(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155806
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】港湾モニタリングシステム
(51)【国際特許分類】
B63B 49/00 20060101AFI20241024BHJP
B63B 79/10 20200101ALI20241024BHJP
B63B 79/40 20200101ALI20241024BHJP
【FI】
B63B49/00 Z
B63B79/10
B63B79/40
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024066407
(22)【出願日】2024-04-16
(31)【優先権主張番号】10-2023-0051054
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0163453
(32)【優先日】2023-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2024-0000431
(32)【優先日】2024-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】511028593
【氏名又は名称】ファスン コーポレーション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ホン スンピョ
(72)【発明者】
【氏名】ユン ジンミン
(72)【発明者】
【氏名】ベ サンス
(72)【発明者】
【氏名】ジョ ユジン
(72)【発明者】
【氏名】パク ジンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ナムウ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】港湾で船舶、特に大型船舶の正確な位置と姿勢をモニタリングすることが重要であり、港湾でフェンダーの位置および状態に対しモニタリングし、港湾の効率的な管理のために船舶およびフェンダーを統合的に管理する港湾管理システムを提供する。
【解決手段】港湾の環境条件を測定して港湾環境情報を生成する港湾環境感知部と、船舶に含まれて船舶の船舶情報を生成する船舶モニタリング部と、フェンダーに含まれてフェンダーのフェンダー情報を生成するフェンダーモニタリング部と、ネットワークと、港湾管理部と、を含み、港湾管理部は、港湾環境感知部で生成された港湾環境情報、船舶モニタリング部で生成された船舶情報およびフェンダー情報をネットワークを介して受信し、船舶およびフェンダーをモニタリングする、港湾モニタリングシステムを提供する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
港湾の環境条件を測定して港湾環境情報を生成する港湾環境感知部と、
船舶に設けられて前記船舶の船舶情報を生成する船舶モニタリング部と、
フェンダーに設けられて前記フェンダーのフェンダー情報を生成するフェンダーモニタリング部と、
港湾管理部と、を含み、
前記港湾管理部は、前記港湾環境感知部で生成された前記港湾環境情報、前記船舶モニタリング部で生成された前記船舶情報および前記フェンダーモニタリング部で生成された前記フェンダー情報を受信し、前記船舶および前記フェンダーをモニタリングする、港湾モニタリングシステム。
【請求項2】
前記船舶モニタリング部は、
船舶センサーモジュールと、
船舶モニタリング部通信モジュールと、
船舶モニタリング部制御モジュールと、を含み、
前記船舶センサーモジュールは、船舶位置測定値を生成する船舶位置測定センサーを含む、請求項1に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項3】
前記船舶位置測定センサーは、前記船舶位置測定センサー間の間隔が最大測定誤差距離の2倍を超えるように前記船舶に2つ以上装着され、前記船舶の船首部に1つ以上および船尾部に1つ以上装着され、前記船舶の位置と偏向を同時にモニタリングする、請求項2に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項4】
複数の前記船舶位置測定センサーは、互いに同期して同じ時点で位置測定を行い、同じ時点で前記船舶位置測定値を発信する、請求項3に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項5】
前記フェンダーモニタリング部は、
フェンダーセンサーモジュールと、
フェンダーモニタリング部通信モジュールと、
フェンダーモニタリング部制御モジュールと、を含み、
前記フェンダーセンサーモジュールは、フェンダー位置測定値を生成するフェンダー位置測定センサーを含む、請求項1に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項6】
前記港湾管理部は、
前記船舶情報のうち船舶位置測定値を移動平均式で処理して船舶位置測定データを生成し、前記フェンダー情報のうちフェンダー位置測定値を移動平均式で処理してフェンダー位置測定データを生成する、港湾管理部制御モジュールを含む、請求項1に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項7】
船舶位置測定データおよびフェンダー位置測定データは、以下の移動平均式
で処理され、ここで、n=1以上の自然数、nの値が大きいほど最新の位置測定値である、請求項6に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項8】
前記港湾管理部は、
港湾地図が表示され、前記港湾地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例するように相対的な大きさで前記船舶の船舶表示が表示され、前記港湾地図の縮尺と座標に基づいて前記フェンダーの位置を示すフェンダー表示が表示されるディスプレイを含む港湾管理部ディスプレイモジュールを含み、
前記船舶表示は、前記船舶位置測定データに連動して前記ディスプレイにリアルタイムで表示され、
前記フェンダー表示は、前記フェンダー位置測定データに連動して前記ディスプレイにリアルタイムで表示される、請求項6に記載の港湾モニタリングシステム。
【請求項9】
前記港湾管理部は、
前記港湾管理部ディスプレイモジュールの前記ディスプレイに、前記船舶表示が前記港湾管理部で管理の可否に応じて色分けされるように表示し、前記港湾管理部で入力する前記船舶の船舶管理情報および前記船舶情報と連動させ、前記フェンダー表示が前記港湾管理部で管理の可否に応じて色分けされるように表示し、前記港湾管理部で入力する前記フェンダーのフェンダー管理情報および前記フェンダー情報と連動させる、請求項8に記載の港湾モニタリングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、港湾モニタリングシステムに関し、より詳細には、港湾内に位置したセンサーが装着された位置モニタリングが可能な船舶およびフェンダーに対するモニタリングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
船舶は、人や物などを水の上または水の中で移動できるようにする交通手段を意味する。したがって、船舶は陸上交通とは異なり、決まった経路に沿って動いたり、特定の場所に停止していたりすることが難しく、水の流動によって位置や姿勢が変動することができる。
【0003】
フェンダー(fender;防衝材)は、港湾で船舶の接岸または接舷時の船体および岸壁の損傷を防止するために、岸壁の壁面または船側に設置される器具である。例えば、フェンダーは、岸壁の壁面または船側に固定不在で固定しておき、船舶の接岸または接舷時の壁面と船舶が直接的に触らないように位置し、衝撃を防止できるようにする。もしフェンダーが適正位置から離脱した場合、船舶の接岸または接舷時に壁面と船舶が直接的に触れることができ、船体および岸壁の損傷をもたらすことができる。また、フェンダーは常に適正な空気圧が維持されない場合、衝撃防止効果が落ちたり、過度な圧力によって破損されたりする可能性がある。
【0004】
