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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156363
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】プログラム、方法、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241029BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070763
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】517201127
【氏名又は名称】playground株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 圭史
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】参加者の競技実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができるシステムを提供する。
【解決するための手段】
本発明のプログラムは、プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムに実行させるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップと、取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップと、を実行する。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムに実行させるプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップと、
取得した前記競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、前記参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップと、を実行する、プログラム。
【請求項2】
前記競技証明NFTは、
前記競技に関する一つの試合の勝敗に応じて発行され、その保有者の前記試合での勝敗の証明となる非代替性トークンである対戦証明NFTを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記競技証明NFTは、
前記競技への参加者のうち、予め参加者同士が合意した任意の対戦ルールに基づいて実施された競技に関する競技実績を得た参加者に対して発行され、その保有者の前記任意の対戦ルールにおける勝敗の証明となる非代替性トークンであるカスタム対戦NFTを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記競技証明NFTは、
前記競技の中での行動が、予め設定された課題アクションを達成したことに応じて発行され、その保有者の前記課題アクションの達成の証明となる非代替性トークンである課題証明NFTを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項5】
前記競技証明NFTは、
前記競技に関する大会における入賞の実績に応じて発行され、その保有者の前記大会での入賞の証明となる非代替性トークンである入賞証明NFTを含む、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記プロセッサに、さらに、
ユーザの前記競技証明NFTの保有状況を集計するステップと、
集計した前記保有状況に基づいて、その保有者の過去の競技実績に対する勲となる非代替性トークンである勲章NFTを前記ユーザに対して発行するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項7】
前記勲章NFTは、
前記競技証明NFTを取得するに至った前記競技実績に対する副賞となる非代替性トークンである副賞NFTを含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記勲章NFTは、
前記競技への参加者により構成される成員に対する前記競技実績に基づく順位を示す非代替性トークンであるランキングNFTを含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
前記勲章NFTは、
前記保有状況が、予め設定された業績に関する閾値を超えたことに応じて発行され、その保有者の前記競技実績が、前記業績に至ったことを示す非代替性トークンである殿堂NFTを含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記勲章NFTは、
前記保有状況が、前記競技の中での行動パターンの傾向として予め設定された付与条件を満たすことに応じて発行され、その保有者の前記行動パターンを示す非代替性トークンである異名NFTを含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項11】
前記勲章NFTは、
前記競技の開催と関連して行われる任意のキャンペーンにおいて設定された付与条件を満たすことに応じて発行される非代替性トークンであるキャンペーンNFTを含む、請求項6に記載のプログラム。
【請求項12】
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムが実行する方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップと、
取得した前記競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、前記参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップと、を実行する、方法。
【請求項13】
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムであって、
前記システムは、前記プロセッサに、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得する手段と、
取得した前記競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、前記参加者のうちの少なくとも一方に対して発行する手段と、を実行する、システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、対戦ゲームをスポーツと見立てたeスポーツが注目を集めている。
例えば、下記特許文献1には、各種のゲーム大会の開催に用いられるゲーム用のインフラシステムが開示されている。このシステムを用いることで、それぞれの大会において、試合の内容を配信し、大会記録を蓄積することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2021-516087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、大会ごと、又はインフラごとに大会の記録が管理されるので、ユーザの勝敗実績をゲーム業界全体で横断的に管理することができず、参加者の競技実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することが難しかった。
【0005】
本開示の目的は、参加者の競技実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができるシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るプログラムは、プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムに実行させるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップと、取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップと、を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、参加者の競技実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のNFT管理システムが扱う競技NFTの種類を説明する図である。
図2図1に示す競技NFTの機能を説明する図である。
図3】本発明のNFT管理システムの全体構成を示す図である。
図4図1に示すユーザ端末のハードウェア構成を示す図である。
図5図1に示す競技管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
図6図1に示すNFT管理サーバ30のハードウェア構成を示す図である。
図7図1に示す分散型台帳システムの構成を示す図である。
図8】NFT管理システムが用いる各種データベースの保有状況を説明する図である。
図9図9Aはユーザデータベースのデータ構造の一例を示す図、図9Bはチームデータベースのデータ構造の一例を示す図、図9Cは開催データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図10図10Aは対戦データベースのデータ構造の一例を示す図、図10Bは対戦履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図11図11Aは、カスタム対戦データベースのデータ構造の一例を示す図、図11Bは、カスタム対戦履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図12図15は、課題データベースのデータ構造の一例を示す図、図15Bは、課題履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図13図13Aは、入賞データベースのデータ構造の一例を示す図、図13Bは、入賞履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図14】付与条件データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図15】競技NFT種別データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図16】保有履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。
図17図17Aは、Dappsアカウントデータベースのデータ構造の一例を示す図、図17Bは、ウォレットデータベースのデータ構造の一例を示す図である。
図18】分散型台帳システムにより実現される分散型台帳の構造を示す概念図である。
図19】本実施形態の概要を示す図である。
図20】競技証明NFTの発行処理のフローを示す図である。
図21】勲章NFTの発行処理のフローを示す図である。
図22】変形例に係る分散型台帳の構造を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0010】
(1)本発明の概要と、説明に用いる語句の定義
まず、本発明の概要と、説明に用いる語句の定義について説明する。
システム1は、例えば、eスポーツと呼ばれる対戦ゲームの競技結果を管理して、競技への参加者の増加を促進するシステムである。
【0011】
(1-1)競技NFTの概要
システム1は、競技に参加したユーザ(以下、参加者という)に対して、競技の実績に基づいてNFT(非代替性トークン:Non Fungible Token)を発行して付与することで、当該参加者における競技の実績を証明し、競技活動を促進する。
ここで、NFTとは、デジタルコンテンツと紐づけられ、所有者の情報が後述する分散型台帳(ブロックチェーン)50上に記録されたトークンである。すなわちNFTは、例えば資産価値のあるデジタルコンテンツと紐づけられたトークンであり、競技への参加の証明として、参加者に対して付与されるデジタルデータを指す。
【0012】
NFTに紐づけられるデジタルコンテンツとしては、例えば、画像データ、動画データ、音源データの他、SNS(Social Networking Service)上でコメントされたテキストデータ等も含まれる。
一般に、デジタルコンテンツのデータは任意に複写することができる。一方、当該デジタルコンテンツの元データは、仮にデータ自体が複写されて転用されたとしても、前述のとおり所有者の情報が分散型台帳に記録されている場合には、元データの真正の所有者が誰であるかを確認することができる。
【0013】
すなわちNFTは、所有者の情報を明確にすることができるため、取引の対象として扱われ、デジタルコンテンツの内容に応じた資産価値を有する。そしてNFTは、ユーザ同士の合意に基づいて、任意に譲渡できるものもある。NFTの譲渡においては、一般的な取引と同様に、金銭その他の価値の供与とともに行われてもよいし、無償で行われてもよい。以降の説明において、NFTを単にトークンと称することがある。
