(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155671
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法
(51)【国際特許分類】
E04C 5/06 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
E04C5/06
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023141504
(22)【出願日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】112115011
(32)【優先日】2023-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523332910
【氏名又は名称】チェン クオ コンストラクション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ウ チャン-シュー
(72)【発明者】
【氏名】イェン シュン-イ
(72)【発明者】
【氏名】ホァン ジャ-シュエン
【テーマコード(参考)】
2E164
【Fターム(参考)】
2E164AA02
2E164CA02
2E164CA12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】施工の利便性を高め、梁補強システムの製造にかかる工期を短縮する梁補強システム用あぶみグループを提供する。
【解決手段】第一上部開口部あぶみグループ2Aと、第二上部開口部あぶみグループ2Bと、第一下部開口部あぶみグループと、第二下部開口部あぶみグループと、を含んで構成され、2つの第一ボトムリブ23Aは2つの第一内側エレクトバー21A及び2つの第二内側エレクトバー22Aの底端にそれぞれ接続され、第一内側エレクトバー22Aと第二内側エレクトバー22Aとの間には第一上部開口部24Aが形成され、2つの第二ボトムリブ23Bは2つの第三内側エレクトバー21B及び2つの第四内側エレクトバー22Bの底部にそれぞれ接続され、第三内側エレクトバー21Bと2つの第四内側エレクトバー22Bとの間には第二上部開口部24Bが形成されてなるものとする。
【選択図】
図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一上部開口部あぶみグループであって、
2つの第一内側エレクトバーと、
第一方向上で前記第一内側エレクトバーとそれぞれ並設されている2つの第二内側エレクトバーと、
2つの前記第二内側エレクトバーの上端に接続されるように設置されている第一接続トップリブと、
対向する前記第一内側エレクトバー及び前記第二内側エレクトバーの底端にそれぞれ接続される第一上部開口部あぶみグループであって、2つの前記第一内側エレクトバーと2つの前記第二内側エレクトバーとの間には第一上部開口部が形成されている2つの第一ボトムリブと、を含む第一上部開口部あぶみグループと、
前記第一方向とは異なる第二方向に沿って前記第一上部開口部あぶみグループと並設されている第二上部開口部あぶみグループであって、
前記第二方向上で前記第二内側エレクトバーと並設されている2つの第三内側エレクトバーと、
前記第二方向上で前記第一内側エレクトバーと並設されていると共に前記第一方向上で前記第三内側エレクトバーと並設されている2つの第四内側エレクトバーと、
2つの前記第四内側エレクトバーの上端に接続されるように設置されている第二接続トップリブと、
対向する前記第三内側エレクトバー及び前記第四内側エレクトバーの底端にそれぞれ接続される第二上部開口部あぶみグループであって、2つの前記第三内側エレクトバーと2つの前記第四内側エレクトバーとの間には第二上部開口部が形成されている2つの第二ボトムリブと、を含む第二上部開口部あぶみグループと、
前記第一上部開口部あぶみグループに重合されるように設置されると共に前記第一上部開口部とは逆方向に向けられている第一下部開口部を有している第一下部開口部あぶみグループと、
前記第二上部開口部あぶみグループに重合されるように設置されると共に前記第二上部開口部とは逆方向に向けられている第二下部開口部を有している第二下部開口部あぶみグループと、を備え、
2つの前記第一ボトムリブは前記第一下部開口部に位置が対応し、
2つの前記第二ボトムリブは前記第二下部開口部に位置が対応していることを特徴とするあぶみグループ。
【請求項2】
第一上部開口部あぶみグループであって、
2つの第一内側エレクトバーと、
第一方向上で前記第一内側エレクトバーとそれぞれ並設されている2つの第二内側エレクトバーと、
2つの前記第二内側エレクトバーの上端に接続されるように設置されている第一接続トップリブと、
対向する前記第一内側エレクトバー及び前記第二内側エレクトバーの底端にそれぞれ接続される第一上部開口部あぶみグループであって、2つの前記第一内側エレクトバーと2つの前記第二内側エレクトバーとの間には第一上部開口部が形成されている2つの第一ボトムリブと、を含む第一上部開口部あぶみグループと、
前記第一方向とは異なる第二方向に沿って前記第一上部開口部あぶみグループと並設されている第二上部開口部あぶみグループであって、
前記第二方向上で前記第二内側エレクトバーと並設されている2つの第三内側エレクトバーと、
前記第二方向上で前記第一内側エレクトバーと並設されていると共に前記第一方向上で前記第三内側エレクトバーと並設されている2つの第四内側エレクトバーと、
2つの前記第四内側エレクトバーの上端に接続されるように設置されている第二接続トップリブと、
対向する前記第三内側エレクトバー及び前記第四内側エレクトバーの底端にそれぞれ接続され、2つの前記第三内側エレクトバーと2つの前記第四内側エレクトバーとの間には第二上部開口部が形成されている2つの第二ボトムリブと、を含む第二上部開口部あぶみグループと、
前記第一上部開口部あぶみグループ及び前記第二上部開口部あぶみグループのうちの1つに重合されるようにそれぞれ設置されると共に下部開口部をそれぞれ有し、前記下部開口部は前記第一上部開口部及び前記第二上部開口部とは逆方向に向けられている複数の下部開口部あぶみと、を備え、
2つの前記第一ボトムリブ及び2つの前記第二ボトムリブは異なる前記下部開口部あぶみの前記下部開口部にそれぞれ位置が対応していることを特徴とするあぶみグループ。
【請求項3】
外側あぶみセットを更に備え、前記第一上部開口部あぶみグループ、前記第二上部開口部あぶみグループ、前記第一下部開口部あぶみグループ、及び前記第二下部開口部あぶみグループは前記外側あぶみセットに内設され、前記外側あぶみセットは複数のあぶみを含み、前記あぶみのそれぞれは、
第一外側エレクトバーと、
前記第一外側エレクトバーと並設されている第二外側エレクトバーと、
前記第一外側エレクトバー及び前記第二外側エレクトバーの底端に接続されるように設置され、前記外側あぶみ開口部はボトムリブに対する一端に形成されているボトムリブと、を備えていることを特徴とする請求項1に記載のあぶみグループ。
【請求項4】
外側あぶみセットを更に備え、前記第一上部開口部あぶみグループ、前記第二上部開口部あぶみグループ、及び複数の前記下部開口部あぶみは前記外側あぶみセットに内設され、前記外側あぶみセットは複数のあぶみを含み、前記あぶみのそれぞれは、
第一外側エレクトバーと、
前記第一外側エレクトバーと並設されている第二外側エレクトバーと、
前記第一外側エレクトバー及び前記第二外側エレクトバーの底端に接続されるように設置され、前記外側あぶみ開口部はボトムリブに対する一端に形成されているボトムリブと、を備えていることを特徴とする請求項2に記載のあぶみグループ。
【請求項5】
前記第一外側エレクトバー及び前記第二外側エレクトバーはフック端を有していることを特徴とする請求項3または4に記載のあぶみグループ。
【請求項6】
2つの前記第一内側エレクトバーは、前記第二外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第一外側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置し、
2つの前記第二内側エレクトバーは、前記第一外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第二外側エレクトバーと前記第一外側エレクトバーとの間に位置し、
2つの前記第三内側エレクトバーは、前記第一外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第一外側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置し、
2つの前記第四内側エレクトバーは、前記第二外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第二外側エレクトバーと前記第一外側エレクトバーとの間に位置していることを特徴とする請求項3または4に記載のあぶみグループ。
【請求項7】
前記第一内側エレクトバー、前記第一ボトムリブ、及び前記第二内側エレクトバーにより第一収容部が形成され、
前記第三内側エレクトバー、前記第二ボトムリブ、及び前記第四内側エレクトバーにより第二収容部が形成され、
且つ、前記第一収容部及び前記第二収容部は少なくとも1つのメインリブをそれぞれ収容していることを特徴とする請求項1または2に記載のあぶみグループ。
【請求項8】
前記第二外側エレクトバーと前記第二内側エレクトバーとの間には第一ギャップを有し、
