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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024155970
(43)【公開日】2024-10-31
(54)【発明の名称】無線通信方法および関連する装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20241024BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20241024BHJP
   H04W 72/0453 20230101ALI20241024BHJP
   H04W 72/1263 20230101ALI20241024BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W84/12
H04W72/0453
H04W72/1263
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024143436
(22)【出願日】2024-08-23
(62)【分割の表示】P 2022565955の分割
【原出願日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】202010368087.3
(32)【優先日】2020-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】淦 明
(72)【発明者】
【氏名】周 逸凡
(72)【発明者】
【氏名】梁 丹丹
(72)【発明者】
【氏名】于 健
(72)【発明者】
【氏名】李 云波
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇宸
(72)【発明者】
【氏名】狐 梦▲実▼
(57)【要約】
【課題】本出願は、無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信する方法を提供する。
【解決手段】本方法は、APが、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであって、PPDUは、1つまたは複数のトリガフレームを含み、各トリガフレームは、1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用される、ステップと、PPDUにおいて1つまたは複数のトリガフレームを送信するステップであって、各トリガフレームは、対応する周波数セグメントにおいて搬送される、ステップとを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信する方法であって、
APによって、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであって、前記PPDUは1つまたは複数のトリガフレームを含み、各トリガフレームは1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、前記対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用される、ステップと、
前記PPDUにおいて前記1つまたは複数のトリガフレームを送信するステップであって、各トリガフレームは、前記対応する周波数セグメントにおいて搬送される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみをスケジュールするために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
アップリンクPPDU送信方法であって、
ステーションのアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置し、前記トリガフレームに示されている周波数セグメント上の各20MHzチャネル上でのみ、または割り当てられたリソースユニットが位置する1つまたは複数の80MHzチャネル内の各20MHzチャネル上でのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信するステップと、
前記アップリンクPPDUのデータ部分を、前記ステーションに割り当てられた前記リソースユニット上で送信ステップと
を含む、方法。
【請求項5】
確認フレーム送信方法であって、
APによって、アップリンクマルチユーザPPDUを受信するステップと、
周波数セグメントに基づいて、前記アップリンクマルチユーザPPDUの確認情報により返信するステップと
を含む、方法。
【請求項6】
異なる周波数セグメントに対して返信される確認フレームは異なる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
周波数セグメントにおいて、前記周波数セグメント上にパークするステーションのアップリンクPPDUの確認フレームのみが送信される、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
異なる周波数セグメント上の前記確認フレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信する方法であって、
ステーションによって、感知された20MHzが位置する周波数セグメント上でのみトリガフレームを受信するステップと、
前記トリガフレームに基づいて、前記ステーションがスケジュールされているかどうかを判定するステップと
を含む、方法。
【請求項10】
ステーションのアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置し、前記トリガフレームに示されている周波数セグメント上の各20MHzチャネル上でのみ、または割り当てられたリソースユニットが位置する1つまたは複数の80MHzチャネル内の各20MHzチャネル上でのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信するステップと、
前記アップリンクPPDUのデータ部分を、前記ステーションに割り当てられた前記リソースユニット上で送信ステップと
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記アップリンクPPDUを送信した後、前記ステーションによって感知された20MHzが位置する前記周波数セグメント上でのみ、前記アップリンクPPDUの確認情報を受信するステップを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
1つまたは複数のモジュールを備えた通信装置であって、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された通信装置。
【請求項13】
1つまたは複数のモジュールを備えた通信装置であって、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、無線通信方法および関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
WLAN (Wireless Local Area Network、無線ローカルエリアネットワーク)は、802.11a/gから802.11n、802.11acへと発展し、現在審議中の802.11axおよび802.11beに達する。WLANによって伝送されることが許可される帯域幅および時空間ストリームの数量は、以下の通りである。
【0003】
【表1】
【0004】
802.11n規格は、HT(High Throughput, 高スループット)とも呼ばれる。802.11ac規格は、VHT(Very High Throughput,超高速スループット)と呼ばれる。802.11ax (Wi - Fi 6)規格は、HE (High Efficient,高効率)と呼ばれる。802.11be(Wi-Fi7)規格は、EHT(Extremely High Throughput,極めて高いスループット)と呼ばれる。802.11a/b/gなどのHT以前の規格は、non-HT(non-high throughput)と総称される。802.11bは、非OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,直交周波数分割多重)モードを使用しているため、表1には記載されていない。
【0005】
リソース利用の柔軟性または効率性の向上は、この分野で常に懸念されている。
【発明の概要】
【0006】
リソース利用の柔軟性または効率を改善するために、本出願の一態様は、無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信するための方法を提供する。本方法は、APが、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成することであって、PPDUは、1つまたは複数のトリガフレームを含み、各トリガフレームは、1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用される、ことと、PPDUにおいて1つまたは複数のトリガフレームを送信することであって、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント内で搬送される、こととを含む。好ましくは、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみをスケジュールするために使用される。具体的には、異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する。
【0007】
対応して、別の態様によれば、ステーションは、感知された20MHzが位置する周波数セグメント上でのみトリガフレームを受信し、トリガフレームに基づいて、ステーションがスケジュールされるべきかどうかを判定し得る。スケジュールされている場合、ステーションは、ステーションのアップリンクPPDUの帯域幅がトリガフレーム内に位置し、トリガフレームにおいて示される、周波数セグメント上の各20MHzチャネルにのみ、または割り当てられたリソースユニットが位置する周波数セグメント上の各20MHzチャネルにのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。対応して、ステーションは、ステーションに割り当てられたリソースユニット上のアップリンクPPDUのデータ部分を送信する。
【0008】
対応して、さらに別の態様では、APは、ステーションによって送信されたアップリンクマルチユーザPPDUを受信し、周波数セグメントに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUの確認情報と共に応答し得る。例えば、APは異なる周波数セグメント上の異なる確認フレームで応答する。好ましくは、APは、周波数セグメント上で、周波数セグメント上にパークするステーションのアップリンクPPDUの確認フレームのみを送信してもよい。具体的には、異なる周波数セグメント上の確認フレームは、異なるコンテンツを有し得るが、同じ長さを有し得る。
【0009】
対応して、別の態様によれば、アップリンクPPDUを送信した後、ステーションは、ステーションによって感知された20MHzが位置する周波数セグメント上でのみ、アップリンクPPDUの確認情報を受信し得る。
【0010】
これに対応して、別の態様によれば、上記方法を実行するためのアクセスポイントとして使用可能な通信装置が、例えば、無線ローカルエリアネットワーク内のアクセスポイントまたはチップとして提供される。
【0011】
これに対応して、別の態様によれば、上記方法を実行するためのステーションとして使用可能な通信装置が、例えば、無線ローカルエリアネットワークの非APステーションまたはチップとして提供される。
【0012】
上記の態様は、周波数セグメントに基づいて実装され、リソース利用の柔軟性または効率性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本出願の一実施形態によるネットワーク構造の概略図である。
図1B】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図1C】本出願の一実施形態によるチップの構造の概略図である。
図2】802.11システムにおけるチャネル割り当ての例の概略図である。
図3】一実施態様による周波数セグメントおよび周波数セグメント上にパークするステーションの簡単な概略図である。
図4】一実装(APがトリガフレームを送信し、ステーションがトリガフレームに基づいてアップリンクマルチユーザPPDUを送信し、APがアップリンクマルチユーザPPDUの確認フレームを送信する)によるフレーム構造のアップリンク伝送の概略フローチャートおよび簡単な概略図である。
図5】一実装によるトリガフレームの構造の簡単な概略図である。
図6】一実装によるトリガフレーム内のユーザ情報フィールドの構造の簡単な概略図である。
図7a】一実装によるリソースユニットの位置の簡単な概略図である。
図7b】一実装によるリソースユニットの位置の簡単な概略図である。
図8】一実装によるアップリンクマルチユーザPPDUのフレーム構造の簡単な概略図である。
図9】一実装による、80MHz帯域幅の6つのパンクチャパターンの簡単な概略図である。
図10】一実装による確認フレームの構造の簡単な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照して、本出願の特定の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0015】
図1Aが、本出願におけるデータ伝送方法が適用可能なネットワーク構造を説明するための例として使用される。図1Aは、本出願の一実施形態によるネットワーク構造の概略図である。ネットワーク構造は、1つまたは複数のアクセスポイント(access point、AP)ステーションおよび1つまたは複数の非アクセスポイントステーション(non access point、non-AP STA)を含み得る。説明を容易にするために、アクセスポイントステーションはアクセスポイント(AP)と呼ばれ、非アクセスポイントステーションは、本明細書ではステーション(STA)と呼ばれる。APは、例えば図1AのAP1およびAP2であり、STAは、例えば図1AのSTA1、STA2およびSTA3である。
【0016】
アクセスポイントは、有線(または無線)ネットワークにアクセスするために端末デバイス(携帯電話など)によって使用されるアクセスポイントであってよく、主に自宅、ビル、およびキャンパスに配置される。典型的なカバレージエリアは数十メートルまたは100メートル以上である。もちろん、アクセスポイントは、代替的に屋外に配置され得る。アクセスポイントは、有線ネットワークおよび無線ネットワークを接続するブリッジに相当する。アクセスポイントの主な機能は、様々な無線ネットワーククライアントを一緒に接続し、そして無線ネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、アクセスポイントは、ワイヤレスフィデリティ(wireless-fidelity、Wi-Fi)チップを有する端末装置(携帯電話など)またはネットワーク装置(ルータなど)であってもよい。アクセスポイントは、802.11be規格をサポートするデバイスであってもよい。あるいは、アクセスポイントは、802.11be、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリーの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)規格をサポートするデバイスであってもよい。本出願におけるアクセスポイントは、高効率(high efficient、HE)APまたは極めて高いスループット(extremely high throughput、EHT)APであってもよく、または将来のWi-Fi規格に適用可能なアクセスポイントであってもよい。
【0017】
アクセスポイントは、プロセッサおよびトランシーバを含み得る。プロセッサは、アクセスポイントのアクションを制御および管理するように構成され、トランシーバは、情報を受信または送信するように構成される。
【0018】
ステーションは、無線通信チップ、無線センサ、無線通信端末等であってもよく、ユーザとも呼ばれ得る。例えば、ステーションは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビ、Wi-Fi通信機能をサポートするインテリジェントウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車載通信デバイス、Wi-Fi通信機能をサポートするコンピュータなどであり得る。任意選択で、ステーションは、802.11be規格をサポートし得る。ステーションはまた、802.11be、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリーの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)規格をサポートし得る。
【0019】
ステーションは、プロセッサおよびトランシーバを含み得る。プロセッサは、アクセスポイントのアクションを制御および管理するように構成され、トランシーバは、情報を受信または送信するように構成される。
【0020】
本出願におけるアクセスポイントは、高効率(high efficient、HE)STAまたは極めて高いスループット(extramely high throughput、EHT)STAであってもよく、または将来のWi-Fi規格に適用可能なSTAであってもよい。
【0021】
例えば、アクセスポイントおよびステーションは、車両のインターネット、モノのインターネット(IoT、internet of things)内のノードまたはセンサ、スマートカメラ、スマートリモコン、およびスマートホーム内のスマート水道メーター、ならびにスマートシティ内のセンサで使用されるデバイスであり得る。
【0022】
本出願の実施形態におけるアクセスポイントおよびステーションは、通信装置とも総称され得る。通信装置は、ハードウェア構造およびソフトウェアモジュールを含み得、上記機能は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造およびソフトウェアモジュールの組み合わせの形態で実装される。前述の機能のうちのある機能は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組み合わせの形態で実装され得る。
【0023】
図1Bは、本出願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。図1Bに示されるように、通信装置200は、プロセッサ201およびトランシーバ205を含み得、任意選択でメモリ202をさらに含む。
【0024】
トランシーバ205は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路などと呼ばれることがあり、トランシーバ機能を実装するように構成されている。トランシーバ205は、受信機および送信機を含み得る。受信機は、レシーバ、受信回路等と呼ばれ、受信機能を実装するように構成されている。送信機は、トランスミッタ、送信回路等と呼ばれ、送信機能を実装するように構成されている。
【0025】
メモリ202は、コンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204を記憶し得、コンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204は、さらにファームウェアと呼ばれることがある。プロセッサ201は、プロセッサ201内でコンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令203を実行することによって、またはメモリ202内に記憶されたコンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204を呼び出すことによって、MAC層およびPHY層を制御して、本出願の以下の実施形態で提供されるデータ伝送方法を実装し得る。プロセッサ201は、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよく、メモリ302は、例えば、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。
【0026】
本出願で説明されるプロセッサ201およびトランシーバ205は、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに実装され得る。
【0027】
通信装置200は、アンテナ206をさらに含んでもよい。通信装置200に含まれるモジュールは、説明のための例に過ぎず、本出願において限定されるものではない。
【0028】
上述したように、上記実施形態で説明した通信装置200は、アクセスポイントであってもよいし、ステーションであってもよい。しかしながら、本出願で説明した通信装置の範囲はこれに限定されるものではなく、通信装置の構造は図1Bの構造に限定されるものではない。通信装置は、独立したデバイスであってもよく、またはより大きなデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は、以下のような形態で実装されてもよい。
(1)独立の集積回路(IC)、チップ、チップシステム、またはサブシステム、(2)1つまたは複数のICのセットであって、任意選択で、ICのセットは、データおよび命令を記憶するためのストレージコンポーネントを含んでもよい複数のICのセット、(3)別のデバイスに埋め込むことができるモジュール、(4)受信機、インテリジェント端末、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、または(5)他のもの。
【0029】
チップまたはチップシステムの形態で実装される通信装置については、図1Cに示すチップの構造の概略図を参照されたい。図1Cに示すチップは、プロセッサ301およびインタフェース302を含む。1つまたは複数のプロセッサ301が存在してよく、複数のインタフェース302が存在してよい。任意選択で、チップまたはチップシステムは、メモリ303を含み得る。
【0030】
本出願の実施形態は、特許請求の範囲の保護範囲および適用可能性を限定しない。当業者は、本出願の実施形態の範囲から逸脱することなく、本出願における要素の機能および配置を適応的に変更し得るか、または様々なプロセスもしくは構成要素を適宜省略、置換、または追加し得る。
実施形態1
【0031】
無線ローカルエリアネットワークにおけるチャネル割り当てについて、図2は、802.11における160MHzチャネルの割り当ての例を示す。
【0032】
無線ローカルエリアネットワーク全体のチャネルは、一次20MHzチャネル(または、略して一次チャネル、Primary 20MHz、P20)、二次20MHzチャネル(Secondary 20MHz、S20)、二次40MHzチャネル(S40)、および二次80MHzチャネル(S80)に分けられる。加えて、対応する一次40MHzチャネル(P40)および一次80MHzチャネル(P80)がある。データ伝送のデータレートは、帯域幅とともに増加する(表1を参照)。したがって、次世代規格では、160MHzを超えるより大きな帯域幅(例えば、240MHzまたは320MHz)が検討される。本出願の実装における解決策が適用可能なシナリオは、IEEE802.11beまたは別の規格におけるより大きな帯域幅のシナリオである。
【0033】
802.11axの前は、非パンクチャパターンのPPDU(PHY Protocol Data Unit, physical layer protocol data unit)伝送のみがサポートされている。具体的には、20MHz伝送の条件はP20がアイドル状態であり、40MHz伝送の条件はP20およびS20がアイドル状態であり、80MHz伝送の条件はP20、S20、およびS40がアイドル状態であり、160MHz伝送の条件はP20、S20、S40、およびS80がアイドル状態である。より大きな帯域幅の伝送の条件は、1つの帯域幅の全てのチャネルがアイドル状態であり、P20、S20、S40、およびS80の順にチャネル検出により利用可能であると判定されることである。一部のチャネルに干渉またはレーダー信号がある場合、より大きな帯域幅を使用することはできない。
【0034】
802.11axには、プリアンブルパンクチャ伝送方法が導入されており、その結果、約20MHzのチャネルでプリアンブル(および後続のデータ)が伝送されない場合でも、依然としてPPDUを伝送することができる。この方法は、一部のチャネルで干渉が発生したときにチャネル使用率を増加させる。802.11aXは、PPDUの以下のプリアンブルパンクチャおよび非パンクチャ帯域幅パターンを定義する。
【0035】
【表2】
【0036】
