(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155760
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】遮熱コーティング下のガスタービン部品の冷却特徴の位置特定システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G01B 11/00 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
G01B11/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024060895
(22)【出願日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】18/303,965
(32)【優先日】2023-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バッツィンガー、トーマス ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】モルデンハウアー、トーマス イー.
(72)【発明者】
【氏名】ベルソム、キース シー.
【テーマコード(参考)】
2F065
【Fターム(参考)】
2F065AA01
2F065CC08
2F065GG03
2F065GG07
2F065GG21
2F065JJ18
2F065JJ19
2F065JJ26
2F065LL22
2F065MM13
2F065MM23
2F065QQ23
2F065SS13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】遮熱コーティング下のガスタービン部品の冷却特徴を特定する位置特定システムを提供する。
【解決手段】冷却孔150が遮熱コーティングで覆われているガスタービン部品110において冷却孔の位置を特定するための冷却孔位置特定システム100は、ガスタービン部品の第1の側に配置された光源160と、ガスタービン部品の第2の側に配置された光学検出器170とを備えており、光学検出器は、冷却孔を覆う遮熱コーティングを通して視認される光源からの光を検出する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却孔(150)が遮熱コーティング(140)で覆われているガスタービン部品(110)において冷却孔(150)の位置を特定するための冷却孔位置特定システム(100)であって、当該冷却孔位置特定システム(100)が、
前記ガスタービン部品(110)の第1の側に配置された光源(160)と、
前記ガスタービン部品(110)の第2の側に配置された光学検出器(170)と
を備えており、前記光学検出器(170)が、前記冷却孔(150)を覆う遮熱コーティング(140)を通して視認される前記光源(160)からの光を検出する、冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項2】
前記光源(160)及び前記光学検出器(170)と通信するコントローラ(180)をさらに備える、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項3】
前記コントローラ(180)と通信するディスプレイ(190)をさらに備える、請求項2に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項4】
前記冷却孔(150)を覆う遮熱コーティング(140)を除去する機械加工システム(200)をさらに備える、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項5】
前記ガスタービン部品(110)が燃焼器部品(120)を含む、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項6】
前記ガスタービン部品(110)は高温ガス経路部品(130)を含む、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項7】
前記高温ガス経路部品(130)が翼形部(70)を含む、請求項6に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項8】
第1の側が前記ガスタービン部品(110)の内側を含む、請求項1に記載の冷却孔(150)立出システム。
【請求項9】
第1の側が前記ガスタービン部品(110)の外側を含む、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項10】
前記光源(160)が前記ガスタービン部品(110)に対して操作可能である、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項11】
前記光源(160)が、前記冷却孔(150)の軸の周りで操作可能である、請求項10に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項12】
