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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156405
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】スポイト容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/18 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
B65D47/18 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070838
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】前田 信也
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA02
3E084BA03
3E084CA01
3E084DA01
3E084DB12
3E084EA04
3E084FA09
3E084FB01
3E084GA01
3E084GB01
3E084KB02
3E084LB02
3E084LB07
3E084LD29
(57)【要約】
【課題】スポイトアセンブリを口部に装着する際、容器本体の内圧が大気圧より高くなるのを抑制する。
【解決手段】スポイト管60において、口部2aより上方に位置する部分には、径方向の外側に向けて突出したフランジ部61が形成され、口部には、スポイト管の外周面のうちのフランジ部の下面に連なる連結部分62と、フランジ部の下面と、に当接する環状のシール部材90が設けられ、シール部材の内周面には、シール部材の上面、並びに、口部の内周面とスポイト管の外周面との間の隙間に開口した縦溝91が形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容する有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に着脱可能に外装され、容器軸回りの回転に伴い前記口部に着脱される内キャップと、
前記内キャップから下方に向けて延び、下端開口が前記容器本体内に位置するスポイト管と、
前記内キャップに、所定量以上の容器軸回りの回転が規制された状態で、容器軸回りに回転可能に外装された外キャップと、
前記外キャップ内に設けられ、前記外キャップに対する容器軸回りの回転が規制されるとともに、前記内キャップに対して容器軸回りに回転することで前記内キャップに対して上下動する作動部材と、
前記作動部材に取付けられ、前記作動部材との間に、前記スポイト管の上端開口に連通する拡縮空間を画成する操作部材と、を備え、
前記内キャップおよび前記作動部材のうちのいずれか一方には、上下方向に延び、前記スポイト管の上端開口に連通する作動空間の隔壁の一部をなす摺動筒部が設けられるとともに、前記内キャップおよび前記作動部材のうちのいずれか他方には、前記作動部材が前記内キャップに対して上下動するのに伴い、前記摺動筒部の内周面、若しくは外周面を摺動して前記作動空間を拡縮するピストンが設けられ、
前記スポイト管において、前記口部より上方に位置する部分には、径方向の外側に向けて突出したフランジ部が形成され、
前記口部には、前記スポイト管の外周面のうちの前記フランジ部の下面に連なる連結部分と、前記フランジ部の下面と、に当接する環状のシール部材が設けられ、
前記シール部材の内周面には、前記シール部材の上面、並びに、前記口部の内周面と前記スポイト管の外周面との間の隙間に開口した縦溝が形成されている、スポイト容器。
【請求項2】
前記スポイト管には、外周面が下方を向く段部が備えられ、
前記縦溝の下端部は、前記段部と径方向で対向している、請求項1に記載のスポイト容器。
【請求項3】
前記口部内に嵌合されて固定され、内側に前記スポイト管が挿通されたしごき筒部材を備え、
前記しごき筒部材の内周面に、径方向の内側に向けて突出し、前記スポイト管の外周面に当接するしごき突片が形成され、
前記シール部材は、前記口部の上端開口縁に配置され、かつ前記しごき筒部材と一体に形成されている、請求項1または2に記載のスポイト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポイト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1に示されるように、スポイト管、内キャップ、外キャップ、作動部材、および操作部材を有するスポイトアセンブリが、容器本体に着脱可能に装着されたスポイト容器が知られている。
