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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156438
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】給湯器
(51)【国際特許分類】
   F24H 9/20 20220101AFI20241029BHJP
   F24H 9/02 20060101ALI20241029BHJP
   H05K 7/00 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
F24H9/20 Z
F24H9/02 301Z
F24H9/20 B
H05K7/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023070897
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】000112015
【氏名又は名称】株式会社パロマ
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】柿崎 友助
【テーマコード(参考)】
3L037
4E352
【Fターム(参考)】
3L037AA02
3L037AB02
4E352AA02
4E352AA03
4E352BB02
4E352BB04
4E352CC07
4E352CC12
4E352DD11
4E352DD15
4E352DR02
4E352DR25
4E352DR40
4E352DR46
4E352FF04
4E352GG12
(57)【要約】
【課題】高圧コードから信号線にノイズが伝わることを抑制する。
【解決手段】本開示の給湯暖房器1は、燃焼装置17が収納される筐体50の内部に電装基板56が取り付けられる給湯暖房器1であって、電装基板56を収納可能な基板ケース60と、燃焼装置17の点火電極に接続された高圧コード59と、電装基板56上の電子部品57に接続された信号線58と、を備え、基板ケース60は、第1方向に高圧コード59を配索する高圧配索部66と、第1方向に交差する第2方向に信号線58を配索する信号配索部65と、高圧コード59と信号線58を物理的に分離させる仕切り壁67と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃焼装置が収納される筐体の内部に電装基板が取り付けられる給湯器であって、
前記電装基板を収納可能な基板ケースと、
前記燃焼装置の点火電極に接続された高圧コードと、
前記電装基板上の電子部品に接続された信号線と、を備え、
前記基板ケースは、第1方向に前記高圧コードを配索する高圧配索部と、前記第1方向に交差する第2方向に前記信号線を配索する信号配索部と、前記高圧コードと前記信号線を物理的に分離させる仕切り壁と、を備える、給湯器。
【請求項2】
前記高圧配索部は、前記高圧コードの周囲に配された配索壁によって構成され、
前記配索壁の一部が前記仕切り壁を構成している、請求項1に記載の給湯器。
【請求項3】
前記信号配索部は、前記信号線を通すU字状の切り欠きを有する案内壁を一対備え、
前記信号線は、一対の前記切り欠きに通されることで前記第2方向に配索される、請求項1または請求項2に記載の給湯器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、給湯器に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯器等の動作を制御する基板の固定構造として、例えば特開2014-22706号公報(下記特許文献1)に記載の熱源機が知られている。この熱源機は、燃焼ガスを生成する燃焼部と、制御装置となるメイン電装基板と、を備えている。メイン電装基板上の電子部品に信号線が接続され、信号線を介して熱源機の各部に動作指令を出すことにより、熱源機が各種運転を実施する。一方、燃焼部には、点火プラグであるイグナイタ-が接続されている。イグナイタ-は高圧ケーブルを備え、この高圧ケーブルは燃焼部の外壁部分を貫通するように取り付けられた点火電極の端子に接続されている。イグナイタ-に通電されると、バーナの近傍で火花が散り、バーナから放出される燃料ガスが着火する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-22706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高圧コードは点火時にノイズを発生させるため、熱源機内部の部品配置、作業性を考慮した各種配線の引き回しを行う際、信号線の固定が甘いと、信号線の一部が高圧ケーブルと平行に近い状態となり、信号線がノイズを拾いやすくなる。