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特開2024-155909ミーティングブースおよびミーティングブースシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155909
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】ミーティングブースおよびミーティングブースシステム
(51)【国際特許分類】
   E04H 1/12 20060101AFI20241024BHJP
【FI】
E04H1/12 302Z
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091769
(22)【出願日】2024-06-05
(62)【分割の表示】P 2023069255の分割
【原出願日】2023-04-20
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 宏樹
(57)【要約】
【課題】快適なミーティング実施を実現するミーティングブースを提供する。
【解決手段】互いに対向して配置される第1長椅子(10)および第2長椅子(20)と
、第1長椅子(10)の背後に設置される第1背面パネル(100)と、第2長椅子(2
0)の背後に設置される第2背面パネル(200)と、を備え、第1長椅子(10)およ
び第2長椅子(20)のそれぞれは、座(11・21)を含み、座(11・21)は、平
面視において、前端縁(11F・21F)が傾斜して延びており、第1長椅子(10)の
座(11)の前端縁(11F)と、第2長椅子(20)の座(21)の前端縁(21F)
との間の距離は、ミーティングブース(1)の出入口側の距離の方が、ミーティングブー
ス(1)の奥側の距離よりも狭く構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有空間に設置されるミーティングブースであって、
互いに対向して配置される第1長椅子および第2長椅子と、
前記第1長椅子の背後に設置される第1背面パネルと、
前記第2長椅子の背後に設置される第2背面パネルと、
を備え、
前記第1長椅子および前記第2長椅子のそれぞれは、座を含み、
前記座は、平面視において、前端縁が傾斜して延びており、
前記第1長椅子の座の前端縁と、前記第2長椅子の座の前端縁との間の距離は、前記ミ
ーティングブースの出入口側の距離の方が、前記ミーティングブースの奥側の距離よりも
狭く構成されている、ミーティングブース。
【請求項2】
前記第1背面パネルの外面と、前記第2背面パネルの外面との間の距離は、前記出入口
側の端部から、前記奥側の端部にかけて一定である、請求項1に記載のミーティングブー
ス。
【請求項3】
前記第1長椅子および前記第2長椅子のそれぞれは、背もたれを含み、
前記背もたれは、平面視において、前端縁が傾斜して延びており、
前記第1長椅子の背もたれの前端縁と、前記第2長椅子の背もたれの前端縁との間の距
離は、前記ミーティングブースの出入口側の距離の方が、前記ミーティングブースの奥側
の距離よりも狭く構成されている、請求項1に記載のミーティングブース。
【請求項4】
前記第1背面パネルにおいて前記ミーティングブースの奥側となる端部と、前記第2背
面パネルにおいて前記ミーティングブースの奥側となる端部との間に、第3パネルが配置
されている、請求項1に記載のミーティングブース。
【請求項5】
前記第1長椅子における前記ミーティングブースの奥側の端部と、前記第2長椅子にお
ける前記ミーティングブースの奥側の端部との間には、ディスプレイが配置される、請求
項1に記載のミーティングブース。
【請求項6】
前記第1長椅子および前記第2長椅子の少なくとも一方における前記座は、平面視で、
後端縁に対して側端縁のなす角が鋭角となるよう構成されている、請求項1に記載のミー
ティングブース。
【請求項7】
前記第1長椅子と前記第2長椅子との間に配置される机をさらに備え、
前記机の天板は、平面視で、前記座の前記前端縁に対向する辺が、当該前端縁に沿うよ
うに延びている、請求項1に記載のミーティングブース。
【請求項8】
請求項1に記載のミーティングブースが複数、隣接して配置されている、ミーティング
ブースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミーティングブースおよびミーティングブースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや学校等の共有空間においてミーティングブースを構築するための技術として
、例えば、特許文献1が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022‐101074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年のオンライン会議の急激な普及から、上述のようなミーティングブースにつき、ミ
ーティングを快適に実施することの必要性が高まりつつある。
【0005】
本発明は、快適なミーティング実施を実現するミーティングブースを提供することを目
的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るミーティングブースは、共有空間
に設置されるミーティングブースであって、互いに対向して配置される第1長椅子および
第2長椅子と、前記第1長椅子の背後に設置される第1背面パネルと、前記第2長椅子の
背後に設置される第2背面パネルと、を備え、前記第1長椅子および前記第2長椅子のそ
れぞれは、座を含み、前記座は、平面視において、前端縁が傾斜して延びており、前記第
1長椅子の座の前端縁と、前記第2長椅子の座の前端縁との間の距離は、前記ミーティン
グブースの出入口側の距離の方が、前記ミーティングブースの奥側の距離よりも狭く構成
されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、快適なミーティング実施を実現するミーティングブースを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態におけるミーティングブースの全体構成について説明するための斜視図である。
図2】本発明の一実施形態におけるミーティングブースの全体構成について説明するための平面図である。
図3】本発明の一実施形態におけるパネルの構成について説明するための平面図である。
図4】本発明の一実施形態におけるソファの構成について説明するための図である。
図5】本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成について説明するための図である。
図6】本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成について説明するための平面図である。
図7】本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成について説明するための斜視図である。
図8】本発明の一実施形態におけるパネルの構成について説明するための斜視図である。
図9】本発明の一実施形態における、ミーティングブースを複数配置させたミーティングブースシステムの一例について説明するための平面図である。
図10】別構成例におけるミーティングブースについて説明するための斜視図である。
図11】別構成例におけるミーティングブースについて説明するための斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。但し、以下の記載は発
明の趣旨をより良く理解させるためのものであり、特に指定のない限り、本発明を限定す
るものではない。
【0010】
<用語の定義>
本明細書において、「共有空間」の用語は、複数の人によって共有される空間の意味で
用いる。共有空間は、ミーティングブースを設置することが想定される空間であればよく
、具体的に特に限定されない。共有空間の一例として、オフィス空間、店舗内空間、施設
内空間、住空間、複数の住戸が共用するコモンスペース等が挙げられる。店舗および施設
は特に限定されず、店舗としては例えばカフェ、レストラン等が挙げられ、施設としては
例えば学校等が挙げられる。共有空間は、屋内空間であってよく、屋外空間であってもよ
い。共有空間は、オープンスペースであってよい。オープンスペースとは、オフィス空間
等に関して一般的に用いられる用語であり、会議室等の閉鎖空間とは異なる空間であると
言える。
【0011】
本明細書において、「ミーティングブース」の用語は、共有空間内にミーティング用の
空間を画定するために設置される各種の什器(パネル等)の組(セット)の意味で用いる
。また、本明細書では、各種の什器を設置することによって共有空間内に画定されるミー
ティング用の空間自体は、上記ミーティングブースと区別して、「ミーティング空間」ま
たは「ブース内」と称する。本明細書では、ミーティングブースを利用してブース内でミ
ーティングに参加する者を「ブース利用者」と称する。
【0012】
<ミーティングブースの全体構成>
以下では、本実施形態におけるミーティングブースの全体構成について説明し、その後
、共有空間中に設置される各種の什器(パネル等)の構成について詳細に説明する。
【0013】
近年、プライバシー保護の重要性が高まっている。そのため、共有空間においてミーテ
ィングを実施する場合、ミーティング空間の外部からミーティング内容が察知されていな
いという安心感をブース内に居る人に与えながらミーティングを快適に実施することの必
要性が高まりつつある。本発明の一態様における目的は、ブース内で実施されているミー
ティング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせながら、快適なミーティン
グ実施を実現するミーティングブースを提供することにある。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態におけるミーティングブースの全体構成について説明する
ための斜視図である。図2は、本発明の一実施形態におけるミーティングブースの全体構
成について説明するための平面図である。
【0015】
図1および図2に示すように、本実施形態におけるミーティングブース1は、共有空間
に設置され、互いに対向して配置される第1長椅子10および第2長椅子20と、第1長
椅子10の背後に設置される第1背面パネル100と、第2長椅子20の背後に設置され
る第2背面パネル200と、を備えている。
【0016】
第1背面パネル100および第2背面パネル200は、それぞれ共有空間における互い
に対向する位置に立設されており、第1背面パネル100の高さと第2背面パネル200
