(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156215
(43)【公開日】2024-11-01
(54)【発明の名称】弾性波デバイスおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
H03H 9/25 20060101AFI20241025BHJP
H03H 3/08 20060101ALI20241025BHJP
【FI】
H03H9/25 C
H03H3/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070518
(22)【出願日】2023-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】518453730
【氏名又は名称】三安ジャパンテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100171077
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】熊 四輩
(72)【発明者】
【氏名】中村 浩
(72)【発明者】
【氏名】塩井 伸一
【テーマコード(参考)】
5J097
【Fターム(参考)】
5J097AA14
5J097AA21
5J097BB02
5J097BB11
5J097BB15
5J097EE08
5J097EE09
5J097FF04
5J097FF05
5J097HA03
5J097HA04
5J097JJ04
5J097JJ06
5J097JJ09
5J097KK10
(57)【要約】
【課題】温度特性が良好で、かつ、よりスプリアスが抑制された弾性波デバイスおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】支持基板と、前記支持基板上に形成された媒質層と、前記媒質層上に形成された圧電基板と、前記圧電基板上に形成された共振器とを備え、前記媒質層は、第1音速領域と、前記媒質層の厚みの2分の1以上を貫通し、前記第1音速領域とは異なる音速の第2音速領域を有する弾性波デバイス。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、
前記支持基板上に形成された媒質層と、
前記媒質層上に形成された圧電基板と、
前記圧電基板上に形成された共振器と
を備え、
前記媒質層は、第1音速領域と、前記媒質層の厚みの2分の1以上を貫通し、前記第1音速領域とは異なる音速の第2音速領域を有する弾性波デバイス。
【請求項2】
前記第2音速領域は、上面視において、複数の領域が形成され、前記第2音速領域の平均面積が前記共振器の面積よりも小さく、かつ、前記共振器が形成された領域内において少なくとも2つ形成されている請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記媒質層を伝搬するバルク波の平均音速は、前記共振器が形成された領域と上面視において重なる領域において、前記共振器が励振する主モードの弾性波の速度よりも速い請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記媒質層を伝搬するバルク波の平均音速は、4500m/sから5500m/sである請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
前記媒質層と前記圧電基板の間に形成された第2媒質層を備える請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記第2媒質層は、上面視において、第3音速領域と第4音速領域を有する請求項5に記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
前記第2媒質層と前記圧電基板の間に形成された第3媒質層を備える請求項5に記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記第2音速領域は、上面視において、円形、楕円形または多角形である請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記支持基板は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスからなる請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
前記第1音速領域は、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素または炭化ケイ素、からなる請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項11】
前記第2音速領域は、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、白金またはイリジウムからなる請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項12】
前記第2音速領域の平均面積は、0.1μm2~500μm2である請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを備えるモジュール。
【請求項14】
