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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156294
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】ドラム回転台
(51)【国際特許分類】
   B62B 3/10 20060101AFI20241029BHJP
   B62B 3/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
B62B3/10 A
B62B3/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070639
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】507351850
【氏名又は名称】育良精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】廣澤 清
(72)【発明者】
【氏名】曽根 栄二
(72)【発明者】
【氏名】大槻 芳朗
【テーマコード(参考)】
3D050
【Fターム(参考)】
3D050AA32
3D050BB03
3D050DD03
3D050EE08
3D050EE14
3D050GG01
3D050JJ01
(57)【要約】
【課題】 ケーブルドラム等のドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、現行品よりも利便性が高いドラム回転台を提供すること。
【解決手段】 本発明は、ドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部と、前記トレイ部の左方において立設された左方側壁と、前記トレイ部の右方において立設された右方側壁と、前記左方側壁の更に左方側に延設された左方延設部と、前記右方側壁の更に右方側に延設された右方延設部と、前記左方延設部の下方に設けられた左方自在キャスターと、前記右方延設部の下方に設けられた右方自在キャスターと、を備えたことを特徴とするドラム回転台である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、
ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部と、
前記トレイ部の左方において立設された左方側壁と、
前記トレイ部の右方において立設された右方側壁と、
前記左方側壁の更に左方側に延設された左方延設部と、
前記右方側壁の更に右方側に延設された右方延設部と、
前記左方延設部の下方に設けられた左方自在キャスターと、
前記右方延設部の下方に設けられた右方自在キャスターと、
を備えたことを特徴とするドラム回転台。
【請求項2】
前記トレイ部の前方側に設けられた前方自在キャスター
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のドラム回転台。
【請求項3】
前記左方自在キャスター及び前記右方自在キャスターの少なくとも一方には、回転ストッパ機能が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2に記載のドラム回転台。
【請求項4】
前記左方自在キャスター及び前記右方自在キャスターの各々に、回転ストッパ機能が設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載のドラム回転台。
【請求項5】
ドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、
ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部と、
前記トレイ部の左方において立設された左方側壁と、
前記トレイ部の右方において立設された右方側壁と、
前記左方側壁の更に左方側に延設された左方延設部と、
前記右方側壁の更に右方側に延設された右方延設部と、
前記左方延設部の下方に設けられた2個以上の左方自在キャスターと、
前記右方延設部の下方に設けられた2個以上の右方自在キャスターと、
を備え、
前記2個以上の左方自在キャスターは、左右方向に整列されており、
前記2個以上の右方自在キャスターも、左右方向に整列されている
ことを特徴とするドラム回転台。
【請求項6】
前記トレイ部の前方側に設けられた前方自在キャスター
を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載のドラム回転台。
【請求項7】
前記2個以上の左方自在キャスターのうちの少なくとも1個、または、前記2個以上の右方自在キャスターのうちの少なくとも1個には、回転ストッパ機能が設けられている
ことを特徴とする請求項5または6に記載のドラム回転台。
【請求項8】
前記2個以上の左方自在キャスターのうちの少なくとも1個、及び、前記2個以上の右方自在キャスターのうちの少なくとも1個には、回転ストッパ機能が設けられている
ことを特徴とする請求項7に記載のドラム回転台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルドラム等のドラムのフランジ部の下方に履かせて、当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台に関する(ケーブルの繰り出し/巻き取りを容易化するタイプの回転台ではない)。
