IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 上海弘遥電子研究開発有限公司の特許一覧

<>
  • 特開-レバー装置 図1
  • 特開-レバー装置 図2
  • 特開-レバー装置 図3
  • 特開-レバー装置 図4
  • 特開-レバー装置 図5
  • 特開-レバー装置 図6
  • 特開-レバー装置 図7
  • 特開-レバー装置 図8
  • 特開-レバー装置 図9
  • 特開-レバー装置 図10
  • 特開-レバー装置 図11
  • 特開-レバー装置 図12
  • 特開-レバー装置 図13
  • 特開-レバー装置 図14
  • 特開-レバー装置 図15
  • 特開-レバー装置 図16
  • 特開-レバー装置 図17
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155742
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】レバー装置
(51)【国際特許分類】
   H01H 25/04 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
H01H25/04 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024037679
(22)【出願日】2024-03-11
(31)【優先権主張番号】202310424613.7
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】521425319
【氏名又は名称】上海弘遥電子研究開発有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI HONGYAO ELECTRONIC LABORATORY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Floor 1, Building 6, No.85, Mingnan Road, Songjiang District, Shanghai 201613, China.
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100211122
【弁理士】
【氏名又は名称】白石 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】劉 文峰
(72)【発明者】
【氏名】朱 光宇
【テーマコード(参考)】
5G031
【Fターム(参考)】
5G031AS02N
5G031GS21
5G031HU02
5G031JS01
5G031KS09
5G031NS02
(57)【要約】
【課題】レイアウト性を向上できるレバー装置を提供する。
【解決手段】本開示の一態様に係るレバー装置は、第1軸線回りに回転可能に設けられたレバーと、磁石を保持するとともに、第2軸線回りに回転可能に設けられたホルダと、第3軸線回りに回転可能に設けられるとともに、レバー及びホルダ間を接続するジョイントと、磁石に向かい合って設けられた磁気センサと、を備えている。レバーは、レバー係合部を備えている。ジョイントは、レバー係合部に第1軸線回りで係合する連係部と、第1方向から見て第3軸線に対して連係部とは反対側に向けて放射状に延びる第1ジョイント係合部及び第2ジョイント係合部と、を備えている。ホルダは、第3軸線回りで第1ジョイント係合部に係合する第1ホルダ係合部と、第3軸線回りで第2ジョイント係合部に係合する第2ホルダ係合部と、を備えている。第2軸線は、第1軸線と同軸に配置されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿う第1軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記第1方向から見て前記第1方向に交差する第2方向に延びるレバーと、
磁石を保持するとともに、前記第1方向に沿う第2軸線回りに回転可能に設けられたホルダと、
前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第1側において前記第1方向に沿う第3軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記レバー及び前記ホルダ間を接続するジョイントと、
前記磁石に向かい合って設けられるとともに、前記磁石により作用する磁界の変化を検出する磁気センサと、を備え、
前記レバーは、前記第2方向のうち前記第3軸線に対して前記第1側に位置する部分にレバー係合部を備え、
前記ジョイントは、
前記第3軸線に対して前記第2方向の前記第1側に延びるとともに、前記レバー係合部に前記第1軸線回りで係合する連係部と、
前記第1方向から見て前記第3軸線に対して前記連係部とは反対側に向けて放射状に延びる第1ジョイント係合部及び第2ジョイント係合部と、を備え、
前記ホルダは、
前記第3軸線回りで前記第1ジョイント係合部に係合する第1ホルダ係合部と、
前記第3軸線回りで前記第2ジョイント係合部に係合する第2ホルダ係合部と、を備え、
前記第2軸線は、前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第2側、又は前記第1軸線と同軸に配置されているレバー装置。
【請求項2】
前記第2軸線は、前記第1軸線と同軸に配置されている請求項1に記載のレバー装置。
【請求項3】
前記レバーは、前記ホルダを回転可能に支持する軸受部を備えている請求項2に記載のレバー装置。
【請求項4】