支持基板上に第1音速膜を形成する工程と、
前記第1音速膜をパターニングする工程と、
前記パターニング工程で前記第1音速膜が取り除かれた領域に第2音速材料を充填する工程と、
前記第2音速材料を前記第1音速膜が露出するまで研磨する工程と
を含む弾性波デバイスの製造方法。
【請求項15】
支持基板上に第2音速膜を形成する工程と、
前記第2音速膜をパターニングする工程と、
前記パターニング工程で前記第2音速膜が取り除かれた領域に第1音速材料を充填し、かつ、前記第2音速膜を覆う工程と、
前記第1音速材料を研磨する工程と、を含み、
前記研磨する工程は、前記第2音速膜が露出しないようにする弾性波デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、弾性波デバイスおよびその製造方法に関する。詳しくはSH波を用いる弾性表面波デバイス、例えば、フィルタ、デュプレクサまたはマルチプレクサに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンを代表とする移動通信端末の高周波通信用システムにおいて、通信に使用する周波数帯以外の不要な信号を除去するために、高周波フィルタ等が用いられている。
【0003】
高周波フィルタ等には、弾性表面波(SAW:Surface acoustic wave)素子等を有する弾性波デバイスが用いられている。SAW素子は、圧電基板上に一対の櫛型電極を有するIDT(Interdigital Transducer)を形成した素子である。
【0004】
例えば、弾性表面波デバイスは、以下のように製造される。まず、弾性波を伝搬させる圧電基板とこの圧電基板よりも小さな熱膨張係数を持つ支持基板とを接合した多層膜基板を作成する。次に、その多層膜基板にフォトリソグラフィ技術を用いて多数のIDT電極を形成し、その後、ダイシングにより所定のサイズに切り出して弾性表面波デバイスとする。この製造方法では、多層膜基板を利用することにより、温度が変化したときの圧電基板の大きさの変化が支持基板により抑制されるため、弾性波デバイスとしての周波数特性が安定化する。
【0005】
例えば、特許文献1などにより、弾性波デバイスの温度特性を改善するため、圧電基板にヤング率が高く線膨張係数が小さいサファイア基板などの支持基板を貼り合わせて、温度変化による伸縮を抑制することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示のように、弾性波デバイスの温度特性を改善するため、圧電基板にヤング率が高く線膨張係数が小さいサファイア基板などの支持基板を貼り合わせて、温度変化による伸縮を抑制することが知られている。しかしながら、このような支持基板を用いた共振器には、特に高周波側にスプリアスが生じ、フィルタ特性に劣る。
【0008】
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、温度特性が良好で、かつ、よりスプリアスが抑制された弾性波デバイスおよびその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示にかかる弾性波デバイスは、
支持基板と、
前記支持基板上に形成された媒質層と、
前記媒質層上に形成された圧電基板と、
前記圧電基板上に形成された共振器と
を備え、
前記媒質層は、第1音速領域と、前記媒質層の厚みの2分の1以上を貫通し、前記第1音速領域とは異なる音速の第2音速領域を有する弾性波デバイスとした。
【0010】
前記第2音速領域は、上面視において、複数の領域が形成され、前記第2音速領域の平均面積が前記共振器の面積よりも小さく、かつ、前記共振器が形成された領域内において少なくとも2つ形成されていることが、本開示の一形態とされる。
【0011】
前記媒質層を伝搬するバルク波の平均音速は、前記共振器が形成された領域と上面視において重なる領域において、前記共振器が励振する主モードの弾性波の速度よりも速いことが、本開示の一形態とされる。
【0012】
前記媒質層を伝搬するバルク波の平均音速は、4500m/sから5500m/sであることが、本開示の一形態とされる。
【0013】
前記媒質層と前記圧電基板の間に形成された第2媒質層を備えることが、本開示の一形態とされる。
【0014】
前記第2媒質層は、上面視において、第3音速領域と前記第3音速領域と異なる音速を有する第4音速領域を有することが、本開示の一形態とされる。
【0015】
前記第2媒質層と前記圧電基板の間に形成された第3媒質層を備えることが、本発明の一形態とされる。
【0016】
前記第2音速領域は、上面視において、円形、楕円形または多角形であることが、本発明の一形態とされる。
【0017】
前記支持基板は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスからなることが、本発明の一形態とされる。
【0018】
前記第1音速領域は、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素または炭化ケイ素からなることが、本発明の一形態とされる。
【0019】
前記第2音速領域は、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、白金またはイリジウムからなることが、本発明の一形態とされる。
【0020】
前記第2音速領域の平均面積は、0.1μm2~500μm2であることが、本発明の一形態とされる。
