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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155765
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】履歴管理装置、通信システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20240101AFI20241024BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20241024BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20241024BHJP
   F25D 11/00 20060101ALI20241024BHJP
【FI】
G06Q10/083 320
B65G61/00 520
F25D23/00 301G
F25D11/00 101D
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024062559
(22)【出願日】2024-04-09
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-10-17
(31)【優先権主張番号】P 2023069559
(32)【優先日】2023-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】池宮 完
【テーマコード(参考)】
3L045
3L345
5L010
【Fターム(参考)】
3L045BA02
3L045CA02
3L045PA01
3L045PA02
3L045PA03
3L045PA04
3L345AA05
3L345AA26
3L345HH12
3L345HH25
3L345HH34
3L345KK01
3L345KK02
3L345KK03
3L345KK04
5L010AA16
(57)【要約】
【課題】本開示は、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することを目的とする。
【解決手段】本開示は、輸送対象のコンテナ(C)に備えられた冷凍装置に関する変更履歴を管理する履歴管理装置(7)であって、第1時点における前記冷凍装置を構成する所定種類の構成部品を識別するための第1部品識別情報、及び前記第1時点より後の第2時点における前記冷凍装置を構成する前記所定種類の構成部品を識別するための第2部品識別情報を取得する通信部(71)と、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されているかを判断する制御を行う制御部(70)と、を有する履歴管理装置である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送対象のコンテナ(C)に備えられた冷凍装置に関する変更履歴を管理する履歴管理装置(7)であって、
第1時点における前記冷凍装置を構成する所定種類の構成部品を識別するための第1部品識別情報、及び前記第1時点より後の第2時点における前記冷凍装置を構成する前記所定種類の構成部品を識別するための第2部品識別情報を取得する通信部(71)と、
前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されているかを判断する制御を行う制御部(70)と、
を有する履歴管理装置(7)。
【請求項2】
前記制御部(70)は、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合には、所定種類の構成部品が交換されていると判断する請求項1に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項3】
前記通信部(71)は、前記第1部品識別情報と共に前記第1時点を示す第1時点情報を取得し、前記第2部品識別情報と共に前記第2時点を示す第2時点情報を取得し、
前記制御部は、前記第1時点及び前記第2時点の前後関係に基づいて、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されているかを判断する、
請求項1に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項4】
請求項1に記載の履歴管理装置(7)であって、
前記通信部によって取得された前記第1部品識別情報及び前記第2部品識別情報を記憶する記憶部を有する履歴管理装置(7)。
【請求項5】
前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合であって、前記通信部(71)が、前記第2部品識別情報で示される所定の構成部品の生産に関する生産情報を取得していないときには、前記通信部は、各構成部品の生産情報を管理する生産情報管理装置から前記生産情報を取得し、
前記記憶部(79)は、前記第2部品識別情報に関連付けて前記生産情報を記憶する、
請求項4に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項6】
前記生産情報は、前記所定の構成部品が交換された場所、前記所定の構成部品が交換された日時、前記所定の構成部品を交換した交換業者、又は前記所定の構成部品が保管されていた場所を示す情報を含む、請求項5に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項7】
請求項4に記載の履歴管理装置(7)において、
前記通信部(71)は、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合であって、前記通信部が前記第2部品識別情報で示される所定の構成部品の生産に関する生産情報を取得していないときは、各構成部品の生産情報を管理する生産情報管理装置に対して前記生産情報を要求し、
前記通信部(71)が前記要求に応じて前記生産情報を取得できない場合には、前記記憶部(79)は前記第2部品識別情報に関連付けて所定のフラグを記憶する、
履歴管理装置(7)。
【請求項8】
前記通信部(71)は、前記コンテナ(C)又は当該コンテナ(C)を搭載した移動体(TR)に備えられた通信装置が送信した前記第2部品識別情報を取得する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項9】
前記通信部は、前記コンテナ(C)を搭載した移動体(TR)が通過するゲートに備えられた通信装置が送信した前記第2部品識別情報を取得する、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の履歴管理装置(7)。
【請求項10】
前記コンテナ(C)又は当該コンテナ(C)を搭載した移動体(TR)に設置可能であり、前記第2部品識別情報を送信する通信装置(4)と、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の履歴管理装置(7)と、
を有する通信システム(1)。
【請求項11】
請求項10に記載の通信システム(1)であって、
前記コンテナ(C)又は当該コンテナ(C)を搭載した移動体(TR)に設置可能であり、近距離無線通信により前記第2部品識別情報が書き込まれた無線タグ(T)から前記第2部品識別情報を読み取り、当該第2部品識別情報を前記通信装置に送信する転送装置を有する通信システム(1)。
【請求項12】
前記無線タグ(T)は、前記所定種類の構成部品、前記冷凍装置、又は前記コンテナ(C)に取り付け可能であり、前記第2部品識別情報が書き込まれるRFIDタグである、請求項11に記載の通信システム(1)。
【請求項13】