【0014】
次に、図1を用いて、本実施形態においてシステム1に管理されるNFTの種類について定義する。
【0015】
・競技NFT:NFTのうち、競技への参加(競技活動)に関連するNFTであり、本発明のシステム1が特に扱うNFTの総称を指す。
競技NFTは、取得のトリガーとなる競技実績の量により、競技証明NFTと、勲章NFTと、に区別される。ここで、取得のトリガーとは、当該競技NFTをユーザが取得するために、(言い換えれば、発行主体からの発行を受けるために)、ユーザが満たすべき競技活動に関する条件である。すなわち、競技NFTの取得のトリガーとは、当該競技NFTの発行条件と同義である。
【0016】
次に、競技NFTの下位概念である競技証明NFTおよび勲章NFTについて説明する。
・競技証明NFT:主に単一の競技実績に基づき発行又は移転される競技NFT
・勲章NFT:主に複数の競技実績の蓄積に基づき発行又は移転される競技NFT
すなわち、勲章NFTは、ユーザが過去に取得した競技証明NFTの保有状況に基づき、当該ユーザの過去の競技実績に対する勲として発行されることがある。
【0017】
競技証明NFTは、一義的には競技実績の証明として機能を有するため、原則として一次取得したユーザから他のユーザへの移転は不可となっている。すなわち、競技証明NFTの基本的価値は、「誰が、いつ、どのような競技実績を残したか」を記録して証明することにある。
これに対して、勲章NFTは、過去に蓄積された競技実績への褒章となる価値を有しており、ユーザ間での取引に従って、任意に移転することができる。
なお、これらの構成はあくまで例示であり、競技証明NFTをユーザ間での移転を可能としてもよいし、勲章NFTをユーザ間での移転を不可としてもよい。
【0018】
次に、競技NFTの種類について図2を用いて説明する。図2は、図1に示す競技NFTの機能を説明する図である。まず、競技NFTのうち、競技証明NFTについて説明する。
【0019】
(1-2)競技証明NFTの内容
図2に示すように、競技証明NFTには、以下の4つのNFTが含まれる。
・対戦証明NFT
・カスタム対戦証明NFT
・課題証明NFT
・入賞証明NFT
【0020】
対戦証明NFTは、単一の競技(試合)の勝敗に基づいて発行される非代替性トークンである。対戦証明NFTは、その保有者の試合での勝敗の証明となる機能を有する。対戦証明NFTは、試合の勝者に対して発行される戦勝証明NFTと、試合の敗者に対して発行される敗戦証明NFTと、を含み得る。すなわち、対戦証明NFTは、対戦した参加者のうち、勝者および敗者の少なくとも一方に対して発行される。対戦証明NFTは、基本的には、ひとつの試合の勝敗に基づき、発行又は移転される。対戦勝敗NFTは、新たに発行される場合の他、大会運営者が保有している対戦勝敗NFTについて、所有者情報を新たに記録することで、新たな所有者に対して移転されてもよい。
【0021】
対戦証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、対戦証明NFTであることを示す情報(対戦証明NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、対戦証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当する競技に関する競技実績が表示されている。競技実績には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該競技(試合)が属する大会の名称
・当該競技の名称(一回戦、準決勝、第〇試合なども大会中の試合を特定可能な情報)
・当該競技の日付
・競技者の名称
・勝者および敗者の名称
・競技実績(競技のスコア等)
【0022】
カスタム対戦NFTは、競技への参加者のうち、予め参加者同士が合意した任意の対戦ルールに基づいて実施された競技(カスタム対戦)に関する競技実績を得た参加者に対して発行される非代替性トークンである。カスタム対戦NFTは、その保有者のカスタム対戦における勝敗の証明となる機能を有する。
【0023】
ここで、この説明においてカスタム対戦と呼ぶ対戦形式について詳述する。eスポーツなどの大会における対戦(競技)は、大会の運営者が予め設定することが一般的である。一方、そのような大会運営者により運営される大会とは異なり、ユーザ同士が個別に勝敗をかけて当該競技での優劣をつけるために対戦を行うことがある。このような場合には、例えば、それぞれの競技の実力又は競技実績などに応じてハンデキャップを設けることがある。このため、システム1では、このような対戦ルールをユーザ間の合意に基づき設定する競技をカスタム対戦と定義している。カスタム対戦において、競技参加者となるユーザ間で合意される対戦ルールには、例えば、例えば以下の項目が含まれる。
【0024】
(カスタム対戦においてユーザ間で予め合意される対戦ルール)
・競技日時
・競技者
・競技環境
・競技内容
・勝敗条件
・ハンデキャップの有無
・勝利者への賞品
・立ち合い人の有無
カスタム対戦証明NFTは、基本的には、任意ルールで行われる試合の勝敗に基づき、発行又は移転される。カスタム対戦勝敗NFTは、新たに発行される場合の他、大会運営者が保有しているカスタム対戦勝敗NFTについて、所有者情報を新たに記録することで、新たな所有者に対して移転されてもよい。
【0025】
そして、システム1では、カスタム対戦における勝利者への賞品を、競技参加者それぞれが供出されたNFT(例えば競技参加者が保有する勲章NFT)を設定することができる。この場合には、カスタム対戦の勝利者は、その事実を証明するカスタム証明NFTとともに、賞品として相手方から供出されたNFTの付与を受けることができる。
【0026】
カスタム対戦証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、カスタム対戦証明NFTであることを示す情報(カスタム対戦証明NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、カスタム対戦証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当するカスタム対戦に関する競技実績が表示されている。カスタム対戦に関する競技実績には、例えば、以下の項目が含まれる。
・対戦ルール
・競技実績(競技のスコア等)
【0027】
課題証明NFTは、競技の中での行動が、予め設定された課題アクションを達成したことに応じて発行される非代替性トークンである。課題証明NFTは、その保有者の課題アクションの達成の証明となる機能を有する。対戦証明NFTは、課題達成の成否に基づき、発行又は移転される。
【0028】
課題証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、課題証明NFTであることを示す情報(課題証明NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、課題証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当する課題への達成実績が表示されている。課題への達成実績には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該課題の名称
・当該課題の内容
・当該課題へのチャレンジ可能期間
・当該課題への挑戦者の名称
・達成実績(挑戦者が行った行動の詳細等)
【0029】
入賞証明NFTは、競技に関する大会における入賞の実績に応じて発行される非代替性トークンである。入賞証明NFTは、その保有者の大会での入賞の証明となる機能を有する。入賞証明NFTは、大会での表彰結果に基づき、発行又は移転される。
【0030】
入賞証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、入賞証明NFTであることを示す情報(入賞証明NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、入賞証明NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、ユーザが受けた表彰実績が表示されている。表彰実績には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該表彰に係る大会の名称
・当該表彰に係る競技の内容
・当該表彰に係る競技の日付
・競技者の名称
・表彰実績(表彰の内容)
【0031】
(1-3)勲章NFTの内容
次に、競技NFTのうち、勲章NFTについて説明する。
図2に示すように、勲章NFTには、以下の5つのNFTが含まれる。
・副賞NFT
・ランキングNFT
・殿堂NFT
・異名NFT
・キャンペーンNFT
【0032】
副賞NFTは、競技証明NFTを取得するに至った競技実績に対する副賞となる非代替性トークンである。副賞NFTには、例えば、当該競技と関連し、希少性の高く当該競技の競技者に対して顧客吸引力のあるデジタルコンテンツが、特典コンテンツとして紐づけられている。競技者であるユーザは、当該特典コンテンツを取得するために、副賞NFTが設定されている競技への参加を促される。また、副賞NFTは、各種サービスの引換券又は優待券などの価値が付帯していてもよい。副賞NFTは、競技のうち、いずれかの単一の試合結果(勝敗)に基づき発行又は移転される。副賞NFTの具体例としては、以下が挙げられる。
・優勝旗NFT
・トロフィーNFT
・チャンピオンベルトNFT
【0033】
副賞NFTにはさらに、当該画像データに係るNFTが、副賞NFTであることを示す情報(副賞NFTとして証明する事実)が表示されたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)が紐づけられてもよい。すなわち、副賞NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当する副賞に関する情報が表示されている。副賞に関する情報には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該副賞の名称
・当該副賞が付与された競技(大会)の名称
・当該副賞が付与された日
・競技者の名称
・副賞の内容(特典コンテンツの名称、又は特典引換券などの名称)
【0034】
ランキングNFTは、競技への参加者により構成される成員に対する競技実績に基づく順位を示す非代替性トークンである。ランキングNFTは、競技証明NFTの保有状況に基づき発行又は移転される。ランキングNFTは、例えば競技前の競技者それぞれの保有ランキングを踏まえ、競技結果が保有ランキングを覆す結果となった場合には、勝者に対して敗者のランキングに相当するランキングNFTを発行又は移転する。また、競技結果が保有ランキングに従う結果となった場合は、新たな発行又は移転はしなくてもよい。
【0035】
ランキングNFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、ランキングNFTであることを示す情報(ランキングNFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、ランキングNFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当するランキングに関する情報が表示されている。ランキングに関する情報には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該ランキングの対象となるグループの名称
・当該ランキングの対象となる競技の名称
・当該ランキングの評価日
・当該ランキングの対象者
・当該ランキングの実績(ランキング内容)
【0036】
殿堂NFTは、保有状況が、予め設定された業績に関する閾値を超えたことに応じて発行され、その保有者の競技実績が、業績に至ったことを示す非代替性トークンである。殿堂NFTは、競技証明NFTの保有状況の蓄積に基づき発行又は移転される。殿堂NFTの発行条件は任意に設定することができる。
【0037】
殿堂NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、殿堂NFTであることを示す情報(殿堂NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、殿堂NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、付与対象となるユーザが至った業績に関する情報が表示されている。業績に関する情報には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該殿堂の競技の名称
・当該殿堂の名称
・当該殿堂の発行日付
・当該殿堂NFTの付与対象者の名称
・殿堂の実績(業績の内容)
【0038】
異名NFTは、保有状況が、競技の中での行動パターンの傾向として予め設定された付与条件を満たすことに応じて発行され、その保有者の行動パターンを示す非代替性トークンである。異名NFTは、競技証明NFTの保有状況に基づき、発行又は移転される。異名NFTは、例えば無期限に付与されるNFTとしてもよい。
【0039】
