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特開2024-156581保険証確認システム、受付装置、及び、受付用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156581
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】保険証確認システム、受付装置、及び、受付用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/00 20180101AFI20241029BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071174
(22)【出願日】2023-04-24
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000222624
【氏名又は名称】株式会社アルメックス
(74)【代理人】
【識別番号】100157118
【弁理士】
【氏名又は名称】南 義明
(72)【発明者】
【氏名】井上 晋
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】保険証の確認を受付装置で行うことにより、医療施設における効率化の向上を図る。
【解決手段】本発明に係る保険証確認システムは、患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致を判定する判定処理と、判定処理の結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致を判定する判定処理と、
判定処理の結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する
保険証確認システム。
【請求項2】
判定処理は、保険証イメージと撮像イメージを突合してイメージの一致度合いを算出し、イメージの一致度合いが閾値以上であれば、一致していると判定する
請求項1に記載の保険証確認システム。
【請求項3】
撮像された保険証イメージを患者識別情報に対応付けて登録する登録処理を実行する
請求項1に記載の保険証確認システム。
【請求項4】
登録処理は、
患者識別情報と、撮像された保険証イメージを対応付けて、仮登録案件として登録する仮登録処理と、
仮登録案件の保険証イメージを表示し、ユーザの操作に基づいて登録済み案件に変更する登録処理と、を含み、
判定処理は、登録済み案件として登録されている保険証イメージを使用して判定を行う
請求項3に記載の保険証確認システム。
【請求項5】
保険証イメージが登録されていない場合、もしくは、判定処理の結果が不一致と判定された場合、撮像処理で撮像された撮像イメージを、保険証イメージとして登録させる
請求項1に記載の保険証確認システム。
【請求項6】
保険証イメージが登録されていない場合、もしくは、判定処理の結果が不一致と判定された場合、メッセージを表示する
請求項1に記載の保険証確認システム。
【請求項7】
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致の判定結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する
受付装置。
【請求項8】
情報処理装置で実行される受付用プログラムであって、
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致の判定結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する
受付用プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療施設において保険証を確認するための保険証確認システム、並びに、医療施設に来院した患者の受付を行う受付装置、受付用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院、クリニック等の各種医療施設では、患者が医療施設を訪れることで診察、診療が行われている。その際、健康保険証を提示することで、医療施設の受診により発生した医療費について、その一部又は全部が給付される。患者は、診療費から給付される額を減額した費用を支払う。
【0003】
特許文献1には、カード式保険証に代わり、携帯電話機に保険証情報を保有させて、これを使用する保険証システムが開示されている。この保険証システムは、被保険者の保険証情報を受信する保険証アプリケーションソフトが予めインストールされている携帯電話機と、医療機関若しくは介護施設に設置され、携帯電話機が受信した保険証情報を読取る保険証情報読取り装置から構成されるものであり、携帯電話からの保険証情報の漏洩がなく、セキュリティー面で安全なモバイル保険証システムを提供することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-259185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、医療施設において、医療施設を訪れた患者は、カード式の保険証を提示して受診し、受診後、保険証に応じた負担額を支払うことで医療費の精算を行っている。医療施設のスタッフは、提示を受けた保険証を確認し、保険証に応じた負担率等を確認することで負担額を算出している。
【0006】
現在、保険受給制度は、各自治体において様々な制度で提供されるとともに、その負担額算出の手法も一様ではない。例えば、ひとり親家庭等医療費受給制度、乳幼児医療費受給制度、特定疾患医療受給制度等、様々な制度が存在するとともに、複数の制度が併用されることもある。また、負担額の算出方法も、例えば、定率の負担額に限られるものではなく、一定額を負担すること、また、受診回数に制限が加えられることもある。