前記通信部(51)は、前記第2部品識別情報が埋め込まれた識別画像から前記第2部品識別情報を読み取った通信端末が送信した前記第2部品識別情報を取得する、請求項1に記載の履歴管理装置(7)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、履歴管理装置、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
海上輸送や陸上輸送用のコンテナに、コンテナの庫内を冷却する冷凍装置を備えることで、食料品、化学品、医薬品等の荷物を長時間輸送することが可能である。また、従来、通信システムを利用することで、管理センタがコンテナ内の荷物の流通履歴を一元管理して、荷物のトレーサビリティを実現するが提案されている(特許文献1参照)。これにより、荷物の品質等に関して問題が発生した場合であっても、管理センタ等が積荷に関する遡及や追跡の調査を行うことができ、問題に対処することができる。また、コンテナの庫内を冷却する冷凍装置の構成部品は、輸送中に交換されることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-516162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、冷凍装置の製造業者は、どこで構成部品が交換されたかを把握することが困難である。これにより、純正品以外の構成部品に交換され、これが原因で冷凍装置が故障して荷物に問題が生じても、冷凍装置の製造業者は、原因を突き止めることが困難である。
【0005】
本開示は、上記事情を考慮し、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本開示の態様1は、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置に関する変更履歴を管理する履歴管理装置であって、第1時点における前記冷凍装置を構成する所定種類の構成部品を識別するための第1部品識別情報、及び前記第1時点より後の第2時点における前記冷凍装置を構成する前記所定種類の構成部品を識別するための第2部品識別情報を取得する通信部と、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されているかを判断する制御を行う制御部と、を有する履歴管理装置である。
【0007】
態様1によれば、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。
【0008】
(2)本開示の態様2は、前記制御部は、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合には、所定種類の構成部品が交換されていると判断する態様1に記載の履歴管理装置である。
【0009】
態様2によれば、第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されていることに基づいて、所定種類の構成部品が第2時点において交換されていることを判断することができる。
【0010】
(3)本開示の態様3は、前記通信部は、前記第1部品識別情報と共に前記第1時点を示す第1時点情報を取得し、前記第2部品識別情報と共に前記第2時点を示す第2時点情報を取得し、前記制御部は、前記第1時点及び前記第2時点の前後関係に基づいて、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されているかを判断する、態様1又は2に記載の履歴管理装置である。
【0011】
態様3によれば、第1時点と第2時点の時間の前後関係に基づいて、第2部品識別情報が第1部品識別情報から変更されているかを判断することができる。
【0012】
(4)本開示の態様4は、態様1乃至3のいずれか一項に記載の履歴管理装置であって、前記通信部によって取得された前記第1部品識別情報及び前記第2部品識別情報を記憶する記憶部を有する履歴管理装置である。
【0013】
態様4によれば、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。
【0014】
(5)本開示の態様5は、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合であって、前記通信部が、前記第2部品識別情報で示される所定の構成部品の生産に関する生産情報を取得していないときには、前記通信部は、各構成部品の生産情報を管理する生産情報管理装置から前記生産情報を取得し、前記記憶部は、前記第2部品識別情報に関連付けて前記生産情報を記憶する、態様4に記載の履歴管理装置である。
【0015】
態様5によれば、履歴管理装置7が生産情報を管理していない場合であっても、生産情報管理装置から入手することができる。
【0016】
(6)本開示の態様6は、前記生産情報は、前記所定の構成部品が交換された場所、前記所定の構成部品が交換された日時、前記所定の構成部品を交換した交換業者、又は前記所定の構成部品が保管されていた場所を示す情報を含む、態様5に記載の履歴管理装置である。
【0017】
態様6によれば、生産情報により、構成部品の詳しい情報を得ることができる。
【0018】
(7)本開示の態様7は、態様4に記載の履歴管理装置において、前記通信部は、前記第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されている場合であって、前記通信部が前記第2部品識別情報で示される所定の構成部品の生産に関する生産情報を取得していないときは、各構成部品の生産情報を管理する生産情報管理装置に対して前記生産情報を要求し、前記通信部が前記要求に応じて前記生産情報を取得できない場合には、前記記憶部は前記第2部品識別情報に関連付けて所定のフラグを記憶する、履歴管理装置である。
【0019】
態様7によれば、所定フラグにより、構成部品が純正等ではないことを把握することができる。
【0020】
(8)本開示の態様8は、前記通信部は、前記コンテナ又は当該コンテナを搭載した移動体に備えられた通信装置が送信した前記第2部品識別情報を取得する、態様1乃至6のいずれか一項に記載の履歴管理装置である。
【0021】
態様8によれば、コンテナの搬送中であっても、第2部品識別情報を取得することができる。
【0022】
(9)本開示の態様9は、前記通信部は、前記コンテナを搭載した移動体が通過するゲートに備えられた通信装置が送信した前記第2部品識別情報を取得する、態様1乃至7のいずれか一項に記載の履歴管理装置である。
【0023】
態様9によれば、コンテナの搬送中であっても、ゲートで自動的に第2部品識別情報を取得することができる。
【0024】
(10)本開示の態様10は、前記コンテナ又は当該コンテナを搭載した移動体に設置可能であり、前記第2部品識別情報を送信する通信装置と、態様1乃至7のいずれか一項に記載の履歴管理装置と、を有する通信システムである。
【0025】
態様10によれば、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。
【0026】
(11)本開示の態様11は、態様10に記載の通信システムであって、前記コンテナ又は当該コンテナを搭載した移動体に設置可能であり、近距離無線通信により前記第2部品識別情報が書き込まれた無線タグから前記第2部品識別情報を読み取り、当該第2部品識別情報を前記通信装置に送信する転送装置を有する通信システムである。
【0027】
態様11によれば、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。
【0028】
(12)本開示の態様12は、前記無線タグは、前記所定種類の構成部品、前記冷凍装置、又は前記コンテナに取り付け可能であり、前記第2部品識別情報が書き込まれるRFIDタグである、態様11に記載の通信システムである。
