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特開2024-155537フィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155537
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】フィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20241024BHJP
   G08G 1/052 20060101ALI20241024BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G08G1/01 D
G08G1/052
G08G1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070329
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】521042770
【氏名又は名称】ウーブン・バイ・トヨタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 努
(72)【発明者】
【氏名】高野 正樹
(72)【発明者】
【氏名】万代 悠作
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC14
5H181DD06
5H181DD07
5H181FF05
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL09
5H181MB02
5H181MC22
5H181MC27
(57)【要約】
【課題】車両センサデータを適切に除外する。
【解決手段】プローブ車両11に搭載された車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング装置C32は、車両センサデータの点数化を行う点数化処理部C32Aと、車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定部C32Bと、判定部C32Bの判定結果に基づいて車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング処理部C32Cとを備え、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、車両センサデータの点数化を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング装置であって、
前記車両センサデータの点数化を行う点数化処理部と、
前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング処理部とを備え、
前記点数化処理部は、
前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、
前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTC(Time To Collision)が第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化を行う、フィルタリング装置。
【請求項2】
前記点数化処理部は、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、
前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両である場合に、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなる、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項3】
前記点数化処理部は、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、
前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両である場合に、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなる、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項4】
前記点数化処理部は、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、
前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発する場合に、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発しない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなる、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項5】
前記点数化処理部は、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、
前記フィルタリング処理部は、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下である場合に、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなる、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項6】
前記車両センサには、前記プローブ車両の前方の画像を撮影する前方カメラが含まれ、
前記車両センサデータには、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像が含まれ、
前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下である場合に、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像に前記先行車両のみが含まれるか、あるいは、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像の大部分が前記先行車両を示す、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記車両センサの取り付け位置が変化したか否かを判定し、
前記フィルタリング処理部は、前記車両センサの取り付け位置が変化した場合に、取り付け位置が変化した後の前記車両センサの検知結果を示す取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行する、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項8】
前記車両センサには、前記プローブ車両の外部の状況を示す画像を撮影する車載カメラが含まれ、
前記判定部は、取り付け位置が変化した後の前記車載カメラによって撮影された前記プローブ車両の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化後画像と、取り付け位置が変化する前の前記車載カメラによって撮影された前記プローブ車両の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化前画像とに基づいて、前記車載カメラの取り付け位置が変化したか否かを判定し、
前記フィルタリング処理部は、前記車載カメラの取り付け位置が変化した場合に、前記取り付け位置変化後画像を除外する処理を実行する、請求項7に記載のフィルタリング装置。
【請求項9】
前記車両センサには、前記プローブ車両の外部の物体を認識する機能を有するLiDARが含まれ、