前記光学検出器(170)が前記ガスタービン部品(110)に対して操作可能である、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項13】
前記光源(160)が可視光源を含む、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項14】
前記光源(160)が赤外線光源を含む、請求項1に記載の冷却孔位置特定システム(100)。
【請求項15】
遮熱コーティング(140)で覆われたガスタービン部品(110)における冷却孔(150)の位置を特定する方法であって、当該方法が、
前記ガスタービン部品(110)の第1の側に光源(160)を配置するステップと、
前記ガスタービン部品(110)の第2の側に光学検出器(170)を配置するステップと、
前記ガスタービン部品(110)の第1の側に前記光源(160)からの光を照射するステップと、
前記光学検出器(170)によって前記遮熱コーティング(140)を通して光が検出されるまで前記光源(160)及び/又は前記光学検出器(170)を操作するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願及びその成果として特許は、広義にはガスタービンエンジンに関するものであり、具体的には、光源及び光学検出器を用いて遮熱コーティング下のガスタービン部品の冷却特徴の位置を特定するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンは、通常、周囲空気を圧縮する圧縮機及び空気流と燃料流を混合して高温燃焼ガスを発生させる燃焼器を備えている。タービンは、高温燃焼ガスの流れを受け取って、そこからエネルギーを抽出して、圧縮機を駆動し、発電機のような外部負荷のための出力を生成する。ガスタービンエンジンの全体的効率を向上させるために燃焼器及びタービン温度の高温化がなされていることに伴って、燃焼器部品、高温ガス経路部品その他の種類の部品の温度を、それらの材料が耐えることのできるレベルに維持するため、空気のような冷却流体が必要とされることがある。冷却空気は、部品内部を通って、その表面の冷却孔のような冷却特徴から外に導かれることがある。そのため、冷却孔の数、形状、サイズ及び位置は、部品の効率的冷却のための重要なパラメータであることがある。
【0003】
そこで、これらのタービン部品では、劣化、故障又は全体的な耐用年数の減少を伴わずに、高温化に耐えることができるにすることが絶えず求められている。耐熱性を向上させる方法の1つは、部品の表面に遮熱コーティングを施工することである。かかる遮熱コーティングには、部分安定化ジルコニア(PSZ)のような熱伝導率の低いセラミック薄層がある。このコーティングは、部品の基材に対するセラミックの良好な接着性をもたらす。遮熱コーティングの施工は、ガスタービン燃焼温度の増大又は冷却空気流の所要量の減少のいずれかによって、エンジンの性能を向上させる。
【0004】
タービン部品の修理は、遮熱コーティングの剥離及び再施工を含んでいることがある。しかし、修理後に行われる新コーティングの施工によって冷却孔が塞がれてしまうことがある。冷却孔の数及び/又は直径の減少は、全体的部品冷却及びガスタービン性能に多大な影響を与える。
【発明の概要】
【0005】
そこで、本願及びその成果として特許は、冷却孔が遮熱コーティングで覆われているガスタービン部品において冷却孔の位置を特定するための冷却孔位置特定システムを提供する。冷却孔位置特定システムは、ガスタービン部品の第1の側に配置された光源と、ガスタービン部品の第2の側に配置された光学検出器とを含む。光学検出器は、冷却孔を覆う遮熱コーティングを通して視認される光源からの光を検出する。
【0006】
本願及びその成果として特許は、さらに、遮熱コーティングで覆われたガスタービン部品における冷却孔の位置を特定する方法を提供する。本方法は、ガスタービン部品の第1の側に光源を配置するステップと、ガスタービン部品の第2の側に光学検出器を配置するステップと、ガスタービン部品の第1の側に光源からの光を照射するステップと、光学検出器によって遮熱コーティングを通して光が検出されるまで光源及び/又は光学検出器を操作するステップとを含む。
【0007】
本願及びその成果として特許は、さらに、遮熱コーティングで覆われたガスタービン部品冷却孔の位置を特定するための冷却孔位置特定システムを提供する。冷却孔位置特定システムは、ガスタービン部品と、ガスタービン部品の第1の側に配置された光源と、ガスタービン部品の第2の側に配置された光学検出器と、機械加工システムとを含む。光学検出器は、冷却孔を覆う遮熱コーティングを通して視認される光源からの光を検出し、機械加工システムは冷却孔を覆う遮熱コーティングを除去する。
【0008】
本出願及びその成果として特許の上記その他の特徴及び改良点については、以下の詳細な説明を図面及び特許請求の範囲の記載と併せて参照することにより、当業者には明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】圧縮機、燃焼器、タービン及び外部負荷を含むガスタービンエンジンの概略図。
