IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ジェッターの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015583
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】遊技台保持装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240130BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117730
(22)【出願日】2022-07-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】000108247
【氏名又は名称】株式会社ジェッター
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100096105
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 広
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】藤原 国明
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088DA10
2C088EA26
(57)【要約】
【課題】遊技台の側面を支持するとともに、遊技台の背面をも支持する。
【解決手段】遊技台保持装置(500)は、遊技台の左側面から遊技台を支える側面支持ユニット(520)と、ワイヤー(580)と、遊技台の背面から遊技台を支える背面支持ユニット(550)と、を備える。操作レバーを回動させることにより、側面支持ユニット(520)の接触パッドが回動し、遊技台の左側面に当接するとともに、ワイヤー(580)を介して接触パッドの動作が背面支持ユニット(550)に伝達され、背面支持ユニット(550)は遊技台の背面を支持する体勢に移行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、
前記遊技台保持装置は、
前記枠に固定されたベース部材と、
前記ベース部材に取り付けられ、前記遊技台の右側面及び左側面の何れか一方を支持する側面支持ユニットと、
前記枠に固定され、かつ、前記遊技台の背面に対向する支持面を有するベース板に取り付けられ、前記遊技台の背面を支持する背面支持ユニットと、
前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達する伝達部材と、
を備え、
前記側面支持ユニットは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能である接触パッドを備えており、
前記接触パッドは、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方に接触する第一位置と、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において回動可能であり、
前記背面支持ユニットは、前記遊技台の前記背面と直交する面内において回動可能であり、
前記接触パッドが前記第二位置から前記第一位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記背面支持ユニットは前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであることを特徴とする遊技台保持装置。
【請求項2】
前記側面支持ユニットは、
操作レバーと、
前記操作レバーと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、
をさらに備え、
前記接触パッドは前記リンク機構を介して前記第一位置と前記第二位置との間を回動するものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技台保持装置。
【請求項3】
前記リンク機構は、
前記ベース部材に対して直立しているベース板と、
第一リンク部材と、
第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材と、
第三リンク部材と、
を備え、
前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、
前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、
前記接触パッドは前記第三リンク部材を介して前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に回動可能に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技台保持装置。
【請求項4】
前記側面支持ユニットは連結部材をさらに備えており、
前記連結部材は、一端において回動可能に前記ベース部材に連結されており、他端において前記接触パッドと結合しており、
前記第三リンク部材はその一端には前記第三リンク部材の長さ方向に延びる長孔が形成されており、
前記第二リンク部材の前記第二部分の前記先端は前記長孔を介して前記第三リンク部材に連結しており、
前記第三リンク部材は他端において、前記連結部材の前記一端と前記他端との間において、前記連結部材と回動可能に連結していることを特徴とする請求項3に記載の遊技台保持装置。
【請求項5】
前記伝達部材は非伸縮性のワイヤーからなり、
前記伝達部材は、前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作に応じてその長さ方向に移動し、長さ方向に移動することによって前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項6】
前記背面支持ユニットは、
鉛直方向に延び、前記支持面を有するベース板と、
前記ベース板の長さ方向における両端の間にある第一点を中心として前記ベース板と直交する面内において回動可能な第一部材と、
前記第一部材を取り囲む第二部材であって、鉛直方向に延びる長孔を側壁に有する第二部材と、
前記長孔に沿ってスライド可能なスライド部材と、
を備え、
前記スライド部材は、前記第一点と前記第一部材の一端との間において前記第一部材と接しており、
前記スライド部材は前記伝達部材と連結されており、前記伝達部材がその長さ方向に移動すると、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドし、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドすると、前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであることを特徴とする請求項5に記載の遊技台保持装置。
【請求項7】
前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の遊技台保持装置。
【請求項8】
前記第一部材が前記遊技台の前記背面から離れた位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材を備えることを特徴とする請求項6に記載の遊技台保持装置。
【請求項9】
前記接触パッドがその第一位置からその第二位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記第一部材は前記遊技台の前記背面と接触する位置から、前記遊技台の前記背面から離れた位置に移行するものであることを特徴とする請求項8に記載の遊技台保持装置。
【請求項10】
前記第一部材の先端には高摩擦係数を有するパッドが取り付けられており、前記パッドが前記遊技台の前記背面に接触するものであることを特徴とする請求項6に記載の遊技台保持装置。
【請求項11】
前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方と接する保持プレートをさらに備えており、
前記保持プレートは前記ベース板に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項12】
前記保持プレートは前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方の少なくとも一部と接するものであることを特徴とする請求項11に記載の遊技台保持装置。
【請求項13】
前記遊技台の上方において前記側面支持ユニットに隣接して配置され、前記遊技台の上面を支持する上面支持ユニットと、
前記側面支持ユニットと前記上面支持ユニットとを作動的に連結する第四リンク部材と、
を備え、
前記上面支持ユニットは、前記遊技台の上方において上下動可能であり、前記接触パッドが前記第一位置からに前記第二位置に回動すると、その回動動作が前記第四リンク部材を介して前記上面支持ユニットに伝達され、前記上面支持ユニットが上方に移動し、前記遊技台の上面から離れるものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技台保持装置。
【請求項14】
前記第四リンク部材は、前記上面支持ユニットに対して前記側面支持ユニットとは反対側の一端において回動可能に前記ベース部材に連結されており、
前記第四リンク部材は、その他端において、前記側面支持ユニットと回動可能に連結され、
前記第四リンク部材は、前記一端及び前記他端の間の一点において前記上面支持ユニットと回動可能に連結されていることを特徴とする請求項13に記載の遊技台保持装置。
【請求項15】
前記上面支持ユニットは、
前記ベース部材に対してスライド可能な押圧板と、
前記押圧板を前記ベース部材に対して下方に付勢する付勢部材と、
ストッパーと、
前記ストッパーに係合可能な係合部材と、
を備え、
前記係合部材が前記ストッパーに係合しているときには、前記押圧板は前記遊技台の上面の上方の位置に維持され、前記係合部材と前記ストッパーとの係合が解除されると、前記押圧板は前記付勢部材の弾性力によって下方に移動し、前記遊技台の上面に接するものであることを特徴とする請求項13または14に記載の遊技台保持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技台設置用枠にパチンコ遊技台、スロット遊技台その他の遊技台を保持するための遊技台保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店などの遊技台設置店には複数個の遊技台が所定のスペース内に配置されており、このような複数個の遊技台が固まって配置されている領域(または、そのスペース内のそれらの複数個の遊技台)は「島」と呼ばれる。遊技台設置店においては、島ごとに複数個の板材や柱材を長方形状に組み合わせた枠が構成されており、各遊技台は枠に固定された状態で横一列に配置される。
遊技台を解除可能に枠に固定する遊技台保持装置の一例として、特許文献1に記載された遊技台保持装置がある。
図27は特許文献1に記載された遊技台保持装置100を用いて枠に取り付けられた遊技台の正面図、図28図27に示した遊技台の左側面図、図29図27に示した遊技台を上方から見た時の平面図である。
図27に示すように、遊技台400は矩形状の枠体300の内側に嵌め込まれた状態で枠200に取り付けられている。
【0003】
枠200は、前後方向(図27の紙面と垂直な方向)に相互に平行に延びる2個の棒部材210と、各棒部材210のほぼ中心の位置から上方向に延びる2個の柱部材220(図28参照)と、各柱部材220の中心付近において2個の柱部材220を連結するテーブル230と、2個の柱部材220の各上端を連結する上側部材240と、から構成されている。
