(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155894
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】本人確認端末、プログラム、本人確認方法および本人確認システム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/32 20130101AFI20241024BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20241024BHJP
G06Q 20/38 20120101ALI20241024BHJP
【FI】
G06F21/32
G06Q30/06
G06Q20/38 310
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024068564
(22)【出願日】2024-04-19
(31)【優先権主張番号】P 2023068816
(32)【優先日】2023-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 美和
(72)【発明者】
【氏名】永石 裕二
【テーマコード(参考)】
5L020
5L030
【Fターム(参考)】
5L020AA73
5L030BB72
(57)【要約】
【課題】信頼性の高い本人確認を行う。
【解決手段】本人確認端末は、ユーザの顔を撮影するカメラと、本人確認書類から顔の画像である登録画像を取得するリーダと、を備える。また、本人確認端末は、カメラが撮影したユーザの顔の撮影画像を取得し、登録画像と撮影画像とを照合し、登録画像に映る人物の顔とユーザの顔との顔認証が成功した場合にユーザの本人確認を完了し、登録画像または撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサと、を備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの顔を撮影するカメラと、
本人確認書類から顔の画像である登録画像を取得するリーダと、
前記カメラが撮影した前記ユーザの顔の撮影画像を取得し、前記登録画像と前記撮影画像とを照合し、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサと、を備える、
本人確認端末。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記ユーザが予め登録した前記ユーザの氏名および生年月日を含む本人情報と前記本人確認用画像とを紐づけて登録する、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記本人情報と前記本人確認用画像とが紐づいた情報を保持するコードを作成する、
請求項2に記載の本人確認端末。
【請求項4】
前記コードは、1次元コードまたは2次元コードである、
請求項3に記載の本人確認端末。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記コードの保持する情報に前記ユーザが連携したサービスの情報をさらに紐づける、
請求項3に記載の本人確認端末。
【請求項6】
前記サービスの情報は、決済情報またはポイント情報である、
請求項5に記載の本人確認端末。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が失敗したと判定し、前記登録画像と前記撮影画像とを照合した回数が閾値以上である場合、前記ユーザの本人確認ができなかった旨の画面と手続きを終了することを促す画面とを表示デバイスに表示する、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記本人確認書類がマイナンバーカードの場合、前記マイナンバーカードに保持されている個人情報に対する電子証明書を取得する、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記ユーザの本人確認の登録が完了した旨の画面を表示デバイスに表示する、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項10】
前記本人確認書類は、マイナンバーカードまたは運転免許証である、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記本人確認書類から前記ユーザの氏名および生年月日の本人情報を取得し、前記ユーザが入力した氏名および生年月日の入力情報と前記本人情報とが一致するか否か判定し、前記入力情報と前記本人情報とが一致する場合、前記入力情報と前記本人確認用画像とを紐づけて登録する、
請求項1に記載の本人確認端末。
【請求項12】
カメラにユーザの顔を撮影させる処理と、
本人確認書類から登録画像を取得する処理と、
前記ユーザの顔の撮影画像を取得する処理と、
前記登録画像と前記撮影画像とを照合する処理と、
前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する処理と、をコンピュータに実行させる、
プログラム。
【請求項13】
前記本人確認書類から前記ユーザの氏名および生年月日の本人情報を取得する処理と、前記本人情報と前記本人確認用画像とを紐づけて登録する処理とを、さらにコンピュータに実行させる、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記本人情報と前記本人確認用画像とが紐づいた情報を保持するコードを作成する処理を、さらにコンピュータに実行させる、
請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
前記コードは、1次元コードまたは2次元コードである、
請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記コードの保持する情報に前記ユーザが連携したサービスの情報をさらに紐づける処理を、さらにコンピュータに実行させる、
請求項14に記載のプログラム。
【請求項17】
前記サービスの情報は、決済情報またはポイント情報である、
請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が失敗したと判定し、前記登録画像と前記撮影画像とを照合した回数が閾値以上である場合、前記ユーザの本人確認ができなかった旨の画面と手続きの終了を促す画面とを表示デバイスに表示する処理を、さらにコンピュータに実行させる、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項19】
前記本人確認書類に保持されている個人情報に対する電子証明書を取得する処理を、さらにコンピュータに実行させる、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項20】
前記ユーザの本人確認の登録が完了した旨の画面を表示デバイスに表示する処理を、さらにコンピュータに実行させる、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項21】
本人確認書類は、マイナンバーカードまたは運転免許証である、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項22】
前記本人確認書類から前記ユーザの氏名および生年月日の本人情報を取得する処理と、前記ユーザが入力した氏名および生年月日の入力情報と前記本人情報とが一致するか否か判定する処理と、前記入力情報と前記本人情報とが一致する場合、前記入力情報と前記本人確認用画像とを紐づけて登録する処理とを、さらにコンピュータに実行させる、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項23】
ユーザの顔を撮影し、
本人確認書類から登録画像を取得し、
前記ユーザの顔の撮影画像を取得し、
前記登録画像と前記撮影画像とを照合し、
前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する、
本人確認方法。
【請求項24】
ユーザの顔を撮影する第1カメラと、本人確認書類から登録画像を取得するリーダと、前記第1カメラが撮影した前記ユーザの顔の第1撮影画像を取得し、前記登録画像と前記第1撮影画像とを照合し、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記第1撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサと、を備える、本人確認端末と、
前記ユーザの顔を撮影する第2カメラと、前記本人確認端末から前記本人確認用画像を取得し、前記第2カメラが撮影した前記ユーザの顔の第2撮影画像と前記本人確認用画像とを照合し、前記第2撮影画像の顔と前記本人確認用画像の顔との顔認証が成功した場合に免許品の購入を許可する、プロセッサと、を備える、セルフレジと、を備える、
本人確認システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、本人確認端末、プログラム、本人確認方法および本人確認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1には、デジタル技術を活用した年齢確認方法として、運転免許証またはマイナンバーカード等の公的身分証明書を利用し年齢確認を実施する方法が記載されている。デジタル技術を活用した年齢確認方法は、公的身分証明書そのものを何か機器に差し込み、生年月日から年齢を確認する方法と事前に公的身分証明書を対面での確認または郵送等によって身元確認したあと携帯電話や生体認証等で本人認証する方法とが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】日本フランチャイズチェーン協会、”デジタル技術を活用した酒類・たばこ年齢確認ガイドライン”、[online]、令和5年2月24日検索]、インターネット<URL:https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0196dc94-0101-4063-8d6e-a8af88589d2c/5db45cc1/20221130_meeting_administrative_research_working_group_outline_02.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、テクノロジーによる省人化の施策として、コンビニエンスストア等の店舗において購入者が自身で購入処理を行う無人のレジスタ(以下、「セルフレジ」と称する)の導入が進んでいる。しかしながら、酒類およびたばこ等の年齢確認が必要な商品(以下、「免許品」と称する)は、従業員等の人物が対面で年齢確認を行う必要があるため省人化の面で課題がある。
【0005】
非特許文献1では、公的身分証明書を券面情報読取、Integrated Circuit(以下、「IC」と称する)リーダ読取、Personal Identification Number(以下、「PINコード」と称する)コード入力により生年月日を確認し、年齢確認を行うことが開示されている。公的身分証明書を利用して事前に年齢確認を行うことで、従業員を介さず免許品をセルフレジで購入することが可能になると考えられる。しかしながら、他人の公的身分証明書を用いて年齢確認することで未成年者が成年者になりすまして免許品を購入する恐れがある。なお、ここでの成年者は免許品が購入可能な年齢のことを指す。
【0006】
本開示は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、信頼性の高い本人確認を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、ユーザの顔を撮影するカメラと、本人確認書類から顔の画像である登録画像を取得するリーダと、前記カメラが撮影した前記ユーザの顔の撮影画像を取得し、前記登録画像と前記撮影画像とを照合し、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサと、を備える、本人確認端末を提供する。
【0008】
また、本開示は、カメラにユーザの顔を撮影させる処理と、本人確認書類から登録画像を取得する処理と、前記ユーザの顔の撮影画像を取得する処理と、前記登録画像と前記撮影画像とを照合する処理と、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する処理と、をコンピュータに実行させる、プログラムを提供する。
【0009】
また、本開示は、ユーザの顔を撮影し、本人確認書類から登録画像を取得し、前記ユーザの顔の撮影画像を取得し、前記登録画像と前記撮影画像とを照合し、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記撮影画像を本人確認用画像として登録する、本人確認方法を提供する。
【0010】
また、本開示は、ユーザの顔を撮影する第1カメラと、本人確認書類から登録画像を取得するリーダと、前記第1カメラが撮影した前記ユーザの顔の第1撮影画像を取得し、前記登録画像と前記第1撮影画像とを照合し、前記登録画像に映る人物の顔と前記ユーザの顔との顔認証が成功した場合に前記ユーザの本人確認を完了し、前記登録画像または前記第1撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサと、を備える、本人確認端末と、前記ユーザの顔を撮影する第2カメラと、前記本人確認端末から前記本人確認用画像を取得し、前記第2カメラが撮影した前記ユーザの顔の第2撮影画像と前記本人確認用画像とを照合し、前記第2撮影画像の顔と前記本人確認用画像の顔との顔認証が成功した場合に免許品の購入を許可する、プロセッサと、を備える、セルフレジと、を備える、本人確認システムを提供する。
【0011】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、信頼性の高い本人確認を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来の免許品の購入方法の一例を示すフローチャート
【
図2】本実施の形態に係る本人確認システムのシステム構成図
【
図3】端末装置で動作するアプリケーションを示す図
【
図4】メンバアプリにおける会員登録処理の一例を表すフローチャート
【
図5】マイナンバーカードを用いた本人確認の処理の一例を示すフローチャート
【
図6】マイナンバーカードを用いた本人確認用画像登録処理のフローチャート
【
図7】運転免許証を用いた本人確認の処理の一例を示すフローチャート
【
図8】運転免許証を用いた本人確認用画像登録処理のフローチャート
【
図9】メンバアプリにおいて登録が完了した項目の画面例を示す図
【
図10】セルフレジの免許品の購入の許可処理のフローチャート
【
図11A】ホテルのメンバアプリを利用するユースケースを説明するための図
【
図11B】レンタカーのメンバアプリを利用するユースケースを説明するための図
【
図11C】ガソリンスタンドのメンバアプリを利用するユースケースを説明するための図
【
図12】行政サービスのメンバアプリを利用するユースケースを説明するための図
【
図13】本人確認アプリを利用して金融サービスの申込を行う際のユースケースを説明するための図
【
図14】クレジットカード決済アプリの登録時のユースケースを説明するための図
【
図15】クレジットカード決済アプリの利用時のユースケースを説明するための図
【
図16】本人確認システムの変形例を示すブロック図
【
図17】本人確認用画像を本人確認サーバに登録して再利用する処理例を示すフローチャート
【
図18】
図17に示す登録済み処理の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を適宜参照して、本開示に係る本人確認端末、プログラム、本人確認方法および本人確認システムを具体的に開示した実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明および実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。