このスポイト容器では、スポイト管が取り付けられた内キャップに対して外キャップを回転させると、まず、外キャップと内キャップとの間に設けられた作動部材が、内キャップに対して回転して上昇することで、スポイト管内に及ぼされる負圧を生じさせ、スポイト管内に容器本体内の内容物を吸い上げる。この際、容器本体の内圧は、スポイト管の内圧と同じになるまで低下する。その後、外キャップの回転を継続すると、内キャップが容器本体に対して回転して上昇し、容器本体内が開放される。これにより、容器本体の内圧が大気圧まで上昇することで、スポイト管内に容器本体内の内容物がさらに吸い上げられる。そして、スポイトアセンブリを容器本体の口部から取り外した後に、操作部材を作動部材に対して押下することで、スポイト管内から内容物が吐出される。内容物の吐出後に、スポイトアセンブリを容器本体に装着する過程において、作動部材が内キャップに対して下降すると、スポイト管内に及ぼされる正圧が生じ、スポイト管内から残余の内容物が容器本体内に戻される。
特許文献1に記載のスポイト容器では、スポイト管において、口部より上方に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出したフランジ部が形成され、口部に、スポイト管の外周面のうちのフランジ部の下面に連なる部分と、フランジ部の下面と、に当接する環状のシール部材が設けられている。このように、シール部材が、フランジ部の下面だけでなく、スポイト管の外周面にも当接することから、内容物の吐出後に、スポイトアセンブリを口部に装着する過程において、内キャップが口部に対して下降端位置に到達するときに大きな抵抗力を生じさせることが可能になり、作動部材が内キャップに対して下降端位置に到達する前に、内キャップが口部に対して下降端位置に到達するのを防ぐことができる。これにより、次回、内容物を吐出するに当たって、スポイト管内から残余の内容物を容器本体内に戻した状態で、作動部材を内キャップに対して上昇させることができるとともに、内キャップに対する作動部材の上方移動量(負圧)が不足するのを防ぐことが可能になり、スポイト管内への内容物の吸上げ量を一定にしやすくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-157319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のスポイト容器では、シール部材が、フランジ部の下面だけでなく、スポイト管の外周面にも当接することから、内容物の吐出後に、スポイトアセンブリを口部に装着する際に、スポイト管が、シール部材内に押し込まれて嵌合される。この際、容器本体の内圧が大気圧より高くなり、次回、スポイトアセンブリを容器本体の口部から取り外す際に、スポイト管内への内容物の吸上げ量が設計値より少なくなることがあった。
これは、内キャップが容器本体に対して上昇する前の、容器本体内が封止された状態で、スポイト管内に内容物が吸い上げられると、スポイト管の内圧と同じになるまで容器本体の内圧が低下するものの、内容物の吸上げ前に容器本体の内圧が大気圧より高くなっていると、内容物の吸上げ時に容器本体の内圧がスポイト管の内圧と同じになるまで低下しても、容器本体の内圧と大気圧との差が小さくなり、容器本体内が開放されたときに、容器本体の内圧の上昇量が小さく、この際にスポイト管内に吸い上げられる内容物の量が設計値より少なくなると考えられる。
【0005】
本発明は、スポイトアセンブリを口部に装着する際、容器本体の内圧が大気圧より高くなるのを抑制することができるスポイト容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るスポイト容器は、内容物を収容する有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に着脱可能に外装され、容器軸回りの回転に伴い前記口部に着脱される内キャップと、前記内キャップから下方に向けて延び、下端開口が前記容器本体内に位置するスポイト管と、前記内キャップに、所定量以上の容器軸回りの回転が規制された状態で、容器軸回りに回転可能に外装された外キャップと、前記外キャップ内に設けられ、前記外キャップに対する容器軸回りの回転が規制されるとともに、前記内キャップに対して容器軸回りに回転することで前記内キャップに対して上下動する作動部材と、前記作動部材に取付けられ、前記作動部材との間に、前記スポイト管の上端開口に連通する拡縮空間を画成する操作部材と、を備え、前記内キャップおよび前記作動部材のうちのいずれか一方には、上下方向に延び、前記スポイト管の上端開口に連通する作動空間の隔壁の一部をなす摺動筒部が設けられるとともに、前記内キャップおよび前記作動部材のうちのいずれか他方には、前記作動部材が前記内キャップに対して上下動するのに伴い、前記摺動筒部の内周面、若しくは外周面を摺動して前記作動空間を拡縮するピストンが設けられ、前記スポイト管において、前記口部より上方に位置する部分には、径方向の外側に向けて突出したフランジ部が形成され、前記口部には、前記スポイト管の外周面のうちの前記フランジ部の下面に連なる連結部分と、前記フランジ部の下面と、に当接する環状のシール部材が設けられ、前記シール部材の内周面には、前記シール部材の上面、並びに、前記口部の内周面と前記スポイト管の外周面との間の隙間に開口した縦溝が形成されている。
