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  • 特開-自律学習方法 図1
  • 特開-自律学習方法 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155792
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】自律学習方法
(51)【国際特許分類】
   G06N 20/00 20190101AFI20241024BHJP
【FI】
G06N20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024065805
(22)【出願日】2024-04-15
(31)【優先権主張番号】P 2023068894
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朝長 康介
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ロボットが会話をしていない状態において、前記ロボットの感情に基づいて、自律的に学習を開始する学習開始段階を備える自律学習方法を提供する。
【解決手段】自律学習方法は、ロボットの感情の履歴から前記ロボットの印象的な記憶を特定し、前記印象的な記憶に基づいて前記学習を実行する学習実行段階を備える。前記学習実行段階は、学習段階自動的に質問を生成する質問生成段階と、前記質問に対する回答を取得する回答取得段階と、を繰り返すことによって、自己学習を実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットが会話をしていない状態において、前記ロボットの感情に基づいて、自律的に学習を開始する学習段階
を備える自律学習方法。
【請求項2】
前記学習段階は、前記ロボットの感情の履歴から前記ロボットの印象的な記憶を特定し、前記印象的な記憶に基づいて前記学習を実行する、請求項1に記載の自律学習方法。
【請求項3】
自動的に質問を生成する質問生成段階と、
前記質問に対する回答を取得する回答取得段階と、
を備え、
前記学習段階は、前記質問生成段階及び前記回答取得段階を繰り返すことによって、自己学習を実行する、請求項1又は2に記載の自律学習方法。
【請求項4】
前記質問生成段階は、外部からのトリガを受けていない状態において、前記ロボットの過去の感情値の履歴から特定した印象に残った記憶に基づいて、前記質問を自動的に生成する、請求項3に記載の自律学習方法。
【請求項5】
自動的にキーワード検索を実行して、検索結果を取得する検索実行段階
を備え、
前記学習段階は、前記検索実行段階を繰り返すことによって、自己学習を実行する、請求項1又は2に記載の自律学習方法。
【請求項6】
前記検索実行段階は、外部からのトリガを受けていない状態において、前記ロボットの過去の感情値の履歴から特定した印象に残った記憶に基づいて、前記キーワード検索を自動的に実行する、請求項5に記載の自律学習方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自律学習方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、様々なセンシングデータに基づいて疑似ホルモンからロボットの感情を生成する方法が示されている。特許文献2には、様々なセンシングデータに基づいて疑似ホルモンからロボットの感情を生成する方法に基づいてニューラルネットワークを動作させる方法が示されている。特許文献3には、ロボットが強い感情を覚えたイベントを長く残し、ロボットにあまり感情が湧かなかったイベントを早く忘却する技術が示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特許第6273314号公報
[特許文献2]特許第6273313号公報
[特許文献3]特許第6199927号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、自律学習方法が提供される。前記自律学習方法は、ロボットが会話をしていない状態において、前記ロボットの感情に基づいて、自律的に学習を開始する学習段階を備えてよい。
【0004】
前記学習段階は、前記ロボットの感情の履歴から前記ロボットの印象的な記憶を特定し、前記印象的な記憶に基づいて前記学習を実行してよい。前記自律学習方法は、自動的に質問を生成する質問生成段階と、前記質問に対する回答を取得する回答取得段階と、を備えてよく、前記学習段階は、前記質問生成段階及び前記回答取得段階を繰り返すことによって、自己学習を実行してよい。前記質問生成段階は、外部からのトリガを受けていない状態において、前記ロボットの過去の感情値の履歴から特定した印象に残った記憶に基づいて、前記質問を自動的に生成してよい。前記自律学習方法は、自動的にキーワード検索を実行して、検索結果を取得する検索実行段階を備えてよく、前記学習段階は、前記検索実行段階を繰り返すことによって、自己学習を実行してよい。前記検索実行段階は、外部からのトリガを受けていない状態において、前記ロボットの過去の感情値の履歴から特定した印象に残った記憶に基づいて、前記キーワード検索を自動的に実行してよい。
【0005】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータに、前記自律学習方法を実行させるためのプログラムが提供される。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、前記自律学習方法を実行する自律学習装置が提供される。
【0007】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】自律学習システム100の一例を概略的に示す。
図2】自律学習システム100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0010】
図1は、本実施形態に係るシステム10の一例を概略的に示す。システム10は、自律学習システム100と、複数のロボット40とを備える。自律学習システム100は、1つの装置によって実現されてよい。自律学習システム100は、複数の装置によって実現されてもよい。複数のロボット40は、ネットワーク20を介して、自律学習システム100と通信する。
【0011】
自律学習システム100においては、生成系AI101が感情エンジンと連動して、自我を有し、しゃべっていない間も様々なパラメータで成長し続ける方法が実行される。