の高さとは互いに揃っている。以下では、第1背面パネル100および第2背面パネル2
00のそれぞれの高さ方向(鉛直方向)をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直なXY平面を規
定する。XY平面は、ミーティングブース1が設置される床面と平行であってよい。Z軸
と平行な視線で対象物を視る(透視的な場合を含む)ことを「平面視」と称する。X軸、
Y軸、およびZ軸は互いに直交する。XYZ軸座標系において、説明の便宜上、ミーティ
ングブース1の出入口側をY軸方向の正方向とし、第1背面パネル100から第2背面パ
ネル200に向かう方向をX軸方向の正方向としている。本明細書における以下の説明に
おいても、同様にXYZ軸方向を規定して説明し、参照のために各図中にXYZ軸座標系
を図示している。
【0017】
第1背面パネル100および第2背面パネル200は、平面視において、それぞれX軸
方向(第1方向)に並んで配置されており、Y軸方向(第2方向)に沿って一端側から他
端側に延びる形状を有している。図1、2に示す例では、第1背面パネル100と第2背
面パネル200との間における、Y軸方向の一端側(ミーティングブース1の出入口側)
にブース内への出入口400が形成されており、Y軸方向の他端側(ミーティングブース
1の奥側)に第3パネル300が位置している。図1、2に示す例では、第3パネル30
0の高さと、第1背面パネル100および第2背面パネル200の高さとは互いに揃って
おり、第3パネル300は、Y軸方向の他端側において第1背面パネル100と第2背面
パネル200との間を繋いでいる。
【0018】
第1長椅子10は第1座11を含み、第2長椅子20は第2座21を含む。平面視にお
いて、第1長椅子10の第1座11は、第1座前端縁(前端縁)11Fが傾斜して延びて
おり、第2座21は、第2座前端縁(前端縁)21Fが傾斜して延びている。第1座前端
縁11Fは、平面視における第1座11の外縁のうち、第1背面パネル100から遠い側
をY軸方向に沿って傾斜して直線状に延びる部分である。第2座前端縁21Fは、平面視
における第2座21の外縁のうち、第2背面パネル200から遠い側をY軸方向に沿って
傾斜して直線状に延びる部分である。換言すれば、ミーティングブース1では、平面視に
おいてY軸方向に延びるミーティングブース1の中心線CLに対して、第1座前端縁11
Fおよび第2座前端縁21Fがそれぞれ傾斜している。平面視において、第1座前端縁1
1Fおよび第2座前端縁21Fが中心線CLに対して傾斜している角度を傾斜角度θ1(
図示省略)と称する。傾斜角度θ1は、例えば2°であってよい。傾斜角度θ1は、例え
ば、1°以上であってよく、10°以下であってよい。
【0019】
第1長椅子10の第1座11は、底面、座面、およびそれらの間にわたって位置する側
面を有し、底面よりも座面の方が広い面積を有するように一部の側面が傾斜した形状を有
している。図1、2に示す例では、第1長椅子10は、第1座11の側面のうち、第1背
面パネル100から遠い側(前側)に位置する側面が傾斜している。平面視における第1
座11の外縁は、第1座11の座面の外縁であると言える。このことは、第2座21につ
いても同様である。
【0020】
ミーティングブース1は、第1座11の第1座前端縁11Fと、第2座21の第2座前
端縁21Fとの間の距離について、ミーティングブース1の出入口側における距離D1の
方が、ミーティングブース1の奥側における距離D2よりも狭く構成されている。
【0021】
ミーティングブース1では、ブース内における奥側の空間(特に第1座11と第2座2
1との間の空間)を比較的広くすることができる。そのため、ブース内の閉塞感を軽減で
きる。また、第1座11または第2座21に腰掛ける(着座する)ブース利用者は、ミー
ティングブース1の奥側に向かって身体の向きが少し傾く。このような身体の向きを、以
下では「ブース奥側向き」と称する。複数のブース利用者のそれぞれが第1座11または
第2座21にブース奥側向きに着座することにより、互いに親密性を高めることができる
とともに、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者に
安心感を抱かせることができる。したがって、快適なミーティング実施を実現することが
できる。
【0022】
第1背面パネル100は、X軸方向においてミーティング空間の外側を向く表面である
第1外面101と、ミーティング空間の内側(第1長椅子10側)を向く表面である第1
内面102とを有する。第2背面パネル200は、X軸方向においてミーティング空間の
外側を向く表面である第2外面201とミーティング空間の内側(第2長椅子20側)を
向く表面である第2内面202とを有する。第1外面101および第2外面201は平面
であるとともに互いに平行であってよい。ミーティングブース1は、平面視において、第
1背面パネル100の第1外面101と、第2背面パネル200の第2外面201との間
の距離D10が、出入口側の端部から、奥側の端部にかけて一定である。
【0023】
これにより、複数の異なるミーティングブース1を、例えばX軸方向に直線的に隣接し
て配置することが容易となる。これは、或る1つのミーティングブース1の第2外面20
1と別のミーティングブース1の第1外面101とを互いに密着させ易くすることができ
るためである(後述の複数配置例を参照)。その結果、共有空間のスペースを効率的に利
用し易くできる。
【0024】
平面視において、第1背面パネル100の出入口側の端部を第1手前側端部100P、
奥側の端部を第1奥側端部100Nと称し、第2背面パネル200の出入口側の端部を第
2手前側端部200P、奥側の端部を第2奥側端部200Nと称する。ミーティングブー
ス1は、平面視において、第1手前側端部100Pの第1外面101と第2手前側端部2
00Pの第2外面201との距離、および、第1奥側端部100Nの第1外面101と第
2奥側端部200Nの第2外面201との距離が、それぞれ距離D10を有している。
【0025】
第1長椅子10は、第1座11の上方に位置する第1背もたれ16を含み、第2長椅子
20は、第2座21の上方に位置する第2背もたれ26を含む。第1座11と第1背もた
れ16とは互いに別体であってよく、この場合、第1座11と第1背もたれ16とは互い
に少なくとも一部が接触していてよく、互いに接触していなくてもよい。第1長椅子10
は、第1座11および第1背もたれ16の少なくとも何れか一方が第1背面パネル100
に固定されていてよい。第2座21と第2背もたれ26とは互いに別体であってよく、こ
の場合、第2座21と第2背もたれ26とは互いに少なくとも一部が接触していてよく、
互いに接触していなくてもよい。第2長椅子20は、第2座21および第2背もたれ26
の少なくとも何れか一方が第2背面パネル200に固定されていてよい。
【0026】
第1背もたれ16は、第1背面パネル100の第1内面102に定着されていてよく、
第2背もたれ26は、第2背面パネル200の第2内面202に定着されていてよい。平
面視における第1背もたれ16の外縁のうち、第1背面パネル100から遠い側をY軸方
向に沿って延びる部分を第1背前端縁(前端縁)16F、第1背面パネル100に近い側
を第1内面102に沿ってY軸方向に延びる部分を第1背後端縁(後端縁)16Bと称す
る。平面視における第2背もたれ26の外縁のうち、第2背面パネル200から遠い側を
Y軸方向に沿って延びる部分を第2背前端縁(前端縁)26F、第2背面パネル200に
近い側をY軸方向に沿うとともに第2内面202に沿って延びる部分を第2背後端縁(後
端縁)26Bと称する。
【0027】
平面視において、第1背もたれ16は、第1背前端縁16Fが傾斜して直線状に延びて
おり、第2背もたれ26は、第2背前端縁26Fが傾斜して直線状に延びている。換言す
れば、ミーティングブース1では、中心線CLに対して、第1背前端縁16Fおよび第2
背前端縁26Fがそれぞれ傾斜している。ミーティングブース1は、第1長椅子10の第
1背もたれ16における第1背前端縁16Fと、第2長椅子20の第2背もたれ26にお
ける第2背前端縁26Fとの間の距離について、ミーティングブース1の出入口側におけ
る距離D3の方が、ミーティングブース1の奥側における距離D4よりも狭く構成されて
いる。
【0028】
ミーティングブース1では、ブース内における奥側の空間(特に第1背もたれ16と第
2背もたれ26との間の空間)を比較的広くすることができる。また、ミーティングブー
ス1では、平面視において、中心線CLに対して第1座11および第1背もたれ16が同
方向に傾斜しており、中心線CLに対して第2座21および第2背もたれ26が同方向に
傾斜している。そのため、第1座11または第2座21にブース奥側向きに着座するブー
ス利用者は、第1背もたれ16または第2背もたれ26に自然に背を預けることができる
。そのため、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者
の快適性を高めつつ安心感を向上させ、ミーティングブース内部の閉塞感をより軽減でき
る。その結果、より快適なミーティング実施を実現することができる。
【0029】
ミーティングブース1は、第1背面パネル100においてミーティングブース1の奥側
となる第1奥側端部100Nと、第2背面パネル200においてミーティングブース1の
奥側となる第2奥側端部200Nとの間に、第3パネル300が配置されている。これに
より、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者の安心
感をさらに向上させることができる。
【0030】
また、一般に、共有空間においてミーティングを行う場合、ミーティングにて生じた音
によってミーティングの参加者ではない周囲の人にストレスを生じさせることがあり、共
有空間よりも会議室等の閉鎖空間でミーティングを行うことが好まれるという現状にある
。ミーティングブース1では、第1背面パネル100、第2背面パネル200、および第
3パネル300によって、出入口400を除いてミーティング空間の周囲が覆われている
。そして、ブース利用者がブース奥側向きに着座して会話をすることにより、ブース内の
音を外部に漏れにくくすることができる。その結果、共有空間において気軽に、より快適
にミーティングを実施できる。なお、このような効果は、第3パネル300を備えること
に代替して、共有空間に設けられた壁面、ガラス窓、パーティション等を利用することに
よっても得られる。
【0031】
ミーティングブース1は、第1長椅子10におけるミーティングブース1の奥側の端部
10Nと、第2長椅子20におけるミーティングブース1の奥側の端部20Nとの間に、