前記第一外側エレクトバーと前記第一内側エレクトバーとの間には第二ギャップを有し、
前記第二外側エレクトバーと前記第三内側エレクトバーとの間には第三ギャップを有し、
前記第一外側エレクトバーと前記第四内側エレクトバーとの間には第四ギャップを有し、
前記第一ギャップ及び前記第二ギャップは前記ボトムリブに対する一端に開口部がそれぞれ形成され、
且つ、前記第三ギャップ及び前記第四ギャップは前記ボトムリブに対する一端に開口部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項6に記載のあぶみグループ。
【請求項9】
前記第一下部開口部あぶみグループは、
前記第一外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第一外側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置している2つの第五内側エレクトバーと、
前記第二外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第五内側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置している2つの第六内側エレクトバーと、
対向する前記第五内側エレクトバー及び前記第六内側エレクトバーの上端にそれぞれ接続され、2つの前記第五内側エレクトバーと前記第六内側エレクトバーとの間には前記第一下部開口部が形成されている2つの第三ボトムリブと、を備え、
前記第二下部開口部あぶみグループは、
前記第二外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第一外側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置している2つの第七内側エレクトバーと、
前記第一外側エレクトバーとそれぞれ並設され、且つ前記第七内側エレクトバーと前記第一外側エレクトバーとの間に位置している2つの第八内側エレクトバーと、
対向する前記第七内側エレクトバー及び前記第八内側エレクトバーの上端にそれぞれ接続され、2つの前記第七内側エレクトバーと2つの前記第八内側エレクトバーとの間には前記第二下部開口部が形成されている2つの第四ボトムリブと、を含み、
前記第三ボトムリブは前記第一上部開口部に位置が対応し、
前記第四ボトムリブは前記第二上部開口部に位置が対応していることを特徴とする請求項1に記載のあぶみグループ。
【請求項10】
複数の前記下部開口部あぶみのそれぞれは、
前記第一外側エレクトバーまたは前記第四外側エレクトバーと並設され、且つ前記第一外側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置している第五内側エレクトバーと、
前記第二外側エレクトバーまたは前記第三外側エレクトバーと並設され、且つ前記第五内側エレクトバーと前記第二外側エレクトバーとの間に位置している第六内側エレクトバーと、
対向する前記第五内側エレクトバー及び前記第六内側エレクトバーの上端に接続され、2つの前記第五内側エレクトバーと前記第六内側エレクトバーとの間には前記下部開口部が形成されている第三ボトムリブと、を備え、
前記第三ボトムリブは前記第一ボトムリブまたは前記第二ボトムリブに位置が対応していることを特徴とする請求項2に記載のあぶみグループ。
【請求項11】
前記第五内側エレクトバーは前記第一内側エレクトバーに重畳するように設置され、
前記第六内側エレクトバーは前記第二内側エレクトバーに重畳するように設置され、
前記第七内側エレクトバーは前記第三内側エレクトバーに重畳するように設置され、
前記第八内側エレクトバーは前記第四内側エレクトバーに重畳するように設置されていることを特徴とする請求項9に記載のあぶみグループ。
【請求項12】
前記第五内側エレクトバーは前記第一内側エレクトバーまたは前記第四内側エレクトバーに重畳するように設置され、
且つ、前記第六内側エレクトバーは前記第二内側エレクトバーまたは前記第三内側エレクトバーに重畳するように設置されていることを特徴とする請求項10に記載のあぶみグループ。
【請求項13】
前記第四内側エレクトバー、前記第三ボトムリブ、及び前記第五内側エレクトバーにより第一横方向フック部が形成され、
前記第八内側エレクトバー、前記第四ボトムリブ、及び前記第七内側エレクトバーにより第二横方向フック部が形成され、
且つ、前記第一横方向フック部及び前記第二横方向フック部は少なくとも1つのメインリブにそれぞれ横方向に掛合するために用いられていることを特徴とする請求項9に記載のあぶみグループ。
【請求項14】
2つの前記第二ボトムリブのうちの1つは2つの前記第一ボトムリブの間に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載のあぶみグループ。
【請求項15】
2つの前記第二ボトムリブのうちの(前記)1つ及び2つの前記第一ボトムリブのうちの1つが前記第二方向に沿った間隔は、2つの前記第二ボトムリブのうちの(前記)1つ及び2つの前記第一ボトムリブのうちの他の1つが前記第二方向に沿った間隔と同じであることを特徴とする請求項14に記載のあぶみグループ。
【請求項16】
前記第二方向に沿って配列されている複数の前記第一上部開口部あぶみグループを備え、
2つの前記第二ボトムリブのうちの1つは、複数の前記第一上部開口部あぶみグループにおいて2つの前記第一ボトムリブの間に位置し、
2つの前記第二ボトムリブのうちの他の1つは、複数の前記第一上部開口部あぶみグループにおいて他の2つの前記第一ボトムリブの間に位置していることを特徴とする請求項14に記載のあぶみグループ。
【請求項17】
複数の前記第二上部開口部あぶみグループを備え、複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの前記他の1つは、複数の前記第一上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第一ボトムリブの間に位置し、
複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの他の1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの1つは、複数の前記第一上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第一ボトムリブの間に位置していることを特徴とする請求項16に記載のあぶみグループ。
【請求項18】
複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの前記1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの前記他の1つと、複数の前記第一上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第一ボトムリブのうちの1つとの間には第一間隔を有し、
複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの前記1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの前記他の1つと、複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの前記1つとの間には第二間隔を有し、
複数の前記第二上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第二ボトムリブのうちの前記1つと、複数の前記第一上部開口部あぶみグループのうちの前記他の1組の2つの前記第一ボトムリブとの間には第三間隔を有し、
前記第一間隔、前記第二間隔、及び前記第三間隔は全て同じであることを特徴とする請求項17に記載のあぶみグループ。
【請求項19】
2つの第一メインリブを平行に設置するステップと、
請求項1に記載の複数のあぶみグループの前記外側あぶみセットを2つの前記第一メインリブに順次掛着するステップと、
複数の前記第一上部開口部あぶみグループ及び複数の前記第二上部開口部あぶみグループを複数の前記外側あぶみセットに設置するステップと、
前記外側あぶみ開口部を通し複数の第二メインリブを複数の前記あぶみグループの底部に設置するステップと、
複数の第三メインリブを複数の前記あぶみグループの上部に設置し、これら前記第一メインリブ及びこれら前記第三メインリブを並設するステップと、
複数の前記第一下部開口部あぶみグループ及び複数の前記第二下部開口部あぶみグループを複数の前記第三メインリブに設置し、前記第一下部開口部あぶみグループの第一横方向フック部及び前記第二下部開口部あぶみグループの前記第二横方向フック部により複数の前記第三メインリブに横方向に掛合するステップと、
複数のあぶみキャップを複数の前記あぶみグループに設置し、前記あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップと、を含むことを特徴とする梁補強システムの製造方法。
【請求項20】
2つの第一メインリブを平行に設置するステップと、
請求項2に記載の複数のあぶみグループの前記外側あぶみセットを2つの前記第一メインリブに順次掛着するステップと、
複数の前記第一上部開口部あぶみグループ及び複数の前記第二上部開口部あぶみグループを複数の前記外側あぶみセットに設置するステップと、
前記外側あぶみ開口部を通し複数の前記第二メインリブを複数の前記あぶみグループの底部に設置するステップと、