遊技台400が内部に嵌め込まれている枠体300は2個の柱部材220,テーブル230及び上側部材240に囲まれて形成されている矩形状の空間に嵌め込まれている。上側部材240と枠体300との間には所定のスペースが設けられており、遊技台保持装置100はこのスペース内に配置されている。
【0004】
図30及び図31は遊技台保持装置100の作動状態を示す部分的な縦断面図である。
図30及び図31に示すように、遊技台保持装置100は、断面がコの字型に形成され、下向きに開口する本体110と、カム112と、カム112に一体的に取り付けられたレバー114と、本体110に対して上下方向の移動が可能であるように本体110に取り付けられた可動部材120と、一端が本体110の内壁に、他端が可動部材120の上面にそれぞれ取り付けられた引張バネ123と、を備えている。
引張バネ123は可動部材120を本体110に近づける方向(図30及び図31の上方向)の弾性力を可動部材120に作用させている。
カム112は水平方向(図30及び図31の紙面と垂直な方向)に延びる軸113を中心として軸113の時計回り及び反時計回りの方向に90度の角度で回転可能であるように本体110の内部に取り付けられている。
【0005】
カム112は楕円を長径及び短径に沿って4分割した形状を有しており、短径がほぼ鉛直方向を向く位置(図30に示す位置)と長径がほぼ鉛直方向を向く位置(図31に示す位置)の各位置において固定可能であるように構成されている。
遊技台保持装置100は以下のように使用される。
先ず、遊技台保持装置100を上側部材240の下面に固定する。カム112は図30に示された位置にあるようにレバー114でカム112を回転させておく。
【0006】
次いで、遊技台400を枠体300の内部に嵌め込んだ後、枠体300を、テーブル230上に載せるようにして、2個の柱部材220,テーブル230及び上側部材240に囲まれて形成されている矩形状の空間に嵌め込む。
この後、レバー114を介してカム112を図30に示す位置から図31に示す位置まで時計回りの方向に回転させる。カム112が図30に示す位置から図31に示す位置に回転すると、可動部材120が引張バネ123の弾性力に抗して下方に押し下げられる。具体的には、カム112の短径と長径との差に応じて可動部材120は図30に示す位置から図31に示す位置まで下方に移動する。下方に移動した可動部材120は枠体300の上面に接し、枠体300を下方に押圧する。
【0007】
枠体300はテーブル230上に載せられているため、可動部材120が枠体300を下方に押圧すると、枠体300は可動部材120とテーブル230との間で上下に挟まれた状態になる。
このようにして、枠体300ひいては遊技台400は枠200に対して所定の位置に固定される。
枠体300を取り出すときには、レバー114を介してカム112を図31に示す位置から図30に示す位置まで反時計回りの方向に回転させる。これにより、可動部材120による枠体300の下方への押圧が解除されるので、枠体300ひいては遊技台400を取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007-7296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、図27乃至図31に示した従来の遊技台保持装置100には以下のような欠点があった。
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されている。このため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転するおそれは皆無ではなかった。
このため、レバー114を介してカム112を図30に示す位置から図31に示す位置まで時計回りの方向に回転させ、可動部材120を図31に示す位置まで下方に下降させたとしても、カム112を反時計回りの方向に回転させるような意図しない外力がカム112に作用すると、カム112が反時計回りの方向に回転し、可動部材120は引張バネ123の弾性力により上方に移動することになる。その結果、可動部材120による枠体300の下方への押圧は解除されるため、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては抑えられていない状態になり、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては極めて不安定な状態に陥る。
【0010】
また、遊技台400は枠体300の内部に収納されているだけの状態であり、遊技台保持装置100は遊技台400を直接的に固定しているものではない(遊技台保持装置100は可動部材120を介して枠体300の上面に外力を作用させているにすぎない)。このため、遊技台400そのものに何らかの外力が作用した場合、例えば、遊技台400の前面のドアを開閉する場合、あるいは、地震が起きたときや遊技客が遊技台400に接触して遊技台400が揺れたような場合には、遊技台400の下方部分が枠体300に対して前後方向にずれてしまうことがあり、このようなズレは遊技台保持装置100では防止することは不可能であった。
本発明は以上のような従来の遊技台保持装置100における問題点に鑑みてなされたものであり、カム(または、それに対応する部材)に外力が作用してもカムそれ自体は回転せず、レバー(または、それに対応する部材)を操作しない限りカムは回転しないこと、さらに、遊技台の下方部分にズレを防止することを可能にする遊技台保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的を達成するため、本発明は、遊技台(700)を当該遊技台の周囲に配置されている枠(810,820,830)に対して解除可能に保持する遊技台保持装置(500)であって、前記遊技台保持装置は、前記枠に固定されたベース部材(510)と、前記ベース部材に取り付けられ、前記遊技台の右側面及び左側面の何れか一方を支持する側面支持ユニット(520)と、前記枠に固定され、かつ、前記遊技台の背面に対向する支持面(561A)を有するベース板(561)に取り付けられ、前記遊技台(700)の背面(700C)を支持する背面支持ユニット(550)と、前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達する伝達部材(580)と、を備え、前記側面支持ユニットは前記遊技台の上方の一点(534)を中心として回動可能である接触パッド(533)を備えており、前記接触パッドは、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方(700A)に接触する第一位置と、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において回動可能であり、前記背面支持ユニットは、前記遊技台の前記背面と直交する面内において回動可能であり、前記接触パッドが前記第二位置から前記第一位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記背面支持ユニットは前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであることを特徴とする遊技台保持装置を提供する。
【0012】
前記側面支持ユニット(520)は、例えば、操作レバー(522)と、前記操作レバーと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、をさらに備え、前記接触パッドは前記リンク機構を介して前記第一位置と前記第二位置との間を回動するものであることが好ましい。
前記リンク機構は、例えば、前記ベース部材に対して直立しているベース板(521)と、第一リンク部材(523)と、第一部分(524A)と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分(524B)とを有する第二リンク部材(524)と、第三リンク部材(525)と、を備え、前記第一リンク部材は、その一端(527A)において回動可能に前記ベース板に、その他端(527B)において回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端(527C)において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端(527D)において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、前記接触パッドは前記第三リンク部材を介して前記第二リンク部材の前記第二部分の先端(527E)に回動可能に連結されていることが好ましい。
【0013】
例えば、前記側面支持ユニットは連結部材(532)をさらに備えており、前記連結部材は、一端において回動可能に前記ベース部材に連結されており、他端において前記接触パッドと結合しており、前記第三リンク部材はその一端には前記第三リンク部材の長さ方向に延びる長孔(525A)が形成されており、前記第二リンク部材の前記第二部分の前記先端は前記長孔を介して前記第三リンク部材に連結しており、前記第三リンク部材は他端において、前記連結部材の前記一端と前記他端との間において、前記連結部材と回動可能に連結していることが好ましい。
例えば、前記伝達部材は非伸縮性のワイヤー(580)からなり、前記伝達部材は、前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作に応じてその長さ方向に移動し、長さ方向に移動することによって前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達するものであることが好ましい。
【0014】
前記背面支持ユニット(550)は、例えば、鉛直方向に延び、前記支持面(561A)を有するベース板(561)と、前記ベース板の長さ方向における両端の間にある第一点(562A)を中心として前記ベース板と直交する面内において回動可能な第一部材(562)と、前記第一部材を取り囲む第二部材(563)であって、鉛直方向に延びる長孔(563A)を側壁に有する第二部材(563)と、前記長孔に沿ってスライド可能なスライド部材(564)と、を備え、前記スライド部材は、前記第一点と前記第一部材の一端との間において前記第一部材と接しており、前記スライド部材は前記伝達部材と連結されており、前記伝達部材がその長さ方向に移動すると、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドし、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドすると、前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであることが好ましい。
本遊技台保持装置は前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材(565)を備えることが好ましい。
【0015】
本遊技台保持装置は前記第一部材が前記遊技台の前記背面から離れた位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材(565A)を備えることが好ましい。
前記接触パッドがその第一位置からその第二位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記第一部材は前記遊技台の前記背面と接触する位置から、前記遊技台の前記背面から離れた位置に移行するものであることが好ましい。