【0029】
態様12によれば、構成部品の特定をRFIDにより自動的に行うことができる。
【0030】
(13)本開示の態様13は、前記通信部は、前記第2部品識別情報が埋め込まれた識別画像から前記第2部品識別情報を読み取った通信端末が送信した前記第2部品識別情報を取得する、態様1に記載の履歴管理装置である。
【0031】
態様13によれば、輸送対象のコンテナに備えられた冷凍装置の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
図2】実施形態に係る冷凍装置の前後方向に沿った縦断面図である。
図3】冷凍装置を前側から見た斜視図である。
図4】冷凍装置の配管系統図である。
図5】冷凍装置の概略的な構成図である。
図6】転送装置の概略的な構成図である。
図7】通信装置の概略的な構成図である。
図8】読取装置の概略的な構成図である。
図9】作業者端末の概略的な構成図である。
図10】履歴管理装置の概略的な構成図である。
図11】部品データ管理テーブルの概念図である。
図12】部品データの概念図である。
図13】生産情報管理装置の概略的な構成図である。
図14】生産情報管理テーブルの概念図である。
図15】初期段階又は修理段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。
図16】コンテナの輸送段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。
図17】コンテナの輸送段階で送信された部品データの概念図である。
図18】コンテナを搭載したトラックが集中管理ゲートを通過する輸送段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。
図19】コンテナを搭載したトラックが集中管理ゲートを通過する輸送段階で送信された部品データの概念図である。
図20】構成部品の交換履歴分析の処理を示すフローチャートである。
図21】構成部品の交換履歴分析の処理を示すフローチャートである。
図22】分析結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表す場合がある。
【0034】
〔通信システムの全体構成〕
まず、図1を用いて、本実施形態の通信システム1の全体構成について説明する。図1は、実施形態に係る通信システムの全体構成図である。
【0035】
図1に示されているように、本実施形態の通信システム1は、冷凍装置2、転送装置3、通信装置4、読取装置5、作業者端末6、履歴管理装置7、及び生産情報管理装置9によって構築されている。通信装置4、読取装置5、作業者端末6、履歴管理装置7、及び生産情報管理装置9は、いずいれもコンピュータによって構成され、インターネット等の通信ネットワーク100に接続することで通信することができる。通信装置4と通信ネットワーク100の接続形態は無線である。読取装置5、作業者端末6、履歴管理装置7、及び生産情報管理装置9と通信ネットワーク100の接続形態は無線又は有線のいずれでも良い。また、通信装置4は、陸上だけでなく海上から通信ネットワークに接続するため、インターネットは衛星(宇宙)インターネットであってもよい。なお、履歴管理装置7及び生産情報管理装置9は、単一又は複数のコンピュータによって構成されている。
【0036】
冷凍装置2は、コンテナCの庫外から庫内に渡って設置されることで、コンテナCの庫内の空気を冷却する装置である。冷凍装置2の所定の各構成部品には、各構成部品を識別するための部品識別情報を含んだ部品データが書き込まれた無線タグTが取り付けられている。無線タグTは、後述の無線タグT1,T2,T3の総称である。なお、部品データに関しては、後ほど詳細に説明する。冷凍装置2は、コンテナCの庫外から庫内に渡って設置されているため、コンテナCの庫内の構成部品に取り付けられた無線タグTもあれば、コンテナCの庫外の構成部品に取り付けられた無線タグTもある。なお、コンテナCには、食料品、化学品、医薬品等の荷物が貯蔵され、船舶Vにより海上輸送されるか、又はトラックTRにより陸上輸送される。
【0037】
転送装置3は、コンテナCの庫外に設置されることで、コンテナCの庫内又は庫外の無線タグTから近距離無線通信により部品データを読み取り、この部品データを(中距離)無線通信により通信装置4に送信する。近距離無線通信には、例えばRFID(Radio Frequency Identifier)が用いられる。障害物がなければ、通常、約7mまでの通信が可能である。また、転送装置3から通信装置4への(中距離)無線通信には、例えば、Wi-Fiが用いられる。障害物がなければ、通常、約500mまでの通信が可能である。また、転送装置3から通信装置4に対してはケーブルを用いた有線通信であってもよい。この場合、転送装置3がモデムに搭載される。
【0038】
なお、コンテナCの庫内又は庫外の冷凍装置2の構成部品を識別するための部品識別情報を含んだ部品データは、無線タグTではなく転送装置3に書き込まれるようにしてもよい。
【0039】
通信装置4は、コンテナCの庫外、船舶V又はトラックTRに設置されることで、(中距離)無線通信により転送装置3と通信可能である。また、通信装置4は、無線モデムを搭載しており、(長距離)無線通信により通信ネットワーク100を介して履歴管理装置と通信可能である。これにより、例えば、コンテナCの庫内又は庫外の無線タグTに書き込まれている部品データは、転送装置3、通信装置4、及び通信ネットワーク100を介して、履歴管理装置7に送信される。なお、通信装置4が転送装置3の機能を有していてもよい。
【0040】
読取装置5は、コンテナCの船積又は陸揚にあたってコンテナCを積載したトラックTRが通過する集中管理ゲートGに設置され、近距離無線通信によりコンテナCの庫外の無線タグTと通信可能である。なお、読取装置5は、(中距離)無線通信により転送装置3と通信可能であってもよい。
【0041】
これにより、トラックTRが集中管理ゲートGを通過する際に、例えば、コンテナCの庫外の無線タグTに書き込まれている部品データは、直接、読取装置5によって読み取られ、通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に送信される。または、コンテナCの庫外の無線タグTに書き込まれている部品データは、転送装置3を介して読取装置5に送信され、読取装置5から通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に送信される。なお、無線タグTがコンテナCの庫内にある場合には、庫内から庫外に対する電波強度が弱いため、コンテナCの庫内の無線タグTに書き込まれている部品データは、転送装置3を介して読取装置5に送信され、読取装置5から通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に送信される。
【0042】
作業者端末6は、冷凍装置2の生産工場又は修理工場で用いられる通信端末の一種であり、冷凍装置2の生産又は冷凍装置2の構成部品の交換の際に、作業者によって構成部品の部品データが入力され、この部品データは通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に送信される。なお、冷凍装置2の構成部品の交換には、作業者が構成部品を修理した際に、この構成部品を交換しないまでも、部品識別情報を交換することで、その後、別の構成部品として管理されるような場合も含む。
【0043】