複数の第三メインリブを複数の前記あぶみグループの上部に設置し、これら前記第一メインリブ及びこれら前記第三メインリブを並設するステップと、
複数の前記下部開口部あぶみを複数の前記第三メインリブに横方向に掛合するステップと、
複数の前記あぶみキャップを複数の前記あぶみグループに設置し、前記あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップと、を含むことを特徴とする梁補強システムの製造方法。
【請求項21】
前記梁補強システムは相互に接続されている第一部分及び第二部分を含むことを特徴とする請求項19または20に記載の梁補強システムの製造方法。
【請求項22】
これら前記あぶみグループを掛着するステップは、
これら前記外あぶみグループを前記第一部分に掛着するステップと、
複数の前記あぶみを前記第二部分に掛着し、前記あぶみは並列されている2つのエレクトバー及び2つの前記エレクトバーの底端に接続されているボトムリブを備えているステップと、を含むことを特徴とする請求項21に記載の梁補強システムの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、あぶみグループ(stirrup group)に関し、より詳しくは、梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法(Stirrup group for beam reinforcement system and manufacturing method of beam reinforcement system)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術による建築物は通常鉄筋コンクリート(RC)を使用した構造を構造的主体としている。鉄筋コンクリートの構造のよくある梁補強システムとして、平行するように配列されている複数のメインリブ及びメインリブを結束するための複数のあぶみを主に備えている。あぶみは主に、メインリブに縛着するように位置決めされ、鉄筋コンクリート構造の鉄筋の主構造を構成している。次に、鉄筋構造の周囲に型板を製作した後、コンクリートを注入し、鉄筋コンクリート構造を形成する。
【0003】
近年、フープ筋型のあぶみ構造が発展し、同じ水平面のメインリブ横断面に覆設することで、メインリブの横断面方向における平均的な拘束力を獲得する他、メインリブの縦方向に沿って延伸される拘束も平均的に分散される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、あぶみを架設した後に残りのメインリブを設置するのは不便であり、往々にして時間がかかった。現在の従来技術の問題を解決することで、施工の利便性を高め、工期を短縮するあぶみ構造が必要であった。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みて本発明者の鋭意研究により成されたものであり、その目的は、施工の利便性を高め、梁補強システムの製造にかかる工期を短縮する梁補強システム用あぶみグループを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のあぶみグループは、第一上部開口部あぶみグループと、第二上部開口部あぶみグループと、第一上部開口部あぶみグループに重合されている第一下部開口部あぶみグループと、第二上部開口部あぶみグループに重合されている第二下部開口部あぶみグループと、を含んで構成されている。第一上部開口部あぶみグループは、2つの第一内側エレクトバーと、2つの第二内側エレクトバーと、第一接続トップリブと、2つの第一内側エレクトバー及び2つの第二内側エレクトバーの底端に接続されている第一ボトムリブと、を備え、第一内側エレクトバーと2つの第二内側エレクトバーとの間には第一上部開口部が形成されている。第二上部開口部あぶみグループは、2つの第三内側エレクトバーと、2つの第四内側エレクトバーと、第二接続上端と、2つの第三内側エレクトバー及び2つの第四内側エレクトバーの底端に接続されている第二ボトムリブと、を備えている。2つの第一ボトムリブは第一下部開口部に位置が対応し、2つの第二ボトムリブは第二下部開口部に位置が対応している。
【0008】
他の実施形態では、本発明に係るあぶみグループは、第一上部開口部あぶみグループと、第二上部開口部あぶみグループと、第一上部開口部あぶみグループまたは第二上部開口部あぶみグループに重合されている複数の下部開口部あぶみと、を含んで構成されている。第一上部開口部あぶみグループは、2つの第一内側エレクトバーと、2つの第二内側エレクトバーと、第一接続トップリブと、2つの第一内側エレクトバー及び2つの第二内側エレクトバーの底端に接続されている第一ボトムリブと、を備え、第一内側エレクトバーと2つの第二内側エレクトバーとの間には第一上部開口部が形成されている。第二上部開口部あぶみグループは、2つの第三内側エレクトバーと、2つの第四内側エレクトバーと、第二接続上端と、2つの第三内側エレクトバー及び2つの第四内側エレクトバーの底端に接続されている第二ボトムリブと、を備えている。2つの第一ボトムリブ及び2つの第二ボトムリブは異なる下部開口部あぶみの下部開口部にそれぞれ位置が対応している。
【0009】
さらなる他の実施形態では、本発明に係る梁補強システムの製造方法は、上述したあぶみグループを使用し、且つ以下のステップを含む。2つの第一メインリブを平行に設置するステップ。複数の外側あぶみセットを2つの前記第一メインリブに順次掛着するステップ。複数の第一上部開口部あぶみグループ及び第二上部開口部あぶみグループを複数の外側あぶみセットに設置するステップ。外側あぶみ開口部により複数の第二メインリブを複数のあぶみグループの底部に設置するステップ。複数の第三メインリブを複数のあぶみグループの上部に設置し、これら前記第一メインリブ及びこれら前記第三メインリブを並設するステップ。複数の第一下部開口部あぶみグループ及び第二下部開口部あぶみグループを複数の第三メインリブに設置し、第一下部開口部あぶみグループの第一横方向フック部及び第二開口部あぶみグループの第二横方向フック部により複数の第三メインリブに横方向に掛合するステップ。及び、複数のあぶみキャップを複数のあぶみグループに設置し、あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップ。
【0010】
さらにさらなる他の実施形態では、本発明に係る梁補強システムの製造方法は、上述したあぶみグループを使用し、且つ以下のステップを含む。2つの第一メインリブを平行に設置するステップ。複数の外側あぶみセットを2つの前記第一メインリブに順次掛着するステップ。複数の第一上部開口部あぶみグループ及び第二上部開口部あぶみグループを複数の外側あぶみセットに設置するステップ。外側あぶみ開口部により複数の第二メインリブを複数のあぶみグループの底部に設置するステップ。複数の第三メインリブを複数のあぶみグループの上部に設置し、これら前記第一メインリブ及びこれら前記第三メインリブを並設するステップ。複数のあぶみを複数の第三メインリブに横方向に掛合するステップ。及び、複数のあぶみキャップを複数のあぶみグループに設置し、あぶみキャップはこれら前記開口部に対応するように設置するステップ。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るあぶみグループを使用することで、メインリブの組み立てが更に便利になり、あぶみグループの施工にかかる工期が短縮する。
【0012】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】本発明の第1実施例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図1B】本発明の第1実施例の変形例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図2A】本発明の第1実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図2B】本発明の第1実施例の変形例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図3A】本発明の第1実施例に係るあぶみグループの部分側面を示す概略図である。
【
図3B】本発明の第1実施例に係るあぶみグループの他の部分側面を示す概略図である。
【
図3C】本発明の第1実施例の変形例に係るあぶみグループの部分側面を示す概略図である。
【
図3D】本発明の第1実施例の変形例に係るあぶみグループの他の部分側面を示す概略図である。
【
図4】本発明の第1実施例に係るあぶみグループを示す底面図である。
【
図5A】本発明の第2実施例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図5B】本発明の第2実施例の変形例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図6A】本発明の第2実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図6B】本発明の第2実施例の変形例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図7】本発明の第2実施例に係るあぶみグループを示す底面図である。
【
図8A】本発明の第3実施例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図8B】本発明の第3実施例の変形例に係るあぶみグループを示す概略分解図である。
【