【0015】
図1を参照して、従来の免許品の購入方法の一例について説明する。
図1は、従来の免許品の購入方法の一例を示すフローチャートである。
【0016】
コンビニエンスストアまたはスーパーマーケット等の店舗において、ユーザ(例えば、店舗で買い物をする人)がセルフレジで免許品を購入可能にするために、店舗を管理する会社はユーザに事前にアプリケーションへの登録を求めることがある。以下、会社が提供するユーザの会員登録を行うアプリケーションのことを「メンバアプリ」と称する。なお、店舗を管理するのは会社に限られず、法人、公共団体、組合または個人であってもよい。メンバアプリにおいて、身分証明書を用いて事前に年齢確認をすることで、ユーザが免許品をセルフレジで購入可能にする方法が存在する。以下、メンバアプリを用いた免許品の購入方法の一例を説明する。
【0017】
ユーザは、メンバアプリに氏名および生年月日等の個人情報を入力し会員登録をする。ユーザは、メンバアプリの指示に従い身分証明書を用いて年齢確認を行う(ステップSt100)。身分証明書は、例えば、運転免許証またはマイナンバーカード等である。例えば、ユーザの有するスマートフォン等の端末装置で運転免許証またはマイナンバーカード等の身分証明書のICチップの情報を読み取ることでメンバアプリは年齢確認を行う。身分証明書は、本人確認書類と読み替えられる。
【0018】
ユーザは、店舗に入店し(ステップSt101)、購入する免許品を含む商品をピックアップし(ステップSt102)、セルフレジに商品を運ぶ。ユーザは、セルフレジを操作し、商品を入れる袋(以下、「レジ袋」と称する)を購入するか否かを選択する(ステップSt103)。ユーザは、セルフレジに免許品を読み取らせる(ステップSt104)。
【0019】
ユーザは、セルフレジにメンバアプリの登録情報を読み取らせる(ステップSt105)。例えば、ユーザは、メンバアプリの登録情報として年齢確認が済んでおりユーザが成年者である旨の情報を含むバーコードをセルフレジに読み取らせる。
【0020】
セルフレジは、ステップSt105の処理で読み取った登録情報を基に年齢確認を完了し(ステップSt106)、免許品の購入を許可する。
【0021】
ユーザは、セルフレジに対し支払いを行い(ステップSt107)、店舗を退店する(ステップSt108)。
【0022】
これにより、ユーザは、事前に登録したメンバアプリの登録情報を用いてセルフレジで免許品の購入をすることができる。
【0023】
しかしながら、ステップSt100の処理でユーザがメンバアプリに会員登録をし、身分証明書を用いて年齢確認をする際、ユーザが未成年者であるにも関わらず、そのユーザが、他の成年者の身分証明書を用いて年齢を偽証できる可能性があるという課題がある。
【0024】
また、ステップSt106の処理でセルフレジがメンバアプリの登録情報を用いてユーザの年齢確認をし、ユーザに対して免許品の購入を許可する際、ユーザが他の成年者の年齢確認が完了済みのメンバアプリが入った端末装置を用いることで他者の登録情報をセルフレジに読み取らせる恐れがある。これにより、ユーザが未成年者であるにも関わらず、セルフレジで免許品を購入できてしまうという課題がある。
【0025】
また、ステップSt107の処理でユーザが支払い処理をする際、ポイントの情報(例えば、ポイントカード等)、決済用コード(例えば、Quick Responseコード(以下、「QRコード(登録商標)」と称する))および/またはクレジットカード等をそれぞれセルフレジに読み取らせる必要がありユーザにとって煩雑であるという課題がある。
【0026】
なお、コンビニエンスストアまたはスーパーマーケット等の店舗での免許品の購入方法の一例を説明したが、上述した店舗に限られず、観光地、テーマパークまたはコンサート会場等における免許品の無人販売を想定してもよい。例えば、観光地、テーマパークまたはコンサート会場の提供するメンバアプリでユーザは事前に年齢確認を完了し、メンバアプリの登録情報を用いることで、観光地、テーマパークまたはコンサート会場内に存在する店舗および自動販売機等で店員を介さずユーザは免許品を購入可能になる。以下、説明の便宜上、コンビニエンスストアまたはスーパーマーケット等の店舗でのユースケースを用いて説明する。
【0027】
以下、上述した状況を鑑みて案出された信頼性の高い本人確認を行うことが可能な本人確認システム1(
図2参照)について説明する。本人確認システム1では、メンバアプリと、メンバアプリに登録したユーザが本人であるか否かの確認(以下、「本人確認」と称する)を事前に確認するアプリケーション(以下、「本人確認アプリ」と称する)とを連携し事前に本人確認をする。本人確認が完了していることは、メンバアプリに登録された氏名および生年月日の情報が信頼性の高い情報であることを示し、ユーザの年齢確認が完了していることと同義である。なお、メンバアプリと本人確認アプリとは1つのアプリケーションで構成されてもよい。
【0028】
次に、
図2を参照して、本実施の形態に係る本人確認システム1のシステム構成図について説明する。
図2は、本実施の形態に係る本人確認システム1のシステム構成図である。
【0029】
本人確認システム1は、端末装置10、本人確認認証事業者サーバ20、本人確認サーバ30、会員会社サーバ40、決済会社サーバ50、ポイント会社サーバ60およびセルフレジ70を含む。なお、本人確認認証事業者サーバ20は、本人確認システム1から省略されてもよい。また、本人確認認証事業者サーバ20は、行政サーバと読み替えられてもよい。
【0030】
端末装置10は、ユーザの本人確認を事前に行う装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンまたはタブレット等である。端末装置10は、プロセッサ11、リーダ12、カメラ13、通信I/F14、ディスプレイ15およびメモリ16を有する。
【0031】
プロセッサ11は、例えばCentral Processing Unit(以下、「CPU」と称する)、Digital Signal Processor(以下、「DSP」と称する)、Graphical Processing Unit(以下、「GPU」と称する)もしくはField Programmable Gate Array(以下、「FPGA」と称する)である。プロセッサ11は、端末装置10の全体的な動作を司るコントローラとして機能する。プロセッサ11は端末装置10の各部の動作を統括するための制御処理、端末装置10の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサ11は、メモリ16に記憶されたプログラムに従って動作する。プロセッサ11は、動作時にメモリ16を使用し、プロセッサ11が生成または取得したデータをメモリ16に一時的に保存する。プロセッサ11は、メンバアプリおよび本人確認アプリのプログラムを実行する。本人確認アプリについては
図4で説明する。
【0032】
リーダ12は、運転免許証またはマイナンバーカード等の身分証明書のICチップに含まれる情報を取得する装置である。リーダ12は、例えば、通信I/Fであり、Near Field Communication(以下、「NFC」と称する)等の近距離無線通信技術を用いてICチップ内の情報を取得する。I/Fは、インターフェースを表す。なお、リーダ12は、端末装置10から省略されICカードリーダ等の外部装置であってもよい。リーダ12は、身分証明書から取得した個人情報をプロセッサ11に出力する。
【0033】
カメラ13は、身分証明書およびユーザの顔を撮影するデバイスである。カメラ13は、少なくとも光学素子としてのレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。レンズは、カメラ13の撮影した領域の画角内からの対象物により反射された光を入射してイメージセンサの受光面(言い換えると、撮影面)に対象物の光学像を結像する。イメージセンサは、例えばCharged Coupled Device(以下、「CCD」と称する)あるいはComplementary Metal Oxide Semiconductor(以下、「CMOS」と称する)などの固体撮影素子である。イメージセンサは、所定時間(例えば1/30(秒))ごとに、レンズを介して撮影面に結像した光学像を電気信号に変換する。例えば、所定時間が1/30(秒)である場合、カメラ13のフレームレートは30fpsとなる。また、カメラ13は、上述した所定時間ごとに、電気信号に所定の信号処理を施すことで画像データ(映像データ)を生成してもよい。なお、画像データは、静止画であり、映像データは動画である。カメラ13は、画像データ(映像データ)をプロセッサ11に出力する。以下、画像データおよび映像データのことを撮影画像と称する。
【0034】
通信I/F14は、端末装置10と本人確認認証事業者サーバ20と、端末装置10と本人確認サーバ30と、端末装置10と会員会社サーバ40と、端末装置10と決済会社サーバ50と、端末装置10とポイント会社サーバ60と、および端末装置10とセルフレジ70との間で無線または有線で通信を行うインターフェース回路である。端末装置10と本人確認認証事業者サーバ20と、端末装置10と本人確認サーバ30と、端末装置10と会員会社サーバ40と、端末装置10と決済会社サーバ50と、端末装置10とポイント会社サーバ60と、および端末装置10とセルフレジ70との通信は、ネットワークを介してもよい。通信I/F14による通信方式は、例えば、Wide Area Network(以下、「WAN」と称する)、Local Area Network(以下、「LAN」と称する)、Long Term Evolution(以下、「LTE」と称する)、4G、5G等の移動体通信、電力線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)または携帯電話用の通信等である。なお、リーダ12が通信I/Fである場合、リーダ12と通信I/F14とは1つの通信I/Fで構成されてもよい。
【0035】
ディスプレイ15は、メンバアプリの登録情報、メンバアプリおよび本人確認アプリの入力画面および本人確認アプリの確認結果等の情報を表示する表示デバイスである。また、ディスプレイ15は、ユーザからの入力操作を受け付ける。ディスプレイ15は、例えば、タッチパネルディスプレイである。
【0036】
メモリ16は、例えば、Random Access Memory(以下、「RAM」と称する)とRead Only Memory(以下、「ROM」と称する)とを用いて構成され、端末装置10の動作に必要なプログラム、メンバアプリおよび本人確認アプリのプログラム、さらには、動作中に生成されたデータを一時的に保持する。RAMは、例えば、端末装置10の動作中に使用されるワークメモリである。ROMは、例えば、端末装置10を制御するためのプログラムを予め記憶して保持する。
【0037】
「本人確認認証事業者」は、マイナンバーカードの電子証明書を用いて本人確認等を行うサービスを運用する。本人確認認証事業者サーバ20は、公的個人認証サービスを提供するサーバ装置である。本人確認認証事業者サーバ20は、本人確認サーバ30からの本人確認が必要なサービスのリクエストに応じてマイナンバーカードの電子証明書を受け付け、その電子証明書の有効性を確認する。本人確認認証事業者サーバ20は、その電子証明書の有効性が確認できた場合、その結果を本人確認サーバ30に返信する。これにより、サービス利用時の本人確認が完了する。
【0038】
本人確認サーバ30は、ユーザの本人確認を行う本人確認アプリを提供する事業者のサーバ装置である。本人確認サーバ30は、ユーザの身分証明書の情報をメモリ(不図示)に一時的に保存する。また、本人確認サーバ30は、本人確認アプリで取得したユーザの氏名、年齢および本人確認用画像等の個人情報をメモリに保存する。本人確認用画像については、後述する。なお、メンバアプリと本人確認アプリが1つのアプリケーションで構成される場合、本人確認サーバ30は省略され、上述したユーザの個人情報は会員会社サーバ40のメモリ(不図示)に保存されてもよい。
【0039】
会員会社サーバ40は、店舗を管理し、店舗を利用するユーザの会員登録を行うメンバアプリを提供する会社のサーバ装置である。会員会社サーバ40は、ユーザがメンバアプリに入力し登録した個人情報等の情報を保存する。また、会員会社サーバ40は、ユーザが店舗で商品を購入した際に会社固有のポイントを付与しメンバアプリの登録情報に紐づけてもよい。会員会社サーバ40と端末装置10と、会員会社サーバ40と決済会社サーバ50と、会員会社サーバ40とポイント会社サーバ60とおよび会員会社サーバ40とセルフレジ70とは通信可能に接続される。
【0040】
決済会社サーバ50は、決済のサービスを提供する事業者のサーバ装置である。決済会社サーバ50は、例えば、クレジットカード、QRコード(登録商標)または電子マネー等の決済サービスを提供する。決済会社サーバ50は、メンバアプリの登録情報に決済情報を紐づけることを許可する。決済会社サーバ50は、決済情報が紐づいたメンバアプリの登録情報を用いて商品の購入が行われた際、会員会社サーバ40と通信し決済処理を行う。決済会社サーバ50と端末装置10と、決済会社サーバ50と会員会社サーバ40とおよび決済会社サーバ50とセルフレジ70とは通信可能に接続される。
【0041】
ポイント会社サーバ60は、例えば、会員会社サーバ40の会社と提携している外部のポイント付与会社のサーバ装置である。ポイント会社サーバ60は、メンバアプリの登録情報に自社のポイントを連携することを許可する。ポイント会社サーバ60は、ポイント情報が紐づいたメンバアプリの登録情報を用いて商品の購入が完了した際、会員会社サーバ40と通信しポイントを付与する。ポイント会社サーバ60と端末装置10と、ポイント会社サーバ60と会員会社サーバ40とおよびポイント会社サーバ60とセルフレジ70とは通信可能に接続される。
【0042】
セルフレジ70は、店舗に設置される無人のレジスタである。店舗で買い物をするユーザは、セルフレジ70を操作しユーザ自身で商品の購入手続きを行うことができる。セルフレジ70は、プロセッサ71、リーダ72、カメラ73、通信I/F74、ディスプレイ75およびメモリ76を有する。
【0043】
プロセッサ71は、例えばCPU、DSP、GPUもしくはFPGAである。プロセッサ71は、セルフレジ70の全体的な動作を司るコントローラとして機能する。プロセッサ71はセルフレジ70の各部の動作を統括するための制御処理、セルフレジ70の各部との間のデータの入出力処理、データの演算処理およびデータの記憶処理を行う。プロセッサ71は、メモリ76に記憶されたプログラムに従って動作する。プロセッサ71は、動作時にメモリ76を使用し、プロセッサ71が生成または取得したデータをメモリ76に一時的に保存する。
【0044】
リーダ72は、運転免許証またはマイナンバーカード等の身分証明書のICチップに含まれる情報を取得する装置である。リーダ72は、例えば、ICカードリーダである。また、リーダ72は、通信I/Fであり、NFC等の近距離無線通信技術を用いてICチップ内の情報を取得してもよい。リーダ72は、身分証明書から取得した個人情報をプロセッサ71に出力する。また、リーダ72は、端末装置10のディスプレイ15に表示されたメンバアプリの登録情報(例えば、バーコード)を読み取り、登録情報をプロセッサ71に出力する。
【0045】
カメラ73は、セルフレジ70で免許品を購入するユーザの顔を撮影するデバイスである。カメラ73は、少なくとも光学素子としてのレンズ(不図示)とイメージセンサ(不図示)とを有して構成される。レンズは、カメラ73の撮影した領域の画角内からの対象物により反射された光を入射してイメージセンサの受光面(言い換えると、撮影面)に対象物の光学像を結像する。イメージセンサは、例えばCCDあるいはCMOSなどの固体撮影素子である。イメージセンサは、所定時間(例えば1/30(秒))ごとに、レンズを介して撮影面に結像した光学像を電気信号に変換する。例えば、所定時間が1/30(秒)である場合、カメラ73のフレームレートは30fpsとなる。また、カメラ73は、上述した所定時間ごとに、電気信号に所定の信号処理を施すことで撮影画像を生成してもよい。カメラ73は、撮影画像をプロセッサ71に出力する。