また、上記例では、部品データが書き込まれた無線タグTが用いられているが、これに限るものではない。例えば、冷凍装置2の構成部品には、無線タグTの代わりに、部品データが埋め込まれた識別画像が直接印字されるか、又はこの識別画像が印刷されたシールが貼り付けられてもよい。認識画像は、例えば、QRコード(登録商標)等の二次元コード、バーコードである。また、冷凍装置2の所定位置に、冷凍装置2の全部又は一部の構成部品の部品データをまとめた1又は複数の識別画像が印字されたプレートが貼り付けられてもよい。更に、冷凍装置2の所定位置に、冷凍装置2の全部又は一部の構成部品の部品データをまとめた1又は複数の識別画像が印刷されたシールが貼り付けられてもよい。
【0044】
この場合、生産工場又は修理工場では、作業者が作業者端末6を用いて認識画像に埋め込まれている部品データを読み取り、作業者端末6から通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に部品データを送信する。また、集中管理ゲートGでは、コンテナCの検査を行う作業者が作業者端末6を用いて認識画像に埋め込まれている部品データを読み取り、作業者端末6から通信ネットワーク100を介して履歴管理装置7に部品データを送信する。
【0045】
履歴管理装置7は、通信装置4、読取装置5、及び作業者端末6から、通信ネットワーク100を介して送られて来た部品データを管理する。また、履歴管理装置7は、所定種類の構成部品の部品データに含まれる部品識別情報が変更されているかを判断し、変更されている場合には、所定種類の構成部品が交換されていると判断する。これにより、履歴管理装置7の管理者は、履歴管理装置7で管理された部品データ又は履歴管理装置7での判断結果を確認することで、冷凍装置2の構成部品の状態を把握することができる。なお、履歴管理装置7の管理者は、冷凍装置2の製造業者又はこの製造業者の関連会社の場合もあり得る。
【0046】
生産情報管理装置9は、生産者の純正又は生産者が認めた所定の各構成部品の生産に関する生産情報を管理し、履歴管理装置7からの要求に応じて、要求に対応する所定の生産情報を履歴管理装置7に送信する。生産情報には、例えば、構成部品が交換された場所を示す情報、構成部品が交換された日時を示す情報、構成部品を交換した交換業者を示す情報、又は構成部品が保管されていた場所を示す情報が含まれている。ここで、生産情報は、各構成部品が生産者の純正であるか又は生産者が純正と認めたものであるかを判断するための情報である。ここでいう生産者は、例えば、冷凍装置2の製造メーカである。
【0047】
〔通信システムの各構成〕
次に、図を用いて通信システム1を構築している、冷凍装置2、転送装置3、通信装置4、作業者端末6、履歴管理装置7、及び生産情報管理装置9の各構成を説明する。
【0048】
<冷凍装置の構成>
まずは、図2乃至図5を用いて、冷凍装置の構成を説明する。図2は、実施形態に係る冷凍装置の前後方向に沿った縦断面図である。図3は、冷凍装置を前側から見た斜視図である。図4は、冷凍装置の配管系統図である。図5は、冷凍装置の概略的な構成図である。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」に関する語句は、図3の矢印で示す方向を基準とする。また、冷凍装置2は、コンテナCと密接に関係しているため、まずはコンテナの全体構成について説明する。
【0049】
(1)コンテナの全体構成
コンテナCは、海上輸送及び陸上輸送に用いられる。コンテナCは、その内部の空気を冷却する機能を有する冷凍コンテナである。コンテナCは、コンテナ本体11と、コンテナ用の冷凍装置2とを有する。コンテナ本体11は、食料品、化学品、医薬品等を貯蔵する。冷凍装置2は、コンテナ本体11の庫内空間212を冷却する。以下では、庫内空間212を庫内と、コンテナ本体11の外部の空間を庫外と呼ぶことがある。図2に示すように、コンテナ本体11の前面には、開口213が形成されている。冷凍装置2は、コンテナ本体11の開口213を塞ぐように、コンテナ本体11に取り付けられる。
【0050】
(2)冷凍装置
冷凍装置2は、ケーシング21を有する。ケーシング21は、コンテナ本体11の開口213の蓋を構成する。ケーシング21は、ケーシング本体22と仕切板23とを有する。ケーシング本体22は、コンテナ本体11の庫内と庫外とを仕切る。仕切板23は、ケーシング21の背面側(後側)において庫内空間212に位置するように配置される。
【0051】
冷凍装置2は、庫外に配置される構成部品(要素)として、圧縮機240、庫外熱交換器241、及び庫外ファン242を有する。冷凍装置2は、庫内に配置される構成部品(要素)として、庫内熱交換器244及び庫内ファン245を有する。
【0052】
(2-1)ケーシング本体
図2に示すように、ケーシング本体22は、平板部22aと凹部22bとを有する。平板部22aは、ケーシング21の開口213と略面一になるようにケーシング本体22の上部に形成される。図3に示すように、平板部22aにおける左右方向の中間部には2つの点検窓24が形成される。点検窓24は、ケーシング本体22の内部を確認するための透明の窓である。点検窓24の左方には、ベンチレータ25が設けられる。ベンチレータ25は、庫内の換気を行う。
【0053】
凹部22bは、ケーシング21の下部に形成される。凹部22bは、平板部22aの下端から後方に向かって凹んでいる。凹部22bの前側には、庫外収容空間26が形成される。凹部22bの上方であって平板部22aと仕切板23の間には、庫内収容空間27が形成される。凹部22bの下端は、底板22cを構成する。底板22cは、ケーシング本体22の左右の両端に亘って延びている。
【0054】
ケーシング本体22は、庫外ケーシング28と、断熱層29と、庫内ケーシング230とが厚さ方向(前後方向)に積層されて構成される。庫外ケーシング28は、庫外に面している。庫内ケーシング230は、庫内に面している。断熱層29は、庫外ケーシング28と庫内ケーシング230との間に設けられる。庫外ケーシング28は、アルミニウム材料によって構成される。庫内ケーシング230は、強化繊維プラスチック(FRP)によって構成される。断熱層29は、発泡樹脂によって構成される。
【0055】
(2-2)仕切板及び空気通路
仕切板23は、凹部22bの後側に位置する板状の部材である。仕切板23は、凹部22bの後面と所定の間隔を置くように上下方向に延びている。ケーシング本体22と仕切板23との間には、庫内空気が流れる内部通路231が形成される。仕切板23の上端とコンテナ本体11の上壁11aとの間には、流入口232が形成される。流入口232は、庫内空間212と内部通路231の流入端とを連通する。仕切板23の下端とコンテナ本体11の下壁11bとの間には、流出口233が形成される。流出口233は、庫内空間212と内部通路231の流出端とを連通する。
【0056】
(2-3)庫外の要素部品
庫外収容空間26には、圧縮機240と、庫外熱交換器241と、庫外ファン242とが設けられる。圧縮機240は、ケーシング21の底板22cの上に設置される。圧縮機240は、庫外収容空間26の下部寄りに配置される。圧縮機240は、庫外収容空間26の右寄りに配置される。
【0057】
庫外ファン242は、庫外収容空間26における上部寄りに位置する。庫外ファン242は、プロペラファンによって構成される。庫外ファン242は、羽根車と、羽根車を回転駆動するモータMとを有する。図3に示すように、庫外ファン242の裏側には、庫外空気が流れる外部通路243が形成される。
【0058】
庫外熱交換器241は、庫外収容空間26において、庫外ファン242と圧縮機240の間の高さ位置に設けられる。庫外熱交換器241は、外部通路243に位置する。庫外熱交換器241は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。
【0059】
(2-4)庫内の要素部品
庫内収容空間270には、庫内熱交換器244と、庫内ファン245とが設けられる。庫外熱交換器241は、ケーシング本体22と仕切板23とに亘るようにケーシング21に支持される。庫内熱交換器244は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。