【背景技術】
【0002】
ケーブルドラム等のドラムのフランジ部の下方に履かせて、当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台が、既に商品化されて販売されている(例えば、育良精機株式会社製の「ISK-DR85」及び「ISK-DR110」)。図11は、「ISK-DR85」の外観写真である。
【0003】
より具体的には、当該ドラム回転台50は、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部51と、トレイ部51の左方において立設された左方側壁52と、トレイ部51の右方において立設された右方側壁53と、左方側壁52の更に左方側に延設された左方コ字型ブラケット54(平面視でコ字型である)と、右方側壁53の更に右方側に延設された右方コ字型ブラケット55(平面視でコ字型である)と、左方コ字型ブラケット54内に収容され左方コ字型ブラケット54及び左方側壁52によって回転可能に軸支された左方ローラー(非自在キャスター)56と、右方コ字型ブラケット55内に収容され右方コ字型ブラケット55及び右方側壁53によって回転可能に軸支された右方ローラー(非自在キャスター)57と、トレイ部51の前方の底面側に設けられた前方自在キャスター58と、を備えている。
【0004】
左方コ字型ブラケット54の前方面には、取っ手61の一端が接続されており、当該取っ手61の他端は、左方側壁52の前方側に支持されている。略前後対象に、左方コ字型ブラケット54の後方面には、取っ手62の一端が接続されており、当該取っ手62の他端は、左方側壁52の後方側に支持されている。
【0005】
左右対称に、右方コ字型ブラケット55の前方面には、取っ手63の一端が接続されており、当該取っ手63の他端は、右方側壁53の前方側に支持されている。略前後対象に、右方コ字型ブラケット55の後方面には、取っ手64の一端が接続されており、当該取っ手64の他端は、右方側壁53の後方側に支持されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
左方コ字型ブラケット54及び右方コ字型ブラケット55(またはこれらに対応する部材)の左右幅を広げる改変は、ドラム回転台を履かせたままの状態でケーブルドラム等のドラムを収納する場合に、占有スペースが大きくなってしまうというデメリットがある。しかしながら、このような改変は、従来の自在キャスターではないタイプのローラーの代わりに、自在キャスターを用いることを可能とするスペースを生み出す。本件発明者は、試作品を用いた実験等を介して、自在キャスターを用いることで実現される「小回り移動」の利便性の増大の程度が、前述のようなデメリットを凌いで、十分な市場優位性を達成できるであろう、との十分な見込みを得るに至った。
【0007】
本発明は、以上の知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、ケーブルドラム等のドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、現行品よりも利便性が高いドラム回転台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、ドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部と、前記トレイ部の左方において立設された左方側壁と、前記トレイ部の右方において立設された右方側壁と、前記左方側壁の更に左方側に延設された左方延設部と、前記右方側壁の更に右方側に延設された右方延設部と、前記左方延設部の下方に設けられた左方自在キャスターと、前記右方延設部の下方に設けられた右方自在キャスターと、を備えたことを特徴とするドラム回転台である。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、左方自在キャスターと右方自在キャスターとが採用されているため、ドラム回転台の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【0010】
本発明の第1の態様のドラム回転台は、更に、前記トレイ部の前方側に前方自在キャスターが設けられることが好ましい。もっとも、少なくとも本願出願の時点では、トレイ部の前方側に自在キャスターではないタイプのローラーが設けられた態様についても、本発明の第1の態様の範囲内のものである。
【0011】
また、本発明の第1の態様において、前記左方自在キャスター及び前記右方自在キャスターの少なくとも一方には、回転ストッパ機能が設けられていることが好ましい。これによれば、ドラム回転台が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが抑制される。
【0012】
本発明の第1の態様においては、前記左方自在キャスター及び前記右方自在キャスターの各々に、回転ストッパ機能が設けられていることが更に好ましい。これによれば、ドラム回転台が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが、より一層効果的に抑制される。
【0013】
自在キャスターにおける回転ストッパ機能とは、一般には、回転軸自身の回転(方向転換)と、回転軸周りの(車輪の)回転と、の両方を同時にロックする「ダブルストッパ」機能が一般的である。もっとも、少なくとも本願出願の時点では、回転軸自身の回転(方向転換)または回転軸周りの(車輪の)回転のいずれか一方のみをロックするタイプの回転ストッパ機能や、回転軸自身の回転(方向転換)及び回転軸周りの(車輪の)回転を互いに独立に(選択的に)ロックするタイプの回転ストッパ機能をも含む。
