(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156640
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20241029BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20241029BHJP
【FI】
A63B53/04 E
A63B102:32
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024070287
(22)【出願日】2024-04-24
(31)【優先権主張番号】63/461,491
(32)【優先日】2023-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/526,106
(32)【優先日】2023-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/613,386
(32)【優先日】2024-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515001358
【氏名又は名称】パーソンズ エクストリーム ゴルフ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】PARSONS XTREME GOLF,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【弁理士】
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アール.パーソンズ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アール.ニコレット
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー ディー.シュワイガート
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル シー.カートリー
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA03
2C002CH08
2C002MM01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ゴルフクラブヘッド、ゴルフクラブ、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブを製造する方法の提供。
【解決手段】ゴルフクラブヘッドは、内部キャビティ及びフェース部を有するボディ部と、第1マス部及び第2マス部と、内部キャビティに接続されたボディ部の第1ポート及び第2ポートと、内部キャビティに接続され、第2マス部を受け入れるように構成されたボディ部内の第3ポートと、第2ポート内にあり、第1マス部を受け入れるように構成されたポートスリーブと、内部キャビティ内にあり、ポートスリーブに結合され、フェース部の背面に結合された充填材料とを備える。ポートスリーブは、第2ポート内でフェース部に向かう方向及び離れる方向に移動可能である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
100立方センチメートル以下の体積を有するボディ部であって、内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フェース部を持つフロント部と、バックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部とを有し、前記トップ部エッジと前記ソール部エッジとの間の最大距離は、前記フェース部と前記バックウォール部との間の最大距離よりも大きい、前記ボディ部と、
水平なx軸と、前記x軸に直交する垂直なy軸と、前記x軸と前記y軸の両方に直交するz軸とを有する基準座標系と、
前記ボディ部に結合されたフェース部と、
前記内部キャビティ内にあり、前記フェース部に結合された充填材料と、
0.81以上の反発係数と、
x座標位置CGM1X 、y座標位置CGM1Y 、z座標位置CGM1Z に重心がある外部マス部と、
前記外部マス部とは異なる形状を有する内部マス部であって、x座標位置CGM2X 、y座標位置CGM2Y 、z座標位置CGM2Z に内部マス部重心がある、前記内部マス部と、
第1ポートと、
第1ポートの下側にある第2ポートと、
前記ボディ部内にあり、前記内部マス部を受け入れるように構成された第3ポートと、
前記第2ポート内にあり、前記外部マス部を受け入れるように構成されたボアを有するポートスリーブであって、
前記ボディ部の材料の密度よりも低い密度、
前記外部マス部の材料の密度よりも低い密度、
前記内部マス部の材料の密度よりも低い密度、及び、
前記充填材料の密度よりも高い密度を有する、前記ポートスリーブと、
を備えたゴルフクラブヘッドであって、
CGM1X とCGM2X との間のx軸上の距離は、12.7ミリメートル以上、50.8ミリメートル以下であり、
CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離は、6.35ミリメートル以下であり、
CGM1Z とCGM2Z との間のz軸上の距離は、CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離よりも小さいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ボディ部のバックウォール部は、凹部を有し、
前記第1ポートの開口部は、前記凹部内にあり、
前記凹部は、カバー部を受け入れて前記第1ポートを閉じるように構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
カバー部を更に備え、
前記第1ポートは、前記ボディ部のバックウォール部にあり、
前記カバー部は、前記バックウォール部に結合して前記第1ポートを閉じることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1ポートは、前記ボディ部の水平中央平面の上側にあることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内部マス部の体積は、トップ-ソール方向に増加することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内部マス部の質量は、トップ-ソール方向に増加することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第2ポートの直径は、前記第1ポートの直径より実質的に大きく、
前記第3ポートは、前記第1ポート及び前記第2ポートとは異なる形状を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
100立方センチメートル以下の体積を有するボディ部であって、内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フェース部を持つフロント部と、バックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部とを有し、前記トップ部エッジと前記ソール部エッジとの間の最大距離は、前記フェース部と前記バックウォール部との間の最大距離よりも大きい、前記ボディ部と、
水平なx軸と、前記x軸に直交する垂直なy軸と、前記x軸と前記y軸の両方に直交するz軸とを有する基準座標系と、
x座標位置CGX 、y座標位置CGY 、z座標位置CGZ にある重心と、
外部マス部と、
x座標位置CGM2X 、y座標位置CGM2Y 、z座標位置CGM2Z に内部マス部重心がある内部マス部と、
前記内部キャビティに接続された第1ポートと、
前記内部キャビティに接続された第2ポートと、
前記ボディ部内にあり、前記内部キャビティに接続された第3ポートであって、前記内部マス部を受け入れるように構成された、前記第3ポートと、
前記第2ポート内にあり、前記外部マス部を受け入れるように構成されたポートスリーブと、
前記内部キャビティ内にあり、前記ポートスリーブ及び前記フェース部の背面に結合された充填材料と、
を備えたゴルフクラブヘッドであって、
前記ポートスリーブは、前記ポートスリーブと前記フェース部との間の前記充填材料の圧縮を調整するために、前記第2ポート内で前記フェース部に向かう方向及び離れる方向に移動可能であり、
CGM2X とCGX との間のx軸上の距離は、12.7ミリメートル以上、50.8ミリメートル以下であり、
CGM2Y とCGY との間のy軸上の距離は、12.7ミリメートル以下であり、
CGM2Z とCGZ との間のz軸上の距離は、12.7ミリメートル以下であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1ポートを覆うように構成されたカバー部を更に備え、
前記カバー部の外面は、前記ボディ部を見ている人に特定の視覚情報を伝えるように構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第1ポートと前記トウ部エッジとの間の距離は、前記第2ポートと前記トウ部エッジとの間の距離よりも小さく、
前記第3ポートと前記トウ部エッジとの間の距離は、前記第2ポートと前記トウ部エッジとの間の距離よりも小さいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記外部マス部は前記内部マス部とは異なる形状を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内部マス部の質量は、トップ-ソール方向に増加することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内部マス部の少なくとも一部の形状は、前記トウ部エッジの形状に対応するように構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内部マス部は、前記ボディ部の水平中央平面の下側の前記バックウォール部の中央部の視認可能部分を画定することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
100立方センチメートル以下の体積を有するボディ部であって、前記ボディ部は、内部キャビティと、トウ部エッジを持つトウ部と、ヒール部エッジを持つヒール部と、フェース部を持つフロント部と、バックウォール部を持つバック部と、トップ部エッジを持つトップ部と、ソール部エッジを持つソール部とを有し、前記トップ部エッジと前記ソール部エッジとの間の最大距離は、前記フェース部と前記バックウォール部との間の最大距離よりも大きい、前記ボディ部と、
水平なx軸と、前記x軸に直交する垂直なy軸と、前記x軸と前記y軸の両方に直交するz軸とを有する基準座標系と、
x座標位置CGX 、y座標位置CGY 、z座標位置CGZ にある重心と、
前記ボディ部の材料よりも密度が高い材料で構成されたマス部であって、x座標位置CGM1X 、y座標位置CGM1Y 、z座標位置CGM1Z にマス部重心がある、前記マス部と、
前記ボディ部の材料とは異なる密度を有する材料で構成されたポートスリーブであって、スリーブボディ部と、前記スリーブボディ部の一方の端部にあるスリーブ底部と、前記スリーブボディ部の反対側の端部にあるスリーブベゼル部とを有する、前記ポートスリーブと、
前記内部キャビティに接続された前記バックウォール部のポートであって、前記ポートスリーブを受け入れるように構成された、前記ポートと、
前記スリーブ底部と前記フェース部の背面との間の内部キャビティ内の充填材料と、
を備えたゴルフクラブヘッドであって、
反発係数は、前記ポートスリーブを用いて調整可能であり、
前記スリーブベゼル部は、前記ポートスリーブが前記ポート内に更に挿入されることを防止するように、前記バックウォール部の一部と係合し、
CGM1X とCGX との間のx軸上の距離は、2.54ミリメートル以下であり、
CGM1Y とCGY との間のy軸上の距離は、15.24ミリメートル以下であり、
CGM1Z とCGZ との間のz軸上の距離は、10.16ミリメートル以下であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
請求項15に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ポートスリーブは、前記ボディ部の材料よりも低い密度を有する材料で構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
請求項15に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ポートスリーブは、前記マス部分の材料よりも低い密度を有する材料で構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
請求項15に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ポートスリーブは、前記スリーブ底部と前記フェース部の背面との間の前記充填材料の圧縮を調整するために、前記ポートスリーブ内で前記フェース部に向かう方向及び離れる方向に移動可能であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
請求項15に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記トウ部エッジに近接する前記ボディ部の内部ポートに結合された内部マス部を更に備え、
前記内部マス部の材料の密度は、前記ボディ部の材料の密度よりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
請求項15に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記トウ部エッジに近接する前記ボディ部の内部ポートに結合された内部マス部を更に備え、
前記内部マス部の少なくとも一部の形状は、前記トウ部エッジの形状に対応するように構成されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[著作権表示]
本開示は、著作権による保護の対象となり得る。著作権者は、特許商標庁の特許ファイル又は記録に表れるように、本開示又はその関連文書が何人かによりファクシミリ複製されることに異議を持たないが、そうでない場合には全ての著作権を留保する。
【0002】
[技術分野]
本開示は、一般に、ゴルフ用品に関し、より具体的には、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ゴルフクラブヘッドを製造するために、様々な材料(例えば、スチール系材料、チタン系材料、タングステン系材料など)が使用され得る。複数の材料を使用してゴルフクラブヘッドを製造することで、ゴルフボールの特定の弾道及びスピンレートを生み出すように、ゴルフクラブヘッドの重心(CG)及び/又は慣性モーメント(MOI)の位置が最適化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の任意の実施形態に関するゴルフクラブを有するゴルフクラブヘッドを示す図である。
【0005】
【
図2】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの透視正面図である。
【
図3】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの透視背面図である。
【
図4】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図3の線4-4に沿った透視断面図である。
【
図5】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図3の線5-5に沿った透視断面図である。
【
図6】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図3の線6-6に沿った透視断面図である。
【
図7】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を除いて示す透視正面図である。
【
図8】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を除いて示す別の透視正面図である。
【
図9】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を除いて示す別の透視正面図である。
【
図10】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図2の線10-10に沿った透視断面図である。
【
図11】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図2の線11-11に沿った透視断面図である。
【
図12】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図2の線12-12に沿った透視断面図である。
【0006】
【
図13】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の任意の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の背面図である。
【0007】
【
図14】本明細書に記載の例示的なゴルフクラブヘッドを製造する方法を示す図である。
【0008】
【
図15】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの例示的なフェース部の概略断面図である。
【
図16】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの別の例示的なフェース部の概略断面図である。
【0009】
【
図17】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部の上面図である。
【0010】
【
図18】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの例示的なマス部の側面図である。
【
図19】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの別の例示的なマス部の側面図である。
【0011】
【
図20】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図である。
【
図21】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの上面図である。
【
図22】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの底面図である。
【
図23】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
【
図24】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの別の背面図である。
【
図25】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのトップ側及びトウ側から見た図である。
【
図26】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのトウ側から見た図である。
【
図27】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドのヒール側から見た図である。
【
図28】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図23の線28-28に沿った断面図である。
【
図29】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図23の線29-29に沿った断面図である。
【
図30】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図23の線30-30に沿った断面図である。
【
図31】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図20の線31-31に沿った断面図である。
【
図32】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図20の線32-32に沿った断面図である。
【
図33】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図20の線33-33に沿った断面図である。
【0012】
【
図34】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドのマス部である。
【
図35】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの例示的なフェース部である。
【
図36】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの別の例示的なフェース部である。
【0013】
【0014】
【
図39】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの実験結果の描画図である。
【
図40】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの実験結果の描画図である。
【
図41】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの実験結果の描画図である。
【
図42】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関する
図20のゴルフクラブヘッドの実験結果の描画図である。
【0015】
【
図43】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図44】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図45】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図46】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図47】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図48】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図49】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図50】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図51】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図52】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図53】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図54】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図55】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図56】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図57】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図58】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図59】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図60】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図61】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図62】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図63】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図64】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図65】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【
図66】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の幾つかの実施形態に関するフェース部である。
【0016】
【
図67】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図である。
【
図68】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
【
図69】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの上面図である。
【
図70】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの底面図である。
【
図71】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのヒール側から見た図である。
【
図72】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのトウ側から見た図である。
【
図73】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図68の線73-73に沿った断面図である。
【
図74】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図68の線74-74に沿った断面図である。
【
図75】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図68の線75-75に沿った断面図である。
【
図76】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図68の線76-76に沿った断面図である。
【
図77】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図67の線77-77に沿った断面図である。
【
図78】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図67の線78-78に沿った断面図である。
【
図79】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図67の線79-79に沿った断面図である。
【
図80】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図67の線80-80に沿った断面図である。
【
図81】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図67の線81-81に沿った断面図である。
【
図82】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を外した正面図である。
【
図83】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部とバッジを除いた背面図である。
【
図84】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の側面図である。
【
図85】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の背面図である。
【
図86】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の正面斜視図である。
【
図87】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの製造方法を示す図である。
【0017】
【
図88】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図である。
【
図89】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
【
図90】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの上面図である。
【
図91】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの底面図である。
【