前記第一部材の先端には高摩擦係数を有するパッド(562B)が取り付けられており、前記パッドが前記遊技台の前記背面に接触するものであることが好ましい。
本遊技台保持装置は前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方と接する保持プレート(900)をさらに備えており、前記保持プレートは前記ベース板(561)に取り付けられていることが好ましい。
前記保持プレート(900)は前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方の少なくとも一部と接するものであることが好ましい。
【0016】
本遊技台保持装置は、前記遊技台の上方において前記側面支持ユニット((520)に隣接して配置され、前記遊技台の上面(700B)を支持する上面支持ユニット(650)と、前記側面支持ユニットと前記上面支持ユニットとを作動的に連結する第四リンク部材(570)と、を備え、前記上面支持ユニットは、前記遊技台の上方において上下動可能であり、前記接触パッドが前記第一位置からに前記第二位置に回動すると、その回動動作が前記第四リンク部材を介して前記上面支持ユニットに伝達され、前記上面支持ユニットが上方に移動し、前記遊技台の上面から離れるものであることが好ましい。
前記第四リンク部材は、前記上面支持ユニットに対して前記側面支持ユニットとは反対側の一端(572A)において回動可能に前記ベース部材に連結されており、前記第四リンク部材は、その他端(527E)において、前記側面支持ユニットと回動可能に連結され、前記第四リンク部材は、前記一端及び前記他端の間の一点(572B)において前記上面支持ユニットと回動可能に連結されていることが好ましい。
【0017】
前記上面支持ユニットは、例えば、前記ベース部材に対してスライド可能な押圧板(660)と、前記押圧板を前記ベース部材に対して下方に付勢する付勢部材(553)と、ストッパー(554)と、前記ストッパーに係合可能な係合部材(556)と、を備え、前記係合部材が前記ストッパーに係合しているときには、前記押圧板は前記遊技台の上面の上方の位置に維持され、前記係合部材と前記ストッパーとの係合が解除されると、前記押圧板は前記付勢部材の弾性力によって下方に移動し、前記遊技台の上面に接するものであることが好ましい。
括弧内の参照符号は後述する実施形態との対応関係を示す目的のためにだけ使用されているものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【発明の効果】
【0018】
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されているため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転するおそれがあった。カム112が意図しない方向に回転すると、可動部材120による枠体300の下方への押圧は解除されるため、可動部材120は引張バネ123の弾性力により上方に移動する。この結果、枠体300ひいては遊技台400は上下方向においては抑えられていない状態になり、極めて不安定な状態に陥る。
これに対して、本発明係る遊技台保持装置においては、接触パッド(従来の遊技台保持装置100におけるカム112に対応する部材)は操作レバー(従来の遊技台保持装置100におけるレバー114に対応する部材)に直結してはおらず、リンク機構を介して操作レバーに作動的に連結している。
【0019】
このため、接触パッドを意図しない方向に動かすような外力が接触パッドに作用したとしても、その外力はリンク機構内に吸収されて操作レバーには到達しない。すなわち、接触パッドに外力が作用したとしても、その外力によって操作レバーが作動することはない。接触パッドは操作レバーがユーザーによって意図的に操作された場合にのみ作動する。
このように、本発明に係る遊技台保持装置においては、従来の遊技台保持装置100とは異なり、接触パッドに外力が作用しても接触パッドが意図しない方向に作動することはなく、ユーザーが意図的に操作レバーを操作しない限り接触パッドは作動しない。このため、本発明に係る遊技台保持装置によれば、遊技台を確実に保持することができる。
また、操作レバーと接触パッドとは第三リンク部材を介して作動的に連結されている。第三リンク部材の長さを調節することにより、操作レバーと接触パッドとの間の距離を任意の距離にすることができ、遊技台保持装置を設置するスペースに応じて操作レバー及び接触パッドの配置を決めることができる。
【0020】
さらに、接触パッドの第一位置から第二位置への移行は操作レバーの所定の方向への回動という単一の動作により実現することができ、遊技台に対する保持の解除を容易に行うことが可能である。
本発明に係る遊技台保持装置は遊技台の背面を支持する背面支持ユニットを備えており、遊技台が前後方向にずれることを防止している。この背面支持ユニットの動作は伝達部材を介して上面支持ユニットの接触パッドの動作と連動している。すなわち、接触パッドがその第二位置からその第一位置に回動すると、接触パッドの回動動作が伝達部材を介して背面支持ユニットに伝達され、背面支持ユニットは遊技台の背面に当接している位置に固定される。このように、側面支持ユニット(接触パッド)を作動させれば、それに連動して背面支持ユニットも作動し、接触パッドを回動させるという単一の動作によって遊技台の側面及び背面を同時に支持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】それぞれに本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置が取り付けられた複数個の遊技台を横方向に一列に配置した場合の遊技台を示す正面図である。
図2】遊技台を省略した場合の図1に対する背面図である。
図3】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置の斜視図(遊技台の正面側から見た図)である。
図4】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における側面支持ユニットの背面図(遊技台の背面側から見た図)である。
図5】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における側面支持ユニットの背面図(遊技台の背面側から見た図)である。
図6図6(A)は本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置におけるベース部材の斜視図、図6(B)はベース部材の側面図である。
図7】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における側面支持ユニットの部分的な背面図である。
【0022】
図8図7に示した側面支持ユニットの部分的な側面図である。
図9】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における接触パッドの平面図である。
図10図9に示した接触パッドを正面から見たときの図である。
図11】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における背面支持ユニットの斜視図である。
図12】本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置における背面支持ユニットの斜視図である。
図13図11及び図12に示した背面支持ユニットの正面図である。
図14図14(A)及び図14(B)は背面支持ユニットのそれぞれ斜視図及び正面図である。
図15】背面支持ユニットの変形例の斜視図である。
【0023】
図16図15に示した背面支持ユニットの正面図である。
図17図17(A)及び図17(B)は図15に示した背面支持ユニットのそれぞれ斜視図及び側面図である。
図18図15に示した背面支持ユニットを備える遊技台保持装置の斜視図である。
図19】背面支持ユニットの他の変形例の側面図である。
図20】本発明の第二の実施形態に係る遊技台保持装置の図3と同様の斜視図である。
図21】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置の部分的な背面図である。
図22】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置の部分的な背面図である。
図23】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置における取り付け板の正面図である。
【0024】
図24図24(A)乃至図24(D)は本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置におけるストッパーの作動を示す正面図及び側面図である。
図25図25(A)は本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置における上面支持ユニットの部分的な正面図、図25(B)は上面支持ユニットの部分的な側面図である。
図26】本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置における第四リンク部材の平面図である。
図27】従来の遊技台保持装置を用いて枠に取り付けられた遊技台の正面図である。
図28図27に示した遊技台の左側面図である。
図29図27に示した遊技台を上方から見た時の平面図である。
図30】従来の遊技台保持装置の作動状態を示す縦断面図である。
図31】従来の遊技台保持装置の作動状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第一の実施形態)
図1は横方向に一列に配置された複数個の遊技台700の正面図である。複数個の遊技台700の各々には本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置500が取り付けられている。図2は遊技台保持装置500の位置を明確にするために遊技台700を省略した場合の図1に対する背面図である。
横一列に配置された複数個の遊技台700の周囲には枠800が配置されている。枠800は、複数個の遊技台700の直下において遊技台700が並ぶ方向と同一の水平方向に延びる下部枠810と、下部枠810の下端から奥に向かって水平方向に延びる第二下部枠(図示せず)と、遊技台700の後方かつ上方において下部枠810と平行に水平方向に延びる上部枠(水平枠)830と、下部枠810及び第二下部枠と上部枠830との各両端において上下方向(鉛直方向)に延び、下部枠810及び第二下部枠と上部枠830とを結合している側部枠(垂直枠)820と、を備えている。
【0026】
各遊技台700に隣接して遊技媒体貸し出し機710が配置されている(遊技媒体貸し出し機710の機能を備えた遊技台としてスマートスロット機やスマートパチンコ機などがある。これらの遊技台に対しては遊技媒体貸し出し機710は配置されないが、本出願における遊技台700にはこのようなスマート機も含むものとする)。遊技台700の利用者が遊技媒体貸し出し機710に紙幣(またはカード)を投入すると、投入した紙幣の額に応じた数の遊技媒体(パチンコ玉やメダルなど)が払い出される。
各遊技台700は下部枠810上に載せられて保持されている。すなわち、遊技台700は下部枠810によってその下面を支持されている。
図1に示すように、各遊技台700の右側には遊技媒体貸し出し機710が隣接して配置され、遊技媒体貸し出し機710は側部枠820に接している。このように、各遊技台700は下部枠810に下面を支持され、遊技媒体貸し出し機710を介して側部枠820に右側面を支持されている。
【0027】