これにより、港湾(または港)で船舶、特に大型船舶の正確な位置と姿勢をモニタリングすることが重要であり、港湾でフェンダーの位置および状態に対しモニタリングすることが重要である。特に、港湾の効率的な管理のために船舶およびフェンダーを統合的に管理するシステムが必要であり、船舶およびフェンダーの状態を可能な限りリアルタイムで確認できるシステムが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、港湾に位置する船舶およびフェンダーを統合的に管理できる港湾管理システムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、船舶の位置とフェンダーの位置についてリアルタイムでモニタリングできる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、港湾の環境条件を測定して港湾環境情報を生成する港湾環境感知部と、船舶に含まれて前記船舶の船舶情報を生成する船舶モニタリング部と、フェンダーに含まれて前記フェンダーのフェンダー情報を生成するフェンダーモニタリング部と、ネットワークと、港湾管理部と、を含み、前記港湾管理部は、前記港湾環境感知部で生成された前記港湾環境情報、前記船舶モニタリング部で生成された前記船舶情報および前記フェンダーモニタリング部で生成された前記フェンダー情報を前記ネットワークを介して受信し、前記船舶および前記フェンダーをモニタリングする、港湾モニタリングシステムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、港湾に位置する船舶およびフェンダーの状態をリアルタイムで総合的に確認することができる。
【0009】
また、本発明の一実施形態によれば、港湾に位置する船舶およびフェンダーの位置および移動を正確かつ容易に把握することができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態によれば、港湾に位置する船舶およびフェンダーの履歴を容易に把握することができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態によれば、港湾に位置する船舶およびフェンダーの異常の有無を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態による港湾モニタリングシステムの構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態による船舶モニタリング部、フェンダーモニタリング部、港湾環境感知部および港湾管理部の構成図である。
【
図3-6】港湾管理部のディスプレイ表示に対する一例を示す図である。
【
図7-8】時間変化による船舶位置の変化が追跡された結果を示す模式図である。
【
図9】本発明の一実施形態による船舶位置測定センサーおよび船舶を示す模式図である。
【
図10】本発明の一実施形態による船舶およびフェンダー位置モニタリング方法に対するフローチャートである。
【
図11】本発明の一実施形態による港湾管理部のディスプレイに船舶表示を示す図である。
【
図12-13】本発明の一実施形態による位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施形態に限定されるものではなく、それぞれ異なる様々な形態で実現することができ、単に本実施形態は本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に本発明の内容をより完全に知らせるために提供されるものである。
【0014】
本明細書において、「上部」または「下部」という用語は、観察者の視点から設定された相対的な概念であり、観察者の視点が変わると、「上部」が「下部」を意味する場合もあるし、「下部」が「上部」を意味する場合もある。
【0015】
本明細書で言及するセンサーの位置測定値は、基本的に3次元(x,y,z)測定値や、発明の説明の便宜上、2次元(x,y)成分に縮小して説明する。
【0016】
本明細書における船舶の偏向は、船舶の旋回方向の変化を指し、例えば、船首と船尾とを結ぶ線が基準線となす角度を指すことができる。
【0017】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による港湾モニタリングシステムの構成図である。
【0019】
図1を参照すると、港湾モニタリングシステム1は、船舶100と、フェンダー200と、港湾環境感知部300と、ネットワーク400と、港湾管理部500と、を含むことができる。
【0020】
船舶100は、港湾近くに位置する船舶であってもよく、船舶モニタリング部110が設けられた1つ以上の船舶100であってもよい。このとき、船舶100は海上を移動することができる手段を意味する。例えば、船舶1(100_1)は船舶モニタリング部110_1が設けられたコンテナ船であってもよく、船舶2(100_2)は船舶モニタリング部110_2が設けられたクルーズ船であってもよいが、これに限定されない。
【0021】
船舶100は船舶モニタリング部110を含むことができる。例えば、船舶モニタリング部110は、船舶100の位置など、船舶100に関連する船舶情報を測定および生成し、港湾管理部500に伝送することができる。
【0022】
フェンダー200は、港湾近くに位置する防衝材または防舷材であり得、フェンダーモニタリング部210が設けられた1つ以上のフェンダー200であり得る。このとき、フェンダー200は、船舶100と港湾に存在する港湾構造物に設けられていてもよい。例えば、フェンダー1(200_1)は、船舶が接岸する桟橋の壁面に設けられたフェンダーモニタリング部210_1が設けられた空気圧式防衝材であってもよく、フェンダー2(200_2)は、港湾橋脚に設けられたフェンダーモニタリング部210_2が設けられた空気圧式防衝材であってもよいが、これらに限定されない。
【0023】
フェンダー200に設けられたフェンダーモニタリング部210は、フェンダー200の位置およびフェンダー圧力など、フェンダー200に関連するフェンダー情報を測定および生成して港湾管理部500に伝送することができる。
【0024】
港湾環境感知部300は、港湾の周囲環境条件を測定して港湾環境情報を生成することができる。例えば、港湾の気温、風速および風向などを測定して港湾環境情報を生成し、港湾管理部500に伝送することができる。
【0025】
港湾管理部500は、港湾環境感知部300で生成された前記港湾環境情報、船舶モニタリング部110で生成された前記船舶情報およびフェンダーモニタリング部210で生成された前記フェンダー情報をネットワーク400を介して受信することができる。
【0026】
ネットワーク400は、船舶モニタリング部110、フェンダーモニタリング部210および港湾環境感知部300と港湾管理部500とが情報を送受信できるように接続された通信システムを意味する。このとき、ネットワーク400には有線通信技術または無線通信技術が適用されてもよい。例えば、ネットワーク400は、イーサネット(Ethernet)、xDSL(ADSL,VDSL)、HFC(Hybrid Fiber Coaxial Cable)、FTTC(Fiber to The Curb)などの有線通信技術を適用してもよく、低電力長距離通信技術を適用してもよく、LoRa、LoRaWANおよびRFを使用する無線通信技術を適用してもよいが、これらに限定されず、他の広く知られているか、または今後開発されるあらゆる形態の有線通信技術および無線通信技術を含むことができる。
【0027】
これにより、港湾管理部500は、港湾近くに位置する船舶100、港湾近くに位置するフェンダー200および港湾の環境を統合的に管理およびモニタリングすることができる。
【0028】
図2は、本発明の一実施形態による船舶モニタリング部、フェンダーモニタリング部、港湾環境感知部および港湾管理部の構成図である。
【0029】
船舶モニタリング部110は、船舶センサーモジュール111、船舶モニタリング部通信モジュール112、船舶モニタリング部制御モジュール113および船舶モニタリング部電源モジュール114を含むことができる。
【0030】
船舶センサーモジュール111は、船舶をモニタリングするための様々なセンサーを含むことができる。例えば、船舶位置測定センサー(例えば、GPS)、温湿度センサー、圧力センサー、傾斜センサーおよび加速度センサーを包含ことができるが、これらに限定されず、同じセンサーを1つ以上含むことができるが、これらに限定されない。これにより、船舶モニタリング部110は、船舶センサーモジュール111を介して船舶の位置、動きおよび船舶の周囲の環境に関する船舶情報を生成することができる。