【0046】
通信I/F74は、端末装置10とセルフレジ70と、本人確認サーバ30とセルフレジ70と、会員会社サーバ40とセルフレジ70と、決済会社サーバ50とセルフレジ70とおよびポイント会社サーバ60とセルフレジ70との間で無線または有線で通信を行うインターフェース回路である。端末装置10とセルフレジ70と、本人確認サーバ30とセルフレジ70と、会員会社サーバ40とセルフレジ70と、決済会社サーバ50とセルフレジ70とおよびポイント会社サーバ60とセルフレジ70との通信は、ネットワークを介してもよい。通信I/F74による通信方式は、例えば、WAN、LAN、LTE、4G、5G等の移動体通信、電力線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)または携帯電話用の通信等である。なお、リーダ72が通信I/Fである場合、リーダ72と通信I/F74とは1つの通信I/Fで構成されてもよい。通信I/F74は、通信I/F14からNFC等の近距離無線通信技術を用いて、メンバアプリの登録情報(本人確認用画像、氏名および年齢等の個人情報)を受信する。
【0047】
ディスプレイ75は、商品の購入に関する画面、年齢確認のガイドおよび年齢確認の結果等を表示するディスプレイである。ディスプレイ75は、タッチパネルディスプレイ等であり、ユーザからの入力を受け付けてもよい。なお、ディスプレイ75がユーザからの入力を受け付ける場合、マウス、タッチペンまたはキーボード等を用いて入力を受け付けてもよい。また、ディスプレイ75は、空中にディスプレイが表示される非接触型の空中ディスプレイであってもよい。この場合、ディスプレイ75は赤外線センサ等を用いてユーザからの入力を受け付ける。
【0048】
メモリ76は、例えば、RAMとROMとを用いて構成され、セルフレジ70の動作に必要なプログラム、端末装置10から受信したユーザの個人情報には、動作中に生成されたデータを一時的に保持する。RAMは、例えば、セルフレジ70の動作中に使用されるワークメモリである。ROMは、例えば、セルフレジ70を制御するためのプログラムを予め記憶して保持する。
【0049】
次に、
図3を参照して、端末装置で動作するアプリケーションを説明する。
図3は、端末装置で動作するアプリケーションを示す図である。
【0050】
端末装置10は、メンバアプリMAと本人確認アプリHAとを有する。メンバアプリMAと本人確認アプリHAとは、メモリ16に記憶される。
【0051】
メンバアプリMAは、会員会社サーバ40が提供するアプリケーションである。メンバアプリMAは、ユーザ操作に基づき端末装置10にインストールされる。
【0052】
本人確認アプリHAは、本人確認サーバ30が提供するアプリケーションである。本人確認アプリHAは、ユーザ操作に基づき端末装置10にインストールされる。
【0053】
メンバアプリMAと本人確認アプリHAとはプロセッサ11と協働して動作する。なお、メンバアプリMAと本人確認アプリHAとは1つのアプリケーションで構成されてもよい。メンバアプリMAと本人確認アプリHAとが1つのアプリケーションで構成される場合、本人確認サーバ30もしくは会員会社サーバ40がアプリケーションを提供する。
【0054】
次に、
図4を参照して、メンバアプリMAにおける会員登録処理の一例を説明する。
図4は、メンバアプリMAにおける会員登録処理の一例を表すフローチャートである。
【0055】
プロセッサ11は、ユーザの端末装置10へのメンバアプリMAをインストールする旨の入力操作をトリガにして、メンバアプリMAをインストールする(ステップSt200)。
【0056】
メンバアプリMAは、ユーザの新規会員登録の処理を開始する(ステップSt201)。
【0057】
メンバアプリMAは、ユーザにメールアドレスの入力を要求する画面をディスプレイ15に表示する。メンバアプリMAは、ユーザの入力操作によってメールアドレスに関する情報を受け取る(ステップSt202)。メンバアプリMAは、会員会社サーバ40にステップSt202の処理で受信したメールアドレスを送信する。会員会社サーバ40は、受信したメールアドレスに対して認証コードを送信する。
【0058】
ユーザは、受信した認証コードをメンバアプリMAに入力する。メンバアプリMAは、ユーザの入力操作によって認証コードを受け取る(ステップSt203)。
【0059】
メンバアプリMAは、パスワードおよび会員情報の入力を要求する画面をディスプレイ15に表示する。メンバアプリMAは、ユーザの入力操作によってパスワードおよび会員情報の情報を受け取る(ステップSt204)。会員情報は、例えば、氏名、生年月日、性別または住所等の情報である。
【0060】
メンバアプリMAは、ユーザに会員規約への同意を要求する画面をディスプレイ15に表示する。メンバアプリMAは、ユーザの入力操作によって会員規約に同意した旨の情報を受け取り、ユーザの会員登録を完了する(ステップSt205)。
【0061】
なお、
図3に示したメンバアプリの会員登録方法はあくまで一例であり、
図3に示した例に何ら限定されない。例えば、メンバアプリMAは、ステップSt202の処理でメールアドレスではなく電話番号をユーザに求めてもよいし、他のアプリケーション(例えば、コミュニケーションアプリ等)と連携してユーザの会員登録をしてもよい。
【0062】
次に、
図5を参照して、マイナンバーカードを用いた本人確認の処理の一例を説明する。
図5は、マイナンバーカードを用いた本人確認の処理の一例を示すフローチャートである。
図5のフローチャートの処理は、本人確認アプリHAによって実行される。
【0063】
本人確認アプリHAは、マイナンバーカードを用いるか否かを判定する(ステップSt300)。本人確認アプリHAは、例えば、ユーザに対し本人確認用の身分証明書としてマイナンバーカードを用いるか否かを尋ねる画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザからの入力操作に基づきステップSt300の処理を行う。また、ユーザの本人確認に用いる身分証明書の種類は本人確認サーバ30によって予め決められてもよく、その場合、ステップSt300の処理は省略される。
【0064】
本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づきマイナンバーカードを用いないと判定した場合(ステップSt300,NO)、
図7に示す処理を実行する。
【0065】
本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づきマイナンバーカードを用いると判定した場合(ステップSt300,YES)、マイナンバーカードのICチップの情報を読み取るためのユーザに対する指示をディスプレイ15に表示する。例えば、本人確認アプリHAは、ユーザに対する指示として、端末装置10をマイナンバーカードにかざすことを指示する内容をディスプレイ15に表示する。
【0066】
本人確認アプリHAは、ユーザがマイナンバーカードをICチップの情報を読み取り可能な状態で端末装置10にセットした場合、マイナンバーカードのICチップの情報を読み取る(ステップSt301)。本人確認アプリHAは、ICチップの情報として、ユーザの氏名および生年月日等の個人情報を取得する。
【0067】
本人確認アプリHAは、ユーザに対しマイナンバーカードの電子証明書の有効性確認を行うための認証処理を開始し(例えばパスワードの入力を要求する画面をディスプレイ15に表示し)、本人確認認証事業者サーバ20に対しマイナンバーカードの認証情報を連携する(ステップSt302)。
【0068】
本人確認アプリHAは、本人確認認証事業者サーバ20から電子証明書の有効性の確認結果を受信する(ステップSt303)。本人確認アプリHAは、電子証明書の有効性が確認できた場合、ログインしたユーザが本人であることを証明できたとする。
【0069】
本人確認アプリHAは、決済情報を登録するか否かを判定する(ステップSt304)。本人確認アプリHAは、ユーザに対し決済情報を登録するか否かを尋ねる画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき決済情報を登録すると判定した場合(ステップSt304,YES)、ユーザの入力操作に基づき決済情報を取得する(ステップSt305)。
【0070】
本人確認アプリHAは、ステップSt305の処理で取得した決済情報と、メンバアプリMAの登録情報との紐づけの許可を求める要求とを決済会社サーバ50に送信する。決済会社サーバ50は、受信した決済情報が正しい情報であるか否かを決済会社サーバ50内のメモリ(不図示)に保存されている情報と照合する。決済会社サーバ50は、例えば、クレジットカードの番号、有効期限およびセキュリティコードを決済情報として受信し、決済会社サーバ50に保存されている情報と照合し誤りがないか判定する。決済会社サーバ50は、受信した決済情報が正しいと判定した場合、メンバアプリMAの登録情報と紐づける(つまり、連携する)ことを許可する情報を本人確認アプリHAに送信する。本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に決済情報を紐づける(ステップSt306)。そして、プロセッサ11は、処理をステップSt307に進める。
【0071】
本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき決済情報を登録しないと判定した場合(ステップSt304,NO)、本人確認アプリHAは、ポイント情報を登録するか否かを判定する(ステップSt307)。
【0072】
本人確認アプリHAは、ユーザに対しポイント情報を登録するか否かを尋ねる画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づきポイント情報を登録すると判定した場合(ステップSt307,YES)、ユーザの入力操作に基づきポイント情報を取得する(ステップSt308)。本人確認アプリHAは、例えば、ユーザからポイントカードの番号の入力情報を受信するまたはポイント会社サーバ60の提供するアプリケーションと連携する等によりポイント情報を取得する。
【0073】
本人確認アプリHAは、ステップSt308の処理で取得したポイント情報と、メンバアプリMAの登録情報との紐づけの許可を求める要求とをポイント会社サーバ60に送信する。ポイント会社サーバ60は、受信したポイント情報が正しい情報であるか照合し、正しい情報である場合、メンバアプリMAの登録情報と紐づける(つまり、連携する)ことを許可する情報を本人確認アプリHAに送信する。本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報にポイント情報を紐づける(ステップSt309)。なお、本人確認アプリHAは、ポイント会社サーバ60の提供するアプリケーションと連携することでメンバアプリMAの登録情報にポイント情報を紐づけてもよい。本人確認アプリHAは、ステップSt309の処理の後ステップSt310の処理を実行する。
【0074】
本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づきポイント情報を登録しないと判定した場合(ステップSt307,NO)、マイナンバーカードを用いたユーザの顔の画像の登録処理(以下、「本人確認用画像登録処理」と称する)を実行する(ステップSt310)。マイナンバーカードを用いた本人確認用画像登録処理は、
図6で詳しく説明する。以下、本人確認用画像登録処理で決定されたメンバアプリMAに登録する顔の画像のことを本人確認用画像と称する。なお、本人確認用画像は、マイナンバーカードの券面の顔画像、マイナンバーカードのICチップ内の顔画像、及び、本人の顔を撮影した顔画像のいずれであってもよい。
【0075】
本人確認アプリHAは、ステップSt310の処理の後、本人確認が完了した際の処理(以下、「本人確認完了処理」と称する)を実行する(ステップSt311)。本人確認アプリHAは、ステップSt310の処理で本人確認用画像の登録ができた場合、本人確認完了処理として、メンバアプリMAの登録情報と本人確認用画像とを紐づけて、本人確認サーバ30に登録する。つまり、本人確認アプリHAは、ユーザが予めメンバアプリMAに登録した氏名および生年月日等の個人情報と本人確認用画像とを紐づけて、本人確認サーバ30に登録する。ただし、ユーザが予め登録した個人情報と本人確認用画像とを紐づけて、当該本人確認アプリHA又はメンバアプリMAに登録してもよい。また、本人確認アプリHAは、本人確認が完了した旨の画面をディスプレイ15に表示してもよい。本人確認アプリHAは、ステップSt310の処理で本人確認用画像の登録ができなかった場合、本人確認完了処理として、本人確認が未完了である旨の画面をディスプレイ15に表示してもよい。なお、本人確認アプリHAは、本人確認が完了もしくは未完了の旨の通知をスピーカ(不図示)から音を出力してユーザに通知してもよい。
【0076】
なお、本人確認アプリHAは、マイナンバーカードから取得した個人情報と本人確認用画像とを紐づけてもよい。これにより、本人確認アプリHAは、ユーザが予め個人情報を入力する手間を省き個人情報と本人確認用画像とが紐づいた登録情報を生成できる。
【0077】
また、本人確認アプリHAは、本人確認完了処理として、決済情報、ポイント情報および本人確認用画像の情報が紐づいた情報を保持するコードを作成する。コードは、例えば、バーコード等の1次元コードまたはQRコード(登録商標)等の2次元コードである。なお、コードは2次元以上の多次元コードであってもよい。本人確認アプリHAは、作成したコードをメンバアプリMAに登録する。メンバアプリMAは、本人確認アプリHAのコードに登録情報をさらに紐づける。
【0078】
また、コードはメンバアプリMAによって作成されてもよい。この場合、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報が紐づいたコードをメンバアプリMAから取得し、当該コードに、決済情報、ポイント情報および本人確認用画像の情報を紐づけてもよい。また、メンバアプリMAは、本人確認アプリから決済情報、ポイント情報および本人確認用画像を取得し、決済情報、ポイント情報、本人確認用画像および登録情報を紐づけたコードを作成してもよい。
【0079】
なお、ステップSt304の処理、ステップSt307の処理およびステップSt310の処理の順番は
図4に示す順番に限られず任意の順番でよい。
【0080】
また、本人確認アプリHAは、マイナンバーカードから取得した個人情報を用いてメンバアプリMAに登録された氏名および生年月日が一致するか判定してもよい。つまり、本人確認アプリHAは、マイナンバーカードから氏名および生年月日の情報を取得し、メンバアプリMAにユーザが入力した氏名および生年月日の情報がマイナンバーカードの情報と一致するか否か判定し、一致する場合、メンバアプリMAの情報に本人確認用画像を紐づけて登録する。
【0081】
次に、
図6を参照して、マイナンバーカードを用いた本人確認用画像登録処理について説明する。
図6は、マイナンバーカードを用いた本人確認用画像登録処理のフローチャートである。
図6のフローチャートの各処理は本人確認アプリHAによって実行される。
【0082】
本人確認アプリHAは、メンバアプリMAに登録する本人確認用画像としてマイナンバーカードのICチップに保存されている顔の画像(以下、マイナンバーカードおよび運転免許証のICチップに保存されている顔の画像を「登録画像」と称する)を使用するか否かを判定する(ステップSt400)。本人確認アプリHAは、メンバアプリMAに登録する本人確認用画像としてマイナンバーカードの登録画像を使用するか否かを選択可能な画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの選択操作に基づきメンバアプリMAに登録する本人確認用画像としてマイナンバーカードの登録画像を使用すると判定した場合(ステップSt400,YES)、ユーザにマイナンバーカードの照合番号Bの入力を求める画面をディスプレイ15に表示する。照合番号Bは、マイナンバーカードの券面に印刷された生年月日6桁と有効期限4桁とセキュリティコード4桁とによって構成される14桁の数字である。本人確認アプリHAは、ユーザから照合番号Bが入力される(ステップSt401)。なお、マイナンバーカードの券面がOCR読取可能である場合、本人確認アプリHAは、ステップSt401において、マイナンバーカードの券面をOCR読取した結果から照合番号Bを自動的に取得してもよい。