【0021】
前記弾性波デバイスを備えるモジュールが、本発明の一形態とされる。
【0022】
本開示にかかる弾性波デバイスの製造方法は、
支持基板上に第1音速膜を形成する工程と、
前記第1音速膜をパターニングする工程と、
前記パターニング工程で前記第1音速膜が取り除かれた領域に第2音速材料を充填する工程と、
前記第2音速材料を前記第1音速膜が露出するまで研磨する工程と
を含む弾性波デバイスの製造方法とした。
【0023】
本開示にかかる弾性波デバイスの製造方法の別の例は、
支持基板上に第2音速膜を形成する工程と、
前記第2音速膜をパターニングする工程と、
前記パターニング工程で前記第2音速膜が取り除かれた領域に第1音速材料を充填し、かつ、前記第2音速膜覆う工程と、
前記第1音速材料を研磨する工程と、を含み、
前記研磨する工程は、前記第2音速膜が露出しないようにする弾性波デバイスの製造方法とした。
【発明の効果】
【0024】
本開示によれば、温度特性が良好で、かつ、よりスプリアスが抑制された弾性波デバイスおよびその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】
図1は、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1を示す断面図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
【
図3】
図3は、弾性波デバイス1のデバイスチップ5を透視した斜視図である。
【
図4】
図4は、第2音速領域12Bのパターンの例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施の形態1にかかる弾性波デバイスの弾性波素子50の例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
【
図7】
図7は、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
【
図8】
図8は、弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【
図9】
図9は、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【
図10】
図10は、弾性波デバイス1の第2の製造方法を説明するための図である。
【
図11】
図11は、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【
図12】
図12は、実施の形態1から3にかかる弾性波デバイス1が適用されるモジュールの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
実施の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0027】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1を示す断面図である。
【0028】
図1に示すように、弾性波デバイス1は、配線基板3、外部接続端子31、デバイスチップ5、電極パッド9、バンプ15および封止部17を備える。
【0029】
例えば、配線基板3は、樹脂からなる多層基板である。例えば、配線基板3は、複数の誘電体層からなる低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics:LTCC)多層基板である。
【0030】
外部接続端子31は、配線基板3の下面に複数形成される。
【0031】
電極パッド9は、配線基板3の主面に複数形成される。例えば、電極パッド9は、銅または銅を含む合金で形成される。例えば、電極パッド9の厚みは、10μmから20μmである。
【0032】
バンプ15は、電極パッド9のそれぞれの上面に形成される。例えば、バンプ15は、金バンプである。例えば、バンプ15の高さは、10μmから50μmである。
【0033】
配線基板3とデバイスチップ5の間は、空隙16が形成されている。
【0034】
デバイスチップ5は、バンプ15を介して、配線基板3にフリップチップボンディングにより実装される。デバイスチップ5は、複数のバンプ15を介して複数の電極パッド9と電気的に接続される。
【0035】
デバイスチップ5は、弾性波素子50が形成される基板である。例えば、デバイスチップ5の主面において、複数の弾性波素子50を含む、送信用フィルタと受信用フィルタとが形成される。
【0036】
送信用フィルタは、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、送信用フィルタは、複数の直列共振器と複数の並列共振器からなるラダー型フィルタである。
【0037】
受信用フィルタは、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、受信用フィルタは、ラダー型フィルタである。
【0038】
封止部17は、デバイスチップ5を覆うように形成される。例えば、封止部17は、合成樹脂等の絶縁体により形成される。例えば、封止部17は、金属で形成される。
【0039】
封止部17が合成樹脂で形成される場合、当該合成樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミドなどである。好ましくは、封止部17は、エポキシ樹脂を用い、低温硬化プロセスを用いてエポキシ樹脂で形成される。
