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特開2024-155566プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155566
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9535 20190101AFI20241024BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241024BHJP
【FI】
G06F16/9535
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070381
(22)【出願日】2023-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100140431
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】間下 公照
(72)【発明者】
【氏名】宮川 紗衣乃
(72)【発明者】
【氏名】村田 蓮太郎
(72)【発明者】
【氏名】山川 雄矢
【テーマコード(参考)】
5B175
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5B175HA01
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】ユーザの行動を支援するにあたって、情報検索の結果やリコメンド情報をユーザに応じた態様で用いることができるプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータに、ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ取得機能と、アクセス可能な情報の中からユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、ユーザ情報に基づいて、情報の検索の指示を行う検索指示機能と、検索装置から、検索の結果を示す検索結果情報を取得する結果取得機能と、ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得するデバイス取得機能と、デバイス情報と検索結果情報とに基づいて、デバイスに対する動作の指示を行う動作指示機能と、を実現させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ取得機能と、
アクセス可能な情報の中から前記ユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、前記ユーザ情報に基づいて、前記情報の検索の指示を行う検索指示機能と、
前記検索装置から、前記検索の結果を示す検索結果情報を取得する結果取得機能と、
前記ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得するデバイス取得機能と、
前記デバイス情報と前記検索結果情報とに基づいて、前記デバイスに対する動作の指示を行う動作指示機能と、を実現させる、
プログラム。
【請求項2】
前記動作指示機能は、前記デバイス情報に基づいて前記検索結果情報を加工し、前記動作の指示として、前記加工した検索結果情報を前記デバイスに対して送信機能に送信させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記デバイス情報は、前記デバイスの種類を含み、
前記動作指示機能は、前記種類に応じて前記検索結果情報を加工する方法を示す加工情報を記憶する記憶部を参照し、前記加工情報にさらに基づいて、前記検索結果情報を加工する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記デバイス情報は、前記デバイスの周辺環境を示す情報を含み、
前記動作指示機能は、前記周辺環境に応じて前記検索結果情報を加工する方法を示す加工情報を記憶する記憶部を参照し、前記加工情報にさらに基づいて、前記検索結果情報を加工する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記検索結果情報は、前記検索の結果として前記アクセス可能な情報から抽出された情報に基づく前記ユーザの行動に対するリコメンドを示すリコメンド情報を含む、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの位置情報、前記ユーザの前記デバイスを含む1以上のデバイスの操作履歴情報、および前記ユーザの周辺環境を示す情報の少なくともいずれかを含み、
前記コンピュータに、前記ユーザ情報に基づいて、前記デバイスを利用する前記ユーザの状況を判定する判定機能をさらに実現させ、
前記検索指示機能は、前記判定されたユーザの状況に基づいて、前記検索の指示を行う、
請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項7】
ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ取得部と、
アクセス可能な情報の中から前記ユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、前記ユーザ情報に基づいて、前記情報の検索の指示を行う検索指示部と、
前記検索装置から、前記検索の結果を示す検索結果情報を取得する結果取得部と、
前記ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得するデバイス取得部と、
前記デバイス情報と前記検索結果情報とに基づいて、前記デバイスに対する動作の指示を行う動作指示部と、を備える、
情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが、
ユーザに関するユーザ情報を取得し、
アクセス可能な情報の中から前記ユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、前記ユーザ情報に基づいて、前記情報の検索の指示を行い、
前記検索装置から、前記検索の結果を示す検索結果情報を取得し、
前記ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得し、