改訂されたIEEE802.11ax規格は、アクセスポイント(Access Point、AP)および非アクセスポイントステーション(non-AP Station、non-AP STA, STA)が、目標ウェイク時間(Target Wakeup Time、TWT)の合意メカニズムを使用することによって、STAがサービス期間(Service Period)内に別の20MHzまたは80MHzチャネルに切り替え、サブチャネル選択的送信(Subchannel Selective Transmission、SST)と呼ばれるAPサービスを感知して取得することを可能にする。IEEE802.11beはまた、SSTメカニズムを導入して、1つまたは複数のSTAが異なるチャネル上にパーク(park)することを可能にし得る。さらに、ダウンリンクマルチユーザ伝送では、マルチセグメントプリアンブル伝送メカニズムは802.11beにおいて導入されるべきものである。ダウンリンクマルチユーザ伝送、例えば、OFDMAにおいて、各80MHz周波数セグメント上で伝送されるEHT物理層プリアンブル(U-SIG(universal signaling)フィールドおよびEHT(extremely high throughput)フィールドを含む)の内容は異なる。大きな帯域幅(例えば、160MHz、240MHz、および320MHz)の伝送では、80MHzの周波数セグメントごとに異なる物理層プリアンブルフィールドU-SIGおよびEHT-SIGが使用され、その結果、物理層信号フィールド全体が伝送のために80MHzごとに分散される。このようにして、プリアンブルの伝送時間を節約することができ、これは、オーバーヘッドを削減することとして理解され得る。さらに、80MHzにパークするSTAは、80MHzの周波数セグメントに対応するU-SIGおよびEHT-SIGのみを受信して、例えばOFDMA伝送のためのリソース割り当て情報などのリソース割り当て情報を取得する必要がある。
【0037】
各EHT PPDUの物理層プリアンブルには、レガシープリアンブルフィールド(レガシーショートトレーニングフィールド(L-STF、legacy short training field)、レガシーロングトレーニングフィールド(L-LTF、legacy long training field)、レガシー信号フィールド(L-SIG、legacy signaling field))、および繰り返し信号フィールドRL-SIGフィールドがさらに含まれ、これらは全てEHTプリアンブルの前に位置することに留意されたい。二重化伝送は、PPDU帯域幅の各20MHzのレガシープリアンブルフィールドと繰り返し信号フィールドの両方で実行される(各20MHzに適用される回転係数に関係なく)。
【0038】
アップリンクマルチユーザ伝送については、例えば、アップリンクOFDMAのように、フレキシブルな周波数のマルチセグメント伝送を行うかどうか、低帯域幅のステーション(例えば、80MHzのステーション)を伝送のために大きな帯域幅(例えば、320MHz)のPPDUでどのようにサポートするかなど、いくつかの問題は考慮されていない。
実施形態1
【0039】
本出願の実施形態1では、無線ローカルエリアネットワーク内でアップリンクPPDUを伝送するために使用されるチャネル帯域幅もまた、複数の周波数フラグメントに分割され、いくつかのステーションが各周波数フラグメント上にパークされる。具体的には、パーキングは、システムによって決定または既知の対応関係であり、半静的であってもよい。具体的には、周波数フラグメントと1つまたは複数のパークされたステーションとの間の対応関係が構成され、特定の期間において変化しない。あるいは、そのような対応関係は動的であってよく、APは、特定のルールに従って対応関係を動的に調整する。より具体的な例では、周波数セグメントは、周波数セグメントの1つまたは複数の基本単位を含み得る。周波数セグメントは、プロトコルによって規定され得るか、またはAPによって指定され得る。例えば、周波数フラグメントは、80MHzであるか、または別の帯域幅、例えば、160MHz、240MHz、または320MHzであり得る。以下の実施形態では、パーキング対応関係の具体的な構成プロセスは不要であり、したがって詳細については再度説明しない。本出願の実施形態では、周波数セグメントはまた、周波数セグメント(frequency segment)などと称されることがある。本出願における周波数セグメント上にパークする(parking)ステーションは、周波数セグメント上に留まるステーション、または周波数セグメント内に位置する、もしくは属するステーションと称されこともあることを理解されたい。ステーションまたはAPによって送信されるPPDUは、1つまたは複数の周波数帯域セグメントにサブPPDUを含み、周波数帯域セグメントのサイズは、同じであっても異なっていてもよい。
【0040】
関連付けフェーズまたは関連付け後のフェーズでは、ステーションは、ステーションが感知するチャネル(例えば、特定の20MHz)、ステーションの動作帯域幅(または現在、ステーションが情報を受信および送信できる帯域幅である現在の動作帯域幅)、およびステーションのサポートされている帯域幅に関する情報をAPに報告し得る。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントを含む。ステーションによって感知されたチャネルは、動作帯域幅内の任意の1つまたは複数のチャネルであってもよく、またはAPによって指定された感知されたチャネルセットから選択された1つまたは複数のチャネルであってもよい。サポートされているステーションの帯域幅は、通常、ステーションのRX機能を示し、ステーションがサポートできる最大通信帯域幅である。ステーションの動作帯域幅は、通常、ステーションのサポートされる帯域幅以下であり、ステーションによって検知されるチャンルが位置する周波数セグメントは、通常、ステーションの動作帯域幅以下である。
【0041】
図3は、周波数セグメントおよび周波数セグメントにパークされているステーションの簡単な概略図である。例えば、周波数セグメント(または周波数セグメント粒度/最小周波数セグメント)は80MHzであり、各20MHzのシーケンス番号が下から上にカウントされる(シーケンス番号は、より低い周波数からより高い周波数に増加し得るか、またはより高い周波数からより低い周波数に増加し得る。以下では、より低い周波数からより高い周波数への例を使用し、ここで20MHzがパンクチャされてよく、詳細は再度説明しない)。図3の例では、ステーション1からステーション5は第1の20MHzを感知し、動作帯域幅は第1の80MHzであり、ステーション6からステーション10は第1の20MHzを感知し、動作帯域幅は一次160MHzであり、ステーション11からステーション20は第5の20MHzを感知し、動作帯域幅は第1の二次80MHzである。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントである。周波数セグメントのサイズまたは範囲は、APがPPDUを送信するときに選択された周波数セグメントによって決定され得る。例えば、伝送APによって送信されるPPDUの帯域幅は320MHzであり、一次80MHz、第1の二次80MHz、第2の二次80MHz、第3の二次80MHzの4つの周波数セグメントがある。この場合、ステーション1からステーション5がパークする周波数セグメントが一次80MHz、ステーション6からステーション10がパークする周波数セグメントが一次80MHz、ステーション11からステーション20がパークする周波数セグメントが第1の二次80MHzである。別の例では、送信端によって送信されるPPDUの帯域幅は320MHzであり、一次160MHz、第2の二次80MHz、および第3の二次80MHzの3つの周波数セグメントがある。この場合、ステーション1からステーション5がパークする周波数セグメントが一次160MHz、ステーション6からステーション10がパークする周波数セグメントが一次160MHz、およびステーション11からステーション20がパークする周波数セグメントが一次160MHzである。周波数セグメントは、周波数領域におけるPPDU帯域幅分割法であることを理解することができる。1つまたは複数の隣接する周波数セグメントは、PPDU帯域幅全体を形成する。もちろん、周波数セグメントまたは帯域幅は、パンクチャされた20MHzを含み得る。
【0042】
APによって決定される周波数セグメントは、異なるサイズまたは同じサイズの複数の周波数セグメントを含み得るか、またはこれは限定されない。もちろん、簡略化された方法では、規格は、周波数セグメント粒度、または最小周波数セグメントを指定し得る。デフォルトでは、PPDU帯域幅の周波数セグメントモードでは、PPDU帯域幅が最小周波数セグメントに分割され、最小周波数セグメントのサイズは、例えば、80MHzである。周波数セグメントを決定するとき、APは、各関連するステーションによって感知されたチャネルに関する情報を考慮してよく、さらにステーションの動作帯域幅に関する情報を考慮してよく、決定された周波数セグメントがサービス要件を可能な限り満たすようにしてよいことが理解され得る。それに応じて、ステーションは、サービス要件に基づいて可能な限り、ステーションによって感知されたチャネルを柔軟に調整し、ステーションの動作帯域幅を柔軟に調整して、エネルギーを節約し、または伝送効率を改善し得る。
【0043】
一例では、ステーションによって感知されるチャネルを取得/更新する方法が提供される。
【0044】
具体的には、APは、管理フレームまたは別のフレーム内で推奨される、感知されるべきチャネルセットを送信してよく、ステーションは、受信された感知されたチャネルセットに基づいて選択された感知されるべきチャネルをフィードバックする。感知されるべきチャネルセットは、例えばビーコンフレームなど、APが送信する管理フレームにおいて搬送される。PPDUを送信するとき、APは少なくともステーションによって選択された感知されるべきチャネルに関する情報を送信する必要がある。したがって、感知されるべきチャネルはパンクチャできない。もちろん、ネゴシエーション方式を使用してもよい。例えば、ステーションは、選択された感知されるべきチャネルを搬送する要求フレームを送信し、APは応答フレームを返信し、ここで応答フレームはステータスを有し、ステータスは拒否、受信などを含む。ステータスが拒否された場合、1つまたは複数の推奨する感知されるべきチャネルがさらに搬送され得る。別の例では、ステーションの動作帯域幅の表示を送信することを含む、ステーションの動作帯域幅を通知/更新する方法が提供される。具体的には、ステーションの可能な動作帯域幅は、20MHz、80MHz、160MHz、240MHz、および320MHzのうちの1つまたは複数を含む。ステーションの動作帯域幅は、ビットマップまたはインデックスによって示され得る。詳細は下記のとおりである。
【0045】
方式1:ビットマップは固定サイズであり、ビットマップの各ビットは1つの20MHzに対応する。例えば、ビットの数量は、最大帯域幅に含まれる20MHzの数量に対応し、BSSの最大帯域幅は320MHzである。この場合、ビットマップサイズは16ビットである。ビットマップの各ビットは、20MHzが動作帯域幅の範囲内にあるかどうかを示す。例えば、第1の値(例えば、1)は、対応する20MHzが動作帯域幅の範囲内であることを示し、第2の値(例えば、0)は、対応する20MHzが動作帯域幅の範囲外であることを示す。例えば、ビットマップ1111 0000 0000 0000は、ステーションの動作帯域幅が第1の80MHzであることを示す。別の例では、ビットマップ1000 0000 0000 0000は、動作帯域幅が第1の20MHzであることを示す。さらに、ビットマップのサイズはBSS帯域幅によって変化することもある。例えば、BSS帯域幅が80MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は4である。別の例では、BSS帯域幅が160MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は8である。
【0046】
方式2:ビットマップは固定サイズであり、ビットマップの各ビットは1つの20MHzに対応する。例えば、EHT PPDUによってサポートされる最大帯域幅は320MHzである。この場合、ビットマップの長さは4ビットである。ビットマップの各ビットは、80MHzが動作帯域幅の範囲内にあるかどうかを示す。例えば、第1の値(例えば、1)は、対応する80MHzが動作帯域幅の範囲内であることを示し、第2の値(例えば、0)は、対応する80MHzが動作帯域幅の範囲外であることを示す。例えば、ビットマップ1000は、ステーションの動作帯域幅が第1の80MHzであることを示す。別の例では、ビットマップ1100は、ステーションの動作帯域幅が第1の160MHzであることを示す。別の例では、特別なビットマップ0000は、ステーションの動作帯域幅が感知された20MHzであることを示す。さらに、ビットマップのサイズはBSS帯域幅によって変化することもある。例えば、BSS帯域幅が80MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は4である。別の例では、BSS帯域幅が160MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は2である。
【0047】
方式3:ステーションの動作帯域幅はインデックスで示されている。
【0048】
表2を参照されたい。ステーションの動作帯域幅は、3または4ビットで示され得る。ステーションの動作帯域幅は、
20MHz、一次80MHz、第1の二次80MHz、第2の二次80MHz、第3の二次80MHz、一次160MHz、二次160MHz、一次240MHz、二次240MHz、320MHz等のうちの1つまたは複数を含む。3ビットまたは4ビットの8から16の値のそれぞれのうちのいくつかまたは全ては、動作帯域幅のうちの1つまたは複数を示し、他の値は未使用であってもよい。
【0049】
【表3】
【0050】
STAによって感知される20MHzチャネルは、BSS帯域幅内の任意のチャネル上に位置してもよく、それによりAPは、アップリンクスケジューリングのためのトリガフレームを送信する伝送効率を改善することができる。すなわち、各周波数セグメント上で伝送されるトリガフレームにおいて搬送されるコンテンツが異なっていてもよい。さらに、異なる動作帯域幅を有するSTAは、異なる周波数セグメントに分散される。例えば、動作帯域幅が80MHzのステーションは、帯域幅全体の周波数リソース内のアップリンク伝送リソースを異なるSTAにより均等に割り当てることができる。このようにして、動作帯域幅が80MHzの全てのSTAが一次80MHzにパークされるわけではなく、そうでなければ一次80MHzの周波数リソースが不十分であり、他の80MHzの周波数リソースが無駄になる。
【0051】
一般に、アップリンク伝送では、全てのSTAは、P20上にパークして、アップリンク伝送のためのスケジューリング情報(例えば、トリガフレーム)を感知し、受信する。送信端によるデータ送信のルールは、P20が伝送可能な場合、送信端はさらに別のチャネルが伝送可能かどうかを分析する、というものである。例えば、トリガフレームが通常、非HTフォーマットを使用する場合、トリガフレームの物理層プリアンブルは、各20MHzで同じコンテンツを伝送する必要があり、トリガフレームも、各20MHzで同じコンテンツを伝送する必要がある。この実施形態では、ステーションは、チャネル条件、省電力、または他の要因に基づいて、感知されるチャネルおよび/または動作帯域幅を変更し、変更をAPに通知し得る。ステーションがスケジューリング情報を感知して受信するためにP20上にのみパークする解決策と比較して、前述のフレキシブルチャネルセンシングソリューション、またはパーキングソリューションと呼ばれるソリューションは、異なるトリガフレームを異なる周波数セグメント(例えば、80MHz)上で送信することを可能にする。すなわち、トリガフレームのオーバーヘッドが低減されるように、トリガフレームのコンテンツ全体は異なる80MHzに分散される。
【0052】
アップリンクスケジューリングに加えて、前述の柔軟なパーキング方法をダウンリンク伝送に適用することができる。ダウンリンク伝送解決策は、本出願では詳細に説明しない。
実施形態2
【0053】
図4を参照されたい。トリガフレームの送受信方法を提供する。この方法は、周波数セグメントに基づいているか、または周波数セグメント上のアップリンクスケジューリングの方法と呼ばれる。
【0054】
101:APはPPDUを生成する。PPDUは、1つまたは複数のトリガフレームを含む。各トリガフレームは、1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用され、それにより、ステーションは、アップリンクPPDUを送信する。すなわち、各トリガフレームは、少なくともトリガフレームが位置する周波数セグメント上の1つまたは複数のステーションによって使用され、アップリンクPPDUを伝送する(トリガフレームが位置する周波数セグメント上の1つまたは複数のステーションは、ステーションによって感知されるチャネルが、トリガフレームが位置する周波数セグメント上にあると理解されてもよい)。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントである。周波数セグメントのサイズまたは範囲は、APがPPDUを送信するときに選択された周波数セグメントによって決定され得る。APは、送信されるPPDUに含まれる1つまたは複数の周波数セグメントおよび周波数セグメントのサイズを、1つまたは複数のスケジュールされるステーションの感知されるチャネルなどの要因に基づいて決定する。代替的に、APはまた、送信されるPPDUに含まれる1つまたは複数の周波数セグメントおよび周波数セグメントのサイズを、1つまたは複数のスケジュールされるステーションの動作帯域幅などの要因に基づいて決定し得る。実施形態1を参照されたい。詳細については、ここでは再度説明しない。
【0055】
具体的には、APは、各周波数セグメント上にパークするステーションに関する情報を取得し、ステーションの周波数ドメインリソースおよび取得されたアップリンクサービス要件を参照して、1つまたは複数のトリガフレームを生成する。トリガフレームは、スケジュールされるステーションに関する情報と、ステーションに割り当てられた周波数ドメインリソースとを含む。
【0056】
102:APは、PPDU内の1つまたは複数のトリガフレームを送信し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント内で搬送される。具体的な方式は、トリガフレームが対応する周波数セグメントの各20MHzで伝送される、というものである。別の方式では、トリガフレームは、対応する周波数セグメント全体、または周波数セグメント上のリソースユニット、例えば最大のリソースユニット上で伝送される。
【0057】
103:ステーションは、受信したトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信する。一般に、アップリンクPPDUは、アップリンクマルチユーザPPDUであってもよい。もちろん、特別なシナリオでは、上記の方法を使用して、アップリンク伝送のために1つのステーションのみをスケジュールし得る。
【0058】
ステップ103におけるアップリンクマルチユーザPPDUを送信するための方法は、MU-MIMO技術および/またはOFMDA技術を採用してもよい。アップリンクマルチユーザPPDUは、トリガベースPPDU(trigger based PPDU、TB PPDU)と簡潔に呼ばれる。
【0059】
ステップ101~103の実施態様では、異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有し得る。このようにして、全てのトリガフレームのコンテンツは、異なる周波数セグメントに分散され得、トリガフレームを送信するためのリソースを節約する。さらに、好ましい実施態様では、トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみのスケジューリング情報をスケジュールし得る。言い換えると、スケジューリング情報は、別の周波数セグメント上にパークする任意のステーションのスケジューリング情報を除外する。このようにして、全てのトリガフレームのコンテンツを最大限に分散し、トリガフレームを送信するためのリソースを最大限に節約することができる。
【0060】
ステップ101で生成されたトリガフレームは、OFDMA形式のPPDU(これは、EHT MU PPDUまたは別の名称として称されることがある)、または非HT PPDU(すなわち、レガシープリアンブルのみを含むプリアンブルを有するPPDU)で搬送されてもよく、または11n、11ac、11ax、または11beなどの規格に準拠するシングルユーザPPDUで搬送されてもよい。あるいは、トリガフレームは、別のMACフレーム、例えば、データフレームまたは制御フレームと一緒に伝送されてもよい。
【0061】
図5に、トリガフレームの構造の例を示す。トリガフレームは、フレーム制御フィールド、期間フィールド、受信アドレスフィールド、伝送アドレスフィールド、共通情報フィールド、複数のユーザ情報フィールド、ビットパディングフィールド、またはフレームチェックシーケンスフィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含み得る(図5に示されるフィールドの位置に限定されない)。
【0062】
共通情報フィールドは、アップリンクマルチユーザ伝送の共通パラメータを示す。ユーザ情報フィールドは、単一のステーションがアップリンクPPDUを伝送するためのパラメータ、例えば、リソースアロケーションフィールドによって示されるリソースユニットを含むパラメータを示す。例えば、共通情報フィールドは、トリガタイプフィールド(Trigger Type)、アップリンク長フィールド(UL Length)、さらなるトリガフレームフィールド(More TF)、キャリア感知要求フィールド(CS Required)、アップリンク帯域幅フィールド(UL BW)、GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールド、プレFECパディング係数フィールド、PE曖昧性フィールド、およびAP TX電力(AP TX Power)フィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む(図5に示されるフィールドの場所に限定されない)。
【0063】
アップリンク長フィールド(UL bandwidth)は、トリガフレームによってスケジュールされたアップリンクTB PPDUのレガシープリアンブルにおけるL-SIGフィールドの長さを示す。
【0064】
さらなるトリガフレームフィールド(More TF)は、送信されるトリガフレームがまだあるかどうかを示す。
【0065】
GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールドは、GIの長さおよびEHT-LTFのタイプを示す。
【0066】
プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドは、ポストFECパディング長およびPEフィールド長を含むEHT PPDUの物理層パディング長を共同で示す(FEC:Forward Error Correction、前方誤り訂正、PE:packet extension、パケット拡張)。
【0067】
TX電力フィールドは、ステーションのdBm単位でTX電力を示す。電力の値は、一般に20MHzに正規化されている。
【0068】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、トリガタイプに依存する共通情報フィールドをさらに含み得る。例えば、基本的なトリガタイプでは、トリガタイプに依存する共通情報フィールドは、MPDU間隔係数、TID(traffic identifier)アグリゲーションリミット、および好ましいAC(access category)などのフィールドを含む。
【0069】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、アップリンク時空間ブロック符号化またはアップリンク空間多重化などの情報をさらに含み得る。
【0070】
好ましくは、トリガフレームを搬送するPPDUの帯域幅内の異なるトリガフレームは、PPDU帯域幅のパンクチャ情報フィールドをさらに搬送してもよい。例えば、パンクチャされたビットマップは、どの20MHzが帯域幅においてパンクチャされているかを示す。パンクチャされたとは、物理層プリアンブルおよびデータフィールド(MACフレームを含む)などのコンテンツが、PPDUの対応する20MHzで伝送されないことを意味する。パンクチャされたビットマップは、固定数量のビットを有し得る。例えば、ビットの数量は、PPDUの最大帯域幅に含まれる20MHzの数量と同じである。例えば、320MHzは16個の20MHzを含む。パンクチャされたビットマップのビットの数量は、PPDUの帯域幅によって変化する。例えば、PPDUの帯域幅が80MHzである場合、パンクチャされたビットマップのビットの数量は4であり、PPDU帯域幅が160MHzである場合、パンクチャされたビットマップのビットの数量は8である。ステーションがトリガフレームを受信した後、アップリンクPPDUを送信するとき、ステーションは、対応して、PPDUの帯域幅のパンクチャ情報フィールドに基づいて、ステーションに対応する周波数セグメント上の物理層プリアンブルにおいてU-SIGを伝送し得る。U-SIGは、周波数セグメント上の情報をパンクチャすることを含む。