【0040】
図2は、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
【0041】
図2に示すように、デバイスチップ5は、圧電基板11、媒質層12、支持基板13を備える。圧電基板11上には弾性波素子50が形成されている。
【0042】
圧電基板11は、例えば、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムまたは水晶などの圧電単結晶で形成された基板である。別の例では、圧電基板11は、圧電セラミックスで形成された基板である。
【0043】
圧電基板11の厚みは、例えば、0.3μmから5μmとすることができる。
【0044】
媒質層12は、第1音速領域12Aと第2音速領域12Bを含む。第1音速領域12Aは、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素または炭化ケイ素からなる。第2音速領域12Bは、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、白金またはイリジウムからなるが、第1音速領域12Aで採用した材料とは異なる材料とする。
【0045】
図2に示すように、第2音速領域12Bは、第1音速領域12Aを貫通するように形成されてもよい。すなわち、媒質層12は、圧電基板11側においても、支持基板13側においても、第2音速領域12Bが露出するように形成されてもよい。第2音速領域12Bは、媒質層12の厚みの2分の1以上の厚みで形成されてもよい。
【0046】
別の例によれば、媒質層12は、第2音速領域12Bが圧電基板11側に露出しないように形成されてもよい。
【0047】
また、別の例によれば、媒質層12は、第2音速領域12Bが支持基板13側に露出しないように形成されてもよい。
【0048】
第1音速領域12Aと第2音速領域12Bは、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速が、弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度よりも速くなるように構成される。弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度は、共振器の共振周波数と構造で決まる音速である。平均音速とは、第1の媒質(長さをL1、音速をV1とする。)と第2の媒質(長さをL2、音速をV2とする。)からなる、ある媒質を音波が進むときに、(L1+L2)/((L1/V1)+(L2/V2))で表されるものである。
【0049】
一例によれば、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、4500m/sから5500m/sとすることができる。これにより、圧電基板11内に弾性波が閉じ込められやすくなる。媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上がさらに好ましい。媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速が速すぎると、媒質層12と圧電基板11との境界でバルク波が反射されやすくなってスプリアスが大きくなる恐れがある。
【0050】
したがって、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以下が好ましく、2.0倍以下がより好ましい。第2音速領域12Bを伝搬するバルク波の音速が圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以上であったとしても、第2音速領域12Bを、第2音速領域12Bにおいて反射されるバルク波が共振しないように配置することが望ましい。
【0051】
支持基板13を伝搬するバルク波の音速は、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速の2.0倍以下が好ましい。支持基板13を伝搬するバルク波の音速が媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速よりも速すぎると、バルク波が支持基板13で反射されやすくなってスプリアスが大きくなる恐れがあるためである。媒質層12において、第2音速領域12Bを伝搬するバルク波の音速が圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以上であったとしても、第2音速領域12Bを、第2音速領域12Bにおいて反射されるバルク波が共振しないように配置することができる。これにより、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速を上げることができ、支持基板13を伝搬するバルク波の音速差を小さくすることができる。
【0052】
支持基板13は、例えば、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、窒化ケイ素、アルミナイトライド、炭化ケイ素、酸窒化ケイ素、ダイヤモンド、水晶、ガラスなどで形成することができる。支持基板13は、熱膨張係数が小さいほどよい。弾性波デバイス1の温度特性が向上するからである。熱膨張係数が小さいサファイア基板は、ヤング率が高く、凹凸形状やギザギザ形状を有するような表面加工が困難であり、歩留まりが著しく低下する。従って、支持基板13は、フラットな平板状の直方体形状であることが望ましい。
