(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156515
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】コンセント装置
(51)【国際特許分類】
H01R 13/713 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
H01R13/713
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071039
(22)【出願日】2023-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(74)【代理人】
【識別番号】100124420
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 清隆
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 和記
(72)【発明者】
【氏名】加藤 明義
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA03
5E021FA16
5E021FB07
5E021FB21
5E021FC14
5E021FC31
5E021KA09
5E021KA11
5E021MA03
5E021MB01
(57)【要約】
【課題】 スイッチにより機能の切り換えを可能とすることで、少ない品種で個々の要望に対応できるコンセント装置を提供する。
【解決手段】 接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出する検出回部54と、栓刃が接続された受刃27に至る電源側の電路L上に設けた接点部51と、接点部51を開操作して電路を遮断する遮断部52と、トラッキング放電の発生を報知する報音部23aとを有して壁面に設置されるよう構成され、コンセント装置1のハウジング2の前面には、接点部51を開閉操作する操作ハンドル22、報音部23aの機能をオン/オフする第1スイッチ5a、遮断部52の機能をオン/オフする第2スイッチ5bが配置され、第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bは、操作ハンドル22のオン操作状態では操作ハンドル22により隠れ、オフ操作状態では露出して操作可能となる部位に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、前記栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、前記接点部を開操作して前記電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら前記電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、
コンセント装置の本体の前面には、前記接点部を開閉操作する操作ハンドルが設けられて成ると共に、前記報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び前記遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、前記接点部が閉じる前記操作ハンドルのオン操作状態では前記操作ハンドルにより隠れ、前記接点部が開く前記操作ハンドルのオフ操作状態では露出して操作可能となる部位に配置されて成ることを特徴とするコンセント装置。
【請求項2】
接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、前記栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、前記接点部を開操作して前記電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら前記電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、
前記報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び前記遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、コンセント装置の本体の背面或いは化粧板により隠れる前記本体の前面に配置されて成ることを特徴とするコンセント装置。
【請求項3】
接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、前記栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、前記接点部を開操作して前記電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら前記電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、
前記報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び前記遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、
前記プラグの栓刃を挿入するコンセント口の近傍であって、接続された前記プラグにより隠れる部位に、前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを配置して成ることを特徴とするコンセント装置。
【請求項4】