図9A】本発明の第3実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図9B】本発明の第3実施例に係るあぶみグループを示す概略傾斜図である。
【
図10】本発明の第3実施例に係るあぶみグループを示す底面図である。
【
図11】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップを示すフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(一)を示す概略状態図である。
【
図13】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(二)を示す概略状態図である。
【
図14】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の詳細なステップを示すフローチャートである。
【
図15】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の詳細なステップを示す概略状態図である。
【
図16】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(三)を示す概略状態図である。
【
図17】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(四)を示す概略状態図である。
【
図18】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(五)を示す概略状態図である。
【
図19A】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(六)を示す概略状態図である。
【
図19B】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(六)を示す概略状態図である。
【
図20】本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップ(七)を示す概略状態図である。
【
図21】本発明の一実施例に係る梁補強システムの完成状態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
[第1実施例]
【0015】
本発明は梁補強システム用あぶみグループ及び梁補強システムの製造方法を提供する。まず、本発明の第1実施例に係るあぶみグループの構成を
図1A、
図2A、
図3A及び
図3Bに示す。本発明に係るあぶみグループ100は、外側あぶみセット1と、第一上部開口部あぶみグループ2Aと、第二上部開口部あぶみグループ2Bと、第一下部開口部あぶみグループ3Aと、第二下部開口部あぶみグループ3Bと、を含んで構成されている。外側あぶみセット1は複数の外側あぶみ1aを備え、外側あぶみ1aのそれぞれは、第一外側エレクトバー11と、第二外側エレクトバー12と、ボトムリブ13と、を具備している。第一外側エレクトバー11及び第二外側エレクトバー12は第一方向Xに並設されている。ボトムリブ13は第一方向Xに沿って延伸され、第一外側エレクトバー11及び第二外側エレクトバー12の底端に設置されている。すなわち、ボトムリブ13の両端は第一外側エレクトバー11及び第二外側エレクトバー12の底端にそれぞれ接続されている。また、ボトムリブ13に対する一端に外側あぶみ開口部14が形成され、外側あぶみセット1は外側あぶみ開口部14を有し、外側あぶみ開口部14により少なくとも1つのメインリブが収容されている。第一外側エレクトバー11及び第二外側エレクトバー12はフック端111をそれぞれ有し、フック端111は梁補強システムのメインリブに掛着可能である。本実施例において、
図1Aに示す如く、フック端111の外形は梁補強のメインリブに安定的に掛着するように設計されているが、フック端111の外形はこれに制限されない。上述した各エレクトバーとボトムリブ13との間の接続関係は、好ましくは、湾曲するように一体成形される方式で形成されているが、本発明はこれに限られない。
【0016】
第一上部開口部あぶみグループ2Aは、2つの第一内側エレクトバー21Aと、2つの第二内側エレクトバー22Aと、2つの第一ボトムリブ23Aと、を含んで構成されている。第一内側エレクトバー21Aは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、且つ第一外側エレクトバー11と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、第一内側エレクトバー21Aは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、2つの第一内側エレクトバー21Aが第二方向Z上で並設されている。第二内側エレクトバー22Aは第一方向X上で第一内側エレクトバー21Aとそれぞれ並設されていると共に第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、且つ第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間に位置している。
図2Aに示す如く、第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間には、第二外側エレクトバー12と並列されている第一内側エレクトバー21A、及び第一外側エレクトバー11と並列されている第二内側エレクトバー22Aがそれぞれ設置されている。
【0017】
第一ボトムリブ23Aは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対しそれぞれ並設されている。2つの第一ボトムリブ23Aが第一方向Xに沿ってそれぞれ設置され、第一内側エレクトバー21A及び第二内側エレクトバー22Aの底端に接続されることで、2つの第一内側エレクトバー21Aと2つの第二内側エレクトバー22Aとの間に第一上部開口部24Aが形成されている。第一上部開口部24A及び外側あぶみ開口部14は同じ方向に向けられ、第一上部開口部あぶみグループ2Aが外側あぶみセット1の内部に設置されている。一方、第一内側エレクトバー21A、第一ボトムリブ23A、及び第二内側エレクトバー22Aにより第一収容部28Aが形成されている。具体的には、第一収容部28Aは、第一内側エレクトバー21Aからその底端まで延伸され、次に、第一内側エレクトバー21Aの底端は第一ボトムリブ23Aに対し湾曲して第一方向Xに沿って第二内側エレクトバー22Aの底端まで接続され、最後に、第二内側エレクトバー22Aの底端から第二内側エレクトバー22Aまで延伸されて形成される空間であり、少なくとも1つのメインリブを収容可能である。最後に、第二外側エレクトバー12と第二内側エレクトバー22Aとの間には第一ギャップ25Aを有し、第一外側エレクトバー11と第一内側エレクトバー21Aとの間には第二ギャップ26Aを有している。第一ギャップ25A及び第二ギャップ26Aは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対する一端に開口部がそれぞれ形成されている。
【0018】
本発明に係る第一上部開口部あぶみグループ2Aは第一接続トップリブ27Aを更に備えている。第一接続トップリブ27Aは第二方向Zに沿って2本の第二内側エレクトバー22Aの上端を接続している。
【0019】
第一上部開口部あぶみグループ2Aと類似し、第二上部開口部あぶみグループ2Bは2つの第三内側エレクトバー21Bと、2つの第四内側エレクトバー22Bと、2つの第二ボトムリブ23Bと、を含んで構成されている。第三内側エレクトバー21Bは第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、且つ第一外側エレクトバー11と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、第三内側エレクトバー21Bは第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、2つの第三内側エレクトバー21Bが第二方向Z上で並設されている。第三内側エレクトバー21Bは、第二方向Z上で第二内側エレクトバー22Aと並設されている。第四内側エレクトバー22Bは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、且つ第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間に位置している。第四内側エレクトバー22Bは、第二方向Z上で前記第一内側エレクトバー21Aと並設されていると共に前記第一方向X上で前記第三内側エレクトバー21Bと並設されている。
図2Aに示す如く、第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間には、第一外側エレクトバー11と並列されている第三内側エレクトバー21B、及び第二外側エレクトバー12と並列されている第四内側エレクトバー22Bがそれぞれ設置されている。
【0020】
