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特開2024-155670梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155670
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法
(51)【国際特許分類】
   E04C 5/06 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
E04C5/06
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023141494
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】112115012
(32)【優先日】2023-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523332910
【氏名又は名称】チェン クオ コンストラクション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウ チャン-シュー
(72)【発明者】
【氏名】イェン シュン-イ
(72)【発明者】
【氏名】ホァン ジャ-シュエン
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164AA02
2E164CA02
2E164CA12
(57)【要約】
【課題】梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るあぶみグループは、第一開口部鉄筋ネット及び第二開口部あぶみセットを含んで構成されている。第一開口部鉄筋ネットは中心方向に沿って延伸され、且つ中心方向を部分的に包囲するように細長い凹部形状が形成されることで第一収容部が囲むように形成されている第一本体を備え、第一本体は中心方向に沿って並設されている複数の第一開口部あぶみを含み、且つ第一開口部を有している。第二開口部あぶみセットは中心方向に沿って並設されている複数の第二開口部あぶみを有し、第二開口部あぶみが中心方向をそれぞれ部分的に包囲することで第二収容部が囲むように形成され、第二開口部あぶみは第一開口部とは逆方向を向いている第二開口部を有している。第二開口部あぶみのそれぞれは対応する少なくとも1つの第一開口部あぶみに結合され、第二開口部に少なくとも部分的に分布している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心方向に沿って延伸され、且つ前記中心方向を部分的に包囲するように細長い凹部形状が形成されることで第一収容部を形成する第一本体を含み、前記第一本体は前記中心方向に沿って並設されている複数の第一開口部あぶみを含むと共に第一開口部を有している第一開口部鉄筋ネットと、
前記中心方向に沿って並設されている複数の第二開口部あぶみを有し、これら前記第二開口部あぶみが前記中心方向をそれぞれ部分的に包囲することで第二収容部を形成し、前記第二開口部あぶみのそれぞれは前記第一開口部とは逆方向を向いている第二開口部を有している第二開口部あぶみセットと、を備え、
前記第二開口部あぶみのそれぞれは、少なくともこれら前記第一開口部あぶみの1つに対応し結合されて前記第二開口部に少なくとも部分的に分布し、
且つ、前記第一開口部鉄筋ネットは前記第二開口部を少なくとも部分的に貫通して前記第二収容部に進入するか、或いは、少なくとも部分的な前記第二開口部あぶみが前記第一開口部を貫通して前記第一収容部に進入し、前記第一収容部を前記第二収容部に少なくとも部分的に重畳させることを特徴とするあぶみグループ。
【請求項2】
前記第一開口部鉄筋ネットは、
前記第一本体の一側に接続するように設置されている第一横方向鉄筋と、
前記第一本体の他側に接続するように設置されている第二横方向鉄筋と、
前記第一本体に接続するように設置されていると共に前記第一横方向鉄筋と並設されている第三横方向鉄筋と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のあぶみグループ。
【請求項3】
前記第二開口部あぶみは横方向フック部を有していることを特徴とする請求項2に記載のあぶみグループ。
【請求項4】
前記第一横方向鉄筋、前記第二横方向鉄筋、及び前記第三横方向鉄筋は全て前記第一開口部鉄筋ネットの内側に設置され、これら前記第二開口部あぶみはこれら前記第一開口部あぶみの外側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のあぶみグループ。
