(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156328
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】メモリ回路
(51)【国際特許分類】
G11C 29/00 20060101AFI20241029BHJP
G06F 12/00 20060101ALI20241029BHJP
G06F 12/02 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
G11C29/00 412
G06F12/00 550C
G06F12/02 570A
G06F12/00 597U
G11C29/00 426
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070700
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】514315159
【氏名又は名称】株式会社ソシオネクスト
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 竜志
(72)【発明者】
【氏名】重信 優也
(72)【発明者】
【氏名】山口 徳志
【テーマコード(参考)】
5B160
5L206
【Fターム(参考)】
5B160AB25
5B160MM01
5L206AA02
5L206CC09
5L206CC17
5L206CC32
5L206DD08
5L206EE02
(57)【要約】
【課題】動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路を提供する。
【解決手段】メモリ回路は、複数の第1メモリセルと第2メモリセルとを各々含む複数のメモリ部と各メモリ部のアクセスを制御する複数の第1メモリ制御部と、複数のメモリ部に共通に設けられる第2メモリ制御部とを有する。複数のメモリ部のいずれかは、各メモリ部の第2メモリセルにそれぞれ対応して第3メモリセルを有する。第1メモリ制御部は、第1モード中、アクセスできない第1メモリセルを示す第1アドレスを第2メモリセルを示す第2アドレスに変換してメモリ部に出力する。第2メモリ制御部は、第2モード中、第2メモリセルを示す第2アドレスが第2アクセス要求に含まれる場合、第2アドレスを第3メモリセルを示す第3アドレスに変換して、第3メモリセルを含むメモリ部に出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1メモリセルと、不良の前記第1メモリセルの代わりにアクセスされる第2メモリセルとを各々含む複数のメモリ部と、
前記複数のメモリ部の各々に対応して設けられ、第1モード中に前記複数のメモリ部の各々に対する第1アクセス要求に基づいて、対応する前記メモリ部のアクセスを制御する複数の第1メモリ制御部と、
前記複数のメモリ部に共通に設けられ、第2モード中に第2アクセス要求に基づいて、前記複数のメモリ部のアクセスを制御する第2メモリ制御部と、を有し、
前記複数のメモリ部のいずれかは、前記複数のメモリ部の複数の前記第2メモリセルにそれぞれ対応して複数の第3メモリセルを有し、
前記複数の第1メモリ制御部の各々は、前記第1モード中、前記第1アクセス要求がアクセスできない前記第1メモリセルを示す第1アドレスを含む場合、前記第1アドレスを前記第2メモリセルを示す第2アドレスに変換して対応する前記メモリ部に出力し、
前記第2メモリ制御部は、前記第2モード中、前記複数のメモリ部の複数の前記第2メモリセルをそれぞれ示す前記第2アドレスが前記第2アクセス要求に含まれる場合、前記第2アドレスを前記複数の第3メモリセルのいずれかを示す第3アドレスに変換して、前記第3メモリセルを含む前記メモリ部に出力する
メモリ回路。
【請求項2】
前記複数の第1メモリ制御部は、前記第1モード中に並列に動作し、対応する前記メモリ部を並列にアクセス可能である
請求項1に記載のメモリ回路。
【請求項3】
直列に接続される前記第2メモリ制御部および前記複数のメモリ部の間に配置され、前記第2モード中に前記第2メモリ制御部からの前記第2アクセス要求を順次転送可能な複数の中継制御部を有し、
互いに隣接する一対の前記中継制御部の間には、1以上の前記メモリ部を含むメモリブロックが配置され、
前記複数の中継制御部の各々は、前記第2アクセス要求が直後に位置する後続の前記メモリブロックのアクセスを示す場合、前記第2アクセス要求を前記後続の前記メモリブロックに出力し、前記第2アクセス要求が前記後続の前記メモリブロックより後ろに位置する前記メモリブロックのアクセスを示す場合、前記第2アクセス要求を次の前記中継制御部に出力する
請求項1または請求項2に記載のメモリ回路。
【請求項4】
前記メモリ部の不良情報を記憶する不揮発性メモリと、
前記複数のメモリ部の各々に対応して設けられ、前記第1モード中に並列に動作し、前記複数のメモリ部の各々を試験する複数の試験回路と、を有し、
前記複数の試験回路の各々は、書き込み要求と読み出し要求とを前記第1アクセス要求として対応する前記第1メモリ制御部に出力し、アクセスできない前記第1メモリセルを検出した場合、アクセスできない前記第1メモリセルを示す不良アドレスを前記不揮発性メモリに格納し、
前記複数の第1メモリ制御部の各々は、前記複数の試験回路による前記複数のメモリ部の試験後、前記第1アクセス要求に含まれるアドレスが前記不揮発性メモリに保持された前記不良アドレスと一致する場合、前記第1アクセス要求に含まれるアドレスを前記第2アドレスに変換して対応する前記メモリ部に出力する
請求項1または請求項2に記載のメモリ回路。
【請求項5】
前記複数の試験回路の各々は、前記不良アドレスを前記不揮発性メモリに格納した後、前記不揮発性メモリに保持された前記不良アドレスを含む前記書き込み要求と前記読み出し要求とを前記第1アクセス要求として対応する前記第1メモリ制御部に出力し、前記読み出し要求に基づいて前記メモリ部から出力される読み出しデータが期待値と一致するか否かを判定する
請求項4に記載のメモリ回路。
【請求項6】
複数の第1メモリセルを各々含む複数のメモリ部と、
前記複数のメモリ部の各々に対応して設けられ、第1モード中に前記複数のメモリ部の各々に対する第1アクセス要求に基づいて、対応する前記メモリ部のアクセスを制御する複数の第1メモリ制御部と、
前記複数のメモリ部に共通に設けられ、第2モード中に第2アクセス要求に基づいて、前記複数のメモリ部のアクセスを制御する第2メモリ制御部と、を有し、
前記複数のメモリ部のいずれかは、前記第2モード中に前記複数のメモリ部の各々のアクセスできない前記第1メモリセルの代わりにアクセスされる複数の第2メモリセルを有し、
前記複数のメモリ部は、一対の前記メモリ部毎にグループ分けされ、
一対の前記メモリ部に対応する一対の前記第1メモリ制御部の一方は、前記第1モード中、前記第1アクセス要求にアクセスできない前記第1メモリセルを示すアドレスが含まれる場合、前記第1メモリセルを示す前記アドレスを前記第1メモリ制御部の他方に出力し、前記第1メモリ制御部の他方からアドレスを受けた場合、受けたアドレスを対応する前記メモリ部に出力し、前記第1アクセス要求に正常な前記第1メモリセルを示すアドレスが含まれる場合、対応する前記メモリ部に前記正常な前記第1メモリセルを示すアドレスを出力し、
前記第2メモリ制御部は、前記第2モード中、前記第2アクセス要求に含まれるアドレスがアクセスできない前記第1メモリセルを示す場合、前記第2アクセス要求に含まれるアドレスを、前記複数の第2メモリセルのいずれかを示すアドレスに変換して前記複数のメモリ部の前記いずれかに出力する
メモリ回路。
【請求項7】
前記複数のメモリ部の各々は、複数の前記グループのいずれかに含まれ、
複数の前記グループのそれぞれにおいて、前記メモリ部の一方に対応する前記第1メモリ制御部は、前記第1モード中に並列に動作し、前記メモリ部の前記一方を並列にアクセス可能である
請求項6に記載のメモリ回路。
【請求項8】
直列に接続される前記第2メモリ制御部および前記複数のメモリ部の間に配置され、前記第2モード中に前記第2メモリ制御部からの前記第2アクセス要求を順次転送可能な複数の中継制御部を有し、
互いに隣接する一対の前記中継制御部の間には、1以上の前記メモリ部を含むメモリブロックが配置され、
前記複数の中継制御部の各々は、前記第2アクセス要求が直後に位置する後続の前記メモリブロックのアクセスを示す場合、前記第2アクセス要求を前記後続の前記メモリブロックに出力し、前記第2アクセス要求が前記後続の前記メモリブロックより後ろに位置する前記メモリブロックのアクセスを示す場合、前記第2アクセス要求を次の前記中継制御部に出力する
請求項6または請求項7に記載のメモリ回路。
【請求項9】
前記複数のメモリ部の不良情報を記憶する不揮発性メモリと、
前記複数のメモリ部の各々に対応して設けられ、前記第1モード中に並列に動作し、前記複数のメモリ部の各々を試験する複数の試験回路と、を有し、
前記複数の試験回路のうち、前記第1メモリ制御部の前記一方に対応する前記試験回路と前記第1メモリ制御部の前記他方に対応する前記試験回路とが交互に動作し、
動作する前記試験回路は、書き込み要求と読み出し要求を前記第1アクセス要求として対応する前記第1メモリ制御部に出力し、アクセスできない前記第1メモリセルを検出した場合、アクセスできない前記第1メモリセルを示す不良アドレスを前記不揮発性メモリに格納し、
前記第1メモリ制御部の前記一方は、前記不良アドレスが前記不揮発性メモリに格納された後、前記読み出し要求に含まれるアドレスが前記不揮発性メモリに保持された前記不良アドレスと一致する場合、前記読み出し要求に含まれる前記アドレスを前記第1メモリ制御部の前記他方に出力する
請求項6または請求項7に記載のメモリ回路。
【請求項10】
前記動作する前記試験回路は、前記不良アドレスを前記不揮発性メモリに格納した後、前記不揮発性メモリに保持された前記不良アドレスを含む前記書き込み要求と前記読み出し要求とを前記第1アクセス要求として対応する前記第1メモリ制御部に出力し、前記動作する前記試験回路に対応しない前記メモリ部から出力される読み出しデータが期待値と一致するか否かを判定する