【0007】
上記態様によれば、容器本体に対して外キャップを容器軸回りに回転させると、所定量の範囲内で外キャップが内キャップに対して回転する。このとき、外キャップに対する回転が規制された作動部材は、内キャップに対して回転しながら上昇する。これにより、ピストンおよび摺動筒部が互いに摺接し、作動空間の容積の増大に伴って作動空間内が負圧となる。したがって、作動空間に連通しているスポイト管内も負圧となり、スポイト管の下端開口から容器本体の内容物を吸い上げることができる。この際、容器本体の内圧は、スポイト管の内圧と同じになるまで低下する。
その後、外キャップの回転をさらに継続すると、外キャップおよび内キャップが一体に容器本体に対して回転しながら上昇し、スポイト管がシール部材から離れて、容器本体内が開放されたときに、容器本体の内圧が大気圧まで上昇する。これにより、スポイト管内に容器本体内の内容物がさらに吸い上げられる。その後、内キャップが容器本体の口部から離脱され、スポイト管が容器本体内から引き出される。
内容物の吐出後に、内キャップ、スポイト管、外キャップ、作動部材、および操作部材を有するスポイトアセンブリを容器本体に装着する過程において、作動部材が内キャップに対して下降すると、作動空間が縮小し、スポイト管内から残余の内容物が容器本体内に戻される。
スポイト管において、口部より上方に位置する部分に、径方向の外側に向けて突出したフランジ部が形成され、口部に、スポイト管の外周面のうちのフランジ部の下面に連なる連結部分と、フランジ部の下面と、に当接する環状のシール部材が設けられている。このように、シール部材が、フランジ部の下面だけでなく、スポイト管の外周面にも当接することから、内容物の吐出後に、スポイトアセンブリを容器本体に装着する過程において、内キャップが口部に対して下降端位置に到達するときに、スポイト管の連結部分がシール部材内に押し込まれて嵌合されることとなり、大きな抵抗力を生じさせることが可能になり、作動部材が内キャップに対して下降端位置に到達する前に、内キャップが口部に対して下降端位置に到達するのを防ぐことができる。これにより、次回、内容物を吐出するに当たって、スポイト管内から残余の内容物を容器本体内に戻した状態で、作動部材を内キャップに対して上昇させることができるとともに、内キャップに対する作動部材の上方移動量(負圧)が不足するのを防ぐことが可能になり、スポイト管内への内容物の吸上げ量を一定にしやすくすることができる。
シール部材の内周面に、シール部材の上面、並びに、口部の内周面とスポイト管の外周面との間の隙間に開口した縦溝が形成されているので、スポイト管の連結部分をシール部材の内周面を摺動させながら、スポイトアセンブリを容器本体に装着するときに、容器本体内が縦溝を通して容器本体の外部と連通することとなり、スポイトアセンブリを容器本体に装着するときに、容器本体の内圧が大気圧より高くなるのを抑制することができる。
【0008】
前記スポイト管には、外周面が下方を向く段部が備えられ、前記縦溝の下端部は、前記段部と径方向で対向してもよい。
【0009】
スポイト管に、外周面が下方を向く段部が備えられ、縦溝の下端部が、段部と径方向で対向しているので、スポイト管の連結部分をシール部材の内周面を摺動させながら、スポイトアセンブリを容器本体に装着するときに、縦溝を通して容器本体内と容器本体の外部とを確実に連通させることができる。
【0010】
前記口部内に嵌合されて固定され、内側に前記スポイト管が挿通されたしごき筒部材を備え、前記しごき筒部材の内周面に、径方向の内側に向けて突出し、前記スポイト管の外周面に当接するしごき突片が形成され、前記シール部材は、前記口部の上端開口縁に配置され、かつ前記しごき筒部材と一体に形成されてもよい。
【0011】
しごき筒部材が設けられているので、スポイトアセンブリを容器本体に対して引き上げたときに、しごき筒部材のしごき突片が、スポイト管の外周面に摺接することで、スポイト管の外周面に付着していた内容物がしごき落とされる。
シール部材およびしごき筒部材が一体に形成されているので、部品点数の増大を抑えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の上記態様によれば、スポイトアセンブリを口部に装着する際、容器本体の内圧が大気圧より高くなるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】一実施形態に係るスポイト容器において、容器軸を中心に互いに90°離れた各部分を示す縦断面図である。
図2図1の作動部材の半縦断面図である。
図3図1の押釦の半縦断面図である。
図4図1の内キャップの側面図である。
図5図1のV部拡大図である。
