(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155747
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】アプリケーション健全性の監視
(51)【国際特許分類】
G06F 11/30 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
G06F11/30 155
G06F11/30 140A
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024042994
(22)【出願日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】18/136,802
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515156946
【氏名又は名称】サービスナウ, インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】ServiceNow,Inc.
【住所又は居所原語表記】2225 Lawson Lane, Santa Clara, California 95054,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガネシュ・パラメシュワー・バット
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタ・パニ・クマー・ガドラドナ
(72)【発明者】
【氏名】ハーシャ・ヴィジャヤクマー
(72)【発明者】
【氏名】ポージャ・アイ.・ハレマニ
(72)【発明者】
【氏名】スリーニヴァス・サブラマニアム
【テーマコード(参考)】
5B042
【Fターム(参考)】
5B042GA19
5B042MA08
5B042MA14
5B042MC21
5B042MC22
5B042MC27
5B042MC33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】アプリケーション健全性を監視するシステム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】アプリケーション健全性監視サービス111のためのプラットフォームにおいて、各クライアント101にインストールされたエージェントとの通信チャネルがアクティブ化され、通信チャネルがアクティブである間に、利用データがエージェントを介して収集される。利用データは、クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する利用を特徴付ける。利用データは、複数の異なるアプリケーションに関連付けられているメトリックを決定するために解析され、決定したメトリックを提供するインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードが提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
クライアントにインストールされたエージェントとの通信チャネルをアクティブ化し、
前記通信チャネルがアクティブである間に、前記エージェントを介して利用データを収集し、前記利用データは、前記クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する利用を特徴付け、
前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられているメトリックを決定するために、前記利用データを解析し、
前記決定されたメトリックを提供するインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを提供すること、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、さらに、前記複数の異なるアプリケーションの1つへの1または複数のライセンスの返還要求を提供することを備える、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、さらに、前記クライアントに関連付けられている1または複数の物理的位置を決定することを備える、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記収集される利用データは、応答時間、セッション時間、ページロード時間、または、最終アクセス時刻、の内の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、請求項1に記載の方法であって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されるメトリックは、全ユーザのメトリック、セッションのメトリック、ページビューのメトリック、平均セッション持続時間のメトリック、平均応答時間のメトリック、平均ページロード時間のメトリック、または、要求失敗のメトリック、の内の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、前記収集される利用データは、CPU利用、メモリ利用、アプリケーションバージョン、または、最終アクセス時刻、の内の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されるメトリックは、アクティブユーザのメトリック、アクティブデバイスのメトリック、または、監視対象アプリケーションのメトリック、の内の少なくとも1つを含む、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されたメトリックは、地理的地域でグループ化される、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、前記複数の異なるアプリケーションは、1または複数のユーザデバイスアプリケーションならびに1または複数のクラウドサービスの組み合わせを含む、方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、前記複数の異なるアプリケーションの各々は、サードパーティアプリケーションに対応する、方法。
【請求項11】
システムであって、
1または複数のプロセッサと、
前記1または複数のプロセッサに接続されているメモリと、
を備え、
前記メモリは、実行された時に前記1または複数のプロセッサに、
クライアントにインストールされたエージェントとの通信チャネルをアクティブ化させ、
前記通信チャネルがアクティブである間に、前記エージェントを介して利用データを収集させ、
前記利用データは、前記クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する利用を特徴付け、
前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられているメトリックを決定するために、前記利用データを解析させ、
前記決定されたメトリックを提供するインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを提供させる命令を前記1または複数のプロセッサに提供するよう構成されている、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、さらに、前記クライアントに関連付けられている1または複数の物理的位置を決定することを含む、システム。
【請求項13】
請求項11に記載のシステムであって、前記収集される利用データは、応答時間、セッション時間、ページロード時間、または、最終アクセス時刻、の内の少なくとも1つを含む、システム。
【請求項14】
請求項11に記載のシステムであって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されるメトリックは、全ユーザのメトリック、セッションのメトリック、ページビューのメトリック、平均セッション持続時間のメトリック、平均応答時間のメトリック、平均ページロード時間のメトリック、または、要求失敗のメトリック、の内の少なくとも1つを含む、システム。
【請求項15】
請求項11に記載のシステムであって、前記収集される利用データは、CPU利用、メモリ利用、アプリケーションバージョン、または、最終アクセス時刻、の内の少なくとも1つを含む、システム。
【請求項16】
請求項11に記載のシステムであって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されるメトリックは、アクティブユーザのメトリック、アクティブデバイスのメトリック、または、監視対象アプリケーションのメトリック、の内の少なくとも1つを含む、システム。
【請求項17】
請求項11に記載のシステムであって、前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられている前記決定されたメトリックは、地理的地域でグループ化される、システム。
【請求項18】
請求項11に記載のシステムであって、前記複数の異なるアプリケーションは、1または複数のユーザデバイスアプリケーションならびに1または複数のクラウドサービスの組み合わせを含む、システム。
【請求項19】
請求項11に記載のシステムであって、前記複数の異なるアプリケーションの各々は、サードパーティアプリケーションに対応する、システム。
【請求項20】
コンピュータプログラム製品であって、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体内に具現化され、
クライアントにインストールされたエージェントとの通信チャネルをアクティブ化するためのコンピュータ命令と、
前記通信チャネルがアクティブである間に、前記エージェントを介して利用データを収集するためのコンピュータ命令であって、前記利用データは、前記クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する利用を特徴付ける、コンピュータ命令と、
前記複数の異なるアプリケーションに関連付けられているメトリックを決定するために、前記利用データを解析するためのコンピュータ命令と、
前記決定されたメトリックを提供するインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを提供するためのコンピュータ命令と、
を備える、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
組織は、組織内に配備されたソフトウェアアプリケーションに関する利用情報を収集する。収集される利用情報は、デスクトップアプリケーションおよびサービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションを含む異なるタイプのアプリケーションについてのアプリケーションパフォーマンスおよび利用可能性のメトリックを含みうる。典型的には、利用情報は、アプリケーションベンダによって提供され、ならびに/もしくは、ユーザフィードバックおよびユーザ調査を介して収集される。その後、組織は、組織に対するアプリケーションのコストおよびベネフィットを評価する時、その情報に依存しうる。例えば、利用情報は、アプリケーションを購入し続けるか否か、アプリケーションを組織内のさらなるユーザにとってより幅広く利用可能にするか否か、または、異なるアプリケーションに乗り換えるか否か、を決定する要因になりうる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
以下の詳細な説明と添付の図面において、本発明の様々な実施形態を開示する。
【0003】
【
図1】アプリケーション健全性監視サービスのためのプラットフォームの一実施形態を示すブロック図。