【0007】
このように保険受給制度、そして、それらの負担額の算出方法は様々であって、負担額の算出条件を確認することは、医療施設のスタッフにおいて容易ではない。経験を積んだスタッフであれば、保険証を確認することで負担額の算出条件を比較的短時間で確認することが可能ではあるが、経験に乏しいスタッフの場合、負担額の算出条件を確認することができない、あるいは、長時間を要することがある。
【0008】
負担額の算出条件の確認は、患者が医療施設を訪れてから、医療費の精算を行うまでの短い時間で行う必要がある。しかしながら、上述したように、負担額の算出条件の確認には時間を要する場合があるため、医療施設側では業務量の負担が増えることになり、患者側にとっては長時間、医療施設に足止めされることが考えられる。
【0009】
本発明は、医療施設において、保険証の確認を効率的に行うことのできる保険証確認システムを提供することを1つの目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る保険証確認システムは、
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致を判定する判定処理と、
判定処理の結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する。
【0011】
さらに本発明に係る保険証確認システムにおいて、
判定処理は、保険証イメージと撮像イメージを突合してイメージの一致度合いを算出し、イメージの一致度合いが閾値以上であれば、一致していると判定する。
【0012】
さらに本発明に係る保険証確認システムは、
撮像された保険証イメージを患者識別情報に対応付けて登録する登録処理を実行する。
【0013】
さらに本発明に係る保険証確認システムにおいて、
登録処理は、
患者識別情報と、撮像された保険証イメージを対応付けて、仮登録案件として登録する仮登録処理と、
仮登録案件の保険証イメージを表示し、ユーザの操作に基づいて登録済み案件に変更する登録処理と、を含み、
判定処理は、登録済み案件として登録されている保険証イメージを使用して判定を行う。
【0014】
さらに本発明に係る保険証確認システムにおいて、
保険証イメージが登録されていない場合、もしくは、判定処理の結果が不一致と判定された場合、撮像処理で撮像された撮像イメージを、保険証イメージとして登録させる。
【0015】
さらに本発明に係る保険証確認システムにおいて、
保険証イメージが登録されていない場合、もしくは、判定処理の結果が不一致と判定された場合、メッセージを表示する。
【0016】
また本発明に係る受付装置は、
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致の判定結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する。
【0017】
また本発明に係る受付プログラムは、
情報処理装置で実行される受付用プログラムであって、
患者識別情報の指定を受け付ける指定処理と、
指定された患者識別情報に対応付けて登録されている保険証イメージを読み出す読み出し処理と、
保険証を撮像装置で撮像する撮像処理と、
読み出し処理で読み出された保険証イメージと、撮像処理で撮像された撮像イメージの一致、不一致の判定結果が一致していると判定された場合、受け付けを行う受付処理と、を実行する。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る保険証確認システム、受付装置によれば、予め医療施設において、確認の上、登録されている保険証イメージを読み出し、来院した患者等が所持する保険証を撮像し、撮像された撮像イメージと、読み出した保険証イメージの一致、不一致を判定することとしている。このように、撮像イメージと、保険証イメージの一致、不一致を判定する簡易な処理で、保険証の確認を行うことが可能となり、従来、スタッフが目視することで行われていた作業を受付装置で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態に係る保険証確認システムを示すブロック図
図2】本実施形態に係る携帯端末のブロック図
図3】本実施形態に係る受付装置の外観図
図4】本実施形態に係る受付装置のブロック図
図5】本実施形態に係る携帯端末処理を示すフロー図
図6】本実施形態に係る診察券表示画面を示す図
図7】本実施形態に係る診察券表示画面を示す図
図8】本実施形態に係る保険証撮影画面を示す図
図9】本実施形態に係る保険証送信画面を示す図
図10】本実施形態に係る診察券表示画面を示す図
図11】本実施形態に係る登録処理を示すフロー図
図12】本実施形態に係る受付処理を示すフロー図
図13】本実施形態に係る精算処理を示すフロー図
図14】本実施形態に係るメニュー画面を示す図
図15】本実施形態に係る案件表示画面を示す図
図16】本実施形態に係る登録画面を示す図
図17】本実施形態に係る受付画面を示す図
図18】本実施形態に係る精算画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本実施形態に係る保険証確認システムを示すブロック図である。例えば、医療施設としての医療施設Aには、受付装置1、レセプトPC42、医師側PC43が設けられている。受付装置1、レセプトPC42、医師側PC43は、ルータ41を介してインターネットと通信接続されている。
【0021】