図3は本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置500の斜視図(遊技台700の正面側から見た図)である。遊技台保持装置500の構造を見やすくするため、図3においては、遊技台700は描かれていない。
図3に示すように、遊技台保持装置500は、上部枠830に固定されたベース部材510と、側面支持ユニット520と、背面支持ユニット550と、側面支持ユニット520と背面支持ユニット550とを作動的に連結する伝達部材としてのスティール製ワイヤー580と、から構成されている。
以下、ベース部材510、側面支持ユニット520、背面支持ユニット550及びワイヤー580の構造を説明する。
図4及び図5は側面支持ユニット520の背面図(遊技台700の背面側から見た図)である。
【0028】
図4及び図5に示すように、遊技台保持装置500は各遊技台700の上方に配置されており、遊技台700を上部枠830に対して解除可能に支持する機能を有している。
図6(A)はベース部材510の斜視図、図6(B)はベース部材510の側面図である。
ベース部材510は、水平方向に延びる水平面510Aと、水平面510Aの一端から水平面510Aと直交する方向(鉛直方向)に延びる鉛直面510Bと、鉛直面510Bに固定的に取り付けられたL字型アングル510C(図3参照)と、水平面510A及び鉛直面510Bの一端において水平面510A及び鉛直面510Bに結合された平面510Dと、を備えており、ベース部材510はネジその他の結合手段によりL字型アングル510Cを介して上部枠830に固定されている。
【0029】
図6(A)に示すように、水平面510Aには矩形状の開口511Aが形成されており、開口511Aの一方の側(図6(A)では左側)には4個の貫通孔511B、開口511Aの他方の側(図6(A)では右側)には2個の貫通孔511Cがそれぞれ形成されている。平面510Dには、ワイヤー580が通過する貫通孔511Dが形成されている。
図4及び図5に示すように、側面支持ユニット520は、ベース板521と、操作レバー522と、接触パッドユニット530と、操作レバー522と接触パッドユニット530とを作動的に連結するリンク機構とから構成されている。
【0030】
ベース板521は平板状の部材であり、ベース板521が鉛直面内に位置するように貫通孔511B(図6(A)参照)及びネジを用いてベース部材510の水平面510Aに固定的に取り付けられている。ベース部材510は鉛直面510B及びL字型アングル510Cを介して上部枠830に固定されているので、ベース板521もベース部材510を介して間接的に上部枠830に固定されていることになる。
図7は側面支持ユニット520の部分的な正面図、図8は側面支持ユニット520の部分的な側面図である。
図7に示すように、ベース板521には二つの貫通孔521A、521Bが形成されている。貫通孔521Aは貫通孔521Bより上方に、すなわち、遊技台700からより離れて位置しているとともに、貫通孔521Bは貫通孔521Aよりも右側に、すなわち、操作レバー522により近い位置に形成されている。
【0031】
操作レバー522は平板状の部材からなり、その一端(図7においては上端)に取っ手522Aが取り付けられている。操作レバー522には2個の貫通孔522B、522Cが形成されている。貫通孔522Bは貫通孔522Cより上方に、すなわち、遊技台700から上方により離れて位置している。
図4図5及び図7に示すように、リンク機構は、一対の第一リンク部材523と、一対の第二リンク部材524と、一対の第三リンク部材525と、から構成されている。
一対の第一リンク部材523の各々は同一形状の平板状の部材であり、各第一リンク部材523には2個の貫通孔523A、523Bが形成されている。図8に示すように、一対の第一リンク部材523はベース板521及び操作レバー522の両側にそれらを挟み込むようにしてそれぞれ回動可能に取り付けられている。
【0032】
ベース板521と第一リンク部材523とは、ベース板521の貫通孔521Aと第一リンク部材523の貫通孔523Aとに第一ピン527Aを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。さらに、第一リンク部材523と操作レバー522とは、第一リンク部材523の貫通孔523Bと操作レバー522の貫通孔522Bとに第二ピン527Bを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。
一対の第二リンク部材524の各々は同一形状の平板状の部材であり、図8に示すように、一対の第二リンク部材524はベース板521及び操作レバー522の両側にそれらを挟み込むようにしてそれぞれ回動可能に取り付けられている。
各第二リンク部材524はL字型をなしており、具体的には、一方向(図4においては水平方向)に延びる第一部分524Aと、第一部分524Aの先端(図4においては右端)から直角方向(図4においては下方向)に延びる第二部分524Bとから構成されている。第二部分524Bはベース部材510の水平面510Aに形成された開口511Aを介して水平面510Aの下方に突出している。
【0033】
第一部分524Aの先端(図7においては左端)には貫通孔524Cが形成され、他端(図7においては右端、すなわち、第一部分524Aと第二部分524Bとの交点)には貫通孔524Dが形成され、さらに、第二部分524Bの先端には貫通孔524Eが形成されている。
ベース板521と各第二リンク部材524とは、ベース板521の貫通孔521Bと各第二リンク部材524の貫通孔524Cとに第三ピン527Cを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。さらに、第二リンク部材524と操作レバー522とは、各第二リンク部材524の貫通孔524Dと操作レバー522の貫通孔522Cとに第四ピン527Dを通すことによって、相互に回動可能に連結されている。
さらに、各第二リンク部材524は貫通孔524Eに第五ピン527Eを通すことによって、第三リンク部材525と相互に回動可能に連結されている。
【0034】
接触パッドユニット530は、図4及び図5に示すように、U字型の取り付け板531と、連結部材532と、接触パッド533と、を備えている。
U字型の取り付け板531はその開口が上方を向くようにベース部材510の水平面510Aに固定的に取り付けられている。取り付け板531の両側壁には貫通孔531Aが同心に形成されている。
図9は接触パッド533の平面図である。
図9に示すように、連結部材532は縦断面がU字型をなしている。
接触パッド533は、図9に示すように、逆U字型の補強板533Aと、補強板533Aに取り付けられている滑り止め部材としてのゴムシート533Bと、補強板533Aを連結部材532の内壁に固定的に取り付ける棒部材533Cと、から構成されている。
図10は接触パッド533を含む側面支持ユニット520を遊技台700の方向から見たときの図である。
【0035】
図10に示すように、接触パッド533は長方形形状をなしており、その長さ方向の中心線(長辺と平行な中心線)533Xが水平方向Hに対して傾斜するように、連結部材532に対して取り付けられている。遊技台700の前後方向の長さ(奥行)が接触パッド533の長辺よりも小さい場合には、このように、接触パッド533は傾斜して取り付けられる。遊技台700の前後方向の長さ(奥行)が接触パッド533の長辺よりも大きい場合には、中心線533Xが水平方向Hと平行になるように接触パッド533を取り付けることも可能である。
連結部材532にはその一端(図4及び図5においては上端)付近に貫通孔532A,中央付近に貫通孔532Bが形成されている。連結部材532は貫通孔532A及び取り付け板531の貫通孔531Aにピン534を通すことにより取り付け板531に対して回動可能に取り付けられている。このため、連結部材532はピン534を中心として回動可能であり、これによって、接触パッド533は、遊技台700の左側面700Aに当接する第一位置(図4に示す位置)と、遊技台700の左側面700Aから離れ、左側面700Aとは当接していない第二位置(図5に示す位置)との間を回動可能である。なお、図4は接触パッド533が第一位置にある状態を示し、図5は接触パッド533が第二位置にある状態を示している。
【0036】
図4及び図5に示すように、第三リンク部材525は平板状の細長い部材からなり、一端(図4及び図5の左端)には第三リンク部材525の長さ方向に延びる長孔525A、他端(図4及び図5の右端)には貫通孔525Bがそれぞれ形成されている。
図7に示すように、第三リンク部材525は、長孔525A及び第二リンク部材524の貫通孔524Eに第五ピン527Eを通すことにより、第二リンク部材524に対して回動可能に、かつ、長孔525Aに沿ってスライド可能であるように連結されている。
図7に示されているように、第二リンク部材524は第五ピン527Eを介して第三リンク部材525と回動可能に連結されており、第五ピン527Eは第三リンク部材525の長孔525Aに沿ってスライド可能である。
【0037】
図11乃至図14は背面支持ユニット550の構造及び動作を示す図であり、具体的には、図11及び図12は背面支持ユニット550の斜視図、図13は正面図(第二部材563を省略したもの)、図14(A)及び図14(B)はそれぞれ背面支持ユニット550の斜視図及び側面図である。
図11に示すように、背面支持ユニット550は、遊技台700の背面700Cに対向する支持面561Aを有し、鉛直方向に延びるベース板561と、ベース板561の下端561C(図3参照)の付近にあり、かつ、ベース板561の支持面561Aから離れた一点を回動中心としてベース板561の支持面561Aと直交する面内において回動可能な第一部材562と、第一部材562を取り囲むボックス状の第二部材563(図14(A)参照)と、スライド部材564と、を備えている。
第一部材562は、第二部材563の両側壁に支持され、かつ、上記の回動中心を通るピン562Aに回動自在に支持されており、ピン562Aを中心として回動する。
【0038】
ベース板561はその上端561B及び下端561C(図3参照)においてそれぞれ上部枠830及び下部枠810に固定されており、ベース板561は鉛直方向に直立している。
図14(A)に示すように、第二部材563の両側壁には鉛直方向に延びる長孔563Aが形成されており、スライド部材564は長孔563Aに沿ってスライド可能であるように支持されている。
スライド部材564はピン562Aと第一部材562の一端562D(図11の上端)との間において第一部材562の裏面(遊技台700の背面700Cと対向している面が第一部材562の表面であり、裏面はその裏側の面、すなわち、図11において見えている面)と接しており、スライド部材564は第一部材562の裏面上をスライドする。
【0039】
図11に示すように、スライド部材564はワイヤー580の一端と連結されており、後述するようにワイヤー580がその長さ方向に移動すると、それに応じて、スライド部材564は長孔563Aに沿って第一部材562の裏面上をスライドする(スライド部材564は回転することなくスライドのみを行う)。スライド部材564がスライドすると、第一部材562はピン562Aを中心として回動する。
ワイヤー580の周囲にはバネ581が張り渡されており、バネ581はワイヤー580に固定されたネジ582とスライド部材564との間に嵌められている。バネ581は圧縮バネであり、スライド部材564に対してネジ582から離れる方向に弾性力を作用させている。
ベース板561の支持面561Aには開口561Dが形成されており、第一部材562は開口561Dを通って回動し、ベース板561の支持面561Aとは干渉しない。
【0040】
