(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155733
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】路面信号機
(51)【国際特許分類】
E01F 9/547 20160101AFI20241024BHJP
【FI】
E01F9/547
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024019381
(22)【出願日】2024-02-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-06-21
(31)【優先権主張番号】10-2023-0051437
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523226974
【氏名又は名称】アトラス埋込型信号機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】咸 恵珍
【テーマコード(参考)】
2D064
【Fターム(参考)】
2D064AA09
2D064AA22
2D064BA01
2D064BA11
2D064DA09
2D064DB04
2D064DB05
2D064EA03
2D064EB05
2D064HA17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】横断歩道の路面に設置される路面信号機を提供する。
【解決手段】路面信号機は、上部が開放される下部ハウジング10と、下部ハウジング10の内部に配置され、上面に複数のLED21が装着される回路基板20と、回路基板の上側に配置されるインナーレンズ部30と、インナーレンズ部30の上部及び側面を囲むように配置され、下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部40とを含む。インナーレンズ部は、下方に突出する複数のドーム部31を含み、ドーム部31は、下面から下方に突出するように凸設される下部ドーム部32と、下部ドーム部32が形成される部位の上面から下方に陥没するように凹設される上部ドーム部33とを含み、下部ドーム部32の最下端は、LEDのそれぞれの上側に配置され、LEDから発散する光は、下部ドーム部及び上部ドーム部を透過すると平行な光線となるように屈折し、アウターレンズ部を透過して外部に照射される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放される下部ハウジングと、
前記下部ハウジングの内部に配置され、上面に複数のLEDが装着される回路基板と、
前記回路基板の上側に配置され、下方に突出する複数のドーム(Dome)部が形成されるインナーレンズ部と、
前記インナーレンズ部の上部及び側面を囲むように配置され、前記下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部とを含み、
前記インナーレンズ部は、複数のドーム部を格子状に区画する遮断板を含み、
前記遮断板は、前記ドーム部の縁部から上方及び下方に延設され、
前記ドーム部は、
下面から下方に突出するように凸設される下部ドーム部と、
前記下部ドーム部が形成される部位の上面から下方に陥没するように凹設される上部ドーム部とを含み、前記下部ドーム部の最下端は、前記LEDのそれぞれの上側に配置され、
各LEDから発散する光は、前記遮断板により隣接するドーム部への移動が遮断され、前記LEDの上側に配置されるドーム部に照射され、
前記LEDから発散する光は、前記下部ドーム部及び上部ドーム部を透過すると平行な光線となるように屈折し、前記アウターレンズ部を透過して外部に照射されることを特徴とする路面信号機。
【請求項2】
前記上部ドーム部は、上部から下部に行くにつれて直径が次第に小さくなる複数の円板状の凹部が上下方向に積層される形状に形成され、
複数の円板状の凹部は、同心円をなし、最下端の円板状の凹部が前記下部ドーム部において下方に最も突出する最下端の上側に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の路面信号機。
【請求項3】
複数の円板状の凹部は、直径方向が前記LEDに対する垂直線から傾斜した方向に配置され、
前記LEDから発散する光は、前記ドーム部を透過すると前記LEDに対する垂直線から傾斜した方向に平行な光線となるように屈折し、その後前記アウターレンズ部を透過して外部に照射されることを特徴とする、請求項2に記載の路面信号機。