前記デバイス情報と前記検索結果情報とに基づいて、前記デバイスに対する動作の指示を行う、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理装置、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザから入力された条件等による情報の検索を行い、その検索の結果を、さらにはこの検索の結果をユーザごとにパーソナライズ等してリコメンドする情報(以下、「リコメンド情報ともいう」)を、当該ユーザに提供する技術が知られている。特許文献1には、ユーザから金額および気分の入力を受け付け、入力された金額および気分に基づくレコメンド情報を当該ユーザに出力する検索プログラムが開示されている。このような技術によれば、情報検索の結果やリコメンド情報により、ユーザの行動を支援することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-144728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の検索プログラムでは、情報検索の結果やリコメンド情報がそのままユーザに対する出力として用いられるため、ユーザの行動を支援するにあたって改善の余地がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決するため、ユーザの行動を支援するにあたって、情報検索の結果やリコメンド情報をユーザに応じた態様で用いることができるプログラム、情報処理装置、および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ取得機能と、アクセス可能な情報の中からユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、ユーザ情報に基づいて、情報の検索の指示を行う検索指示機能と、検索装置から、検索の結果を示す検索結果情報を取得する結果取得機能と、ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得するデバイス取得機能と、デバイス情報と検索結果情報とに基づいて、デバイスに対する動作の指示を行う動作指示機能と、を実現させる。
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、ユーザに関するユーザ情報を取得するユーザ取得部と、アクセス可能な情報の中からユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、ユーザ情報に基づいて、情報の検索の指示を行う検索指示部と、検索装置から、検索の結果を示す検索結果情報を取得する結果取得部と、ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得するデバイス取得部と、
デバイス情報と検索結果情報とに基づいて、デバイスに対する動作の指示を行う動作指示部と、を備える。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、ユーザに関するユーザ情報を取得し、アクセス可能な情報の中からユーザの行動を支援するための情報を検索する機能を備える検索装置に対して、ユーザ情報に基づいて、情報の検索の指示を行い、検索装置から、検索の結果を示す検索結果情報を取得し、ユーザのデバイスに関するデバイス情報を取得し、デバイス情報と検索結果情報とに基づいて、デバイスに対する動作の指示を行う。
【0009】
本発明によれば、ユーザの行動を支援するにあたって、情報検索の結果やリコメンド情報をユーザに応じた態様で用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るアシストシステムのシステム構成例を説明するための図である。
図2】本実施形態に係るアシストシステムの一例の概要を説明するための図である。
図3】本実施形態に係るサーバ装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係るアシストシステムの行動アシスト機能によるアシストの例を示す表である。
図5】本実施形態に係るアシストシステムの動作例を示す図である。
図6】本実施形態に係るサーバ装置およびユーザデバイスのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一または同様の構成を有する。
【0012】
本発明において、「部」、「手段」、「装置」、または「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」、「手段」、「装置」、または「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」、「手段」、「装置」、または「システム」が有する機能が、物理的手段、装置、またはソフトウェア・モジュールの2つ以上の組み合わせにより実現されても、2つ以上の「部」、「手段」、「装置」、または「システム」の機能が、1つの物理的手段、装置、またはソフトウェア・モジュールにより実現されても良い。
【0013】
本実施形態に係るアシストシステム1は、ユーザのデバイスを介して、ユーザの行動をアシスト(支援)するためのシステムである。アシストシステム1は、例えば、アクセス可能な情報の中から検索したユーザの行動を支援するための情報(以下、「アシスト情報」ともいう)をユーザが利用するデバイス(以下、「ユーザデバイス」ともいう)に応じてパーソナライズする。アシストシステム1は、このパーソナライズしたアシスト情報を基にこのユーザデバイスに動作させて、ユーザの行動を支援する。すなわち、アシストシステム1は、それぞれに最適化されたアシスト情報によりユーザデバイスを動作させることができる。
【0014】
アクセス可能な情報は、情報を検索する機能(いわゆる検索エンジン等)を備える装置(以下、「検索装置」ともいう)がアクセス可能な情報である。アクセス可能な情報は、具体的には、Webに公開されている情報であってもよいし、検索装置の記憶部(不図示)に記憶されている情報であってもよいし、検索装置が通信可能な他の装置の記憶部(不図示)に記憶されている情報であってもよい。また、検索装置は、検索の結果に基づいて、ユーザに対しておすすめの行動をリコメンドしてもよい。また、本実施形態では、後述するサーバ装置100と検索装置とは異なる装置として説明するが、検索装置はこれに限定されない。検索装置は、サーバ装置100と同じ装置であってもよい。すなわち、サーバ装置100が検索エンジン等の検索機能を備え、この検索機能によりアクセス可能な情報の中からアシスト情報を検索および/またはリコメンドしてもよい。
