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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155749
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】積層型電子部品
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
H01G4/30 201N
H01G4/30 201M
H01G4/30 201K
H01G4/30 201C
H01G4/30 512
H01G4/30 513
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024046448
(22)【出願日】2024-03-22
(31)【優先権主張番号】10-2023-0052914
(32)【優先日】2023-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホン、イエ リン
(72)【発明者】
【氏名】フワン、キョン ナム
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ジョン スク
(72)【発明者】
【氏名】パク、ヤン-セオク
(72)【発明者】
【氏名】ヨー、ヒェ ミ
(72)【発明者】
【氏名】リー、セウン ミン
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC09
5E001AD02
5E001AE01
5E001AE02
5E001AE03
5E001AF06
5E082AA01
5E082AB03
5E082BC19
5E082EE04
5E082EE23
5E082EE35
5E082FF05
5E082FG04
5E082FG26
5E082GG10
5E082GG11
5E082JJ03
5E082JJ12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】静電容量特性及び耐湿信頼性が向上した積層型電子部品を提供する。
【解決手段】積層型電子部品は、第1サイドマージン部114の第3方向の平均サイズをW1、第2サイドマージン部115の第3方向の平均サイズをW2、第1サイドマージン部の外表面から第2サイドマージン部の外表面までの第3方向の平均サイズをW0とするとき、(W1+W2)/W0<0.20を満たし、誘電体層の平均厚さをtd、内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たすか又は第1カバー部の第1方向の平均サイズをT1、第2カバー部の第1方向の平均サイズをT2、本体の第1方向の平均サイズをT0とするとき、(T1+T2)/T0<0.23を満たし、誘電体層の平均厚さをtd、内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たすことができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体層及び前記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極を含み、前記第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、前記第1面~前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、
前記第5面上に配置される第1サイドマージン部と、
前記第6面上に配置される第2サイドマージン部と、
前記第3面上に配置される第1外部電極と、
前記第4面上に配置される第2外部電極と、を含み、
前記第1サイドマージン部の前記第3方向の平均サイズをW1、前記第2サイドマージン部の前記第3方向の平均サイズをW2、前記第1サイドマージン部の外表面から前記第2サイドマージン部の外表面までの前記第3方向の平均サイズをW0とするとき、(W1+W2)/W0<0.20を満たし、
前記誘電体層の平均厚さをtd、前記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす、積層型電子部品。
【請求項2】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部、前記容量形成部の前記第1方向の一面に配置される第1カバー部、及び前記容量形成部の前記第1方向の他面に配置される第2カバー部を含み、
前記第1カバー部の前記第1方向の平均サイズをT1、前記第2カバー部の前記第1方向の平均サイズをT2、前記本体の前記第1方向の平均サイズをT0とするとき、(T1+T2)/T0<0.23を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項3】
前記本体の前記第1方向の平均サイズをT0とするとき、100μm<(W0+T0)/2<250μmを満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項4】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部、前記容量形成部の前記第1方向の一面に配置される第1カバー部、及び前記容量形成部の前記第1方向の他面に配置される第2カバー部を含み、
前記第1カバー部の前記第1方向の平均サイズをT1、前記第2カバー部の前記第1方向の平均サイズをT2とするとき、5μm<(W1+W2)/2<(T1+T2)/2を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項5】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部、前記容量形成部の前記第1方向の一面に配置される第1カバー部、及び前記容量形成部の前記第1方向の他面に配置される第2カバー部を含み、
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記容量形成部が前記第1カバー部及び前記第2カバー部に隣接する領域における誘電体層の平均グレインサイズをG1とするとき、1<G1/G0<1.3を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項6】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部を含み、
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記容量形成部が前記第1サイドマージン部及び前記第2サイドマージン部に隣接する領域における誘電体層の平均グレインサイズをG2とするとき、0.9<G2/G0<1.3を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項7】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部を含み、
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記第1サイドマージン部及び前記第2サイドマージン部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG3とするとき、1<G3/G0<1.3を満たす、請求項1に記載の積層型電子部品。
【請求項8】
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部を含み、
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記第1カバー部及び前記第2カバー部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG4とするとき、1<G4/G0<1.4を満たす、請求項2に記載の積層型電子部品。
【請求項9】