【請求項4】
複数の円板状の凹部は、直径方向が前記LEDに対する垂直線と直交する方向に配置され、
前記アウターレンズ部の下面には、傾斜突起が凸設され、
前記LEDから発散する光は、前記ドーム部を透過すると前記LEDに対する垂直線と平行な光線となるように屈折し、その後前記傾斜突起により傾斜した方向に屈折及び透過して外部に照射されることを特徴とする、請求項2に記載の路面信号機。
【請求項5】
前記回路基板の下側に配置される放熱板をさらに含み、
前記インナーレンズ部は、前記放熱板が下側に配置される前記回路基板に固定結合され、
前記回路基板を支持する前記放熱板は、上側に配置される前記アウターレンズ部に固定結合され、
前記アウターレンズ部は、前記下部ハウジングのフランジ部に支持されて固定結合され、
前記放熱板と前記下部ハウジングの底面は、互いに離隔され、その間に空気が流動する空き空間が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の路面信号機。
【請求項6】
前記下部ハウジングの下面には、前記下部ハウジングの内部に連通するように中空状のベント突起が下方に凸設され、
前記ベント突起には、エアベントキャップが結合され、
前記放熱板から発生する高温の空気は、前記ベント突起及びエアベントキャップを介して外部に排出されることを特徴とする、請求項5に記載の路面信号機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路面信号機に関し、特に横断歩道の路面に設置され、信号機の信号を外部に表示する路面信号機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、横断歩道は、車両が通る道路を安全に横断できるようにするものであり、道路の交差点部分や、その他の道路横断者が多い場所に主に設置される。
【0003】
通常、このような横断歩道には、周期的に停止信号と横断信号を表示する横断歩道信号機が設置される。前記横断歩道信号機は、支柱により路面から一定の高さに設置される。
【0004】
前記横断歩道信号機は歩行者の目の高さに合わせて設置されるものであるが、頭を上げなければ信号を確認することができないので、例えば頭を下げて携帯電話を使用している歩行者は、信号の変化を迅速に認知できないことがよくある。その場合、歩行者は、横断信号であるにもかかわらず横断できないこともあり、しばらくしてから横断信号を認知し、急いで横断しようとして車両と衝突する事故が発生することもある。
【0005】
これらの問題を解決すべく、最近は、横断歩道の路面に横断歩道信号機と連動して制御される路面型歩行信号機補助装置を埋設することにより、頭を下げている歩行者も信号機の信号の変化を明確かつ迅速に認知できるようにしている。しかし、従来の路面型歩行信号機補助装置は、横断歩道の両端の傾斜した路面に埋設されるという特性上、信号を待機する歩行者は、路面型歩行信号機補助装置を容易に識別できないので、路面型歩行信号機補助装置の本来の機能を十分に発揮できず、逆に車両運転者は、路面型歩行信号機補助装置を容易に識別できるので、運転者が見る信号機と路面型歩行信号機補助装置の異なる信号の色により安全運転を妨害するという問題があった。
【0006】
これらの問題を解決すべく、2019年3月に韓国警察庁の審議を経た路面型歩行信号機補助装置標準指針によれば、光が照射される方向が歩道の方向に10度傾くように設計しなければならない。
【0007】
一方、従来の路面信号機は、LEDから発散する光が均一に傾斜した形態での外部への照射が完璧ではなく、LEDから発生する熱によりLEDの寿命が短縮されるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】韓国登録特許第10-2210147号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2023-0021280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、LEDから発散する光が均一に傾斜した形態で外部に照射されるようにすることができ、LEDから発生する熱を放熱してLEDの寿命を延長することのできる路面信号機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の路面信号機は、上部が開放される下部ハウジングと、前記下部ハウジングの内部に配置され、上面に複数のLEDが装着される回路基板と、前記回路基板の上側に配置されるインナーレンズ部と、前記インナーレンズ部の上部及び側面を囲むように配置され、前記下部ハウジングの上部を覆うアウターレンズ部とを含み、前記インナーレンズ部は、下方に突出する複数のドーム(Dome)部を含み、前記ドーム部は、下面から下方に突出するように凸設される下部ドーム部と、前記下部ドーム部が形成される部位の上面から下方に陥没するように凹設される上部ドーム部とを含み、前記下部ドーム部の最下端は、前記LEDのそれぞれの上側に配置され、前記LEDから発散する光は、前記下部ドーム部及び上部ドーム部を透過すると平行な光線となるように屈折し、前記アウターレンズ部を透過して外部に照射されることを特徴とする。