平行に近い状態となることを回避すべく、信号線を高圧ケーブルに対して交差するように配置しても、信号線と高圧ケーブルとの位置が近いと、高圧ケーブルから信号線にノイズが伝わりやすくなり、センサーの読み取り値に悪影響を及ぼすおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の給湯器は、燃焼装置が収納される筐体の内部に電装基板が取り付けられる給湯器であって、前記電装基板を収納可能な基板ケースと、前記燃焼装置の点火電極に接続された高圧コードと、前記電装基板上の電子部品に接続された信号線と、を備え、前記基板ケースは、第1方向に前記高圧コードを配索する高圧配索部と、前記第1方向に交差する第2方向に前記信号線を配索する信号配索部と、前記高圧コードと前記信号線を物理的に分離させる仕切り壁と、を備える、給湯器である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、高圧コードから信号線にノイズが伝わることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、フロントカバーを外した状態の給湯暖房機の正面図である。
図2図2は、給湯暖房機の概略構成図である。
図3図3は、基板ケースの高圧配索部から高圧コードが上方に引き出された様子を示す正面図である。
図4図4は、高圧コードが高圧配索部によって上下方向に配索され、信号線が信号配索部によって左右方向に配索された様子を斜め上方から見た斜視図である。
図5図5は、高圧コードと信号線が交差して配索されている様子を示す説明図である。
図6図6は、高圧コードと信号線が物理的に分離している様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
[1]本開示の給湯器は、燃焼装置が収納される筐体の内部に電装基板が取り付けられる給湯器であって、前記電装基板を収納可能な基板ケースと、前記燃焼装置の点火電極に接続された高圧コードと、前記電装基板上の電子部品に接続された信号線と、を備え、前記基板ケースは、第1方向に前記高圧コードを配索する高圧配索部と、前記第1方向に交差する第2方向に前記信号線を配索する信号配索部と、前記高圧コードと前記信号線を物理的に分離させる仕切り壁と、を備える、給湯器である。
【0009】
高圧コードが高圧配索部によって第1方向に配索され、信号線が信号配索部によって第2方向に配索されているから、高圧コードと信号線を立体交差させることができる。高圧コードと信号線が仕切り壁によって物理的に分離されているから、高圧コードから信号線にノイズが伝わることを回避できる。
【0010】
[2]上記[1]において、前記高圧配索部は、前記高圧コードの周囲に配された配索壁によって構成され、前記配索壁の一部が前記仕切り壁を構成していることが好ましい。
配索壁の一部が仕切り壁を構成しているから、配索壁とは別に仕切り壁を設けなくてもよく、基板ケースの構成を簡素化できる。
【0011】
[3]上記[1]または[2]において、前記信号配索部は、前記信号線を通すU字状の切り欠きを有する案内壁を一対備え、前記信号線は、一対の前記切り欠きに通されることで前記第2方向に配索されることが好ましい。
信号線を各案内壁の各切り欠きに通すだけで信号線が第2方向に配索されるから、信号線の配索作業が容易になる。
【0012】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の給湯器の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0013】
<実施形態>
(給湯暖房機1の全体構成)
本実施形態では、本開示の給湯器として、給湯暖房機1を例示する。給湯暖房機1は、供給された水道水を加熱して外部に湯を供給する給湯機能と、湯を外部の室内や床下に設置された放熱器に供給し、室内や床を暖房する暖房機能と、を併せ持つ。図1に示すように、給湯暖房機1は、燃焼装置17が収納される箱形の筐体50を備えている。筐体50は、正面視で下側に位置する底板部51と、正面視で左側に位置する左側板部52と、正面視で右側に位置する右側板部53と、正面視で上側に位置する天板部54と、背面側に位置する背面壁55と、正面側に位置するフロントカバー(図示せず)と、を備えている。図1は、フロントカバーを外した給湯暖房機1の正面図である。
【0014】