請求項9に記載のメモリ回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メモリ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
メモリセルを各々有する複数のブロックを有する半導体記憶装置において、各ブロックと冗長ブロックとの各々に不良を救済する冗長カラムを設ける手法が知られている(例えば、特許文献1参照)。複数のメモリブロックを有するメモリデバイスにおいて、不良をメモリブロック単位で救済する手法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
不揮発性メモリにおいて、メモリ領域に欠陥がある場合に、欠陥アドレスの出力先を切り替え回路により冗長メモリ領域に切り替える手法が知られている(例えば、特許文献3参照)。また、不揮発性メモリにおいて、複数のメモリブロックの各々に設けられた冗長メモリセル行を、他のメモリブロックの欠陥メモリセルの救済に使用する手法が知られている(例えば、特許文献4参照)。不揮発性半導体記憶装置において、不揮発性メモリセルの書き込み特性または消去特性の劣化が生じたセルを、自動的に冗長用のセルあるいはセルブロックに置換する手法が知られている(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-187591号公報
【特許文献2】特開2012-509541号公報
【特許文献3】特開平01-128300号公報
【特許文献4】特開平05-290598号公報
【特許文献5】特開平08-007597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、システムLSI(Large-Scale Integration)等に搭載されるメモリ回路は、アプリケーションにより使用するメモリ容量が異なり、複数のアプリケーションで1つのメモリ回路を共有する場合もある。このため、この種のメモリ回路は、1つの大容量メモリとして動作するモードと、複数の小容量メモリとして動作する動作モードとを備えることが好ましいが、そのような手法は提案されていない。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様では、メモリ回路は、複数の第1メモリセルと、不良の前記第1メモリセルの代わりにアクセスされる第2メモリセルとを各々含む複数のメモリ部と、前記複数のメモリ部の各々に対応して設けられ、第1モード中に前記複数のメモリ部の各々に対する第1アクセス要求に基づいて、対応する前記メモリ部のアクセスを制御する複数の第1メモリ制御部と、前記複数のメモリ部に共通に設けられ、第2モード中に第2アクセス要求に基づいて、前記複数のメモリ部のアクセスを制御する第2メモリ制御部と、を有し、前記複数のメモリ部のいずれかは、前記複数のメモリ部の複数の前記第2メモリセルにそれぞれ対応して複数の第3メモリセルを有し、前記複数の第1メモリ制御部の各々は、前記第1モード中、前記第1アクセス要求がアクセスできない前記第1メモリセルを示す第1アドレスを含む場合、前記第1アドレスを前記第2メモリセルを示す第2アドレスに変換して対応する前記メモリ部に出力し、前記第2メモリ制御部は、前記第2モード中、前記複数のメモリ部の複数の前記第2メモリセルをそれぞれ示す前記第2アドレスが前記第2アクセス要求に含まれる場合、前記第2アドレスを前記複数の第3メモリセルのいずれかを示す第3アドレスに変換して、前記第3メモリセルを含む前記メモリ部に出力する。
【発明の効果】
【0008】
開示の技術によれば、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図2】
図1の各メモリ部のワード救済の一例を示す説明図である。
【
図3】
図1のメモリ制御部CNT1の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図3のメモリ制御部CNT1の動作の一例を示すフロー図である。
【
図5】
図1の各試験回路による各メモリ部の不良を検出する第1試験の一例を示すフロー図である。
【
図6】
図1の各試験回路による不揮発性メモリに不良情報を格納した後に各メモリ部の動作を確認する第2試験の一例を示すフロー図である。
【
図7】システムバスを介してアクセス要求を受けたメモリ制御部CNT2の動作の一例を示すフロー図である。
【
図8】最終段を除く分岐制御部の動作の一例を示すフロー図である。
【
図9】第2の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図10】
図9のメモリ制御部CNT1の一例を示すブロック図である。
【
図11】
図9のメモリブロックのワード救済の一例を示す説明図である。
【
図12】第3の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図13】第4の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図14】第5の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図15】第6の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図16】
図15のメモリブロックのワード救済の一例を示す説明図である。
【
図17】
図15の各試験回路による各メモリ部の不良を検出する第1試験の一例を示すフロー図である。
【
図18】
図15の各試験回路により不揮発性メモリに不良情報を格納した後の各メモリ部の動作を確認する第2試験の一例を示すフロー図である。
【
図19】第7の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図20】第8の実施形態のメモリ回路の概要を示すブロック図である。
【
図21】
図20のメモリグループの一例を示すブロック図である。
【
図22】
図20のメモリグループの別の例を示すブロック図である。
【
図23】
図1のメモリ回路が搭載されるシステムの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。以下では、信号等の情報が伝達される信号線には、信号名と同じ符号を使用する。
【0011】
図1は、第1の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1に示すメモリ回路100は、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)であり、画像データを処理するシステムLSI等の半導体装置に実装される。例えば、メモリ回路100を含む半導体装置は、監視カメラ等の撮像装置、AR/VR(Augmented Reality/Virtual Reality)グラスなどのヘッドマウントデバイスまたはデジタルカメラ等に搭載され、表示デバイスに表示する動画像データ等を生成する。
【0012】
メモリ回路100は、メモリ管理部MNG(入力側)と、メモリ管理部MNG(出力側)と、複数の中継制御部RCNTと、複数のメモリブロックMBLKと、システムバスSBUSとを有する。複数の中継制御部RCNTと複数のメモリブロックMBLKとは、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間に交互に配置される。以下では、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)とを区別なく説明する場合、単にメモリ管理部MNGと称する。
【0013】
各メモリブロックMBLKは、複数のメモリセルを含むメモリ部MEM(MEM0、MEM1、MEM2またはMEM3)と、メモリ部MEMの入力側に配置されるメモリ制御部CNT1とを有する。メモリ制御部CNT1は、第1メモリ制御部の一例である。また、各メモリブロックMBLKは、メモリ制御部CNT1に対応して配置される試験回路BIST(Built-In Self Test)と不揮発性メモリNVMとを有する。
【0014】
図1では、4つのメモリブロックMBLKが記載されているが、メモリブロックMBLKの数は、1以上であればよい。なお、メモリブロックMBLKが1つの場合、メモリブロックMBLKは、複数のメモリ部MEMを有する。
【0015】
図1に示す例では、メモリ部MEM0-MEM3の各々は、複数のワード線WLと、所定数のバブル冗長ワード線BRWLとを有する。また、最終段のメモリ部MEM3は、所定数のワード線WLとバブル冗長ワード線BRWLとが、サブワード線SWLとしても機能する。バブル冗長ワード線BRWLおよびサブワード線SWLについては、
図2で説明される。なお、サブワード線SWLを有するメモリ部MEM3の位置は、最終段に限らず、メモリ部MEM0の入力側、メモリ部MEM1-MEM2の間、またはメモリ部MEM1-MEM2の間に配置されてもよい。メモリ部MEMのワード線WL等の配置については、
図2で説明される。
【0016】
図1において、ワード線WL、バブル冗長ワード線BRWLおよびサブワード線SWLに付した丸印は、メモリセルを例示している。ワード線WLに接続されるメモリセルは、第1メモリセルの一例である。バブル冗長ワード線BRWLに接続されるメモリセルは、第2メモリセルの一例である。サブワード線SWLに接続されるメモリセルは、第3メモリセルの一例である。
【0017】
メモリ管理部MNGは、システムバスSBUSに接続され、システムバスSBUSからアクセス要求MREQを受ける通常動作モード中に動作し、試験モード中に動作しない。通常動作モードは、第2モードの一例であり、試験モードは、第1モードの一例である。システムバスSBUSから受けるアクセス要求MREQは、第2アクセス要求の一例である。メモリ管理部MNGは、システムバスSBUSに対して入出力する信号と、メモリブロックMBLKに対して入出力する信号とのインタフェース回路として機能する。
【0018】
メモリ管理部MNG(入力側)は、メモリブロックMBLKのアクセスに使用されるコマンドCMD、アドレスADおよび書き込みデータWD等を含むアクセス要求MREQを、システムバスSBUSを介してCPU(Central Processing Unit)等の上位のコントローラから受ける。アクセス要求MREQは、書き込み要求または読み出し要求である。メモリ管理部MNG(入力側)は、受信したアクセス要求MREQを初段の中継制御部RCNTに出力する。
