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  • 特開-ワイヤレスエネルギ伝送 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155886
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ワイヤレスエネルギ伝送
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/12 20160101AFI20241024BHJP
   H02J 50/80 20160101ALI20241024BHJP
【FI】
H02J50/12
H02J50/80
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024068329
(22)【出願日】2024-04-19
(31)【優先権主張番号】23168841
(32)【優先日】2023-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(31)【優先権主張番号】23189230
(32)【優先日】2023-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】311017474
【氏名又は名称】ゲオルク フィッシャー ローアライトゥングスズュステーメ アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Georg Fischer Rohrleitungssysteme AG
【住所又は居所原語表記】Ebnatstrasse 111,CH‐8200 Schaffhausen,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】エルマー フーフシュミット
(72)【発明者】
【氏名】ユーリ ゼルヴァッギ
(72)【発明者】
【氏名】レト ジグナー
(72)【発明者】
【氏名】アンディー ブロイラー
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ハルトマン
(72)【発明者】
【氏名】カリン チオバヌ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】2つのコイルの間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための方法を提供する。
【解決手段】一次側のコイル4のエネルギを二次側のコイル5に伝送するワイヤレス電力伝送(WPT)1において、一次側2と二次側3に共通の共振周波数を特定する方法は、二次側の電力消費量を測定することと、二次側の電力消費量の測定値を一次側に伝達することと、一次側の共振周波数を求め、二次側の電力消費量の一次側に伝達された測定値に基づくか又は一次側のコイルと二次側のコイルとの間のエネルギ伝送の最大効率に基づいて、改善された共通の共振周波数をこの周波数にシフトさせることと、電力消費量を測定すること、電力消費量の測定値を伝達すること及び一次側の共振周波数を求め、シフトさせることを繰り返すことと、を含む。これによって、一次側の共振周波数の連続的な適合化及び改善を行う。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのコイルの間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための方法であって、
一次側のコイルのエネルギを二次側のコイルに伝送することによる方法であって、前記方法は、以降のステップを含んでおり、すなわち、
前記一次側と前記二次側との共通の共振周波数を特定すること、
を含んでおり、これは、
前記二次側の電力消費量を測定すること、
前記二次側の電力消費量の測定値を前記一次側に伝達すること、
前記一次側の共振周波数を求め、前記二次側の電力消費量の前記一次側に伝達された測定値に基づいて、または前記一次側のコイルと前記二次側のコイルとの間の前記エネルギ伝送の最大効率に基づいて、改善された共通の共振周波数のためにシフトさせること、
によって行われ、
前記電力消費量を測定すること、前記電力消費量の測定値を伝達すること、ならびに前記一次側の共振周波数を求め、シフトさせることは繰り返されるプロセスを成し、これによって前記一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善を行う、
方法。
【請求項2】
2つのコイルの間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための方法であって、
一次側のコイルのエネルギを二次側のコイルに伝送することによる方法であって、前記方法は、以降のステップを含んでおり、すなわち、
種々異なる周波数で前記一次側の電力消費量を測定することによって、
前記一次側の最適な共振周波数を求め、特定すること、
前記一次側の共振周波数を、最大電力消費量が測定された周波数へシフトさせること、
を含んでおり、
最適な共振周波数を求め、特定すること、および前記共振周波数をシフトさせることは繰り返されるプロセスを成し、これによって前記一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善を行い、
前記二次側の電力消費量を測定すること、
前記二次側の共振周波数を前記一次側の共振周波数に合うように、二次側の調整プロセスを用いて調整することであって、前記二次側の共振回路を前記一次側の共振周波数に適合させること、
を含んでいる
方法。
【請求項3】
