(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156269
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】便座用電気筋肉刺激器具、及び便座用電気筋肉刺激システム
(51)【国際特許分類】
A61N 1/36 20060101AFI20241029BHJP
A61N 1/04 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N1/04
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070592
(22)【出願日】2023-04-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-22
(71)【出願人】
【識別番号】523145804
【氏名又は名称】林 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100195752
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 一正
(72)【発明者】
【氏名】林 正道
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053BB23
4C053JJ02
4C053JJ13
4C053JJ24
(57)【要約】
【課題】便器に電気筋肉刺激を付与する電極を配置することで、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えられることを課題とする。
【解決手段】便座Bに装着して人体に電気筋肉刺激を与える便座用電気筋肉刺激器具であって、電気を人体に付与する電極11を備えた本体部19を備え、人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を便座に配置可能としたことを特徴とする便座用電気筋肉刺激器具10とした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
便座に装着して人体に電気筋肉刺激を与える便座用電気筋肉刺激器具であって、
電気を人体に付与する電極を備えた本体部を備え、
人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を便座に配置可能としたことを特徴とする便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項2】
人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を前記便座に配置して取付け可能な便座取付部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項3】
人が前記便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることができる位置に前記電極を配置したことを特徴とする請求項1に記載の便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項4】
人が前記便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した下部装着部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項5】
人が前記便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した上部装着部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項6】
前記電極に印加する電圧及び周波数を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1-5のいずれかに記載の便座用電気筋肉刺激器具。
【請求項7】
人体に電気筋肉刺激を与える電気筋肉刺激機能付き便座であって、
人が着座した際に下半身に電気を付与する電極を当該便座に備えたことを特徴とする電気筋肉刺激機能付き便座。
【請求項8】
人が前記便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に前記電極を配置したことを特徴とする請求項7に記載の電気筋肉刺激機能付き便座。
【請求項9】
人が前記便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した下部装着部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の電気筋肉刺激機能付き便座。
【請求項10】
人が前記便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した上部装着部を備えたことを特徴とする請求項7に記載の電気筋肉刺激機能付き便座。
【請求項11】
前記電極に印加する電圧及び周波数を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項7-10のいずれかに記載の電気筋肉刺激機能付き便座。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に電流を伝達して電気筋肉刺激を与える電極を有した便座用電気筋肉刺激器具、及び電気筋肉刺激機能付き便座に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高齢化に伴い、運動する機会が減り臀部や脚部の筋肉が減少することで、歩行時に関節や骨への負担が大きくなり歩行困難に陥ったり、基礎代謝の減退により老化を促進させているといわれている。
また、天候等の外部環境の制約、運動嫌いによる慢性的な運動不足、過度の肥満、整形外科的疾患のために、筋肉トレーニングを十分に行えない人達が存在している。
【0003】
医学、スポーツの業界では、筋肉増強、失禁の管理、脊椎奇形の管理、痙縮の管理等のために、骨格筋収縮を誘発する電気筋肉刺激(以下、EMSという。)が知られており、具体的には、粘着パットから出力される電気信号に基づき筋肉を緊張及び弛緩させる筋肉刺激法が提案されている。
【0004】
特許文献1には、人体の大腿四頭筋やハムストリングスに電気信号を伝達して電気筋肉刺激を付与する衣類形状の電極装着部材の構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許文献1:特許第4480797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものは、体に電気筋肉刺激を与えようとする場合に、着ている衣類を脱いで電極装着部材に着替え、電気筋肉刺激が終わればまた元の衣服に着替えるという手間がかかるため、次第に電気筋肉刺激を体に与える機会が減っていく恐れがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決して、便器に電気筋肉刺激を付与する電極を配置することで、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えられることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明は、便座に装着して人体に電気筋肉刺激を与える便座用電気筋肉刺激器具であって、
電気を人体に付与する電極を備えた本体部を備え、
人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を配置可能としたことを特徴とする便座用電気筋肉刺激器具を提供するものである。