ディスプレイ30が配置されていてよい。ディスプレイ30は、例えば第3パネル300
に取り付けられていてよい。ディスプレイ30を備えることにより、多様なミーティング
内容でも円滑に進行させることができる。また、ミーティング参加者の意識合わせも確実
に行うことができる。
【0032】
ミーティングブース1は、例えばディスプレイ30の近傍(ブース奥側)に配置された
、ブース内を撮像するカメラ31を備えていてよい。ブース利用者は、ディスプレイ30
およびカメラ31を用いてWeb会議等を行うことができる。
【0033】
ミーティングブース1は、平面視において、第1長椅子10における第1座11の第1
座前端縁11Fと第1背もたれ16の第1背前端縁16Fとが互いに平行であり、第2長
椅子20における第2座21の第2座前端縁21Fと第2背もたれ26の第2背前端縁2
6Fとが互いに平行であってよい。例えば、ミーティングブース1における第1長椅子1
0および第2長椅子20は、それぞれブース利用者が3人ずつ着座することができるサイ
ズを有していてよい。複数人のブース利用者は、平面視において、Y軸方向に並ぶととも
にX軸方向に少しずれて第1長椅子10に着座することができる。そのため、ミーティン
グブース1では、出入口400側に位置するブース利用者がディスプレイ30を比較的視
認し易くすることができるとともに、カメラ31の撮像視野において複数のブース利用者
が重なりにくくすることができる。また、ミーティングブース1では、奥側に位置するブ
ース利用者が、ディスプレイ30およびカメラ31の方向を向き易くすることができる。
【0034】
ミーティングブース1は、第1長椅子10の上方に位置する第1スピーカー150およ
び第2長椅子20の上方に位置する第2スピーカー250を備えていてよい。第1スピー
カー150および第2スピーカー250は、ブース内でWeb会議等を行う場合に用いら
れてよい。このようなスピーカーについて詳しくは後述する。
【0035】
近年、オフィス等に位置する端末とテレワーク社員の勤務場所に位置する端末とをネッ
トワーク接続して行われるハイブリッド会議も一般的となっているが、一般に、スピーカ
ーから発せられる音の音量および音質は、人の肉声よりも周囲の人にストレスを感じさせ
易い。共有空間において、ミーティングブース1を用いてWeb会議を行うことによれば
、スピーカーから発せられる音を外部に漏れにくくすることができる。そのため、共有空
間において気軽に、より快適にWeb会議等のミーティングを実施できる。第1スピーカ
ー150および第2スピーカー250として、例えば、出力音が比較的強い指向性を有す
るスピーカー(指向性スピーカー)を用いる場合、出入口側(通路側)への音漏れを効果
的に抑制できる。
【0036】
図1、2に示す例では、第3パネル300は、Y軸方向においてミーティング空間の外
側を向く表面である第3外面301と、ミーティング空間の内側を向く表面である第3内
面302とを有する。第3外面301と第3内面302とは互いに平行であってよい。ミ
ーティングブース1では、平面視において、第3パネル300の第3内面302はX軸方
向に平行な面であってよい。第3内面302は、XZ平面に平行な平面であってよい。
【0037】
ミーティングブース1では、第1長椅子10の第1座11および第2長椅子20の第2
座21の少なくとも一方は、平面視で、後端縁に対して側端縁のなす角が鋭角となるよう
構成されている。本実施形態におけるミーティングブース1では、第2長椅子20は、中
心線CLを対称軸として第1長椅子10と線対称な形状を有しているため、第1長椅子1
0に関して以下に説明する。
【0038】
平面視における第1座11の外縁のうち、第1背面パネル100に近い側を第1内面1
02に沿ってY軸方向に延びる部分を第1座後端縁(後端縁)11Bと称する。平面視に
おいて第1座後端縁11Bと第1背後端縁16Bとは互いに重なっていてよい。なお、図
2中、平面視における第2座21の外縁のうち、第2背面パネル200に近い側を第2内
面202に沿ってY軸方向に延びる部分を第2座後端縁(後端縁)21Bとして参照符号
を図示している。平面視において第2座後端縁21Bと第2背後端縁26Bとは互いに重
なっていてよい。
【0039】
また、平面視において、第1座後端縁11Bと第1座前端縁11Fとを接続する2つの
側端縁のうち、Y軸方向の手前側に位置する側端縁を第1手前側端縁11SP、奥側に位
置する側端縁を第1奥側端縁11SNと称する。第1手前側端縁11SPおよび第1奥側
端縁11SNは、それぞれ少なくとも一部にX軸方向に沿って直線状に延びる部分を有し
ており、上記のように後端縁に対して側端縁のなす角を規定する場合、側端縁における上
記直線状に延びる部分を対象とする。
【0040】
ここで、ミーティングブース1では、前述のように、第1座前端縁11Fが中心線CL
に対して傾斜している。ここで、説明の便宜上、「一般的な長椅子G」として、平面視に
おいて座の前端縁と側端縁とが直交する形状を有する長椅子を仮定する。第1背面パネル
100、第2背面パネル200、および第3パネル300によって囲まれるブース内に、
仮に、一般的な長椅子Gを、前端縁が中心線CLに対して傾斜するように配置する場合、
側端縁を第3パネル300の第3内面302に沿わせることができない。これに対して、
第1長椅子10の第1座11は、前述の傾斜角度θ1に対応して、平面視において、第1
座後端縁11Bの仮想延長直線と、第1奥側端縁11SNの仮想延長直線とのなす鋭角が
、例えば90°-θ1の角度を有している。これにより、第1奥側端縁11SNが第3パ
ネル300の第3内面302に沿うように配置することができる。なお、このような効果
は、第3パネル300を備えることに代替して共有空間に設けられた壁面等を利用する場
合にも得られる。
【0041】
ミーティングブース1では、第1長椅子10および第2長椅子20の奥側の側端縁を第
3パネル300または壁面に当接させて配置することにより、第1座11の第1座前端縁
11Fと第2座21の第2座前端縁21Fとの間の距離について、出入口側が奥側よりも
狭められたレイアウトを簡単に実現することができる。
【0042】
また、第1長椅子10は、左右対称な形状(着座者が並ぶ横幅方向に対称な形状)を有
していてよく、すなわち、奥側の端部10Nと、出入口側の端部10Pとが互いに対称な
形状を有していてよい。この場合、第1座後端縁11Bの仮想延長直線と、第1手前側端
縁11SPの仮想延長直線とのなす鋭角が、例えば90°-θ1の角度を有している。こ
のような第1長椅子10を用いることにより、Z軸を回転中心に第1長椅子10を180
°回転させて第2長椅子20として配置することができる。そのため、ミーティングブー
ス1を構築するために用いられる部品点数を低減することができる。
【0043】
ミーティングブース1は、第1長椅子10と第2長椅子20との間に配置される机5を
さらに備えていてよい。机5の天板50は、平面視において、第1座前端縁11Fに対向
する第1辺51と、第2座前端縁21Fに対向する第2辺52とを有する。机5の天板5
0は、平面視において、第1辺51が第1座前端縁11Fに沿うように延びており、第2
辺52が第2座前端縁21Fに沿うように延びている。第1辺51および第2辺52はそ
れぞれ直線形状を有している。
【0044】
上記構成によれば、第1長椅子10または第2長椅子20と、机5の天板50との間に
所定間隔が設けられるので、ブース内において第1長椅子10と机5との間または第2長
椅子20と机5との間をブース利用者が移動し易くできる。
【0045】
また、机5の天板50は、平面視において、第3パネル300の第3内面302に対向
する第3辺53を有していてよい。机5の天板50は、平面視において、第3辺53が第
3内面302に沿うように延びている。平面視において、第1辺51と第3辺53とのな
す鋭角、または第2辺52と第3辺53とのなす鋭角は、それぞれ例えば90°-θ1の
角度を有している。これにより、第3辺53を第3パネル300または壁面に当接させて
机5を配置することにより、第1長椅子10または第2長椅子20と、机5の天板50と
の間に所定間隔を有するレイアウトを簡単に実現することができる。
【0046】
(その他の構成例)
第1背面パネル100は、例えば、骨組み等の基部の周りにクッション材(吸音材)が
配置され、表面が不織布等によって覆われて形成されていてよい。第2背面パネル200
および第3パネル300についても同様である。これにより、ブース外への音漏れを低減
し易くできる。
【0047】
カメラ31は、マイク機能を有していてよい。図1、2に示す例では、机5の天板50
上にマイク52が設けられている。机5の天板50上に給電部53が設けられていてもよ
い。マイク52および給電部53に接続される配線は、天板50の内部を通っていてよく
、天板50裏面に沿って配設されていてよい。第1スピーカー150への配線は第1背面
パネル100の内部を通っていてよく、第2スピーカー250への配線は第2背面パネル
200の内部を通っていてよい。これにより、ブース利用者から配線が見えにくくするこ
とができ、ミーティングをより快適に実施することができる。
【0048】
ミーティングブース1は、例えば、第2背面パネル200および第2長椅子20を備え
ることに代替して、共有空間における壁面等を利用することによってミーティング空間を
形成することもできる(後述の別構成例を参照)。ミーティングブース1としては、第1
スピーカー150および第2スピーカー250、ディスプレイ30、カメラ31、マイク
52、および給電部53はそれぞれ必須ではなく、このことは上述の説明から容易に理解
できる。
【0049】
また、ミーティングブース1において、第1背面パネル100、第2背面パネル200
、および第3パネル300のそれぞれの具体的な形態は、図1、2に示す例に限定されず
、適宜変更可能である。例えば、第1内面102、第2内面202、および第3内面30
2は、それぞれZ軸方向に対して傾斜していてもよい。また、第1長椅子10および第2
長椅子20のそれぞれの具体的な形態、並びに、机5の具体的な形態は、図1、2に示す
例に限定されず、適宜変更可能である。
【0050】
第3パネル300は、第1背面パネル100および第2背面パネル200と高さが揃っ
ていなくてもよい。ミーティングブース1において、第3パネル300は、適宜省略され
てよい。
【0051】
<パネル>
次に、本発明の一態様における、共有空間中に設置される什器のうち、パネルの構成に
ついて詳細に説明する。以下では、前述のミーティングブース1に含まれる第1背面パネ
ル100を例示して説明する。前述のミーティングブース1における第2背面パネル20
0は、中心線CLを面内に含むYZ平面を対称面として、第1背面パネル100に対して
空間的に面対称な形状を有していてよい。
【0052】