受付装置1は、患者、患者の関係者等が来院した際、受付処理を行う装置である。受付装置1では、受付処理の他、医療費を支払う精算処理を行うものであってもよい。レセプトPC42は、主としてスタッフによる操作が行われる装置であって、モニタ421、キーボード422等の各種ユーザインターフェイスが接続されている。本実施形態では、レセプトPC42を使用し、スタッフは、保険証の確認、登録等、各種処理を行うことが可能である。
【0022】
医師側PC43は、医師により操作が行われる装置であって、診察時におけるカルテの閲覧、並びに、医療行為に関する各種情報の入力を行うことが可能である。患者に対して行われた医療行為は、医療点数に換算され、医療費を算出するための情報源となる。本実施形態では、診療により生じた医療点数は、レセプトPC42に送信され、レセプトPC42において医療点数に基づく医療費の算出が行われる。
【0023】
本実施形態の保険証確認システムでは、患者が所持する保険証を登録するため、ユーザ(患者、あるいは、親族等の患者関係者)が所持する携帯端末2が通信接続される。携帯端末2は、個人宅等では、無線ルータ51を介してインターネットに通信接続され、、屋外等では、無線通信アンテナ52を介してインターネットに通信接続される。本実施形態では、携帯端末2にインストールしたアプリケーション(以下、「アプリ」と称する)を使用することで、携帯端末2を診察券として使用することが可能となっている。
【0024】
インターネットには、管理サーバ31が通信接続されている。管理サーバ31は、携帯端末2から、対象となる医療施設に対して保険証イメージの送信を仲介する、あるいは、医療施設から携帯端末2に保険証の登録が完了したことを通知する等、携帯端末2と医療施設間における各種情報の管理を行う。
【0025】
図2は、本実施形態に係る携帯端末2のブロック図である。携帯端末2は、制御部としてのCPU21a、ROM21b、RAM21c、画像処理部21d、音声処理部21eを備えて構成されている。また、フラッシュメモリ等、不揮発性の記憶部22を有している。また、インターフェイス23を介して、携帯回線通信部26a、無線LAN通信部26b、Bluetooth通信部26c(近距離無線通信部)等、各種通信手段の他、入力スイッチ27が接続されており、制御部による制御が可能となっている。
【0026】
画像処理部21dには、タッチパネルモニタ25、カメラ24が接続されている。タッチパネルモニタ25は、ユーザに対して各種情報を表示する表示部252と、ユーザによるタッチ操作を受け付けるタッチパネル251を備えて構成されている。カメラ24は、携帯端末2の背面等に配置され、静止画、動画の撮影を行うことが可能である。なお、カメラ24は、背面のみならず、前面に設ける等、複数配置されるものであってもよい。音声処理部21eには、ユーザに対して聴覚的な情報を伝達するスピーカ28a、音響情報を取得するマイクロホン28bが接続されている。なお、タッチパネルモニタ25、入力スイッチは、携帯端末2の操作を行うユーザに対し、携帯端末側ユーザインターフェイスとして機能する。
【0027】
図3は、本実施形態に係る受付装置1の正面図である。受付装置1は、それに対面して操作を行うユーザに対し、受付処理を行う装置である。本実施形態の受付装置1は、タッチパネルモニタ12、カード差し込み口14a、イメージ読取り口15a、レシート取出口16aを備えて構成されている。これら構成は、受付装置1に対して操作を行うユーザに対し、ユーザインターフェイスとして機能する。
【0028】
タッチパネルモニタ12は、対面して操作を行うユーザに対して、視覚的な情報を表示するとともに、ユーザのタッチ操作を受け付け可能としている。カードリーダ14は、ユーザが所持する磁気カード、あるいは、ICカードで構成された診察券に記憶されている患者ID等、各種情報を読み取る。また、カードリーダは、医療費支払いのために使用するクレジットカードの読み取り機能を備えることとしてもよい。イメージ読取り口15aの内部には撮像装置15が設けられている。撮像装置15は、携帯端末2に表示される診察券、保険証等読み取りを行う。
【0029】
本実施形態の受付装置1は、ユーザに紙媒体を提供するため、レシートプリンタ16が設けられている。レシートプリンタ16は、レシートとして使用される感熱紙に印字する簡易なプリンタであって、受付処理時に発行される受付完了票、あるいは、予約処理時に発行される予約表等の印字に使用される。
【0030】
図4は、本実施形態に係る受付装置1の構成を示すブロック図である。受付装置1は、通常のコンピュータと同様、制御部としてのCPU11a、ROM11b、RAM11c、画像処理部11d、音声処理部11eを備えて構成されている。また、ハードディスク18等、各種情報を記憶する記憶部を有している。また、インターフェイス11fを介して、カードリーダ14、撮像装置15、LAN通信部13、レシートプリンタ16が接続されており、制御部による制御が可能となっている。
【0031】
画像処理部11dには、タッチパネルモニタ12が接続されている。タッチパネルモニタ12は、ユーザに対して各種情報を表示する表示部122と、ユーザによるタッチ操作を受け付けるタッチパネル121を備えて構成されている。タッチパネル121は、インターフェイス19に接続されており、ユーザによるタッチ操作を制御部に伝達することが可能となっている。音声処理部11eには、ユーザに対して聴覚的な情報を伝達するスピーカが接続されている。
【0032】
インターフェイス11fには、カードリーダ14、レシートプリンタ16、撮像装置15、LAN通信部13、タッチパネル121が接続されており、制御部の制御に基づいて各種処理を実行する。LAN通信部13は、ルータ41に接続され、図1で説明したレセプトPC42、医師側PC43等、LAN上の各種情報処理装置、あるいは、ルータ41を介してインターネットと通信することが可能となっている。