【0031】
船舶モニタリング部通信モジュール112は、
図1で説明したネットワーク(
図1、400)を介して外部電子装置または港湾管理部500と無線通信チャネルの確立および確立された通信チャネルを介した通信の実行を支援することができる。
【0032】
船舶モニタリング部通信モジュール112は、無線通信を支援する1つ以上の通信プロセッサを含むことができる。例えば、船舶モニタリング部通信モジュール112は、LoRa、LoRaWANおよびRF通信を実行することができる通信プロセッサを含むことができるが、これら限定されない。
【0033】
船舶モニタリング部制御モジュール113は、船舶モニタリング部110の他の構成要素(例えば、船舶センサーモジュール111、船舶モニタリング部通信モジュール112および船舶モニタリング部電源モジュール114など)を制御することができる。例えば、船舶モニタリング部制御モジュール113は、船舶モニタリング部110の他の構成要素の動作を制御することができる。また、例えば、船舶モニタリング部制御モジュール113は、様々なデータの処理または演算の少なくとも一部として、他の構成要素(例えば、船舶センサーモジュール111、船舶モニタリング部通信モジュール112および船舶モニタリング部電源モジュール114など)から受信した命令またはデータを揮発性メモリーにロードし、揮発性メモリーに格納された命令またはデータを処理し、結果データを不揮発性メモリーに格納することができる。
【0034】
船舶モニタリング部制御モジュール113は、メインプロセッサ(例えば、中央処理装置またはアプリケーションプロセッサ)およびこれとは独立的にまたは一緒に運営可能な補助プロセッサ(例えば、グラフィック処理装置または通信プロセッサ)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0035】
船舶モニタリング部電源モジュール114は、船舶モニタリング部110の構成要素に電力を供給することができる。例えば、船舶モニタリング部電源モジュール114は、外部から流入する電力を受けて船舶モニタリング部110の構成要素に電力を供給することができ、1次電池、2次電池などを含んで船舶モニタリング部110の構成要素に電力を供給することができる。
【0036】
フェンダーモニタリング部210は、フェンダーセンサーモジュール211、フェンダーモニタリング部通信モジュール212、フェンダーモニタリング部制御モジュール213およびフェンダーモニタリング部電源モジュール214を含むことができる。
【0037】
フェンダーセンサーモジュール211は、フェンダーをモニタリングするための様々なセンサーを含むことができる。例えば、フェンダー位置測定センサー(例えば、GPS)、温湿度センサー、圧力センサー、傾斜センサーおよび加速度センサーを含むことができるが、これらに限定されない。これにより、フェンダーモニタリング部210は、フェンダーセンサーモジュール211を介してフェンダーの位置、動き、圧力、温度およびフェンダーの周囲の環境に関するフェンダー情報を生成することができる。
【0038】
フェンダーモニタリング部通信モジュール212は、
図1で説明したネットワーク(
図1、400)を介して外部電子装置または港湾管理部500と無線通信チャネルの確立および確立された通信チャネルを介した通信の実行を支援することができる。
【0039】
フェンダーモニタリング部通信モジュール212は、無線通信を支援する1つ以上の通信プロセッサを含むことができる。例えば、フェンダーモニタリング部通信モジュール212は、LoRa、LoRaWANおよびRF通信を実行することができる通信プロセッサを含むことができるが、これらに限定されない。
【0040】
フェンダーモニタリング部制御モジュール213は、フェンダーモニタリング部210の他の構成要素(例えば、フェンダーセンサーモジュール211、フェンダーモニタリング部通信モジュール212およびフェンダーモニタリング部電源モジュール214など)を制御することができる。例えば、フェンダーモニタリング部制御モジュール213は、フェンダーモニタリング部210の他の構成要素の作動を制御することができる。また、例えば、フェンダーモニタリング部制御モジュール213は、様々なデータの処理または演算の少なくとも一部として、他の構成要素(例えば、フェンダーセンサーモジュール211、フェンダーモニタリング部通信モジュール212およびフェンダーモニタリング部電源モジュール214など)から受信した命令またはデータを揮発性メモリーにロードし、揮発性メモリーに格納された命令またはデータを処理し、結果データを不揮発性メモリーに格納することができる。
【0041】
フェンダーモニタリング部制御モジュール213は、メインプロセッサ(例えば、中央処理装置またはアプリケーションプロセッサ)およびこれとは独立的にまたは一緒に運営可能な補助プロセッサ(例えば、グラフィック処理装置または通信プロセッサ)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0042】
フェンダーモニタリング部電源モジュール214は、フェンダーモニタリング部210の構成要素に電力を供給することができる。例えば、フェンダーモニタリング部電源モジュール214は、外部から流入する電力を受けてフェンダーモニタリング部210の構成要素に電力を供給することができ、1次電池および2次電池などを含んでフェンダーモニタリング部210の構成要素に電力を供給することができる。
【0043】
港湾環境感知部300は、港湾環境センサーモジュール301、港湾環境モニタリング部通信モジュール302、港湾環境感知部制御モジュール303および港湾環境感知部電源モジュール304を含むことができる。
【0044】
港湾環境センサーモジュール301は、港湾環境をモニタリングするための様々なセンサーを含むことができる。例えば、温湿度センサー、圧力センサー、風向センサーおよび風速センサーを含むことができるが、これらに限定されない。これにより、港湾環境感知部300は、港湾環境センサーモジュール301を介して港湾の環境条件である温湿度圧力(気圧)風向および風速に対する港湾の環境条件を測定して港湾環境情報を生成することができる。
【0045】
港湾環境モニタリング部通信モジュール302は、
図1で説明したネットワーク(
図1、400)を介して外部電子装置または港湾管理部500と有線または無線通信チャネルの確立および確立された通信チャネルを介した通信の実行を支援することができる。
【0046】
港湾環境モニタリング部通信モジュール302は、有線または無線通信を支援する1つ以上の通信プロセッサを含むことができる。例えば、イーサネット(Ethernet)、xDSL(ADSL,VDSL)、HFC(Hybrid Fiber Coaxial Cable)、FTTC(Fiber to The Curb)などの有線通信技術を実行できる通信プロセッサを含んでもよく、低電力長距離通信技術、LoRa、LoRaWANおよびRFを使用する無線通信技術を実行できる通信プロセッサを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0047】
港湾環境感知部制御モジュール303は、港湾環境感知部300の他の構成要素(例えば、港湾環境センサーモジュール301、港湾環境モニタリング部通信モジュール302および港湾環境感知部電源モジュール304など)を制御することができる。例えば、港湾環境感知部制御モジュール303は、港湾環境感知部300の他の構成要素の作動を制御することができる。また、例えば、港湾環境感知部制御モジュール303は、様々なデータの処理または演算の少なくとも一部として、他の構成要素(例えば、港湾環境センサーモジュール301、港湾環境モニタリング部通信モジュール302および港湾環境感知部電源モジュール304など)から受信した命令またはデータを揮発性メモリーにロードし、揮発性メモリーに格納された命令またはデータを処理し、結果データを不揮発性メモリーに格納することができる。
【0048】
港湾環境感知部制御モジュール303は、メインプロセッサ(例えば、中央処理装置またはアプリケーションプロセッサ)およびこれとは独立的にまたは一緒に運営可能な補助プロセッサ(例えば、グラフィック処理装置または通信プロセッサ)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0049】