接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、前記栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、前記接点部を開操作して前記電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら前記電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、
前記報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び前記遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチと、
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを制御するスイッチ制御部と、
受信部を有して外部から発信された制御信号を受信して前記スイッチ制御部に通知する通信部と、を有し、
前記第1スイッチ及び前記第2スイッチは、外部から発信された制御信号によりオン/オフ制御されることを特徴とするコンセント装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラッキング放電が発生出したら電路を遮断する機能を備えたコンセント装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器等の負荷へプラグを介して電源を供給するためのコンセント装置は、接続されたプラグの栓刃間でトラッキング放電が発生する場合がある。そのため、トラッキング放電が発生したら、それを検知して電路を遮断する機能を備えたコンセント装置がある。
例えば、特許文献1の電源コンセント(コンセント装置)では、トラッキング検出回路、報知部に加えて、電路を遮断するための接点部を電路の途中に設け、トラッキング放電を検出したら、をブザー音やLEDの発光で報知すると共に電路を遮断した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のコンセント装置は、上述したようにトラッキング放電を検知したら報知すると同時に電路を遮断した。
しかしながら、いきなり電路が遮断する構成は、電源の供給を受けている負荷が急に停止する事になるため、報知部のみ動作させて遮断しない制御を望む利用者があった。また、遮断するのは安全上好ましいが、ブザー等の通知音の報音は必要無いとする利用者もあった。
従来、このような要望に対応するコンセント装置は、別途コンセント装置を作製して対応していた。そのため、製品の種類が多くなり、部品点数が増加した。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、スイッチにより機能の切り換えを可能とすることで、少ない品種で個々の要望に対応できるコンセント装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、本発明に係るコンセント装置は、接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、接点部を開操作して電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、コンセント装置の本体の前面には、接点部を開閉操作する操作ハンドルが設けられて成ると共に、報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、第1スイッチ及び第2スイッチは、接点部が閉じる操作ハンドルのオン操作状態では操作ハンドルにより隠れ、接点部が開く操作ハンドルのオフ操作状態では露出して操作可能となる部位に配置されて成ることを特徴とする。
この構成によれば、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、操作ハンドルがオン状態、即ち受刃が通電状態にある間は、第1スイッチ及び第2スイッチを操作できない。よって、利用者が容易に操作できない部位にスイッチが配置されており、設定した機能を維持できる。
【0007】
本発明の別の態様は、接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、接点部を開操作して電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、第1スイッチ及び第2スイッチは、コンセント装置の本体の背面或いは化粧板により隠れる本体の前面に配置されて成ることを特徴とする。
この構成によれば、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、第1スイッチ及び第2スイッチは、本体の背面或いは化粧板により隠れる部位に設置されるため、利用者が容易に操作できない部位に配置され、設定した機能を維持できる。
【0008】
本発明の別の態様は、接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、接点部を開操作して電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチを有し、プラグの栓刃を挿入するコンセント口の近傍であって、接続されたプラグにより隠れる部位に、第1スイッチ及び第2スイッチを配置して成ることを特徴とする。
この構成によれば、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、接続されたプラグを抜かなければ第1スイッチ及び第2スイッチを操作できない。よって、利用者が容易に操作できない部位にスイッチが配置されており、設定した機能を維持できる。
【0009】
