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特開2024-155501管理システム、管理装置、管理方法、端末装置、及びコンピュータプログラム
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  • 特開-管理システム、管理装置、管理方法、端末装置、及びコンピュータプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155501
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】管理システム、管理装置、管理方法、端末装置、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/30 20230101AFI20241024BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/30
G06Q50/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070265
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】植木 希
(72)【発明者】
【氏名】八尾 尚志
(72)【発明者】
【氏名】門木 健
(72)【発明者】
【氏名】熊野 崇史
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA20
5L049AA20
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】資源の再利用を促進するための技術を提供する。
【解決手段】管理装置50は、リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、廃材情報取得部により取得された情報から、廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、提供情報生成部により生成された提供情報を回収業者に提供する情報提供部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置と、
前記廃材を回収する回収業者が使用する端末装置と、
を備え、
前記管理装置は、
リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、
前記廃材情報取得部により取得された情報から、前記廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、
前記提供情報生成部により生成された提供情報を前記回収業者に提供する情報提供部と、
を備え、
前記端末装置は、
前記管理装置から前記提供情報を取得する提供情報取得部と、
前記提供情報取得部により取得された前記提供情報を提示する提供情報提示部と、
を備える
管理システム。
【請求項2】
リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、
前記廃材情報取得部により取得された情報から、前記廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、
前記提供情報生成部により生成された提供情報を前記回収業者に提供する情報提供部と、
を備える管理装置。
【請求項3】
前記情報提供部は、前記リフォーム工事が施工される前に前記提供情報を前記回収業者に提供する
請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記提供情報は、前記リフォーム工事の日程、前記リフォーム工事において回収される廃材の種類、メーカー、色、サイズ、品番、数、状態、廃材の設置年数、廃材の設置場所の地域、温度、湿度、日当たりなどの環境、廃材に含まれる樹脂の種類、色、量、廃材に含まれる樹脂以外の材料の種類、量、廃材に付属する部品などに含まれる材料の種類、色、量のうち少なくとも1つを含む
請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項5】
前記回収業者は、前記廃材を回収して分別する業者であり、
前記提供情報は、前記廃材の分別に関する情報を含む
請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項6】
前記回収業者は、前記廃材を回収して前記廃材に含まれる資源を再生する業者であり、
前記提供情報は、前記資源の再生に関する情報を含む
請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項7】
複数の回収業者に関する情報を保持する業者情報保持部と、
前記業者情報保持部に保持された情報を参照して、前記廃材を回収する回収業者を選定する業者選定部と、
を備える
請求項2又は3に記載の管理装置。
【請求項8】
前記業者選定部は、前記廃材情報取得部により取得された情報に基づいて前記回収業者を選定する
請求項7に記載の管理装置。
【請求項9】
コンピュータに、
リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得するステップと、