図92】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのヒール側から見た図である。
【
図93】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのトウ側から見た図である。
【
図94】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図89の線94-94に沿った断面図である。
【
図95】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図89の線95-95に沿った断面図である。
【
図96】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図89の線96-96に沿った断面図である。
【
図97】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図89の線97-97に沿った断面図である。
【
図98】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図88の線98-98に沿った断面図である。
【
図99】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図88の99-99線に沿った断面図である。
【
図100】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図88の100-100線に沿った断面図である。
【
図101】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図88の101-101線に沿った断面図である。
【
図102】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部とバッジを除いた背面図である。
【
図103】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を外した正面図である。
【
図104】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の側面図である。
【
図105】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の背面図である。
【
図106】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの内部マス部の正面斜視図である。
【0018】
【
図107】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の構成を示す図である。
【
図108】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の構成を示す図である。
【
図109】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の構成を示す図である。
【
図110】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部の構成を示す図である。
【0019】
【
図111】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの正面図である。
【
図112】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
【
図113】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの上面図である。
【
図114】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの底面図である。
【
図115】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのヒール側から見た図である。
【
図116】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのトウ側から見た図である。
【
図117】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線117-117に沿った断面図である。
【
図118】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線118-118に沿った断面図である。
【
図119】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線119-119に沿った断面図である。
【
図120】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線120-120に沿った断面図である。
【
図121】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図111の線121-121に沿った断面図である。
【
図122】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図111の線122-122に沿った断面図である。
【
図123】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図111の線123-123に沿った断面図である。
【
図124】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線125-125に沿った断面図である。
【
図125】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線125-125に沿った別の断面図である。
【
図126】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのポートスリーブの背面図である。
【
図127】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのポートスリーブの正面図である。
【
図128】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部の正面斜視図である。
【
図129】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのマス部の側面図である。
【
図130】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの背面図である。
【
図131】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの別の背面図である。
【
図132】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドのフェース部を除いた正面図である。
【
図133】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの製造方法を示す図である。
【
図134】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図112の線125-125に沿った別の例示的な断面図である。
【
図135】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの充填物圧縮部の斜視図である。
【
図136】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの別のフェース部の背面図である。
【
図137】本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の実施形態に関するゴルフクラブヘッドの
図136の線137-137に沿った
図136のフェース部の断面図である。
【0020】
説明の簡素化及び明確化のために、図面は一般的な構造の態様を示し、周知の特徴及び技術の説明及び詳細は、本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略される場合がある。更に、図面中の要素は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。例えば、図面中の幾つかの要素の寸法は、本開示の実施形態の理解を助けるために、他の要素に対して誇張されている場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1~
図14の例では、ゴルフクラブ100は、ゴルフクラブヘッド200と、シャフト104と、グリップ106とを含み得る。ゴルフクラブヘッド200はシャフト104の一方の端部に取り付けられると共に、グリップ106はシャフト104の反対側の端部に取り付けられ得る。各人は、グリップ106を握り、シャフト104を用いてゴルフクラブヘッド200をスイングして、ゴルフボール(不図示)を打つことができる。ゴルフクラブヘッド200は、トウ部エッジ242を持つトウ部240と、ゴルフクラブ(例示的なゴルフクラブ100が
図1に示される)を形成するために一方の端部にグリップ(例示的なグリップ106が
図1に示される)を有すると共に反対側の端部にゴルフクラブヘッド200を有するシャフト(例示的なシャフト104が
図1に示される)を受け入れるように構成されたホーゼル部255を含み得るヒール部エッジ252を持つヒール部250と、周縁エッジ部261を持つフロント部260と、バックウォール部272を持つバック部270と、トップ部エッジ282を持つトップ部280と、ソール部エッジ292を持つソール部290とを有するボディ部210を含み得る。トウ部エッジ242、ヒール部エッジ252、トップ部エッジ282、及びソール部エッジ292は、ボディ部210の外周を画定し得る。トウ部240、ヒール部250、フロント部260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290は、互いに部分的に重なり合ってもよい。例えば、トウ部240の一部は、フロント260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。同様に、ヒール部250の一部は、フロント260、バック部270、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。別の例では、バック部270の一部は、トウ部240、ヒール部250、トップ部280、及び/又はソール部290の各一部と重なり合い得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0022】
ゴルフクラブヘッド200は、ボディ部210と一体的に形成され得るフェース部262(すなわち、打撃面)を含んでもよい(例えば、1つの単一部品)。一例では、
図2~
図13に示すように、フェース部262は、フロント部260に(例えば、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部262は、前面264及び背面266を含み得る。一例(不図示)では、フロント部260は、ボディ部210にフェース部262を取り付けるためにフェース部262を受け入れるように構成された1つ又は複数の凹状ショルダー部を含み得る。別の例では、
図2~
図13に示すように、背面266は、ボディ部210の周縁エッジ部261に取り付けられ得る周縁部267を含んでもよい。フェース部262の周縁部267は、1つ又は複数の留め具、1つ又は複数の接着剤又は結合剤、及び/又は溶接又は半田付けによって、ボディ部210の周縁エッジ部261に取り付けられ得る。一例では、
図2~
図13に示すように、フェース部262の周縁部267は、1つ又は複数の位置でボディ部210の周縁エッジ部261に溶接され得る。あるいは、フェース部262の周縁部267の全体が、ボディ部210の周縁エッジ部261の全体に溶接され得る(すなわち、連続溶接)。フェース部262は、ゴルフボールを打つためのボール打撃領域268を含み得る。一例では、ボール打撃領域268の中心は、フェース部262の幾何学的中心263であり得る。別の例では、フェース部262の幾何学的中心263は、ボール打撃領域268の中心からオフセットされ得る。一例では、幾何学的中心263、及び、ボール打撃領域268内の幾何学的中心の近傍及び/又は周囲の1つ又は複数の領域は、ゴルフボールを打つためのフェース部262上の概ね最適な位置(すなわち、最適なボール飛距離、ボール速度、ボールスピン特性など)を提供し得る。更に別の例では、幾何学的中心263又はその近傍で且つボール打撃領域268内の任意の位置が、ゴルフボールを打つためのフェース部262上の概ね最適な位置を提供し得る。しかしながら、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドにおけるボール打撃領域268内又はボール打撃領域268外のフェース部262の任意の位置でボールが打たれる可能性があり、その結果、各人が好む中心での打撃とは異なる特定のボール飛行特性がもたらされる。フェース部262の構成、及び、ボディ部210に対するフェース部262の取り付け(例えば、溶接)は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0023】
ゴルフクラブヘッド200は、接地平面510、水平中央平面520、及び頂上平面530と関連付けられ得る。特に、接地平面510は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド200がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフボールを打つために位置合わせされたゴルフクラブヘッド200)にソール部エッジ292の最下端に接する平面であり得る。頂上平面530は、ゴルフクラブヘッド200がアドレス位置にあるときに、トップ部エッジ282の最上端に接する平面であり得る。接地平面510及び頂上平面530は、平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面520は、接地平面510と頂上平面530との間の垂直方向の中間にあり得る。更に、ゴルフクラブヘッド200は、ゴルフクラブヘッド200のロフト角545(α)を画定するロフト平面540と関連付けられ得る。ロフト平面540は、フェース部262に接する平面であり得る。ロフト角545は、ロフト平面540と接地平面510に対して垂直な垂直平面550との間の角度によって画定され得る。
【0024】
ボディ部210は、内壁312を有する内部キャビティ310を含む中空体であり得る。内部キャビティ310は、フロント部260と、バック部270と、トップ部280と、ソール部290との間に延在し得る。
図2~
図13の例では、ボディ部210の内部キャビティ310は、フェース部262で封止され且つ部分的に画定され得る。内部キャビティ310の構成(例えば、高さ、幅、体積、形状など)、ボディ部210に対する内部キャビティ310の構成(例えば、ボディ部210の体積に対する内部キャビティ310の体積)、内部キャビティ310の幅及び高さの変化、及び、ボディ部210の1つ又は複数のポートからの内部キャビティ310へのアクセスは、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0025】
バック部270のバックウォール部272は、上側バックウォール部612及び下側バックウォール部614を含み得る。バックウォール部272は、トウ部エッジ242とヒール部エッジ252との間に連続的又は不連続的に延在し得るレッジ部616を含み得る。下側バックウォール部614は、上側バックウォール部612と下側バックウォール部614との間の遷移部を画定するレッジ部616によって、上側バックウォール部612よりもボディ部210の後方に配置され得る。従って、レッジ部616は、上側バックウォール部612及び下側バックウォール部614に対して横方向に延在し得る。一例では、
図2~
図13に示すように、レッジ部616は、第1レッジ部626及び第2レッジ部636を含み得る。第1レッジ部626は、トウ部エッジ242からバックウォールバックウォール部272の中央部まで、バックウォール部上に延在し得る。第2レッジ部636は、バックウォール部272の中央部からヒール部エッジ252まで延在し得る。
図2~
図13に示すように、レッジ部616は、水平中央平面520の下側にボディ部210の比較的大きい質量を設けることができ、水平中央平面520の下側のボディ部210の質量をボディ部210のより後方に移動させることができる。レッジ部616の幅は、ボディ部210の特定の位置での内部キャビティの幅より大きくてもよく、等しくてもよく、小さくてもよい。レッジ部616の構成(例えば、幅、セグメント、テーパ、形状など)及び内部キャビティの幅に対するレッジ部616の特性は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの任意のレッジ部又は類似の構成と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0026】
ボディ部210は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部210の内部に配置)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。内部キャビティ310の内壁312は、1つ又は複数のポート(不図示)を含み得る。一例では、
図2~
図13に示すように、バック部270は、ボディ部210の外周に沿って又はその近傍に1つ又は複数のポートを含み得る。例えば、ボディ部210は、水平中央平面520の上側にある第1セットのポート320(例えば、ポート321、322として示される)と、水平中央平面520の下側にある第2セットのポート330(例えば、ポート331、332として示される)と、水平中央平面520の下側にある第3セットのポート340(例えば、ポート341、342、343として示される)と、水平中央平面520の下側にある第4セットのポート350(例えば、ポート351、352として示される)とを含み得る。第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の各ポートの位置、他のポートとの間隔、及び他の任意の構成は、本明細書に記載された任意のポートと多くの点で類似し得る。更に、第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ310に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ310に注入され得る。
図2~
図13の例では、ポート321、331、351は、それぞれ、開口部361、371、381を介して内部キャビティ310に接続され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0027】
ボディ部210は、1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含んでもよく、これらはボディ部210に結合され得る一体的なマス部(質量部)又は別々のマス部であってもよい。
図2~
図13に示すような例では、ボディ部210は、第1セットのマス部420(例えば、マス部421、422として示される)と、第2セットのマス部430(例えば、マス部431、432として示される)と、第3セットのマス部440(例えば、マス部441、442、443として示される)と、第4セットのマス部450(例えば、マス部451、452として示される)とを含み得る。上記の例ではマス部の特定の数又は部分を説明したが、マス部のセットは、単一のマス部、又は本明細書に記載したような複数のマス部を含み得る。例えば、第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450における、隣接するマス部のセットのいずれか1つ又は組み合わせは、単一のマス部であり得る。更に、第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450は、ボディ部210の物理的構造の一部であり得る。第1セットのマス部420、第2セットのマス部430、第3セットのマス部440、及び/又は第4セットのマス部450における各マス部は、本明細書に記載された任意のマス部と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0028】
内部キャビティ310は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。一例では、
図2~
図13に示すように、内部キャビティ310は、第1充填材料512及び第2充填材料514で充填され得る。一例では、第1充填材料512は、ゴム又はゴム化合物であってもよく、第2充填材料514は、エポキシ系の材料であってもよい。別の例では、第1充填材料512及び第2充填材料514は、異なるポリマー材料であり得る。第1充填材料512及び第2充填材料514は、本明細書に記載された任意の充填材料と同様であってもよい。第1充填材料512及び/又は第2充填材料514は、内部キャビティ310の内壁312の全体又は一部に結合され得る。一例では、第1充填材料512及び/又は第2充填材料514は、内壁312の全体又は一部に取り付けるための固有の接着特性又は結合特性を有し得る。別の例では、第1充填材料512及び/又は第2充填材料は、第1充填材料512及び/又は第2充填材料514とそれぞれ混合され得る1つ又は複数の結合剤又は接着剤を用いて、内壁312の全体又は一部に取り付けられてもよい。別の例では、第1充填材料512及び/又は第2充填材料514は、第1充填材料512及び/又は第2充填材料514からそれぞれ分離され得る1つ又は複数の結合剤又は接着剤を用いて、内壁312の全体又は一部に取り付けられてもよい。第1充填材料512及び/又は第2充填材料514の量(すなわち、体積及び/又は質量)は、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド200を使用する各人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド200でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供し、(ii)フェース部262に対する構造的支持を提供し、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化するように、各ゴルフクラブヘッド(すなわち、特定のロフト角を有する)に対して決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0029】
図2~
図13の例では、内部キャビティ310の中央部311を含む内部キャビティ310の一部は、ボール打撃領域268に概ね対応し得る内部キャビティ310の一部であってもよく、第1充填材料512及び第2充填材料514を含んでもよい。内部キャビティ310の中央部311での内部キャビティ310の幅313は、内部キャビティ310の他の部分での内部キャビティ310の幅313よりも概ね大きくてもよい。従って、ボール打撃領域268の背後の内部キャビティ310の領域、すなわち、中央部311は、比較的大量の第1充填材料512及び/又は第2充填材料514を含み得る。更に、中央部311の構成(すなわち、サイズ、形状、輪郭、体積など)は、ロフト角545に依存し得る。例えば、比較的小さいロフト角を有するゴルフクラブヘッド200は、比較的大きいロフト角を有するゴルフクラブヘッド200よりも大きい中央部311(すなわち、より大きい体積、深さ、高さなど)を有し得る。従って、本明細書に記載したように、内部キャビティ310内、より具体的には、中央部311の第1充填材料512及び/又は第2充填材料514の量は、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド200を使用する各人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド200でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供し、(ii)フェース部262に構造的支持を提供し、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化するように、ロフト角545に基づいて決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0030】
内部キャビティ310の輪郭又は内壁312の形状は、周縁エッジ部261に対して凹み得る複数の凹部によって画定されてもよい。
図2~
図13の例では、内部キャビティ310は、第1凹部314と、第1凹部314よりも概ね小さい深さ(すなわち、
図5~
図40の断面図で見られるように内部キャビティ幅313によって画定される)を有し得る第2凹部315と、第2凹部315よりも概ね小さい深さを有し得る第3凹部316と、第3凹部316よりも概ね小さい深さを有し得る第4凹部317と、第4凹部317よりも概ね小さい深さを有し得る第5凹部318とを含んでもよい。内部キャビティ310は、本明細書に記載及び図示したように、より多い数又はより少ない数の凹部を有してもよい。内部キャビティ310は、トウ部240の位置から中央部311まで延在し得る第1内部チャネル325と、ヒール部250の位置から中央部311まで延在し得る第2内部チャネル326とを含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0031】
一例では、
図2~
図13に示すように、第1凹部314、第2凹部315、第3凹部316、及び内部チャネル325、326は、第1充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2充填材料514で充填され得る。別の例では、第1凹部314、第2凹部315、及び内部チャネル325、326は、第1充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2充填材料514で充填され得る。別の例では、第1凹部314、第2凹部315、内部チャネル325、326、第3凹部316、及び第5凹部318は、第1充填材料512で充填され得る一方で、内部キャビティ310の残りの部分は、第2充填材料514で充填され得る。更に別の例では、内部キャビティ310の全体が、第1充填材料512又は第1充填材料で充填され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0032】
第1充填材料512の幅522(WF1)及び第2充填材料514の幅524(WF2)は、トウ部240からヒール部250まで及び/又はトップ280からソール部290まで変化してもよく、及び/又は、内部キャビティ310内の位置に応じて第1凹部314、第2凹部315、第3凹部316、第4凹部317、及び/又は第5凹部318の形状に従って変化してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0033】
一例では、
図13に示すように、フェース部262の背面266は、フェース部262の周縁部267に近接する1つ又は複数の溝を含み得る。一例では、
図13に示すように、背面溝269は、周縁部267に近接して周縁部267の経路と同様の経路で延在する連続的な溝(すなわち、ループを画定)であり得る。背面溝269は、フェース部262の比較的薄い部分を含み得る。従って、背面溝269は、ゴルフボールがフェース部262に当たったときに、フェース部262がより大きい反発力(すなわち、より大きいトランポリン効果)を提供するように、フェース部262の柔軟性を高めてもよく、これによりゴルフボールに対してより大きい速度を提供し得る。背面溝269の全体又は一部は、第1充填材料512及び/又は第2充填材料514で充填され得る。ゴルフクラブヘッド200の例では、背面溝269の全体が、第2充填材料514で充填され得る。従って、第2充填材料514は、背面溝269によって画定されるフェース部262の比較的薄い部分を構造的に支持することができる。別の例では、フェース部262に対して特定の反発効果を提供するために、複数の別個の溝(不図示)が、周縁部267に近接する特定の位置でフェース部262の背面266に設けられ得る。更に別の例では、フェース部262に対して特定の反発効果を提供するために、背面溝269に類似した連続溝及び/又は複数の別個の溝(不図示)が、周縁部267とフェース部262の背面266の幾何学的中心263との間の特定の位置に設けられ得る。本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部は、背面溝269を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0034】