【0060】
庫内ファン245は、内部通路231における庫内熱交換器244の上流側に配置される。庫内ファン245は、庫内熱交換器244の上方に位置する。庫内ファン245は、プロペラファンによって構成される。庫内ファン245は、羽根車と、羽根車を回転駆動するモータとを有する。
【0061】
(2-5)冷媒回路の構成
図4に示すように、冷凍装置2は、冷媒回路250を有する。冷媒回路250には、冷媒が充填される。冷媒回路250は、冷媒が循環することで蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う。冷媒回路250は、主として、圧縮機240と、庫外熱交換器241と、膨張弁251と、庫内熱交換器244とを有する。
【0062】
圧縮機240は、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮機240は、圧縮した冷媒を吐出する。圧縮機240の吐出部には、吐出管252が接続される。圧縮機240の吸入部には、吸入管253が接続される。
【0063】
庫外熱交換器241は、その内部を流れる冷媒と、庫外空気とを熱交換させる。庫外熱交換器241のガス端は、吐出管252と連通する。庫外熱交換器241の液端は、液管255を介して庫内熱交換器244の液端と接続する。庫外熱交換器241は、冷媒が空気へ放熱する放熱器(凝縮器)として機能する。
【0064】
膨張弁251は、液管255に設けられる。膨張弁251は、高圧冷媒を低圧冷媒まで減圧する。膨張弁251は、開度が調整可能な電子膨張弁である。液管255における庫外熱交換器241と膨張弁251との間には、レシーバ256が設けられる。レシーバ256は、冷媒回路250の余剰の冷媒を貯める容器である。
【0065】
庫内熱交換器244は、その内部を流れる冷媒と、庫内空気とを熱交換させる。庫内熱交換器244のガス端は、吸入管253と連通する。庫内熱交換器244は、冷媒が空気から吸熱する蒸発器として機能する。
【0066】
冷媒回路250は、バイパス管257を有する。バイパス管257の流入端は、吐出管252と連通し、バイパス管257の流出端は、液管255と連通する。バイパス管257は、圧縮機240から吐出された冷媒を、庫外熱交換器241をバイパスして庫内熱交換器244に送る。
【0067】
冷媒回路250には、第1弁258と第2弁259とが設けられる。第1弁258は、圧縮機240の吐出側と庫外熱交換器241のガス端との間で、且つバイパス管257の接続部よりも下流側に設けられる。第2弁259は、バイパス管257に設けられる。第1弁258及び第2弁259は、電磁開閉弁で構成される。第1弁258や第2弁259は、開度が調節可能な流量調節弁であってもよい。
【0068】
(2-6)電装品箱
図3に示すように、ケーシング21には、電装品箱260が設けられる。電装品箱260は、制御基板263、電源回路基板、電源端子、その他の電子機器などの電装品を収容する。電装品箱260は、ケーシング21における上下方向の中間部に設けられる。電装品箱260は、前側が開放される箱本体260aと、箱本体260aの開放部を塞ぐ蓋260bとを有する。箱本体260aは中空の略直方体状に形成される。蓋260bは、ヒンジ(図示省略)を介して箱本体260aに固定される。蓋260bは、箱本体260aの前側の開口面を開閉可能に構成される。電装品箱260と蓋260bとの間には、水や空気の侵入を防止するためのシール部材が設けられる。電装品箱260は、樹脂材料によって構成される。
【0069】
電装品箱260の内部の第1空間261には、上述の通信装置4と、制御基板263とが収容される。通信装置4は、第1空間261における左右方向の略中間部に配置される。通信装置4の外形は、左右方向が厚さ方向となる略直方体状である。
【0070】
制御基板263は、冷凍装置2の各機器を制御するため制御回路が実装されたプリント基板である。制御基板263は、給電用又はアース用の配線も実装される。制御基板263は、第1空間261における、いわゆる弱電空間に配置される。本例の制御基板263は、基板の厚さ方向が前後方向となるように電装品箱260に支持される。制御基板263は、上下に縦長に形成される。
【0071】
(2-7)制御部
図5に示すように、冷凍装置2は、制御部20を備える。制御部20は、冷凍装置2を制御する。制御部20は、上述した制御基板263を含み、電装品箱260の内部の第1空間261に配置される。制御部20は、マイクロプロセッサ(Micro Processor)、電気回路、電子回路を含む。マイクロプロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、通信インターフェース、アナログ入出力、及び接点入出力インターフェースを含む。メモリには、CPUが実行するための各種のプログラム、及びプログラムが使用するデータが記憶されている。
【0072】
制御部20は、圧縮機240のON/OFFの切り換え、及び圧縮機240のモータの回転数を制御する。制御部20は、庫外ファン242のON/OFFの切り換え、及び庫外ファン242のモータの回転数を制御する。制御部20は、庫内ファン245のON/OFFの切り換え、及び庫内ファン245のモータの回転数を制御する。制御部20は、膨張弁251の開度を制御する。制御部20は、第1弁258及び第2弁259の開閉状態を制御する。
【0073】
制御部20は、複数のセンサからの検出信号を受信する。複数のセンサは、冷媒温度センサ、冷媒圧力センサ、空気温度センサを含む。冷媒温度センサは、圧縮機240から吐出される冷媒の温度を検出するセンサ、及び圧縮機240に吸入される冷媒の温度を検出するセンサを含む。冷媒圧力センサは、冷媒回路250の高圧を検出するセンサ、及び冷媒回路250の低圧を検出するセンサを含む。空気温度センサは、庫内熱交換器244の吸込側の空気の温度を検出するセンサ、及び庫内熱交換器244の吹出側の空気の温度を検出するセンサを含む。
【0074】
(2-8)主電源
図5に示すように、冷凍装置2は、主電源271を有する。主電源271は、冷凍装置2を運転させるための電源である。冷凍装置2の各機器に電力を供給する。具体的に、主電源271は、電源回路を介して圧縮機240、庫外ファン242、庫内ファン245に電力を供給する。主電源271は、第1弁258及び第2弁259を含む冷媒回路250の弁に電力を供給する。主電源271は、制御部20に電力を供給する。
【0075】
(2-9)無線タグ、識別画像
図2及び図3に示すように、所定の構成部品(圧縮機240、庫内ファン245、庫外ファン242)には、それぞれ上述の無線タグT1,T2,T3が取り付けられている。なお、無線タグTは、図2及び図3に示す構成部品に限らず、他の構成部品に取り付けられてもよい。なお、無線タグTの代わりに又は無線タグTと共に、上述の二次元コード等の識別画像が印字されていてもよい。また、上述のように、構成部品への印字ではなく、識別画像が印刷されたシールが貼り付けられてもよい。
【0076】
<転送装置の構成>
次に、図6を用いて転送装置3の概略的な構成を説明する。図6は、転送装置の概略的な構成図である。なお、図3に示すように、上述の転送装置3は、庫外に設置される。図3では、一例として、構成部品である圧縮機240の近傍に設置されている。
【0077】
図6に示すように、転送装置3は、制御部30、通信部31、操作部32、読取部33、表示部34、及び記憶部39を有している。
【0078】
これらのうち、制御部30は、転送装置3全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0079】