取得された情報から、前記廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成するステップと、
生成された提供情報を、前記リフォーム工事が施工される前に前記回収業者に提供するステップと、
を実行させる管理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、
前記廃材情報取得部により取得された情報から、前記廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、
前記提供情報生成部により生成された提供情報を前記回収業者に提供する情報提供部と、
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項11】
リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置により前記廃材の情報から生成された提供情報を前記管理装置から取得する提供情報取得部を備える
端末装置。
【請求項12】
コンピュータに、
リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置により前記廃材の情報から生成された提供情報を前記管理装置から取得するステップ
を実行させる管理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置により前記廃材の情報から生成された提供情報を前記管理装置から取得する提供情報取得部
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、リフォームにおいて発生する廃材の回収を管理する管理システム、管理装置、管理方法、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化などの環境問題への対策として、資源を再利用するための仕組みが整備されている。例えば、回収された古紙、ペットボトル、缶、瓶などから再生された資源が製品に再利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-184498
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
住宅に設置された樹脂窓などの建材や設備をリフォームする際に、既設の建材や設備が廃棄される。この廃棄物に含まれる資源のリサイクルを促進するための仕組みが必要である。
【0005】
本開示は、このような課題に鑑みてなされ、その目的は、資源の再利用を促進するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の管理システムは、リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置と、廃材を回収する回収業者が使用する端末装置と、を備え、管理装置は、リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、廃材情報取得部により取得された情報から、廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、提供情報生成部により生成された提供情報を回収業者に提供する情報提供部と、を備え、端末装置は、管理装置から提供情報を取得する提供情報取得部と、提供情報取得部により取得された提供情報を提示する提供情報提示部と、を備える。
【0007】
本開示の別の態様は、管理装置である。この管理装置は、リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得する廃材情報取得部と、廃材情報取得部により取得された情報から、廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成する提供情報生成部と、提供情報生成部により生成された提供情報を回収業者に提供する情報提供部と、を備える。
【0008】
本開示のさらに別の態様は、管理方法である。この方法は、コンピュータに、リフォーム工事において発生することが予定される廃材の情報を取得するステップと、取得された情報から、廃材を回収する回収業者に提供する提供情報を生成するステップと、生成された提供情報を、リフォーム工事が施工される前に回収業者に提供するステップと、を実行させる。
【0009】
本開示のさらに別の態様は、端末装置である。この端末装置は、リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置により廃材の情報から生成された提供情報を管理装置から取得する提供情報取得部と、提供情報取得部により取得された提供情報を提示する提供情報提示部と、を備える。
【0010】
本開示のさらに別の態様は、管理方法である。この方法は、コンピュータに、リフォーム工事において発生することが予定される廃材を管理する管理装置により廃材の情報から生成された提供情報を管理装置から取得するステップを実行させる。
【0011】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本開示の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本開示の態様として有効である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る管理システムの構成を示す図である。
