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特開2024-156368保護具およびバルーンカテーテル組立体
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  • 特開-保護具およびバルーンカテーテル組立体 図1
  • 特開-保護具およびバルーンカテーテル組立体 図2
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  • 特開-保護具およびバルーンカテーテル組立体 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156368
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】保護具およびバルーンカテーテル組立体
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20241029BHJP
   A61M 25/10 20130101ALI20241029BHJP
【FI】
A61M25/06 556
A61M25/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070769
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】390030731
【氏名又は名称】朝日インテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】弁理士法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】魚津 隆介
(72)【発明者】
【氏名】沢田 知也
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA07
4C267AA34
4C267BB02
4C267BB10
4C267BB11
4C267BB32
4C267BB40
4C267CC09
4C267DD01
4C267FF01
4C267GG01
4C267GG36
4C267HH18
(57)【要約】
【課題】各種外径を有するバルーンに装着することができ、簡易な構成で縮径状態のバルーンを確実に保護することが可能な保護具およびバルーンカテーテル組立体の提供を目的とする。
【解決手段】保護具10は、拡縮可能なバルーン130を有するバルーンカテーテル100における縮径状態のバルーン130の外周面130g全体を着脱可能に保護する保護具であって、断面視の形状が略「の」の字状であり、バネ性を有することで内径11dが自在に変化する円筒状の部材で構成され、バルーン130の外周面130gに当接しながらバルーン130を径方向外側から保持する保護具本体11を備えている。また、バルーンカテーテル組立体は、保護具10が装着されたバルーンカテーテル100を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
拡縮可能なバルーンを有するバルーンカテーテルにおける縮径状態の前記バルーンの外周面全体を着脱可能に保護する保護具であって、
断面視の形状が略「の」の字状であり、バネ性を有することで内径が自在に変化する円筒状の部材で構成され、前記バルーンの外周面に当接しながら前記バルーンを径方向外側から保持する保護具本体を備えていることを特徴とする保護具。
【請求項2】
前記円筒状の部材の内周面のうち、長軸方向の一部のみが前記バルーンの外周面に当接する請求項1に記載の保護具。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の保護具と、
この保護具が装着された前記バルーンカテーテルと、を備えているバルーンカテーテル組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保護具およびバルーンカテーテル組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
血管内に生じた狭窄部などを拡張する医療器具として、例えば、バルーンカテーテルが知られている。このようなバルーンカテーテルは、例えば、シャフトの一部を覆うように配置された拡縮可能なバルーンを有している。
【0003】
上述したバルーンは、その内部に拡張液を注入することで拡張する。このようにバルーンを拡張する際には、例えば、数十気圧もの圧力の拡張液がバルーンの内部に注入される。このため、拡張時にバルーンが断裂しないように、拡張前のバルーン外周面に傷付かないような配慮が求められる。
【0004】
拡張前のバルーンを保護するものとして、例えば、断面が円環状のバルーンカバーをバルーンに被せたバルーンカテーテル保管用器具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016-168272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したような従来の器具においては、バルーンカバーが中空の管状部材で構成されており、バルーンカバーの内腔の内径は一定である。このため、一つのバルーンカバーは、特定の外径を有するバルーンにのみ適用が可能であり、サイズが異なるバルーンには、そのバルーンの外径に対応するバルーンカバーが個別に必要となる。
【0007】
加えて、上述した器具においては、バルーンカバーが長軸方向にズレるのを防止するため、その一端を保持するスタイレットが別体で設けられている。このようなスタイレットはシャフトの内腔に挿入されるため、シャフトが内腔を有さないバルーンカテーテルには使用することができず、結果としてバルーンカバーがズレてしまう虞もある。