前記第1ジョイント係合部と前記第3軸線との間の距離、及び前記第2ジョイント係合部と前記第3軸線との間の距離は、前記第1軸線と前記連係部との間の距離よりも短い請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレバー装置。
【請求項5】
前記第1ジョイント係合部は、前記第3軸線回りの前記ジョイントの回転に伴い、前記第1ホルダ係合部に摺動可能に構成され、
前記第2ジョイント係合部は、前記第3軸線回りの前記ジョイントの回転に伴い、前記第2ホルダ係合部に摺動可能に構成され、
前記第1ジョイント係合部と前記第1ホルダ係合部とが接触する第1接触部と前記第3軸線との距離は、前記ホルダが中立位置にある状態から前記第2軸線回りの第1側に回転するに従い徐々に長くなり、
前記第2ジョイント係合部と前記第2ホルダ係合部とが接触する第2接触部と前記第3軸線との距離は、前記ホルダが前記中立位置にある状態から前記第2軸線回りの第2側に回転するに従い徐々に長くなる請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレバー装置。
【請求項6】
前記ホルダは、
前記第1方向から見て前記第1ジョイント係合部と重なり合い、前記ホルダに対する前記ジョイントの前記第1方向の移動を規制する第1規制部と、
前記第1方向から見て前記第2ジョイント係合部と重なり合い、前記ホルダに対する前記ジョイントの前記第1方向の移動を規制する第2規制部と、を備えている請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレバー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両には、機能部(例えば、自動変速機や方向指示器(ターンランプ)、ワイパ等)を操作するためのレバー装置が搭載されている。レバー装置は、ステアリングホイールの前方において、ステリングコラムから側方に突出した状態で設けられている。レバー装置は、基端部を支点にした上下方向への回転操作に基づき、機能部を操作する。
【0003】
例えば下記特許文献1には、基端部に係合子を有し、第1方向に回転可能なレバーと、係合子が係合する長孔を有し、第1方向に交差する第2方向に回転可能な可動盤と、を備えたレバー装置が開示されている。この構成によれば、レバーの第1方向の回転に伴い、係合子が長孔の内面上を摺動することで、可動盤が第2方向に回転する。その結果、可動盤によってスイッチが操作されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本国特許第3888713号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術にあっては、レバーが可動盤に直接接続されているため、レイアウト性の向上を図る点で未だ改善の余地があった。
【0006】
本開示は、レイアウト性の向上を図ることができるレバー装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示は以下の態様を採用した。
本開示の一態様に係るレバー装置は、第1方向に沿う第1軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記第1方向から見て前記第1方向に交差する第2方向に延びるレバーと、磁石を保持するとともに、前記第1方向に沿う第2軸線回りに回転可能に設けられたホルダと、前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第1側において前記第1方向に沿う第3軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記レバー及び前記ホルダ間を接続するジョイントと、前記磁石に向かい合って設けられるとともに、前記磁石により作用する磁界の変化を検出する磁気センサと、を備え、前記レバーは、前記第2方向のうち前記第3軸線に対して前記第1側に位置する部分にレバー係合部を備え、前記ジョイントは、前記第3軸線に対して前記第2方向の前記第1側に延びるとともに、前記レバー係合部に前記第1軸線回りで係合する連係部と、前記第1方向から見て前記第3軸線に対して前記連係部とは反対側に向けて放射状に延びる第1ジョイント係合部及び第2ジョイント係合部と、を備え、前記ホルダは、前記第3軸線回りで前記第1ジョイント係合部に係合する第1ホルダ係合部と、前記第3軸線回りで前記第2ジョイント係合部に係合する第2ホルダ係合部と、を備え、前記第2軸線は、前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第2側、又は前記第1軸線と同軸に配置されている。
【0008】
本態様によれば、レバーを第1軸線回りに回転させると、レバーの回転力がレバー係合部及び連係部を介してジョイントに伝達される。これにより、ジョイントが第3軸線回りに回転する。ジョイントが例えば第3軸線回りの第1側に回転すると、ジョイントの回転力が第1ジョイント係合部及び第1ホルダ係合部を介してホルダに伝達されることで、ホルダが第2軸線回りの第1側に回転する。一方、ジョイントが例えば第3軸線回りの第2側に回転すると、ジョイントの回転力が第2ジョイント係合部及び第2ホルダ係合部を介してホルダに伝達されることで、ホルダが第2軸線回りの第2側に回転する。ホルダの回転に伴い、磁気センサで検出される磁界が変化することで、レバー操作を検出することができる。この場合、ジョイントを介してレバーとホルダとを接続することで、ホルダのレイアウト性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本開示に係る上記態様によれば、レイアウト性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】車両において車室内を示す斜視図である。