図6図1において外キャップ等を90°緩み側に回転させ、操作部材および作動部材を上昇させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本実施形態のスポイト容器について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、スポイト容器1は、容器本体2と、外キャップ10と、押釦20と、作動部材30と、操作部材40と、内キャップ50と、スポイト管60と、しごき筒部材70と、ピストン80と、シール部材90と、を備えている。なお、押釦20およびしごき筒部材70は設けなくてもよい。
【0015】
容器本体2は有底筒状に形成され、容器本体2に内容物が収容される。容器本体2の口部2aの外周面に雄ねじ部が形成されている。
内容物としては、例えば薬液、および液体化粧料等が挙げられる。本実施形態におけるスポイト容器1の構成部品は、樹脂材料により形成されている。本実施形態のスポイト容器1は、金属製の部材(コイルスプリング等)を有していない。
【0016】
外キャップ10、押釦20、作動部材30、操作部材40、内キャップ50、スポイト管60、およびピストン80は、容器本体2に着脱可能に装着されたスポイトアセンブリ3を構成している。
【0017】
(方向定義)
容器本体2およびスポイト管60それぞれの中心軸線は、共通の軸線上に位置している。以下、この軸線を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向を上下方向といい、上下方向に沿って、容器本体2の口部2a側を上側、容器本体2の底部側を下側という。上下方向から見て容器軸Oに交差する方向を径方向といい、上下方向から見て容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
周方向に沿う一方側を「緩み側」という場合がある。作動部材30を内キャップ50に対して緩み側に回転させると、作動部材30が内キャップ50に対して上昇し、内キャップ50を口部2aに対して緩み側に回転させると、内キャップ50が口部2aに対して上昇する。
周方向に沿う他方側を「締込側」という場合がある。作動部材30を内キャップ50に対して締込側に回転させると、作動部材30が内キャップ50に対して下降し、内キャップ50を口部2aに対して締込側に回転させると、内キャップ50が口部2aに対して下降する。
【0018】
図1および図6において、容器軸Oに対して右側の図形と左側の図形とは、容器軸Oを中心に互いに90°離れた各部分を表している。
【0019】
内キャップ50は、図1、および図4に示されるように、環状の内キャップ頂壁53および内キャップ周壁51を有する有頂筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。内キャップ50は、口部2aに着脱可能に外装され、容器軸O回りの回転に伴い口部2aに着脱される。図示の例では、内キャップ周壁51の内周面に、口部2aの外周面に形成された雄ねじ部に螺合する雌ねじ部が形成されている。
内キャップ頂壁53には、挿入筒54と、保持筒部57と、連通筒部58と、が形成されている。挿入筒54、保持筒部57、および連通筒部58は、容器軸Oと同軸に配設されている。
挿入筒54は、内キャップ頂壁53から上方に向けて延びている。連通筒部58は、内キャップ頂壁53の内周縁部から下方に向けて延びている。保持筒部57は、内キャップ頂壁53の内周縁部から上方に向けて延びている。
【0020】
内キャップ周壁51の上部の外周面には、2つの解除凹部51bが周方向に間隔を空けて形成されている。解除凹部51bは、内キャップ頂壁53の上面に開口している。解除凹部51bは、径方向の外側から見て周方向に長い長方形状を呈する。解除凹部51bの内面のうち、径方向の外側を向く面は、後述する下降規制部25より径方向の内側に位置している。
【0021】
内キャップ周壁51の下部の外周面には、2つの周規制凹部51aが周方向に間隔を空けて形成されている。周規制凹部51aおよび解除凹部51bそれぞれの周方向の中央部は、互いに一致している。周規制凹部51aの周方向の長さは、解除凹部51bの周方向の長さより短くなっている。周規制凹部51aの径方向の深さは、解除凹部51bの径方向の深さより浅くなっている。周規制凹部51aは、解除凹部51bの内面のうち、上方を向く面に開口している。周規制凹部51aは、容器軸Oを中心に約90°の角度範囲にわたって設けられている。
【0022】
図1に示されるように、ピストン80は、環状に形成され、保持筒部57の上端部に外嵌されて固定されている。ピストン80には、径方向の外側に向けて突出する環状の摺接部81が形成されている。
【0023】
作動部材30は、図1、および図2に示されるように、作動頂壁32および作動周壁31を有する有頂筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。作動頂壁32が、スポイト管60の上端開口を上方から覆った状態で、作動部材30は、スポイト管60の上端開口を封止している。