港湾環境感知部制御モジュール303は、港湾環境感知部300の構成要素に電力を供給することができる。例えば、港湾環境感知部制御モジュール303は、外部から流入する電力を受けて港湾環境感知部300の構成要素に電力を供給することができ、1次電池および2次電池などを含んで環境感知部300の構成要素に電力を供給することができる。
【0050】
港湾管理部500は、港湾管理部制御モジュール501、港湾管理部通信モジュール502および港湾管理部ディスプレイモジュール503を含むことができる。
【0051】
港湾管理部制御モジュール501は、港湾管理部500の他の構成要素(例えば、港湾管理部通信モジュール502および港湾管理部ディスプレイモジュール503など)を制御することができる。例えば、港湾管理部制御モジュール501は、港湾管理部500の他の構成要素の作動を制御することができる。また、例えば、港湾管理部制御モジュール501は、様々なデータの処理または演算の少なくとも一部として、例えば、船舶モニタリング部110、フェンダーモニタリング部210および港湾環境感知部300などから受信された情報および港湾管理部500に含まれた様々な入力装置(例えば、キーボード、マウス、タッチスクリーンおよび音声認識装置など)を介して入力された情報および命令を揮発性メモリーにロードし、揮発性メモリーに格納された情報または命令を処理し、処理結果に応じたデータを不揮発性メモリーに格納することができる。
【0052】
港湾管理部制御モジュール501は、メインプロセッサ(例:中央処理装置またはアプリケーションプロセッサ)およびこれとは独立的にまたは一緒に運営可能な補助プロセッサ(例えば、グラフィック処理装置または通信プロセッサ)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0053】
港湾管理部通信モジュール502は、
図1で説明したネットワーク(
図1、400)を介して外部電子装置または船舶モニタリング部110、フェンダーモニタリング部210および港湾環境感知部300と有線または無線通信チャネルの確立および確立された通信チャネルを介した通信の実行を支援することができる。
【0054】
港湾管理部通信モジュール502は、有線または無線通信を支援する1つ以上の通信プロセッサを含むことができる。例えば、イーサネット(Ethernet)、xDSL(ADSL,VDSL)、HFC(Hybrid Fiber Coaxial Cable)、FTTC(Fiber to The Curb)などの有線通信技術を実行できる通信プロセッサを含んでもよく、低電力長距離通信技術、LoRa、LoRaWANおよびRFを使用する無線通信技術を実行できる通信プロセッサを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0055】
港湾管理部ディスプレイモジュール503は、外部(例えば管理者)に情報を視覚的に提供することができる。例えば、液晶表示装置(LCD,Liquid Crystal Display)、超薄膜液晶表示装置(TFT-LCD,Thin Film Transistor LCD)、発光ダイオード(LED,Light Emitting Diode)、有機発光ダイオード(OLED,Organic LED)、アクティブ型有機発光ダイオード(AMOLED,Active Matrix OLED)、レティナディスプレイ(Retina Display)、フレキシブルディスプレイ(Flexible display)、3次元(3 Dimension)ディスプレイおよびプロジェクターなどの様々な種類のディスプレイを含むことができ、ディスプレイを制御するための制御回路を含むことができる。
【0056】
また、港湾管理部ディスプレイモジュール503は、港湾管理部500の機能実行中に発生する一連の動作状態および動作結果などに対する情報を表示することができる。また、港湾管理部ディスプレイモジュール503は、港湾管理部500の使用者便宜のためのグラフィカルユーザインタフェース(graphical user interface,GUI)および使用者が入力した使用者データなどを表示することができる。
【0057】
これにより、港湾管理部500は、ディスプレイモジュール503を介して前記ディスプレイに船舶、フェンダーおよび港湾の環境条件を表示して使用者に効果的に提供することができる。その具体的な例は、
図3~
図6を参照して詳細に説明する。
【0058】
図3~
図6は、港湾管理部のディスプレイ表示に対する一例を示している。
【0059】
図3を参照すると、港湾管理部のディスプレイに港湾管理画面2を表示することができる。
【0060】
ディスプレイで港湾管理画面2には、港湾地図、船舶表示10、フェンダー表示70および港湾環境表示80が表示されてもよい。例えば、ディスプレイで港湾管理画面2は、港湾環境感知部(
図1、300)で生成された港湾環境情報を港湾管理部(
図1、500)からネットワーク(
図1、400)を介して受信し、港湾管理部(
図1、500)のディスプレイモジュール(
図2、503)により港湾の環境条件である温度、湿度、風向および風速に対する情報が表示され得る。これにより、管理者は港湾の周囲環境条件について容易に把握することができる。
【0061】
また、例えば、ディスプレイで港湾管理画面2は、船舶モニタリング部(
図1、110)で生成された船舶情報を港湾管理部(
図1、500)からネットワーク(
図1、400)を介して受信し、港湾管理部(
図1、500)のディスプレイモジュール(
図2、503)により船舶表示10が表示され得る。このとき、船舶表示10は、前記船舶情報のうち船舶位置測定値に基づいて、前記港湾地図に地図の縮尺と座標を基に実際の大きさに比例するように相対的な大きさで船舶表示10が表示され得る。これにより、管理者は港湾に位置する船舶を効果的に確認することができ、前記船舶の位置および移動を正確かつ容易に把握することができる。
【0062】
また、例えば、ディスプレイで港湾管理画面2は、フェンダーモニタリング部(
図1、210)で生成されたフェンダー情報を港湾管理部(
図1、500)からネットワーク(
図1、400)を介して受信し、港湾管理部(
図1、500)のディスプレイモジュール(
図2、503)によりフェンダー表示70が表示され得る。このとき、フェンダー表示70は、前記フェンダー情報のうちフェンダー位置測定値に基づいて、前記港湾地図に地図の縮尺と座標を基に前記管理者が容易に認識できるように逆三角形の形で位置を表示するフェンダー表示70が表示され得る。これにより、管理者は港湾に位置するフェンダーを効果的に確認することができ、前記フェンダーの位置および移動を正確かつ容易に把握することができる。
【0063】
図4を参照すると、港湾管理画面の船舶表示およびフェンダー表示は、管理者が容易に認識できるように様々な方式で表示され得る。
【0064】
船舶表示10a、10b、10cは、前記港湾管理部で管理する船舶に対して前記港湾管理画面に表示されるが、船舶表示10a、10b、10cに船舶名を文字で表示することができる。また、船舶表示10a、10b、10cは、前記港湾管理部に入力された前記船舶の基本情報に基づいて実際の船舶の形態を模擬した形態で前記港湾管理画面に表示されてもよい。
【0065】
前記港湾管理画面は、船舶表示10a、10b、10cに連動した実際の船舶の様々なメタ情報を確認できるように、船舶表示10a、10b、10cを管理者が選択する場合、船舶表示10a、10b、10cに該当する船舶の情報を別のポップアップ画面で開示することができる。例えば、
図5のように、船舶表示(
図5、10)を管理者が選択する場合、港湾管理画面の左側に船舶表示(
図5、10)に該当する実際の船舶の情報が別のウィンドウで開示されてもよい。これにより。管理者は、前記港湾管理画面を介して実際の船舶に対する情報を容易に確認および修正することができる。また、
図5では開示していないが、後述する
図6に開示したフェンダーの履歴と同様の方法で、実際の船舶を介して収集された情報に基づいて、実際の船舶のヒストリーを前記港湾管理画面を介して確認することができる。例えば、船舶動船および船舶移動履歴ポイントを確認することができる。
【0066】