【0015】
アシスト情報(検索結果情報)は、例えば、テキスト情報(HTMLデータ等を含む)、静止画もしくは動画の画像データ、音声データ、および/または実行ファイル等の少なくともいずれかであってもよい。また、アシスト情報は、例えば、これらを示すファイルにアクセスするためのリンク(例えば、URL等)であってもよい。
【0016】
アシスト情報は、例えば、ユーザの五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、および触覚)に働きかける情報であってもよい。ユーザの触覚の場合、VR用のボディスーツに動作を指示するための情報であってもよい。
【0017】
<1.システム構成>
図1を参照して、本実施形態に係るアシストシステム1のシステム構成例を説明する。図1に示すように、アシストシステム1は、サーバ装置100と、ユーザが使用する第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bと、検索装置300とを含む。第1ユーザデバイス200aと第2ユーザデバイス200bとは、区別の必要がない場合は総称して「ユーザデバイス200」ともいう。
【0018】
[サーバ装置]
サーバ装置100は、第1ネットワークN1を介して、ユーザデバイス200および/または検索装置300を含む外部装置との通信が可能な情報処理装置である。サーバ装置100は、所定のプログラムを実行することにより、ユーザデバイスからユーザ情報および/またはデバイス情報等の情報を取得する。そして、サーバ装置100は、この取得した情報を基に検索装置300から提供された情報検索の結果等を加工して、加工した情報に基づいてユーザデバイス200の動作を制御する。
【0019】
[ユーザデバイス]
ユーザデバイス200は、ユーザが使用する装置である。ユーザデバイス200は、例えば、情報処理機能を有する場合、所定のプログラムを実行することにより、サーバ装置100と接続してアシスト情報、ユーザ情報、および/またはデバイス情報を送受信したり、ユーザに対してこれらに関する情報を画面で表示したり、ユーザデバイス200、サーバ装置100、または検索装置300に対する指示を音声や操作で受け付けたりする。また、第1ユーザデバイス200aと第2ユーザデバイス200bとは、例えば、第2ネットワークN2を介して、互いに通信可能に接続されてもよい。
【0020】
ユーザデバイス200は、例えば、スマートフォン、ラップトップ、XRヘッドセット(ヘッドマウントディスプレイを含む)、XRグラス、XRゴーグル、XR用のボディスーツ(スーツ型デバイス)、情報通信機能を備えたスマートウォッチ、有線または無線のイヤホン、情報通信機能を備えたスマートスピーカー、情報通信機能を備えたスマート家電、ロボット等であってもよい。
【0021】
ユーザデバイス200は、例えば、いわゆるスマートカー、またはコネクティッドカー等の情報通信機能を備えた車両、電動アシスト自転車、電動キックボード、または電動車いす等の機器であってもよい。
【0022】
ユーザデバイス200が実行する所定のプログラムは、アシストシステム1専用のアプリケーション(いわゆるネイティブアプリ等)であってもよい。また他の例として、ユーザデバイス200が実行する所定のプログラムは、例えば、ユーザデバイス200にインストールされたサードパーティシステムのアプリケーションプログラム(以下、「サードパーティアプリ」ともいう)であってもよい。サードパーティアプリは、例えば、汎用の端末装置であるユーザデバイス200が標準的に備えるWebブラウザであってもよい。
【0023】
ユーザ情報は、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、ユーザを識別するためのユーザ識別情報、ユーザの氏名、電話番号、住所、メールアドレス、個人番号(マイナンバー)、性別、および/または生年月日等のユーザのいわゆる個人情報を含んでもよい。
【0024】
ユーザ情報は、例えば、ユーザの免許証番号、カード番号、ユーザが保有する口座の口座情報(例えば、口座種別、口座番号、名義等)等を含んでもよい。
【0025】
ユーザ情報は、例えば、ユーザの生体的特徴に関する生体情報(例えば、ユーザの顔画像データ、指紋情報、眼球の虹彩情報又は声紋情報など)を含んでもよい。
【0026】
ユーザ情報は、例えば、位置情報(例えば、GPSデータなど)、Web履歴情報(例えば、閲覧履歴、検索履歴、Cookie情報等)、ユーザデバイス200を含むデバイスの操作履歴を示す操作履歴情報もしくは処理履歴を示す処理履歴情報、および/またはECサイトでの商品またはサービスの購入履歴情報等を含んでもよい。
【0027】
ユーザ情報は、例えば、ユーザの周辺環境を示す情報(以下、「ユーザ環境情報」ともいう)を含んでもよい。
【0028】
ユーザ情報は、例えば、ユーザが有する1以上のユーザデバイス200の中から、(ア)予め登録されたデバイス、(イ)ユーザから都度指定されたデバイス、(ウ)デバイスのステータスに基づいて動的に特定されたデバイスのうちのいずれかのデバイスのデバイス情報の全部または一部に基づいて生成されてもよい。例えば、第1ユーザデバイス200aのデバイス情報に含まれる位置情報を、ユーザの位置情報として用いられてもよい。
【0029】
デバイス情報は、ユーザデバイス200を含む各デバイスに関する情報である。デバイス情報は、例えば、各デバイスを識別するためのデバイス識別情報、デバイスの種類、製品名もしくは製品番号、MACアドレス、IPアドレス、および/または製造番号等を含んでもよい。また、デバイス情報は、例えば、各デバイスにインストールされた1以上のアプリケーションそれぞれに関する情報(例えば、アプリ名、アプリのステータス(例えば、起動中、停止中等)、バージョン、使用する容量、最終使用日時等)を含んでもよい。
【0030】