【0019】
メモリ管理部MNG(入力側)は、複数のメモリブロックMBLKに共通なメモリ制御部CNT2を有する。メモリ制御部CNT2は、第2メモリ制御部の一例である。メモリ制御部CNT2は、複数の不揮発性メモリNVMが記憶する不良情報(不良アドレスFADおよび冗長イネーブルREDEN)を参照し又は仕様として複数のメモリ部MEMのバブル冗長ワード線BRWLを把握しており、アクセス要求MREQの転送先を決定し、アクセス要求MREQに含まれるアドレスADを、決定した転送先のアドレスADに変換する。メモリ制御部CNT2の動作の例は、
図2および
図7に示される。
【0020】
図1では、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)とが離れて配置されているが、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)とは、1つのメモリ管理部MNGとして配置されてもよい。この場合、複数の中継制御部RCNTと複数のメモリブロックMBLKとの列がコ字状(U字状)に配置されてもよい。
【0021】
例えば、メモリ管理部MNG(入力側)は、書き込み要求に含まれる64ビットの書き込みデータWDを4回受信する毎に、256ビットの書き込みデータWDを初段の中継制御部RCNTに出力する。すなわち、メモリ管理部MNG(入力側)は、システムバスSBUSから受信する直列の書き込みデータWDを並列の書き込みデータWDに変換してメモリブロックMBLKのいずれかに256ビットの書き込み動作を実施させる。
【0022】
メモリ管理部MNG(出力側)は、メモリ管理部MNG(入力側)が受信する読み出し要求に基づいてメモリブロックMBLKから出力される256ビットの読み出しデータRDを64ビットずつ4回に分けてシステムバスSBUSに出力する。すなわち、メモリ管理部MNG(出力側)は、読み出し動作によりメモリブロックMBLKのいずれかから読み出される256ビットの読み出しデータRDを直列の読み出しデータRDに変換してシステムバスSBUSに出力する。
【0023】
なお、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間に
図1に示す2つのメモリブロックMBLKが並列に配置されてもよい。そして、メモリ管理部MNGは、書き込み要求に含まれる64ビットの書き込みデータWDを8回受信する毎に、512ビットの書き込みデータWDを2つのメモリブロックMBLKに並列に出力してもよい。また、メモリ管理部MNGは、読み出し動作に基づいて2つのメモリブロックMBLKから並列に読み出される512ビットの読み出しデータRDを64ビットの読み出しデータRDとしてシステムバスSBUSに8回出力してもよい。
【0024】
メモリ回路100内で256ビットまたは512ビットのデータを並列に処理することで、メモリブロックMBLKの動作周波数を、システムバスSBUSの動作周波数のほぼ4分の1またはほぼ8分の1にすることができる。したがって、メモリ回路100内で64ビットのデータを順次処理する場合に比べて、メモリブロックMBLKの消費電力を削減することができる。メモリブロックMBLKの動作周波数を低くできるため、中継制御部RCNT、メモリ制御部CNT1およびメモリ部MEMの動作マージンに余裕を持たせることができ、回路のタイミング設計等を容易に実施することができる。
【0025】
なお、メモリブロックBLKに対して入出力されるデータのビット数は、システムバスSBUSに対して入出力されるデータのビット数の2のn乗倍(nは1以上の整数;この例ではn=2またはn=3)であればよい。
【0026】
各試験回路BISTは、試験モード中に動作し、対応するメモリ制御部CNT1にアクセス要求を出力し、対応するメモリ部MEMの試験を実施する。各試験回路BISTは、試験により不良を検出した場合、不良の位置を示す不良アドレス等を含む不良情報を不揮発性メモリNVMに格納する。試験回路BISTが出力するアクセス要求は、第1アクセス要求の一例である。
【0027】
例えば、不揮発性メモリNVMは、eFUSEまたはフラッシュメモリ等の情報を電気的に書き込み可能なメモリである。なお、不揮発性メモリNVMは、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)または抵抗変化メモリでもよい。不揮発性メモリNVMに格納された不良情報は、メモリ回路100の電源が遮断された場合にも保持される。不揮発性メモリNVMに格納された不良情報は、対応するメモリ制御部CNT1とメモリ管理部MNG(入力側)のメモリ制御部CNT2とに出力される。
【0028】
なお、複数の試験回路BISTおよび複数のメモリ制御部CNT1に共通に接続される1つの不揮発性メモリNVMが、
図1に示す複数の不揮発性メモリNVMの代わりにメモリ回路100内に設けられてもよい。メモリ制御部CNT1および試験回路BISTの機能は、
図4から
図6で説明される。
【0029】
また、メモリ回路100は、試験回路BISTを持たなくてもよい。この場合、メモリ回路100の試験は、メモリ回路100に接続されるLSIテスタの試験回路により実施され、試験結果(不良アドレス)が各不揮発性メモリNVMに格納される。但し、この場合、試験時に各メモリ制御部CNT1と外部の試験回路とを接続する必要があるため、メモリ回路100の外部端子数が多くなる。
【0030】
各中継制御部RCNTは、選択部SELを有する。中継制御部RCNTは、通常動作モード中に動作し、試験モード中に動作しない。初段の中継制御部RCNTは、受信したアクセス要求MREQを、次段の中継制御部RCNTまたは後続のメモリ制御部CNT1に出力する。初段および最終段を除く中継制御部RCNTは、受信したアクセス要求MREQまたは読み出しデータRDを、次段の中継制御部RCNTまたは後続のメモリ制御部CNT1に出力する。最終段の中継制御部RCNTは、受信した読み出しデータRDをメモリ管理部MNG(出力側)に出力する。このように、中継制御部RCNTは、アクセス要求MREQを順次転送可能である。ここで、書き込み要求は、コマンドCMD、アドレスADおよび書き込みデータWDを含み、読み出し要求は、コマンドCMDおよびアドレスADを含む。
【0031】
選択部SELは、受信したアドレスADが後続のメモリ部MEMに割り当てられたアドレスADを示す場合、受信したアクセス要求MREQを後続のメモリ制御部CNT1に出力する。選択部SELは、受信したアドレスADが後続のメモリ部MEMに割り当てられたアドレスADを示さない場合、または読み出しデータRDを受信した場合、受信したアクセス要求MREQまたは読み出しデータRDを次の中継制御部RCNTに出力する。最終段の中継制御部RCNTの選択部SELは、受信した読み出しデータRDをメモリ管理部MNG(出力側)に出力する。
【0032】
図2は、
図1の各メモリ部MEMのワード救済の一例を示す。例えば、メモリ部MEM0-MEM3の各々は、8190本のワード線WLと、2本のバブル冗長ワード線BRWLとを有する。メモリ部MEM3においてメモリ管理部MNG(出力側)の6本のワード線WLと2本のバブル冗長ワード線BRWLとは、サブワード線SWLとして機能する。
【0033】
図2に示すように、バブル冗長ワード線BRWLは、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間に離散的に(泡が分散するように)配置される。これにより、複数のメモリ部MEMを複数の試験回路BISTを使用して独立かつ並列に動作させて試験を実施することができ、ワード線不良をバブル冗長ワード線BRWLを使用して救済することができる。
【0034】
これにより、メモリ回路100のメモリ容量が大きい場合にも、試験時間を短縮し、試験効率を向上することができる。この結果、メモリ回路100の製造コストの増大を抑制することができる。なお、ワード線不良は、ワード線WL自体の不良だけでなく、
図2にX印で示すように、ワード線WLに接続されたメモリセルの不良も示す。
【0035】
8本のサブワード線SWLは、4つのメモリ部MEM0-MEM3の各々の2本のバブル冗長ワード線BRWLにそれぞれ対応して割り当てられている。メモリ管理部MNG(入力側)のメモリ制御部CNT2は、メモリ部MEM0-MEM3に対するアクセス要求MREQで示されるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、一点鎖線の矢印で示すように、アドレスADを、対応するサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。
【0036】
これにより、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間にバブル冗長ワード線BRWLが離散的に配置される場合にも、メモリ回路100内で割り当てられるワード線のアドレスを連続させることができる。この結果、メモリ回路100を使用するシステム(例えば、ユーザまたはアプリケーション等)によるメモリ回路100の使い勝手が低下することを抑制することができる。
【0037】
図3は、
図1のメモリ制御部CNT1の一例を示す。メモリ制御部CNT1は、通常動作モード中および試験モード中に動作する。メモリ制御部CNT1は、セレクタSEL0、SEL1、比較器CMP、アンド回路ANDおよび各バブル冗長ワード線BRWLのアドレスBRADを保持するレジスタREGを有する。なお、比較器CMP、アンド回路AND、レジスタREGおよびセレクタSEL1は、2本のバブル冗長ワード線BRWLにそれぞれ対応して2つずつ設けられる。
【0038】
セレクタSEL0は、モードMDが試験モード(=0)を示す場合、試験回路BISTから受信するアクセス要求MREQを選択する。セレクタSEL0は、モードMDが通常動作モード(=1)を示す場合、中継制御部RCNTから受信するアクセス要求MREQを選択する。セレクタSEL0は、選択したアクセス要求MREQに含まれるコマンドCMDおよび書き込みデータWD(書き込み動作時のみ)をメモリ部MEMに出力し、アクセス要求MREQに含まれるアドレスADを比較器CMPおよびセレクタSEL1に出力する。
【0039】