図2】実施の形態に係る管理方法の手順を示すシーケンス図である。
図3】実施の形態に係る管理装置の構成を示す図である。
図4】実施の形態に係る回収業者端末の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
住宅などの建築物に設置された建材、設備、機器などをリフォームする際に廃棄される廃棄物に含まれる資源の再利用を促進する技術について説明する。本開示の実施の形態においては、主に、住宅に設置された樹脂サッシをリフォームする場合について説明する。樹脂サッシをリフォームする際に廃材となる既設の樹脂サッシを回収し、樹脂サッシに含まれる樹脂を再生して再利用することにより、環境への負荷を軽減させることができる。
【0014】
樹脂サッシは、塩化ビニルなどの樹脂で構成されたサッシ(窓枠)である。サッシの全てが樹脂で構成されるものもあるし、樹脂とアルミニウムなどの金属とでサッシが構成されるものもある。樹脂サッシに含まれる樹脂は、粉砕して不純物を除去することにより再原料化され、サッシや他の樹脂製品として再利用可能である。
【0015】
図1は、実施の形態に係る管理システムの構成を示す。管理システム1は、管理装置50と、施主端末3と、施工業者端末4と、回収業者端末5と、それらを通信可能に接続するインターネットなどの通信網2を備える。
【0016】
管理装置50は、樹脂サッシのリフォームとリサイクルを管理する。管理装置50は、樹脂サッシのメーカーによって運用されてもよいし、回収業者によって運用されてもよいし、施主によって運用されてもよい。本実施の形態では、管理装置50が樹脂サッシメーカーによって運用される例について説明する。
【0017】
施主端末3は、リフォームの施主が使用する端末装置である。施工業者端末4は、樹脂サッシのリフォームを施工する施工業者が使用する端末装置である。回収業者端末5は、リフォームの際に廃棄される既設の樹脂サッシを回収する回収業者が使用する端末装置である。
【0018】
図2は、実施の形態に係る管理方法の手順を示すシーケンス図である。施主は、住宅に設置された樹脂サッシのリフォームを検討するにあたって、施主端末3から管理装置50に既設の樹脂サッシに関する情報を送信する(S10)。既設の樹脂サッシに関する情報は、既設の樹脂サッシの種類、メーカー、色、サイズ、品番、数、状態、樹脂サッシの設置年数、樹脂サッシの設置場所の地域、温度、湿度、日当たりなどの環境などの情報を含んでもよい。管理装置50は、施主端末3から受信した既設の樹脂サッシの情報に基づいて、既設の樹脂サッシに代えて設置可能な樹脂サッシを選択し、選択した樹脂サッシに関する情報を施主端末3に送信して、樹脂サッシのリフォームを提案する(S12)。施主は、管理装置50から受信した情報を参照して樹脂サッシのリフォームを検討する。施主は、設置する樹脂サッシを決定すると、施主端末3から管理装置50にリフォームを発注する(S14)。管理装置50は、リフォームを受注する旨を施主端末3に送信する(S16)。
【0019】
管理装置50は、樹脂サッシのリフォーム工事を施工可能な施工業者を選定し(S18)、選定した施工業者にリフォーム工事を発注する(S20)。施工業者は、リフォーム工事を受注すると、施主との間でリフォーム工事の日程などを調整し、リフォーム工事の日程などの情報を施工業者端末4から管理装置50に送信する(S22)。
【0020】
管理装置50は、施主端末3から受信した既設の樹脂サッシに関する情報と、施工業者端末4から受信したリフォーム工事の日程などの情報から、回収業者に提供する提供情報を生成する(S24)。提供情報は、リフォーム工事の日程、リフォーム工事において回収される樹脂サッシの種類、メーカー、色、サイズ、品番、数、状態、樹脂サッシの設置年数、樹脂サッシの設置場所の地域、温度、湿度、日当たりなどの環境、樹脂サッシに含まれる樹脂の種類、色、量、樹脂サッシに含まれる樹脂以外の材料の種類、量、樹脂サッシに付属する部品などに含まれる樹脂などの材料の種類、色、量などの情報を含んでもよい。管理装置50は、樹脂サッシの種類、メーカー、色、品番、樹脂サッシの設置年数、樹脂サッシの設置場所の地域、温度、湿度、日当たりなどの環境などの情報に基づいて、樹脂サッシの状態を推定してもよい。管理装置50は、既設の樹脂サッシの品番などに基づいて、既設の樹脂サッシに含まれる樹脂の種類、色、量、樹脂サッシに含まれる樹脂以外の材料の種類、量、樹脂サッシに付属する部品などに含まれる樹脂などの材料の種類、色、量などの情報を、樹脂サッシのメーカーのウェブサーバなどから入手してもよい。
【0021】
管理装置50は、既設の樹脂サッシを回収する回収業者を選定し(S26)、選定した回収業者の回収業者端末5に、生成した提供情報を送信する(S28)。回収業者は、管理装置50から受信した提供情報を参照して、樹脂サッシのリサイクル処理の工程、樹脂サッシや樹脂の在庫、再原料化された樹脂の出荷日、出荷先、出荷量などを管理する(S30)。管理装置50は、回収業者が樹脂サッシのリサイクル処理の工程を調整したり、樹脂サッシや樹脂の在庫などを調整したりするのに必要な時間が確保されるように、リフォーム工事が施工される前に提供情報を回収業者端末5に送信する。例えば、管理装置50は、リフォーム工事の施工日の前日までに提供情報を回収業者端末5に送信してもよい。回収業者は、再原料化された樹脂の出荷予定日や出荷予定量を回収業者端末5から管理装置50に送信してもよい。