【0083】
本人確認アプリHAは、ステップSt401の処理で取得した照合番号BをキーとしてマイナンバーカードのICチップから登録画像を取得する(ステップSt402)。
【0084】
本人確認アプリHAは、カメラ13にユーザの顔を撮影させる(ステップSt403)。ステップSt403の処理を実行し顔認証することで、本人確認アプリHAの操作者が本人であることを確認できる。なお、マイナンバーカードを所持しているだけでマイナンバーカードの画像を本人確認用画像として使用を許可する場合、ステップSt403の処理は省略されてもよい。この場合、ステップSt403~ステップSt409の処理は省略され、本人確認アプリHAは、ステップSt402の処理の後ステップSt410の処理を実行する。
【0085】
本人確認アプリHAは、マイナンバーカードから取得した登録画像とステップSt403の処理で取得したユーザの顔の撮影画像とを、顔照合技術等の公知の技術を用いて照合する(ステップSt404)。
【0086】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像とを照合することで、登録画像に映る人物の顔と、撮影画像に映る人物の顔との顔認証が成功するか否かを判定する(ステップSt405)。
【0087】
本人確認アプリHAは、顔認証が失敗したと判定した場合(ステップSt405,NO)、顔認証が失敗した旨の結果画面をディスプレイ15に表示する(ステップSt406)。
【0088】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であるか否かを判定する(ステップSt407)。nは、1以上の整数である。
【0089】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であると判定した場合(ステップSt407,NO)、再びステップSt403の処理を実行する。
【0090】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満ではない、つまりn回目以上であると判定した場合(ステップSt407,YES)、マイナンバーカードの画像を本人確認用画像とする手続を終了することを促す画面をディスプレイ15に表示する(ステップSt408)。例えば、本人確認アプリHAは、別の方法を提示する画面をディスプレイ15に表示し手続を終了することを促す。別の方法とは、郵送による手続または本人確認アプリHAの管理者に問い合わせることを促す等である。
【0091】
本人確認アプリHAは、再撮影をするか手続を終了するかをユーザに聞く画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき再撮影するか否かを判定する(ステップSt409)。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき再撮影すると判定した場合(ステップSt409,YES)、再びステップSt403の処理を実行する。
【0092】
なお、本人確認アプリHAは、処理を終了する際、ユーザの本人確認ができなかった旨の情報をメンバアプリMAの登録情報に紐づけてもよいし、メンバアプリMAの登録情報に対して何もしなくてもよい(つまり、メンバアプリMAの本人確認は未完了のままとなる)。本人確認アプリHAは、処理を終了する際、ユーザの本人確認ができなかった旨の画面をディスプレイ15に表示してもよい。
【0093】
本人確認アプリHAは、顔認証が成功したと判定した場合(ステップSt405,YES)、マイナンバーカードの登録画像を本人確認用画像としてメンバアプリMAの登録情報に紐づけて、本人確認サーバ30に登録する(ステップSt410)。また、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に本人確認が完了した旨の情報を紐づけて本人確認サーバ30に登録する。
【0094】
本人確認アプリHAは、ユーザの選択操作に基づきメンバアプリMAに登録する本人確認用画像としてマイナンバーカードの登録画像を使用しないと判定した場合(ステップSt400,NO)、カメラ13を起動しユーザの顔をカメラ13に撮影させる(ステップSt411)。例えば、本人確認アプリHAは、顔を撮影する旨の通知をディスプレイ15に表示してからカメラ13を起動しユーザの顔をカメラ13に撮影させる。なお、マイナンバーカードの登録画像は白黒の画像であるため、新たに顔を撮影しカラー画像である撮影画像を本人確認用画像としてセルフレジ70での顔認証に用いる方が高精度に顔認証ができるという利点がある。なお、セルフレジ70での顔認証については
図8で説明する。
【0095】
本人確認アプリHAは、ユーザにマイナンバーカードの照合番号Bの入力を求める画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザから照合番号Bが入力される(ステップSt412)。
【0096】
本人確認アプリHAは、取得した照合番号BをキーとしてマイナンバーカードのICチップから登録画像を取得する(ステップSt413)。
【0097】
本人確認アプリHAは、ステップSt413の処理でマイナンバーカードから取得した登録画像とステップSt411の処理で取得したユーザの顔の撮影画像とを、顔照合技術等の公知の技術を用いて照合する(ステップSt414)。
【0098】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像とを照合することで、登録画像に映る人物の顔と、撮影画像に映る人物の顔との顔認証が成功するか否かを判定する(ステップSt415)。
【0099】
本人確認アプリHAは、顔認証が失敗したと判定した場合(ステップSt415,NO)、顔認証が失敗した旨の結果画面をディスプレイ15に表示する(ステップSt416)。
【0100】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であるか否かを判定する(ステップSt417)。
【0101】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であると判定した場合(ステップSt417,NO)、再びステップSt411の処理を実行する。
【0102】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満ではない、つまりn回目以上であると判定した場合(ステップSt417,YES)、撮影画像を本人確認用画像とする手続を終了することを促す画面をディスプレイ15に表示する(ステップSt418)。
【0103】
本人確認アプリHAは、再撮影をするか手続を終了するかをユーザに聞く画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき再撮影するか否かを判定する(ステップSt419)。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき再撮影すると判定した場合(ステップSt419,YES)、再びステップSt411の処理を実行する。
【0104】
本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき再撮影しないと判定した場合(ステップSt419,NO)、処理を終了する。なお、本人確認アプリHAは、処理を終了する際、ユーザの本人確認ができなかった旨の情報をメンバアプリMAの登録情報に紐づけてもよいし、メンバアプリMAの登録情報に対して何もしなくてもよい(つまり、メンバアプリMAの本人確認は未完了のままとなる)。本人確認アプリHAは、処理を終了する際、ユーザの本人確認ができなかった旨の画面をディスプレイ15に表示してもよい。
【0105】
本人確認アプリHAは、顔認証が成功したと判定した場合(ステップSt415,YES)、撮影画像を本人確認用画像としてメンバアプリMAの登録情報に紐づけて、本人確認サーバ30に登録する(ステップSt420)。また、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に本人確認が完了した旨の情報を紐づけて本人確認サーバ30に登録する。
【0106】
マイナンバーカードのICチップに保存されている登録画像と撮影画像とを本人確認アプリHAによって照合することで、例えば、未成年者が成年者のマイナンバーカードを借りて登録しようとしても顔認証に失敗する。これにより、本人確認システム1は、未成年者のユーザが成年者に成りすまして本人確認することを防止する。本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像とを照合することで、ユーザ本人の登録画像または撮影画像を本人確認用画像としてメンバアプリMAの登録情報に紐づけ、ユーザ本人ではない他者の顔の画像を登録情報に紐づけることを防止することができる。これにより、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に信頼性の高い本人確認の結果および本人確認用画像を紐づけることができる。また、本人確認アプリHAは、本人確認をすることで、メンバアプリMAに信頼性の高い年齢情報を登録することができる。つまり、本人確認が完了したことは年齢確認が完了したことと同義である。
【0107】
メンバアプリMAと本人確認アプリHAとが別々のアプリケーションである場合、会社ごとに提供されるメンバアプリMAと本人確認アプリHAとを連携させることで、本人確認システム1は、新たにメンバアプリMAに本人確認用のプログラムを組み込むことなくユーザの本人確認を高精度に行うことができる。
【0108】
なお、メンバアプリMAと本人確認アプリHAとは1つのアプリケーションであってもよい。この場合、ユーザは2つのアプリケーションを用いずに1つのアプリケーションで会員登録および本人確認ができる。すなわち、本人確認システム1は、ユーザの本人確認作業の煩雑さを軽減できる。
【0109】
また、端末装置10にマイナンバーカードの情報が搭載されている場合、端末装置10は、端末装置10に搭載されたマイナンバーカードの情報と本人確認アプリHAとを連携させることでユーザの本人確認を行うことができる。しかしながら、未成年者が成年者である他者(例えば、親または不正に入手した端末装置の持ち主等)の端末装置10を用いて本人確認しメンバアプリMAを登録する可能性がある。端末装置10は、端末装置10にマイナンバーカードの情報が搭載されている場合でも、本人確認する際ユーザの顔を撮影し本人確認することで、未成年者が他者になりすましてメンバアプリMAを登録することを防ぐことができる。
【0110】
次に、
図7を参照して、運転免許証を用いた本人確認の処理の一例を説明する。
図7は、運転免許証を用いた本人確認の処理の一例を示すフローチャートである。
図7のフローチャートの処理は、本人確認アプリHAによって実行される。なお、
図5と同様の処理に関しては同一の符合を付記して説明を省略する。
【0111】
本人確認アプリHAは、
図5のフローチャートのステップSt300の処理において、マイナンバーカードを用いないと判定した場合(ステップSt300,NO)、運転免許証のICチップの情報を読み取るためのユーザに対する指示をディスプレイ15に表示する。なお、本人確認アプリHAは、予め身分証明書に運転免許証を用いると決められている場合ステップSt500の処理から実行してもよい。
【0112】
本人確認アプリHAは、運転免許証の暗証番号1の入力をユーザに求める画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザからの入力操作に応じて暗証番号1を取得する。本人確認アプリHAは、運転免許証を端末装置10に読み取り可能な状態にセットすることを求める画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、運転免許証が端末装置10にICチップの情報を読み取り可能な状態にユーザによってセットされた際、暗証番号1をキーとして運転免許証のICチップの情報を読み取る(ステップSt500)。
【0113】
本人確認アプリHAは、ステップSt307がNOの場合またはステップSt309の処理を実行した後、運転免許証を用いた本人確認用画像登録処理を実行する(ステップSt505)。運転免許証を用いた本人確認用画像登録処理は、
図8で説明する。
【0114】
次に、
図8を参照して、運転免許証を用いた本人確認用画像登録処理について説明する。
図8は、運転免許証を用いた本人確認用画像登録処理のフローチャートである。
図8のフローチャートの各処理は本人確認アプリHAによって実行される。
【0115】
本人確認アプリHAは、メンバアプリMAに登録する本人確認用画像として運転免許証のICチップに保存されている登録画像を使用するか否かを判定する(ステップSt600)。本人確認アプリHAは、メンバアプリMAに登録する本人確認用画像として運転免許証の登録画像を使用するか否かを選択可能な画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの選択操作に基づきメンバアプリMAに登録する本人確認用画像として運転免許証の登録画像を使用すると判定した場合(ステップSt600,YES)、運転免許証の暗証番号1,2の入力を求める画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき暗証番号1,2を取得する(ステップSt601)。なお、本人確認アプリHAは、暗証番号2の入力を求める画面をディスプレイ15に表示し暗証番号2のみを取得してもよい。
【0116】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できたか否か判定する(ステップSt602)。本人確認アプリHAは、ステップSt602の処理の判定を、運転免許証のICチップから登録画像を取得できたか否かによって判定する。
【0117】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できなかった(つまり、暗証番号1または/および暗証番号2が間違っていた)場合(ステップSt602,NO)、再びステップSt600の処理を実行する。
【0118】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できた場合(ステップSt602,YES)、カメラ13にユーザの顔を撮影させる(ステップSt603)。
【0119】
本人確認アプリHAは、運転免許証から取得した登録画像とステップSt603の処理で取得したユーザの顔の撮影画像とを、顔照合技術等の公知の技術を用いて照合する(ステップSt604)。
【0120】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像とを照合することで、登録画像に映る人物の顔と、撮影画像に映る人物の顔との顔認証が成功するか否かを判定する(ステップSt605)。
【0121】
本人確認アプリHAは、顔認証が失敗したと判定した場合(ステップSt605,NO)、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であるか否かを判定する(ステップSt606)。
【0122】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であると判定した場合(ステップSt606,NO)、再びステップSt600の処理を実行する。
【0123】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満ではない、つまりn回目以上であると判定した場合(ステップSt606,YES)、登録画像の登録を不可とする(ステップSt607)。本人確認アプリHAは、登録画像の登録が不可となった場合、ユーザの本人確認ができなかった旨の情報をメンバアプリMAの登録情報に紐づけてもよいし、メンバアプリMAの登録情報に対して何もしなくてもよい(つまり、メンバアプリMAの本人確認は未完了のままとなる)。
【0124】