【0004】
【
図2】アプリケーション監視のために構成されたクライアントデバイスの一実施形態を示すブロック図。
【0005】
【
図3】アプリケーション健全性監視サービスの一実施形態を示すブロック図。
【0006】
【
図4】クライアントアプリケーションの健全性を監視するための処理の一実施形態を示すフローチャート。
【0007】
【
図5】アプリケーション健全性監視に向けてクライアントを構成するための処理の一実施形態を示すフローチャート。
【0008】
【
図6】収集されたアプリケーション健全性データを解析するための処理の一実施形態を示すフローチャート。
【0009】
【
図7】アプリケーション健全性結果を提供するための処理の一実施形態を示すフローチャート。
【0010】
【
図8】不必要なアプリケーションライセンスを識別して返還するための処理の一実施形態を示すフローチャート。
【0011】
【
図9】アプリケーション健全性を監視するためにプログラムされたコンピュータシステムを示す機能図。
【0012】
【
図10】インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して、複数のアプリケーションについ解析された利用メトリックを閲覧するためのユーザインターフェースの一実施形態を示す図。
【0013】
【
図11】特定のアプリケーションについて複数のユーザから収集された解析済み利用メトリックを閲覧するためのユーザインターフェースの一実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、処理、装置、システム、物質の組成、コンピュータ読み取り可能な格納媒体上に具現化されたコンピュータプログラム製品、および/または、プロセッサ(プロセッサに接続されたメモリに格納および/またはそのメモリによって提供される命令を実行するよう構成されたプロセッサ)を含め、様々な形態で実施されうる。本明細書では、これらの実施例または本発明が取りうる任意の他の形態が、技術と呼ばれうる。一般に、開示されている処理の工程の順序は、本発明の範囲内で変更されてもよい。特に言及しない限り、タスクを実行するよう構成されるものとして記載されたプロセッサまたはメモリなどの構成要素は、或る時間にタスクを実行するよう一時的に構成された一般的な構成要素として、または、タスクを実行するよう製造された特定の構成要素として実装されてよい。本明細書で用いられているように、「プロセッサ」という用語は、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するよう構成されている1または複数のデバイス、回路、および/または、処理コアを指す。
【0015】
以下では、本発明の原理を示す図面を参照しつつ、本発明の1または複数の実施形態の詳細な説明を行う。本発明は、かかる実施形態に関連して説明されているが、どの実施形態にも限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定されるものであり、本発明は、多くの代替物、変形物、および、等価物を含む。以下の説明では、本発明の完全な理解を提供するために、多くの具体的な詳細事項が記載されている。これらの詳細事項は、例示を目的としたものであり、本発明は、これらの具体的な詳細事項の一部または全てがなくとも特許請求の範囲に従って実施可能である。簡単のために、本発明に関連する技術分野で周知の技術事項については、本発明が必要以上にわかりにくくならないように、詳細には説明していない。
【0016】
アプリケーション健全性の監視が開示されている。例えば、アプリケーション健全性監視サービスプラットフォームが、クライアントアプリケーション利用を監視し、クラウドベースのアプリケーション健全性監視サービスを介して、アプリケーション健全性に関するメトリックを提供する。いくつかの実施形態において、アプリケーションを監視し、利用データ(利用データの中でも特に、アプリケーションアップタイム、クラッシュ、アクティビティ、リソース利用、および、ユーザ利用、など)を収集するためのエージェントを備えるよう、クライアントデバイスが構成される。サービス型ソフトウェア(SaaS)を含むクラウドベースアプリケーションが、構成されたエージェントを用いておよび/または構成されたブラウザ拡張機能を介して監視されうる。例えば、ウェブベースアプリケーションの利用データを監視して収集するために、ブラウザ拡張機能が、クライアントデバイスにインストールされうる。様々な実施形態において、監視されるアプリケーションは、デバイスを管理する情報技術チームによって構成された包含リストに基づく。収集された利用データは、クライアントデバイスにインストールされたエージェントによって、アプリケーション健全性監視サービスへ提供され、ここで、アプリケーション健全性監視サービスは、対応する利用メトリックを提供するために、利用データの集計および監査などデータの解析を実行しうる。様々な実施形態において、決定されたメトリックは、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して調査のために提供される。例えば、IT運用チームが、クラウドベースのアプリケーション健全性監視サービスのウェブベースのインターフェースを介して、決定されたメトリックにアクセスしうる。様々な実施形態において、メトリックの中でも特に、解析されるメトリックは、ライセンス利用に関する監査データを含み、組織が有料ライセンスの購入および利用を最適化することを可能にする。同様に、解析されるメトリックは、組織がアプリケーションベンダによって提供された保証アップタイム合意を有効にすることを可能にするアップタイムメトリックを含みうる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、例えば、未使用ライセンスの返金を開始するためまたは追加のライセンスを購入するために、監査および/またはライセンス利用(返還要求および購入要求など)をソフトウェア資産管理(SAM)プラットフォームへ提供する。
【0017】
いくつかの実施形態において、クライアントにインストールされたエージェントとの通信チャネルがアクティブ化される。例えば、アプリケーション健全性監視サービスと、イストールされクライアントデバイス上で実行しているエージェントとの間の通信チャネルがアクティブ化される。クライアントデバイスは、デスクトップアプリケーションと、クラウドサービスまたはサービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションとの両方を含むアプリケーションを実行するために用いられるコンピュータデバイスでありうる。いくつかの実施形態において、ブラウザ拡張機能が、クライアントデバイス上にインストールされ、ウェブブラウザを介してアクセスされるクラウドベースアプリケーションを監視するよう構成されており、クライアントデバイス上にインストールされたエージェントは、デスクトップアプリケーションおよびインターネットアプリケーションを監視するよう構成されている。いくつかの実施形態において、通信チャネルがアクティブである間に、利用データがエージェントを介して収集され、ここで、利用データは、クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する利用を特徴付ける。例えば、インストールされたエージェントおよび/またはブラウザ拡張機能は、クライアントを介してアクセスされる異なるアプリケーションの利用データを監視および収集する。収集された利用データは、確立された通信チャネルを介してエージェントによって提供される。例えば、利用データは、エージェントからアプリケーション健全性監視サービスへ提供される。
【0018】
いくつかの実施形態において、利用データは、複数の異なるアプリケーションに関連付けられているメトリックを決定するために解析される。例えば、アプリケーション健全性監視サービスは、クライアントを介してアクセスされる複数の異なるアプリケーションに関する受信済みの利用データを解析する。いくつかの実施形態において、決定されたメトリックを提供するインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードが提供される。例えば、ウェブベース健全性監視アプリケーションが、複数の異なるアプリケーションに関連付けられている決定済みのメトリックを見て相互作用するために、アプリケーション健全性監視サービスによって提供される。様々な実施形態において、解析済みの利用データおよび関連メトリックは、複数のクライアントにわたる複数の異なるアプリケーションの利用データを含みうる。例えば、アプリケーション健全性監視サービスは、アプリケーション監視のために構成された様々なクライアントから利用データを受信して解析できる。アプリケーション健全性監視サービスによって実行される解析は、アプリケーションのアップタイムおよび/または監視されているアプリケーションに関連付けられているライセンスの利用パターンに関するレポートを監査して提供するなど、ライセンスされたアプリケーションの利用の監査に関連付けられているメトリックを決定することを含みうる。
【0019】
図1は、アプリケーション健全性監視サービスのためのプラットフォームの一実施形態を示すブロック図である。図の例において、クライアント101、103、および、105は、アプリケーション健全性監視エージェントを備えるよう構成されているネットワーククライアントである。クライアント101、103、および、105は、ネットワーク151を介してアプリケーション健全性監視サービス111と通信可能に接続されている。ネットワーク151は、パブリックネットワークまたはプライベートネットワークであってよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク151は、インターネットなどのパブリックネットワークである。アプリケーション健全性監視サービス111は、クライアント101、103、および、105に関連付けられている利用メトリックを調査するためのクラウドベースサービスを提供する。例えば、いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス111は、調査アプリケーション利用メトリックのためのインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを提供する。
【0020】
いくつかの実施形態において、クライアント101、103、および、105は各々、アプリケーション(デスクトップアプリケーション、ならびに、サービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションを含むクラウドアプリケーションまたはウェブベースアプリケーションなど)を実行するためのネットワーククライアントデバイスである。クライアント101、103、および、105の各々は、監視されているアプリケーションの利用データを収集して、アプリケーション健全性監視サービス111へ提供するアプリケーション健全性監視エージェント(図示せず)を備えるよう構成されている。例えば、収集された利用データを提供するために、通信チャネルが、アプリケーション健全性監視サービス111と、クライアント101、103、および、105の各々との間に確立されうる。いくつかの実施形態において、通信チャネルは、アプリケーション健全性監視サービス111と、クライアント101、103、および、105の各々にインストールされた対応するアプリケーション健全性監視エージェントとの間に確立される。
【0021】