【0022】
施工業者は、リフォーム工事日に施主の住宅を訪問し、リフォーム工事を施工する(S32)。回収業者は、リフォーム工事において施工業者により取り外された樹脂サッシを回収する(S34)。回収業者は、樹脂サッシを解体して樹脂とアルミニウムなどを分別する(S36)。回収業者は、樹脂を粉砕して不純物を除去し、樹脂を再原料化する(S38)。アルミニウムなどの樹脂以外の材料は、別の業者に提供されて再原料化されてもよいし、回収業者が再原料化してもよい。
【0023】
回収業者により再原料化された再生樹脂は、樹脂サッシメーカーに出荷される(S40)。樹脂サッシメーカーは、回収業者から入荷した再生樹脂を用いて樹脂サッシを製造する(S42)。樹脂サッシメーカーは、必要に応じて、再原料化された原料に新品の原料を混入して樹脂サッシを製造してもよい。
【0024】
本実施の形態の管理方法によれば、回収業者が、リフォーム工事において回収される樹脂サッシの種類、数、樹脂サッシに含まれる樹脂の種類、量、樹脂サッシに含まれる樹脂以外の材料の種類、量、樹脂サッシに付属する部品に関する情報などを事前に知ることができるので、リサイクル処理の内容を予め決定しておくことができる。また、回収業者は、樹脂サッシに含まれるアルミニウムなどの樹脂以外の材料の種類、量など分別に関する情報を事前に知ることができるので、分別の内容や分別したアルミニウムなどの出荷日、出荷先、出荷量などを予め決定しておくことができる。また、回収業者は、樹脂サッシの回収日を事前に知ることができるので、リサイクル処理の日程を予め決定しておくことができる。また、回収業者は、樹脂サッシのリサイクル処理により得られる樹脂の種類、色、量などを予め知ることができるので、再原料化された樹脂の在庫を管理し、出荷日、出荷先、出荷量などを調整することができる。着色された樹脂を脱色することは困難であるため、再原料化された樹脂の在庫は樹脂の種類だけでなく色も考慮して管理する必要があるが、本実施の形態の管理方法によれば、回収業者は、樹脂サッシのリサイクル処理により得られる樹脂の種類、色、量などを予め知ることができるので、再原料化された樹脂の在庫を適切に管理し、出荷日、出荷先、出荷量などを調整することができる。これにより、樹脂の再利用を促進することができるとともに、樹脂サッシの普及を促進することができる。
【0025】
図3は、実施の形態に係る管理装置の構成を示す。管理装置50は、通信装置51、表示装置52、入力装置53、処理装置60、及び記憶装置70を備える。管理装置50は、サーバ装置であってもよいし、パーソナルコンピューターなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0026】
通信装置51は、無線LANやインターネットなどの通信網を介した他の装置との通信を制御する。通信装置51は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。表示装置52は、処理装置60により生成される画面を表示する。表示装置52は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置53は、管理装置50の使用者又は管理者による指示入力を処理装置60に伝達する。入力装置53は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置52及び入力装置53は、タッチパネルとして実装されてもよい。
【0027】
記憶装置70は、処理装置60により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置70は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置70は、商品情報保持部71、業者情報保持部72、及び在庫情報保持部73を備える。
【0028】
商品情報保持部71は、樹脂サッシなどの商品の情報を保持する。商品情報保持部71は、樹脂サッシメーカーが製造する樹脂サッシの種類、色、サイズ、品番、画像、カタログ、取扱説明書などの情報を保持する。
【0029】
業者情報保持部72は、施工業者及び回収業者の情報を保持する。業者情報保持部72は、施工業者の名称、所在地、連絡先、施工可能な商品の種類、施工費用、施工可能日、評判、得意分野などの情報を保持する。業者情報保持部72は、回収業者の名称、所在地、連絡先、回収可能な樹脂サッシの種類、色、数、回収費用、回収可能日、評判、得意分野などの情報を保持する。
【0030】
在庫情報保持部73は、樹脂サッシメーカーが保有する樹脂サッシの原料の情報を保持する。在庫情報保持部73は、新品樹脂原料及び再生樹脂原料の種類、色、状態ごとの在庫量を保持する。在庫情報保持部73は、回収業者から入荷する予定の再生樹脂原料の種類、色、状態ごとの入荷予定量を保持してもよい。
【0031】
処理装置60は、樹脂サッシ情報取得部61、リフォーム提案部62、リフォーム管理部63、業者選定部64、提供情報生成部65、情報提供部66、及び製造管理部67を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意の回路、コンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0032】