2つの第二ボトムリブ23Bは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対しそれぞれ並設されている。2つの第二ボトムリブ23Bが第一方向Xに沿って設置され、第三内側エレクトバー21B及び第四内側エレクトバー22Bの底端に接続されることで、第三内側エレクトバー21Bと第四内側エレクトバー22Bとの間に第二上部開口部24Bが形成されている。第二上部開口部24B及び外側あぶみ開口部14は同じ方向に向けられ、第二上部開口部あぶみグループ2Bが外側あぶみセット1の内部に設置されている。また、第三内側エレクトバー21B、第二ボトムリブ23B、及び第四内側エレクトバー22Bにより第二収容部28Bが形成されている。具体的には、第二収容部28Bは、第三内側エレクトバー21Bからその底端まで延伸され、次に、第四内側エレクトバー22Bの底端が第二ボトムリブ23Bに対し湾曲して第一方向Xに沿って第四内側エレクトバー22Bの底端まで接続され、最後に、第四内側エレクトバー22Bの底端から第四内側エレクトバー22Bまで延伸されて形成される空間であり、少なくとも1つのメインリブを収容可能である。最後に、第二外側エレクトバー12と第三内側エレクトバー21Bとの間には第三ギャップ25Bを有し、第一外側エレクトバー11と第四内側エレクトバー22Bとの間には第四ギャップ26Bを有している。第三ギャップ25B及び第四ギャップ26Bは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対する一端に開口部がそれぞれ形成されている。
【0021】
本発明に係る第二上部開口部あぶみグループ2Bは第二接続トップリブ27Bを更に備えている。第二接続トップリブ27Bは第二方向Zに沿って2本の第四内側エレクトバー22Bの上端を接続し、且つ第二固定部を形成している。上述した各エレクトバー、トップリブ、及びボトムリブの間の接続関係は、好ましくは、湾曲するように一体成形される方式で形成されているが、本発明はこれに限られない。
【0022】
第一下部開口部あぶみグループ3Aは、2つの第五内側エレクトバー31Aと、2つの第六内側エレクトバー32Aと、2つの第三ボトムリブ33Aと、を含んで構成されている。第五内側エレクトバー31Aは第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、且つ第一外側エレクトバー11と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、第五内側エレクトバー31Aは第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、2本の第五内側エレクトバー31Aが第二方向Z上に並設されている。第六内側エレクトバー32Aは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、且つ第五内側エレクトバー31Aと第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、
図2Aに示す如く、第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間の設置は、第二外側エレクトバー12と並列されている第二内側エレクトバー22A、第二内側エレクトバー22Aと重畳されている第六内側エレクトバー32A、第一内側エレクトバー21Aと重畳されている第五内側エレクトバー31A、及び第一外側エレクトバー11と並列されている第一内側エレクトバー21Aがそれぞれ設置されている。
【0023】
2つの第三ボトムリブ33Aは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対しそれぞれ並設されている。2つの第三ボトムリブ33Aが第一方向Xに沿って設置され、第五内側エレクトバー31A及び第六内側エレクトバー32Aの上端にそれぞれ接続されることで、第五内側エレクトバー31Aと第六内側エレクトバー32Aとの間に第一下部開口部34Aが形成されている。第一下部開口部34Aは第一上部開口部24Aとは逆方向に向けられ、第一上部開口部あぶみグループ2Aが第一下部開口部あぶみグループ3Aに重合されるように設置されている。第三ボトムリブ33Aの位置は第一ボトムリブ23Aに対向し、第一下部開口部34Aに対応している。第一ボトムリブ23Aの位置は第三ボトムリブ33Aに対向し、第一上部開口部24Aに対応している。一方、第六内側エレクトバー32A、第三ボトムリブ33A、及び第五内側エレクトバー31Aにより第一横方向フック部36Aが形成されている。具体的には、第一横方向フック部36Aは第六内側エレクトバー32Aからその上端まで延伸され、次に、第六内側エレクトバー32Aの底端が第三ボトムリブ33Aに対し第一方向Xに沿って第五内側エレクトバー31Aの上端まで接続され、最後に、第五内側エレクトバー31Aの上端から第五内側エレクトバー31Aまで延伸されて形成される空間であり、少なくとも1つのメインリブを横方向に掛着するために用いられている。
【0024】
本発明に係る第一下部開口部あぶみグループ3Aは第一接続ボトムリブ35Aを更に備えている。第一接続ボトムリブ35Aは第二方向Zに沿って2本の第五内側エレクトバー31Aの底部に設置されている。
【0025】
第一下部開口部あぶみグループ3Aと同様に、第二下部開口部あぶみグループ3Bは、2つの第七内側エレクトバー31Bと、2つの第八内側エレクトバー32Bと、2つの第四ボトムリブ33Bと、を含んで構成されている。第七内側エレクトバー31Bは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、且つ第一外側エレクトバー11と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、第七内側エレクトバー31Bは第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、2本の第七内側エレクトバー31Bが第二方向Z上で並設されている。第八内側エレクトバー32Bは第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、且つ第五内側エレクトバー31Aと第一外側エレクトバー11との間に位置している。具体的には、
図2Aに示す如く、第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間の設置は、第二外側エレクトバー12と並列されている第四内側エレクトバー22B、第四内側エレクトバー22Bと重畳されている第八内側エレクトバー32B、第三内側エレクトバー21Bと重畳されている第七内側エレクトバー31B、及び第二外側エレクトバー12と並列されている第三内側エレクトバー21Bがそれぞれ設置されている。
【0026】
2つの第四ボトムリブ33Bは外側あぶみ1aのボトムリブ13に対しそれぞれ並設されている。第四ボトムリブ33Bが第一方向Xに沿って設置され、第七内側エレクトバー31B及び第八内側エレクトバー32Bの上端にそれぞれ接続されることで、第七内側エレクトバー31Bと第八内側エレクトバー32Bとの間に第二下部開口部34Bが形成されている。第二下部開口部34Bは第二上部開口部24Bとは逆方向に向けられ、第二上部開口部あぶみグループ2Bが第二下部開口部あぶみグループ3Bに重合されるように設置されている。第四ボトムリブ33Bの位置は第二ボトムリブ23Bに対向し、第二下部開口部34Bに対応している。第二ボトムリブ23Bの位置は第四ボトムリブ33Bに対向し、第二上部開口部24Bに対応している。一方、第八内側エレクトバー32B、第四ボトムリブ33B、及び第七内側エレクトバー31Bにより第二横方向フック部36Bが形成されている。具体的には、第二横方向フック部36Bは第八内側エレクトバー32Bからその上端まで延伸され、次に、第八内側エレクトバー32Bの底端が第四ボトムリブ33Bに対し第一方向Xに沿って第七内側エレクトバー31Bの上端まで接続され、最後に、第七内側エレクトバー31Bの上端から第七内側エレクトバー31Bまで延伸されて形成される空間であり、少なくとも1つのメインリブを横方向に掛着するために用いられている。
【0027】
本発明に係る第二下部開口部あぶみグループ3Bは第二接続ボトムリブ35Bを更に備えている。第二接続ボトムリブ35Bは第二方向Zに沿って2本の第七内側エレクトバー31Bの底部に設置されている。
【0028】
図4Aに示す如く、本発明の第1実施例において、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bは第二方向に沿って交錯するように配列され、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bは第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bにそれぞれ結合されている。第二方向Zにおいて、第一上部開口部あぶみグループ2Aと第二上部開口部あぶみグループ2Bとの間は等間隔に配列され、その間隔は第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aとの間または第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bとの間の間隔と略同じである。ただし、異なる実施例において、その間の距離が更に長い2つの第一ボトムリブ23Aまたは2つの第二ボトムリブ23Bを採用してもよく、且つ上部開口部あぶみグループの2つのボトムリブの間には隣接する他の上部開口部あぶみグループのボトムリブを設置してもよい。すなわち、隣接する2つの上部開口部あぶみグループがある位置は、第二方向Z上で少なくとも一部分が重畳されている。
[変形実施例(第1実施例)]
【0029】
本発明の第1実施例の変形例に係るあぶみグループの構成を
図1B、
図2B、
図3C及び