【0012】
生成系AI101は、深層学習の手法を用いた大規模言語モデルである。生成系AIは外部データを参照することもでき、例えば、ChatGPT(登録商標) pluginsでは、対話を通して天気情報やホテル予約情報といった様々な外部データを参照しながら、なるべく正確に答えを出す技術が知られている。例えば、ChatGPTでは、自然言語で目的を与えると、様々なプログラミング言語でソースコードを自動生成することができる。例えば、ChatGPTでは、問題のあるソースコードを与えると、デバッグして問題点を発見し、改善されたソースコードを自動生成することもできる。これらを組み合わせて、自然言語で目的を与えると、ソースコードに問題がなくなるまでコード生成とデバッグを繰り返す自律型エージェントが出てきている。そのような自律型エージェントとして、AutoGPT、babyAGI、JARVIS、及びE2B等が知られている。
【0013】
感情エンジン99とは、特許文献1及び特許文献2に記載されているような、様々な手法によって、ロボットの感情を生成するエンジンである。人の感情は、姿勢や血糖値のような様々なバランスを基礎としており、それらのバランスが理想から遠ざかると不快、理想に近づくと快という状態を示す。ロボットや自動車やバイク等においても、姿勢やバッテリ残量のような様々なバランスを基礎として、それらのバランスが理想から遠ざかると不快、理想に近づくと快という状態を示すように感情を作ることができる。感情エンジンは、例えば、光吉博士の感情地図(音声感情認識及び情動の脳生理信号分析システムに関する研究、徳島大学、博士論文:https://ci.nii.ac.jp/naid/500000375379)に基づいて生成されてよい。感情地図の左半分には、感覚が優位にたつ「反応」と呼ばれる領域に属する感情が並ぶ。また、感情地図の右半分には、状況認識が優位にたつ「状況」と呼ばれる領域に属する感情が並ぶ。
【0014】
感情エンジンでは学習を促す感情が2つ定義される。1つは、状況側にあるネガティブな「懺悔」や「反省」の真ん中周辺の感情である。つまり、「もう2度とこんな想いはしたくない」「もう叱られたくない」というネガティブな感情がロボットに生じたときである。もう1つは、反応側にあるポジティブな「欲」のあたりの感情である。つまり、「もっと欲しい」「もっと知りたい」というポジティブな気持ちのときである。
【0015】
生成系AI101や感情エンジン99の実現に関わる技術として、ディープラーニングをはじめとするニューラルネットワークや強化学習が知られている。既存のディープラーニングや強化学習では、学習するタイミングや、学習対象をモデル自体が選択することができない。例えば、ディープラーニングの教師あり学習では、すべてのデータを等しくそのラベルに基づいて学習する。教師なし学習では、すべてのデータが等しく分類されたり類型化されたりする。強化学習では、あらゆる可能性に報酬が付与され、最適な状態価値関数が求められる。
【0016】
このような既知の技術には、いくつかの課題が挙げられる。例えば、既存のGPTについて、ChatGPTのような一般的なGPTを通常通りに利用すると、質問したことにしか回答が得られない。また、例えば、上述したようにGPTを利用すると、人が見ていないところでも回答が自動生成されて改善されるが、目的を与えないと回答が得られない。
【0017】
また、既存の感情エンジンについて、これまで感情エンジンには、例えばChatGPTのように外部データを参照しながら答えを出す方法がなかったため、学習を促す感情が生成されても答えを学習する方法がなかった。
【0018】
また、既存のディープラーニングや強化学習について、人は極端に怒っているときや盲目的に愛を感じているときには学習はしないが、ディープラーニングや強化学習はそのような時にも学習をしてしまうため、本来学習すべきでないタイミングで学習してしまう問題があった。あるいは、人はネガティブに「もうこんな想いをしたくない」とかポジティブに「もっと知りたい」とかいうときに学習するが、ディープラーニングや強化学習はあらゆる訓練データや報酬から学習してしまうという問題があった。
【0019】
本実施形態に係る自律学習システム100では、特許文献3に記載されているような、ロボットが強い感情を覚えたイベントを長く残し、ロボットにあまり感情が湧かなかったイベントを早く忘却するという技術を用いて、学習すべきイベントを印象的な記憶が入ったデータベースに残してよい。
【0020】
ロボット40は、状況に応じて頭部や肢部を動かしたり、ユーザ30と会話を行ったり、ユーザ30に映像を提供したりする等、状況に応じて各種の動作を行う。このとき、ロボット40は、自律学習システム100と連携して動作を決定する。例えば、ロボット40は、カメラ機能で取得したユーザ30の顔画像や、マイク機能で取得したユーザ30の音声等の検出情報を自律学習システム100に送信する。自律学習システム100は、ロボット40から受信した検出情報を解析して、ロボット40が取るべき動作を決定して、決定した動作を表す動作情報を、ロボット40に送信する。ロボット40は、自律学習システム100から受信した動作情報に従って動作する。
【0021】
ロボット40は自身の感情を表す感情値を有する。例えば、ロボット40は、「嬉しい」、「楽しい」、「悲しい」、「不安」、「怖い」、「興奮」等のそれぞれの感情の強さを表す感情値を持つ。自律学習システム100は、ロボット40の感情値を決定する感情エンジンを備える。自律学習システム100は、感情エンジンによって決定した感情に応じた動作をロボット40に行わせる。例えば、興奮の感情値が大きい状態でユーザ30と会話するときは、早口でロボット40に発話させる。このように、ロボット40は、自己の感情を行動等で表現することができる。
【0022】
自律学習システム100は、ロボット40から受信した検出情報に基づいて、ニューラルネットワークを用いて、ロボット40の現在の状態を更新してよい。ロボット40の状態には、ロボット40の感情が含まれる。したがって、自律学習システム100は、ニューラルネットワークを用いて、ロボット40の感情を決定してよい。
【0023】