筐体50の内部には、電装基板56が取り付けられている。電装基板56は、基板ケース60に収納されている。基板ケース60は、筐体50の内部に取り付けるための複数の取付部61を備えている。複数の取付部61は、基板ケース60の上側に2つ設けられ、基板ケース60の下側に1つ設けられている。
【0015】
電装基板56には、複数の電子部品57が実装されている。基板ケース60の周辺にはこれらの電子部品57に電気的に接続された信号線58が配索されている(図4参照)。また、基板ケース60の周辺には、後述する点火プラグ(「点火電極」の一例)25,27の端子に接続された高圧コード59が配索されている。
【0016】
図2は、給湯暖房機1の概略図で、給湯暖房機1は、給湯バーナ3,3・・と給湯熱交換器7を備えて水道水を加熱して出湯させる給湯回路2と、暖房バーナ5,5と暖房熱交換器26および風呂熱交換器40とを備えて床暖房や風呂の追い焚き等に利用される風呂・暖房回路4と、からなる。
【0017】
給湯回路2において、6は水道管からの水を給湯熱交換器7へ供給する給水管、8は給湯熱交換器7で加熱された湯を出湯する出湯管、9は給湯バーナ3へのガスの供給を行うガス管で、給水管6には、給湯水量センサー10が、出湯管8には、給湯熱交換器サーミスタ11がそれぞれ設けられ、ガス管9には、上流側から元ガス電磁弁12、ガス比例弁13がそれぞれ設けられている。ガス管9から各給湯バーナ3へ分岐した各分岐管には給湯ガス電磁弁14,14・・がそれぞれ設けられている。
【0018】
給湯熱交換器7は、顕熱回収型熱交換器である給湯一次熱交換器7Aと、潜熱回収型熱交換器である給湯二次熱交換器7Bと、を備えて構成されている。給水管6からの水は、給湯二次熱交換器7B、給湯一次熱交換器7Aの順に通過して給湯バーナ3の燃焼排気と熱交換して加熱された後、出湯管8から出湯される。
【0019】
一方、風呂・暖房回路4において、ガス管9から暖房熱交換器26の各暖房バーナ5へ分岐した分岐管には暖房ガス電磁弁29,29がそれぞれ設けられている。暖房熱交換器26は、顕熱回収型熱交換器である暖房一次熱交換器26Aと、潜熱回収型熱交換器である暖房二次熱交換器26Bと、を備えて構成されている。
【0020】
暖房熱交換器26は、暖房膨張タンク33と、床暖房用の低温放熱器34および浴室暖房乾燥機やファンコンベクターなどに用いられる高温放熱器35とともに暖房水の循環路を形成しており、循環路には、暖房ポンプ36が設けられている。この循環路の一部の配管は、往き配管37と戻り配管38とによって浴槽39と接続された風呂熱交換器40を通過しており、暖房熱交換器26で加熱されて循環路を循環する暖房水により、風呂熱交換器40を通過する風呂水を加熱可能となっている。風呂水は、風呂ポンプ42の運転によって浴槽39から戻り配管38を介して風呂熱交換器40を通過し、風呂熱交換器40で暖房水と熱交換して加熱された後、往き配管37から浴槽39に戻る。
【0021】
41は風呂熱交換器40へ暖房水を送る追い焚き流量制御弁、42は浴槽39と風呂熱交換器40との間で風呂水を循環させる風呂ポンプ、43は暖房熱交換器26の出湯温度を検出する暖房高温サーミスタ、44は暖房膨張タンク33での暖房水の温度を検出する暖房低温サーミスタである。
【0022】
各給湯バーナ3と各暖房バーナ5は共用の燃焼室15に収容されている。燃焼室15の下方には、共用の燃焼ファン16が設けられて、燃焼用空気を各バーナ3,5へ供給可能となっている。この燃焼室15の上方には、各バーナ3,5の燃焼により生じた燃焼ガスを排気する共用の排気口18が設けられている。
【0023】
出湯管8には、浴槽39への戻り配管38に接続される落とし込み管19が分岐接続され、落とし込み管19に設けた落とし込み水電磁弁20を開弁させることで、給湯熱交換器7で加熱された湯を浴槽39へ供給可能となっている。
【0024】
21はコントローラ、22は台所リモコン、23は浴室リモコンで、出湯管8につながる蛇口の開栓による器具内の通水を給湯水量センサー10で検知すると、コントローラ21は、まず燃焼ファン16を所定時間回転させて、燃焼室15内に貯留している燃焼ガスを排出させる(プリパージ)。その後、ガス管9の元ガス電磁弁12、各給湯ガス電磁弁14を開弁させ、ガス比例弁13を所定開度で開弁させて、各給湯バーナ3へガスを供給するとともに、給湯点火プラグ25を連続放電させ、給湯バーナ3,3・・に点火する。
【0025】
次に、コントローラ21は、出湯管8に設けられた給湯熱交換器サーミスタ11によって出湯温度を監視し、出湯温度が台所リモコン22または浴室リモコン23によって指示された設定温度となるように、給湯ガス電磁弁14の開閉制御と、ガス比例弁13の開度調整と、を行うとともに、燃焼ファン16の回転数制御によって空気量を連続的に変化させる。