本明細書に記載したように、フェース部262は、ゴルフボールの打撃中のフェース部262の屈曲及び撓みが増加するように、比較的薄くてもよい。更に、フェース部262は、フェース部262の可撓性が更に高まるように、本明細書に記載したように、フェース部262の背面266に背面溝269などの1つ又は複数の溝を含み得る。第2充填材料514は、ゴルフボールの打撃中又はゴルフボールの打撃の繰り返し中のフェース部262の破損(すなわち、フェース部疲労)を防ぐために、フェース部262に対して構造的支持を提供するように比較的高い強度及び剛性を有するポリマー材料であり得る。本明細書に記載したように、第2充填材料514は、エポキシ系の材料であり得る。第2充填材料514はまた、ゴルフボールの打撃後のフェース部262に対して反発効果が提供されるように、本明細書に記載したような比較的高いCORを有し得る。本明細書に更に記載されるように、第1充填材料512は、第2充填材料514よりも低い強度及び剛性を有し(すなわち、軟質又は低剛性)、第2充填材料514より高いCORを有する、ゴム系化合物であり得る。従って、第1充填材料512は、フェース部262に対して追加の構造的支持を提供することができる。更に、第1充填材料512の比較的高いCORは、第1充填材料512がゴルフボールの打撃からのエネルギーを蓄積し、フェース部262に対して比較的高い反発効果を提供することで、ゴルフボールにかなりの量のエネルギーを放出する(すなわち、衝撃エネルギーをあまり失わない)ことができる。更に、本明細書に記載したような第1充填材料512と第2充填材料514の異なる材料特性は、異なる周波数範囲で音及び振動を減衰させて、各人に心地よい音及び感触を適用することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0035】
図14は、ゴルフクラブヘッド200又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドを製造し得る方法の1つを示す。
図14の例では、プロセス1400は、ゴルフクラブヘッド200のボディ部210及びフェース部262を供給することから開始され得る(ブロック1410)。第1充填材料512が、内部キャビティ310に結合され得る(ブロック1420)。一例では、第1充填材料512が、射出成形によって、内部キャビティ310の本明細書に記載したような1つ又は複数の凹部(すなわち、本明細書に記載された任意の凹部)内に形成され得る。次に、第1充填材料512が、第1充填材料512に使用される材料に応じて、環境温度で、又は1回又は複数回の加熱/冷却サイクルによって、硬化され得る。別の例では、第1充填材料512が、本明細書に記載したような1つ又は複数の凹部の形状に成形され、その後、本明細書に記載したような結合剤を用いて1つ又は複数の凹部に結合され得る。次に、フェース部262が、本明細書で記載したようなボディ部210に取り付けられて、内部キャビティ310が封止され得る(ブロック1430)。次に、第2充填材料514が、本明細書に記載したような内部キャビティ310に接続され得る、第1セットのポート320、第2セットのポート330、第3セットのポート340、及び/又は第4セットのポート350の1つ又は複数のポートを通じて、内部キャビティ310に注入されてもよい(ブロック1440)。次に、第2充填材料514が、第2充填材料514に使用される材料に応じて、環境温度で、又は1回又は複数回の加熱/冷却サイクルによって、硬化され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0036】
一例では、
図15に示すように、本明細書に記載された任意のフェース部であり得るフェース部1562は、第1厚さ1510(T1)又は第2厚さ1520(T2)を有してもよい。第1厚さ1510は、溝1568に隣接するフェース部1562の断面の厚さであり得る一方で、第2厚さ1520は、溝1568の下側のフェース部1562の断面の厚さであり得る。例えば、第1厚さ1510は、前面1564と背面1566との間の最大距離であり得る。第2厚さ1520は、溝1568に基づき得る。特に、溝1568は、溝深さ1525(Dgroove)を有し得る。第2厚さ1520は、溝1568の底部と背面1566との間の最大距離であり得る。第2厚さ1520と溝深さ1525の合計は、第1厚さ1510と実質的に等しくてもよい(例えば、T2+Dgroove=T1)。従って、第2厚さ1520は、第1厚さ1510より小さくてもよい(例えば、T2<T1)。
【0037】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのCGなど、ゴルフクラブヘッドのCGを下げ及び/又は更に後方に移動させるために、ゴルフクラブヘッドのフロント部の質量が、比較的薄いフェース部1562を使用することで除去され得る。例えば、第1厚さ1510又は第2厚さ1520は、約0.1インチ(2.54ミリメートル)以下であり得る。別の例では、第1厚さ1510又は第2厚さ1520は、約0.075インチ(1.875ミリメートルであり得る(例えば、T1=0.075インチ)。本明細書に記載したように、ゴルフクラブヘッドのバックウォール部を支持して内部キャビティを形成し、1つ又は複数の充填材料で内部キャビティの少なくとも一部を充填することで、フェース部1562は、ゴルフクラブヘッドの構造的完全性、音、及び/又は感触を損なうことなく、比較的薄くすることができる(例えば、T1<0.075インチ)。一例では、第1厚さ1510は、0.060インチ(1.524ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.060インチ)。別の例では、第1厚さ1510は、0.040インチ(1.016ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.040インチ)。フェース部1562及び/又はボディ部210の形成に使用される材料のタイプに基づいて、フェース部1562は更に薄くてもよく、第1厚さ1510は0.030インチ(0.762ミリメートル)以下であり得る(例えば、T1≦0.030インチ)。溝深さ1525は、第2厚さ1520以上であり得る(例えば、Dgroove≧T2)。一例では、溝深さ1525は、約0.020インチ(0.508ミリメートル)であり得る(例えば、Dgroove=0.020インチ)。従って、第2厚さ1520は、約0.010インチ(0.254ミリメートル)であり得る(例えば、T2=0.010インチ)。別の例では、溝深さ1525は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第2厚さ1520は、約0.015インチであってもよい(例えば、Dgroove=T2=0.015インチ)。あるいは、溝深さ1525は、第2厚さ1520より小さくてもよい(例えば、Dgroove<T2)。ゴルフクラブヘッドのバックウォール部の支持と内部キャビティの充填に使用される1つ又は複数の充填材料が無ければ、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールによるフェース部への複数回の衝撃に耐えることができない可能性がある。対照的に、比較的薄いフェース部を有するが、本明細書に記載したようなバックウォール部と1つ又は複数の充填材料とでの支持が無いゴルフクラブヘッド(例えば、キャビティバックゴルフクラブヘッド)は、ゴルフボールとの衝突中に不快な音(例えば、安っぽい音)及び/又は感触を生じる可能性がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0038】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドなどのゴルフクラブヘッドの形成に使用される製造プロセス及び方法に基づいて、フェース部1562は、フェース部1562の外周又はその近傍に追加の材料を含み得る。従って、フェース部1562はまた、第3厚さ1530、及び面取り部1540を有し得る。第3厚さ1530は、第1厚さ1510又は第2厚さ1520のいずれより大きくてもよい(例えば、T3>T1>T2)。特に、フェース部1562は、溶接プロセスによってゴルフクラブヘッドのボディ部に結合され得る。例えば、第1厚さ1510は、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であってもよく、第2厚さ1520は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3厚さ1530は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。従って、面取り部1540は、フェース部1562がゴルフクラブヘッドのボディ部に溶接されるときに、追加の材料の一部を収容することができる。
【0039】
図16に示すように、例えば、フェース部1562は、1つ又は複数の溝1568の下側に、概ね補強区間1605として示される補強区間を含み得る。一例では、フェース部1562は、各溝の下側に補強区間1605を含み得る。あるいは、フェース部1562は、幾つかの溝(例えば、1つおきの溝)の下側又は1つの溝のみの下側に補強区間1605を含み得る。フェース部1562は、第1厚さ1610、第2厚さ1620、第3厚さ1630、及び面取り部1640を含み得る。溝1568は、溝深さ1625を有し得る。補強区間1605は、第2厚さ1620を画定し得る。第1厚さ1610及び第2厚さ1620は、それぞれ、互いに実質的に等しくてもよい(例えば、T1=T2)。一例では、第1厚さ1610及び第2厚さ1620は、それぞれ、約0.030インチ(0.762ミリメートル)であり得る(例えば、T1=T2=0.030インチ)。溝深さ1625は、約0.015インチ(0.381ミリメートル)であってもよく、第3厚さ1630は、約0.050インチ(1.27ミリメートル)であってもよい。溝1568はまた、溝幅を有し得る。補強区間1605の幅は、溝幅以上であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0040】
あるいは、フェース部1562は、ゴルフクラブヘッドのトップ部とソール部で、及び/又はそれらの間で、厚さが変化してもよい。一例では、フェース部1562は、ソール部又はその近傍よりもトップ部又はその近傍の方が相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、トップ部からソール部に向かって徐々に減少し得る)。別の例では、フェース部1562は、トップ部又はその近傍よりもソール部又はその近傍の方が相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、ソール部からトップ部に向かって徐々に減少し得る)。更に別の例では、フェース部1562は、トップ部とソール部又はそれらの近傍よりもトップ部とソール部との間の方が相対的に厚くてもよい(例えば、フェース部1562の厚さは、ベル型の輪郭を有し得る)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0041】
本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、類似又は異なる物理的特性(例えば、色、マーク、形状、サイズ、密度、質量、体積、外面の質感、構成材料など)を有し得る。
図17に示すような例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、円筒の形状(例えば、円形の断面)を有し得る。あるいは、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部のセットの他の1つ又は複数のマス部に対して、類似又は異なる形状を有し得る。別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、本明細書に記載したような別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部に対して、異なる色、マーク、形状、密度、質量、体積、構成材料、外面の質感、及び/又は任意の他の物理的特性を有し得る。本明細書に記載された任意のマス部又はマス部のセットの特性は、本明細書に記載された任意のマス部又はマス部のセットと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0042】
図18、
図19を参照すると、例えば、第1マス部1800及び第2マス部1900は、それぞれ、本明細書に記載したようなポートに固定するためにポート内に構成されたネジ山に対応して係合する、概ねネジ山1810及びネジ山1910として示されるネジ山を含み得る。従って、本明細書に記載したような1つ又は複数のマス部は、ポート内のネジ山に係合するネジ又はネジ付き留め具と同様の形状及び機能であり得る。例えば、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、ネジであり得る。本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、工具の有無に関わらず、ゴルフクラブヘッドのボディ部から容易に取り外し可能でなくてもよい。あるいは、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、比較的重い又は軽いマス部で本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部を交換できるように、(例えば、工具を使用して)容易に取り外し可能であってもよい。別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部を容易に取り外しできないように、エポキシ樹脂又は接着剤を用いてポートに固定され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、マス部を容易に取り外しできないように、ネジとネジシーラント(例えば、アクリル接着剤、シアノアクリレート接着剤、エポキシ樹脂、熱可塑性接着剤、シリコンシーラント、又はウレタン接着剤)の両方を用いてポートに固定され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、ポートに圧入され得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、射出成形によってポートの内部に形成され得る。例えば、液体金属材料(すなわち、溶融金属)又はプラスチック材料(例えば、ゴム、発泡体、又は任意のポリマー材料)が、ポート内に注入又は導入され得る。液体材料がポート内で冷却及び/又は硬化された後、得られた固体材料(例えば、金属材料、プラスチック材料、又はそれらの組み合わせ)は、マス部を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0043】
一例では、
図17~
図19に示すように、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、約0.25インチ(6.35ミリメートル)の直径1710を有し得るが、本明細書に記載された別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、異なる高さであり得る。特に、本明細書に記載された任意のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、第1高さ1820と関連付けられてもよく、本明細書に記載された別のマス部のセットの1つ又は複数のマス部は、第2高さ1920と関連付けられてもよい。第1高さ1820は、第2高さ1920よりも相対的に小さくてもよい。一例では、第1高さ1820は、約0.125インチ(3.175ミリメートル)であり得る一方で、第2高さ1920は、約0.3インチ(7.62ミリメートル)であり得る。別の例では、第1高さ1820は、約0.16インチ(4.064ミリメートル)であり得る一方で、第2高さ1920は、約0.4インチ(10.16ミリメートル)であり得る。あるいは、第1高さ1820は、第2高さ1920以上であり得る。上記の例は特定の寸法を説明しているが、本明細書に記載された1つ又は複数のマス部は、異なる寸法を有し得る。一例では、本明細書に記載された任意のマス部は、本明細書に記載された任意のポートで交換可能に使用され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0044】
図20~
図38の例では、ゴルフクラブヘッド2000は、トウ部エッジ2042を持つトウ部2040と、ホーゼル部2055を含み得るヒール部エッジ2052を持つヒール部2050とを有するボディ部2010を含み得る。ゴルフクラブシャフト(例えば
図1に示したシャフト104など)は、ゴルフクラブ(例えば
図1に示したゴルフクラブ100など)を形成するために、ホーゼル部2055に結合される一方の端部と、ゴルフクラブグリップ(例えば
図1に示したグリップ106など)に結合される反対側の端部とを含み得る。ボディ部2010は更に、周縁エッジ部2061を持つフロント部2060と、バックウォール部2072を持つバック部2070と、トップ部エッジ2082を持つトップ部2080と、ソール部エッジ2092を持つソール部2090とを含み得る。トウ部2040、ヒール部2050、フロント部2060、バック部2070、トップ部2080、及び/又はソール部2090は、互いに部分的に重なり合ってもよい。トウ部エッジ2042、ヒール部エッジ2052、トップ部エッジ2082、及びソール部エッジ2092は、ボディ部2010の外周を画定し得る。ゴルフクラブヘッド2000は、例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド又はウェッジ系ゴルフクラブヘッドなどの、本明細書に記載された任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。ゴルフクラブヘッド2000の体積、ゴルフクラブヘッド2000の構成材料、及び/又はそれらの任意の構成要素は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0045】
ゴルフクラブヘッド2000は、ボディ部2010と一体的に形成され得るフェース部2062(すなわち、打撃面)を含んでもよい(例えば、1つの単一部品)。一例では、
図20~
図38に示すように、フェース部2062は、フロント部2060のフロント開口部を閉じるようにフロント部2060に(例えば、直接的又は間接的に、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部2062は、前面2064及び背面2066を含み得る。前面2064は、トウ部2040とヒール部2050との間に延在し得る複数の前面溝2068を含んでもよい。各前面溝2068は、前面溝深さ2069(D
FG)を有し得る。一例では、前面溝深さ2069は、0.005インチ(0.127mm)以上、0.025インチ(0.635mm)以下であり得る(0.005インチ≦D
FG≦0.025インチ)。別の例では、前面溝深さ2069は、0.011インチ(0.267mm)以上、0.018インチ(0.445mm)以下であり得る(0.011インチ≦DFG≦0.018インチ)。別の例では、前面溝深さ2069は、0.012インチ(0.311mm)以上、0.016インチ(0.400mm)以下であり得る(0.012インチ≦D
FG≦0.016インチ)。更に別の例では、前面溝深さ2069は、0.013インチ(0.33mm)以上、0.015インチ(0.381mm)以下であり得る(0.013インチ≦D
FG≦0.015インチ)。前面溝深さ2069及び前面溝2068の構成(すなわち、断面形状、曲率、長さ、幅など)は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0046】
各前面溝2068は、前面溝幅2071(WFG)を有し得る。一例では、前面溝幅2071は、0.011インチ(0.267mm)以上、0.033インチ(0.833mm)以下であり得る(0.011インチ≦WFG≦0.033インチ)。別の例では、前面溝幅2071は、0.014インチ(0.347mm)以上、0.055インチ(1.406mm)以下であり得る(0.014インチ≦WFG≦0.055インチ)。別の例では、前面溝幅2071は、0.017インチ(0.427mm)以上、0.062インチ(1.562mm)以下であり得る(0.017インチ≦WFG≦0.062インチ)。別の例では、前面溝幅2071は、0.021インチ(0.521mm)以上、0.041インチ(1.041mm)以下であり得る(0.021インチ≦WFG≦0.041インチ)。別の例では、前面溝幅2071は、0.025インチ(0.640mm)以上、0.032インチ(0.800mm)以下であり得る(0.025インチ≦WFG≦0.032インチ)。更に別の例では、前面溝幅2071は、0.027インチ(0.677mm)以上、0.053インチ(1.354mm)以下であり得る(0.027インチ≦WFG≦0.053インチ)。前面溝幅2071及び前面溝2068の構成(すなわち、断面形状、曲率、長さ、幅など)は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように決定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0047】
一例(不図示)では、フロント部2060は、ボディ部2010にフェース部2062を取り付けるためにフェース部2062を受け入れるように構成された1つ又は複数の凹状ショルダー部を含み得る。別の例では、
図20~
図38に示すように、背面2066は、ボディ部2010の周縁エッジ部2061に取り付けられ得る周縁部2067を含んでもよい。フェース部2062の周縁部2067は、1つ又は複数の留め具、1つ又は複数の接着剤又は結合剤、及び/又は溶接又は半田付けによって、ボディ部2010の周縁エッジ部2061に取り付けられ得る。一例では、周縁部2067は、1つ又は複数の位置で周縁エッジ部2061に溶接され得る。別の例では、周縁部2067の全体が、周縁エッジ部2061の全体に溶接され得る(すなわち、連続溶接)。フェース部2062の構成及びボディ部2010に対するフェース部2062の取り付け(例えば、溶接)は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0048】
ゴルフクラブヘッド2000は、接地平面2410、水平中央平面2420、及び頂上平面2430と関連付けられ得る。特に、接地平面2410は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド2000がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフボールを打つために位置合わせされたゴルフクラブヘッド2000)にソール部エッジ2092の最下端に接する平面であり得る。頂上平面2430は、ゴルフクラブヘッド2000がアドレス位置にあるときに、トップ部エッジ2082の最上端に接する平面であり得る。接地平面2410及び頂上平面2430は、それぞれ、互いに平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面2420は、接地平面2410と頂上平面2430のそれぞれの間の垂直方向の中間にあってもよく、接地平面2410に対して平行又は実質的に平行であってもよい。更に、ゴルフクラブヘッド2000は、ゴルフクラブヘッド2000のロフト角2445(α)を画定するロフト平面2440と関連付けられ得る。ロフト平面2440は、フェース部2062に接する又は同一面の平面であり得る。ロフト角2445は、ロフト平面2440と接地平面2410に対して垂直な垂直平面2450との間の角度によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0049】
バックウォール部2072は、上側バックウォール2120と、下側バックウォール部2122と、上側バックウォール2120と下側バックウォール部2122との間のレッジ部2130とを含み得る。レッジ部2130は、上側バックウォール2120から下側バックウォール部2122まで外向きに(すなわち、フェース部2062から離れる方向に)延在し得る(すなわち、レッジ部2130は、下側バックウォール部2122から上側バックウォール2120まで内向きに又はフェース部2062に向かって延在し得る)。従って、ボディ部上側幅2150(WUB)は、フェース部2062の前面2064と上側バックウォール部2120の外面との間の距離によって画定することができ、ボディ部下側幅2152(WLB)は、フェース部2062の前面2064と下側バックウォール部2122の外面との間の距離によって画定することができる。一例では、ボディ部下側幅2152の最大値は、ボディ部上側幅2150の最大値の1.5倍以上であり得る(WLB(MAX) ≧1.5WUB(MAX) )。別の例では、ボディ部下側幅2152の最大値は、ボディ部上側幅2150の最大値の1.25倍以上であり得る(WLB(MAX) ≧1.25WUB(MAX) )。別の例では、ボディ部下側幅2152の最大値は、ボディ部上側幅2150の最大値の1.75倍以上であり得る(WLB(MAX) ≧1.75WUB(MAX) )。別の例では、ボディ部下側幅2152の最大値は、ボディ部上側幅2150の最大値の2倍以上であり得る(WLB(MAX) ≧2.0WUB(MAX) )。別の例では、ボディ部下側幅2152の最大値は、ボディ部上側幅2150の最大値よりも大きくてもよい(WLB(MAX) ≧WUB(MAX) )。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0050】
図20~
図38の例では、レッジ部2130は、トウ部エッジ2042又はその近傍の位置からヒール部2050に向かって延在し得る第1レッジ部2132と、バックウォール部2072の中央部2073又はその近傍に配置され得る第2レッジ部2134と、ヒール部エッジ2052又はその近傍の位置からトウ部2040に向かって延在し得る第3レッジ部2136とを含み得る。第2レッジ部2134は、第1レッジ部2132と第3レッジ部2136との間に延在し得る。第1レッジ部2132及び第3レッジ部2136は、ソール部2090に向かって下向きに傾斜した方向にも延在し得る。従って、
図20~
図38に示すように、第1レッジ部2132と接地平面2410との間の距離によって画定され得る第1レッジ部高さ2142は、中央部2073からトウ部エッジ2042に向かって増加してもよく、第3レッジ部2136と接地平面2410との間の距離によって画定され得る第3レッジ部高さ2146は、中央部2073からヒール部エッジ2052に向かって増加してもよい。
図20~
図38に示すように、例えば、第2レッジ部2134は、第1レッジ部2132からトップ部2080に向かって延在し得る第1サイドウォール部2137と、第1サイドウォール部2137からヒール部2050に向かって延在し得る中央レッジ部2138と、中央レッジ部2138からソール部2090に向かって第3レッジ部2136まで延在し得る第2サイドウォール部2139とを含んでもよい。第2レッジ部2134は、中心レッジ部2138と接地平面2410との間の距離によって画定され得る第2レッジ部高さ2144を含んでもよい。第2レッジ部高さ2144は、中央部2073又はその近傍で、第1レッジ部高さ2142及び第3レッジ部高さ2146より大きくてもよい。更に別の例では、レッジ部2130は、ゴルフクラブヘッド200のレッジ部616と幾つかの点又は多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0051】
図20~
図38の例では、第1レッジ部2132は、中央部2073からトウ部エッジ2042に向かって減少し得る第1レッジ部幅2162を含んでもよい。従って、第1レッジ部2132の最も広い部分は、第1レッジ部2132と第1サイドウォール部2137が合する位置であり得る。一例では、第1レッジ部高さ2142の増加と第1レッジ部幅2162の減少は相関し得る。例えば、第1レッジ部高さ2142のあらゆる増加は、特定の要因、同様の変化率、特定の非類似の変化率、又は特定の数学的関係に基づき得る第1レッジ部幅2162の減少に対応してもよい。別の例では、第1レッジ部高さ2142の増加と第1レッジ部幅2162の減少は何ら相関がなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0052】
図20~
図38の例では、第3レッジ部2136は、中央部2073からヒール部エッジ2052に向かって減少し得る第3レッジ部幅2166を含んでもよい。従って、第3レッジ部2136の最も広い部分は、第3レッジ部2136と第2サイドウォール部2139が合する位置であり得る。一例では、第3レッジ部高さ2146の増加と第3レッジ部幅2166の減少は相関し得る。例えば、第3レッジ部高さ2146のあらゆる増加は、特定の要因、同様の変化率、特定の非類似の変化率、又は特定の数学的関係に基づき得る第3レッジ部幅2166の減少に対応してもよい。別の例では、第3レッジ部高さ2146の増加と第3レッジ部幅2166の減少は何ら相関がなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0053】
図20~