【0053】
支持基板13の厚みは、例えば、50μmから200μmとすることができる。
【0054】
図3は、弾性波デバイス1のデバイスチップ5を透視した斜視図である。
図3に示すように、第2音速領域12Bは、分割された複数の領域が形成されている。また、第2音速領域12Bは、一つの共振器(弾性波素子50)が形成された領域に、3つ以上形成されている。
図3に示すように、第2音速領域12Bは、一つの共振器(弾性波素子50)が形成された領域に、10以上形成されてもよいし、20以上形成されてもよい。より多く形成されているほうが、圧電基板11を伝搬してきたバルク波の反射が散乱して、スプリアスがより抑制されるからである。
【0055】
第2音速領域12Bの上面視における形状は、
図3に示すように、円形でもよい。別の例によれば、楕円形、多角形でもよい。これら形状の組み合わせでもよいし、大きさを適宜変えてもよい。すべての第2音速領域12Bの上面視における平均面積は、例えば、0.1μm
2~500μm
2とすることができる。第2音速領域12Bの数、上面視における面積および形状または配置は、圧電基板11を伝搬してきたバルク波をどのように制御するかにより、適宜設計される。
【0056】
第2音速領域12Bの立体形状は、
図3に示すように、円柱形状でもよい。別の例によれば、円錐台形状、三角錐台形状、三角柱形状、四角錘台形状、四角柱形状でもよい。より多角形の錘台形状または柱体形状でもよい。これら立体形状の組み合わせでもよいし、大きさを適宜変えてもよい。第2音速領域12Bの数、立体形状または配置は、圧電基板11を伝搬してきたバルク波をどのように制御するかにより、適宜設計される。
【0057】
図3においては、第2音速領域12Bが、複数の領域に分割して形成された例を示したが、これに限られない。
図4は、第2音速領域12Bのパターンの例を示す図である。
図4に示すように、複数点在する第2音速領域12B同士が、例えば、より細い直線または曲線のストライプ状の第2音速領域12BSにより、一つながりになっていてもよい。
図4に示すように、ストライプ状の第2音速領域12BSにより、一つながりになっていたとしても、複数点在する第2音速領域12B同士が、例えば、より細い直線または曲線のストライプ状の第2音速領域12BSにより、一つながりになっていてもよい。
【0058】
図3に示すように、デバイスチップ5は、媒質層12と圧電基板11の間に形成された第2媒質層14を備えてもよい。第2媒質層14については、後述する実施の形態2において説明する。
【0059】
次に、
図5を用いて、圧電基板11上に形成された弾性波素子50の例を説明する。
図5は、実施の形態1にかかる弾性波デバイスの弾性波素子50の例を示す図である。
【0060】
図5に示されるように、IDT(Interdigital Transducer)51と一対の反射器52とは、圧電基板11の主面に形成される。IDT電極51と一対の反射器52は、弾性波(主にSH波)を励振し得るように設けられる。
【0061】
例えば、IDT電極51と一対の反射器52とは、アルミニウムと銅の合金で形成される。例えば、IDT電極51と一対の反射器52とは、アルミニウム、モリブデン、イリジウム、タングステン、コバルト、ニッケル、ルテニウム、クロム、ストロンチウム、チタン、パラジウム、銀などの適宜の金属もしくはこれらの合金で形成される。
【0062】
例えば、IDT電極51と一対の反射器52とは、複数の金属層が積層した積層金属膜により形成される。例えば、IDT電極51と一対の反射器52との厚みは、150nmから450nmである。
【0063】
IDT電極51は、一対の櫛形電極51aを備える。一対の櫛形電極51aは、互いに対向する。櫛形電極51aは、複数の電極指51bとバスバー51cとを備える。
【0064】
複数の電極指51bは、長手方向を合わせて配置される。バスバー51cは、複数の電極指51bを接続する。
【0065】
一対の反射器52の一方は、IDT電極51の一側に隣接する。一対の反射器52の他方は、IDT電極51の他側に隣接する。
【0066】
以上で説明された実施の形態1によれば、より温度特性が良好で、かつ、よりスプリアスが抑制された弾性波デバイスを提供することができる。
【0067】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
図6に示すように、実施の形態2にかかるデバイスチップ5は、圧電基板11と媒質層12の間に配置された第2媒質層14を備える。
【0068】
第2媒質層14は、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素などの材料により適宜形成することができる。第2媒質層14の厚みは、例えば、0.1μmから5μmとすることができる。
【0069】
第2媒質層14は、圧電基板11を伝搬してきたバルク波を所定の音速により一次的に制御し、バルク波を媒質層12へ伝搬させることになるため、よりスプリアス抑制のための設計あるいはQ値を向上させるための設計の選択肢が広がる。別の例によれば、第2媒質層14は、例えば、圧電基板11側に露出する第2音速領域12Bの材料として金属を採用した場合などにおいて、例えば、圧電基板11が1μ以下に薄膜化された場合、弾性波デバイス1の高周波特性に影響がでるなどの寄生容量が生じる場合に、採用し得る。また、別の例によれば、媒質層12と圧電基板11の接合に支障があるような材料を用いて媒質層12を形成した場合などに採用し得る。