前記内部電極のうち、前記第1方向に中央部に配置される前記内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さに対する、前記第1方向に最外郭に配置される前記内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さの比率は、0.9以上1.0以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
【請求項10】
前記内部電極のうち、前記第1方向に中央部に配置される内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さに対する、前記本体の角と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さの比率は、0.9以上1.0以下である、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
【請求項11】
誘電体層及び前記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極を含み、前記第1方向に対向する第1面及び第2面、前記第1面及び前記第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、前記第1面~前記第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、
前記第5面上に配置される第1サイドマージン部と、
前記第6面上に配置される第2サイドマージン部と、
前記第3面上に配置される第1外部電極と、
前記第4面上に配置される第2外部電極と、を含み、
前記本体は、前記誘電体層及び前記内部電極が前記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部、前記容量形成部の前記第1方向の一面に配置される第1カバー部、及び前記容量形成部の前記第1方向の他面に配置される第2カバー部を含み、
前記第1カバー部の前記第1方向の平均サイズをT1、前記第2カバー部の前記第1方向の平均サイズをT2、前記本体の第1方向の平均サイズをT0とするとき、(T1+T2)/T0<0.23を満たし、
前記誘電体層の平均厚さをtd、前記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす、積層型電子部品。
【請求項12】
前記第1サイドマージン部の外表面から前記第2サイドマージン部の外表面までの前記第3方向の平均サイズをW0、前記本体の第1方向の平均サイズをT0とするとき、
100μm<(W0+T0)/2<250μmを満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項13】
前記第1サイドマージン部の前記第3方向の平均サイズをW1、前記第2サイドマージン部の前記第3方向の平均サイズをW2とするとき、5μm<(W1+W2)/2<(T1+T2)/2を満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項14】
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記容量形成部が前記第1カバー部及び前記第2カバー部に隣接する領域における誘電体層の平均グレインサイズをG1とするとき、1<G1/G0<1.3を満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項15】
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記容量形成部が前記第1サイドマージン部及び前記第2サイドマージン部に隣接する領域における誘電体層の平均グレインサイズをG2とするとき、0.9<G2/G0<1.3を満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項16】
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記第1サイドマージン部及び前記第2サイドマージン部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG3とするとき、1<G3/G0<1.3を満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項17】
前記容量形成部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG0、前記第1カバー部及び前記第2カバー部の中央領域における誘電体層の平均グレインサイズをG4とするとき、1<G4/G0<1.4を満たす、請求項11に記載の積層型電子部品。
【請求項18】
前記内部電極のうち、前記第1方向に中央部に配置される内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さに対する、前記第1方向に最外郭に配置される前記内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さの比率は、0.9以上1.0以下である、請求項11から17のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
【請求項19】
前記内部電極のうち、前記第1方向に中央部に配置される内部電極の前記第3方向の端と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さに対する、前記本体の角と接する前記第1サイドマージン部又は前記第2サイドマージン部の領域の厚さの比率は、0.9以上1.0以下である、請求項11から17のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層型電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
積層型電子部品の一つである積層セラミックキャパシタ(MLCC:Multilayer Ceramic Capacitor)は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)及びプラズマ表示装置パネル(PDP:Plasma Display Panel)などの映像機器、コンピュータ、スマートフォン、及び携帯電話などの様々な電子製品の印刷回路基板に装着され、電気を充電又は放電させる役割を果たすチップ型のコンデンサである。
【0003】
電子製品の小型化、スリム化、多機能化に伴い、チップ部品に対しても小型化が求められており、電子部品の実装も高集積化している。このような傾向に応じて実装される電子部品間の空間が最小化している。
【0004】
特に、静電容量を向上させるために、本体の側面に別途のサイドマージン部を形成する構造の場合、サイドマージン部を介した水分浸透の確率が高くなる可能性があり、誘電体層及び内部電極の薄層化により単位厚さ当たりに印加される電圧が増加する場合、耐湿及び耐電圧信頼性を確保し難くなる可能性がある。
【0005】
したがって、サイドマージン部を別途取り付ける構造において、薄層の内部電極及び誘電体層を有し、小型の積層型電子部品の信頼性を確保可能な微細構造の設計が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明のいくつかの目的の一つは、静電容量特性及び耐湿信頼性が向上した積層型電子部品を提供することである。
【0007】
本発明のいくつかの目的の一つは、静電容量特性及び耐電圧信頼性が向上した積層型電子部品を提供することである。
【0008】