異名NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、異名NFTであることを示す情報(異名NFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、異名NFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、付与対象となるユーザの行動パターンに関する情報が表示されている。行動パターンに関する情報には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該異名の名称
・当該異名に対応する行動の内容
・当該異名NFTの発行日付
・当該異名NFTの付与競技者の名称
・行動実績(異名に該当する行動実績)
【0040】
キャンペーンNFTは、競技の開催と関連して行われる任意のキャンペーンにおいて設定された付与条件を満たすことに応じて発行される非代替性トークンである。キャンペーンNFTは、競技証明NFTの保有状況に基づき、発行又は移転される。キャンペーンNFTは、例えば期限を設けて付与されるNFTとしてもよい。この場合には、一定の期間が徒過すると、当該キャンペーンNFTの保有者情報として、運営者などの他の主体が記録されることで、当該キャンペーンNFTが運営者に移転(変換)される。
【0041】
キャンペーンNFTに紐づけられたデジタルコンテンツ(例えば画像データ)には、当該画像データに係るNFTが、キャンペーンNFTであることを示す情報(キャンペーンNFTとして証明する事実)が表示されている。すなわち、キャンペーンNFTに紐づけられたデジタルコンテンツには、該当するキャンペーンへの参加実績が表示されている。キャンペーンへの参加実績には、例えば、以下の項目が含まれる。
・当該キャンペーンの名称
・当該キャンペーンの開催情報(開催期間、開催場所、開催される大会など)
・当該キャンペーンの内容
・当該キャンペーンへの参加者の名称
・参加実績(キャンペーンへの参加が認められた行動など)
【0042】
次に、前述したNFTの定義を踏まえ、システム1の概要について説明する。
システム1では、任意の競技において、その競技実績の証明となる競技NFTを、当該競技の参加者であるユーザに付与し、競技NFTの保有状況が、改ざんが困難であるブロックチェーン上に公開される。
この状態において、任意の競技を運営する運営者は、公開された各ユーザにおける競技NFTの保有状況を参照することができる。
【0043】
すなわち、様々な競技における競技実績が、データの改ざんが困難なブロックチェーン上に公開されていることにより、ユーザの当該競技における実力を、ユーザごとの競技NFTの保有状況を確認することで把握することができる。
このため、例えば従来のゲーム大会のように、ゲームサーバごとに個別に試合の勝敗に関する情報、又は勝敗に基づくユーザごとの競技者としてのランキングに関する情報などを管理する必要がなく、簡単且つセキュアに、競技の参加者であるユーザの競技実績を蓄積することができる
【0044】
また、システム1では、競技実績を証明する競技証明NFTに加えて、競技実績の蓄積によりユーザに対して勲章NFTを付与することにより、ユーザに対して、システム1が適用される競技に対する参加の動機付けを与えることができる。これにより、システム1が適用された競技への参加者の増加が促進され、競技活動が盛んになることが期待される。
以下に、このようなシステム1の構成について説明する。
【0045】
(2)NFT管理システム1の全体構成
本実施形態に係るNFT管理システム1(以下、単にシステム1という)の全体構成について説明する。
図3は、本実施形態に係るシステム1の全体構成を示すブロック図である。
図2に示すように、システム1は、参加者端末10Aと、競技管理サーバ20と、NFT管理サーバ30と、P2P分散システム40と、を備える。
参加者端末10A、競技管理サーバ20、NFT管理サーバ30、およびP2P分散システム40は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続されている。
【0046】
参加者端末10Aは、システム1のユーザが使用する情報処理装置である。システム1のユーザには、以下の者が含まれる。
・競技に参加する参加者(ゲーム大会のプレイヤー)
・競技を運営する運営者(ゲーム大会の主催者)
すなわち、参加者端末10Aは、参加者が使用する参加者端末10Aと、運営者が使用する運営者端末10Bと、を含む。
【0047】
参加者端末10Aのうち、参加者端末10Aは、外部のゲームサーバ(図8参照)から提供されるゲーム競技への参加を要求できるように構成される。
参加者端末10Aのうち、運営者端末10Bは、外部のゲームサーバ(図8参照)から提供されるゲーム競技の競技結果を管理できるように構成される。
【0048】
以降の説明において、情報処理装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ(例えば、Webサーバ、アプリケーションサーバ、データベースサーバ、又はそれらの組み合わせ)、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、又はスマートグラス)、などの種々のコンピュータを含み得る。本実施形態では、参加者端末10Aは、ネットワークNWに接続可能なパーソナルコンピュータ(図22参照)を例に挙げて説明する。
【0049】
競技管理サーバ20は、競技結果を管理する情報処理装置である。競技管理サーバ20は、参加者端末10Aからの入力に応じて、競技実績に関する情報を蓄積するように構成される。
【0050】
NFT管理サーバ30は、競技実績に関する各種の競技NFTの発行を管理する情報処理装置である。NFT管理サーバ30が管理する競技NFTには、例えば以下が含まれる。
・競技大会の運営者が発行する競技NFT
・競技大会の運営者から委託された事業者が発行する競技NFT
・参加者同士が両者の合意に基づき、競技実績に応じた取引の対象として競技NFT
なお、NFT管理サーバ30は、競技NFTを発行する事業者ごとに設けられ、システム1が複数のNFT管理サーバ30を備えてもよい。
【0051】
P2P分散システム40は、複数の情報処理装置によりP2Pネットワークが構築されたシステムである。P2P分散システム40は、分散型台帳、分散型アプリケーション、および分散型データストレージとしての機能を実現する。
【0052】
分散型台帳は、P2P分散システム40を構成する情報処理装置の協働した処理により、NFTに関する取引履歴を、暗号技術を用いて分散的に処理、記録するデータベースである。NFTがユーザ間で移転されると、新たなトランザクションデータがブロックチェーンのブロックに記録されることで、NFTの所有者の情報が更新される。以降の説明において、新たなNFTについて、ユーザの情報に関するトランザクションデータがブロックチェーンのブロックに記録されることで、当該NFTが当該ユーザに対して発行(付与)されることとなる。
【0053】
分散型アプリケーションは、P2P分散システム40において動作するデジタルアプリケーションである。分散型アプリケーションとして、例えば分散型台帳に紐づけられたスクリプトに従った処理を自律的に実行するスマートコントラクトを用いることができる。すなわち、分散型アプリケーションは、同じユーザーインターフェースのバックグラウンドで動作する相互運用可能なスマートコントラクトの束により実現することができる。
【0054】
分散型データストレージは、P2P分散システム40を構成する情報処理装置間でデータを共有して記憶する記憶領域である。P2P分散システム40の各情報処理装置のストレージにアップロードされたファイルは、暗号化されるとともに断片化し、キャッシュファイルとして各情報処理装置間に分散して記憶される。分散して記憶されたキャッシュファイルは、特定のハッシュ値を指定してつなぎ合わせることで、元のファイルが復元される。分散型データストレージとしては、例えばIPFSやSwarm等が挙げられる。
【0055】
(2-1)参加者端末10Aの構成
参加者端末10Aの構成について説明する。図4は、本実施形態のチケット購入端末の構成を示すブロック図である。
【0056】
図4に示すように、参加者端末10Aは、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。参加者端末10Aは、入力デバイス15および出力デバイス16の少なくとも1つと接続可能である。
【0057】
記憶装置11は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0058】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0059】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0060】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、参加者端末10Aの機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
【0061】
入出力インタフェース13は、入力デバイス15から信号(例えば、ユーザの指示、センシング信号、又はそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス16に信号(例えば、画像信号、音声信号、又はそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
【0062】
入力デバイス15は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、物理ボタン、センサ(例えば、カメラ、バイタルセンサ、又はそれらの組み合わせ)、又は、それらの組合せである。
【0063】
出力デバイス16は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、印刷装置、又はそれらの組み合わせである。
【0064】
通信インタフェース14は、参加者端末10Aと外部装置との間の通信を制御するように構成される。
【0065】
(2-2)競技管理サーバ20の構成
競技管理サーバ20の構成について説明する。図5は、本実施形態の競技管理サーバ20の構成を示すブロック図である。
【0066】
図5に示すように、競技管理サーバ20は、記憶装置21と、プロセッサ22と、入出力インタフェース23と、通信インタフェース24とを備える。競技管理サーバ20は、入力デバイス25および出力デバイス26の少なくとも1つと接続可能である。
【0067】
記憶装置21は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置21は、例えば、ROM、RAM、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0068】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0069】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0070】
プロセッサ22は、記憶装置21に記憶されたプログラムを起動することによって、競技管理サーバ20の機能を実現するように構成される。プロセッサ22は、コンピュータの一例である。
【0071】
入出力インタフェース23は、入力デバイス25から信号(例えば、ユーザの指示、センシング信号、又はそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス26に信号(例えば、画像信号、音声信号、又はそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
【0072】
入力デバイス25は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、センサ、又は、それらの組合せである。
【0073】
出力デバイス26は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又はそれらの組み合わせである。
【0074】
通信インタフェース24は、競技管理サーバ20と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
【0075】
(2-3)NFT管理サーバ30の構成
NFT管理サーバ30の構成について説明する。図6は、本実施形態のNFT管理サーバ30の構成を示すブロック図である。
【0076】
図6に示すように、NFT管理サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。NFT管理サーバ30は、入力デバイス35および出力デバイス36の少なくとも1つと接続可能である。
【0077】
記憶装置31は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、および、ストレージの組合せである。
【0078】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0079】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ
【0080】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、NFT管理サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、コンピュータの一例である。
【0081】
入出力インタフェース33は、入力デバイス35から信号(例えば、ユーザの指示、センシング信号、又はそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス36に信号(例えば、画像信号、音声信号、又はそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
【0082】
入力デバイス35は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、センサ(例えば、カメラ、バイタルセンサ、又はそれらの組み合わせ)、又は、それらの組合せである。
【0083】
出力デバイス36は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又はそれらの組み合わせである。
通信インタフェース34は、NFT管理サーバ30と外部装置との間の通信を制御するように構成される。
【0084】
(2-6)P2P分散システム40の構成
図7は、P2P分散システム40の構成を示す図である。P2P分散システム40は、ノードとして機能する信号処理装置40A~40Eを備える、分散型システムである。
【0085】
図7に示すように、信号処理装置40A~40Eは、ネットワークにそれぞれ接続された、例えば、パーソナルコンピュータである。本実施形態では、ネットワークは、LANであってもよく、インターネット、および通信事業者が提供する通信網等の公開されているネットワークであってもよい。信号処理装置40A~40Eは、ネットワークと、例えば、有線又は無線により接続されている。信号処理装置40A~40Eは、ピア・ツー・ピア方式を利用して互いに通信する。
【0086】
P2P分散システム40を構成する信号処理装置40A~40Eは、分散型台帳を、ブロックチェーン技術を用いて実現している。信号処理装置40A~40Eのいずれか1つの信号処理装置40Aは、記録すべきNFTの取引に関するデータを取得する。信号処理装置40Aは、取得したデータを含むブロックを作成し、ブロックチェーンに追加する。
【0087】
信号処理装置40Aは、追加したブロックの情報を他の信号処理装置40Aへ送信する。他の信号処理装置40B~40Eは、受信したブロックの正しさを検証し、正しさが検証されると、ブロックチェーンに追加する。信号処理装置40A~40Eは、例えば、連結されるブロックの数(承認数)に従ってブロックチェーンを確定する。これにより、信号処理装置40A~40Eにより、同一の分散型台帳が保存されることになる。なお、保存されるデータは、適宜に暗号化されてもよい。
【0088】
P2P分散システム40を構成する信号処理装置40A~40Eは、分散型アプリケーションを、ブロックチェーン技術を用いて実現している。信号処理装置40A~40Eのいずれか1つの信号処理装置40Aは、分散型台帳に紐づけられたスクリプトに従った処理を自律的に実行する。
【0089】
信号処理装置40Aは、追加したブロックの情報を他の信号処理装置40Aへ送信する。他の信号処理装置40B~40Eは、実行された処理の正しさを検証し、正しさが検証されると、当該処理が承認される。これにより、信号処理装置40A~40Eにより、ひとつの処理が実行される。なお、保存されるデータは、適宜にハッシュ関数を用いて暗号化されてもよい。
【0090】
なお、P2P分散システム40の構成は、図7に示されるものに限定されない。例えば、P2P分散システム40が備える信号処理装置40Aの台数は、2台以上であれば何台でも構わない。
【0091】
信号処理装置40Aは、記憶装置41と、プロセッサ42と、入出力インタフェース43と、通信インタフェース44と、を備える。信号処理装置40Aは、入力デバイス45および出力デバイス46の少なくとも1つと接続可能である。
【0092】
記憶装置41は、プログラムおよびデータを記憶するように構成される。記憶装置41は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、および、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0093】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0094】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0095】
プロセッサ42は、記憶装置41に記憶されたプログラムを起動することによって、信号処理装置40Aの機能を実現するように構成される。プロセッサ42は、コンピュータの一例である。
【0096】
入出力インタフェース43は、入力デバイス45から信号(例えば、ユーザの指示、センシング信号、又はそれらの組み合わせ)を取得し、かつ、出力デバイス46に信号(例えば、画像信号、音声信号、又はそれらの組み合わせ)を出力するように構成される。
【0097】
入力デバイス45は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、物理ボタン、センサ(例えば、カメラ、バイタルセンサ、又はそれらの組み合わせ)、又は、それらの組合せである。
【0098】
出力デバイス46は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、印刷装置、又はそれらの組み合わせである。
【0099】
通信インタフェース44は、信号処理装置40Aと外部装置との間の通信を制御するように構成される。
【0100】
(3)データ構造
本実施形態で用いられるデータの構造について説明する。図8は、システム1が用いる各種データベースの保有状況を説明する図である。
図8に示すように、各装置が以下に示すデータベースを管理している。
1)競技管理サーバ20が管理するデータベース
・ユーザデータベース(以下、ユーザDB)
・チームデータベース(以下、チームDB)
・開催データベース(以下、開催DB)
・対戦データベース(以下、対戦DB)
・対戦履歴データベース(以下、対戦履歴DB)
・カスタム対戦データベース(以下、カスタム対戦DB)
・カスタム対戦履歴データベース(以下、カスタム対戦履歴DB)
・課題データベース(以下、課題データベース)
・課題履歴データベース(以下、課題履歴DB)
・入賞データベース(以下、入賞DB)
・入賞履歴データベース(以下、入賞履歴DB)
【0101】
2)NFT管理サーバ30が管理するデータベース
・付与条件データベース(以下、付与条件DB)
・競技NFT種別DB(以下、競技NFT種別DB)
・保有履歴データベース(以下、保有履歴DB)
【0102】
3)P2P分散システム40が管理するデータベース
・Dappsアカウントデータベース(以下、DappsアカウントDB)
・ウォレットアカウントデータベース(以下、ウォレットアカウントDB)
次に、これらの各データベースのデータ構造の一例を順に説明する。
【0103】
まず、競技管理サーバ20に管理されるデータベースについて説明する。
【0104】
<競技管理サーバ20に管理されるデータベース>
(3-1)ユーザDB
ユーザDBについて説明する。ユーザDBは、競技への参加者となるユーザに関する情報を格納するデータベースである。
図9Aは、ユーザDBのデータ構造の一例を示す図である。
【0105】
図9Aに示すように、ユーザDBは、「ユーザID」フィールドと、「アカウント名称」フィールドと、「ログインPASS」フィールドと、「ユーザ氏名」フィールドと、「ユーザ属性」フィールドと、「連絡先」フィールドと、「所属チーム」フィールドと、「ウォレットID」フィールドと、を含む。
【0106】
「ユーザID」フィールドには、ユーザを特定可能なユーザ識別情報が格納される。ユーザ識別情報は、競技管理サーバ20が管理する競技において、ユーザを競技への参加者として識別する情報である。
【0107】
「アカウント名称」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザが。ゲームへの参加において使用するアカウントの名称が格納される。
【0108】
「ログインPASS」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザが、競技管理サーバ20が管理する競技への参加のために外部のゲームサーバにログインをする際に、入力が要求されるログインパスワードに関する情報が格納される。
【0109】
「ユーザ氏名」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザの氏名が格納される。
【0110】
「ユーザ属性」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザの属性を示す情報が格納される。ユーザの属性としては、年齢、生年月日、性別、職業、国籍、居住地区、家族構成、居住地、その他のユーザの個人情報に基づく属性情報が格納される。
【0111】
「連絡先」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザの連絡先を示す情報が格納される。連絡先情報としては、例えば、メールアドレス、電話番号、SNS(Social Networking Service)もしくは他のメッセージング可能なアプリケーションのアカウント情報、又はそれらの組み合わせである。連絡先情報は、ここで挙げた例に限られず、参加者端末10Aを介して来場者にリアルタイムに通知を送信するために利用可能な任意の種別の情報を含むことができる。
【0112】
「所属チーム」フィールドは、ユーザIDに対応するユーザが所属しているチームがある場合に、当該チームの識別情報が格納される。競技におけるチームの役割については後述する。
【0113】
「ウォレットID」フィールドには、ユーザIDに対応するユーザにおける分散型台帳でのウォレットの識別情報が格納される。
なお、図9に示すユーザDBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。また、ユーザDBは、前述した各フィールドのうちのいずれかを含まなくてもよい。
【0114】
(3-2)チームDB
チームDBについて説明する。図9Bは、チームDBのデータ構造の一例を示す図である。チームDBには、競技への参加者が任意に所属可能なチームに関する情報が格納される。
【0115】
図9Bに示すように、チームDBは、「チームID」フィールドと、「チーム名称」フィールドと、「代表者」フィールドと、「設立年月日」フィールドと、を含む。
【0116】
「チームID」フィールドには、チームを識別するための識別情報が格納される。チームIDは、参加者の有志がメンバーとなるチームごとに固有の値となる。
【0117】
「チーム名称」フィールドは、チームIDに該当するチームの名称が格納される。チーム名称には、チームのメンバーが設定した名称が採用される。
【0118】
「代表者」フィールドには、チームIDに該当するチームの代表者(リーダ)となるユーザのユーザIDが格納される。チームの代表者とは、当該チームの運営において一定の権限を有する者を指す。チームの運営における権限としては、例えば、以下が挙げられる。
・当該チームの新規メンバーの加入に関する決裁権
・当該チームの既存メンバーの除名に関する決裁権
・当該チームのメンバーが参加予定となるカスタム対戦の設定に関する決裁権
【0119】
「設立年月日」フィールドには、チームIDに該当するチームの設立年月日が格納される。
なお、図9Bに示すチームDBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。例えば、チームDBは、加入条件として、当該チームへの加入の際に保有していることを要求される競技NFTの保有に関する条件を格納してもよい。また、チームDBは、例えば「設立年月日」フィールドなど、前述した各フィールドのうちのいずれかを含まなくてもよい。
【0120】
(3-3)開催DB
開催DBについて説明する。図9Cは開催DBのデータ構造の一例を示す図である。開催DBには、競技に関する各種の競技イベントの開催に関する情報が格納される。システム1において、競技に関する各種の競技イベントには、以下のいずれかが含まれる。
・当該競技について開催される競技大会
・当該競技に関連して開催される各種のキャンペーン
・当該競技に関連して参加者に対して開催される特定の課題へのチャレンジ企画
このうち、キャンペーンおよびチャレンジ企画の詳細は後述する。
【0121】
図9Cに示すように、開催DBは、「開催ID」フィールドと、「開催名称」フィールドと、「競技種目」フィールドと、「開催日程」フィールドと、「実施環境」フィールドと、「開催場所」フィールドと、「主催者」フィールドと、を含む。
【0122】
「開催ID」フィールドには、イベントの開催を特定する識別情報が格納される。
【0123】
「開催名称」フィールドには、開催IDに対応するイベント開催の名称が格納される。