図38の例では、第1サイドウォール部2137及び第2サイドウォール部2139は、それぞれ、中央レッジ部2138から第1レッジ部2132まで、及び、中央レッジ部2138から第3レッジ部2136まで、幅が増加し得る。第1レッジ部2132及び第3レッジ部2136の中央部2073に向かって下向きに傾斜した構成及び増加する幅、並びに、第1サイドウォール部2137及び第2サイドウォール部2139の下方に増加する幅は、ゴルフクラブヘッド2000の慣性モーメント(MOI)を最適化するために、第1レッジ部2132及び第3レッジ部2136のそれぞれの下側のトウ部2040及び/又はヒール部2050に多くの質量を配置することを可能にし、多くの質量をバックウォール部の中央部2073又はその下側に配置して、ゴルフクラブヘッド2000の重心(CG)をより低く且つ更に後方に移動させることができる。換言すれば、レッジ部2130の構成は、ゴルフクラブヘッド2000のMOIを増加させ、ゴルフクラブヘッドのCGをより低く且つ更に後方に移動させるために、ゴルフクラブヘッド2000の質量の比較的大きき部分を、(i)レッジ部2130の下側でトウ部エッジ2042の近く、(ii)レッジ部2130の下側でヒール部エッジ2052の近く、(iii)中央部2073又はその近く、及び/又は(iv)ソール部エッジ2092又はその近くに、選択的に配置することを提供し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0054】
ボディ部2010は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部2010の内部に位置する)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。1つ又は複数のポートは、ボディ部2010の任意の位置にあり得る。内部キャビティ2110を画定するボディ部2010の内壁は、1つ又は複数のポートを含み得る。
図20~
図38に示す例では、ボディ部は、第1レッジ部2132の下側でトウ部エッジ2042と中央部2073との間に位置する第1ポート領域2225を含み得る。一例では、
図20~
図38に示すように、第1ポート領域2225は、第1ポート領域2225の一部又は全部を視覚的に画定し得る第1周縁溝2227を含んでもよい。第1周縁溝2227は、スロット、チャネル、窪み、又は凹部であり得る。第1周縁溝2227を画定するためにボディ部2010から除去され得る質量は、ボディ部2010の全体的な質量を変更又は実質的に変更することなく特定のMOI、CG位置、及び/又はゴルフクラブの性能特性が提供されるように、ボディ部2010の他の位置又は内部に配置されてもよい。別の例では、第1周縁溝2227内のボディ部2010の部分は、第1ポート領域2225を視覚的に画定するように、第1周縁溝2227の外側と比べて、異なる色、質感、又は他の視覚的に区別できる特徴を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0055】
図20~
図38に示す例では、ボディ部は、第2レッジ部2134の中央レッジ部2138の下側に位置する第2ポート領域2235と、第3レッジ部2136の下側でヒール部エッジ2052と中央部2073との間に位置する第3ポート領域2245とを含み得る。第2ポート領域2235は、第1ポート領域2225と第3ポート領域2245との間にあり得る。一例では、
図20~
図38に示すように、第3ポート領域2245は、第3ポート領域2245の一部又は全部を視覚的に画定し得る第2周縁溝2247を含んでもよい。第2周縁溝2247は、スロット、チャネル、窪み、又は凹部であり得る。第2周縁溝2247を画定するためにボディ部2010から除去され得る質量は、ボディ部2010の全体的な質量を変更又は実質的に変更することなく特定のMOI、CG位置、及び/又はゴルフクラブの性能特性が提供されるように、ボディ部2010の他の位置又は内部に配置されてもよい。別の例では、第2周縁溝2247内のボディ部2010の部分は、第3ポート領域2245を視覚的に画定するように、第2周縁溝2247の外側と比べて、異なる色、質感、又は他の視覚的に区別できる特徴を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0056】
第1ポート領域2225は、任意の数のポートを含んでもよく、第1ポート領域2225の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ2110に接続され得る。一例では、
図20~
図38に示すように、第1ポート領域2225は、第1セットのポート2220(例えば、ポート2221、2222、2223として示される)を含み得る。ポート2221、2222、2223は、任意の態様で第1ポート領域2225に配置され得る。一例では、ポート2221、2222、2223は、ゴルフクラブヘッド200のポートと同様に、ソール部エッジ2092の輪郭に対して整列するように配置され得る。別の例では、
図20~
図38に示すように、ポート2221、2222、2223は、第1レッジ部2132の概略的な方向に対して整列するように配置され得る。第1セットのポート2220のポート間の間隔は、任意の構成を有し得る。
図20~
図38に示す例では、第1セットのポート2220の各ポートは、第1セットのポート2220に隣接するポートから、第1セットのポート2220の任意のポートのポート直径以下の距離だけ離間され得る。第1セットのポート2220の任意のポートからトウ部エッジ2042までの距離は、第1セットのポート2220の任意のポートからヒール部エッジ2052まで又はホーゼル部2055までの距離より小さくてもよい。第1ポート領域2225は、第1セットのポート2220の各ポートの構造及び/又は機能を収容するために、バックウォール部2072のより厚い部分及び/又は構造的に強化された部分であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0057】
第2ポート領域2235は、任意の数のポートを含んでもよく、任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ2110に接続され得る。一例では、
図20~
図38に示すように、第2ポート領域2235は、第2セットのポート2230(例えば、ポート2231として示される)を含み得る。第2ポート領域2235は、中央部2073又はその近傍にあり得る。第2ポート領域2235は、第2セットのポート2230の各ポートを収容するために、バックウォール部2072のより厚い部分及び/又は構造的に強化された部分であり得る。一例では、
図29に示すように、第2ポート領域2235は、ポート2231の構造及び/又は機能を収容するために、バックウォール部2072の構造的に強化された部分を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0058】
第3ポート領域2245は、任意の数のポートを含んでもよく、第3ポート領域2245の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ2110に接続され得る。一例では、
図20~
図38に示すように、第3ポート領域2245は、第3セットのポート2240(例えば、ポート2241、2242として示されている)を含み得る。ポート2241、2242は、任意の態様で第3ポート領域2245に配置され得る。一例では、ポート2241、2242は、ゴルフクラブヘッド200のポートと同様に、ソール部エッジ2092の輪郭に対して整列するように配置され得る。別の例では、
図20~
図38に示すように、ポート2241、2242は、第3レッジ部2136の概略的な方向に対して整列するように配置され得る。第3セットのポート2240のポート間の間隔は、任意の構成を有し得る。
図20~
図38に示す例では、第3セットのポート2240の各ポートは、第3セットのポート2240に隣接するポートから、第3セットのポート2240の任意のポートのポート直径以下の距離だけ離間され得る。第3セットのポート2240の任意のポートからトウ部エッジ2042までの距離は、第3セットのポート2240の任意のポートからヒール部エッジ2052まで又はホーゼル部2055までの距離より大きくてもよい。第3ポート領域2245は、第3セットのポート2240の各ポートの構造及び/又は機能を収容するために、バックウォール部2072のより厚い部分及び/又は構造的に強化された部分であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0059】
第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び/又は第3セットのポート2240は、任意の数のポートを含み得る。第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び/又は第3セットのポート2240の各ポートの位置、他のポートとの間隔、及び任意の他の構成は、本明細書に記載された任意のポートと多くの点で類似し得る。更に、第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び/又は第3セットのポート2240の任意の1つ又は複数のポートは、内部キャビティ2110に接続されてもよく、それを通じて1つ又は複数の充填材料が内部キャビティ2110に注入され得る。
図20~
図38に示す例では、ポート2221及びポート2241は、それぞれ、開口部2261及び開口部2281を介して内部キャビティ2110に接続され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0060】
一例では、
図20~
図38に示すように、第2セットのポート2230は、第1セットのポート2220及び/又は第3セットのポート2240のいずれかのポートより直径が大きい単一のポート2231を含み得る。ポート2231は、バックウォール部2072の中央部2073又はその近傍で、ソール部エッジ2092又はその近傍に配置され得る。一例では、ポート2231の直径は、第1セットのポート2220のいずれかのポート及び第3セットのポート2240のいずれかのポートの直径の1.1倍以上、8.0倍以下であり得る。別の例では、ポート2231の直径は、第1セットのポート2220及び第3セットのポート2240のいずれかのポートの直径の2倍以上であり得る。別の例では、ポート2231の直径は、第1セットのポート2220及び第3セットのポート2240のいずれかのポートの直径の2.5倍以上であり得る。別の例では、ポート2231の直径は、第1セットのポート2220及び第3セットのポート2240のいずれかのポートの直径の3.5倍以上であり得る。更に別の例では、ポート2231の直径は、第1セットのポート2220のいずれかのポート及び第3セットのポート2240のいずれかのポートの直径以上であり得る。
図20~
図38の例では、第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び第3セットのポート2240の各ポートは、円筒形として示されている。別の例(不図示)では、ポートは任意の形状を有し得る。従って、ポートの相対的なサイズは、長さ、幅、半径、直径、2つの境界間の距離、又は特定の幾何学的形状に対応する任意の寸法(例えば、楕円形のポートの長軸と短軸)など、任意の寸法によって表すことができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0061】
ボディ部2010は、第1レッジ部2132、第2レッジ部2134、及び/又は第3レッジ部2136の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部2010は、水平中央平面2420の上側又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部2010は、トウ部エッジ2042、ヒール部エッジ2052、トップ部エッジ2082、及び/又はソール部エッジ2092に任意の数のポートを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0062】
ボディ部2010は、ボディ部2010の任意の位置に1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含み得る。1つ又は複数のマス部は、ボディ部2010の任意の外部位置又は内部位置でボディ部2010に結合され得る一体的なマス部又は別々のマス部であってもよい。
図20~
図38に示す例では、ボディ部2010は、第1セットのマス部2320(例えば、マス部2321、2322、2323として示される)と、第2セットのマス部2330(例えば、マス部2331として示される)と、第3セットのマス部2340(例えば、マス部2341及びマス部2342として示される)とを含み得る。
図20~
図38の例では、第1セットのマス部2320及び第3セットのマス部2320の各マス部は、
図17~
図19のマス部1800、1900などの、本明細書に記載された任意のマス部と同様であり得る。第2セットのマス部2330は、第1セットのマス部2320及び第3セットのマス部2340の任意のマス部より大きい質量を有し得る単一のマス部2331を含んでもよい。一例では、
図33に示すように、マス部2331は、ヘッド部2333と、シャフト部2335と、工具係合部2339を含む頂部2337とを有する円筒形であり得る。マス部2331の直径2334は、マス部2331の長さ2336より大きくてもよい。従って、マス部2331は、例えば
図17~
図19のマス部1800、1900として示したような第1セットのマス部2320及び第3セットのマス部2340の各マス部の直径よりも、本明細書に記載したような大きい直径2334を有する、
図34に示すような円盤形状であってもよい。ポート2231は、マス部2331を受け入れるように構成されてもよく、それをポート2231に挿入して、捩じ込み、圧入、接着剤による固定、又は溶接など、本明細書に記載された任意の方法で固定され得る。一例では、
図33に示すように、ヘッド部2333は、ポート2231内にマス部2331を固定するために、ポート2231内の雌ネジと係合するようにネジ山が付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0063】
第1セットのポート2220及び第3セットのポート2240の各ポートは、本明細書に記載された任意のマス部及びポート(例えば、
図17~
図19のマス部1800、1900)の結合及び/又は係合と同様に、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の任意のマス部を受け入れるように構成され得る。
図18、
図19に示すように、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、本明細書に記載したような異なる長さ又は他の物理的特性(例えば、1つ又は複数の構成材料)を有し得る。従って、第1セットのポート2220及び/又は第3セットのポート2240の各ポートは、ポートの深さに対応又は実質的に対応し得る長さの第1セットのマス部2320又は第3セットのマス部2340を受け入れることができる。例えば、
図28、
図30に示すように、ポート2222の深さは、ポート2241の深さより大きくてもよい。従って、ポート2222に固定されるマス部2322は、ポート2241に固定されるマス部2341(
図18に示す例)より大きい長さ(
図19に示す例)を有し得る。このため、
図20~
図38に示すように、第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び第3セットのポート2240の各ポートの内径及び/又は深さ、及び/又は、第1セットのマス部2320、第2セットのマス部2330、及び第3セットのマス部2340の各マス部の直径及び/又は長さは、バックウォール部2072の外面に対するマス部の無凹凸構成のために、対応するマス部の選択を決定し得る。更に、本明細書に記載したように、各マス部の密度に影響を与える各マス部の構成材料は、マス部の選択を決定し得る。換言すれば、各ポートは、本明細書に記載したような特定の総質量を有する、対応するサイズのマス部を受け入れることができる。別の例では、第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び第3セットのポート2240の各ポートの内径及び/又は深さ、及び/又は、第1セットのマス部2320、第2セットのマス部2330、及び第3セットのマス部2340の各マス部の直径及び/又は長さは、バックウォール部2072の外面に対するマス部の凹型構成のために、対応するマス部の選択を決定し得る。更に別の例では、第1セットのポート2220、第2セットのポート2230、及び第3セットのポート2240の各ポートの内径及び/又は深さ、及び/又は、第1セットのマス部2320、第2セットのマス部2330、及び第3セットのマス部2340の各マス部の直径及び/又は長さは、バックウォール部2072の外面に対するマス部の凸型構成のために、対応するマス部の選択を決定し得る。ゴルフクラブヘッドのMOI及びCGの位置によって影響を受け得る特定のゴルフクラブヘッドの性能基準も、ポートに対するマス部の選択を決定し得る。一例では、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメント(MOI)が増加するように、より大きい質量を有するマス部が、ヒール部よりトウ部に近いポートに配置され得る。別の例では、ゴルフクラブヘッドの重心が下がるように、中央部2073に最も近いポートが、比較的重いマス部を受け入れ得る。第1セットのマス部2320、第2セットのマス部2330、及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するために、比較的重い又は軽いマス部と交換可能であり得る。このため、各ポートの構成、各マス部の構成、及び/又は特定のゴルフクラブヘッドの性能基準は、ポート内のマス部の選択及び/又は配置を決定し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0064】
マス部2331の総質量は、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の任意のマス部の総質量より大きくてもよい。マス部2331の総質量は、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の総質量以上であり得る。マス部2331の総質量は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように決定され得る。一例では、マス部2331は、2グラム以上、30グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2331は、4グラム以上、18グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2331は、6グラム以上、12グラム以下の総質量を有し得る。別の例では、マス部2331は、7グラム以上、9グラム以下の総質量を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0065】
マス部2331の直径は、マス部2331の構成材料の1つ又は複数の特性(例えば、材料密度)に基づいて決定され得る。一例では、マス部2331は、0.2インチ(5.08mm)以上、1.0インチ(25.4mm)以下の直径を有し得る。別の例では、マス部2331は、0.3インチ(7.62mm)以上、1.5インチ(38.1mm)未満の直径を有し得る。別の例では、マス部2331は、0.4インチ(10.16mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下の直径を有し得る。別の例では、マス部2331は、0.5インチ(12.7mm)以上、0.7インチ(17.78mm)以下の直径を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0066】
第2セットのポート2230のポート2231の中心領域又は幾何学的中心は、ゴルフクラブヘッド2000のCG又はその近傍に配置され得る。従って、マス部2331が本明細書に記載したようなポート2231に固定されている場合、マス部2331の重心は、ゴルフクラブヘッド2000のCG又はその近傍に配置され得る。結果として、マス部2331は、ゴルフクラブヘッド2000のCGに比較的大きな又は有意なシフトを引き起こすことなく、より小さい質量を有する別のマス部2331又はより大きい質量を有するマス部2331と交換可能であり得る。一例では、マス部2331の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置(CGのx軸座標)の0.5%未満、CGY 位置(CGのy軸座標)の0.5%未満、及び/又はCGZ 位置(CGのz軸座標)の0.2%未満だけシフトし得る。別の例では、マス部2331の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.35%未満、CGY 位置の0.35%未満、及び/又はCGZ 位置の0.15未満だけシフトし得る。更に別の例では、マス部2331の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.25%未満、CGY 位置の0.25%未満、及び/又はCGZ 位置の0.10未満だけシフトし得る。このため、マス部2331は、ゴルフクラブヘッド2000のCGを実質的にシフトすることなく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド2000の全体的又は概略的な性能特性を変更することなく、各人に特定の性能特性を提供する(すなわち、ゴルフクラブヘッド2000の性能を特定の人に合わせてカスタマイズする)ために、より小さい又はより大きい質量を有する別のマス部2331と交換可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0067】
一例では、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、0.25グラム以上、6.0グラム以下の質量を有し得る。別の例では、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、1.25グラム以上、5.25グラム以下の質量を有し得る。別の例では、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、1.75グラム以上、4.1グラム以下の質量を有し得る。別の例では、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、0.75グラム以上、3.5グラム以下の質量を有し得る。更に別の例では、第1セットのマス部2320及び/又は第3セットのマス部2340の各マス部は、0.5グラム以上、4.0グラム以下の質量を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0068】
内部キャビティ2110は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的に又は完全に充填されてもよい。一例では、
図20~
図38に示すように、内部キャビティ2110は、本明細書に記載された任意の充填材料と同様であり得る充填材料2512で充填されてもよい。別の例(
図20~
図38には示されていない)では、内部キャビティ2110は、ゴルフクラブヘッド200と同様であり得る第1充填材料及び第2充填材料で充填されてもよい。一例では、
図20~
図38に示すように、充填材料2512は、ポート2221、2241のうちの一方から内部キャビティ2110に注入されてもよく、ポート2221、2241のうちの他方は、充填材料2512によって置き換えられた内部キャビティ2110内の空気がそこを通って排出される排気ポートとして機能し得る。従って、
図20~
図38に示すように、充填材料2512は、内部キャビティ2110の形状に成形され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0069】
一例では、充填材料の1つ又は複数の材料、1つ又は複数の材料の物理的特性(すなわち、密度及び/又は弾性)、充填材料2512の量(すなわち、体積及び/又は質量)は、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッド2000を使用する各人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッド2000でゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供し、(ii)フェース部2062に構造的支持を提供し、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化するように、各ゴルフクラブヘッド(すなわち、特定のロフト角を有する)に対して決定され得る。一例では、充填材料2512は、本明細書に記載された任意のポリマー材料などの、任意のタイプのポリマー材料から形成され得る。一例では、充填材料2512は、ゴム又は本明細書に記載された任意のゴム系化合物などのゴム系化合物から形成され得る。別の例では、充填材料2512は、エポキシ系材料などの熱硬化性材料から形成され得る。別の例では、充填材料2512は、熱可塑性材料から形成され得る。更に別の例では、充填材料は、ボディ部2010の材料の密度とは異なる密度を有し得る金属又は金属合金(例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金)から形成されてもよい。充填材料2512は、ボディ部2010及び/又はフェース部2062の材料に充填材料2512を接着又は取り付けるのに適切であり得る任意の結合剤又は任意の接着剤を用いて、ボディ部2010及びフェース部2062の内壁に取り付けることができる。別の例(不図示)では、充填材料2512は、結合剤又は接着剤を使用せずにボディ部2010及び/又はフェース部2062に接着するように自己接着特性を含み得るポリマー材料であってもよい。別の例では、充填材料2512の射出成形及び/又は硬化は、結合剤又は接着剤を使用せずに充填材料2512をボディ部2010及び/又はフェース部2062に係合させた状態に維持するのに十分な保持力(例えば、充填又は硬化プロセス中に膨張する充填材料2512)を提供することができる。更に別の例では、充填材料2512は、内部キャビティ2110を封止する前に、予め形成されて内部キャビティ2110の内部に配置されてもよく、及び/又は内部キャビティ2110を画定するボディ部2010の内壁に取り付けられてもよい。内部キャビティ2110における充填材料2512の射出成形、硬化、及び/又は取り付けは、本明細書に記載のプロセスと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0070】
図35に示す例では、フェース部2062は、フェース部トウ部エッジ(本明細書ではフェーストウエッジ2740と呼ぶ)によって画定される第1周縁側面、フェース部ヒール部エッジ(本明細書ではフェースヒールエッジ2750と呼ぶ)によって画定される第2周縁側面、フェース部トップ部エッジ(本明細書ではフェーストップエッジ2780と呼ぶ)によって画定される第3周縁側面、及びフェース部ソール部エッジ(本明細書ではフェースソールエッジ2790と呼ぶ)によって画定される第4周縁側面であり得る、4つの周縁側面を含み得るフェース周縁部を含んでもよい。フェース部2062の背面2066は、1つ又は複数の溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含んでもよく、これらのいずれも、本明細書では背面溝と呼ばれることがあり、フェース厚さを相対的に減少させることができる任意の構造を背面2066上に画定し得る。
図35に示す例では、背面2066は、第1終端部3502、第1部分3504、第1遷移部3505、第2部分3506、第2遷移部3507、第3部分3508、及び第2終端部3510を有する背面溝3500を含み得る。一例では、
図35に示すように、第1終端部3502は、フェーストウエッジ2740に近接し且つフェースソールエッジ2790に近接し得る。第1終端部3502は、第1終端部3502又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を排除又は低減するように、
図35に示すように円形であり得る。第1部分3504は、第1終端部3502からフェーストップエッジ2780に向かって延在し得る。