【0014】
また、本発明の第2の態様は、ドラムのフランジ部の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台であって、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部と、前記トレイ部の左方において立設された左方側壁と、前記トレイ部の右方において立設された右方側壁と、前記左方側壁の更に左方側に延設された左方延設部と、前記右方側壁の更に右方側に延設された右方延設部と、前記左方延設部の下方に設けられた2個以上の左方自在キャスターと、前記右方延設部の下方に設けられた2個以上の右方自在キャスターと、を備え、前記2個以上の左方自在キャスターは、左右方向に整列されており、前記2個以上の右方自在キャスターも、左右方向に整列されていることを特徴とするドラム回転台である。
【0015】
本発明の第2の態様によれば、左方延設部の下方に2個以上の左方自在キャスターが左右方向に整列されて設けられており、且つ、右方延設部の下方に2個以上の右方自在キャスターが左右方向に整列されて設けられているため、ケーブルドラム等のドラムの重量が2個分の自在キャスターの耐荷重制限を超えている場合であっても、当該ドラム回転台にドラムを載せる際にドラムの重量が整列された4個以上の自在キャスターによって支持されるため、自在キャスターの故障の発生等を効果的に抑制することができる。
【0016】
更に、本発明の第2の態様によっても、左方自在キャスターと右方自在キャスターとが採用されているため、ドラム回転台の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【0017】
本発明の第2の態様のドラム回転台においても、更に、前記トレイ部の前方側に前方自在キャスターが設けられることが好ましい。もっとも、少なくとも本願出願の時点では、トレイ部の前方側に自在キャスターではないタイプのローラーが設けられた態様についても、本発明の第2の態様の範囲内のものである。
【0018】
また、本発明の第2の態様において、前記2個以上の左方自在キャスターのうちの少なくとも1個、または、前記2個以上の右方自在キャスターのうちの少なくとも1個には、回転ストッパ機能が設けられていることが好ましい。これによれば、ドラム回転台が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが抑制される。
【0019】
本発明の第2の態様においては、前記2個以上の左方自在キャスターのうちの少なくとも1個、及び、前記2個以上の右方自在キャスターのうちの少なくとも1個に、回転ストッパ機能が設けられていることが更に好ましい。これによれば、ドラム回転台が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが、より一層効果的に抑制される。
【発明の効果】
【0020】
本発明の第1の態様によれば、左方自在キャスターと右方自在キャスターとが採用されているため、ドラム回転台の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、左方延設部の下方に2個以上の左方自在キャスターが左右方向に整列されて設けられており、且つ、右方延設部の下方に2個以上の右方自在キャスターが左右方向に整列されて設けられているため、ケーブルドラム等のドラムの重量が2個分の自在キャスターの耐荷重制限を超えている場合であっても、当該ドラム回転台にドラムを載せる際にドラムの重量が整列された4個以上の自在キャスターによって支持されるため、自在キャスターの故障の発生等を効果的に抑制することができる。更に、本発明の第2の態様によっても、左方自在キャスターと右方自在キャスターとが採用されているため、ドラム回転台の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の第1実施形態のドラム回転台の斜視図(写真)である。
図2図1のドラム回転台の側面図である。
図3図1のドラム回転台の平面図である。
図4図1のドラム回転台の底面図である。
図5図1のドラム回転台の正面図である。
図6】本発明の第2実施形態のドラム回転台の斜視図(写真)である。
図7図6のドラム回転台の側面図である。
図8図6のドラム回転台の平面図である。
図9図6のドラム回転台の底面図である。
図10図6のドラム回転台の正面図である。
図11】従来のドラム回転台の斜視図(写真)である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0024】
(第1実施形態の構成)
図1は、本発明の第1実施形態のドラム回転台10の斜視図(写真)である。図2は、本実施形態のドラム回転台10の側面図であり、図3は、本実施形態のドラム回転台10の平面図であり、図4は、本実施形態のドラム回転台10の底面図であり、図5は、本実施形態のドラム回転台10の正面図である。
【0025】
本実施形態のドラム回転台10は、ケーブルドラム等のドラム(不図示)のフランジ部(不図示)の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台である(ケーブルの繰り出し/巻き取りを容易化するタイプの回転台ではない)。
【0026】