図3Dに示す。本発明に係るあぶみグループ100は、外側あぶみセット1と、第一上部開口部あぶみグループ2Aと、第二上部開口部あぶみグループ2Bと、複数の下部開口部あぶみ3と、を含んで構成されている。その変形実施例の第1実施例との相違点について、複数の下部開口部あぶみ3により第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを代替している。下部開口部あぶみ3のそれぞれは、第五内側エレクトバー31と、第六内側エレクトバー32と、第三ボトムリブ33と、を備えている。第五内側エレクトバー31は第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、且つ第一外側エレクトバー11と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、異なる下部開口部あぶみ3の第五内側エレクトバー31は第一外側エレクトバー11とそれぞれ並設され、隣接する2つの下部開口部あぶみ3の第五内側エレクトバー31は第二方向Z上で並設されている。異なる下部開口部あぶみ3の第六内側エレクトバー32は第二外側エレクトバー12とそれぞれ並設され、且つ第五内側エレクトバー31と第二外側エレクトバー12との間に位置している。具体的には、
図2Bに示す如く、第二外側エレクトバー12と第一外側エレクトバー11との間の設置は、第二外側エレクトバー12と並列されている第二内側エレクトバー22Aまたは第三内側エレクトバー21B、第二内側エレクトバー22Aまたは第三内側エレクトバー21Bと重畳されている第六内側エレクトバー32、第一内側エレクトバー21Aまたは第四内側エレクトバー22Bと重畳されている第五内側エレクトバー31、及び第一外側エレクトバー11と並列されている第一内側エレクトバー21Aまたは第四内側エレクトバー22Bがそれぞれ設置されている。
【0030】
第三ボトムリブ33は外側あぶみ1aのボトムリブ13に対しそれぞれ並設されている。第三ボトムリブ33Aが第一方向Xに沿って設置され、第五内側エレクトバー31及び第六内側エレクトバー32の上端にそれぞれ接続されることで、第五内側エレクトバー31と第六内側エレクトバー32との間に下部開口部34が形成されている。下部開口部34は第一上部開口部24A及び第二上部開口部24Bとは逆方向に向けられ、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二下部開口部あぶみグループ2Bが複数の下部開口部あぶみ3に重合されるように設置されている。第三ボトムリブ33の位置は第一ボトムリブ23Aまたは第二ボトムリブ23Bに対向し、下部開口部34に対応している。第一ボトムリブ23Aの位置は第三ボトムリブ33に対向し、第一上部開口部24Aに対応している。第二ボトムリブ23Bの位置は異なる第三抵筋33に対向し、第二上部開口部24Bに対応している。一方、下部開口部あぶみ3自体は横方向フック部とし、少なくとも1つのメインリブに横方向に掛着するために用いられている。この変形実施例では、第五内側エレクトバー31及び第六内側エレクトバー32は第一方向Xに沿って相互に平行し、且つ、好ましくは同じ長さである。同じ構造の下部開口部あぶみ3により、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bが交錯するように配置される状況において、梁補強システムの製造フローチャートが簡略化されている。
[第2実施例]
【0031】
続いて、本発明の第2実施例に係るあぶみグループの構成を
図5A、
図6Aに示す。第1実施例と同様に、本発明に係るあぶみグループ100は、外側あぶみセット1と、第一上部開口部あぶみグループ2Aと、第二上部開口部あぶみグループ2Bと、第一下部開口部あぶみグループ3Aと、第二下部開口部あぶみグループ3Bと、を含んで構成され、これら前記部材の構造は第1実施例と略同じであるが、本実施例において、第一上部開口部あぶみグループ2A、第二上部開口部あぶみグループ2B、第一下部開口部あぶみグループ3A、及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの2つの第一ボトムリブ23A、2つの第二ボトムリブ23B、2つの第三ボトムリブ33A、及び2つの第四ボトムリブ33Bの間の間隔は第1実施例の略2倍であり、第1実施例と比べると、第二方向Zに沿って更に広くなっている第一上部開口部あぶみグループ2A、第二上部開口部あぶみグループ2B、第一下部開口部あぶみグループ3A、及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを採用している。本実施例において、複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bは第二方向Zに沿って交錯するように配列され、且つ複数の第一下部開口部あぶみグループ3A及び複数の第二下部開口部あぶみグループ3Bは第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bに対応するように第二方向Zに沿って交錯するように配列されている。
【0032】
図7は本発明の第2実施例に係るあぶみグループ100を示す底面図である。
図7の例では、第2実施例の第1実施例との主な相違点について、第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bのうちの1つが隣接する第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に位置し、好ましくは、2つの第二ボトムリブ23Bのうちの1つが2つの第一ボトムリブ23Aの中間に位置し、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第一下部開口部あぶみグループ3Aの組み立て体は第二上部開口部あぶみグループ2B及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの組み立て体と少なくとも部分的に重畳している。こうすることで、建築物の耐震性等を更に向上させている。実際の運用において、あぶみグループ100は、複数の第一上部開口部あぶみグループ2Aと、複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bと、複数の第一下部開口部あぶみグループ3Aと、複数の第二下部開口部あぶみグループ3Bと、を含んで構成され、これら前記組み立て体は第二方向Zに沿って規律的に配列され、上述した組み立て体により被覆されていない領域には、第1実施例で述べたようなボトムリブの間の間隔が狭い第一上部開口部あぶみグループ2A及び第一下部開口部あぶみグループ3Aの組み立て体、または第二上部開口部あぶみグループ2B及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの組み立て体が単独で設置されている。
[変形実施例(第2実施例)]
【0033】
本発明の第2実施例の変形例に係るあぶみグループの構成を
図5B、
図6Bに示す。第1実施例の変形実施例と同様に、この変形実施例では、複数の下部開口部あぶみ3により第2実施例の第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを代替し、外側あぶみセット1、第一上部開口部あぶみグループ2A、及び第二上部開口部あぶみグループ2Bの設置方式は第2実施例と同じである。また、下部開口部あぶみ3の構造と、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bとの間の対応関係も第1実施例の変形実施例と同じである。具体的には、第一ボトムリブ23Aのそれぞれ及び第二ボトムリブ23Bのそれぞれの位置は、好ましくは、異なる下部開口部あぶみ3の第三ボトムリブ33にそれぞれ対応し、よって、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bの配置により下部開口部あぶみ3の数量等を調整している。下部開口部あぶみ3の詳細な構造及び配置方式は第1実施例の変形実施例において既に述べているため、具体的な説明は繰り返さない。
[第3実施例]
【0034】
本発明の第3実施例に係るあぶみグループの構成を
図8A、
図9Aに示す。第1実施例及び第2実施例と同様に、本発明に係るあぶみグループ100は、外側あぶみセット1と、第一上部開口部あぶみグループ2Aと、第二上部開口部あぶみグループ2Bと、第一下部開口部あぶみグループ3Aと、第二下部開口部あぶみグループ3Bと、を含んで構成され、これら前記部材の構造は第1実施例と略同じであるが、本実施例において、好ましくは、第二方向Zに沿って交錯するように配列されている複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2B、並びに複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bに対応するように第二方向Zに沿って交錯するように配列されている複数の第一下部開口部あぶみグループ3A及び複数の第二下部開口部あぶみグループ3Bを備え、2つの第一ボトムリブ23A、2つの第二ボトムリブ23B、2つの第三ボトムリブ33A、及び2つの第四ボトムリブ33Bの間の間隔は第1実施例の略3倍であり、第1実施例及び第2実施例と比べると、第二方向Zに沿って更に広くなっている第一上部開口部あぶみグループ2A、第二上部開口部あぶみグループ2B、第一下部開口部あぶみグループ3A、及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを採用している。