【0071】
別の方法では、パンクチャ情報フィールドは、可能なパンクチャパターンをさらに示し得る。表3のインデックス値は、パンクチャパターンを示す。可能なパンクチャパターンを次の表に示す。
【0072】
【表4-1】
【0073】
【表4-2】
【0074】
パンクチャ帯域幅パターンフィールドは、限定されたパンクチャパターンのみを示すため、表3に含まれるパターンは、6ビットのみを使用することによって示すことができる。その後、より多くのパンクチャパターンが含まれる場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドの長さは、代替的に、7ビット、8ビット、9ビットなどであり得る。さらに、任意選択で、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示される複数のパンクチャパターンは、帯域幅とともに変化し、帯域幅は、トリガフレーム内の帯域幅フィールドによって示される。具体的には、帯域幅が20MHzまたは40MHzの場合、パンクチャパターンはない。この場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドは、0ビットであってもよい。帯域幅が80MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、1から4のパターンを含み、2ビットが必要となる。帯域幅が160MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドが示すパターンは、5から16のパターンを含み、4ビットが必要である。帯域幅が240MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、17から25のパターンを含み、4ビットが必要である。帯域幅が320MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、26から37のパターンを含み、4ビットが必要である。好ましい方法では、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンが帯域幅とともに変化するが、長さは不変である。前述の例では、パンクチャ帯域幅パターンフィールドの長さは、前述の全ての帯域幅によって必要とされるビットの最大数量、すなわち4ビットである。例えば、帯域幅が80MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドが示すパターンは、1から4のパターンを含み、4ビットのパンクチャ帯域パターンフィールドの値0から3は、それぞれ1から~4のパターンを示し、他の値は未使用である。
【0075】
別の方法では、パンクチャ情報フィールドは、PPDUの帯域幅内のパンクチャ情報の一部をさらに搬送し得る。帯域幅のサイズに基づいて、ビットマップは、80MHzの粒度で帯域幅を示すために、2ビット、3ビット、または4ビット(または固定4ビット)を含み得る。第1の値(1)は80MHzに対応するパンクチャ情報が含まれることを示し、第2の値(0)は80MHzに対応するパンクチャ情報が含まれないことを示す。各80MHz周波数セグメントのパンクチャ情報表示方法は、実施形態3のU-SIGフィールドのパンクチャ情報表示方法と同様である。詳細はここで再度説明しない。パンクチャ情報フィールドで搬送されるパンクチャ情報の部分は、トリガフレームによってスケジュールされるステーションによって送信されるアップリンク物理層プリアンブルによって占有される周波数帯域幅のパンクチャ情報を含む必要がある。
【0076】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに搬送し得る。
【0077】
一例では、トリガフレームは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドを除外する。ステーションは、感知されたチャネルが位置するデフォルトの周波数セグメント(例えば、規格で指定された最小周波数セグメントまたは規格で指定された周波数セグメント粒度(例えば、80MHz))のみに基づいてトリガフレームを受信する。好ましくは、トリガフレームは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに含み得る。ステーションは、指示された周波数セグメントに基づいてトリガフレームを受信してもよく、例えば、ステーションは、堅牢性を改善するために周波数セグメント上のトリガフレームを組み合わせてもよい。この場合、アップリンクマルチユーザPPDU全体のULの帯域幅に関する前述の表示は省略され得る。もちろん、トリガフレームは、ULの帯域幅と、トリガフレームでスケジュールされるステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドとをさらに含んでもよい。
【0078】
好ましくは、トリガフレームのステーション情報フィールドは、トリガフレームでスケジュールされるステーションのアップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに搬送し得る。もちろん、アップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅は、アップリンクPPDUを送信するステーションの動作帯域幅内にある必要がある。あるいは、アップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅に関する情報が搬送されない場合がある。
【0079】
周波数セグメントの帯域幅は、80MHz、160MHz、320MHz等であってもよい。任意選択で、周波数セグメントの帯域幅は、240MHzをさらに含む。本発明のこの実施形態では、80MHzの周波数セグメントを例として使用する。例えば、異なる80MHzで伝送されるアップリンク共通物理層のプリアンブルのトリガフレーム/確認フレーム/U-SIGフィールドは、異なるコンテンツを有し、80MHzの各20MHzで伝送されるアップリンク共通物理層のプリアンブルのトリガフレーム/確認フレーム/U-SIGフィールドは、同じコンテンツを有することについて言及される。同じPPDU内に異なるサイズのさらなる周波数セグメントが存在し得る。例えば、320MHzのPPDUは、1つの160MHzセグメントと2つの80MHzセグメントとを含む。
【0080】
図6は、ユーザ情報フィールドの構造の簡単な概略図である。ユーザ情報フィールドは、以下のフィールド、すなわち、関連付け識別子フィールド、リソースユニット割り当てフィールド、アップリンク符号化タイプフィールド、アップリンク変調および符号化スキームフィールド、アップリンクデュアルキャリア変調フィールド、空間ストリーム割り当てまたはランダムアクセスユニットリソース情報フィールド、アップリンク受信信号強度表示フィールド、および未使用フィールド、ならびに複数のトリガタイプに依存するユーザ情報フィールドのうちの1つまたは複数のうちの、1つまたは任意の組み合わせを含み得る(図6に示されるフィールドの場所に限定されない)。
【0081】
具体的には、非HTPPDUを例として用いる。トリガフレームを搬送するPPDUの帯域幅が周波数セグメント粒度(例えば、80MHz)よりも大きい場合、PPDUの物理層プリアンブル(レガシープリアンブルのみを含む)は、通常20MHzの単位でPPDU帯域幅で伝送され、PPDU帯域幅の各20MHzで搬送される物理層プリアンブルの内容は同じである。ただし、トリガフレームは周波数セグメント粒度の単位で伝送される。言い換えれば、異なる周波数セグメントで搬送されるトリガフレームは相互に独立しており、周波数ドメインにおいて別々に伝送される。言い換えると、異なる周波数セグメント上で伝送されるトリガフレームのコンテンツは異なる場合があるが、複数の80MHzで伝送されるトリガフレームのコンテンツは同じであってもよい。1つの周波数セグメントは、1つまたは複数の周波数セグメント粒度を含み得る。
【0082】
PPDUの帯域幅の少なくとも一部は、ステーションの動作帯域幅範囲内に収まる。例えば、PPDU帯域幅は、ステーションによって感知される20MHzを含む。図5または図6を参照されたい。特定の例では、トリガフレームは、非HT形式で送信される。非HTフォーマットは、PPDUの物理層プリアンブルにレガシープリアンブルのみを含むことを意味する。レガシープリアンブルは、PPDUの帯域幅で各20MHzで伝送され、全ての20MHzの物理層プリアンブルの内容は同じである。異なる80MHzで伝送されるトリガフレームの内容は異なるが、1つの80MHz内の各20MHzで伝送されるトリガフレームの内容は同じである。
【0083】
例えば、一次80MHz内の20MHzごとに送信されるトリガフレームで搬送されるステーションフィールドは、ステーション1およびステーション6のステーション情報フィールドであり、ステーション11からステーション14のステーション情報フィールドは、二次80MHz内の20MHzごとに送信されるトリガフレームで搬送される。このように、20MHzごとに伝送されるトリガフレームは、トリガフレームが位置するPPDUの160MHzの伝送帯域幅でスケジュールされる全てのステーションの情報フィールド、すなわちステーション1、ステーション6、およびステーション11からステーション14のステーション情報フィールドを搬送する必要はない。これにより、オーバーヘッドを低減することができる。
【0084】
異なる80MHzのトリガフレームは、異なるステーション情報フィールドを有することに留意されたい。しかしながら、帯域幅内の異なるセグメント内の異なるトリガフレームは、複数の80MHzセグメント内の異なるアップリンクマルチユーザPPDUの代わりに、1つのアップリンクマルチユーザPPDU全体をトリガする必要がある。したがって、アップリンクマルチユーザPPDU全体を送信するのに役立つように、異なるセグメント内の異なるトリガフレームを整列させる必要がある。具体的には、複数のスケジュールされたステーションによって別々に送信されるアップリンクPPDUによって形成されるアップリンクマルチユーザPPDU全体について、アップリンクPPDUの送信時間は、開始時間および終了時間を含んで整列される必要がある。異なるセグメント上の異なるトリガフレームは、整列される必要があり、アップリンクPPDUの開始時間が整列されるように、トリガフレームが受信された後、特定の間隔(固定値、例えば、SIFS)でアップリンクPPDUが送信される。
【0085】
特定の例では、異なる80MHz(本明細書では、80MHzの周波数セグメントが例として使用される)のトリガフレーム内で搬送されるステーション情報フィールドは、異なる場合がある。その結果、異なる80MHzで伝送されるトリガフレームの情報部分(パディング部を除く)の長さが異なる場合がある。しかしながら、本実施形態では、各80MHzの周波数セグメントで伝送されるトリガフレームの長さは同じであることが推奨される。具体的には、各80MHzの周波数セグメントで伝送されるトリガフレームは、パディング(padding)方法によって整列されてもよい。
【0086】
パディングによってトリガフレームを整列させる以下の方法が提供される。
【0087】
方法1:トリガフレーム内の任意の箇所に、短い情報部分(スケジューリング情報を示す部分)を有するダミー(dummy)ステーション情報フィールドを含め、または設定し、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さになるようにする。具体的には、ダミーステーション情報フィールドの長さは、規格で指定されているステーション情報フィールドの長さと同じであるが、受信端によってダミーステーション情報フィールドがステーション情報フィールドとして誤読されるのを防ぐために特別な設定が用いられる。例えば、ダミーステーション情報フィールドのAIDフィールドの値は特別な値であり、またはダミーステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドの値は特別な値であり、例えば、2047である。ダミーステーション情報フィールドにおける前述の特別な値以外の値は、任意の情報であってもよく、または全て0または全て1のビットとして簡略化されてもよい。このアライメント方式では、ダミーステーション情報フィールドは、実際のステーション情報フィールドの間に位置してもよく、アライメントの柔軟性を向上させることができる。
【0088】
方法2:第1のダミーステーション情報フィールドは、短い情報部分を有するトリガフレームの尾部に追加される。すべて0、すべて1、または他のパディング情報は、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さを有するように、第1のダミーステーション情報フィールドに続く場所にパディングされる。
【0089】
方法3:特別なAID識別子、例えば、2047は、短い情報部分(最後にスケジュールされたステーションの情報フィールドの直後)を有するトリガフレームの尾部に付加される。すべて0、すべて1、または他のパディング情報は、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さを有するように、第1のダミーステーション情報フィールドに続く場所にパディングされる。
【0090】
方法4:各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さになるように、短い情報部分を有するトリガフレームにMPDUデリミタが含まれる。
【0091】
特定の例では、GIおよびEHT-LTFタイプフィールド、PE関連パラメータ(プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドを含む)、EHT-LTFシンボルフィールドの数量、またはPPDUの帯域幅内の異なるトリガフレームの共通フィールドで搬送されるアップリンク長フィールドなどのパラメータフィールドは、同じ値を有する必要がある。このようにして、周波数セグメントで伝送されるアップリンクOFDMA PPDUは、終了時間およびEHT-LTFフィールドを含んで整列される。
【0092】
80MHzの周波数セグメントを例に用いる。異なる周波数セグメントのトリガフレームに含まれるアップリンクPPDU長さフィールドは、同じ値を有するため、ステーションによるアップリンクPPDUの伝送時間は同じである。さらに、異なるセグメントで伝送されるトリガフレームが整列されるため、アップリンクPPDUの伝送開始時間は同じである。したがって、アップリンクPPDUの伝送終了時間は整列される。異なるトリガフレームに含まれるアップリンクEHT-LTFシンボルフィールドの数量は、同じ値を有するため、全てのステーションのアップリンクPPDUのEHT-LTFのOFDMシンボルの数量は同じである。異なるトリガフレームに含まれるGIおよびEHT-LTFタイプフィールドは、同じ値を有するため、ステーションによって伝送されるアップリンクPPDUのEHT-LTFの単一のOFDMシンボルの長さは同じである(本明細書におけるOFDMシンボルの長さは、GI長を含み、これは以下で同じであり、詳細は再度説明しない)。さらに、ステーションによって伝送されるアップリンクPPDUのデータフィールドに含まれる単一のOFDMシンボルの長さも同じであってよい。プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドは、同じ値を有し、したがって、全てのステーションのアップリンクPPDUの物理層パディング長は同じであってもよい。プロトコルは、GIを含まないOFDMシンボルの長さが12.8μsであり、GIおよびEHT-LTFタイプフィールドが同じ値を有することを指定し、したがって、データフィールド内のOFDMシンボルのGI長は同じであってもよい。上記の解決策によれば、アップリンクPPDUの期間、EHT記号フィールド、および終了時間においてアライメントが行われ、APがアップリンクPPDUの確認フレームを送信する。
【0093】
本明細書におけるアライメントは、開始時間アライメントおよび/または終了時間アライメントを意味する。終了時間アライメントとは、終了時間が同一であるか、または終了時間の差が指定された間隔範囲内であり、指定された間隔範囲がプロトコルまたは他の方法で規定されていることを意味する。開始時間アライメントは、開始時間が同じであるか、または開始時間の差が指定された間隔内であることを意味する。本発明の他の箇所で言及されているアライメントの意味については、再度説明しない。
【0094】
トリガフレームのステーション情報フィールド内のリソース割り当て表示フィールドは、アップリンクフレームを伝送するために、1つまたは複数のリソースユニットをステーションに割り当て得る。802.11axプロトコルは、80MHz帯域幅、40MHz帯域幅、および20MHz帯域幅のリソースユニットインデックスをリストにする。リソースユニットのインデックスは、7ビットのテーブルを形成する。各リソースユニットインデックスは、26階調リソースユニット、52階調リソースユニット、106階調リソースユニット、242階調リソースユニット(20MHz帯域幅の最大リソースユニット)、484階調リソースユニット(40MHz帯域幅の最大リソースユニット)、および996階調リソースユニット(80MHz帯域幅の最大リソースユニット)を含む1つのリソースユニットに対応する。80MHz帯域幅の追加の1ビットおよび7ビットのリソースユニットインデックスが追加され、160MHz帯域幅のリソースユニットを示す。追加の1ビットは、リソースユニットが一次80MHzのリソースユニットであるか、二次80MHzのリソースユニットであるかを示す。80MHz単位の7ビットリソースユニット割り当ての表については、802.11axプロトコルを参照されたい。以下の表4に示すように、RUシーケンス番号0から36は80MHz帯域幅の26階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号37から52は80MHz帯域幅の52階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号53から60は80MHz帯域幅の106階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号61から64は80MHz帯域幅の242階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号65から66は80MHz帯域幅の484階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号67は80MHz帯域幅の996階調リソースユニットのインデックスである。26階調リソースユニットRU1からRU37の説明、52階調リソースユニットRU1からRU16の説明、106階調リソースユニットRU1からRU8の説明、242階調リソースユニットRU1からRU4の説明、484階調リソースユニットRU1からRU2の説明、および996階調リソースユニットR1の説明は、802.1axプロトコルに記録される。詳細については、ここでは再度説明しない。
【0095】
【表5-1】
【0096】
【表5-2】
【0097】
【表5-3】
【0098】
表4を参照されたい。320MHzの帯域幅をサポートするために、この実装は新しいリソースユニットを含む。すなわち、2*996階調のリソースユニット、3*996階調のリソースユニット、4*996階調のリソースユニットである。3つのリソースユニットのインデックスは、80MHzの7ビットリソース割り当てテーブル(シングル割り当てテーブルと呼ばれる)に追加されてもよい。
【0099】
別の例では、単一のステーションへの複数のリソースユニットの割り当てをサポートし、シグナリングオーバーヘッドを削減するために、以下のいくつかのリソースユニットインデックスが指定される。図7aを参照されたい。52+26リソースユニットおよび106+26リソースユニットを含む、複数の小さいサイズのリソースユニットの16種類の割り当てがある。具体的な位置については、図7a上部の灰色のブロックを参照されたい。484+242のリソースユニット、996+484のリソースユニット、および2X996+484のリソースユニット、3X996+484のリソースユニット、および3X996のリソースユニットを含む、複数の大きなサイズのリソースユニットの33種類の割り当てがある。具体的な位置については、図7aの下部の灰色のブロックを参照されたい。複数のリソースユニットの割り当ては全部で49種類ある。もちろん、複数のリソースユニットの49種類の割り当てのサブセットが存在してもよく、例えば、2X996+484のリソースユニットまたは3X996+484のリソースユニットが除外されたり、複数のリソースユニットの別の割り当ての組み合わせが導入されたりする。
【0100】
具体的には、図7aおよび図7bに示す複数のリソースユニットの組み合わせ(複数のリソースユニットの割り当てテーブルと呼ばれる)を、それぞれ2つの異なる7ビットテーブルインデックスに基づいて示してもよい。一例では、1ビットは、ステーションに割り当てられたリソースユニットが単一のリソースユニットであるかまたは複数のリソースユニットであるか、すなわち、単一のリソースユニットの割り当てテーブルインデックスが使用されるか、複数のリソースユニットの割り当てテーブルインデックスが使用されるかを示す。もちろん、1つのリソースユニットの割り当てテーブルと複数のリソースユニットの割り当てテーブルの内容を含むために、同じテーブルを使用してもよい。テーブルに必要なビット長は、示されるリソースユニットのエントリの数量に依存する。
【0101】
別の例では、2ビットが320MHzにおける特定の80MHzを示し、シーケンス番号は、より低い周波数からより高い周波数であってもよく、またはより高い周波数からより低い周波数であってもよく、テーブル内のインデックスは、80MHzを参照として使用してもよいことが提案される(図7aまたは図7b)。すなわち、80MHz領域内の様々なリソースユニットのインデックスが含まれる。
【0102】
トリガフレームのステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドに基づいてステーションに割り当てられた1つまたは複数のリソースユニットは、ステーションの動作帯域幅の範囲内に収まる必要がある。
実施形態3
【0103】
図8は、アップリンクマルチユーザPPDUのフレーム構造である。周波数セグメントに基づいてアップリンクPPDUを送信する方法を提供する。
【0104】
201:ステーションは、受信したトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信する。アップリンクPPDUのデータ部分は、ステーションに割り当てられたリソースユニット上で送信される。
【0105】
具体的には、ステーションは、感知されたチャネルが位置する周波数セグメント上でのみ、APによって送信されたトリガフレームを受信し得る。トリガフレーム内の1つのステーション情報フィールドが、ステーションのAIDと一致する場合、ステーションは、ステーションのAIDと一致するステーション情報フィールド内のリソースユニット割り当て情報と、トリガフレーム内の共通フィールドとに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUを送信する。例えば、ステーションは、ステーションのアップリンク情報フレーム、例えばデータフレームを、ステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドで示されるリソースユニットにおいて、伝送する。具体的には、ステーションによって送信されるアップリンクPPDUは、共通の物理層プリアンブル、ポスト物理層プリアンブル(EHT-STFフィールドおよびEHT-LTFフィールドを含む)、およびデータ部フィールド(MACフレーム、例えば、データフレームを含む)を含む。共通の物理層プリアンブルは、アップリンクPPDUの帯域幅で20MHzの単位で伝送され得、ポスト物理層プリアンブルおよびデータフィールドは、リソースユニット上で伝送される。
【0106】
202:APは、トリガフレーム内で割り当てられたリソースに基づいて、ステーションによって送信されたアップリンクPPDU内のデータ部分を受信する。
【0107】
具体的には、APは、トリガフレームにおいてステーション情報フィールド内のリソース割り当て表示フィールドが示すリソースユニット上でステーションによって送信されたアップリンク情報フレームを受信し、トリガフレームにおいてステーション情報フィールドのMCS(modulation and coding scheme、変調符号化方式)などのパラメータに基づいて、ステーションによって送信されたアップリンク情報フレームを復号する。本出願では、特定のリソースユニットの割り当て方法について詳細に説明しない。
【0108】
ステップ201におけるステーションによるアップリンク共通物理層プリアンブルを伝送するための方法は、以下のいくつかの具体的な例を含む。
【0109】