樹脂サッシ情報取得部61は、施主端末3から既設の樹脂サッシの情報を取得する。樹脂サッシ情報取得部61は、本開示の廃材情報取得部の一例である。
【0033】
リフォーム提案部62は、樹脂サッシ情報取得部61により取得された情報などに基づいて、商品情報保持部71を参照して、既設の樹脂サッシに代えて設置可能な樹脂サッシを選択し、選択した樹脂サッシの情報を商品情報保持部71から読み出して施主端末3に送信する。
【0034】
リフォーム管理部63は、樹脂サッシのリフォームを管理する。リフォーム管理部63は、施主端末3からリフォームの発注を受信すると、リフォームに必要な情報を施主端末3から取得してリフォームを受注する。リフォームに必要な情報は、リフォームの対象となる樹脂サッシが設置された建築物の住所、施主の氏名、連絡先、施主の要望などを含んでもよい。
【0035】
業者選定部64は、樹脂サッシ情報取得部61により取得された既設の樹脂サッシの情報や、リフォーム管理部63により取得されたリフォームに関する情報などに基づいて、業者情報保持部72を参照して、施工業者及び回収業者を選定する。業者選定部64は、リフォーム対象の建築物から近い業者を選定してもよい。業者選定部64は、新しく設置する樹脂サッシの種類、サイズ、品番、数などに応じて施工業者を選定してもよい。業者選定部64は、既設の樹脂サッシの種類、色、サイズ、品番、数などに応じて回収業者を選定してもよい。業者選定部64は、既設の樹脂サッシのリサイクルにより得られる樹脂原料の種類、色、量などに応じて回収業者を選定してもよい。業者選定部64は、既設の樹脂サッシのリサイクルにより得られる樹脂原料の種類、色、量ごとの回収業者の在庫量に応じて回収業者を選定してもよい。
【0036】
提供情報生成部65は、樹脂サッシ情報取得部61により取得された既設の樹脂サッシに関する情報と、施工業者端末4から受信したリフォーム工事の日程などの情報から、回収業者に提供する提供情報を生成する。提供情報生成部65は、回収業者に応じて異なる提供情報を生成してもよい。提供情報生成部65は、回収業者から要求された内容の提供情報を生成してもよい。
【0037】
リフォーム管理部63は、業者選定部64により選定された施工業者にリフォーム工事を発注する。リフォーム管理部63は、施工業者からリフォーム工事の施工日を取得して、リフォーム工事の日程を管理する。リフォーム管理部63は、業者選定部64により選定された回収業者に樹脂サッシの回収を発注する。情報提供部66は、提供情報生成部65により生成された提供情報を回収業者端末5に送信する。リフォーム管理部63は、再生樹脂原料の出荷予定日や出荷予定量を回収業者端末5から取得して、再生樹脂原料の在庫を管理する。
【0038】
製造管理部67は、樹脂サッシメーカーによる樹脂サッシの製造を管理する。製造管理部67は、在庫情報保持部73に保持された新品樹脂原料及び再生樹脂原料の在庫量及び入荷予定量や、樹脂サッシの受注量などに応じて、樹脂サッシの製造を管理する。新品樹脂原料を使用した新品樹脂サッシと再生樹脂原料を使用した再生樹脂サッシが区別して販売される場合は、製造管理部67は、新品樹脂原料の在庫量及び入荷予定量と新品樹脂サッシの受注量に応じて新品樹脂サッシの製造を管理するとともに、再生樹脂原料の在庫量及び入荷予定量と再生樹脂サッシの受注量に応じて再生樹脂サッシの製造を管理する。再生樹脂原料に新品樹脂原料を混ぜ合わせて再生樹脂サッシを製造する場合は、製造管理部67は、再生樹脂原料及び新品樹脂原料の在庫量及び入荷予定量と再生樹脂サッシの受注量に応じて再生樹脂サッシの製造を管理する。再生樹脂サッシの原料となる再生樹脂原料と新品樹脂原料の組成比を可変とする場合は、製造管理部67は、再生樹脂原料及び新品樹脂原料の在庫量及び入荷予定量に応じて組成比を決定してもよい。
【0039】
図4は、実施の形態に係る回収業者端末5の構成を示す。回収業者端末5は、通信装置151、表示装置152、入力装置153、処理装置160、及び記憶装置170を備える。回収業者端末5は、パーソナルコンピューターなどの装置であってもよいし、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末であってもよい。
【0040】
通信装置151は、無線LANやインターネットなどの通信網を介した他の装置との通信を制御する。通信装置151は、有線又は無線の任意の通信方式により通信を行ってもよい。表示装置152は、処理装置160により生成される画面を表示する。表示装置152は、液晶表示装置、有機EL表示装置などであってもよい。入力装置153は、回収業者端末5の使用者又は管理者による指示入力を処理装置160に伝達する。入力装置153は、マウス、キーボード、タッチパッドなどであってもよい。表示装置152及び入力装置153は、タッチパネルとして実装されてもよい。
【0041】
記憶装置170は、処理装置160により使用されるプログラム、データなどを記憶する。記憶装置170は、半導体メモリ、ハードディスクなどであってもよい。記憶装置170は、工程情報保持部171、在庫情報保持部172、及び出荷情報保持部173を備える。
【0042】
工程情報保持部171は、回収業者が樹脂サッシを回収して樹脂原料を再生する工程の情報を保持する。工程情報保持部171は、各工程の内容、実施日時、実施時間、実施人数、実施者などの予定及び実績などの情報を保持する。