【請求項5】
前記第一横方向鉄筋及び前記第三横方向鉄筋は全て前記第一本体の内側に設置され、
前記第二横方向鉄筋は前記第二開口部あぶみの外側に設置され、これら前記第二開口部あぶみはこれら前記第一開口部あぶみの外側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のあぶみグループ。
【請求項6】
前記第一横方向鉄筋及び前記第三横方向鉄筋は全て前記第一本体の外側に設置され、これら前記第二開口部あぶみはこれら前記第一開口部あぶみの内側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のあぶみグループ。
【請求項7】
前記第二横方向鉄筋は前記第二開口部あぶみの内側に設置されていることを特徴とする請求項6に記載のあぶみグループ。
【請求項8】
これら前記第一開口部あぶみのうちの1つの第一ボトムリブの長さが第一長さである場合、これら前記第一開口部あぶみの前記1つのボトムリブがこれら前記第二開口部あぶみの対応するあぶみに重ね接続される長さは前記第一長さ以上且つ前記第一長さの3倍以下となることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項9】
前記第一長さが300~400cmの間であり、且つ前記重ね接続長さは400~700cmの間であることを特徴とする請求項8に記載のあぶみグループ。
【請求項10】
上に向けられる上部開口部を有している上部開口部鉄筋ネットであって、
中心方向にそれぞれ沿って並設される複数の上部開口部あぶみであって、前記上部開口部あぶみの1つ1つが前記中心方向を部分的に包囲することで第一収容部を囲むように形成している複数の上部開口部あぶみと、
複数の前記上部開口部あぶみの一側に接続するように設置されている第一横方向鉄筋と、
複数の前記上部開口部あぶみの他側に接続するように設置されている第二横方向鉄筋と、
複数の前記上部開口部あぶみに接続するように設置されていると共に前記第一横方向鉄筋と並設されている第三横方向鉄筋と、を含む上部開口部鉄筋ネットと、
前記上部開口部とは逆方向を向いている下部開口部を有している下部開口部あぶみセットであって、
前記中心方向に沿って並設されている複数の下部開口部あぶみであって、これら前記下部開口部あぶみが前記中心方向をそれぞれ部分的に包囲することで第二収容部を囲むように形成し、前記下部開口部あぶみのそれぞれは複数の前記上部開口部あぶみの少なくとも1つとそれぞれ重合されるように設置されている複数の下部開口部あぶみを含む下部開口部あぶみセットと、を備え、
前記上部開口部あぶみのそれぞれは、前記下部開口部あぶみの対応する1つに重合されることにより、これら前記下部開口部の対応する少なくとも1つに少なくとも部分的に分布するように設置され、
且つ、前記上部開口部鉄筋ネットは前記下部開口部を少なくとも部分的に貫通して前記第二収容部に進入するか、或いは、少なくとも部分的な前記下部開口部あぶみが前記上部開口部を貫通して前記第一収容部に進入し、前記第一収容部を前記第二収容部に少なくとも部分的に重畳させることを特徴とするあぶみグループ。
【請求項11】
前記上部開口部あぶみのそれぞれは、
第一折り曲げ部を有している第一エレクトバーと、
前記第一折り曲げ部から前記第一エレクトバーに対し折り曲げられると共に第二折り曲げ部まで延伸されている第一ボトムリブと、
前記第二折り曲げ部から前記第一ボトムリブに対向し、且つ前記第一エレクトバーに並列されている第二エレクトバーと、を備え、
前記上部開口部は前記第一ボトムリブの一端に対し形成されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項12】
前記第一エレクトバー、前記第一ボトムリブ、及び前記第二エレクトバーにより前記第一収容部が形成され、前記第一収容部は少なくとも1つの前記メインリブを収容していることを特徴とする請求項11に記載のあぶみグループ。
【請求項13】
前記下部開口部あぶみのそれぞれは、
第三折り曲げ部を有している第三エレクトバーと、
前記第三折り曲げ部から前記第三エレクトバーに対し折り曲げられると共に第四折り曲げ部まで延伸されている第二ボトムリブと、
前記第四折り曲げ部から前記第二ボトムリブに対向し、且つ前記第三エレクトバーに並設されている第四エレクトバーと、を備え、
前記下部開口部は前記第二ボトムリブの一端に対し形成されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項14】
前記第一ボトムリブの長さが第一長さである場合、前記上部開口部あぶみが前記下部開口部あぶみに重ね接続される長さは前記第一長さ以上且つ前記第一長さの3倍以下であることを特徴とする請求項13に記載のあぶみグループ。