図13及び図15(B)に示すように、背面支持ユニット550はバネ565をさらに備えている。バネ565は一端においてベース板561の支持面561Aに、他端において第一部材562の先端(図13では下端)付近にそれぞれ取り付けられている。バネ565は引張バネであり、第一部材562が回動限界の位置、すなわち、図12に示す位置にとどまっているように第一部材562に弾性力を作用している。
図11に示すように、第一部材562の先端には高摩擦係数を有するパッド562Bが取り付けられており、第一部材562が回動限界の位置(図12に示す位置)にあるときにはパッド562Bが遊技台700の背面700Cに当接する。
パッド562Bとしては、例えば、自転車用のブレーキパッドなどが用いられる。
【0041】
伝達部材としてのワイヤー580はスティール製であるため伸縮しない(あるいは、伸縮率が無視できる程度に極めて小さい)。
ワイヤー580の一端は、図4及び図5に示すように、第二リンク部材524に取り付けられている第五ピン527Eに連結されており、ワイヤー580の他端は、図11に示すように、背面支持ユニット550のスライド部材564に連結されている。ワイヤー580は第五ピン527Eからベース部材510の貫通孔511Dを通過し、ベース板561に沿って配置され、スライド部材564に至っている。ワイヤー580は樹脂製の被覆材(図示せず)に覆われており、被覆材の内部においてはワイヤー580の長さ方向に移動可能である。被覆材は、例えば、ベース板561の適当な箇所においてベース板561に固定されており、ワイヤー580が蛇行しないようにしている。
【0042】
ワイヤー580は側面支持ユニット520の操作レバー522の動き(正確には、第二リンク部材524に取り付けられている第五ピン527Eの動き)に応じてワイヤー580の長さ方向において変位する。すなわち、ワイヤー580は第五ピン527Eに取り付けられているため、第五ピン527Eが変位すれば、ワイヤー580も第五ピン527Eとともに同一方向に同一水平長さだけ変位する。
図4に示すように、接触パッド533が第一位置にあるときの貫通孔511Dから第五ピン527Eまでの水平距離をLa、図5に示すように、接触パッド533が第二位置にあるときの貫通孔511Dから第五ピン527Eまでの水平距離をLbとする。
【0043】
接触パッド533が第二位置(図5)から第一位置(図4)に移行すると、それに伴い、第三リンク部材525は全体的に左方向に移行し、第五ピン527Eも同様に左方向に移行する。このため、LaはLbより短い(La<Lb)。
すなわち、接触パッド533が第二位置(図5)から第一位置(図4)に移行すると、それに伴い、ワイヤー580もその長さ方向において左方向に(Lb―La)の距離だけ変位する。
ワイヤー580がこのように変位すると、ワイヤー580の一端に連結されているスライド部材564はワイヤー580が第五ピン527Eから延びる方向(図11では下方向)にワイヤー580によって(Lb―La)の距離だけ変位させられる。スライド部材564が図11の下方向に移動すると、図12に示すように、スライド部材564は第一部材562の底面と接触するに至る。この状態においては、スライド部材564が第一部材562に対する障害物となり、第一部材562はピン562Aを中心として時計回りの方向に回動することが不可能になる。
【0044】
以上のように、第一部材562は、下降してきたスライド部材564によって、遊技台700の背面700Cと接する位置に固定された状態にあるため、遊技台700の背面700Cと当接している第一部材562は、遊技台700が後方向(第一部材562に向かう方向)にずれようとしても、遊技台700のずれを阻害する機能を発揮することになり、遊技台700の後方向へのずれを防止することができる。
接触パッド533が第一位置(図4)から第二位置(図5)に移行すると、第三リンク部材525は全体的に右方向に移行し、第五ピン527Eも同様に右方向に移行する。これにより、ワイヤー580もその長さ方向において右方向に(Lb―La)の距離だけ変位する。
ワイヤー580がこのように変位すると、ワイヤー580の一端に連結されているスライド部材564は逆方向(図12では上方向)にワイヤー580によって変位させられる。スライド部材564が図12の上方向に移動すると、第一部材562はスライド部材564との接触が解除され、ピン562Aを中心としてフリーに回動可能の状態になり、遊技台700の背面700Cを支持する機能は停止する。
【0045】
以上のように、接触パッド533がその第二位置(図5)からその第一位置(図4)に回動すると、接触パッド533の回動動作がワイヤー580を介して背面支持ユニット550に伝達されるため、スライド部材564が下降し、第一部材562と接触し、第一部材562がピン562Aを中心として回動することを阻止する。このため、第一部材562は遊技台700の背面700Cと当接している位置に固定され、遊技台700が後方向にずれようとしても、遊技台700のずれを防止する。また、接触パッド533がその第一位置からその第二位置に回動すると、第一部材562は遊技台700の背面700Cと当接している位置に固定された状態から解放される。
以上のような構造を有する遊技台保持装置500は以下のようにして用いられる。
【0046】
前述のように、接触パッド533は、遊技台700の左側面700Aに接触し、右方向に向かって遊技台700を押圧する第一位置(図4に示す位置)と、遊技台700の左側面700Aとは接触していない第二位置(図5に示す位置)との間において回動する。遊技台700を設置する前の段階では接触パッド533は第二位置に位置するように設定されている。
接触パッド533が第二位置にあるときには、図5に示すように、第一リンク部材523はほぼ水平方向(または、やや右下がり)になっており、第二リンク部材524の第一部分524Aはほぼ水平方向(または、やや右上がり)になっている。
さらに、接触パッド533が第二位置にあるときには、図5に示すように、第五ピン527Eは第三リンク部材525の長孔525Aの最も右に位置している。
【0047】
遊技台700を遊技台保持装置500の下方に設置した後、図5に示すように、操作レバー522(または取っ手522A)を反時計回りの方向Rに回転させることによって、接触パッド533を第二位置(図5)から第一位置(図4)に回動させる。
操作レバー522(または取っ手522A)を反時計回りの方向Rに回転させると、図4に示すように、取っ手522Aはほぼ直立状態となり、接触パッド533は第一リンク部材523、第二リンク部材524及び第三リンク部材525の作用により第二位置(図5)から第一位置(図4)に回動する。
接触パッド533が第一位置に移行すると、操作レバー522(または取っ手522A)に外力を加えない限り接触パッド533は動かない。第一位置にある接触パッド533は、たとえ接触パッド533に外力(特に、接触パッド533を第一位置から第二位置に向かって回動させようとする向きの外力)が作用しても、動く(回動する)ことはなく、操作レバー522(取っ手522A)を操作しない限り、第一位置に維持される。
【0048】
接触パッド533を第二位置から第一位置に回動させるときには、第一リンク部材523、第二リンク部材524及び第三リンク部材525は以下のように動作する。
第一リンク部材523は、第一ピン527A(貫通孔521A、523A)を中心として時計回りの方向に回動する。第一リンク部材523の回動とともに第二リンク部材524は第三ピン527C(貫通孔521B、524C)を中心として時計回りの方向に回動する。
図5に示すように、この状態においては、第二ピン527B(貫通孔522B、523B)は上下方向においては第一ピン527Aと第三ピン527Cとの間に位置し、さらに、第三ピン527Cよりも外側(接触パッド533に近い側)に位置している。
【0049】
第二リンク部材524が第三ピン527C(貫通孔521B、524C)を中心として時計回りの方向に回動することに伴って、図4に示すように、第五ピン527Eは第三リンク部材525の長孔525Aを左方向に長孔525Aの左端までスライドし、第三リンク部材525は相対的に左方向に移動する。この結果、図4に示すように、連結部材532はピン534(貫通孔531A、532A)を中心として時計回りの方向に回動し、接触パッド533は第二位置(図5)から第一位置(図4)に移行する。
第一リンク部材523、第二リンク部材524及び第三リンク部材525が以上のように作動する結果として、接触パッド533は第二位置から第一位置に移行する。接触パッド533が第一位置にあるときには、接触パッド533は遊技台700の左側面700Aに接するとともに、遊技台700をその右側面に向かって押圧する。これにより、遊技台700は右側面に接している遊技媒体貸し出し機710と接触パッド533との間に挟まれ、左右方向(水平方向)において安定的に保持されることが可能である。
【0050】
前述のように、接触パッド533をその第二位置から第一位置に回動させると、ワイヤー580の一端が取り付けられている第五ピン527Eが水平方向において変位するため、接触パッド533の回動の動作はワイヤー580のその長さ方向における移動に変換される。具体的には、ワイヤー580は(Lb―La)の長さの分だけ左方向(取り付け板531からにベース板521向かう方向)に引っ張られる。
この結果、ワイヤー580に取り付けられているスライド部材564がベース板561に沿って下方向に移動し、第一部材562の上端562Dとピン562Aとの間において第一部材562と接触する。このようにスライド部材564が第一部材562と接触すると、ピン562Aを中心とする第一部材562の回動がスライド部材564によって阻害されるため、第一部材562は遊技台700の背面700Cと当接する位置に固定され、遊技台700の後方向へのずれを防止する。
【0051】
接触パッド533を第一位置(図4)から第二位置(図5)に移行させる場合には、図4に示すように、操作レバー522(または取っ手522A)を時計回りの方向Sに回転させる。これにより、第一リンク部材523、第二リンク部材524及び第三リンク部材525は接触パッド533を第二位置(図5)から第一位置(図4)に回動させるときの動作とは逆の動作を行い、接触パッド533は第一位置(図4)から第二位置(図5)に回動する。これにより、接触パッド533による遊技台700の左側面700Aに対する保持状態が解除されるので、遊技台700を水平方向において取り出すことができる。
【0052】
接触パッド533が第一位置(図4)から第二位置(図5)に移行すると、前述のように、ワイヤー580もその長さ方向において右方向に(Lb―La)の距離だけ変位する。これにより、ワイヤー580の一端に連結されているスライド部材564は逆方向(図12では上方向)にワイヤー580によって変位させられる。スライド部材564が図12の上方向に移動すると、第一部材562はスライド部材564との接触が解除されるため、第一部材562が遊技台700の背面700Cと当接する位置に固定されている状態が解除され、背面支持ユニット550による遊技台700の背面700Cの支持は解除される。
本実施形態に係る遊技台保持装置500によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態に係る遊技台保持装置500においては、接触パッド533は操作レバー522(または取っ手522A)には直結してはおらず、リンク機構(第一リンク部材523、第二リンク部材524及び第三リンク部材525)を介して操作レバー522に作動的に、かつ、間接的に連結している。
【0053】
このため、接触パッド533を第一位置(図4)から第二位置(図5)に回動させる方向に動かすような外力が接触パッド533に作用したとしても、その外力はリンク機構に阻害されて操作レバー522(または取っ手522A)には到達せず、操作レバー522(または取っ手522A)を動かすことはない。
