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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156404
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】カメラ装着装置
(51)【国際特許分類】
   B64U 20/87 20230101AFI20241029BHJP
   F16M 11/10 20060101ALI20241029BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20241029BHJP
   H04N 23/698 20230101ALI20241029BHJP
【FI】
B64U20/87
F16M11/10 M
H04N5/222 100
H04N23/698
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070836
(22)【出願日】2023-04-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年1月14日に公開したフェイスブックのアドレス https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid029W7WUZjjJHbJoaHy8hdzYSgzPHMunBZJNkbiLpWJmbwbMo88mgSPgaFXGhGDa4dJl&id=100005507985457
(71)【出願人】
【識別番号】520359114
【氏名又は名称】HDサービス合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121795
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴亀 國康
(72)【発明者】
【氏名】間所 正樹
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122DA30
5C122EA42
5C122FA02
5C122GD01
5C122GD11
5C122GE03
5C122GE07
5C122GE11
(57)【要約】
【課題】ドローンの底面に360°カメラを簡易に着脱することができ、360°カメラが使用時はドローンの底面から垂下する作動状態に、非使用時は折込んで収容状態にすることができるカメラ装着装置を提供する。
【解決手段】カメラ装着装置は、カメラ装着基台とこれをドローンの底部に結合させるドローン連結枠及びノブボルトを有しており、前記カメラ装着基台は、自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるカメラ装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着される360°カメラを作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるカメラ装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着される360°カメラを作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなるカメラ装着基台。
【請求項2】
基台本体は、同一幅を有する底板及び棚板と、左右の側板とを有し、前記底板、棚板及び左右の側板が四隅のコーナステーを介して結合されその断面が方形に形成されてなり、前記側板と底板の下面に形成されるMC室、前記側板と底板の上面に形成されるEC1室及び前記側板と棚板の上面に形成されるEC2室を有し、前記MC室から下方に立設し支持アームを軸支する回転軸ステーを有してなることを特徴とする請求項1に記載のカメラ装着基台。
【請求項3】
支持アームは、回転軸ステーに揺動自在に軸支される基台取付座と、前端部のカメラ固着部を備えるカメラ取付座と、前記基台取付座とカメラ取付座を連結するロッドと、を有し、前記基台取付座及びカメラ取付座はブレ止めクッションを有してなる請求項1又は2に記載のカメラ装着基台。
【請求項4】
基台取付座とカメラ取付座は、ドローン自立時にドローンを水平に支持する脚部を有することを特徴とする請求項3に記載のカメラ装着基台。
【請求項5】
支持アームは、収容状態においてドローンの底部に並行状態に保持され、その中央部分が基台本体から立設するキャッチャーに支持されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ装着基台。
【請求項6】
支持アームは、作動状態においてドローンから垂下する状態に保持され、その傾斜角が基台本体に設けられた傾斜角調整手段により調整することができることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ装着基台。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のカメラ装着基台と、ドローン連結枠及びそのドローン連結枠に前記カメラ装着基台を着脱可能に結合するノブボルトと、を有するカメラ装着装置。
【請求項8】
自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるドローン装備装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着されるドローン装備を作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなるドローン装備装着基台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自立脚を有するドローンに装着されるセンサー等の装備、特に360°カメラを好適に装着することができるカメラ装着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドローンはいわば自立飛行するセンサーであり、そのセンサーとしてカメラが一般的に用いられている。そのカメラは、自立飛行を行う制御装置の一部として、また航空写真や、工事現場の写真撮影などの空撮に利用されている。そして、カメラがドローンに一体に組込まれた一体型のもの、またはカメラ装着手段を介してカメラをドローンに装着する着脱型のものがあり、着脱型のものはカメラの利用形態に合わせカメラを効率的に利用することができる手段・方法が提案されている。
【0003】