方法1:ステーションは、スケジュールされたステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメント上の各20MHzチャネル上でのみ、トリガフレーム内で搬送される情報であって、アップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅に関するものである情報に基づいて、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。具体的には、アップリンクマルチユーザPPDUの帯域幅が、ステーションがパークする周波数セグメントよりも大きい場合、共通物理層プリアンブルは、周波数セグメントの外側の20MHzチャネル上で送信されない場合がある。このようにして、干渉を低減することができ、周波数領域多重化の機会を増やすことができ、リソース利用効率を向上させることができる。スケジュールされたステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメントは、ステーションの動作帯域幅の範囲内である必要がある。アップリンクPPDUが位置する周波数セグメントは、トリガフレームが位置する周波数セグメントとは異なる場合があることが理解され得る。トリガフレームが位置する周波数セグメントは、ステーションの動作帯域幅よりも大きい場合があるが、ステーションによって感知された20MHzを含む必要がある。ステーションは、ステーションの動作帯域幅の感知された20MHzの周波数セグメントのトリガフレームを受信し、トリガフレームによって示されるアップリンク帯域幅が位置する周波数セグメントの各20MHzチャネルのアップリンク共通物理層プリアンブルを送信する。
【0110】
共通物理層プリアンブルは、従来のプリアンブル(L-STF、L-LTF、およびL-SIG)、繰り返し信号フィールド(RL-SIG)、およびU-SIGフィールドを含んでもよい。
【0111】
一例として、図3に示す通信システムを用いる。図7に示すように、受信したトリガフレーム内の表示に基づいて、対応するリソースユニット上のステーション11によってデータ#1が伝送されるものと仮定する。ステーション11のアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルは、スケジューリングステーションのアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅の情報/フィールドによって示される周波数ドメインであって、トリガフレーム内のステーション情報フィールド、例えば第1の二次80MHz内にある周波数ドメイン上で伝送される。具体的には、二重化伝送(本明細書における二重化伝送は、第1でない20MHz内の別の20MHzを回転係数で別々に乗算することを含み得、詳細は本明細書で説明しない)は、第1の二次80MHz内の各20MHzに対して実行され得る。別の例では、データ#1は、受信したトリガフレームに基づいて対応するリソースユニット上のステーション6によって伝送され、ステーション6の共通物理層プリアンブルは、トリガフレーム内のステーション情報フィールドにある、ステーションをスケジュールするアップリンクPPDUの共通の物理層プリアンブルが位置する周波数セグメント、例えば、160MHzの帯域幅を示す情報/フィールドによって示される周波数ドメイン上で伝送されると仮定される。具体的には、80MHz内の各20MHz上の共通物理層プリアンブルの伝送は、二重化伝送である。異なる80MHzで伝送される共通の物理層プリアンブルのU-SIGは、異なる場合があり、例えば、U-SIGは、異なるパンクチャ情報を搬送する場合がある。パンクチャ情報は、80MHz内の各20MHzがパンクチャされているかどうかを示す。さらに、従来のプリアンブルおよび繰り返し信号フィールドの伝送は、依然として20MHzの二重化伝送である。
【0112】
方式2:図8を参照されたい。ステーションは、トリガフレーム内のステーションに割り当てられたリソースユニットに関する情報に基づいて、割り当てられたリソースユニット(アップリンクPPDUのデータ部分が位置するリソースユニット)が位置する周波数セグメント(例えば、80MHz)上でのみアップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。割り当てられたリソースユニットが1つより多い周波数セグメント(例えば、80MHz)である場合、ステーションは、割り当てられたリソースユニットが位置する(または、リソースユニットが周波数セグメントと重複すると解される)複数の周波数セグメント(例えば、80MHz)上でのみアップリンク共通物理層プリアンブルを送信してもよい。アップリンク共通物理層プリアンブルは、レガシープリアンブル、繰り返し信号フィールド、またはU-SIGフィールドを含む。
【0113】
例えば、周波数セグメントの粒度は80MHzである。リソースユニットが80MHzを超える場合、送信されたアップリンク物理層プリアンブルは、対応する複数の80MHzを含む。図3のステーションは、図8に示すアップリンクマルチユーザPPDUの送信方法を説明するための一例である。方法は、ステーション11が、受信したトリガフレームに基づいて対応するリソースユニット上でデータ#1を伝送し、第1の二次80MHz上の共通物理層プリアンブルを送信することを含む。具体的には、第1の二次80MHz内の各20MHz上の二重化伝送(二重化伝送は、回転などの必要なステップを含み得、詳細は本明細書で説明しない)が行われる。別の例では、ステーション6は、受信したトリガフレームに示されたリソースユニット上でデータ#2を伝送し、一次80MHz上で共通物理層プリアンブルを送信する。具体的には、一次80MHz内の20MHzごとに二重化伝送を行う。
【0114】
方式3:ステーションは、割り当てられたリソースユニットが位置する1つまたは複数の20MHz帯域幅でのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。例えば、アップリンク共通物理層プリアンブルは、従来のプリアンブル(L-STF、L-LTF、およびL-SIG)、繰り返し信号フィールド(RL-SIG)、およびU-SIGフィールドを含む。割り当てられたリソースユニットが20MHzを超える場合、送信されたアップリンク物理層プリアンブルは、対応する複数の20MHzを含む。任意選択で、ステーションは、さらに、ステーションによって感知された20MHz上でアップリンク物理層プリアンブルを送信し得る。
【0115】
前述の方法で述べたアップリンク物理層プリアンブルは、20MHzの粒度で伝送されることに留意されたい。
【0116】
ステーションによるアップリンク共通物理層のプリアンブルの伝送は、80MHz以内の各20MHz上の二重化伝送である。
【0117】
アップリンクマルチユーザPPDUでは、異なる80MHzで伝送されるアップリンク共通物理層プリアンブルは、異なる場合がある。具体的には、異なるアップリンクPPDUは、U-SIGフィールド内で異なるパンクチャ情報フィールドを搬送し得る。パンクチャ情報フィールドは、ステーションが位置する周波数セグメントのパンクチャ情報を別のステーションに通知するために、アップリンクPPDUが位置する80MHz内の4つの20MHzチャネルのパンクチャパターンのみを示し得る。例えば、3ビットビットマップまたは4ビットビットマップは、表示のために使用され得る。例えば、1110は、80MHz内のより低い周波数からより高い周波数(またはより高い周波数からより低い周波数)の第4の20MHzがパンクチャされることを示す。これは、各実装において限定されない。別の例では、ステーションによって感知された20MHzをパンクチャすることができないことが指定され得る。この場合、パンクチャビットマップは、80MHz内の他の3つの20MHzがパンクチャされているかどうかを示すだけでよい。この場合、3ビットが必要である。さらに、ステーションが感知した20MHzチャネルがビジーである場合、ステーションはアップリンクPPDUを送信することができない。
【0118】
別の方法は、パンクチャパターンを使用することによって示され得る。図9は、3ビットが必要な80MHzの帯域幅の6つのパンクチャパターンを示す。白いリソースユニットはパンクチャされたリソースユニットであり、灰色のリソースユニットはパンクチャされていないリソースユニットである。
【0119】
単一のステーションに割り当てられたリソースユニットが異なる80MHz上にある場合、または80MHzを超える帯域幅にある場合、複数の80MHz上でステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブルのU-SIGフィールドは、異なる場合がある。アップリンクマルチユーザPPDUにおいて、各ステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブル内にあるレガシープリアンブルフィールドおよび繰り返し信号フィールドRL-SIGは同一であることに留意されたい。
【0120】
共通物理層プリアンブルおよびデータ部分に加えて、ステーションによって送信されるアップリンク物理層プリアンブルは、EHT-STF(extremely high throughput-short training field、極めて高いスループット-ショートトレーニングフィールド)フィールドおよびEHT-LTF(extremely high throughput-long training field、極めて高いスループット-ロングトレーニングフィールド)フィールドをさらに含んでもよい。EHT-LTFフィールドに含まれるOFDMシンボルの数量は、伝送されたストリームの数量に関連する。具体的には、ステーションに割り当てられたリソースユニットのみにEHT-STFフィールド、EHT-LTFフィールド、データフィールドが送信され、トリガフレームを用いてリソースユニットが示されるようにしてもよい。
実施形態4
【0121】
本出願の一実施形態は、APによって確認フレームを送信するための方法を提供する。
【0122】
301:APは、アップリンクマルチユーザPPDUを受信する。
【0123】
302:APは、周波数セグメントに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUの確認情報を生成し、返信する。具体的には、APは異なる周波数セグメント上の異なる確認フレームで返信する。例えば、APは、周波数セグメント上で、周波数セグメント上にパークするステーションのアップリンクPPDUの確認フレームのみを送信し得る。確認フレームは、AckフレームとブロックAckフレームを含む。ブロックAckフレームは、圧縮されたブロックAckフレームおよびマルチSTAブロックAckフレームをさらに含む。図4に示すように、APは、TB PPDU(アップリンクPPDU)を受信した後、マルチSTAブロックAckフレームを送信する。
【0124】
APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、OFDMA形式で(例えば、EHT MU PPDU)、または非HTフォーマットで(プリアンブルにはレガシープリアンブルのみが使用される)、または11n、11ac、11ax、または11beにおけるシングルユーザPPDUで送信され得る。
【0125】
例1:APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、OFDMA形式で送信され得る。OFDMAが、フレーム内のPPDUの帯域幅が80MHzより大きいと判断した場合、各80MHz周波数セグメント上のダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドとEHT-SIGフィールドは異なり、80MHz内の各20MHz上のダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドは同一であり、80MHz内の各20MHz上のダウンリンク物理層プリアンブル内のEHT-SIGフィールドは同一であっても異なってもよい。例えば、802.11axのHE-SIGBの[1 2 1 2]構造が用いられる。さらに、OFDMAは、PPDUの帯域幅の各20MHzのフレーム内のPPDUのレガシープリアンブルフィールドおよび繰り返し信号フィールドRL-SIGの両方で二重化伝送が実行されることを決定する。
【0126】
特定の例では、APは、ステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブルが位置する1つまたは複数の20MHz上のリソースユニット上のステーションに確認フレームを送信し得る。複数の20MHzが存在し得る。20MHzの数量は、アップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルがステーションによって送信される20MHzの数量に依存する。さらに、各80MHz周波数セグメント上のダウンリンクOFDMAPPDUのダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドが異なる場合があるため、別の特定の例では、APはまた、ステーションによって感知された20MHz上でステーションに、またはアップリンクPPDUのデータフィールドがステーションによって送信された80MHz周波数セグメント内の1つまたは複数のリソースユニットにおいて、確認フレームを送信してもよい。
【0127】
EHT MU PPDUは、確認フレームに対して割り当てられたRUに関する情報を搬送する。図4を参照されたい。
【0128】
より具体的には、各80MHzの周波数セグメント上のステーションによって送信されるサブPPDUは、例えば、終了時間が整列されるように整列される必要がある。
【0129】
例2:APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、非HT形式で送信される。
【0130】
本実施形態では、80MHzの周波数セグメントごとにマルチユーザ確認情報が異なっていてもよく、80MHz内の20MHzごとに伝送されるマルチユーザ確認情報は同じであってもよい。例えば、第1の非HT確認フレーム、例えば、マルチSTAブロックAckフレームは、一次80MHzで伝送され、ステーション1から4の確認情報を搬送する。第2の非HT確認フレーム、例えば、マルチSTAブロックAckフレームは、二次80MHzにおいて伝送され、ステーション5から6の確認情報を搬送する。以前の非HTフォーマットと比較して、本実施形態では、20MHzごとに大きな帯域幅で重複伝送が実行される必要がある。この場合、ダウンリンクマルチユーザ確認フレームのオーバーヘッドはさらに削減される。
【0131】
具体的には、非HT形式で確認フレームを送信することは、以下の2つの方法のいずれかを含む。
【0132】
方法1:APは、ステーションが感知した20MHzチャネルが位置する周波数セグメントチャネル上でステーションに確認フレームを送信する。周波数セグメントは、例えば、80MHz、160MHz、240MHz、または320MHzを含む。
【0133】
方法2:APは、ステーションがアップリンクデータフィールドを伝送する周波数セグメント上で、または80MHz以内の1つまたは複数のチャネル上で、ステーションに確認フレームを送信する。
【0134】
方法3:APは、ステーションがアップリンクデータフィールドを伝送する20MHz以内の1つまたは複数のチャネル上で、ステーションに確認フレームを送信する。
【0135】
図10は、確認フレームの構造の簡単な概略図を示す。APが各20MHzで送信するマルチSTAブロックAckフレームは、1つまたは複数のブロックAck/Ack情報を含む。各ブロックAck/Ack情報は、ステーションに送信されたPPDUの確認情報である。マルチSTAブロックAckフレームは、フレーム制御(Control frame)、期間/識別子(duration/ID)、受信アドレス(Receive Address,RA)、伝送アドレス(Transmit Address, TA)、ブロックAck制御(BA Control)、ブロックAck/Ack情報(Block Acknowledgement/Acknowledgement Information,BA/ACK Info)、およびフレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence,FCS)を含む。BA/ACK情報は、関連付けごと識別子またはトラフィック識別子情報(Per association identifier or Traffic Identifier Information,Per AID TID Info)を含む。BA/ACK情報がBAである場合、BA/ACK情報はさらに、ブロックAck開始シーケンス制御(Block Acknowledgement Starting Sequence Control)およびブロックAckビットマップ(Block Acknowledgement bitmap)を含む。ブロックAck開始シーケンス制御内のフラグメントフィールドは、ブロックAckビットマップ長を示し得る。さらに、STAの関連付け識別子AID (association identifier)は、Per AID TID Infoの先頭11ビットに設定され、APが確認フレームを送信する必要がある特定のステーションを示す。第12ビットはブロックAck/Ack表示(BA/ACK Indication)であり、第13ビットから第16ビットは次の図に示すように、トラフィック識別子TID(traffic identifier)である。
【0136】
異なる周波数セグメント(例えば、80MHz)でAPによって送信された非HTマルチSTA確認フレームは、異なるステーション確認情報を搬送する。言い換えると、異なる周波数セグメント上の確認フレームは、異なる長さを有し得る。実装1を参照されたい。異なる周波数セグメント上の確認フレームは、周波数セグメント上にパークするステーションの確認情報のみを搬送し得る。
【0137】
具体的には、周波数セグメントの各20MHzで伝送される非HTマルチSTA確認フレームは、通常は整列する必要がない。
【0138】
APは、パディング方法を使用することによって、各20MHzで伝送される非HTマルチSTA確認フレームを整列させ得る。具体的には、以下の方法のうちの1つが含まれてよい。
【0139】
方法1:非HTマルチSTA確認フレームは、アライメントのために非HTマルチSTA確認フレームをパディングするために使用されるダミーブロックAck/Ack情報フィールドを含む。ダミーブロックAck/Ack情報フィールドの長さは、規格で指定されているブロックAck/Ack情報フィールドの長さと同じであるが、ダミーブロックAck/Ack情報フィールドのAIDフィールドは、例えば2046のように特別な値に設定されている。
【0140】
方法2。非HT Multi-STA確認フレームは、より長いブロックAck/Ack情報フィールドを提供する。例えば、より長いブロックAckビットマップの長さは、ブロックAck開始シーケンス制御フィールドのフラグメントフィールドを使用して示される。
【0141】
方法3:非HTマルチSTA確認フレームは、ステーションの繰り返されるブロックAck/Ack情報の1つまたは複数を含む。最後のステーションのブロックAck/Ack情報が1回以上繰り返され、非HTマルチSTA確認フレームが整列される。
【0142】
実施形態1から実施形態4の1つまたは複数の実施形態における周波数セグメントは、特別な場合、すなわち、各周波数セグメントが1つのサイズ、例えば80MHzに固定されている場合にさらに簡略化されてもよい。このようにして、周波数セグメントに関する情報の表示を減少させることができる。実施形態1から実施形態4に記載のアップリンクマルチユーザPPDUは、1つまたは複数のステーションから送信されたアップリンクPPDUを含む。1つまたは複数のステーションは、APによって送信されたトリガフレームによって示される対応するリソースユニット上のポスト物理層プリアンブルおよびデータフィールドを送信する。ステーションによって送信されるアップリンクPPDUは、アップリンクマルチユーザPPDUのサブPPDUとして理解され得る。前述の実装は、技術における競合なしにランダムに組み合わせることができることも理解され得る。例えば、実施形態1における方式で周波数セグメントを柔軟に実行した後、実施形態2における方式でトリガフレームを送信し、実施形態3における方式でトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信し、次に、実施形態4における方式でアップリンクPPDUの確認フレームをフィードバックする。もちろん、実施態様は、別の解決策で置き換えられてよく、詳細は、本明細書で再び説明しない。
【0143】
当業者は、本出願の実施形態に列挙される様々な例示的な論理ブロック(illustrative logic block)およびステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組み合わせを使用することによって実装され得ることをさらに理解し得る。機能がハードウェアまたはソフトウェアを使用して実装されるかどうかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体の設計要件に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに説明された機能を実装するために種々の方法を使用し得るが、実装が本出願の実施形態の範囲を超えるとみなすべきではない。
【0144】
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納する。コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータによって実行されるとき、前述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0145】
本出願はさらに、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行されるとき、前述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0146】
前述の実施形態の全てまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装され得る。ソフトウェアを使用して実施形態を実装するとき、実施形態の全てまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実施され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能は、全てまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得るか、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送され得る。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合するサーバまたはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(R)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))などであり得る。
【0147】
当業者は、本出願における「第1の」および「第2の」などの様々な数字が、説明を容易にするために差別化のために使用されるに過ぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するため、または配列を表すために使用されないことを理解し得る。
【0148】
本出願の表に示されている対応関係は、構成されてもよく、事前定義されてもよい。表中の情報の値は単なる例であり、他の値を構成してよい。これは、本出願では限定されない。情報と各パラメータとの間の対応関係を構成する場合、表に示されている全ての対応関係を構成する必要はない。例えば、本出願の表において、一部の行に示されている対応関係が代替として構成されなくてもよい。別の例として、分岐および結合などの適切な変換および調整は、前述の表に基づいて実行され得る。上記表のタイトルに示されているパラメータの名称は、代替として通信装置が理解できる他の名称であってよく、パラメータの値または表現方式は、通信装置が理解できる他の値または表現方式であってもよい。前述の表の実装中に、配列、キュー、コンテナ、スタック、線形テーブル、ポインタ、リンクリスト、ツリー、グラフ、構造体、クラス、パイル、またはハッシュテーブルなどの別のデータ構造を使用し得る。
【0149】
本出願における「事前定義」は、「定義」、「事前定義」、「格納」、「事前格納」、「事前交渉」、「事前構成」、「固定化」、または「事前焼き込み」として理解され得る。
【0150】
当業者は、本明細書に開示される実施形態を参照して説明される実施例における単位およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの相互作用によって実装することができることを認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるかまたはソフトウェアによって実行されるかは、具体的な適用および技術解決策の設計上の制約条件に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに説明された機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装が本出願の実施形態の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0151】