【0011】
前記上部ドーム部は、上部から下部に行くにつれて直径が次第に小さくなる複数の円板状の凹部が上下方向に積層される形状に形成され、複数の円板状の凹部は、同心円をなし、最下端の円板状の凹部が前記下部ドーム部において下方に最も突出する最下端の上側に配置される。
【0012】
複数の円板状の凹部は、直径方向が前記LEDに対する垂直線から傾斜した方向に配置され、前記LEDから発散する光は、前記ドーム部を透過すると前記LEDに対する垂直線から傾斜した方向に平行な光線となるように屈折し、その後前記アウターレンズ部を透過して外部に照射される。
【0013】
複数の円板状の凹部は、直径方向が前記LEDに対する垂直線と直交する方向に配置され、前記アウターレンズ部の下面には、傾斜突起が凸設され、前記LEDから発散する光は、前記ドーム部を透過すると前記LEDに対する垂直線と平行な光線となるように屈折し、その後前記傾斜突起により傾斜した方向に屈折及び透過して外部に照射される。
【0014】
前記インナーレンズ部は、複数のドーム部を格子状に区画する遮断板をさらに含み、前記遮断板は、前記ドーム部の縁部から上方及び下方に延設され、各LEDから発散する光は、前記遮断板により隣接するドーム部への移動が遮断され、前記LEDの上側に配置されるドーム部に照射される。
【0015】
前記回路基板の下側に配置される放熱板をさらに含み、前記インナーレンズ部は、前記放熱板が下側に配置される前記回路基板に固定結合され、前記回路基板を支持する前記放熱板は、上側に配置される前記アウターレンズ部に固定結合され、前記アウターレンズ部は、前記下部ハウジングのフランジ部に支持されて固定結合され、前記放熱板と前記下部ハウジングの底面は、互いに離隔され、その間に空気が流動する空き空間が形成される。
【0016】
前記下部ハウジングの下面には、前記下部ハウジングの内部に連通するように中空状のベント突起が下方に凸設され、前記ベント突起には、エアベントキャップが結合され、前記放熱板から発生する高温の空気は、前記ベント突起及びエアベントキャップを介して外部に排出される。
【発明の効果】
【0017】
前述した本発明の路面信号機によれば、次のような効果が得られる。
【0018】
本発明は、前記LEDから発生する光を外部の傾斜した方向に照射することにより、路面信号機から発生する光が傾斜して照射されるようにしなければならない規定を満たすことができる。
【0019】
特に、前記インナーレンズ部に形成される前記ドーム部により、前記LEDから発生する光を平行な光線となるように屈折させ、外部に均一な明るさの光を発散させることができる。
【0020】
また、前記LEDから発生する熱を前記放熱板で前記下部ハウジングの内部に放熱し、前記放熱板で放熱した熱により生じた前記下部ハウジングの内部の高温の空気が前記エアベントキャップ及びベント突起を介して外部に排出されるようにするので、前記下部ハウジングの内部の温度が異常に上昇することを防止することができ、前記LEDの寿命を延長させることができる。
【0021】
特に、本発明は、放熱板やエアベントキャップなどの放熱構造により、夏季の路面信号機の内部の温度上昇を抑制することができ、電流変化を最小限に抑えることができるので、LEDの輝度を一定に保つことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1実施形態による路面信号機の斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態による路面信号機を一方向から見た分解斜視図である。
【
図3】本発明の第1実施形態による路面信号機を他の方向から見た分解斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態によるインナーレンズ部の拡大図である。
【
図8】本発明の第1実施形態による路面信号機の光の発散経路を示す図である。
【
図9】本発明の第1実施形態による路面信号機におけるLEDの発熱による熱の移動経路を示す図である。
【