このように、接触パッド533に外力が作用したとしても、その外力によって操作レバー522が作動することはない。接触パッド533はユーザーによって操作レバー522(または取っ手522A)が意図的に操作された場合にのみ作動する。すなわち、接触パッド533の第一位置(図4)から第二位置(図5)への移行はユーザーのみが行えるものであり、ユーザーが意図することなく、接触パッド533の第一位置(図4)から第二位置(図5)へ移行することは起こらない。
【0054】
従来の遊技台保持装置100においては、カム112はレバー114と直結されているため、たとえレバー114を操作しなくても、すなわち、レバー114に外力が作用しなくても、何らかの原因によりカム112それ自体に外力が作用すると、カム112が意図しない方向に回転し、可動部材120が上方に移動してしまうことがあった。
本実施形態に係る遊技台保持装置500は従来の遊技台保持装置100におけるこのような問題点を解決することができる。本実施形態に係る遊技台保持装置500においては、従来の遊技台保持装置100とは異なり、接触パッド533に外力が作用しても接触パッド533が意図しない方向(第一位置から第二位置に向かう方向)に回動することはなく、操作レバー522(取っ手522A)を操作しない限り接触パッド533は第一位置から第二位置に回動しない。このため、本実施形態に係る遊技台保持装置500によれば、遊技台700を確実に保持することができる。
【0055】
さらに、接触パッド533を第二位置から第一位置に回動させると、接触パッド533の回動に伴ってスライド部材564が下方向に移動し第一部材562と接触した状態になるため、第一部材562は遊技台700の背面700Cと当接している位置に固定された状態になる。これにより、遊技台700の下方部分が後方向にずれようとしても、第一部材562に阻害されることになり、遊技台700の後方向へのズレを防止することができる。
このように、操作レバー522(取っ手522A)を回動させるという単一の動作を実行することにより、遊技台700の左側面700A及び背面700Cを同時に支持することが可能であり、遊技台700の左右方向のずれ及び後方向へのずれを防止することが可能である。
また、操作レバー522(取っ手522A)と接触パッドユニット530とは第三リンク部材525を介して作動的に連結されている。第三リンク部材525の長さを調節することにより、操作レバー522(取っ手522A)と接触パッドユニット530との間の距離を任意の距離にすることができ、遊技台保持装置500を設置するスペースに応じて操作レバー522(取っ手522A)及び接触パッドユニット530の配置を決めることができる。
【0056】
さらに、接触パッド533の第一位置から第二位置への移行は、背面支持ユニット550の第一部材562が遊技台700の背面700Cと当接している位置に固定されている状態の解除を伴うため、操作レバー522(取っ手522A)の時計回りの方向Sへの回動という単一の動作によって、遊技台700の左右方向及び後方向に対する支持の解除を容易に行うことが可能である。
本実施形態に係る遊技台保持装置500は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
第一の実施形態に係る遊技台保持装置500においては、接触パッド533は棒部材533Cを介して連結部材532に対して固定的に取り付けられているため、接触パッド533の交換、遊技台700の左側面700Aと接触するゴムシート533Bと連結部材532との間の距離の調節を行うことは不可能である。
【0057】
例えば、棒部材533Cを雄ネジとして形成し、この雄ネジを連結部材532の外側表面においてナット(例えば、ダブルナット)で締めることによって、接触パッド533を取り外すことが可能になり、接触パッド533を交換することができる。
さらに、雄ネジが連結部材532の外側に出る長さを調節することにより、ゴムシート533Bと連結部材532との間の距離を所望の距離にすることもできる。
本実施形態における伝達部材としてのワイヤー580はスティール製として構成されているが、非伸縮性の素材であれば、いかなる素材でもワイヤー580の素材として使用可能である。
第一部材562の先端に取り付けられているパッド562Bは遊技台700の背面700Cに対して傾斜した状態で背面700Cに当接する。パッド562Bは直方体形状をなしているため(図11乃至図13参照)、パッド562Bが遊技台700の背面700Cに当接するときに、パッド562Bの表面の全てではなく一部のみが背面700Cに当接する。
【0058】
この状況を改善するため、パッド562Bの表面を傾斜面として形成し、パッド562Bが遊技台700の背面700Cに当接するときに、パッド562Bの全表面を背面700Cに当接させることが可能である。
本実施形態に係る遊技台保持装置500においては、バネ565は引張バネとして構成されているが、バネ565に代えて、圧縮バネからなるバネ565Aを用いることも可能である。
図15はバネ565Aを用いた場合の背面支持ユニット550の斜視図(第二部材563を省略したもの)、図16は同正面図、図17(A)は図15と同様の背面支持ユニット550の斜視図(第二部材563を図示したもの)、図17(B)は同側面図、図18は遊技台保持装置500の図3と同様の全体の斜視図である。
【0059】
圧縮バネからなるバネ565Aを用いると、図15に示すように、第一部材562は遊技台700の背面700Cと当接していない位置、あるいは、遊技台700の背面700Cから離れた位置にあるようにバネ565Aによって付勢される。
接触パッド533の第二位置から第一位置への回動に伴ってスライド部材564が下方向に移動すると、第一部材562はバネ565Aの付勢力に抗してピン562Aを中心として反時計回りの方向に回動し、遊技台700の背面700Cと当接している位置に固定される(図12に示した状態)。これにより、遊技台700が後方向にずれることが防止される。
接触パッド533の第一位置から第二位置への回動に伴ってスライド部材564が上方向に移動すると、第一部材562はバネ565Aの付勢力によってピン562Aを中心として時計回りの方向に回動し、当初の位置(図15に示す位置)に復帰する。
【0060】
このように、バネ565に代えてバネ565Aを用いれば、遊技台700の背面700Cと当接していない場合のバネ565Aの位置が同様の場合のバネ565の位置と異なるが、バネ565を使用する場合と同様の機能を発揮させることが可能である。
バネ565の取り付け位置は図15(B)に示した位置には限定されない。
図19はバネ565の他の取り付け位置を示す部分的な側面図である。
図19に示すように、バネ565の一端を第一部材562の上端562Dの付近(正確には、第一部材562の上端562Dとピン562Aとの間)に、他端を第二部材563の内壁(ベース板561の支持面561Aと平行な壁の内側表面)にそれぞれ取り付けることも可能である。バネ565は、図19に示す位置に取り付けても、図15(B)に示した位置に取り付けた場合と同様の機能を奏する。
【0061】
(第二の実施形態)
図20は本発明の第二の実施形態に係る遊技台保持装置590の斜視図である。
第二の実施形態に係る遊技台保持装置590は、第一の実施形態に係る遊技台保持装置500と比較して、保持用プレート900を追加的に備えている。
保持用プレート900は、第一プレート910と、第二プレート920と、から構成されている。
第一プレート910は高剛性の板材(例えば、鋼板など)からなり、鉛直面をなす第一部分911と、第一部分911の水平方向に延びる直線状の上縁において第一部分911に対して直角に曲がっている第二部分912と、第一部分911の鉛直方向に延びる直線状の側縁において第一部分911に対して直角に曲がっている第三部分913と、第一部分911の内側面(図20に見えている表面)上に張り付けられている滑り止め用シート914と、から構成されている。
【0062】
第三部分913には複数個の貫通孔913Aが形成されており、第一プレート910は、これらの貫通孔913Aに通されたネジを介して、ベース板561に固定されており、第一部分911はベース板561の支持面561Aに対して直交する面内にある。
第二プレート920は、図20に示すように、第一プレート910と上下対称の形状をなしている。第二プレート920は、第一プレート910と同様な第一部分921と第二部分922と第三部分923と滑り止め用シート924と、から構成されている。
第二プレート920は、第一プレート910と同様に、ベース板561の支持面561Aの開口561Dと干渉しないように第三部分923を介してベース板561に固定されている。
【0063】
第一プレート910及び第二プレート920はそれぞれベース板561に固定されていることにより、遊技台700に対して壁として機能するものであり、各遊技台700はその右側面において第一プレート910及び第二プレート920に接するように配置される。第一プレート910及び第二プレート920にはそれぞれ滑り止め用シート914、924が張り付けられているため、右側面において滑り止め用シート914、924と接している遊技台700が前後方向に滑って遊技台700の取り付け位置がずれることを防止することができる。
本実施形態においては、保持用プレート900は二つのプレート910,920から構成されているが、保持用プレート900を構成するプレートの数は2には限定されない。第一プレート910と第二プレート920との間に第一プレート910または第二プレート920と同様の他のプレートを配置してもよく、あるいは、第一プレート910をベース板561の全長にわたる1個のプレートとして形成することも可能である。
【0064】
(第三の実施形態)
図21及び図22は本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置600の背面図である。図21は接触パッドユニット530の接触パッド533が第一位置にあるときの背面図、図22は接触パッド533が第二位置にあるときの背面図である。
本実施形態に係る遊技台保持装置600は、第一の実施形態に係る遊技台保持装置500と比較して、第四リンク部材570と上面支持ユニット650とを追加的に備えている。この点を除いて、本実施形態に係る遊技台保持装置600は第一の実施形態に係る遊技台保持装置500と同一の構造を有している。なお、図21及び図22には、図が煩雑になることを防ぐために、ワイヤー580及び背面支持ユニット550は図示していない。
【0065】
上面支持ユニット650は遊技台700の上方において上下動するように構成されており、遊技台700の上面700B上に下降し、遊技台700を上方から下方に向かって押圧することにより遊技台700を支持するものである。後述するように、第四リンク部材570は側面支持ユニット520と上面支持ユニット650とを作動的に連結するものであり、側面支持ユニット520の操作レバー522が第一位置(図4)から第二位置(図5)に回動すると、その回動動作を上面支持ユニット650に伝達し、上面支持ユニット650を遊技台700の上面700B上から上昇させる機能を有している。
上面支持ユニット650は、図21及び図22に示すように、平板状の一対の取り付け板551と、ベース部材510に対して上下方向にスライド可能に配置されている一対の基板552と、基板552をベース部材510の水平面510Aに対して下方向(ベース部材510の水平面510Aから離れる方向)に付勢する付勢部材としての複数個のバネ553と、一対の基板552の間に固定的に取り付けられたピン556(図24(B)参照)と、ピン556に対して係合解除可能に係合するストッパー554と、ストッパー554がピン556に係合する方向にストッパー554を付勢する第二付勢部材としてのバネ555と、基板552の底面に固定された押圧板660と、4個の円柱状の棒部材670と、を備えている。