前記判定部は、取り付け位置が変化した後の前記LiDARのキャリブレーション時に前記LiDARによって行われた物体認識の結果と、取り付け位置が変化する前の前記LiDARのキャリブレーション時に前記LiDARによって行われた物体認識の結果とに基づいて、前記LiDARの取り付け位置が変化したか否かを判定し、
前記LiDARの取り付け位置が変化したと前記判定部が判定した場合に、前記フィルタリング処理部は、前記LiDARの取り付け位置が変化したと前記判定部が判定した後に前記LiDARによって行われた物体認識の結果を除外する処理を実行する、請求項7に記載のフィルタリング装置。
【請求項10】
前記フィルタリング処理部によって除外されなかった前記車両センサデータは、地図情報の生成、交通情報の生成及び路面の劣化状態を示す情報の生成の少なくともいずれかに用いられる、請求項1に記載のフィルタリング装置。
【請求項11】
フィルタリング装置が、プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング方法であって、
前記フィルタリング装置が前記車両センサデータの点数化を行う点数化処理ステップと、
前記フィルタリング装置が前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定ステップと、
前記フィルタリング装置が前記判定ステップにおける判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング処理ステップとを備え、
前記点数化処理ステップでは、
前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、
前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化が行われる、フィルタリング方法。
【請求項12】
プローブ車両に搭載されたコンピュータ又はサーバ装置を構成するコンピュータに、
前記プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータの点数化を行う点数化処理ステップと、
前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外するフィルタリング処理ステップとを実行させるためのプログラムであって、
前記点数化処理ステップでは、
前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、
前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、
前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化が行われる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、車両に搭載されたカメラや各種センサによって得られたプローブ情報に基づいて走行ルートマップを生成する技術について記載されている。特許文献1に記載された技術では、運転診断の結果(採点結果)に基づいてプローブ情報のフィルタリングが行われる。特許文献1には、プローブ情報の加速度から急アクセルの頻度、急ブレーキの頻度、急な左折/右折の頻度及び左右のふらつき頻度が算出され、頻度が低いほど高得点になるように点数が付けられ、総合点が算出される旨が記載されている。特許文献1に記載された技術では、総合点が合格点に満たない場合に、危険な運転によるプローブ情報であると推定され、プローブ情報が走行ルートマップの生成に用いられない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-021221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載された技術では、プローブ車両の急アクセルの頻度、急ブレーキの頻度、急な左折/右折の頻度及び左右のふらつき頻度に基づいて、プローブ情報(車両センサの検知結果を示す車両センサデータ)を除外するか否かが判定されるものの、プローブ車両が交通規則違反をしたか否かを示す情報に基づいてプローブ情報を除外するか否かが判定されない。また、特許文献1に記載された技術では、プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいてプローブ情報を除外するか否かが判定されない。更に、特許文献1に記載された技術では、プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTC(Time To Collision)に基づいてプローブ情報を除外するか否かが判定されない。そのため、特許文献1に記載された技術では、プローブ情報が適切に除外されないおそれがある。
【0005】
上述した点に鑑み、本開示は、プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを適切に除外することができるフィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の一態様は、プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング装置であって、前記車両センサデータの点数化を行う点数化処理部と、前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング処理部とを備え、前記点数化処理部は、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化を行う、フィルタリング装置である。
【0007】
(2)(1)のフィルタリング装置では、前記点数化処理部は、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両である場合に、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなってもよい。
【0008】
(3)(1)又は(2)のフィルタリング装置では、前記点数化処理部は、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両である場合に、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなってもよい。
【0009】
(4)(1)~(3)のいずれかのフィルタリング装置では、前記点数化処理部は、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、前記フィルタリング処理部は、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発する場合に、前記プローブ車両において前記車線逸脱警報が頻発しない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなってもよい。
【0010】
(5)(1)~(4)のいずれかのフィルタリング装置では、前記点数化処理部は、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下であるか否かを示す情報に基づいて、前記車両センサデータの点数化を行い、前記フィルタリング処理部は、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下である場合に、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下でない場合よりも、前記車両センサデータを除外しやすくなってもよい。
【0011】
(6)(1)~(5)のいずれかのフィルタリング装置では、前記車両センサには、前記プローブ車両の前方の画像を撮影する前方カメラが含まれ、前記車両センサデータには、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像が含まれ、前記車間距離あるいは前記TTCが前記第2閾値以下である場合に、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像に前記先行車両のみが含まれるか、あるいは、前記前方カメラによって撮影された前記プローブ車両の前方の画像の大部分が前記先行車両を示してもよい。