いくつかの実施形態において、クライアント101、103、および、105の各々は、ウェブブラウザを介してアクセスされるウェブベースアプリケーションを監視するためのブラウザ拡張機能またはプラグイン(図示せず)を備えるよう構成されている。構成されたブラウザ拡張機能は、関連ウェブブラウザを介してアクセスされるアプリケーションに関連付けられている利用データを監視および収集できる。例えば、SaaSアプリケーション利用データは、SaaSアプリケーションが関連ウェブブラウザを介してアクセスされた時に、ブラウザ拡張機能によって収集されうる。様々な実施形態において、収集された利用データは、ブラウザ拡張機能によって同じクライアントデバイスのアプリケーション健全性監視エージェントへ提供される。次いで、アプリケーション健全性監視エージェントは、収集された利用データをアプリケーション健全性監視サービス111へ提供する。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェントは、ブラウザ拡張機能として実装される。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェントは、クライアントデバイス上で実行するスタンドアロンアプリケーション(エージェントデーモンまたはサービスなど)として実装され、エージェントは、ブラウザベースアプリケーション利用データを収集してアプリケーション健全性監視サービス111へ転送するために、ブラウザ拡張機能と通信する。アプリケーション健全性監視エージェントとして記載されているが、様々な実施形態において、エージェントの実際の実装は、メトリックの中でも特にアプリケーションの健全性、活動、特徴、機能、能力、データ、などを監視する能力を備えた多目的監視エージェントであってよい。
【0022】
いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス111によって提供されたサービスは、ネットワーククライアント(クライアント101、103、および、105など)のユーザによってアクセスされる。例えば、IT管理者が、ネットワーククライアント(クライアント101、103、および、105など)を用いて、アプリケーション監視のためにクライアントを構成できる。別の例として、IT管理者が、ネットワーククライアント(クライアント101、103、および、105など)を用いて、アプリケーション健全性監視サービス111によって提供されたアプリケーション利用メトリックを見直して相互作用するために、ダッシュボードにアクセスしてもよい。いくつかの実施形態において、ダッシュボードは、ウェブブラウザを介してアクセスされ、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードは、少なくとも部分的にはアプリケーション健全性監視サービス111によって提供される。いくつかの実施形態において、ダッシュボードは、アプリケーション健全性監視サービス111によって提供された利用メトリックに基づいて、カスタムアプリケーションを介してアクセス可能である。例えば、カスタムアプリケーションは、特に、アプリケーション健全性監視サービス111によって提供された利用メトリックと相互作用するために、システムトレイアプリケーション、チャットボットアプリケーション、および/または、クラウドベースデスクトップアプリケーションを含みうる。
【0023】
いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス111は、アプリケーション健全性監視サービスを提供するクラウドサーバである。提供されるアプリケーション健全性監視サービスは、クライアント(クライアント101、103、および、105など)上でのアプリケーション監視を構成および管理する能力と、収集されたアプリケーション利用データを受信および解析する能力と、を備えうる。例えば、アプリケーション健全性監視サービス111は、解析のためにクライアント101、103、および、105からアプリケーション利用データを収集できる。解析された利用データは、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して利用メトリックとして提供されうる。いくつかの実施形態において、解析は、識別されたアプリケーション利用(アプリケーションアップタイム保証を満たさない識別された有料ライセンスの不十分な利用またはアプリケーションアップタイムメトリックなど)に基づいて動作を開始するために、1または複数のソフトウェア資産管理(SAM)プラットフォームに提供される。様々な実施形態において、アプリケーション利用メトリックは、毎日、毎週、毎月の結果、および/または、異なる設定の時間枠に基づいたその他の結果、ならびに、特定の地域および/またはコンピュータネットワーク位置に対する結果のような位置依存の結果など、集計結果を含みうる。
【0024】
図1の図面を単純化するために一部の構成要素については1つずつ図示されているが、
図1に示す構成要素のいずれかが追加で存在してもよい。例えば、アプリケーション健全性監視サービス111は、1または複数のクラウドサーバと、クラウドサーバによって利用される1または複数のデータベースと、を備えてもよい。さらに、クライアント101、103、および、105は、クライアントアプリケーション監視および/またはアプリケーション監視の管理のためのクライアントデバイスの例である。いくつかのシナリオにおいて、クライアント101、103、および、105の各々は、クライアントアプリケーション監視のためのクライアントとして、または、(アプリケーション健全性監視サービス111を介した)アプリケーション監視の管理のためのクライアントとしてのみ機能しうるが、両方としては機能しない。3つのクライアント(クライアント101、103、および、105)が図示されているが、多くのさらなるクライアントが存在して、アプリケーション健全性監視サービス111と通信しおよび/またはアプリケーション健全性監視サービス111から管理されてもよい。いくつかの実施形態において、
図1に示してない構成要素が存在してもよい。
【0025】
図2は、アプリケーション監視のために構成されたクライアントデバイスの一実施形態を示すブロック図である。図の例において、クライアント201は、ネットワーククライアントであり、ブラウザ211およびアプリケーション健全性監視エージェント251を備える。ブラウザ211およびアプリケーション健全性監視エージェント251は、それぞれ、ネットワーク接続213および253を確立する。様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251は、アプリケーション(オペレーティングシステムアプリケーションなど)であり、クライアント201を監視するためのエージェントとして構成されている。クライアント201のアプリケーション健全性を監視する能力を備えるよう構成されているが、様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251の実際の実装は、メトリックの中でも特にアプリケーションの健全性、活動、特徴、機能、能力、データ、などを監視する能力を備えた多目的監視エージェントとして構成されてもよい。ネットワーク接続213は、ブラウザベースアプリケーション(サービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションを含むクラウドアプリケーションまたはウェブベースアプリケーションなど)にアクセスするために、ブラウザ211によって用いられる。ブラウザ211は、ブラウザ211を介したアプリケーションアクセスの利用を監視するためのブラウザ監視拡張機能221を備える。ブラウザ監視拡張機能221は、例えば、収集されたブラウザ利用データを提供するために、アプリケーション健全性監視エージェント251へ通信可能に接続されている。クライアント201を監視することに加えて、アプリケーション健全性監視エージェント251は、ネットワーク接続253を用いて、収集された利用(ブラウザ監視拡張機能221を介して収集された利用データなど)をクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスへ提供する。様々な実施形態において、ブラウザ監視拡張機能221および/またはアプリケーション健全性監視エージェント251の構成を含むクライアント201のアプリケーション健全性監視は、ネットワーク接続213および253を介してリモートで構成されうる。いくつかの実施形態において、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111であり、クライアント201は、
図1のクライアント101、103、および/または、105である。
【0026】
いくつかの実施形態において、クライアント201は、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、モバイルデバイス、タブレット、キオスク、音声アシスタント、ウェアラブルデバイス、または、別のネットワークコンピュータデバイス、などのネットワーククライアントである。クライアント201は、IT運用グループによって管理されてよく、アプリケーション(IT運用グループによって承認されたアプリケーションなど)にアクセスするために構成されうる。クライアント201のユーザは、クライアント201を利用して、ローカルアプリケーションおよび/またはウェブベースアプリケーションを含むアプリケーションを実行および動作させてよい。例えば、クライアント201のユーザによって利用されるアプリケーションは、クライアント201上にインストールされたアプリケーション、および、ブラウザ211を介してアクセスされるアプリケーションを含みうる。クライアント201は、アプリケーション健全性監視エージェント251および/またはブラウザ監視拡張機能221をクライアント201にインストールすることによって、アプリケーション健全性監視のために構成される。いくつかの実施形態において、クライアント201は、アプリケーション健全性監視エージェント251およびネットワーク接続253を介してアプリケーション健全性監視のために構成されうる。
【0027】
いくつかの実施形態において、ブラウザ211は、クライアント201上にインストールされたウェブブラウザであり、ブラウザ211は、ブラウザ監視拡張機能221を備えるよう構成されている。ブラウザ監視拡張機能221は、ブラウザ211の利用を監視するためのウェブブラウザ拡張機能および/またはプラグインである。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251とは異なり、ブラウザ監視拡張機能221は、ブラウザ211に固有および/またはローカルな利用データの収集および監視を可能にする許可を有するよう構成されている。例えば、ブラウザ211を介したSaaSアプリケーションへのアクセスに関連付けられている利用データが、ブラウザ監視拡張機能221によって収集されうる。様々な実施形態において、ブラウザ監視拡張機能221によって収集される利用データは、利用および稼働データの中でも特に、アプリケーション利用可能性、応答時間、総利用時間などの利用時間、DNSルックアップ時間、失敗した要求のデータ、総セッション時間、ページビュー、ページロード時間などのロード時間、応答時間、および、最終アクセス時刻などのアクセス時刻、に関連するデータを含みうる。いくつかの実施形態において、ブラウザ監視拡張機能221は、ウェブサイト、ドメイン、および/または、アプリケーション名のリストなどを用いて、監視すべきウェブアプリケーションのリストを有するよう構成されており、設定されたアプリケーションのみが、それらに関連する利用データを収集される。様々な実施形態において、収集された利用データは、例えば、収集されたブラウザベース利用データをアプリケーション健全性監視サービスへ提供する手段としての、アプリケーション健全性監視エージェント251へ提供される。いくつかの実施形態において、ブラウザ211は、ネットワーク接続(ネットワーク接続213など)を利用して、ネットワークリソース(ウェブアプリケーションデータなど)にアクセスする。いくつかの実施形態において、ブラウザ監視拡張機能221は、アプリケーション健全性監視エージェント251、1または複数のネットワーク接続(ネットワーク接続213および/または253など)、および/または、別のリモート構成インターフェースを介して、構成される。