例えば、カメラ着脱型の利用手段・方法として、特許文献1にドローン装備品に係る発明が提案されている。このドローン装備品は、方向調節可能カメラを備えるドローンに除去可能に取り付けられるように適合されるドローン装備品であって、前記方向調節可能カメラの画像を基に前記ドローンの前記方向調節可能カメラの視認方向を決定し、前記方向調節可能デバイスを前記決定された視認方向に方向付けるように構成されている。このドローン装備品によると、ドローンの飛行及びカメラの制御を好適に行うことができるとされる。
【0004】
特許文献2には、プロペラを備えた飛行体本体と、前記飛行体本体から前記プロペラよりも外側に突出するカメラ用アームと、前記カメラ用アームの先端に設けられたカメラとを有することを特徴とするドローン飛行体が提案されている。このドローン飛行体によると、正面からの撮影だけでは検査できない部分にも対応することの可能な撮影方法を提供することができるとされる。
【0005】
特許文献3には、底面に開閉する開口部を備えた円盤状の機体本体部を有するドローンであって、前記機体本体部に取り付けられパンタグラフ状に伸縮して前記開口部から出入り可能で先端部にカメラ取付部を備える伸縮手段を有するドローンが提案されている。このドローンによれば、開口部が開口された際に先端部が機体本体の外側に下降する伸縮手段を備えているので、搭載するカメラを外部に露出して揺れを抑制した鮮明な画像撮影を行うことができるとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2023-505105号公報
【特許文献2】特開2019-127245号公報
【特許文献3】登録実用新案第3217820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1~3に示すように、ドローンに装着されるカメラ及びその構成は使用目的に応じて様々である。しかし、360°カメラを使用する場合は、一般にドローンの底部から垂下するアーム又はスティックの先端に360°カメラを吊り下げる形態で使用されている。このため、ドローン専用の離発着台を準備しなければならないばかりか、離発着には高度な操作技術を必要するという問題がある。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、広く使用されているドローンの底面に360°カメラを簡易に着脱することができ、360°カメラが使用時はドローンの底面から垂下する作動状態に、非使用時は折込んで収容状態にすることができるカメラ装着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るカメラ装着装置は、カメラ装着基台とこれをドローンの底部に結合させるドローン連結枠及びノブボルトを有しており、前記カメラ装着基台は、自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるカメラ装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着される360°カメラを作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなる。
【0010】
上記カメラ装着基台にかかる発明において、基台本体は、同一幅を有する底板及び棚板と、左右の側板とを有し、前記底板、棚板及び左右の側板が四隅のコーナステーを介して結合されその断面が方形に形成されてなり、前記側板と底板の下面に形成されるMC室、前記側板と底板の上面に形成されるEC1室及び前記側板と棚板の上面に形成されるEC2室を有し、前記MC室から下方に立設し支持アームを軸支する回転軸ステーを有してなるものとすることができる。
【0011】
また、支持アームは、回転軸ステーに揺動自在に軸支される基台取付座と、前端部のカメラ固着部を備えるカメラ取付座と、前記基台取付座とカメラ取付座を連結するロッドと、を有し、前記基台取付座及びカメラ取付座はブレ止めクッションを有してなるものとすることができる。
【0012】
また、基台取付座とカメラ取付座は、ドローン自立時にドローンを水平に支持する脚部を有するのがよい。
【0013】
また、支持アームは、収容状態においてドローンの底部に並行状態に保持され、その中央部分が基台本体から立設するキャッチャーに支持されてなるもととするのがよい。そして、支持アームは、作動状態においてドローンから垂下する状態に保持され、その傾斜角が基台本体に設けられた傾斜角調整手段により調整することができるのがよい。
【0014】
本発明に係るドローン装備装着基台は、自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるドローン装備装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着されるドローン装備を作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るカメラ装着装置によれば、広く使用されているドローンの底面に360°カメラを簡易に着脱することができ、360°カメラをドローン底部なら垂下する作動状態にして空撮することができ、また、非使用時には折込んで収容状態にすることによりドローンを容易に自立又は離発着させることができる。360°カメラの作動状態又は収容状態は、ドローンのコントローラにより操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明に係るカメラ装着装置に360°カメラを装着した状態を示す斜視図である。
図2図1に示すカメラ装着基台の支持アーム軸支回りの構成を示す斜視図である。
図3】支持アームが収容された状態の支持アームの作動に係るリンク機構回りの構成を示す正面図である。
図4】支持アームが垂下された状態の支持アームの作動に係るリンク機構及び支持アームの回りの構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態について図面を基に説明する。図1は、本発明に係るカメラ装着装置の例を示す。本カメラ装着装置10は、カメラ装着基台11とこれをドローンの底部に結合させるドローン連結枠101及びノブボルト105を有している。カメラ装着基台のドローン連結枠101への結合は、ノブボルト105により行うのでドライバー等の工具を要しない。これにより、カメラ装着基台11を簡易に着脱することができる。また、ドローン連結枠101を介して、ドローンへの各種センサー又は装備を簡易に装着することができる。
【0018】
カメラ装着基台11は、自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠101を介して装着される。そして、カメラ装着基台11は、基台本体110と、その基台本体110から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アーム30と、その支持アーム30の先端部に装着される360°カメラ50を作動状態又は収容状態に保持する制御装置と、を有してなる。360°カメラ50は、市販のものを使用することができ、図1に示すような細長形状のものが好ましい。図1は、360°カメラ50が収容状態に保持されている状態を示す。これにより、360°カメラ50及び支持アーム30をドローンの底部と自立脚の間に収容することができ、必要に応じてドローンを容易に自立させることができる。360°カメラ50の収容状態においては、基台本体110から立接するキャッチャー128により支持アーム30の中央部分を支持するのがよい。