便利で簡単な説明の目的で、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについて、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することは、当業者によって明確に理解され得、詳細については本明細書では再度説明しない。
【0152】
前述の説明は、本出願の特定の実装に過ぎず、本出願の保護範囲を制限することを意図したものではない。本出願に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に理解されるいかなる変形または置換も、本出願の保護範囲内に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2024-09-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信する方法であって、
APによって、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成するステップであって、前記PPDUの帯域幅は80MHzより大きく、前記PPDUは2つ以上のトリガフレームを含み、各トリガフレームは1つの80MHz周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する前記80MHz周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用され、前記2つ以上のトリガフレームにおいて搬送されるステーション情報フィールドは異なる、ステップと、
前記PPDU内の前記2つ以上のトリガフレームを送信するステップであって、各トリガフレームは、対応する前記周波数セグメントにおいて搬送される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
各トリガフレームは、対応する前記80MHz周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみをスケジュールするために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各トリガフレームは、パンクチャ情報フィールドを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
各トリガフレームは、フレーム制御フィールド、期間フィールド、受信アドレスフィールド、伝送アドレスフィールド、共通情報フィールド、複数のユーザ情報フィールド、ビットパディングフィールド、またはフレームチェックシーケンスフィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記共通情報フィールドは、トリガタイプフィールド(Trigger Type)、アップリンク長フィールド(UL Length)、さらなるトリガフレームフィールド(More TF)、キャリア感知要求フィールド(CS Required)、アップリンク帯域幅フィールド(UL BW)、GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールド、プレFECパディング係数フィールド、PE曖昧性フィールド、およびAP TX電力(AP TX Power)フィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを受信する方法であって、
ステーションによって、80MHz周波数セグメント上のトリガフレームを受信するステップであって、前記トリガフレームは、PPDUに含まれる複数のトリガフレームのうちの1つである、ステップと、
ステーションのアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置し、前記トリガフレームにおいて示される前記80MHz周波数セグメント上の各20MHzチャネル上でのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信するステップと、
前記アップリンクPPDUのデータ部分を、前記ステーションに割り当てられたリソースユニット上で送信するステップと
を含む、方法。
【請求項8】
前記アップリンクPPDUを送信した後、前記ステーションによって感知された20MHzが位置する前記周波数セグメント上でのみ、前記アップリンクPPDUの確認情報を受信するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のトリガフレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記トリガフレームは、パンクチャ情報フィールドを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記トリガフレームは、フレーム制御フィールド、期間フィールド、受信アドレスフィールド、伝送アドレスフィールド、共通情報フィールド、複数のユーザ情報フィールド、ビットパディングフィールド、またはフレームチェックシーケンスフィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む、請求項7から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記共通情報フィールドは、トリガタイプフィールド(Trigger Type)、アップリンク長フィールド(UL Length)、さらなるトリガフレームフィールド(More TF)、キャリア感知要求フィールド(CS Required)、アップリンク帯域幅フィールド(UL BW)、GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールド、プレFECパディング係数フィールド、PE曖昧性フィールド、およびAP TX電力(AP TX Power)フィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
1つまたは複数のモジュールを備え、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、通信装置。
【請求項14】
1つまたは複数のモジュールを備え、請求項7から12のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成された、通信装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、無線通信方法および関連する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
WLAN (Wireless Local Area Network、無線ローカルエリアネットワーク)は、802.11a/gから802.11n、802.11acへと発展し、現在審議中の802.11axおよび802.11beに達する。WLANによって伝送されることが許可される帯域幅および時空間ストリームの数量は、以下の通りである。
【0003】
【表1】
【0004】
802.11n規格は、HT(High Throughput, 高スループット)とも呼ばれる。802.11ac規格は、VHT(Very High Throughput,超高速スループット)と呼ばれる。802.11ax (Wi - Fi 6)規格は、HE (High Efficiency,高効率)と呼ばれる。802.11be(Wi-Fi7)規格は、EHT(Extremely High Throughput,極めて高いスループット)と呼ばれる。802.11a/b/gなどのHT以前の規格は、non-HT(non-high throughput)と総称される。802.11bは、非OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,直交周波数分割多重)モードを使用しているため、表1には記載されていない。
【0005】
リソース利用の柔軟性または効率性の向上は、この分野で常に懸念されている。
【発明の概要】
【0006】
リソース利用の柔軟性または効率を改善するために、本出願の一態様は、無線ローカルエリアネットワークにおいてトリガフレームを送信するための方法を提供する。本方法は、APが、物理層プロトコルデータユニットPPDUを生成することであって、PPDUは、1つまたは複数のトリガフレームを含み、各トリガフレームは、1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用される、ことと、PPDUにおいて1つまたは複数のトリガフレームを送信することであって、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント内で搬送される、こととを含む。好ましくは、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみをスケジュールするために使用される。具体的には、異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有するが、同じ長さを有する。
【0007】
対応して、別の態様によれば、ステーションは、感知された20MHzが位置する周波数セグメント上でのみトリガフレームを受信し、トリガフレームに基づいて、ステーションがスケジュールされるべきかどうかを判定し得る。スケジュールされている場合、ステーションは、ステーションのアップリンクPPDUの帯域幅がトリガフレーム内に位置し、トリガフレームにおいて示される、周波数セグメント上の各20MHzチャネルにのみ、または割り当てられたリソースユニットが位置する周波数セグメント上の各20MHzチャネルにのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。対応して、ステーションは、ステーションに割り当てられたリソースユニット上のアップリンクPPDUのデータ部分を送信する。
【0008】
対応して、さらに別の態様では、APは、ステーションによって送信されたアップリンクマルチユーザPPDUを受信し、周波数セグメントに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUの確認情報と共に応答し得る。例えば、APは異なる周波数セグメント上の異なる確認フレームで応答する。好ましくは、APは、周波数セグメント上で、周波数セグメント上にパークするステーションのアップリンクPPDUの確認フレームのみを送信してもよい。具体的には、異なる周波数セグメント上の確認フレームは、異なるコンテンツを有し得るが、同じ長さを有し得る。
【0009】
対応して、別の態様によれば、アップリンクPPDUを送信した後、ステーションは、ステーションによって感知された20MHzが位置する周波数セグメント上でのみ、アップリンクPPDUの確認情報を受信し得る。
【0010】
これに対応して、別の態様によれば、上記方法を実行するためのアクセスポイントとして使用可能な通信装置が、例えば、無線ローカルエリアネットワーク内のアクセスポイントまたはチップとして提供される。
【0011】
これに対応して、別の態様によれば、上記方法を実行するためのステーションとして使用可能な通信装置が、例えば、無線ローカルエリアネットワークの非APステーションまたはチップとして提供される。
【0012】
上記の態様は、周波数セグメントに基づいて実装され、リソース利用の柔軟性または効率性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本出願の一実施形態によるネットワーク構造の概略図である。
図1B】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略図である。
図1C】本出願の一実施形態によるチップの構造の概略図である。
図2】802.11システムにおけるチャネル割り当ての例の概略図である。
図3】一実施態様による周波数セグメントおよび周波数セグメント上にパークするステーションの簡単な概略図である。
図4】一実装(APがトリガフレームを送信し、ステーションがトリガフレームに基づいてアップリンクマルチユーザPPDUを送信し、APがアップリンクマルチユーザPPDUの確認フレームを送信する)によるフレーム構造のアップリンク伝送の概略フローチャートおよび簡単な概略図である。
図5】一実装によるトリガフレームの構造の簡単な概略図である。
図6】一実装によるトリガフレーム内のユーザ情報フィールドの構造の簡単な概略図である。
図7a】一実装によるリソースユニットの位置の簡単な概略図である。
図7b】一実装によるリソースユニットの位置の簡単な概略図である。
図8】一実装によるアップリンクマルチユーザPPDUのフレーム構造の簡単な概略図である。
図9】一実装による、80MHz帯域幅の6つのパンクチャパターンの簡単な概略図である。
図10】一実装による確認フレームの構造の簡単な概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、添付の図面を参照して、本出願の特定の実施形態をさらに詳細に説明する。
【0015】
図1Aが、本出願におけるデータ伝送方法が適用可能なネットワーク構造を説明するための例として使用される。図1Aは、本出願の一実施形態によるネットワーク構造の概略図である。ネットワーク構造は、1つまたは複数のアクセスポイント(access point、AP)ステーションおよび1つまたは複数の非アクセスポイントステーション(non access point、non-AP STA)を含み得る。説明を容易にするために、アクセスポイントステーションはアクセスポイント(AP)と呼ばれ、非アクセスポイントステーションは、本明細書ではステーション(STA)と呼ばれる。APは、例えば図1AのAP1およびAP2であり、STAは、例えば図1AのSTA1、STA2およびSTA3である。
【0016】
アクセスポイントは、有線(または無線)ネットワークにアクセスするために端末デバイス(携帯電話など)によって使用されるアクセスポイントであってよく、主に自宅、ビル、およびキャンパスに配置される。典型的なカバレージエリアは数十メートルまたは100メートル以上である。もちろん、アクセスポイントは、代替的に屋外に配置され得る。アクセスポイントは、有線ネットワークおよび無線ネットワークを接続するブリッジに相当する。アクセスポイントの主な機能は、様々な無線ネットワーククライアントを一緒に接続し、そして無線ネットワークをイーサネットに接続することである。具体的には、アクセスポイントは、ワイヤレスフィデリティ(wireless-fidelity、Wi-Fi)チップを有する端末装置(携帯電話など)またはネットワーク装置(ルータなど)であってもよい。アクセスポイントは、802.11be規格をサポートするデバイスであってもよい。あるいは、アクセスポイントは、802.11be、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリーの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)規格をサポートするデバイスであってもよい。本出願におけるアクセスポイントは、高効率(high efficiency、HE)APまたは極めて高いスループット(extremely high throughput、EHT)APであってもよく、または将来のWi-Fi規格に適用可能なアクセスポイントであってもよい。
【0017】
アクセスポイントは、プロセッサおよびトランシーバを含み得る。プロセッサは、アクセスポイントのアクションを制御および管理するように構成され、トランシーバは、情報を受信または送信するように構成される。
【0018】
ステーションは、無線通信チップ、無線センサ、無線通信端末等であってもよく、ユーザとも呼ばれ得る。例えば、ステーションは、Wi-Fi通信機能をサポートする携帯電話、Wi-Fi通信機能をサポートするタブレットコンピュータ、Wi-Fi通信機能をサポートするセットトップボックス、Wi-Fi通信機能をサポートするスマートテレビ、Wi-Fi通信機能をサポートするインテリジェントウェアラブルデバイス、Wi-Fi通信機能をサポートする車載通信デバイス、Wi-Fi通信機能をサポートするコンピュータなどであり得る。任意選択で、ステーションは、802.11be規格をサポートし得る。ステーションはまた、802.11be、802.11ax、802.11ac、802.11n、802.11g、802.11b、および802.11aなどの802.11ファミリーの複数の無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、WLAN)規格をサポートし得る。
【0019】
ステーションは、プロセッサおよびトランシーバを含み得る。プロセッサは、アクセスポイントのアクションを制御および管理するように構成され、トランシーバは、情報を受信または送信するように構成される。
【0020】
本出願におけるステーションは、高効率(high efficiency、HE)STAまたは極めて高いスループット(extrmely high throughput、EHT)STAであってもよく、または将来のWi-Fi規格に適用可能なSTAであってもよい。
【0021】
例えば、アクセスポイントおよびステーションは、車両のインターネット、モノのインターネット(IoT、internet of things)内のノードまたはセンサ、スマートカメラ、スマートリモコン、およびスマートホーム内のスマート水道メーター、ならびにスマートシティ内のセンサで使用されるデバイスであり得る。
【0022】
本出願の実施形態におけるアクセスポイントおよびステーションは、通信装置とも総称され得る。通信装置は、ハードウェア構造およびソフトウェアモジュールを含み得、上記機能は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造およびソフトウェアモジュールの組み合わせの形態で実装される。前述の機能のうちのある機能は、ハードウェア構造、ソフトウェアモジュール、またはハードウェア構造とソフトウェアモジュールの組み合わせの形態で実装され得る。
【0023】
図1Bは、本出願の実施形態に係る通信装置の構造の概略図である。図1Bに示されるように、通信装置200は、プロセッサ201およびトランシーバ205を含み得、任意選択でメモリ202をさらに含む。
【0024】
トランシーバ205は、トランシーバユニット、トランシーバマシン、トランシーバ回路などと呼ばれることがあり、トランシーバ機能を実装するように構成されている。トランシーバ205は、受信機および送信機を含み得る。受信機は、レシーバ、受信回路等と呼ばれ、受信機能を実装するように構成されている。送信機は、トランスミッタ、送信回路等と呼ばれ、送信機能を実装するように構成されている。
【0025】
メモリ202は、コンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204を記憶し得、コンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204は、さらにファームウェアと呼ばれることがある。プロセッサ201は、プロセッサ201内でコンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令203を実行することによって、またはメモリ202内に記憶されたコンピュータプログラム、ソフトウェアコード、または命令204を呼び出すことによって、MAC層およびPHY層を制御して、本出願の以下の実施形態で提供されるデータ伝送方法を実装し得る。プロセッサ201は、中央処理装置(central processing unit、CPU)であってよく、メモリ302は、例えば、読み取り専用メモリ(read-only memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよい。
【0026】
本出願で説明されるプロセッサ201およびトランシーバ205は、集積回路(integrated circuit、IC)、アナログIC、無線周波数集積回路RFIC、混合信号IC、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)、プリント回路基板(printed circuit board、PCB)、電子デバイスなどに実装され得る。
【0027】
通信装置200は、アンテナ206をさらに含んでもよい。通信装置200に含まれるモジュールは、説明のための例に過ぎず、本出願において限定されるものではない。
【0028】
上述したように、上記実施形態で説明した通信装置200は、アクセスポイントであってもよいし、ステーションであってもよい。しかしながら、本出願で説明した通信装置の範囲はこれに限定されるものではなく、通信装置の構造は図1Bの構造に限定されるものではない。通信装置は、独立したデバイスであってもよく、またはより大きなデバイスの一部であってもよい。例えば、通信装置は、以下のような形態で実装されてもよい。
(1)独立の集積回路(IC)、チップ、チップシステム、またはサブシステム、(2)1つまたは複数のICのセットであって、任意選択で、ICのセットは、データおよび命令を記憶するためのストレージコンポーネントを含んでもよい複数のICのセット、(3)別のデバイスに埋め込むことができるモジュール、(4)受信機、インテリジェント端末、無線デバイス、ハンドヘルドデバイス、モバイルユニット、車載デバイス、クラウドデバイス、人工知能デバイスなど、または(5)他のもの。
【0029】
チップまたはチップシステムの形態で実装される通信装置については、図1Cに示すチップの構造の概略図を参照されたい。図1Cに示すチップは、プロセッサ301およびインタフェース302を含む。1つまたは複数のプロセッサ301が存在してよく、複数のインタフェース302が存在してよい。任意選択で、チップまたはチップシステムは、メモリ303を含み得る。
【0030】
本出願の実施形態は、特許請求の範囲の保護範囲および適用可能性を限定しない。当業者は、本出願の実施形態の範囲から逸脱することなく、本出願における要素の機能および配置を適応的に変更し得るか、または様々なプロセスもしくは構成要素を適宜省略、置換、または追加し得る。
実施形態1
【0031】
無線ローカルエリアネットワークにおけるチャネル割り当てについて、図2は、802.11における160MHzチャネルの割り当ての例を示す。
【0032】
無線ローカルエリアネットワーク全体のチャネルは、一次20MHzチャネル(または、略して一次チャネル、Primary 20MHz、P20)、二次20MHzチャネル(Secondary 20MHz、S20)、二次40MHzチャネル(S40)、および二次80MHzチャネル(S80)に分けられる。加えて、対応する一次40MHzチャネル(P40)および一次80MHzチャネル(P80)がある。データ伝送のデータレートは、帯域幅とともに増加する(表1を参照)。したがって、次世代規格では、160MHzを超えるより大きな帯域幅(例えば、240MHzまたは320MHz)が検討される。本出願の実装における解決策が適用可能なシナリオは、IEEE802.11beまたは別の規格におけるより大きな帯域幅のシナリオである。
【0033】
802.11axの前は、非パンクチャパターンのPPDU(PHY Protocol Data Unit, physical layer protocol data unit)伝送のみがサポートされている。具体的には、20MHz伝送の条件はP20がアイドル状態であり、40MHz伝送の条件はP20およびS20がアイドル状態であり、80MHz伝送の条件はP20、S20、およびS40がアイドル状態であり、160MHz伝送の条件はP20、S20、S40、およびS80がアイドル状態である。より大きな帯域幅の伝送の条件は、1つの帯域幅の全てのチャネルがアイドル状態であり、P20、S20、S40、およびS80の順にチャネル検出により利用可能であると判定されることである。一部のチャネルに干渉またはレーダー信号がある場合、より大きな帯域幅を使用することはできない。
【0034】
802.11axには、プリアンブルパンクチャ伝送方法が導入されており、その結果、約20MHzのチャネルでプリアンブル(および後続のデータ)が伝送されない場合でも、依然としてPPDUを伝送することができる。この方法は、一部のチャネルで干渉が発生したときにチャネル使用率を増加させる。802.11aXは、PPDUの以下のプリアンブルパンクチャおよび非パンクチャ帯域幅パターンを定義する。
【0035】
【表2】
【0036】