【0033】
図5は、本実施形態に係る携帯端末処理を示すフロー図である。本実施形態では、携帯端末2にダウンロードされたアプリを使用して、保険証を撮影し、撮影された保険証イメージを受診対象となる医療施設に送信することで仮登録を行う。なお、この携帯端末処理は、アプリを使用する形態のみならず、WEBブラウザを使用して提供されるものであってもよい。その場合、携帯端末2は、例えば、インターネットに接続された管理サーバ31にアクセス、ログインすることでアプリと同様のサービスを受けることになる。
【0034】
図6は、本実施形態に係る診察券表示画面を示す図である。本実施形態では、携帯端末2にインストールしたアプリを使用して、受診対象となる医療施設の診察券を登録することが可能である。ユーザは、タッチパネルモニタ25に診察券を表示させ、医療施設に提示する、あるいは、医療施設に設置された受付装置に読み取らせることで、従来の紙の診察券と同様、受付を行うことが可能である。
【0035】
本実施形態のアプリでは、複数の診察券を登録することが可能である。図6に示される例では、選択された医療施設(アルメックス病院)について、3名分の診察券が登録されている。ユーザは、診察券選択欄283を使用し、対象となる患者の診察券を選択することが可能である。患者が選択されると、画面中央には、選択された患者に関する診察券表示欄282が表示される。
【0036】
診察券表示欄282には、患者の氏名282a、患者ID282b(「患者識別情報」に相当)、2次元バーコードで形成されたコード情報282cが表示される。また、保険証イメージを送信するための保険証申請ボタン282dも表示されている。対象となる医療施設に保険証イメージを送信する場合、この保険証申請ボタン282dを操作することで保険証イメージの取り込み(撮影)が開始される。なお、本実施形態では、保険証申請ボタン282dに保険証の登録状況が表示されている。図4の例では、「保険証登録 済」と表示されており、医療施設に対する保険証の登録が完了していることが示されている。
【0037】
本実施形態のアプリでは、追加ボタン281を操作することで、診察券を追加することが可能である。診察券の追加は、対象となる医療施設に設置された端末と連携することで行われる。例えば、医療施設に設置された受付装置側で、カードタイプの診察券を挿入し、診察券のアプリ登録処理を開始させ、受付装置の表示画面に登録用のコード情報(2次元バーコード等)を表示させる。一方、携帯端末2では、追加ボタン281を操作することで、カメラ24を使用した撮影モードになる。そして、携帯端末2で、コード情報を撮影することで、アプリに電子的な診察券が追加される。
【0038】
携帯端末2のアプリにおける診察券の追加は、上述する形態に限られるものではなく、例えば、携帯端末2のカメラ24で、カードの診察券を撮影することで診察券を追加する等、各種形態を採用することができる。
【0039】
図5の携帯端末処理を示すフロー図において、ユーザはアプリを使用して医療施設選択画面(図示せず)を表示させる(S101)。そして、対象となる医療施設が選択された場合(S102:Yes)、選択された医療施設について、図5に示される診察券表示画面が表示される(S103)。図5の診察券表示画面は、表示している診察券について、保険証が未登録の状態であって、保険証申請ボタン282dには、「保険証登録 未」と表示された状態となっている。ユーザは、診察券選択欄283を使用し、患者を選択する(S104:Yes)ことで、当該患者の診察券、すなわち、診察券表示欄282が表示される(S105)。
【0040】
診察券表示画面において、保険証申請ボタン282dが操作された場合(S106:Yes)、カメラ24を使用した保険証イメージの撮影のため、撮影画面が表示される(S107)。
【0041】
図8は、本実施形態に係る保険証撮影画面を示す図である。保険証撮影画面には、カメラ24で撮影している映像を表示する撮影表示欄284、シャッターボタン285、戻るボタン286が表示されている。ユーザは撮影表示欄284内に保険証が写るように位置させ、シャッターボタン285を操作することで、保険証イメージを取り込むことが可能である。シャッターボタン285が操作された場合(S108:Yes)、保険証イメージの確認、及び、保険証関連情報を入力するための保険証送信画面が表示される。
【0042】
図9は、本実施形態に係る保険証送信画面を示す図である。保険証送信画面には、撮影された保険証イメージを表示する保険証イメージ表示欄287、保険証関連情報288、送信ボタン289が表示されている。保険証イメージ表示欄287には、カメラ24で撮影された保険証イメージが表示される。
【0043】
また、保険証関連情報288には、保険証に関する各種情報が表示されている。保険証関連情報に表示される情報は、(1)診察券の情報を使用した情報、(2)保険証送信画面でソフトウェアキーボード等を使用し、ユーザによって入力された情報、(3)保険証イメージから文字認識して取り込んだ情報、の何れであってもよい。図9の場合、氏名、患者IDは、(1)の形態を使用し、被保険者番号、有効期限は、(2)の形態(図9では未入力の状態)として表示されている。氏名、被保険者番号、有効期限については、(3)の形態を使用することも可能である。なお、保険証関連情報としては、この他、自治体名、保険証名を含むものであってもよい。
【0044】
患者等のユーザは、この保険証送信画面で保険証イメージが適切であること、保険証関連情報288が適切に入力されたことを確認し、送信ボタン289を操作する(S110:Yes)ことで、保険証の仮登録を実行する。その際、保険証関連情報288は、全ての項目が入力されていない状態であっても送信可能としてもよいし、必要な項目が入力されていれば送信不可としてもよい。