【0019】
基台本体110は、同一幅を有する底板111及び棚板112と、左右の側板115、116とを有し、底板111、棚板112及び側板115、116が四隅のコーナステー118を介して結合されてその断面が方形に形成されている。底板111、棚板112又は側板115、116は、コーナステー118にあてがってねじ止めすることにより容易に箱状物を形成することができる。この箱状物には、側板115、116と底板111の下面にMC室、側板115、116と底板11の上面にEC1室及び側板115、116と棚板112の上面にEC2室が形成される。MC室には支持アーム30の作動に係る機械的な構成品、EC1室には電気または電子的な構成品が設けられる。
【0020】
支持アーム30は、図1図4に示すように、MC室から下方に立設し支持アーム30を軸支する回転軸ステー121に軸支され(図2)、基台本体110の下方に揺動自在に装着される。そして、図2及び4に示すように、支持アーム30は、回転軸ステー121に揺動自在に軸支される基台取付座31と、前端部のカメラ固着部331を備えるカメラ取付座33と、基台取付座31とカメラ取付座33を連結するロッド32と、を有している。基台取付座31及びカメラ取付座33はカメラブレ止めクッション317、337を有している。クッション317、337により、支持アーム30及び360°カメラ50の振れを減衰し、空撮を好適に行うことができる。なお、図1図3は、支持アーム30が収容された状態を示す。
【0021】
基台取付座31は、ベースプレート310を有しておりステーブラケット311が一体に設けられている。このステーブラケット311が、基台本体110のMC室から立設する回転軸ステー121に回転軸125を介して軸支され、支持アーム30が揺動する(図3)。また、基台取付座31は、ベースプレート310とロッドプレート315がクッション317を挟んで一体に形成され、ロッドプレート315にはロッド32と接続可能なロッドコネクタ316が一体に設けられている(図4)。
【0022】
カメラ取付座33は、ベースプレート330を有しておりカメラ固定具331が一体に設けられている。カメラ固定具331は市販のものを使用することができる。また、カメラ取付座31は、ベースプレート330とロッドプレート335がクッション337を挟んで一体に形成され、ロッドプレート335にはロッド32と接続可能なロッドコネクタ336が一体に設けられている(図4)。ベースプレート330と基台取付座31のベースプレート310の下端部は、カメラ装着基台11を自立させる脚部310a、330aとして利用することができる(図3)。
【0023】
ロッド32は、棒状をしており、必要に応じて長さ違いを設定することができる。これによりドローンから所用の長さ位置(下方)に360°カメラを設置することができる。
【0024】
ドローンは飛行状態において通常前傾状態になっている。空撮において、360°カメラを好適に使用するため、支持アーム30の傾斜角調整手段があるのが好ましい。例えば、図4(b)に示すように、回転軸ステー121から延在するアーム部121aに基台取付座31に当接するボルト130の突出量を調整することにより支持アーム30の傾斜角を調整する傾斜角調整手段13を構成することができる。なお、ボルト130は緩止めナットにより固定される。
【0025】
支持アーム30の作動は、図3及び図4に示すようにリンク機構により行うことができる。リンク機構20の駆動はサーボモータ45により行うことができる。リンク機構20は、サーボモータ45から、駆動アーム201、ロッドA202、リンクプレート203及びロッドB204を有している。リンクプレート203は、図2又は図3に示すように基台本体110のMC室に設けられたリンクステー122に軸支されており、ロッドB204はリンクプレート203と、基台取付座31のベースプレート311に一体に設けられたリンクブラケット312とにそれぞれ端部が軸支されている。サーボモータ45は小型で出力が高く制御が容易であり、また支持アーム30を所定の傾斜角に設定することもできるので好ましい。
【0026】
制御装置40は、上記サーボモータ45の他に、そのサーボモータ45を制御する装置又は360°カメラを制御する装置、通信装置等の制御装置が設けられる。かかる制御装置はEC1室に設けることができる。また、制御装置が一体になった大型の基板などはEC2室に設けることができる。これらからなる制御装置40は、ドローンの操作を行うコントローラによって制御又は操作をすることができる。
【0027】
以上本発明に係るカメラ装着装置について説明した。本カメラ装着装置は、市販の360°カメラを使用することができ、360°カメラのカメラ固定具も市販のものを使用することができる。このためカメラ固定具はカメラ取付座に着脱可能であるのが好ましい。かかる支持アーム30においては、カメラ固定具に代えて所定の固定具を使用することによりセンサ又は装備をドローンに装着することができるドローン装備装着装置又はドローン装備装着基台を構成することができる。例えば、自立脚を有するドローンの底部にドローン連結枠を介して装着されるドローン装備装着基台であって、基台本体と、その基台本体から下方に揺動自在に装着される長尺の支持アームと、その支持アームの先端部に装着されるドローン装備を収容状態又は作業状態に保持する制御装置と、を有してなるドローン装備装着基台を構成することができる。
【符号の説明】
【0028】
10 カメラ装着装置
101 ドローン連結枠
105 ノブボルト
11 カメラ装着基台
110 基台本体
111 底板
112 棚板
115 右側板
116 左側板
118 コーナステー
121 回転軸ステー
122 リンクステー
125 回転軸
128 キャッチャー
13 傾斜角調整手段
130 ボルト&ナット
20 リンク機構
201 駆動リンク
202 ロッドA
203 リンクプレート
204 ロッドB
30 支持アーム
31 基台取付座
310 ベースプレート
311 ステーブラケット
312 リンクブラケット
315 ロッドプレート
316 ロッドコネクタ
317 クッション
32 ロッド
33 カメラ取付座
330 ベースプレート
331 カメラ固定具
335 ロッドプレート
336 ロッドコネクタ
337 クッション
40 制御装置
45 サーボモータ
50 360°カメラ
図1
図2
図3
図4