図3に示すように、本実施形態に係る洗濯機10は、金属製の外枠11と、伝導部材64と、フェライトコア61と、を有している。伝導部材64は、フェライトコア61に近接して設けられるとともに、直接または間接的に外枠11に電気的に接続される。
【0035】
このような洗濯機10は、洗濯機10の内部で発生する電磁波ノイズを伝導部材64で捕らえて金属製の外枠11に逃がす。そのため、洗濯機10は、特許文献1に記載の洗濯機と異なり、風呂水給水ポンプ(図示せず)などの電磁波ノイズが発生し易い部品やフェライトコア61などの電磁波ノイズを低減するための部品と、電装関連部品とを近接して配置することができる。このような洗濯機10は、風呂水給水ポンプ(図示せず)などの電磁波ノイズが発生し易い部品やフェライトコア61などの電磁波ノイズを低減するための部品の配置位置を問わない構成にすることができる。したがって、洗濯機10は、装置レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0036】
また、洗濯機10は、電源コード62から漏れ出る電磁波ノイズを、一カ所の角部に設けたフェライトコア61で減衰させる構成になっている。このような洗濯機10は、特許文献1に記載の洗濯機と同様に、電磁波ノイズの抑制効果を向上させつつ、洗濯機全体のコスト低減のために、フェライトコア61の個数を低減することができる。
【0037】
また、洗濯機10は、電源コード62から漏れ出る電磁波ノイズを伝導部材64で捕らえて金属製の外枠11に逃がす構成になっている。このような洗濯機10は、特許文献1に記載の洗濯機のフェライトコアよりもサイズが小さく、減衰性能の低い、安価なフェライトコア61を用いることができる。このような洗濯機10は、洗濯機10全体のコスト低減のために、フェライトコア61のサイズを小型化することができる。
【0038】
(2)
図4及び
図5に示すように、本実施形態に係る洗濯機10は、伝導部材64と外枠11とを電気的に接続する接続部材を有するとよい。また、接続部材は、アースプレート65とコーナープレート66のいずれか一方又は双方であるとよい。
【0039】
このような本実施形態に係る洗濯機10は、伝導部材64を接続部材に接続することで、伝導部材64と外枠11とを間接的に接続することができる。なお、アースプレート65とコーナープレート66は、既存の洗濯機に設けられている部材である。そのため、このような本実施形態に係る洗濯機10は、アースプレート65とコーナープレート66のいずれか一方又は双方に伝導部材64を接続するだけで、伝導部材64と外枠11とを間接的に接続することができる。このような本実施形態に係る洗濯機10は、
図3に示すように伝導部材64と外枠11とを直接的に接続する構成と比較して、伝導部材64の構成を簡易化することができるため、部品コストを低減することができる。また、洗濯機10の内部に伝導部材64を取り付けし易くすることができるため、製造時の作業者の労力を軽減することができる。
【0040】
(3)
図3から
図5に示すように、本実施形態に係る洗濯機10は、フェライトコア61には絶縁性の被覆材で被覆された電源コード62が巻かれており、伝導部材64は、電源コード62に近接した位置に設けられるとよい。
【0041】
このような本実施形態に係る洗濯機10は、電源コード62に近接した位置に設けられる伝導部材64で電磁波ノイズを効率よく捕まえることができる。
【0042】
(4)
図6に示すように、フェライトコア61と電源コード62は、絶縁部材70によって覆われているとよい。
【0043】
このような本実施形態に係る洗濯機10は、電源コード62から漏れ出る電磁波ノイズをフェライトコア61と絶縁部材70で減衰させ、減衰しきれない電磁波ノイズを伝導部材64で捕らえて金属製の外枠11に逃がす。そのため、簡素な構成でありながら、さらに電磁波ノイズを効率よく抑制(低減)することができる。
【0044】
以上の通り、本実施形態に係る洗濯機10によれば、装置レイアウトの自由度を向上させることができる。
【0045】
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成を加えることも可能である。また、各構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0046】
例えば、前記した実施形態では、縦型洗濯機を例にして説明したが、本発明は、ドラム式洗濯機にも適用することができる。
【符号の説明】
【0047】
10 洗濯機
11 外枠
60,60A ノイズ抑制構造
61 フェライトコア
62 電源コード
63 絶縁テープ(被覆材)
64 伝導部材(アルミテープ)
64a 接続部
65 アースプレート(接続部材)
66 コーナープレート(接続部材)
67 開口部
68 水抜き穴
69 ハーネス
70 絶縁部材