【0008】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、各種外径を有するバルーンに装着することができ、簡易な構成で縮径状態のバルーンを確実に保護することが可能な保護具およびバルーンカテーテル組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)拡縮可能なバルーンを有するバルーンカテーテルにおける縮径状態の前記バルーンの外周面全体を着脱可能に保護する保護具であって、断面視の形状が略「の」の字状であり、バネ性を有することで内径が自在に変化する円筒状の部材で構成され、前記バルーンの外周面に当接しながら前記バルーンを径方向外側から保持する保護具本体を備えていることを特徴とする保護具。
【0010】
(2)前記円筒状の部材の内周面のうち、長軸方向の一部のみが前記バルーンの外周面に当接する前記(1)に記載の保護具。
【0011】
(3)前記(1)または(2)に記載の保護具と、この保護具が装着された前記バルーンカテーテルと、を備えているバルーンカテーテル組立体。
【0012】
なお、本明細書において、「先端側」とは、バルーンカテーテルの長軸方向に沿う方向であって、体内のより深部(遠位)に挿入される方向を意味する。また、「基端側」とは、バルーンカテーテルの長軸方向に沿う方向であって、先端側と反対側の方向を意味する。また、「先端」とは、任意の部材または部位における先端側の端部、「基端」とは、任意の部材または部位における基端側の端部をそれぞれ示す。「長軸方向」とは、特に断りがない限り、円筒状の保護具本体の中心軸に沿う方向を指す。「径方向」とは、保護具本体の長軸方向に直交する放射方向を指す。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、各種外径を有するバルーンに装着することができ、簡易な構成で縮径状態のバルーンを確実に保護することが可能な保護具およびバルーンカテーテル組立体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1の実施形態を示す概略的縦断面図である。
図2図1のII-II線で切断した概略的横断面図である。
図3】(a)~(d)は、それぞれ第1の実施形態の変形例を示す概略的縦断面図である。
図4】第2の実施形態を示す概略的縦断面図である。
図5図4のV-V線で切断した概略的横断面図である。
図6】拡径状態のバルーンカテーテルを示す概略的縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の第1および第2の実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。また、図面に示した各部の寸法は、実施内容の理解を容易にするために示した寸法であり、必ずしも実際の寸法に対応するものではない。また、各図面において、図示左側が先端側(遠位)、右側が基端側(近位)である。図1図2図3中、一点鎖線の表示は、バルーンが縮径した状態のバルーンカテーテルの輪郭を表している。
【0016】
<保護具>
[第1の実施形態]
図1図2は、第1の実施形態を示す概略図である。保護具10は、後述する図4図5に示すように、バルーンカテーテル100における縮径状態のバルーン130の外周面130g全体を着脱可能に保護する器具である。保護具10は、図1に示すように、概略的に、保護具本体11により構成されている。
【0017】
保護具本体11は、バルーン130の外周面130gに当接しながらバルーン130を径方向外側から保持する部材である。保護具本体11は、図2に示すように、断面視の形状が略「の」の字状であり、バネ性を有することで内径11dが自在に変化する円筒状の部材で構成されている。
【0018】
保護具本体11は、具体的には、例えば、断面視で、略「の」の字状に形成された渦巻き状の部材で構成され、円周方向の少なくとも一部が二重以上に重なるように構成されている。このような形態としては、例えば、円周方向における保護具本体11の一端部11aと他端部11b(一端部11aとは円周方向の反対側に位置する端部)とが重なるように配置された構成、保護具本体11の全体が二重または三重以上に重なるように配置された構成等が挙げられる。本実施形態では、概ね二重に重なるような保護具本体11が例示されている(図2参照)。
【0019】
保護具本体11は、バネ性を有しているため、上述の重なった部位どうしが円周方向沿って相対移動することができ、これにより筒状に形成された保護具本体11の内径11dを拡縮することができる。
【0020】
すなわち、重なる部位どうしの相対移動により内径11dが拡径する場合、円筒状の保護具本体11の径方向内側に形成された空間(以下、「内腔11h」ともいう)の容積が大きくなる。これにより、バルーンカテーテル100における縮径状態のバルーン130を、バネの復元力(内径11dを小さくしようとする力)により、内腔11hに保持することができる。なお、保護具本体11のバネ性による復元力は、内腔11hに保持されるバルーン130を過度に押圧せず、かつ保護具本体11に対してバルーン130が長軸方向にズレない程度に設定することができる。保護具本体11の内径11dは、上述した相対移動の距離により自由に変えることができるため、各種外径を有する縮径状態のバルーン130を内腔に保持することができる。
【0021】
保護具本体11の長軸方向の長さは、内腔11hに保持する縮径状態のバルーン130の外周面130g全体を覆うことができるように設定することができる。また、必要に応じ、バルーン130および先端チップ140の両者の外周面全体を覆うことができるように設定されてもよい。