【0028】
いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251は、クライアント201上にインストールされたエージェントアプリケーションである。アプリケーション健全性監視エージェント251は、アプリケーションを監視し、ブラウザ監視拡張機能221と通信するために構成されうる。様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251は、さらに、ネットワーク接続253を介してクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスと通信するよう構成されている。図の例において、アプリケーション健全性監視エージェント251は、クライアント201およびクライアント201上で実行するアプリケーションに関連付けられている利用データを監視および収集する。例えば、アプリケーション健全性監視エージェント251は、利用および稼働メトリックの中でも特に、受信および/または送信ネットワークバイト、CPU利用、メモリ利用、クラッシュ、エラーイベント、リスタート、バージョンなどのアプリケーション構成、インストール済みおよび/または実行中のアプリケーション、アプリケーション更新、日付、バージョン、ユーザなどごとの特定のメトリックに基づいた利用を含む利用、ならびに/もしくは、最終アクセス時刻および総アクセス時間を含むアクセスデータなど、ネットワーク転送に関連する利用データを収集できる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェント251は、利用および稼働メトリックの中でも特に、CPU利用、メモリ利用、アップタイム、システム時刻、ディスクまたはストレージの入力/出力利用、アンチウィルス機能、オペレーションシステムエラーおよびカウント、バッテリ健全性、ディスクまたはストレージの容量、保留中の更新、アプリケーションクラッシュ、ならびに/もしくは、ソフトウェア、ネットワーク、および/または、ハードウェアイベントなどのトリガイベントに関連するメトリックなど、アプリケーション利用に関するクライアントメトリックを収集する。
【0029】
図3は、アプリケーション健全性監視サービスの一実施形態を示すブロック図である。図の例において、アプリケーション健全性監視サービス301は、リモートクライアントによって利用されるアプリケーションの健全性を管理するためのクラウドベースサービスである。アプリケーション健全性監視サービス301は、ネットワーク接続303を介してリモートクライアントと通信し、データ強化モジュール311、データ処理エンジン313、集計モジュール315、監査モジュール317、資産報告エンジン319、および、クライアント構成モジュール321を含む複数の処理モジュールを備える。様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス301は、1または複数のデータストア(データストア323など)を利用する。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス301は、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111、ならびに/もしくは、
図1のクライアント101、103、および、105、および/または、
図2のクライアント201をリモートで管理し、それらと通信するために用いられるアプリケーション健全性監視サービスである。
【0030】
いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス301は、リモートクライアントから利用データを収集することに関連付けられている1または複数の異なるタスクを実行するための複数の処理モジュールを備える。様々な実施形態において、図に示すモジュールの内の1または複数は存在しなくてもよく、および/または、さらなるモジュールが存在してもよい。いくつかの実施形態において、モジュールの内の1または複数のモジュールの機能が、単一のモジュールに統合され、または、複数の異なるモジュールに分散されてもよい。図の例において、アプリケーション健全性監視サービス301は、ネットワーク接続303を介してリモートクライアントから利用データを受信し、ネットワーク接続303を用いて、構成情報をリモートクライアントへ提供する。例えば、クライアントについて収集された利用データを受信するために、通信チャネルが、クライアントとのネットワーク接続303を介して確立される。さらに、クライアントとのネットワーク接続303を介して確立された通信チャネルは、どのアプリケーションのデータを収集するか、収集するデータのタイプなど、クライアントに対してアプリケーション監視およびデータ収集を構成するために利用されうる。
【0031】
いくつかの実施形態において、データ強化モジュール311は、受信利用データを強化するために用いられる。例えば、データ強化モジュール311は、クライアントから収集された利用データに対して増補、注釈付け、および/または、さらなる詳細の追加を行うために利用されうる。いくつかの実施形態において、データ強化モジュール311は、ネットワークアドレスなどのネットワーク接続データ、ならびに/もしくは、クライアントの都市、小地域、地域、州、および/または、ロケールなどの地理データなど、クライアントの位置データを提供するよう機能する。いくつかの実施形態において、データ強化モジュール311は、クライアントのパラメータ(クライアントのIPアドレスなど)によってクライアントの地理的位置を識別するなど、さらなる強化機能を備える。その他のデータ強化は、収集されたデータに関連付けられているタイムスタンプを追加し、クライアント接続について待ち時間およびスループットのメトリックを計算することを含みうる。様々な実施形態において、データ強化モジュール311によって実行されるデータ強化は、クライアントの識別子(クライアントのIPアドレスなど)に基づきうる。クライアントで入手可能ではないさらなるメタデータが、リトリーブおよび/または決定され、収集された利用データを強化するために用いられうる。例えば、クライアント識別子が、クライアントデバイスのユーザに割り当てられた利用可能なライセンスでクライアントの収集済み利用データを強化するために用いられうる。いくつかの実施形態において、強化されたデータは、複数のクライアントから集計された情報に基づいている。例えば、利用データは、同じまたは異なる地域(または小地域)の異なるクライアントから収集されたデータに基づいて強化されうる。様々な実施形態において、利用データが強化されると、強化されたデータは、データ処理エンジン313へ提供される。
【0032】
いくつかの実施形態において、データ処理エンジン313は、データ強化モジュール311によって強化されたデータを含む受信利用データを処理するために用いられる。様々な実施形態において、データ処理エンジン313は、ストリーミングエンジンであり、リアルタイムで入力データの連続的なストリームを処理できる。例えば、データ処理エンジン313は、複数のクライアントから利用データを受信して処理するための高スループット性能のバスを利用できる。様々な実施形態において、データは処理され、1または複数のデータストア(データストア323など)に書き込まれる。いくつかの実施形態において、処理は、生時系列データおよび/またはロールアップデータとしてアプリケーション利用データを提供することを含む。例えば、ロールアップ利用データは、複数のクライアントにわたって利用データをマージし、最適なメトリックを強調するようにマージ済みデータをトリミングすることにより、データ処理エンジン313によって提供されうる。いくつかの実施形態において、データ処理エンジン313によって実行される処理は、さらなる処理モジュール(集計モジュール315および/または監査モジュール317など)を利用する。
【0033】
いくつかの実施形態において、データ処理エンジン313は、処理されたアプリケーション利用データを閲覧するためのウェブダッシュボードなど、インタラクティブユーザインターフェースを提供する。例えば、IT管理者は、生時系列データならびにロールアップおよび/または集計された利用データなど、アプリケーション利用データを閲覧するために、提供されたダッシュボードにアクセスできる。いくつかの実施形態において、インタラクティブダッシュボードは、閲覧者が、どのタイプのデータを、どのカテゴリおよび/または集計パラメータごとに(例えば、ユーザごと、地域ごと、小地域ごと、アプリケーションごと、アップタイムごと、利用ごと、エラー率ごと、リソース利用ごと、など)に見るのかを指定することを可能にする。
【0034】
いくつかの実施形態において、集計モジュール315は、複数のクライアントにわたってアプリケーション利用データを集計するための処理モジュールである。例えば、特定のアプリケーションおよび/またはアプリケーションバージョンについて、集計された利用結果(アプリケーションの平均アプリケーションアップタイム、アプリケーションの平均クラッシュ回数、および、アプリケーションの典型的な利用時間など)を提供するために、利用データを解析することができる。様々な実施形態において、データは、1または複数の異なる時間窓で(分ごと、日ごと、週ごと、月ごと、または、別の精度の間隔などで)集計される。いくつかの実施形態において、データは、地理に基づいて(地域ごと、小地域ごと、ネットワーク位置ごと、など)集計される。ユーザグループ、利用メトリック、部署、オペレーションシステムバージョン、アプリケーションバージョンごとなど、その他の形態の集計が実行されてもよい。
【0035】
いくつかの実施形態において、監査モジュール317は、アプリケーション利用データを監査するための処理モジュールである。例えば、利用データは、決定または構成された利用パラメータ(保証されたアプリケーションアップタイム、サービス品質、および/または、利用可能な購入済みライセンスの数など)を参照して監査されうる。いくつかの実施形態において、保証されたアップタイムを有する各アプリケーションは、アプリケーションの実際の利用がアップタイム見込みを満たしたか否かを判定するために解析される。監査の結果に応じて、返金または価格変更についての警報、通知、および/または、要求など、1または複数の行動が開始されうる。いくつかの実施形態において、アプリケーションの利用は、購入済みライセンスのプールの一部であるライセンスを必要とする。監査モジュール317は、組織が正確または最適な数のライセンスを購入したか否かを判定するために、アプリケーション利用データを解析できる。例えば、いくつかのシナリオにおいて、組織は、必要とされるよりも多くのライセンスを購入することになり、余分なライセンスは利用されない。いくつかの実施形態において、余分なライセンスは、回収および/または返却されうる。別の例として、監査モジュール317は、組織がアプリケーションのための十分なライセンスを購入しておらず、その結果、利用可能なフリーライセンスがないために、クライアントの一部のユーザがアプリケーションにアクセスできないと判定しうる。監査結果は、これらの不備を確認し、未使用ライセンスを返還しまたは追加ライセンスの購入提案を開始することなどによって、それらに対処するために実施可能な解決策を開始できる。いくつかの実施形態において、監査結果は、資産報告エンジン319に提供される。
【0036】