但し、本発明の目的は上述の内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例による積層型電子部品は、誘電体層及び上記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極を含み、上記第1方向に対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、上記第5面上に配置される第1サイドマージン部と、上記第6面上に配置される第2サイドマージン部と、上記第3面上に配置される第1外部電極と、上記第4面上に配置される第2外部電極と、を含み、上記第1サイドマージン部の上記第3方向の平均サイズをW1、上記第2サイドマージン部の上記第3方向の平均サイズをW2、上記第1サイドマージン部の外表面から上記第2サイドマージン部の外表面までの上記第3方向の平均サイズをW0とするとき、(W1+W2)/W0<0.20を満たし、上記誘電体層の平均厚さをtd、上記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす。
【0010】
本発明の一実施例による積層型電子部品は、誘電体層及び上記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極を含み、上記第1方向に対向する第1面及び第2面、上記第1面及び第2面と連結され、第2方向に対向する第3面及び第4面、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面及び第6面を含む本体と、上記第5面上に配置される第1サイドマージン部と、上記第6面上に配置される第2サイドマージン部と、上記第3面上に配置される第1外部電極と、上記第4面上に配置される第2外部電極と、を含み、上記本体は、上記誘電体層及び上記内部電極が上記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部、上記容量形成部の上記第1方向の一面に配置される第1カバー部、及び上記容量形成部の上記第1方向の他面に配置される第2カバー部を含み、上記第1カバー部の上記第1方向の平均サイズをT1、上記第2カバー部の上記第1方向の平均サイズをT2、上記本体の第1方向の平均サイズをT0とするとき、(T1+T2)/T0<0.23を満たし、上記誘電体層の平均厚さをtd、上記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす。
【発明の効果】
【0011】
本発明のいくつかの効果の一つは、積層型電子部品の本体、容量形成部、サイドマージン部、及びカバー部のうち少なくともいずれか一つと関連する数値間の相関関係を調節して静電容量特性及び耐湿信頼性を向上させることである。
【0012】
本発明のいくつかの効果の一つは、容量形成部の領域別誘電体層のグレインサイズ、カバー部誘電体層のグレインサイズ、及びサイドマージン部誘電体層のグレインサイズのうち少なくとも2つ以上の相関関係を調節して積層型電子部品の静電容量特性及び耐電圧信頼性を向上させることである。
【0013】
但し、本発明の多様かつ有益な利点及び効果は上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例による積層型電子部品を概略的に示す斜視図である。
図2】一実施例による本体にサイドマージン部が配置された形状を示す斜視図である。
図3】一実施例による本体を概略的に示す斜視図である。
図4図1のI-I'線に沿った断面図である。
図5図1のII-II'線に沿った断面図である。
図6図5において容量形成部、カバー部及びサイドマージン部の領域を細分化して示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさ等は、より明確な説明のために誇張されることがあり、図面上の同じ符号で示される要素は同じ要素である。
【0016】
そして、図面において本発明を明確に説明するために、説明と関係のない部分は省略し、図面に示した各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上、任意に示しているため、本発明は必ずしも図示したものに限定されない。なお、同一思想の範囲内の機能が同一である構成要素に対しては、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0017】
図面において、第1方向は、誘電体層を挟んで第1内部電極及び第2内部電極が交互に配置される方向又は厚さT方向、上記第1方向と垂直な方向である第2方向及び第3方向のうち、上記第2方向は長さL方向、上記第3方向は幅W方向と定義することができる。
【0018】
図1は、本発明の一実施例による積層型電子部品を概略的に示す斜視図であり、図2は、一実施例による本体にサイドマージン部が配置された形状を示す斜視図であり、図3は、一実施例による本体を概略的に示す斜視図であり、図4は、図1のI-I'線に沿った断面図であり、図5は、図1のII-II'線に沿った断面図であり、図6は、図5において容量形成部、カバー部及びサイドマージン部の領域を細分化して示したものである。
【0019】
以下では、図1図6を参照して、本発明の一実施例による積層型電子部品100及びそれらの様々な実施例について説明する。
【0020】
本発明の一実施例による積層型電子部品100は、誘電体層111及び上記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極121、122を含み、上記第1方向に対向する第1面1及び第2面2、上記第1面及び第2面と連結され、第2方向に対向する第3面3及び第4面4、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面5及び第6面6を含む本体110と、上記第5面上に配置される第1サイドマージン部114と、上記第6面上に配置される第2サイドマージン部115と、上記第3面上に配置される第1外部電極131と、上記第4面上に配置される第2外部電極132と、を含み、上記第1サイドマージン部の上記第3方向の平均サイズをW1、上記第2サイドマージン部の上記第3方向の平均サイズをW2、上記第1サイドマージン部の外表面から上記第2サイドマージン部の外表面までの上記第3方向の平均サイズをW0とするとき、(W1+W2)/W0<0.20を満たし、上記誘電体層の平均厚さをtd、上記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす。
【0021】
本発明の一実施例による積層型電子部品100は、誘電体層111及び上記誘電体層と第1方向に交互に配置される内部電極121、122を含み、上記第1方向に対向する第1面1及び第2面2、上記第1面及び第2面と連結され、上記第2方向に対向する第3面3及び第4面4、上記第1面~第4面と連結され、第3方向に対向する第5面5及び第6面6を含む本体110と、上記第5面上に配置される第1サイドマージン部114と、上記第6面上に配置される第2サイドマージン部115と、上記第3面上に配置される第1外部電極131と、上記第4面上に配置される第2外部電極132と、を含み、上記本体は、上記誘電体層及び上記内部電極が上記第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部Ac、上記容量形成部の上記第1方向の一面に配置される第1カバー部112、及び上記容量形成部の上記第1方向の他面に配置される第2カバー部113を含み、上記第1カバー部の上記第1方向の平均サイズをT1、上記第2カバー部の上記第1方向の平均サイズをT2、上記本体の第1方向の平均サイズをT0とするとき、(T1+T2)/T0<0.23を満たし、上記誘電体層の平均厚さをtd、上記内部電極の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす。
【0022】
本体110は、誘電体層111及び誘電体層111と交互に配置される第1内部電極121及び第2内部電極122を含む。
【0023】
本体110の具体的な形状に特に限定はないが、図2に示すように本体110は六面体形状又はこれと類似の形状からなることができる。焼成過程で本体110に含まれたセラミック粉末の収縮により、本体110は完全な直線を有する六面体形状ではないが、実質的に六面体形状を有することができる。
【0024】