【0035】
図10は本発明の第3実施例に係るあぶみグループ100を示す底面図である。
図10に示す如く、第3実施例の第1実施例及び第2実施例との主な相違点について、第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bのうちの1つが隣接する第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に位置し、上述した2つの第二ボトムリブ23Bのうちの他の1つが隣接する他の第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に位置している。より詳しくは、他の1つの第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bのうちの1つが上述した隣接する他の1つの第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に位置している。こうすることで、第3実施例において、少なくとも1つの第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に隣接する2つの第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bのうちの1つが設置され、或いは、少なくとも1つの第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bの間に隣接する2つの第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23Aのうちの1つが設置されている。また、第3実施例では、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第一下部開口部あぶみグループ3Aの組み立て体、並びに第二上部開口部あぶみグループ2B及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの組み立て体により被覆されている領域以外に、第2実施例において述べたようなサイズの第一上部開口部あぶみグループ2A及び第一下部開口部あぶみグループ3Aの組み立て体、並びに第二上部開口部あぶみグループ2B及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの組み立て体が更に設置されている。
【0036】
本実施例において、第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aの間に、第一上部開口部あぶみグループ2Aと隣接する2つの第二上部開口部あぶみグループ2Bの1つの第二ボトムリブ23Bが設置されている場合、第二方向Zにおいて、第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aのうちの1つと隣接する一第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bのうちの1つとの間隔d1A、上述した隣接する第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bのうちの1つと隣接する他の第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bのうちの1つとの間の間隔d2A、及び上述した隣接する他の第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bのうちの1つと第一上部開口部あぶみグループ2Aの2つの第一ボトムリブ23Aのうちの他の1つとの間隔d3Aが全て同じである。
【0037】
同様に、第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bの間に第二上部開口部あぶみグループ2Bと隣接する2つの第一上部開口部あぶみグループ2Aの第二ボトムリブ23Bのうちの各1つが設置されている場合、第二方向Zにおいて、第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bのうちの1つと隣接する第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23Aのうちの1つとの間隔d1B、上述した隣接する一第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23Aのうちの1つと隣接する他の第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23Aのうちの1つとの間の間隔d2B、及び上述した隣接する他の第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23Aのうちの1つと第二上部開口部あぶみグループ2Bの2つの第二ボトムリブ23Bのうちの他の1つとの間隔d3Bが全て同じである。こうすることで、上部開口部あぶみグループ及び下部開口部あぶみグループが規律的に配列されている。
[変形実施例(第3実施例)]
【0038】
本発明の第3実施例の変形例に係るあぶみグループの構成を
図8B、
図9Bに示す。第1実施例及び第2実施例の変形実施例と同様に、この変形実施例では、複数の下部開口部あぶみ3により第3実施例の第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを代替し、外側あぶみセット1、第一上部開口部あぶみグループ2A、及び第二上部開口部あぶみグループ2Bの設置方式は第3実施例と同じである。また、下部開口部あぶみ3の構造並びに第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bとの間の対応関係も第1実施例または第2実施例の変形実施例と同じである。具体的には、第一ボトムリブ23Aのそれぞれ及び第二ボトムリブ23Bののそれぞれの位置は、好ましくは、異なる下部開口部あぶみ3の第三ボトムリブ33に対しそれぞれ対応し、よって、第一上部開口部あぶみグループ2A及び第二上部開口部あぶみグループ2Bの配置により下部開口部あぶみ3の数量等を調整可能である。下部開口部あぶみ3の詳細な構造及び配置方式は第1実施例及び第2実施例の変形実施例において既に述べているため、ここでは、その説明は繰り返さない。
【0039】
<梁補強システムの製造方法>
図11は本発明の一実施例に係る梁補強システムの製造方法の主なステップを示すフローチャートである。本発明に係る製造方法は、2つの第一メインリブ4を平行に設置するステップS401から開始する。具体的には、2つの第一メインリブ4は直立鉄骨構造Pに平行方向に貫設され、且つ2つの第一メインリブ4は同じ水平面上で平行している(
図12参照)。
【0040】
本発明に係る製造方法はステップS402が実行されると、複数のあぶみグループ100の外側あぶみセット1が2つの第一メインリブ4に順次掛着される。具体的には、本発明に係るあぶみグループ100の外側あぶみセット1は、そのフック端111により第一メインリブ4に掛着され、2つの第一メインリブ4に複数の外側あぶみセット1が掛着される(
図13参照)。
【0041】
また、本発明に係る梁補強システムの製造方法は
図14に示すような詳細なステップを更に含む。
図15を併せて参照し、本発明に係る製造方法は詳細なステップS501が実行され、これら前記あぶみグループ100が第一部分41に掛着される。具体的には、外側あぶみグループ1はまず第一メインリブ4の第一部分41に掛着され、後続のステップのフローチャートにおいて、連続的に掛着されることでこれら前記あぶみグループ100の他の部材が構成されている(
図15と
図16参照)。
【0042】
本発明に係る製造方法は詳細なステップS502が実行されると、複数のあぶみ5が第二部分42に掛着され、あぶみ5は並列されている2つのエレクトバー51及び2つの前記エレクトバー51の底端に接続されているボトムリブ52を備えている。具体的には、
図15に示すように、あぶみ5はフック端53を更に含む。フック端53は並列されている2本のエレクトバー51の上端に延伸され、
図16に示す如く、これら前記あぶみ5はフック端53により第一メインリブ4の第二部分42に掛着されている。本実施例の第一部分41及び第二部分42は実際の応用において、それぞれ梁補強システムの塑性隅領域及非塑性隅領域であり、第一部分41は梁補強システムのメインリブが縦方向に延伸する拘束力を平均的に分散させている。
【0043】
本発明に係る製造方法はステップS403が実行されると、複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bが複数の外側あぶみセット1に設置される。具体的には、
図16と
図17に示すように、複数の第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一ボトムリブ23A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二ボトムリブ23Bがそのうちの1つの外側あぶみグループ1のボトムリブ13にそれぞれ対応するように同じ水平面に重合するように設置され、第一内側エレクトバー21Aが第二外側エレクトバー12と第二内側エレクトバー22Aとの間に位置し、第二内側エレクトバー22Aが第一内側エレクトバー21Aと第一外側エレクトバー11との間に位置している。また、複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bと複数の外側あぶみセット1との間の設置は、固定部材により締結され、本発明の好適な実施例の固定部材は鉄線であるが、実際の応用では固定部材の材質及び外形はこれに制限されない。また、