船舶表示10a、10b、10cは、前記港湾管理部の港湾管理画面において前記港湾管理部による管理可否設定に応じて色分けして表記することができる。例えば、前記港湾管理部に登録されているが管理対象ではない船舶の場合、前記港湾管理部で管理対象設定を未設定として選択することにより、船舶表示10aのように船舶輪郭のみが表示され、前記輪郭線の内部は透明に表示することができる。これにより、管理対象ではない船舶表示10aに対して管理者視線の集中度を下げて管理しなければならない船舶に集中できるようにすることができる。
【0067】
また、前記港湾管理部に登録されているが管理対象である船舶の場合、前記港湾管理部で管理対象設定を設定として選択することにより、船舶表示10b、10cのように船舶輪郭および前記輪郭線の内部に色が満たされて表示されてもよい。これにより、管理対象の船舶表示10b、10cに対して管理者視線の集中度を高めて管理しなければならない船舶に集中できるようにすることができる。
【0068】
また、前記港湾管理部に登録されているが管理対象である船舶の船舶表示10b、10cは、船舶の状態に応じて色分けして表示することができる。例えば、船舶が港湾管理部で指定した管理基準(例えば、船舶の位置、傾きなど)において正常である場合、船舶表示10bのように緑色で表示され、使用者は該当船舶に異常がないことを港湾管理画面を介して容易に確認することができる。また、船舶が港湾管理部で指定した管理基準に異常がある場合、船舶表示10cのように赤色で表示され、使用者は該当船舶に異常があることを港湾管理画面を介して容易に確認することができる。これにより、管理対象の船舶表示10b、10cに対して管理者が容易に状態を把握できるようにすることができる。
【0069】
フェンダー表示70a、70b、70cは、前記港湾管理部で管理するフェンダーに対して前記港湾管理画面に表示されるが、フェンダー表示70a、70b、70cは、港湾の大きさに比べて実際のフェンダーの大きさが小さいので、管理者が前記港湾管理画面を介して位置を容易に確認できるように、別々の形状(例えば、逆三角形の形状)で表示することができる。
【0070】
港湾管理画面は、フェンダー表示70a、70b、70cに連動した実際のフェンダーの様々なメタ情報を確認できるように、フェンダー表示70a、70b、70cを管理者が選択する場合、フェンダー表示70a、70b、70cに該当するフェンダーの情報を別のポップアップ画面で開示することができる。例えば、
図6のように、フェンダー表示(
図6、70)を管理者が選択する場合、港湾管理画面の左側にフェンダー表示 (
図6、70)に該当する実際のフェンダーの情報が別のウィンドウで開示することができる。これにより、管理者は、前記港湾管理画面を介して実際のフェンダーに対する情報を容易に確認および修正することができる。また、
図6のように、フェンダー表示(
図6、70)を管理者が選択する場合、実際のフェンダーを介して収集された情報に基づいて、実際のフェンダーのヒストリーを前記港湾管理画面を介して確認することができる。例えば、フェンダー動船およびフェンダー移動履歴ポイントを確認することができる。
【0071】
フェンダー表示70a、70b、70cは、前記港湾管理部の港湾管理画面において前記港湾管理部による管理可否設定に応じて色分けして表記することができる。例えば、前記港湾管理部に登録されているが管理対象ではないフェンダーの場合、前記港湾管理部で管理対象設定を未設定として選択することにより、フェンダー表示70aのように逆三角形の輪郭のみが表示され、前記輪郭線の内部は透明に表示され得る。これにより、管理対象ではないフェンダー表示70aに対して管理者視線の集中度を下げて管理しなければならないフェンダーに集中できるようにすることができる。
【0072】
また、前記港湾管理部に登録されているが管理対象であるフェンダーの場合、前記港湾管理部で管理対象設定を設定として選択することにより、フェンダー表示70b、70c のように逆三角形の輪郭および前記輪郭線の内部に色が満たされて表示されてもよい。これにより、管理対象のフェンダー表示70b、70cに対して管理者視線の集中度を高めて管理しなければならないフェンダーに集中できるようにすることができる。
【0073】
また、前記港湾管理部に登録されているが管理対象であるフェンダーのフェンダー表示10b、10cは、フェンダーの状態に応じて色分けして表示することができる。例えば、フェンダーが港湾管理部で指定した管理基準(例えば、フェンダーの圧力、位置など)において正常である場合、フェンダー表示70bのように緑色で表示され、使用者は該当フェンダーに異常がないことを港湾管理画面を介して容易に確認することができる。また、フェンダーが港湾管理部で指定した管理基準に異常がある場合、フェンダー表示70cのように赤色で表示され、使用者は該当フェンダーに異常があることを港湾管理画面を介して容易に確認することができる。これにより、管理対象のフェンダー表示70b、70cに対して管理者が容易に状態を把握できるようにすることができる。
【0074】
図7および
図8は、時間変化による船舶位置の変化が追跡された結果を示す模式図である。
【0075】
図7は、船舶100の中央部103(x
3,y
3)に位置測定が可能な船舶位置測定センサーが装着されたことを示している。
【0076】
図7を参照すると、基準点を基準として船舶100の位置は、時間順に
図7(a)、
図7(b)、
図7(c)順に変化することができる。これと共に、
図7(a)の中央部103(x
3,y
3)位置が測定され、一定時間が経過した後、
図7(b)の中央部103(x’
3,y’
3)位置を測定することができる。
図7(b)の中央部103(x’
3,y’
3)位置が測定されてから一定時間が経過した後、
図7(c)の中央部103(x”
3,y”
3)位置を測定することができる。これにより、前記位置と、実際の船舶の長さと、幅データに基づいて船舶10の位置を把握することができ、船舶位置の変化と時間に基づいて船舶の移動速度を算出することができる。このように船舶100の一点、例えば、船首部(
図8、101)、船尾部(
図8、102)または中央部103の1つの位置測定値で動きを推定する場合、船舶の回転をモニタリングするのが難しくなる。特に、船舶100が大型の場合、船舶100の長さが長いため、船舶100の係留方向と共に回転動きに対する追跡が非常に重要である。
【0077】
しかし、従来には船舶100の係留方向のみを確認することができるか、または回転動きに対する追跡が可能だが高価な機器を多く設置しなければならなかったという問題があった。
【0078】
そこで、本願発明の発明者らは、高価な機器が適用されなくても複雑ではない方法で位置センサーの測定値を補正して誤差と偏差を減らし、データ分散を安定化させ、異常な誤差値を効果的に補正して船舶の位置と船舶の偏向を正確に測定およびモニタリングできる方法を提供する。
【0079】
図8は、船舶100の船首部101(x
1,y
1)、船尾部102(x
2,y
2)および中央部103(x
3,y
3)に位置測定が可能なセンサーが装着されたことを示している。
【0080】
図8を参照すると、基準点を基準として船舶100の位置が時間順に
図8(a)、
図8(b)、
図8(c)順に変化することができる。これと共に、
図8(a)の船首部101(x
1,y
1)、船尾部102(x
2,y
2)および中央部103(x
3,y
3)位置が測定され、一定時間が経過した後、
図8(b)の船首部101(x’
1,y’
1)、船尾部102(x’
2,y’
2)および中央部103(x’
3,y’
3)位置を測定することができる。
図8(b)の船首部101(x’
1,y’
1)、船尾部102(x’
2,y’
2)および中央部103(x’
3,y’
3)位置が測定されてから一定時間が経過した後、
図8(c)の船首部101(x”
1,y”
1)、船尾部102(x”
2,y”
2)および中央部103(x”
3,y”
3)位置を測定することができる。このとき(x
2,y
2)=(x’
2,y’
2)=(x”
2,y”
2)のように船尾部102の位置値が等しく測定された場合、船首部101の座標値が(x
1,y
1)から(x’
1,y’
1)へ、(x’
1,y’
1)から(x”
1,y”
1)への変化を測定するか、または中央部103の座標値が(x
3,y
3)から(x’
3,y’
3)へ、(x’
3,y’
3)から(x”
3,y”
3)への変化を測定することにより、船舶100の係留方向を確認することができ、船尾部102を軸に回転していることを確認することができる。
【0081】