伝達された、前記電力消費量の測定値を、前記コイルとは別個に独立したインタフェースを介して非接触で、前記一次側に伝達する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記方法を、センサ、アクチュエータおよび/またはコントローラの動作のためのコイルへのワイヤレスエネルギ伝送に使用する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記最適な共振周波数を求めるために、MCU(Micro Control Unit)は連続的に種々異なる周波数への切り替えを行い、負荷を求める、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記最適な共振周波数を求めるために、MCUは連続的に少なくとも3つの異なる周波数へ切り替えを行う、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
最大負荷もしくは最大電力消費量が測定された周波数に、前記共振周波数をシフトさせる、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記最適な共振周波数を求めるために少なくとも3つの異なる周波数間で切り替えを行い、前記3つの異なる周波数は、現下の周波数と、デルタ周波数変化を足した現下の周波数と、デルタ周波数変化を引いた現下の周波数とによって形成される、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記二次側の調整プロセスを、MCUによって制御される、二次側に配置されたAFE(Analog Front End)を用いて行う、請求項2記載の方法。
【請求項10】
MCUは、デジタル調整可能な抵抗、デジタル調整可能なコンデンサならびに/またはAFEの抵抗および/もしくはコンデンサを備えたアナログスイッチを調整する、請求項2または9記載の方法。
【請求項11】
それぞれ、一方のMCUが前記一次側をコントロールし、調整し、他方のMCUが前記二次側をコントロールし、調整する、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一次側のコイルのエネルギを二次側のコイルに伝送することによる、2つのコイルの間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための方法に関する。
【0002】
一次側から二次側への誘導式エネルギ伝送時の電力伝送の効率度は、共振周波数での動作によって著しく高められる。エネルギ伝送の最大効率度が達成される共振周波数は、一次側のコンポーネントおよび二次側のコンポーネントによって特定される。これらのコンポーネントに作用し、したがって共振周波数にも影響を与え、かつ持続的に変化する要因も考慮されるべきであり、これらの要因はとりわけ、老化、温度、コンポーネントの質、ならびに埃もしくは汚れに基づく透過率または誘電率である。
【0003】
本発明の課題は、一次側から二次側へのエネルギ伝送のための可能な限り最良な効率度を常に達成するために、持続的に変化するコイルの共振周波数を動的かつ連続的に求め、適合させる方法を提案することである。
【0004】
上述の課題は、本発明に相応に、一次側と二次側との共通の共振周波数を特定することによって解決され、これは、
・二次側の電力消費量を測定すること、
・二次側の電力消費量の測定値を一次側に伝達すること、
・一次側の共振周波数を求め、電力消費量の一次側に伝達された測定値に基づいて、または一次側のコイルと二次側のコイルとの間のエネルギ伝送のための目下の最大効率もしくは最大効率度に基づいて、改善されたもしくは最適化された共通の共振周波数のためにシフトさせること、
によって行われ、
・電力消費量を測定すること、電力消費量の測定値を伝達すること、ならびに一次側の共振周波数を求め、シフトさせることは連続的に繰り返されるプロセスを成し、これによって一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善を行う。
【0005】
さらに、本発明の課題は、二次側を自動的に一次側に合うように調整することによっても解決され、これは、
・種々異なる周波数で一次側の電力消費量を測定することによって、
・一次側の最適な共振周波数を求め、特定すること、
・一次側の共振周波数を、最大負荷もしくは最大電力消費量が測定された周波数へシフトさせること、
・最適な共振周波数を求め、特定すること、および共振周波数をシフトさせることは連続的に繰り返されるプロセスを成し、これによって一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善を行い、
・二次側の電力消費量を測定すること、
・二次側の共振周波数を一次側の共振周波数に合うように、二次側の調整プロセスを用いて調整することであって、二次側の共振回路を一次側の共振周波数に合わせる、もしくは適合させること、
によって行われる。
【0006】
一次側のコイルのエネルギを二次側のコイルに伝送することによる、2つのコイルの間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための本発明による方法は、以降のステップ、すなわち、エネルギ伝送において可能な限り最良な効率度もしくは可能な限り高い効率を達成するために、一次側と二次側との共通の共振周波数を特定するステップを含んでいる。このことは、種々異なる周波数で、好適には電流測定および電圧測定によって、一次側および二次側の電力消費量を測定することによって達成される。好適には、電力測定時に、平均値または有効値の電力および/または電力ピークが検出される。