【0012】
(7)(1)~(6)のいずれかのフィルタリング装置では、前記判定部は、前記車両センサの取り付け位置が変化したか否かを判定し、前記フィルタリング処理部は、前記車両センサの取り付け位置が変化した場合に、取り付け位置が変化した後の前記車両センサの検知結果を示す取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行してもよい。
【0013】
(8)(7)のフィルタリング装置では、前記車両センサには、前記プローブ車両の外部の状況を示す画像を撮影する車載カメラが含まれ、前記判定部は、取り付け位置が変化した後の前記車載カメラによって撮影された前記プローブ車両の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化後画像と、取り付け位置が変化する前の前記車載カメラによって撮影された前記プローブ車両の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化前画像とに基づいて、前記車載カメラの取り付け位置が変化したか否かを判定し、前記フィルタリング処理部は、前記車載カメラの取り付け位置が変化した場合に、前記取り付け位置変化後画像を除外する処理を実行してもよい。
【0014】
(9)(7)のフィルタリング装置では、前記車両センサには、前記プローブ車両の外部の物体を認識する機能を有するLiDARが含まれ、前記判定部は、取り付け位置が変化した後の前記LiDARのキャリブレーション時に前記LiDARによって行われた物体認識の結果と、取り付け位置が変化する前の前記LiDARのキャリブレーション時に前記LiDARによって行われた物体認識の結果とに基づいて、前記LiDARの取り付け位置が変化したか否かを判定し、前記LiDARの取り付け位置が変化したと前記判定部が判定した場合に、前記フィルタリング処理部は、前記LiDARの取り付け位置が変化したと前記判定部が判定した後に前記LiDARによって行われた物体認識の結果を除外する処理を実行してもよい。
【0015】
(10)(1)~(9)のいずれかのフィルタリング装置では、前記フィルタリング処理部によって除外されなかった前記車両センサデータは、地図情報の生成、交通情報の生成及び路面の劣化状態を示す情報の生成の少なくともいずれかに用いられてもよい。
【0016】
(11)本開示の一態様は、フィルタリング装置が、プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング方法であって、前記フィルタリング装置が前記車両センサデータの点数化を行う点数化処理ステップと、前記フィルタリング装置が前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定ステップと、前記フィルタリング装置が前記判定ステップにおける判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング処理ステップとを備え、前記点数化処理ステップでは、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化が行われる、フィルタリング方法である。
【0017】
(12)本開示の一態様は、プローブ車両に搭載されたコンピュータ又はサーバ装置を構成するコンピュータに、前記プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータの点数化を行う点数化処理ステップと、前記車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う判定ステップと、前記判定ステップにおける判定結果に基づいて前記車両センサデータを除外するフィルタリング処理ステップとを実行させるためのプログラムであって、前記点数化処理ステップでは、前記プローブ車両が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報と、前記プローブ車両において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報と、前記プローブ車両と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報との少なくともいずれかに基づいて、前記車両センサデータの点数化が行われる、プログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本開示によれば、プローブ車両に搭載された車両センサの検知結果を示す車両センサデータを適切に除外することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第1例を示す図である。
図2図1に示すプロセッサC3が有する機能の一例を示す図である。
図3】第1実施形態のフィルタリング装置C32によって実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図4】第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1のサーバ装置12の制御部12Cが有する機能の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本開示のフィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラムの実施形態について説明する。
【0021】
<第1実施形態>
図1は第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第1例を示す図である。図2図1に示すプロセッサC3が有する機能の一例を示す図である。
【0022】
図1及び図2に示す例では、車両データ活用システム1が、プローブ車両11に搭載された車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを活用するためのシステムである。車両データ活用システム1には、例えばプローブ車両11と、サーバ装置12と、地図情報生成装置13とが含まれる。
プローブ車両11は、ネットワークNWにつながる車両であり、コネクティッドカーと称されている。プローブ車両11は、例えば車両センサ11Aと、通信部11Bと、制御部11Cと、地図情報ユニット11Dとを備えている。車両センサ11Aと通信部11Bと制御部11Cと地図情報ユニット11Dとは、車内ネットワーク11Eを介して接続されている。
車両センサ11Aには、例えばプローブ車両11の外部の状況を示す画像を撮影する車載カメラ(例えば前方カメラ、後方カメラ、側方カメラ等)、プローブ車両11の外部の物体を認識する機能を有するレーダー、LiDAR(Light Detection And Ranging)等が含まれる。また、車両センサ11Aには、例えばプローブ車両11の走行状況に関するデータ(例えばエンジン回転速度、アクセル/ブレーキ等の操作状況、車速、加速度、シフトポジション、走行距離、位置情報等)を検知するための各種センサが含まれる。プローブ車両11の現在位置を示す位置情報は、車両センサ11Aとして機能するGPS(Global Positioning System)モジュールがGPS信号を受信することによって得られる。更に、車両センサ11Aには、例えば警報を出力する各種警報装置、診断結果を出力する各種診断装置等が含まれる。
【0023】
通信部11Bは、例えばDCM(Data Communication Module)によって構成される。通信部11Bは、車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを、ネットワークNWを介してサーバ装置12に送信する機能を有する。また、通信部11Bは、例えば地図情報生成装置13によって生成された地図情報等を、ネットワークNWを介して受信する機能を有する。
地図情報ユニット11Dは、例えばプローブ車両11に搭載されたHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージ内に形成されている。地図情報ユニット11Dが有する地図情報には、道路構造(道路の位置、道路の形状、車線構造等)、ルール等の各種の情報が含まれる。