各比較器CMPは、セレクタSEL0からのアドレスADと不揮発性メモリNVMからの不良アドレスFADとを比較し、一致する場合、アンド回路ANDにハイレベルを出力し、不一致の場合、アンド回路ANDにロウレベルを出力する。なお、不揮発性メモリNVMは、2本のバブル冗長ワード線BRWLに対応して最大で2つの不良アドレスFADを2つの比較器CMPにそれぞれ出力する。
【0040】
各アンド回路ANDは、対応する比較器CMPからのハイレベルと、対応する不良アドレスFADが有効であることを示すハイレベルの冗長イネーブルREDENとを受けたとき、対応するセレクタSEL1にハイレベルを出力する。各アンド回路ANDは、対応する比較器CMPからロウレベルを受けたとき、または、対応する不良アドレスFADが無効であることを示すロウレベルの冗長イネーブルREDENを受けたとき、対応するセレクタSEL1にロウレベルを出力する。
【0041】
各セレクタSEL1は、対応するアンド回路ANDからハイレベルを受けた場合、すなわち、バブル冗長ワード線BRWLを使用して不良を救済する場合、対応するレジスタREGに保持されたバブル冗長ワード線BRWLを示すアドレスBRADをメモリ部MEMに出力する。各セレクタSEL1は、対応するアンド回路ANDからロウレベルを受けた場合、すなわち、アクセス要求MREQのアクセス対象のメモリセル等が正常に動作する場合、中継制御部RCNTから受信するアドレスADをメモリ部MEMに出力する。
【0042】
試験モードにおいて動作する試験回路BISTは、メモリ部MEMから読み出した読み出しデータRDが期待値(すなわち、書き込みデータWD)と一致しない場合、不良を判定する。試験回路BISTは、バブル冗長ワード線BRWLにより不良を救済できる場合、不良を検出したワード線WLのアドレスである不良アドレスFADとハイレベルの冗長イネーブルREDENとを不揮発性メモリNVMに格納する。
【0043】
図4は、
図3のメモリ制御部CNT1の動作の一例を示す。まず、ステップS10において、メモリ制御部CNT1は、アクセス要求MREQを受信するまで待ち、アクセス要求MREQを受信した場合、ステップS11を実施する。
【0044】
ステップS11において、メモリ制御部CNT1は、アクセス要求MREQに含まれるアクセスアドレスが不良アドレスFADか否かを判定する。不良アドレスFADは、アクセスできないメモリセルを示す第1アドレスの一例である。メモリ制御部CNT1は、アクセスアドレスが不良アドレスFADの場合、ステップS12を実施し、アクセスアドレスが不良アドレスFADでない場合、ステップS13を実施する。
【0045】
なお、
図5に示す第1試験では、不良アドレスFADが不揮発性メモリNVMに格納されていないため、メモリ制御部CNT1は、ステップS11において、アクセスアドレスと不良アドレスFADとの不一致を判定する。
【0046】
ステップS12において、メモリ制御部CNT1は、アクセスアドレスをバブル冗長ワード線BRWLのいずれかを示すアドレスBRADに置き換える。バブル冗長ワード線BRWLを示すアドレスBRADは、第2アドレスの一例である。ステップS13において、メモリ制御部CNT1は、アクセス要求MREQに含まれるアクセスアドレスまたはステップS12で置き換えられたアドレスBRADをメモリ部MEMに出力し、メモリ部MEMに読み出しアクセスまたは書き込みアクセスする。メモリ制御部CNT1は、ステップS10-S13の動作を繰り返す。
【0047】
図5は、
図1の各試験回路BISTによる各メモリ部MEMの不良を検出する第1試験の一例を示す。例えば、
図5に示す第1試験は、複数の試験回路BISTで並列に実施される。
【0048】
まず、ステップS20において、試験回路BISTは、メモリ制御部CNT1に書き込み要求を出力する。メモリ制御部CNT1に出力される書き込み要求は、第1アクセス要求の一例である。メモリ制御部CNT1は、書き込み要求に基づいてメモリ部MEMに書き込みアクセスし、メモリ部MEMに試験用のデータ(期待値)を書き込む。
【0049】
次に、ステップS21において、試験回路BISTは、メモリ制御部CNT1に読み出し要求を出力する。メモリ制御部CNT1に出力される読み出し要求は、第1アクセス要求の一例である。メモリ制御部CNT1は、読み出し要求に基づいてメモリ部MEMに読み出しアクセスし、メモリ部MEMからデータを読み出す。
【0050】
次に、ステップS22において、試験回路BISTは、読み出しデータが期待値(すなわち、ステップS20での書き込みデータ)と一致するか否かを判定する。試験回路BISTは、読み出しデータが期待値と一致する場合、不良がないため、ステップS25を実施する。試験回路BISTは、読み出しデータが期待値と一致しない場合、不良を救済するためにステップS23を実施する。
【0051】
次に、ステップS23において、試験回路BISTは、バブル冗長ワード線BRWLにより不良を救済可能か否かを判定する。試験回路BISTは、不良を救済可能な場合、ステップS24を実施し、不良を救済できない場合、ステップS26を実施する。例えば、不良を救済できない例として、バブル冗長ワード線BRWLに空きがない場合などがある。
【0052】
ステップS24において、試験回路BISTは、不良の救済に使用するバブル冗長ワード線BRWLに対応して、不良アドレスFADと冗長イネーブルREDEN(=1)とを不揮発性メモリNVMに格納し、ステップS25を実施する。ステップS25において、試験回路BISTは、メモリ部MEMのバブル冗長ワード線BRWLを除く全領域を試験した場合、
図5に示す動作を終了し、メモリ部MEMに試験していない領域がある場合、ステップS20の動作に戻る。
【0053】
ステップS26において、試験回路BISTは、試験したメモリ部MEMにバブル冗長ワード線BRWLにより救済できない故障があることを検出し、
図5に示す動作を終了する。
【0054】
図6は、
図1の各試験回路BISTによる不揮発性メモリNVMに不良情報を格納した後に各メモリ部MEMの動作を確認する第2試験の一例を示す。例えば、
図6に示す第2試験は、複数の試験回路BISTおよび複数のメモリ制御部CNT1で並列に実施される。
【0055】
まず、ステップS30において、試験回路BISTは、
図5のステップS20と同様に、メモリ制御部CNT1に書き込み要求を出力する。メモリ制御部CNT1は、書き込み要求に含まれるアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致する場合、書き込み要求に含まれるアドレスをバブル冗長ワード線BRWLを示すアドレスBRADに変換してメモリ部MEMに書き込みアクセスし、メモリ部MEMに試験用のデータ(期待値)を書き込む。また、メモリ制御部CNT1は、書き込み要求に含まれるアクセスアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致しない場合、書き込み要求に含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに書き込みアクセスし、メモリ部MEMに試験用のデータ(期待値)を書き込む。
【0056】
次に、ステップS31において、
図5のステップS21と同様に、試験回路BISTは、メモリ制御部CNT1に読み出し要求を出力する。メモリ制御部CNT1は、書き込み要求の受信時と同様に、読み出し要求に含まれるアドレスと不良アドレスFADとが一致する場合、読み出し要求に含まれるアドレスをバブル冗長ワード線BRWLを示すアドレスBRADに変換してメモリ部MEMに読み出しアクセスする。また、メモリ制御部CNT1は、読み出し要求に含まれるアドレスと不良アドレスFADとが一致しない場合、読み出し要求に含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに書き込みアクセスする。
【0057】
次に、ステップS32において、試験回路BISTは、
図5のステップS22と同様に、読み出しデータが期待値と一致するか否かを判定する。試験回路BISTは、読み出しデータが期待値と一致する場合、正常に動作すると判定し、ステップS33を実施する。試験回路BISTは、読み出しデータが期待値と一致しない場合、不良があると判定し、ステップS34を実施する。
【0058】
ステップS33において、試験回路BISTは、
図5のステップ25と同様に、メモリ部MEMのバブル冗長ワード線BRWLを除く全領域を試験した場合、
図6に示す動作を終了し、メモリ部MEMに試験していない領域がある場合、ステップS30の動作に戻る。
【0059】
ステップS34において、試験回路BISTは、
図5のステップS26と同様に、試験したメモリ部MEMに救済できない故障があることを検出し、
図6に示す動作を終了する。
【0060】
図5および
図6に示すように、複数の試験回路BISTにより、複数のメモリ部MEMの第1試験および第2試験を順次実施することで、複数のメモリ部MEMの各々に含まれる不良の検出と、不良を救済した後の確認とを並列に実施することができる。
【0061】
図7は、システムバスSBUSを介してアクセス要求MREQを受けたメモリ制御部CNT2の動作の一例を示す。
図7は、メモリ回路100が通常動作モード中に実施する動作である。
【0062】
まず、ステップS40において、メモリ制御部CNT2は、メモリ管理部MNGがアクセス要求MREQを受信するまで待ち、メモリ管理部MNGがアクセス要求MREQを受信した場合、ステップS41を実施する。
【0063】
ステップS41において、メモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQに含まれるアクセスアドレスがバブル冗長ワード線BRWLを示すアドレスBRADか否かを判定する。メモリ制御部CNT2は、アクセスアドレスがアドレスBRADの場合、ステップS42を実施し、アクセスアドレスがアドレスBRADでない場合、ステップS43を実施する。
【0064】
ステップS42において、メモリ制御部CNT2は、アクセスアドレスをメモリ部MEM3のサブワード線SWLを示すアドレスに変換し、ステップS43を実施する。サブワード線SWLを示すアドレスは、第3アドレスの一例である。ステップS43において、メモリ制御部CNT2は、初段の中継制御部RCNTにアクセス要求を出力する。メモリ制御部CNT2は、ステップS40-S43の動作を繰り返す。