通信部31は、Wi-Fi等により、通信装置4との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。
【0080】
操作部32は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、タッチパネル等である。
【0081】
読取部33は、RFID等の近距離無線通信により、無線タグTに各種情報を書き込んだり、無線タグTから各種情報を読み出したりするデバイスである。
【0082】
表示部34は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0083】
記憶部39は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイスである。
【0084】
<通信装置の構成>
次に、図7を用いて通信装置4の概略的な構成を説明する。図7は、通信装置の概略的な構成図である。
【0085】
図7に示すように、通信装置4は、制御部40、通信部41、操作部42、読取部43、表示部44、位置情報取得部46、及び記憶部49を有している。
【0086】
これらのうち、制御部40は、通信装置4全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0087】
通信部41は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末、サーバ)との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。また、通信部41は、Wi-Fi等により、転送装置3との間で各種情報を送受信することもできる。
【0088】
操作部42は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、タッチパネル等である。
【0089】
読取部43は、RFID等の近距離無線通信により、無線タグTに各種情報を書き込んだり、無線タグTから各種情報を読み出したりするデバイスである。なお、通信装置4は読取部43を有していなくてもよい。
【0090】
表示部44は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0091】
位置情報取得部46は、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からGNSS衛星信号を取得することで、世界における通信装置4の位置を特定するデバイスである。
【0092】
記憶部49は、ROM、RAM、SSD等の記憶デバイスである。
【0093】
<読取装置の構成>
次に、図8を用いて読取装置5の概略的な構成を説明する。図8は、読取装置の概略的な構成図である。
【0094】
図8に示すように、読取装置5は、制御部50、通信部51、操作部52、読取部53、表示部54、位置情報取得部56、及び記憶部59を有している。
【0095】
これらのうち、制御部50は、読取装置5全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0096】
通信部51は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末、サーバ)との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。また、通信部41は、Wi-Fi等により、転送装置3との間で各種情報を送受信することもできる。
【0097】
操作部52は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、タッチパネル等である。
【0098】
読取部53は、RFID等の近距離無線通信により、無線タグTに各種情報を書き込んだり、無線タグTから各種情報を読み出したりするデバイスである。
【0099】
表示部54は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0100】
位置情報取得部56は、GNSS衛星からGNSS衛星信号を取得することで、世界における読取装置5の位置を特定するデバイスである。なお、読取装置5は位置情報取得部56を有していなくてもよい。
【0101】
記憶部59は、ROM、RAM、SSD等の記憶デバイスである。
【0102】
<作業者端末の構成>
次に、図9を用いて作業者端末6の概略的な構成を説明する。図9は、作業者端末の概略的な構成図である。
【0103】
図9に示すように、作業者端末6は、制御部60、通信部61、操作部62、読取部63、表示部64、撮像部65、位置情報取得部66、及び記憶部49を有している。
【0104】
これらのうち、制御部60は、作業者端末6全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0105】
通信部61は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末、サーバ)との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。
【0106】
操作部62は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、タッチパネル等である。
【0107】
読取部63は、RFID等の近距離無線通信により、無線タグTに各種情報を書き込んだり、無線タグTから各種情報を読み出したりするデバイスである。
【0108】
表示部64は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0109】
撮像部65は、被写体や風景等を撮像して画像データをするデバイスであり、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、CCD(Charge Coupled Device)センサ等である。
【0110】
位置情報取得部66は、GNSS衛星からGNSS衛星信号を取得することで、世界における作業者端末6の位置を特定するデバイスである。
【0111】
記憶部69は、ROM、RAM、SSD等の記憶デバイスである。
【0112】
<履歴管理装置の構成>
次に、図10を用いて履歴管理装置7の概略的な構成を説明する。図10は、履歴管理装置7の概略的な構成図である。
【0113】
図10に示すように、履歴管理装置7は、制御部70、通信部71、操作部72、表示部74、及び記憶部79を有している。
【0114】
これらのうち、制御部70は、履歴管理装置7全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0115】
通信部71は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末、サーバ)との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。
【0116】
操作部72は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、キーボード、マウス等である。
【0117】
表示部74は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0118】
記憶部79は、ROM、RAM、SSD等の記憶デバイスである。記憶部79には、以下に示すような部品データ管理DB(Data Base)79aが構築されている。
【0119】
(部品データ管理テーブル)
図11は、部品データ管理テーブルの概念図である。部品データ管理DB79aは、図11に示す部品データ管理テーブルによって構成されている。部品データ管理テーブルには、冷凍装置を識別するための冷凍装置識別情報毎に、部品データの取得日時、及び部品データが関連付けて管理されている。この「取得日時」は、履歴管理装置7が、作業者端末6等から部品データを取得した日時である。また、部品データは取得された日時順に記憶されている。