【請求項15】
前記第一長さは300~400cmの間であり、前記重ね接続長さは400~700cmの間であることを特徴とする請求項14に記載のあぶみグループ。
【請求項16】
前記第二ボトムリブにより横方向フック部が形成され、前記横方向フック部は少なくとも1つのメインリブに横方向に掛着するために用いられていることを特徴とする請求項13に記載のあぶみグループ。
【請求項17】
前記第一横方向鉄筋、前記第二横方向鉄筋、及び前記第三横方向鉄筋は全て前記上部開口部あぶみの内側に設置され、これら前記下部開口部あぶみはこれら前記上部開口部あぶみの外側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項18】
前記第一横方向鉄筋及び前記第三横方向鉄筋は全て前記上部開口部あぶみの内側に設置され、前記第二横方向鉄筋は前記上部開口部あぶみの外側に設置され、これら前記下部開口部あぶみはこれら前記上部開口部あぶみの外側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項19】
前記第一横方向鉄筋及び前記第三横方向鉄筋は前記上部開口部あぶみの内側に設置され、前記第二横方向鉄筋は前記上部開口部あぶみの外側に設置されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項20】
前記第一横方向鉄筋及び前記第三横方向鉄筋は全て前記上部開口部あぶみの外側に設置され、これら前記下部開口部あぶみはこれら前記上部開口部あぶみの内側にそれぞれ設置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のあぶみグループ。
【請求項21】
前記第二横方向鉄筋は前記下部開口部あぶみの内側に設置されていることを特徴とする請求項20に記載のあぶみグループ。
【請求項22】
2つの第一メインリブを平行するように設置するステップと、
複数のあぶみを2つの前記第一メインリブに順次掛着し、前記あぶみは並列する2つのエレクトバー及び前記2つのエレクトバーの底端に接続されているボトムリブを含むステップと、
請求項1乃至5の何れかに記載の前記あぶみグループの前記第一開口部鉄筋ネットを複数の前記ボトムリブに設置するステップと、
前記第一開口部を通し複数の第二メインリブを前記第一収容部に設置するステップと、
複数の第三メインリブを平行するように設置すると共に前記第一開口部に対応させ、且つ2つの前記第一メインリブと並設するステップと、
対応する前記第一開口部あぶみに結合されるように、これら前記第二開口部あぶみをそれぞれ設置し、且つこれら前記第二開口部あぶみを複数の前記第三メインリブに横方向に掛着するステップと、
複数のあぶみキャップを前記第二開口部あぶみセット及び前記あぶみに設置し、前記あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップと、を含むことを特徴とする梁補強システムの製造方法。
【請求項23】
前記梁補強システムは相互に接続されている第一部分及び第二部分を含み、これら前記あぶみグループを掛着するステップは、
複数のあぶみを前記第一部分及び前記第二部分に掛着するステップと、
これら前記あぶみグループを前記第二部分に設置するステップと、を含むことを特徴とする請求項22に記載の梁補強システムの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あぶみグループ(stirrup group)に関し、更に詳しくは、梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法(Stirrup group for beam reinforcement system and manufacturing method of beam reinforcement system)に関する。
【背景技術】
【0002】
国内の現行のあぶみはメインリブに固定するように結束し、鉄筋コンクリート構造の鉄筋主構造を構成するために用いられている。あぶみは鉄筋コンクリート柱において様々な重要な役割を果たしている。例えば、せん断力に対する抵抗、メインリブの座屈の防止、及びコア領域内でのコンクリートの拘束等である。従来技術によるあぶみ構造は同じ水平面のメインリブの横断面に覆設可能であり、これによってメインリブの横断面方向上で平均的な拘束力を獲得するほか、メインリブの縦方向に沿って延伸される拘束力が平均的に分散される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、あぶみを架設した後に残りのメインリブを設置するのは不便であり、往々にして多くの費用と時間を費やすことになった。このため、従来技術の問題を解決し、施工の利便性を高め、工期を短縮するあぶみ構造が必要であった。