本体110は、第1方向に互いに対向する第1面1及び第2面2、上記第1面1及び第2面2と連結され、第2方向に互いに対向する第3面3及び第4面4、第1面1及び第2面2と連結され、第3面3及び第4面4と連結され、第3方向に互いに対向する第5面5及び第6面6を含むことができる。
【0025】
本体110を形成する方法は特に限定されない。例えば、複数の誘電体セラミックグリーンシート及び導電性パターンを積層した後、焼結して得られることができる。このような焼結工程により、複数の誘電体層111は一体化した形態を有することができる。
【0026】
一方、図3に示すように、積層型電子部品100の単位体積当たりの静電容量を最大化し、内部電極121、122の端と誘電体層111との段差を最小化するために、内部電極121、122の第3方向の両端は、本体110の第5面5及び第6面6とそれぞれ接することができる。
【0027】
本体110に含まれる誘電体層111は複数個で構成されることができる。誘電体層111は焼成された状態であって、隣接する誘電体層111間の境界は走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を利用せずには確認し難いほど一体化することができる。
【0028】
誘電体層111を形成する原料は、十分な静電容量が得られる限り特に限定されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料、又はチタン酸ストロンチウム系材料などを使用することができる。上記チタン酸バリウム系材料は、BaTiO系セラミック粉末を含むことができ、上記セラミック粉末の例示として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)等が一部固溶した(Ba1-xCa)TiO(0<x<1)、Ba(Ti1-yCa)O(0<y<1)、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O(0<x<1、0<y<1)又はBa(Ti1-yZr)O(0<y<1)等が挙げられる。
【0029】
また、誘電体層111を形成する原料は、チタン酸バリウム(BaTiO)などのパウダーに、本発明の目的に応じて様々なセラミック添加剤、有機溶剤、結合剤、分散剤などを添加することができる。
【0030】
一方、誘電体層111の平均厚さtdは特に限定する必要はない。
【0031】
但し、一般的に誘電体層を0.6μm未満の厚さに薄く形成する場合、特に誘電体層の平均厚さが0.35μm以下の場合には、十分な耐湿信頼性を確保し難いという問題が発生する可能性がある。しかし、一実施例のように、1<G1/G0の条件、1<G3/G0の条件、及び1<G4/G0の条件のうち一つ以上の条件を満たす場合、耐湿信頼性を向上させることができるため、誘電体層の平均厚さtdが0.35μm以下である場合にも、優れた耐湿信頼性を確保することができる。
【0032】
上記誘電体層111の平均厚さtdは、上記第1内部電極121及び第2内部電極122の間に配置される誘電体層111の第1方向の平均サイズを意味することができる。一方、本体110が複数の誘電体層111を含む場合、誘電体層111の平均厚さtdは、複数の誘電体層111のうち少なくとも一つの平均厚さを意味することができる。
【0033】
誘電体層111の平均厚さtdは、本体110の長さ及び厚さ方向(L-T)の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、スキャンされたイメージにおいて、一つの誘電体層を長さ方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定して平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10個の誘電体層に拡張して平均値を測定すると、誘電体層の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0034】
図2図5を参照すると、本体110は、誘電体層111及び内部電極121、122が第1方向に交互に配置されて静電容量を形成する容量形成部Acを含むことができる。容量形成部Acは、誘電体層111及び内部電極121、122が第1方向に重なるように配置されて静電容量を形成し、内部電極121、122のうち第1方向に最外側に配置された内部電極の間に該当する領域を意味することができる。
【0035】
容量形成部Acは、キャパシタの容量形成に寄与する部分であって、誘電体層111を挟んで複数の第1内部電極121及び第2内部電極122を繰り返し積層して形成することができる。
【0036】
容量形成部Acの第1方向の一面には第1カバー部112が配置されることができ、容量形成部Acの第1方向の他面には第2カバー部113が配置されることができる。
【0037】
第1カバー部112及び第2カバー部113は、単一の誘電体層又は2つ以上の誘電体層を容量形成部Acの上下面にそれぞれ厚さ方向に積層して形成することができ、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0038】
第1カバー部112及び第2カバー部113は内部電極を含まず、誘電体層111と同じ材料を含むことができる。
【0039】
すなわち、第1カバー部112及び第2カバー部113はセラミック材料を含むことができ、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料を含むことができる。
【0040】
一方、第1カバー部112の平均厚さ及び第2カバー部113の平均厚さは特に限定されない。但し、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、第1カバー部112の平均厚さ及び第2カバー部113の平均厚さはそれぞれ15μm以下であってもよい。一方、一実施例において、第1カバー部112の平均厚さは第1カバー部112の第1方向の平均サイズT1を、第2カバー部113の平均厚さは第2カバー部113の第1方向の平均サイズT2を意味することができる。
【0041】
第1カバー部112及び第2カバー部113の第1方向の平均サイズT1、T2は、積層型電子部品100を第2方向の中心部まで研磨した第1方向及び第3方向の断面又は第3方向の中心部まで研磨した第1方向及び第2方向の断面において、光学顕微鏡(OM、Optical Microscope)等で第1カバー部112及び第2カバー部113の最外表面から第1方向に最外層に配置された 内部電極121、122までの第1方向の距離を測定し、このような測定を第3方向に等間隔である3個以上の地点、又は第2方向に等間隔である3個以上の地点で行った平均値を意味することができる。
【0042】
内部電極121、122は、誘電体層111と第1方向に交互に配置される。
【0043】
内部電極121、122は、第1内部電極121及び第2内部電極122を含むことができる。第1内部電極121及び第2内部電極122は、本体110を構成する誘電体層111を挟んで互いに対向するように交互に配置され、本体110の第3面3及び第4面4にそれぞれ連結されることができる。具体的に、第1内部電極121の一端は第3面と連結され、第2内部電極122の一端は第4面に連結されることができる。すなわち、一実施例において、内部電極121、122は、第3面3又は第4面4と接することができる。
【0044】
図2に示すように、第1内部電極121は第4面4と離隔し、第3面3を介して露出し、第2内部電極122は第3面3と離隔し、第4面4を介して露出することができる。本体の第3面3には第1外部電極131が配置されて第1内部電極121と連結され、本体の第4面4には第2外部電極132が配置されて第2内部電極122と連結されることができる。
【0045】
すなわち、第1内部電極121は第2外部電極132とは連結されず、第1外部電極131と連結され、第2内部電極122は第1外部電極131とは連結されず、第2外部電極132と連結される。したがって、第1内部電極121は第4面4において一定距離離隔して形成され、第2内部電極122は第3面3において一定距離離隔して形成されることができる。このとき、第1内部電極121及び第2内部電極122は、中間に配置された誘電体層111によって互いに電気的に分離されてもよい。