【0120】
また、各部品データは、図12に示すデータ構造を有している。図12は、部品データの概念図である。図12に示すように、各部品データは、冷凍装置2の組立日時、冷凍装置2を識別するための冷凍装置識別情報、冷凍装置2の組み立て場所の位置情報毎に、冷凍装置2の各構成部品の部品種類名、構成部品を識別するための部品識別情報、及び構成部品に関する生産情報が関連付けて管理されている。なお、冷凍装置2の組立日時ではなく、冷凍装置2の構成部品の交換日時が示される場合もある。
【0121】
<生産情報管理装置の構成>
次に、図13を用いて生産情報管理装置9の概略的な構成を説明する。図13は、生産情報管理装置9の概略的な構成図である。
【0122】
図13に示すように、生産情報管理装置9は、制御部90、通信部91、操作部92、表示部94、及び記憶部99を有している。
【0123】
これらのうち、制御部90は、生産情報管理装置9全体の制御を行う役割を果たし、CPU等の各種演算デバイスである。
【0124】
通信部91は、通信ネットワーク100を介して、他の装置(端末、サーバ)との間で各種情報を送受信するための通信デバイスである。
【0125】
操作部92は、操作者からの操作を受け付けるためのデバイスであり、キーボード、マウス等である。
【0126】
表示部74は、画面を表示させるための表示デバイスである。
【0127】
記憶部79は、ROM、RAM、SSD等の記憶デバイスである。記憶部99には、以下に示すような生産情報管理DB99aが構築されている。
【0128】
(生産情報管理テーブル)
図14は、生産情報管理テーブルの概念図である。生産情報管理DB99aは、図14に示す生産情報管理テーブルによって構成されている。生産情報管理テーブルには、冷凍装置2の構成部品の部品種類名、構成部品を識別するための部品識別情報、及び構成部品に関する生産情報が関連付けて管理されている。ここでは、例えば、冷凍装置2の生産者の純正又は生産者が認めた所定の各構成部品に関する情報が管理されている。また、部品種類が同じであっても部品識別情報が異なる場合は、それぞれの部品識別情報が管理されている。
【0129】
〔通信システムの処理又は動作〕
続いて、図15乃至図22を用いて、通信システム1の処理又は動作を説明する。
【0130】
<初期段階又は修理段階>
まずは、図15を用いて、初期段階又は修理段階での部品データの登録の処理を説明する。図15は、初期段階又は修理段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。なお、初期段階は、例えば、冷凍装置2の最初の工場出荷時を示す。
【0131】
S11:作業者端末6は、冷凍装置2の構成部品の部品識別情報等を取得する。部品識別情報等としては、図12に示すように、部品識別情報の他に、組立日時(又は修理日時)、冷凍装置識別情報、位置情報、部品種類情報、生産情報の少なくとも1つが含まれている。なお、作業者端末6は、冷凍装置2の構成部品の部品識別情報だけを取得してもよい。取得方法としては、操作部62が作業者によって入力された部品識別情報等を取得する場合、読取部63が無線タグTから部品識別情報等を取得する場合、制御部60が撮像部65によって撮像された二次元コード等の識別画像から部品識別情報等を取得する(読み取る)場合が挙げられる。
【0132】
S12:作業者端末6の通信部61は、履歴管理装置7に対して、部品識別情報等を含んだ部品データを送信する。この部品データは、例えば、図12に示されているデータである。通信部61は、作業者端末6が取得した部品識別情報等だけでは部品データとして不足している情報を記憶部69から読み出し、部品識別情報等に付加することで、最終的に図12に示すような部品データを送信する。これにより、履歴管理装置7の通信部71は部品データを受信する。なお、処理S11,S12に替えて、後述の処理S13~S15が実行されてもよい。
【0133】
S13:転送装置3の読取部33が、構成部品に取り付けられた無線タグTから部品識別情報等を取得する。
【0134】
S14:処理S12と同様に、転送装置3の通信部31が、読取部33によって読み取られた部品識別情報等では不足している情報を記憶部39から読み出して部品識別情報等に加することで、通信装置4に部品データを送信する。これにより、通信装置4の通信部41が部品データを受信する。
【0135】
S15:通信装置4の通信部41は、履歴管理装置7に対して、部品識別情報等を含んだ部品データを送信する。この部品データは、例えば、図12に示されているデータである。これにより、履歴管理装置7の通信部71は部品データを受信する。
【0136】
S16:履歴管理装置7では、制御部70が処理S12又は処理S15で受信された部品データを部品データ管理DB79aに受信した順に記憶する。
【0137】
<輸送段階>
次に、図16及び図17を用いて、コンテナの輸送段階での部品データの登録の処理を説明する。図16は、コンテナの輸送段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。なお、輸送段階には、海上輸送及び陸上輸送の各段階が含まれる。
【0138】
S21:処理S13と同様に、転送装置3の読取部33が、構成部品に取り付けられた無線タグTから部品識別情報等を取得する。
【0139】
S22:処理S14と同様に、転送装置3の通信部31が、読取部33によって読み取られた部品識別情報等では不足している情報を記憶部39から読み出して部品識別情報等に加することで、通信装置4に部品データを送信する。これにより、通信装置4の通信部41が部品データを受信する。
【0140】
S23:処理15と同様に、通信装置4の通信部41は、履歴管理装置7に対して、部品識別情報等を含んだ部品データを送信する。この部品データは、例えば、図17に示されているデータである。図17は、コンテナの輸送段階で送信された部品データの概念図である。これにより、履歴管理装置7の通信部71は部品データを受信する。なお、この場合の「位置情報」は、例えば、海上輸送中又は陸上輸送中の冷凍装置2(コンテナC)の位置を示す。
【0141】
S24:処理16と同様に、履歴管理装置7では、制御部70が処理S23で受信された部品データを部品データ管理DB79aに受信した順に記憶する。
【0142】
S25:次に、履歴管理装置7は、構成部品の交換履歴の分析を行う。この処理に関しては、図20乃至図22を用いて、後ほど詳細に説明する。
【0143】
<集中管理ゲートの通過段階>
次に、図18及び図19を用いて、コンテナCを搭載したトラックTRが集中管理ゲートGを通過する輸送段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。図18は、コンテナを搭載したトラックが集中管理ゲートを通過する輸送段階での部品データの登録の処理を示すシーケンス図である。
【0144】
S31:処理S13と同様に、転送装置3の読取部33が、構成部品に取り付けられた無線タグTから部品識別情報等を取得する。
【0145】
S32:処理S14と同様に、転送装置3の通信部31が、読取部33によって読み取られた部品識別情報等では不足している情報を記憶部39から読み出して部品識別情報等に加することで、通信装置4に部品データを送信する。これにより、通信装置4の通信部41が部品データを受信する。
【0146】
S33:処理15と同様に、通信装置4の通信部41は、履歴管理装置7に対して、部品識別情報等を含んだ部品データを送信する。この部品データは、例えば、図19に示されているデータである。これにより、履歴管理装置7の通信部71は部品データを受信する。なお、冷凍装置2の構成部品に、無線タグTではなく、二次元コード等の識別画像が印字等されている場合には、処理S31~S33に替えて、後述の処理S34,S35が実行されてもよい。