【
図2】
図1のガスタービンエンジンで使用し得る燃焼器の概略図。
【
図3】
図1のガスタービンエンジンのタービンで使用し得る翼形部の斜視図。
【
図4】本明細書に記載の冷却孔位置特定システムの概略図。
【
図5】
図4の冷却孔位置特定システムの幾つかの部分の概略図。
【
図6】冷却孔を有するガスタービン部品の部分断面図。
【
図7】遮熱コーティングで冷却孔が覆われた
図6のガスタービン部品の部分斜視図。
【
図8】冷却孔内の遮熱コーティングを通して光が視認される
図6のガスタービン部品の部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照するが、図面を通して同様の構成要素には同様の符号を付した。
図1は、本発明で使用し得るガスタービンエンジン10の概略図を示す。ガスタービンエンジン10は圧縮機15を含む。圧縮機15は、流入する空気20の流れを圧縮する。圧縮機15は、圧縮空気20の流れを複数の燃焼器缶25に送る。燃焼器缶25は、圧縮空気20の流れと燃料30の加圧流とを混合し、混合気に点火して高温の燃焼ガス35の流れを生じる。燃焼器缶25は1個しか示していないが、ガスタービンエンジン10は、周方向配列などに配置された任意の数の燃焼器缶25を含んでいてもよい。或いは、燃焼器25は、アニュラ型燃焼器であってもよい。燃焼ガス35の流れは、次いでタービン40に送られる。燃焼ガス35の流れはタービン40を駆動して機械的仕事を生じる。タービン40で発生する機械的仕事は、ロータシャフト45を介して圧縮機15及び発電機などの外部負荷50を駆動する。
【0011】
ガスタービンエンジン10は、天然ガス、各種の合成ガス、液体燃料及び/又は他の種類の燃料及びそれらのブレンドを使用し得る。ガスタービンエンジン10は、例えば限定されるものではないが、7シリーズ又は9シリーズのヘビーデューティガスタービンエンジンなどを始めとして、General Electric社(米国ニューヨーク州スケネクタディ)から提供される多種多様なガスタービンエンジンのいずれであってもよく、単純サイクル又はコンバインドサイクル発電システム或いは他のタイプの発電システムの一部であってもよい。ガスタービンエンジン10は、異なる構成のものであってもよいし、他の種類の部品を使用してもよい。他のタイプのガスタービンエンジンも本発明で使用し得る。複数のガスタービンエンジン、他のタイプのタービン及び他のタイプの発電設備も本発明で一緒に使用し得る。
【0012】
図2は、上記その他の箇所で説明するガスタービンエンジン10で使用し得る公知の燃焼器25の一例の概略図を示す。燃焼器25は、ヘッドエンドのエンドキャップ52からタービン40の後端のトランジションピース54まで延在し得る。エンドキャップ52の周囲に多数の燃料ノズル56を配置してもよい。ライナ58が燃料ノズル56からトランジションピース54に向かって延在していてもよく、その内部に燃焼ゾーン60を画成し得る。ライナ58は、フロースリーブ62で囲まれていてもよい。ライナ58とフロースリーブ62は、圧縮機15などからの空気20を流すために、それらの間に流路64を画成し得る。ここでの燃焼器25の説明は、例示を目的としたものにすぎない。他の部品及び他の構成を有する燃焼器を使用してもよい。
【0013】
図3は、例示的なロータブレード又は翼形部70を示す。ロータブレード又は翼形部70は、ガスタービンエンジン10のタービン40で使用し得る。翼形部70は、軸方向前方の前縁72から軸方向後方の後縁74まで、また半径方向内側の根元76から半径方向外側の先端78まで延在する。翼形部70は、高温ガス経路の半径方向内側境界を画成するプラットフォーム80を含む。翼形部70は、多数の冷却孔84を有する1以上の基板82を含む。ここでの翼形部70の説明は、例示を目的としたものにすぎない。他の部品及び他の構成を有する翼形部70を使用してもよい。
【0014】
図4及び
図5は、本願に記載の冷却孔位置特定システム100の一例を示す。上述の通り、修理又は改修の際に、燃焼器部品120及び/又は高温ガス経路部品130のようなガスタービン部品110を、遮熱コーティング140で再塗工することがある。この再塗工によって、既存の冷却孔150が覆われてしまうことがある。こうして覆われた冷却孔150は、ガスタービン部品110を供用に戻す前に、位置を特定して、再生しなければならない。
【0015】
遮熱コーティング140の材料は幾分半透明であり、適切に配向していれば、若干の光が材料を透過できる。そこで、冷却孔位置特定システム100は、遮熱コーティング140を通して冷却孔150の位置及び配向を決定するために、光源160を光学検出器170と共に使用する。光源160は、高光度可視光、赤外光などであってもよい。例として、高輝度LED、水銀又はキセノンアーク、メタルハライドランプ及び有用な波長のものが挙げられる。光学検出器170は、カメラ、光ダイオードなどであってもよい。コントラストなどを強調するため様々なタイプのフィルタを使用してもよい。例えば、UVバンドパスフィルタ(100~400nm)或いはその部分範囲、例えばUVA(315~400nm)、UVB(280~315nm)、UVC(100~280nm)などである。光源160、光学検出器170及び/又は他の部品は、操作可能であっても或いは静止していてもよい。