【0046】
また、上述したように、積層型電子部品100の単位体積当たりの静電容量を最大化し、内部電極121、122の端と誘電体層111との段差を最小化するために、内部電極121、122の第3方向の両端は、本体110の第5面5及び第6面6とそれぞれ接することができる。
【0047】
内部電極121、122を形成する材料は特に限定されず、電気伝導性に優れた材料を使用することができる。例えば、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上を含むことができる。
【0048】
また、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上を含む内部電極用導電性ペーストをセラミックグリーンシートに印刷して形成することができる。上記内部電極用導電性ペーストの印刷方法としては、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0049】
一方、内部電極121、122の平均厚さteは特に限定する必要はない。
【0050】
但し、一般的に内部電極を0.6μm未満の厚さに薄く形成する場合、特に内部電極の平均厚さteが0.35μm以下である場合には、十分な耐湿信頼性を確保し難いという問題が発生する可能性がある。しかし、一実施例のように、1<G1/G0の条件、1<G3/G0の条件、及び1<G4/G0の条件のうち一つ以上の条件を満たす場合、耐湿信頼性を向上させることができるため、内部電極の平均厚さteが0.35μm以下である場合にも、優れた耐湿信頼性を確保することができる。
【0051】
内部電極121、122の平均厚さteは、内部電極121、122の第1方向の平均サイズを意味することができる。一方、本体110が複数の内部電極121、122を含む場合、内部電極121、122の平均厚さtdは、複数の内部電極121、122のうち少なくとも一つの平均厚さを意味することができる。
【0052】
内部電極121、122の平均厚さteは、本体110の長さ及び厚さ方向(L-T)の断面を1万倍率の走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)でイメージをスキャンして測定することができる。より具体的に、スキャンされたイメージにおいて、一つの内部電極を長さ方向に等間隔である30個の地点でその厚さを測定して平均値を測定することができる。上記等間隔である30個の地点は容量形成部Acで指定することができる。また、このような平均値の測定を10個の内部電極に拡張して平均値を測定すると、内部電極の平均厚さをさらに一般化することができる。
【0053】
図1及び図3を参照すると、本体110の第5面上には第1サイドマージン部114が配置され、第6面6上には第2サイドマージン部115が配置されることができる。具体的に、第1サイドマージン部114は、容量形成部Ac、第1カバー部112及び第2カバー部113の第3方向の一面を覆うように配置されてもよく、第2サイドマージン部115は、容量形成部Ac、第1カバー部112及び第2カバー部113の第3方向の他面を覆うように配置されてもよい。
【0054】
第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115は、基本的に物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。
【0055】
第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115を形成する方法は特に限定されない。例えば、本体110の側面にサイドマージン部形成用セラミックスラリーを塗布した後に焼成するか、又はサイドマージン部形成用セラミックグリーンシートを加圧密着した後に焼成することで形成することができる。第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115を形成する材料は特に限定する必要はなく、誘電体層111と同じ材料で形成されてもよいが、これに限定されず、誘電体層111と異なる材料で形成された場合には、異なる組成を有することができる。
【0056】
一方、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の平均幅は特に限定されない。但し、積層型電子部品の小型化及び高容量化をより容易に達成するために、第1サイドマージン部114の平均幅及び第2サイドマージン部115の平均幅はそれぞれ15μm以下であってもよい。サイドマージン部114、115の平均幅が15μm以下と小さい場合、積層型電子部品100の耐湿信頼性を向上させ難い可能性がある。しかし、一実施例のように、1<G1/G0の条件、1<G3/G0の条件、及び1<G4/G0の条件のうち一つ以上の条件を満たす場合、耐湿信頼性を向上させることができるため、サイドマージン部114 115の平均幅が15μm以下である場合にも、積層型電子部品100の耐湿信頼性を向上させることができる。
【0057】
一方、一実施例では、第1サイドマージン部114の平均幅は、第1サイドマージン部114の第3方向の平均サイズW1を、第2サイドマージン部115の平均幅は、第2サイドマージン部115の第3方向の平均サイズW2を意味することができる。
【0058】
第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第3方向の平均サイズW1、W2は、積層型電子部品100を第2方向の中心部まで研磨した第1方向及び第3方向の断面において、光学顕微鏡(OM、Optical Microscope)等で第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の最外表面から内部電極121、122の第3方向の一端までの第3方向の距離を測定し、このような測定を第1方向に等間隔である3個以上の地点で行った平均値を意味することができる。
【0059】
外部電極131、132は、本体110の第3面又は第4面に配置されることができる。具体的に、第1外部電極131は第3面3上に配置されて第1内部電極121と連結され、第2外部電極132は第4面4上に配置されて第2内部電極122と連結される。
【0060】
本実施形態では、積層型電子部品100が2つの外部電極131、132を有する構造について説明しているが、外部電極131、132の数個や形状などは内部電極121、122の形態やその他の目的に応じて変更することができる。
【0061】
一方、外部電極131、132は、金属などのように、電気伝導性を有するものであれば、如何なる物質を使用して形成されてもよく、電気的特性、構造的安定性などを考慮して具体的な物質が決定されてもよく、さらに多層構造を有してもよい。
【0062】
例えば、外部電極131、132は、本体110に配置される電極層131a、132a、及び電極層131a、132a上に形成されためっき層131b、132bを含むことができる。
【0063】
電極層131a、132aに対するより具体的な例として、電極層は、導電性金属及びガラスを含む焼成電極であってもよく、導電性金属及び樹脂を含む樹脂系電極であってもよい。
【0064】
また、電極層131a、132aは、本体110上に焼成電極及び樹脂系電極が順次に形成された形態であってもよい。また、電極層131a、132aは、本体110上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されてもよく、焼成電極上に導電性金属を含むシートを転写する方式で形成されたものであってもよい。
【0065】
電極層131a、132に含まれる導電性金属として、電気伝導性に優れた材料を使用することができるが、特に限定されない。例えば、導電性金属は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)及びそれらの合金のうち一つ以上であってもよい。
【0066】