【0024】
制御部11Cは、通信部11Bに車両センサデータをサーバ装置12に送信させる機能等を有する。制御部11Cは、通信インターフェース(I/F)C1とメモリC2とプロセッサC3とを備えるコンピュータによって構成されている。通信インターフェースC1とメモリC2とプロセッサC3とは、信号線C4を介して接続されている。通信インターフェースC1は、制御部11Cを車内ネットワーク11Eに接続するためのインターフェース回路を有する。メモリC2は、記憶部の一例であり、例えば揮発性の半導体メモリ及び不揮発性の半導体メモリを有する。メモリC2は、プロセッサC3により実行される処理において使用されるプログラム及び各種のデータを記憶する。プロセッサC3は各種の処理(例えば通信部11Bに車両センサデータをサーバ装置12に送信させる処理等)を実行する。また、プロセッサC3は、例えばプローブ車両11の操舵アクチュエータ(図示せず)、制動アクチュエータ(図示せず)及び駆動アクチュエータ(図示せず)を制御する機能を有する。
【0025】
図1及び図2に示す例では、制御部11Cが、例えば自動運転ECU(Electronic Control Unit)によって構成されており、SAE(Society of Automotive Engineers)の定義によるレベル3の運転制御レベル、すなわち、運転者による操舵アクチュエータ、制動アクチュエータ及び駆動アクチュエータの操作及びプローブ車両11の周囲の監視を必要としない運転制御レベルでプローブ車両11を制御可能である。更に、制御部11Cは、運転者がプローブ車両11の運転に関与する運転制御レベル、例えばSAEの定義によるレベル0~2の運転制御レベルでプローブ車両11を制御する機能を有する。また、制御部11Cは、例えば車線逸脱警報等をHMI(Human Machine Interface)(図示せず)に出力させる機能を有する。
他の例では、制御部11Cが、SAEの定義によるレベル3の運転制御レベルでプローブ車両11を制御する機能を有さなくてもよい。つまり、プローブ車両11が、自動運転車両ではなく、手動運転車両であってもよい。
更に他の例では、制御部11Cが、プローブ車両11の操舵アクチュエータ、制動アクチュエータ及び駆動アクチュエータを制御する機能を有さなくてもよい。つまり、プローブ車両11の操舵アクチュエータ、制動アクチュエータ及び駆動アクチュエータを制御する機能を有するECUが、通信部11Bに車両センサデータをサーバ装置12に送信させる機能を有する制御部11Cとは別個に、プローブ車両11に備えられていてもよい。
【0026】
図1及び図2に示す例では、プロセッサC3が、収集装置C31としての機能と、フィルタリング装置C32としての機能とを有する。収集装置C31は、車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを車両センサ11Aから収集する。
一方、収集装置C31によって車両センサ11Aから収集される車両センサデータの中には、例えば地図情報生成装置13等において活用されることが相応しくない車両センサデータも含まれる。
その点に鑑み、図1及び図2に示す例では、プロセッサC3が、車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング装置C32としての機能を有する。フィルタリング装置C32は、点数化処理部C32Aと、判定部C32Bと、フィルタリング処理部C32Cとを備えている。
【0027】
点数化処理部C32Aは、収集装置C31によって車両センサ11Aから収集された車両センサデータの点数化を行う。
具体的には、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両である場合に、プローブ車両11が一時停止違反をした車両でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
図1及び図2に示す例では、点数化処理部C32Aが、車両センサ11Aとして機能する前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像に基づいて、プローブ車両11が走行中の道路の一時停止箇所を認識する。更に、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11がその一時停止箇所を通過する時に、車両センサ11Aとして機能する車速センサによって検知されたプローブ車両11の車速に基づいて、プローブ車両11が一時停止違反をしたか否かを判定する。除外するか否かの判定対象の車両センサデータには、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の一時停止箇所を含む画像と、車速センサによって検知されたプローブ車両11の車速とが含まれる。
他の例では、点数化処理部C32Aが、車両センサ11Aとして機能するGPSユニットによって得られるプローブ車両11の位置情報と、地図情報ユニット11Dが有する地図情報とに基づいて、プローブ車両11が一時停止違反をしたか否かを判定してもよい。この例では、除外するか否かの判定対象の車両センサデータに、GPSユニットによって得られるプローブ車両11の位置情報(プローブ車両11の速度情報も含む)が含まれる。
【0028】
また、図1及び図2に示す例では、点数化処理部C32Aが、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両である場合に、プローブ車両11が制限速度違反をした車両でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
図1及び図2に示す例では、点数化処理部C32Aが、車両センサ11Aとして機能する前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像に基づいて、プローブ車両11が走行中の道路の制限速度を認識する。更に、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が、その制限速度が設定された道路を走行する時に、車両センサ11Aとして機能する車速センサによって検知されたプローブ車両11の車速に基づいて、プローブ車両11が制限速度違反をしたか否かを判定する。除外するか否かの判定対象の車両センサデータには、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の制限速度の標識又は標示を含む画像と、車速センサによって検知されたプローブ車両11の車速とが含まれる。
他の例では、点数化処理部C32Aが、車両センサ11Aとして機能するGPSユニットによって得られるプローブ車両11の位置情報と、地図情報ユニット11Dが有する地図情報とに基づいて制限速度を認識し、プローブ車両11が制限速度違反をしたか否かを判定してもよい。この例では、除外するか否かの判定対象の車両センサデータに、GPSユニットによって得られるプローブ車両11の位置情報(プローブ車両11の速度情報も含む)が含まれる。
【0029】
更に、図1及び図2に示す例では、点数化処理部C32Aが、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部C32Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発する場合に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発しない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
図1及び図2に例では、点数化処理部C32Aが、HMIによる車線逸脱警報の出力履歴に基づいて、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを判定する。