いくつかの実施形態において、資産報告エンジン319は、資産監査結果を報告するための処理モジュールである。例えば、資産報告エンジン319は、実際の監査結果と予測された結果との間の相違を報告する目的で、ソフトウェア資産管理(SAM)プラットフォームまたはその他のソフトウェア管理サービスと接続するために用いられてよい。いくつかの実施形態において、資産報告エンジン319は、未使用または不必要なアプリケーションライセンスの返還および/または返却を開始するために用いられる。例えば、特定のアプリケーションが過度の未使用ライセンスを有することを監査モジュール317が確認した場合、資産報告エンジン319は、未使用ライセンスの返却を開始するために、適切なSAMプラットフォームと接続できる。同様に、さらなるライセンスが必要である場合、資産報告エンジン319は、追加のライセンスを購入するために、適切なSAMプラットフォームと接続できる。様々な実施形態において、資産報告エンジン319は、関連する監査情報(解析されたアップタイム結果など)を提供することで、対応する資産関連要求をサポートすることもできる。いくつかの実施形態において、資産報告エンジン319は、資産監査結果に基づいて、警報、通知、警告、および/または、その他の報告を生成するために用いられる。
【0037】
いくつかの実施形態において、クライアント構成モジュール321は、アプリケーション監視に向けてクライアントを構成するための処理モジュールである。例えば、クライアント構成モジュール321を用いて、アプリケーション健全性監視サービス301は、リモートクライアントと、それらのアプリケーションの健全性とを管理するためのユーザインターフェースを提供できる。いくつかの実施形態において、構成設定は、データストア323の内の1または複数のデータストアにクライアント構成モジュール321によって格納される。例えば、各クライアントは、監視すべきアプリケーションと、監視されるアプリケーションについて収集すべきメトリックとの包含リストを備えるよう構成されうる。
【0038】
いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス301は、処理および解析された結果を含む利用データをデータストア323の内の1または複数のデータストアに格納する。いくつかの実施形態において、データストア323は、リモートデータベースであり、1または複数の分散型データベースならびに/もしくは1または複数の時系列データベースを含みうる。様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視サービス301は、さらに、クライアントのための構成および管理設定をデータストア323に格納する。
【0039】
図4は、クライアントアプリケーションの健全性を監視するための処理の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、
図4の処理を用いて、1または複数のクライアントが、アプリケーション健全性監視サービスでのアプリケーション健全性監視に向けて構成されうる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、どのアプリケーションの利用データを監視および収集するのかを構成するために用いられる。アプリケーション利用データがクライアントで収集され、アプリケーション健全性監視サービスへ提供されると、アプリケーション健全性監視サービスは、データの強化、集計、および、監査の実行を含め、提供された利用データを解析できる。様々な実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して、解析済みの利用データをアプリケーション利用メトリックとして提供する。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301である。いくつかの実施形態において、クライアントデバイスは、
図1のクライアント101、103、および/または、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201である。
【0040】
工程401で、クライアントが、アプリケーション健全性監視に向けて構成される。いくつかの実施形態において、アプリケーション名、ウェブサイト、および/または、ドメインのリストなどを用いて、監視すべきアプリケーションのリストが、IT管理者によって提供され、構成されたアプリケーションのみが、それらに関連する利用データを収集される。例えば、IT管理者は、利用データを収集すべきアプリケーションと、収集すべき利用データのタイプとの包含リストを構成できる。収集に向けて構成される利用データの例は、利用および稼働データの中でも特に、アプリケーション利用可能性、応答時間、総利用時間などの利用時間、DNSルックアップ時間、失敗した要求のデータ、総セッション時間、ページビュー、ページロード時間などのロード時間、応答時間、および、最終アクセス時刻などのアクセス時刻、に関連するデータを含みうる。いくつかの実施形態において、(ブラウザベースアプリケーションと比較すると)インストールされたアプリケーションについて収集される利用データは、さらに、利用および稼働メトリックの中でも特に、受信および/または送信ネットワークバイト、CPU利用、メモリ利用、クラッシュ、エラーイベント、リスタート、バージョンなどのアプリケーション構成、インストール済みおよび/または実行中のアプリケーション、アプリケーション更新、日付、バージョン、ユーザなどごとの特定のメトリックに基づいた利用を含む利用、ならびに/もしくは、最終アクセス時刻および総アクセス時間を含むアクセスデータなど、ネットワーク転送に関連する利用データを含みうる。
【0041】
様々な実施形態において、構成パラメータは、アプリケーション監視およびデータ収集を実行するクライアントにインストールされたエージェントおよび/またはブラウザ拡張機能を介して、クライアントへ提供される。いくつかの実施形態において、エージェントは、
図2のアプリケーション健全性監視エージェント251であり、ブラウザ拡張機能は、
図2のブラウザ監視拡張機能221である。例えば、構成が管理者によってアプリケーション健全性監視サービスへ提供されると、アプリケーション健全性監視サービスは、クライアントデバイスにインストールされたアプリケーション健全性監視エージェントと共に確立されたネットワークチャネルを介して、クライアント構成を適切なクライアントへ提供できる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェントは、その後、ブラウザベースアプリケーションの監視に向けてブラウザ拡張機能を構成するために、ブラウザ監視拡張機能と通信する。
【0042】
工程403で、クライアント利用データが受信される。例えば、クライアントで収集されたアプリケーション利用データが受信される。いくつかの実施形態において、データは、クライアントにインストールされたアプリケーション健全性監視エージェントを介してアプリケーション健全性監視サービスへストリーミングされる。受信されるストリーミングデータは、複数のクライアントからのアプリケーションデータに対応しうるものであり、複数のクライアントから利用データを受信および処理するための高スループット性能バスを介して処理されうる。
【0043】
工程405で、利用データが解析される。例えば、利用データは、クライアントおよび/または収集処理に基づいて追加情報でデータを強化することによって解析されうる。いくつかの実施形態において、利用データは、異なる期間、ユーザグループ、位置または地域、利用可能性、などのカテゴリに基づいて、データを集計するなど、複数のクライアントにわたって収集されたデータを集計することによって解析される。様々な実施形態において、利用データは、さらに、利用が、期待される制約(利用可能なライセンスの数および/またはアプリケーションアップタイム要件など)を満たすか否かを識別するために、データを監査することによって解析される。解析されたデータは、集計データとして、生時系列データとして、ロールアップデータとして、および/または、別の形態の解析済みデータ結果を用いて、提供されうる。様々な実施形態において、利用データは、サービスの品質の低下、サービスの停止状態、および/または、別の特定のパターン(小地域レベルで集計されたデータに基づいた地域に関するパターンなど)を識別するために解析される。
【0044】
工程407で、利用データ結果が提供される。例えば、利用データ結果は、例えば、性能および利用可能性の傾向などアプリケーション利用傾向を見直して確認するために、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードとして提供されうる。別の例として、利用データは、ライセンスの過小および過大なサブスクリプションを含むアプリケーションパフォーマンスの不備、サービスの品質の低下、および/または、サービスの停止状態を識別するために、通知としておよび/または監査報告として提供されうる。例えば、利用データは、未使用ライセンスを返還および/または返却するため、もしくは、必要とされる追加ライセンスを購入するために利用されうる。いくつかの実施形態において、利用データは、監視されているアプリケーションの利用およびパフォーマンスの特性(ライセンス利用およびアプリケーションアップタイムなど)を確認するために、ソフトウェア資産管理プラットフォームへ提供される。
【0045】
図5は、アプリケーション健全性監視に向けてクライアントを構成するための処理の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、
図5の処理を用いて、1または複数のクライアントが、アプリケーション健全性監視サービスでのアプリケーション健全性監視に向けて構成されうる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、アプリケーション利用データを収集するためにアプリケーション健全性監視エージェントおよび/またはブラウザ監視拡張のクライアントへのインストールを開始することを含め、クライアントを構成するために用いられる。いくつかの実施形態において、
図5の処理は、
図4の工程401で実行される。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301である。いくつかの実施形態において、クライアントデバイスは、
図1のクライアント101、103、および/または、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201である。
【0046】
工程501で、アプリケーション健全性監視エージェントがクライアントにインストールされる。例えば、ソフトウェアアプリケーション健全性監視エージェントは、エージェントが、クライアント上で実行しているアプリケーションの監視およびクライアントデバイス情報のリトリーブの両方を行うことを可能にするアクセス権と共に、クライアント上にインストールされる。エージェントは、さらに、クライアント上のエージェントとクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスとの間のネットワーク接続を確立しおよび/またはそれに対応するためのアクセス特権を有するよう構成される。例えば、インストールされたエージェントは、アプリケーション利用メトリックを収集し、ネットワーク接続を介してクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスへそれらを提供できる。いくつかの実施形態において、インストールされたエージェントは、1または複数のブラウザ監視拡張機能と通信して、ブラウザ拡張機能によって収集されたさらなるデータをクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスへ中継する。また、インストールされたエージェントは、ブラウザ監視拡張機能の構成などアプリケーション監視構成パラメータを更新するために利用されうる。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視エージェントは、