なお、第1背面パネル100について以下に説明すること以外の構成は、ミーティング
ブース1の全体構成に関して前述した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する
。換言すれば、本発明の一態様におけるパネルの構成は、以下に説明することに限定され
ず、第1背面パネル100について前述した構成も本発明の一態様におけるパネルの範疇
に入る。また、以下に説明することは、前述のミーティングブース1における第1背面パ
ネル100の詳細構成として理解することができる。但し、本発明の一態様におけるパネ
ルを共有空間に設置して構築されるミーティングブースは、前述の全体構成を有するミー
ティングブース1に限定されるものではない。そのため、以下に記載するミーティングブ
ース1は、異なる全体構成を有するミーティングブースに適宜読み替えることができる。
【0053】
本発明の一態様における目的は、快適なミーティング実施を実現するミーティングブー
スを、フレキシブルに構築して提供することにある。フレキシブルに構築するとは、ミー
ティングブースの設置位置に柔軟性があることを意味する。本発明の一態様におけるパネ
ルを準備することによって、パネルを設置するスペースを確保すれば、当該パネルを用い
てミーティングブースを構築できる。
【0054】
図3は、本発明の一実施形態におけるパネルの構成について説明するための平面図であ
る。図3の符号3001で示す図は、パネルの構成について説明するための平面図であり
、符号3002で示す図は、パネルの構成について説明するための部分拡大した平面図で
ある。
【0055】
図3に示すように、本実施形態における第1背面パネル100は、共有空間に設置され
るパネルであって、第1外面101および第1内面102を含み、第1内面102は、平
面視において、第1外面101が延びる方向に対して傾斜して延びている。第1背面パネ
ル100の一端側をミーティングブース1の出入口400側とし、第1背面パネル100
の他端側をミーティングブース1の奥側に設定する。第1背面パネル100における第1
内面102と第1外面101との距離は、第1背面パネル100における一端側の距離D
21の方が、第1背面パネル100における他端側の距離D22の方よりも大きく構成さ
れている。ここでいう距離D21および距離D22は、第1背面パネル100における後
述の第1部位110について特定されてよい。第1背面パネル100が後述する第1部位
110、第2部位120および第3部位130を備える場合、上記第1内面102は、第
1部位110の内面112であってよい。
【0056】
このような第1背面パネル100を用いてミーティングブース1を構築すれば、ミーテ
ィング空間の奥側が広く構成され、ブース内の閉塞感を軽減でき、快適なミーティング実
施を実現することができる。また、快適なミーティング実施を実現するミーティングブー
ス1をフレキシブルに構築することができる。そして、出入口400側が奥側よりも狭め
られることにより、ブース内の親密性を高め、ブース内で実施されているミーティング内
容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせることができる。
【0057】
第1背面パネル100は、平面視において、一端側から他端側にかけて厚みが漸次薄く
なる第1部位110を含む。これにより、出入口400側が奥側よりも狭められたミーテ
ィング空間を有するミーティングブース1を簡易に構築することができる。
【0058】
第1背面パネル100は、第1部位110の一端側に、第2部位120を含む。第1背
面パネル100において、平面視で、第1外面101に対する第2部位120の内面12
2の傾斜角度θ3は、第1外面101に対する第1部位110の内面112の傾斜角度θ
2よりも大きい。第1背面パネル100において、第2部位120は、平面視で、第1部
位110との接続部位CP1から第1背面パネル100の一端側にかけて厚みが漸次大き
くなるものである。第1部位110の内面112および第2部位120の内面122はそ
れぞれ平面であってよい。傾斜角度θ2は、平面視において、第1背面パネル100の第
1外面101(第1部位110の外面でもある)の仮想延長直線と、第1部位110の内
面112の仮想延長直線とのなす鋭角の角度である。傾斜角度θ2は、前述の傾斜角度θ
1(図示省略)と同じ角度であってよい。傾斜角度θ3は、平面視において、第1背面パ
ネル100の第1外面101に対して第2部位120の内面122の仮想延長直線のなす
鋭角の角度である。第2部位120の内面122は湾曲面であってもよく、この場合、平
面視において、内面122の両端点を通る仮想直線を用いて上記傾斜角度θ3を特定する
ことができる。
【0059】
上記のような第2部位120を有する第1背面パネル100を用いてミーティングブー
ス1を構築することによれば、ミーティングブース1の外部の共有空間(特に、出入口4
00に連通する通路)に対してミーティング空間をより明瞭に画定することができ、ブー
ス内のこもり感を向上させることができる。そのため、ブース内の親密性を高め、ブース
内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせる
ことができる。
【0060】
第1背面パネル100は、第1部位110の他端側に、第3部位130を含む。第3部
位130は、前述の第1奥側端部100Nに対応していてよい。第1背面パネル100に
おいて、平面視で、第1外面101に対する第3部位130の内面132の傾斜角度θ4
は、第1外面101に対する第1部位110の内面112の傾斜角度θ2よりも大きい。
第1背面パネル100において、第3部位130は、平面視で、第1部位110との接続
部位CP2から第1背面パネル100の他端側にかけて厚みが漸次大きくなるものである
。第3部位130の内面132は平面であってよい。傾斜角度θ4は、平面視において、
第1背面パネル100の第1外面101に対して第3部位130の内面132の仮想延長
直線のなす鋭角の角度である。第3部位130の内面132は湾曲面であってもよく、こ
の場合、平面視において、内面132の両端点を通る仮想直線を用いて上記傾斜角度θ4
を特定することができる。
【0061】
第2部位120の内面122または第3部位130の内面132について、第1外面1
01に対する傾斜角度(θ3、θ4)を、第1部位110の内面112の第1外面101
に対する傾斜角度θ2よりも大きく設定した第1背面パネル100を用いてミーティング
ブース1を構築することができる。これにより、ミーティングブース1の隅部において、
ブース内の中央に向かう方向が法線となる壁面が構成される。そのため、ブース内で生じ
た音をブース外に音漏れしにくくできる。その結果、ブース内で実施されているミーティ
ング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせることができる。
【0062】
第1背面パネル100は、第1部位110の一端側に第2部位120を含み、他端側に
第3部位130を含み、平面視で、第2部位120の一端側の厚みT1が、第3部位13
0の他端側の厚みT2よりも大きくなっていてよい。これにより、ブース内のこもり感を
向上させることができ、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブ
ース利用者に安心感を抱かせることができる。
【0063】
第2部位120および第3部位130は、互いにY軸方向における長さが同程度であっ
てよい。第2部位120のY軸方向における長さは、平面視において、Y軸方向で接続部
位CP1から第1背面パネル100の一端側の端面までの距離であってよい。第3部位1
30のY軸方向における長さは、平面視において、Y軸方向で接続部位CP2から第1背
面パネル100の他端側の端面までの距離であってよい。第1背面パネル100は、厚み
T1が厚みT2よりも大きくなるように、傾斜角度θ3が傾斜角度θ4よりも大きい形状
を有していてよい。第2部位120および第3部位130の形状は適宜調整されてよく、
これにより、ミーティング空間として求められる仕様に対応してミーティングブース1を
構築し易くすることができる。
【0064】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、対向して配置される一対の長椅子と、
一対の長椅子のそれぞれの背後に配置されるパネルと、一対の長椅子の間に配置される天
板を有する机と、を備えていてよい。上記パネルとして上述の第1背面パネル100を用
いることができる。上記長椅子の具体的な態様は特に限定されず、上記長椅子として、例
えば前述の第1長椅子10または第2長椅子20が用いられてよく、前述の一般的な長椅
子Gが用いられてもよい。上記机の具体的な態様は特に限定されず、上記机として例えば
前述の机5が用いられてよい。
【0065】
(その他の構成例)
第1背面パネル100は、例えば、底面および上面(天面)が互いに同じ形状を有して
いてもよく、この場合、第1背面パネル100の上下を逆転させて(Y軸回りに180°
反転させて)配置することで第2背面パネル200として使用することができる。そのた
め、ミーティングブース1を構築するために用いられる部品点数を低減することができる
【0066】
第1背面パネル100は、Z軸方向におけるサイズ(高さ)が例えば150cm以上で
あってよく、250cm以下であってよい。第1背面パネル100は、Y軸方向における
サイズ(横幅)が例えば100cm以上であってよく、300cm以下であってよい。
【0067】
<ソファ>
次に、本発明の一態様における、共有空間中に設置される什器のうち、ソファの構成に
ついて詳細に説明する。以下では、前述のミーティングブース1に含まれる第1長椅子1
0を例示して説明する。前述のミーティングブース1における第2長椅子20は、中心線
CLを面内に含むYZ平面を対称面として、第1長椅子10に対して空間的に面対称な形
状を有していてよい。
【0068】
なお、第1長椅子10について以下に説明すること以外の構成は、ミーティングブース
1の全体構成に関して前述した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する。換言
すれば、本発明の一態様におけるソファの構成は、以下に説明することに限定されず、第
1長椅子10について前述した構成も本発明の一態様におけるソファの範疇に入る。また
、以下に説明することは、前述のミーティングブース1における第1長椅子10の詳細構
成として理解することができる。但し、本発明の一態様におけるソファを共有空間に設置
して構築されるミーティングブースは、前述の全体構成を有するミーティングブース1に