本人確認アプリHAは、顔認証が成功したと判定した場合(ステップSt605,YES)、運転免許証の登録画像を本人確認用画像としてメンバアプリMAの登録情報に紐づけて登録する(ステップSt608)。また、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に本人確認が完了した旨の情報を紐づける。
【0125】
なお、ステップSt603~ステップSt607の処理は省略されてもよい。つまり、運転免許証の画像を本人確認用画像として用いる場合、顔認証を行わずに運転免許証の画像を本人確認用画像としてもよい。この場合、本人確認アプリHAは、ステップSt602,YESの処理の後ステップSt608の処理を実行する。
【0126】
また、運転免許証のICチップの画像ではなく券面画像を使用する場合は、ステップSt603~ステップSt605の処理で顔認証が成功した際に、ステップSt603の処理で撮影した撮影画像または券面画像を本人確認用画像としてもよい。
【0127】
本人確認アプリHAは、ユーザの選択操作に基づきメンバアプリMAに登録する本人確認用画像として運転免許証の登録画像を使用しないと判定した場合(ステップSt600,NO)、カメラ13を起動しユーザの顔をカメラ13に撮影させる(ステップSt609)。例えば、本人確認アプリHAは、顔を撮影する旨の通知をディスプレイ15に表示してからカメラ13を起動しユーザの顔をカメラ13に撮影させる。
【0128】
本人確認アプリHAは、運転免許証の暗証番号1,2の入力を求める画面をディスプレイ15に表示する。本人確認アプリHAは、ユーザの入力操作に基づき暗証番号1,2を取得する(ステップSt610)。なお、本人確認アプリHAは、暗証番号2の入力を求める画面をディスプレイ15に表示し暗証番号2のみを取得してもよい。
【0129】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できたか否か判定する(ステップSt611)。本人確認アプリHAは、ステップSt611の処理の判定を、運転免許証のICチップから登録画像を取得できたか否かによって判定する。
【0130】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できなかった(つまり、暗証番号1,2が間違っていた)場合(ステップSt611,NO)、再びステップSt600の処理を実行する。
【0131】
本人確認アプリHAは、暗証番号1,2をキーとして運転免許証のICチップから登録画像を取得できた場合(ステップSt611,YES)、ステップSt609の処理で取得した撮影画像と、ステップSt611の処理で取得した登録画像とを、顔照合技術等の公知の技術を用いて照合する(ステップSt612)。
【0132】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像とを照合することで、登録画像に映る人物の顔と、撮影画像に映る人物の顔との顔認証が成功するか否かを判定する(ステップSt613)。
【0133】
本人確認アプリHAは、顔認証が失敗したと判定した場合(ステップSt613,NO)、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であるか否かを判定する(ステップSt614)。
【0134】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満であると判定した場合(ステップSt614,NO)、再びステップSt600の処理を実行する。
【0135】
本人確認アプリHAは、登録画像と撮影画像との顔認証がn回目未満ではない、つまりn回目以上であると判定した場合(ステップSt614,YES)、撮影画像の登録を不可とする(ステップSt615)。本人確認アプリHAは、撮影画像の登録が不可となった場合、ユーザの本人確認ができなかった旨の情報をメンバアプリMAの登録情報に紐づけてもよいし、メンバアプリMAの登録情報に対して何もしなくてもよい(つまり、メンバアプリMAの本人確認は未完了のままとする)。
【0136】
本人確認アプリHAは、顔認証が成功したと判定した場合(ステップSt613,YES)、撮影画像を本人確認用画像としてメンバアプリMAの登録情報に紐づけて登録する(ステップSt616)。また、本人確認アプリHAは、メンバアプリMAの登録情報に本人確認が完了した旨の情報を紐づける。
【0137】
次に、
図9を参照して、メンバアプリMAにおいて登録が完了した項目の画面例を説明する。
図9は、メンバアプリMAにおいて登録が完了した項目の画面例を示す図である。
【0138】
画面MNは、端末装置10のディスプレイ15に表示される画面の一例である。画面MNは、メンバアプリMAの登録事項の項目を表す。
【0139】
画面MNは、「本人確認用画像の登録」、「ポイントの登録」、「マイナンバーカード」、「運転免許証」、「電子マネー連携」および「クレジットカード連携」の項目を含む。なお、ディスプレイ15に表示されるメンバアプリMAの登録事項の項目は上述した例に限られない。「行政(公的身分証明書)」は、ユーザの顔の画像の登録(つまり、ユーザの本人確認)に用いられた身分証明書を示す。
【0140】
画面MNは、各項目の横に登録が完了したか否かを示すマークCH1,CH2,CH3,CH4,CH5,CH6を有する。
図8に示す例では、登録が完了した項目に対しては、マークCH1,CH2,CH3のように円が右に位置するマークが表示され、登録が未完了の項目に対しては、マークCH4,CH5,CH6のように円が左に位置するマークが表示される。なお、マークのデザインは一例であり、登録が完了した項目に対しチェックマーク等の任意のデザインのマークが表示されてもよい。また、登録が完了したか否かは、マークではなく、各項目の文字を強調する(文字を太字にする、文字を濃くするまたは文字の背景を塗りつぶす等)ことで示してもよい。
図8に示す例では、本人確認用画像の登録およびポイントの登録が完了していることを示す。また、本人確認用画像の登録にはマイナンバーカードが用いられたことを示す。また、決済情報に関しては、電子マネーおよびクレジットカードはどちらも連携されていないことを示す。
【0141】
また、マークCH1,CH2,CH3,CH4,CH5,CH6はユーザのタッチ操作を受け付けるボタンであってもよく、ユーザがマークをタッチすると該当する項目の登録処理が開始されてもよい。例えば、ユーザがマークCH1をタッチすると、本人確認用画像の登録処理が開始される。
【0142】
次に、
図10を参照して、セルフレジ70の免許品の購入の許可処理の一例について説明する。
図10は、セルフレジ70の免許品の購入の許可処理のフローチャートである。
図10のフローチャートの各処理はセルフレジ70によって実行される。
【0143】
セルフレジ70は、店舗において商品を購入する客であるユーザからの入力操作に基づき、購入前の処理に関する情報を受け取る(ステップSt700)。購入前の処理に関する情報とは、例えば、レジ袋を購入するか否かに関する情報等である。なお、ステップSt700の処理は省略されてもよい。
【0144】
セルフレジ70は、ユーザに対しメンバアプリMAは登録済みであるか否かを選択可能な画面をディスプレイ75に表示する。セルフレジ70は、ユーザの入力操作に基づきユーザがメンバアプリMAに登録済みであるか否かを判定する(ステップSt701)。
【0145】
セルフレジ70は、ユーザの入力操作に基づきユーザがメンバアプリMAに未登録であると判定した場合(ステップSt701,NO)、ユーザが免許品をセルフレジ70に読み取らせることで免許品の情報を受け取る(ステップSt703)。
【0146】
セルフレジ70は、ユーザに対する身分証明書を読み取るための指示をディスプレイ75に表示する。身分証明書を読み取るための指示とは、例えば、「リーダに身分証明書をかざしてください」等の指示である。セルフレジ70は、ユーザによってリーダ72にかざされたマイナンバーカードもしくは運転免許証のICチップの情報を読み取りICチップに保存されている生年月日等の個人情報および登録画像を取得する(ステップSt704)。このとき、運転免許証のICチップの情報を取得する際には、設定されている暗証番号の入力が必要である。そのため、利便性を考慮して、セルフレジ70は、ICチップの情報を読み取る代わりとして、マイナンバーカードもしくは運転免許証を撮影した券面画像から生年月日等の個人情報および登録画像を取得してもよい。
【0147】
セルフレジ70は、ステップSt704の処理で取得した生年月日が成年者を示す生年月日であるか否かを判定する(ステップSt705)。
【0148】
セルフレジ70は、生年月日が成年者を示す生年月日ではない(つまり、未成年者の年齢を示す生年月日である)と判定した場合(ステップSt705,NO)、NG処理として免許品の購入を不可とする(ステップSt706)。セルフレジ70は、NG処理として例えば、ディスプレイ75に免許品の購入を許可できない旨の画面を表示する。
【0149】
セルフレジ70は、生年月日が成年者を示す生年月日であると判定した場合(ステップSt705,YES)、カメラ73を起動し、ユーザの顔を撮影する(ステップSt707)。セルフレジ70は、ステップSt707の処理でユーザの顔を撮影した撮影画像とステップSt704の処理で取得した登録画像とを照合し、顔照合技術等の公知の技術を用いて顔認証を実行する(ステップSt708)。
【0150】
セルフレジ70は、ステップSt708の処理において撮影画像と登録画像との顔認証が成功するか否か判定することでユーザの本人確認をしユーザが免許品の購入資格がある(つまり、ユーザは成年者である)か否かを判定する(ステップSt709)。
【0151】
セルフレジ70は、撮影画像と登録画像との顔認証が失敗したと判定し、ユーザが免許品の購入資格がないと判定した場合(ステップSt709,NO)、NG処理として免許品の購入を不可とする(ステップSt723)。セルフレジ70は、NG処理として例えば、ディスプレイ75に免許品の購入を許可できない旨の画面を表示する。
【0152】
セルフレジ70は、撮影画像と登録画像との顔認証が成功したと判定し、ユーザが免許品の購入資格があると判定した場合(ステップSt709,YES)、ユーザに対し支払い方法を選択可能な画面をディスプレイ75に表示する。セルフレジ70は、ユーザの選択した支払い方法により決済をする(ステップSt710)。なお、セルフレジ70は、決済を行う前に、ユーザに対し連携させたいポイントの情報(例えば、ポイントに関する登録情報)の入力を要求してもよい。
【0153】
セルフレジ70は、ステップSt710の処理の前にユーザから連携させたいポイントの情報に関する入力があった場合、ポイントの付与処理を実行する(ステップSt711)。セルフレジ70は、例えば、ポイントの付与処理として、ポイント会社サーバ60にポイントの情報と購入情報(例えば、購入日時および購入金額の情報)とを送信する。ポイント会社サーバ60は、セルフレジ70から受信したポイントの情報と購入情報とに基づき該当する登録情報に対してポイントを付与する。なお、セルフレジ70は、ユーザに対し連携させたいポイントの情報の入力がなかった場合はステップSt711の処理は省略する。
【0154】
セルフレジ70は、ユーザの入力操作に基づきユーザがメンバアプリに登録済みであると判定した場合(ステップSt701,YES)、メンバアプリMAの登録情報が紐づいたコードをリーダ72に読み取らせる指示を含む画面をディスプレイ75に表示する。例えば、ユーザはディスプレイ75に表示された指示に基づき、端末装置10のディスプレイ15に表示したコードをリーダ72にかざす。セルフレジ70は、リーダ72を用いてコードを読み取る(ステップSt7021)。
【0155】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに本人確認用画像が登録済みであるか否かを判定する(ステップSt7022)。具体的には、セルフレジ70は、ステップSt7021の処理で読み取ったコードからメンバアプリMAの登録情報に本人確認用画像が紐づいているか否か判定する。これにより、セルフレジ70は、ユーザの本人確認(つまり、年齢確認)が完了しているか否かを判定する。
【0156】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに本人確認用画像が登録済みではない(つまり、未登録)であると判定した場合(ステップSt7022,NO)、ユーザが免許品をセルフレジ70に読み取らせることで免許品の情報を受け取る(ステップSt712)。
【0157】
ユーザはメンバアプリMAで本人確認用画像が未登録であり本人確認が事前に完了していないため、セルフレジ70は、ユーザの身分証明書の情報を取得し年齢確認する必要がある。セルフレジ70は、ユーザに対する身分証明書を読み取るための指示をディスプレイ75に表示する。身分証明書を読み取るための指示とは、例えば、「リーダに身分証明書をかざしてください」等の指示である。セルフレジ70は、ユーザによってリーダ72にかざされたマイナンバーカードもしくは運転免許証のICチップの情報を読み取りICチップに保存されている生年月日等の個人情報および登録画像を取得する(ステップSt713)。このとき、運転免許証のICチップの情報を取得する際には、設定されている暗証番号の入力が必要である。そのため、利便性を考慮して、セルフレジ70は、ICチップの情報を読み取る代わりとして、マイナンバーカードもしくは運転免許証を撮影した券面画像から生年月日等の個人情報および登録情報を取得してもよい。
【0158】
セルフレジ70は、ステップSt713の処理で取得した生年月日が成年者を示す生年月日であるか否かを判定する(ステップSt714)。
【0159】
セルフレジ70は、生年月日が成年者を示す生年月日ではない(つまり、未成年者の年齢を示す生年月日である)と判定した場合(ステップSt714,NO)、NG処理として免許品の購入を不可とする(ステップSt706)。セルフレジ70は、NG処理として例えば、ディスプレイ75に免許品の購入を許可できない旨の画面を表示する。
【0160】
セルフレジ70は、生年月日が成年者を示す生年月日であると判定した場合(ステップSt714,YES)、カメラ73を起動し、ユーザの顔を撮影する(ステップSt715)。セルフレジ70は、ステップSt715の処理でユーザの顔を撮影した撮影画像とステップSt716の処理で取得した登録画像とを照合し、顔照合技術等の公知の技術を用いて顔認証を実行する(ステップSt716)。
【0161】
セルフレジ70は、撮影画像と登録画像との顔認証が成功するか否か判定することでユーザの本人確認をしユーザが免許品の購入資格がある(つまり、ユーザは成年者である)か否かを判定する(ステップSt717)。
【0162】
セルフレジ70は、撮影画像と登録画像との顔認証が失敗したと判定し、ユーザが免許品の購入資格がないと判定した場合(ステップSt717,NO)、NG処理として免許品の購入を不可とする(ステップSt723)。セルフレジ70は、NG処理として例えば、ディスプレイ75に免許品の購入を許可できない旨の画面を表示する。
【0163】
セルフレジ70は、撮影画像と登録画像との顔認証が成功したと判定し、ユーザが免許品の購入資格があると判定した場合(ステップSt717,YES)、決済情報がメンバアプリに登録済みか否かを判定する(ステップSt718)。
【0164】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに紐づいている情報を参照し決済情報がメンバアプリMAに登録済みではないと判定した場合(ステップSt718,NO)、支払い方法を選択可能な画面をディスプレイ75に表示する。セルフレジ70は、ユーザの選択した支払い方法により決済をする(ステップSt710)。
【0165】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに紐づいている情報を参照しメンバアプリMAにポイント情報が登録済みであるか否かを判定し、登録済みであると判定した場合、ポイントの付与処理を実行する(ステップSt711)。セルフレジ70は、ポイント付与処理として、端末装置10に対して購入情報(例えば、購入日時および購入金額の情報)を送信する。端末装置10は、受信した購入情報とメンバアプリMAに紐づいたポイント情報とをポイント会社サーバ60に送信する。ポイント会社サーバ60は、端末装置10から受信したポイントの情報と購入情報とに基づき該当する登録情報に対してポイントを付与する。