本発明の別の態様は、接続されたプラグの栓刃間で発生するトラッキング放電を検出するトラッキング検出回路と、栓刃が接続された受刃に至る電源側の電路上に設けた接点部と、接点部を開操作して電路を遮断する遮断部と、トラッキング放電の発生を報知する報音部とを有して、トラッキング放電が発生したら電路を遮断する機能及び報知動作する機能を備えて壁面に設置されるコンセント装置であって、報音部の機能をオン/オフする第1スイッチ、及び遮断部の機能をオン/オフする第2スイッチと、第1スイッチ及び第2スイッチを制御するスイッチ制御部と、受信部を有して外部から発信された制御信号を受信してスイッチ制御部に通知する通信部と、を有し、第1スイッチ及び第2スイッチは、外部から発信された制御信号によりオン/オフ制御されることを特徴とする。
この構成によれば、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、第1スイッチ及び第2スイッチの操作は外部から無線で実施するため、利用者が容易に設定変更できず、設定した機能を維持できる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。加えて、第1スイッチ及び第2スイッチは、利用者が容易に操作できない部位に配置されているため、設定した機能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係るコンセント装置の一例を示す斜視図である。
【
図2】ハウジングと化粧板及び前面板とを分離した
図1のコンセント装置の斜視図である。
【
図4】
図1のコンセント装置の操作ハンドルオン状態の斜視図である。
【
図5】コンセント装置の他の形態を示す斜視図であり、化粧板を外して斜め右方向から見た図である。
【
図6】コンセント装置の他の形態を示す背面図である。
【
図7】コンセント装置の他の形態を示す正面図である。
【
図8】コンセント装置の他の形態を示す回路ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1,2は本発明に係るコンセント装置の一例を示し、
図1は斜視図、
図2はコンセント装置の本体と前面板(及び化粧板)を分離した斜視図である。図において、2がコンセント装置1の本体を構成するハウジング、3が前面板、4が化粧板である。
コンセント装置1は、2つのコンセント口21を有し、電路をオン/オフ操作する操作ハンドル22、トラッキング放電発生を表示する報知部23としてのLEDから成る表示部23a、報知動作を停止する停止ボタン24、アース線接続部25、トラッキング放電を検知する検知部26、後述する機能を有するスイッチ5を備えている。コンセント口21の内部には図示しないプラグの栓刃を挟持して電気的接続を実施する受刃27が配置されている。
尚、報知部23は、表示部23aに加えて、ハウジング2内にブザーから成る報音部23b(
図3に示す)が設けられている。また、コンセント口21は、アース端子21aを備えている。
【0013】
前面板3は開放されたハウジング2の前面に配置されてハウジング2を閉塞する部材である。化粧板4は、ハウジング2の前面に取り付けられた壁面取付枠2aを覆う部材で、中央に前面板3を露出させる大きな開口部41を有している。
【0014】
図3はコンセント装置1の回路ブロック図を示している。受刃27に接続される電源側の電路Lに、電路Lを開閉する接点部51が設けられ、この接点部51を開操作する遮断部52、遮断部52を制御する遮断制御部53、検知部26に配置した電極54aを介してトラッキング放電を検出する検出部(トラッキング検出回路)54に加え、表示部23a、報音部23bから成る報知部23を有している。報知部23、遮断制御部53は、検出部54の出力信号により制御される。
また、2つの電源部56(第1電源部56a、第2電源部56b)を有している。第1電源部56aは遮断部52以外の回路の電源であり、第2電源部56bは遮断部52の電源である。
【0015】
そして、スイッチ5は、報音部23bの機能を停止させる第1スイッチ5a、及び遮断部52の機能を停止させる第2スイッチ5bにより構成されている。但し、第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bは、1つのスライドスイッチから成るスイッチ5で一体化されている。
スイッチ5は、4ピンのスライドスイッチを使用し、遮断部52の機能をオフして報音部23bの機能をオンする第1位置、遮断部52の機能をオンして報音部23bの機能をオフする第2位置、遮断部52及び報音部23bの双方の機能をオンする第3位置を有し、3点を切り換えるスイッチとなっている。
尚、Pは商用電源である。
【0016】
ここで、上記の如く構成されたコンセント装置1のトラッキング放電検出動作を簡単に説明する。コンセント口21に接続されたプラグの栓刃間でトラッキング放電が発生すると、トラッキング放電は検知部26上を通過するよう発生するため、検知部26に配置されている電極54aにトラッキング放電が接触し、検出部54に接続された電路に電流が流れる。検出部54がこの電流を検知してトラッキング放電の発生を検出する。
こうしてトラッキング放電が検知されると、スイッチ5の設定に従い検出部54の制御により、報知部23が報知動作して報音部23bによる報音、遮断制御部53を介して遮断部52が遮断動作する。
尚、スイッチ5の設定にかかわらず、表示部23aはトラッキング放電を検知すると点灯/点滅動作する。
【0017】
次にスイッチ5の位置を説明する。
図4は操作ハンドル22のオン操作状態、即ち接点部51を閉じた状態を示している。
図1では、操作ハンドル22を起立させたオフ操作状態(電路Lを遮断した状態)を示しており、
図4はこの状態から操作ハンドル22を上方に傾倒させてオン操作状態とし、電路Lを通電させた状態を示している。
図4に示すように、オン状態ではスイッチ5が操作ハンドル22で覆われて、操作できない状態となる。そのため、スイッチ5を利用者の希望する設定に操作した後は、操作ハンドル22はオン状態とされるため、コンセント装置1を使用する間はスイッチ5は操作できない。
【0018】