【0065】
図8は、最終段を除く中継制御部RCNTの動作の一例を示す。
図8は、中継制御部RCNTが通常動作モード中に実施する動作である。なお、最終段の中継制御部RCNTは、読み出し要求とともに読み出しデータRDを受信し、受信した読み出しデータRDをメモリ管理部MNG(出力側)に出力する。
【0066】
まず、ステップS50において、中継制御部RCNTは、アクセス要求MREQまたは読み出しデータRDを受信するまで待ち、アクセス要求MREQまたは読み出しデータRDを受信した場合、ステップS51を実施する。アクセス要求MREQは、メモリ管理部MNG(入力側)または前段の中継制御部RCNTから供給される。読み出しデータRDは、前段の中継制御部RCNTから供給される。
【0067】
ステップS51において、中継制御部RCNTは、アクセス要求MREQを受信した場合、ステップS52を実施し、アクセス要求MREQを受信していない場合、読み出しデータRDを受信したため、ステップS55を実施する。
【0068】
ステップS52において、中継制御部RCNTは、直後に位置する後続のメモリ部MEMに対するアクセス要求MREQか否かを判定する。中継制御部RCNTは、後続のメモリ部MEMに対するアクセス要求MREQの場合、ステップS53を実施し、後続のメモリ部MEMに対するアクセス要求MREQでない場合、ステップS54を実施する。
【0069】
ステップS53において、中継制御部RCNTは、後続のメモリ制御部CNT1にアクセス要求MREQを出力し、動作をステップS50に戻す。ステップS54において、中継制御部RCNTは、次の中継制御部RCNTにアクセス要求MREQを出力し、動作をステップS50に戻す。
【0070】
ステップS55において、中継制御部RCNTは、次の中継制御部RCNTに読み出しデータRDを出力し、動作をステップS50に戻す。
【0071】
以上、第1の実施形態では、試験モード中、複数のメモリ部MEMを並列にアクセスして試験することができ、通常動作モード中、複数のメモリ部MEMを1つのメモリとしてアクセスすることができる。この結果、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路100を提供することができる。
【0072】
メモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQに含まれるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、アドレスADを、対応するサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。これにより、バブル冗長ワード線BRWLが離散的に配置される場合にも、メモリ回路100内で割り当てられるワード線のアドレスADを連続させることができる。この結果、メモリ回路100を使用するシステムによるメモリ回路100の使い勝手が低下することを抑制することができる。
【0073】
メモリ部MEM(メモリブロックMBLK)毎に、試験回路BISTとバブル冗長ワード線BRWLを設けることで、複数のメモリ部MEMを並列に動作させて試験することができる。また、複数の試験回路BISTにより、複数のメモリ部MEMの第1試験および第2試験を順次実施することで、複数のメモリ部MEMの各々に含まれる不良の検出と、不良を救済した後の確認とを並列に実施することができる。これにより、メモリ回路100のメモリ容量が大きい場合にも、試験時間を短縮し、試験効率を向上することができる。この結果、メモリ回路100の製造コストの増大を抑制することができる。
【0074】
中継制御部RCNTは、アクセス要求MREQが後続のメモリブロックMBLKのアクセスを示さない場合、メモリブロックMBLKをバイパスして、アクセス要求MREQを次の中継制御部RCNTに転送する。これにより、コマンド線CMD、アドレス線AD、書き込みデータ線WDおよび読み出しデータ線DTが複数のメモリブロックBLKを通って配線されることを抑止することができる。この結果、配線負荷の増加を抑制することができ、メモリ回路100のアクセス時間の増加を抑制しつつ、消費電力の増加を抑制することができる。
【0075】
図9は、第2の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9に示すメモリ回路101は、通常動作モード中に、外部から各メモリ部MEMに並列にデータの読み書きが実施可能である。メモリ回路101の構成および機能は、メモリ制御部CNT1の機能が追加されたことを除き、
図1のメモリ回路100の構成および機能と同じである。
【0076】
このため、各メモリ制御部CNT1は、メモリ回路101の外部からアクセス要求MREQ(CMD、AD、WD)を受信する機能と、メモリ回路101の外部に読み出しデータRDを出力する機能とを有する。なお、各メモリ制御部CNT1は、システムバスSBUSを介してアクセス要求MREQを受信してもよい。各試験回路BISTが出力するアクセス要求および各メモリ制御部CNT1が受信するアクセス要求MREQは、第1アクセス要求の一例である。
【0077】
この実施形態では、通常動作モードは、各メモリ部MEMを小容量メモリとして並列にアクセス可能な第1通常動作モードと、全てのメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能な第2通常動作モードとを有する。第1通常動作モードでは、アクセス要求MREQが各メモリ制御部CNT1に供給される。第2通常動作モードでは、アクセス要求MREQがメモリ管理部MNG(入力側)に供給される。第1通常動作モードは、第1モードの一例であり、第2通常動作モードは、第2モードの一例である。
【0078】
図10は、
図9のメモリ制御部CNT1の一例を示す。
図3と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図10に示すメモリ制御部CNT1は、
図3のメモリ制御部CNT1にオア回路ORが追加されていることを除き、
図3のメモリ制御部CNT1と同様の構成を有する。
【0079】
オア回路ORは、試験回路BISTからのアクセス要求MREQまたはメモリ回路101の外部からのアクセス要求MREQを選択部SEL0に出力する。
図10に示すメモリ制御部CNT1の機能は、通常動作モード中に中継制御部RCNTだけでなく、メモリ回路101の外部からのアクセス要求MREQに基づいてメモリ部MEMにアクセスできることを除き、
図3のメモリ制御部CNT1の機能と同様である。なお、通常動作モード中に受信したアクセス要求MREQ(読み出し要求)に基づいてメモリ部MEMから出力される読み出しデータRDは、中継制御部RCNTとメモリ回路101の外部に出力される。
【0080】
図11は、
図9のメモリブロックのワード救済の一例を示す。
図2と同様の動作については、詳細な説明は省略する。例えば、メモリ部MEM0-MEM3の各々は、
図2と同様に、8190本のワード線WLと2本のバブル冗長ワード線BRWLとを有する。メモリ部MEM3の6本のワード線WLと2本のバブル冗長ワード線BRWLとは、サブワード線SWLとして機能する。
【0081】
試験モード中および第1通常動作モード中、各メモリ部MEMの不良は、メモリ部MEM毎に独立に救済される。また、第1通常動作モードでは、メモリ部MEM0-MEM2のバブル冗長ワード線BRWLのアドレスを、メモリブロックMBLK1のメモリ部MEM3のサブワード線SWLのアドレスに変換する処理は実施されない。第2通常動作モード中のワード救済は、
図2と同様に実施される。すなわち、アクセス要求MREQに含まれるアドレスがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、一点鎖線の矢印で示すように、アクセス要求MREQに含まれるアドレスは、対応するサブワード線SWLを示すアドレスに変換される。
【0082】
以上、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、試験モード中、複数のメモリ部MEMを並列にアクセスして試験することで、試験時間を短縮し、試験効率を向上することができる。この結果、メモリ回路101の製造コストの増大を抑制することができる。
【0083】
さらに、第2の実施形態では、メモリ回路101は、複数のメモリ部MEMを小容量メモリとして並列にアクセス可能な第1通常動作モードと、複数のメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能な第2通常動作モードとを有する。これにより、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路101を提供することができる。
【0084】
図12は、第3の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図12に示すメモリ回路102は、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間に配置される3つの中継制御部RCNTと、互いに隣接する2つの中継制御部RCNTの間に配置されたメモリブロックMBLK(MBLK0、MBLK1)とを有する。
【0085】
各メモリブロックMBLKは、4つのメモリ部MEM(MEM0-MEM3)を有する。各メモリブロックMBLK0、MBLK1のメモリ部MEM0-MEM3は、
図1の各メモリ部MEMと同様に、複数のワード線WLと、所定数のバブル冗長ワード線BRWLとを有する。
【0086】
また、メモリブロックBLK1のメモリ部MEM3は、
図1のメモリ部MEM3と同様に、所定数のワード線WLとバブル冗長ワード線BRWLとが、サブワード線SWLとしても機能する。サブワード線SWLは、
図2と同様に、各メモリ部MEMのバブル冗長ワード線BRWLに対応して割り当てられる。メモリ管理部MNG(入力側)のメモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQで示されるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、アドレスADを、対応するサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。