【0070】
第1音速領域12Aと第2音速領域12Bは、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速が、弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度よりも速くなるように構成される。弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度は、共振器の共振周波数と構造で決まる音速である。平均音速とは、第1の媒質(長さをL1、音速をV1とする。)と第2の媒質(長さをL2、音速をV2とする。)からなる、ある媒質を音波が進むときに、(L1+L2)/((L1/V1)+(L2/V2))で表されるものである。
【0071】
一例によれば、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、4500m/sから5500m/sとすることができる。これにより、圧電基板11および第2媒質層14内に弾性波が閉じ込められやすくなる。媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上がさらに好ましい。媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速が速すぎると、媒質層12と圧電基板11との境界でバルク波が反射されやすくなってスプリアスが大きくなる恐れがある。
【0072】
したがって、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以下が好ましく、2.0倍以下がより好ましい。第2音速領域12Bを伝搬するバルク波の音速が圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以上であったとしても、第2音速領域12Bを、第2音速領域12Bにおいて反射されるバルク波が共振しないように配置することが望ましい。
【0073】
支持基板13を伝搬するバルク波の音速は、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速の2.0倍以下が好ましい。支持基板13を伝搬するバルク波の音速が媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速よりも速すぎると、バルク波が支持基板13で反射されやすくなってスプリアスが大きくなる恐れがあるためである。媒質層12において、第2音速領域12Bを伝搬するバルク波の音速が第2媒質層14を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以上であったとしても、第2音速領域12Bを、第2音速領域12Bにおいて反射されるバルク波が共振しないように配置することができる。これにより、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速を上げることができ、支持基板13を伝搬するバルク波の音速差を小さくすることができる。
【0074】
他の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0075】
以上で説明された実施の形態2によれば、温度特性が良好で、よりスプリアスが抑制され、かつ、Q値が向上した弾性波デバイスを提供することができる。
【0076】
実施の形態3.
図7は、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5を示す断面図である。
図7に示すように、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1のデバイスチップ5の第2媒質層14は、第3音速領域22Aと第4音速領域22Bを備える。
【0077】
第3音速領域22Aは、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、白金またはイリジウムからなる。第4音速領域22Bは、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、タングステン、白金またはイリジウムからなるが、第3音速領域22Aで採用した材料とは異なる材料とする。
【0078】
第4音速領域22Bは、圧電基板11側に露出するように形成されてもよい。あるいは、第4音速領域22Bは、圧電基板11側に露出しないように形成されてもよい。また、第4音速領域22Bは、媒質層12側に露出するように形成されてもよい。あるいは、第4音速領域22Bは、媒質層12側に露出しないように形成されてもよい。
【0079】
別の例によれば、第4音速領域22Bは、第3音速領域22Aを貫通するように形成されてもよい。すなわち、第2媒質層14は、圧電基板11側においても、媒質層12側においても、第4音速領域22Bが露出するように形成されてもよい。
【0080】
図7に示すように、第4音速領域22Bは、第2音速領域12Bと上面視において、重ならない領域に形成することができる。
【0081】