他の例では、車両センサ11Aに、HMIによって出力される車線逸脱警報を検知する例えば車内カメラ等が含まれ、点数化処理部C32Aが、車内カメラ等による車線逸脱警報の検知結果に基づいて、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを判定してもよい。
【0030】
また、図1及び図2に示す例では、点数化処理部C32Aが、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部C32Aは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
図1及び図2に示す例では、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像に先行車両のみが含まれるように、第2閾値が設定される。点数化処理部C32Aは、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像に先行車両のみが含まれる場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であると判定し、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像に先行車両及び先行車両以外のもの(例えば風景等)が含まれる場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でないと判定する。除外するか否かの判定対象の車両センサデータには、例えば、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の先行車両を含む画像が含まれる。
他の例では、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像の所定割合以上の領域が先行車両を示すように、第2閾値が設定されてもよい。この例では、点数化処理部C32Aが、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像の所定割合以上の領域が先行車両を示す場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であると判定し、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の画像の所定割合未満の領域が先行車両を示す場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でないと判定する。この例においても、除外するか否かの判定対象の車両センサデータに、前方カメラによって撮影されたプローブ車両11の前方の先行車両を含む画像が含まれる。
【0031】
図1及び図2に示す例では、判定部C32Bが、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う。詳細には、判定部C32Bは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値以下であるか否かを判定する。
フィルタリング処理部C32Cは、判定部C32Bの判定結果に基づいて車両センサデータを除外する処理を実行する。フィルタリング処理部C32Cは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値より高いと判定部C32Bによって判定された場合に、車両センサデータ(詳細には、上述した除外するか否かの判定対象の車両センサデータ)を除外しない。一方、フィルタリング処理部C32Cは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値以下であると判定部C32Bによって判定された場合に、車両センサデータ(除外するか否かの判定対象の車両センサデータ)を除外する。
通信部11Bは、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータを、ネットワークNWを介してサーバ装置12に送信する。
【0032】
つまり、図1及び図2に示す例では、フィルタリング処理部C32Cは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両である場合に、プローブ車両11が一時停止違反をした車両でない場合よりも、車両センサデータを除外しやすくなる。
また、フィルタリング処理部C32Cは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両である場合に、プローブ車両11が制限速度違反をした車両でない場合よりも、車両センサデータを除外しやすくなる。
更に、フィルタリング処理部C32Cは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発する場合に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発しない場合よりも、車両センサデータを除外しやすくなる。
また、フィルタリング処理部C32Cは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でない場合よりも、車両センサデータを除外しやすくなる。
【0033】
第1実施形態のフィルタリング装置C32の変形例では、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両である場合に、プローブ車両11が一時停止違反をした車両でない場合より高い点数を車両センサデータに付ける。また、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両である場合に、プローブ車両11が制限速度違反をした車両でない場合より高い点数を車両センサデータに付ける。更に、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発する場合に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発しない場合より高い点数を車両センサデータに付ける。また、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でない場合より高い点数を車両センサデータに付ける。
また、第1実施形態のフィルタリング装置C32の変形例では、判定部C32Bは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第3閾値以上であるか否かを判定する。フィルタリング処理部C32Cは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第3閾値より低いと判定部C32Bによって判定された場合に、車両センサデータを除外しない。一方、フィルタリング処理部C32Cは、点数化処理部C32Aによって付けられた車両センサデータの点数が第3閾値以上であると判定部C32Bによって判定された場合に、車両センサデータを除外する。
第1実施形態のフィルタリング装置C32の変形例においても、通信部11Bは、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータを、ネットワークNWを介してサーバ装置12に送信する。
【0034】
図1及び図2に示す例では、判定部C32Bが、車両センサ11Aの取り付け位置が変化したか否かを判定する。
具体的には、判定部C32Bは、取り付け位置が変化した後(例えばプローブ車両11の運転者によるプローブ車両11の運転時等)の車両センサ11Aとしての車載カメラによって撮影されたプローブ車両11の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化後画像と、取り付け位置が変化する前(例えばプローブ車両11の出荷前の検査時等)の車載カメラによって撮影されたプローブ車両11の外部の状況を示す画像である取り付け位置変化前画像とに基づいて、車載カメラの取り付け位置が変化したか否かを判定する。判定部C32Bは、公知の画像比較技術を用いることによって、車載カメラの取り付け位置が変化したか否かを判定する。例えばプローブ車両11の車高を低くする改造が行われた場合等に、判定部C32Bは、車載カメラの取り付け位置が変化したと判定する。