図10】本発明の第2実施形態による路面信号機の光の発散経路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態による路面信号機の斜視図であり、
図2は本発明の第1実施形態による路面信号機を一方向から見た分解斜視図であり、
図3は本発明の第1実施形態による路面信号機を他の方向から見た分解斜視図であり、
図4は本発明の第1実施形態によるインナーレンズ部の拡大図であり、
図5は
図1のA-A線断面図であり、
図6は
図1のB-B線断面図であり、
図7は
図1のC-C線断面図であり、
図8は本発明の第1実施形態による路面信号機の光の発散経路を示す図であり、
図9は本発明の第1実施形態による路面信号機におけるLEDの発熱による熱の移動経路を示す図である。
【0024】
本発明の路面信号機は、
図1~
図7に示すように、下部ハウジング10、回路基板20、放熱板25、インナーレンズ部30、アウターレンズ部40などを含む。
【0025】
下部ハウジング10は、上部が開放されており、内部に空き空間が形成されている。
【0026】
回路基板20は、下部ハウジング10の内部に配置され、上面に複数のLED 21が装着される。
【0027】
放熱板25は、回路基板20の下側に配置され、回路基板20を支持する。
【0028】
放熱板25は、回路基板20及びLED 21から発生する熱を外部に放出する機能を有する。
【0029】
このような放熱板25の下面には、複数の放熱フィンが形成されている。
【0030】
インナーレンズ部30は、回路基板20の上側に配置される。
【0031】
インナーレンズ部30は、
図4及び
図5に示すように、ドーム(Dome)部31と、遮断板35とを含む。
【0032】
ドーム部31は、複数形成され、下方に向かって膨らむように突出している。
【0033】
このようなドーム部31は、下部ドーム部32と、上部ドーム部31とからなる。
【0034】
下部ドーム部32は、ドーム部31の下面から下方に突出するように凸設される。
【0035】
上部ドーム部31は、下部ドーム部32が形成される部位のドーム部31の上面から下方に陥没するように凹設される。
【0036】
下部ドーム部32の最下端は、LED 21のそれぞれの上側に配置される。
【0037】
本実施形態において、上部ドーム部31は、上部から下部に行くにつれて直径が次第に小さくなる複数の円板状の凹部が上下方向に積層される形状に形成されている。
【0038】
上部ドーム部31に形成される複数の円板状の凹部は、同心円をなし、最下端の円板状の凹部が下部ドーム部32において下方に最も突出する最下端の上側に配置される。
【0039】
上記ドーム部31の形状により、LED 21から発散する光は、下部ドーム部32及び上部ドーム部31を透過すると平行な光線となるように屈折し、その後上側に配置されるアウターレンズ部40を透過すると屈折して外部に照射される。
【0040】
遮断板35は、インナーレンズ部30に形成される複数のドーム部31を格子状に区画する。
【0041】
遮断板35は、ドーム部31の縁部から上方及び下方に延設されている。
【0042】
各LED 21から発散する光は、遮断板35により隣接するドーム部31への移動が遮断され、LED 21の上側に配置されるドーム部31に照射される。
【0043】
アウターレンズ部40は、インナーレンズ部30の上部及び側面を囲むように配置され、下部ハウジング10の上部を覆う。
【0044】
アウターレンズ部40の縁部は、下部ハウジング10のフランジ部に支持される。
【0045】
また、アウターレンズ部40の上部には中空状のリム部材45が配置され、リム部材45がボルトなどにより下部ハウジング10のフランジ部に結合されることにより、リム部材45と下部ハウジング10のフランジ部間にアウターレンズ部40の縁部が挿入されるように配置されて固定される。
【0046】
本実施形態において、上部ドーム部31に形成される複数の円板状の凹部は、直径方向がLED 21に対する垂直線から傾斜した方向に配置される。
【0047】
すなわち、上部ドーム部31に形成される複数の円板状の凹部は、LED 21に対する垂直線と所定の傾斜角を有して上下方向に積層されるように配置される。
【0048】
上記構造により、
図8に示すように、LED 21から発散する光は、ドーム部31を透過するとLED 21に対する垂直線から傾斜した方向に平行な光線となるように屈折し、その後アウターレンズ部40を透過して約10度傾斜するように外部に照射される。
【0049】
本発明における各構成の結合構造について説明すると、