【0045】
本実施形態において保険証の仮登録は、保険証イメージ、及び、保険証関連情報を該当する医療施設(例えば、医療施設のレセプトPC42)に送信する(S111)ことで行うこととしている。この他、保険証の仮登録は、管理サーバ31に記憶させ、該当する医療施設から管理サーバ31にアクセスして利用可能とすることでもよい。なお、保険証の仮登録は、少なくとも保険証イメージを有するものであればよく、保険証関連情報288は、その全て、あるいは、一部を含まない形態としてもよい。
【0046】
送信ボタン289が操作され、保険証イメージ、及び、保険証関連情報の送信が完了すると、図8に示す診察券表示画面が表示される。送信後の診察券表示画面では、保険証申請ボタン282dの表記に「保険証登録 医療施設登録待」の表記が付されている。送信された情報が、該当する医療施設で登録されることで、この保険証申請ボタン282dの表記は、図4の保険証申請ボタン282dの「保険証登録 済」の表記に変更される。
【0047】
以上、本実施形態において、保険証の仮登録を行う携帯端末処理について説明したが、携帯端末処理では、患者あるいは患者の関係者)が所持する携帯端末2を使用して、診察券に該当する医療施設に対して、保険証に関する情報(保険証イメージ、保険証関連情報)を容易に仮登録することが可能となっている。特に、携帯端末2に登録された保険証を使用するため、診察券に登録されている情報を使用することが可能である。具体的には、診察券の医療施設を仮登録先とするため、仮登録が容易であるとともに、仮登録ミスを抑制することが可能となる。そして、診察券に登録されている情報を保険証関連情報288として使用することもできるため、入力の省力化を図ることも可能となる。
【0048】
携帯端末2を使用して仮登録された保険証イメージは、医療施設において確認の上、各種必要な情報(必要情報)が入力され、登録されることになる。なお、上述する実施形態では、保険証イメージと保険証関連情報を対応付けて仮登録しているが、仮登録は、少なくとも保険証イメージと、患者IDが含まれていればよく、その他の保険証関連情報は、医療施設側で入力の上、登録されることとしてもよい。
【0049】
図14は、本実施形態に係るメニュー画面であって、レセプトPC42に表示される画面である。メニュー画面には、2つの項目の選択ボタン451a、451bが表示されており、管理者は必要な項目を選択して各種処理を実行することが可能である。「精算処理」と表記された選択ボタン451aは、医療費の支払いの際に使用されるボタンである。「登録処理」と表記された選択ボタン451bは、仮登録案件を登録するためのボタンである。なお、選択ボタン451bには、まだ登録を行っていない仮登録案件の件数を示す仮登録案件数451cも表示されている。
【0050】
本実施形態では、1台のレセプトPCにおいて、精算処理、登録処理を行うこととしているが、複数台においてこれら処理を行う、あるいは、処理毎にレセプトPC42を設けることとしてもよい。
【0051】
図11は、本実施形態に係る登録処理を示すフロー図である。登録処理は、携帯端末2で送信された保険証イメージ、保険証関連情報を確認、登録するための処理である。本実施形態では、医療施設に設置されたレセプトPC42で実行される。携帯端末2から送信された保険証に関する情報は、レセプトPC42に仮登録案件として記憶される。本実施形態では、保険証に関する情報を、携帯端末2からレセプトPC42に送信する形態を採用しているが、保険証イメージ、保険証関連情報は、管理サーバ31に記憶させ、レセプトPC42から管理サーバ31にアクセスすることとしてもよい。
【0052】
図14のメニュー画面において、選択ボタン451bが操作されると、登録処理が開始され、案件表示画面が表示される(S201)。図13は、本実施形態に係る案件表示画面を示す図である。案件表示画面には、仮登録案件表示欄452、登録済み案件表示欄453、メニューボタン454が表示されている。メニューボタン454を操作することで、図14のメニュー画面に戻ることが可能である。
【0053】
本実施形態の仮登録案件表示欄452は、仮登録案件を表示する欄である。このように本実施形態では、仮登録案件が一括して表示されることで、保険証の確認、登録を行うスタッフは、空き時間に仮登録案件をまとめて登録する等、一括管理を行うことが可能となり、業務効率化を図ることが可能となっている。
【0054】
本実施形態では、全案件選択タブ452a、診察中案件選択タブ452bで表示を切り替えることが可能となっている。図15は、全案件選択タブ452aが選択されている状態であり、各仮登録案件について、患者ID452d、氏名452e、処理ボタン452cが表示されている。処理ボタン452cが操作されると(S202:Yes)、仮登録案件が選択され、当該仮登録案件について、図16に示す登録画面が表示される(S203)。
【0055】
仮登録案件表示欄452における診察中案件選択タブ452bは、受付を完了し、診察を行っている患者について、仮登録案件を抽出して表示するための操作子である。診察を終えるまでに、仮登録案件を確認する必要があるため、この診察中案件選択タブ452bを選択することで、診察中の患者について優先的に確認作業を行うことが可能である。診察中案件選択タブ452bが操作された場合、診察中の仮登録案件について、患者ID452d、氏名452e、処理ボタン452cが表示される。
【0056】
確認済み案件表示欄453は、既に登録された案件を表示する欄であり、各案件について、患者ID453b、氏名453c、有効期限453d、修正ボタン453aが表示されている。修正が必要な場合、修正ボタン453aを操作することで、図16の登録画面が表示され、登録された内容を修正することが可能である。