めっき層131b、132bは、積層型電子部品100の密閉性又は実装特性を向上させる役割を果たすことができる。めっき層131b、132bの種類は特に限定されず、Ni、Sn、Pd及びこれらの合金のうち一つ以上を含むめっき層であってもよく、複数の層で形成されてもよい。
【0067】
めっき層131b、132bに対するより具体的な例として、めっき層131b、132bは、Niを含むめっき層又はSnを含むめっき層であってもよく、電極層131a、132a上にNiを含むめっき層及びSnを含むめっき層が順次に形成された形態であってもよく、Snを含むめっき層、Niを含むめっき層及びSnを含むめっき層が順次に形成された形態であってもよい。また、めっき層は、複数のNiめっき層及び/又は複数のSnめっき層を含むこともできる。
【0068】
図5を参照すると、本発明では、第1サイドマージン部114の第3方向の平均サイズをW1、第2サイドマージン部115の第3方向の平均サイズをW2、第1サイドマージン部114の外表面から第2サイドマージン部115の外表面までの第3方向の平均サイズをW0に設定し、第1カバー部112の第1方向の平均サイズをT1、第2カバー部113の第1方向の平均サイズをT2、本体110の第1方向の平均サイズをT0に設定した。
【0069】
W0を測定する一例として、積層型電子部品100を第2方向の中心部まで研磨した第1方向及び第3方向の断面において、光学顕微鏡(OM、Optical Microscope)等で第1サイドマージン部114の最外表面から第2サイドマージン部115の最外表面までの第3方向の距離を測定し、このような測定を第1方向の中心部を基準として第1方向に等間隔である3個以上の地点で行った平均値を測定することができる。
【0070】
T0を測定する一例として、積層型電子部品100を第2方向の中心部まで研磨した第1方向及び第3方向の断面において、光学顕微鏡(OM、Optical Microscope)等で本体110の第1面1と第2面2との間の第1方向のサイズを測定し、このような測定を第3方向の中心部を基準として第3方向に等間隔である3個以上の地点で行った平均値を測定することができる。
【0071】
上述のW0、W1、W2、T0、T1、T2の間の相関関係は、積層型電子部品100の小型化、静電容量特性及び耐湿信頼性に影響を及ぼす重要なパラメータであり得る。例えば、W1+W2の値がW0値に比べて過度に大きいか、T1+T2の値がT0値に比べて過度に大きい場合、容量形成部Acが全部品において占める比重が減少し、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量を十分に確保できない可能性がある。しかし、容量形成部Acが全部品において占める比重を増やすために、W1+W2の値又はT1+T2の値を過度に減らす場合には、カバー部112、113及びサイドマージン部114、115が容量形成部Acを保護する効果を十分に達成できなくなるため、積層型電子部品100の耐湿信頼性に悪影響を与えるおそれがある。したがって、本発明では、積層型電子部品の小型化を容易に達成し、十分な静電容量を確保するとともに、耐湿信頼性の劣化がないように、W0、W1、W2、T0、T1及びT2のうち少なくとも2つ以上の相関関係を調節した。以下では、W0、W1、W2、T0、T1、及びT2のうち少なくとも2つ以上の相関関係に関する様々な実施例について説明する。以下の実施例で規定する各条件は、それぞれ別個に又は同時に満たすことができ、同時に満たす場合は、本発明の効果がより顕著になり得る。
【0072】
一実施例において、(W1+W2)/W0<0.20を満たすことができる。これにより、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115が積層型電子部品全体において占める比重を最小化することで、積層型電子部品の単位体積当たりの容量を向上させることができる。
【0073】
本発明の一実施形態では、本体110の第5面5上に第1サイドマージン部114が配置され、本体110の第6面6上に第2サイドマージン部115が配置される。本発明の一実施形態のようにサイドマージン部が別途配置される構造を有する場合、サイドマージン部を別途配置せずに内部電極の配置領域によってマージン領域が形成される一般的な構造である時よりもサイドマージン部を厚く形成する必要がなく、これにより、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量を向上させることができる。このような観点から、一実施例におけるW1、W2及びW0は、(W1+W2)/W0<0.20を満たして第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の厚さが薄い場合にも、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量及び耐湿信頼性を確保することができる。
【0074】
一方、一実施例において、T1、T2、及びT0は、(T1+T2)/T0<0.23を満たすことができる。これにより、第1カバー部112及び第2カバー部113が積層型電子部品全体において占める比重を最小化することで、積層型電子部品の単位体積当たりの容量を向上させることができる。
【0075】
一方、W0及びT0の値は、積層型電子部品100の全サイズに関連する値である。W0及びT0の値は、積層型電子部品100の設計目的に応じてそれぞれ様々な値を有することができる。一実施例において、W0及びT0は、100μm<(W0+T0)/2<250μmを満たすことができるが、これに限定されるものではない。
【0076】
一実施例において、W1、W2、T1、及びT2は、5μm<(W1+W2)/2<(T1+T2)/2を満たすことができる。(W1+W2)/2の値は、第1サイドマージン部114の第3方向の平均サイズと第2サイドマージン部115の第3方向の平均サイズとを平均した値を意味することができ、(T1 +T2)/2は、第1カバー部112の第1方向の平均サイズと第2カバー部113の第1方向の平均サイズとを平均した値を意味することができる。
【0077】
(W1+W2)/2の値が過度に大きい場合、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量を向上させ難いという問題が発生する可能性があり、(W1+W2)/2の値が過度に小さい場合は、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量は向上させることができるものの、耐湿信頼性を確保し難いという問題が生じる可能性がある。したがって、一実施例では、W1、W2、T1、及びT2が5μm<(W1+W2)/2<(T1+T2)/2を満たすように調節することにより、積層型電子部品100の単位体積当たりの容量向上特性 及び耐湿信頼性を同時に確保することができる。
【0078】
本発明の一実施例では、誘電体層111の平均厚さをtd、内部電極121、122の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たすことができる。この場合、内部電極121、122を誘電体層111より相対的に厚く形成することができるため、内部電極121、122の連結性が向上し、HALT信頼性を向上することができる。しかし、誘電体層111が内部電極121、122よりも相対的に薄く形成されるため、外部からの水分浸透に対してより脆弱になる可能性があり、耐電圧信頼性が劣化する可能性がある。しかし、本発明では、te>tdを満たす場合にも、上述したように、W0、W1、W2、T0、T1、及びT2の間の相関関係を調節することで耐湿信頼性を向上させることができ、後述するようにG0、G1、G2、G3、及びG4の相関関係を調節することで耐電圧信頼性を向上させることができる。すなわち、誘電体層111の平均厚さをtd、内部電極121、122の平均厚さをteとするとき、te>tdを満たす場合、本発明による耐湿信頼性及び耐電圧信頼性の向上効果はさらに顕著になり、HALT信頼性も同時に向上することができる。
【0079】