【0009】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0010】
便座用電気筋肉刺激器具であって、人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を前記便座に配置して取付け可能な便座取付部を備えた構成としてもよい。
【0011】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、より安定した姿勢で体に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0012】
便座用電気筋肉刺激器具であって、人が前記便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることができる位置に前記電極を配置した構成としてもよい。
【0013】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることができる。
ここで、大殿筋はお尻の中でも最も大きな筋肉で、骨盤の後ろから太ももの横まで伸びて上半身を支えるとともに、上半身と下半身の動きをつなぐ役割がある。また、ハムストリングスは、お尻の付け根から太ももの裏側、太ももから膝裏周辺にある3つの筋肉(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋)の総称を指し、このハムストリングスが硬くなってしまっている場合や筋肉が機能していない場合、お尻が痛くなったり、腰痛・膝痛の原因になりやすいと言われている。
【0014】
便座用電気筋肉刺激器具であって、人が前記便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した下部装着部を備えた構成としてもよい。
【0015】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることができる。
腓腹筋は、ヒラメ筋の外側にある筋肉で、筋肉大腿骨に付着していて腓腹筋の腱とヒラメ筋の腱が合流しアキレス腱になり踵につく。運動時に、跳んだり走ったりする動きに使用し、つま先立ちや、歩く時に足で地面を後方に強く蹴り出す動き等に使われる筋肉である。
【0016】
便座用電気筋肉刺激器具であって、人が前記便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した上部装着部を備えた構成としてもよい。
【0017】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0018】
便座用電気筋肉刺激器具であって、前記電極に印加する電圧及び周波数を制御する制御部を備えた構成としてもよい。
【0019】
この構成により、各人の体調にあった電気筋肉刺激を人体に付与することができる。
【0020】
また、上記課題を解決するために本発明は、人体に電気筋肉刺激を与える電気筋肉刺激機能付き便座であって、
人が着座した際に下半身が接触可能な電極を当該便座に備えたことを特徴とする電気筋肉刺激機能付き便座を提供するものである。
【0021】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0022】
電気筋肉刺激機能付き便座であって、人が前記便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に前記電極を配置した構成としてもよい。
【0023】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、大殿筋及びハムストリングスに対して電気筋肉刺激を与えることができる。
【0024】
電気筋肉刺激機能付き便座であって、人が前記便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した下部装着部を備えた構成としてもよい。
【0025】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、腓腹筋に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0026】
電気筋肉刺激機能付き便座であって、人が前記便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることが可能な位置に電極を配置した上部装着部を備えた構成としてもよい。
【0027】
この構成により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、便座に着座した際に、大腿部上部に電気筋肉刺激を与えることができる。
【0028】
電気筋肉刺激機能付き便座であって、前記電極に印加する電圧及び周波数を制御する制御部を備えた構成としてもよい。
【0029】
この構成により、各人の体調にあった電気筋肉刺激を人体に付与することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の便座用電気筋肉刺激器具、及び電気筋肉刺激機能付き便座により、便器に電気筋肉刺激を付与する電極を配置することで、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施例1における便座用電気筋肉刺激器具を説明する斜視図である。
【
図2】本発明の実施例1における便座用電気筋肉刺激器具を説明する(a)正面図と(b)側面図である。
【
図3】本発明の実施例2における便座用電気筋肉刺激器具を説明する斜視図である。
【
図4】本発明の実施例3における便座用電気筋肉刺激器具を説明する斜視図である。
【
図5】本発明の実施例3における便座用電気筋肉刺激器具の使用形態を説明する概略図である。
【
図6】本発明の実施例4における便座用電気筋肉刺激器具の使用形態を説明する概略図である。
【
図7】本発明の実施例5における電気筋肉刺激機能付き便座を説明する斜視図である。
【
図8】本発明の実施例6における電気筋肉刺激機能付き便座を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0032】
本発明の実施例1について、
図1-
図2を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例1における便座用電気筋肉刺激器具を説明する斜視図である。
図2は、本発明の実施例1における便座用電気筋肉刺激器具を説明する(a)正面図と(b)側面図である。
【0033】
実施例1における便座用電気筋肉刺激器具10(10a、10b)は、便座Bの着座面に取付けて使用するものであり、左下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10aと右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bとからなっている。便座用電気筋肉刺激器具10aは、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し、人が便座Bに着座した際に、電極11(11a、11b)が左下半身に接触するように便座Bに配置して取付けられ、便座用電気筋肉刺激器具10bは、人が便座Bに着座した際に、電極11(11c、11d)が右下半身に接触するように便座Bに配置して取付けられる。
【0034】
便座用電気筋肉刺激器具10(10a、10b)の構造について、右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bを例にとって