【0147】
S34:集中管理ゲートGの操作者が操作部72を操作することで、作業者端末6の撮像部65が二次元コード等の識別画像を撮像し、制御部60が識別画像から部品識別情報等を取得する(読み取る)。
【0148】
S35:処理S12と同様に、作業者端末6の通信部61は、履歴管理装置7に対して、部品識別情報等を含んだ部品データを送信する。この部品データは、例えば、図19に示されているデータである。通信部61は、作業者端末6が取得した部品識別情報等だけでは部品データとして不足している情報を記憶部69から読み出し、部品識別情報等に付加することで、最終的に図12に示すような部品データを送信する。これにより、履歴管理装置7の通信部71は部品データを受信する。
【0149】
S36:処理16と同様に、履歴管理装置7では、制御部70が処理S33又は処理S35で受信された部品データを部品データ管理DB79aに受信した順に記憶する。
【0150】
S37:履歴管理装置7は、構成部品の交換履歴の分析を行う。この処理に関しては、図20乃至図22を用いて、以下に詳細に説明する。
【0151】
<構成部品の交換履歴分析>
続いて、図20乃至図22を用いて、処理S25,S37(構成部品の交換履歴の分析)を詳細に説明する。図20及び図21は、構成部品の交換履歴分析の処理を示すフローチャートである。図22は分析結果を示す図である。
【0152】
S101:制御部70は、通信部71によって受信された部品データに含まれる所定の冷凍装置識別情報を検索キーとして、部品データ管理DB79aから対応する部品データ管理テーブルを読み出す。
【0153】
S102:制御部70は、今回記憶された所定種類の構成部品の部品識別情報(第2部品識別情報の一例)が、前回記憶された同じ所定種類の構成部品の部品識別情報(第1部品識別情報の一例)から変更されているかを判断する。例えば、図22において、部品種類「圧縮機」の部品識別情報が、「Comp-001」から「Comp-002」に変更されたと判断された結果が示されている。また、部品種類「庫外ファンモータ」の部品識別情報が、「OFM-001」から「OFM-999」に変更されたと判断された結果が示されている。なお、前回が「第1時点」の一例であり、今回が「第2時点」の一例である。また、制御部70は、前回及び今回の区別をする場合、部品データに含まれている組立日時(交換日時)を参考にしてもよいし、図11に示すように履歴管理装置7が部品データを取得した取得日時を参考にしてもよい。
【0154】
S103:制御部70は、処理102で変更があると判断した場合には(S102;YES)、変更された部品識別情報を特定する。
【0155】
S104:制御部70は、特定した部品識別情報を含む部品データに、生産情報が登録済みであるかを判断する。
【0156】
S105:生産情報が登録済みでない場合には(S104;NO)、通信部71は、生産情報管理装置9に対して、生産情報の要求を送信する。この要求には、処理S103で特定された部品識別情報が含まれている。これにより、生産情報管理装置9の通信部91は、生産情報の要求を受信する。そして、生産情報管理装置9では、制御部90が、処理S105で受信された部品識別情報を検索キーとして、生産情報管理DB99aの対応する生産情報を検索する。生産情報管理DB99aには、構成部品が純正品等であるために、対応する生産情報が管理されている場合と、構成部品が純正品等ではないために、対応する生産情報が管理されていない場合がある。その後、生産情報管理装置9の通信部91は、要求元の履歴管理装置7に対して、管理されている生産情報を送信するか、又は管理されていないために対応する生産情報が管理されていない旨の情報を送信する。
【0157】
S106:履歴管理装置7では、制御部70が、通信部71によって生産情報が受信されたかを判断する。
【0158】
S107:生産情報が受信された場合には(S106:YES)、制御部70は、変更された部品識別情報(処理S103で特定された部品識別情報)に、処理S106で受信したと判断した生産情報を関連付けて記憶する。これにより、構成部品の交換履歴の分析の処理が終了する。
【0159】
S108:一方、生産情報が受信されなかった場合には(S106:NO)、制御部70は、図22に示すように、変更された部品識別情報(処理S103で特定された部品識別情報)に対して、生産情報が不明である旨を示す所定のフラグを関連づけて記憶する。
【0160】
S109:制御部70は表示部74を介して履歴管理装置7の管理者に対し、生産情報が不明である旨の情報を通知する。この情報には、処理S103で特定された部品識別情報及び部品種類名等が含まれている。なお、通信部71が、履歴管理装置7の管理者が使用する所定の管理者端末に対して、生産情報が不明である旨の情報を送信して通知してもよい。これにより、履歴管理装置7の管理者は、純正等ではない構成部品が取り付けられた形跡があるということを把握することができる。
【0161】
なお、処理S102でNOの場合、処理S104でYESの場合には、構成部品の交換履歴の分析の処理が終了する。
【0162】
〔実施形態の効果〕
例えば、コンテナCに荷物を搭載して第1国から第2国に海上輸送し、第2国で他の荷物に入れ替えて第3国に海上輸送するような場合には、冷凍装置2の構成部品が交換されたとしても、どこで(どこの国又は地域)で構成部品が交換されたかを把握することが困難である。これに対して本実施形態によれば、履歴管理装置7が、コンテナCに設置された通信装置4、集中管理ゲートGに設置された読取装置5、又は作業者端末6から取得した部品識別情報の変更履歴に基づいて、部品識別情報が変更されているかを判断する。これにより、冷凍装置2の構成部品に関するトレーサビリティを実現することができる。また、履歴管理装置7の管理者は、部品識別情報の変更に基づいて、所定種類の構成部品が交換されていると把握又は推測することができる。
【0163】
(2)履歴管理装置7は、第2部品識別情報が前記第1部品識別情報から変更されていることに基づいて、所定種類の構成部品が交換されていると判断する。これにより、履歴管理装置7の管理者は、所定種類の構成部品が交換されていると把握することができる。
【0164】
(3)履歴管理装置7は、第1時点と第2時点の時間の前後関係に基づいて、第2部品識別情報が第1部品識別情報から変更されているかを判断することができる。
【0165】
(4)履歴管理装置7が生産情報を管理していない場合であっても、生産情報管理装置から入手することができる。これにより、履歴管理装置7の管理者は、冷凍装置2の構成部品に関するトレーサビリティを実現にあたって、より詳しい情報を得ることができる。また、履歴管理装置7の管理者は、所定フラグにより、構成部品が純正等ではないことを把握することができる。
【0166】
〔補足〕
(1)制御部20,30,40,50,60,70,90は、各プログラムによって処理を実行し、各プログラムを(非一時的な)記録媒体に記録することも、通信ネットワーク100を介して提供することも可能である。
【0167】
(2)作業者端末6は、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコン又はデスクトップパソコンであってもよい。
【符号の説明】
【0168】
1 通信システム
2 冷凍装置
3 転送装置
4 通信装置
5 読取装置
6 作業者端末(通信端末の一例)
7 履歴管理装置
9 生産情報管理装置
70 制御部
71 通信部
72 操作部
74 表示部
79 記憶部
C コンテナ
TR トラック(移動体の一例)
V 船舶(移動体の一例)
図1
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