【0007】
二次側の電力消費量の検出された測定値が一次側に伝達される。
【0008】
一次側において、共振周波数が求められ、一次側および二次側における電力消費量または二次側の電力消費量の伝達された測定値に基づいて、改善された共通の共振周波数のためにシフトさせられる。好適には、これはMCU(Micro Control Unit)によって求められる。
【0009】
好適には、一次側のコイルと二次側のコイルとの最適な共通の共振周波数を求めるために、どの周波数で、これら2つのコイルの間のエネルギ伝送が最も効率的であるか、もしくは最大効率度を有するかが求められ、このことは、一次側のコイルおよび二次側のコイルの測定値に基づいて行われる。
【0010】
代替的に、一次側のコイルの周波数を、二次側の電力消費量の測定に相応に、最適なエネルギ伝送のための共通の共振周波数として用いられる周波数へシフトさせることができる。
【0011】
電力消費量を測定すること、電力消費量の測定値を伝達すること、ならびに一次側の共振周波数を求め、二次側の伝達された測定値または一次側および二次側の伝達された測定値に関連してシフトさせることは繰り返されるプロセスであり、これによって一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善が行われる。
【0012】
一次側のコイルのエネルギを二次側のコイルに伝送することによる、2つのコイル間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための本発明による方法は、以降のステップ、すなわち、種々異なる周波数で一次側の電力消費量を測定することによって、一次側の最適な共振周波数を求め、特定するステップを含んでいる。次いで、一次側の共振周波数が、最大負荷が測定された、測定された種々異なる周波数の周波数へシフトさせられる。ここで、最適な共振周波数を求め、特定すること、および共振周波数をシフトさせることは繰り返されるプロセスであり、これによって一次側の共振周波数の連続的な適合化および改善が行われる。さらに、周波数に関して、二次側の電力消費量が測定される。可能な限り最良な効率度を達成するために、二次側の共振周波数は、二次側の調整プロセスによって、一次側の共振周波数に合うように調整される。このために、二次側の共振回路は、一次側の共振周波数に基づいて影響が与えられる、もしくは適合させられる。
【0013】
この方法の好ましい実施形態では、伝達された、好適には二次側の電力消費量の測定値が、コイルとは別個に独立したインタフェースを介して非接触で、好適には一次側に伝達される。二次側の電力消費量の測定値が、周波数に関して、別個の独立したインタフェースを介して一次側に伝達されるのが有利である。好適には、別個のインタフェースは、双方向データ伝送用に構成されている。これによって、一次側から二次側へのデータ伝達も可能となり、同様に必要に応じて測定値、調整、設定ならびにフィードバックを交換することが可能となる。
【0014】
本発明による方法が、センサ、アクチュエータおよび/またはコントローラの動作のためのコイルへのワイヤレスエネルギ伝送に使用されるのが有利であることが判明している。これによって、たとえばセンサを、検査ヘッドまたはトランスミッタに容易に接続することができる。なぜなら、ワイヤレスエネルギ伝送ならびにワイヤレスデータ伝送も可能になるからである。アクチュエータおよびコントローラの領域においても、高い効率度を有するワイヤレスエネルギ伝送は、非常に価値がある。
【0015】
エネルギ伝送のための最適な共振周波数を求めるために、MCU(Micro Control Unit)が連続的に種々異なる周波数への切り替えを行い、負荷を、これらの周波数に関して求めるのが有利である。その結果、最大負荷もしくは最大電力消費量がどの周波数で可能であるかが明らかになる。共振周波数は連続的に変化し得るので、これは好適には同様に連続的にもしくは繰り返して求められる。共振周波数を、一次側でも二次側でも求めることができる。
【0016】
それぞれ、一方のMCUが一次側に配置され、他方のMCUが二次側に配置され、それぞれ、この側をコントロールし、調整するのが有利である。
【0017】
好適には、最適な共振周波数を求めるために、MCUは連続的に少なくとも3つの異なる周波数へ切り替えを行い、共通の共振周波数を求めるために各実行の際にこの切り替えを行う。次いで、各周波数においてコイルの電力消費量が求められ、これによってどの周波数で最大電力消費量が生じるかが明らかになる。
【0018】
最大負荷もしくは最大電力消費量が測定された周波数(共振周波数)に、周波数をシフトさせるのが有利であることが判明している。これによって、エネルギ伝送の高い効率度が保証される。
【0019】
好ましい実施形態によれば、本発明による方法は、最適な共振周波数を求めるために少なくとも3つの異なる周波数間で切り替えを行う。これら3つの異なる周波数が、現下の周波数と、デルタ周波数変化を足した現下の周波数と、デルタ周波数変化を引いた現下の周波数とによって形成されるのが有利であることが判明している。
【0020】
デルタ周波数変化の値が、求められるたびに等しい大きさであり、かつ負の値として一度、正の値として一度、現下の周波数から出発して計算されるのが有利である。
【0021】