図6に示すように、インナーレンズ部30は、放熱板25が下側に配置される回路基板20にボルトなどにより固定結合される。
【0050】
また、
図7に示すように、回路基板20の下側に配置されて回路基板20を支持する放熱板25は、上側に配置されるアウターレンズ部40にボルトなどにより固定結合される。
【0051】
さらに、アウターレンズ部40は、下部ハウジング10のフランジ部に支持されて固定結合される。
【0052】
よって、インナーレンズ部30、回路基板20、放熱板25は、アウターレンズ部40に懸架される形態で結合されて配置される。
【0053】
また、放熱板25と下部ハウジング10の底面は、互いに離隔され、その間に空気が流動する空き空間が形成される。
【0054】
よって、
図9に示すように、LED 21及び回路基板20から発生する熱は、放熱板25により前記空き空間に放出される。
【0055】
また、下部ハウジング10の下面には、下部ハウジング10の内部に連通するように中空状のベント突起11が下方に凸設されている。
【0056】
さらに、ベント突起11には、エアベントキャップ15が結合される。
【0057】
放熱板25から発生する高温の空気は、ベント突起11及びエアベントキャップ15を介して外部に排出される。
【0058】
ここで、外部の水分などは、エアベントキャップ15及びベント突起11により、下部ハウジング10の内部への流入が遮断される。
【0059】
このように、本発明は、LED 21から発生する光を外部の傾斜した方向に照射することにより、路面信号機から発生する光が傾斜して照射されるようにしなければならない規定を満たすことができる。
【0060】
特に、インナーレンズ部30に形成されるドーム部31により、LED 21から発生する光を平行な光線となるように屈折させ、外部に均一な明るさの光を発散させることができる。
【0061】
また、LED 21から発生する熱を放熱板25で下部ハウジング10の内部に放熱し、放熱板25で放熱した熱により生じた下部ハウジング10の内部の高温の空気がエアベントキャップ15及びベント突起11を介して外部に排出されるようにするので、下部ハウジング10の内部の温度が異常に上昇することを防止することができ、LED 21の寿命を延長させることができる。
【0062】
一般に、温度が上昇するとLEDの輝度が低くなるが、それを補償するために、高い電流を供給することになる。
【0063】
このように高い電流を供給すると温度はさらに上昇し、それは結局、LEDの寿命の短縮に多大な影響を及ぼす。
【0064】
本発明による放熱板25やエアベントキャップ15などの放熱構造は、夏季の路面信号機の内部の温度上昇を抑制することができ、電流変化を最小限に抑えることができるので、LEDの輝度を一定に保つことができるという効果がある。
【0065】
第2実施形態
図10は本発明の第2実施形態による路面信号機の光の発散経路を示す図である。
【0066】
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、上部ドーム部31の形状やアウターレンズ部40などに差異があるので、それらを中心に説明する。
【0067】
本実施形態において、
図10に示すように、上部ドーム部31に形成される複数の円板状の凹部は、直径方向がLED 21に対する垂直線と直交する方向に配置される。
【0068】
すなわち、上部ドーム部31に形成される複数の円板状の凹部は、LED 21に対する垂直線を中心に上下方向に積層されるように配置される。
【0069】
また、アウターレンズ部40の下面には、複数の傾斜突起41が凸設されている。
【0070】
こうすることにより、LED 21から発散する光は、ドーム部31を透過するとLED 21に対する垂直線と平行な光線となるように屈折し、その後アウターレンズ部40の下面に形成される傾斜突起41を透過すると傾斜した方向に屈折し、次いでアウターレンズ部40を透過して約10度傾斜するように外部に照射される。
【0071】
その他の事項は、第1実施形態と同一又は類似であるので、その詳細については省略する。
【0072】
本発明の路面信号機は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で様々に変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0073】
10 下部ハウジング
11 ベント突起
15 エアベントキャップ
20 回路基板
21 LED
25 放熱板
30 インナーレンズ部
31 ドーム部
32 下部ドーム部
33 上部ドーム部
35 遮断板
40 アウターレンズ部
41 傾斜突起
45 リム部材