図35に示す例では、第1部分3504は線形であり、第1終端部3502からフェーストップエッジ2780に向かって垂直に延在し得る。別の例では、第1部分3504は、フェーストウエッジ2740の曲率又は輪郭と同様又は実質的に同様であり得る曲率で、第1終端部3502からフェーストップエッジ2780に向かって延在し得る。更に別の例では、第1部分3504は、内側に湾曲し得る。次に、第1部分3504は、フェーストウエッジ2740に近接し且つフェーストップエッジ2780に近接して配置された第1遷移部3505を介して、第2部分3506に遷移し得る。第1遷移部3505は、第1遷移部3505又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を排除又は低減するように湾曲され得る。第2部分3506は、第1遷移部3505からフェースヒールエッジ2750に向かって延在し得る。第2部分3506は線形であり、フェーストップエッジ2780と同じ向き及び輪郭を有し得る。次に、第2部分3506は、フェースヒールエッジ2750に近接し且つフェーストップエッジ2780に近接して配置された第2遷移部3507を介して、第3部分3508に遷移し得る。第2遷移部3507は、第2遷移部3507又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を防止又は低減するように湾曲され得る。第3部分3508は、第2遷移部3507から第2終端部3510に向かって第2終端部3510まで延在し得る。第2部分3506は線形であり、フェースヒールエッジ2750と同じ向き及び輪郭を有し得る。第2終端部3510は、フェースヒールエッジ2750に近接し且つフェースソールエッジ2790に近接して配置され得る。第2終端部3510は、第2終端部3510又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を除去又は低減するように、
図35に示すように円形であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0071】
図35に示すように、背面溝3500は、フェース部2062の内側領域3562及び外側領域3564を画定し得る。内側領域3562は、一般にゴルフボールを打つことができるフェース部2062の部分に対応又はそれを含み得る。本明細書で論じるように、背面溝3500は、フェース部2062の残りの部分と比べて、フェース部2062の比較的薄い部分を提供し得る。従って、背面溝3500は、背面溝3500を有しないフェース部2062と比べて、外側領域3564に対する内側領域3562の撓みを強化することができる。換言すれば、背面溝3500は、フェース部2062の内側領域3562に対してトランポリン効果を提供することができる。内側領域3562の撓みの強化は、フェース部2062がゴルフボールに当たった後の内側領域3562の反発力を強化することができ、ゴルフクラブヘッド2000と同様だが背面溝3500を有しないゴルフクラブヘッドと比べて、ボール打ち出し角度を増加させ、ボールバックスピンを減少させ、及び/又はボールキャリー距離を増加させることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0072】
一例では、
図35、
図37、及び
図38に示すように、背面溝3500の任意の部分は、背面溝幅3710(W
BG)を含み得る。背面溝幅3710(W
BG)は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。一例では、背面溝幅3710は、0.050インチ(1.270mm)以上、0.200インチ(5.080mm)以下であり得る(0.050インチ≦W
BG≦0.200インチ)。別の例では、背面溝幅3710は、0.094インチ(2.381mm)以上、0.156インチ(3.969mm)以下であり得る(0.094インチ≦W
BG≦0.156インチ)。別の例では、背面溝幅3710は、0.109インチ(2.778mm)以上、0.141インチ(3.572mm)以下であり得る(0.109インチ≦W
BG≦0.141インチ)。更に別の例では、背面溝幅3710は、0.120インチ(3.048mm)以上、0.130インチ(3.302mm)以下であり得る(0.120インチ≦W
BG≦0.130インチ)。背面溝幅3710は、背面溝3500の任意の1つ又は複数の部分、又は全体に沿って、一定又は実質的に一定(製造公差を考慮)であり得る。背面溝幅3710は、背面溝3500の特定の部分又は複数の部分で変化し得る。背面溝3500の任意の部分及び/又は背面溝3600の任意の部分は、任意の断面形状を有し得る。従って、任意の1つ又は複数の部分における背面溝幅3710は、背面溝3500の断面形状の対応する変化に従って、変化し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0073】
一例では、
図35、
図37、及び
図38に示すように、背面溝3500の任意の部分は、背面溝深さ3720(D
BG)を含み得る。背面溝深さ3720(D
BG)は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。一例では、背面溝深さ3720は、0.003インチ(0.076mm)以上、0.015インチ(0.381mm)以下であり得る(0.003インチ≦D
BG≦0.015インチ)。別の例では、背面溝深さ3720は、0.005インチ(0.133mm)以上、0.009インチ(0.222mm)以下であり得る(0.005インチ≦D
BG≦0.009インチ)。別の例では、背面溝深さ3720は、0.006インチ(0.156mm)以上、0.008インチ(0.200mm)以下であり得る(0.006インチ≦D
BG≦0.008インチ)。更に別の例では、背面溝深さ3720は、0.0065インチ(0.1651mm)以上、0.0075インチ(0.1905mm)以下であり得る(0.0065インチ≦D
BG≦0.0075インチ)。背面溝深さ3720は、背面溝3500の任意の1つ又は複数の部分に沿って、又は背面溝3500の全体に沿って、一定又は実質的に一定(製造公差を考慮)であり得る。背面溝深さ3720は、背面溝3500の特定の部分又は複数の部分で変化し得る。背面溝3500の任意の部分及び/又は背面溝3600の任意の部分は、任意の断面形状を有し得る。従って、任意の1つ又は複数の部分における背面溝深さ3720は、背面溝3500の断面形状の対応する変化に従って、変化し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0074】
一例では、
図37、
図38に示すように、フェース部2062は、第1フェース厚さ3750(T
1 )と、第2フェース厚さ3752(T
2 )と、第3フェース厚さ3754(T
3 )と、第4フェース厚さ3756(T
4 )とを含み得る。第1フェース厚さ3750は、前面溝2068の任意の部分及び背面溝3500の任意の部分を含まないフェース部2062の位置での、フェース部2062の前面2064と背面2066との間の距離によって画定され得る。第2フェース厚さ3752は、背面溝3500の一部を含むが前面溝2068の任意の部分を含まないフェース部2062の位置での、フェース部2062の前面2064と背面溝3500の底面との間の距離によって画定され得る。従って、第2フェース厚さ3752は、第1フェース厚さ3750から背面溝深さ3720を差し引くことで決定され得る。第3フェース厚さ3754は、背面溝3500の任意の部分を含まないフェース部2062の位置での、前面溝2068の底面とフェース部2062の背面2066との間の距離によって画定され得る。従って、第3フェース厚さ3754は、第1フェース厚さ3750から前面溝深さ2069を差し引くことで決定され得る。第4フェース厚さ3756は、前面溝2068の一部と背面溝3500の対向部分とを含むフェース部2062の位置での、前面溝2068の底面と背面溝3500の底面との間の距離によって画定され得る。従って、第4フェース厚さ3756は、第1フェース厚さ3750から背面溝深さ3720と前面溝深さ2069との合計を差し引くことで決定され得る。第1フェース厚さ3750は、第2フェース厚さ3752、第3フェース厚さ3754、及び第4フェース厚さ3756より大きくてもよい(T
1 >T
2 、T
1 >T
3 、T
1 >T
4 )。第2フェース厚さ3752は、第4フェース厚さ3756より大きくてもよい(T
2 >T
4 )。第3フェース厚さ3754は、第4フェース厚さ3756より大きくてもよい(T
3 >T
4 )。一例では、
図37、
図38に示すように、第2フェース厚さ3752は、第3フェース厚さ3754より大きくてもよい(T
2 >T
3 )。別の例(不図示)では、第3フェース厚さ3754は、第2フェース厚さ3752より大きくてもよい(T
3 >T
2 )。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0075】
第1フェース厚さ3750は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。一例では、第1フェース厚さ3750は、0.025インチ(0.635mm)以上、0.125インチ(3.175mm)以下であり得る(0.025インチ≦T1 ≦0.125)。別の例では、第1フェース厚さ3750は、0.047インチ(1.181mm)以上、0.078インチ(1.969mm)以下であり得る(0.047インチ≦T1 ≦0.078)。別の例では、第1フェース厚さ3750は、0.054インチ(1.378mm)以上、0.070インチ(1.772mm)以下であり得る(0.054インチ≦T1 ≦0.070)。別の例では、第1フェース厚さ3750は、0.060インチ(1.524mm)以上、0.065インチ(1.651mm)以下であり得る(0.060インチ≦T1 ≦0.065)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0076】
第2フェース厚さ3752は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。第2フェース厚さ3752の値は、第1フェース厚さ3750の値から本明細書に記載したような背面溝深さ3720の値を差し引くことで決定され得る。第2フェース厚さ3752の値は、第1フェース厚さ3750の値のパーセンテージとして表すこともできる。一例では、第2フェース厚さ3752は、第1フェース厚さ3750の75%以上、98%以下であり得る(0.75≦T2 /T1 ≦0.98)。従って、背面溝深さ3720は、第1フェース厚さ3750の25%以下、2%以上であり得る(0.02≦DBG/T1 ≦0.25)。別の例では、第2フェース厚さ3752は、第1フェース厚さ3750の70%以上、85%以下であり得る(0.70≦T2 /T1 ≦0.85)。従って、背面溝深さ3720は、第1フェース厚さ3750の30%以下、15%以上であり得る(0.15≦DBG/T1 ≦0.30)。別の例では、第2フェース厚さ3752は、第1フェース厚さ3750の85%以上、95%以下であり得る(0.85≦T2 /T1 ≦0.95)。従って、背面溝深さ3720は、第1フェース厚さ3750の15%以下、5%以上であり得る(0.05≦DBG/T1 ≦0.15)。更に別の例では、第2フェース厚さ3752は、第1フェース厚さ3750の80%以上、90%以下であり得る(0.80≦T2 /T1 ≦0.90)。従って、背面溝深さ3720は、第1フェース厚さ3750の20%以下、10%以上であり得る(0.10≦DBG/T1 ≦0.20)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0077】
第3フェース厚さ3754は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。第3フェース厚さ3754の値は、第1フェース厚さ3750の値から本明細書に記載したような前面溝深さ2069の値を差し引くことで決定され得る。第3フェース厚さ3754の値はまた、第1フェース厚さ3750の値のパーセンテージとして表すこともできる。一例では、第3フェース厚さ3754は、第1フェース厚さ3750の60%以上、97%以下であり得る(0.60≦T3 /T1 ≦0.97)。別の例では、第3フェース厚さ3754は、第1フェース厚さ3750の75%以上、85%以下であり得る(0.75≦T3 /T1 ≦0.85)。別の例では、第3フェース厚さ3754は、第1フェース厚さ3750の80%以上、95%以下であり得る(0.80≦T3 /T1 ≦0.95)。更に別の例では、第3フェース厚さ3754は、第1フェース厚さ3750の70%以上、90%以下であり得る(0.70≦T3 /T1 ≦0.90)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0078】
第4フェース厚さ3756は、ゴルフクラブヘッド2000に特定の性能特性を提供するように、任意の値を有し得る。第4フェース厚さ3756の値は、第1フェース厚さ3750の値から本明細書に記載したような前面溝深さ2069の値と本明細書に記載したような背面溝深さ3720の値を差し引くことで決定され得る。第4フェース厚さ3756の値は、第1フェース厚さ3750の値のパーセンテージとして表すこともできる。一例では、第4フェース厚さ3756は、第1フェース厚さ3750の45%以上、85%以下であり得る(0.45≦T4 /T1 ≦0.85)。別の例では、第4フェース厚さ3756は、第1フェース厚さ3750の55%以上、75%以下であり得る(0.55≦T4 /T1 ≦0.75)。別の例では、第4フェース厚さ3756は、第1フェース厚さ3750の60%以上、70%以下であり得る(0.60≦T4 /T1 ≦0.70)。更に別の例では、第4フェース厚さ3756は、第1フェース厚さ3750の62%以上、68%以下であり得る(0.62≦T4 /T1 ≦0.68)。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0079】
一例では、
図37、
図38に示すように、背面溝幅3710は、前面溝幅2071より大きくてもよく、背面溝深さ3720は、前面溝深さ2069より小さくてもよい。別の例(不図示)では、背面溝幅3710は、前面溝幅2071より大きくてもよく、背面溝深さ3720は、前面溝深さ2069より大きくてもよい。別の例(不図示)では、背面溝幅3710は、前面溝幅2071より小さくてもよく、背面溝深さ3720は、前面溝深さ2069よりも大きくてもよい。更に別の例(不図示)では、背面溝幅3710は、前面溝幅2071より小さくてもよく、背面溝深さ3720は、前面溝深さ2069より小さくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0080】
一例では、背面溝幅3710と背面溝深さ3720は、同様であり得る。別の例では、背面溝幅3710は、背面溝深さ3720より小さくてもよい。更に別の例では、背面溝幅3710は、背面溝深さ3720より大きくてもよい。
図37、
図38に示す例では、背面溝幅3710は、背面溝深さ3720よりも実質的に大きくてもよい。背面溝幅3710及び背面溝深さ3720は、フェース部の構造的完全性を損なわずにフェース部2062に十分な撓みを提供するように決定され得る。換言すれば、背面溝幅3710及び背面溝深さ3720は、ゴルフボールを打つためにゴルフクラブヘッド2000を1回、数回、又は繰り返して長期間使用した後に、失敗せずにゴルフボールを打つときに、本明細書に記載の反発及びトランポリン効果を提供するためにフェース部2062が十分に撓むことができるように決定される。また、背面溝幅3710及び背面溝深さ3720の値は、第1フェース厚さ3750、前面溝幅2071、及び/又は前面溝深さ2069の値に依存し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0081】
本明細書に記載したように、内部キャビティ2110は、充填材料2512などの1つ又は複数の充填材料で充填され得る。従って、一例では、背面溝3500の全部又は一部は、充填材料2512で充填され得る。充填材料2512は、背面溝3500内の位置及び/又はその近傍の位置で、フェース部2062の比較的薄い部分を構造的に支持することができる。別の例では、背面溝3500の全部又は一部は、内部キャビティ2110内の任意の充填材料とは異なる物理的特性を有し得る充填材料で充填されてもよい。更に別の例では、背面溝3500の一部は、第1充填材料で満たされ得る一方で、背面溝3500の別の部分は、第1充填材料とは1つ又は複数の異なる物理的特性を有する第2充填材料で充填され得る。背面溝3500の構成(例えば、深さ、幅、フェース部上の位置、断面形状)は、背面溝3500及び/又は内部キャビティ2110を充填するために使用され得る1つ又は複数の充填材料の物理的特性と1つ又は複数の充填材料の量を決定することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0082】
第1終端部3502及び/又は第2終端部3510は、背面溝3500又はその近傍の応力集中点又は領域を排除又は低減するように、鋭い角又は頂点を持たない任意の形状及び/又はサイズを有し得る。一例では、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510は、楕円形又は半楕円形を有し得る。別の例では、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510は、丸みを帯びた頂点を持つ三角形を有し得る。別の例では、
図49に示すように、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510は、長円形(すなわち、両側に半円がある長方形)を有し得る。別の例では、
図65、
図66に示すように、背面溝3500は、フェース周縁部まで延在し得る。換言すれば、背面溝3500の任意の部分は、フェース周縁部まで延在し、フェース周縁部で終端し得る。更に別の例では、
図59に示すように、背面溝3500は、拡大された終端部を持たずに、背面溝幅3710と同じ幅を持つ、丸い又は湾曲した終端部5952で終端し得る。本明細書に記載された任意の背面溝の任意の終端部は、背面溝又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を排除又は低減するように、任意の形状及び/又は鋭い角又は頂点を持たない任意の形状を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0083】
背面溝3500の断面形状は、背面溝3500又はその近傍の応力集中点又は領域を排除又は低減するように、鋭い角が無くてもよい。一例では、
図37に示すように、背面溝3500の断面は、広くて浅いU字形を有し得る。別の例では、背面溝3500の断面は、深いU字形及び/又は狭いU字形を有し得る。別の例では、背面溝3500の断面は、丸い角又は頂点を持つ長方形の形状を有し得る。更に別の例では、背面溝3500の断面形状は、半円形又は半楕円形であり得る。従って、背面溝3500は、任意の断面形状で製造され得る。背面溝3500の断面形状は、背面溝3500又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を排除又は低減するように、鋭い角又は頂点無しで製造され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0084】
別の例では、
図36に示すように、フェース部2062の背面2066は、
図13の背面溝269と多くの点で類似し得る背面溝3600を含んでもよい。背面溝3600は、背面溝3500に関して本明細書で説明及び図示したものと同様の背面溝幅、背面溝深さ、及び/又は断面形状を有し得る。背面溝3600は、第1部分3604、第1遷移部3605、第2部分3606、第2遷移部3607、第3部分3608、第3遷移部3609、第4部分3610、及び第4遷移部3611を含んでもよく、これらは全て、連続的で、フェース部2062の背面2066の周縁に近接して延在し、概ねフェース部2062の周縁の輪郭に従い、背面溝3600の任意の部分又はその近くでの応力集中領域を防止するように鋭い角を持たない、背面溝3600であり得る。
図36に示すように、背面溝3600は、フェース部2062の内側領域3662及び外側領域3664を画定し得る。内側領域3662は、概ねゴルフボールを打つフェース部2062の部分に対応又はそれを含み得る。更に、背面溝3600は、フェース部2062の残りの部分と比べて、フェース部2062の比較的薄い部分を提供し得る。従って、背面溝3600は、背面溝3600を持たないフェース部2062と比べて、外側領域3664に対する内側領域3662の撓みを強化することができる。換言すれば、背面溝3600は、フェース部2062の内側領域3662に対してトランポリン効果を提供することができる。内側領域3662の撓みの強化は、フェース部2062がゴルフボールに当たった後の内側領域3662の反発力を強化することができ、ボール速度及び/又はキャリー距離を増加させることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0085】
一例では、背面溝3500内又はその周囲での応力集中領域を排除又は低減するように、背面溝3500の任意の部分は、方向を変えるときに、湾曲又は面取りされた形状を有し得る。一例では、
図35に示すように、背面溝3500の第1遷移部3505及び/又は第2遷移部3507は、湾曲され得る。別の例では、
図36に示すように、背面溝3600の第1遷移部3605、第2遷移部3607、第3遷移部3609、及び第4遷移部3611は、湾曲され得る。別の例では、
図35に示すように、背面溝3500の第1終端部3502及び第2終端部3510は、円形であり得る。第1終端部3502及び/又は第2終端部3510を画定する円のサイズは、第1フェース厚さ、第2フェース厚さ、第3フェース厚さ、第4フェース厚さ、フェース部の材料特性、フェース部の製造方法、及び/又はゴルフボールの打撃を繰り返すことでフェース部2062が受け得る広範囲の撓みを考慮して、決定され得る。一例では、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510を画定する円の直径は、0.1インチ(2.54mm)以上、0.4インチ(10.16mm)以下であり得る。別の例では、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510を画定する円の直径は、0.188インチ(4.763mm)以上、0.313インチ(7.938mm)以下であり得る。更に別の例では、第1終端部3502及び/又は第2終端部3510を画定する円の直径は、0.219インチ(5.556mm)以上、0.281インチ(7.144mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0086】
ゴルフクラブヘッド2000の性能に対する背面溝3500及び背面溝3600の効果を判定するために、特定のクラブ性能パラメータが、
図39~
図42においてゴルフクラブ番号1(クラブNo.1)、ゴルフクラブ番号2(クラブNo.2)、ゴルフクラブ番号3(クラブNo.3)として識別される、3つのサンプルゴルフクラブについて測定された。3つのゴルフクラブは全て、フェース部2062の背面2066の背面溝の構成を除いて、本明細書に記載したようなゴルフクラブヘッド2000と全ての点で一致するゴルフクラブヘッドを備えた7番アイアンゴルフクラブであった。クラブNo.1は、背面溝3500又は背面溝3600などの任意の背面溝を含んでいなかった。クラブNo.2は、本明細書に記載及び
図35に示したような背面溝3500を含んでいた。クラブNo.3は、本明細書に記載及び
図36に示したような背面溝3600を含んでいた。クラブNo.2の背面溝3500及びクラブNo.3の背面溝3600は、背面溝幅3710が約0.125インチ(3.175mm)であり、背面溝深さ3720が約0.007インチ(0.178mm)であった。背面溝3500の第1終端部3502及び第2終端部3510を画定する円の直径は、約0.25インチ(6.350mm)であった。
【0087】
サンプルのゴルフクラブの各々を、ゴルフクラブヘッドのフェース部の5つの位置の各々で複数回反復して84mph~86mphの平均ゴルフクラブヘッド速度でゴルフボールを打つようにスイングロボットでテストし、平均ボール速度(mph)、平均ボール打ち出し角度(度)、平均ボールバックスピン(rpm)、及び平均総キャリー距離(ヤード)を測定した。例えば、スイングロボットは、カリフォルニア州サンディエゴのゴルフ研究所によって製造されたモデルであり得る。フェース部の5つの位置は、センター位置、トウ位置、ヒール位置、ロー(Low)位置、及びハイ(High)位置であり、これら全てを本明細書では測定位置と呼ぶことがあり得る。センター位置は、ゴルフボールが通常各人によって打たれるフェース部上の位置として決定された。換言すれば、センター位置は、統計的に(例えば、75%を超えて)最も多くのボール打撃を受けることになる。センター位置は、測定公差及び/又はスイングロボットによるフェース部2062の実際のボール打撃領域に応じた変動及び/又は近似を前提として、ソール部エッジ2092から上に0.75インチ又は約0.75インチで、フェース部2062の前面溝2068に対応する中心に設定された。トウ位置及びヒール位置は、測定公差及び/又はスイングロボットによるフェース部2062の実際のボール打撃領域に応じた変動及び/又は近似を前提として、センター位置からトウ方向及びヒール方向にそれぞれ0.5インチ又は約0.5インチに設定された。ハイ位置及びロー位置は、測定公差及び/又はスイングロボットによるフェース部2062の実際のボール打撃領域に応じた変動及び/又は近似を前提として、センター位置からトップ方向及びボトム方向にそれぞれ0.25インチ又は約0.25インチに設定された。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0088】
図39に示すように、クラブNo.3のボール速度は、全ての測定位置で、クラブNo.1及びクラブNo.2のボール速度より高かった。
図36に戻ると、背面溝3600は、フェース部2062の背面2066に連続的なループを形成している。従って、フェース部2062の内側領域3662は、ゴルフボール打撃で外側領域3664に対して内向きに撓み、ゴルフボールに対するトランポリン又は反発効果を強化できるので、クラブNo.1及びクラブNo.3と比べて全ての測定位置でボール速度が向上する。
【0089】
図40に示すように、クラブNo.2の打ち出し角度は、全ての測定位置で、クラブNo.1及びクラブNo.3の打ち出し角度より高かった。
図35に戻ると、背面溝3500は、フェース部2062の背面2066にC字形の溝を形成している。従って、フェース部2062の内側領域3562の上側部分は、フェース部2062がゴルフボールに当たったときに、内側領域3562の下側部分より大きい内向きの撓みを有し得るので、より高い打ち出し角度でゴルフボールが打ち出される。換言すれば、内側領域3562の上側部分は、内側領域3562の下側部分よりもトランポリン又は反発効果を大きくすることができ、クラブNo.1及びクラブNo.3と比べて高い打ち出し角度を提供する。
【0090】
図41に示すように、クラブNo.2のボールバックスピンは、センター位置で、クラブNo.1及びクラブNo,3のバックスピンより低かった。
図35に戻ると、背面溝3500は、フェース部2062の背面2066にC字形の溝を形成している。従って、フェース部2062の内側領域3562の中央部は、フェース部2062がゴルフボールに当たったときに、内側領域3562の下側部分より大きい内向きの撓みを有し得るので、ゴルフボールに少ないバックスピンを生じさせる。換言すれば、内側領域3562の上側の比較的大きな内向きの撓みは、クラブNo.1及びクラブNo.3より少ないバックスピンをボールに与えることができる。
【0091】
図42に示すように、クラブNo.2及びクラブNo.3のボールキャリー距離は、センター位置及びヒール位置では概ね同様であったが、5つの位置の全てでクラブNo.1のボールキャリー距離より長かった。本明細書で論じるように、クラブNo.2の背面溝3500及びクラブNo.3の背面溝3600によって提供される大きなトランポリン又は反発効果は、クラブNo.1より大きいキャリー距離を生成することができる。
【0092】
フェース部2062の背面2066の背面溝の構成は、ゴルフクラブの性能特性に影響を及ぼし得る。従って、ゴルフクラブの特定の性能特性は、異なる溝構成によって達成され得る。一例では、
図43に示すように、フェース部2062は、第1部分4304、第1遷移部4305、第2部分4306、第2遷移部4307、第3部分4308、第3遷移部4310、第4部分4312、及び第4遷移部4314を有する背面溝4300を含んでもよく、これら部分の全てが連続的な背面溝4300を画定する。背面溝4300は、
図36に示すように第1部分4304がフェーストウエッジ2740の輪郭に沿うのではなくフェーストップエッジ2780とフェースソールエッジ2790との間で直線的に延在し得ることを除いて、背面溝3600と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0093】
別の例では、
図44に示すように、フェース部2062は、第1終端部4402、第1部分4404、第1遷移部4405、第2部分4406、第2遷移部4407、第3部分4408、及び第2終端部4410を有する背面溝4400を含み得る。背面溝4400は、第1部分4404がフェーストウエッジ2740及びフェースソールエッジ2790又はその近傍に位置する第1終端部4402で終端すると共に、第3部分4408がフェースヒールエッジ2750及びフェースソールエッジ2790又はその近傍に位置する第2終端部4410で終端することを除いて、背面溝3600と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0094】