【0124】
「競技種目」フィールドには、開催IDに対応するイベント開催の対象となる競技の内容が格納される。競技の内容としては、例えばイベントがゲーム大会である場合は、当該ゲームの名称が該当する。
【0125】
「開催日程」フィールドには、開催IDに対応するイベント開催が実行される期間に関する情報が格納される。
【0126】
「実施環境」フィールドには、開催IDに対応するイベントが開催される環境に関する情報が格納される。たとえばオンラインで参加者がそれぞれ自宅から参加するゲーム大会の場合は、実施環境は「ネット環境」となり、イベント会場に参加者が集まって参加するゲーム大会の場合は、実施環境は「イベント会場」となる。
【0127】
「開催場所」フィールドには、開催IDに対応するイベント開催が行われる場所に関する情報が格納される。
【0128】
「主催者」フィールドには、開催IDに対応するイベント開催を運営する主催者に関する情報が格納される。
なお、図9Cに示す開催DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0129】
(3-4)対戦DB
次に、対戦DBについて説明する。図10Aは、対戦DBのデータ構造の一例を示す図である。対戦DBには、競技の対戦予定に関する情報が格納される。
【0130】
図10Aに示すように、対戦DBは、「対戦ID」フィールドと、「開催ID」フィールドと、「対戦名」フィールドと、「付与条件ID」フィールドと、を含む。
【0131】
「対戦ID」フィールドには、該当する競技における参加者同士の対戦(試合)を識別する識別情報が格納される。
【0132】
「開催ID」フィールドには、対戦IDに該当する対戦が開催されるイベント開催の識別情報が格納される。
【0133】
「対戦名」フィールドには、対戦IDに該当する対戦の名称が格納される。
【0134】
「付与条件ID」フィールドには、対戦IDに該当する対戦の実績に応じて発行される対戦証明NFTに関する付与条件の識別番号が格納される。
なお、図10Aに示す対戦DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0135】
(3-5)対戦履歴DB
次に、対戦履歴DBについて説明する。図10Bは、対戦履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。対戦履歴DBには、競技の対戦実績に関する情報が格納される。
【0136】
図10Bに示すように、対戦履歴DBは、「対戦履歴ID」フィールドと、「対戦ID」フィールドと、「ユーザID」フィールドと、「対戦結果」フィールドと、「対戦日時」フィールドと、を含む。
【0137】
「対戦履歴ID」フィールドには、対戦履歴を特定する識別情報が格納される。
【0138】
「対戦ID」フィールドには、対戦履歴IDが競技の実績を示す対戦の識別情報が格納される。
【0139】
「ユーザID」フィールドには、対戦履歴IDに該当する対戦における勝利者の名称が格納される。
【0140】
「対戦結果」フィールドには、対戦履歴IDに該当する対戦における対戦結果に関する情報が格納される。対戦結果に関する情報としては、例えば競技のスコアが含まれる。
【0141】
「対戦日時」フィールドには、対戦履歴IDに該当する対戦が行われた日時に関する情報が格納される。
なお、図10Bに示す対戦履歴DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0142】
(3-6)カスタム対戦DB
次に、カスタム対戦DBについて説明する。図12Aは、カスタム対戦DBのデータ構造の一例を示す図である。カスタム対戦DBには、競技大会において表彰対象となるカスタム対戦に関する情報が格納される。ここで、カスタム対戦とは、参加者同士の合意により設定される対戦を指す。カスタム対戦では、参加者同士が、互いに保有する何らかの競技NFTを勝利者の報酬として互いに運営者に一次的に供託し、勝利者が供託された競技NFTを取得することができる。カスタム対戦では、勝敗の条件を任意に設定することができる。
【0143】
図12Aに示すように、カスタム対戦DBは、「カスタム対戦ID」フィールドと、「開催ID」フィールドと、「カスタム対戦名」フィールドと、「付与条件ID」フィールドと、を含む。
【0144】
「カスタム対戦ID」フィールドには、参加者により設定されたカスタム対戦を識別する識別情報が格納される。
【0145】
「開催ID」フィールドには、カスタム対戦IDに該当するカスタム対戦が設定されたイベントの開催IDが格納される。
【0146】
「カスタム対戦名」フィールドには、カスタム対戦IDに該当するカスタム対戦の名称が格納される。
【0147】
「付与条件ID」フィールドには、カスタム対戦IDに該当するカスタム対戦の実績に応じて発行されるカスタム対戦証明NFTに関する付与条件の識別番号が格納される。
なお、図12Aに示すカスタム対戦DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0148】
(3-7)カスタム対戦履歴DB
次に、カスタム対戦履歴DBについて説明する。図12Bは、カスタム対戦履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。カスタム対戦履歴DBには、競技大会におけるカスタム対戦の実績に関する情報が格納される。
【0149】
図12Bに示すように、カスタム対戦履歴DBは、「カスタム対戦履歴ID」フィールドと、「カスタム対戦ID」フィールドと、「ユーザID」フィールドと、「カスタム対戦結果」フィールドと、「日時」フィールドと、を含む。
【0150】
「カスタム対戦履歴ID」フィールドには、カスタム対戦の実績を特定する識別情報が格納される。
【0151】
「カスタム対戦ID」フィールドには、カスタム対戦履歴IDが示す表彰(カスタム対戦)の識別情報が格納される。
【0152】
「ユーザID」フィールドには、カスタム対戦履歴IDに該当する表彰の対象者の名称が格納される。
【0153】
「カスタム対戦結果」フィールドには、カスタム対戦履歴IDに該当する表彰の内容に関する情報が格納される。カスタム対戦結果に関する情報としては、例えば、優勝、準優勝、3位カスタム対戦、敢闘賞、スポンサー賞等が含まれる。
【0154】
「日時」フィールドには、カスタム対戦履歴IDに該当する表彰が行われた日時に関する情報が格納される。
なお、図12Bに示すカスタム対戦履歴DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0155】
(3-8)課題DB
次に、課題DBについて説明する。図12Aは、課題DBのデータ構造の一例を示す図である。課題DBには、競技大会において、大会の運営者から課題として出題されるゲーム中に達成すべきプレイの内容に関する情報が格納される。
【0156】
図12Aに示すように、課題DBは、「課題ID」フィールドと、「開催ID」フィールドと、「課題名」フィールドと、「付与条件ID」フィールドと、を含む。
【0157】
「課題ID」フィールドには、該当する競技大会において運営者から出題されている課題識別する識別情報が格納される。
【0158】
「開催ID」フィールドには、課題IDに該当する課題が設定された競技大会の開催IDが格納される。
【0159】
「課題名」フィールドには、課題IDに該当する課題の名称が格納される。
【0160】
「付与条件ID」フィールドには、課題IDに該当する課題の実績に応じて発行される課題証明NFTに関する付与条件の識別番号が格納される。
なお、図12Aに示す課題DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0161】
(3-9)課題履歴DB
次に、課題履歴DBについて説明する。図12Bは、課題履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。課題履歴DBには、運営者から出題された課題に対する競技参加者によるチャレンジの履歴に関する情報が格納される。
【0162】
図12Bに示すように、課題履歴DBは、「課題履歴ID」フィールドと、「課題ID」フィールドと、「ユーザID」フィールドと、「課題結果ID」フィールドと、「日時」フィールドと、を含む。
【0163】
「課題履歴ID」フィールドには、課題履歴を識別する識別情報が格納される。
【0164】
「課題ID」フィールドには、課題履歴IDに該当する課題履歴において、チャレンジされた課題の識別情報が格納される。
【0165】
「ユーザID」フィールドには、課題履歴IDに該当する課題履歴において、課題チャレンジの主体となるユーザの識別情報が格納される。
【0166】
「課題結果ID」フィールドには、課題履歴IDに該当する課題履歴において、該当する課題を達成したかどうかの結果に関する情報が格納される。
【0167】
「日時ID」フィールドには、課題履歴IDに該当する課題履歴において、該当する課題にチャレンジした日時に関する情報が格納される。
なお、図12Bに示す課題履歴DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0168】
(3-10)入賞DB
次に、入賞DBについて説明する。図13Aは、入賞DBのデータ構造の一例を示す図である。入賞DBには、競技大会において表彰対象となる入賞に関する情報が格納される。
【0169】
図13Aに示すように、入賞DBは、「入賞ID」フィールドと、「開催ID」フィールドと、「入賞名」フィールドと、「付与条件ID」フィールドと、を含む。
【0170】
「入賞ID」フィールドには、該当する競技大会における表彰対象となる入賞を識別する識別情報が格納される。
【0171】
「開催ID」フィールドには、入賞IDに該当する入賞が設定された競技大会の開催IDが格納される。
【0172】
「入賞名」フィールドには、入賞IDに該当する入賞の名称が格納される。
【0173】
「付与条件ID」フィールドには、入賞IDに該当する入賞の実績に応じて発行される入賞証明NFTに関する付与条件の識別番号が格納される。
なお、図13Aに示す入賞DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0174】
(3-11)入賞履歴DB
次に、入賞履歴DBについて説明する。図13Bは、入賞履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。入賞履歴DBには、競技大会における入賞の実績に関する情報が格納される。
【0175】
図13Bに示すように、入賞履歴DBは、「入賞履歴ID」フィールドと、「入賞ID」フィールドと、「ユーザID」フィールドと、「入賞結果」フィールドと、「日時」フィールドと、を含む。
【0176】
「入賞履歴ID」フィールドには、入賞の実績を特定する識別情報が格納される。
【0177】
「入賞ID」フィールドには、入賞履歴IDが示す表彰(入賞)の識別情報が格納される。
【0178】
「ユーザID」フィールドには、入賞履歴IDに該当する表彰の対象者の名称が格納される。
【0179】
「入賞結果」フィールドには、入賞履歴IDに該当する表彰の内容に関する情報が格納される。入賞結果に関する情報としては、例えば、優勝、準優勝、3位入賞、敢闘賞、スポンサー賞等が含まれる。
【0180】
「日時」フィールドには、入賞履歴IDに該当する表彰が行われた日時に関する情報が格納される。
なお、図13Bに示す入賞履歴DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0181】
次に、NFT管理サーバ30に管理されるデータベースについて説明する。
【0182】
<NFT管理サーバ30に管理されるデータベース>
(3-12)付与条件DB
図14は、付与条件DBのデータ構造の一例を示す図である。付与条件DBは、各種の競技NFTが付与される条件である付与条件が格納されたデータベースである。
【0183】
図14に示すように、付与条件DBは、「付与条件ID」フィールドと、「付与条件名」フィールドと、「付与対象NFT種別ID」フィールドと、「付与対象NFT台帳ID」フィールドと、を備えている。
【0184】
「付与条件ID」フィールドには、競技NFTの付与条件の識別情報が格納されている。
【0185】
「付与条件名」フィールドには、付与条件IDに対応する付与条件の名称が格納されている。
【0186】
「条件内容」フィールドには、付与条件IDに対応する付与条件の内容が格納されている。付与条件の内容としては、例えば、勲章NFTを付与するために保有が必要とされる競技証明NFTの種別IDなどが格納されている。
【0187】
「付与対象NFT種別ID」フィールドには、付与条件IDに対応する付与条件により付与される競技NFTの種別IDが格納される。
【0188】
「付与対象NFT台帳ID」フィールドには、付与条件IDに対応する付与条件により付与される競技NFTの分散型台帳の台帳IDが格納される。
なお、図14に示す付与条件DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0189】
(3-13)競技NFT種別DB
図15は、競技NFT種別DBのデータ構造の一例を示す図である。競技NFT種別IDは、競技NFTのマスタとなる競技NFTの種別に関する情報を格納するデータベースである。