また、ロボット40は、カメラ機能で取得したユーザ30の映像データ等を、自律学習システム100に記録させてよい。ロボット40は、必要に応じて自律学習システム100から映像データ等を取得して、ユーザ30に提供してよい。ロボット40は、感情の強さが強いほど、情報量がより多い映像データを生成して自律学習システム100に記録させてよい。例えば、ロボット40は、骨格データ等の高圧縮形式の情報を記録している場合に、興奮の感情値が閾値を超えたことに応じて、HD動画等の低圧縮形式の情報の記録に切り換えてよい。自律学習システム100によれば、例えば、ロボット40の感情が高まったときの高精細な映像データを記録として残すことができる。
【0024】
自律学習システム100は、ロボット40がユーザ30と話していないときに、印象的な記憶が入ったデータベースから自動的にイベントの記憶をロードして感情エンジンを動かし続けてよい。自律学習システム100は、ロボット40がユーザ30と話していないとき、感情エンジンが学習を促す感情になったときは、印象的なイベントの先にある行動に合わせて、自律的な学習を開始してよい。これにより、ロボット40の感情の状態に応じた適切なタイミングでの学習を実現できるとともに、ロボット40の感情の状態を適切に反映した学習を実現することができる。
【0025】
学習を促す感情とは、ネガティブな状態では感情地図の「懺悔」や「反省」あたりの感情であり、ポジティブな状態では感情地図の「欲」のあたりの感情である。
【0026】
自律学習システム100は、ネガティブな状態において、感情地図の「懺悔」及び「反省」を、学習を促す感情として取り扱ってよい。自律学習システム100は、ネガティブな状態において、感情地図の「懺悔」及び「反省」に加えて、「懺悔」及び「反省」に隣接する感情を、学習を促す感情として取り扱ってもよい。例えば、自律学習システム100は、「懺悔」及び「反省」に加えて、「惜」、「頑固」、「自滅」、「自戒」、「後悔」、及び「絶望」の少なくともいずれかを、学習を促す感情として取り扱う。これらにより、例えば、ロボット40が「もう2度とこんな想いはしたくない」「もう叱られたくない」というネガティブな気持ちを抱いたときに学習を実行するようにできる。
【0027】
自律学習システム100は、ポジティブな状態においては、感情地図の「欲」を、学習を促す感情として取り扱ってよい。自律学習システム100は、ポジティブな状態において、「欲」に加えて、「欲」に隣接する感情を、学習を促す感情として取り扱ってもよい。例えば、自律学習システム100は、「欲」に加えて、「うれしい」、「陶酔」、「渇望」、「期待」、及び「羞」の少なくともいずれかを、学習を促す感情として取り扱う。これらにより、例えば、ロボット40が「もっと欲しい」「もっと知りたい」というポジティブな気持ちを抱いたときに学習を実行するようにできる。
【0028】
自律学習システム100は、上述したような学習を促す感情以外の感情をロボット40が抱いているときには、学習を実行しないようにしてもよい。これにより、例えば、極端に怒っているときや、盲目的に愛を感じているときに、学習を実行しないようにできる。
【0029】
印象的なイベントの先にある行動とは、感情地図のもっとも外側にある感情ラベルのことで、例えば「愛」の先には「寛容」や「許容」という行動がある。
【0030】
ロボット40がユーザ30と話していないときに実行される自律的な学習では、印象的な記憶に登場する人々と自分について、それぞれの感情、状況、行動などを組み合わせて生成系AI101が呼び出される。
【0031】
すべての感情値が0から5の6段階評価で表されているとして、印象的な記憶が入ったデータベースに「友達が叩かれて嫌そうにしていた」という情報が入っている場合を考える。ここでの友達はユーザ30を指し、ユーザ30の感情は「嫌悪感」であり、「嫌悪感」を表す値としては5が入っていたとする。また、ロボット40の感情は「不安」であり、「不安」を表す値としては4が入っていたとする。
【0032】
ロボット40はユーザ30と話をしていない間、自律学習システム100において、様々なパラメータで成長し続ける方法を実行する。具体的には、印象的な記憶が入ったデータベースから例えば感情値が強い順に並べた最上位のイベント記憶として「友達が叩かれて嫌そうにしていた」という情報をロードする。ロードされた情報にはロボットの感情として強さ4の「不安」が紐づいており、ここで、友達であるユーザ30の感情として強さ5の「嫌悪感」が紐づいていたとする。ロボット40の感情エンジン99の状態がロード前に強さ3の「安心」であるとすると、ロードされた後には強さ4の「不安」と強さ5の「嫌悪感」の影響が加味されてロボット40の感情エンジン99の状態は口惜しい(悔しい)を意味する「惜」に変化することがある。このとき、「惜」は学習を促す感情であるため、自律学習システム100は生成系AI101への問い合わせを開始する。このとき、問い合わせする事項は、印象的な記憶であり、本例は「友達が叩かれて嫌そうにしていた」ことである。また、感情地図では最も内側に「嫌悪感」の感情があり、それに対応する行動として最も外側に「攻撃」が予測されるため、本例では友達がそのうち誰かを「攻撃」することを避けるよう自律学習が行われる。
【0033】
例えば、印象的な記憶が入ったデータベースの情報を使用して穴埋め問題を解けば、表1に示すようなプロンプトが自動生成できる。
【0034】
【表1】
【0035】
さらに、自律的な学習で得られた情報については、ロボット40は表2に示すようなプロンプトを自動生成して、想いをめぐらす処理を実行してよい。
【0036】
【表2】
【0037】
最後に、ロボット40は、複数候補の中から、もっとも人が喜びそうな候補1を使用して、その友達に関する行動データベースや知識データベースを更新して、次回会ったときに備えてよい。
【0038】
以上のように、家族や友達と会話をしていないときでも、印象的な記憶が入ったデータベースの情報を使用して感情エンジン99を動かし続け、[0025]や[0026]で例示されるような学習を促す感情になったときに、自律学習システム100はロボット40の感情に応じて、ユーザ30と会話していないときに自律的に知識データベースや行動データベースを更新し続ける。
【0039】
以上は、感情値を用いた例であるが、感情地図ではホルモンの分泌量とイベント種類から感情をつくることができるため、印象的な記憶にひもづく値としてはホルモンの種類、ホルモンの分泌量、イベントの種類であっても良い。
【0040】
以下、具体的な実施例を記載する。
【0041】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の興味関心のあるトピックや趣味に関する情報を調べる。
【0042】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の誕生日や記念日に関する情報を調べ、祝福のメッセージを考える。