デバイス情報は、例えば、デバイスの周辺環境を示す情報(以下、「デバイス環境情報」ともいう)を含んでもよい。デバイス環境情報は、例えば、各デバイスの周辺の地図情報(建造物に関する情報を含む)、各デバイスの周辺の気象情報、各デバイスの周辺で行われているイベントに関する情報(以下、「イベント情報」ともいう)、および/または株価情報等を含む。なお、各デバイスの周辺とするエリア(以下、「周辺エリア」ともいう)は、例えば、デバイスの位置情報(GPSデータ)を中心として半径500m以内をデバイスの周辺エリアとして判定されたものであってもよい。また、デバイスの種類に応じて周辺エリアの判定方法を変更されてもよい。
【0031】
デバイス環境情報は、例えば、デバイスがマイクを備える場合、このマイクにより所定期間収音された音声から生成された音声データを含んでもよい。
【0032】
デバイス情報は、例えば、デバイスとサーバ装置100もしくは他のデバイスとの間における、通信状態(例えば、通信可、通信遅延、不安定、または通信不可等)、TCPの状態、および/または通信速度等を含んでもよい。このデバイスとサーバ装置100もしくは他のデバイスとの間の通信状態を、以下、単に「デバイスの通信状態」ともいう。
【0033】
ユーザ情報とデバイス情報とは、ユーザ識別情報とデバイス識別情報等により対応付けれてサーバ装置100の記憶部130に記憶されてもよい。
【0034】
[ネットワーク]
第1ネットワークN1は、広域通信網のネットワークであり、インターネット、移動体通信網、電話回線を含む。また、第1ネットワークN1は、例えば、3G(3rd Generation)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、またはLTE(登録商標)(Long Term Evolution)回線などを用いた無線通信方式を用いてもよい。
【0035】
第2ネットワークN2は、近距離通信のネットワークであり、第1ユーザデバイス200aと第2ユーザデバイス200bとの間を双方向または単一方向の接続をするための通信ネットワークである。第2ネットワークN2は、例えば、NFC(Near Field Communication)等の電磁誘導等を利用した10cm程度の至近距離での無線通信、Bluetooth(登録商標)または赤外線通信等の10m程度の近距離無線通信を実現するネットワークを含む。また、第2ネットワークN2は、例えば、Wi-Fi(登録商標)規格に準拠した無線LANを含んでもよく、ルータ(不図示)が中継することで、複数のユーザデバイス200間の接続を実現させる。
【0036】
[検索装置]
検索装置300は、第1ネットワークN1を介して、サーバ装置100および/またはユーザデバイス200を含む外部装置との通信が可能な情報処理装置である。検索装置300は、所定のプログラムを実行することにより、アクセス可能な情報の中から所定の情報を検索し、この検索の結果を外部装置に提供する。また、検索装置300は、この検索の結果に基づいて、対象となるユーザのユーザ情報に基づいてこのユーザの行動に対するリコメンドを示す情報を生成して、提供してもよい。
【0037】
<2.概要>
図2を参照して、アシストシステム1の概要の一例を説明する。本例では、スポーツの試合A(チームBとチームCの対戦)の観戦を競技場aで行っているユーザに対して、この試合Aの選手に対する応援をアシストシステム1が支援する例を説明する。また、本例では、第1ユーザデバイス200aをスマートフォン、第2ユーザデバイス200bをARヘッドセットとする。
【0038】
図2に示すように、アシストシステム1では、サーバ装置100が、検索装置300およびユーザデバイス200と連携して、ユーザに対して、このユーザの行動を支援する機能(以下、「行動アシスト機能」ともいう)を提供する。アシストシステム1は、以下の機能を備える。
・ユーザ情報取得機能:ユーザの状況を把握して、把握した状況、もしくは把握した状況に基づいて推測したユーザのニーズに基づいて検索装置300に対して検索およびリコメンドを指示する。
・検索リコメンド取得機能:ユーザ情報取得機能の指示により提供された検索の結果およびリコメンド情報を取得する。
・デバイス情報取得機能:ユーザデバイス200の周辺環境等を把握する。
・アシスト情報生成機能:各デバイスに応じて最適化されたアシスト情報によりユーザデバイス200に動作を指示する。
【0039】
(1)第1ユーザデバイス200aは、ユーザ情報を提供するため、サーバ装置100にユーザ情報を送信する。サーバ装置100のユーザ取得部111aは、第1ユーザデバイス200aから、送信されたユーザ情報を取得する。本例において、ユーザ情報は、競技場a周辺(競技場a内を含む)にユーザいることを示すユーザの位置情報を含むものとする。なお、ユーザ情報は、ユーザの位置情報に代えてもしくは併せて、スポーツAの試合の観戦チケットのユーザによる購入履歴を示す購入履歴情報を含んでもよい。
【0040】
(2)サーバ装置100の検索指示部113aは、アクセス可能な情報の中からアシスト情報を検索する機能を備える検索装置300に対して、上記取得したユーザ情報に基づいて、アシスト情報の検索の指示を行う。検索指示部113aは、例えば、ユーザの位置情報に基づいて、検索装置300に対して、検索時点において競技場aで行われているイベントに関するイベント情報の検索および/またはリコメンドを指示する。
【0041】
検索指示部113aは、例えば、イベント情報の検索および/またはリコメンドを指示にあたって、ユーザの検索時点のニーズを推測してもよい。検索指示部113aは、例えば、ユーザ情報にWebの検索履歴が含まれる場合、このWebの検索履歴に「チームB」および「応援歌」というキーワードを所定の回数を超えて検索している場合、「試合Aの観戦においてチームBの応援歌を歌いたい」というニーズがあると推測してもよい。
【0042】
(3)検索装置300は、イベント情報として、Webで公開されている情報から、競技場aで現在行われている試合Aに関する情報を抽出する。この抽出された試合Aに関する情報は、アシスト情報として情報検索された結果を示す情報(以下、「検索結果情報」ともいう)の一態様である。また、検索装置300は、この抽出された試合Aに関する情報に基づいて、ユーザの応援に対するリコメンドを示す情報(以下、「リコメンド情報」ともいう)を生成してもよい。
【0043】