また、第2媒質層14と圧電基板11の間に第3媒質層を形成してもよい。第3媒質層は、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素などの材料により適宜形成することができる。第3媒質層の厚みは、例えば、0.1μmから5μmとすることができる。
【0082】
第3音速領域22Aと第4音速領域22Bは、第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速が、弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度よりも速くなるように構成される。弾性波素子50が共振器として励振する主モードの弾性波の速度は、共振器の共振周波数と構造で決まる音速である。平均音速とは、第1の媒質(長さをL1、音速をV1とする。)と第2の媒質(長さをL2、音速をV2とする。)からなる、ある媒質を音波が進むときに、(L1+L2)/((L1/V1)+(L2/V2))で表されるものである。
【0083】
一例によれば、第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速は、4500m/sから5500m/sとすることができる。これにより、圧電基板11内に弾性波が閉じ込められやすくなる。第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上がさらに好ましい。第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速が速すぎると、圧電基板11と第2媒質層14との境界でバルク波が反射されやすくなってスプリアスが大きくなる恐れがある。
【0084】
したがって、第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速は、圧電基板11を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以下が好ましく、2.0倍以下がより好ましい。第4音速領域22Bを伝搬するバルク波の音速が第2媒質層14を伝搬するバルク波の音速の2.5倍以上であったとしても、第4音速領域22Bを、第4音速領域22Bにおいて反射されるバルク波が共振しないように配置することが望ましい。第1音速領域12Aと第2音速領域12Bは、媒質層12を伝搬するバルク波の平均音速が、第2媒質層14を伝搬するバルク波の平均音速よりも速くなるように構成されてもよい。
【0085】
以上で説明された実施の形態3によれば、温度特性が良好で、よりスプリアスが抑制され、かつ、Q値が向上した弾性波デバイスを提供することができる。
【0086】
次に、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1の製造方法について説明する。
図8は、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【0087】
図8(a)に示すように、支持基板13上に、第1音速膜を形成する。次いで、第1音速膜をパターニングする。パターニング工程は、リフトオフ法やエッチング法など、第1音速膜の材料により適宜工法を選択する。
【0088】
図8(b)に示すように、パターニング工程により第1音速膜が取り除かれた領域に、第2音速材料を充填する。第2音速材料の充填方法は、スキージ法、蒸着法、スパッタリング法など、材料により適宜工法を選択する。
【0089】
図8(c)に示すように、第2音速材料を、第1音速膜が露出するまで研磨する。研磨工程は、化学研磨工法、機械研磨工法を材料により適宜選択する。
【0090】
図8(d)に示すように、研磨工程後、圧電基板11と接合する。圧電基板11上に所望のデバイス特性を得るよう弾性波素子50を構成し、パッケージ工程を得て、実施の形態1にかかる弾性波デバイス1を得た。
【0091】
次に、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明する。
図9は、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【0092】
図9(a)に示すように、
図8(c)の研磨工程後、第2媒質層14の材料を塗布する。第2媒質層14は、例えば、窒化シリコン、シリコン酸窒化物、シリコン、アルミナ、二酸化ケイ素、炭化ケイ素などの材料により適宜形成する。
【0093】
第2媒質層14の材料を塗布した後、第2媒質層14の材料を研磨する。研磨工程は、化学研磨工法、機械研磨工法を材料により適宜選択する。研磨工程は、第2媒質層14の厚みを、例えば、0.1μmから5μmとするまで研磨することができる。
【0094】
図9(b)に示すように、研磨工程後、圧電基板11と接合する。所望のデバイス特性を得るよう弾性波素子50を構成し、パッケージ工程を得て、実施の形態2にかかる弾性波デバイス1を得た。
【0095】
次に、弾性波デバイス1の第2の製造方法について説明する。
図10は、弾性波デバイス1の第2の製造方法を説明するための図である。
【0096】
図10(a)に示すように、支持基板13上に、第2音速膜を形成する。次いで、第2音速膜をパターニングする。パターニング工程は、リフトオフ法やエッチング法など、第2音速膜の材料により適宜工法を選択する。
【0097】