別の例では、
図45に示すように、フェース部2062は、第1部分4504、第1遷移部4505、第2部分4506、第2遷移部4507、及び第3部分4508を有する背面溝4500を含み得る。背面溝4500はまた、フェースソールエッジ2790又はそれに近接し得る第1終端部4520と、フェースソールエッジ2790又はそれに近接し得る第2終端部4530とを含み得る。第1終端部4520は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよく、第2終端部4530は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。背面溝4500は更に、第1終端部4520からフェーストウエッジ2740に向かって延び、第4部分4501を第1部分4504に接続する第3遷移部4503まで延在する第4部分4501と、第2終端部4530からフェースヒールエッジ2750に向かって延び、第5部分4512を第3部分4508に接続する第4遷移部4509まで延在する第5部分4512とを含み得る。従って、背面溝4500は、構成が背面溝3500と部分的に類似しており、第1終端部4520と第2終端部4530との間のギャップ4540によって画定される不連続部を除いて、フェース部2062の背面2066に連続的に延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0095】
別の例では、
図46に示すように、フェース部2062は、第1部分4604、第1遷移部4605、第2部分4606、第2遷移部4607、及び第3遷移部4608を有する背面溝4600を含み得る。背面溝4600はまた、フェースソールエッジ2790又はそれに近接し得る第1終端部4620と、フェースソールエッジ2790又はそれに近接し得る第2終端部4630とを含み得る。第1終端部4620は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよく、第2終端部4630は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。背面溝4600は更に、第1終端部4620からフェーストウエッジ2740に向かって延び、第4部分4601を第1部分4604に接続する第3遷移部4603まで延在する第4部分4601と、第2終端部4630からフェースヒールエッジ2750に向かって延び、第5部分4612を第3部分4608に接続する第4遷移部4609まで延在する第5部分4612とを含み得る。従って、背面溝4600は、構成が背面溝3600と部分的に類似しており、第1終端部4620と第2終端部4630との間のギャップ4640によって画定される不連続部を除いて、フェース部2062の背面2066に連続的に延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0096】
別の例では、
図47に示すように、フェース部2062は、第1背面溝4710と、第2背面溝4720とを含み得る。第1背面溝4710は、第1終端部4712、第1部分4714、遷移部4715、第2部分4716、及び第2終端部4718を含み得る。第1背面溝4710は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよい。第2背面溝4720は、第1終端部4722、第1部分4724、遷移部4725、第2部分4726、及び第2終端部4728を含み得る。第2背面溝4720は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。更に、第1背面溝4710及び第2背面溝4720の全て又は重要な部分は、フェースソールエッジ2790よりフェーストップエッジ2780に近くてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0097】
別の例では、
図48に示すように、フェース部2062は、第1背面溝4810と、第2背面溝4820とを含み得る。第1背面溝4810は、第1終端部4812、第1部分4814、第1遷移部4815、第2部分4816、第2遷移部4817、及び第2終端部4818を含み得る。第1背面溝4810は、フェースソールエッジ2790よりフェーストップエッジ2780に近くてもよい。第2背面溝4820は、第1終端部4822、第1部分4824、遷移部4825、第2部分4826、第2遷移部4827、及び第2終端部4828を含み得る。第2背面溝4820は、フェーストップエッジ2780よりフェースソールエッジ2790に近くてもよい。更に、第1背面溝4810及び第2背面溝4820の各々は、フェーストウエッジ2740又はそれに近接する位置からフェースヒールエッジ2750又はそれに近接する位置まで延在し得る。第1背面溝4810は、フェーストウエッジ2740、フェーストップエッジ2780、及びフェースヒールエッジ2750に近接し、それらの輪郭に沿ってもよい。第2背面溝4820は、フェーストウエッジ2740、フェースソールエッジ2790、及びフェースヒールエッジ2750に近接し、それらの輪郭に沿ってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0098】
別の例では、
図49に示すように、フェース部2062は、第1終端部4902及び第2終端部4910を除いて、背面溝3500と多くの点で類似し得る背面溝4900を含み得る。
図35に示す例に戻ると、第1終端部3502及び第2終端部3510は円形であってもよく、本明細書に記載したような任意の直径を有し得る。別の例では、
図49に示すように、第1終端部4902は、
図35の第1終端部3502より大きい直径を有する円形であり得る。別の例では、
図49に示すように、第2終端部4910は、長円形(すなわち、両側に半円を有する長方形)を有し得る。別の例(不図示)では、第1終端部4902及び/又は第2終端部4910は、楕円形を有し得る。別の例(不図示)では、第1終端部4902及び/又は第2終端部4910は、丸い頂点を持つ三角形を有し得る。更に別の例(不図示)では、第1終端部4902、第2終端部4910、及び/又は本明細書に記載された任意の背面溝終端部は、背面溝又はその近傍でのフェース部2062上での応力集中領域を排除又は低減するように、任意の形状及び/又は鋭い角又は頂点を持たない任意の形状を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0099】
別の例では、
図50に示すように、フェース部2062は、第1背面溝5010と、第2背面溝5020とを含み得る。第1背面溝5010は、第1終端部5012、第1部分5014、第1遷移部5015、第2部分5016、及び第2終端部5018を含み得る。第1背面溝5010は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよい。第2背面溝5020は、第1終端部5022、第1部分5024、遷移部5025、第2部分5026、及び第2終端部5028を含み得る。第2背面溝5020は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。更に、第1背面溝5010及び第2背面溝5020の各々は、フェーストップエッジ2780又はその近傍の位置からフェースソールエッジ2790又はその近傍の位置まで延在し得る。第1背面溝5010は、フェーストップエッジ2780、フェーストウエッジ2740、及びフェースソールエッジ2790に近接し、それらの輪郭に沿ってもよい。第2背面溝5020は、フェーストップエッジ2780、フェースヒールエッジ2750、及びフェースソールエッジ2790に近接し、それらの輪郭に沿ってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0100】
別の例では、
図51に示すように、フェース部2062は、第1終端部5102、第1部分5104、第1遷移部5105、第2部分5106、第2遷移部5107、第3部分5108、及び第2終端部5110を有する背面溝5100を含み得る。背面溝5100は、フェーストップエッジ2780、フェースヒールエッジ2750、及びフェースソールエッジ2790に近接し、それらの輪郭に沿って延在し得る。第1終端部5102は、フェーストップエッジ2780及びフェーストウエッジ2740に在り又はそれらに近接してもよく、第2終端部5110は、フェースヒールエッジ2790及びフェーストウエッジ2740に在り又はそれらに近接してもよい。従って、背面溝5100は、第1終端部5102と第2終端部5110との間に、フェーストウエッジ2740又はその近傍の位置でフェーストップエッジ2780からフェースソールエッジ2790の方向に延在する細長い部分を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0101】
別の例では、
図52に示すように、フェース部2062は、第1終端部5202、第1部分5204、第1遷移部5205、第2部分5206、第2遷移部5207、第3部分5208、及び第2終端部5210を有する背面溝5200を含み得る。背面溝5200は、フェーストップエッジ2780、フェーストウエッジ2740、及びフェースソールエッジ2790に近接し、それらの輪郭に沿って延在し得る。第1終端部5202は、フェーストップエッジ2780及びフェースヒールエッジ2750に在り又はそれらに近接してもよく、第2終端部5210は、フェースソールエッジ2790及びフェースヒールエッジ2750に在り又はそれらに近接してもよい。従って、背面溝5200は、第1終端部5202と第2終端部5210との間に、フェースヒールエッジ2750又はその近傍の位置でフェーストップエッジ2780からフェースソールエッジ2790の方向に延在する細長い部分を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0102】
別の例では、
図53に示すように、フェース部2062は、第1終端部5302、第1部分5304、第1遷移部5305、第2部分5306、第2遷移部5307、第3部分5308、及び第2終端部5310を有する背面溝5300を含み得る。背面溝5300は、フェーストウエッジ2740、フェースソールエッジ2790、及びフェースヒールエッジ2750に近接して延在し得る。第1終端部5302は、フェーストップエッジ2780及びフェーストウエッジ2740に在り又はそれらに近接してもよく、第2終端部5310は、フェーストップエッジ2780及びフェーストウエッジ2740に在り又はそれらに近接してもよい。従って、背面溝5300は、第1終端部5302と第2終端部5310との間に、フェーストップエッジ2780又はその近傍の位置でフェーストウエッジ2740からフェースヒールエッジ2750の方向に延在する細長い部分を含まなくてもよい。
図53に示すように、背面溝5300は、背面溝3500と多くの点で類似し得るが、背面溝3500と比べて、フェース部2062の背面2066上で反転した構成であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0103】
別の例では、
図54に示すように、フェース部2062は、第1部分5404、第1遷移部5405、第2部分5406、第2遷移部5407、及び第3部分5408を有する背面溝5400を含み得る。背面溝5400はまた、フェーストップエッジ2780又はそれに近接し得る第1終端部5420と、フェーストップエッジ2780又はそれに近接し得る第2終端部5430とを含み得る。第1終端部5420は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよく、第2終端部5430は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。
図54に示すように、背面溝5400は、背面溝4600と多くの点で類似し得るが、背面溝4600と比べて、フェース部2062の背面2066上で反転した構成であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0104】
一例では、
図55に示すように、フェース部2062は、第1部分5504、第1遷移部5505、第2部分5506、第2遷移部5507、第3部分5508、第3遷移部5510、第4部分5512、及び第4遷移部5514を有する背面溝5500を含んでもよく、これら部分の全てが連続的な背面溝5500を画定し得る。背面溝5500は、第4部分5512がフェースソールエッジ2790に対して凸形状を有し得ることを除いて、背面溝4300と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0105】
一例では、
図56に示すように、フェース部2062は、第1部分5604、第1遷移部5605、第2部分5606、第2遷移部5607、第3部分5608、第3遷移部5610、第4部分5612、及び第4遷移部5614を有する背面溝5600を含んでもよく、これら部分の全てが連続的な背面溝5600を画定し得る。背面溝5600は、第4部分5612がフェースソールエッジ2790に対して凹形状を有し得ることを除いて、背面溝3600と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0106】
別の例では、
図57に示すように、フェース部2062は、第1終端部5702、第1部分5704、第1遷移部5705、第2部分5706、第2遷移部5707、第3部分5708、及び第2終端部5710を有する背面溝5700を含み得る。背面溝5700は、第2部分5706の背面溝幅5720が背面溝5700の残りの部分の背面溝幅5720より大きくてもよいことを除いて、背面溝3500と多くの点で類似し得る。別の例では、第1部分5704、第2部分5706、及び第3部分5708のいずれか1つ又は複数は、類似又は異なる背面溝幅及び/又は背面溝深さを有し得る。本明細書に記載の背面溝のいずれも、異なる又は類似の背面溝幅及び/又は背面溝深さを持つ部分を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0107】
別の例では、
図58に示すように、フェース部2062は、第1部分5804、第1遷移部5805、第2部分5806、第2遷移部5807、第3部分5808、第3遷移部5810、第4部分5812、及び第4遷移部5814を有する背面溝5800を含んでもよく、これら部分の全てが連続的な背面溝5800を画定し得る。背面溝5800は、第2部分5806の背面溝幅5820が第1遷移部5805と第2遷移部5807との間で変化し得ることを除いて、背面溝3600と多くの点で類似し得る。
図58の例に示すように、背面溝幅5820は、第1遷移部5805から第2遷移部5807に向かう方向に最大背面溝幅5822まで徐々に増加し、最大背面溝幅5822の位置から第2遷移部5807に向かう方向に徐々に減少し得る。本明細書に記載された任意の背面溝のいずれかの部分は、連続的に(すなわち、徐々に)増加、減少、又は離散的な方法(すなわち、段階的な増加又は減少)な方法で増加・減少し得る、異なる又は類似の背面溝幅及び/又は背面溝深さを有する部分を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0108】
別の例では、
図59に示すように、フェース部2062は、第1背面溝5900と、第2背面溝5950とを含み得る。第1背面溝5900は、第1終端部5902、第1部分5904、第1遷移部5905、第2部分5906、第2遷移部5907、第3部分5908、及び第2終端部5910を含み得る。第1背面溝5900は、背面溝3500と多くの点で類似し得る。第2背面溝5950は、第1終端部5902と第2終端部5910との間に延在しており、第2溝第1終端部5952、第2溝部5954、及び第2溝第2終端部5960を含み得る。第2溝第1終端部5952は、第1終端部5902に近接してもよく、第2溝第2終端部5960は、第2終端部5910に近接してもよい。
図59は、異なる構成でフェース部2062の背面2066に配置された複数の背面溝の例を示している。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0109】
別の例では、
図60に示すように、フェース部2062は、第1部分6004、第1遷移部6005、第2部分6006、第2遷移部6007、第3部分6008、第3遷移部6010、第4部分6012、及び第4遷移部6014を有する背面溝6000を含んでもよく、これら部分の全てが連続的な背面溝6000を画定し得る。背面溝6000は、背面溝6000と多くの点で類似してもよく、更に第5部分6016及び第6部分6018を含み、これら部分は両方とも、第1部分6004と第3部分6008との間に位置し、第2部分6006から第4部分6012まで延在し得る。第5部分6016は、フェースヒールエッジ2750よりフェーストウエッジ2740に近くてもよい。第6部分6018は、フェーストウエッジ2740よりフェースヒールエッジ2750に近くてもよい。背面溝6000は、第1部分6004、第1遷移部6005、第2部分6006、第2遷移部6007、第3部分6008、第3遷移部6010、第4部分6012、及び/又は第4遷移部6014の任意の2つの隣接又は対向するペアの間に延在及び/又は接続する任意の溝部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0110】
別の例では、
図61に示すように、フェース部2062は、第1終端部6102、第1部分6104、第1遷移部6105、第2部分6106、第2遷移部6107、第3部分6108、及び第2終端部6110を有する背面溝6100を含み得る。背面溝5700は、背面溝3500と多くの点で類似してもよく、更に第5部分6114及び第6部分6116を含み、これら部分は両方とも第2部分6106とフェースソールエッジ2790との間に位置し、第1部分6104及び第3部分6108から延在し得る。第5部分6114は、フェースソールエッジ2700よりフェーストップエッジ2780に近くてもよい。第6部分6116は、フェーストップエッジ2780よりフェースソールエッジ2790に近くてもよい。背面溝6100は、第1終端部6102、第1部分6104、第1遷移部6105、第2部分6106、第2遷移部6107、第3部分6108、及び/又は第2終端部6110の任意の2つの隣接又は対向するペアの間に延在及び/又は接続する任意の溝部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0111】
別の例では、
図62に示すように、フェース部2062は、第1背面溝6200と、第2背面溝6230とを含み得る。第1背面溝6200は、フェース部2062の背面2066に対角線上に延在してもよく、フェーストウエッジ2740及びフェーストップエッジ2780に近接して配置された第1終端部6202と、フェースヒールエッジ2750及びフェースソールエッジ2790に近接して配置された第2終端部6206と、第1終端部6202と第2終端部6206を接続する溝部6204とを含み得る。第2背面溝6230は、フェース部2062の背面2066に対角線上に延在してもよく、フェーストウエッジ2740及びフェースソールエッジ2790に近接して配置された第1終端部6232と、フェースヒールエッジ2750及びフェーストップエッジ2780に近接して配置された第2終端部6236と、第1終端部6232と第2終端部6236を接続する溝部6234とを含み得る。第1背面溝6200の溝部6204及び第2背面溝6230の溝部6234は、フェース部2062の中央領域又はそれに近接して配置され得る共通の溝部6220で交差してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0112】
別の例では、
図63に示すように、フェース部2062は、フェーストウエッジ2740、フェースヒールエッジ2750、フェーストップエッジ2780、及びフェースソールエッジ2790によって画定されるフェース部2062の境界内にあり得る内径6302を持つ円形であり得る背面溝6300を含んでもよい。背面溝6300は、
図63の例に示すように、フェース部2062の中央領域に配置され得る。別の例では、背面溝6300は、フェース部2062の背面2066の任意の位置にあってもよい。別の例では、背面溝6300は、フェース部の背面2066に複数の別個又は重なり合う円形溝を含み得る。更に別の例では、背面溝6300は、フェース部の背面2066に複数の別個且つ同心の円形溝を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0113】
別の例では、
図64に示すように、フェース部2062は、楕円形で、且つ、フェーストウエッジ2740、フェースヒールエッジ2750、フェーストップエッジ2780、及びフェースソールエッジ2790によって画定されるフェース部2062の境界内に位置し得る背面溝6400を含んでもよい。背面溝6400の中央部は、
図64の例に示すように、フェース部2062の中央領域に配置され得る。別の例では、背面溝6400は、フェース部2062の背面2066の任意の位置にあってもよい。別の例では、背面溝6400は、フェース部の背面2066に複数の別個又は重なり合う楕円形溝を含み得る。更に別の例では、背面溝6400は、フェース部の背面2066に複数の別個又は同心状又は入れ子状の楕円形溝を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0114】
別の例では、
図65に示すように、フェース部2062は、第1部分6504、第1遷移部6505、第2部分6506、第2遷移部6507、及び第3部分6508を有する背面溝6500を含み得る。背面溝6500は、背面溝6500が背面溝3500の第1終端部3502及び第2終端部3510を含まないことを除いて、背面溝3500と多くの点で類似し得る。第1部分6504及び第3部分6508は、フェースソールエッジ2790まで延在する。同様に、本明細書で論じる任意の背面溝のいずれかの部分は、フェーストウエッジ2740、フェースヒールエッジ2750、フェーストップエッジ2780、又はフェースソールエッジ2790まで延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0115】
更に別の例では、
図66に示すように、フェース部2062は、フェースソールエッジ2790に対して凹状であり得る湾曲形状を持つ背面溝6600を含んでもよい。背面溝6600は、連続的で、フェースソールエッジ2790に在り且つフェーストーエッジ2740に近接する第1溝端6602からフェースソールエッジ2790に在り且つフェースヒールエッジ2750に近接する第2溝端6604まで延在し得る。同様に、本明細書で論じる任意の背面溝のいずれかの部分は、任意の直線又は湾曲形状を有し、フェーストウエッジ2740、フェースヒールエッジ2750、フェーストップエッジ2780、又はフェースソールエッジ2790まで延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0116】
図13、
図35、
図36、及び
図43~
図66の例に示した背面溝のいずれか1つ又は複数、又は、
図13、
図35、
図36、
図43~
図66の例に示した背面溝のいずれか1つ又は複数の部分を組み合わせて、他の背面溝構成を提供することができる。一例では、フェース部2062の背面2066は、
図64の背面溝64と組み合わせて、
図62の背面溝6200、6230のいずれか一方又は両方を含み得る。別の例では、フェース部2062の背面2066は、
図36の背面溝3600と、
図63の背面溝6300とを含み得る。別の例では、フェース部2062の背面2066は、
図47の第1背面溝4710及び第2背面溝4720と、
図59の背面溝5950とを含み得る。別の例では、フェース部2062の背面2066は、
図65の背面溝6500と、
図59の背面溝部5950とを含み得る。更に別の例では、フェース部2062の背面2066は、
図50の第1背面溝5010及び第2背面溝5020のいずれか一方又は両方と、
図63の背面溝6300とを含み得る。このように、本明細書で論じ、
図13、
図35、
図36、及び
図43~
図66に示した任意の1つ又は複数の背面溝又は各背面溝の任意の1つ又は複数の部分を組み合わせて、フェース部2062の背面2066に任意の構成の背面溝部を提供することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0117】
図13、
図35、
図36、及び
図43~
図66の例に示すように、フェース部2062の背面2066は、ゴルフクラブ2000に特定の性能特性を提供するために、任意の構成を持つ任意の数の背面溝を有し得る。本明細書に記載したように、1つ又は複数の背面溝によって部分的又は完全に囲まれ得る(すなわち、背面溝部によって部分的又は完全に結合された)フェース部2062の領域は、ゴルフボールがフェース部2062に当たったときに、背面溝を取り囲むフェース部2062の領域よりも大きい撓みを呈し得る。従って、特定の背面溝特性を提供することによって、特定のフェース部撓み特性を達成することができる。一例では、
図50に戻って参照すると、第1背面溝5010によって囲まれたフェース部2062の部分及び第2背面溝5020によって囲まれたフェース部2062の部分は、それぞれ、フェース部2062の中央領域よりも大きい撓みを有し得る。別の例では、
図51に戻って参照すると、背面溝5100によって囲まれたフェース部2062の部分は、フェーストウエッジ2740に近い背面溝5100の部分よりもフェースヒールエッジ2750に近い位置で、より大きい撓みを有し得る。別の例では、
図54に戻って参照すると、背面溝5400によって囲まれたフェース部2062の部分は、フェーストップエッジ2780に近い背面溝5400の部分よりもフェースソールエッジ2790に近い位置で、より大きい撓みを有し得る。更に別の例では、
図62に戻って参照すると、フェース部2062の最大撓みは、共通の溝部6220又はその近傍にあり得る。従って、
図13、
図35、
図36、及び
図43~
図66の例に示した背面溝構成の各々は、ゴルフクラブヘッドに特定の性能特性を提供することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0118】
ゴルフクラブヘッド2000は、
図14に示した方法など、本明細書に記載された任意の方法によって製造され得る。背面溝は、フェース部と一緒に製造してもよく、又は、フェース部を製造した後に、溝、チャネル、スロット、スリット、窪み、ディンプル、凹部を作製する、又は一般的にオブジェクトの一部の厚さを減らす任意の方法で、フェース部に形成してもよい。例えば、背面溝は、フェース部の裏面に機械加工され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0119】
図67~
図87の例では、ゴルフクラブヘッド6700は、トウ部エッジ6742を持つトウ部6740と、ホーゼル部6755を含み得るヒール部エッジ6752を持つヒール部6750とを有するボディ部6710を含み得る。ゴルフクラブシャフト(例えば
図1に示したシャフト104など)は、ゴルフクラブ(例えば
図1に示したゴルフクラブ100など)を形成するために、ホーゼル部6755に結合される一方の端部と、ゴルフクラブグリップ(例えば
図1に示したグリップ106など)に結合される反対側の端部とを含み得る。ボディ部6710は更に、フロント部6760と、バックウォール部6772を持つバック部6770と、トップ部エッジ6782を持つトップ部6780と、ソール部エッジ6792を持つソール部6790とを含み得る。トウ部6740、ヒール部6750、フロント部6760、バック部6770、トップ部6780、及び/又はソール部6790は、部分的に重なり合ってもよい。トウ部エッジ6742、ヒール部エッジ6752、トップ部エッジ6782、及びソール部エッジ6792は、ボディ部6710の外周を画定し得る。ゴルフクラブヘッド6700は、例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド又はウェッジ系ゴルフクラブヘッドなどの、本明細書に記載された任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。ゴルフクラブヘッド6700の体積、ゴルフクラブヘッド6700の構成材料、及び/又はそれらの任意の構成要素は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0120】
ゴルフクラブヘッド6700は、ボディ部6710と一体的に形成され得るフェース部6762(すなわち、打撃面)を含んでもよい(例えば、1つの単一部品)。一例では、
図67~
図87に示すように、フェース部6762は、フロント部6760のフロント開口部を閉じるようにフロント部6760に(例えば、直接的又は間接的に、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部6762は、前面6764及び背面6766を含み得る。前面6764は、トウ部6740とヒール部6750との間に延在し得る複数の前面溝6768を含んでもよい。前面溝6768は、ゴルフクラブヘッド2000の前部溝2068と多くの点で類似し、又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの前面溝と同様であり得る。フェース部6762の背面6766は、1つ又は複数の溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含み得る。一例では、背面6766上の溝は、