【0026】
暖房動作は以下のように行われる。まずコントローラ21が床暖房スイッチのON信号を得ると、暖房ポンプ36を回転させる。ここで、暖房高温サーミスタ43または暖房低温サーミスタ44から得られる暖房水の温度が規定値以下であると、コントローラ21は、燃焼ファン16をプリパージ回転させた後、暖房ガス電磁弁29を開弁させ、ガス比例弁13を所定開度で開弁させて、暖房バーナ5へガスを供給するとともに、暖房点火プラグ27を連続放電させて暖房バーナ5に点火する。暖房ポンプ36によって加圧された暖房水は、低温放熱器34側と暖房熱交換器26側へ分岐し、循環路を循環することで暖房運転が行われる。コントローラ21は、暖房高温サーミスタ43または暖房低温サーミスタ44からの温度を監視し、ガス比例弁13の開度調整によって設定温度を維持する。
【0027】
また、風呂動作は以下のように行われる。台所リモコン22または浴室リモコン23の自動スイッチを押すと、落とし込み管19の落とし込み水電磁弁20が開弁して器具内を通水させるため、給湯バーナ3が燃焼して、給湯熱交換器7で加熱された湯が落とし込み管19および戻り配管38を介して浴槽39へ給湯される。落とし込み管19に設けた風呂水量センサー45で検出した湯量累計が設定湯量に達すると、落とし込み水電磁弁20が閉じ、給湯が停止される。
【0028】
一方、戻り配管38には、風呂の湯温を検出する風呂戻りサーミスタ46が設けられており、ここで検出した風呂戻り温度が設定温度以下となると、追い焚き流量制御弁41が開弁して暖房ポンプ36が回転し、暖房バーナ5が点火されるとともに、風呂ポンプ42も回転する。よって、風呂熱交換器40と浴槽39との間を循環する風呂水は、暖房熱交換器26で加熱された暖房水と風呂熱交換器40において熱交換され、設定温度まで加熱される。設定温度に達すると、暖房バーナ5の燃焼を停止させ、暖房ポンプ36と風呂ポンプ42を停止させて追い焚き流量制御弁41を閉弁させる。
【0029】
そして、この給湯暖房機1において、コントローラ21は、給湯バーナ3と暖房バーナ5とのいずれか一方でも燃焼動作した場合、上述のように燃焼ファン16を回転させ、燃焼停止後には、燃焼室15内の燃焼ガスを排出させるポストパージを行うようになっている。
【0030】
(高圧コード59と信号線58の配索構造)
図3は、基板ケース60の上側に位置する一対の取付部61のうち、左側の取付部61の周辺を拡大して示す正面図である。取付部61は、ボルト62が挿通される長孔63を有している。ボルト62を背面側基材64に締結することで基板ケース60が背面側基材64に固定されている。
【0031】
図4に示すように、取付部61の左側縁には左側案内壁(「案内壁」の一例)65Aが前方にのびて設けられている。取付部61の右側縁には高圧配索部66が連結されている。高圧配索部66は、取付部61の右側縁に連結された左側配索壁(「配索壁」の一例)66Aと、左側配索壁66Aの前縁に連結された仕切り壁(「配索壁」の一例)67と、仕切り壁67の右側縁に連結された右側配索壁(「配索壁」の一例)66Bと、を備えている。高圧配索部66は、上方から見てU字状に切り欠かれた形状で後方に開口しており、内部に高圧コード59を収容可能である。
【0032】
仕切り壁67と右側配索壁66Bを連結する角部には右側案内壁(「案内壁」の一例)65Bが前方にのびて設けられている。左側案内壁65Aと右側案内壁65Bは平行に配置されている。図4に示すように、左側案内壁65Aの前縁下端部には、左右方向から見てU字状に切り欠かれた左側切り欠き(「切り欠き」の一例)65A1が形成され、右側案内壁65Bの前縁下端部には、左右方向から見てU字状に切り欠かれた右側切り欠き(「切り欠き」の一例)65B1が形成されている。各切り欠き65A1,65B1は、前方に開口しており、内部に信号線58を収容可能である。左側案内壁65Aと右側案内壁65Bによって信号配索部65が構成されている。
【0033】
図5図6においては、信号線58と高圧コード59を二点鎖線で示している。図5に示すように、信号線58が左側案内壁65Aの左側切り欠き65A1と右側案内壁65Bの右側切り欠き65B1とに収容された状態では、信号線58が信号配索部65によって左右方向にのびて配索される。一方、高圧コード59は、高圧配索部66によって上下方向にのびて配索される。このように信号線58は、高圧コード59に対して交差するように配置される。
【0034】