図1乃至図5に示すように、本実施形態のドラム回転台10は、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部11と、トレイ部11の左方において立設された左方側壁12と、トレイ部11の右方において立設された右方側壁13と、左方側壁12の更に左方側に延設された左方延設部14(側面視でコ字型である:図2参照)と、右方側壁13の更に右方側に延設された右方延設部15(側面視でコ字型である)と、左方延設部14の下方に設けられた左方自在キャスター16と、右方延設部15の下方に設けられた右方自在キャスター17と、トレイ部11の前方側に設けられた前方自在キャスター18と、を備えている。
【0027】
左方延設部14及び右方延設部15の各々は、平面視で、約14cm×約10cmの長方形状であり、従来製品のコ字型ブラケット54、55(図11参照)の左右幅よりも広く設計されている。
【0028】
このことにより、自在キャスター16、17を用いることを可能とするスペースが生み出され、左方自在キャスター16は、左方延設部14の上面を貫通する4本の取り付けネジを介して左方延設部14に支持され、右方自在キャスター17は、右方延設部15の上面を貫通する4本の取り付けネジを介して右方延設部15に支持されている。
【0029】
左方延設部14の前方面には、取っ手21の一端が接続されており、当該取っ手21の他端は、左方側壁12の前方側に支持されている。略前後対象に、左方延設部14の後方面には、取っ手22の一端が接続されており、当該取っ手22の他端は、左方側壁12の後方側に支持されている。
【0030】
左右対称に、右方延設部15の前方面には、取っ手23の一端が接続されており、当該取っ手23の他端は、右方側壁13の前方側に支持されている。略前後対象に、右方延設部15の後方面には、取っ手24の一端が接続されており、当該取っ手24の他端は、右方側壁13の後方側に支持されている。
【0031】
(第1実施形態の作用)
ケーブルドラム等のドラムのフランジ部をトレイ部11に履かせる(載せる)際には、トレイ部11を長手方向について傾斜させ、前方自在キャスター18を地面から浮かせる一方で、トレイ部11の後方端(フランジ脱落防止ピンが着脱自在に設けられている:図1参照)を地面に接触させる。この状態(フランジ脱落防止ピンが取り外された状態)で、ドラムのフランジ部をトレイ部11の後方端からトレイ部11上へと転動またはスライド移動させる。
【0032】
ケーブルドラム等のドラムのフランジ部をトレイ部11から取り外す際にも、ドラムのフランジ部をトレイ部11の後方端に向けて転動またはスライド移動させながら、トレイ部11を長手方向について傾斜させ、前方自在キャスター18を地面から浮かせる一方で、トレイ部11の後方端を地面に接触させる。この状態で、ドラムのフランジ部をトレイ部11の後方端からドラム回転台10の外側へと転動またはスライド移動させる。
【0033】
(第1実施形態の効果)
以上のような第1実施形態によれば、左方自在キャスター16と右方自在キャスター17とが採用されているため、ドラム回転台10の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【0034】
更に、本実施形態のドラム回転台10は、トレイ部11の前方側に前方自在キャスター18が設けられているため、狭い場所でのより一層の「小回り」が可能である。
【0035】
(第1実施形態の回転ストッパ機能)
なお、本実施形態のドラム回転台10において、左方自在キャスター16及び右方自在キャスター17の少なくとも一方に、回転ストッパ機能が設けられていることが好ましい。これによれば、ドラム回転台10が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが抑制される。あるいは、本実施形態のドラム回転台10において、左方自在キャスター16及び右方自在キャスター17の各々(両方)に、回転ストッパ機能が設けられていることが好ましい。これによれば、ドラム回転台10が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが、より一層効果的に抑制される。
【0036】
(第2実施形態の構成)
図6は、本発明の第2実施形態のドラム回転台110の斜視図(写真)である。図7は、本実施形態のドラム回転台110の側面図であり、図8は、本実施形態のドラム回転台110の平面図であり、図9は、本実施形態のドラム回転台110の底面図であり、図10は、本実施形態のドラム回転台110の正面図である。
【0037】
本実施形態のドラム回転台110も、ケーブルドラム等のドラム(不図示)のフランジ部(不図示)の下方に履かせて当該ドラムの移動を容易化するドラム回転台である(ケーブルの繰り出し/巻き取りを容易化するタイプの回転台ではない)。
【0038】
図6乃至図10に示すように、本実施形態のドラム回転台110は、ドラムのフランジ部の重力を支持するトレイ部111と、トレイ部111の左方において立設された左方側壁112と、トレイ部111の右方において立設された右方側壁113と、左方側壁112の更に左方側に延設された左方延設部114(側面視でコ字型である:図7参照)と、右方側壁113の更に右方側に延設された右方延設部115(側面視でコ字型である)と、左方延設部114の下方に設けられた2個の左方自在キャスター116a、116bと、右方延設部115の下方に設けられた2個以上の右方自在キャスター117a、117bと、トレイ部111の前方側に設けられた前方自在キャスター118と、を備えている。
【0039】