また、判定部C32Bは、取り付け位置が変化した後の車両センサ11AとしてのLiDARのキャリブレーション時(例えばプローブ車両11の車検時等)にLiDARによって行われた物体認識の結果と、取り付け位置が変化する前のLiDARのキャリブレーション時(例えばプローブ車両11の出荷前の検査時等)にLiDARによって行われた物体認識の結果とに基づいて、LiDARの取り付け位置が変化したか否かを判定する。判定部C32Bは、公知の点群比較技術を用いることによって、LiDARの取り付け位置が変化したか否かを判定する。例えばプローブ車両11のフェンダー、タイヤ等の改造が行われた場合等に、判定部C32Bは、LiDARの取り付け位置が変化したと判定する。
【0035】
フィルタリング処理部C32Cは、車両センサ11Aの取り付け位置が変化した場合に、取り付け位置が変化した後の車両センサ11Aの検知結果を示す取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行する。
具体的には、フィルタリング処理部C32Cは、車載カメラの取り付け位置が変化したと判定部C32Bが判定した場合に、車両センサデータとしての取り付け位置変化後画像を除外する処理を実行する。
また、フィルタリング処理部C32Cは、車両センサ11AとしてのLiDARの取り付け位置が変化したと判定部C32Bが判定した場合に、LiDARの取り付け位置が変化したと判定部C32Bが判定した後にLiDARによって行われた物体認識の結果である取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行する。
【0036】
図1及び図2に示す例では、サーバ装置12が、プローブ車両11において得られた車両センサデータ(詳細には、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を収集する機能を有する。サーバ装置12は、例えばCPU(Central Processing Unit)、メモリ、ストレージ、NIC(Network Interface Card)等を有するコンピュータによって構成されている。サーバ装置12は、通信部12Aと記憶部12Bと制御部12Cとを備えている。
例えばNICは通信部12Aとして機能する。通信部12Aは、プローブ車両11の通信部11Bによって送信された車両センサデータを、ネットワークNWを介して受信する。また、通信部12Aは、例えば地図情報生成装置13等からの要請に応じて、サーバ装置12によって収集された車両センサデータを、ネットワークNWを介して地図情報生成装置13に送信する。
【0037】
例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ及び例えばHDD、SSD等のストレージは、記憶部12Bとして機能する。記憶部12Bは、通信部12Aによって受信された車両センサデータ(プローブ車両11のフィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を記憶する。
例えばCPUは制御部12Cとして機能する。制御部12Cは、例えばプローブ車両11の通信部11Bによって送信された車両センサデータ(フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を通信部12Aに受信させる処理、通信部12Aによって受信された車両センサデータを記憶部12Bに記憶させる処理等を実行する。また、制御部12Cは、例えば地図情報生成装置13等からの要請に応じて、通信部12Aに車両センサデータを、ネットワークNWを介して地図情報生成装置13に送信させる処理を実行する。
【0038】
地図情報生成装置13は、プローブ車両11において得られた車両センサデータに基づいて、地図情報を生成する機能を有する。
例えば地図情報生成装置13は、プローブ車両11が直近24時間に実際に走行した道路の情報を示す車両センサデータ(フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を用いることによって、実際に走行可能な道路を示す地図情報を生成する。
【0039】
上述したように、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第1例では、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータが、地図情報生成装置13において地図情報の生成に用いられる。
一方、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第2例では、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータが、交通情報生成装置(図示せず)において交通情報の生成に用いられてもよい。
第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第2例では、プローブ車両11が走行することにより、交通情報生成装置によって、プローブ車両11が走行した道路に関する交通情報が生成される。交通情報生成装置によって生成された交通情報が、道路交通情報通信システムによる主要道路の交通情報に加わることによって、広範囲の道路を対象に、より豊富なリアルタイム情報に基づいたルート案内が可能となる。また、交通情報生成装置が、一定期間の交通情報を分析することによって、渋滞削減、観光振興等の地域課題解決への活用も期待できる。
【0040】
第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第3例では、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータが、路面劣化状態情報生成装置(図示せず)において路面の劣化状態を示す情報の生成に用いられてもよい。
道路の状態を把握することは、生活の利便性を保つだけではなく、事故の未然防止、地震等の災害発生時の避難ルート確保等の安全及び安心を提供することにつながるからである。
道路の維持管理に当たっては、道路管理者である自治体が、日常的なパトロール、定期的な調査等により、整備すべき道路を前もって把握する必要がある。プローブ車両11から取得される車両センサデータ(フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を分析する技術を応用することにより、路面の劣化状態を数値化することができ、保守点検業務の計画、優先度等を検討することが可能となる。これにより、自治体が道路を調査する費用、手間等が低減され、また道路の整備、補修等が進むことにより、豊かなモビリティ社会につながることが期待される。
【0041】
図3は第1実施形態のフィルタリング装置C32によって実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図3に示す例では、ステップS11において、点数化処理部C32Aが、収集装置C31によって車両センサ11Aから収集された車両センサデータ(車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータ)の点数化を行う。具体的には、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。また、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。更に、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。また、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。
他の例では、点数化処理部C32Aが、プローブ車両11が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報及びプローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報の少なくともいずれかに基づいて、車両センサデータの点数化を行ってもよい。