図16に示す如く、第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bの配列方式は、本発明の第1実施例に基づいた方式であるが、本発明の第2実施例及び第3実施例に基づいた方式で第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bを設置してもよい。
【0044】
本発明に係る製造方法はステップS404が実行されると、外側あぶみ開口部14により複数の第二メインリブ6が複数のあぶみグループ100の底部に設置される。具体的には、
図17と
図18に示すように、第二メインリブ6は直立鉄骨構造Pに貫設可能であり、外側あぶみ開口部14及び第一上部開口部24Aまたは第二上部開口部24Bにより外側あぶみセット1のボトムリブ13及び第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一収容部28Aまたは第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二収容部28Bに進入すると共に収容される。
【0045】
続いて、本発明に係る製造方法はステップS405が実行されると、複数の第三メインリブ7が複数のあぶみグループ100の上部に設置される。これら前記第一メインリブ4及びこれら前記第三メインリブ7が並設される。具体的には、
図18と
図19に示すように、第三メインリブ7は直立鉄骨構造Pに貫設可能であり、固定部材により締結される。第三メインリブ7及び第一メインリブ4が同じ水平面に平行に設置される。
【0046】
続いて、本発明に係る製造方法はステップS406が実行されると、この実施例では、
図1B、
図2B、
図3C、及び
図3Dに示す実施例を例とし、複数のあぶみ3が複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。具体的には、
図19Aと
図20に示すように、部分的な下部開口部あぶみ3の下部開口部34は第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一上部開口部24Aとは逆方向に向けられ、複数の下部開口部あぶみ3が第一上部開口部あぶみグループ2Aに重合されることで、第一上部開口部あぶみグループ2Aに少なくとも部分的に進入して閉合する内輪あぶみシステムを共同で形成し、下部開口部あぶみ3の構造を横方向フック部として複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。同様に、下部開口部あぶみ3の下部開口部34の他の部分は第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二上部開口部24Bとは逆方向に向けられ、複数の下部開口部あぶみ3が第一上部開口部あぶみグループ2Bに重合されることで、第二上部開口部あぶみグループ2Bに少なくとも部分的に進入して閉合する内輪あぶみシステムを共同で形成し、下部開口部あぶみ3の構造を横方向フック部として複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。
【0047】
また、説明の便宜上、本実施例は
図19Aに示す如く、複数の下部開口部あぶみ3は本発明の第1実施例の変形実施例に基づいた配列方式を採用したものを例としているが、しかしながら、複数の第一上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bに対応した配列方式でもよく、例えば、本発明の第2実施例または第3実施例の変形実施例に基づいて更に多くの下部開口部あぶみ3を設置してもよい。
【0048】
また、
図1A、
図2B、
図3A、及び
図3Bに示す如く、第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bを備えているあぶみグループ100を採用して梁補強システムを製造する場合、S406において、複数の第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bが複数の第三メインリブ7に設置され、第一下部開口部あぶみグループ3Aの第一横方向フック部36Aにより複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。具体的には、
図19Bに示すように、第一下部開口部あぶみグループ3Aの第一下部開口部34Aは第一上部開口部あぶみグループ2Aの第一上部開口部24Aとは逆方向に向けられ、第一下部開口部あぶみグループ3Aが第一上部開口部あぶみグループ2Aに重合されることで、第一上部開口部あぶみグループ2Aに少なくとも部分的に進入して閉合する内輪あぶみシステムを共同で形成し、第一下部開口部あぶみグループ3Aの第一横方向フック部36Aが複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。同様に、第二下部開口部あぶみグループ3Bの第二下部開口部34Bは第二上部開口部あぶみグループ2Bの第二上部開口部24Bとは逆方向に向けられ、第二下部開口部あぶみグループ3Bが第一上部開口部あぶみグループ2Bに重合されることで、第二上部開口部あぶみグループ2Bに少なくとも部分的に進入して閉合する内輪あぶみシステムを共同で形成し、第二下部開口部あぶみグループ3Bの第二横方向フック部36Bが複数の第三メインリブ7に横方向に掛合される。より詳しくは、ステップS407において採用される第一下部開口部あぶみグループ3A及び第二下部開口部あぶみグループ3Bの形態は本発明の第1実施例(
図1A、
図2A、
図3Aと
図3B参照)に示す形態に限定されず、複数の第二上部開口部あぶみグループ2A及び複数の第二上部開口部あぶみグループ2Bに対応するサイズ及び配列方式でもよく、例えば、本発明第2実施例または第3実施例に基づいて複数の第一下部開口部あぶみグループ3A及び複数の第二下部開口部あぶみグループ3B等を設置してもよい。
【0049】
最後に、本発明に係る製造方法はステップS407が実行されると、複数のあぶみキャップ8が複数のあぶみグループ100に設置され、あぶみキャップ8はこれら前記開口部に対応するように設置される。具体的には、
図20と
図21に示すように、あぶみキャップ8は第二部分42に位置しているあぶみ5及び第一部分41に位置している外側あぶみセット1の開口部に対応するように設置されている。本発明の好ましい実施例では、あぶみキャップ8のそれぞれは1つのあぶみ5のフック端53の傍側が第一メインリブ4に掛合され、1つのあぶみキャップ8が配置されているあぶみ5が形成され、且つあぶみ5の開口部に対応している。あぶみキャップ8は各外側あぶみ1aの両端にあるフック端53の傍側には1つのあぶみキャップ8が設置され、1つのあぶみキャップ8が配置されている外側あぶみ1aが形成され、且つ外側あぶみ1aの外側開口部に対応している。最後に、
図14は本発明に係る梁補強システムが完成した状態を示す概略状態図である。
【0050】
本発明に係る梁補強システム用あぶみグループは、外側あぶみセットのフック端によりメインリブに掛着され、外側あぶみセットの外側開口部は上部開口部あぶみグループ及び下部開口部あぶみグループを収容可能であり、上部開口部あぶみグループの上部開口部は下部開口部あぶみグループまたは複数の下部開口部あぶみの下部開口部とは逆方向に向けられて相互に重合している。本発明に係るあぶみグループは同じ水平面のメインリブの横断面に覆設され、メインリブに設置されることで、あぶみグループの施工にかかる工期を短縮している。
【0051】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0052】
100…あぶみグループ
1…外側あぶみセット
1a…外側あぶみ
11…第一外側エレクトバー
111…フック端
12…第二外側エレクトバー
13…ボトムリブ
14…外側あぶみ開口部
2A…第一上部開口部あぶみグループ
2B…第二上部開口部あぶみグループ
21A…第一内側エレクトバー
22A…第二内側エレクトバー
21B…第三内側エレクトバー
22B…第四内側エレクトバー
23A…第一ボトムリブ
23B…第二ボトムリブ
24A…第一上部開口部
24B…第二上部開口部
25A…第一ギャップ
26A…第二ギャップ
25B…第三ギャップ
26B…第四ギャップ
27A…第一接続トップリブ
27B…第二接続トップリブ
28A…第一収容部
28B…第二収容部
3…下部開口部あぶみ
31…第五内側エレクトバー
32…第六内側エレクトバー
33…第三ボトムリブ
34…下部開口部
3A…第一下部開口部あぶみグループ
3B…第二下部開口部あぶみグループ
31A…第五内側エレクトバー
32A…第六内側エレクトバー
31B…第七内側エレクトバー
32B…第八内側エレクトバー
33A…第三ボトムリブ
33B…第四ボトムリブ
34A…第一下部開口部
34B…第二下部開口部
35A…第一接続ボトムリブ
35B…第二接続ボトムリブ
36A…第一横方向フック部
36B…第二横方向フック部
4 第一メインリブ
41 第一部分
42 第二部分
5 あぶみ
51…エレクトバー
52…ボトムリブ
53…フック端
6…第二メインリブ
7…第三メインリブ
8…あぶみキャップ
X…第一方向
Z…第二方向
P…直立鉄骨構造
d1A…間隔
d2A…間隔
d3A…間隔
d1B…間隔
d2B…間隔
d3B…間隔