限定されるものではない。そのため、以下に記載するミーティングブース1は、異なる全
体構成を有するミーティングブースに適宜読み替えることができる。また、本発明の一態
様におけるソファは第1長椅子10のような長椅子形状に必ずしも限定されず、以下に説
明する構成を有する一人用の椅子も本発明の一態様におけるソファの範疇に入る。
【0069】
本発明の一態様における目的は、共有空間に構築されたミーティングブースの利便性を
向上させることにある。
【0070】
図4は、本発明の一実施形態におけるソファの構成について説明するための図である。
図4の符号4001で示す図は、ソファの構成について説明するための平面図であり、符
号4002で示す図は、ソファの構成について説明するための斜視図である。
【0071】
図4に示すように、本実施形態における第1長椅子10は、ミーティングブースを構成
可能なソファであって、第1座11と、第1背もたれ16とを備え、長椅子としての形状
を有する。第1背もたれ16は、中央背部161と、中央背部161の一端側に配置され
る一端側背部(端側背部)162と、中央背部161の他端側に配置される他端側背部(
端側背部)163と、を含む。ミーティングブース1の出入口400側を一端側とし、ミ
ーティングブース1の奥側を他端側とする。
【0072】
第1長椅子10は、平面視において、中央背部161の下端BT1から第1座11の第
1座前端縁11Fまでの距離D31よりも、一端側背部162の下端BT2または他端側
背部163の下端BT3から第1座11の第1座前端縁11Fまでの距離D32のほうが
大きい。中央背部161の下端BT1、一端側背部162の下端BT2、および他端側背
部163の下端BT3は、それぞれ平面視における第1背もたれ16の外縁に対応する。
第1背もたれ16の形状によっては、平面視における第1背もたれ16の外縁(下端BT
1、下端BT2、および下端BT)よりも、空間的にZ軸方向の下方に第1背もたれ16
の実体が存在してもよい。上記距離D32は、平面視における、第1座前端縁11Fの仮
想延長線と、下端BT2または下端BT3との間の距離である。
【0073】
上記構成を有する第1長椅子10をミーティングブース1内に配置することによれば、
第1座11の上方の空間において、中央背部161よりも出入口400側にブース利用者
が通過する空間的な余裕を持たせることができる。そのため、ブース利用者が第1長椅子
10の端部から中央部まで移動しやすくすることができる。その結果、ミーティングブー
ス1の利便性を向上させることができる。
【0074】
一端側背部162の下端BT2は、平面視で、一端側背部162と中央背部161との
接続部位CP3から、一端側背部162において接続部位CP3と反対となる側にかけて
、第1座前端縁11Fとの距離D32が漸次大きくなるように傾斜している。これにより
、ブース利用者が第1長椅子10の端部から中央部までさらに移動しやすくなり、ミーテ
ィングブース1の利便性をより向上させることができる。また、他端側背部163の下端
BT3は、平面視で、他端側背部163と中央背部161との接続部位CP4から、他端
側背部163において接続部位CP4と反対となる側にかけて、第1座前端縁11Fとの
距離D32が漸次大きくなるように傾斜している。
【0075】
第1長椅子10において、一端側背部162または他端側背部163は、側面視で三角
形状の面を有していてよい。これにより、洗練されたデザインを有する第1長椅子10と
することができる。また、第1長椅子10において、一端側背部162または他端側背部
163は、下端側から上端側にかけて、曲率半径が小さくなるように湾曲していてよい。
これにより、デザイン性がさらに向上する。また、第1長椅子10において、一端側背部
162または他端側背部163は、平面視において略三角形状を有していてよく、当該三
角形の少なくとも1つの角が丸みを帯びていてよい。
【0076】
第1長椅子10において、中央背部161は、下端側から上端側にかけて、曲率半径が
小さくなるように湾曲していてよい。中央背部161の表面は緩やかに湾曲した湾曲面で
あってよい。そして、第1長椅子10において、第1座11は、水平方向に対して、第1
座後端縁11Bから第1座前端縁11Fに向かう方向に座面14が上るように傾斜してい
てよい(図5も参照)。上記水平方向とは、第1座後端縁11Bを含む、床面に平行な仮
想平面(XY平面に平行な仮想平面)の面内方向において、第1座後端縁11Bに直交す
る方向である。
【0077】
上記構成を有する第1長椅子10をミーティングブース1内に配置することによれば、
第1長椅子10に着座するブース利用者は、中央背部161に自然に背をもたれさせるこ
とができる。そのため、第1長椅子10の快適性を高めることができ、ミーティングブー
ス1の利便性をより一層向上させることができる。また、中央背部161の付近(例えば
上方)に第1スピーカー150を設置した場合、第1長椅子10に着座するブース利用者
の頭が自然に第1スピーカー150に近づき、第1スピーカー150の出力音を聞き取り
やすくすることができる。そのため、第1スピーカー150の音量を相対的に低下させる
(ように設定する)ことができる。その結果、ブース外への音漏れを効果的に抑制できる
【0078】
第1長椅子10では、平面視において、第1背もたれ16の第1背後端縁16Bと、第
1座11の第1手前側端縁11SPまたは第1奥側端縁11SNとが、鋭角をなすように
構成されている。第1背後端縁16Bは、平面視における中央背部161の外縁のうち第
1背面パネル100に近い側を第1内面102に沿ってY軸方向に延びる部分である。平
面視において第1座後端縁11Bと第1背後端縁16Bとは互いに重なっていてよい。第
1長椅子10では、平面視において、第1背後端縁16Bの仮想延長直線と、第1手前側
端縁11SPまたは第1奥側端縁11SNの仮想延長直線とが鋭角をなすように構成され
ていてよい。この鋭角の角度をθ5とすると、この角度θ5は例えば88°であってよく
、80°以上であってよく、89°以下であってよい。角度θ5は、前述の90°-θ1
の角度に対応していてよい(前述のミーティングブース1における傾斜角度θ1を参照)
【0079】
上記構成を有する第1長椅子10は、例えば第3パネル300の第3内面302に沿う
ように第1奥側端縁11SNを当接させて配置させることができる。これにより、第1長
椅子10の第1背もたれ16が、平面視で第1背面パネル100の第1外面101に対し
て傾斜した状態となるように第1長椅子10を配置することができる。また、第1長椅子
10を平面視においてZ軸を回転中心に180°回転させて、第2長椅子20として第1
長椅子10に対向配置させることができる。これにより、ブース内の一端側において第1
長椅子10と第2長椅子20との間隔が比較的狭く、ブース内の他端側において第1長椅
子10と第2長椅子20との間隔が比較的広く設定されたレイアウトを容易に実現するこ
とができる。
【0080】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、共有空間に設置され、対向して配置さ
れる一対の長椅子と、前記一対の長椅子のそれぞれの背後に配置されるパネルと、前記一
対の長椅子の間に配置される天板を有する机と、を備える。上記一対の長椅子の少なくと
も一方として、上述の第1長椅子10を用いることができる。上記パネルの具体的な態様
は特に限定されず、上記パネルとして、例えば前述の第1背面パネル100または第2背
面パネル200が用いられてよい。上記机の具体的な態様は特に限定されず、上記机とし
て例えば前述の机5が用いられてよい。
【0081】
(その他の構成例)
第1長椅子10は、平面視で、中央背部161の背面161Bに対して一端側背部16
2の背面162Bが傾斜していてよく、中央背部161の背面161Bに対して他端側背
部163の背面163Bが傾斜していてよい。第1背面パネル100が第1部位110、
第2部位120、および第3部位130を備える場合、背面162Bは、第2部位120
の内面122に対向し、背面163Bは、第3部位130の内面132に対向する。
【0082】
第1長椅子10は、平面視において、背面161Bに対する背面162Bの傾斜角度(
鋭角)が、前述の傾斜角度θ3から傾斜角度θ2を減算した角度に対応していてよい。ま
た、第1長椅子10は、平面視において、背面161Bに対する背面163Bの傾斜角度
(鋭角)が、前述の傾斜角度θ2に傾斜角度θ4を加算した角度に対応していてよい。第
1長椅子10は、背面161Bに対する背面162Bの傾斜角度と、背面161Bに対す
る背面163Bの傾斜角度とが互いに同一または略同一であってよく、この場合、第1背
面パネル100が以下の構成を有していてよい。すなわち、第1背面パネル100では、
θ3-θ2の値とθ4+θ2の値とが互いに同一または略同一となるように(すなわち、
θ4+2×θ2により得られる値がθ3と同一または略同一となるように)、第1部位1
10、第2部位120、および第3部位130が構成されていてよい。本明細書において
、角度が「略同一」とは、製造過程等において生じる±1°程度の誤差を許容する。
【0083】
<スピーカーおよびソファの形態>
本発明の一態様における、共有空間中にソファ、パネル、およびスピーカーを設置して
構築されるミーティングブースについて、さらに説明する。以下では、前述のミーティン
グブース1に含まれる第1長椅子10、第1背面パネル100、および第1スピーカー1
50を例示して説明する。
【0084】
なお、ミーティングブース1について以下に説明すること以外の構成は、ここまで説明
した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する。換言すれば、本発明の一態様に
おけるミーティングブース1の構成は、以下に説明することに限定されず、共有空間に設
置される各種の什器について前述した構成も本発明の一態様におけるミーティングブース
1の範疇に入る。また、以下に説明することは、前述のミーティングブース1の詳細構成
として理解することができる。
【0085】
本発明の一態様における目的は、快適なミーティング実施を実現することにある。
【0086】
図5は、本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成について説明するため
の図である。図5の符号5001で示す図は、ミーティングブースの構成について説明す
るための斜視図であり、符号5002で示す図は、ミーティングブースの構成について説
明するための部分拡大した側面図である。
【0087】
図5に示すように、本実施形態におけるミーティングブース1は、共有空間に設置され
るオンライン会議を行うためのミーティングブースであって、第1座11および第1背も