【0066】
図23は取り付け板551の正面図、図24(A)乃至図24(D)はストッパー554の作動を示す正面図及び側面図である。
図21及び図22に示すように、一対の取り付け板551の各々はその面が鉛直面内にあるようにベース部材510の水平面510A上に固定的に取り付けられている。一対の取り付け板551は図21の紙面と直交する方向において相互に間隔を開けて相互に対向している。
図23に示すように、一対の取り付け板551の各々には、中央の鉛直中心線上における貫通孔551Aと、貫通孔551Aの下方において長孔551Bと、貫通孔551Aより上方かつ右側において貫通孔551Cと、が形成されている。長孔551Bは鉛直方向に延びる長さを有している。
一対の取り付け板551は対向して配置され、その間にストッパー554が配置されている(図24(B)及び図24(D)参照)。
図24(A)に示すように、一対の基板552の各々は、鉛直方向に延びる平板部分552Aと、平板部分552Aの下端から水平方向に延びるフランジ部分552Bと、を備えている。
【0067】
基板552はベース部材510の水平面510Aに形成された開口(図示せず)を介してベース部材510の水平面510Aの上方に突出している。
一対の基板552の各平板部分552Aにはその鉛直中心線上に貫通孔552Cと、その下方に長孔552Dと、が形成されている。長孔552Dは鉛直方向に延びる長さを有している。
図24(B)に示すように、一対の基板552の各平板部分552Aは相互に間隔を開けて相互に対向しており、各貫通孔552Cにピン556を通すことにより、相互に固定的に取り付けられている。
押圧板660は一対の基板552の各フランジ部分552Bの底面に固定されている。このため、押圧板660は一対の基板552と一体的に上下動を行う。
図21図22及び図24に示すように、ストッパー554はJ字型をなしている。先端がフックを形成しており、図24(A)に示すように、ストッパー554のフック形状の先端はピン556に係合可能である。
【0068】
ストッパー554には貫通孔554Aが形成されており、この貫通孔554Aと取り付け板551の貫通孔551Aにピン(図示せず)を通すことによりストッパー554は貫通孔554A、551Aを中心として回動可能である。ストッパー554は貫通孔554A、551Aを中心として回動することにより、ピン556に係合する位置(図24(A)及び図24(B)に示す位置)と、ピン556との係合が解除される位置(図24(C)及び図24(D)に示す位置)とを取ることができる。
ストッパー554には貫通孔554Aから基端(フック形状の先端とは反対側端部)に近い位置に貫通孔554Bが形成されている。この貫通孔554Bと取り付け板551の貫通孔551Cとの間にバネ555が掛けられている。バネ555は引張力をストッパー554に作用させる。このため、ストッパー554には貫通孔554Aを中心として時計回りの方向の引張力が作用し、この引張力により、反対方向の外力が作用しない限り、ストッパー554はピン556に係合している。
【0069】
図25(A)は上面支持ユニット650の部分的な正面図、図25(B)は図25(A)に対する部分的な側面図である。
図25(B)に示すように、押圧板660はL字型のアングルからなり、水平面660Aと、水平面660Aの一端から鉛直方向に上方に延びる鉛直面660Bと、からなる。
上面支持ユニット650の基板552はその底面を介して、押圧板660の水平面660Aの中央において、水平面660A上に固定的に取り付けられている。
押圧板660の鉛直面660Bの長さ方向の両端付近の各々には、鉛直方向に延びる長孔660Cが形成されている。図21及び図22に示すように、各長孔660Cには、ベース部材510の鉛直面510Bに固定的に取り付けられたピン660Dが嵌め込まれている(図25(B)参照)。このため、押圧板660はベース部材510の鉛直面510B上を鉛直方向にスライド可能である。押圧板660が最も下方の位置までスライドしたときには、図21に示すように、押圧板660の水平面660Aは遊技台700の上面700Bに当接する。
【0070】
4個の棒部材670は基板552の両側において押圧板660上に直立して固定されており、ベース部材510の水平面510Aに形成された4個の貫通孔(図示せず)を通ってベース部材510の水平面510Aの上方に突出している。
各バネ553は、各棒部材670の周囲に配置された状態においてベース部材510の水平面510Aと押圧板660の水平面660Aとの間に挟み込まれている。ベース部材510は上部枠830に固定されているので、各バネ553は押圧板660を下方に押す付勢力を押圧板660に作用させている。
図26は第四リンク部材570の平面図である。
第四リンク部材570は直線状の細長い平板状の部材であり、その一端(図26の右端)は三角形状に形成されている。第四リンク部材570には、一端(図26の右端)において長孔570A、中央よりも他端(図26の左端)側に貫通孔570B、他端には貫通孔570Cがそれぞれ形成されている。
【0071】
長孔570Aの長さ方向の中心線は第四リンク部材570の長さ方向に対して傾斜している。
図21及び図22に示すように、ベース部材510の左端(接触パッドユニット530が配置されている端部とは反対側の端部)には、鉛直面内に位置する面を有する取り付け板571が取り付けられており、取り付け板571には貫通孔(図示せず)が形成されている。第四リンク部材570は、貫通孔570C及び取り付け板571の貫通孔にピン572Aを通すことにより、取り付け板571に対してピン572A(貫通孔570C)を中心として回動可能に連結されている。
第四リンク部材570は、貫通孔570B及び基板552の長孔552Dにピン572Bを通すことにより、基板552に対して、長孔552D内をピン572Bがスライド可能であるように、連結されている。
【0072】
さらに、第四リンク部材570は、長孔570A及び第二リンク部材524の貫通孔524Eに第五ピン527Eを通すことにより、第二リンク部材524に対して、長孔570A内を第五ピン527Eがスライド可能であるように、連結されている。第五ピン527Eは第二リンク部材524、第三リンク部材525及び第四リンク部材570を相互に回動可能に連結している。
以上のような構造を有する遊技台保持装置600は以下のようにして用いられる。
遊技台700を設置する前の段階においては、接触パッド533は第二位置(図22)に位置するように設定されているとともに、上面支持ユニット650のストッパー554はピン556に係合するように位置している。
【0073】
遊技台700を遊技台保持装置600の下方に設置した後、図22に示すように、操作レバー522(取っ手522A)を反時計回りの方向Rに回転させることによって、接触パッド533は第二位置(図22)から第一位置(図21)に移行し、遊技台700の左側面700Aに当接し、遊技台700の左側面700Aを支持する。
それと同時に、前述のように、ワイヤー580の伝達機能によって、側面支持ユニット520の第一部材562は遊技台700の背面700Cに当接する位置に固定される。このように、第一部材562が遊技台700の背面700Cを支持する体勢に移行することによって、遊技台700が後方向にずれることを防止する。
次いで、図24(A)に示すように、ストッパー554をバネ555の付勢力に逆らって貫通孔554Aの回りに反時計回りの方向に回動させることにより、図24(C)に示すように、ストッパー554の先端とピン566との係合が解除される。ピン566が固定されている基板552はバネ553によって下方向に付勢されているため、ストッパー554の先端とピン566との係合が解除されると、基板552はバネ553の付勢力を受けて下方向にスライドする。
【0074】
これにより、基板552に固定されている押圧板660が遊技台700の上面700B上に当接し、遊技台700を下方に押圧することによって、遊技台700を上下方向において支持する。
側面支持ユニット520による遊技台700の左側面700Aの支持を解除する場合には、図21に示すように、操作レバー522(取っ手522A)を時計回りの方向Sに回転させる。これにより、接触パッド533は第二位置(図22)に移行するとともに、上面支持ユニット650は図22に示す状態に自動的に移行する。すなわち、操作レバー522(取っ手522A)を時計回りの方向Sに回転させると、第四リンク部材570がピン572Aを中心として反時計回りの方向に回動するため、基板552ひいてはピン556が上方向にスライドする。ピン556は、バネ555の付勢力に抗してストッパー554を貫通孔551A,554Aを中心として反時計回りの方向に回動させ、再びストッパー554のフック形状の先端と係合するに至る。
このように、接触パッド533を第一位置(図21)から第二位置(図22)へ移行させることにより、上面支持ユニット650による遊技台700の上面700Bの支持をも自動的に解除することができる。
【0075】
さらに、接触パッド533を第一位置(図21)から第二位置(図22)へ移行させることにより、背面支持ユニット550の第一部材562は、ワイヤー580の伝達機能によって、遊技台700の背面700Cと当接する位置に固定されている状態から解除される。
このように、側面支持ユニット520による遊技台700の左側面700Aの支持の解除、上面支持ユニット650による遊技台700の上面700Bの支持の解除及び背面支持ユニット550による遊技台700の背面700Cの支持の解除は操作レバー522(取っ手522A)の時計回りの方向Sへの回動という単一の動作により実現することができる。
本実施形態に係る遊技台保持装置600によれば、第一の実施形態に係る遊技台保持装置500による効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
【0076】
上述のように、遊技台保持装置600においては、ストッパー554を貫通孔551A,554Aを中心として反時計回りの方向に回動させることによりストッパー554とピン556との係合が解除され、押圧板660はバネ553の付勢力によって下降し、遊技台700の上面700Bに接触し、遊技台700を下方に押圧する。すなわち、上面支持ユニット650が作動する。
このように、本実施形態に係る遊技台保持装置600によれば、側面支持ユニット520と上面支持ユニット650とが作動することによって、遊技台700の左側面700Aと上面700Bとを同時に支持することが可能である。
上面支持ユニット650による遊技台700の下方への押圧は接触パッド533を第一位置(図21)から第二位置(図22)へ回動させる(図21のS方向に回動させる)ことにより自動的に解除される。ストッパー554を回動させてピン556に係合させることは必要ではない。単に、接触パッド533を第一位置から第二位置へ回動させることにより、第四リンク部材570の作用によってストッパー554はピン556に自動的に係合する。
【0077】
このように、接触パッド533を第一位置(図21)から第二位置(図22)へ回動させる単一の動作により、側面支持ユニット520、上面支持ユニット650及び背面支持ユニット550の遊技台700に対する支持を一度に解除することが可能である。
【符号の説明】
【0078】
500 本発明の第一の実施形態に係る遊技台保持装置
510 ベース部材
520 側面支持ユニット
530 接触パッドユニット
523 第一リンク部材
524 第二リンク部材
525 第三リンク部材
550 背面支持ユニット
600 本発明の第二の実施形態に係る遊技台保持装置