図35~
図38及び
図43~
図66に示した背面溝などの、ゴルフクラブヘッド2000の背面溝と多くの点で類似し得る。別の例では、背面6766は、溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0121】
ゴルフクラブヘッド6700は、接地平面7110、水平中央平面7120、及び頂上平面7130と関連付けられ得る。特に、接地平面7110は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド6700がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフボールを打つために位置合わせされたゴルフクラブヘッド6700)にソール部エッジ6792の最下端に接する平面であり得る。頂上平面7130は、ゴルフクラブヘッド6700がアドレス位置にあるときに、トップ部エッジ6782の最上端に接する平面であり得る。接地平面7110及び頂上平面7130は、平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面7120は、接地平面7110と頂上平面7130のそれぞれの間の垂直方向の中間にあってもよく、接地平面7110に対して平行又は実質的に平行であってもよい。更に、ゴルフクラブヘッド6700は、ゴルフクラブヘッド6700のロフト角7145(α)を画定するロフト平面7140に関連付けられ得る。ロフト平面7140は、フェース部6762に接する又は同一面の平面であり得る。ロフト角7145は、ロフト平面7140と接地平面7110に対して垂直な垂直平面7150との間の角度によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0122】
バックウォール部6772は、上側バックウォール部6820と、下側バックウォール部6822と、上側バックウォール部6820と下側バックウォール部6822との間のレッジ部6830とを含み得る。レッジ部6830は、上側バックウォール部6820から下側バックウォール部6822まで外向きに(すなわち、フェース部6762から離れる方向に)延在し得る(すなわち、レッジ部6830は、下側バックウォール部6822から上側バックウォール部6820まで内向きに又はフェース部6762に向かって延在し得る)。レッジ部6830は、トウ部エッジ6742又はその近傍の位置からヒール部6750に向かって延在し得る第1レッジ部6832と、バックウォール部6772の中央部6773又はその近傍に配置され得る第2レッジ部6834と、ヒール部エッジ6752又はその近傍の位置からトウ部6740に向かって延在し得る第3レッジ部6836とを含み得る。第2レッジ部6834は、第1レッジ部6832と第3レッジ部6836との間に延在し得る。第1レッジ部6832は、トウ部エッジ6742又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延在するように、ソール部6790に向かって下向きに傾斜した方向にも延在し得る。第3レッジ部6836は、ヒール部エッジ6752又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延在するように、ソール部6790に向かって下向きに傾斜した方向にも延在し得る。第1レッジ部6832、第2レッジ部6834、及び第3レッジ部6836を含むレッジ部6830は、ゴルフクラブヘッド2000の第1レッジ部2132、第2レッジ部2134、及び第3レッジ部2136をそれぞれ含むレッジ部2130と多くの点(例えば、高さ、幅、向き、サイドウォール部の構成、レッジ部遷移部の構成など)で類似し得る。レッジ部6830は、本明細書に記載された任意のレッジ部と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0123】
ボディ部6710は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部6710の内部に位置する)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。1つ又は複数のポートは、ボディ部6710の任意の位置にあり得る。内部キャビティ6810を画定するボディ部6710の内壁は、1つ又は複数のポートを含み得る。一例では、ボディ部6710は、
図23に示すようなゴルフクラブヘッド2000のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。別の例では、ボディ部6710は、
図3に示すようなゴルフクラブヘッド200のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。更に別の例では、
図67~
図87に示すように、ボディ部6710は、第1レッジ部6832の上側の第1ポート6921と、第2レッジ部6834の下側に位置する第2ポート6931と、内部キャビティ6810内の第3ポート6941とを含み得る。従って、第1ポート6921及び第2ポート6931は、外部ポート、すなわち、ボディ部6710の外面にポート開口部を有するものであってもよく、一方で、第3ポート6941は、内部キャビティ6810を画定するボディ部6710の1つ又は複数の内壁に開口部を有する内部ポートであってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0124】
図67~
図87に示すような一例では、第1ポート6921は、第1レッジ部6832の上側に、トウ部エッジ6742に近接して配置され得る。別の例では、第1ポート6921は、トウ部エッジ6742上にあり得る。更に別の例では、第1ポート6921は、第1レッジ部6832の下側にあり得る。第1ポート6921は、上側バックウォール部6820の凹部7026の内側に第1ポート開口部6926を有し得る。第1ポート6921は、円筒形であってもよく、第1ポート開口部6926から内部キャビティまで延びて第2ポート開口部6927で内部キャビティ6810に接続されてもよい。従って、第1ポート開口部6926は、第2ポート開口部6927を介してボディ部6710の外側から内部キャビティ6810へのアクセスを提供することができる。
図67~
図87に示すように、第1ポート6921は、円形の断面を有し得る(すなわち、円筒形のポート)。別の例では、第1ポート6921は、楕円形であり得る。更に別の例では、第1ポート6921は、任意の形状を有し得る。一例では、
図67~
図87に示すように、凹部7026は、第1ポート開口部6926を覆うカバー部又はバッジ7028を受け入れるように構成され得る。別の例では、第1ポート6921は、ボディ部6710の材料とは異なる密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。更に別の例では、第1ポート6921は、ボディ部6710の材料と同じ密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0125】
一例では、バッジ7028は、ゴルフクラブヘッド6700の製造業者(つまり、ゴルフクラブヘッド6700のブランド)などの、ゴルフクラブヘッド6700の特定の特徴を示す1つ又は複数の英数字、記号、形状、又は他の視覚的マークを表示し得る。従って、バッジ7028は、凹部7026に挿入して固定されるように構成され得る。一例では、バッジ7028は、接着剤又は結合剤を用いて凹部7026に固定され得る。別の例では、バッジ7028の構成材料に応じて、バッジ7028を凹部7026内に取り付けるために溶接又は半田付けが使用され得る。別の例では、バッジ7028は、凹部7026に圧入され得る。更に別の例では、バッジ7028を凹部7026内に取り付けるために1つ又は複数の留め具が使用され得る。本明細書に記載したように、バッジ7028は、第1ポート6921を覆う及び/又は閉じることができる。一例では、バッジ7028は、凹部7026に嵌合するプレート状であり得る。別の例では、バッジ7028は、第1ポート6921を閉じるために第1ポート6921内に受け入れられ得る突起を更に有してもよい。別の例では、バッジ7028は、長方形、円形、又は任意の形状を有し得る。別の例では、バッジ7028は、色、質感、構成材料、及び/又は他の視覚的特徴によって、視認可能及びボディ部6710の残りの部分から区別可能であり得る。更に別の例では、バッジ7028は、ボディ部6710との継ぎ目無しに見え、ボディ部6710の一体部分であるように、すなわち、ボディ部6710と区別できない又は実質的に区別できないように、ボディ部6710に取り付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0126】
一例では、
図67~
図87に示すように、第2ポート6931は、第1ポート6921よりも直径が大きくてもよい。第2ポート6931は、バックウォール部6772の中央部6773又はその近傍及びソール部エッジ6792又はその近傍に配置され得る。第2ポート6931は、ソール部エッジ6792と第2レッジ部6834との間に配置され得る。第2ポート6931は、ゴルフクラブヘッド2000の第2ポート2231と多くの点で類似し得る。第2ポート6931は、バックウォール部6772上の第2ポート外側開口部6933と、第2ポート外側開口部6933から内部キャビティ6810に接続され得る第2ポート内側開口部6937まで延在するポートウォール6935とを有し得る。従って、内部キャビティ6810は、第2ポート外側開口部6933及び第2ポート内側開口部6937を通じて、ボディ部6710の外側からアクセスすることができる。第2ポート内側開口部6937は、ポート底部6939を画定するように、第2ポート外側開口部6933より小さい直径を有してもよい。一例では、第2ポート外側開口部6933からポート底部6939までの第2ポート6931の直径を画定し得る、第2ポート6931の内径は、0.2インチ(5.08mm)以上、1.0インチ(25.4mm)以下であり得る。別の例では、第2ポート6931の内径は、0.3インチ(7.62mm)以上、1.5インチ(38.1mm)未満であり得る。別の例では、第2ポート6931の内径は、0.4インチ(10.16mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下であり得る。更に別の例では、第2ポート6931の内径は、0.5インチ(12.7mm)以上、0.7インチ(17.78mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0127】
本明細書に記載したように、第1レッジ部6832は、トウ部エッジ6742又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延在するように、ソール部6790に向かって下向きに傾斜した方向に延在してもよく、第3レッジ部6836は、ヒール部エッジ6752又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延在するように、ソール部6790に向かって下向きに傾斜した方向に延在してもよい。
図67~
図87に示すように、第1レッジ部6832の幅(すなわち、下側バックウォール部6822と上側バックウォール部6820との間の方向で測定)は、第1レッジ部6832がトウ部エッジ6742又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延びるにつれて増加してもよく、第3レッジ部6836の幅(すなわち、下側バックウォール部6822と上側バックウォール部6820との間の方向で測定)は、第3レッジ部6836がヒール部エッジ6752又はその近傍の位置から第2レッジ部6834まで延びるにつれて増加してもよい。
図67~
図87に示すように、第2レッジ部6834は、第2ポート6931を部分的に取り囲み得る。従って、第2レッジ部6834は、ソール部エッジ6792に対して湾曲した、半円形、セグメント化された、又は凹面の形状を有し得る。
図67~
図87の例では、第2レッジ部6834は、第1レッジ部6832から第2ポート6931の上側の位置まで上方に延びるトウ側ウォール6844と、第3レッジ部6836から第2ポート6931の上側の位置まで上方に延びるヒール側ウォール6864とを含み得る。中央レッジ部6854は、トウ側ウォール6844とヒール側ウォール6864との間に延在し、それらを接続し得る。第2レッジ部6834は、任意の形状を有し、第1レッジ部6832と第3レッジ部6836とを接続し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0128】
ボディ部6710は、第1レッジ部6832、第2レッジ部6834、及び/又は第3レッジ部6836の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部6710は、水平中央平面7120の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部6710は、トウ部エッジ6742、ヒール部エッジ6752、トップ部エッジ6782、及び/又はソール部エッジ6792上に任意の数のポートを含み得る。任意のポートが、内部キャビティ6810に接続され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0129】
ボディ部6710は、ボディ部6710の任意の位置に1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含み得る。1つ又は複数のマス部は、ボディ部6710の任意の外部位置又は内部位置でボディ部6710に結合され得る一体的なマス部又は別々のマス部であってもよい。
図67~
図87に示す例では、ボディ部6710は、本明細書では第1マス部とも呼ばれる外部マス部7035と、本明細書では第2マス部とも呼ばれる内部マス部7045とを含み得る。外部マス部7035は、ゴルフクラブヘッド2000のマス部2331と多くの点で類似し得る。従って、外部マス部7035は、
図34に示すように円盤形状であってもよい。外部マス部7035の直径は、外部マス部7035の構成材料の1つ又は複数の特性(例えば、材料密度)に基づいて決定され得る。第2ポート6931は、外部マス部7035を受け入れるように構成されてもよく、それは、捩じ込み(すなわち、雌ネジを備えた第2ポート6931)、圧入、接着剤を用いた固定、又は溶接など、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドに関して本明細書に記載された任意の方法で第2ポート6931に挿入して固定され得る。外部マス部7035は、外部マス部7035が第2ポート6931内に更に挿入されることを防止するように、ポート底部6939と係合し得る。従って、第2ポート6931の内径は、外部マス部7035の外径に対応し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0130】
第2ポート6931の中心領域又は幾何学的中心は、ゴルフクラブヘッド6700のCG又はその近傍に配置され得る。従って、外部マス部7035が本明細書に記載したような第2ポート6931に固定されている場合、外部マス部7035の重心も、ゴルフクラブヘッド6700のCG又はその近傍に配置され得る。結果として、外部マス部7035は、ゴルフクラブヘッド6700の重心に比較的大きな又は有意なシフトを引き起こすことなく、より小さい質量を有する別のマス部又はより大きい質量を有するマス部と交換可能であり得る。一例では、外部マス部7035の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置(CGのx軸座標)の0.5%未満、CGY 位置(CGのy軸座標)の0.5%未満、及び/又はCGZ 位置(CGのz軸座標)の0.2%未満だけシフトし得る。別の例では、外部マス部7035の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.35%未満、CGY 位置の0.35%未満、及び/又はCGZ 位置の0.15%未満だけシフトし得る。更に別の例では、外部マス部7035の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.25%未満、CGY 位置の0.25%未満、及び/又はCGZ 位置の0.10%未満だけシフトし得る。このため、外部マス部7035は、ゴルフクラブヘッド6700のCGを実質的にシフトすることなく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド6700の全体的又は概略的な性能特性を変更することなく、各人に特定の性能特性を提供する(すなわち、ゴルフクラブヘッド6700の性能を特定の人に合わせてカスタマイズする)ために、より小さい又はより大きい質量を有する別のマス部と交換可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0131】
内部マス部7045は、ボディ部6710の任意の位置にあり得る。一例では、
図67~
図87に示すように、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742に近接して配置され得る。別の例では、内部マス部7045は、外部マス部7035とトウ部エッジ6742との間に配置され得る。内部マス部7045の位置がトウ部エッジ6742に近接していることで、性能が改善するようにゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントを増加させることができる。内部マス部7045の全部又は一部は、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ6742の近くに配置され得る。一例では、
図67~
図87に示すように、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742の形状に略対応し得る角度付き形状を有してもよい。従って、内部マス部7045の頂部7546は、トウ部エッジ6742の曲率を慎重にシミュレートするように、内部マス部7045の底部7548に対して鈍角7547の向きに配され得る。別の例(不図示)では、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742の近くに配置され、トウ部エッジ6742の湾曲形状を厳密にシミュレートするように、互いに鈍角の向きに配された複数の連続部分を有し得る。別の例(不図示)では、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742の湾曲形状を正確に又は実質的に正確にシミュレートし得る曲率を有してもよく、トウ部エッジ6742の近くに配置され得る。別の例では、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742の近くに配置され得る2つの別個のマス部を含んでもよい。更に別の例では、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742の形状に対応するようにトウ部エッジ6742の近くに配置され得る複数の別個のマス部を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0132】
図67~
図87に示す一例では、内部マス部7045の頂部7546は、底部7548よりも小さい体積を有してもよく、内部マス部7045は、頂部7546から底部7548に向かって徐々に増加する体積を有してもよい。従って、ゴルフクラブヘッド6700の重心が下がるように、内部マス部7045の全部又はより大きい部分は、水平中央平面7120より下側にあってもよく、及び/又は、内部マス部7045の重心とソール部エッジ6792との間の距離は、内部マス部7045の重心とトップ部エッジ6782との間の距離より小さい又は実質的に小さくてもよい。換言すれば、本明細書で提供したような内部マス部7045の形状は、内部マス部7045をトウ部エッジの近くに配置すること、及び、内部マス部7045の比較的大きい部分を水平中央平面7120の下側に配置することを可能にする。別の例では、内部マス部7045の全ての部分が、水平中央平面7120の下側にあってもよい。別の例では、内部マス部7045は、トウ部エッジ6742に近接してトップ-ソール方向及びトウ-ヒール方向に配置された複数の内部マス部を含んでもよく、多数又は全てのマス部が水平中央平面7120の下側に配置される。別の例では、内部マス部7045は、ソール部エッジ6792の近くに延在する大きな部分を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0133】
図67~
図87に示すように、内部マス部7045は、トップ-ソール方向の高さ8410、トウ-ヒール方向の幅8420、及びフロント-バック方向の奥行き8430を含み得る。一例では、
図67~
図87に示すように、高さ8410は、幅8420よりも大きく、奥行き8430よりも大きくてもよい。従って、内部マス部7045は、ゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ6742の大部分に近接して延在してもよい。別の例では、
図67~
図87に示すように、奥行き8430は、本明細書に記載したようなトップ-ソール方向に内部マス部7045の体積及び質量が増加するように、トップ-ソール方向に増加してもよい。別の例では、
図67~
図87に示すように、奥行き8430は、幅8420より大きくてもよい。従って、内部マス部7045は、ゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントが増加し、ゴルフクラブヘッド6700の重心がより低く且つより後方側に移動するように、トウ部エッジ6742の大部分に近接し且つより後方側に延在してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0134】
第3ポート6941は、内部マス部7045を受け入れるように、内部マス部7045の形状に対応して形成され得る凹部又はキャビティ(空洞)をボディ部6710に画定することができる。一例では、
図67~
図87に示すように、第3ポート6941は、内部マス部の外面が内部キャビティ6810を画定するボディ部6710の内壁と面一になるように、内部マス部7045を完全に受け入れる形状であり得る。内部マス部7045は、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を用いて、溶接又は半田付けで、及び/又は圧入によって、第3ポート6941の内側に固定され得る。第3ポート6941は、ボディ部6710の一体部分であり、ボディ部6710とともに形成され、及び/又はボディ部6710の材料と同じ材料を含み得る、ボディマス部6745の内側のキャビティによって画定されてもよい。ボディマス部6745は、トウ部6740に配置されてもよく、ゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントが増加するようにトウ部エッジ6742まで延在してもよい。ボディマス部6745の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は、ゴルフクラブヘッド6700に特定の性能特性を提供するように決定され得る。一例では、
図67~
図87に示すように、ボディマス部6745は、トウ部6740に配置され、トウ部エッジ6742まで延在し、トップ部エッジ6782からソール部エッジ6792まで延在してもよい。ボディマス部6745の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は変化してもよく、ロフト角7145を含むゴルフクラブヘッド6700の様々な特性に依存し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0135】
内部キャビティ6810は、トウ部6740とヒール部6750との間で幅が異なっていてもよい。内部キャビティ幅7310は、ボディ部の中央部又はヒール部6750での内部キャビティ幅7310よりもトウ部エッジ6742の近傍のほうが小さくてもよい。従って、ボディ部6710の質量の大部分は、ボディ部6710の慣性モーメントが増加するように、ヒール部エッジ6752よりもトウ部エッジ6742に近くてもよい。一例では、
図67~
図87に示すように、内部キャビティ幅7310は、外部マス部7035と内部マス部7045との間の位置で最大値を有し得る。
図74及び
図80の例に示すように、内部キャビティ6810の一部は、外部マス部7035の下側に垂直に延在し、外部マス部7035の部分よりもフェース部6762から更に遠くにあってもよい。従って、
図67~
図87に示すような一例では、フェース-バック方向で測定され得る内部キャビティ幅7310の最大値は、トウ-ヒール方向において外部マス部7035と内部マス部7045との間、及び、トップ-ソール方向においてソール部エッジ6792と外部マス部7035との間にあり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0136】
別の例では、
図67~
図87にも示すように、第1ポート6921又はその周囲の内部キャビティの領域であり得る内部キャビティ6810の中央部は、音や振動の減衰と感触を向上させるために本明細書に記載したような充填材料のより大きな体積を収容するように、内部キャビティ6810の他の部分と比べて内部キャビティの最大容積を画定してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0137】
一例では、
図67~
図87に示すように、第2ポート6931、バッジ7028、及び内部マス部7045は、外部マス部7035とトウ部エッジ6742との間に配置され得る。本明細書に記載したように、外部マス部7035は、ゴルフクラブヘッド6700の重心を下げ、重心を後方にシフトさせるように機能し得る。内部マス部7045は、ゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。更に、内部マス部7045の底部7548が頂部7546より大きい質量を有することで、ゴルフクラブヘッド6700の重心の垂直位置が内部マス部7045によって大きくシフトされないようにすることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0138】
一例では、バッジ7028は、ボディ部6710の質量分布に大きな影響を与えないように、ボディ部6710の材料よりも低い密度を有する材料から構成され得る。更に別の例では、バッジ7028は、任意のマス部を構成することができる材料形態など、比較的大きい密度を有する材料から作製され得る。従って、バッジ7028は、ゴルフクラブヘッド6700の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0139】
内部キャビティ6810は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的又は完全に充填されてもよい。一例では、
図67~
図87に示すように、内部キャビティ6810は、ゴルフクラブヘッド2000の充填材料2512と同様、又は本明細書に記載された任意の充填材料と同様であり得る充填材料7212で充填されてもよい。別の例(
図67~
図87には示されていない)では、内部キャビティ6810は、ゴルフクラブヘッド200の第1充填材料512及び第2充填材料514と同様であり得る第1充填材料及び第2充填材料で充填されてもよい。一例では、
図67~
図87に示すように、充填材料7212は、第1ポート6921又は第2ポート6931のうちの一方から内部キャビティ6810に注入されてもよく、第1ポート6921又は第2ポート6931のうちの他方は、充填材料7212又は過剰な充填材料7212によって置き換えられた内部キャビティ6810内の空気がそこを通って排出される排気ポートとして機能し得る。従って、
図67~
図87に示すように、充填材料7212は、内部キャビティ6810の形状に成形され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0140】
一例では、
図87に示すように、ゴルフクラブヘッド6700を製造する方法8700は、本明細書に記載したように第1ポート6921、第2ポート6931、及び第3ポート6941を有するボディ部6710を形成するステップを含み得る(ブロック8710)。内部マス部7045は、本明細書に記載したように第3ポート6941内に固定され得る(ブロック8720)。フェース部6762は、内部キャビティ6810を封止するようにボディ部6710のフロント部6760に取り付けられ得る(ブロック8730)。内部キャビティ6810は、第1ポート6921又は第2ポート6931のうちの一方から充填材料7212で充填されてもよく(ブロック8740)、第1ポート6921又は第2ポート6931のうちの他方は、充填プロセス中に内部キャビティ6810内の空気を逃がすための排出ポートとして機能し得る。バッジ7028は、第1ポート6921を覆う又は閉じるために凹部7026に取り付けられてもよく、その後、外部マス部7035が、本明細書に記載したように第2ポート6931に挿入して固定され得る(ブロック8750)。本明細書に記載された作業はいずれも、異なる順序で実行することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0141】