試合Aに関する情報は、例えば、試合Aの概要(例えば、開催地、開催日時、対戦するチーム、トーナメント戦の場合のn回戦(n:自然数)等の段階等)、試合Aに出場する各チームに関するチーム情報(例えば、チーム名、チームの応援歌、チームカラー等)、および/または各チームの出場選手それぞれに関する選手情報(例えば、選手のプロフィール、選手の登場曲等)等を含んでもよい。また、試合Aに関する情報は、進行中の試合Aの経過情報(例えば、ある時点における各チームの得点、試合Aの進捗、試合Aのセグメント(例えば、試合の前半戦および後半戦等)ごとの勝敗、ハイライト等)を含んでもよい。
【0044】
リコメンド情報は、アクセス可能な情報から抽出された検索結果情報(アシスト情報)に基づくユーザの行動に対するリコメンドを示す情報である。リコメンド情報は、例えば、ユーザ情報に基づいて、検索結果情報をユーザに合わせるように加工した情報であってもよい。例えば、ユーザ情報に含まれるWebの検索履歴において所定の頻度を超えて検索されている選手名がある場合、このよく検索されている選手名が示す選手の情報を、同じチームの他の選手の情報より優先させるよう加工してもよい。
【0045】
(4)サーバ装置100の結果取得部111bは、検索装置300から、この抽出された試合Aに関する情報を取得する。また、検索結果情報は、検索の結果として抽出された試合Aに関する情報に基づくリコメンド情報を含んでもよい。
【0046】
(5)第2ユーザデバイス200bは、第2ユーザデバイス200bのデバイス情報(以下、「第2デバイス情報」ともいう)を提供するため、サーバ装置100に第2デバイス情報を送信する。サーバ装置100のデバイス取得部111cは、第2ユーザデバイス200bから、送信された第2デバイス情報を取得する。本例において、第2デバイス情報は、デバイスの種類(VR/ARヘッドセット)、およびデバイス環境情報を含むものとする。
【0047】
(6)サーバ装置100の動作指示部113bは、第2ユーザデバイス200bに対する検索結果情報の最適化をするため、デバイス情報に基づいて、試合Aに関する情報を加工する。動作指示部113bは、例えば、デバイス情報のデバイスの種類がARヘッドセットを示す場合、試合Aに関する情報を現実空間と組み合わせる拡張現実として表示するため、試合Aに関する情報を試合Aの観戦にあたって邪魔にならないように要約したり(具体的には、テキストの文字数を所定の数以内におさまるようカットする等)、画像であればヘッドセットのディスプレイから観える試合風景とあわせて見え易いよう明度およびコントラストを変更したり、ユーザが好きな選手が所属するチームBの応援歌を歌えるように応援歌に関する情報(例えば、歌詞等)を優先的に表示させたりしてもよい。この優先的に表示させるとは、例えば、抽出された1以上の情報の中で表示させる順序を最先にしたり、表示を強調したりすることであってもよい。他方、第1ユーザデバイス200aのようにデバイス情報のデバイスの種類がスマートフォンを示す場合には、動作指示部113bは、表示対象の試合Aに関する情報を加工せずに、検索装置300の検索により抽出されたままの状態としてもよい。
【0048】
動作指示部113bは、例えば、ユーザ情報に購入履歴情報が含まれる場合、購入した座席に応じてチーム情報および/または選手情報を加工してもよい。具体的には、動作指示部113bは、中央のグラウンドから遠い位置に配置されている座席(例えば、3階席等)であれば、試合Aに出場しているチームの選手の顔写真の画像データを拡大させてもよい。
【0049】
(7)サーバ装置100の動作指示部113bは、上記(6)で加工した試合Aに関する情報に基づいて、第2ユーザデバイス200bに対する動作の指示を行う。具体的には、動作指示部113bは、この動作の指示として、上記の要約した情報を第2ユーザデバイス200bのディスプレイに表示させる表示情報を生成し、この生成した表示情報を第2ユーザデバイス200bに後述する送信部121に送信させてもよい。また、動作指示部113bは、動作の指示として、上記(6)で加工した試合Aに関する情報をそのまま第2ユーザデバイス200bに送信してもよい。また、動作指示部113bは、試合Aに関する情報が試合Aの経過情報を含む場合、試合Aの進行に応じて第2ユーザデバイス200bに動作を指示してもよい。具体的には、動作指示部113bは、1つのセグメントが開始する段階でこのセグメントに出場する選手それぞれの登場曲に関する情報を表示させるよう第2ユーザデバイス200bに指示してもよい。
【0050】
(8)第2ユーザデバイス200bは、サーバ装置100から受け付けた上記(7)の動作の指示に基づいて、動作する。具体的には、第2ユーザデバイス200bは、サーバ装置100から送信された表示情報を自装置のディスプレイに表示させたり、音声を出力させたりしてもよい。
【0051】
上記構成のもと、アシストシステム1は、ユーザデバイス200ごとに検索結果情報(リコメンド情報を含む)を最適化し、この最適化した情報でユーザデバイス200の動作を指示することで、ユーザデバイス200を介してユーザの行動を支援することができる。このため、ユーザの行動を支援するにあたって、情報検索の結果やリコメンド情報をユーザに応じた態様で用いることができる。
【0052】
<3.機能構成>
図3を参照して、本実施形態に係るサーバ装置100の機能構成を説明する。図3に示すように、サーバ装置100は、制御部110と、通信部120と、記憶部130と、を備える。
【0053】
制御部110は、取得部111と、判定部112と、指示部113と、を備える。
【0054】
[取得部]
取得部111は、ユーザデバイス200、および/または検索装置300等の装置から、サイクリックにまたはイベントドリブンで、各種指示および各種情報を取得する。取得部111が各種情報等を取得する態様に関してはどのような態様でもよい。取得部111は、例えば、検索装置300から、検索結果情報を示すファイルを受信してもよい。また、取得部111は、例えば、ユーザデバイス200から、Webブラウザの画面に対してユーザからユーザ情報が入力された際、この入力されたユーザ情報を示すメッセージを随時受信してもよい。また、取得部111は、例えば、取得先の装置が実装するAPIに各種情報の参照を指示して、その参照の結果として各種情報を取得してもよい。また、取得部111は、APIを含むSDKのライブラリを利用して、各種情報を取得してもよい。
【0055】
取得部111は、ユーザ取得部111aを備える。ユーザ取得部111aは、ユーザデバイス200、その他の外部装置(例えば、サードパーティのクラウド型データベースシステムの装置等)、および/または記憶部130から、ユーザ情報を取得する。
【0056】