【0016】
光源160及び光学検出器170は、コントローラ180と通信してもよい。コントローラ180は、制御ロジックによって動作するマイクロコンピュータのようないかなるタイプのプログラマブルロジックデバイスであってもよい。複数のコントローラ180を使用してもよい。コントローラ180は、冷却孔位置特定システム100専用であってもよいし、ガスタービンエンジン10の全体的制御の一部、修理又は製造施設の一部、或いは他のものに基づくものであっても。コントローラ180は、ローカルであっても或いはリモートであってもよい。モニタ190などの1以上の周辺機器も使用し得る。他の部品及び他の構成を使用してもよい。
【0017】
使用に際して、光源160をガスタービン部品110の第1の側162に配置し、光学検出器170をガスタービン部品110の第2の側164に配置してもよい。第1の側162はガスタービン部品110の内側又は外側とすることができ、第2の側164は、ガスタービン部品110の性状に応じて逆である。光源160は、冷却孔150及び遮熱コーティング140を通して透過光強度が最大となるように調整し得る。最大強度は、光源160及び光学検出器170が冷却孔150の貫通軸と整列したときに得られる。光源160及び/又は光学検出器170は、遮熱コーティング140を通過する光が光学検出器170によって検出されるまで操作し得る。
【0018】
光学検出器170で決定した冷却孔150の位置は、コントローラ180に記憶してもよいし、或いは冷却孔150の再生に使用するために別の方法で維持してもよい。例えば、コントローラ180は、冷却孔150を再生するために機械加工システム200と通信してもよい。機械加工システム200は、冷却孔150を覆う遮熱コーティング140を除去することができる機械的、電気機械的、レーザなどの任意のタイプの従来の機械加工装置であってもよい。他の部品及び他の構成を使用してもよい。
【0019】
図6~
図8は、冷却孔位置特定システム100の使用例を示す。上述の通り、燃焼器25は、燃料ノズル56及び燃焼ゾーン60の下流にトランジションピース54を有する。トランジションピース54は燃焼器部品120の一例である。
図6に示すように、トランジションピース54は、例えば軸方向燃料ステージングポート210と後方フレーム220の間に形成された多数の冷却孔150を有し得る。少なくとも軸方向燃料ステージングポート210の近傍に形成された冷却孔150については、それぞれの部品幾何形状及びそれぞれの流路に適応させるため角度を付けて穿孔してもよい。
図7に示すように、これらの冷却孔150は、トランジションピース54の内部が遮熱コーティング140で再塗工されると、明瞭に視認できなくなってしまうことがある。
図8に示すように、光源160からの光は、トランジションピース54内の冷却孔150を覆う遮熱コーティング140を通して視認し得る。すると、冷却孔150は、機械加工システム200その他によって再生し得る。
【0020】
図3の翼形部70のような高温ガス経路部品130でも、同様のプロセスを用いることができる。この例では、光源160からの光が冷却孔150内の遮熱コーティング140を通して外部から視認できるように、光源160を翼形部70内に配置してもよい。この場合も、冷却孔150は、機械加工システム200その他によって遮熱コーティング140を取り除くことができる。
【0021】
冷却孔位置特定システム100は、こうして、遮熱コーティング140で覆われた状態の冷却孔150の位置を特定するための簡略化されたシステムを提供する。冷却孔位置特定システム100は、遮熱コーティング140の再施工前に冷却孔150を予め測定しておく必要なしに、あらゆるタイプのガスタービン部品110で使用し得る。冷却孔位置特定システム100は、このように、ガスタービン部品110に損傷を与えずに機械加工システム200で冷却孔150を再生できるにするための適度な精度で遮熱コーティング140の下の冷却孔150の位置を決定するため、高光度光源160に依拠する。
【0022】
以上の説明は、本出願及びその成果として特許の幾つかの実施形態に関するものにすぎない。当業者であれば、以下の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想及び技術的範囲並びにその均等の範囲から逸脱せずに、様々な変更及び修正をなすことができる。
【0023】
本発明のその他の態様を、以下の実施態様項に示す。
[実施態様項1]
冷却孔が遮熱コーティングで覆われているガスタービン部品において冷却孔の位置を特定するための冷却孔位置特定システムであって、当該冷却孔位置特定システムが、ガスタービン部品の第1の側に配置された光源と、ガスタービン部品の第2の側に配置された光学検出器とを備えており、光学検出器が、冷却孔を覆う遮熱コーティングを通して視認される光源からの光を検出する、冷却孔位置特定システム。