改訂されたIEEE802.11ax規格は、アクセスポイント(Access Point、AP)および非アクセスポイントステーション(non-AP Station、non-AP STA, STA)が、目標ウェイク時間(Target WakTime、TWT)の合意メカニズムを使用することによって、STAがサービス期間(Service Period)内に別の20MHzまたは80MHzチャネルに切り替え、サブチャネル選択的送信(Subchannel Selective Transmission、SST)と呼ばれるAPサービスを感知して取得することを可能にする。IEEE802.11beはまた、SSTメカニズムを導入して、1つまたは複数のSTAが異なるチャネル上にパーク(park)することを可能にし得る。さらに、ダウンリンクマルチユーザ伝送では、マルチセグメントプリアンブル伝送メカニズムは802.11beにおいて導入されるべきものである。ダウンリンクマルチユーザ伝送、例えば、OFDMAにおいて、各80MHz周波数セグメント上で伝送されるEHT物理層プリアンブル(U-SIG(universal signalフィールドおよびEHT(extremely high throughput)フィールドを含む)の内容は異なる。大きな帯域幅(例えば、160MHz、240MHz、および320MHz)の伝送では、80MHzの周波数セグメントごとに異なる物理層プリアンブルフィールドU-SIGおよびEHT-SIGが使用され、その結果、物理層信号フィールド全体が伝送のために80MHzごとに分散される。このようにして、プリアンブルの伝送時間を節約することができ、これは、オーバーヘッドを削減することとして理解され得る。さらに、80MHzにパークするSTAは、80MHzの周波数セグメントに対応するU-SIGおよびEHT-SIGのみを受信して、例えばOFDMA伝送のためのリソース割り当て情報などのリソース割り当て情報を取得する必要がある。
【0037】
各EHT PPDUの物理層プリアンブルには、レガシープリアンブルフィールド(レガシーショートトレーニングフィールド(L-STF、legacy short training field)、レガシーロングトレーニングフィールド(L-LTF、legacy long training field)、レガシー信号フィールド(L-SIG、legacy signafield))、および繰り返し信号フィールドRL-SIGフィールドがさらに含まれ、これらは全てEHTプリアンブルの前に位置することに留意されたい。二重化伝送は、PPDU帯域幅の各20MHzのレガシープリアンブルフィールドと繰り返し信号フィールドの両方で実行される(各20MHzに適用される回転係数に関係なく)。
【0038】
アップリンクマルチユーザ伝送については、例えば、アップリンクOFDMAのように、フレキシブルな周波数のマルチセグメント伝送を行うかどうか、低帯域幅のステーション(例えば、80MHzのステーション)を伝送のために大きな帯域幅(例えば、320MHz)のPPDUでどのようにサポートするかなど、いくつかの問題は考慮されていない。
実施形態1
【0039】
本出願の実施形態1では、無線ローカルエリアネットワーク内でアップリンクPPDUを伝送するために使用されるチャネル帯域幅もまた、複数の周波数フラグメントに分割され、いくつかのステーションが各周波数フラグメント上にパークされる。具体的には、パーキングは、システムによって決定または既知の対応関係であり、半静的であってもよい。具体的には、周波数フラグメントと1つまたは複数のパークされたステーションとの間の対応関係が構成され、特定の期間において変化しない。あるいは、そのような対応関係は動的であってよく、APは、特定のルールに従って対応関係を動的に調整する。より具体的な例では、周波数セグメントは、周波数セグメントの1つまたは複数の基本単位を含み得る。周波数セグメントは、プロトコルによって規定され得るか、またはAPによって指定され得る。例えば、周波数フラグメントは、80MHzであるか、または別の帯域幅、例えば、160MHz、240MHz、または320MHzであり得る。以下の実施形態では、パーキング対応関係の具体的な構成プロセスは不要であり、したがって詳細については再度説明しない。本出願の実施形態では、周波数セグメントはまた、周波数セグメント(frequency segment)などと称されることがある。本出願における周波数セグメント上にパークする(parking)ステーションは、周波数セグメント上に留まるステーション、または周波数セグメント内に位置する、もしくは属するステーションと称されこともあることを理解されたい。ステーションまたはAPによって送信されるPPDUは、1つまたは複数の周波数帯域セグメントにサブPPDUを含み、周波数帯域セグメントのサイズは、同じであっても異なっていてもよい。
【0040】
関連付けフェーズまたは関連付け後のフェーズでは、ステーションは、ステーションが感知するチャネル(例えば、特定の20MHz)、ステーションの動作帯域幅(または現在、ステーションが情報を受信および送信できる帯域幅である現在の動作帯域幅)、およびステーションのサポートされている帯域幅に関する情報をAPに報告し得る。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントを含む。ステーションによって感知されたチャネルは、動作帯域幅内の任意の1つまたは複数のチャネルであってもよく、またはAPによって指定された感知されたチャネルセットから選択された1つまたは複数のチャネルであってもよい。サポートされているステーションの帯域幅は、通常、ステーションのRX機能を示し、ステーションがサポートできる最大通信帯域幅である。ステーションの動作帯域幅は、通常、ステーションのサポートされる帯域幅以下であり、ステーションによって検知されるチャンルが位置する周波数セグメントは、通常、ステーションの動作帯域幅以下である。
【0041】
図3は、周波数セグメントおよび周波数セグメントにパークされているステーションの簡単な概略図である。例えば、周波数セグメント(または周波数セグメント粒度/最小周波数セグメント)は80MHzであり、各20MHzのシーケンス番号が下から上にカウントされる(シーケンス番号は、より低い周波数からより高い周波数に増加し得るか、またはより高い周波数からより低い周波数に増加し得る。以下では、より低い周波数からより高い周波数への例を使用し、ここで20MHzがパンクチャされてよく、詳細は再度説明しない)。図3の例では、ステーション1からステーション5は第1の20MHzを感知し、動作帯域幅は第1の80MHzであり、ステーション6からステーション10は第1の20MHzを感知し、動作帯域幅は一次160MHzであり、ステーション11からステーション20は第5の20MHzを感知し、動作帯域幅は第1の二次80MHzである。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントである。周波数セグメントのサイズまたは範囲は、APがPPDUを送信するときに選択された周波数セグメントによって決定され得る。例えば、伝送APによって送信されるPPDUの帯域幅は320MHzであり、一次80MHz、第1の二次80MHz、第2の二次80MHz、第3の二次80MHzの4つの周波数セグメントがある。この場合、ステーション1からステーション5がパークする周波数セグメントが一次80MHz、ステーション6からステーション10がパークする周波数セグメントが一次80MHz、ステーション11からステーション20がパークする周波数セグメントが第1の二次80MHzである。別の例では、送信端によって送信されるPPDUの帯域幅は320MHzであり、一次160MHz、第2の二次80MHz、および第3の二次80MHzの3つの周波数セグメントがある。この場合、ステーション1からステーション5がパークする周波数セグメントが一次160MHz、ステーション6からステーション10がパークする周波数セグメントが一次160MHz、およびステーション11からステーション20がパークする周波数セグメントが一次160MHzである。周波数セグメントは、周波数領域におけるPPDU帯域幅分割法であることを理解することができる。1つまたは複数の隣接する周波数セグメントは、PPDU帯域幅全体を形成する。もちろん、周波数セグメントまたは帯域幅は、パンクチャされた20MHzを含み得る。
【0042】
APによって決定される周波数セグメントは、異なるサイズまたは同じサイズの複数の周波数セグメントを含み得るか、またはこれは限定されない。もちろん、簡略化された方法では、規格は、周波数セグメント粒度、または最小周波数セグメントを指定し得る。デフォルトでは、PPDU帯域幅の周波数セグメントモードでは、PPDU帯域幅が最小周波数セグメントに分割され、最小周波数セグメントのサイズは、例えば、80MHzである。周波数セグメントを決定するとき、APは、各関連するステーションによって感知されたチャネルに関する情報を考慮してよく、さらにステーションの動作帯域幅に関する情報を考慮してよく、決定された周波数セグメントがサービス要件を可能な限り満たすようにしてよいことが理解され得る。それに応じて、ステーションは、サービス要件に基づいて可能な限り、ステーションによって感知されたチャネルを柔軟に調整し、ステーションの動作帯域幅を柔軟に調整して、エネルギーを節約し、または伝送効率を改善し得る。
【0043】
一例では、ステーションによって感知されるチャネルを取得/更新する方法が提供される。
【0044】
具体的には、APは、管理フレームまたは別のフレーム内で推奨される、感知されるべきチャネルセットを送信してよく、ステーションは、受信された感知されたチャネルセットに基づいて選択された感知されるべきチャネルをフィードバックする。感知されるべきチャネルセットは、例えばビーコンフレームなど、APが送信する管理フレームにおいて搬送される。PPDUを送信するとき、APは少なくともステーションによって選択された感知されるべきチャネルに関する情報を送信する必要がある。したがって、感知されるべきチャネルはパンクチャできない。もちろん、ネゴシエーション方式を使用してもよい。例えば、ステーションは、選択された感知されるべきチャネルを搬送する要求フレームを送信し、APは応答フレームを返信し、ここで応答フレームはステータスを有し、ステータスは拒否、受信などを含む。ステータスが拒否された場合、1つまたは複数の推奨する感知されるべきチャネルがさらに搬送され得る。別の例では、ステーションの動作帯域幅の表示を送信することを含む、ステーションの動作帯域幅を通知/更新する方法が提供される。具体的には、ステーションの可能な動作帯域幅は、20MHz、80MHz、160MHz、240MHz、および320MHzのうちの1つまたは複数を含む。ステーションの動作帯域幅は、ビットマップまたはインデックスによって示され得る。詳細は下記のとおりである。
【0045】
方式1:ビットマップは固定サイズであり、ビットマップの各ビットは1つの20MHzに対応する。例えば、ビットの数量は、最大帯域幅に含まれる20MHzの数量に対応し、BSSの最大帯域幅は320MHzである。この場合、ビットマップサイズは16ビットである。ビットマップの各ビットは、20MHzが動作帯域幅の範囲内にあるかどうかを示す。例えば、第1の値(例えば、1)は、対応する20MHzが動作帯域幅の範囲内であることを示し、第2の値(例えば、0)は、対応する20MHzが動作帯域幅の範囲外であることを示す。例えば、ビットマップ1111 0000 0000 0000は、ステーションの動作帯域幅が第1の80MHzであることを示す。別の例では、ビットマップ1000 0000 0000 0000は、動作帯域幅が第1の20MHzであることを示す。さらに、ビットマップのサイズはBSS帯域幅によって変化することもある。例えば、BSS帯域幅が80MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は4である。別の例では、BSS帯域幅が160MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は8である。
【0046】
方式2:ビットマップは固定サイズであり、ビットマップの各ビットは1つの20MHzに対応する。例えば、EHT PPDUによってサポートされる最大帯域幅は320MHzである。この場合、ビットマップの長さは4ビットである。ビットマップの各ビットは、80MHzが動作帯域幅の範囲内にあるかどうかを示す。例えば、第1の値(例えば、1)は、対応する80MHzが動作帯域幅の範囲内であることを示し、第2の値(例えば、0)は、対応する80MHzが動作帯域幅の範囲外であることを示す。例えば、ビットマップ1000は、ステーションの動作帯域幅が第1の80MHzであることを示す。別の例では、ビットマップ1100は、ステーションの動作帯域幅が第1の160MHzであることを示す。別の例では、特別なビットマップ0000は、ステーションの動作帯域幅が感知された20MHzであることを示す。さらに、ビットマップのサイズはBSS帯域幅によって変化することもある。例えば、BSS帯域幅が80MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は4である。別の例では、BSS帯域幅が160MHzである場合、ビットマップ内のビットの数量は2である。
【0047】
方式3:ステーションの動作帯域幅はインデックスで示されている。
【0048】
表2を参照されたい。ステーションの動作帯域幅は、3または4ビットで示され得る。ステーションの動作帯域幅は、
20MHz、一次80MHz、第1の二次80MHz、第2の二次80MHz、第3の二次80MHz、一次160MHz、二次160MHz、一次240MHz、二次240MHz、320MHz等のうちの1つまたは複数を含む。3ビットまたは4ビットの8から16の値のそれぞれのうちのいくつかまたは全ては、動作帯域幅のうちの1つまたは複数を示し、他の値は未使用であってもよい。
【0049】
【表3】
【0050】
STAによって感知される20MHzチャネルは、BSS帯域幅内の任意のチャネル上に位置してもよく、それによりAPは、アップリンクスケジューリングのためのトリガフレームを送信する伝送効率を改善することができる。すなわち、各周波数セグメント上で伝送されるトリガフレームにおいて搬送されるコンテンツが異なっていてもよい。さらに、異なる動作帯域幅を有するSTAは、異なる周波数セグメントに分散される。例えば、動作帯域幅が80MHzのステーションは、帯域幅全体の周波数リソース内のアップリンク伝送リソースを異なるSTAにより均等に割り当てることができる。このようにして、動作帯域幅が80MHzの全てのSTAが一次80MHzにパークされるわけではなく、そうでなければ一次80MHzの周波数リソースが不十分であり、他の80MHzの周波数リソースが無駄になる。
【0051】
一般に、アップリンク伝送では、全てのSTAは、P20上にパークして、アップリンク伝送のためのスケジューリング情報(例えば、トリガフレーム)を感知し、受信する。送信端によるデータ送信のルールは、P20が伝送可能な場合、送信端はさらに別のチャネルが伝送可能かどうかを分析する、というものである。例えば、トリガフレームが通常、非HTフォーマットを使用する場合、トリガフレームの物理層プリアンブルは、各20MHzで同じコンテンツを伝送する必要があり、トリガフレームも、各20MHzで同じコンテンツを伝送する必要がある。この実施形態では、ステーションは、チャネル条件、省電力、または他の要因に基づいて、感知されるチャネルおよび/または動作帯域幅を変更し、変更をAPに通知し得る。ステーションがスケジューリング情報を感知して受信するためにP20上にのみパークする解決策と比較して、前述のフレキシブルチャネルセンシングソリューション、またはパーキングソリューションと呼ばれるソリューションは、異なるトリガフレームを異なる周波数セグメント(例えば、80MHz)上で送信することを可能にする。すなわち、トリガフレームのオーバーヘッドが低減されるように、トリガフレームのコンテンツ全体は異なる80MHzに分散される。
【0052】
アップリンクスケジューリングに加えて、前述の柔軟なパーキング方法をダウンリンク伝送に適用することができる。ダウンリンク伝送解決策は、本出願では詳細に説明しない。
実施形態2
【0053】
図4を参照されたい。トリガフレームの送受信方法を提供する。この方法は、周波数セグメントに基づいているか、または周波数セグメント上のアップリンクスケジューリングの方法と呼ばれる。
【0054】
101:APはPPDUを生成する。PPDUは、1つまたは複数のトリガフレームを含む。各トリガフレームは、1つの周波数セグメントに対応し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする少なくとも1つまたは複数のステーションをスケジュールするために使用され、それにより、ステーションは、アップリンクPPDUを送信する。すなわち、各トリガフレームは、少なくともトリガフレームが位置する周波数セグメント上の1つまたは複数のステーションによって使用され、アップリンクPPDUを伝送する(トリガフレームが位置する周波数セグメント上の1つまたは複数のステーションは、ステーションによって感知されるチャネルが、トリガフレームが位置する周波数セグメント上にあると理解されてもよい)。ステーションがパークする周波数セグメントは、ステーションが感知する20MHzのチャネルが位置する周波数セグメントである。周波数セグメントのサイズまたは範囲は、APがPPDUを送信するときに選択された周波数セグメントによって決定され得る。APは、送信されるPPDUに含まれる1つまたは複数の周波数セグメントおよび周波数セグメントのサイズを、1つまたは複数のスケジュールされるステーションの感知されるチャネルなどの要因に基づいて決定する。代替的に、APはまた、送信されるPPDUに含まれる1つまたは複数の周波数セグメントおよび周波数セグメントのサイズを、1つまたは複数のスケジュールされるステーションの動作帯域幅などの要因に基づいて決定し得る。実施形態1を参照されたい。詳細については、ここでは再度説明しない。
【0055】
具体的には、APは、各周波数セグメント上にパークするステーションに関する情報を取得し、ステーションの周波数ドメインリソースおよび取得されたアップリンクサービス要件を参照して、1つまたは複数のトリガフレームを生成する。トリガフレームは、スケジュールされるステーションに関する情報と、ステーションに割り当てられた周波数ドメインリソースとを含む。
【0056】
102:APは、PPDU内の1つまたは複数のトリガフレームを送信し、各トリガフレームは、対応する周波数セグメント内で搬送される。具体的な方式は、トリガフレームが対応する周波数セグメントの各20MHzで伝送される、というものである。別の方式では、トリガフレームは、対応する周波数セグメント全体、または周波数セグメント上のリソースユニット、例えば最大のリソースユニット上で伝送される。
【0057】
103:ステーションは、受信したトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信する。一般に、アップリンクPPDUは、アップリンクマルチユーザPPDUであってもよい。もちろん、特別なシナリオでは、上記の方法を使用して、アップリンク伝送のために1つのステーションのみをスケジュールし得る。
【0058】
ステップ103におけるアップリンクマルチユーザPPDUを送信するための方法は、MU-MIMO技術および/またはOFMDA技術を採用してもよい。アップリンクマルチユーザPPDUは、トリガベースPPDU(trigger based PPDU、TB PPDU)と簡潔に呼ばれる。
【0059】
ステップ101~103の実施態様では、異なるトリガフレームは、異なるコンテンツを有し得る。このようにして、全てのトリガフレームのコンテンツは、異なる周波数セグメントに分散され得、トリガフレームを送信するためのリソースを節約する。さらに、好ましい実施態様では、トリガフレームは、対応する周波数セグメント上にパークする1つまたは複数のステーションのみのスケジューリング情報をスケジュールし得る。言い換えると、スケジューリング情報は、別の周波数セグメント上にパークする任意のステーションのスケジューリング情報を除外する。このようにして、全てのトリガフレームのコンテンツを最大限に分散し、トリガフレームを送信するためのリソースを最大限に節約することができる。
【0060】
ステップ101で生成されたトリガフレームは、OFDMA形式のPPDU(これは、EHT MU PPDUまたは別の名称として称されることがある)、または非HT PPDU(すなわち、レガシープリアンブルのみを含むプリアンブルを有するPPDU)で搬送されてもよく、または11n、11ac、11ax、または11beなどの規格に準拠するシングルユーザPPDUで搬送されてもよい。あるいは、トリガフレームは、別のMACフレーム、例えば、データフレームまたは制御フレームと一緒に伝送されてもよい。
【0061】
図5に、トリガフレームの構造の例を示す。トリガフレームは、フレーム制御フィールド、期間フィールド、受信アドレスフィールド、伝送アドレスフィールド、共通情報フィールド、複数のユーザ情報フィールド、ビットパディングフィールド、またはフレームチェックシーケンスフィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含み得る(図5に示されるフィールドの位置に限定されない)。
【0062】
共通情報フィールドは、アップリンクマルチユーザ伝送の共通パラメータを示す。ユーザ情報フィールドは、単一のステーションがアップリンクPPDUを伝送するためのパラメータ、例えば、リソースアロケーションフィールドによって示されるリソースユニットを含むパラメータを示す。例えば、共通情報フィールドは、トリガタイプフィールド(Trigger Type)、アップリンク長フィールド(UL Length)、さらなるトリガフレームフィールド(More TF)、キャリア感知要求フィールド(CS Required)、アップリンク帯域幅フィールド(UL BW)、GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールド、プレFECパディング係数フィールド、PE曖昧性フィールド、およびAP TX電力(AP TX Power)フィールドのうちの1つまたは任意の組み合わせを含む(図5に示されるフィールドの場所に限定されない)。
【0063】
アップリンク長フィールド(UL Length)は、トリガフレームによってスケジュールされたアップリンクTB PPDUのレガシープリアンブルにおけるL-SIGフィールドの長さを示す。
【0064】
さらなるトリガフレームフィールド(More TF)は、送信されるトリガフレームがまだあるかどうかを示す。
【0065】
GI(ガードインターバル、guard interval)およびEHT-LTFタイプフィールドは、GIの長さおよびEHT-LTFのタイプを示す。
【0066】
プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドは、ポストFECパディング長およびPEフィールド長を含むEHT PPDUの物理層パディング長を共同で示す(FEC:Forward Error Correction、前方誤り訂正、PE:packet extension、パケット拡張)。
【0067】
TX電力フィールドは、ステーションのdBm単位でTX電力を示す。電力の値は、一般に20MHzに正規化されている。
【0068】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、トリガタイプに依存する共通情報フィールドをさらに含み得る。例えば、基本的なトリガタイプでは、トリガタイプに依存する共通情報フィールドは、MPDU間隔係数、TID(traffic identifier)アグリゲーションリミット、および好ましいAC(access category)などのフィールドを含む。
【0069】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、アップリンク時空間ブロック符号化またはアップリンク空間多重化などの情報をさらに含み得る。
【0070】
好ましくは、トリガフレームを搬送するPPDUの帯域幅内の異なるトリガフレームは、PPDU帯域幅のパンクチャ情報フィールドをさらに搬送してもよい。例えば、パンクチャされたビットマップは、どの20MHzが帯域幅においてパンクチャされているかを示す。パンクチャされたとは、物理層プリアンブルおよびデータフィールド(MACフレームを含む)などのコンテンツが、PPDUの対応する20MHzで伝送されないことを意味する。パンクチャされたビットマップは、固定数量のビットを有し得る。例えば、ビットの数量は、PPDUの最大帯域幅に含まれる20MHzの数量と同じである。例えば、320MHzは16個の20MHzを含む。パンクチャされたビットマップのビットの数量は、PPDUの帯域幅によって変化する。例えば、PPDUの帯域幅が80MHzである場合、パンクチャされたビットマップのビットの数量は4であり、PPDU帯域幅が160MHzである場合、パンクチャされたビットマップのビットの数量は8である。ステーションがトリガフレームを受信した後、アップリンクPPDUを送信するとき、ステーションは、対応して、PPDUの帯域幅のパンクチャ情報フィールドに基づいて、ステーションに対応する周波数セグメント上の物理層プリアンブルにおいてU-SIGを伝送し得る。U-SIGは、周波数セグメント上の情報をパンクチャすることを含む。
【0071】
別の方法では、パンクチャ情報フィールドは、可能なパンクチャパターンをさらに示し得る。表3のインデックス値は、パンクチャパターンを示す。可能なパンクチャパターンを次の表に示す。
【0072】
【表4-1】
【0073】
【表4-2】
【0074】