一方、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の位置別厚さ偏差が大きい場合、同一サイズの積層型電子部品においてサイドマージン部が占める比重が大きいため、容量形成部Acが全部品において占める比重を確保できなくなるため、高容量の確保に困難が生じる可能性がある。また、サイドマージン部114、115の厚さ偏差が大きい場合、本体110の角と接するサイドマージン部114、115の領域が内部電極121、122のうち第1方向に中央部に配置される内部電極の第3方向の端と接する第1サイドマージン部114又は第2サイドマージン部115の領域よりも薄く形成される可能性があり、この場合、外部からの水分浸透に脆弱な領域であるサイドマージン部114、115と本体110との間の境界を十分にカバーできないという問題が生じる可能性がある。特に、このような高容量確保の問題と耐湿信頼性の問題は、積層型電子部品100のサイズ、内部電極の平均厚さte、誘電体層の平均厚さtd、カバー部112、113の平均厚さ、又はサイドマージン部114、115の平均幅が小さいほど、さらに激しくなる可能性がある。
【0080】
したがって、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の位置別厚さ偏差は一定であることが、積層型電子部品の耐湿信頼性及び単位体積当たりの容量を向上させる上で好ましく、このような効果は積層型電子部品が超小型の高容量製品、例えば、0201以下のサイズを有するか、誘電体層の平均厚さtdが0.35μm以下であるか、内部電極の平均厚さteが0.35μm以下であるか、カバー部の平均厚さが15μm以下であるか、又はサイドマージン部の平均幅が15μm以下である場合など、小型の高容量積層型電子部品においてさらに顕著である可能性がある。
【0081】
具体的に、一実施例において、内部電極121、122のうち第1方向に中央部に配置される内部電極の第3方向の端と接する第1サイドマージン部114又は第2サイドマージン部115の領域の厚さtc1に対する、第1方向に最外郭に配置される内部電極の第3方向の端と接する第1サイドマージン部114又は第2サイドマージン部115の領域の厚さtc2の比率tc2/tc1は、0.9以上1.0以下であってもよい。これにより、積層型電子部品100のサイズ、内部電極の平均厚さte、誘電体層の平均厚さtd、又はカバー部112、113の平均厚さが小さい場合にも、積層型電子部品の単位体積当たりの容量及び耐湿信頼性を向上させることができる。
【0082】
一方、これと同様の観点の一実施例において、内部電極121、122のうち、第1方向に中央部に配置される内部電極の第3方向の端と接する第1サイドマージン部114又は第2サイドマージン部115の領域の厚さtc1に対する、本体110の角と接する第1サイドマージン部114又は第2サイドマージン部115の厚さtc3の比率tc3/tc1は、0.9以上1.0以下であってもよい。これにより、積層型電子部品100のサイズ、内部電極の平均厚さte、誘電体層の平均厚さtd、又はカバー部112、113の平均厚さが小さい場合にも、積層型電子部品の単位体積当たりの容量及び耐湿信頼性を向上させることができる。
【0083】
一方、サイドマージン部114、115の位置別厚さtc1、tc2、tc3は、積層型電子部品の第2方向の中心部まで研磨した第1方向及び第3方向の断面において、走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)などを用いて測定することができ、サイドマージン部114、115の位置別厚さ偏差tc2/tc1、tc3/tc1は、上記測定を第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115においてそれぞれ行った後に平均値をとると、さらに一般化することができる。
【0084】
サイドマージン部114、115の位置別厚さ偏差を一定に調節する方法は特に限定されず、一例として、セラミックグリーンシートをセラミック本体の側面に付着して形成する方法が挙げられる。
【0085】
図6は、図5において容量形成部Ac、カバー部112、113及びサイドマージン部114、115の領域を領域別に細分化して示したものであり、内部電極は示していない。
【0086】
図6を参照すると、一実施例では、容量形成部Acの中央領域をR0、容量形成部Acが第1カバー部112及び第2カバー部113に隣接する領域をR1、容量形成部Acが第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115に隣接する領域をR2、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の中央領域をR3、第1カバー部112及び第2カバー部113の中央領域をR4に設定した。
【0087】
領域R0、R1、R2、R3及びR4を設定する例示として、積層型電子部品100の第2方向の中心部まで研磨し、第1方向及び第3方向の断面を露出させてエッチングした後、第1方向及び第3方向の断面の第3方向の中心線L1と第1方向の中心線L2とが出会う地点を5万倍の倍率で観察した領域をR1、容量形成部Acに含まれる内部電極のうち第1方向に最外層に配置された内部電極がイメージの最上端に配置されるように5万倍の倍率で観察し、且つ第1方向の中心線L1がイメージの中央に位置するように設定した領域をR2、容量形成部Acの第3方向の一端がイメージの側面に配置されるように5万倍の倍率で観察し、且つ第3方向の中心線L2がイメージの中央に位置するように設定した領域をR3、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の第3方向の中心線L3と断面の第1方向の中心線L2とが出会う地点を5万倍の倍率で観察した領域をR3、第1カバー部112及び第2カバー部113の第1方向の中心線L4と断面の第3方向の中心線L1とが出会う地点を5万倍の倍率で観察した領域をR4に設定することができる。R1~R4の領域を設定する際に使用されるイメージは、走査電子顕微鏡(SEM、Scanning Electron Microscope)で観察されたイメージであってもよいが、これに限定されるものではない。
【0088】
一方、上述したように、第1カバー部112及び第2カバー部113と、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115も容量形成部Acのように誘電体層をそれぞれ含むことができる。第1カバー部112及び第2カバー部113に含まれる誘電体層、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115に含まれる誘電体層及び容量形成部Acに含まれる誘電体層は、互いに異なる組成からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0089】
一実施例において、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体層の平均グレインサイズはG0、容量形成部Acが第1カバー部112及び第2カバー部113に隣接する領域R1における誘電体層の平均グレインサイズをG1、容量形成部Acが第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115に隣接する領域R2の誘電体層の平均グレインサイズをG2、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の中央領域R3の誘電体層の平均グレインサイズをG3、第1カバー部112及び第2カバー部113の中央領域R4の誘電体層の平均グレインサイズをG4と設定することができる。
【0090】
G0、G1、G2、G3、G4の値を測定する例示として、各領域における任意の10個以上のグレインにおいて、短軸と長軸の長さを測定して平均する方法、又はグレインの面積をピクセルで測定して円相当直径に換算する方法を用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0091】