【0087】
メモリ回路102の試験は、
図2で説明したように、複数の試験回路BISTを使用して、複数のメモリブロックMBLKの複数のメモリ部MEM0-MEM3で独立かつ並列に実施することができる。メモリ回路102におけるワード線WLの救済方法は、メモリブロックMBLK0のメモリ部MEM0-MEM3およびメモリブロックMBLK1のメモリ部MEM0-MEM2のバブル冗長ワード線BRWLのアドレスが、メモリブロックMBLK1のメモリ部MEM3のサブワード線SWLのアドレスに変換されることを除き、
図2に示したワード線WLの救済方法と同様である。
【0088】
この実施形態のメモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQに含まれるアクセスアドレスがバブル冗長ワード線BRWLを示す場合、アクセスアドレスをメモリブロックMBLK1のメモリ部MEM3のサブワード線SWLのいずれかを示すアドレスに変換する。メモリ制御部CNT2は、変換したアドレスを初段の中継制御部RCNTに出力する。メモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQに含まれるアクセスアドレスがバブル冗長ワード線BRWLを示さない場合、アクセスアドレスを変換することなく初段の中継制御部RCNTに出力する。
【0089】
メモリ回路102は、5つの中継制御部RCNTと4つのメモリブロックBMLKとを有し、各メモリブロックMBLKが、互いに隣接する2つの中継制御部RCNTの間に配置されてもよい。この場合のワード線WLの救済方法は、各メモリブロックMBLKが4つのメモリ部MEM0-MEM3を有することを除き、
図2に示したワード線WLの救済方法と同様である。中継制御部RCNTとメモリブロックBMLKの数はこれに限定されない。
【0090】
以上、第3の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第3の実施形態では、各メモリブロックMBLKは、複数のメモリ部MEMと、メモリ部MEMに対応するメモリ制御部CNT1、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMとを有する。これにより、試験を実行する単位であるメモリ容量を第1の実施形態に比べて小さくすることができる。この結果、第1の実施形態に比べて、試験時間をさらに短縮し、試験効率をさらに向上することができる。
【0091】
図13は、第4の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1、
図9および
図12と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図13に示すメモリ回路103は、
図9のメモリ回路101と同様に、通常動作モード中に、外部から各メモリ部MEMに並列にデータの読み書きが実施可能であることを除き、
図12のメモリ回路102の構成および機能と同様である。
【0092】
図13に示すメモリ回路103においても、通常動作モードは、各メモリ部MEMを小容量メモリとして並列にアクセス可能な第1通常動作モードと、全てのメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能な第2通常動作モードとを有する。第1通常動作モードでは、アクセス要求MREQが各メモリ制御部CNT1に供給される。第2通常動作モードでは、アクセス要求MREQがメモリ管理部MNG(入力側)に供給される。試験モードと第1通常動作モードと第2通常動作モードとにおけるワードの救済方法は、各メモリブロックMBLKが複数のメモリ部MEMを有することを除き、
図11と同様である。
【0093】
以上、第4の実施形態においても、第1から第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0094】
図14は、第5の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1、
図9、
図12および
図13と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図14に示すメモリ回路104は、
図13のメモリブロックMBLK1と同一または同様の構成を有する複数のメモリブロックMBLK(MBLK0、MBLK1)と、各メモリブロックMBLKに対応して設けられるサブメモリ管理部MNGsとを有する。メモリブロックMBLKおよびサブメモリ管理部MNGsを除く構成および機能は、サブメモリ管理部MNGsからのアクセス要求MREQを受ける機能が中継制御部RCNTに追加されることを除き、
図13のメモリ回路103の構成および機能と同様である。
【0095】
メモリ回路104は、
図9のメモリ回路101と同様の第1通常動作モードおよび第2通常動作モードに加えて、第3通常動作モードを有する。第1通常動作モードは、各メモリ部MEMを小容量メモリとして並列にアクセス可能である。第2通常動作モードは、全てのメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能である。第3通常モードは、各メモリブロックMBLKを中容量メモリとして並列にアクセス可能である。これにより、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリ、複数の中容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路104を提供することができる。
【0096】
各メモリブロックMBLKのメモリ部MEM0-MEM2は、
図1の各メモリ部MEMと同様に、複数のワード線WLと、所定数のバブル冗長ワード線BRWLとを有する。各メモリブロックBLKのメモリ部MEM3は、
図1のメモリ部MEM3と同様に、所定数のワード線WLとバブル冗長ワード線BRWLとが、サブワード線SWLとしても機能する。そして、バブル冗長ワード線BRWLのアドレスのメモリ部MEM3のサブワード線SWLのアドレスへの変換は、メモリブロックMBLK毎に実施される。
【0097】
サブメモリ管理部MNGsは、メモリ管理部MNG(入力側)のサブセットであり、アドレスADを変換する範囲が異なる。メモリ管理部MNG(入力側)は、複数のメモリブロックMBLKにまたがったアドレス変換を実施し、サブメモリ管理部MNGsは、対応するメモリブロックMBLK内でアドレス変換を実施する。各サブメモリ管理部MNGsは、システムバスSBUSからアクセス要求MREQを受信する第3通常動作モード中に動作し、受信したアクセス要求MREQを対応する中継制御部RCNTに出力する。各サブメモリ管理部MNGsは、メモリ制御部CNT2に相当するサブメモリ制御部CNT2sを有する。
【0098】
各サブメモリ制御部CNT2sは、対応するメモリブロックMBLKの不揮発性メモリNVMが記憶する不良情報を参照し又は仕様として複数のメモリ部MEMのバブル冗長ワード線BRWLを把握しており、アクセス要求MREQを転送するメモリ部MEMを決定し、アクセス要求MREQに含まれるアドレスADを、決定した転送先のメモリ部MEMのアドレスADに変換する。
【0099】
各サブメモリ制御部CNT2sは、アクセス要求MREQに含まれるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、アドレスADを、対応するメモリブロックMBLK内のサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。これにより、第3通常動作モードにおいて、各メモリブロックMBLK内のメモリ部MEM0-MEM3をアドレスADが連続する領域として使用することができる。
【0100】
試験モード、第1通常動作モード、第2通常動作モードおよび第3通常動作モードにおけるワードの救済方法は、各メモリブロックMBLKが複数のメモリ部MEMを有することを除き、
図11と同様である。但し、第2通常動作モードでは、メモリ制御部CNT2は、アクセス要求MREQで示されるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、アドレスADを、メモリブロックMBLK1のメモリ部MEM3において対応するサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。第3通常動作モードでは、各サブメモリ制御部CNT2sは、アクセス要求MREQで示されるアドレスADがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、アドレスADを、対応するメモリブロックMBLKのメモリ部MEM3において対応するサブワード線SWLを示すアドレスADに変換する。なお、アドレスADがバブル冗長ワード線BRWLにより離散的に割り当てられてもよい場合、サブメモリ制御部CNT2sによるサブワード線SWLのアドレスADへの変換は不要である。
【0101】
以上、第5の実施形態においても、第1から第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この実施形態では、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリ、複数の中容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路104を提供することができる。
【0102】
図15は、第6の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図1および
図12と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図14に示すメモリ回路105は、