【0024】
作動周壁31内に、内キャップ50の挿入筒54が挿入されている。作動周壁31の内周面、および挿入筒54の外周面のうちのいずれか一方には、いずれか他方に形成された案内溝54aに案内溝54aに沿って移動可能に挿入された係合突起31aが形成されており、内キャップ50に対する作動部材30の容器軸O回りの回転に伴い、係合突起31aが案内溝54aに沿って相対移動することにより、作動部材30が内キャップ50に対して上下動する。
【0025】
案内溝54aは、挿入筒54の外周面に形成され、係合突起31aは、作動周壁31の内周面に形成されている。なお、案内溝54aを、作動周壁31の内周面に形成し、係合突起31aを、挿入筒54の外周面に形成してもよい。案内溝54aおよび係合突起31aはそれぞれ、周方向に沿って緩み側から締込側に向かうに従い下方に向けて延びている。
【0026】
作動頂壁32は、シール突起34と、摺動筒部33と、複数の通気孔32aと、固定溝35と、を備え、スポイト管60の上端開口を封止している。
【0027】
シール突起34は、作動頂壁32の下面から下方に向けて突出し、ピストン80の上端開口縁に、全周にわたって連続して液密に当接している。
摺動筒部33は、作動頂壁32の下面から下方に向けて突出し、ピストン80の外周面と、内キャップ50の挿入筒54の内周面と、の間に差し込まれている。摺動筒部33は、スポイト管60の上端開口に連通する作動空間Sの隔壁の一部をなしている。図示の例では、摺動筒部33における径方向の内側が作動空間Sとなっている。摺動筒部33の内周面に、ピストン80の摺接部81が気密に上下摺動可能に当接している。これにより、作動部材30が内キャップ50に対して上下動するのに伴い、ピストン80の摺接部81が摺動筒部33の内周面を摺動して作動空間Sを拡縮する。作動空間Sは、摺動筒部33内のうち、ピストン80より上方に位置する部分となっている。
通気孔32aは、作動頂壁32を上下方向に貫いて、作動空間Sに開口している。通気孔32aは、シール突起34より径方向の外側で、かつ摺動筒部33より径方向の内側に位置している。
固定溝35は、作動頂壁32の上面の外周縁部に形成され、周方向の全長にわたって連続して延びている。
【0028】
作動部材30は、規制突起36aと、回転規制部37と、を有している。
規制突起36aは、作動周壁31の上端部の外周面から径方向の外側に向けて突出している。規制突起36aは、2つ設けられ、容器軸Oを径方向に挟む両側に1つずつ設けられている。
回転規制部37は、作動周壁31の外周面から径方向の外側に向けて突出している。回転規制部37は、2つ設けられ、容器軸Oを径方向に挟む両側に1つずつ設けられている。回転規制部37の外周面に、上下方向の全長にわたって連続して延びる作動縦溝37aが形成されている。
規制突起36aおよび回転規制部37は、周方向の位置を互いに異ならせて配設されている。規制突起36aおよび回転規制部37は、容器軸Oを中心に約90°離れた位置に設けられている。
【0029】
操作部材40は、弾性膜41と、固定部42と、を有し、ゴムあるいはエラストマーなどの弾性体によって形成されている。固定部42は、環状に形成され、弾性膜41よりも肉厚に形成されている。固定部42は、作動部材30の固定溝35に嵌合されて固定されている。弾性膜41は、上方に向けて凸の曲面状(ドーム状)に形成され、固定部42から上方に膨出している。弾性膜41は作動頂壁32の上面を覆っている。
以上より、操作部材40は、作動部材30に取付けられ、作動部材30との間に、スポイト管60の上端開口に連通する拡縮空間Kを画成する。拡縮空間Kは、通気孔32aおよび作動空間Sを通して、スポイト管60の上端開口に連通する。
【0030】
押釦20は、図1、および図3に示されるように、釦頂壁21および釦周壁24を有する有頂筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。
釦頂壁21の下面に、下方に向けて延びる筒状の押圧部23が形成されている。押圧部23の下端部は、操作部材40の弾性膜41の上面に当接している。
釦周壁24のうち、下部の内径および外径は、上部の内径および外径より大きくなっている。釦周壁24の下部の外周面に、上下方向の全長にわたって連続して延びる釦平面24aが形成されている。釦平面24aは、2つ設けられ、容器軸Oを径方向に挟む両側に1つずつ設けられている。
【0031】
釦周壁24の下部に、係合孔24bと、スリット24cと、が形成されている。
係合孔24bおよびスリット24cは、釦周壁24を径方向に貫いている。係合孔24bおよびスリット24cはそれぞれ、2つ設けられ、容器軸Oを径方向に挟む両側に1つずつ設けられている。スリット24cは、係合孔24bの周方向の中間部から下方に向けて延びている。スリット24cの周方向における幅は、係合孔24bの周方向における幅よりも小さくなっている。