たれ16を有する第1長椅子(ソファ)10と、第1長椅子10の背後に設置される第1
背面パネル(パネル)100と、第1長椅子10の上方において第1背面パネル100に
配置される第1スピーカー(スピーカー)150と、を備えている。第1背もたれ16お
よび第1座11の少なくとも一方は、第1座11に着座するブース利用者(着座者)の頭
が第1スピーカー150に接近するように構成されている。
【0088】
本実施形態におけるミーティングブース1では、上記構成を有することにより、オンラ
イン会議に係る音声等を第1スピーカー150から出力する場合、以下の効果を奏する。
すなわち、第1長椅子10に着座するブース利用者が音声を聞き取り易くなるとともに、
第1スピーカー150について、ブース外に音漏れしない程度となるように比較的低い音
量に設定しやすくできる。よって、快適なミーティング実施を実現するミーティングブー
ス1を提供することができる。また、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿
性についてブース利用者に安心感を抱かせることができる。
【0089】
第1長椅子10において、第1背もたれ16は、前述のように、下端側から上端側にか
けて、曲率半径が小さくなるように湾曲していてよい。また、第1長椅子10において、
第1座11は、前述のように、水平方向に対して、第1座後端縁11Bから第1座前端縁
11Fに向かう方向に座面14が上るように傾斜していてよい。第1長椅子10において
、第1座11の座面14は、第1座後端縁11Bから第1座前端縁11Fにかけて曲率半
径が小さくなるように形成されていてよい。
【0090】
本実施形態におけるミーティングブース1では、上記構成を有することにより、第1座
11に着座するブース利用者は、第1背もたれ16に自然に背をもたれさせることができ
る。そのため、第1長椅子10の快適性を高めることができる。また、第1背もたれ16
の付近に第1スピーカー150を設置した場合、ブース利用者が第1背もたれ16に背を
もたれさせることで、ブース利用者の頭が自然に第1スピーカー150に近づく。その結
果、ブース利用者が第1スピーカー150の出力音を聞き取りやすくすることができる。
【0091】
側面視において、座面14に対応する、第1座11の外縁のうちZ軸方向上側(天井側
)に位置する部分を上端縁11Tと称する。上端縁11Tは、第1座後端縁11B側に位
置する後側上端縁11TBと、第1座前端縁11F側に位置する前側上端縁11TFとを
含む。第1長椅子10は、後側上端縁11TBの曲率半径よりも前側上端縁11TFの曲
率半径が小さい形状の第1座11を有している。側面視において、前側上端縁11TFは
、後側上端縁11TBよりもZ軸方向上側に位置している。
【0092】
本実施形態におけるミーティングブース1では、第1背面パネル100は、第1長椅子
10側の面である第1内面102と、第1内面102とは反対の面である第1外面101
図2等を参照)とを含む。そして、ミーティングブース1では、前述のように、平面視
において、一端側から他端側にかけて厚みが漸次薄くなるよう、第1内面102は第1外
面101が延びる方向に対して傾斜して延びている。また、第1長椅子10は、第1背も
たれ16が、第1背面パネル100の第1内面102に沿うように配置されている。
【0093】
第1背面パネル100の一端側をミーティングブース1の出入口400側とし、第1背
面パネル100の他端側をミーティングブース1の奥側とする。このようにしてミーティ
ングブース1を構築すれば、ブース内において、出入口400側が奥側よりも狭められ、
ブース内の親密性を高めることができ、ブース内で実施されているミーティング内容の秘
匿性についてブース利用者に安心感を抱かせることができる。また、奥側を広く構成する
ことで、ブース内の閉塞感を軽減でき、快適なミーティング実施を実現することができる
【0094】
第1背面パネル100は、前述のように、平面視で一端側から他端側にかけて厚みが漸
次薄くなる第1部位110と、第1部位110の一端側に配置される第2部位120と、
を含む。そして、第1背面パネル100は、前述のように、平面視で、第2部位120の
内面122の第1外面101に対する傾斜角度θ3は、第1部位110の内面112の第
1外面101に対する傾斜角度θ2よりも大きい(図3参照)。第1背面パネル100は
、平面視で、第1部位110の一端(一端側の端部)から第2部位120の一端(一端側
の端部)にかけて厚みが漸次大きくなっている(図3参照)。
【0095】
上記のように他端側から一端側に向かって厚みが漸次大きく構成された第2部位120
を第1背面パネル100に設けることにより、出入口400側が奥側よりも狭められたミ
ーティングブース1を簡易に構築することができる。また、ミーティングブース1の隅部
において、出入口400側に、ミーティング空間の中央に向かう方向が法線となる壁面が
構成される。これにより、ブース内の音がブース外に音漏れすることを抑制し、ブース内
で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせるこ
とができる。
【0096】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、ソファを複数備え、複数の前記ソファ
のうち、少なくとも2つのソファのそれぞれを第1ソファおよび第2ソファとすると、前
記第1ソファと前記第2ソファとは、互いに対向するように配置されている。そして、前
記第1ソファと前記第2ソファとの間には、天板を有する机が配置されていてよい。上記
ソファの具体的な態様は限定されないが、例えば上記ソファとして第1長椅子10を用い
ることができる。上記第1ソファおよび第2ソファはそれぞれ第1長椅子10および第2
長椅子20であってよい。上記机の具体的な態様は特に限定されず、上記机として例えば
前述の机5が用いられてよい。
【0097】
第1スピーカー150は、音声出力方向に指向性を有するものであってよい。これによ
り、ブース利用者が第1スピーカー150の出力音声をより確実に聞き取りやすくなるよ
うに第1スピーカー150を設定することができる。その結果、ブース内で実施されてい
るミーティング内容の秘匿性についてのブース利用者の安心感を向上させることができる
【0098】
<スピーカーの角度>
本発明の一態様における、共有空間中にソファ、パネル、およびスピーカーを設置して
構築されるミーティングブースについて、さらに説明する。以下では、前述のミーティン
グブース1に含まれる第1長椅子10、第1背面パネル100、および第1スピーカー1
50を例示して説明する。
【0099】
なお、ミーティングブース1について以下に説明すること以外の構成は、ここまで説明
した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する。換言すれば、本発明の一態様に
おけるミーティングブース1の構成は、以下に説明することに限定されず、共有空間に設
置される各種の什器について前述した構成も本発明の一態様におけるミーティングブース
1の範疇に入る。また、以下に説明することは、前述のミーティングブース1の詳細構成
として理解することができる。
【0100】
本発明の一態様における目的は、快適なミーティング実施を実現することにある。
【0101】
図6は、本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成について説明するため
の平面図である。図7は、本発明の一実施形態におけるミーティングブースの構成につい
て説明するための斜視図である。
【0102】
図6および図7に示すように、本実施形態におけるミーティングブース1は、共有空間
に設置されるオンライン会議を行うためのミーティングブースであって、第1座11およ
び第1背もたれ16を有する第1長椅子(ソファ)10と、第1長椅子10の背後に設置
される第1背面パネル(パネル)100と、第1長椅子10の上方において第1背面パネ
ル100に配置される第1スピーカー(スピーカー)150と、を備えている。第1スピ
ーカー150は、第1座11の上方空間に対し、少なくとも下方向に傾斜して音を出力す
るように設置されている。
【0103】
上記構成を備えるミーティングブース1では、オンライン会議に係る音声等を第1スピ
ーカー150から出力する場合、第1長椅子10に着座するブース利用者が確実に音声を
聞き取り、なおかつブース外に音漏れしにくい音量に第1スピーカー150を設定しやす
くできる。よって、快適なミーティング実施を実現することができる。
【0104】
第1スピーカー150の具体的な態様は特に限定されず、公知のスピーカーを用いるこ
とができる。第1スピーカー150は、音の出力方向を特定できる種類のスピーカーであ
ってよい。第1スピーカー150は、例えば、音の出力部(放音部)を有し、当該出力部
の法線方向を音の出力方向として特定することができる。上記放音部は平面形状であって
よく、曲面形状であってもよい。第1スピーカー150は、音の出力方向(放音方向)が
水平方向よりも下方を向くように、第1背面パネル100に設置されていてよい。
【0105】
第1スピーカー150は、側面視で、ミーティングブース1の内側方向(ミーティング
空間の内側方向)に膨らむ形状を有していてよい。なお、上記形状は、第1スピーカー1
50の装置本体自体がミーティング空間の内側方向に膨らむ形状を有していることに限定
されず、第1スピーカー150を覆うスピーカーカバーがミーティング空間の内側方向に
膨らむ形状を有する場合も含む。これにより、第1スピーカー150から発せられる音(
出力音)が或る程度の広がりを有するように、第1スピーカー150からブース内に音を
出力できる。そのため、ブース内において第1スピーカー150の出力音をブース利用者
が聞き取りやすくすることができる。第1スピーカー150は、形状における突出方向が
水平方向よりも下方を向くように、第1背面パネル100に設置されていてよい。第1ス
ピーカー150は、第1背面パネル100の第1内面102の表面に設置されていてよい
。或いは、第1スピーカー150が第1背面パネル100に埋め込まれて設置されており
、第1スピーカー150を覆うスピーカーカバーが設けられていてもよい。
【0106】
ミーティングブース1では、前述のように、第1背もたれ16は、下端側から上端側に
かけて、曲率半径が小さくなるように湾曲していてよい。また、ミーティングブース1で
は、前述のように、第1座11は、水平方向に対して、第1座後端縁11Bから第1座前
端縁11Fに向かう方向に座面14が上るように傾斜していてよい。これにより、第1長
椅子10に着座するブース利用者は、背中を第1背もたれ16に自然にもたれさせること
ができる。そのため、第1長椅子10の快適性を高めることができる。また、第1背もた