【0042】
図3に示す例では、ステップS12では、判定部C32Bが、ステップS11において付けられた車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う。詳細には、判定部C32Bは、ステップS11において付けられた車両センサデータの点数が第1閾値以下であるか否かを判定する。車両センサデータの点数が第1閾値以下である場合には、ステップステップS13に進む。一方、車両センサデータの点数が第1閾値以下でない場合には、図3に示すルーチンを終了する。
ステップS13では、フィルタリング処理部C32Cが、車両センサデータを除外する処理を実行する。
【0043】
上述したように第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、プローブ車両11が一時停止違反をした車両である場合に、プローブ車両11が一時停止違反をした車両でない場合よりも、プローブ車両11に搭載された車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータが除外されやすくなる。また、プローブ車両11が制限速度違反をした車両である場合に、プローブ車両11が制限速度違反をした車両でない場合よりも、車両センサデータが除外されやすくなる。更に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発する場合に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発しない場合よりも、車両センサデータが除外されやすくなる。また、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でない場合よりも、車両センサデータが除外されやすくなる。
つまり、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、プローブ車両11の運転者の特性により、地図情報生成装置13等において活用されるべきではない車両センサデータが、フィルタリング装置C32によって除外される。そのため、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、高い信頼性を有する車両センサデータ(フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ)を反映させた地図情報等を生成することが可能になる。
【0044】
また、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、車両センサ11Aの取り付け位置が変化した場合に、取り付け位置が変化した後の車両センサ11Aの検知結果を示す取り付け位置変化後車両センサデータが除外される。
つまり、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、プローブ車両11の所有者等の特性により、地図情報生成装置13等において活用されるべきではない車両センサデータ(取り付け位置変化後車両センサデータ)が、フィルタリング装置C32によって除外される。そのため、第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1では、高い信頼性を有する車両センサデータ(取り付け位置変化後車両センサデータが含まれない車両センサデータ)を反映させた地図情報等を生成することが可能になる。
【0045】
上述したフィルタリング装置C32の判定部C32B等による処理は、リアルタイムに(つまり、車両センサデータが収集装置C31によって収集されるタイミングで)実行されてもよいが、プローブ車両11が一定距離を走行する毎に実行されてもよい。
【0046】
上述したように図1及び図2に示す例では、地図情報生成装置13が、フィルタリング処理部C32Cによって除外されなかった車両センサデータ(つまり、判定部C32B等による処理が実行された後の車両センサデータ)を用いて地図情報を生成するが、他の例(例えば高い精度を有する地図情報が要求されない例)では、地図情報生成装置13が、判定部C32B等による処理が実行される前の車両センサデータを用いて地図情報を生成してもよい。
【0047】
図1及び図2に示す例では、車両センサデータの点数との比較に用いられる第1閾値を設定するために、まず、車両センサデータ(プローブ情報)を収集可能な複数のプローブ車両11が標本抽出される。次いで、標本抽出された複数のプローブ車両11のそれぞれの車両センサデータに点数が付けられる。更に、複数の車両センサデータの点数の分布の偏差等を用いることによって、第1閾値が設定される。
点数化処理部C32Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて車両センサデータの点数化を行う際に、プローブ車両11が制限速度を超過した値に応じて重みを変更し、車両センサデータの点数を付ける。具体的には、点数化処理部C32Aは、制限速度を20km/h超過したプローブ車両11の車両センサデータにおいて減点される点数を、制限速度を10km/h超過したプローブ車両11の車両センサデータにおいて減点される点数の2倍よりも高くする。
また、点数化処理部C32Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて車両センサデータの点数化を行う際に、車線逸脱警報が出力される時間に応じて(例えば比例して)減点される点数を高くする。車線逸脱警報が出力される時間が短い場合には、車両センサデータにおいて減点される点数が低いため、車両センサデータの点数が第1閾値以下にならず、フィルタリング処理部C32Cは車両センサデータを除外しない。
【0048】
フィルタリング処理部C32Cがプローブ車両11の車両センサデータを除外する処理を実行した場合であっても、フィルタリング処理部C32Cがプローブ車両11の車両センサデータを除外する処理を実行した後、そのプローブ車両11の車両センサデータの点数が第1閾値以下ではない状態が所定時間以上継続した時に、そのプローブ車両11の車両センサデータが、フィルタリング処理部C32Cによって除外されることなく、地図情報生成装置13において地図情報の生成に再び用いられるようになる。
【0049】
<第2実施形態>
第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1と同様に構成されている。
【0050】
図4は第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1のサーバ装置12の制御部12Cが有する機能の一例を示す図である。
上述したように第1実施形態のフィルタリング装置C32が適用された車両データ活用システム1の第1例(図1及び図2に示す例)では、フィルタリング装置C32がプローブ車両11に備えられている。
一方、第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1の第1例(図1及び図4に示す例)では、フィルタリング装置2C2がサーバ装置12に備えられている。
【0051】
図1及び図4に示す例では、図1及び図2に示す例とは異なり、プロセッサC3が、収集装置としての機能と、フィルタリング装置としての機能とを有さない。図1及び図4に示す例では、代わりに、サーバ装置12の制御部12Cが、収集装置2C1としての機能と、フィルタリング装置2C2としての機能とを有する。
【0052】
図1及び図4に示す例では、プローブ車両11の通信部11Bが、車両センサ11Aの検知結果を示す車両センサデータを、ネットワークNWを介してサーバ装置12に送信し、サーバ装置12の通信部12Aが、プローブ車両11の通信部11Bによって送信された車両センサデータを受信し、サーバ装置12の制御部12Cの収集装置2C1が、サーバ装置12の通信部12Aによって受信された車両センサデータを収集する。