【0190】
図15に示すように、競技NFT種別DBは、「競技NFT種別ID」フィールドと、「競技NFT種別名称」フィールドと、「デジタルコンテンツアドレス」フィールドと、「付与条件」フィールドと、「証明する競技実績」フィールドと、「移転可否」フィールドと、を含む。
【0191】
「競技NFT種別ID」フィールドには、競技NFTの種別ごとに固有値となる競技NFTの種別に関する識別情報が格納されている。
【0192】
「競技NFT種別名称」フィールドには、競技NFT種別IDに相当する競技NFT種別の名称が格納されている。
【0193】
「デジタルコンテンツアドレス」フィールドには、競技NFT種別IDに対応する競技NFT種別に相当する競技NFTについて、紐づけられているデジタルコンテンツのアドレス情報(リソース情報)が格納されている。
【0194】
「付与条件」フィールドには、競技NFT種別IDに対応する競技NFT種別に相当する競技NFTについて、ユーザが付与を受けるための条件が格納されている。例えば、対戦証明NFTの場合には、付与を受けるために対戦をして勝利するべき試合に関する情報が記録されている。一方、課題証明NFTの場合は、付与を受けるために達成するべき課題に関する情報が格納されている。これらの取得条件は、競技NFT種別ごとに定義されている。
【0195】
「証明する競技実績」フィールドには、競技NFT種別IDに対応する競技NFT種別に相当する競技NFTを保有している場合に、当該保有者について証明される競技実績に関する情報が格納されている。例えば、証明する競技実績として、以下の情報が記録されている。
・特定の対戦における勝利実績
・特定の課題における達成実績
・特定の大会における入賞実績
【0196】
「移転可否」フィールドには、競技NFT種別IDに対応する競技NFT種別に相当する競技NFTについて、一次的に取得したユーザが他のユーザに移転できるかどうかに関する属性が格納されている。すなわち、競技NFTの発行主体からユーザに対して発行された競技NFTを、譲渡等により他のユーザに移転できるかどうかが、競技NFT種別ごとに定義されている。
基本的には、競技証明NFTは移転が不可となっており、勲章NFTは、移転可となっている。なお、競技証明NFTを移転可としてもよいし、応援アイテムNFTを移転不可としてもよい。
なお、図15に示す競技NFT種別DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0197】
(3-14)保有履歴DB
図16は、保有履歴DBのデータ構造の一例を示す図である。保有履歴DBは、競技NFTの保有履歴を格納するデータベースである。競技NFTの保有履歴は、例えば定期的ンな保有状況の集計処理により新たなレコードが記録されることで定期的に更新される。
【0198】
図16に示すように、保有履歴DBは、「保有履歴ID」フィールドと、「保有者」フィールドと、「NFT台帳ID」フィールドと、「NFT種別ID」フィールドと、「取得日」フィールドと、「集計日」フィールドと、を含む。
【0199】
「保有履歴ID」フィールドには、競技NFTの保有履歴を識別可能なほゆう有値となる競技NFTの種別に関する識別情報が格納されている。
【0200】
「保有者」フィールドには、保有履歴IDに対応する保有履歴における競技NFTの保有の主体となるユーザの識別情報が格納されている。
【0201】
「NFT台帳ID」フィールドには、保有履歴IDに対応する保有履歴において、保有の客体となる競技NFTに関する情報が記録された分散型台帳の識別情報が格納されている。
【0202】
「NFT種別」フィールドには、保有履歴IDに対応する保有履歴において、保有の客体となる競技NFTのNFT種別の識別情報が格納されている。
【0203】
「取得日」フィールドには、保有履歴IDに対応する保有履歴において、保有の客体となる競技NFTが、保有の主体となるユーザにより取得された(付与された)時期に関する情報が格納されている。
【0204】
「集計日」フィールドには、保有履歴IDに対応する保有履歴を集計した時期に関する情報が格納されている。
なお、図16に示す保有履歴DBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0205】
次に、P2P分散システム40の分散型データストレージに管理される以下のデータベースについて説明する。
・DappsアカウントDB
・ウォレットアカウントDB
【0206】
なお、前述した分散型データストレージの構成を踏まえると、実際には、断片化されたキャッシュデータを、P2P分散システム40を構成する信号処理装置40A~40Eそれぞれが記憶していることになる。以下の図17の説明では、理解の補助のために、特定のハッシュ値により復元された元のファイルの状態で各データベースを図示し、その内容を説明する。
【0207】
<NFT管理サーバ30に管理されるデータベース>
(3-15)DappsアカウントDB
図17Aは、DappsアカウントDBのデータ構造の一例を示す図である。DappsアカウントDBは、分散型アプリケーション(Dapps)60が提供するNFT管理のプラットフォームにおけるユーザのアカウント情報を管理するデータベースである。
【0208】
図17Aに示すように、DappsアカウントDBは、「DappsアカウントID」フィールドと、「DappログインPASS」フィールドと、「ユーザ名称」フィールドと、「連絡先」フィールドと、を含む。
【0209】
「DappsアカウントID」フィールドには、分散型アプリケーション(Dapps)60が提供するNFT管理プラットフォームにおけるユーザIDが格納される。
【0210】
「DappログインPASS」フィールドには、DappsアカウントIDに対応するユーザが、NFT管理プラットフォームにログインする際に入力が要求されるログインパスワードが格納される。
【0211】
「ユーザ名称」フィールドには、DappsアカウントIDに対応するユーザの名称を示す情報が格納される。ユーザの名称を示す情報には、氏名のほかにユーザ自身が登録したハンドルネームなどが含まれる。
【0212】
「連絡先」フィールドには、DappsアカウントIDに対応するユーザの連絡先を示す情報が格納される。連絡先情報としては、例えば、メールアドレス、電話番号、SNS(Social Networking Service)もしくは他のメッセージング可能なアプリケーションのアカウント情報、又はそれらの組み合わせである。連絡先情報は、ここで挙げた例に限られず、参加者端末10Aを介してユーザに対してリアルタイムに通知を送信するために利用可能な任意の連絡手段に関する情報を含むことができる。
なお、図17Aに示すDappsアカウントDBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0213】
(3-16)ウォレットDB
図17Bは、ウォレットDBのデータ構造の一例を示す図である。ウォレットDBは、分散型台帳において所有者が管理されるNFTの保有状態が格納されたデータベースである。
【0214】
図17Bに示すように、ウォレットDBは、「ウォレットID」フィールドと、「ウォレットPASS」フィールドと、「DappsアカウントID」フィールドと、を備えている。
【0215】
「ウォレットID」フィールドには、分散型台帳において公開鍵となるウォレットの識別情報が格納される。
【0216】
「ウォレットPASS」フィールドには、ウォレットIDに対応するウォレットに対して、分散型台帳において秘密鍵となるパスワード情報が格納される。ウォレットのパスワード情報を用いることで、ウォレットに紐づけられたNFTの移転を行うことができる。
【0217】
「DappsアカウントID」フィールドには、ウォレットIDに対応するウォレットの持ち主に相当するユーザのDappsアカウントIDが格納される。
なお、図17Bに示すウォレットDBの構造はあくまで例示であり、その他の情報を格納してもよい。
【0218】
(3-17)分散型台帳
次に、分散型台帳のデータ構造について説明する。
図18は、競技NFTを管理する分散型台帳のデータ構造の一例を示す図である。
図18に示すように、分散型台帳は、外部サーバに記録されたデジタルコンテンツと関連付けられている。
【0219】
競技NFTは分散型台帳により管理されている。競技NFTは、後述する所有権の移転に伴う取引履歴を参照可能となっている。あるNFTに関する全ての取引履歴を参照することで、当該トークンの歴代の所有者を特定することができる。
【0220】
分散型台帳は、以下のブロックを含む台帳(ブロックチェーン)により構成されている。
・分散型アプリケーションとしてのスマートコントラクトの処理を実行するためのスクリプトを含むコントラクトデータが記録されたブロック
・競技NFTに関する情報が記録されたブロック
・ハッシュ値およびトランザクションデータを少なくとも含むブロック
分散型台帳には、ユーザ間でのNFTの移転に伴い、新たなトランザクションデータが生成され、図8に示す信号処理装置40A~40Eによる検証の後に、新たなブロックが追加される。
【0221】
分散型台帳には、競技NFTに関する各種の情報が格納されている。競技NFTに関する各種の情報には、以下の項目が含まれる。
・台帳ID:当該競技NFTに関する情報が記録された分散型台帳の識別情報
・競技NFT種別ID:該当する競技NFT種別の識別情報
・デジタルコンテンツアドレス:競技NFT種別DBにおいて対応する値
・付与条件:競技NFT種別DBにおいて対応する値
・証明する競技実績:競技NFT種別DBにおいて対応する値
・実際の競技実績:入力された競技実績
・移転可否:競技NFT種別DBにおいて対応する値
・発行者情報:当該競技NFTを発行した者に関する情報
・取得者情報:当該競技NFTについて付与を受けたユーザ(最初に取得をしたユーザ)に関する情報
・発行日時:当該競技NFTについて発行主体が発行をした日時
【0222】
台帳IDは、分散型台帳における一つのトークンを対象として取引履歴を識別する情報である。台帳IDはトークンごとに設定され、同じくトークンごとに固有値となるトークンIDを用いることができる。すなわち、台帳IDをトークンIDとして使用してもよいし、トークンIDを台帳IDとして使用してもよい。また、台帳IDに対して固有の値をとるトークンIDを別途設けてもよい。
【0223】
競技NFT種別は、台帳IDに対応するブロックチェーンにより管理される競技NFTの種別を示す情報であり、競技NFT種別DBにおいて定義される競技NFTの種別に関する識別情報である。
【0224】
発行者情報には、例えば以下のいずれかの企業が該当する。
・ゲーム大会などの競技の開催を開催する競技運営者
・システム1を提供するベンダー
【0225】
取得者情報には、以下の情報が含まれる。
・取得者を識別する情報(ユーザID、氏名、ニックネーム、ハンドルネーム等)
・取得者が所属する団体、チームに関する情報
・取得者の属性に関する情報(ユーザDBに格納される各種の属性情報)
【0226】
トランザクションデータには、当該ブロックチェーンにより管理されるNFTの所有者のウォレットIDが含まれている。最新のブロックのトランザクションデータに含まれるウォレットIDを特定することで、現在のNFTの所有者を特定することができる。
【0227】
なお、分散型台帳は、パブリックなブロックチェーンとプライベートなブロックチェーンとを用いてもよい。この場合には、通常の取引はプライベートなブロックチェーン上で取引履歴を記録し、定期的にパブリックなブロックチェーンに対して最新情報を反映するなど、複数階層を伴うような構成であってもよい。
【0228】
(4)実施形態の概要
本実施形態の概要について説明する。図19は、本実施形態の概要の説明図である。
【0229】
(4-1)競技実績の入力による競技証明NFTの発行(付与)
図19に示すように、システム1では、図8に示す外部のゲームサーバなどを用いたゲーム大会における対戦結果について、競技管理サーバ20が入力を受け付ける。この際、対戦結果の入力は、以下のいずれかの手法により行われる。
・競技参加者(勝者および敗者)の少なくともいずれか
・競技運営者(自動入力)
・自動入力ののちに、競技参加者による追認
・競技参加者による入力ののちに、競技運営者による追認
【0230】
そして、システム1では、競技管理サーバ20に入力された競技実績に基づいて、NFT管理サーバ30が、付与条件として設定されている競技証明NFTを発行する。競技証明NFTは原則としては勝者に対して発行されるが、敗者に対しても敗戦を証明する競技NFTを発行してもよい。
【0231】
また、ユーザ同士(競技参加者同士)が個別に勝敗のルールを設定して行うカスタム対戦については、競技管理サーバ20に対する競技実績の入力に応答して、NFT管理サーバ30が、設定されたカスタム対戦のルールに基づいてカスタム対戦証明NFTを発行する。
【0232】
また、例えばゲーム大会の運営者が出題した課題については、ゲームサーバ側での判定結果が競技管理サーバ20に対して入力されることに応答して、NFT管理サーバ30が、設定された課題に関する付与条件に基づいて課題証明NFTを発行する。
【0233】