このように、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置1で対処でき、部品点数を削減できる。そして、操作ハンドル22がオン状態、即ち受刃27が通電状態にある間は、第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bを操作できない。よって、スイッチ5により切り換える構成としても、利用者が容易に操作できない部位にスイッチ5が配置されており、設定した機能を維持できる。
【0019】
図5は、コンセント装置1の他の形態を示し、化粧板4を取り外して僅かに右方向から見た斜視図を示している。上記
図1の構成とは、スイッチ5の位置が異なっているだけで、他の構成は共通である。
図5では、報知部23(表示部23a)に近い前面板3の側部にスイッチ5が配置されている。この前面板3の側部は、化粧板4の装着により隠れる部位であり、化粧板4の装着後はスイッチ5の操作はできない。
【0020】
このように構成しても良く、上述した構成のコンセント装置1と同様に、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置1で対処でき、部品点数を削減できる。そして、第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bは、化粧板4により隠れる部位に設置されるため、利用者が容易に操作できない部位に配置され、設定した機能を維持できる。
【0021】
図6は、コンセント装置1の他の形態を示し、コンセント装置1の背面図を示している。この構成においても、上記
図1の構成と対比した場合、スイッチ5の位置が異なっているだけで他の構成は上記
図1の構成と共通である。
図6に示すように、スイッチ5をハウジング2の背部に配置している。
コンセント装置1は、ハウジング2が壁面に埋設されて設置されるため、このように背部にスイッチ5を設けた場合、施工後はスイッチ5の操作ができなくなり、施工時に設定したスイッチ5の状態が維持される。
【0022】
このように構成しても良く、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bは、ハウジング2の背面に設置されるため、利用者が容易に操作できない部位に配置され、設定した機能を維持できる。
【0023】
図7は、コンセント装置1の他の形態を示す正面図である。上記
図1の構成に対比して、スイッチ5の位置が異なっているのに加えて、コンセント口21は1つのみ設けられている点が相違している。
図7に示すように、スイッチ5はプラグ(図示せず)を接続すると隠れるコンセント口21の近傍に配置されている。
【0024】
このように構成しても良く、遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置で対処でき、部品点数を削減できる。そして、接続されたプラグを抜かなければ第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bを操作できない。よって、利用者が容易に操作できない部位にスイッチが配置されており、設定した機能を維持できる。
【0025】
尚、スイッチ5としてスライドスイッチを使用して第1スイッチ5aと第2スイッチ5bとを一体化しているが、独立して設けても良い。また、DIPスイッチを使用して一体化しても良いし、ロータリースイッチ、ロッカースイッチ、更にはトグルスイッチで構成しても良い。
【0026】
図8は、コンセント装置1の更に他の形態を示す回路ブロック図を示している。上記実施形態では、何れもスイッチ5の手動操作で機能の切り換えを行うが、ここでは無線操作で切り換えを実施可能としている点が大きく相違している。
以下、具体的に説明する。但し、上記
図3の回路と同様の構成要素には同一の符号を付与して説明を省略する。
【0027】
上記
図3の構成と同様に、電路Lを開閉する接点部51、接点部51を開操作する遮断部52、遮断部52を制御する遮断制御部53、検知部26に配置した電極54aを介してトラッキング放電を検出する検出部54、表示部23a及び報音部23bを備えた報知部23、第1電源部56a、第2電源部56bを有している。
そして、報音部23bの機能を停止させる第1スイッチ5a、遮断部52の機能を停止させる第2スイッチ5bから成るスイッチ5、スイッチ5を制御するスイッチ制御部57、外部から送信された操作信号を受信する受信部58aを有して、操作信号を受信したらスイッチ制御部57に操作内容を通知する通信部58、そして操作信号を発信する発信部6とを有して構成されている。
尚、スイッチ制御部57、通信部58は第1電源部56aから電源が供給されている。
【0028】
発信部6から送信される所定の無線信号により、第1スイッチ5a、第2スイッチ5bはそれぞれ独立して制御される。この場合、通信形態としては、赤外線通信、無線LAN、Bluetooth(登録商標)通信等が利用でる。また発信部6は、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等が使用できる。
【0029】
このように、外部からの無線信号により第1スイッチ5a及び第2スイッチ5bを操作して遮断機能及び報音機能をそれぞれ独立にオン/オフできるため、利用者の機能要求に対して1種類のコンセント装置1で対処でき、部品点数を削減できる。そして、外部から無線でオン/オフ操作を実施するため、利用者が容易に設定変更できず、設定した機能を維持できる。
【符号の説明】
【0030】
1・・コンセント装置、2・・ハウジング(本体)、3・・前面板、4・・化粧板、5スイッチ、5a・・第1スイッチ、5b・・第2スイッチ、6・・発信部、21・・コンセント口、22・・操作ハンドル、23・・報知部、23a・・表示部、23b・・報音部、26・・検知部、27・・受刃、51・・接点部、52・・遮断部、53・・遮断制御部、54・・検出部(トラッキング検出回路)、54a・・電極、57・・スイッチ制御部、58・・通信部、58a・・受信部、L・・電路。