【0004】
そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を採用することによって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0005】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明は、梁補強システムの製造にかかる工期を短縮する梁補強システム用あぶみグループを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様によれば、梁補強システム用あぶみグループが提供される。
本発明に係るあぶみグループは、第一開口部鉄筋ネット及び第二開口部あぶみセットを備えている。第一開口部鉄筋ネットは、第一開口部鉄筋ネットが中心方向に沿って延伸され、且つ部分的に包囲するように細長い凹部形状が形成されることで第一収容部が囲むように形成される第一本体を含み、第一本体は前記中心方向に沿って並設される複数の第一開口部あぶみを含み、且つ第一開口部を有している。第二開口部あぶみセットは、中心方向に沿って並設されている複数の第二開口部あぶみを有し、これら前記第二開口部あぶみが前記中心方向をそれぞれ部分的に包囲することで第二収容部が囲むように形成されている。第二開口部あぶみのそれぞれは第二開口部を有し、第二開口部あぶみセットは中心方向に沿って延伸され、且つ前記中心方向を部分的に包囲するように細長い凹部形状が形成されることで第二収容部が囲むように形成され、且つ第二開口部は第一開口部とは逆方向を向いている。第二開口部あぶみセットのそれぞれは第一開口部鉄筋ネットの対応する少なくとも1つと結合され、第一開口部鉄筋ネットの少なくとも一部分は第二開口部に分布し、第一開口部鉄筋ネットの少なくとも一部分は第二開口部を貫通して第二収容部に進入するか、少なくとも部分的な第二開口部あぶみが第一開口部を貫通して第一収容部に進入し、第一収容部が第二収容部に少なくとも部分的に重畳する。
【0007】
本発明に係るあぶみグループの別の態様は、上部開口部を有している上部開口部鉄筋ネット及び下部開口部を有している下部開口部あぶみセットを備えている。上部開口部は下部開口部とは逆方向を向いている。上部開口部鉄筋ネットは、中心方向にそれぞれ沿って並設されている複数の上部開口部あぶみと、第一横方向鉄筋と、第二横方向鉄筋と、を含む。第一横方向鉄筋は複数の上部開口部あぶみの一側に接続するように設置され、第二横方向鉄筋は複数の上部開口部あぶみに接続するように設置され、且つ第一横方向鉄筋の他側に対向し、第三横方向鉄筋は複数の上部開口部あぶみに接続するように設置され、且つ第一横方向鉄筋と並設されている。
【0008】
下部開口部あぶみセットは複数の下部開口部あぶみを備えている。上部開口部あぶみは下部開口部あぶみに結合されるように設置され、上部開口部あぶみは下部開口部に少なくとも部分的に分布している。
【0009】
また、上記目的を達成するための本発明の梁補強システムの製造方法は、以下のステップを含む。
2つの第一メインリブを平行するように設置するステップ。複数のあぶみを2つの第一メインリブに順次掛着し、あぶみは、並列する2つのエレクトバー及び2本のエレクトバーの底端に接続されているボトムリブを含むステップ。あぶみグループの第一開口部鉄筋ネットを複数のボトムリブに設置するステップ。第一開口部により複数の第二メインリブを複数のボトムリブ及び第一開口部鉄筋ネットの第一ボトムリブに設置し、且つ第一開口部鉄筋ネットの収容部により複数の第二メインリブに収容され、これら前記第二メインリブ及びこれら前記第三横方向鉄筋を並設するステップ。複数の第三メインリブを第二開口部あぶみセットの上部に覆設し、2つの第一メインリブ及びこれら前記第三メインリブを並設し、且つ第二開口部あぶみセットの横方向フック部により複数の第三メインリブに横方向に掛着するステップ。第一開口部鉄筋ネットに結合されるあぶみグループの第二開口部あぶみセットを設置するステップ。及び、複数のあぶみキャップを第一開口部鉄筋ネットに設置し、あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
図2】本発明の第1実施例に係るあぶみグループの側面を示す概略図である。
図3】本発明第2実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