【0166】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに紐づいている情報を参照し決済情報がメンバアプリMAに登録済みであると判定した場合(ステップSt718,YES)、メンバアプリMAの登録情報に紐づいている決済情報に基づき決済を行う(ステップSt719)。セルフレジ70は、ステップSt719の処理の後、ステップSt711の処理を実行する。
【0167】
セルフレジ70は、メンバアプリMAに本人確認用画像が登録済みであると判定した場合(ステップSt7022,YES)、メンバアプリMAから本人確認用画像を取得する。
【0168】
セルフレジ70は、ユーザが免許品をセルフレジ70に読み取らせることで免許品の情報を受け取る(ステップSt720)。
【0169】
ユーザはメンバアプリMAに本人確認用画像が登録済みであり本人確認が完了しているため、セルフレジ70は、ユーザの身分証明書を用いて年齢確認をする必要がない。しかしながら、未成年者が、本人確認が完了しているメンバアプリMAの入った他者の端末装置10を用いてセルフレジ70で免許品を購入する可能性がある。このように、未成年者が他者の端末装置10を用いてセルフレジ70で免許品を購入するのを防ぐために、セルフレジ70で購入者であるユーザの顔を撮影し顔認証し、メンバアプリMAの本人確認用画像と一致するか否かを判定する。
【0170】
セルフレジ70は、カメラ73を起動し、ユーザの顔を撮影する(ステップSt721)。セルフレジ70は、ユーザの顔を撮影した撮影画像とメンバアプリMAに登録されている本人確認用画像とを照合し、顔照合技術等の公知の技術を用いて顔認証を実行する(ステップSt722)。
【0171】
セルフレジ70は、撮影画像と本人確認用画像との顔認証が成功するか否か判定することでユーザの本人確認をしユーザが免許品の購入資格がある(つまり、ユーザは成年者である)か否かを判定する(ステップSt717)。
【0172】
セルフレジ70は、ステップSt721の処理で取得した撮影画像と本人確認用画像との顔認証が失敗したと判定し、ユーザが免許品の購入資格がないと判定した場合(ステップSt717,NO)、NG処理として免許品の購入を不可とする(ステップSt723)。セルフレジ70は、NG処理として例えば、ディスプレイ75に免許品の購入を許可できない旨の画面を表示する。
【0173】
セルフレジ70は、ステップSt721の処理で取得した撮影画像と本人確認用画像との顔認証が成功したと判定し、ユーザが免許品の購入資格があると判定した場合(ステップSt717,YES)、決済情報がメンバアプリに登録済みか否かを判定する(ステップSt718)。ステップSt718以降の処理である、ステップSt710、ステップSt711およびステップSt719の処理については一度説明したためここでは説明を省略する。
【0174】
なお、セルフレジ70は、免許品の情報を受け取らなかった場合(つまり、ユーザが免許品を購入しない場合)、ステップSt701の処理の後にステップSt718の処理を実行する。
【0175】
また、セルフレジ70は、免許品の情報を受け取った場合に、ユーザがメンバアプリMAに登録済みであるか否かを判定(つまり、ステップSt701の処理)してもよい。
【0176】
なお、本人確認システム1は、1つのコードにユーザの個人情報、本人確認用画像、決済情報およびポイント情報を紐づけて登録することができる。本人確認システム1は、ユーザの年齢確認、ポイント付与および決済まで当該コード1つで全て実行することができる。これにより、本人確認システム1は、ユーザが免許品を購入する際に様々な情報を提示したり決済情報を入力したりする手間を省き、利便性を高めることができる。
【0177】
以上により、本人確認システム1は、セルフレジ70で免許品を購入するユーザの顔を撮影し撮影画像と身分証明書の登録画像と照合し顔認証することで、未成年者が成年者になりすまして免許品を購入するのを防ぐことができる。
【0178】
また、セルフレジ70が本人確認が完了し本人確認用画像が紐づいているメンバアプリMAを用いて免許品の購入を許可するか否かを判定する場合においても、セルフレジ70は、撮影画像と本人確認用画像とを照合し顔認証する。これにより、本人確認システム1は、未成年者が成年者の端末装置10を用いることで成年者になりすまし、セルフレジ70で免許品を購入することを防ぐことができる。例えば、未成年者が成年者の端末装置10を用いてセルフレジ70で免許品を購入しようとすると、撮影画像と本人確認用画像との顔認証が失敗するため、未成年者は免許品を購入することができない。
【0179】
<ホテル、レンタカー、ガソリンスタンドのユースケース>
図11Aは、ホテルのメンバアプリMAを利用するユースケースを説明するための図である。なお、以下の説明において、ホテルのメンバアプリMAを、ホテルアプリと称する。
【0180】
ユーザは、端末装置10を操作し、ホテルアプリに対して、
図4に示す方法でユーザの個人情報を登録する(St801)。ホテルアプリに登録された個人情報を登録情報と称する。
【0181】
ユーザは、端末装置10を操作し、本人確認アプリHAを利用して、
図5及び
図6に示す方法(又は
図7及び
図8に示す方法)で、本人確認を行う(St802)。
【0182】
端末装置10は、ステップSt802で本人確認に成功した場合、ホテルアプリと本人確認アプリHAとを紐づけて本人確認サーバ30に登録する(St803)。これにより、本人確認サーバ30において、ホテルアプリの登録情報と本人確認アプリHAの本人確認用画像とが紐づけられて登録される。
【0183】
ユーザは、ホテルアプリからホテルの宿泊予約を行う。ホテルアプリは、登録情報及び宿泊予約に関する情報に対応するコード(例えばバーコード又は2次元コード)を生成する(St804)。
【0184】
ユーザは、ホテルにチェックインする際に、ホテルアプリが上記で生成したコード(例えばバーコード又は2次元コード)を端末装置10に表示させ、ホテルのセルフレジ70に読み取らせる(St805)。このコードの読み取りは、
図10のステップSt7021に相当する。なお、ユーザは、ホテルアプリに代えて、本人確認アプリHAにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせてもよい。
【0185】
セルフレジ70は、本人確認サーバ30に対して読み取ったコードに対応する登録情報と本人確認用画像とが紐づいているか否かを問い合わせ、紐づいている場合、登録情報及び本人確認用画像を本人確認サーバ30から取得し、本人確認を行う(St806)。本人確認として、セルフレジ70は、ユーザの顔を撮影し、その撮影画像と本人確認用画像とを照合し、照合に成功した場合、本人と判定してよい。なお、撮影画像と本人確認用画像との照合は、本人確認サーバ30で行われてもよい。
【0186】
セルフレジ70は、ステップSt806の本人確認に成功した場合、チェックイン処理を行う。これにより、セルフレジ70は、コードに紐づけられているユーザの予約確認、本人確認、会員認証、特典付与、決済処理、ポイント付与等を一度に行うことができる。
【0187】
ユーザは、ホテルに宿泊する(St807)。そして、ユーザは、ホテルをチェックアウトする際、ホテルアプリにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせる(St808)。これにより、セルフレジ70は、このコードに紐づけられているユーザの本人確認、会員認証、特典付与、決済処理、ポイント付与等を一度に行うことができる。
【0188】
図11Bは、レンタカーのメンバアプリMAを利用するユースケースを説明するための図である。なお、以下の説明において、レンタカーのメンバアプリMAを、レンタカーアプリと称する。
【0189】
ユーザは、端末装置10を操作して、レンタカーアプリに対して、
図4に示す方法でユーザの個人情報を登録する(St811)。レンタカーアプリに登録された個人情報を登録情報と称する。
【0190】
ユーザは、端末装置10を操作し、本人確認アプリHAを利用して、
図7及び
図8に示す方法で、運転免許証による本人確認を行う(St812)。
【0191】
端末装置10は、ステップSt812で本人確認に成功した場合、レンタカーアプリと本人確認アプリHAとを紐づけて本人確認サーバ30に登録する(St813)。これにより、本人確認サーバ30において、レンタカーアプリの登録情報と本人確認アプリHAの本人確認用画像とが紐づけられて登録される。
【0192】
ユーザは、レンタカーアプリからレンタカーの予約を行う。レンタカーアプリは、登録情報及びレンタカー予約に関する情報に対応するコードを生成する(St814)。
【0193】
ユーザは、レンタカーを借りる際に、レンタカーアプリが上記で生成したコードを端末装置10に表示させ、レンタカー店のセルフレジ70に読み取らせる(St815)。このコードの読み取りは、
図10のステップSt7021に相当する。なお、ユーザは、レンタカーアプリに代えて、本人確認アプリHAにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせてもよい。
【0194】
セルフレジ70は、本人確認サーバ30に対して読み取ったコードに対応する登録情報と本人確認用画像とが紐づいているか否かを問い合わせ、紐づいている場合、登録情報及び本人確認用画像を本人確認サーバ30から取得し、本人確認を行う(St816)。本人確認として、セルフレジ70は、ユーザの顔を撮影し、その撮影画像と本人確認用画像とを照合し、照合に成功した場合、本人と判定してよい。なお、撮影画像と本人確認用画像との照合は、本人確認サーバ30で行われてもよい。
【0195】
セルフレジ70は、ステップSt815の本人確認に成功した場合、レンタカーの貸出処理を行う。これにより、セルフレジ70は、コードに紐づけられているユーザの予約確認、本人確認、会員認証、特典付与、決済処理、ポイント付与等を一度に行うことができる。なお、ステップSt815でセルフレジ70に読み取らせたコードは、レンタカーの電子キーとして使用できてもよい。
【0196】
ユーザは、レンタカーを借りる(St817)。そして、ユーザは、レンタカーを返却する際、レンタカーアプリにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせる(St818)。これにより、セルフレジ70は、このコードに紐づけられているユーザの本人確認、会員認証、特典付与、決済処理、ポイント付与等を一度に行うことができる。
【0197】
図11Cは、ガソリンスタンドのメンバアプリMAを利用するユースケースを説明するための図である。なお、以下の説明において、ガソリンスタンドのメンバアプリMAを、ガソリンアプリと称する。
【0198】
ユーザは、端末装置10を操作し、ガソリンアプリに対して、
図4に示す方法でユーザの個人情報を登録する(St821)。ガソリンアプリに登録された個人情報を登録情報と称する。
【0199】
ユーザは、端末装置10を操作し、本人確認アプリHAを利用して、
図7及び
図8(又は
図5及び
図8)に示す方法で、運転免許証又はマイナンバーカードによる本人確認を行う(St822)。
【0200】
端末装置10は、ステップSt822で本人確認に成功した場合、ガソリンアプリと本人確認アプリHAとを紐づけて本人確認サーバ30に登録する(St823)。これにより、本人確認サーバ30において、ガソリンアプリの登録情報と本人確認アプリHAの本人確認用画像とが紐づけられて登録される。
【0201】
ユーザは、ガソリンスタンドのサービス(例えば給油又は洗車等)を利用する際に、ガソリンアプリの登録情報に対応するコードを端末装置10に表示させ、ガソリンスタンドのセルフレジ70に読み取らせる(St824)。このコードの読み取りは、
図10のステップSt7021に相当する。なお、ユーザは、ガソリンアプリに代えて、本人確認アプリHAのディスプレイにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせてもよい。
【0202】
セルフレジ70は、本人確認サーバ30に対して読み取ったコードに対応する登録情報と本人確認用画像とが紐づいているか否かを問い合わせ、紐づいている場合、登録情報及び本人確認用画像を本人確認サーバ30から取得し、本人確認を行う(St825)。本人確認として、セルフレジ70は、ユーザの顔を撮影し、その撮影画像と本人確認用画像とを照合し、照合に成功した場合、本人と判定してよい。なお、撮影画像と本人確認用画像との照合は、本人確認サーバ30で行われてもよい。
【0203】
セルフレジ70は、ステップSt825の本人確認に成功した場合、サービスの提供(例えば給油の開始、洗車機の稼働開始等)を行う。これにより、セルフレジ70は、このコードに紐づけられているユーザの給油種類および給油量の選択、洗車項目の選択、本人確認、会員認証、特典付与、決済処理、ポイント付与等を一度に行うことができる。
【0204】
ユーザは、ガソリンスタンドのサービスを利用する(St826)。
【0205】
なお、あるサービスのメンバアプリMA(例えばホテルアプリ)から本人確認サーバ30に一度登録された本人確認用画像は、ユーザの同意を得た上で、他のサービスのメンバアプリMA(例えばレンタカーアプリまたはガソリンアプリ)において、本人確認に利用できてもよい。これにより、一度本人確認用画像を登録した場合、次回から本人確認用画像の登録を省略できる。
【0206】
<行政サービスのユースケース>
図12は、行政サービスのメンバアプリMAを利用するユースケースを説明するための図である。以下、行政サービスのメンバアプリMAを市民アプリと称する。
【0207】
ユーザは、端末装置10を操作し、市民アプリに対して、
図4に示す方法でユーザの個人情報を登録する(St901)。市民アプリに登録された個人情報を登録情報と称する。
【0208】
ユーザは、端末装置10を操作し、本人確認アプリHAを利用して、
図5及び
図6に示す方法(又は
図7及び
図8に示す方法)で、本人確認を行う(St902)。ここで、本人確認には、ユーザが本人であるかどうかの確認に加えて、ユーザが市民アプリを提供している行政区(例えば市区町村)の住人であるかどうかの確認も含まれる。
【0209】
端末装置10は、ステップSt902で本人確認に成功した場合、市民アプリと本人確認アプリHAとを紐づけて本人確認サーバ30に登録する。これにより、本人確認サーバ30において、市民アプリの登録情報と本人確認アプリHAの本人確認用画像とが紐づけられて登録される(St903)。
【0210】
ユーザは、行政が管理する施設(例えば博物館、科学館、動物園等)に入場する際、市民アプリの登録情報に対応するコードを表示させ、施設のセルフレジ70に読み取らせる(St904)。このコードの読み取りは、
図10のステップSt7021に相当する。なお、ユーザは、市民アプリに代えて、本人確認アプリHAにコードを表示させ、セルフレジ70に読み取らせてもよい。
【0211】
セルフレジ70は、本人確認サーバ30に対して読み取ったコードに対応する登録情報と本人確認用画像とが紐づいているか否かを問い合わせ、紐づいている場合、登録情報及び本人確認用画像を本人確認サーバ30から取得し、本人確認を行う(St906)。本人確認として、セルフレジ70は、ユーザの顔を撮影し、その撮影画像と本人確認用画像とを照合し、照合に成功した場合、本人と判定する。なお、撮影画像と本人確認用画像との照合は、本人確認サーバ30で行われてもよい。
【0212】
セルフレジ70は、ステップSt906の本人確認に成功した場合(例えばユーザが施設の行政区の住人であると確認できた場合)、端末装置10に対して入場料無料を提示する(St907)。ユーザは、入場料無料で施設に入場する(St909)。なお、入場料無料は一例であり、例えば入場料割引、特典提供等であってもよい。また、セルフレジ70は、本人確認の際にユーザの年齢等も確認し、年齢に応じた割引や特典提供等を行ってもよい。
【0213】