【0057】
図16は、本実施形態に係る登録画面を示す図である。図15の案件表示画面において、処理ボタン452cが操作される(S202:Yes)と、この登録画面が表示される。登録画面は、仮登録案件について、保険証イメージを表示し、スタッフにより保険証が適正であるか否かを確認されるとともに、医療費の支払いに必要となる各種情報を入力し、登録するための画面である。登録画面には、患者ID454a、氏名454b、保険証イメージ454cの他、被保険者番号入力欄454d、負担率入力欄454e、有効期限入力欄454f、キャンセルボタン455、登録ボタン456が表示されている。
【0058】
図9の保険証送信画面において、保険証関連情報288として被保険者番号、有効期限が入力されて仮登録されていた場合には、被保険者番号入力欄454d、有効期限入力欄454fには、その情報が表示される。被保険者番号入力欄454d、有効期限入力欄454fに表示される被保険者番号、有効期限に間違いがある場合には、確認画面で修正することも可能である。
【0059】
医療施設のスタッフは、確認画面に表示される保険証イメージ454cを視認することで、保険証が適正なものであるか、有効期限を過ぎていないか等を確認し、入力、修正が必要な場合、被保険者番号入力欄454d、有効期限入力欄454fに情報を入力する。また、スタッフは、保険証イメージ454cを参照し、当該保険証に適用される負担率(負担関連情報)を負担率入力欄454eに入力する。なお、保険証(特に地方自治体)においては、一定の負担率の他、一定額までは無償とする、あるいは、一定額を超えると所定の負担率とする、毎月n回までは無料とする等、各種形態を採用する場合がある。そのため、負担関連情報としては、負担率のみならず、保険証に対応した条件を入力可能とするものであってもよい。
【0060】
確認画面において、負担率等の必要情報が入力済となり(S204:Yes)、登録ボタン456が操作された場合(S205:Yes)、確認画面に表示中の仮登録案件は、登録済みに変更(S206)され、図15の案件表示画面に戻る(S207)。
【0061】
このように、本実施形態では、携帯端末2で仮登録した仮登録案件に対し、医療施設において、保険証イメージ454cの確認を行うとともに、負担率等の保険証関連情報を入力し、登録することで、診察・診療時に行われる受付処理、精算処理で使用することが可能となる。
【0062】
また、仮登録案件が登録された場合、その旨、仮登録を行った携帯端末2に通知される。通知が行われることで、図10において「保険証登録 医療施設登録待」と表記されていた保険証申請ボタン282dは、図6に示されるように「保険証登録 済」の表記に変更される。
【0063】
図12は、本実施形態に係る受付処理を示すフロー図である。受付処理は、患者が診察・診療のため医療施設を訪れた際、受付装置1を使用して行われる処理であり、保険証の確認、診療・診察のための順番確保等が行われる。
【0064】
受付処理が開始されると、入力画面(図示せず)において、受付対象となる患者を特定するため、患者IDの指定が行われる。患者IDの指定は、カード差し込み口14aに挿入された診察券(ICカード、あるいは、磁気カード等で構成)をカードリーダ14で読み取る、あるいは、患者等が提示する携帯端末2の診察券表示画面(図6)のコード情報282cを撮像装置15で読み取ることで指定されてもよい。患者IDが指定される(S211:Yes)と、受付画面が表示される(S212)。
【0065】
図17(A)には、受付装置1に表示される受付画面が示されている。受付画面には、保険証を受付装置1のイメージ読取り口15aに設置する旨、及び、読取りボタン12aを操作することが表示されている。患者等が受付画面の指示に従い、読取りボタン12aを操作した場合(S213:Yes)、イメージ読取り口15a内に配置された撮像装置15により保険証の撮像が行われる(S214)。なお、受付画面には、スキップボタン12bが設けられており、保険証を所持しない患者等は、保険証の撮像をスキップし(S213:No)、受付を完了する(S219)ことが可能である。
【0066】
次に、受付装置1は、受付対象となっている患者IDについて保険証が登録済みか否かを確認する(S215)。保険証が登録済みの場合(S215:Yes)、登録されている保険証イメージが読み出される(S216)。受付装置1は、読み出された保険証イメージと、S214にて撮像された保険証の撮像イメージとを対比する判定処理を行う(S217)。なお、この判定処理は、受付装置1で行う形態の他、レセプトPC42等、医療施設内に設置されている装置、あるいは、管理サーバ31において行われてもよい。
【0067】
判定処理(S217)は、登録されている保険証イメージと、S214にて撮像された保険証の撮像イメージを突合し、一致しているか否かを判定する。判定処理は、保険証イメージと撮像イメージとを、AI等、各種アルゴリズムを使用した画像解析処理を使用し、イメージの一致度合いを算出する。なお、判定処理では、保険証イメージに記載される文字の抽出あるいは認識による一致度合いの算出は行わない。算出された一致度合いが閾値以上であれば、保険証イメージと撮像イメージは、一致していると判定を行うこととしている。このように、文字の抽出あるいは認識を行うことなく、イメージ同士の対比を行うのみであるため、判定処理を簡易な処理とすることが可能となっている。
【0068】
判定処理(S217)において、両者(登録されている保険証イメージと、S214にて撮像された保険証の撮像イメージ)が一致していると判定された場合(S218:Yes)、受付を完了する(S219)。受付完了の際には、タッチパネルモニタ12への受付完了のメッセージの表示、レシートプリンタ16からの受付完了票の印字が行われる。