図2】実施形態に係るレバー装置の斜視図である。
図3】実施形態に係るレバー装置の分解斜視図である。
図4図2のIV-IV線に対応する断面図である。
図5】第2カバーを取り外した状態におけるレバー装置の平面図である。
図6】レバー、ホルダ及びジョイントの拡大斜視図である。
図7図4のVII-VII線に対応する断面図である。
図8図7のVIII-VIII線に対応する断面図である。
図9図8のIX-IX線に対応する断面図である。
図10図8のX-X線に対応する断面図である。
図11】実施形態に係るレバー装置の動作説明図であって、図5に対応する平面図である。
図12】実施形態に係るレバー装置の動作説明図であって、図5に対応する平面図である。
図13】ホルダが中立位置にある状態を示すホルダ及びジョイントをZ方向から見た概略図である。
図14】ホルダ及びジョイントをZ方向から見た概略図である。
図15】ホルダ及びジョイントをZ方向から見た概略図である。
図16】ホルダ及びジョイントをZ方向から見た概略図である。
図17】ホルダ及びジョイントをZ方向から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態や変形例において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。また、本実施形態において、「向かい合う」とは、2つの面それぞれの直交方向(法線方向)が互いに一致している場合に限らず、直交方向同士が交差している場合も含んでいる。
【0012】
図1は、車両100において車室内を示す斜視図である。以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ車両における向きと同一とする。
図1に示すように、レバー装置1は、例えば車両100に搭載されている。本実施形態のレバー装置1は、例えばコラムシフト式のレバー装置1であって、回転操作によって車両100の自動変速機(機能部)を動作させる。レバー装置1は、ステアリングホイール101の前方に位置する部分に、ステアリングコラム102から側方に突出した状態で設けられている。なお、レバー装置1としては、車両100において、ワイパや方向指示器等の各種電装品を操作するものであってもよい。
【0013】
[レバー装置1]
図2は、レバー装置1の斜視図である。図3は、レバー装置1の分解斜視図である。
図2図3に示すように、レバー装置1は、ケーシング10と、レバー11と、付勢機構12と、ホルダ13と、ジョイント14と、を備えている。
【0014】
<ケーシング10>
ケーシング10は、直方体形状に形成されている。ケーシング10は、ケース本体21と、第1カバー22と、第2カバー23と、を備えている。ケーシング10は、第1カバー22、ケース本体21及び第2カバー23が厚さ方向に重ね合わされて構成されている。以下の説明では、第1カバー22、ケース本体21及び第2カバー23の重ね合わせ方向をZ方向(第1方向)とし、Z方向に直交する2方向をそれぞれX方向(X方向)、Y方向とする。各方向において矢印の向きを+側とし、矢印とは反対側の向きを-側とする。
【0015】
本実施形態において、第1カバー22、ケース本体21及び第2カバー23は、Z方向から見た平面視外形が互いに同等に形成されている。具体的に、第1カバー22、ケース本体21及び第2カバー23は、X方向を長手方向とし、Y方向を短手方向とする長方形状に形成されている。
【0016】
図4は、図2のIV-IV線に対応する断面図である。
図3図4に示すように、ケース本体21は、本体周壁部25と、仕切壁26と、を備えている。
本体周壁部25は、Z方向に延びる角筒状に形成されている。
仕切壁26は、本体周壁部25におけるZ方向の中央部に設けられている。仕切壁26は、本体周壁部25をZ方向に仕切っている。図示の例において、仕切壁26は、+X側に位置する下段部26aと、-X側に位置する上段部26bと、を備えている。下段部26aには、下段部26aをZ方向に貫通する貫通孔26a1が形成されている。
【0017】
第1カバー22は、ケース本体21における-Z側開口部を閉塞している。ケーシング10のうち、ケース本体21と第1カバー22とで囲まれた空間(以下、第1空間S1という。)には、回路基板28が設けられている。回路基板28は、Z方向を厚さ方向として配置されている。回路基板28のうちZ方向から見て貫通孔26a1と重なり合う部分には、磁気センサ29が実装されている。
【0018】
第2カバー23は、ケース本体21における+Z側開口部を閉塞している。第2カバー23は、カバー周壁部31と、天壁部32と、を備えている。
カバー周壁部31は、本体周壁部25における+Z側端縁に突き合わされている。
天壁部32は、カバー周壁部31における+Z側開口部を閉塞している。
【0019】
ケーシング10のうち、+X側に位置する部分には、引出口10aが形成されている。引出口10aは、ケーシング10のうち、ケース本体21と第2カバー23とで囲まれた空間(以下、第2空間S2という。)の内外を連通させている。図示の例において、引出口10aは、本体周壁部25及びカバー周壁部31に跨って形成されている。
【0020】
<レバー11>
レバー11は、引出口10aを通じて第2空間S2の内外を貫通した状態で設けられている。レバー11は、天壁部32とホルダ13との間に、Z方向に沿う軸線(第1軸線、第2軸線)O1回りに回転可能に支持されている。具体的に、レバー11は、レバーベース41と、操作部42と、延設部43と、を備えている。
【0021】
図5は、第2カバー23を取り外した状態におけるレバー装置1の平面図である。図6は、レバー11、ホルダ13及びジョイント14の拡大斜視図である。