セルフレジ70は、ステップSt906の本人確認に失敗した場合、端末装置10に対して入場料を提示し、端末装置10はセルフレジ70に対して入場料を支払う(St908)。そして、セルフレジ70は、入館許可を表示する。このとき、セルフレジ70は、入場ゲートを開き、ユーザが入場できるようにしてもよい(St909)。これにより、ユーザは、施設に入場することができる。
【0214】
以上の処理により、ユーザは、市民アプリを利用して、自分が住んでいる行政区のサービスを簡単に受けることができる。また、以上の処理により、サービスを提供する行政は、本人確認を厳格かつスピーディに行うことができ、ユーザの情報も容易に収集でき、職員の手間を削減することができる。
【0215】
<金融サービスのユースケース>
図13は、本人確認アプリを利用して金融サービスの申込を行う際のユースケースを説明するための図である。
【0216】
端末装置10は、金融サーバが提供する本人確認アプリを取得する(St921、St922)。
【0217】
端末装置10の本人確認アプリHAは、ユーザのマイナンバーカードの認証を行う。例えば、本人確認アプリHAは、マイナンバーカードのICチップの電子証明書を金融サーバに送信する(St923)。金融サーバは、マイナンバーカードの電子証明書を本人確認認証事業者サーバ20に照会し(St924)、照会に成功した場合、照会結果と本人確認アプリHAとを連携させる(St925)。これにより、金融サーバは、マイナンバーカードの電子証明書の有効性を確認し、以降に端末装置10とやり取りする情報が本人のものであると信用できる。
【0218】
端末装置10の本人確認アプリHAは、ユーザの本人確認用画像を、金融サーバに送信する(St926)。金融サーバは、受信したその本人確認用画像を登録する(St927)。本人確認用画像は、ユーザの顔を撮影した画像、本人確認書類の券面に印刷されている顔写真の画像、マイナンバーカードのICチップに記憶されている顔画像データのいずれであってもよい。
【0219】
ユーザは、端末装置10を操作し、金融サービスの申込を行い(St928)、金融サーバは、その申込を受け付ける(St929)。
【0220】
端末装置10は、ユーザの顔を撮影して撮影画像を生成し、金融サーバに送信する(St930)。
【0221】
金融サーバは、ステップSt930の撮影画像を受信し、当該撮影画像と本人確認用画像と照合し、本人確認を行う(St931)。なお、本処理では、金融サーバが本人確認を行うとしているが、金融サーバが上述した本人確認サーバ30に本人確認を依頼し、本人確認サーバ30が本人確認を行ってもよい。
【0222】
金融サーバは、ステップSt931にて本人確認に成功した場合、申込処理を実行する(St932)。
【0223】
金融サーバは、申込結果を端末装置10に送信する(St933)。金融サーバは、本人確認に成功し、かつ申込処理に成功した場合、申込結果として申込成功及び申込内容を示す情報を端末装置10に送信する。金融サーバは、本人確認に失敗した場合、又は、申込処理に失敗した場合、申込結果として申込失敗を示す情報を端末装置10に送信する。
【0224】
端末装置10は、金融サーバから申込結果を受信し、申込結果(成功又は失敗等)をディスプレイ15に表示する(St934)。
【0225】
以上の処理により、ユーザは、金融会社の窓口を訪れずに、端末装置10を用いて、金融サービスの申込を行うことができる。また、金融会社は、ユーザが本人であることを確認できるので、端末装置10を用いた金融サービスの申込を実現できる。
【0226】
<クレジットカード決済アプリのユースケース>
図14は、クレジットカード決済アプリの登録時のユースケースを説明するための図である。クレジットカード決済アプリは、上述のメンバアプリMAに相当するものであってよい。以下では、クレジットカード決済アプリが、上述した本人確認アプリHAの機能も含んでいるとして説明するが、クレジットカード決済アプリと本人確認アプリHAとは別々のアプリであってもよい。
【0227】
端末装置10は、クレジットカード会社が提供するクレジットカード決済アプリを、決済会社サーバ50から取得してインストールする(St941、St942)。
【0228】
ユーザは、端末装置10のクレジットカード決済アプリを起動する(St943)。そして、ユーザは、クレジットカード決済アプリに、自分のクレジットカード番号と有効期限とを入力する(St944)。なお、当該入力は、ユーザによる手動入力であってもよいし、端末装置10のカメラ13でクレジットカードを撮像することによる自動入力であってもよい。
【0229】
ユーザは、端末装置10のクレジットカード決済アプリに対して、マイナンバーカードのPINを入力する(St945)。あるいは、クレジットカード決済アプリは、端末装置10のカメラ13でマイナンバーカードを撮像及びOCRし、マイナンバーカードの照合番号Bを取得する。
【0230】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt945のPIN又は照合番号Bを用いて、マイナンバーカードのICチップから個人情報及び顔画像データ等を取得する(St946)。
【0231】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ユーザの顔を撮影し、撮影画像を生成する(St947)。
【0232】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt946で取得した顔画像データと、ステップSt947でユーザの顔を撮影した撮影画像とを1対1照合し、本人確認を行う(St948)。
【0233】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt948の本人確認結果を決済会社サーバ50に送信する(St949)。以下では、本人確認に成功した場合について説明する。なお、本人確認に失敗した場合、以降の処理は実行されなくてよい。
【0234】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、本人確認サーバ30に対して、本人確認用画像の登録を要求する(St950)。本人確認用画像は、ステップS946でマイナンバーカードのICチップから取得した顔画像データであってもよいし、マイナンバーカードの券面に印刷されている顔画像であってもよいし、ステップS947でユーザの顔を撮影した撮影画像であってもよい。
【0235】
本人確認サーバ30は、クレジットカード決済アプリと本人確認用画像とを紐づけて、所定のデータベースに登録する(St951)。
【0236】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ユーザの個人情報及び秘密情報の登録を決済会社サーバ50に要求する(St952)。ここで、個人情報は、ステップSt946で取得したものであってよい。秘密情報は、例えばユーザしか知らない秘密の情報であって、ユーザによって入力されたものであってよい。
【0237】
決済会社サーバ50は、ステップSt952の個人情報及び秘密情報と、クレジットカードの番号及び有効期限とを紐づけて、所定のデータベースに保存する(St953)。
【0238】
決済会社サーバ50は、ユーザに対してユーザIDを新規発行し、そのユーザIDを端末装置10のクレジットカード決済アプリに送信する(St954)。
【0239】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt954のユーザID及び登録成功等を表示し(St955)、本処理を終了する。
【0240】
以上の処理により、クレジットカード会社は、ユーザのマイナンバーカードを用いて、ユーザのクレジットカードとクレジットカード決済アプリとを安全に紐づけることができる。また、ユーザは、マイナンバーカードを利用して個人情報等を手動入力することなく、簡単に、自分のクレジットカードに紐づくクレジットカード決済アプリを取得することができる。
【0241】
図15は、クレジットカード決済アプリの利用時のユースケースを説明するための図である。
【0242】
ユーザは、例えば端末装置10のWEBブラウザ又はアプリ等において商品を選択し、購入画面にて購入ボタンを押下する(St961)。そして、ユーザは、WEBブラウザ又はアプリ等において決済ボタンを押下し(St962)、支払方法を選択する(St963)。ここで、ユーザは、支払方法としてクレジットカード支払いを選択する(St964)。
【0243】
端末装置10は、クレジットカード決済アプリを起動する(St965)。
【0244】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、決済情報(例えば決済金額、クレジットカード番号、有効期限、ユーザ氏名等)を自動的に入力する(St966)。
【0245】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、カメラ13でユーザの顔を撮影し、撮影画像を生成する(St967)。
【0246】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、本人確認サーバ30に対して顔認証要求を送信する(St968)。当該顔認証要求には上記ステップSt967で生成した撮影画像が含まれる。
【0247】
本人確認サーバ30は、ステップSt968の顔認証要求を受信し、1対Nの顔照合処理を行う(St969)。例えば、本人確認サーバ30は、1対Nの顔照合処理として、撮影画像との顔照合スコアが所定の閾値以上かつ最も高い本人確認用画像をデータベースから検索する。顔照合スコアとは、2つの顔画像が同一人物である可能性の高さを示すスコアである。本人確認サーバ30は、当該検索に失敗した場合、つまり、撮影画像と同一人物と推定される本人確認用画像がデータベースに存在しない場合、顔認証失敗と照合スコアとを含む顔認証結果を、端末装置10に送信する。本人確認サーバ30は、当該検索に成功した場合、つまり、撮影画像と同一人物と推定される本人確認用画像がデータベースに存在する場合、顔認証成功と照合スコアと本人確認用画像が登録された日時(以下、登録日時と称する)とを含む顔認証結果を、端末装置10に送信する。
【0248】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt969の顔認証結果に基づいて、顔認証に成功したか否かを判定する(St970)。顔認証成功と判定した場合、端末装置10のクレジットカード決済アプリは、決済会社サーバ50に対して、決済を要求する(St971)。なお、顔認証失敗と判定した場合、端末装置10のクレジットカード決済アプリは、その旨を表示して処理を終了してよい。
【0249】
決済会社サーバ50は、ステップSt971の決済要求を受信し、ユーザに紐づけられているクレジットカード番号による決済処理を行う(St972)。決済会社サーバ50は、決済処理完了を端末装置10に送信する。
【0250】
端末装置10のクレジットカード決済アプリは、ステップSt972の決済処理完了を表示する(St973)。このとき、クレジットカード決済アプリは、必要に応じて、ポイント付与、特典付与等に関する情報も表示してよい。そして、本処理は終了する。
【0251】
以上の処理により、クレジットカード会社は、クレジットカード決済アプリを通じて、ユーザの顔認証を行い、顔認証に成功した場合に決済処理を行うことで、クレジットカードの不正利用を抑制することができる。また、ユーザは、クレジットカード決済アプリを通じて決済を行うことにより、クレジットカード番号等を入力することなく、簡単に決済を行うことができる。
【0252】
<店舗端末による本人確認>
図16は、本人確認システム1の変形例を示すブロック図である。
【0253】
図16に示すように、変形例に係る本人確認システム1は、店舗端末80と、本人確認サーバ30と、顔照合DB31と、決済会社サーバ50と、本人確認認証事業者サーバ20とを含んで構成される。なお、本人確認システム1は、
図2に示す会員会社サーバ40、および/または、ポイント会社サーバ60を含んでもよい。
【0254】
顔照合DB31は、店舗のユーザの顔照合に用いられる顔画像をデータベースとして管理する。本人確認サーバ30は、顔照合DB31を利用して、ユーザの顔照合を行う。
【0255】
店舗端末80は、プロセッサ81と、メモリ82と、通信I/F83と、ICリーダ84と、コードリーダ85と、カメラ86と、ディスプレイ87を備える。プロセッサ81、メモリ82、通信I/F83、ディスプレイ87は、上述したセルフレジ70のプロセッサ71、メモリ76、通信I/F74、ディスプレイ75と同様であってよい。ICリーダ84は、本人確認書類のICチップに記憶されている情報を読み出す装置である。コードリーダ85は、バーコードおよび二次元コードを読み取る装置である。カメラ86は、ユーザの顔を撮影し撮影画像を生成する。
【0256】
店舗端末80は、本人確認サーバ30と連携して、ユーザの顔の撮影画像と本人確認書類とに基づいて、ユーザに対する本人確認及びユーザの年齢確認等を行う。また、店舗端末80は、決済会社サーバ50と連携して、ユーザが購入する免許品等の決済処理を行う。なお、店舗端末80が行う処理の詳細については、後述において、適宜説明する。
【0257】
図17は、本人確認用画像を本人確認サーバ30に登録して再利用する処理例を示すフローチャートである。
【0258】
店舗端末80は、コードリーダ85を用いて、免許品のバーコード(又は二次元コード)を読み取る(St1001)。
【0259】
店舗端末80は、ステップSt1001で読み取った免許品の決済金額をディスプレイ87に表示する(St1002)。
【0260】
店舗端末80は、免許品を購入するユーザの本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録済みであるか否かを判定する(St1003)。例えば、店舗端末80は、過去に本人確認用画像を登録済みであるか否かをユーザに問い合わせ、ユーザからの回答に基づいて当該判定を行う。
【0261】
店舗端末80は、ユーザの本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録済みであると判定した場合(例えば問い合わせに対してユーザが登録済みであると回答した場合)(St1003,YES)、登録済み処理(St1004)を行う。なお、登録済み処理の詳細については後述する(
図18参照)。
【0262】
店舗端末80は、ユーザの本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録済みでないと判定した場合(例えば問い合わせに対してユーザが登録済みでないと回答した場合)(St1003,NO)、次のステップSt1005の処理に進む。
【0263】
店舗端末80は、ユーザに対して本人確認書類を要求する(St1005)。これに対して、ユーザは、自分が所持する本人確認書類を店舗端末80に提供する。
【0264】
店舗端末80は、ICリーダ84を用いて、ユーザから提供された本人確認書類のICチップから、顔画像データ及び年齢情報等を取得し、メモリ82に一時保存する(St1006)。なお、店舗端末80は、所定のカメラで本人確認書類の券面を撮影し、当該券面に印刷されている顔写真を顔画像データとして取得してもよい。また、店舗端末80は、所定のカメラで本人確認書類の券面を撮影してOCRを行い、当該券面に印刷されている生年月日から、年齢情報を特定してもよい。
【0265】
店舗端末80は、ステップSt1006で取得した年齢情報から、ユーザが、ステップSt1001で読み取った免許品を購入可能な年齢であるか否かを判定する(St1007)。
【0266】
店舗端末80は、ユーザが免許品を購入可能な年齢でないと判定した場合(St1007,NO)、ユーザに対して免許品の購入不可を表示し(St1008)、本処理を終了する。この場合、店舗端末80は、店員を呼び出してもよい。
【0267】
店舗端末80は、ユーザが免許品を購入可能な年齢であると判定した場合(St1007,YES)、カメラ86を用いて、ユーザの顔を撮影する(St1009)。
【0268】