このように、船舶100の複合的な動きに鑑みて正確な船舶100の方向および位置をモニタリングするために、船舶100には少なくとも位置測定が可能な船舶位置センサーを2つ以上装着しなければならず、好ましくは船舶100の船首部101と船尾部102に前記センサーを装着することが船舶100の回転、すなわち船舶100の偏向をモニタリングするのに適している。
【0082】
例えば、船舶100の長さが100mであり、船尾部(120)を基準に5°だけ方向が変更されたとすると、船首部101の移動距離は2×100m×sin(5°/2)=約9mであり、中央部103の動きは約4mとなる。このとき、前記センサーの測定誤差半径が5mであると仮定すると、船首部101のセンサーは、船首部101の動きを有意な測定値で確認することができ、船舶100の偏向をモニタリングすることができる。しかし、もし船首部101と船尾部102ではない中央部103にセンサーが位置する場合、船舶100の偏向をモニタリングすることは困難であり得る。
【0083】
図9は、本発明の一実施形態による船舶位置測定センサーおよび船舶を示す模式図である。
【0084】
図9を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶100では、船首部101部分に位置測定が可能な船舶位置測定センサーである第1センサー1000を、船尾部102部分に位置測定が可能な船舶位置測定センサーである第2センサー2000を装着することができる。
【0085】
図8で説明したように、船舶100の動きをモニタリングするために、船舶100の船首部101部分に第1センサー1000を装着し、船舶100の船尾部102部分に第2センサー2000を装着することができる。このとき、第1センサー1000および第2センサー2000は、無線信号の送受信に妨げられないように船舶上部に装着することができる。例えば、第1センサー1000および第2センサー2000は、第1センサー1000および第2センサー2000で信号の受信および発信に使用される電波が上空に広がるように船舶100の上空に開いている上部空間に装着することができる。
【0086】
例えば、第1センサー1000および第2センサー2000は、位置測定のためにGPSセンサーを搭載し、測定された位置測定値を発信できるように低電力広域通信、例えばLoRaWAN通信を使用することができる。また、第1センサー1000および第2センサー2000の作動のために外部から電力を供給されるか、バッテリーを用いて電力を供給されることができる。このとき、バッテリーは交換式、充電式および充電可能交換式の全てが可能であり、これに限定されない。
【0087】
第1センサー1000および第2センサー2000は、それぞれ船舶100の船首部101と船尾部102に装着されるが、第1センサー1000と第2センサー2000との間隔Dが第1センサー1000または第2センサー2000の最大測定誤差値の2倍を超えるように装着することができる。例えば、一般に知られているGPSの最大測定誤差である10mを基準とする場合、第1センサー1000と第2センサー2000との間隔Dは、20mを超えるように装着することができる。これにより、第1センサー1000と第2センサー2000の位置測定値に誤差が発生しても、船舶100内で有意な2点に分離して測定することができる。また、船舶100の偏向を容易にモニタリングするために第1センサー1000と第2センサー2000との間隔Dが船舶100内で最大値を有するように船首部101に第1センサー1000が、船尾部102に第2センサー2000が装着されることが好ましい。
【0088】
船舶100の長さLおよび幅Wは既知の測定値であり、船舶100内に装着された第1センサー1000および第2センサー2000の位置も固定値でデータベースに予め格納することができる。このような長さLおよび幅Wの値と、第1センサー1000および第2センサー2000の位置測定値とに基づいて、船舶100の位置と偏向を含む位置測定値を正確に伝達することができる。
【0089】
例えば、第1センサー1000の位置と船首部101の末端の隔離距離d1を補正し、第2センサー2000の位置と船尾部102の末端の隔離距離d2を補正して、第1センサー1000および第2センサー2000で測定された測定値に基づいて船舶100の長さLに該当する両端点のデータに変換することができる。
【0090】
例えば、第1センサー1000と船舶100の側面末端の隔離距離d3、d4を補正し、第2センサー2000と船舶100の側面末端の隔離距離d5、d6を補正して、第1センサー1000および第2センサー2000で測定された測定値に基づいて船舶100の幅Wに該当する両端点のデータに変換することができる。
【0091】
船舶モニタリング部の船舶位置測定センサーで生成された船舶位置測定値およびフェンダーモニタリング部のフェンダー位置測定センサーで生成されたフェンダー位置測定値をそのまま使用する場合、前記船舶位置測定値および前記フェンダー位置測定値の誤差と偏差がそのまま反映される。例えば、前記船舶位置測定値に一時的に大きいノイズが発生した場合、該当測定値がそのまま反映され、港湾モニタリングに干渉することができる。
【0092】
これにより、前記船舶位置測定値および前記フェンダー位置測定値を港湾管理部(
図1、500)に伝送した後、前記船舶位置測定値および前記フェンダー位置測定値を補正して誤差と偏差を減らし、測定値分散の安定化および異常に誤差が大きく発生した値を補正した船舶位置測定データおよびフェンダー位置測定データを生成して港湾モニタリングシステムに適用することが好ましい。このとき、補正方法は移動平均方法を適用することができ、例えば、単純移動平均、指数移動平均、加重移動平均、幾何移動平均および調和移動平均方法のうち少なくともいずれかを適用することができる。
【0093】
具体的に、指数移動平均の一種である測定値の連続した平均値を適用することができる。例えば、位置測定センサーで測定された最初の測定値(x
1,y
1)、2番目の測定値(x
2,y
2),3番目の測定値(x
3,y
3)、n番目の測定値(x
n,y
n)(ここで、nは1以上の自然数、nの値が大きいほど最新の測定値)の場合、港湾管理部(
図1、500)で生成する最初の位置測定データ(D
1x,D
1y)は以下の通りである。
【0094】
以降、港湾管理部(
図1、500)で生成する2番目の位置測定データ(D
2x,D
2y)は以下の通りである。
【0095】
【0096】
【0097】
以降、港湾管理部(
図1、500)で生成するn番目の位置データ(D
nx,D
ny)は以下の通りである。
【0098】
【0099】
ここで、最後の項を除いて分母の値が幾何級数的に大きくなるため、D
nxおよびD
nyの値に与える影響が殆どないと仮定してもよい。
これを重みで表すと、最新の測定値から約50%、25%、13%、6%、3%の順に位置データで重みが減少することになる。
【0100】
これにより、現在測定値と現在値に近い測定値に高い重みが付与され、船舶およびフェンダーの位置変化傾向を現時点に近づけるように位置モニタリングが可能となり、過去測定値の傾向が一部反映され、測定値の過度な誤差および偏差が発生した場合、これを補正できるようになる。
【0101】
これを測定値(x,y,z)に対する一般式として下記のように表すことができる。(n=1以上の自然数、nの値が大きいほど最新の測定値)
【0102】
また、単純移動平均の一種であるデータの特定数を選択して平均を求め、該当値を位置データとして適用することができる。例えば、位置測定センサーで測定された最初の測定値(x
1,y
1)、2番目の測定値(x
2,y
2)、3番目の測定値(x
3,y
3)、n番目の測定値(x
n,y
n)(ここで、nは1以上の自然数、nの値が大きいほど最新の測定値)の場合、4つの値を順次選択して算術平均値を適用する場合、港湾管理部(
図1、500)で生成する最初の位置データ(D
1x,D
1y)は以下の通りである。
【0103】
以降、港湾管理部(
図1、500)で生成する2番目の位置データ(D
2x,D
2y)は以下の通りである。
【0104】
以降、港湾管理部(
図1、500)で生成するn番目の位置データ(D
2x,D
2y)は以下の通りである。
【0105】
これにより、最新の測定値付近にあるデータを活用して、データ分散の安定化および異常に誤差が発生した値を補正することができる。
【0106】
しかし、このような方式を用いる場合、3つ未満でデータを構成する場合、位置測定値のパラメータが減少し、異常に誤差の大きい値を補正する効果が弱くなる欠点がある。例えば、2つの測定値を使用する場合、測定値の比重がそれぞれ50%であるため、1つの値が異常である値が出た場合に、過度に反映される欠点がある。