釦平面24aと、係合孔24bおよびスリット24cと、は、周方向の位置を互いに異ならせて配設されている。釦平面24aと、係合孔24bおよびスリット24cと、は、容器軸Oを中心に90°離れた位置に設けられている。
【0032】
釦周壁24の下部内に、作動部材30の作動周壁31が上下動可能に挿入されている。係合孔24b内に、作動周壁31に設けられた規制突起36aが上下動可能に挿入されている。規制突起36aは、係合孔24bの内周面のうち、上方を向く下端縁に当接または近接している。上下方向において、係合孔24bの寸法は、規制突起36aの寸法以上となっている。
【0033】
押釦20は、周方向に間隔をあけて設けられた2つの下降規制部25を有している。下降規制部25は、釦周壁24の下端開口縁から下方に向けて突出し、周方向に延びている。2つの下降規制部25は、径方向で互いに対向している。下降規制部25の下端縁は、内キャップ頂壁53の上面に当接または近接している。これにより、押釦20の内キャップ50に対する下降移動が規制される。下降規制部25は、釦平面24a、係合孔24b、およびスリット24cから周方向に離れた位置に設けられている。
【0034】
外キャップ10は、外キャップ周壁11および外キャップ頂壁12を有する有頂筒状に形成されている。外キャップ10は、容器軸Oと同軸に配設されている。
外キャップ頂壁12は環状に形成されている。外キャップ頂壁12内に、釦頂壁21が挿入されている。
外キャップ周壁11は、押釦20、作動部材30、および内キャップ50を径方向の外側から囲っている。外キャップ周壁11の内周面に、上下方向に延びる2本の縦リブ13と、係止突起14と、が形成されている。縦リブ13および係止突起14は、外キャップ周壁11の内周面から径方向の内側に向けて突出している。係止突起14は、縦リブ13よりも下方に位置している。2本の縦リブ13は、容器軸Oを径方向に挟んで互いに対向している。
【0035】
係止突起14には、内キャップ周壁51が、内キャップ周壁51の下方から係止される。これにより、内キャップ50が外キャップ10から下方に離脱することが規制される。
縦リブ13は、作動部材30の作動縦溝37a、および内キャップ50の周規制凹部51aに一体に挿入されるとともに、押釦20の釦平面24aに径方向に当接、若しくは近接している。このうち、縦リブ13、および作動縦溝37aそれぞれの周方向の大きさは、互いに同等となっている。押釦20および作動部材30は、外キャップ10に対する容器軸O回りの回転が規制されている。縦リブ13は、作動縦溝37aに上下動可能に挿入されている。
周規制凹部51aの周方向の大きさは、縦リブ13の周方向の大きさより大きくなっており、縦リブ13は、周規制凹部51aにおける周方向の両端部のうち、締込側の端部に位置している。これにより、外キャップ10を周方向に沿う緩み側に向けて回転させると、縦リブ13が、周規制凹部51a内を周方向に沿う緩み側に移動し、外キャップ10が、押釦20および作動部材30とともに、内キャップ50に対して回転する。その後、縦リブ13が、周規制凹部51aにおける周方向に沿う緩み側の端部に到達し、周規制凹部51aの内面に周方向に突き当たると、内キャップ50に対する外キャップ10の回転移動が規制される。つまり、外キャップ10は、内キャップ50に、所定量以上の容器軸O回りの回転が規制された状態で、容器軸O回りに回転可能に外装されている。
【0036】
スポイト管60は、内キャップ50から下方に向けて延び、下端開口が容器本体2内に位置している。スポイト管60の上端部内に、内キャップ50の連通筒部58が嵌合されている。スポイト管60の上端開口は、連通筒部58内および保持筒部57内を通して、作動空間Sおよび拡縮空間Kに連通可能となっている。スポイト管60において、口部2aより上方に位置する上端部には、径方向の外側に向けて突出したフランジ部61が形成されている。フランジ部61は、内キャップ周壁51の上部内に嵌合されて固定されている。
【0037】
しごき筒部材70は、口部2a内に嵌合されて固定され、しごき筒部材70内にスポイト管60が挿通されている。しごき筒部材70の内周面と、スポイト管60の外周面と、の間には、径方向の隙間Xが設けられている。
しごき筒部材70の内周面に、径方向の内側に向けて突出し、スポイト管60の外周面に当接するしごき突片71が形成されている。しごき突片71は、しごき筒部材70の下端部に形成されている。しごき突片71は、内キャップ周壁51の下端部と同等の上下方向の位置に位置している。しごき筒部材70の内周面のうち、しごき突片71より下方に位置する部分は、上方に向かうに従い径方向の内側に向けて延びている。
【0038】
シール部材90は、環状に形成され、容器軸Oと同軸に配設されている。シール部材90は、口部2aの上端開口縁に配置されている。シール部材90は、しごき筒部材70と一体に形成されている。なお、シール部材90は、しごき筒部材70と別体であってもよい。