図6乃至図10に示すように、2個の左方自在キャスター116a、116bは、左右方向に整列されており、2個の右方自在キャスター117a、117bも、左右方向に整列されている。
【0040】
左方延設部114及び右方延設部115の各々は、平面視で、約14cm×約22cmの長方形状であり、従来製品のコ字型ブラケット54、55(図11参照)の左右幅よりも広く設計されている。
【0041】
このことにより、自在キャスター116a、116b、117a、117bを用いることを可能とするスペースが生み出され、2個の左方自在キャスター116a、116bの各々が、左方延設部114の上面を貫通する4本の取り付けネジを介して左方延設部114に支持され、2個の右方自在キャスター117a、117bの各々が、右方延設部115の上面を貫通する4本の取り付けネジを介して右方延設部115に支持されている。
【0042】
左方延設部114の前方面には、取っ手121の一端が接続されており、当該取っ手121の他端は、左方側壁112の前方側に支持されている。略前後対象に、左方延設部114の後方面には、取っ手122の一端が接続されており、当該取っ手122の他端は、左方側壁112の後方側に支持されている。
【0043】
左右対称に、右方延設部115の前方面には、取っ手123の一端が接続されており、当該取っ手123の他端は、右方側壁113の前方側に支持されている。略前後対象に、右方延設部115の後方面には、取っ手124の一端が接続されており、当該取っ手124の他端は、右方側壁113の後方側に支持されている。
【0044】
(第2実施形態の作用)
ケーブルドラム等のドラムのフランジ部をトレイ部111に履かせる(載せる)際には、トレイ部111を長手方向について傾斜させ、前方自在キャスター118を地面から浮かせる一方で、トレイ部111の後方端(フランジ脱落防止ピンが着脱自在に設けられている:図6参照)を地面に接触させる。この状態(フランジ脱落防止ピンが取り外された状態)で、ドラムのフランジ部をトレイ部111の後方端からトレイ部111上へと転動またはスライド移動させる。
【0045】
ケーブルドラム等のドラムのフランジ部をトレイ部111から取り外す際にも、ドラムのフランジ部をトレイ部11の後方端に向けて転動またはスライド移動させながら、トレイ部11を長手方向について傾斜させ、前方自在キャスター18を地面から浮かせる一方で、トレイ部11の後方端を地面に接触させる。この状態で、ドラムのフランジ部をトレイ部11の後方端からドラム回転台110の外側へと転動またはスライド移動させる。
【0046】
(第2実施形態の効果)
以上のような第2実施形態によれば、左方延設部114の下方に2個の左方自在キャスター116a、116bが左右方向に整列されて設けられており、且つ、右方延設部115の下方に2個の右方自在キャスター117a、117bが左右方向に整列されて設けられているため、ケーブルドラム等のドラムの重量が2個分の自在キャスターの耐荷重制限を超えている場合であっても、当該ドラム回転台110にドラムを載せる際(トレイ部111が長手方向について傾斜する際)にドラムの重量が整列された4個以上の自在キャスターによって支持されるため、自在キャスターの故障の発生等を効果的に抑制することができる。
【0047】
更に、第2実施形態によれば、2個の左方自在キャスター116a、116bと2個の右方自在キャスター117a、117bとが採用されているため、ドラム回転台110の移動の自由度が高く、狭い場所での「小回り」が可能である。
【0048】
更に、本実施形態のドラム回転台110は、トレイ部111の前方側に前方自在キャスター118が設けられているため、狭い場所でのより一層の「小回り」が可能である。
【0049】
(第2実施形態の回転ストッパ機能)
なお、本実施形態のドラム回転台110において、2個の左方自在キャスター116a、116bのうちの少なくとも1個、または、2個の右方自在キャスター117a、117bのうちの少なくとも1個に、回転ストッパ機能が設けられていることが更に好ましい。これによれば、ドラム回転台110が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが抑制される。あるいは、2個の左方自在キャスター116a、116bのうちの少なくとも1個、及び、2個の右方自在キャスター117a、117bのうちの少なくとも1個に、回転ストッパ機能が設けられていることが更に好ましい。これによれば、ドラム回転台110が不所望なタイミングで不所望な方向に移動してしまうことが、より一層効果的に抑制される。
【符号の説明】
【0050】
10 ドラム回転台
11 トレイ部
12 左方側壁
13 右方側壁
14 左方延設部
15 右方延設部
16 左方自在キャスター
17 右方自在キャスター
18 前方自在キャスター
21 取っ手
22 取っ手
23 取っ手
24 取っ手
50 ドラム回転台
51 トレイ部
52 左方側壁
53 右方側壁
54 左方コ字型ブラケット
55 右方コ字型ブラケット
58 前方自在キャスター
61 取っ手
62 取っ手
63 取っ手
64 取っ手
110 ドラム回転台
111 トレイ部
112 左方側壁
113 右方側壁
114 左方延設部
115 右方延設部
116a 左方自在キャスター(外側)
116b 左方自在キャスター(内側)
117a 右方自在キャスター(外側)
117b 右方自在キャスター(内側)
118 前方自在キャスター
121 取っ手
122 取っ手
123 取っ手
124 取っ手
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11