パンクチャ帯域幅パターンフィールドは、限定されたパンクチャパターンのみを示すため、表3に含まれるパターンは、6ビットのみを使用することによって示すことができる。その後、より多くのパンクチャパターンが含まれる場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドの長さは、代替的に、7ビット、8ビット、9ビットなどであり得る。さらに、任意選択で、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示される複数のパンクチャパターンは、帯域幅とともに変化し、帯域幅は、トリガフレーム内の帯域幅フィールドによって示される。具体的には、帯域幅が20MHzまたは40MHzの場合、パンクチャパターンはない。この場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドは、0ビットであってもよい。帯域幅が80MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、1から4のパターンを含み、2ビットが必要となる。帯域幅が160MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドが示すパターンは、5から16のパターンを含み、4ビットが必要である。帯域幅が240MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、17から25のパターンを含み、4ビットが必要である。帯域幅が320MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンは、26から37のパターンを含み、4ビットが必要である。好ましい方法では、パンクチャ帯域幅パターンフィールドによって示されるパターンが帯域幅とともに変化するが、長さは不変である。前述の例では、パンクチャ帯域幅パターンフィールドの長さは、前述の全ての帯域幅によって必要とされるビットの最大数量、すなわち4ビットである。例えば、帯域幅が80MHzの場合、パンクチャ帯域幅パターンフィールドが示すパターンは、1から4のパターンを含み、4ビットのパンクチャ帯域パターンフィールドの値0から3は、それぞれ1から~4のパターンを示し、他の値は未使用である。
【0075】
別の方法では、パンクチャ情報フィールドは、PPDUの帯域幅内のパンクチャ情報の一部をさらに搬送し得る。帯域幅のサイズに基づいて、ビットマップは、80MHzの粒度で帯域幅を示すために、2ビット、3ビット、または4ビット(または固定4ビット)を含み得る。第1の値(1)は80MHzに対応するパンクチャ情報が含まれることを示し、第2の値(0)は80MHzに対応するパンクチャ情報が含まれないことを示す。各80MHz周波数セグメントのパンクチャ情報表示方法は、実施形態3のU-SIGフィールドのパンクチャ情報表示方法と同様である。詳細はここで再度説明しない。パンクチャ情報フィールドで搬送されるパンクチャ情報の部分は、トリガフレームによってスケジュールされるステーションによって送信されるアップリンク物理層プリアンブルによって占有される周波数帯域幅のパンクチャ情報を含む必要がある。
【0076】
任意選択で、トリガフレームの共通フィールドは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに搬送し得る。
【0077】
一例では、トリガフレームは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドを除外する。ステーションは、感知されたチャネルが位置するデフォルトの周波数セグメント(例えば、規格で指定された最小周波数セグメントまたは規格で指定された周波数セグメント粒度(例えば、80MHz))のみに基づいてトリガフレームを受信する。好ましくは、トリガフレームは、トリガフレームが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに含み得る。ステーションは、指示された周波数セグメントに基づいてトリガフレームを受信してもよく、例えば、ステーションは、堅牢性を改善するために周波数セグメント上のトリガフレームを組み合わせてもよい。この場合、アップリンクマルチユーザPPDU全体のULの帯域幅に関する前述の表示は省略され得る。もちろん、トリガフレームは、ULの帯域幅と、トリガフレームでスケジュールされるステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドとをさらに含んでもよい。
【0078】
好ましくは、トリガフレームのステーション情報フィールドは、トリガフレームでスケジュールされるステーションのアップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅を示す情報/フィールドをさらに搬送し得る。もちろん、アップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅は、アップリンクPPDUを送信するステーションの動作帯域幅内にある必要がある。あるいは、アップリンクPPDUの共通物理層のプリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅に関する情報が搬送されない場合がある。
【0079】
周波数セグメントの帯域幅は、80MHz、160MHz、320MHz等であってもよい。任意選択で、周波数セグメントの帯域幅は、240MHzをさらに含む。本発明のこの実施形態では、80MHzの周波数セグメントを例として使用する。例えば、異なる80MHzで伝送されるアップリンク共通物理層のプリアンブルのトリガフレーム/確認フレーム/U-SIGフィールドは、異なるコンテンツを有し、80MHzの各20MHzで伝送されるアップリンク共通物理層のプリアンブルのトリガフレーム/確認フレーム/U-SIGフィールドは、同じコンテンツを有することについて言及される。同じPPDU内に異なるサイズのさらなる周波数セグメントが存在し得る。例えば、320MHzのPPDUは、1つの160MHzセグメントと2つの80MHzセグメントとを含む。
【0080】
図6は、ユーザ情報フィールドの構造の簡単な概略図である。ユーザ情報フィールドは、以下のフィールド、すなわち、関連識別子フィールド、リソースユニット割り当てフィールド、アップリンク符号化タイプフィールド、アップリンク変調および符号化スキームフィールド、アップリンクデュアルキャリア変調フィールド、空間ストリーム割り当てまたはランダムアクセスユニットリソース情報フィールド、アップリンク受信信号強度表示フィールド、および未使用フィールド、ならびに複数のトリガタイプに依存するユーザ情報フィールドのうちの1つまたは複数のうちの、1つまたは任意の組み合わせを含み得る(図6に示されるフィールドの場所に限定されない)。
【0081】
具体的には、非HTPPDUを例として用いる。トリガフレームを搬送するPPDUの帯域幅が周波数セグメント粒度(例えば、80MHz)よりも大きい場合、PPDUの物理層プリアンブル(レガシープリアンブルのみを含む)は、通常20MHzの単位でPPDU帯域幅で伝送され、PPDU帯域幅の各20MHzで搬送される物理層プリアンブルの内容は同じである。ただし、トリガフレームは周波数セグメント粒度の単位で伝送される。言い換えれば、異なる周波数セグメントで搬送されるトリガフレームは相互に独立しており、周波数ドメインにおいて別々に伝送される。言い換えると、異なる周波数セグメント上で伝送されるトリガフレームのコンテンツは異なる場合があるが、複数の80MHzで伝送されるトリガフレームのコンテンツは同じであってもよい。1つの周波数セグメントは、1つまたは複数の周波数セグメント粒度を含み得る。
【0082】
PPDUの帯域幅の少なくとも一部は、ステーションの動作帯域幅範囲内に収まる。例えば、PPDU帯域幅は、ステーションによって感知される20MHzを含む。図5または図6を参照されたい。特定の例では、トリガフレームは、非HT形式で送信される。非HTフォーマットは、PPDUの物理層プリアンブルにレガシープリアンブルのみを含むことを意味する。レガシープリアンブルは、PPDUの帯域幅で各20MHzで伝送され、全ての20MHzの物理層プリアンブルの内容は同じである。異なる80MHzで伝送されるトリガフレームの内容は異なるが、1つの80MHz内の各20MHzで伝送されるトリガフレームの内容は同じである。
【0083】
例えば、一次80MHz内の20MHzごとに送信されるトリガフレームで搬送されるステーションフィールドは、ステーション1およびステーション6のステーション情報フィールドであり、ステーション11からステーション14のステーション情報フィールドは、二次80MHz内の20MHzごとに送信されるトリガフレームで搬送される。このように、20MHzごとに伝送されるトリガフレームは、トリガフレームが位置するPPDUの160MHzの伝送帯域幅でスケジュールされる全てのステーションの情報フィールド、すなわちステーション1、ステーション6、およびステーション11からステーション14のステーション情報フィールドを搬送する必要はない。これにより、オーバーヘッドを低減することができる。
【0084】
異なる80MHzのトリガフレームは、異なるステーション情報フィールドを有することに留意されたい。しかしながら、帯域幅内の異なるセグメント内の異なるトリガフレームは、複数の80MHzセグメント内の異なるアップリンクマルチユーザPPDUの代わりに、1つのアップリンクマルチユーザPPDU全体をトリガする必要がある。したがって、アップリンクマルチユーザPPDU全体を送信するのに役立つように、異なるセグメント内の異なるトリガフレームを整列させる必要がある。具体的には、複数のスケジュールされたステーションによって別々に送信されるアップリンクPPDUによって形成されるアップリンクマルチユーザPPDU全体について、アップリンクPPDUの送信時間は、開始時間および終了時間を含んで整列される必要がある。異なるセグメント上の異なるトリガフレームは、整列される必要があり、アップリンクPPDUの開始時間が整列されるように、トリガフレームが受信された後、特定の間隔(固定値、例えば、SIFS)でアップリンクPPDUが送信される。
【0085】
特定の例では、異なる80MHz(本明細書では、80MHzの周波数セグメントが例として使用される)のトリガフレーム内で搬送されるステーション情報フィールドは、異なる場合がある。その結果、異なる80MHzで伝送されるトリガフレームの情報部分(パディング部を除く)の長さが異なる場合がある。しかしながら、本実施形態では、各80MHzの周波数セグメントで伝送されるトリガフレームの長さは同じであることが推奨される。具体的には、各80MHzの周波数セグメントで伝送されるトリガフレームは、パディング(padding)方法によって整列されてもよい。
【0086】
パディングによってトリガフレームを整列させる以下の方法が提供される。
【0087】
方法1:トリガフレーム内の任意の箇所に、短い情報部分(スケジューリング情報を示す部分)を有するダミー(dummy)ステーション情報フィールドを含め、または設定し、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さになるようにする。具体的には、ダミーステーション情報フィールドの長さは、規格で指定されているステーション情報フィールドの長さと同じであるが、受信端によってダミーステーション情報フィールドがステーション情報フィールドとして誤読されるのを防ぐために特別な設定が用いられる。例えば、ダミーステーション情報フィールドのAIDフィールドの値は特別な値であり、またはダミーステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドの値は特別な値であり、例えば、2047である。ダミーステーション情報フィールドにおける前述の特別な値以外の値は、任意の情報であってもよく、または全て0または全て1のビットとして簡略化されてもよい。このアライメント方式では、ダミーステーション情報フィールドは、実際のステーション情報フィールドの間に位置してもよく、アライメントの柔軟性を向上させることができる。
【0088】
方法2:第1のダミーステーション情報フィールドは、短い情報部分を有するトリガフレームの尾部に追加される。すべて0、すべて1、または他のパディング情報は、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さを有するように、第1のダミーステーション情報フィールドに続く場所にパディングされる。
【0089】
方法3:特別なAID識別子、例えば、2047は、短い情報部分(最後にスケジュールされたステーションの情報フィールドの直後)を有するトリガフレームの尾部に付加される。すべて0、すべて1、または他のパディング情報は、各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さを有するように、第1のダミーステーション情報フィールドに続く場所にパディングされる。
【0090】
方法4:各80MHz周波数セグメントで伝送されるトリガフレームが同じ長さになるように、短い情報部分を有するトリガフレームにMPDUデリミタが含まれる。
【0091】
特定の例では、GIおよびEHT-LTFタイプフィールド、PE関連パラメータ(プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドを含む)、EHT-LTFシンボルフィールドの数量、またはPPDUの帯域幅内の異なるトリガフレームの共通フィールドで搬送されるアップリンク長フィールドなどのパラメータフィールドは、同じ値を有する必要がある。このようにして、周波数セグメントで伝送されるアップリンクOFDMA PPDUは、終了時間およびEHT-LTFフィールドを含んで整列される。
【0092】
80MHzの周波数セグメントを例に用いる。異なる周波数セグメントのトリガフレームに含まれるアップリンクPPDU長さフィールドは、同じ値を有するため、ステーションによるアップリンクPPDUの伝送時間は同じである。さらに、異なるセグメントで伝送されるトリガフレームが整列されるため、アップリンクPPDUの伝送開始時間は同じである。したがって、アップリンクPPDUの伝送終了時間は整列される。異なるトリガフレームに含まれるアップリンクEHT-LTFシンボルフィールドの数量は、同じ値を有するため、全てのステーションのアップリンクPPDUのEHT-LTFのOFDMシンボルの数量は同じである。異なるトリガフレームに含まれるGIおよびEHT-LTFタイプフィールドは、同じ値を有するため、ステーションによって伝送されるアップリンクPPDUのEHT-LTFの単一のOFDMシンボルの長さは同じである(本明細書におけるOFDMシンボルの長さは、GI長を含み、これは以下で同じであり、詳細は再度説明しない)。さらに、ステーションによって伝送されるアップリンクPPDUのデータフィールドに含まれる単一のOFDMシンボルの長さも同じであってよい。プレFECパディング係数フィールドおよびPE曖昧性フィールドは、同じ値を有し、したがって、全てのステーションのアップリンクPPDUの物理層パディング長は同じであってもよい。プロトコルは、GIを含まないOFDMシンボルの長さが12.8μsであり、GIおよびEHT-LTFタイプフィールドが同じ値を有することを指定し、したがって、データフィールド内のOFDMシンボルのGI長は同じであってもよい。上記の解決策によれば、アップリンクPPDUの期間、EHT記号フィールド、および終了時間においてアライメントが行われ、APがアップリンクPPDUの確認フレームを送信する。
【0093】
本明細書におけるアライメントは、開始時間アライメントおよび/または終了時間アライメントを意味する。終了時間アライメントとは、終了時間が同一であるか、または終了時間の差が指定された間隔範囲内であり、指定された間隔範囲がプロトコルまたは他の方法で規定されていることを意味する。開始時間アライメントは、開始時間が同じであるか、または開始時間の差が指定された間隔内であることを意味する。本発明の他の箇所で言及されているアライメントの意味については、再度説明しない。
【0094】
トリガフレームのステーション情報フィールド内のリソース割り当て表示フィールドは、アップリンクフレームを伝送するために、1つまたは複数のリソースユニットをステーションに割り当て得る。802.11axプロトコルは、80MHz帯域幅、40MHz帯域幅、および20MHz帯域幅のリソースユニットインデックスをリストにする。リソースユニットのインデックスは、7ビットのテーブルを形成する。各リソースユニットインデックスは、26階調リソースユニット、52階調リソースユニット、106階調リソースユニット、242階調リソースユニット(20MHz帯域幅の最大リソースユニット)、484階調リソースユニット(40MHz帯域幅の最大リソースユニット)、および996階調リソースユニット(80MHz帯域幅の最大リソースユニット)を含む1つのリソースユニットに対応する。80MHz帯域幅の追加の1ビットおよび7ビットのリソースユニットインデックスが追加され、160MHz帯域幅のリソースユニットを示す。追加の1ビットは、リソースユニットが一次80MHzのリソースユニットであるか、二次80MHzのリソースユニットであるかを示す。80MHz単位の7ビットリソースユニット割り当ての表については、802.11axプロトコルを参照されたい。以下の表4に示すように、RUシーケンス番号0から36は80MHz帯域幅の26階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号37から52は80MHz帯域幅の52階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号53から60は80MHz帯域幅の106階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号61から64は80MHz帯域幅の242階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号65から66は80MHz帯域幅の484階調リソースユニットのインデックス、RUシーケンス番号67は80MHz帯域幅の996階調リソースユニットのインデックスである。26階調リソースユニットRU1からRU37の説明、52階調リソースユニットRU1からRU16の説明、106階調リソースユニットRU1からRU8の説明、242階調リソースユニットRU1からRU4の説明、484階調リソースユニットRU1からRU2の説明、および996階調リソースユニットR1の説明は、802.1axプロトコルに記録される。詳細については、ここでは再度説明しない。
【0095】
【表5-1】
【0096】
【表5-2】
【0097】
【表5-3】
【0098】
表4を参照されたい。320MHzの帯域幅をサポートするために、この実装は新しいリソースユニットを含む。すなわち、2*996階調のリソースユニット、3*996階調のリソースユニット、4*996階調のリソースユニットである。3つのリソースユニットのインデックスは、80MHzの7ビットリソース割り当てテーブル(シングル割り当てテーブルと呼ばれる)に追加されてもよい。
【0099】
別の例では、単一のステーションへの複数のリソースユニットの割り当てをサポートし、シグナリングオーバーヘッドを削減するために、以下のいくつかのリソースユニットインデックスが指定される。図7aを参照されたい。52+26リソースユニットおよび106+26リソースユニットを含む、複数の小さいサイズのリソースユニットの16種類の割り当てがある。具体的な位置については、図7a上部の灰色のブロックを参照されたい。484+242のリソースユニット、996+484のリソースユニット、および2X996+484のリソースユニット、3X996+484のリソースユニット、および3X996のリソースユニットを含む、複数の大きなサイズのリソースユニットの33種類の割り当てがある。具体的な位置については、図7aの下部の灰色のブロックを参照されたい。複数のリソースユニットの割り当ては全部で49種類ある。もちろん、複数のリソースユニットの49種類の割り当てのサブセットが存在してもよく、例えば、2X996+484のリソースユニットまたは3X996+484のリソースユニットが除外されたり、複数のリソースユニットの別の割り当ての組み合わせが導入されたりする。
【0100】
具体的には、図7aおよび図7bに示す複数のリソースユニットの組み合わせ(複数のリソースユニットの割り当てテーブルと呼ばれる)を、それぞれ2つの異なる7ビットテーブルインデックスに基づいて示してもよい。一例では、1ビットは、ステーションに割り当てられたリソースユニットが単一のリソースユニットであるかまたは複数のリソースユニットであるか、すなわち、単一のリソースユニットの割り当てテーブルインデックスが使用されるか、複数のリソースユニットの割り当てテーブルインデックスが使用されるかを示す。もちろん、1つのリソースユニットの割り当てテーブルと複数のリソースユニットの割り当てテーブルの内容を含むために、同じテーブルを使用してもよい。テーブルに必要なビット長は、示されるリソースユニットのエントリの数量に依存する。
【0101】
別の例では、2ビットが320MHzにおける特定の80MHzを示し、シーケンス番号は、より低い周波数からより高い周波数であってもよく、またはより高い周波数からより低い周波数であってもよく、テーブル内のインデックスは、80MHzを参照として使用してもよいことが提案される(図7aまたは図7b)。すなわち、80MHz領域内の様々なリソースユニットのインデックスが含まれる。
【0102】
トリガフレームのステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドに基づいてステーションに割り当てられた1つまたは複数のリソースユニットは、ステーションの動作帯域幅の範囲内に収まる必要がある。
実施形態3
【0103】
図8は、アップリンクマルチユーザPPDUのフレーム構造である。周波数セグメントに基づいてアップリンクPPDUを送信する方法を提供する。
【0104】
201:ステーションは、受信したトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信する。アップリンクPPDUのデータ部分は、ステーションに割り当てられたリソースユニット上で送信される。
【0105】
具体的には、ステーションは、感知されたチャネルが位置する周波数セグメント上でのみ、APによって送信されたトリガフレームを受信し得る。トリガフレーム内の1つのステーション情報フィールドが、ステーションのAIDと一致する場合、ステーションは、ステーションのAIDと一致するステーション情報フィールド内のリソースユニット割り当て情報と、トリガフレーム内の共通フィールドとに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUを送信する。例えば、ステーションは、ステーションのアップリンク情報フレーム、例えばデータフレームを、ステーション情報フィールドのリソース割り当て表示フィールドで示されるリソースユニットにおいて、伝送する。具体的には、ステーションによって送信されるアップリンクPPDUは、共通の物理層プリアンブル、ポスト物理層プリアンブル(EHT-STFフィールドおよびEHT-LTFフィールドを含む)、およびデータ部フィールド(MACフレーム、例えば、データフレームを含む)を含む。共通の物理層プリアンブルは、アップリンクPPDUの帯域幅で20MHzの単位で伝送され得、ポスト物理層プリアンブルおよびデータフィールドは、リソースユニット上で伝送される。
【0106】
202:APは、トリガフレーム内で割り当てられたリソースに基づいて、ステーションによって送信されたアップリンクPPDU内のデータ部分を受信する。
【0107】
具体的には、APは、トリガフレームにおいてステーション情報フィールド内のリソース割り当て表示フィールドが示すリソースユニット上でステーションによって送信されたアップリンク情報フレームを受信し、トリガフレームにおいてステーション情報フィールドのMCS(modulation and coding scheme、変調符号化方式)などのパラメータに基づいて、ステーションによって送信されたアップリンク情報フレームを復号する。本出願では、特定のリソースユニットの割り当て方法について詳細に説明しない。
【0108】
ステップ201におけるステーションによるアップリンク共通物理層プリアンブルを伝送するための方法は、以下のいくつかの具体的な例を含む。
【0109】
方法1:ステーションは、スケジュールされたステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメント上の各20MHzチャネル上でのみ、トリガフレーム内で搬送される情報であって、アップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅に関するものである情報に基づいて、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。具体的には、アップリンクマルチユーザPPDUの帯域幅が、ステーションがパークする周波数セグメントよりも大きい場合、共通物理層プリアンブルは、周波数セグメントの外側の20MHzチャネル上で送信されない場合がある。このようにして、干渉を低減することができ、周波数領域多重化の機会を増やすことができ、リソース利用効率を向上させることができる。スケジュールされたステーションのアップリンクPPDUが位置する周波数セグメントは、ステーションの動作帯域幅の範囲内である必要がある。アップリンクPPDUが位置する周波数セグメントは、トリガフレームが位置する周波数セグメントとは異なる場合があることが理解され得る。トリガフレームが位置する周波数セグメントは、ステーションの動作帯域幅よりも大きい場合があるが、ステーションによって感知された20MHzを含む必要がある。ステーションは、ステーションの動作帯域幅の感知された20MHzの周波数セグメントのトリガフレームを受信し、トリガフレームによって示されるアップリンク帯域幅が位置する周波数セグメントの各20MHzチャネルのアップリンク共通物理層プリアンブルを送信する。