一方、収集装置2C1によって収集される車両センサデータの中には、例えば地図情報生成装置13等において活用されることが相応しくない車両センサデータも含まれる。
その点に鑑み、図1及び図4に示す例では、サーバ装置12の制御部12Cが、車両センサデータを除外する処理を実行するフィルタリング装置2C2としての機能を有する。フィルタリング装置2C2は、点数化処理部2C2Aと、判定部2C2Bと、フィルタリング処理部2C2Cとを備えている。
【0053】
点数化処理部2C2Aは、収集装置2C1によって収集された車両センサデータの点数化を行う。
具体的には、点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11が一時停止違反をした車両である場合に、プローブ車両11が一時停止違反をした車両でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
また、点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11が制限速度違反をした車両である場合に、プローブ車両11が制限速度違反をした車両でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
更に、点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発するか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発する場合に、プローブ車両11において車線逸脱警報が頻発しない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
また、点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下であるか否かを示す情報に基づいて、車両センサデータの点数化を行う。点数化処理部2C2Aは、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下である場合に、プローブ車両11と先行車両との車間距離あるいはTTCが第2閾値以下でない場合より低い点数を車両センサデータに付ける。
【0054】
図1及び図4に示す例では、判定部2C2Bが、点数化処理部2C2Aによって付けられた車両センサデータの点数と第1閾値との比較を行う。詳細には、判定部2C2Bは、点数化処理部2C2Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値以下であるか否かを判定する。
フィルタリング処理部2C2Cは、判定部2C2Bの判定結果に基づいて車両センサデータを除外する処理を実行する。フィルタリング処理部2C2Cは、点数化処理部2C2Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値より高いと判定部2C2Bによって判定された場合に、車両センサデータを除外しない。一方、フィルタリング処理部2C2Cは、点数化処理部2C2Aによって付けられた車両センサデータの点数が第1閾値以下であると判定部2C2Bによって判定された場合に、車両センサデータを除外する。
【0055】
また、図1及び図4に示す例では、判定部2C2Bが、車両センサ11Aの取り付け位置が変化したか否かを判定する。
フィルタリング処理部2C2Cは、車両センサ11Aの取り付け位置が変化した場合に、取り付け位置が変化した後の車両センサ11Aの検知結果を示す取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行する。
具体的には、フィルタリング処理部2C2Cは、車載カメラの取り付け位置が変化したと判定部2C2Bが判定した場合に、車両センサデータとしての取り付け位置変化後画像を除外する処理を実行する。
また、フィルタリング処理部2C2Cは、車両センサ11AとしてのLiDARの取り付け位置が変化したと判定部2C2Bが判定した場合に、LiDARの取り付け位置が変化したと判定部2C2Bが判定した後にLiDARによって行われた物体認識の結果である取り付け位置変化後車両センサデータを除外する処理を実行する。
【0056】
サーバ装置12の記憶部12Bは、フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータを記憶する。
また、サーバ装置12の制御部12Cは、例えば地図情報生成装置13等からの要請に応じて、通信部12Aに車両センサデータ(フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータ)を、ネットワークNWを介して地図情報生成装置13に送信させる処理を実行する。
地図情報生成装置13は、車両センサデータ(フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータ)を用いることによって地図情報を生成する。
【0057】
上述したように、第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1の第1例では、フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータが、地図情報生成装置13において地図情報の生成に用いられる。
一方、第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1の第2例では、フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータが、交通情報生成装置(図示せず)において交通情報の生成に用いられてもよい。
第2実施形態のフィルタリング装置2C2が適用された車両データ活用システム1の第3例では、フィルタリング処理部2C2Cによって除外されなかった車両センサデータが、路面劣化状態情報生成装置(図示せず)において路面の劣化状態を示す情報の生成に用いられてもよい。
【0058】
以上のように、本開示のフィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラムの実施形態について図面を参照して説明したが、本開示のフィルタリング装置、フィルタリング方法及びプログラムは上述した実施形態に限られるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。上述した実施形態の各例の構成を適宜組み合わせてもよい。
上述した実施形態の各例では、フィルタリング装置C32、2C2において行われる処理を、プログラムを実行することにより行われるソフトウエア処理として説明したが、フィルタリング装置C32、2C2において行われる処理が、ハードウエアにより行われる処理であってもよい。あるいは、フィルタリング装置C32、2C2において行われる処理が、ソフトウエア及びハードウエアの双方を組み合わせた処理であってもよい。また、制御部11CのメモリC2に記憶されるプログラム(制御部11CのプロセッサC3の機能を実現するプログラム)又はサーバ装置12の記憶部12Bに記憶されるプログラム(サーバ装置12の制御部12Cの機能を実現するプログラム)が、例えば半導体メモリ、磁気記録媒体、光記録媒体等のようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供、流通等されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
1 車両データ活用システム
11 プローブ車両
11A 車両センサ
11B 通信部
11C 制御部
C1 通信インターフェース
C2 メモリ
C3 プロセッサ
C31 収集装置
C32 フィルタリング装置
C32A 点数化処理部
C32B 判定部
C32C フィルタリング処理部
11D 地図情報ユニット
11E 車内ネットワーク
12 サーバ装置
12A 通信部
12B 記憶部
12C 制御部
2C1 収集装置
2C2 フィルタリング装置
2C2A 点数化処理部
2C2B 判定部
2C2C フィルタリング処理部
13 地図情報生成装置
図1
図2
図3
図4