【0069】
一方、保険証の撮像が行われた場合(S214)であって、保険証が登録されていない(S215:No)、あるいは、判定処理において一致していないと判定された場合(S218:No)、図17(B)に示される仮登録画面が表示される(S220)。判定処理において一致していない場合は、例えば、保険証が変更された場合、あるいは、保険証が登録時から汚損することで、同じ保険証であっても判定処理において不一致と判定された場合等が考えられる。また、携帯端末2においてアプリを使用していないユーザであって、携帯端末2による仮登録を行うことができないユーザであることも考えられる。
【0070】
本実施形態では、このような事情を考慮したものであって、受付装置1の撮像装置15を使用して撮像された保険証の撮像イメージを使用し、保険証の仮登録、登録を行うことを可能としている。
【0071】
図17(B)に示される仮登録画面には、撮像装置15で撮像された保険証イメージ12c、登録ボタン12d、キャンセルボタン12eが表示されている。患者等のユーザは、保険証イメージ12cを確認し、登録するか否かを決定する。登録ボタン12dが操作された場合(S221:Yes)、撮像装置15で撮像された保険証イメージ12cは、患者IDと対応付けられ、仮登録案件として格納される(S222)。本実施形態では、案件表示画面では、診察中案件選択タブ452bを選択することで表示され、診療・診察中に優先的に登録処理を行うことが可能となっている。
【0072】
仮登録案件として格納後(S222)、受付を完了する(S219)。一方、キャンセルボタン12eが操作された場合(S221:No)、本実施形態では、タッチパネルモニタ12に「受付にお越し下さい。」等のメッセージを表示(S223)し、受付でのスタッフによる受付が行われる。なお、本実施形態では、保険証を登録しない場合(S221:No)、患者等において、受付装置1の操作が分からない等の事情を考慮し、受付を完了しないこととしているが、保険証を仮登録案件として格納しない場合(S221:No)であっても、受付を完了し、診療・診察の順番を確保することとしてもよい。
【0073】
以上、本実施形態の受付処理について説明したが、本実施形態の受付処理では、登録済みの保険証イメージと、患者が所持する保険証を撮像した撮像イメージとを突合し、その一致度合いが閾値以上の場合、保険証イメージと撮像イメージが一致していると判定し、患者が所持している保険証による受け付けを行う(保険証が有効であると判定し、保険証に対応する負担関連情報を医療費に適用する)こととしている。したがって、医療施設のスタッフによる保険証確認の手間を削減することが可能となる。また、保険証の確認精度の向上を図ることも可能となっている。
【0074】
受付処理で保険証が確認された場合、診察・診療後、保険証に対応付けられている負担関連情報(負担率)を使用して精算処理が実行される。
【0075】
図13は、本実施形態に係る精算処理を示すフロー図であり、図18は、本実施形態に係る精算画面を示す図である。患者の診察・診療後、患者、あるいは、患者の関係者は、医療費の支払いを行う。スタッフは、図14のメニュー画面中、精算処理を指定する選択ボタン451aを選択し、医療費の確認、受領を行う。
【0076】
精算処理では、モニタ421に精算可能案件が表示(図示せず)される(S301)。精算可能案件は、医師側PC43での医師の操作に基づいて診察、診療が慣用した案件である。精算可能案件について、患者の指定が行われた場合(S302:Yes)、指定された患者の診療点数(診療情報)が、医師側PC43から受診される(S303)。
【0077】
その際、指定された患者の保険証は確認済みか否かの判定が行われる。保険証が確認済みの場合(S304:Yes)、診療情報、負担関連情報に基づき支払額の算出が行われ(S305)、精算画面が表示される(S312)。本実施形態では、レセプトPC42において、登録処理、受付処理、精算処理を行うこととしているが、これら各処理は、異なるプログラム、あるいは、異なる装置で行われることとしてもよい。その場合、登録処理を実行するプログラム(あるいは、装置)は、精算処理を行うプログラム(あるいは、装置)に対して、指定された患者IDに対応する負担関連情報を出力する出力処理を実行する。
【0078】
図18に示されるように、精算画面には、患者ID461a、氏名461b、受診日461c、被保険者番号461d、医療点数461e、負担率461f、負担額461g、戻るボタン462、支払完了ボタン463が表示されている。
【0079】
スタッフは、確認済み保険証関連情報に基づいて算出された負担額を、患者あるいは患者の関連者に請求し、現金あるいはカード払い等の支払方法により受領する。受領後、スタッフは、支払完了ボタン463を操作する(S313:Yes)ことで、精算対象となっている案件は支払い済みに変更される(S314)。
【0080】
なお、本実施形態の精算処理は、スタッフにより行われることとしているが、精算機、あるいは、精算機能を備えた受付装置1を使用して自動で行われるものであってもよい。また、支払方法としては、現金、クレジットカードのみならず、電子マネー、後払い等、各種支払方法を使用することが可能である。
【0081】
一方、保険証確認済みで無い場合(S304:No)、保険証が仮登録案件であるか否かが判定される(S306)。仮登録案件の場合、すなわち、受付処理において仮登録案件とされた保険証情報について、診察・診療中に登録が行われなかった場合、図16で説明した登録画面が表示され(S307)。必要情報の入力が行われる。必要情報が入力され(S308:Yes)、登録ボタン456が操作された場合(S309:Yes)、案件を確認済みに変更し(S310)、支払額の算出(S305)、精算画面の表示(S312)が行われる。以降の処理は、保険証が確認済みの場合と同様である。