【0107】
5つを超えてデータを構成する場合、過度に過去の値を反映することになって現在位置に対する変化をすぐに反映できないという欠点が生じる可能性がある。例えば、6つのデータを用いる場合、測定値の比重がそれぞれ16.7%であるため、最新の測定値の比重が過度に低くなり、最新動向を反映しにくくなるという欠点がある。
【0108】
このように様々な移動平均方法を適用して、船舶位置測定センサーまたはフェンダー位置測定センサーで測定された位置測定値の誤差と偏差を低減し、データ分散の安定化および異常に誤差が大きく発生した値を補正するが、船舶およびフェンダーの位置変化の傾向が現時点に近づくようにセンサーの測定値を補正して港湾モニタリングシステムに適用することができる。
【0109】
図10は、本発明の一実施形態による船舶およびフェンダー位置モニタリング方法に対するフローチャートである。
【0110】
図10を参照すると、港湾モニタリングシステムにおける船舶およびフェンダー位置モニタリング方法は以下の通りである。
【0111】
位置測定センサーの位置測定ステップS1は、船舶の船舶モニタリング部に含まれる1つ以上の船舶位置測定センサーで現在位置を測定して船舶位置測定値を生成するステップである。
【0112】
また、位置測定センサーの位置測定ステップS1は、フェンダーのフェンダーモニタリング部に含まれる1つ以上のフェンダー位置測定センサーで現在位置を測定してフェンダー位置測定値を生成するステップである。
【0113】
このとき、前記船舶位置測定センサーおよび前記フェンダー位置測定センサーの位置測定は一定周期で実施され、例えば、GPS信号を受けて位置測定値を生成することができる。
【0114】
位置測定センサーが1つ以上である場合、例えば、第1センサーおよび第2センサーの測定タイミングは、互いに同じ時点で測定できるように同期される。また、前記第1センサーおよび前記第2センサーで測定された前記位置測定値は、互いに同じ時点で発信できるように同期される。例えば、特定時点T1に前記第1センサーでA(x1-1,y1-1)位置測定値が生成され、前記第2センサーでB(x2-1,y2-1)位置測定値が生成されると、前記2つの位置測定値はT1という特定時間に対するメタデータを含んで同じ時点に前記A(x1-1,y1-1)位置測定値と、前記B(x2-1,y2-1)位置測定値を発信することができる。このとき、前記第1センサーおよび前記第2センサーは無線通信方法で位置測定値を発信することができる。例えば、低電力広域通信網を使用することができ、これに限定されない。
【0115】
位置測定値受信ステップS2は、前記船舶位置測定値および前記フェンダー位置測定値を港湾管理部で受信するステップである。このとき、前記港湾管理部は、受信した前記位置測定値を順次にデータベースに格納する。例えば、前記位置測定値は、別途設けられた制御部に受信された後、データベースに格納されてもよく、データベースに直接格納されてもよい。
【0116】
例えば、
T1:A1(x1-1,y1-1),B1(x2-1,y2-1)
T2:A2(x1-2,y1-2),B2(x2-2,y2-2)
T3:A3(x1-3,y1-3),B3(x2-3,y2-3)
のように、時間順に格納され得る。
【0117】
位置測定値補正による位置測定データ生成ステップS3は、前記データベースに格納された前記船舶位置測定値のうち最も最新の測定値を基準として測定値を補正して船舶位置測定データを生成し、前記フェンダー位置測定値のうち最も最新の測定値を基準として測定値を補正してフェンダー位置測定データを生成するステップである。例えば、前記A3,B3位置測定値が最新の測定値である場合、前記A3,B3位置測定値を基準として測定値を補正して位置データDA1,DB1を生成する。その後、A4,B4位置測定値が生成されると、前記A4,B4位置測定値を基準として測定値を補正して位置データDA2,DB2を生成する。このとき、位置測定値補正方法は、移動平均、例えば、単純移動平均、指数移動平均、加重移動平均、幾何移動平均および調和移動平均方法のうち少なくともいずれかを適用することができる。前記船舶位置測定データおよび前記フェンダー位置測定データは前記データベースに格納される。
【0118】
位置測定データを港湾管理画面に反映するステップS4は、前記データベースに格納された前記船舶位置測定データおよび前記フェンダー位置測定データの最新値に基づいて港湾管理部で前記港湾管理画面に表示する地図および地図の座標と連動し、船舶の場合、長さおよび幅データと連動して変換した後、船舶表示を画面に示し、フェンダーの場合、フェンダーの位置をフェンダー表示で示すステップである。
【0119】
このとき、前記位置測定データは最新値を適用して前記船舶表示および前記フェンダー表示を前記港湾管理画面に更新し続けて表示する。例えば、前記位置データDA1,DB1を用いて前記船舶表示を画面に表示した後、前記位置データDA2,DB2が生成されると、前記船舶表示を前記位置データDA2,DB2を反映して画面に表示する。
【0120】
このような過程は、位置測定センサーの位置測定ステップS1で新たな位置測定値が生成されて発信され、位置測定値受信ステップS2で前記新たな位置測定値が前記データベースに格納され、位置測定値補正を介した位置測定データ生成ステップS3において前記新たな位置測定値を基準として測定値を補正して新たな位置測定データを生成した後、位置測定データを港湾管理画面に反映するステップS4で画面に船舶表示およびフェンダー表示を新たな位置測定データで更新して反映して示すステップを連携して繰り返し続けることができる。これにより、リアルタイムで船舶およびフェンダーの位置および偏向をリアルタイムで継続的にモニタリングすることができる。
【0121】
図11は、本発明の一実施形態による港湾管理部のディスプレイに船舶表示を示す図である。
【0122】
図11を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイは、船舶の位置をモニタリングするために実際の地図および方位を基準として船舶表示10,10aを示すことができる。
【0123】
前記ディスプレイ画面には、船舶表示10,10aを表示することができる前記地図が表示され、地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例する相対的な大きさで表現される。
【0124】
前記地図に表示される船舶表示10,10aは、前記位置モニタリングが可能な船舶の位置データおよび前記位置モニタリングが可能な船舶の実際の大きさデータに基づいて前記地図に対応するように、相対位置および大きさに合わせて表示することができる。例えば、前記ディスプレイ画面で地図のスケールを変化させる場合、これにより、船舶表示10,10aの大きさも変化する。
【0125】
また、船舶表示10,10aは、
図10で説明したように、前記位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に応じて、実際の船舶の位置を前記ディスプレイ画面にリアルタイムで反映することができる。例えば、本発明の船舶の位置モニタリング方法において、前記船舶の最初の位置に対する位置データを反映して船舶表示(
図11(a),10a)と表すことができる。その後、前記船舶の位置が変化して新たな位置データが生成され、該当データを反映して船舶表示(
図11(b),10a)のように前記ディスプレイ画面に変更して表現することができる。
【0126】
図12および
図13は、本発明の一実施形態による位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面の一部を示している。
【0127】
図12を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面には1つ以上のアラーム範囲を設定することができる。
【0128】
船舶は実際に海上に位置するが、陸地近くに係留している可能性がある。このとき、前記船舶が意図せずに陸地に接近したり、過度の速度で陸地に接近したりすると、船舶の破損が懸念されるため、これをモニタリングし、管理者にアラームを与えることができなければならない。
【0129】