好適には、周波数変化のデルタが動的に特定される。すなわち、可能な限り小さいデルタに相当する最初のデルタを備える3つの周波数が電力消費量における違いを示さない場合にはデルタが増加され、共振周波数が新たに求められる。共振周波数を新たに求めるたびに、デルタは、可能な限り小さい幅にリセットされる。このようにして、周波数変化の領域が、各条件、特定の時点におけるコンポーネントおよびそれらに影響を与える要因に動的に適合させられる。このディレーティングは、種々の時点において、異なる速度を有していてもよく、これらの速度は、たとえばデルタが小さい場合には電力の変化を示さない、またはデルタが大きい場合には過度に粗い適合化の原因となる。上述した周波数の領域選択の様式によって、常に、可能な限り小さい適合化で開始され、これによって周波数の過度に粗い適合化を回避することができる。
【0022】
二次側の調整プロセスが、MCUによって制御される、二次側に配置されたAFE(Analog Front End)を用いて行われるのが有利であることが判明している。これによって、二次側の共振周波数が一次側の共振周波数に合うように調整される。AFE内に配置され、MCUによってコントロールされ、調整される要素によって、二次側の共振回路が、一次側の共振周波数に適合させられる。
【0023】
好適には、MCUは、デジタル調整可能な抵抗、デジタル調整可能なコンデンサならびに/または二次側に配置されたAFEの抵抗および/もしくはコンデンサを備えたアナログスイッチを調整する。これによって、二次側の共振回路が、求められた、一次側の共振周波数の周波数領域に位置することが達成される。
【0024】
すべての構成手段は、互いに自由に組み合わせ可能である。
【0025】
図面を参照しながら、本発明の実施例について記載し、ここで本発明はこれらの実施例にのみ制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】二次側の電力測定が一次側に伝送される、本発明による方法の概略図である。
図2】二次側が一次側の共振周波数に調整される、本発明による方法の概略図である。
【0027】
図1に示された概略図は、2つのコイル4,5の間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための本発明による方法を示している。エネルギ伝送6は、一次側2のコイル4から二次側3のコイル5へと行われる。エネルギ伝送6において、可能な限り高い効率度を達成するために、2つのコイル4,5のエネルギ伝送のための共通の共振周波数が特定される。このために、優勢な周波数に関連して、二次側の電力消費量7が検出される。次いで、検出された測定値8が、一次側2に伝達される。一次側2において、一次側2からの求められた周波数、二次側3の電力消費量および伝達された測定値8を用いて、最適な共通の共振周波数が求められる9。これは、二次側3の電力消費量の測定値に基づいて、または一次側および二次側の測定値に基づいた一次側のコイルと二次側のコイルとの間のエネルギ伝送の求められた効率に基づいて、一次側2の適合化によって行われる。
【0028】
このプロセスは持続的に繰り返され、これによって、共通の共振周波数が連続的に適合させられる。なぜなら、最適な共振周波数は、コンポーネントの変化もしくはコンポーネントへの要因の作用に基づいて、連続的に変化するからである。二次側3の電力消費量の測定値8の伝達が、コイル4,5とは別個に独立した、非接触データインタフェース11を介して行われるのが有利である。さらに、最適な共振周波数を求めるために、MCUが連続的に、好適には一次側2において3つの周波数間で切り替えを行い12、それらの周波数の中で、最大電力消費量を伴う周波数を共振周波数として求める、もしくは共振周波数をこの周波数にシフトさせることが有利であることが判明している。この場合、電力消費量7に関する、二次側3から伝達された測定値が、一次側2の周波数に影響を与える。
【0029】
図2は、2つのコイル4,5の間の最適化されたワイヤレスエネルギ伝送のための本発明による方法の別の概略図を示している。エネルギ伝送6が、同様に、一次側2のコイル4から二次側3のコイル5へと行われる。ここでも、エネルギ伝送6において、可能な限り高い効率度を達成するために、2つのコイル4,5のエネルギ伝送のための共通の共振周波数が特定される。一次側2を通じた二次側3のフィードバックに基づいて最適な共振周波数が探される、図1における方法もしくは概略図とは異なり、図2に示されている、この方法のさらなる実施形態では、二次側3が自動的に一次側2に合うように調整される。このために、電力消費量の測定10が一次側で、好適には3つの異なる周波数で行われ、その後、共振周波数が、最大電力消費量を有する周波数へシフトさせられる。二次側3で電力測定7が行われる。これに続いて、二次側3の共振周波数の調整が調整プロセス13を用いて行われ、ここで、二次側3の共振回路が一次側2の共振周波数に適合させられる。
【0030】
AFE(Analog Front End)14が二次側3に配置されており、AFEはMCUによって調整され、相応に二次側の共振回路を調整する、もしくはデジタル調整可能な抵抗、デジタル調整可能なコンデンサならびに/またはAFEの抵抗および/もしくはコンデンサを備えたアナログスイッチを調整するのが有利である。これによって、二次側は、自動的に一次側の共振周波数に適合させられる。この場合、一次側でも二次側でも、共振周波数を求める上述の方法ステップが、少なくとも3つの周波数からの最大電力消費量に基づいて行われる。
【符号の説明】
【0031】
1 概略図 ワイヤレス電力伝送(WPT)
2 一次側
3 二次側
4 コイル 一次側
5 コイル 二次側
6 エネルギ伝送
7 測定 二次側の電力消費量もしくは負荷
8 測定値の検出および伝達
9 最適な共振周波数を求める
10 測定 一次側の電力消費量もしくは負荷
11 非接触インタフェース/データ伝達
12 周波数コントロール
13 調整プロセス
14 AFE(Analog Front End)
図1
図2
【外国語明細書】