図10(b)に示すように、パターニング工程により第2音速膜が取り除かれた領域に、第1音速材料を充填する。第1音速材料の充填方法は、スキージ法、蒸着法、スパッタリング法、押込みなど、材料により適宜工法を選択する。
【0098】
図10(c)に示すように、第1音速材料を研磨する。第1音速膜が露出するまで研磨してもよいし、露出させないようにしてもよい。研磨工程は、化学研磨工法、機械研磨工法を材料により適宜選択する。
【0099】
図10(d)に示すように、研磨工程後、圧電基板11と接合する。所望のデバイス特性を得るよう弾性波素子50を構成し、パッケージ工程を得て、弾性波デバイス1を得た。
【0100】
次に、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1の製造方法について説明する。
図11は、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1の製造方法を説明するための図である。
【0101】
図11(a)に示すように、圧電基板11上に、第4音速膜を形成する。次いで、
図11(b)に示すように、第4音速膜をパターニングする。パターニング工程は、リフトオフ法やエッチング法など、第4音速膜の材料により適宜工法を選択する。
【0102】
図11(c)に示すように、パターニング工程により第4音速膜が取り除かれた領域に、第3音速材料を充填する。第3音速材料の充填方法は、スキージ法、蒸着法、スパッタリング法、押込みなど、材料により適宜工法を選択する。
【0103】
図11(d)に示すように、第3音速材料を研磨する。第4音速膜が露出するまで研磨してもよいし、露出させないようにしてもよい。研磨工程は、化学研磨工法、機械研磨工法を材料により適宜選択する。
【0104】
研磨工程後、上述の
図10(c)に関する説明における研磨工程後に得られた支持基板13および媒質層12と、接合する。圧電基板11上に、所望のデバイス特性を得るよう弾性波素子50を構成し、パッケージ工程を得て、実施の形態3にかかる弾性波デバイス1を得た。
【0105】
図12は、実施の形態1から3にかかる弾性波デバイス1が適用されるモジュールの縦断面図である。なお、実施の形態1から3の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0106】
図12において、モジュール100は、配線基板130と複数の外部接続端子131と集積回路部品ICと弾性波デバイス1とインダクタ111と封止部117とを備える。
【0107】
複数の外部接続端子31は、配線基板130の下面に形成される。複数の外部接続端子131は、予め設定された移動通信端末のマザーボードに実装される。
【0108】
例えば、集積回路部品ICは、配線基板130の内部に実装される。集積回路部品ICは、スイッチング回路とローノイズアンプとを含む。
【0109】
弾性波デバイス1は、配線基板130の主面に実装される。
【0110】
インダクタ111は、配線基板130の主面に実装される。インダクタ111は、インピーダンスマッチングのために実装される。例えば、インダクタ111は、Integrated Passive Device(IPD)である。
【0111】
封止部117は、弾性波デバイス1を含む複数の電子部品を封止する。
【0112】
以上で説明されたモジュール100は、弾性波デバイス1を備える。このため、より温度特性が良好で、かつ、よりスプリアスが抑制された弾性波デバイスを備えるモジュールを提供できる。
【0113】
少なくとも一つの実施形態のいくつかの側面が説明されたが、様々な改変、修正および改善が当業者にとって容易に想起されることを理解されたい。かかる改変、修正および改善は、本開示の一部となることが意図され、かつ、本開示の範囲内にあることが意図される。
【0114】
理解するべきことだが、ここで述べられた方法および装置の実施形態は、上記説明に記載され又は添付図面に例示された構成要素の構造および配列の詳細への適用に限られない。方法および装置は、他の実施形態で実装し、様々な態様で実施又は実行することができる。
【0115】
特定の実装例は、例示のみを目的としてここに与えられ、限定されることを意図しない。
【0116】
本開示で使用される表現および用語は、説明目的であって、限定としてみなすべきではない。ここでの「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」およびこれらの変形の使用は、以降に列挙される項目およびその均等物並びに付加項目の包括を意味する。
【0117】
「又は(若しくは)」の言及は、「又は(若しくは)」を使用して記載される任意の用語が、当該記載の用語の一つの、一つを超える、およびすべてのものを示すように解釈され得る。
【0118】
前後左右、頂底上下、横縦、表裏への言及は、いずれも、記載の便宜を意図する。当該言及は、本開示の構成要素がいずれか一つの位置的又は空間的配向に限られるものではない。したがって、上記説明および図面は、例示にすぎない。
【符号の説明】
【0119】
1 弾性波デバイス、 3 配線基板、 5 デバイスチップ、 17 封止部
11 圧電基板、 12 媒質層、 13 支持基板、 50 弾性波素子
12A 第1音速領域
12B 第2音速領域
14 第2媒質層、
22A 第3音速領域
22B 第4音速領域
100 モジュール、 111 インダクタ、 117 封止部、 130 配線基板