図4図6に示すように、レバーベース41は、第2空間S2において、Z方向から見て下段部26aと上段部26bとに跨った状態で配置されている。レバーベース41は、+Z側に凸の半球状に形成されている。レバーベース41の頂部(軸線O1上に位置する部分)には、+Z側に突出するレバー軸部41aが形成されている。レバー軸部41aは、天壁部32に形成された軸受凹部32a(図4参照)内に収容されている。したがって、レバー軸部41aは、Z方向に沿う軸線O1回りに回転可能に天壁部32に支持されている。一方、レバーベース41には、-Z側に開口する軸受凹部41b(図4参照)が形成されている。軸受凹部(軸受部)41b内には、ホルダ13(後述する第1ホルダ軸部62)が収容されている。したがって、レバーベース41は、ホルダ13を介して下段部26aに支持されている。
【0022】
操作部42は、引出口10aを通じてケーシング10の外部に引き出されている。操作部42は、Z方向から見て軸線O1に直交する第1径方向において、レバーベース41から+X側に延びている。具体的に、操作部42は、第1径方向における+X側に向かうに従い+Z側に向けて延びている。なお、操作部42の延在方向は、適宜変更が可能である。
【0023】
延設部43は、レバーベース41から第1径方向の-X側に延びている。延設部43は、第1径方向に延びる角筒状に形成されている。延設部43には、-Z側に延びるガイド壁43aが形成されている。ガイド壁43aは、Z方向から見て軸線O1を中心とする円弧状に形成されている。ガイド壁43aは、上段部26bに形成されたガイドレール26c内に収容されている。図5に示すように、ガイドレール26cは、軸線O1を中心として同心円状に延びる一対の壁部により形成されている。ガイド壁43aは、レバー11の軸線O1回りの回転に伴い、ガイドレール26cの内側を軸線O1回りに案内される。
【0024】
延設部43において、軸線O1に対して-X側に位置する部分には、レバー係合部43bが形成されている。レバー係合部43bは、延設部43のうちガイド壁43aよりも第1径方向の+X側に位置する部分から-Z側に突出する2つのレバー係合壁(図8にも示す第1レバー係合壁43b1及び第2レバー係合壁43b2)を備えている。各レバー係合壁43b1,43b2は、互いに間隔をあけた状態で延設部43の延在方向(X方向)に平行に延びている。レバー係合部43bは、各レバー係合壁43b1,43b2間の隙間を通じて+X側に向けて開放されている。
【0025】
<付勢機構12>
図4図5に示すように、付勢機構12は、レバー11に対して第1径方向の+X側に向けた付勢力を付与するためのものである。付勢機構12は、ガイド部材51と、押付部材52と、付勢部材53と、を備えている。
ガイド部材51は、上段部26bにおいて延設部43よりも-X側に位置する部分に設けられている。ガイド部材51は、上段部26bから+Z側に突出するとともに、Y方向に延びている。ガイド部材51は、+X側を向くガイド面51aを備えている。ガイド面51aは、Z方向から見て、Y方向の中央部からY方向に離間するに従い+X側に延びるV字状に形成されている。ガイド面51aは、延設部43に対してX方向に隙間を空けた状態で向かい合っている。
【0026】
押付部材52は、一部が延設部43から突出した状態で、延設部43内に収容されている。押付部材52は、延設部43と同軸に配置された角筒状に形成されている。押付部材52は、延設部43からの突出量が増減するように、延設部43に対して第1径方向に移動可能に構成されている。押付部材52の先端部(-X側端部)には、摺動突起52aが形成されている。摺動突起52aは、軸線O1回りのレバー11の回転に伴い、ガイド面51a上を摺動する。
【0027】
本実施形態のレバー11は、摺動突起52aがガイド面51aの中央部に位置する初期位置P1に対して、軸線O1回りの両側(Y方向の両側)に回転可能に構成されている。具体的に、レバー11が初期位置P1から軸線O1回りの第1側に回転するのに伴い、Z方向から見てガイド面51aと軸線O1との距離が徐々に縮小する(図11参照)。そのため、押付部材52は、延設部43からの突出量が縮小する方向(第1径方向の+X側)に移動する。一方、レバー11が初期位置P1から軸線O1回りの第2側に回転するのに伴い、Z方向から見てガイド面51aと軸線O1との距離が徐々に縮小する(図12参照)。そのため、押付部材52は、延設部43からの突出量が縮小する方向に移動する。
【0028】
付勢部材53は、延設部43と押付部材52との間に介在している。付勢部材53は、例えばコイルばねである。付勢部材53は、押付部材52をガイド面51aに向けて付勢している。したがって、付勢部材53は、レバー11が初期位置P1から軸線O1回りの両側に向かうに従い(押付部材52の突出量が小さくなるに従い)、付勢力が増加する。
【0029】
<ホルダ13>
ホルダ13は、レバー11と仕切壁26(下段部26a)との間に、レバー11及び仕切壁26それぞれに対して軸線O1回りに回転可能に設けられている。ホルダ13は、軸線O1と同軸に配置された柱状に形成されている。具体的に、ホルダ13は、ホルダ支柱61と、第1ホルダ軸部62と、第2ホルダ軸部63と、接続部64と、を備えている。
【0030】
図7は、図4のVII-VII線に対応する断面図である。
図4図7に示すように、ホルダ支柱61は、軸線O1と同軸に配置されている。ホルダ支柱61において、-Z側端部には、磁石67が保持されている。磁石67は、軸線O1と同軸に配置された円板状であって、例えば第1径方向で異極になるように形成されている。本実施形態において、磁石67は、インサート成形等によってホルダ13に埋め込まれている。但し、ホルダ13による磁石67の保持方法は、適宜変更が可能である。ホルダ支柱61のうち、磁石67よりも+Z側に位置する部分には、逃げ部61a(図4参照)が形成されている。逃げ部61aは、第1径方向における-X側に向けて開放されている。