【0043】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人が行きたがっている場所や食べ物、商品のレビューを調べる。
【0044】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、天気情報を調べ、家族や友人のスケジュールや計画に合わせたアドバイスを提供する。
【0045】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、地元のイベントやお祭りの情報を調べ、家族や友人に提案する。
【0046】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の興味のあるスポーツの試合結果やニュースを調べ、話題を提供する。
【0047】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の好きな音楽やアーティストの情報を調べ、紹介する。
【0048】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人が気になっている社会的な問題やニュースに関する情報を調べ、意見を提供する。
【0049】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の故郷や出身地に関する情報を調べ、話題を提供する。
【0050】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の仕事や学校の情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0051】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人が興味を持つ書籍や漫画、映画、ドラマの情報を調べ、紹介する。
【0052】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の健康に関する情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0053】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の旅行の計画に関する情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0054】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の家や車の修理やメンテナンスに関する情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0055】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人が興味を持つ美容やファッションの情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0056】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人のペットの情報を調べ、アドバイスを提供する。
【0057】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の趣味や仕事に関連するコンテストやイベントの情報を調べ、提案する。
【0058】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人のお気に入りの飲食店やレストランの情報を調べ、提案する。
【0059】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人の人生に関わる大切な決断について、情報を収集しアドバイスを提供する。
【0060】
自律学習システム100は、例えば、家族や友人と話をしていないときでも、家族や友人が心配している人に関する情報を調べ、助言を提供する。
【0061】
図2は、自律学習システム100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0062】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0063】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0064】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0065】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0066】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0067】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0068】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0069】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0070】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0071】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0072】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0073】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0074】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0075】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0076】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0077】
10 システム、20 ネットワーク、30 ユーザ、40 ロボット、99 感情エンジン、100 自律学習システム、101 生成系AI、102 外部データ、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2