ユーザ取得部111aは、例えば、ユーザデバイス200の中から、ユーザの状況の把握のために用いるデバイスを特定してもよい。具体的には、ユーザ取得部111aは、上記(ア)~(ウ)で示すデバイスを特定してもよい。ユーザ取得部111aは、この特定されたデバイスまたは記憶部130から、このデバイスのデバイス情報の少なくとも一部をユーザ情報として取得してもよい。
【0057】
取得部111は、結果取得部111bを備える。結果取得部111bは、指示対象の検索装置300から、検索指示部113aにより指示した検索の結果を示す検索結果情報を取得する。
【0058】
取得部111は、デバイス取得部111cを備える。デバイス取得部111cは、ユーザデバイス200に関するデバイス情報を取得する。
【0059】
[判定部]
判定部112は、各種情報に基づいて、ユーザの状況を判定する。判定部112は、例えば、ユーザの位置情報、ユーザデバイス200を含む1以上のデバイスの操作履歴情報、およびユーザの周辺環境を示す情報の少なくともいずれかをユーザ情報が含む場合、このユーザ情報に基づいて、ユーザデバイス200を利用するユーザの状況を判定する。具体的には、判定部112は、ユーザの位置情報が競技場a周辺にいることを示し、かつ操作履歴情報が第2ユーザデバイス200bの起動操作をしたことを示す場合、ユーザの状況を「ユーザは競技場aにいる」および「ユーザは第2ユーザデバイス200bを使用している」と判定してもよい。
【0060】
[指示部]
指示部113は、ユーザデバイス200、および/または検索装置300等の装置に対して、各種動作の指示を行う。指示部113が各種動作を指示する態様に関してはどのような態様でもよい。例えば動作が表示であれば、指示部113は、ユーザデバイス200のディスプレイに表示させる表示情報を生成し、ユーザデバイス200に表示情報を送信してもよい。また他の例として動作が音声出力であれば、指示部113は、検索装置300から検索結果情報として取得した音声ファイル(または音声ファイルへのリンク)をユーザデバイス200に送信してもよい。また他の例としてユーザデバイス200がロボットであり動作がアームの可動であれば、このロボットが受信可能なフォーマットに合わせて可動のための指示を示すパラメータをメッセージにセットして、このメッセージをロボットに送信してもよい。
【0061】
指示部113は、検索指示部113aを備える。検索指示部113aは、検索装置300に対して、ユーザ情報に基づいて、アシスト情報の検索の指示を行う。具体的には、検索指示部113aは、検索の指示として、検索条件を含む情報を生成し、この情報を検索装置300に送信してもよい。
【0062】
検索指示部113aは、例えば、判定部112により判定されたユーザの状況に基づいて、アシスト情報の検索の指示を行ってもよい。具体的には、ユーザの状況を「ユーザは競技場aにいる」と判定部112により判定された場合、検索指示部113aは、競技場aで現在行われているイベントを検索する指示を送信してもよい。
【0063】
上記構成によれば、ユーザの状況に合わせてアシスト情報を検索装置300に検索させることができる。このため、ユーザの状況にふまえたユーザ行動の支援を実現させることができる。
【0064】
検索指示部113aは、例えば、推測部113a1を備えてもよい。推測部113a1は、ユーザ情報に基づいて、ユーザのニーズを推測する。
【0065】
指示部113は、動作指示部113bを備える。動作指示部113bは、デバイス情報と検索結果情報とに基づいて、ユーザデバイス200に対する動作の指示を行う。動作指示部113bは、例えば、ユーザデバイス200がロボットの場合、このロボットが受信および読み取り可能なI/Fにそって動作の指示を示すメッセージを生成し、このメッセージをこのロボットに対して送信部121に送信させてもよい。
【0066】
上記構成によれば、ユーザデバイス200と検索結果情報に基づいてユーザデバイス200の動作を指示することができる。このため、単に検索結果情報に基づいてユーザデバイス200に対して画一的に動作を指示するよりも、ユーザデバイス200それぞれに適した形で動作を指示することができる。よって、ユーザデバイス200を有するユーザに応じた支援をすることができる。したがって、ユーザの行動を支援するにあたって、情報検索の結果やリコメンド情報をユーザに応じた態様で用いることができる。
【0067】
動作指示部113bは、例えば、デバイス情報に基づいて検索結果情報を加工してもよい。そして、動作指示部113bは、ユーザデバイス200に対する動作の指示として、この加工した検索結果情報をユーザデバイス200に対して送信部121に送信させてもよい。また、動作指示部113bは、例えば、ユーザデバイス200が働きかけることができるユーザの五感に合わせて、検索結果情報を加工してもよい。具体的には、ユーザデバイス200が働きかけることができる五感が視覚のみであれば、ユーザデバイス200(例えば、スピーカーが備わっていないタブレット等)のディスプレイに表示させる表示情報として検索結果情報を加工してもよい。また、ユーザデバイス200が働きかけることができる五感が触覚であれば、ユーザデバイス200(例えば、ロボットまたはXR用のボディスーツ等)をユーザの身体に触れさせるように動作させるためのパラメータ情報として検索結果情報を加工してもよい。
【0068】
上記構成によれば、ユーザデバイス200に応じて検索結果情報を変えることができる。
このため、種類の異なるユーザデバイス200に同じ検索結果情報を同じように適用するのではなく、ユーザデバイス200それぞれに合わせた形の検索結果情報を適用することができる。
【0069】
動作指示部113bによる検索結果情報の加工は、匿名加工であってもよく、例えば、ユーザ情報のデータ項目の削除もしくはセル値の削除、ユーザ情報の全部もしくは一部を抽象化、上位概念化若しくは数値による短縮化によって置き換える一般化(仮名化)、トップ(ボトム)コーディング、データ交換、および/またはノイズ(誤差)の付加等を対象のユーザ情報に施すことであってもよい。
【0070】
動作指示部113bは、例えば、加工情報を記憶する記憶部130を参照し、加工情報にさらに基づいて、検索結果情報を加工してもよい。加工情報は、例えば、以下のような情報に応じて検索結果情報を加工する方法を示してもよい。
・デバイス情報に含まれるデバイスの種類
・デバイス情報に含まれるデバイス環境情報に示されるデバイスの周辺環境
【0071】