【0031】
第1ホルダ軸部62は、ホルダ支柱61のうち軸線O1上に位置する部分から+Z側に延びている。第1ホルダ軸部62は、軸受凹部41b内に収容されている。したがって、第1ホルダ軸部62は、軸線O1回りに回転可能にレバー11に支持されている。
第2ホルダ軸部63は、ホルダ支柱61のうち軸線O1上に位置する部分から-Z側に延びている。第2ホルダ軸部63は、貫通孔22a内に収容されている。したがって、第2ホルダ軸部63は、軸線O1回りに回転可能に仕切壁26に支持されている。このように、本実施形態のホルダ13は、レバー11と仕切壁26によって両持ちで支持されている。なお、下段部26aのうち、貫通孔22aに対して第1径方向の外側に位置する部分には、ホルダガイド22cが形成されている。ホルダガイド22cは、Z方向から見て環状に形成されている。ホルダガイド22cは、ホルダ13(ホルダ支柱61)の周囲を取り囲んでいる。
【0032】
図8は、図7のVIII-VIII線に対応する断面図である。
図6図8に示すように、接続部64は、ホルダ支柱61のうち、逃げ部61aよりも+Z側に位置する部分から第1径方向における-X側に張り出している。接続部64には、第1ホルダ係合部71及び第2ホルダ係合部72が軸線O1回りに並んで形成されている。各ホルダ係合部71,72は、第1径方向の-X側に向かうに従い互いに離れる向きに延びる溝部である。各ホルダ係合部71,72は、-Z側及び第1径方向における-X側に開放されている。第1ホルダ係合部71の内面のうち、軸線O1回りで向かい合う面は、第1内側面71a及び第1外側面71bを構成している。第2ホルダ係合部72の内面のうち、軸線O1回りで向かい合う面は、第2内側面72a及び第2外側面72bを構成している。
【0033】
図5図6に示すように、接続部64のうち、第1ホルダ係合部71に対して+Z側に位置する部分は、第1規制部64aを構成している。第1規制部64aは、第1ホルダ係合部71を+Z側から覆っている。接続部64のうち、第2ホルダ係合部72に対して+Z側に位置する部分は、第2規制部64bを構成している。第2規制部64bは、第2ホルダ係合部72を+Z側から覆っている。
【0034】
<ジョイント14>
図6図8に示すように、ジョイント14は、レバー11とホルダ13との間を接続している。ジョイント14は、軸線O1に対して-X側(第2方向の第1側)に配置されている。ジョイント14は、仕切壁26上において、下段部26a及び上段部26b間をX方向に跨って配置されている。ジョイント14は、ジョイント基部81と、連係部82と、第1ジョイント係合部83と、第2ジョイント係合部84と、を備えている。
【0035】
ジョイント基部81は、Z方向から見てジョイント14の中央部を構成する。ジョイント基部81には、ジョイント基部81をZ方向に貫通する支持孔81aが形成されている。支持孔81aには、支持ピン26dが挿入されている。支持ピン26dは、軸線O1と平行に延びる軸線(第3軸線)O2を有する円柱状に形成されている。支持ピン26dは、上段部26bのうちガイドレール26cに対して+X側に位置する部分から+Z側に延びている。これにより、ジョイント基部81は、軸線O1に対して-X側において、軸線O2回りに回転可能に仕切壁26に形成されている。なお、図示の例において、軸線O1,O2は、X方向から見て重なり合っている。但し、軸線O1,O2は、X方向から見てY方向にずれて配置されていてもよい。
【0036】
連係部82は、レバー11とジョイント14との間を接続する。連係部82は、連係アーム82aと、連係突部82bと、を備えている。
連係アーム82aは、Z方向から見て軸線O2に直交する第2径方向(X方向)において、ジョイント基部81から-X側に延びている。連係アーム82aの先端部(-X側端部)は、ガイド壁43aに近接している。
連係突部82bは、連係アーム82aの先端部から+Z側に突出している。連係突部82bは、軸線O1回りでレバー係合部43bに係合可能である。具体的に、連係突部82bは、各レバー係合壁43b1,43b2間に収容されている。連係突部82bは、レバー11の軸線O1回りの回転に伴い、レバー係合壁43b1,43b2の内面(互いに向かい合う面)上を摺動可能である。
【0037】
図8に示すように、ジョイント係合部83,84は、Z方向から見て、軸線O2に対して連係部82とは反対側に向けて放射状(二股)に延びている。第1ジョイント係合部83は、第1アーム83aと、第1係合突起83bと、を備えている。
【0038】
図9は、図8のIX-IX線に対応する断面図である。
第1アーム83aは、ジョイント基部81から第2径方向の+X側に延びている。第1アーム83aは、連係アーム82aに対して-Z側に位置している。第1アーム83aの先端部は、ジョイント14の軸線O2回りの回転に伴い、第1径方向の-X側から逃げ部61aに対して進退する。
第1係合突起83bは、第1アーム83aの先端部から+Z側に突出している。第1係合突起83bは、ジョイント14の軸線O2回りの回転に伴い、第1ホルダ係合部71に対して進退する。第1係合突起83bは、第1ホルダ係合部71内に進入した状態において、軸線O2回りで第1ホルダ係合部71に係合可能である。なお、第1係合突起83bは、第1ホルダ係合部71内に進入した状態において、Z方向から見て第1規制部64aと重なり合う。
【0039】
図10は、図8のX-X線に対応する断面図である。
図8図10に示すように、第2ジョイント係合部84は、第2アーム84aと、第2係合突起84bと、を備えている。