図4】本発明の第3実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
図5】本発明の第4実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
図6】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップを示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(一)を示す概略状態図である。
図8】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(二)を示す概略状態図である。
図9】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の詳細なステップを示すフローチャートである。
図10】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の詳細なステップを示す概略状態図である。
図11】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(三)を示す概略状態図である。
図12】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(四)を示す概略状態図である。
図13】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(五)を示す概略状態図である。
図14】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(六)を示す概略状態図である。
図15】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(七)を示す概略状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0012】
本発明は梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法を提供する。まず、以下に図1図2を参照しながら本発明のあぶみグループを実施する第1実施例について詳述する。
[第1実施例]
【0013】
図1図2に示す如く、本発明に係るあぶみグループ100は、第一開口部鉄筋ネット10及び第二開口部あぶみセット20を備えている。第一開口部鉄筋ネット10は、第一本体101と、第一横方向鉄筋12と、第二横方向鉄筋13と、第三横方向鉄筋14と、を含む。第一本体101は中心方向Xに沿って延伸され、中心方向Xを部分的に包囲するように細長い凹部形状を形成することで第一収容部102が囲むように形成され、且つ第一開口部11を有している。具体的には、第一本体101は中心方向Xに沿って並列されている複数の第一開口部あぶみ19を備え、第一開口部11は第一開口部鉄筋ネット10の第二開口部あぶみセット20に向けられる一面に位置し、且つ図1に示す中心方向X及びラジアル方向Yがある平面に位置している。第一開口部11を貫通した後に第一収容部102に進入する。第一横方向鉄筋12は第一開口部鉄筋ネット10の一側に接続するように設置され、例えば、図1に示す中心方向Xに沿って延伸されて第一本体101に設置されている第一収容部102に位置し、且つ第一開口部11の第一収容部102の底部に対向している。第二横方向鉄筋13は第一開口部鉄筋ネット10の他側に接続するように設置され、例えば、図1に示す中心方向Xに沿って延伸されて第一本体101に設置されている第一収容部102の側辺に位置している。第三横方向鉄筋14は第一開口部鉄筋ネット10の一側に接続するように設置されると共に第一横方向鉄筋12と並設されている。すなわち、第三横方向鉄筋14及び第一横方向鉄筋12は第一開口部鉄筋ネット10の同じ一側に設置され、且つ第三横方向鉄筋14及び第一横方向鉄筋12は中心方向X及びラジアル方向Yがある平面上で並列されている。好ましくは、横方向鉄筋のそれぞれはスポット溶接方式で第一本体101に接続されているが、本発明はこれに限られない。
【0014】
第二開口部あぶみセット20は、相互に分離可能な方式で中心方向Xに沿って並列されている複数の第二開口部あぶみ28を有している。第二開口部あぶみ28のそれぞれが中心方向Xをそれぞれ部分的に包囲するように細長い凹部形状を形成することで第二収容部202が囲むように形成されている。具体的には、第二開口部あぶみ28のそれぞれは第一開口部11とは逆方向を向いている第二開口部21をそれぞれ有し、且つ第二開口部21は第二開口部あぶみセット20の第一開口部鉄筋ネット10に向けられた一面に分布し、且つ図1に示す中心方向X及びラジアル方向Yがある平面に位置している。第二開口部21を貫通した後に第二収容部202に進入する。また、第二開口部21は第一開口部11とは逆方向を向き、横方向フック部24は第二開口部あぶみ28の底部に位置し、少なくとも1つのメインリブに掛着されている。