このような構成によれば、デバイスの種類に合わせて検索結果情報を加工することができる。このため、デバイスの種類およびデバイスの周辺環境に応じて最適化された検索結果情報をユーザデバイス200の動作指示に利用することができる。
【0072】
動作指示部113bは、例えば、ユーザデバイス200が複数存在する場合、複数のユーザデバイス200のそれぞれに検索結果情報による動作(言い換えれば、役割)を割り振ってもよい。例えば、ユーザデバイス200がXRグラス(マイクを備える)とワイヤレスイヤホンの2台存在する場合、動作指示部113bは、XRグラスには表示のみによる動作を、ワイヤレスイヤホンには音声出力による動作をするようそれぞれに指示してもよい。例えば、マイクを備えるXRグラスに音声データを含む検索結果情報を動作の指示として送信する場合、このマイクからも音声が不必要に出力されてしまい、ワイヤレスイヤホンから出力される音声と重複してしまうことが考えられる。このような構成によればユーザデバイス200が複数存在する場合、それぞれに適した動作を割り振ることができるため、冗長な動作を抑止することができる。
【0073】
<アシスト例>
ここで、図4を参照して、サーバ装置100が提供する行動アシスト機能による支援の例について説明する。図4のNo.1~3に示すように、ユーザの日常生活においてもイベントにおいてもユーザデバイス200を用いてユーザの行動を支援することができる。
【0074】
例えば、No.1に示す例では、サーバ装置100のユーザ取得部111aは、第1ユーザデバイス200aからユーザ情報を取得する。判定部112は、レッスン予約の日時の所定時間内にシステム時刻が近づいた際に、ユーザの状況として、ユーザの位置情報から「ユーザはスポーツジムにいる」と判定する。推測部113a1は、判定したユーザの状況およびユーザ情報に基づいて、「スポーツジムで大腿四頭筋を鍛えたい」というニーズを推測する。検索指示部113aは、この推測されたニーズを検索条件(例えば、「ジム」、「大腿四頭筋」、および「鍛え方」というキーワードによる条件等)として、検索装置300に情報検索の指示を行う。検索装置300は、大腿四頭筋の鍛え方を紹介する紹介ブログの情報(テキスト情報と動画データを含む)を抽出し、検索結果情報としてサーバ装置100に送信する。結果取得部111bは、この送信された紹介ブログの情報を取得する。
【0075】
サーバ装置100のデバイス取得部111cは、第1ユーザデバイス200aから、第1ユーザデバイス200a(スマートフォン)および第2ユーザデバイス200b(ワイヤレスイヤホン)のそれぞれのデバイス情報を取得する。動作指示部113bは、第1ユーザデバイス200aのデバイスの種類に応じて、第1ユーザデバイス200aに対する加工として、上記紹介ブログの動画データのみとなるよう抽出する。また、動作指示部113bは、第2ユーザデバイス200bのデバイスの種類に応じて、第2ユーザデバイス200bに対する加工として、上記紹介ブログのテキスト情報を音声出力させるよう音声データに変換する。動作指示部113bは、動作の指示として、この加工された上記紹介ブログの情報を、第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bに送信する。
【0076】
[通信部]
図3に戻って説明を続ける。通信部120は、第1ネットワークN1を介して、ユーザデバイス200または検索装置300との間で、ユーザ情報またはデバイス情報等の各種情報を送受信する。通信部120は、例えば、ユーザデバイス200の通信状態を取得するために、ユーザデバイス200に疎通確認のためのコマンド(例えば、ipconfigコマンドまたはpingコマンド等)を送信して、その応答を受信してもよい。
【0077】
通信部120は、例えば、送信部121を備えてもよい。送信部121は、動作指示部113bが加工した検索結果情報を、動作の指示として送信してもよい。
【0078】
[記憶部]
記憶部130は、ユーザ情報、デバイス情報および/または加工情報等の各種情報を記憶する。記憶部130は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して各情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、記憶部130は、情報ごとにテーブルを設けて、テーブル間を関連付けて各情報を管理してもよい。
【0079】
<4.動作例>
図5を参照して、アシストシステム1の動作例を説明する。図5は、アシストシステム1におけるユーザ情報の取得からユーザの行動を支援する動作までの相互作用を表すシーケンス図である。なお、以下に示す処理の順番および処理のまとまりは一例であって、適宜、変更されてもよい。また、以下に示す処理の流れは一連でなくてもよく、一部が並列で処理されてもよい。
【0080】
図5に示すように、第1ユーザデバイス200aは、Webブラウザ等のアプリに対してユーザから入力されたユーザ情報を、サーバ装置100に送信する(ステップS10)。本例では、このユーザ情報の一部が、第1ユーザデバイス200aのデバイス情報を兼ねるものとする。サーバ装置100は、第1ユーザデバイス200aからユーザ情報(第1ユーザデバイス200aのデバイス情報を含む)を取得する(ステップS11)。
【0081】
サーバ装置100は、検索装置300に対して、上記取得されたユーザ情報に基づいて、アシスト情報の検索の指示を示す情報を送信する(ステップS12)。検索装置300は、サーバ装置100からの検索の指示を示す情報を受信し、情報検索を実行する(ステップS13)。検索装置300は、実行した情報検索の結果を示す検索結果情報をサーバ装置100に送信する(ステップS14)。サーバ装置100は、検索装置300から検索結果情報を取得する(ステップS15)。
【0082】
サーバ装置100は、第2ユーザデバイス200bに、第2ユーザデバイス200bのデバイス情報を要求する旨を示す情報を送信する(ステップS16)。第2ユーザデバイス200bは、この情報に応じて、自装置のデバイス情報をサーバ装置100に送信する(ステップS17)。サーバ装置100は、第2ユーザデバイス200bからデバイス情報を取得する(ステップS18)。
【0083】