シール部材90内に、スポイト管60が着脱可能に嵌合されている。シール部材90は、スポイト管60の外周面のうちのフランジ部61の下面に連なる連結部分62と、フランジ部61の下面と、に液密に当接している。
【0039】
ここで、スポイト管60の連結部分62は、上下方向に真直ぐ延びている。スポイト管60には、外周面が下方を向く段部63が備えられている。段部63は、上方から下方に向かうに従い径方向の内側に向けて延びている。段部63の外周面は、連結部分62の下端部に接続されている。
【0040】
そして、本実施形態では、シール部材90の内周面に、シール部材90の上面、並びに、口部2aの内周面とスポイト管60の外周面との間の隙間Xに開口した縦溝91が形成されている。縦溝91は、周方向に等間隔をあけて複数(例えば3個)設けられている。図示の例では、縦溝91は、口部2aの内周面とスポイト管60の外周面との間の隙間Xのうち、しごき筒部材70の内周面とスポイト管60の外周面との間に開口している。図5に示されるように、縦溝91の下端部は、段部63の上端部と径方向で対向している。縦溝91の内面のうち、径方向の内側を向く溝底面は、上下方向に沿う縦断面視で上方から下方に向かうに従い径方向の内側に向けて延びる、径方向の外側に向けて突の曲線状を呈する。
【0041】
次に、以上のように構成されたスポイト容器1の作用について説明する。
【0042】
外キャップ10を容器本体2に対して周方向に沿う緩み側に回転させると、縦リブ13が、作動縦溝37aに挿入され、かつ規制突起36aが係合孔24b内に挿入されていることから、外キャップ10とともに作動部材30および押釦20が容器本体2に対して回転する。この際、縦リブ13が、内キャップ50の周規制凹部51aにおける周方向に沿う緩み側の端部に到達するまでは、外キャップ10は内キャップ50に対して空転する。これにより、縦リブ13が、内キャップ50の周規制凹部51aにおける周方向に沿う緩み側の端部に到達するまでは、外キャップ10、押釦20、および作動部材30が、内キャップ50に対して回転する。
【0043】
作動部材30が、内キャップ50に対して回転すると、係合突起31aが、案内溝54aに案内溝54aに沿って移動可能に挿入されていることから、作動部材30が内キャップ50に対して上昇する。このとき、作動部材30に固定されている操作部材40が、押釦20の押圧部23を押し上げることで、押釦20も上昇する。その結果、図6に示すように、釦頂壁21が、外キャップ頂壁12から上方に突出するとともに、作動部材30のシール突起34が、ピストン80の上端開口縁から上方に離反する。また、作動部材30の摺動筒部33が、ピストン80の摺接部81に摺接しつつ上昇することで、作動空間Sの容積が増大し、作動空間S内が負圧となる。このため、スポイト管60の下端開口から容器本体2内の内容物が吸い上げられる。この際、シール部材90が、フランジ部61の下面に液密に当接して、容器本体2内が封止されていることから、容器本体2の内圧は、スポイト管60の内圧と同じになるまで低下する。
【0044】
縦リブ13を、内キャップ50の周規制凹部51aにおける周方向に沿う緩み側の端部に到達させ、周規制凹部51aの内面に周方向に突き当てた状態からさらに、外キャップ10を、容器本体2に対して周方向に沿う緩み側に向けて回転させると、外キャップ10とともに内キャップ50が回転する。これにより、内キャップ50が、容器本体2に対して周方向に沿う緩み側に向けて回転して上昇し、スポイトアセンブリ3が、容器本体2から上方に離脱可能となる。
この際、スポイト管60の連結部分62、およびフランジ部61の下面が、シール部材90から離れて、容器本体2内が開放され、容器本体2の内圧が大気圧まで上昇することで、スポイト管60の内圧と、容器本体2の内圧と、の差が大きくなり、スポイト管60内に容器本体2内の内容物がさらに吸い上げられる。
そして、スポイトアセンブリ3を容器本体2に対して引き上げると、しごき筒部材70の内周面に形成されたしごき突片71が、スポイト管60の外周面に摺接することで、スポイト管60の外周面に付着していた内容物がしごき落とされる。
【0045】
ここで、縦リブ13が、内キャップ50の周規制凹部51aにおける周方向に沿う緩み側の端部に到達したときには、押釦20の下降規制部25は、内キャップ50の解除凹部51bと上下方向で対向している。
【0046】
したがって、スポイトアセンブリ3を容器本体2から取り外した後、例えば外キャップ10を把持しながら、押釦20の釦頂壁21を押し込むと、下降規制部25が解除凹部51b内に進入し、押釦20が内キャップ50に対して下降し、押圧部23が弾性膜41を下方に押圧する。押圧部23と作動部材30との間で操作部材40が上下方向に挟まれ、弾性膜41が下方に弾性変形し、拡縮空間Kの容積が小さくなる。その結果、拡縮空間Kの空気が、通気孔32aおよび作動空間Sを通して、スポイト管60の上端開口に流入することで、スポイト管60内に保持されていた内容物が、スポイト管60の下端開口から吐出される。