図12(a)を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面は、船舶表示10aと第1アラーム範囲20とを表示することができる。このとき、船舶表示10aは位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置データに基づいて表示され、第1アラーム範囲20は船舶表示10aの周辺に一定間隔を形成して前記ディスプレイ画面上に仮想的に表示されるが、地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例する相対的な大きさで実現される。例えば、第1アラーム範囲20は、管理者が予め設定可能な値であり、海洋環境と近隣に停泊した船舶の数に応じて管理者が指定および設定することができる。
【0130】
その後、
図12(b)のように前記船舶の実際の位置が変化する場合、前記ディスプレイ画面上の船舶表示(
図12(a),10a)から船舶表示(
図12(b),10a)に位置が変更され得る。このとき、船舶表示(
図12(b),10a)が第1アラーム範囲20と当接するか、または第1アラーム範囲20を通過した場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音でアラームが開始され、管理者が認知することができる。
【0131】
図12(c)を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用されるディスプレイ画面には、船舶表示10bと第1アラーム範囲20および第1アラーム範囲20の外側に第2アラーム範囲30が表示され得る。このとき、船舶表示10bは位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置データに基づいて表示され、第1アラーム範囲20および第2アラーム範囲30は船舶表示10bの周辺に一定間隔を形成して前記ディスプレイ画面上に仮想的に表示されるが、地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例する相対的な大きさで実現される。
【0132】
その後、
図12(d)のように前記船舶の実際の位置が変化した場合、前記ディスプレイ画面上の船舶表示(
図12(c),10b)から船舶表示(
図12(d),10b)に位置が変更することができる。このとき、船舶表示(
図12(d),10b)が第1アラーム範囲20と当接するか、または第1アラーム範囲20を通過する場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音でアラームが開始され、管理者が認知することができる。また、船舶表示(
図12(d),10b)が第1アラーム範囲20を通過した後、第2アラーム範囲30と当接するか、または第2アラーム範囲30を通過した場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音で別々のアラームが開始され、管理者が認知することができる。
【0133】
図12には示されていないが、前記アラーム範囲は複数設定可能であり、アラーム範囲の形状も多角形や円形など様々な形態に設定できるが、これに限定されない。
【0134】
図13を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面には、船舶表示と連動する1つ以上の船舶範囲を設定することができる。
【0135】
図13(a)を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用される港湾管理部のディスプレイ画面には、船舶表示10a、第1船舶範囲40およびアラーム境界60が表示されてもよい。このとき、船舶表示10aは位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置データに基づいて表示され、第1船舶範囲40は船舶表示10aの周辺に一定間隔を形成して前記ディスプレイ画面上に仮想的に表示されるが、地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例する相対的な大きさで実現され、船舶表示10aに連動して表示される。すなわち、第1船舶範囲40は、船舶の位置と偏向の変化に応じて一緒に変化することができる。
【0136】
その後、
図13(b)のように位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置が変化し、前記ディスプレイ画面上の船舶表示(
図13(a),10a)から船舶表示(
図13(b),10a)へ位置が変更される可能性がある。このとき、船舶表示(
図13(b),10a)の第1船舶範囲40も同様に位置が変更されてアラーム境界60に当接するか、またはアラーム境界60を通過する場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音でアラームが開始され、管理者が認知することができる。
【0137】
図13(c)を参照すると、位置モニタリングが可能な船舶の位置モニタリング方法に適用されるディスプレイ画面には、船舶表示10b、第1船舶範囲40、第1船舶範囲40の外側に第2船舶範囲50およびアラーム境界60が表示されてもよい。このとき、船舶表示10bは位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置データに基づいて表示され、第1船舶範囲40および第2船舶範囲50は船舶表示10bの周辺に一定間隔を形成して前記ディスプレイ画面上に仮想的に表示されるが、地図の縮尺と座標に基づいて実際の大きさに比例する相対的な大きさで実現され、船舶表示10bに連動して表示される。すなわち、第1船舶範囲40と第2船舶範囲50は、船舶の位置と偏向の変化に応じて共に変化することができる。
【0138】
その後、
図13(d)のように位置モニタリングが可能な船舶の実際の位置が変化し、前記ディスプレイ画面上の船舶表示(
図13(c),10b)から船舶表示(
図13(d),10b)へ位置が変更することができる。このとき、船舶表示(
図13(d),10b)の第2船舶範囲50も同様に位置が変更され、アラーム境界60に当接するか、または第2船舶範囲50がアラーム境界60を通過する場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音でアラームが開始され、管理者が認知することができる。また、船舶表示(
図13(d),10b)の第1船舶範囲40も同様に位置が変更され、アラーム境界60に当接するか、またはアラーム境界60を通過する場合、前記ディスプレイ画面上に表示または音で別のアラームが開始されて管理者が認知することができる。
【0139】
図13には示されていないが、前記船舶範囲およびアラーム境界は複数設定可能であり、船舶範囲の形状も船舶と同様の形態、多角形および円形など様々な形態に設定できるが、これに限定されない。また、アラーム境界は、船舶と同じ形状、直線、曲線、多角形および円形など様々な形態に設定することができるが、これらに限定されない。
【0140】
以上で説明したように、本発明に対する具体的な説明は添付図面を参照した実施形態によってなされたが、上述した実施形態は本発明の好ましい例を挙げて説明したに過ぎず、本発明が前記実施形態に限定されるものであると理解されるべきではなく、本発明の権利範囲は、後述する特許請求の範囲およびその等価概念によって理解されるべきである。
【0141】
例えば、図面は理解を容易にするために各構成要素を主体として模式的に示したものであり、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数などは図面作成の進行上、実際と異なる場合がある。また、前記実施形態で示した各構成要素の材質や形状、寸法などは一例として、特に限定されず、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0142】
1 港湾モニタリングシステム;2 港湾管理画面;10、10a、10b、10c 船舶表示;20 第1アラーム範囲;30 第2アラーム範囲;40 第1船舶範囲;50 第2船舶範囲;60 アラーム境界;70、70a、70b、70c フェンダー表示;80 港湾環境表示;100 船舶;101 船首部;102 船尾部;103 中央部;110 船舶モニタリング部;200 フェンダー;210 フェンダーモニタリング部;300 港湾環境感知部;400 ネットワーク;500 港湾管理部;1000 第1センサー;2000 第2センサー。