図2を参照して説明する。電極11cは、大腿二頭筋、半腱様筋、及び半膜様筋を意味するハムストリングスに接触して電気筋肉刺激を与えるように便座Bの中間あたりに長い楕円状に設けられる。また、電極11dは、大殿筋に接触して電気筋肉刺激を与えるように便座Bのお尻のあたりに短く四角形状に設けられる。
【0035】
なお、実施例1においては、電極11dを短く四角形状に構成したが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、円形や楕円形に構成してもよい。
また、実施例1においては、ハムストリングス用の電極11cと大殿筋用の電極11dを設けるようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、大殿筋用の電極11dのみを設けるようにしてもよく、ハムストリングス用の電極11cのみを設けるようにしてもよい。
さらに、右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bと左下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10aとで、各電極の位置を変えてもよく、電極の数を変えてもよい。例えば、右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bでは電極11cのみとし、左下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10aでは電極11bのみとしてもよい。
また、左下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10aのみ、又は右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bのみからなる構成としてもよい。
【0036】
図2(b)に示すように、電極11(11c、11d)の皮膚に接触する部分は厚さ3mmから4mm程度の導電性シリコーン16(16c、16d)で構成され、弾力性があり皮膚に優しく考慮されている。導電性シリコーン16(16c、16d)は、絶縁体であるシリコーンにカーボンブラック等の導電性充填剤を混入して導電特性を付与したものである。
【0037】
導電性シリコーン16(16c、16d)の下部(便座B側)には厚さ1mm程度の金属製の導電部14bが導電性シリコーン16(16c、16d)と電気的に接続されるとともに、制御部12bの端子に電気的に接続されるように形成されており、制御部12bにより決められた電圧、周波数の電気が供給される。なお、右下半身用の便座用電気筋肉刺激器具10bは制御部12bを備え、左半身用の便座用電気筋肉刺激器具10aは制御部12aを備えていて制御部12bと同様の構成を有しているが、制御部12aは図示していない。
【0038】
導電部14bは、アルミや銅などの導電率の高い金属で構成することができる。実施例1においては、導電部14bは導電性シリコーン16c及び導電性シリコーン16dに接続されているが、導電性シリコーン16cのみに接続される導電部と導電性シリコーン16dのみに接続される導電部とに分け、それぞれ別の電圧、周波数の電気を与えるようにしてもよい。
【0039】
便座用電気筋肉刺激器具10b表面の電極11(11c、11d)以外の領域は、厚さが3mmから4mm程度の絶縁部13bとされ、電気を通さない合成樹脂やゴム、繊維等で構成され、導電部14bに接着されている。
【0040】
絶縁部13b及び導電部14bの下部(便座B側)には便座用電気筋肉刺激器具10bと同じサイズ、かつ同形状の厚さ0.5mm程度の低粘着性のシートからなる便座取付部15bが接着されている。この低粘着性シートの便座取付部15bにより容易に便座の着座面に粘着して取付け使用することができるとともに、使用後は容易に取り外して持ち運びができる。すなわち、便座用電気筋肉刺激器具10(10a、10b)は便座Bに対して着脱自在とされている。
【0041】
ここで、本願では便座取付部15(15a、15b)以外の電極11(11a、11b)、制御部12、絶縁部13(13a、13b)、及び導電部14(14a、14b)を本体部19(19a、19b)とする。
【0042】
なお、実施例1においては、便座取付部15を低粘着性シートとしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、バンドで便座取付部を構成して本体部19(19a、19b)を便座Bに巻き付けて取付けてもよく、クリップのようなもので便座Bに挟んで取付けてもよい。また、便座取付部15を備えることなく、本体部19をバンド等により大腿部等に巻き付けるようにしてもよい。少なくとも人が前記便座に着座した際に、電極が下半身に接触するように本体部を配置できればよい。
【0043】
便座用電気筋肉刺激器具10b表面のお尻に近い部分には、制御部12(12a、12b)が設けられている。制御部12(12a、12b)は、後述のリモコン20からの指令を赤外線で受信して電圧や周波数を調整して図示しない端子から電極11(11a、11b、11c、11d)に付与する機能を有するとともに、制御部12(12a、12b)を駆動させる電池を内蔵している。電気筋肉刺激を与える周波数は低周波であり、10~50Hzの範囲で変更可能として付与するようにしているが、体内まで刺激が到達しにくいときは干渉波により体内深くまで刺激を与えるようにしてもよい。
【0044】
リモコン20は、電気筋肉刺激の開始と停止を操作することができるとともに、制御部12(12a、12b)に対して電気筋肉刺激の開始と停止を赤外線により制御部20に送信して指示することができる。また、電極11(11a、11b、11c、11d)に付与する電圧及び周波数を指定する機能を有するとともに指定された内容を赤外線により制御部20に送信する機能を有している。さらに、電気筋肉刺激の残り時間を管理するとともに、残り時間を表示する表示部を有する。また、必要な電源として電池を内蔵している。また、電気筋肉刺激の各部位ごとの利用履歴を記憶する記憶部を備えるようにしてもよい。
【0045】
なお、実施例1においては制御部12に電池を内蔵するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、制御部12に商用電源から低電圧変換する変換機能を設けて、AC100V等の商用電源を供給するようにしてもよい。
【0046】
また、実施例1においては、赤外線でリモコン20と制御部12(12a、12b)とが通信するようにしたが、必ずしもこれに限定されず適宜変更が可能である。例えば、電波による無線で通信するようにしてもよい。
【0047】
このように、実施例1においては、便座に装着して人体に電気筋肉刺激を与える便座用電気筋肉刺激器具であって、
電気を人体に付与する電極を備えた本体部を備え、
人が前記便座に着座した際に、前記電極が下半身に接触するように前記本体部を配置可能としたことを特徴とする便座用電気筋肉刺激器具により、下半身の衣類を脱ぐ機会を有効に活用し着替えの手間を省いて日常的に体に電気筋肉刺激を与えることができる。
電極は、実施例1と同様に、電極31a、31cが大腿二頭筋、半腱様筋、及び半膜様筋を意味するハムストリングスに接触して電気筋肉刺激を与えるように便座Bの中間あたりに長い楕円状に設けられている。また、電極31b、31dは、大殿筋に接触して電気筋肉刺激を与えるように便座Bのお尻のあたりに短く四角形状に設けられている。
そして、リモコン20からの指示により、制御部32が所定の電圧、周波数の電気を電極31(31a、31b、31c、31d)に付与してそれぞれ電気筋肉刺激を与えることができる。
また、実施例2においても本体部39は、低粘着性シートからなる便座取付部により便座Bに取付けられ、容易に取り外すことができる着脱自在とされていて、持ち運びに便利である。