店舗端末80は、ステップSt1009で撮影したユーザの顔の撮影画像と、ステップSt1006でメモリ82に一時保存された、本人確認書類のICチップから取得した顔画像データとの顔照合を行う。つまり、店舗端末80は、本人確認を行う。店舗端末80は、顔照合に成功したか否かを判定し(St1010)、顔照合に失敗した場合(St1010,NO)、処理をステップSt1009に戻す。なお、店舗端末80は、顔照合に所定回数以上失敗した場合、本処理を終了し、店員を呼び出してもよい。
【0269】
店舗端末80は、顔照合に成功した場合(St1010,YES)、決済会社サーバ50に対して、ステップSt1002で表示した決済金額の決済要求を送信する(St1011)。
【0270】
決済会社サーバ50は、ステップSt1011の決済要求を受信して、決済処理を実行し(St1012)、決済完了通知を店舗端末80に送信する。
【0271】
店舗端末80は、決済会社サーバ50から決済完了通知を受信し、決済完了をディスプレイ87に表示する(St1013)。
【0272】
店舗端末80は、ユーザに対して、顔照合に使用した顔画像の登録を行ってもよいかどうかを問い合わせる(St1014)。このとき、店舗端末80は、顔画像の登録を行うことにより、次回以降の免許品の購入において、本人確認書類の提示が不要になるというメリットを合わせて表示してもよい。
【0273】
ユーザが顔照合に使用した顔画像の登録を認めないと回答した場合(St1014,NO)、店舗端末80は、本処理を終了する。
【0274】
ユーザが顔照合に使用した顔画像の登録を認めると回答した場合(St1014,YES)、店舗端末80は、顔画像の登録要求を本人確認サーバ30に送信する。ここで、本人確認サーバ30に送信する顔画像は、本人確認書類のICチップから取得した顔画像データ、本人確認書類の券面を撮影して取得した顔画像データ、又は、ステップSt1009で撮影したユーザの撮影画像のいずれであってもよい。
【0275】
本人確認サーバ30は、ステップSt1016で送信された顔画像の登録要求を受信して、その顔画像を顔照合DB31に登録し(St1017)、登録完了通知を店舗端末80に送信する。なお、本人確認サーバ30に登録された顔画像を、本人確認用画像と称する。
【0276】
店舗端末80は、本人確認サーバ30から登録完了通知を受信し、顔画像の登録完了をディスプレイ87に表示し(St1018)、本処理を終了する。
【0277】
以上の処理により、顔照合に成功した本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録される。次に、ステップSt1003において本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録済み(St1003,YES)であると判定された場合に実行される、登録済み処理(St1004)について詳細に説明する。
【0278】
図18は、
図17の登録済み処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、
図18は、
図17のステップSt1004の詳細に相当する。
【0279】
店舗端末80は、カメラ86を用いて、ユーザの顔を撮影する(St1101)。
【0280】
店舗端末80は、ステップSt1101で撮影したユーザの顔の撮影画像を含む顔認証要求を本人確認サーバ30へ送信する(St1102)。
【0281】
本人確認サーバ30は、店舗端末80からその顔認証要求を受信し、1対Nの顔照合処理を実行する(St1103)。例えば、本人確認サーバ30は、1対Nの顔照合処理として、撮影画像との顔照合スコアが所定の閾値以上かつ最も高い本人確認用画像を顔照合DB31から検索する。顔照合スコアとは、2つの顔画像が同一人物である可能性の高さを示すスコアである。本人確認サーバ30は、当該検索に失敗した場合、つまり、撮影画像と同一人物と推定される本人確認用画像が顔照合DB31に存在しない場合、顔認証失敗と照合スコアとを含む顔認証結果を、店舗端末80に送信する。本人確認サーバ30は、当該検索に成功した場合、つまり、撮影画像と同一人物と推定される本人確認用画像が顔照合DB31に存在する場合、顔認証成功と照合スコアと本人確認用画像が登録された日時(以下、登録日時と称する)とを含む顔認証結果を、店舗端末80に送信する。
【0282】
店舗端末80は、本人確認サーバ30から受信した顔認証結果が顔認証成功であるか否かを判定する(St1104)。
【0283】
店舗端末80は、顔認証失敗と判定した場合(St1104,NO)、
図17のステップSt1005に処理を進める。なお、店舗端末80は、顔認証失敗である場合、直ちにステップSt1005に処理を進めるのではなく、何回かステップSt1101に戻り、顔撮影と顔認証とを繰り返してもよい。
【0284】
店舗端末80は、顔認証成功と判定した場合(St1104,YES)、顔認証結果の有効性判定を行う(St1105)。例えば、店舗端末80は、以下の(A1)~(A4)の少なくとも1つの条件に基づいて、顔認証結果の有効性判定を行う。なお、店舗端末80は、以下の(A1)~(A4)の条件のうち、1つを採用してもよいし、2つ以上を採用してもよい。また、2つ以上の条件を採用した場合、店舗端末80は、すべての条件が満たされた場合に有効性ありと判定してもよいし、少なくとも1つの条件が満たされた場合に有効性ありと判定してもよい。
【0285】
(A1)店舗端末80は、顔照合スコアが所定の基準値未満である場合、有効性なしと判定し、顔照合スコアが当該基準値以上である場合、有効性ありと判定する。当該基準値は、本人確認サーバ30における顔照合の閾値よりも大きい値である。
(A2)店舗端末80は、本人確認用画像の登録日時からの経過時間が所定の基準値よりも大きい場合、有効性なしと判定し、当該経過時間が当該基準値以下である場合、有効性ありと判定する。
(A3)店舗端末80は、ステップSt1101に戻って顔撮影と顔認証とを繰り返した回数が所定の閾値以上である場合、有効性なしと判定し、当該繰り返し回数が当該閾値未満である場合、有効性ありと判定する。
(A4)店舗端末80は、撮影画像が本人確認用画像と比較して局所的な特徴変化(例えば髪型の変化又は眼鏡の有無等)を有する場合、有効性なしと判定し、当該特徴変化を有しない場合、有効性ありと判定する。
【0286】
このように、ステップSt1105の有効性判定を行うことで、より厳密に本人確認を行うことができる。なお、ステップSt1105の有効性判定は、省略されてもよい。あるいは、免許品の種類に応じて、ステップSt1105の有効性判定を行うか否かが決定されてもよい。
【0287】
店舗端末80は、有効性なしと判定した場合(St1105,NO)、
図17のステップSt1005に処理を進める。これにより、本人確認用画像の更新が行われる。
【0288】
店舗端末80は、有効性ありと判定した場合(St1105,YES)、現在の本人確認用画像の有効期限をディスプレイ87に表示する(St1106)。本人確認用画像の有効期限は、登録日時から予め定められた期間であってよい。これにより、ユーザは、有効期限が短い場合、次回は本人確認書類を持参する必要があることを知ることができる。なお、本人確認サーバ30は、有効期限を経過した本人確認用画像を顔照合DB31から削除してもよい。
【0289】
店舗端末80は、決済会社サーバ50に対して、ステップSt1002で表示した決済金額による決済要求を送信する(St1107)。つまり、撮影画像と同一人物の本人確認用画像が、本人確認サーバ30の顔照合DB31に存在する場合、店舗端末80は、撮影画像のユーザに対して免許品の購入を許可する。撮影画像と同一人物の本人確認用画像が、本人確認サーバ30の顔照合DB31に存在するということは、以前に免許品を購入が許可されたユーザであることと同義であるためである。
【0290】
決済会社サーバ50は、ステップSt1107の決済要求を受信して、決済処理を実行し(St1108)、決済完了通知を店舗端末80に送信する。
【0291】
店舗端末80は、決済会社サーバ50から決済完了通知を受信し、決済完了をディスプレイ87に表示する(St1109)。そして、本処理は終了する。
【0292】
以上の処理により、本人確認用画像が本人確認サーバ30に登録済みのユーザは、本人確認書類を提示しなくても、免許品を購入することができる。
【0293】
(変形例)
上述した、本人の顔情報(例えば顔の撮影画像)と登録済みの顔情報(例えば本人確認用画像)とを照合する本人確認処理と、本人確認書類のICチップから取得した情報に基づく判定処理(例えば免許品の販売可否の判定の場合はICチップから取得した生年月日の情報に基づく判定処理)と、決済処理とのいずれもが、例えば店舗に設置されるPOSレジと連携している決済端末と、ユーザの端末装置10との連携により実現されてもよい。例えば、ユーザが端末装置10(例えばスマートフォン)の決済アプリを起動させ、当該決済アプリが決済端末と前述の処理を行ってよい。あるいは、ユーザが端末装置10(例えばスマートフォン)を決済端末にかざすことにより、端末装置10がNFC通信に代表される近距離無線通信によって決済端末と前述の処理を行ってもよい。あるいは、ユーザが端末装置10(例えばスマートフォン)を鞄や衣類のポケットの中に入れたままで決済端末に近づく(例えば所定のゲートを通過する)ことにより、端末装置10が所定の無線通信によって決済端末と前述の処理を行ってもよい。
【0294】
(本実施の形態のまとめ)
<技術1>
本実施の形態に係る本人確認端末(例えば、端末装置10)は、ユーザの顔を撮影するカメラ(例えば、カメラ13)と、本人確認書類から顔の画像である登録画像を取得するリーダ(例えば、リーダ12)と、カメラが撮影したユーザの顔の撮影画像を取得し、登録画像と撮影画像とを照合し、登録画像に映る人物の顔とユーザの顔との顔認証が成功した場合にユーザの本人確認を完了し、登録画像または撮影画像を本人確認用画像として登録する、プロセッサ(例えば、プロセッサ11)と、を備える。
【0295】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、本人確認書類を用いてユーザの本人確認を行う場合、ユーザの顔を撮影し撮影画像と本人確認書類の登録画像とを照合することで、ユーザが他者になりすまして登録を行うことを防ぎ信頼性の高い本人確認を行うことができる。
【0296】
<技術2>
技術1に記載の本人確認端末において、プロセッサは、ユーザが予め登録したユーザの氏名および生年月日の本人情報と本人確認用画像とを紐づけて登録する。
【0297】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、本人確認が完了した信頼性の高い本人確認用画像とユーザの本人情報とを紐づけた登録情報を作成することができる。本人確認端末は、当該登録情報を用いることで、ユーザが未成年者か成年者かを高精度に判別することができる。
【0298】
<技術3>
技術1または2に記載の本人確認端末において、プロセッサは、本人情報と本人確認用画像とが紐づいた情報を保持するコードを作成する。
【0299】
これにより、ユーザは、セルフレジ(例えば、セルフレジ70)で免許品を購入する際にコードをセルフレジに読み取らせることでセルフレジでの年齢確認を省略できる。これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザの利便性を向上することができる。
【0300】
<技術4>
技術1から3のいずれか1つに記載の本人確認端末において、コードは、1次元コードまたは2次元コードである。
【0301】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザの登録情報が紐づいた1次元コードまたは2次元コードをセルフレジに読み取らせることで、セルフレジでの年齢確認を省略しユーザの利便性を向上することができる。
【0302】
<技術5>
技術1から4のいずれか1つに記載の本人確認端末において、プロセッサは、コードの保持する情報にユーザが連携したサービスの情報をさらに紐づける。
【0303】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザの登録情報が紐づいたコードに他のサービスもさらに紐づけることで、ユーザが種々のサービスを一括で利用することを可能にしユーザの利便性を向上することができる。
【0304】
<技術6>
技術1から5のいずれか1つに記載の本人確認端末において、サービスの情報は、決済情報またはポイント情報である。
【0305】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザの登録情報が紐づいたコードに決済情報およびポイント情報もさらに紐づけることで、ユーザが商品を購入した際に決済情報およびポイント情報を入力する手間を省き、ユーザのセルフレジでの購入処理の煩雑さを軽減することができる。また、本人確認端末は、ユーザの購入処理に係る時間を短縮しセルフレジが混雑することを防止することができる。
【0306】
<技術7>
技術1から6のいずれか1つに記載の本人確認端末において、プロセッサは、登録画像に映る人物の顔とユーザの顔との顔認証が失敗したと判定し、登録画像と撮影画像とを照合した回数が閾値以上である場合、ユーザの本人確認ができなかった旨の画面と手続きを終了することを促す画面とを表示デバイスに表示する。
【0307】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、本人確認書類の登録画像と異なる人物の顔の画像を登録するのを防ぎ高精度にユーザの本人確認をすることができる。
【0308】
<技術8>
技術1から7のいずれか1つに記載の本人確認端末において、プロセッサは、本人確認書類がマイナンバーカードの場合、前記マイナンバーカードに保持されている個人情報に対する電子証明書を取得する。
【0309】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、電子証明書を取得することでユーザが他者の本人確認書類を用いて本人確認することを防ぐことができる。
【0310】
<技術9>
技術1から8のいずれか1つに記載の本人確認端末において、プロセッサは、ユーザの本人確認の登録が完了した旨の画面を表示デバイスに表示する。
【0311】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザに対し本人確認が成功したか否かを通知することができる。
【0312】
<技術10>
技術1から9のいずれか1つに記載の本人確認端末において、本人確認書類は、マイナンバーカードまたは運転免許証である。
【0313】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、本人確認書類として信頼性の高い公的身分証明書を用いることで信頼性の高いユーザの本人確認を行うことができる。
【0314】
<技術11>
技術1から10のいずれか1つに記載の本人確認端末において、プロセッサは、本人確認書類からユーザの氏名および生年月日の本人情報を取得し、ユーザが入力した氏名および生年月日の入力情報と本人情報とが一致するか否か判定し、入力情報と本人情報とが一致する場合、入力情報と本人確認用画像とを紐づけて登録する。
【0315】
これにより、本実施の形態に係る本人確認端末は、ユーザがアプリケーションに予め登録した情報に対して本人確認を行い、本人確認用画像を紐づけて登録することができる。
【0316】
以上、添付図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても本開示の技術的範囲に属すると了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0317】
本開示の技術は、信頼性の高い本人確認を行う本人確認端末、プログラム、本人確認方法および本人確認システムとして有用である。
【符号の説明】
【0318】
1 本人確認システム
10 端末装置
20 本人確認認証事業者サーバ
30 本人確認サーバ
31 顔照合DB
40 会員会社サーバ
50 決済会社サーバ
60 ポイント会社サーバ
70 セルフレジ
80 店舗端末
11,71,81 プロセッサ
12,72 リーダ
13,73,86 カメラ
14,74,83 通信I/F
15,75,87 ディスプレイ
16,76,82 メモリ
84 ICリーダ
85 コードリーダ
MN 画面
CH1,CH2,CH3,CH4,CH5,CH6 マーク