【0047】
ここで、スポイト容器1は、スポイトアセンブリ3を容器本体2から取り外すまでの間に、スポイト管60内に吸い上げられる内容物の量が、操作部材40を通常の力で押下したときに吐出される内容物の量(以下、規定量という)より多くなるように設計されている。このため、スポイト管60内から規定量の内容物を安定して吐出することができる。
なお、スポイトアセンブリ3を容器本体2から取り外すまでの間に、スポイト管60内に吸い上げられる内容物の量を、規定量と同じにしてもよい。
【0048】
内容物の吐出後に、外キャップ10を容器本体2に対して周方向に沿う締込側に回転させ、スポイトアセンブリ3を容器本体2に装着する際、縦リブ13が、内キャップ50の周規制凹部51aにおける周方向に沿う締込側の端部に到達するまでは、外キャップ10は内キャップ50に対して空転するため、作動部材30が内キャップ50に対して下降し、縦リブ13が、周規制凹部51aにおける周方向に沿う締込側の端部に到達すると、内キャップ50が口部2aに対して下降する。
この過程において、作動部材30が内キャップ50に対して下降すると、作動空間Sが縮小し、スポイト管60内から残余の内容物が容器本体2内に戻される。
【0049】
ここで、内容物の吐出後に、スポイトアセンブリ3を容器本体2に装着する過程において、内キャップ50が口部2aに対して下降端位置に到達するときに、スポイト管60の連結部分62が、シール部材90内に押し込まれて嵌合されることから、大きな抵抗力を生じさせることが可能になり、作動部材30が内キャップ50に対して下降端位置に到達する前に、内キャップ50が口部2aに対して下降端位置に到達するのを防ぐことができる。
これにより、次回、内容物を吐出するに当たって、スポイト管60内から残余の内容物を容器本体2内に戻した状態で、作動部材30を内キャップ50に対して上昇させることができるとともに、内キャップ50に対する作動部材30の上方移動量(負圧)が不足するのを防ぐことが可能になり、スポイト管60内への内容物の吸上げ量を一定にしやすくすることができる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態のスポイト容器1によれば、シール部材90の内周面に、シール部材90の上面、並びに、口部2aの内周面とスポイト管60の外周面との間の隙間Xに開口した縦溝91が形成されているので、スポイト管60の連結部分62をシール部材90の内周面を摺動させながら、スポイトアセンブリ3を容器本体2に装着するときに、容器本体2内が縦溝91を通して容器本体2の外部と連通することとなり、スポイトアセンブリ3を容器本体2に装着するときに、容器本体2の内圧が大気圧より高くなるのを抑制することができる。
【0051】
スポイト管60に、外周面が下方を向く段部63が備えられ、縦溝91の下端部が、段部63と径方向で対向しているので、スポイト管60の連結部分62をシール部材90の内周面を摺動させながら、スポイトアセンブリ3を容器本体2に装着するときに、縦溝91を通して容器本体2内と容器本体2の外部とを確実に連通させることができる。
【0052】
しごき筒部材70が設けられているので、スポイトアセンブリ3を容器本体2に対して引き上げたときに、しごき筒部材70のしごき突片71が、スポイト管60の外周面に摺接することで、スポイト管60の外周面に付着していた内容物がしごき落とされる。
シール部材90およびしごき筒部材70が一体に形成されているので、部品点数の増大を抑えることができる。
【0053】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0054】
例えば、摺動筒部33を内キャップ50に設け、ピストン80を作動部材30に設け、作動部材30が内キャップ50に対して上下動するのに伴い、ピストン80が摺動筒部33の外周面を摺動してもよい。
作動部材30は、シール突起34を有しなくてもよい。
内キャップ50に、解除凹部51bを設けなくてもよい。
作動頂壁32の下面と、スポイト管60の上端開口と、の間に、作動頂壁32の下面により下方に押し付けられ、スポイト管60の上端開口を封止するシール材を設けてもよい。このシール材は、作動部材を形成する材質より軟らかい材質で形成されてもよい。
【0055】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 スポイト容器
2 容器本体
2a 口部
10 外キャップ
30 作動部材
33 摺動筒部
40 操作部材
50 内キャップ
60 スポイト管
61 フランジ部
62 連結部分
63 段部
80 ピストン
90 シール部材
91 縦溝
K 拡縮空間
O 容器軸
S 作動空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6