図2のアプリケーション健全性監視エージェント251である。
【0047】
工程503で、ブラウザ監視拡張機能がクライアントにインストールされる。例えば、ブラウザ監視拡張機能(またはブラウザプラグイン)が、クライアントにインストールされ、クライアントのブラウザソフトウェアと統合される。ブラウザ監視拡張機能は、クライアントのウェブブラウザを介してアクセスされるブラウザベースアプリケーションをブラウザ監視拡張機能が監視することを可能にするよう構成されている。例えば、ブラウザ監視拡張機能は、ブラウザを介してクライアントからアクセスされるウェブサイトおよび/またはウェブアプリケーションを監視し、利用メトリック(メトリックの中でも特に、応答時間、セッション時間、ページビュー、および、ページロード時間等など)を収集できる。いくつかの実施形態において、1または複数の異なるブラウザ監視拡張機能が、クライアントに対して構成された各異なるブラウザのためにインストールされる。例えば、異なるブラウザ監視拡張機能または異なるバージョンが、異なるウェブブラウザのためにインストールおよび/またはカスタマイズされうる。いくつかの実施形態において、インストールされたブラウザ監視拡張機能は、例えば、構成の更新を受信するためおよび/または収集されたアプリケーション利用データを中継するために、工程501でインストールされたクライアントエージェントと通信する。いくつかの実施形態において、ブラウザ監視拡張機能は、
図2のブラウザ監視拡張機能221である。
【0048】
工程505で、アプリケーションが、健全性監視に向けて構成される。例えば、利用データを監視および収集するアプリケーションのリストが、例えば、IT管理者によって提供される。アプリケーションのリストは、アプリケーションが、クライアント上でネイティブに実行されるインストールされたアプリケーションであるか、もしくは、クライアントブラウザを介してアクセスされるウェブベースアプリケーションまたはサービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションであるかを特定しうる。様々な実施形態において、構成されたアプリケーションは、アプリケーション名、ウェブサイト、ドメイン名、ドメインワイルドカード、または、別の識別フォーマットによって特定されうる。いくつかの実施形態において、監視されるアプリケーションは、包含リストに基づいており、アプリケーションは、その利用が監視されるために、包含リストに追加されなければならない。いくつかの実施形態において、アプリケーション監視のための別の構成またはデフォルトの構成が利用される。例えば、デフォルトアプリケーション監視設定が、クライアントのプロビジョニング工程中に構成されうる。様々な実施形態において、アプリケーション監視のための構成は、どの利用データおよびメトリックが収集されるのか、ならびに、どのように収集されるのか(例えば、頻度、解像度、フォーマットなど、収集に関連付けられているパラメータ)を特定することを含みうる。例えば、IT管理者は、収集すべきアプリケーションメトリックおよびデータと、データを収集する頻度とを指定できる。いくつかの実施形態において、構成パラメータは、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスを介して管理者によって提供および/または管理され、その後、インストールされたエージェントおよび/またはブラウザ拡張機能に中継される。例えば、工程501でインストールされたエージェントは、構成パラメータを受信し、エージェントの構成を更新し、さらに、ブラウザ監視拡張機能がそれの構成パラメータを更新するために、インストールされたブラウザ監視拡張機能へブラウザベース構成パラメータを提供できる。
【0049】
工程507で、構成されたアプリケーションが監視される。例えば、工程505で監視に向けて構成されたアプリケーションが、それらの利用について監視される。様々な実施形態において、インストールされたアプリケーション健全性監視エージェントおよびブラウザ監視拡張機能は各々、監視に向けて構成されたアプリケーションがアクティブである時を識別し、実行中のアプリケーションの利用データの収集を開始する。例えば、アプリケーション健全性監視エージェントは、クライアント上で実行中のプロセスを監視でき、プロセスがアプリケーション健全性監視に向けて構成されたアプリケーションに一致した場合、一致したアプリケーションに関連付けられている利用メトリックが収集される。同様に、ブラウザ監視拡張機能は、ブラウザを介してアクセスされるアクティブなウェブサイトを監視でき、ウェブサイトがアプリケーション健全性監視に向けて構成されたウェブアプリケーションと一致した場合、一致したウェブアプリケーションに関連付けられている利用メトリックが収集される。いくつかの実施形態において、メトリックは収集されると、それらがクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスに提供されうるまでローカルに格納される。いくつかの実施形態において、エージェントは、利用メトリックおよびデータを収集し、ブラウザ監視拡張機能によって収集されたメトリックを受信することもできる。
【0050】
工程509で、監視サービスとの通信チャネルがアクティブ化される。例えば、ネットワーク接続が、クライアントとクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスとの間に確立される。いくつかの実施形態において、ネットワーク接続は、クライアント上で実行中のインストール済みアプリケーション健全性監視エージェントと共に確立される。例えば、通信チャネルは、エージェントに格納された収集済み利用データをクラウドベースアプリケーション健全性監視サービスへ提供するために、インストールされたエージェントと共に確立される。いくつかの実施形態において、監視サービスとの通信チャネルが、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスとブラウザ監視拡張機能との間でさらにアクティブ化される。例えば、いくつかの実施形態において、ブラウザ監視拡張機能は、インストールされたエージェントを介する代わりに、クラウドベースサービスへ直接的に収集済みブラウザアプリケーション利用データを提供できる。
【0051】
図6は、収集されたアプリケーション健全性データを解析するための処理の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、
図6の処理を用いて、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスが、アプリケーション健全性結果を決定するために、クライアントによって提供されたアプリケーション利用データを受信および解析する。様々な実施形態において、受信された利用データは、解析処理の一部として強化され、その後、集計および/または監査されたデータ結果を提供するためにさらに解析される。解析されたアプリケーション健全性結果は、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して提供され、ソフトウェア資産管理行動(未使用ライセンスの返還など)を開始させうる。いくつかの実施形態において、
図6の処理は、
図4の工程403および/または405でアプリケーション健全性監視サービスによって実行される。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301である。いくつかの実施形態において、利用データを提供するクライアントデバイスは、
図1のクライアント101、103、および、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201である。
【0052】
工程601で、クライアント利用データが受信される。例えば、クライアントによって収集された利用データは、アクティブ化された通信チャネルを介してアプリケーション健全性監視サービスへ提供される。受信される利用データは、監視されているアプリケーションに関連付けられている利用データおよびクライアントデバイスデータを含みうる。様々な実施形態において、利用データは、データのストリームとして受信され、高スループット性能バスを介して処理される。いくつかの実施形態において、データは、別のクライアントデータを混ぜることなどによって、複数のクライアントから受信される。
【0053】
工程603で、利用データが強化される。例えば、利用データは、クライアント以外のソースによって提供された追加の関連データで強化される。いくつかの実施形態において、データは、クライアントおよび/またはアプリケーションの識別子(クライアントのIPアドレスなど)に基づいて強化される。例えば、クライアントのネットワークアドレスに基づいて、位置がクライアントについて決定されてよく、利用データは、クライアントの都市、地域、州、および/または、ロケールなど、位置および/または地理的データで強化される。その他のデータ強化は、収集されたデータに関連付けられているタイムスタンプを追加し、クライアント接続について待ち時間およびスループットのメトリックを計算することを含みうる。クライアントで利用可能ではない追加のメタデータが、リトリーブおよび/または決定され、収集された利用データに対して増補、注釈付け、および/または、さらなる詳細の追加を行うために利用されうる。例えば、クライアント識別子が、クライアントデバイスのユーザに割り当てられた利用可能なライセンスでクライアントの収集済み利用データを強化するために用いられうる。いくつかの実施形態において、強化されたデータは、複数のクライアントから集計された情報に基づいている。例えば、利用データは、同じまたは異なる地域の異なるクライアントから収集されたデータに基づいて強化されうる。
【0054】
工程605で、利用データが集計される。例えば、生データは、複数のクライアントから受信されたデータを用いて、複数の利用データ更新にわたって集計されてよい。例えば、特定のアプリケーションおよび/またはアプリケーションバージョンについて、利用データは、集計された利用結果(アプリケーションの平均アプリケーションアップタイム、アプリケーションの平均クラッシュ回数、および、アプリケーションの典型的な利用時間など)を提供するために、解析されうる。様々な実施形態において、データは、1または複数の異なる時間窓で(日ごと、週ごと、月ごと、などで)集計される。いくつかの実施形態において、データは、地理に基づいて(地域ごと、小地域ごと、ネットワーク位置ごと、など)集計される。例えば、データは、地域についてのパターンを識別するために、小地域に基づいて集計されうる。ユーザグループ、利用メトリック、部署、オペレーションシステムバージョン、アプリケーションバージョンごとなど、その他の形態の集計が実行されてもよい。いくつかの実施形態において、集計されたデータ結果は、ロールアップデータ結果を生成するために、時系列データとして生データを処理することを含む。例えば、ロールアップ利用データは、複数のクライアントにわたって利用データをマージし、最適なメトリックを強調するようにマージ済みデータをトリミングすることによって、提供されうる。
【0055】