【0022】
保護具本体11を形成する材料は、縮径状態のバルーン130の外周面130gを着脱可能に保護することができれば特に限定されない。上記材料としては、例えば、ナイロンなどのポリアミド樹脂、ポリウレタンエラストマーなどのポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、PETなどのポリエステル樹脂、シリコーンエラストマーなどのシリコーン樹脂、天然ゴムなどのゴム等の樹脂材料;SUS304などのステンレス鋼等の金属材料が挙げられる。
【0023】
保護具本体11の形成方法としては、例えば、あらかじめ断面視の形状が略「の」の字状になるように成形する方法、シート状の部材を、縮径状態のバルーン130の外周面130gに巻き付けながら略「の」の字状に成形する方法等が挙げられる。
【0024】
なお、保護具10の装着方法および取出方法については、後述する<バルーンカテーテル組立体>の項で説明する。
【0025】
以上のように、保護具10は上記構成であるので、各種外径を有するバルーンに装着することができ、簡易な構成で縮径状態のバルーンを確実に保護することができる。
【0026】
なお、上述した第1の実施形態では、長軸方向における円筒状の部材の内周面11nの全体が、バルーン130の外周面130gに当接している保護具10について説明した。しかしながら、本発明の保護具は、円筒状の部材の内周面のうち、長軸方向の一部のみがバルーンの外周面に当接する構成であってもよい。
【0027】
このような形態の保護具としては、例えば、保護具本体の先端部11tもしくは基端部11k、または先端部11tおよび基端部11kでのみ内周面がバルーンの外周面に当接するもの(図3(a),(b),(c)参照)、長軸方向の中途11cでのみ内周面がバルーンの外周面に当接するもの(図3(d)参照)等が挙げられる。
【0028】
<バルーンカテーテル組立体>
本開示のバルーンカテーテル組立体は、上述した保護具と、この保護具が装着されたバルーンカテーテルと、を備えている。以下、本開示のバルーンカテーテル組立体を、第2の実施形態で詳述する。
【0029】
[第2の実施形態]
図4図5は、第2の実施形態を示す概略図である。本実施形態では、第1の実施形態で詳述した保護具10を例示しながら説明する。図4図5に示すように、バルーンカテーテル組立体1000は、概略的に、保護具10と、バルーンカテーテル100とにより構成されている。なお、第1の実施形態の保護具10と同一部位には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0030】
なお、本開示のバルーンカテーテル組立体に用いられるバルーンカテーテルは、拡縮可能なバルーンを有する限り、特に限定されない。また、図6は、バルーンカテーテル100が保護具10から取り出された後に、バルーンカテーテル100のバルーンが拡径した状態を示している。
【0031】
バルーンカテーテル100は、図6に示すように、例えば、コアシャフト110と、アウターシャフト120と、バルーン130と、先端チップ140と、コネクタ150とにより構成することができる。
【0032】
コアシャフト110は、バルーンカテーテル100の中心軸を構成するシャフトである。コアシャフト110は、たとえ湾曲した血管内であっても、処置する部位までバルーン130を確実にデリバーできるように、良好な血管追従性およびプッシャビリティを有していることが好ましい。このため、コアシャフト110は、例えば、特定の材料で形成され、かつ長軸方向に沿って所定の外径を有するように構成されている。
【0033】
コアシャフト110を構成する材料としては、例えば、SUS304などのステンレス鋼、ニッケルチタン合金、コバルトクロム合金などの金属材料等が挙げられる。
【0034】
アウターシャフト120は、コアシャフト110を覆うように配置された筒状(中空形状)のシャフトである。アウターシャフト120の先端部外周には、バルーン130が接合されている。アウターシャフト120の内部には、コアシャフト110との間に長軸方向に沿って延びる内腔120hが形成されている。この内腔120hには、上述した拡張液が流通される。
【0035】
バルーン130は、径方向に沿って拡縮可能な部材である。本実施形態では、バルーン130は、コアシャフト110およびアウターシャフト120の先端部を覆うように配置されている。バルーン130は、開口部120aを介して内部に拡張液が注入されることで膨らみ、例えば、血管内において、その内壁を押し拡げたり、ステントを拡張したりすることができる。
【0036】
先端チップ140は、コアシャフト110の先端部を覆うチューブ状またはキャップ状の部材である。先端チップ140は、例えば、先端部が先端側に向かって略尖鋭形状となるように形成することができる。バルーンカテーテル100が先端チップ140を備えることで、例えば、体腔内を前進する際の抵抗を減らし、バルーンカテーテル100を円滑に処置する部位まで前進させることができる。本実施形態では、キャップ状の先端チップ140が例示されている。
【0037】
コネクタ150は、オペレータがバルーンカテーテル100を把持したり、拡張液を出し入れしたりする部材である。コネクタ150は、アウターシャフト120の基端に接続されている。コネクタ150は、長軸方向に沿って貫通し基端に開口150aが形成された内腔150hを有している。なお、コネクタ150の形態は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されない。
【0038】