以下では、容量形成部Ac、第1カバー部112及び第2カバー部113、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115を領域別に細分化し、各領域別誘電体層の平均グレインサイズを調節することにより、積層型電子部品の単位体積当たりの容量を十分に向上させ、耐電圧特性を向上させる様々な実施例について説明する。以下の実施例で規定する各条件は、それぞれ別個に又は同時に満たすことができ、同時に満たす場合は、本発明の効果がより顕著になり得る。
【0092】
一実施例において、G1及びG0は1<G1/G0<1.3を満たすことができる。
【0093】
具体的に、G1/G0の値が1以下である場合、容量確保の面では有利であり得るが、第1カバー部112及び第2カバー部113に隣接する領域R1における誘電体の粒成長が不足し、緻密度が低下するため、積層型電子部品の耐湿信頼性が低下する可能性がある。また、高温環境下で絶縁破壊が発生しやすく、DC-bias特性も劣化するおそれがある。
【0094】
一方、G1/G0の値が1.3以上である場合、耐湿信頼性は向上できるものの、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の粒成長が不足して高温IR劣化現象が発生する可能性があり、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の平均粒径が十分でないため、十分な単位体積当たりの容量の実現が容易ではない可能性がある。
【0095】
したがって、一実施例のように、G1及びG0は、1<G1/G0<1.3を満たす場合に、積層型電子部品100の耐湿信頼性、高温信頼性、単位体積当たりの容量、DC-bias特性を向上させることができる。
【0096】
一実施例において、G2及びG0は0.9<G2/G0<1.3を満たすことができる。これにより、微粒質の耐電圧信頼性が向上した誘電体層と粗粒質の高誘電率を有する誘電体層とを容量形成部に同時に存在させることにより、積層型電子部品の耐電圧信頼性及び単位体積当たりの容量を向上させることができる。但し、G2/G0の値が1.3以上、又は0.9以下のレベルとなり、各領域別の平均グレインサイズとの差の偏差が過度に大きくなる場合、静電容量特性が低下することがある。したがって、一実施例のように、G2及びG0は、0.9<G2/G0<1.3を満たすことにより、積層型電子部品の耐電圧信頼性及び単位体積当たりの容量を向上させることができる。但し、G2=G0の場合は除外することが好ましい。すなわち、G2及びG0は、0.9<G2/G0<1及び1<G2/G0<1.3を満たすことができる。
【0097】
一実施例において、G3及びG0は1<G3/G0<1.3を満たすことができる。
【0098】
具体的に、G3/G0の値が1以下である場合、容量確保の面では有利であり得るが、第1サイドマージン部114及び第2サイドマージン部115の中央領域R3における誘電体の粒成長が不足して緻密度が低下するため、積層型電子部品の耐湿信頼性が低下する可能性がある。また、高温環境下で絶縁破壊が発生しやすく、DC-bias特性も劣化するおそれがある。
【0099】
一方、G3/G0の値が1.3以上である場合、耐湿信頼性は向上できるものの、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の粒成長が不足して高温IR劣化現象が発生する可能性があり、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の平均粒径が十分でないため、十分な単位体積当たりの容量の実現が容易ではない可能性がある。
【0100】
したがって、一実施例のように、G3及びG0は、1<G3/G0<1.3を満たす場合、積層型電子部品100の耐湿信頼性、高温信頼性、単位体積当たりの容量、DC-bias特性を向上させることができる。
【0101】
一実施例において、G4及びG0は1<G4/G0<1.4を満たすことができる。
【0102】
具体的に、G4/G0の値が1以下である場合、容量確保の面では有利であり得るが、第1カバー部112及び第2カバー部113の中央領域R4における誘電体の粒成長が不足して緻密度が低下するため、積層型電子部品の耐湿信頼性が低下する可能性がある。また、高温環境下で絶縁破壊が発生しやすく、DC-bias特性も劣化するおそれがある。
【0103】
一方、G4/G0値が1.4以上である場合、耐湿信頼性は向上できるものの、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の粒成長が不足して高温IR劣化現象が発生する可能性があり、容量形成部Acの中央領域R0における誘電体の平均粒径が十分でないため、十分な単位体積当たりの容量の実現が容易ではない可能性がある。
【0104】
したがって、一実施例のように、G4及びG0は、1<G4/G0<1.4を満たす場合、積層型電子部品100の耐湿信頼性、高温信頼性、単位体積当たりの容量、DC-bias特性を向上させることができ、容量形成部Acの中央領域R0は、相対的に微粒質の耐電圧信頼性が向上した誘電体層を含むことができ、第1カバー部112及び第2カバー部113の中央領域R3は耐電圧信頼性の向上とは関係なく、粗粒質の誘電体層を含むことで、耐湿信頼性を向上させることができる。
【0105】
積層型電子部品100のサイズは特に限定する必要はない。
【0106】
但し、小型化及び高容量化を同時に達成するためには、誘電体層及び内部電極の厚さを薄くして積層数を増加させるため、0201(長さ×幅、0.2mm×0.1mm)以下のサイズを有する積層型電子部品100では、耐湿信頼性を確保し難い可能性がある。しかし、一実施例のように1<G1/G0の条件、1<G3/G0の条件、及び1<G4/G0の条件のうち一つ以上の条件を満たす場合、耐湿信頼性を向上させることができるため、0201(長さ×幅、0.2mm×0.1mm)以下のサイズを有する超小型の積層型電子部品100の耐湿信頼性を確保することができる。
【0107】
したがって、製造誤差、外部電極のサイズなどを考慮すると、積層型電子部品100の長さが0.22mm以下、幅が0.11mm以下である場合に、本発明による信頼性向上効果がより顕著になり得る。ここで、積層型電子部品100の長さは、積層型電子部品100の第2方向の最大サイズを意味し、積層型電子部品100の幅は、積層型電子部品100の第3方向の最大サイズを意味することができる。
【0108】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定するものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当技術分野における通常の知識を有する者により様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【0109】
また、本発明で使用される「一実施例」という表現は、互いに同じ実施例を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記提示された一実施例は、他の一実施例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一実施例で説明された事項が他の一実施例に説明されていなくても、他の一実施例においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一実施例に関連する説明として理解することができる。
【0110】
本発明で使用される用語は、単に一実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0111】
100:積層型電子部品
110:本体
111:誘電体層
112、113:カバー部
114、115:サイドマージン部
121、122:内部電極
131、132:外部電極
131a、132a:電極層
131b、132b:めっき層
図1
図2
図3
図4
図5
図6