工程607で、監査が、利用データを用いて実行される。例えば、利用データは、1または複数の決定または構成された利用パラメータ(特に、保証されたアプリケーションアップタイム、保証されたサービス品質、および/または、利用可能な購入済みライセンスの数など)を参照して監査される。例えば、データは、地域レベルでの特定のパターンを識別するために小地域レベルで集計されたデータを解析するなど、利用パターンを識別するために監査されうる。いくつかの実施形態において、保証されたアップタイムを有する各アプリケーションは、アプリケーションの実際の利用がアップタイム見込みを満たしたか否かを判定するために解析される。その他の形態の監査解析が実行されてもよい。例えば、特定のアプリケーションについて、クライアントによるアプリケーションの利用は、クライアントが、購入済みライセンスのプールの一部であるアプリケーションライセンスを最初に取得することを必要とする。アプリケーション利用の監査解析は、組織が正確または最適な数のライセンスを購入したか否かを判定する。いくつかの状況において、組織は、必要とされるよりも多くのライセンスを購入することになり、余分なライセンスは利用されない。監査解析は、これらの矛盾を特定する。別の例として、監査解析は、組織が特定のアプリケーションのための十分なライセンスを購入しておらず、その結果、利用可能なフリーライセンスがないために、クライアントの一部のユーザがアプリケーションにアクセスできないとも判定しうる。監査結果は、これらの不備を特定できる。
【0056】
工程609で、解析結果が格納される。例えば、様々な形態の利用データと、解析結果(アプリケーション健全性結果など)が、1または複数のデータストアに格納される。いくつかの実施形態において、利用データおよび結果は格納され、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して調査のために利用可能になる。例えば、生時系列データ、ロールアップデータ、集計データ、および、監査済みデータ、ならびに、対応する結果が格納され、ダッシュボードを介して調査のために利用可能にされうる。いくつかの実施形態において、集計パラメータに達すると、利用データおよび結果は、さらなる集計のために格納される。例えば、データは、月にわたって集計されてよく、データは、少なくともひと月分のデータが収集されるまで格納される。
【0057】
図7は、アプリケーション健全性結果を提供するための処理の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、
図7の処理を用いて、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスが、アプリケーション利用データの解析による結果をインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードの形態で提供する。提供される結果は、アプリケーション健全性監視サービスの管理下でクライアントによって利用されているアプリケーションについて集計および/または要約されたアプリケーションデータメトリックを含みうる。いくつかの実施形態において、
図7の処理は、
図4の工程407でアプリケーション健全性監視サービスによって実行される。いくつかの実施形態において、提供された利用メトリックは、
図6の処理に関して記載されている解析を用いて処理される。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301である。いくつかの実施形態において、利用データを提供するクライアントデバイスは、
図1のクライアント101、103、および、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201である。
【0058】
工程701で、アプリケーション利用メトリックの要求が受信される。例えば、アプリケーション健全性監視サービスの管理下でクライアントから収集され解析されたアプリケーションメトリックの要求が、クライアント(ネットワーククライアントなど)によってアプリケーション健全性監視サービスへ提供される。いくつかの実施形態において、要求は、アプリケーション健全性メトリックと相互作用するためにアプリケーション健全性監視サービスによって提供されたダッシュボードを介して受信される。要求は、特定のクライアント、アプリケーション、ならびに/もしくは、クライアントおよび/またはアプリケーションの関連パラメータ(位置、地理、ユーザグループ、アップタイム、利用率、エラー率、リソース利用、更新状態、ライセンスの不十分な利用、ライセンスの過度の利用など)の要求を構成することによって、表示すべき利用メトリックを指定してよい。
【0059】
工程703で、解析済み利用メトリックがリトリーブされる。例えば、工程701で要求された利用メトリックと一致するメトリックが、1または複数のクラウドベースデータストアからリトリーブされる。いくつかの実施形態において、解析済みメトリックは、集計および/またはロールアップされたデータ結果を含む強化されたデータメトリックである。例えば、リトリーブされるメトリックは、特定の時間枠について集計されたアプリケーション利用メトリックを含みうる。解析済みメトリックは、アップタイム保証および/またはライセンス利用についてのアプリケーション利用の監査による結果など、監査結果をさらに含みうる。
【0060】
工程705で、要求されたメトリックがダッシュボードを介して提供される。例えば、工程701で受信された要求に基づいて、工程703でリトリーブされたメトリックは、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して提供される。いくつかの実施形態において、ダッシュボードは、ウェブベースのグラフィカルユーザインターフェースであり、閲覧者が、データをズームアウトまたはドリルダウンする次の要求を送信すること、および/または、要求を修正することを可能にする。例えば、データのドリルダウンは、閲覧者が、クライアント、ユーザ、位置、および/または、アプリエーションなどのより細かいセットに関連付けられているより詳細なメトリックを要求することを可能にしうる。いくつかの実施形態において、ダッシュボードは、さらに、閲覧者が、集計結果のための異なる時間枠を提供すること、ならびに、位置、クライアント、および、アプリケーションなどの異なる要素などについて、結果の集計方法を変更することを可能にする。例えば、月ごとに集計された結果が、週ごとに集計された結果および日ごとに集計された結果を提供するためにドリルダウンされうる。いくつかの実施形態において、監査報告に関して提供される情報は、アップタイム保証を参照したアプリケーション利用メトリック、および/または、購入ライセンスを参照したライセンスの利用を含む。提供される情報は、識別された使用の異常(例えば、特定のアプリケーションのサービス停止状態など)をユーザに警告するための警報、警告、通知、および/または、その他のメッセージも含みうる。いくつかの実施形態において、提供される利用メトリックの1または複数は、工程703でリトリーブされた利用メトリックに基づいてリアルタイムで決定されうる。
【0061】
図8は、不必要なアプリケーションライセンスを識別して返還するための処理の一実施形態を示すフローチャートである。例えば、
図8の処理を用いて、アプリケーションライセンスの不十分な利用が確認され、不必要なアプリケーションライセンスの返還が開始されうる。ライセンス利用のためのアプリケーション利用データを監査することにより、クラウドベースアプリケーション健全性監視サービスは、アプリケーションに対応するソフトウェア資産管理(SAM)サービスと共にライセンス返還処理を開始できる。この処理はライセンスに関して記載されているが、同様の処理が、アプリケーションアップタイム保証またはサービス契約に関してアプリケーションアップタイムを監査するなど、その他のアプリケーションメトリックに関して実行されてもよい。いくつかの実施形態において、
図8の処理は、
図4の工程407でアプリケーション健全性監視サービスによって実行される。いくつかの実施形態において、アプリケーション健全性監視サービスは、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301である。いくつかの実施形態において、利用データを提供するクライアントデバイスは、
図1のクライアント101、103、および、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201である。
【0062】
工程801で、自身のライセンス利用パラメータの範囲外で動作するアプリケーションが識別される。例えば、アプリケーションは、アプリケーションがそのライセンスを十分に利用していない(すなわち、必要とされるよりも多くのライセンスが利用可能になっている)場合にトリガするライセンス利用パラメータを備えるよう構成されている。いくつかの実施形態において、不十分利用イベントは、未使用であるが利用可能なライセンスの数または割合、特定の割合のライセンスが利用される時間、特定の数のライセンスが利用可能である時間、などに基づいて、様々な評価技術(トリガなど)を用いてトリガされうる。様々な実施形態において、アプリケーションがそのライセンス利用パラメータの範囲外で動作している時にトリガするために、様々な不十分利用のシナリオが構成および利用されうる。工程801で、アプリケーション利用データは、構成されたライセンス利用パラメータを満たさないアプリケーションと、返還されるべきライセンスの数とを識別するために、監査される。いくつかの実施形態において、ライセンス返還に関連付けられている期間も識別される。例えば、識別される時間は、過去の期間についておよび/または将来のアプリケーションの利用についての時間であってよい。
【0063】
工程803で、アプリケーションのためのソフトウェア管理サービスがコンタクトされる。例えば、アプリケーションのライセンスを管理する責任のあるソフトウェア管理サービス(ソフトウェア資産管理(SAM)サービスなど)が識別されコンタクトされる。いくつかの実施形態において、接続は、明確に定義されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を用いて、または、別の確率された通信プロトコルを介して、確立される。
【0064】
工程805で、返還要求が提供される。例えば、未使用ライセンスの返還要求が要求される。いくつかの実施形態において、要求は、以前の利用履歴に基づいて、過去に利用されなかったライセンスについて要求される。例えば、返還要求は、購入された、過去一ヶ月に利用されなかったライセンスについての要求であってよい。いくつかの実施形態において、要求は、将来予測されるアプリケーション利用に基づき、ここで、ライセンスに対する将来の需要はアプリケーションの過去の利用に基づく。様々な実施形態において、返還要求は、アプリケーションと、要求される返還対象ライセンスの数とを特定する。
【0065】
工程807で、返還要求のための監査サポートが提供される。例えば、工程803でコンタクトされたソフトウェア管理サービスが、工程805によって提供された返還要求のためのサポートを要求してよい。工程807で、収集されたクライアント利用データに対して実行された監査解析の結果が、返還要求のための監査サポートとして提供される。提供される監査サポートは、アプリケーション健全性の監視から収集されたタイムスタンプ付きアプリケーション利用データを含みうる。いくつかの実施形態において、監査サポートは、さらなるクライアント記述(クライアントユーザ、位置、および、地理的情報など)で強化された利用データを含む。
【0066】
図9は、アプリケーション健全性を監視するためにプログラムされたコンピュータシステムを示す機能図である。明らかに、他のコンピュータシステムアーキテクチャおよび構成が、保護されたデータセットの難読化の秩序を維持するためおよび/または難読化されたデータに比較クエリを実行するために利用されてよい。コンピュータシステム900の例は、
図1のクライアント101、103、および、105、
図2のクライアント201、
図1のアプリケーション健全性監視サービス111の1または複数のコンピュータ、ならびに/もしくは、