【0015】
第一開口部鉄筋ネット10は第二開口部あぶみセット20に結合されることで第二開口部21に少なくとも部分的に分布している。具体的には、第一本体101が第二開口部あぶみ28に結合されると、第一本体101の少なくとも一部分が第二開口部21を貫通して第二収容部202に進入するか、少なくとも部分的な第二開口部あぶみ28が第一開口部11を貫通して第一収容部102に進入し、第一収容部102が前記第二収容部202に少なくとも部分的に重畳する(図2参照)。
【0016】
図2に示す実施例では、第一横方向鉄筋12、第二横方向鉄筋13、及び第三横方向鉄筋14は全て第一本体101の内側に設置され、第二開口部あぶみ28は第一開口部あぶみ19の外側に設置されている。具体的には、第一本体101が第二開口部あぶみ28に結合されると、第一本体101の内側の第一横方向鉄筋12、第二横方向鉄筋13、及び第三横方向鉄筋14が全て第一本体101及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間内に対して設置され、第二開口部あぶみ28は相互に分離する方式で並列され、横方向鉄筋が未設置である。このようにすることで、横方向鉄筋のそれぞれが組み立て時に相互に干渉する状況を減少させ、組み立ての利便性を高めている。また、第二開口部あぶみ28のそれぞれが第一開口部あぶみ19の対応する少なくとも1つにそれぞれ重合されているため、設計の柔軟性が高まっている。
【0017】
また、図1図2に示す如く、第一開口部鉄筋ネット10が有している第一開口部11は上に向けられている上部開口部であり、第二開口部あぶみセット20が有している第二開口部21は下に向けられている下部開口部である。よって、第一開口部あぶみ19は上部開口部あぶみであり、且つ第一エレクトバー16と、第一ボトムリブ17と、第2本のエレクトバー18と、を備えている。第一エレクトバー16は第一折り曲げ部161を有し、第一ボトムリブ17は第一折り曲げ部161から第一エレクトバー16に対し折り曲げられると共に第二折り曲げ部171まで延伸されている。第2本のエレクトバー18は第二折り曲げ部171から第一ボトムリブ17に対し折り曲げられ、且つ第一エレクトバー16と並列されている。上部開口部11は第一ボトムリブ17の一端に対し形成されている開口部である。一方で、第一エレクトバー16、第一ボトムリブ17、及び第2本のエレクトバー18の間には第一収容部102が囲むように形成されている。
【0018】
第二開口部あぶみ28は、第三エレクトバー25と、第二ボトムリブ26と、第四エレクトバー27と、を含んで構成されている。第三エレクトバー25は第三折り曲げ部251を有し、第二ボトムリブ26は第三折り曲げ部251から第三エレクトバー25に対し折り曲げられると共に第四折り曲げ部261まで延伸されている。第四エレクトバー27は第四折り曲げ部261から第二ボトムリブ26に対し折り曲げられ、且つ第三エレクトバー25と並設されている。下部開口部21は第二ボトムリブ26の一端に対し形成されている開口部である。一方で、第二ボトムリブ26には、少なくとも1つのメインリブに横方向に掛着するために用いられている横方向フック部が形成されている。上述したエレクトバー及びボトムリブのそれぞれの間の接続関係は、好ましくは、一体成形されて折り曲げられる方式で形成され、横方向鉄筋のそれぞれはスポット溶接方式によりエレクトバーまたはボトムリブのそれぞれに接続されているが、本発明はこれに限られない。
【0019】
本実施例において、第一ボトムリブ17は第一長さL1を有し、上部開口部あぶみが下部開口部あぶみ28に重ね接続される長さL2は、好ましくは第一長さL1以上且つ第一長さL3の3倍以下である。より詳しくは、第一長さL1は、好ましくは、300~400cmの間であり、第二長さL2は、好ましくは、300~700cmの間である。ただし、本発明の第一長さL1及び重ね接続長さL2はこれに限られない。
[第2実施例]
【0020】