【0110】
共通物理層プリアンブルは、従来のプリアンブル(L-STF、L-LTF、およびL-SIG)、繰り返し信号フィールド(RL-SIG)、およびU-SIGフィールドを含んでもよい。
【0111】
一例として、図3に示す通信システムを用いる。図7に示すように、受信したトリガフレーム内の表示に基づいて、対応するリソースユニット上のステーション11によってデータ#1が伝送されるものと仮定する。ステーション11のアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルは、スケジューリングステーションのアップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルが位置する周波数セグメントの帯域幅の情報/フィールドによって示される周波数ドメインであって、トリガフレーム内のステーション情報フィールド、例えば第1の二次80MHz内にある周波数ドメイン上で伝送される。具体的には、二重化伝送(本明細書における二重化伝送は、第1でない20MHz内の別の20MHzを回転係数で別々に乗算することを含み得、詳細は本明細書で説明しない)は、第1の二次80MHz内の各20MHzに対して実行され得る。別の例では、データ#1は、受信したトリガフレームに基づいて対応するリソースユニット上のステーション6によって伝送され、ステーション6の共通物理層プリアンブルは、トリガフレーム内のステーション情報フィールドにある、ステーションをスケジュールするアップリンクPPDUの共通の物理層プリアンブルが位置する周波数セグメント、例えば、160MHzの帯域幅を示す情報/フィールドによって示される周波数ドメイン上で伝送されると仮定される。具体的には、80MHz内の各20MHz上の共通物理層プリアンブルの伝送は、二重化伝送である。異なる80MHzで伝送される共通の物理層プリアンブルのU-SIGは、異なる場合があり、例えば、U-SIGは、異なるパンクチャ情報を搬送する場合がある。パンクチャ情報は、80MHz内の各20MHzがパンクチャされているかどうかを示す。さらに、従来のプリアンブルおよび繰り返し信号フィールドの伝送は、依然として20MHzの二重化伝送である。
【0112】
方式2:図8を参照されたい。ステーションは、トリガフレーム内のステーションに割り当てられたリソースユニットに関する情報に基づいて、割り当てられたリソースユニット(アップリンクPPDUのデータ部分が位置するリソースユニット)が位置する周波数セグメント(例えば、80MHz)上でのみアップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。割り当てられたリソースユニットが1つより多い周波数セグメント(例えば、80MHz)である場合、ステーションは、割り当てられたリソースユニットが位置する(または、リソースユニットが周波数セグメントと重複すると解される)複数の周波数セグメント(例えば、80MHz)上でのみアップリンク共通物理層プリアンブルを送信してもよい。アップリンク共通物理層プリアンブルは、レガシープリアンブル、繰り返し信号フィールド、またはU-SIGフィールドを含む。
【0113】
例えば、周波数セグメントの粒度は80MHzである。リソースユニットが80MHzを超える場合、送信されたアップリンク物理層プリアンブルは、対応する複数の80MHzを含む。図3のステーションは、図8に示すアップリンクマルチユーザPPDUの送信方法を説明するための一例である。方法は、ステーション11が、受信したトリガフレームに基づいて対応するリソースユニット上でデータ#1を伝送し、第1の二次80MHz上の共通物理層プリアンブルを送信することを含む。具体的には、第1の二次80MHz内の各20MHz上の二重化伝送(二重化伝送は、回転などの必要なステップを含み得、詳細は本明細書で説明しない)が行われる。別の例では、ステーション6は、受信したトリガフレームに示されたリソースユニット上でデータ#2を伝送し、一次80MHz上で共通物理層プリアンブルを送信する。具体的には、一次80MHz内の20MHzごとに二重化伝送を行う。
【0114】
方式3:ステーションは、割り当てられたリソースユニットが位置する1つまたは複数の20MHz帯域幅でのみ、アップリンク共通物理層プリアンブルを送信し得る。例えば、アップリンク共通物理層プリアンブルは、従来のプリアンブル(L-STF、L-LTF、およびL-SIG)、繰り返し信号フィールド(RL-SIG)、およびU-SIGフィールドを含む。割り当てられたリソースユニットが20MHzを超える場合、送信されたアップリンク物理層プリアンブルは、対応する複数の20MHzを含む。任意選択で、ステーションは、さらに、ステーションによって感知された20MHz上でアップリンク物理層プリアンブルを送信し得る。
【0115】
前述の方法で述べたアップリンク物理層プリアンブルは、20MHzの粒度で伝送されることに留意されたい。
【0116】
ステーションによるアップリンク共通物理層のプリアンブルの伝送は、80MHz以内の各20MHz上の二重化伝送である。
【0117】
アップリンクマルチユーザPPDUでは、異なる80MHzで伝送されるアップリンク共通物理層プリアンブルは、異なる場合がある。具体的には、異なるアップリンクPPDUは、U-SIGフィールド内で異なるパンクチャ情報フィールドを搬送し得る。パンクチャ情報フィールドは、ステーションが位置する周波数セグメントのパンクチャ情報を別のステーションに通知するために、アップリンクPPDUが位置する80MHz内の4つの20MHzチャネルのパンクチャパターンのみを示し得る。例えば、3ビットビットマップまたは4ビットビットマップは、表示のために使用され得る。例えば、1110は、80MHz内のより低い周波数からより高い周波数(またはより高い周波数からより低い周波数)の第4の20MHzがパンクチャされることを示す。これは、各実装において限定されない。別の例では、ステーションによって感知された20MHzをパンクチャすることができないことが指定され得る。この場合、パンクチャビットマップは、80MHz内の他の3つの20MHzがパンクチャされているかどうかを示すだけでよい。この場合、3ビットが必要である。さらに、ステーションが感知した20MHzチャネルがビジーである場合、ステーションはアップリンクPPDUを送信することができない。
【0118】
別の方法は、パンクチャパターンを使用することによって示され得る。図9は、3ビットが必要な80MHzの帯域幅の6つのパンクチャパターンを示す。白いリソースユニットはパンクチャされたリソースユニットであり、灰色のリソースユニットはパンクチャされていないリソースユニットである。
【0119】
単一のステーションに割り当てられたリソースユニットが異なる80MHz上にある場合、または80MHzを超える帯域幅にある場合、複数の80MHz上でステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブルのU-SIGフィールドは、異なる場合がある。アップリンクマルチユーザPPDUにおいて、各ステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブル内にあるレガシープリアンブルフィールドおよび繰り返し信号フィールドRL-SIGは同一であることに留意されたい。
【0120】
共通物理層プリアンブルおよびデータ部分に加えて、ステーションによって送信されるアップリンク物理層プリアンブルは、EHT-STF(extremely high throughput-short training field、極めて高いスループット-ショートトレーニングフィールド)フィールドおよびEHT-LTF(extremely high throughput-long training field、極めて高いスループット-ロングトレーニングフィールド)フィールドをさらに含んでもよい。EHT-LTFフィールドに含まれるOFDMシンボルの数量は、伝送されたストリームの数量に関連する。具体的には、ステーションに割り当てられたリソースユニットのみにEHT-STFフィールド、EHT-LTFフィールド、データフィールドが送信され、トリガフレームを用いてリソースユニットが示されるようにしてもよい。
実施形態4
【0121】
本出願の一実施形態は、APによって確認フレームを送信するための方法を提供する。
【0122】
301:APは、アップリンクマルチユーザPPDUを受信する。
【0123】
302:APは、周波数セグメントに基づいて、アップリンクマルチユーザPPDUの確認情報を生成し、返信する。具体的には、APは異なる周波数セグメント上の異なる確認フレームで返信する。例えば、APは、周波数セグメント上で、周波数セグメント上にパークするステーションのアップリンクPPDUの確認フレームのみを送信し得る。確認フレームは、AckフレームとブロックAckフレームを含む。ブロックAckフレームは、圧縮されたブロックAckフレームおよびマルチSTAブロックAckフレームをさらに含む。図4に示すように、APは、TB PPDU(アップリンクPPDU)を受信した後、マルチSTAブロックAckフレームを送信する。
【0124】
APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、OFDMA形式で(例えば、EHT MU PPDU)、または非HTフォーマットで(プリアンブルにはレガシープリアンブルのみが使用される)、または11n、11ac、11ax、または11beにおけるシングルユーザPPDUで送信され得る。
【0125】
例1:APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、OFDMA形式で送信され得る。OFDMAが、フレーム内のPPDUの帯域幅が80MHzより大きいと判断した場合、各80MHz周波数セグメント上のダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドとEHT-SIGフィールドは異なり、80MHz内の各20MHz上のダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドは同一であり、80MHz内の各20MHz上のダウンリンク物理層プリアンブル内のEHT-SIGフィールドは同一であっても異なってもよい。例えば、802.11axのHE-SIGBの[1 2 1 2]構造が用いられる。さらに、OFDMAは、PPDUの帯域幅の各20MHzのフレーム内のPPDUのレガシープリアンブルフィールドおよび繰り返し信号フィールドRL-SIGの両方で二重化伝送が実行されることを決定する。
【0126】
特定の例では、APは、ステーションによって送信されるアップリンク共通物理層プリアンブルが位置する1つまたは複数の20MHz上のリソースユニット上のステーションに確認フレームを送信し得る。複数の20MHzが存在し得る。20MHzの数量は、アップリンクPPDUの共通物理層プリアンブルがステーションによって送信される20MHzの数量に依存する。さらに、各80MHz周波数セグメント上のダウンリンクOFDMAPPDUのダウンリンク物理層プリアンブル内のU-SIGフィールドが異なる場合があるため、別の特定の例では、APはまた、ステーションによって感知された20MHz上でステーションに、またはアップリンクPPDUのデータフィールドがステーションによって送信された80MHz周波数セグメント内の1つまたは複数のリソースユニットにおいて、確認フレームを送信してもよい。
【0127】
EHT MU PPDUは、確認フレームに対して割り当てられたRUに関する情報を搬送する。図4を参照されたい。
【0128】
より具体的には、各80MHzの周波数セグメント上のステーションによって送信されるサブPPDUは、例えば、終了時間が整列されるように整列される必要がある。
【0129】
例2:APが返信するマルチSTAブロックAckフレームは、非HT形式で送信される。
【0130】
本実施形態では、80MHzの周波数セグメントごとにマルチユーザ確認情報が異なっていてもよく、80MHz内の20MHzごとに伝送されるマルチユーザ確認情報は同じであってもよい。例えば、第1の非HT確認フレーム、例えば、マルチSTAブロックAckフレームは、一次80MHzで伝送され、ステーション1から4の確認情報を搬送する。第2の非HT確認フレーム、例えば、マルチSTAブロックAckフレームは、二次80MHzにおいて伝送され、ステーション5から6の確認情報を搬送する。以前の非HTフォーマットと比較して、本実施形態では、20MHzごとに大きな帯域幅で重複伝送が実行される必要がある。この場合、ダウンリンクマルチユーザ確認フレームのオーバーヘッドはさらに削減される。
【0131】
具体的には、非HT形式で確認フレームを送信することは、以下の2つの方法のいずれかを含む。
【0132】
方法1:APは、ステーションが感知した20MHzチャネルが位置する周波数セグメントチャネル上でステーションに確認フレームを送信する。周波数セグメントは、例えば、80MHz、160MHz、240MHz、または320MHzを含む。
【0133】
方法2:APは、ステーションがアップリンクデータフィールドを伝送する周波数セグメント上で、または80MHz以内の1つまたは複数のチャネル上で、ステーションに確認フレームを送信する。
【0134】
方法3:APは、ステーションがアップリンクデータフィールドを伝送する20MHz以内の1つまたは複数のチャネル上で、ステーションに確認フレームを送信する。
【0135】
図10は、確認フレームの構造の簡単な概略図を示す。APが各20MHzで送信するマルチSTAブロックAckフレームは、1つまたは複数のブロックAck/Ack情報を含む。各ブロックAck/Ack情報は、ステーションに送信されたPPDUの確認情報である。マルチSTAブロックAckフレームは、フレーム制御(Control frame)、期間/識別子(duration/ID)、受信アドレス(Receive Address,RA)、伝送アドレス(Transmit Address, TA)、ブロックAck制御(BA Control)、ブロックAck/Ack情報(Block Acknowledgement/Acknowledgement Information,BA/ACK Info)、およびフレームチェックシーケンス(Frame Check Sequence,FCS)を含む。BA/ACK情報は、関連付けごと識別子またはトラフィック識別子情報(Per association identifier or Traffic Identifier Information,Per AID TID Info)を含む。BA/ACK情報がBAである場合、BA/ACK情報はさらに、ブロックAck開始シーケンス制御(Block Acknowledgement Starting Sequence Control)およびブロックAckビットマップ(Block Acknowledgement bitmap)を含む。ブロックAck開始シーケンス制御内のフラグメントフィールドは、ブロックAckビットマップ長を示し得る。さらに、STAの関連付け識別子AID (association identifier)は、Per AID TID Infoの先頭11ビットに設定され、APが確認フレームを送信する必要がある特定のステーションを示す。第12ビットはブロックAck/Ack表示(BA/ACK Indication)であり、第13ビットから第16ビットは次の図に示すように、トラフィック識別子TID(traffic identifier)である。
【0136】
異なる周波数セグメント(例えば、80MHz)でAPによって送信された非HTマルチSTA確認フレームは、異なるステーション確認情報を搬送する。言い換えると、異なる周波数セグメント上の確認フレームは、異なる長さを有し得る。実装1を参照されたい。異なる周波数セグメント上の確認フレームは、周波数セグメント上にパークするステーションの確認情報のみを搬送し得る。
【0137】
具体的には、周波数セグメントの各20MHzで伝送される非HTマルチSTA確認フレームは、通常は整列する必要がない。
【0138】
APは、パディング方法を使用することによって、各20MHzで伝送される非HTマルチSTA確認フレームを整列させ得る。具体的には、以下の方法のうちの1つが含まれてよい。
【0139】
方法1:非HTマルチSTA確認フレームは、アライメントのために非HTマルチSTA確認フレームをパディングするために使用されるダミーブロックAck/Ack情報フィールドを含む。ダミーブロックAck/Ack情報フィールドの長さは、規格で指定されているブロックAck/Ack情報フィールドの長さと同じであるが、ダミーブロックAck/Ack情報フィールドのAIDフィールドは、例えば2046のように特別な値に設定されている。
【0140】
方法2。非HT Multi-STA確認フレームは、より長いブロックAck/Ack情報フィールドを提供する。例えば、より長いブロックAckビットマップの長さは、ブロックAck開始シーケンス制御フィールドのフラグメントフィールドを使用して示される。
【0141】
方法3:非HTマルチSTA確認フレームは、ステーションの繰り返されるブロックAck/Ack情報の1つまたは複数を含む。最後のステーションのブロックAck/Ack情報が1回以上繰り返され、非HTマルチSTA確認フレームが整列される。
【0142】
実施形態1から実施形態4の1つまたは複数の実施形態における周波数セグメントは、特別な場合、すなわち、各周波数セグメントが1つのサイズ、例えば80MHzに固定されている場合にさらに簡略化されてもよい。このようにして、周波数セグメントに関する情報の表示を減少させることができる。実施形態1から実施形態4に記載のアップリンクマルチユーザPPDUは、1つまたは複数のステーションから送信されたアップリンクPPDUを含む。1つまたは複数のステーションは、APによって送信されたトリガフレームによって示される対応するリソースユニット上のポスト物理層プリアンブルおよびデータフィールドを送信する。ステーションによって送信されるアップリンクPPDUは、アップリンクマルチユーザPPDUのサブPPDUとして理解され得る。前述の実装は、技術における競合なしにランダムに組み合わせることができることも理解され得る。例えば、実施形態1における方式で周波数セグメントを柔軟に実行した後、実施形態2における方式でトリガフレームを送信し、実施形態3における方式でトリガフレームに基づいてアップリンクPPDUを送信し、次に、実施形態4における方式でアップリンクPPDUの確認フレームをフィードバックする。もちろん、実施態様は、別の解決策で置き換えられてよく、詳細は、本明細書で再び説明しない。
【0143】
当業者は、本出願の実施形態に列挙される様々な例示的な論理ブロック(illustrative logic block)およびステップ(step)が、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの組み合わせを使用することによって実装され得ることをさらに理解し得る。機能がハードウェアまたはソフトウェアを使用して実装されるかどうかは、特定のアプリケーションおよびシステム全体の設計要件に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに説明された機能を実装するために種々の方法を使用し得るが、実装が本出願の実施形態の範囲を超えるとみなすべきではない。
【0144】
本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを格納する。コンピュータ可読記憶媒体がコンピュータによって実行されるとき、前述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0145】
本出願はさらに、コンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品がコンピュータによって実行されるとき、前述の方法の実施形態のいずれか1つの機能が実装される。
【0146】
前述の実施形態の全てまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装され得る。ソフトウェアを使用して実施形態を実装するとき、実施形態の全てまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実施され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされて実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能は、全てまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得るか、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に伝送され得る。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(DSL))または無線(例えば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに伝送され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つもしくは複数の使用可能な媒体を統合するサーバまたはデータセンタなどのデータ記憶デバイスであり得る。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(R)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(solid state disk、SSD))などであり得る。
【0147】
当業者は、本出願における「第1の」および「第2の」などの様々な数字が、説明を容易にするために差別化のために使用されるに過ぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するため、または配列を表すために使用されないことを理解し得る。
【0148】
本出願の表に示されている対応関係は、構成されてもよく、事前定義されてもよい。表中の情報の値は単なる例であり、他の値を構成してよい。これは、本出願では限定されない。情報と各パラメータとの間の対応関係を構成する場合、表に示されている全ての対応関係を構成する必要はない。例えば、本出願の表において、一部の行に示されている対応関係が代替として構成されなくてもよい。別の例として、分岐および結合などの適切な変換および調整は、前述の表に基づいて実行され得る。上記表のタイトルに示されているパラメータの名称は、代替として通信装置が理解できる他の名称であってよく、パラメータの値または表現方式は、通信装置が理解できる他の値または表現方式であってもよい。前述の表の実装中に、配列、キュー、コンテナ、スタック、線形テーブル、ポインタ、リンクリスト、ツリー、グラフ、構造体、クラス、パイル、またはハッシュテーブルなどの別のデータ構造を使用し得る。
【0149】
本出願における「事前定義」は、「定義」、「事前定義」、「格納」、「事前格納」、「事前交渉」、「事前構成」、「固定化」、または「事前焼き込み」として理解され得る。
【0150】
当業者は、本明細書に開示される実施形態を参照して説明される実施例における単位およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの相互作用によって実装することができることを認識し得る。機能がハードウェアによって実行されるかまたはソフトウェアによって実行されるかは、具体的な適用および技術解決策の設計上の制約条件に依存する。当業者は、特定のアプリケーションごとに説明された機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装が本出願の実施形態の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0151】
便利で簡単な説明の目的で、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業プロセスについて、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照することは、当業者によって明確に理解され得、詳細については本明細書では再度説明しない。
【0152】
前述の説明は、本出願の特定の実装に過ぎず、本出願の保護範囲を制限することを意図したものではない。本出願に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に理解されるいかなる変形または置換も、本出願の保護範囲内に含まれるものとする。したがって、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
【外国語明細書】