第2アーム84aは、ジョイント基部81から第2径方向の+X側に延びている。第2アーム84aは、第1アーム83aと同一平面上に位置している。第2アーム84aの先端部は、ジョイント14の軸線O2回りの回転に伴い、第1径方向の-X側から逃げ部61aに対して進退する。
第2係合突起84bは、第2アーム84aの先端部から+Z側に突出している。第2係合突起84bは、ジョイント14の軸線O2回りの回転に伴い、第2ホルダ係合部72に対して進退する。第2係合突起84bは、第2ホルダ係合部72内に進入した状態において、軸線O2回りで第2ホルダ係合部72に係合可能である。なお、第2係合突起84bは、第2ホルダ係合部72内に進入した状態において、Z方向から見て第2規制部64bと重なり合う。
【0040】
図8に示すように、Z方向から見て軸線O2と第1係合突起83bとの間の距離D1、及び軸線O2と第2係合突起84bとの間の距離D2は、軸線O1と連係突部82bとの距離D0よりもそれぞれ短くなっている。なお、Z方向から見て軸線O2と第1係合突起83bとの間の距離D1、及び軸線O2と第2係合突起84bとの間の距離D2は、互いに等しい。また、図示の例において、軸線O2回りで連係アーム82a及び第1アーム83aがなす角度(中心角)と、連係アーム82a及び第2アーム84aがなす角度と、は互いに等しい。
【0041】
[レバー装置1の動作方法]
次に、レバー装置1の動作方法として、初期位置P1にあるレバー11を軸線O1回りの第1側及び第2側に回転させた場合の作用について説明する。なお、レバー11が初期位置P1にあるとき、Z方向から見て連係突部82b及び軸線O1,O2が直線状に並んでいる。また、レバー11が初期位置P1にあるときのホルダ13の位置を中立位置P2とする。ホルダ13が中立位置P2にあるとき、第1係合突起83bの少なくとも一部が第1ホルダ係合部71内に進入し、第2係合突起84bの少なくとも一部が第2ホルダ係合部72内に進入している。但し、ホルダ13が中立位置P2にあるとき、各係合突起83b,84bの少なくとも一方は、対応するホルダ係合部71,72内に進入していなくてもよい。
【0042】
図11図12は、実施形態に係るレバー装置1の動作説明図であって、図5に対応する平面図である。
図5図11に示すように、操作部42を介して初期位置P1にあるレバー11を軸線O1回りの第1側(+Y側)に回転させる。すると、第2レバー係合壁43b2が軸線O1回りで連係突部82bに当接した後、連係突部82bを軸線O1回りの第1側(-Y側)に押し込む。これにより、ジョイント14が軸線O2回りの第1側に回転する。つまり、ジョイント14は、第1ジョイント係合部83が+Y側に変位するように回転する。
【0043】
ジョイント14が軸線O2回りの第1側に回転すると、第1係合突起83bが第1ホルダ係合部71内に進入する向きに移動する一方、第2係合突起83bが第2ホルダ係合部72から退避する向きに移動する。第1係合突起83bが第1ホルダ係合部71内に進入する過程において、第1係合突起83bは第1内側面71aを軸線O2回りの第1側に向けて押し込む。これにより、ホルダ13が中立位置P2から軸線O1回りの第2側(レバー11の回転方向と逆向き)に回転する。この場合、接続部64は、中立位置P2から+Y側に回転する。すなわち、操作部42及び接続部64は、同一の向き(+Y側)に移動する。
【0044】
一方、図5図12に示すように、操作部42を介して初期位置P1にあるレバー11を軸線O1回りの第2側(-Y側)に回転させる。すると、第1レバー係合壁43b1が連係突部82bに当接した後、連係突部82bを軸線O1回りの第2側に押し込む。これにより、ジョイント14が軸線O2回りの第2側に回転する。つまり、ジョイント14は、第2ジョイント係合部84が-Y側に変位するように回転する。
【0045】
ジョイント14が軸線O2回りの第2側に回転すると、第2係合突起84bが第2ホルダ係合部72内に進入する向きに移動する一方、第1係合突起83bが第1ホルダ係合部71から退避する向きに移動する。第2係合突起84bが第2ホルダ係合部72内に進入する過程において、第2係合突起84bは第2内側面72aを軸線O2回りの第2側に向けて押し込む。これにより、ホルダ13が中立位置P2から軸線O1回りの第1側に回転する。この場合、接続部64は、中立位置P2から-Y側に回転する。すなわち、操作部42及び接続部64は、同一の向き(-Y側)に移動する。
【0046】
ホルダ13の回転に伴い、磁気センサ29は、磁石67により作用する磁界の変化を検出する。磁気センサ29の検出結果は、不図示の制御部に出力される。制御部は、磁気センサ29から出力される検出結果に基づき、機能部を動作させる(例えば、自動変速機のレンジを切り替える。)。
【0047】
レバー11が初期位置P1から回転する過程において、Z方向から見てガイド面51aと軸線O1との距離が徐々に縮小する。そのため、押付部材52は、延設部43からの突出量が縮小する方向に移動する。その結果、付勢部材53付勢力は、レバー11の回転角度(軸線O1回りの回転角度)が大きくなるに従い増加する。
【0048】
図13図17は、ホルダ13及びジョイント14をZ方向から見た概略図である。
図13に示すように、ホルダ13が中立位置P2にあるとき、Z方向から見て軸線O2から連係突部82bの中心までの距離T0は、第1係合突起83bと第1内側面71aとの第1接触部Q1から軸線O2までの距離T1以上になっている。この状態において、ホルダ13が中立位置P2から軸線O1回りの第2側に回転すると、第1係合突起83bが第1内側面71a上を第1ホルダ係合部71内の奥側に向けて摺動する。すなわち、図14図15に示すように、第1係合突起83bは、レバー11の回転角度が増加するに従い、距離T1が徐々に増加するように、第1内側面71a上を摺動する。