れ16の付近に第1スピーカー150を設置した場合において、第1長椅子10に着座す
るブース利用者の頭が自然に第1スピーカー150に近づき、第1スピーカー150の出
力音をより一層聞き取りやすくすることができる。
【0107】
ミーティングブース1では、前述のように、第1背面パネル100は、第1長椅子10
側の面である第1内面102と、第1内面102とは反対の面である第1外面101とを
含む。そして、平面視において、一端側から他端側にかけて厚みが漸次薄くなるよう、第
1内面102は第1内面102が延びる方向に対して傾斜して延びている。第1長椅子1
0は、第1背もたれ16が、第1背面パネル100の第1内面102に沿うように配置さ
れている。
【0108】
第1背面パネル100の一端側をミーティング空間の出入口400側とし、第1背面パ
ネル100の他端側をミーティング空間の奥側に設定する。このようにしてミーティング
ブース1を構築すれば、出入口400側が奥側よりも狭められ、ブース内の親密性を高め
、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を
抱かせることができる。また、奥側を広く構成することで、ブース内の閉塞感を軽減でき
、快適なミーティング実施を実現することができる。
【0109】
ミーティングブース1では、前述のように、第1背面パネル100は、平面視で一端側
から他端側にかけて厚みが漸次薄くなる第1部位110と、第1部位110の一端側に配
置される第2部位120と、を含む。ミーティングブース1では、平面視で、第2部位1
20の内面122の第1外面101に対する傾斜角度θ3は、第1部位110の内面11
2の第1外面101に対する傾斜角度θ2よりも大きい(図3参照)。そして、平面視で
、第1部位110の一端から第2部位120の一端にかけて厚みが漸次大きくなっている
【0110】
上記のように他端側から一端側に向かって厚みが漸次大きく構成された第2部位120
を第1背面パネル100に設けることにより、出入口400側が奥側よりも狭められたミ
ーティングブース1を簡易に構築することができる。また、ミーティングブース1の隅部
において、出入口400側に、ミーティング空間の中央に向かう方向が法線となる壁面が
構成される。これにより、ブース内の音がブース外に音漏れすることを抑制し、ブース内
で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース利用者に安心感を抱かせるこ
とができる。
【0111】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、ソファを複数備え、複数の前記ソファ
のうち、少なくとも2つのソファのそれぞれを第1ソファおよび第2ソファとすると、前
記第1ソファと前記第2ソファとは、互いに対向するように配置されている。そして、前
記第1ソファと前記第2ソファとの間には、天板を有する机が配置されていてよい。上記
ソファの具体的な態様は限定されないが、例えば上記ソファとして第1長椅子10を用い
ることができる。上記第1ソファおよび第2ソファはそれぞれ第1長椅子10および第2
長椅子20であってよい。上記机の具体的な態様は特に限定されず、上記机として例えば
前述の机5が用いられてよい。
【0112】
第1スピーカー150は、音声出力方向(音の出力方向)に指向性を有するものであっ
てよい。音声出力方向は、放音方向と称することもでき、放音面の法線方向であってよい
。これにより、ブース利用者がより確実に第1スピーカー150の出力音声を聞き取りや
すくなるように第1スピーカー150を設定することができる。その結果、ブース内で実
施されているミーティング内容の秘匿性についてのブース利用者の安心感を向上させるこ
とができる。また、第1スピーカー150における音の出力方向がX軸方向よりもブース
奥側方向を向くことによれば、ブース外への音漏れを効果的に抑制することができる。
【0113】
<パネルヘッドレスト>
本発明の一態様における、共有空間中に設置される什器のうち、パネルの構成について
さらに説明する。以下では、前述のミーティングブース1に含まれる第1背面パネル10
0を例示して説明する。
【0114】
なお、第1背面パネル100について以下に説明すること以外の構成は、ここまで説明
した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する。また、以下に説明することは、
前述のミーティングブース1における第1背面パネル100の詳細構成として理解するこ
とができる。但し、本発明の一態様におけるパネルを共有空間に設置して構築されるミー
ティングブースは、前述の全体構成を有するミーティングブース1に限定されるものでは
ない。そのため、以下に記載するミーティングブース1は、異なる全体構成を有するミー
ティングブースに適宜読み替えることができる。
【0115】
本発明の一態様における目的は、快適なミーティング実施を実現するミーティングブー
スを、フレキシブルに構築して提供することにある。
【0116】
再び図6および図7を参照して、本実施形態における第1背面パネル100は、共有空
間に設置されるパネルであって、第1外面101および第1内面102を含み、第1内面
102には、第1内面102側に位置する第1長椅子10の着座者が頭部をもたれかける
ことができるヘッドレスト部8が設けられている。ヘッドレスト部8は、第1内面102
から水平方向に突出し、第1長椅子10の第1背もたれ16とは別体で設けられている。
【0117】
上記構成を有する第1背面パネル100を用いてミーティングブース1を構成した場合
、第1背面パネル100にヘッドレスト部8が設けられているため、ブース利用者は、リ
ラックスした状態で第1長椅子10に着座することができる。さらに、第1長椅子10に
着座するブース利用者の頭部を後方に傾き過ぎないようにして、ブース利用者がミーティ
ング内容を集中して聞くための姿勢を自然と作り出すことができる。このようにして、快
適なミーティング実施を実現するミーティングブース1をフレキシブルに構築することが
できる。
【0118】
ヘッドレスト部8は、上下方向(Z軸方向)の寸法よりも、幅方向(Y軸方向)の寸法
が大きく構成されていてよい。これにより、第1長椅子10に着座する複数のブース利用
者が同時に頭部をヘッドレスト部8にもたれかけることができる。
【0119】
第1背面パネル100では、前述の第1スピーカー150に代替してヘッドレスト部8
が設けられていてよい。すなわち、ヘッドレスト部8は、スピーカーとしての機能を有し
ていなくてもよい。
【0120】
或いは、第1背面パネル100には、第1内面102側(ブース内側)に音声を出力す
るスピーカーが設けられており、ヘッドレスト部8は、当該スピーカーを外側から覆うス
ピーカーカバーとして機能してよい。前述の第1スピーカー150は、上記スピーカー(
音の出力部)と、当該スピーカーを外側から覆うヘッドレスト部8とを有していてよい。
上記スピーカーは、装置における音出力部(振動系)に対応する部分であってよい。上記
スピーカーは、指向性スピーカーであってよい。これにより、ブース外への音漏れを低減
させることができ、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブース
利用者に安心感を抱かせることができる。
【0121】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、パネルと、前記パネルの内面側に配置
されたソファと、を備えていてよい。また、本発明の一態様におけるミーティングブース
は、対向して配置される一対のソファと、前記一対のソファのそれぞれが内面側に配置さ
れたパネルと、前記一対のソファの間に配置される机と、を備えていてよい。上記パネル
として上述の第1背面パネル100を用いることができる。上記ソファの具体的な態様は
特に限定されないが、上記ソファとして、例えば上述の第1長椅子10を用いることがで
き、上記一対のソファは第1長椅子10および第2長椅子20であってよい。上記机の具
体的な態様は特に限定されず、上記机として例えば前述の机5が用いられてよい。
【0122】
<スピーカーカバー>
本発明の一態様における、共有空間中に設置される什器のうち、パネルの構成について
さらに説明する。以下では、前述のミーティングブース1に含まれる第1背面パネル10
0を例示して説明する。
【0123】
なお、第1背面パネル100について以下に説明すること以外の構成は、ここまで説明
した構成と同じであり、説明を繰り返すことは省略する。また、以下に説明することは、
前述のミーティングブース1における第1背面パネル100の詳細構成として理解するこ
とができる。但し、本発明の一態様におけるパネルを共有空間に設置して構築されるミー
ティングブースは、前述の全体構成を有するミーティングブース1に限定されるものでは
ない。そのため、以下に記載するミーティングブース1は、異なる全体構成を有するミー
ティングブースに適宜読み替えることができる。
【0124】
本発明の一態様における目的は、快適なミーティング実施を実現するミーティングブー
スを、フレキシブルに構築して提供することにある。
【0125】
図8は、本発明の一実施形態におけるパネルの構成について説明するための斜視図であ
る。
【0126】
図8に示すように、本実施形態における第1背面パネル100は、共有空間に設置され
るパネルであって、第1外面101および第1内面102を含み、第1内面102には、
第1内面102側に音声を出力するスピーカーSPと、スピーカーSPを覆うスピーカー
カバー9とが設けられている。スピーカーカバー9は、第1内面102から水平方向に突
出し、第1内面102側に位置する第1長椅子10の着座者が頭部をもたれかけることが
できるヘッドレスト部8として機能する。
【0127】
上記構成の第1背面パネル100を用いてミーティングブース1を構成した場合、第1
背面パネル100に設けられたスピーカーカバー9がヘッドレスト部8として機能するの
で、ブース利用者は、リラックスした状態で第1長椅子10に着座することができる。さ
らに、第1長椅子10に着座するブース利用者の頭部を後方に傾き過ぎないようにして、
ブース利用者がミーティング内容を集中して聞くための姿勢を自然と作り出すことができ
る。このようにして、快適なミーティング実施を実現するミーティングブース1をフレキ
シブルに構築することができる。
【0128】
スピーカーSPは、平板状であってよい。これにより、第1背面パネル100に対して
スピーカーSPを安定して固定させることができる。そして、スピーカーカバー9の形状
の設計の自由度を高めることができる。スピーカーSPは、具体的には、装置における音