図3のアプリケーション健全性監視サービス301の1または複数のコンピュータ、を含む。以下に述べるような様々なサブシステムを備えるコンピュータシステム900は、少なくとも1つのマイクロプロセッササブシステム(プロセッサまたは中央処理装置(CPU)とも呼ばれる)902を備える。例えば、プロセッサ902は、シングルチッププロセッサまたはマルチプロセッサによって実装されうる。いくつかの実施形態において、プロセッサ902は、コンピュータシステム900の動作を制御する汎用デジタルプロセッサである。メモリ910からリトリーブされた命令を用いて、プロセッサ902は、入力データの受信および操作、ならびに、出力デバイス(例えば、ディスプレイ918)上でのデータの出力および表示を制御する。様々な実施形態において、1または複数のコンピュータシステム900が、
図4~
図8の処理の少なくとも一部と、
図10および/または
図11のインタラクティブユーザインターフェースダッシュボードとを実施するために利用されうる。
【0067】
プロセッサ902は、メモリ910と双方向的に接続されており、メモリ910は、第1プライマリストレージ(典型的には、ランダムアクセスメモリ(RAM))および第2プライマリストレージ領域(典型的には、リードオンリーメモリ(ROM))を含みうる。当業者に周知のように、プライマリストレージは、一般的な記憶領域として、および、スクラッチパッドメモリとして利用可能であり、また、入力データおよび処理済みデータを格納するために利用可能である。プライマリストレージは、さらに、プロセッサ902上で実行される処理のための他のデータおよび命令に加えて、データオブジェクトおよびテキストオブジェクトの形態で、プログラミング命令およびデータを格納できる。また、当業者に周知のように、プライマリストレージは、通例、機能(例えば、プログラムされた命令)を実行するためにプロセッサ902によって用いられる基本的な動作命令、プログラムコード、データ、および、オブジェクトを備える。例えば、メモリ910は、例えば、データアクセスが双方向である必要があるか、単方向である必要があるかに応じて、後述する任意の適切なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含みうる。例えば、プロセッサ902は、頻繁に必要になるデータをキャッシュメモリ(図示せず)に直接的かつ非常に迅速に格納し取り出すことができる。
【0068】
着脱可能マスストレージデバイス912が、コンピュータシステム900にさらなるデータ記憶容量を提供しており、プロセッサ902に対して双方向(読み出し/書き込み)または単方向(読み出しのみ)に接続されている。例えば、ストレージ912は、磁気テープ、フラッシュメモリ、PCカード、携帯型マスストレージデバイス、ホログラフィックストレージデバイス、および、その他のストレージデバイスなどのコンピュータ読み取り可能な媒体も含みうる。固定マスストレージ920も、例えば、さらなるデータ記憶容量を提供しうる。マスストレージ920の最も一般的な例は、ハードディスクドライブである。マスストレージ912、920は、一般に、プロセッサ902によって通例はあまり利用されないさらなるプログラミング命令、データなどを格納する。マスストレージ912および920に保持された情報は、必要であれば、仮想メモリとしてのメモリ910(例えば、RAM)の一部に標準的な方式で組み込まれうることが理解される。
【0069】
プロセッサ902がストレージサブシステムにアクセスできるようにすることに加えて、バス914が、その他のサブシステムおよびデバイスへのアクセスを可能にするために用いられてもよい。図に示すように、これらは、ディスプレイモニタ918、ネットワークインターフェース916、キーボード904、および、ポインティングデバイス906、ならびに、必要に応じて、補助入力/出力デバイスインターフェース、サウンドカード、スピーカ、および、その他のサブシステムを含みうる。例えば、ポインティングデバイス906は、マウス、スタイラス、トラックボール、または、タブレットであってよく、グラフィカルユーザインターフェースと相互作用するのに有用である。
【0070】
ネットワークインターフェース916は、図に示すように、ネットワーク接続を用いて、別のコンピュータ、コンピュータネットワーク、または、遠隔通信ネットワークにプロセッサ902を接続することを可能にする。例えば、ネットワークインターフェース916を通して、プロセッサ902は、方法/処理工程を実行する過程で、別のネットワークから情報(例えば、データオブジェクトまたはプログラム命令)を受信したり、別のネットワークに情報を出力したりすることができる。情報は、しばしば、プロセッサ上で実行される一連の命令として表され、別のネットワークから受信され、別のネットワークへ出力されうる。インターフェースカード(または同様のデバイス)と、プロセッサ902によって実装(例えば、実行/実施)される適切なソフトウェアとを用いて、コンピュータシステム900を外部ネットワークに接続し、標準プロトコルに従ってデータを転送することができる。例えば、本明細書で開示されている様々な処理実施形態は、プロセッサ902上で実行されてもよいし、処理の一部を共有するリモートプロセッサと共に、ネットワーク(インターネット、イントラネットワーク、または、ローカルエリアネットワークなど)上で実行されてもよい。さらなるマスストレージデバイス(図示せず)が、ネットワークインターフェース916を通してプロセッサ902に接続されてもよい。
【0071】
補助I/Oデバイスインターフェース(図示せず)が、コンピュータシステム900と共に用いられてよい。補助I/Oデバイスインターフェースは、プロセッサ902がデータを送信すること、ならびに、より典型的には、他のデバイス(マイクロフォン、タッチセンサ方式ディスプレイ、トランスデューサカードリーダ、テープリーダ、音声または手書き認識装置、バイオメトリクスリーダ、カメラ、携帯型マスストレージデバイス、および、他のコンピュータなど)からデータを受信することを可能にする汎用インターフェースおよびカスタマイズされたインターフェースを含みうる。
【0072】
さらに、本明細書に開示された様々な実施形態は、さらに、様々なコンピュータ実装された動作を実行するためのプログラムコードを備えたコンピュータ読み取り可能な媒体を含むコンピュータストレージ製品に関する。コンピュータ読み取り可能な媒体は、データを格納できる任意のデータストレージデバイスであり、そのデータは、後にコンピュータシステムによって読み出されうる。コンピュータ読み取り可能な媒体の例は、上記の媒体すべてを含むがそれらに限定されない。ハードディスク、フロッピーディスク、および、磁気テープなどの磁気媒体、CD-ROMディスクなどの光学媒体、光学ディスクなどの磁気光学媒体、ならびに、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、および、ROM/RAMデバイスなど、特別に構成されたハードウェアデバイス。プログラムコードの例としては、例えば、コンパイラによって生成されるマシンコード、または、インタープリタを用いて実行できる高水準コード(例えば、スクリプト)を含むファイルが挙げられる。
【0073】
図9に示したコンピュータシステムは、本明細書に開示された様々な実施形態と共に利用するのに適切なコンピュータシステムの一例にすぎない。かかる利用に適した他のコンピュータシステムは、より多いまたは少ないサブシステムを含みうる。さらに、バス914は、サブシステムをつなぐよう機能する任意の相互接続スキームの例である。異なる構成のサブシステムを有する他のコンピュータアーキテクチャが利用されてもよい。
【0074】
図10は、インタラクティブユーザインターフェースダッシュボードを介して、複数のアプリケーションについ解析された利用メトリックを閲覧するためのユーザインターフェースの一実施形態を示す図である。図の例において、ユーザインターフェース1000は、アプリケーション健全性監視サービスによって提供されたアプリケーション健全性ダッシュボードのユーザインターフェースビューである。ユーザインターフェース1000は、監視されているクライアントから収集された集計メトリックなど、解析されたアプリケーション利用メトリックを含み、表示する。
図10に示すように、集計されたアプリケーションメトリックは、Active users(アクティブユーザ)、Active devices(アクティブデバイス)、Impacted users(影響を受けたユーザ)、および、Monitored applications(監視対象アプリケーション)を含む。収集された利用データから識別された最大の問題が、対応するアプリケーションおよびそれらに対応する問題の集計済みの詳細と共に示されている。ユーザインターフェース1000の下部には、アプリケーションと、異なるユーザクライアント体験にコードされた色を備えたアプリケーションに対応する集計済みユーザ体験との地理的な表示がなされている。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェース1000は、アプリケーション健全性監視サービス(
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301など)によって提供される。いくつかの実施形態において、利用データは、
図4~
図8の処理を用いて、クライアント(
図1のクライアント101、103、および/または、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201など)から収集されたデータを含む。
【0075】
図11は、特定のアプリケーションについて複数のユーザから収集された解析済み利用メトリックを閲覧するためのユーザインターフェースの一実施形態を示す図である。図の例において、ユーザインターフェース1100は、アプリケーション健全性監視サービスによって提供されたアプリケーション健全性ダッシュボードのユーザインターフェースビューである。ユーザインターフェース1100は、サービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションOffice365について監視されているクライアントから収集された集計メトリックなど、解析されたアプリケーション利用メトリックを含み、表示する。
図11に示すように、集計されたアプリケーションメトリックは、Total users(全ユーザ)、Sessions(セッション)、Page Views(ページビュー)、Average Session Duration(平均セッション持続時間)、Average response time(平均応答時間)、Average page load time(平均ページロード時間)、Failed web requests(失敗したウェブ要求)、Total incidents(全インシデント)、Total alerts(全アラート)、および、Impacted uses(影響を受けたユーザ)を含む。ユーザインターフェース1100の下部には、閲覧者が、監視されているアプリケーションを利用した異なる従業員に関するネットワーク情報を閲覧することを可能にするユーザインターフェースダイアログが表示されている。ネットワーク情報は、関連ネットワークアドレスおよび対応するネットワークホップタイムなど、強化された利用データを含む。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェース1100は、アプリケーション健全性監視サービス(
図1のアプリケーション健全性監視サービス111および/または
図3のアプリケーション健全性監視サービス301など)によって提供される。いくつかの実施形態において、利用データは、
図4~
図8の処理を用いて、クライアント(
図1のクライアント101、103、および/または、105、ならびに/もしくは、
図2のクライアント201など)から収集されたデータを含む。
【0076】
上述の実施形態は、理解しやすいようにいくぶん詳しく説明されているが、本発明は、提供された詳細事項に限定されるものではない。本発明を実施する多くの代替方法が存在する。開示された実施形態は、例示であり、限定を意図するものではない。
【外国語明細書】