なお、上述したアウターシャフト120の内腔120hと、コネクタ150の内腔150hとは連通しており、これらによりルーメンLが形成される。このルーメンLには、例えば、上述したコアシャフト110が挿通されると共に、拡張液が流通する。
【0039】
上述したアウターシャフト120,バルーン130,および先端チップ140を構成する材料は、これらが体腔内に挿通されることから、抗血栓性、可撓性および生体適合性を有していることが好ましい。上記材料としては、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、シリコーン、フッ素樹脂など樹脂材料等を採用することができる。また、アウターシャフト120の基端部は、金属製のハイポチューブなどで形成されていてもよい。
【0040】
次に、バルーンカテーテルへの保護具の装着方法および取出方法について説明する。なお、ここでは、あらかじめ断面視の形状が略「の」の字状になるように成形された保護具本体11を有する保護具10を例示する。
【0041】
図1に示す保護具10をバルーンカテーテル100に装着する際は、まず、縮径状態のバルーン130を挿入可能な程度まで、保護具本体11の内腔11hを拡げる。具体的には、例えば、保護具本体11の内腔11hが拡がるように、保護具本体11の一端部11aと他端部11bとを円周方向沿って互いに逆向きに相対移動させる。これにより、保護具本体11の内径11dが拡径しながら内腔11hが拡げられる。
【0042】
次に、拡げられた保護具本体11の内腔11hに、縮径状態のバルーン130を差し入れる。具体的には、例えば、バルーン130の外周面130g全体が保護具本体11の内周面11nの内側に位置するようにバルーン130を差し入れる。この際、バルーン130は、保護具本体11の一端部11aと他端部11bとが完全に開いた状態(断面視で略「C」の字状)で、径方向外側からバルーン130を差し入れてもよく、単に保護具本体11の内径11dが拡径した状態(断面視で略「の」の字状)で、長軸方向に沿って一方の開口部からバルーン130を内腔11hに差し入れてもよい。
【0043】
次に、保護具10をバルーン130に当接させてバルーン130を径方向外側から保持する。具体的には、例えば、保護具本体11の内腔11hが縮むように、保護具本体11の一端部11aと他端部11bとを、円周方向沿って互いに逆向きに相対移動させる。これにより、保護具本体11の内径11dが縮径しながら内腔11hが狭められ、保護具本体11の内周面11nがバルーン130の外周面130gに当接しながらバルーン130が径方向外側から保持される。以上の手順で、保護具10へのバルーンカテーテル100の装着が完了する。
【0044】
一方、保護具10をバルーンカテーテル100から取り出す際は、まず、縮径状態のバルーン130を取り出し可能な程度に、保護具本体11の内腔11hを拡げる。具体的には、例えば、内腔11hが拡がるように、保護具本体11の一端部11aと他端部11bとを円周方向沿って互いに逆向き(装着時とは反対の方向)に相対移動させる。これにより、保護具本体11の内径11dが拡径しながら内腔11hが拡げられる。
【0045】
次に、拡げられた保護具本体11の内腔11hから、縮径状態のバルーン130を取り出す。この際、バルーン130は、保護具本体11の一端部11と他端部11bとが完全に開いた状態(断面視で略「C」の字状)で、バルーン130を取り出してもよく、単に保護具本体11の内径11dが拡径した状態(断面視で略「の」の字状)で、長軸方向に沿って一方の開口部からバルーン130を取り出し(引き抜く)てもよい。以上の手順で、保護具10からのバルーンカテーテル100の取り出しが完了する。
【0046】
なお、保護具10から取り出されたバルーンカテーテル100は、縮径状態で血管に挿入され、血管内でバルーン130を拡張することで所定の手技が行われる。
【0047】
以上のように、バルーンカテーテル組立体1000は上記構成であるので、保護具10により縮径状態のバルーン130が保護されたバルーンカテーテル100を備えているバルーンカテーテル組立体を提供することができる。その結果、例えば、使用前のバルーンカテーテル100の輸送や保管の際、バルーン130が傷つくことを防止することができ、使用時にバルーン130を確実に拡張して所定の処置を行うことができる。
【0048】
なお、本開示は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。上述した実施形態の構成のうちの一部を削除したり、他の構成に置換したりしてもよく、上述した実施形態の構成に他の構成を追加等してもよい。
【0049】
例えば、上述した実施形態では、保護具本体11の一端部11aおよび他端部11bそれぞれの長軸方向の端縁が、長軸方向の同じ部位に位置する保護具10について説明した。しかしながら、一端部11aの端縁と他端部11bの端縁とは、長軸方向の異なる部位(長軸方向に互いにズレた状態)に位置していてもよい。
【0050】
また、上述した第2の実施形態では、コアシャフト110と、アウターシャフト120と、バルーン130と、先端チップ140と、コネクタ150とにより構成されたバルーンカテーテル100を例示してバルーンカテーテル組立体1000の実施形態を説明した。しかしながら、拡縮可能はバルーンを有するバルーンカテーテルであれば、いずれのバルーンカテーテルであっても本開示のバルーンカテーテル組立体に適用することができる。
【符号の説明】
【0051】
10 保護具
11 保護具本体
100 バルーンカテーテル
110 コアシャフト
130 バルーン
130g 外周面
1000 バルーンカテーテル組立体
図1
図2
図3
図4
図5
図6