出力部(振動系)であってよい。スピーカーSPの種類は特に限定されず、公知のスピー
カーを用いることできる。スピーカーSPは、筐体に覆われていてもよく、筐体に覆われ
ていなくてもよい。
【0129】
スピーカーSPは、第1長椅子10の第1座11の上方空間に対し、少なくとも下方向
に傾斜して音を出力するように設置されていてよい。これにより、ブース外への音漏れを
低減させることができ、ブース内で実施されているミーティング内容の秘匿性についてブ
ース利用者に安心感を抱かせることができる。スピーカーSPは第1背面パネル100に
少なくとも一部が埋め込まれて設置されていてよく、第1背面パネル100の表面に取り
付けられていてもよい。スピーカーSPの音の出力方向が水平方向よりも下方を向いてい
る一方で、スピーカーカバー9は表面の法線方向が水平方向となっていてもよい。
【0130】
スピーカーカバー9は、上下方向の寸法よりも、幅方向の寸法が大きく構成されていて
よい。これにより、第1長椅子10に着座する複数のブース利用者が同時に頭部をスピー
カーカバー9にもたれかけることができる。
【0131】
スピーカーカバー9は、表面に張られた張地90と、張地90とスピーカーSPとの間
に位置し、通音性を有する第1中間材91と、張地90と第1中間材91との間に位置し
、第1中間材91よりも軟質な第2中間材92と、を含んでいてよい。張地90としては
、具体的な態様は特に限定されず、例えば不織布であってよい。第1中間材91の具体的
な態様は特に限定されないが、例えば、有孔形状の金属板(パンチングメタル等)であっ
てよく、多孔形状のスチール板であってよい。第1中間材91の材質は金属に限定されな
い。また、第2中間材92の具体的な態様は特に限定されないが、例えば、クッション性
を有する材料(ウレタン等)を含んでいてよい。第2中間材92を含むことにより、第1
長椅子10の着座者がスピーカーカバー9に頭を当てたときのクッション性をスピーカー
カバー9に生じさせることができる。そして、張地90の表面の形状が第1中間材91の
形状の影響を受けて変形することを防止することができる。
【0132】
上記構成によれば、張地90のデザイン変更によりスピーカーカバー9のデザインバリ
エーションの幅を広げることができる。また、第1中間材91について通音性を有するも
のとしつつ、第2中間材92は第1中間材より軟質なものとすることによって、スピーカ
ーSPから出力される音量について適切なものとし、スピーカーカバー9に頭をもたれか
ける際の快適さも担保できる。
【0133】
第1背面パネル100では、1つのスピーカーカバー9の内部に、幅方向(Y軸方向)
に並んで複数のスピーカーSPが含まれていてよい。スピーカーカバー9は複数の第1中
間材91を含み、複数のスピーカーSPのそれぞれに、1つずつ第1中間材91が取り付
けられていてよい。スピーカーカバー9では、スピーカーSPおよび第1中間材91の複
数の組が1つの第2中間材92によって覆われていてよく、第2中間材92の表面が張地
90によって覆われていてよい。
【0134】
本発明の一態様におけるミーティングブースは、パネルと、前記パネルの内面側に配置
されたソファと、を備えていてよい。また、本発明の一態様におけるミーティングブース
は、対向して配置される一対のソファと、前記一対のソファのそれぞれが内面側に配置さ
れたパネルと、前記一対のソファの間に配置される机と、を備えていてよい。上記パネル
として上述の第1背面パネル100を用いることができる。上記ソファの具体的な態様は
特に限定されないが、上記ソファとして、例えば上述の第1長椅子10を用いることがで
き、上記一対のソファは第1長椅子10および第2長椅子20であってよい。上記机の具
体的な態様は特に限定されず、上記机として例えば前述の机5が用いられてよい。
【0135】
〔別構成例〕
(a)図9は、本発明の一実施形態における、ミーティングブースを複数配置させたミ
ーティングブースシステムの一例について説明するための平面図である。図9に示すよう
に、本発明の一実施形態におけるミーティングブースシステム2では、ミーティングブー
ス1が複数、隣接して配置されている。
【0136】
図9に示す例では、複数のミーティングブース1がX軸方向に並んで一次元配置されて
いるが、2つのミーティングブース1の第3パネル300の第3外面301同士を当接さ
せることにより、Y軸方向に並んで配置させることもできる。
【0137】
(b)図10は、別構成例におけるミーティングブースについて説明するための斜視図
である。別構成例におけるミーティングブース1Aは、第1背面パネル100と、第1長
椅子10と、第1スピーカー150とを備えていてよく、第1背面パネル100に対向す
る第4立設部材500を備えていてよい。第4立設部材500は、内面501にディスプ
レイ30およびカメラ31が設置されていてよい。第4立設部材500は、内面501に
机55が設けられていてよい。第4立設部材500の具体的態様は特に限定されず、共有
空間に設置された内壁、パネル、パーティション等であってよい。
【0138】
第4立設部材500の内面501は、平面視において、Y軸方向に平行であってよく、
或いは、前述のミーティングブース1における第2背面パネル200の第2内面202と
同様にY軸方向に対して傾斜していてもよい。机55の天板における第1背面パネル10
0に対向する辺56は、第1座前端縁11Fに沿うように延びていてよく、第4立設部材
500に当接する辺57は、第4立設部材500の内面501に沿って延びていてよい。
ミーティングブース1Aは、1人のブース利用者がオンライン会議のために使用するため
のブース(ソロブース)であってよい。
【0139】
(c)図11は、別構成例におけるミーティングブースについて説明するための斜視図
である。別構成例におけるミーティングブース1Bは、第3パネル300の高さが例えば
第1背面パネル100および第2背面パネル200よりも低い形状を有していてよい。
【0140】
〔SDGsへの貢献〕
本発明の一態様によれば、快適なミーティング環境を提供できる。例えばオープンスペ
ース等の共有空間においてミーティング(Web会議含む)を気軽に実施し易くできる。
ミーティング等のコミュニケーションは社会活動(経済活動)の根幹であり、本発明の一
態様によれば、働き方の多様化の促進および事業活動の円滑な推進に貢献することにより
、経済の発展に寄与することができる。このような効果は、例えば、国連が提唱する持続
可能な開発目標(SDGs)の目標8「働きがいも経済成長も」等の達成にも貢献するも
のである。
【0141】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るミーティングブースは、共有空間に設置されるミーティングブー
スであって、互いに対向して配置される第1長椅子および第2長椅子と、前記第1長椅子
の背後に設置される第1背面パネルと、前記第2長椅子の背後に設置される第2背面パネ
ルと、を備え、前記第1長椅子および前記第2長椅子のそれぞれは、座を含み、前記座は
、平面視において、前端縁が傾斜して延びており、前記第1長椅子の座の前端縁と、前記
第2長椅子の座の前端縁との間の距離は、前記ミーティングブースの出入口側の距離の方
が、前記ミーティングブースの奥側の距離よりも狭く構成されている。
【0142】
本発明の態様2に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1背面パネ
ルの外面と、前記第2背面パネルの外面との間の距離は、前記出入口側の端部から、前記
奥側の端部にかけて一定である。
【0143】
本発明の態様3に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1長椅子お
よび前記第2長椅子のそれぞれは、背もたれを含み、前記背もたれは、平面視において、
前端縁が傾斜して延びており、前記第1長椅子の背もたれの前端縁と、前記第2長椅子の
背もたれの前端縁との間の距離は、前記ミーティングブースの出入口側の距離の方が、前
記ミーティングブースの奥側の距離よりも狭く構成されている。
【0144】
本発明の態様4に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1背面パネ
ルにおいて前記ミーティングブースの奥側となる端部と、前記第2背面パネルにおいて前
記ミーティングブースの奥側となる端部との間に、第3パネルが配置されている。
【0145】
本発明の態様5に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1長椅子に
おける前記ミーティングブースの奥側の端部と、前記第2長椅子における前記ミーティン
グブースの奥側の端部との間には、ディスプレイが配置される。
【0146】
本発明の態様6に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1長椅子お
よび前記第2長椅子の少なくとも一方における前記座は、平面視で、後端縁に対して側端
縁のなす角が鋭角となるよう構成されている。
【0147】
本発明の態様7に係るミーティングブースは、前記態様1において、前記第1長椅子と
前記第2長椅子との間に配置される机をさらに備え、前記机の天板は、平面視で、前記座
の前記前端縁に対向する辺が、当該前端縁に沿うように延びている。
【0148】
本発明の態様8に係るミーティングブースシステムは、前記態様1に係るミーティング
ブースが複数、隣接して配置されている。
【0149】
〔附記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変
更が可能であり、上記説明において開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実
施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0150】
1、1A、1B:ミーティングブース 2:ミーティングブースシステム 8:ヘッドレ
スト部 9:スピーカーカバー 10:第1長椅子(ソファ) 11:第1座(座) 1
1F:第1座前端縁(前端縁) 16:第1背もたれ(背もたれ) 161:中央背部
162:一端側背部(端側背部) 163:他端側背部(端側背部) 20:第2長椅子
(ソファ) 21:第2座(座) 21F:第2座前端縁(前端縁) 26:第2背もた
れ(背もたれ) 100:第1背面パネル(パネル) 101:第1外面 102:第1
内面 150:第1スピーカー(スピーカー) 250:第2スピーカー 200:第2
背面パネル(パネル) 201:第2外面 202:第2内面 400:出入口
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