図6に示すように、信号線58と高圧コード59は、仕切り壁67によって物理的に分離されている。これにより、信号線58と高圧コード59が接近した場合でも、仕切り壁67の板厚寸法に相当する離間距離が最低限確保されるようになっている。したがって、信号線58と高圧コード59は必ず立体的に交差することになり、高圧コード59からのノイズが信号線58に伝わることを回避できる。
【0035】
(本実施形態の作用効果)
(1)本開示の給湯暖房器1は、燃焼装置17が収納される筐体50の内部に電装基板56が取り付けられる給湯暖房器1であって、電装基板56を収納可能な基板ケース60と、燃焼装置17の点火プラグ25,27に接続された高圧コード59と、電装基板56上の電子部品57に接続された信号線58と、を備え、基板ケース60は、上下方向に高圧コード59を配索する高圧配索部66と、上下方向に交差する左右方向に信号線58を配索する信号配索部65と、高圧コード59と信号線58を物理的に分離させる仕切り壁67と、を備える、給湯暖房器1である。
【0036】
高圧コード59が高圧配索部66によって上下方向に配索され、信号線58が信号配索部65によって左右方向に配索されているから、高圧コード59と信号線58を立体交差させることができる。高圧コード59と信号線58が仕切り壁67によって物理的に分離されているから、高圧コード59から信号線58にノイズが伝わることを回避できる。
【0037】
(2)高圧配索部66は、高圧コード59の周囲に配された配索壁(左側配索壁66A、右側配索壁66B、仕切り壁67)によって構成され、配索壁の一部が仕切り壁67を構成していることが好ましい。
配索壁の一部が仕切り壁67を構成しているから、配索壁とは別に仕切り壁67を設けなくてもよく、基板ケース60の構成を簡素化できる。
【0038】
(3)信号配索部65は、信号線58を通すU字状の切り欠き(左側切り欠き65A1、右側切り欠き65B1)を有する案内壁(左側案内壁65A、右側案内壁65B)を一対備え、信号線58は、一対の切り欠きに通されることで左右方向に配索されることが好ましい。
信号線58を各案内壁65A,65Bの各切り欠き65A1,65B1に通すだけで信号線58が左右方向に配索されるから、信号線58の配索作業が容易になる。
【0039】
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0040】
・上記実施形態では、高圧配索部66を構成する配索壁の一部が仕切り壁67となっているものを例示したが、高圧配索部66とは別に仕切り壁を設けてもよい。
【0041】
・上記実施形態では、信号配索部65として切り欠きを有する案内壁を例示したが、案内壁に孔を形成し、結束バンドを孔に通して信号線58を巻き付けて固定してもよい。
【0042】
・上記実施形態では、高圧コード59が上下方向に配索され、信号線58が左右方向に配索されてこれらが立体交差するものを例示したが、配索の方向はこれらに限定されず、例えば高圧コード59が左右方向に配索され、信号線58が上下方向に配索されてこれらが立体交差するものでもよい。
【符号の説明】
【0043】
1:給湯暖房機(給湯器) 2:給湯回路 3:給湯バーナ 4:風呂・暖房回路 5:暖房バーナ 6:給水管 7:給湯熱交換器 7A:給湯一次熱交換器 7B:給湯二次熱交換器 8:出湯管 9:ガス管 10:給湯水量センサー 11:給湯熱交換器サーミスタ 12:元ガス電磁弁 13:ガス比例弁 14:給湯ガス電磁弁 15:燃焼室 16:燃焼ファン 17:燃焼装置 18:排気口 19:落とし込み管 20:落とし込み水電磁弁 21:コントローラ 22:台所リモコン 23:浴室リモコン 25:給湯点火プラグ(点火電極) 26:暖房熱交換器 26A:暖房一次熱交換器 26B:暖房二次熱交換器 27:暖房点火プラグ(点火電極) 29:暖房ガス電磁弁 33:暖房膨張タンク 34:低温放熱器 35:高温放熱器 36:暖房ポンプ 37:往き配管 38:戻り配管 39:浴槽 40:風呂熱交換器 41:追い焚き流量制御弁 42:風呂ポンプ 43:暖房高温サーミスタ 44:暖房低温サーミスタ 45:風呂水量センサー 46:風呂戻りサーミスタ
50:筐体 51:底板部 52:左側板部 53:右側板部 54:天板部 55:背面壁 56:電装基板 57:電子部品 58:信号線 59:高圧コード
60:基板ケース 61:取付部 62:ボルト 63:長孔 64:背面側基材 65:信号配索部 65A:左側案内壁(案内壁) 65A1:左側切り欠き(切り欠き) 65B:右側案内壁(案内壁) 65B1:右側切り欠き(切り欠き) 66:高圧配索部 66A:左側配索壁(配索壁) 66B:右側配索壁(配索壁) 67:仕切り壁(配索壁)
図1
図2
図3
図4
図5
図6