図1と同様に、複数の中継制御部RCNTを有する。また、メモリ回路105は、隣接する2つの中継制御部RCNTの間にそれぞれ配置されたメモリ制御部CNT1、メモリ部MEM(MEM0、MEM1、MEM2またはMEM3)、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMを有する。この実施形態では、メモリ制御部CNT1、メモリ部MEM、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMを2組含むグループGRが各メモリブロックMBLK(MBLK0、MBLK1)に割り当てられる。
【0103】
この実施形態では、各メモリブロックMBLK(すなわち、各グループGR)において、一方のメモリ部MEMを試験するとき、他方のメモリ部MEMのワード線WLが冗長ワード線として使用される。すなわち、試験モード中、各グループGRにおいて、一方のメモリ部MEMの不良は、他方のメモリ部MEMのワード線WLにより救済される。
【0104】
バブル冗長ワード線BRWLは、通常動作モードでのみ使用される。メモリ部MEM3においてメモリ管理部MNG(出力側)の複数のワード線WLと所定数のバブル冗長ワード線BRWLとは、サブワード線SWLとして機能する。通常動作モードでのバブル冗長ワード線BRWLを使用した不良の救済方法およびサブワード線SWLの使用方法は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様である。
【0105】
例えば、試験モード中、一方のメモリ部MEMの不良のワード線WLは、他方のメモリ部MEMにおいて、不良のワード線WLと同じ番号(すなわち、同じワード線アドレス)のワード線WLに置き換えられる。これにより、メモリ回路105の試験をグループGR毎に独立して実施することができ、複数のグループGRの試験を並列に実施することができる。各グループGRの試験では、まず、一方のメモリ部MEMの試験が実施され、次に、他方のメモリ部MEMの試験が実施される。
【0106】
各ワード線WLに接続されるメモリセル(丸印)は、第1メモリセルの一例である。各バブル冗長ワード線BRWLに接続されるメモリセル(丸印)は、第2メモリセルの一例である。なお、
図13では、メモリ回路105は、5つの中継制御部RCNTと2つのメモリブロックMBLKとを有するが、中継制御部RCNTとメモリブロックBMLKの数はこれに限定されない。
【0107】
各試験回路BISTは、各メモリ部MEMの不良を検出する第1試験において、不良を検出したワード線WLを示す不良アドレスを、対応する不揮発性メモリNVMに格納する。また、各試験回路BISTは、不揮発性メモリNVMに不良情報を格納した後の各メモリ部MEMの動作を確認する第2試験を実施する。すなわち、各試験回路BISTは、第1試験の結果に基づいて不揮発性メモリNVMに不良情報を格納した後に、各メモリ部MEMの動作を確認する第2試験を実施することができる。
【0108】
各メモリ制御部CNT1は、第2試験において、不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスに応じて、グループGR内の他方のメモリ制御部CNT1にアクセス要求MREQを転送可能である。各試験回路BISTは、一対のメモリ部MEMの両方から読み出しデータRDを受信可能である。
【0109】
図16は、
図15のメモリブロックMBLKのワード救済の一例を示す。例えば、メモリ部MEM0-MEM3の各々は、8192本のワード線を有する。通常動作モード中に
図2と同様に、各メモリ部MEMの不良は、バブル冗長ワード線BRWLを使用して救済される。また、8本のサブワード線SWLは、4つのメモリ部MEM0-MEM3の各々の2本のバブル冗長ワード線BRWLにそれぞれ対応して割り当てられる。アクセス要求MREQに含まれるアドレスがバブル冗長ワード線BRWLを示すとき、一点鎖線の矢印で示すように、アクセス要求MREQに含まれるアドレスは、対応するサブワード線SWLを示すアドレスに変換される。
【0110】
例えば、試験モード中、X印で示すメモリ部MEM0の不良は、メモリ部MEM1のワード線WLを使用して救済され、X印で示すメモリ部MEM1の不良は、メモリ部MEM0のワード線WLを使用して救済される。同様に、試験モード中、X印で示すメモリ部MEM2の不良は、メモリ部MEM3のワード線WLを使用して救済され、X印で示すメモリ部MEM3の不良は、メモリ部MEM2のワード線WLを使用して救済される。
【0111】
これにより、試験モード時に複数のメモリブロックBMLKの試験を並列に実施することで試験時間を短縮しつつ、通常動作モード時にバブル冗長ワード線BRWLを使用して不良を救済することができる。
【0112】
図17は、
図15の各試験回路BISTによる各メモリ部MEMの不良を検出する第1試験の一例を示す。
図5と同様の動作については、同じステップ番号を示し、詳細な説明は省略する。例えば、
図17に示す第1試験は、複数のグループGRの一方の試験回路BISTで並列に実施される。
図17に示す試験フローは、
図5のステップS23の代わりにステップS23Aが実施されること、ステップS25の代わりにS25Aが実施されることを除き、
図5の試験フローと同じである。
【0113】
ステップS23Aにおいて、試験回路BISTは、隣のメモリ部MEMのワード線WLを使用して不良を救済可能か否かを判定する。試験回路BISTは、不良を救済可能な場合、ステップS24を実施し、不良を救済できない場合、ステップS26を実施する。例えば、不良を救済できない例として、隣のメモリ部MEMにおいて不良アドレスFADにより示されるワード線WLがアクセスできない場合などがある。ステップS24の後、ステップS25Aにおいて、試験回路BISTは、メモリ部MEMの全領域を試験した場合、
図17に示す動作を終了し、メモリ部MEMに試験していない領域がある場合、ステップS20の動作に戻る。
【0114】
図18は、
図15の各試験回路BISTにより不揮発性メモリNVMに不良情報を格納した後の各メモリ部MEMの動作を確認する第2試験の一例を示す。
図6と同様の動作については、同じステップ番号を示し、詳細な説明は省略する。例えば、
図18に示す第2試験は、複数のグループGRの一方の試験回路BISTで並列に実施される。
図18に示す試験フローは、
図6のステップS33の代わりにステップS33Aが実施されることを除き、
図5の試験フローと同じである。ステップS32の後、ステップS33Aにおいて、試験回路BISTは、メモリ部MEMの全領域を試験した場合、
図18に示す動作を終了し、メモリ部MEMに試験していない領域がある場合、ステップS30の動作に戻る。
【0115】
なお、試験回路BISTから書き込み要求を受けたメモリ制御部CNT1は、書き込み要求に含まれるアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致する場合、書き込み要求を隣のメモリ制御部CNT1に転送する。また、試験回路BISTから書き込み要求を受けたメモリ制御部CNT1は、書き込み要求に含まれるアクセスアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致しない場合、書き込み要求に含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに書き込みアクセスし、メモリ部MEMに試験用のデータ(期待値)を書き込む。隣のメモリ制御部CNT1から書き込み要求を受けたメモリ制御部CNT1は、書き込み要求に含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに書き込みアクセスし、メモリ部MEMに試験用のデータ(期待値)を書き込む。
【0116】
また、試験回路BISTから読み出し要求を受けたメモリ制御部CNT1は、読み出し要求に含まれるアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致する場合、読み出し要求を隣のメモリ制御部CNT1に転送する。また、試験回路BISTから読み出し要求を受けたメモリ制御部CNT1は、読み出し要求に含まれるアクセスアドレスと不揮発性メモリNVMに格納された不良アドレスFADとが一致しない場合、読み出しに含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに読み出しアクセスする。隣のメモリ制御部CNT1から読み出し要求を受けたメモリ制御部CNT1は、読み出し要求に含まれるアドレスを使用してメモリ部MEMに読み出しアクセスする。
【0117】
以上、第6の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、試験モード中、複数のメモリ部MEMを並列にアクセスして試験することができ、通常動作モード中、複数のメモリ部MEMを1つのメモリとしてアクセスすることができる。この結果、動作モードの切り替えにより複数の小容量メモリまたは大容量メモリとして動作可能なメモリ回路105を提供することができる。また、試験モード中、複数のメモリ部MEMを並列にアクセスして試験することで、試験時間を短縮し、試験効率を向上することができる。この結果、メモリ回路105の製造コストの増大を抑制することができる。
【0118】
さらに、第6の実施形態では、試験モード中に各グループGRにおいて、一方のメモリ部MEMの不良は、他方のメモリ部MEMのワード線WLにより救済される。これにより、
図1に示したバブル冗長ワード線BRWLを各メモリ部MEMに割り当てることなく、第1試験および第2試験を実施することができるため、各メモリ部MEMの全領域の試験を実施することができる。
【0119】
図19は、第7の実施形態のメモリ回路の概要を示す。
図15と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図19に示すメモリ回路106は、
図9と同様に、通常動作モード中に、メモリ回路106の外部から複数のメモリ部MEMに並列にデータの読み書きが実施可能である。
【0120】
この実施形態においても、
図9と同様に、通常動作モードは、複数のメモリ部MEMを小容量メモリとして並列にアクセス可能な第1通常動作モードと、複数のメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能な第2通常動作モードとを有する。第1通常動作モードでは、アクセス要求MREQが各メモリ制御部CNT1に供給される。第2通常動作モードでは、アクセス要求MREQがメモリ管理部MNG(入力側)に供給される。なお、試験モードでのメモリブロックMBLKの試験は、