また、ゲーム大会の入賞結果については、ゲームサーバ側で集計した入賞結果の情報が競技管理サーバ20に対して入力されることに応答して、NFT管理サーバ30が、設定された入賞に関する付与条件に基づいて入賞証明NFTを発行する。
【0234】
(4-2)競技実績の集計による勲章NFTの発行(付与)
次に、競技実績の集計による勲章NFTの発行(付与)処理について説明する。
NFT管理サーバ30は、予め設定された頻度において、各ユーザの競技証明NFTの保有状況を集計する。また、NFT管理サーバ30は、システム1を管理する管理者からの操作指示に応答して、各ユーザの競技NFTの保有状況を集計してもよい。
【0235】
そして、システム1では、NFT管理サーバ30が、集計した各ユーザにおける競技証明NFTの保有状況に基づいて、該当するユーザに対して勲章NFTが発行(付与)される。勲章NFTの付与条件については、付与条件DBに予め登録されている。これにより、各ユーザは、競技実績に基づく勲章NFTの付与を受けることができる。
このようなシステム1の処理について、以下に具体的に説明する。
【0236】
(5)システム1の制御処理
本実施形態におけるシステム1の制御処理について説明する。
【0237】
(5-1)競技証明NFTの発行処理
本実施形態における競技証明NFT発行処理について説明する。図20は、競技証明NFTの発行処理のフローチャートである。なお、この説明では、NFTをユーザに対して発行することを、ユーザに対する「当該NFTの付与」と表現することがある。
【0238】
図20に示すように、競技証明NFTの発行処理では、まず、運営者端末10Bが、競技管理サーバ20に対して、競技実績の入力を行う(ステップS101)。
具体的には、運営者端末10Bのプロセッサ12は、競技管理サーバ20に対して、競技実績として、以下の情報を送信する。
【0239】
1)競技証明NFTが対戦証明NFTである場合
・競技参加者のユーザID
・該当する対戦ID
・勝敗結果(実際の競技実績)
2)競技証明NFTがカスタム対戦NFTである場合
・競技参加者のユーザID
・該当するカスタム対戦ID
・勝敗結果(実際の競技実績)
【0240】
3)競技証明NFTが課題証明NFTである場合
・課題にチャレンジした競技参加者のユーザID
・該当する課題ID
・課題へのチャレンジ結果(実際の競技実績)
4)競技証明NFTが入賞証明NFTである場合
・入賞者のユーザID
・該当する入賞ID
・入賞履歴(実際の競技実績)
なお、競技実績の入力は、競技参加者から入力されてもよいし、外部のゲームサーバから自動入力されてもよい。
【0241】
ステップS101の後に、競技管理サーバ20は、競技実績を受け付ける(ステップS01)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、運営者端末10Bから送信された競技実績に関する情報を受け付ける。
【0242】
ステップS202の後に、競技管理サーバ20は、ステップS202において受け付けた競技実績を記録する(ステップS203)。
具体的には、競技管理サーバ20のプロセッサ22は、競技実績を以下のとおり記録する。
・競技実績が対戦履歴である場合:競技実績を対戦履歴DBに格納する。
・競技実績がカスタム対戦の履歴である場合:競技実績をカスタム対戦履歴DBに格納する。
・競技実績が課題チャレンジの履歴である場合:競技実績を課題履歴DBに格納する。
・競技実績が入賞履歴である場合:競技実績を入賞履歴DBに格納する。
これにより、対応する各データベースに新たなレコードが記録される。
【0243】
ステップS202の後に、競技管理サーバ20は、競技実績をNFT管理サーバ30に対して送信する(ステップS203)。
具体的には、競技管理サーバ20のプロセッサ22は、競技実績のうち、競技証明NFTの付与対象とする競技実績をNFT管理サーバ30に対して送信する。競技管理サーバ20が送信する競技実績には、少なくとも以下の情報が含まれる。
・対戦証明NFTを付与する場合:対戦履歴ID、および対応する付与条件ID
・カスタム対戦証明NFTを付与する場合:カスタム対戦履歴ID、および対応する付与条件ID
・課題証明NFTを付与する場合:課題履歴ID、および対応する付与条件ID
・入賞証明NFTを付与する場合:入賞履歴ID、および対応する付与条件ID
【0244】
ステップS203の後に、NFT管理サーバ30は、競技実績を取得する(ステップS301)。
具体的には、NFT管理サーバ30は、ステップS203において競技管理サーバ20から送信された競技実績を取得する。
【0245】
ステップS301の後に、NFT管理サーバ30は、競技証明NFTに関する付与条件の判定を行う(ステップS302)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、取得した競技実績に含まれる付与条件について、付与条件DBを参照して、競技実績に含まれる付与条件IDが、付与条件DBに記録されているかどうかを判定する。仮に、付与条件IDに該当する付与条件が、付与条件DBに記録されていない場合は、NFT発行の処理を終了する。
【0246】
一方、ステップS302において、付与条件IDに該当する付与条件が付与条件DBに記録されている場合は、NFT管理サーバ30は、競技証明NFTの発行指示を行う(ステップS303)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、取得した競技実績に含まれる付与条件について、付与条件DBを参照して、付与対象となる競技証明NFTのNFT種別ID、および付与対象台帳IDを特定してうえで、P2P分散システム40に対して送信する。
【0247】
ステップS303の後に、P2P分散システム40は、付与対象となる競技証明NFTのトランザクションデータを分散型台帳に記録する(ステップS401)。
具体的には、P2P分散システム40の分散型アプリケーションは、新たに作成した分散型台帳の台帳に対して、NFTに関する情報として取得者に関する情報と、発行日時を記録する。そして、分散型アプリケーションは、ユーザDBを参照して、新たに競技証明NFTの発行を受けるユーザのウォレットIDを特定する。分散型アプリケーションは、新たに発行された台帳に対して、新たなトランザクションデータ(TX)として、付与対象となるユーザのウォレットIDを、所有者情報として最新のブロックに記録させる。
【0248】
これにより、付与対象である競技証明NFTの所有者の情報が記録される。言い換えれば、この処理により、当該競技証明NFTが、該当する競技実績を出した競技参加者に対して付与される。
【0249】
ステップS303の後に、NFT管理サーバ30は、参加者端末10Aに対して、該当する競技証明NFTの発行通知を送信する(ステップS304)。
【0250】
ステップS304の後に、参加者端末10Aは、NFT管理サーバ30から送信された競技証明NFTに関する付与通知を受領する(ステップS102)。
以上により、競技証明NFTの付与の処理が終了する。
【0251】
(5-2)課題証明NFTの発行処理
【0252】
次に、本実施形態における勲章NFTの発行処理について説明する。図21は、勲章NFTの発行処理のフローチャートである。
【0253】
図21に示すように、勲章NFTの発行処理では、まず。NFT管理サーバ30が、各ユーザにおける競技証明NFTの保有状況を集計する(ステップS311)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、P2P分散システム40が管理する分散型台帳にアクセスし、ユーザごとに保有している競技証明NFTを集計する。NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、集計した保有状況に基づいて、保有履歴DBの新たなレコードとして記録する。
【0254】
ステップS311の後に、NFT管理サーバ30は、付与条件の判定を行う(ステップS312)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、保有履歴DBおよび付与条件DBを参照し、ユーザごとに、競技証明NFTの保有状況が、勲章NFTの付与条件を満たしているかどうかを判定する。当該ユーザの競技証明NFTの保有状況が、勲章NFTの付与条件を満たしていない場合にはNFT管理サーバ30は、勲章NFTの発行処理を終了する。
【0255】
一方、ステップS312において、当該ユーザの競技証明NFTの保有状況が、勲章NFTの付与条件を満たしている場合には、NFT管理サーバ30は、勲章NFTの発行指示を行う(ステップS313)。
具体的には、NFT管理サーバ30のプロセッサ32は、当該ユーザの競技証明NFTの保有状況が、勲章NFTの付与条件として設定されている付与条件について、付与条件DBを参照して、付与対象となる勲章NFTのNFT種別ID、および付与対象台帳IDを特定してうえで、P2P分散システム40に対して送信する。
【0256】
ステップS313の後に、P2P分散システム40は、付与対象となる勲章NFTのトランザクションデータを分散型台帳に記録する(ステップS411)。
具体的には、P2P分散システム40の分散型アプリケーションは、新たに作成した分散型台帳の台帳に対して、NFTに関する情報として取得者に関する情報と、発行日時を記録する。そして、分散型アプリケーションは、ユーザDBを参照して、新たに勲章NFTの発行を受けるユーザのウォレットIDを特定する。分散型アプリケーションは、新たに発行された台帳に対して、新たなトランザクションデータ(TX)として、付与対象となるユーザのウォレットIDを、所有者情報として最新のブロックに記録させる。
【0257】
これにより、付与対象である勲章NFTの所有者の情報が記録される。言い換えれば、この処理により、当該勲章NFTが、該当する競技実績を出した競技参加者に対して付与される。
【0258】
ステップS313の後に、NFT管理サーバ30は、参加者端末10Aに対して、該当する勲章NFTの発行通知を送信する(ステップS314)。
【0259】
ステップS314の後に、参加者端末10Aは、NFT管理サーバ30から送信された勲章NFTに関する付与通知を受領する(ステップS121)。
以上により、勲章NFTの付与の処理が終了する。
【0260】
(6)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
この変形例では、NFTに紐づけられるコンテンツデータが管理される区画が、前述した実施形態と異なっている。図22は、分散型台帳の他の構造例を示す図である。
図22に示すように、変形例に係る分散型台帳では、デジタルコンテンツのデータ(例えば画像データ)が、ブロックチェーンの一部として組み込まれている。
【0261】
(7)小括
以上説明したように、システム1では、NFT管理サーバ30が、複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得し、取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた競技証明NFTを、該当する競技参加者に対して発行する。このため、参加者の競技実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【0262】
また、システム1では、競技証明NFTは、その保有者の試合での勝敗の証明となる対戦証明NFTを含む。このため、対戦証明NFTの保有状況により、試合での勝敗の結果を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【0263】
また、システム1では、競技証明NFTは、その保有者の任意の対戦ルールにおける勝敗の証明となるカスタム対戦NFTを含む。このため、カスタム対戦証明NFTの保有状況により、ユーザ同士にルールを設定して行ったカスタム対戦の結果を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【0264】
また、システム1では、競技証明NFTは、その保有者の課題アクションの達成の証明となる課題証明NFTを含む。このため、ユーザにおける課題アクションの達成の実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【0265】
また、システム1では、競技証明NFTは、その保有者の大会での入賞の証明となる入賞証明NFTを含む。このため、ユーザにおける大会での入賞実績を、信憑性を担保した状態で蓄積することができる。
【0266】
また、システム1では、ユーザの競技証明NFTの保有状況を集計し、集計した保有状況に基づいて、その保有者の過去の競技実績に対する勲となる勲章NFTをユーザに対して発行する。このため、のため、参加者の競技実績の蓄積を勲章NFTにより褒章することができる。
【0267】
また、システム1では、勲章NFTは、競技証明NFTを取得するに至った競技実績に対する副賞となる副賞NFTを含む。このためユーザに対して、当該ユーザが獲得した競技実績についてNFTの付与により褒章することができる。
【0268】
また、システム1では、勲章NFTは、競技への参加者により構成される成員に対する競技実績に基づく順位を示すランキングNFTを含む。このためユーザに対して、当該ユーザが到達した一群の競技参加者における順位について、ランキングNFTの付与により褒章することができる。