図3に示す如く、第2実施例の第1実施例との相違点について、第二開口部あぶみ28(第二ボトムリブ26)のサイズ及び第二横方向鉄筋13の設置位置にある。第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は全て第一開口部鉄筋ネット10の内側に設置され、第二横方向鉄筋13は第一開口部あぶみ19の外側に設置されている。第二開口部あぶみ28は第一開口部あぶみ19の外側に設置され、よって、第二横方向鉄筋13の設置位置に基づいて第二ボトムリブ26の広い第二開口部あぶみ28を選択する。具体的には、第一開口部あぶみ19が第二開口部あぶみ28に結合されると、第二横方向鉄筋13が第一開口部あぶみ19と第二開口部あぶみ28との間の外に挟着されるように設置され、第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は共に第一開口部あぶみ19及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間内に対して設置されている。
[第3実施例]
【0021】
図4に示す如く、第3実施例の第1実施例との相違点について、第一開口部あぶみ19と下部開口部あぶみ28との間の結合方式にある。第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は第一開口部あぶみ19の内側に設置され、第二横方向鉄筋13は第一開口部あぶみ19の外側に設置されている。具体的には、第一開口部あぶみ19が第二開口部あぶみ28に結合されると、第二横方向鉄筋13が第一開口部あぶみ19及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間の外に対して設置され、第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は第一開口部あぶみ19及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間内に対して設置されている。
[第4実施例]
【0022】
図5に示す如く、第4実施例の第1実施例との相違点について、上部開口部鉄筋ネット10と下部開口部あぶみセット20との間の結合方式、並びに第一横方向鉄筋12、第二横方向鉄筋13、及び第三横方向鉄筋14の配置方式にある。第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は第一開口部あぶみ19の外側に設置され、第二横方向鉄筋13は第一開口部あぶみ19の内側に設置されている。具体的には、第一開口部あぶみ19が第二開口部あぶみ28に結合されると、第二横方向鉄筋13が第一開口部あぶみ19及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間の内に対して設置され、第一横方向鉄筋12及び第三横方向鉄筋14は第一開口部あぶみ19及び第二開口部あぶみ28により囲むように形成されている空間の外に対して設置されている。
【0023】
図6は本発明に係る梁補強システムの製造方法の主なステップを示し、本発明の第1実施例を例として示す。
【0024】
本実施例に係る製造方法は、2つの第一メインリブ30を平行するように設置するステップS501から開始する。具体的には、2つの第一メインリブ30が平行する方向に直立鉄骨構造Pに貫設され、且つ2つの第一メインリブ30は同じ水平面上で平行する(図7参照)。
【0025】
続いて、ステップS502が実行されると、複数のあぶみ40が2つの第一メインリブ30に順次掛着され、あぶみ40は、並列する2つのエレクトバー41及び2本のエレクトバー41の底端に接続されているボトムリブ42を備えている。具体的には、あぶみ40はフック端43及びあぶみ開口部44を更に含む(図8参照)。フック端43は並列する2つのエレクトバー41の上端に延伸され、複数のあぶみ40がそのフック端43により第一メインリブ30に掛合され、2つの第一メインリブ30に複数のあぶみ40が掛着される。あぶみ開口部44はボトムリブ42の一端に対し形成されると共にあぶみグループ100が設置可能である。
【0026】
また、本発明に係る梁補強システムの製造方法は、図9に示す詳細なステップを更に含む。本発明の製造方法は詳細なステップS801が実行されると、複数のあぶみ40が第一部分31及び第二部分32に掛着される。具体的には、あぶみ40はまず第一メインリブ30の第一部分31及び第二部分32に掛着される(図9図10参照)。
【0027】
続いて、詳細なステップS802が実行されると、これら前記あぶみグループ100が第二部分32に設置される。具体的には、あぶみ開口部44によりあぶみグループ100があぶみ40内に設置され、あぶみグループ100が第二部分32に設置される(図10参照)。
【0028】