【0043】
在庫情報保持部172は、回収業者が保有する樹脂サッシや再生樹脂原料の情報を保持する。在庫情報保持部172は、樹脂サッシの種類、色ごとの在庫量、再生樹脂原料の種類、色、状態ごとの在庫量などの情報を保持する。在庫情報保持部172は、回収する予定の樹脂サッシの種類、色ごとの回収予定量を保持してもよい。
【0044】
出荷情報保持部173は、回収業者が再生した再生樹脂原料の出荷に関する情報を保持する。出荷情報保持部173は、出荷先の名称、所在地、連絡先、再生樹脂原料の在庫量、需要量、出荷量の予定及び実績などの情報を保持する。
【0045】
処理装置160は、提供情報取得部161、提供情報提示部162、工程管理部163、在庫管理部164、及び出荷管理部165を備える。これらの構成は、ハードウエア的には、任意の回路、コンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIなどにより実現され、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、またはハードウエアとソフトウエアの組合せなど、いろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0046】
提供情報取得部161は、管理装置50により生成された提供情報を管理装置50から取得する。
【0047】
提供情報提示部162は、提供情報取得部161により取得された提供情報を表示装置152に表示する。
【0048】
工程管理部163は、提供情報取得部161により取得された提供情報や、在庫情報保持部172に保持された在庫情報や、出荷情報保持部173に保持された出荷情報などに基づいて、回収業者が樹脂サッシを回収して樹脂原料を再生する工程を管理する。工程管理部163は、上記の情報に基づいて工程計画を作成し、工程情報保持部171に格納する。工程管理部163は、工程情報保持部171に保持された工程情報を参照して、実施予定の工程に関する情報を表示装置152に表示したり、実施予定の工程に関する情報を実施者に伝達したり、実施予定日時を過ぎても実施されていない工程に関する情報を管理者に伝達したりする。
【0049】
在庫管理部164は、提供情報取得部161により取得された提供情報や、在庫情報保持部172に保持された在庫情報や、出荷情報保持部173に保持された出荷情報などに基づいて、回収業者が保有する樹脂サッシや再生樹脂原料の在庫を管理する。在庫管理部164は、樹脂サッシが回収されて樹脂サッシ置場に収納されたときや、在庫の樹脂サッシが処理されたときなどに、樹脂サッシの在庫量を更新する。在庫管理部164は、樹脂原料が再生されて再生樹脂原料置場に収納されたときや、在庫の再生樹脂原料が出荷されたときなどに、再生樹脂原料の在庫量を更新する。
【0050】
出荷管理部165は、提供情報取得部161により取得された提供情報や、在庫情報保持部172に保持された在庫情報や、出荷情報保持部173に保持された出荷情報などに基づいて、回収業者から樹脂サッシメーカーなどへの再生樹脂原料の出荷を管理する。出荷管理部165は、出荷先の再生樹脂原料の種類や色ごとの在庫量や需要量などに応じて、再生樹脂原料の出荷先、出荷予定日、出荷予定量などを調整し、工程情報保持部171に格納する。
【0051】
工程管理部163は、樹脂サッシ置場の容量と、樹脂サッシの在庫量と、回収予定の樹脂サッシの量に基づいて、樹脂サッシの在庫量が樹脂サッシ置場の容量を超えないように、樹脂サッシの回収や樹脂サッシの処理などの工程を管理する。工程管理部163は、再生樹脂原料置場の容量と、再生樹脂原料の在庫量と、出荷予定の再生樹脂原料の量に基づいて、再生樹脂原料の在庫量が再生樹脂原料置場の容量を超えないように、樹脂サッシの処理や再生樹脂原料の出荷などの工程を管理する。
【0052】
以上、実施の形態に基づき本開示を説明したが、実施の形態は、本開示の原理、応用を示すにすぎない。また、実施の形態には、請求の範囲に規定された本開示の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【0053】
実施の形態においては、リフォーム工事において発生する樹脂サッシの廃材を回収して樹脂原料を再生する例について説明したが、本開示の技術は、リフォーム工事において発生する任意の廃材を回収して処理する場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 管理システム、2 通信網、3 施主端末、4 施工業者端末、5 回収業者端末、50 管理装置、51 通信装置、52 表示装置、53 入力装置、60 処理装置、61 樹脂サッシ情報取得部、62 リフォーム提案部、63 リフォーム管理部、64 業者選定部、65 提供情報生成部、66 情報提供部、67 製造管理部、70 記憶装置、71 商品情報保持部、72 業者情報保持部、73 在庫情報保持部、151 通信装置、152 表示装置、153 入力装置、160 処理装置、161 提供情報取得部、162 提供情報提示部、163 工程管理部、164 在庫管理部、165 出荷管理部、170 記憶装置、171 工程情報保持部、172 在庫情報保持部、173 出荷情報保持部。
図1
図2
図3
図4