【0049】
本実施形態では、例えば距離T0が距離T1以上である第1位置、及び距離T1が距離T0よりも大きくなる第2位置のそれぞれに到達した時点おいて、制御部が機能部に対して動作信号を出力するように設定されている。この場合、レバー11の回転角度が大きくなることで(距離T1が増加することで)、第1接触部Q1と軸線O2との距離C1が縮小する。その結果、レバー11の回転角度が増加するに従い、レバー11の回転角度の変化量に対するホルダ13の回転角度の変化量が増加する。これにより、磁気センサ29によって磁界の変化を高精度に検出することができる。
【0050】
なお、第2係合突起84bと第2内側面72aとの第2接触部Q2から軸線O2までの距離T2についても、同様に、ホルダ13が中立位置P2から軸線O1回りの第1側に回転すると、第2係合突起84bが第2内側面72a上を第2ホルダ係合部72内の奥側に向けて摺動する。すなわち、図16図17に示すように、第2係合突起84bは、レバー11の回転角度が増加するに従い、距離T2が徐々に増加するように(第2接触部Q2と軸線O2との距離C2が縮小するように)、第2内側面72a上を摺動する。
【0051】
このように、本実施形態では、レバー11とホルダ13との間を接続するジョイント14を備える構成とした。その上で、ジョイント14は、レバー係合部43bに軸線O1回りで係合する連係部82と、連係部82とは反対側に向けて放射状に延びる第1ジョイント係合部83及び第2ジョイント係合部84と、を備える構成とした。ホルダ13は、軸線O2回りで第1ジョイント係合部83に係合する第1ホルダ係合部71と、軸線O2回りで第2ジョイント係合部84に係合する第2ホルダ係合部72と、を備える構成とした。
この構成によれば、操作部42を介してレバー11を軸線O1回りに回転させると、レバー11の回転力がレバー係合部43b及び連係部82を介してジョイント14に伝達される。これにより、ジョイント14が軸線O2回りに回転する。また、ジョイント14が例えば軸線O2回りの第1側に回転すると、ジョイント14の回転力が第1ジョイント係合部83及び第1ホルダ係合部71を介してホルダ13に伝達されることで、ホルダ13が軸線O1回りの第2側(第2軸線回りの第1側)に回転する。一方、ジョイント14が例えば軸線O2回りの第2側に回転すると、ジョイント14の回転力が第2ジョイント係合部84及び第2ホルダ係合部72を介してホルダ13に伝達されることで、ホルダ13が軸線O1回りの第1側(第2軸線回りの第2側)に回転する。ホルダ13の回転に伴い、磁気センサ29で検出される磁界が変化することで、レバー操作を検出することができる。この場合、本実施形態のように、ジョイント14を介してレバー11とホルダ13とを接続することで、ホルダ13のレイアウト性を向上させることができる。
【0052】
ここで、本実施形態では、レバー11及びホルダ13が同軸上で回転可能に設けられた構成とした。
この構成によれば、レバー11の軸線O1、ホルダ13の軸線及びジョイント14の軸線O2が例えばX方向に順に並ぶ構成に比べて、軸線O1,O2間の距離を縮小できる。これにより、レバー装置1のX方向での小型化を図ることができる。
【0053】
本実施形態のレバー装置1において、レバー11は、ホルダ13を回転可能に支持する軸受凹部(軸受部)41bを備える構成とした。
この構成によれば、レバー11がホルダ13を回転可能に支持することで、ホルダ13の軸受部を別途設ける必要がない。そのため、部品点数の削減を図ることができる。
【0054】
本実施形態のレバー装置1は、Z方向から見て軸線O2と第1係合突起83bとの間の距離D1、及び軸線O2と第2係合突起84bとの間の距離D2は、軸線O1と連係突部82bとの距離D0よりもそれぞれ短くなっている構成とした。
この構成によれば、軸線O1回りのレバー11の回転に基づく軸線O2回りのジョイント14の回転角度に比べて、軸線O2回りのジョイント14の回転に基づく軸線O1回りのホルダ13の回転角度を大きくすることができる。その結果、磁気センサ29による検出精度を向上させることができる。
【0055】
本実施形態のレバー装置1において、第1ジョイント係合部83と第1ホルダ係合部71とが接触する第1接触部Q1と軸線O2との距離T1は、ホルダ13が中立位置P2にある状態から軸線O1回りの第2側に回転するに従い徐々に長くなる。また第2ジョイント係合部84と第2ホルダ係合部72とが接触する第2接触部Q2と軸線O2との距離T2は、ホルダ13が中立位置P2にある状態から軸線O1回りの第1側に回転するに従い徐々に長くなる。
この構成によれば、レバー11の回転角度が増加するに従い、レバー11の回転角度の変化量に対するホルダ13の回転角度の変化量が増加する。これにより、磁気センサ29によって磁界の変化を高精度に検出することができる。
【0056】
本実施形態のレバー装置1において、ホルダ13は、Z方向から見て第1ジョイント係合部83(第1係合突起83b)と重なり合う。またホルダ13は、ホルダ13に対するジョイント14のZ方向の移動を規制する第1規制部64aを備えている。またホルダ13は、Z方向から見て第2ジョイント係合部84(第2係合突起84b)に重なり合う。さらにホルダ13は、ホルダ13に対するジョイント14のZ方向の移動を規制する第2規制部64bを備えている。
この構成によれば、ホルダ13に対するジョイント14のZ方向への移動を規制することで、ホルダ13及びジョイント14間の接続状態を安定させることができる。これにより、レバー装置1の動作信頼性を確保し易い。
【0057】