サーバ装置100は、上記第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bのそれぞれから取得されたデバイス情報に基づいて、第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bのそれぞれに合わせるよう、検索結果情報を加工する(ステップS19)。
【0084】
サーバ装置100は、動作の指示として、上記加工された検索結果情報を、第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bのそれぞれに送信する(ステップS20、S21)。第1ユーザデバイス200aおよび第2ユーザデバイス200bは、サーバ装置100から送信された加工された検索結果情報に基づいて、指示された動作を実行する(ステップS22、S23)。
【0085】
<5.ハードウェア構成>
図6を参照して、上述してきたサーバ装置100およびユーザデバイス200をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
【0086】
図6に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、および表示装置813を含む。
【0087】
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、サーバ装置100の制御部110またはユーザデバイス200の制御部(不図示)が備える各機能部などは、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
【0088】
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
【0089】
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するための各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、ユーザ情報および/またはデバイス情報などを登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムまたはデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
【0090】
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイスなどが挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)などのインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
【0091】
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置などがある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
【0092】
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線または無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSBなどのインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
【0093】
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイなどが挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブルなどを介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
【0094】
なお、上記実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
【0095】
また、上記実施の形態で記載されたサーバ装置100が備える構成要素は、記憶装置805に格納されたプログラムがプロセッサ801によって実行されることで、定められた処理が他のハードウェアと協働して実現されるものとする。また、言い換えれば、これらの構成要素は、ソフトウェアまたはファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、「機能」、「手段」、「部」、「処理回路」、「ユニット」、または「モジュール」などとも記載され、またそれぞれに読み替えることができる。
【0096】
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
【0097】
[変形例1]
上記実施形態に係るサーバ装置100が備える各構成の少なくとも一部は、ユーザデバイス200が備えていてもよい。例えば、サーバ装置100が備える行動アシスト機能の全部をユーザデバイス200が備える場合、サーバ装置100を設けずに、ユーザデバイス200のみで実現させてもよい。例えば、ユーザデバイス200が2台存在する場合、第1ユーザデバイス200aが、サーバ装置100が備える行動アシスト機能を有し、第2ユーザデバイス200bからデバイス情報を取得し、第2ユーザデバイス200bに対してユーザの行動を支援するための動作の指示を行ってもよい。
【0098】
[変形例2]
上記実施形態では、現実空間におけるユーザの行動を支援する例を説明したが、本発明の支援をこれに限る趣旨ではない。例えば、アシストシステム1は、仮想空間におけるユーザの行動、すなわち仮想空間におけるプレイヤキャラクタ―またはアバターの行動を支援してもよい。具体的には、サーバ装置100は、ユーザがプレイ中のeスポーツにおいて、プレイヤキャラクタ―のプレイが有利に進むよう、プレイヤキャラクタに対する操作のヒントを検索装置300に検索させてもよい。検索装置300に検索させたヒントを示す情報(検索結果情報)を操作中のユーザデバイス200に合わせて加工して、ユーザデバイス200に出力させてもよい。
【符号の説明】
【0099】
1…アシストシステム、100…サーバ装置、110…制御部、120…通信部、130…記憶部、200…ユーザデバイス、300…検索装置、800…コンピュータ、801…プロセッサ、803…メモリ、805…記憶装置、807…入力I/F部、809…データI/F部、811…通信I/F部、813…表示装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6