【0082】
また、保険証が仮登録案件でない場合(S306:No)、この場合、保険証を所持していない、あるいは、保険証を忘れていることが考えられる。この場合、負担率を適用することなく、診療情報に基づき支払額の算出が行われ(S311)、精算画面の表示(S312)が行われる。以降の処理は、保険証が確認済みの場合と同様である。
【0083】
以上、本実施形態の保険証確認システムについて説明したが、本実施形態の保険証確認システムでは、登録されている保険証イメージと、撮像された保険証の撮像イメージの一致、不一致を判定することで、保険証の確認を容易に行うことが可能となっている。
【0084】
また、本実施形態の保険証確認システムでは、患者、あるいは、患者の関係者が所持する携帯端末2を使用して、保険証イメージ、保険証関連情報(少なくとも患者IDを含む)を仮登録しておき、医療施設において、確認、及び、負担関連情報等、必要な情報を入力の上、登録することで、従来、患者の来院時に行われていた保険証の登録を、前もって行うことが可能である。また、仮登録された保険証を一括管理することが可能であるため、知識のあるスタッフは、空き時間を有効に利用し、仮登録された保険証を登録することが可能である。
【0085】
[第1変形例]
前述の実施形態の受付処理では、保険証が登録済みでない場合(S215:No)、あるいは、判定処理の結果が不一致である場合(S218:No)、仮登録画面を表示し、撮像イメージの登録を促すこととしているが、保険証が登録済みでない場合(S215:No)、あるいは、判定処理の結果が不一致である場合(S218:No)、メッセージを表示し、受付でのスタッフによる受付を促すこととしてもよい。
【0086】
[第2変形例]
図15で説明した案件表示画面においては、全案件選択タブ452a、診察中案件選択タブ452bを分けて表示することとしていた。このような形態のみならず、診察中の未登録案件も含めて、未登録案件を1つの仮登録案件表示欄452に表示することとしてもよい。その際、早期に登録を必要とする順にソート可能としてもよい。例えば、診察中の患者の未登録案件については、診察の早い未登録案件の優先順位を高めることが考えられる。あるいは、医療施設において予約を行っている場合、予約日が近いものの優先順位を高めることが考えられる。このように、未登録案件に登録の優先順位を設けておくことで、登録の効率化を図ることが可能となる。
【0087】
[第3変形例]
前述の実施形態では保険証関連情報には、保険証の有効期限が含まれている。有効期限を使用して、携帯端末2、あるいは、レセプトPC42に通知を行うこととしてもよい。例えば、保険証の有効期限が1ヶ月以内に近付いている、あるいは、有効期限が切れた場合、携帯端末2のアプリにおいて、ユーザに再度、仮登録を促すメッセージを表示するなどの通知を行うことが考えられる。レセプトPC42で行われる受付処理においても、同様の通知を行うこととしてもよい。
【0088】
以上、本発明に係る発明に係る保険証確認システムについて、各種実施形態を説明した行ったが、本発明はこれら各種実施形態のみに限られるものではなく、各種情報処理装置で実行される受付用プログラム、もしくは、レセプトPC42で実行される各種プログラムについても本発明の範疇に属する。
【符号の説明】
【0089】
1:受付装置 251:タッチパネル
2:携帯端末 252:表示部
11a:CPU 281:追加ボタン
11b:ROM 282:診察券表示欄
11c:RAM 282a:氏名
11d:画像処理部 282c:コード情報
11e:音声処理部 282d:保険証申請ボタン
11f:インターフェイス 283:診察券選択欄
12:タッチパネルモニタ 284:撮影表示欄
12a:読取りボタン 285:シャッターボタン
12b:スキップボタン 286:ボタン
12c:保険証イメージ 287:保険証イメージ表示欄
12d:登録ボタン 288:保険証関連情報
12e:キャンセルボタン 289:送信ボタン
13:LAN通信部 421:モニタ
14:カードリーダ 422:キーボード
14a:カード差し込み口 451a:選択ボタン
15:撮像装置 451b:選択ボタン
15a:イメージ読取り口 451c:仮登録案件数
16:レシートプリンタ 452:仮登録案件表示欄
16a:レシート取出口 452a:全案件選択タブ
18:ハードディスク 452b:診察中案件選択タブ
19:インターフェイス 452c:処理ボタン
21a:CPU 452e:氏名
21b:ROM 453:案件表示欄
21c:RAM 453a:修正ボタン
21d:画像処理部 453c:氏名
21e:音声処理部 453d:有効期限
22:記憶部 454:メニューボタン
23:インターフェイス 454b:氏名
24:カメラ 454c:保険証イメージ
25:タッチパネルモニタ 454d:被保険者番号入力欄
26a:携帯回線通信部 454e:負担率入力欄
26b:無線LAN通信部 454f:有効期限入力欄
26c:通信部 455:キャンセルボタン
27:入力スイッチ 456:登録ボタン
28a:スピーカ 461b:氏名
28b:マイクロホン 461c:受診日
31:管理サーバ 461d:被保険者番号
41:ルータ 461e:医療点数
42:レセプトPC 461f:負担率
51:無線ルータ 461g:負担額
52:無線通信アンテナ 462:ボタン
121:タッチパネル 463:支払完了ボタン
122:表示部

図1
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