[実施態様項2]
光源及び光学検出器と通信するコントローラをさらに備える、実施態様項1に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項3]
コントローラと通信するディスプレイをさらに備える、実施態様項1又は実施態様項2に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項4]
冷却孔を覆う遮熱コーティングを除去するための機械加工システムをさらに備える、実施態様項1乃至実施態様項3のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項5]
ガスタービン部品が燃焼器部品を含む、実施態様項1乃至実施態様項4のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項6]
ガスタービン部品が高温ガス経路部品を含む、実施態様項1乃至実施態様項5のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項7]
高温ガス経路部品が翼形部を含む、実施態様項6に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項8]
第1の側がガスタービン部品の内側を含む、実施態様項1乃至実施態様項7のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項9]
第1の側がガスタービン部品の外側を含む、実施態様項1乃至実施態様項7のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項10]
光源がガスタービン部品に対して操作可能である、実施態様項1乃至実施態様項9のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項11]
光源が冷却孔の軸の周りで操作可能である、実施態様項1乃至実施態様項10のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項12]
光学検出器がガスタービン部品に対して操作可能である、実施態様項1乃至実施態様項11のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項13]
光源が可視光源を含む、実施態様項1乃至実施態様項12のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項14]
光源が赤外線光源を含む、実施態様項1乃至実施態様項12のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項15]
遮熱コーティングで覆われたガスタービン部品における冷却孔の位置を特定する方法であって、ガスタービン部品の第1の側に光源を配置するステップと、ガスタービン部品の第2の側に光学検出器を配置するステップと、ガスタービン部品の第1の側に光源からの光を照射するステップと、光学検出器によって遮熱コーティングを通して光が検出されるまで光源及び/又は光学検出器を操作するステップとを含む、方法。
[実施態様項16]
遮熱コーティングで覆われたガスタービン部品の冷却孔を特定するための冷却孔位置特定システムであって、当該冷却孔位置特定システムが、ガスタービン部品と、ガスタービン部品の第1の側に配置された光源と、ガスタービン部品の第2の側に配置された光学検出器と、機械加工システムとを備えており、光学検出器が、冷却孔を覆う遮熱コーティングを通して視認される光源からの光を検出し、機械加工システムが、冷却孔を覆う遮熱コーティングを除去する、冷却孔位置特定システム。
[実施態様項17]
光源、光学検出器及び機械加工システムと通信するコントローラをさらに備える、実施態様項16に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項18]
ガスタービン部品が、燃焼器部品又は高温ガス経路成分を含む、実施態様項16又は実施態様項17に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項19]
第1の側がガスタービン部品の内側又は外側を含む、実施態様項16乃至実施態様項18のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
[実施態様項20]
光源及び/又は光学検出器がガスタービン部品に対して操作可能である、実施態様項16乃至実施態様項19のいずれか1項に記載の冷却孔位置特定システム。
【符号の説明】
【0024】
70 翼形部
84 冷却孔
100 冷却孔位置特定システム
110 ガスタービン部品
120 燃焼器部品
130 高温ガス経路部品
140 遮熱コーティング
150 冷却孔
160 光源
162 第1の側
164 第2の側
170 光学検出器
180 コントローラ
190 モニタ
200 機械加工システム
【外国語明細書】