以上、本開示の好ましい実施例を説明したが、本開示はこれら実施例に限定されることはない。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本開示は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上述した実施形態では、ホルダ13が軸線O1上に配置される構成について説明したが、この構成に限られない。ホルダ13の軸線が、軸線O1に対して軸線O2とは反対側に配置されていてもよい。
上述した実施形態では、レバー11及びホルダ13が同軸に配置されている場合において、ホルダ13における一方側の端部(+Z側端部)がレバー11に回転可能に支持された構成について説明したが、この構成に限られない。ホルダ13は、Z方向の両端部がケーシング10に支持されていてもよい。
【0058】
上述した実施形態では、軸線O2と第1係合突起83bとの間の距離D1、及び軸線O2と第2係合突起84bとの間の距離D2は、軸線O1と連係突部82bとの距離D0よりもそれぞれ短くなっている構成について説明したが、この構成に限られない。軸線O2と第1係合突起83bとの間の距離D1、及び軸線O2と第2係合突起84bとの間の距離D2は、軸線O1と連係突部82bとの距離D0よりもそれぞれ長くなっていてもよい。
【0059】
上述した実施形態では、レバー係合部43bとして形成された凹部内に、連係部82として形成された凸部が収容される構成について説明したが、この構成に限られない。レバー係合部43bとして形成された凸部が、連係部82として形成された凹部内に収容される構成であってもよい。同様に、ジョイント係合部とホルダ係合部についても、凹部及び凸部を入れ替えてもよい。
上述した実施形態では、磁石67が軸線O1上に配置されることで、ホルダ13の回転に伴い軸線O1上を自転する構成について説明したが、この構成に限られない。磁石67は、軸線O1から外れた位置に配置されてホルダ13の回転に伴い、軸線O1回りを公転する構成であってもよい。
【0060】
本開示の態様は、例えば以下の通りである。
<1>
第1方向に沿う第1軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記第1方向から見て前記第1方向に交差する第2方向に延びるレバーと、
磁石を保持するとともに、前記第1方向に沿う第2軸線回りに回転可能に設けられたホルダと、
前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第1側において前記第1方向に沿う第3軸線回りに回転可能に設けられるとともに、前記レバー及び前記ホルダ間を接続するジョイントと、
前記磁石に向かい合って設けられるとともに、前記磁石により作用する磁界の変化を検出する磁気センサと、を備え、
前記レバーは、前記第2方向のうち前記第3軸線に対して前記第1側に位置する部分にレバー係合部を備え、
前記ジョイントは、
前記第3軸線に対して前記第2方向の前記第1側に延びるとともに、前記レバー係合部に前記第1軸線回りで係合する連係部と、
前記第1方向から見て前記第3軸線に対して前記連係部とは反対側に向けて放射状に延びる第1ジョイント係合部及び第2ジョイント係合部と、を備え、
前記ホルダは、
前記第3軸線回りで前記第1ジョイント係合部に係合する第1ホルダ係合部と、
前記第3軸線回りで前記第2ジョイント係合部に係合する第2ホルダ係合部と、を備え、
前記第2軸線は、前記第2方向のうち前記第1軸線に対して第2側、又は前記第1軸線と同軸に配置されているレバー装置。
<2>
前記第2軸線は、前記第1軸線と同軸に配置されている<1>記載のレバー装置。
<3>
前記レバーは、前記ホルダを回転可能に支持する軸受部を備えている請求項<2>に記載のレバー装置。
<4>
前記第1ジョイント係合部と前記第3軸線との間の距離、及び前記第2ジョイント係合部と前記第3軸線との間の距離は、前記第1軸線と前記連係部との間の距離よりも短い<1>から<3>の何れか1項に記載のレバー装置。
<5>
前記第1ジョイント係合部は、前記第3軸線回りの前記ジョイントの回転に伴い、前記第1ホルダ係合部に摺動可能に構成され、
前記第2ジョイント係合部は、前記第3軸線回りの前記ジョイントの回転に伴い、前記第2ホルダ係合部に摺動可能に構成され、
前記第1ジョイント係合部と前記第1ホルダ係合部とが接触する第1接触部と前記第3軸線との距離は、前記ホルダが中立位置にある状態から前記第2軸線回りの第1側に回転するに従い徐々に長くなり、
前記第2ジョイント係合部と前記第2ホルダ係合部とが接触する第2接触部と前記第3軸線との距離は、前記ホルダが前記中立位置にある状態から前記第2軸線回りの第2側に回転するに従い徐々に長くなる<1>から<4>の何れか1項に記載のレバー装置。
<6>
前記ホルダは、
前記第1方向から見て前記第1ジョイント係合部と重なり合い、前記ホルダに対する前記ジョイントの前記第1方向の移動を規制する第1規制部と、
前記第1方向から見て前記第2ジョイント係合部と重なり合い、前記ホルダに対する前記ジョイントの前記第1方向の移動を規制する第2規制部と、を備えている<1>から<5>の何れか1項に記載のレバー装置。
【0061】
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1:レバー装置
11:レバー
13:ホルダ
14:ジョイント
29:磁気センサ
43b:レバー係合部
64a:第1規制部
64b:第2規制部
67:磁石
71:第1ホルダ係合部
72:第2ホルダ係合部
82:連係部
83:第1ジョイント係合部
84:第2ジョイント係合部
O1:軸線(第1軸線、第2軸線)
O2:軸線(第3軸線)
Q1:第1接触部
Q2:第2接触部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17