図17および
図18に示したメモリブロックMBLKの試験と同じである。
【0121】
この実施形態では、第1通常動作モードでは、各メモリブロックBLKは、グループGR内の一対のメモリ部MEMの一方を主メモリ領域として使用し、一対のメモリ部MEMの他方を不良の救済用の冗長メモリ領域として使用する。すなわち、第1通常動作モードの不良の救済方法は、
図16に示した試験モード中の救済方法と同じである。一方、第2通常動作モードの不良の救済方法は、
図16に示した通常動作モード中の救済方法と同じである。
【0122】
なお、第1通常動作モードにおいて、第2の実施形態(
図9、
図10、
図11)と同様に、メモリ部MEM毎に不良を独立に救済することも可能である。その場合、
図19には図示していないが、各メモリブロックMBLK(すなわち、各グループGR)の一対のメモリ制御部CNT1の各々に、メモリ回路106の外部からアクセス要求MREQ(CMD、AD、WD)を受信する機能と、メモリ回路106の外部に読み出しデータRDを出力する機能とが設けられる。なお、各メモリ制御部CNT1は、システムバスSBUSを介してアクセス要求MREQを受信し、システムバスSBUSに読み出しデータRDを出力してもよい。
【0123】
以上、第7の実施形態においても、第1の実施形態から第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0124】
図20は、第8の実施形態のメモリ回路の概要を示す。上述した実施形態と同一または同様の要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図20に示すメモリ回路107は、メモリ管理部MNG(入力側)とメモリ管理部MNG(出力側)との間に配置される5つの中継制御部RCNTと、互いに隣接する2つの中継制御部RCNTの間に配置されたメモリブロックMBLKとを有する。
【0125】
メモリブロックMBLKは、5つの中継制御部RCNTと、隣接する中継制御部RCNTの間にそれぞれ配置された4つのメモリブロックMBLKとを各々含む2つのメモリグループMEMGを有する。各メモリグループMEMGにおいて、初段の中継制御部RCNTは、メモリ管理部MNG(入力側)に接続され、最終段の中継制御部RCNTは、メモリ管理部MNG(出力側)に接続される。なお、メモリ回路107に搭載されるメモリブロックMBLKの数と配列は、
図20に示す例に限定されない。
【0126】
各メモリブロックMBLKは、縦4個、横4個の16個のメモリユニットMUを有する。なお、各メモリブロックMBLKに搭載されるメモリユニットMUの数と配列は、
図20に示す例に限定されない。
【0127】
特に限定されないが、各メモリユニットMUのサイズは、32kワード×64ビット(=2Mビット)であり、縦方向に並ぶ4個のメモリユニットMUは、256ビットのデータを入出力する。16個のメモリユニットMUを含むメモリブロックMBLKのサイズは、128kワード×256ビット(=32Mビット)である。8個のメモリブロックMBLKを含むメモリ回路107のサイズは、512kワード×512ビット(=256Mビット)である。
【0128】
縦方向に並ぶ2個のメモリブロックMBLKによりメモリグループ列MGCが構成される。この実施形態では、メモリ部MEMは、縦方向に並ぶ4個のメモリユニットMUにより構成される。例えば、各メモリグループ列MGCは、25ビットのアドレスADのうち、ビット[24:23]により識別される。各メモリ部MEMは、25ビットのアドレスADのうち、ビット[22:21]により識別される。
【0129】
メモリ回路107は、全てのメモリ部MEMを1つの大容量メモリとしてアクセス可能な第2通常動作モード中に、システムバスSBUSからアクセス要求MREQを受けて動作する。第2通常動作モード中、各メモリブロックMBLKの入力側の中継制御部RCNTは、当該メモリブロックMBLKまたは当該メモリブロックMBLKの出力側の中継制御部RCNTに、アクセス要求MREQ(コマンドCMD、アドレスADおよび書き込みデータWD)を出力する。各メモリブロックMBLKは、出力側の中継制御部RCNTに読み出しデータRDを出力する。
【0130】
図20に示すように、コマンド線CMDおよびアドレス線ADは、複数のメモリブロックMBLKを通って配線されない。このため、配線負荷の増加を抑えることができ、メモリ回路107のアクセス時間の増加を抑制しつつ、消費電力の増加を抑制することができる。
【0131】
一方、メモリ回路107は、第1通常動作モード中に、メモリ回路107の外部からメモリ部MEM毎または2つのメモリ部MEM毎に並列にデータの読み書きが実施可能である。
【0132】
図21は、
図20のメモリブロックMBLKの一例を示す。例えば、
図21は、
図20において、メモリ管理部MNG(入力側)およびメモリ管理部MNG(出力側)から離れている中央部分の4つのメモリブロックMBLKを示している。
【0133】
各メモリブロックMBLKは、
図12のメモリブロックMBLKと同一または同様の構成を有する。すなわち、各メモリブロックMBLKは、4つのメモリ部MEM、4つのメモリ制御部CNT1、4つの試験回路BISTおよび4つの不揮発性メモリNVMを有する。なお、
図15または
図19に示したように、各メモリブロックMLKを2つのグループGRで構成し、試験モード中に各グループGRにおいて、一方のメモリ部MEMの不良を他方のメモリ部MEMのワード線WLにより救済してもよい。
【0134】
図22は、
図20のメモリブロックMBLKの別の例を示す。
図22は、
図20において、メモリ管理部MNG(入力側)およびメモリ管理部MNG(出力側)から離れている中央部分の4つのメモリブロックMBLKを示している。
【0135】
各メモリブロックMBLKは、メモリ制御部CNT1、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMが2つのメモリ部MEMに共通に設けられていることを除き、
図21のメモリブロックMBLKと同様の構成を有する。なお、各メモリブロックMBLKは、メモリ制御部CNT1、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMが4つのメモリ部MEMに共通に設けられてもよい。すなわち、メモリ制御部CNT1、試験回路BISTおよび不揮発性メモリNVMは、メモリブロックMBLK毎に設けられてもよい。また、
図15または
図19に示したように、各メモリブロックMLKを2つのグループGRで構成し、試験モード中に各グループGRにおいて、一方のメモリ部MEMの不良を他方のメモリ部MEMのワード線WLにより救済してもよい。
【0136】
以上、第8の実施形態においても、第1の実施形態から第7の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0137】
図23は、
図1のメモリ回路100が搭載されるシステムの一例を示す。例えば、
図23に示すシステム200は、動画像を処理可能なAR/VRグラスなどのヘッドマウントデバイス、デジタルカメラまたはゲーム機等である。なお、システム200は、車両に搭載される画像処理システムでもよい。また、メモリ回路100が搭載されるシステムは、
図23に示す構成に限定されない。
【0138】
システム200は、コントローラ210、撮像装置220、表示装置230および外部メモリ240を有する。コントローラ210は、システムバスSBUSを介して相互に接続されたCPU211、画像処理部212、表示処理部213、エンコーダ/デコーダ214、外部メモリ制御部215および
図1に示したメモリ回路100を有する。例えば、コントローラ210は、システムLSIとして設計されてもよい。
【0139】
なお、コントローラ210は、
図9のメモリ回路101、
図12のメモリ回路102、
図13のメモリ回路103、
図14のメモリ回路104、
図15のメモリ回路105、
図19のメモリ回路106、または、
図20のメモリ回路107を有してもよい。なお、例えば、メモリ回路100、101、102、103、104、105、106、107は、SRAMであるが、MRAMまたは抵抗変化メモリ等のランダムアクセスが可能な他のメモリ回路でもよい。
【0140】
CPU211は、システム200の全体を制御する。画像処理部212は、撮像装置220が取得した画像データを処理し、処理した画像データを表示装置230に表示可能なフレーム画像データに変換し、フレーム画像データをメモリ回路100に格納する。表示処理部213は、メモリ回路100からフレーム画像データを読み出し、表示装置230に画像を表示させる。エンコーダ/デコーダ214は、画像データがメモリ回路100に格納される前に符号化し、メモリ回路100から読み出される圧縮された画像データを複合する。外部メモリ制御部215は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の外部メモリ240のアクセスを制御する。
【0141】
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0142】
100、101、102、103、104、105、106、107 メモリ回路
200 システム
210 コントローラ
211 CPU
212 画像処理部
213 表示処理部
214 エンコーダ/デコーダ
215 外部メモリ制御部
220 撮像装置
230 表示装置
240 外部メモリ
AD アドレス
BIST 試験回路
BRWL バブル冗長ワード線
CMD コマンド
CMP 比較器
CNT1、CNT2、CNT3 メモリ制御部
FAD 不良アドレス
GR グループ
RD 読み出しデータ
MBLK メモリブロック
MEM、MEM0、MEM1、MEM2、MEM3 メモリ部
MEMG メモリグループ
MRG メモリ管理部
MREQ アクセス要求
MU メモリユニット
NVM 不揮発性メモリ
RCNT 中継制御部
REDEN 冗長イネーブル
REG レジスタ
RWL 冗長ワード線
SBUS システムバス
SEL 選択部
SEL0、SEL1 セレクタ
SWL サブワード線
WD 書き込みデータ
WL ワード線