590 本発明の第三の実施形態に係る遊技台保持装置
570 第四リンク部材
650 上面支持ユニット
700 遊技台
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
【手続補正書】
【提出日】2022-09-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台を当該遊技台の周囲に配置されている枠に対して解除可能に保持する遊技台保持装置であって、
前記遊技台保持装置は、
前記枠に固定されたベース部材と、
前記ベース部材に取り付けられ、前記遊技台の右側面及び左側面の何れか一方を支持する側面支持ユニットと、
前記枠に固定され、かつ、前記遊技台の背面に対向する支持面を有するベース板に取り付けられ、前記遊技台の背面を支持する背面支持ユニットと、
前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達する伝達部材と、
を備え、
前記側面支持ユニットは前記遊技台の上方の一点を中心として回動可能である接触パッドを備えており、
前記接触パッドは、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方に接触する第一位置と、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において回動可能であり、
前記背面支持ユニットは、前記遊技台の前記背面と直交する面内において回動可能であり、
前記接触パッドが前記第二位置から前記第一位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記背面支持ユニットは前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであり、
前記側面支持ユニットは、
操作レバーと、
前記操作レバーと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、
をさらに備え、
前記接触パッドは前記リンク機構を介して前記第一位置と前記第二位置との間を回動するものであることを特徴とする遊技台保持装置。
【請求項2】
前記リンク機構は、
前記ベース部材に対して直立しているベース板と、
第一リンク部材と、
第一部分と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分とを有する第二リンク部材と、
第三リンク部材と、
を備え、
前記第一リンク部材は、その一端において回動可能に前記ベース板に、その他端において回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、
前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、
前記接触パッドは前記第三リンク部材を介して前記第二リンク部材の前記第二部分の先端に回動可能に連結されていることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項3】
前記側面支持ユニットは連結部材をさらに備えており、
前記連結部材は、一端において回動可能に前記ベース部材に連結されており、他端において前記接触パッドと結合しており、
前記第三リンク部材はその一端には前記第三リンク部材の長さ方向に延びる長孔が形成されており、
前記第二リンク部材の前記第二部分の前記先端は前記長孔を介して前記第三リンク部材に連結しており、
前記第三リンク部材は他端において、前記連結部材の前記一端と前記他端との間において、前記連結部材と回動可能に連結していることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項4】
前記伝達部材は非伸縮性のワイヤーからなり、
前記伝達部材は、前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作に応じてその長さ方向に移動し、長さ方向に移動することによって前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達するものであることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項5】
前記背面支持ユニットは、
鉛直方向に延び、前記支持面を有するベース板と、
前記ベース板の長さ方向における両端の間にある第一点を中心として前記ベース板と直交する面内において回動可能な第一部材と、
前記第一部材を取り囲む第二部材であって、鉛直方向に延びる長孔を側壁に有する第二部材と、
前記長孔に沿ってスライド可能なスライド部材と、
を備え、
前記スライド部材は、前記第一点と前記第一部材の一端との間において前記第一部材と接しており、
前記スライド部材は前記伝達部材と連結されており、前記伝達部材がその長さ方向に移動すると、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドし、前記スライド部材が前記長孔に沿ってスライドすると、前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項6】
前記第一部材が前記遊技台の前記背面と接触する位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材を備えることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項7】
前記第一部材が前記遊技台の前記背面から離れた位置にあるように前記第一部材を付勢する弾性部材を備えることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項8】
前記接触パッドがその第一位置からその第二位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記第一部材は前記遊技台の前記背面と接触する位置から、前記遊技台の前記背面から離れた位置に移行するものであることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項9】
前記第一部材の先端には高摩擦係数を有するパッドが取り付けられており、前記パッドが前記遊技台の前記背面に接触するものであることを特徴とする請求項に記載の遊技台保持装置。
【請求項10】
前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方と接する保持プレートをさらに備えており、
前記保持プレートは前記ベース板に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の遊技台保持装置。
【請求項11】
前記保持プレートは前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか他方の少なくとも一部と接するものであることを特徴とする請求項10に記載の遊技台保持装置。
【請求項12】
前記遊技台の上方において前記側面支持ユニットに隣接して配置され、前記遊技台の上面を支持する上面支持ユニットと、
前記側面支持ユニットと前記上面支持ユニットとを作動的に連結する第四リンク部材と、
を備え、
前記上面支持ユニットは、前記遊技台の上方において上下動可能であり、前記接触パッドが前記第一位置からに前記第二位置に回動すると、その回動動作が前記第四リンク部材を介して前記上面支持ユニットに伝達され、前記上面支持ユニットが上方に移動し、前記遊技台の上面から離れるものであることを特徴とする請求項1に記載の遊技台保持装置。
【請求項13】
前記第四リンク部材は、前記上面支持ユニットに対して前記側面支持ユニットとは反対側の一端において回動可能に前記ベース部材に連結されており、
前記第四リンク部材は、その他端において、前記側面支持ユニットと回動可能に連結され、
前記第四リンク部材は、前記一端及び前記他端の間の一点において前記上面支持ユニットと回動可能に連結されていることを特徴とする請求項12に記載の遊技台保持装置。
【請求項14】
前記上面支持ユニットは、
前記ベース部材に対してスライド可能な押圧板と、
前記押圧板を前記ベース部材に対して下方に付勢する付勢部材と、
ストッパーと、
前記ストッパーに係合可能な係合部材と、
を備え、
前記係合部材が前記ストッパーに係合しているときには、前記押圧板は前記遊技台の上面の上方の位置に維持され、前記係合部材と前記ストッパーとの係合が解除されると、前記押圧板は前記付勢部材の弾性力によって下方に移動し、前記遊技台の上面に接するものであることを特徴とする請求項12または13に記載の遊技台保持装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
この目的を達成するため、本発明は、遊技台(700)を当該遊技台の周囲に配置されている枠(810,820,830)に対して解除可能に保持する遊技台保持装置(500)であって、前記遊技台保持装置は、前記枠に固定されたベース部材(510)と、前記ベース部材に取り付けられ、前記遊技台の右側面及び左側面の何れか一方を支持する側面支持ユニット(520)と、前記枠に固定され、かつ、前記遊技台の背面に対向する支持面(561A)を有するベース板(561)に取り付けられ、前記遊技台(700)の背面(700C)を支持する背面支持ユニット(550)と、前記側面支持ユニットが作動したときに前記側面支持ユニットの動作を前記背面支持ユニットに伝達する伝達部材(580)と、を備え、前記側面支持ユニットは前記遊技台の上方の一点(534)を中心として回動可能である接触パッド(533)を備えており、前記接触パッドは、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方(700A)に接触する第一位置と、前記遊技台の前記右側面及び左側面の何れか一方とは接触していない第二位置との間において回動可能であり、前記背面支持ユニットは、前記遊技台の前記背面と直交する面内において回動可能であり、前記接触パッドが前記第二位置から前記第一位置に回動すると、前記接触パッドの回動動作が前記伝達部材を介して前記背面支持ユニットに伝達され、前記背面支持ユニットは前記遊技台の前記背面と接触する位置に固定されるものであり、前記側面支持ユニット(520)は、操作レバー(522)と、前記操作レバーと前記接触パッドとを作動的に連結するリンク機構と、をさらに備え、前記接触パッドは前記リンク機構を介して前記第一位置と前記第二位置との間を回動するものであることを特徴とする遊技台保持装置を提供する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
記リンク機構は、例えば、前記ベース部材に対して直立しているベース板(521)と、第一リンク部材(523)と、第一部分(524A)と、前記第一部分の先端から直角方向に延びる第二部分(524B)とを有する第二リンク部材(524)と、第三リンク部材(525)と、を備え、前記第一リンク部材は、その一端(527A)において回動可能に前記ベース板に、その他端(527B)において回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、前記第二リンク部材は、前記第一部分の一端(527C)において前記第一リンク部材の前記一端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記ベース板に、前記第一部分の他端(527D)において前記第一リンク部材の前記他端より前記遊技台に近い位置で回動可能に前記操作レバーにそれぞれ連結されており、前記接触パッドは前記第三リンク部材を介して前記第二リンク部材の前記第二部分の先端(527E)に回動可能に連結されていることが好ましい。