製造方法はステップS503が実行されると、あぶみグループ100の第一開口部鉄筋ネット10が複数のボトムリブ42に設置される。具体的には、まず第一開口部鉄筋ネット10が複数のボトムリブ42に設置されると共に固定部材により複数のあぶみ40に固定されるように締結される(図11参照)。本発明の好適な実施例に係る固定部材は鉄線であるが、ただし、実際の応用では固定部材の材質及び外形はこれに限られない。また、図9を参照し、ステップS503は詳細なステップS801を含み、複数のあぶみ40が第一部分31及び第二部分32に掛着される。具体的には、あぶみグループ100はまず第一メインリブ30の第二部分32に掛着される(図10参照)。本実施例の第一部分31及び第二部分32は実際の応用ではそれぞれ梁補強システムの塑性隅領域及び非塑性隅領域であり、第二部分32は直立鉄骨構造Pに近接する部分であり、且つ梁補強システムのメインリブの縦方向に延伸される拘束力を平均的に分散する。
【0029】
続いて、製造方法はステップS504が実行されると、第一開口部11により複数の第二メインリブ50が設置され、第一開口部鉄筋ネット10の第一収容部102により複数の第二メインリブ50に収容される。具体的には、第二メインリブ50が直立鉄骨構造Pに貫設され、第二メインリブ50が第一開口部鉄筋ネット10の第一収容部102に設置され、第一ボトムリブ17に敷設される(図12参照)。また、部分的な第二メインリブ50があぶみ40と第一開口部鉄筋ネット10との間の隙間によりボトムリブ42に設置される。
【0030】
続いて、製造方法はステップS505が実行されると、複数の第三メインリブ60が設置されると共に第一開口部11に対応し、2つの第一メインリブ30及びこれら前記第三メインリブ60が並設され、これら前記第二メインリブ50及びこれら前記第三メインリブ60が並設される。具体的には、複数の第三メインリブ60は直立鉄骨構造Pに貫設され、固定部材により締結され、第一メインリブ30が同じ水平面に並設される(図13参照)。
【0031】
続いて、製造方法はステップS506が実行されると、前記あぶみグループ100に設置される第二開口部あぶみセット20の第二開口部あぶみ28のそれぞれが第一開口部鉄筋ネット10の対応する第一開口部あぶみ19に結合され、第二開口部あぶみ28のそれぞれの横方向フック部24が複数の第三メインリブ60に横方向に掛着される。具体的には、第二開口部あぶみ28のそれぞれは横方向フック部24により第二部分32に位置している複数の第三メインリブ60に横方向に掛着され、第二開口部あぶみセット20及び第一開口部鉄筋ネット10が相互に結合される(図14参照)。
【0032】
最後に、本発明に係る梁補強システムの製造方法は、ステップS507が実行されると、複数のあぶみキャップ70が第二開口部あぶみセット20及びあぶみ40に設置され、あぶみキャップ70はこれら前記開口部に対応するように設置される。具体的には、あぶみキャップ70はあぶみ40のあぶみ開口部44及び第二開口部あぶみセット20の第二ボトムリブ26に対応するように設置される。最後に図15は、本発明に係る梁補強システムが完成した概略状態図を示す。
【0033】
本発明に係る梁補強システムに用いる第一開口部鉄筋ネットの第一開口部あぶみセット及び第二開口部あぶみセットの第二開口部あぶみのそれぞれの第二開口部は相互に結合され、メインリブの設置が更に便利になり、こうすることであぶみグループの施工にかかる工期が短縮する。
【0034】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0035】
100…あぶみグループ
10…第一開口部鉄筋ネット/上部開口部鉄筋ネット
101…第一本体
102…第一収容部
11…第一開口部/上部開口部
12…第一横方向鉄筋
13…第二横方向鉄筋
14…第三横方向鉄筋
16…第一エレクトバー
161…第一折り曲げ部
17…第一ボトムリブ
171…第二折り曲げ部
18…第二エレクトバー
19…第一開口部あぶみ
20…第二開口部あぶみセット/下部開口部あぶみセット
202…第二収容部
21…第二開口部/下部開口部
24…横方向フック部
25…第三エレクトバー
251…第三折り曲げ部
26…第二ボトムリブ
261…第四折り曲げ部
27…第四エレクトバー
28…第二開口部あぶみ
30…第一メインリブ
31…第一部分
32…第二部分
40…あぶみ
41…エレクトバー
42…ボトムリブ
43…フック端
44…あぶみ開口部
50…第二メインリブ
60…第三メインリブ
70…あぶみキャップ
X…中心方向
Y…ラジアル方向
P…直立鉄骨構造
S501…ステップ
S502…ステップ
S503…ステップ
S504…ステップ
S505…ステップ
S506…ステップ
S507…ステップ
S801…ステップ
S802…ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15