【0269】
また、システム1では、勲章NFTは、保有状況が、予め設定された業績に関する閾値を超えたことに応じて発行され、その保有者の競技実績が、業績に至ったことを示す殿堂NFTを含む。このためユーザに対して、当該ユーザが達成した競技における一定の業績について、殿堂NFTの付与により褒章することができる。
【0270】
また、システム1では、勲章NFTは、保有状況が、競技の中での行動パターンの傾向として予め設定された付与条件を満たすことに応じて発行され、その保有者の行動パターンを示す異名NFTを含む。このためユーザに対して、当該ユーザが実現した競技の中での行動パターンの傾向について、異名NFTの付与により褒章することができる。
【0271】
また、システム1では、勲章NFTは、競技の開催と関連して行われる任意のキャンペーンにおいて設定された付与条件を満たすことに応じて発行されるキャンペーンNFTを含む。このためユーザに対して、当該ユーザが当該キャンペーンに参加したことをキャンペーンNFTの付与により褒章することができる。
【0272】
(8)その他の変形例
システム1のその他の変形例について説明する。
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、参加者端末10Aと接続されてもよい。記憶装置21は、ネットワークNWを介して、競技管理サーバ20と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、NFT管理サーバ30と接続されてもよい。
【0273】
また、上記実施形態では、ユーザDBに記録されたユーザのウォレットIDを用いて、自動で競技証明NFTおよび勲章NFTの発行処理を実行する構成を示したが、この限りではない。例えば、競技証明NFTおよび勲章NFTの発行処理は、発行を受けるユーザからの取得申請を介して実行されてもよい。
【0274】
具体的には、NFT管理サーバ30は、競技証明NFTおよび勲章NFTを新たに発行する処理を実行するための取得申請リソースであるURL(mintURL)を参加者端末10Aの連絡先に対して送信する。その後、参加者端末10Aは、例えば電子メールに添付された取得申請リソースを受領する。その後、参加者端末10Aは、来場証明NFTの取得申請を行う。具体的には、参加者端末10Aのプロセッサ12は、ユーザから、電子メールに添付された取得申請リソースとしてのmintURLをクリックする操作を受け付けることで、mintURLが示すリソース情報にアクセスする。これにより、NFT管理サーバ30に対して取得申請が送信される。
【0275】
また、この際、ユーザが参加者端末10Aを操作して、NFT管理サーバ30が提供するNFT管理プラットフォームへのログイン操作が行われてもよい。具体的には、参加者端末10Aのプロセッサ12は、ユーザから入力される「DappsアカウントID」および「DappsアカウントPASS」の情報を受け付ける。これによりNFT管理プラットフォームにユーザがログインをし、競技証明NFTの取得申請が入力される。
【0276】
また、勲章NFTには、競技者により構成されるチームの象徴となる団旗NFTおよび、当該チームのメンバーであることを証明する団員バッジNFTが含まれる。
団旗NFTは、その保有者(団体)が、当該競技に関する公式又は非公式のチームであることを証明する機能を有する非代替性トークンである。団旗NFTは、チームのリーダ(代表者)からの申請により新たに発行され、当該リーダのウォレットID、又はチーム名義のウォレットIDが、ブロックチェーンに所有者情報として記録されている。ここで、公式のチームとは、当該競技に関する運営団体の認可を受けたチームであり、非公式チームとは、あくまで競技者同士の有志により構成されたチームであることを示す。
団旗NFTには、チームごとに準備したデジタルコンテンツ(例えばチームシンボルが図示された団旗イラストなど)が紐づけられている。
【0277】
団員バッジNFTは、その保有者が、特定のチームのメンバーであることを証明する機能を有する非代替性トークンである。団員バッジNFTは、チームのリーダなど、チーム内で設定された特定のユーザ(チームの幹部メンバー)に、新たに発行する権限が与えられている。
【0278】
ここで、団旗NFTの使用方法を幾つか例示する。
1)当該団旗NFTに基づいて団員バッジNFTを発行すること
チームのメンバーであることを証明する機能を有する非代替性トークンである団員バッジNFTとして、団旗に表示されたチームシンボルなどのイラストが表示された勲章NFTを、新たなチームメンバーに対して発行することができる。
【0279】
2)団旗NFTに含まれるチームシンボルのオリジナルグッズへの使用
チームごとに制作する物理アイテム又は仮想アイテムとしてのオリジナルグッズに、団旗NFTに含まれるチームシンボルを使用することができる。
【0280】
3)チーム同士のカスタム対戦において賞品として供出すること
例えばチーム対抗戦などのチーム同士のカスタム対戦において、勝者チームに対して発行される副賞NFTとして、チームが保有する団旗NFTを設定することができる。この際、チームの幹部メンバーに、団旗NFTをカスタム対戦の賞品として供出する権限が認められている。この場合には、勝者チームは敗者チームの団旗NFTを獲得できる。団旗NFTの所有者の移転に伴い、敗者となったチームの幹部に与えられていた当該チームの運営に関する各種の権限は、移転先のチームの新たなメンバーに変更可能としてもよい。
【0281】
また、副賞NFTのうち、優勝旗NFTおよびトロフィーNFTでは、次の大会の直前などの所定の時期に、現状の所有者(直近の大会の優勝者)から、大会の運営者に返還されてもよい。副賞NFTの返還は、現状の所有者の操作により行ってもよいし、返還時期の到来に応答して、自動的に当該副賞NFTの移転を行ってもよい。この点について詳述する。
【0282】
まず、優勝旗NFTは、優勝した競技者又はチームに対して発行される副賞NFTの一種であり、その所有者に一次的に貸与される非代替性トークンである。
また、トロフィーNFTは、入賞を果たした競技者又はチームに対して発行される副賞NFTの一種であり、その所有者に一次的に貸与される非代替性トークンである。
【0283】
ここで、競技証明NFTとしての表彰証明NFTと、副賞NFTとしての優勝旗NFTは、以下の区別をすることができる。
・表彰証明NFT:優勝などの入賞をしたことを証明する競技証明NFT(原則、優勝者が恒久的に所有する)
・優勝旗NFT:優勝した副賞として一定期間(例えば次回の大会までに、前回の優勝者に貸与される勲章NFT(原則、優勝者が一時的に所有する)
なお、トロフィーNFTについても、同じ副賞NFTである優勝旗NFTと同様に所有期間に制限を与えることができる。
【0284】
そして、優勝旗NFT(およびトロフィーNFT)のように、一次的にユーザにより所有される勲章NFTについては、予め設定された返還時期が到来した際に、該当する勲章NFTの所有者情報として、分散型台帳の新たなブロックに、大会の運営者に関する情報が上書きされることで、当該勲章NFTを、大会の運営者に対して移転(返還)させることができる。このような特定の勲章NFTの返還の処理は、分散型アプリケーションとしてのスマートコントラクトの処理を実行するためのスクリプトを含むコントラクトデータに予め大会運営者への移転処理(返還)の時期を設定することにより、自動で処理をすることができる。
【0285】
また、勲章NFTには、実際の優勝旗において過去の優勝者の氏名が記載されるペナントリボンに相当する表示が設けられてもよい。例えば、ブロックチェーン上に保有者情報として記録されるウォレットIDに対して、ウォレットDBおよびDappsアカウントDBを参照し、ウォレットIDに紐づいているユーザ名称(ゲーム内のハンドルネームなど)を、勲章NFTに紐づけられたデジタルコンテンツ上に表示してもよい。
【0286】
また、前述したいずれかの競技NFTの保有状況に応じて、競技への参加を評価して当該競技に関連する各種のサービスを提供する特典チケットを発行してもよい。
【0287】
また、上記実施形態では、ゲームにおける競技結果を扱う例を示したが、システム1はこのような態様に限られない。すなわち、ゲームのように仮想空間で実施される競技に限られず、現実空間で実施される各種のスポーツ競技の実績について、システム1を適用して競技実績の蓄積を行ってもよい。
【0288】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態および変形例は、組合せ可能、又はその一部を省略可能である。
【0289】
(9)付記
実施形態および変形例で説明した事項を、以下に付記する。
【0290】
(付記1)
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムに実行させるプログラムであって、
プログラムは、プロセッサに、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップ(ステップS301)と、
取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップ(ステップS303)と、を実行する、プログラム。
【0291】
(付記2)
競技証明NFTは、
競技に関する一つの試合の勝敗に応じて発行され、その保有者の試合での勝敗の証明となる非代替性トークンである対戦証明NFTを含む、付記1に記載のプログラム。
【0292】
(付記3)
競技証明NFTは、
競技への参加者のうち、予め参加者同士が合意した任意の対戦ルールに基づいて実施された競技に関する競技実績を得た参加者に対して発行され、その保有者の任意の対戦ルールにおける勝敗の証明となる非代替性トークンであるカスタム対戦NFTを含む、付記1に記載のプログラム。
【0293】
(付記4)
競技証明NFTは、
競技の中での行動が、予め設定された課題アクションを達成したことに応じて発行され、その保有者の課題アクションの達成の証明となる非代替性トークンである課題証明NFTを含む、付記1に記載のプログラム。
(付記5)
競技証明NFTは、
競技に関する大会における入賞の実績に応じて発行され、その保有者の大会での入賞の証明となる非代替性トークンである入賞証明NFTを含む、付記1に記載のプログラム。
【0294】
(付記6)
プロセッサに、さらに、
ユーザの競技証明NFTの保有状況を集計するステップ(ステップS311)と、
集計した保有状況に基づいて、その保有者の過去の競技実績に対する勲となる非代替性トークンである勲章NFTをユーザに対して発行するステップ(ステップS313)と、を実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0295】
(付記7)
勲章NFTは、
競技証明NFTを取得するに至った競技実績に対する副賞となる非代替性トークンである副賞NFTを含む、付記6に記載のプログラム。
【0296】
(付記8)
勲章NFTは、
競技への参加者により構成される成員に対する競技実績に基づく順位を示す非代替性トークンであるランキングNFTを含む、付記6に記載のプログラム。
【0297】
(付記9)
勲章NFTは、
保有状況が、予め設定された業績に関する閾値を超えたことに応じて発行され、その保有者の競技実績が、業績に至ったことを示す非代替性トークンである殿堂NFTを含む、付記6に記載のプログラム。
【0298】
(付記10)
勲章NFTは、
保有状況が、競技の中での行動パターンの傾向として予め設定された付与条件を満たすことに応じて発行され、その保有者の行動パターンを示す非代替性トークンである異名NFTを含む、付記6に記載のプログラム。
【0299】
(付記11)
勲章NFTは、
競技の開催と関連して行われる任意のキャンペーンにおいて設定された付与条件を満たすことに応じて発行される非代替性トークンであるキャンペーンNFTを含む、付記6に記載のプログラム。
【0300】
(付記12)
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムが実行する方法であって、
方法は、プロセッサが、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得するステップ(ステップS301)と、
取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、参加者のうちの少なくとも一方に対して発行するステップ(ステップS303)と、を実行する、プログラム。
【0301】
(付記13)
プロセッサを備えたコンピュータを有するシステムであって、
システムは、プロセッサに、
複数の参加者により行われた競技の結果を含む競技実績を取得する手段と、
取得した競技実績に基づいて、当該競技実績に関する情報が紐づけられた非代替性トークンである競技証明NFTを、参加者のうちの少なくとも一方に対して発行する手段と、を実行する、プログラム。
【符号の説明】
【0302】
1 :NFT管理システム
10 :ユーザ端末
20 :競技実績管理サーバ
30 :NFT管理サーバ
40 :P2P分散システム
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