図88~
図106の例では、ゴルフクラブヘッド8800は、トウ部エッジ8842を持つトウ部8840と、ホーゼル部8855を含み得るヒール部エッジ8852を持つヒール部8850とを有するボディ部8810を含み得る。ゴルフクラブシャフト(例えば
図1に示したシャフト104など)は、ゴルフクラブ(例えば
図1に示したゴルフクラブ100など)を形成するために、ホーゼル部8855に結合された一方の端部と、ゴルフクラブグリップ(例えば
図1に示したグリップ106など)に結合された反対側の端部とを含み得る。ボディ部8810は更に、フロント部8860と、バックウォール部8872を持つバック部8870と、トップ部エッジ8882を持つトップ部8880と、ソール部エッジ8892を持つソール部8890とを含み得る。トウ部8840、ヒール部8850、フロント部8860、バック部8870、トップ部8880、及び/又はソール部8890は、部分的に重なり合ってもよい。トウ部エッジ8842、ヒール部エッジ8852、トップ部エッジ8882、及びソール部エッジ8892は、ボディ部8810の外周を画定し得る。ゴルフクラブヘッド8800は、例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド又はウェッジ系ゴルフクラブヘッドなどの、本明細書に記載された任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。ゴルフクラブヘッド8800の体積、ゴルフクラブヘッド8800の構成材料、及び/又はそれらの任意の構成要素は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。ゴルフクラブヘッド8800は、方法8700などの、本明細書に記載された任意の方法によって製造され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0142】
ゴルフクラブヘッド8800は、ボディ部8810と一体的に形成され得るフェース部8862(すなわち、打撃面)を含んでもよい(例えば、1つの単一部品)。一例では、
図88~
図106に示すように、フェース部8862は、フロント部8860のフロント開口部を閉じるようにフロント部8860に(例えば、直接的又は間接的に、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部8862は、前面8864及び背面8866を含み得る。前面8864は、トウ部8840とヒール部8850との間に延在し得る複数の前面溝8868を含んでもよい。前面溝8868は、ゴルフクラブヘッド2000の前面溝2068と多くの点で類似し、又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの前部溝と同様であり得る。フェース部8862の背面8866は、1つ又は複数の溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含み得る。背面8866上の溝は、
図35~
図38及び
図43~
図66に示した背面溝などの、ゴルフクラブヘッド2000の背面溝と多くの点で類似し得る。背面8866は、溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0143】
ゴルフクラブヘッド8800は、接地平面9210、水平中央平面9220、及び頂上平面9230と関連付けられ得る。特に、接地平面9210は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド8800がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフボールを打つために位置合わせされたゴルフクラブヘッド8800)にソール部エッジ8892の最下端に接する平面であり得る。頂上平面9230は、ゴルフクラブヘッド8800がアドレス位置にあるときに、トップ部エッジ8882の最上端に接する平面であり得る。接地平面9210及び頂上平面9230は、互いに平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面9220は、接地平面9210と頂上平面9230のそれぞれの間の垂直方向の中間にあってもよく、接地平面9210に対して平行又は実質的に平行であってもよい。更に、ゴルフクラブヘッド8800は、ゴルフクラブヘッド8800のロフト角9245(α)を画定するロフト平面9240に関連付けられ得る。ロフト平面9240は、フェース部8862に接する又は同一面の平面であり得る。ロフト角9245は、ロフト平面9240と接地平面9210に対して垂直な垂直平面9250との間の角度によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0144】
バックウォール部8872は、上側バックウォール部8920と、下側バックウォール部8922と、上側バックウォール部8920と下側バックウォール部8922との間のレッジ部8930とを含み得る。レッジ部8930は、上側バックウォール部8920から下側バックウォール部8922まで外向きに(すなわち、フェース部8862から離れる方向に)延在し得る(すなわち、レッジ部8930は、下側バックウォール部8922から上側バックウォール部8920まで内向きに又はフェース部8862に向かって延在し得る)。レッジ部8930は、トウ部エッジ8842又はその近傍の位置からヒール部8850に向かって延在し得る第1レッジ部8932と、バックウォール部8872の中央部8873又はその近傍に配置され得る第2レッジ部8934と、ヒール部エッジ8852又はその近傍の位置からトウ部8840に向かって延在し得る第3レッジ部8936とを含み得る。第2レッジ部8934は、第1レッジ部8932と第3レッジ部8936との間に延在し得る。第1レッジ部8932は、トウ部エッジ8842又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延在するように、ソール部8890に向かって下向きに傾斜した方向にも延在し得る。第3レッジ部8936は、ヒール部エッジ8852又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延在するように、ソール部8890に向かって下向きに傾斜した方向にも延在し得る。第1レッジ部8932、第2レッジ部8934、及び第3レッジ部8936を含むレッジ部8930は、ゴルフクラブヘッド2000の第1レッジ部2132、第2レッジ部2134、及び第3レッジ部2136をそれぞれ含むレッジ部2130と多くの点(例えば、高さ、幅、向き、サイドウォール部の構成、レッジ部遷移部の構成など)で類似し得る。レッジ部8930は、本明細書に記載された任意のレッジ部と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0145】
ボディ部8810は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部8810の内部に位置する)である得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。1つ又は複数のポートは、ボディ部8810の任意の位置にあり得る。内部キャビティ8910を画定するボディ部8810の内壁は、1つ又は複数のポートを含み得る。一例では、ボディ部8810は、
図23に示すようなゴルフクラブヘッド2000のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。別の例では、ボディ部8810は、
図3に示すようなゴルフクラブヘッド200のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。更に別の例では、
図88~
図106に示すように、ボディ部8810は、第1レッジ部8932の上側の第1ポート9021と、第2レッジ部8934の下側に位置する第2ポート9031と、内部キャビティ8910内の第3ポート9041とを含み得る。従って、第1ポート9021及び第2ポート9031は、外部ポート、すなわち、ボディ部8810の外面にポート開口部を有するものであってもよく、一方で、第3ポート9041は、内部キャビティ8910を画定するボディ部8810の1つ又は複数の内壁に開口部を有する内部ポートであってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0146】
図88~
図106に示すような一例では、第1ポート9021は、第1レッジ部8932の上側にトウ部エッジ8842に近接して配置され得る。別の例では、第1ポート9021は、トウ部エッジ8842上にあり得る。更に別の例では、第1ポート9021は、第1レッジ部8932の下側にあり得る。第1ポート9021は、上側バックウォール部8920の凹部9126の内側に第1ポート開口部9026を有し得る。第1ポート9021は、円筒形であってもよく、第1ポート開口部9026から内部キャビティまで延びて第2ポート開口部9027で内部キャビティ8910に接続されてもよい。従って、第1ポート開口部9026は、第2ポート開口部9027を介してボディ部8810の外側から内部キャビティ8910へのアクセスを提供することができる。
図88~
図106に示すように、第1ポート9021は、円形の断面を有し得る(すなわち、円筒形のポート)。別の例では、第1ポート9021は、楕円形であり得る。更に別の例では、第1ポート9021は、任意の形状を有し得る。一例では、
図88~
図106に示すように、凹部9126は、第1ポート開口部9026を覆うカバー部又はバッジ9128を受け入れるように構成され得る。別の例では、第1ポート9021は、ボディ部8810の材料とは異なる密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。更に別の例では、第1ポート9021は、ボディ部8810の材料と同じ密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0147】
一例では、バッジ9128は、ゴルフクラブヘッド8800の製造業者(つまり、ゴルフクラブヘッド8800のブランド)などの、ゴルフクラブヘッド8800の特定の特徴を示す1つ又は複数の英数字、記号、形状、又は他の視覚的マークを表示し得る。従って、バッジ9128は、凹部9126に挿入して固定されるように構成され得る。一例では、バッジ9128は、接着剤又は結合剤を用いて凹部9126に固定され得る。別の例では、バッジ9128の構成材料に応じて、バッジ9128を凹部9126内に取り付けるために溶接又は半田付けが使用され得る。別の例では、バッジ9128は、凹部9126に圧入され得る。更に別の例では、バッジ9128を凹部9126内に取り付けるために1つ又は複数の留め具が使用され得る。本明細書に記載したように、バッジ9128は、第1ポート9021を覆う及び/又は閉じることができる。一例では、バッジ9128は、凹部9126に嵌合するプレート状であり得る。別の例では、バッジ9128は、第1ポート9021を閉じるために第1ポート9021内に受け入れられ得る突起を更に有してもよい。別の例では、バッジ9128は、長方形、円形、又は任意の形状を有し得る。別の例では、バッジ9128は、色、質感、構成材料、及び/又は他の視覚的特徴によって、視認可能及びボディ部8810の残りの部分から区別可能であり得る。更に別の例では、バッジ9128は、ボディ部8810との継ぎ目無しに見え、ボディ部8810の一体部分であるように、すなわち、ボディ部8810と区別できない又は実質的に区別できないように、ボディ部8810に取り付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0148】
一例では、
図88~
図106に示すように、第2ポート9031は、第1ポート9021よりも直径が大きくてもよい。第2ポート9031は、バックウォール部8872の中央部8873又はその近傍及びソール部エッジ8892又はその近傍に配置され得る。第2ポート9031は、ソール部エッジ8892と第2レッジ部8934との間に配置され得る。第2ポート9031は、ゴルフクラブヘッド2000の第2ポート2231と多くの点で類似し得る。第2ポート9031は、バックウォール部8872上の第2ポート外側開口部9033と、第2ポート外側開口部9033から内部キャビティ8910に接続され得る第2ポート内側開口部9037まで延在するポートウォール9035とを有し得る。従って、内部キャビティ8910は、第2ポート外側開口部9033及び第2ポート内側開口部9037を通じて、ボディ部8810の外側からアクセスすることができる。第2ポート内側開口部9037は、ポート底部9039を画定するように、第2ポート外側開口部9033より小さい直径を有してもよい。一例では、第2ポート外側開口部9033からポート底部9039までの第2ポート9031の直径を画定し得る、第2ポート9031の内径は、0.2インチ(5.08mm)以上、1.0インチ(25.4mm)以下であり得る。別の例では、第2ポート9031の内径は、0.3インチ(7.62mm)以上、1.5インチ(38.1mm)未満であり得る。別の例では、第2ポート9031の内径は、0.4インチ(10.16mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下であり得る。更に別の例では、第2ポート9031の内径は、0.5インチ(12.7mm)以上、0.7インチ(17.78mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0149】
本明細書に記載したように、第1レッジ部8932は、トウ部エッジ8842又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延在するように、ソール部8890に向かって下向きに傾斜した方向に延在してもよく、第3レッジ部8936は、ヒール部エッジ8852又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延在するように、ソール部8890に向かって下向きに傾斜した方向に延在すてもよい。
図88~
図106に示すように、第1レッジ部8932の幅(すなわち、下側バックウォール部8922と上側バックウォール部8920との間の方向で測定)は、第1レッジ部8932がトウ部エッジ8842又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延びるにつれて増加してもよく、第3レッジ部8936の幅(すなわち、下側バックウォール部8922と上側バックウォール部8920との間の方向で測定)は、第3レッジ部8936がヒール部エッジ8852又はその近傍の位置から第2レッジ部8934まで延びるにつれて増加してもよい。
図88~
図106に示すように、第2レッジ部8934は、第2ポート9031を部分的に取り囲み得る。従って、第2レッジ部8934は、ソール部エッジ8892に対して湾曲した、半円形、セグメント化された、又は凹面の形状を有し得る。
図88~
図106の例では、第2レッジ部8934は、第1レッジ部8932から第2ポート9031の上側の位置まで上方に延びるトウ側ウォール8944と、第3レッジ部8936から第2ポート9031の上側の位置まで上方に延びるヒール側ウォール8964とを含み得る。中央レッジ部8954は、トウ側ウォール8944とヒール側ウォール8964との間に延在し、それらを接続し得る。第2レッジ部8934は、任意の形状を有し、第1レッジ部8932と第3レッジ部8936とを接続し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0150】
ボディ部8810は、第1レッジ部8932、第2レッジ部8934、及び/又は第3レッジ部8936の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部8810は、水平中央平面9220の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部8810は、トウ部エッジ8842、ヒール部エッジ8852、トップ部エッジ8882、及び/又はソール部エッジ8892上に任意の数のポートを含み得る。ゴルフクラブヘッド8800の任意のポートが、内部キャビティ8910に接続され得る。ボディ部8810のポートの数、ボディ部8810のポートの配置及び/又は構成は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0151】
ボディ部8810は、ボディ部8810の任意の位置に1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含み得る。1つ又は複数のマス部は、ボディ部8810の任意の外部位置又は内部位置でボディ部8810に結合され得る一体的なマス部又は別個のマス部であってもよい。
図88~
図106に示す例では、ボディ部8810は、本明細書では第1マス部とも呼ばれる外部マス部9135と、本明細書では第2マス部とも呼ばれる内部マス部9145とを含み得る。外部マス部9135は、ゴルフクラブヘッド2000のマス部2331と多くの点で類似し得る。従って、外部マス部9135は、
図34に示すように円盤形状であってもよい。外部マス部9135の直径は、外部マス部9135の構成材料の1つ又は複数の特性(例えば、材料密度)に基づいて決定され得る。第2ポート9031は、外部マス部9135を受け入れるように構成されてもよく、それは、捩じ込み(すなわち、雌ネジを備えた第2ポート9031)、圧入、接着剤を用いた固定、又は溶接など、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドに関して本明細書に記載された任意の方法で第2ポート9031に挿入して固定され得る。外部マス部9135は、外部マス部9135が第2ポート9031内に更に挿入されることを防止するように、ポート底部9039と係合し得る。従って、第2ポート9031の内径は、外部マス部9135の外径に対応し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0152】
第2ポート9031の中心領域又は幾何学的中心は、ゴルフクラブヘッド8800のCG又はその近傍に配置され得る。従って、外部マス部9135が本明細書に記載したような第2ポート9031に固定されている場合、外部マス部9135の重心は、ゴルフクラブヘッド8800のCG又はその近傍に配置され得る。結果として、外部マス部9135は、ゴルフクラブヘッド8800の重心に比較的大きな又は有意なシフトを引き起こすことなく、より小さい質量を有する別のマス部又はより大きい質量を有するマス部と交換可能であり得る。一例では、外部マス部9135の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置(CGのx軸座標)の0.5%未満、CGY 位置(CGのy軸座標)の0.5%未満、及び/又はCGZ 位置(CGのz軸座標)の0.2%未満だけシフトし得る。別の例では、外部マス部9135の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.35%未満、CGY 位置の0.35%未満、及び/又はCGZ 位置の0.15%未満だけシフトし得る。更に別の例では、外部マス部9135の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CGX 位置の0.25%未満、CGY 位置の0.25%未満、及び/又はCGZ 位置の0.10%未満だけシフトし得る。このため、外部マス部9135は、ゴルフクラブヘッド8800のCGを実質的にシフトすることなく、及び/又は、ゴルフクラブヘッド8800の全体的又は概略的な性能特性を変更することなく、各人に特定の性能特性を提供する(すなわち、ゴルフクラブヘッド8800の性能を特定の人に合わせてカスタマイズする)ために、より小さい又はより大きい質量を有する別のマス部と交換可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0153】
内部マス部9145は、ボディ部8810の任意の位置にあり得る。一例では、
図88~
図106に示すように、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842に近接して配置され得る。別の例では、内部マス部9145は、外部マス部9135とトウ部エッジ8842との間に配置され得る。内部マス部9145の位置がトウ部エッジ8842に近接していることで、性能が改善するようにゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントを増加させることができる。内部マス部9145の全部又は一部は、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ8842の近くに配置され得る。一例では、
図88~
図106に示すように、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842の形状に略対応し得る角度付き形状を有してもよい。従って、内部マス部9145の頂部9646は、トウ部エッジ8842の曲率を慎重にシミュレートするように、内部マス部9145の底部9648に対して鈍角9647の向きに配され得る。別の例(不図示)では、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842の近くに位置され、トウ部エッジ8842の湾曲形状を非常に目立たないが厳密にシミュレートするように、互いに鈍角の向きに配された複数の連続部分を有し得る。別の例(不図示)では、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842の湾曲形状を正確に又は実質的に正確にシミュレートし得る曲率を有してもよく、トウ部エッジ8842の近くに配置され得る。別の例では、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842の近くに配置され得る2つの別個のマス部を含んでもよい。更に別の例では、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842の形状に対応するようにトウ部エッジ8842の近くに配置され得る複数の別個のマス部を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0154】
図88~
図106に示す一例では、内部マス部9145の頂部9646は、底部9648よりも小さい体積を有してもよく、内部マス部9145は、頂部9646から底部9648に向かって徐々に増加する体積を有してもよい。従って、ゴルフクラブヘッド8800の重心が下がるように、内部マス部9145の全部又はより大きい部分は、水平中央平面9220より下側にあってもよく、及び/又は、内部マス部9145の重心とソール部エッジ8892との間の距離は、内部マス部9145の重心とトップ部エッジ8882との間の距離よりも小さい又は実質的に小さくてもよい。換言すれば、本明細書で提供したような内部マス部9145の形状は、内部マス部9145をトウ部エッジの近くに配置すること、及び、内部マス部9145の全部又は比較的大きい部分を水平中央平面9220の下側に配置することを可能にする。別の例では、内部マス部9145の全ての部分が、水平中央平面9220の下側にあってもよい。別の例では、内部マス部9145は、トウ部エッジ8842に近接してトップ-ソール方向及びトウ-ヒール方向に配置された複数の内部マス部を含んでもよく、多数又は全てのマス部が水平中央平面9220の下側に配置される。別の例では、内部マス部9145は、ソール部エッジ8892の近くに延在する大きな部分を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0155】
図88~
図106に示すように、内部マス部9145は、トップ-ソール方向の高さ9420、トウ-ヒール方向の幅9430、及びフロント-バック方向の奥行き9440を含み得る。一例では、
図88~
図106に示すように、高さ9420は、幅9430よりも大きく、奥行き9440よりも大きくてもよい。従って、内部マス部9145は、ゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ8842の大部分に近接して延在してもよい。別の例では、
図88~
図106に示すように、奥行き9440は、本明細書に記載したように、トップ-ソール方向に内部マス部9145の体積及び質量が増加するように、トップ-ソール方向に増加してもよい。別の例では、
図88~
図106に示すように、奥行き9440は、幅9430より大きくてもよい。従って、内部マス部9145は、ゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントが増加し、ゴルフクラブヘッド8800の重心がより低く且つより後方側に移動するように、トウ部エッジ8842の大部分に近接し且つより後方側に延在してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0156】
第3ポート9041は、内部マス部9145を受け入れるように、内部マス部9145の形状に対応して形成され得る凹部又はキャビティ(空洞)をボディ部8810に画定することができる。一例では、
図88~
図106に示すように、第3ポート9041は、内部マス部の外面が内部キャビティ8910を画定するボディ部8810の内壁と面一になるように、内部マス部9145を完全に受け入れる形状であり得る。内部マス部9145は、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を用いて、溶接又は半田付けで、及び/又は圧入によって、第3ポート9041の内側に固定され得る。第3ポート9041は、ボディ部8810の一体部分であり、ボディ部8810とともに形成され、及び/又はボディ部8810の材料と同じ材料を含み得る、ボディマス部8845の内側のキャビティによって画定されてもよい。ボディマス部8845は、トウ部8840に配置されてもよく、ゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントが増加するようにトウ部エッジ8842まで延在してもよい。ボディマス部8845の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は、ゴルフクラブヘッド8800に特定の性能特性を提供するように決定され得る。一例では、
図88~
図106に示すように、ボディマス部8845は、トウ部8840に配置され、トウ部エッジ6742まで延在し、水平中央平面9220又はその近傍の位置からソール部エッジ6792まで延在してもよい。ボディマス部8845の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は変化してもよく、ロフト角9245を含むゴルフクラブヘッド8800の様々な特性に依存し得る。例えば、
図72及び
図93に示すように、ゴルフクラブヘッド6700のロフト角7145は、ゴルフクラブヘッド8800のロフト角9245よりも大きい。従って、
図67~
図106に示すように、ボディマス部6745は、ボディマス部8845とは異なる構成を有する。
図67~
図106に示すように、第3ポート6941及び第3ポート9041並びに内部マス部7045、9145はまた、ゴルフクラブヘッドに特定の性能特性(例えば、ボール速度、距離、スピン、高さ、弾道)を提供するために、ロフト角を含む特定のゴルフクラブ特性に依存し得る異なる構成(例えば、高さ、幅、奥行き、形状、サイズ)を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0157】
内部キャビティ8910は、トウ部8840とヒール部8850との間で幅が異なっていてもよい。内部キャビティ幅9410は、ボディ部の中央部又はヒール部8850での内部キャビティ幅9410よりもトウ部エッジ8842の近傍のほうが小さくてもよい。従って、ボディ部8810の質量の大部分は、ボディ部8810の慣性モーメントが増加するように、ヒール部エッジ8852よりもトウ部エッジ8842に近くてもよい。一例では、
図88~
図106に示すように、内部キャビティ幅9410は、外部マス部9135と内部マス部9145との間の位置で最大値を有し得る。別の例では、
図88~
図106にも示すように、第1ポート9021又はその周囲の内部キャビティの領域であり得る内部キャビティ8910の中央部は、音や振動の減衰と感触を向上させるために本明細書に記載したような充填材料のより大きな体積を収容するように、内部キャビティ8910の他の部分と比べて内部キャビティの最大容積を画定してもよい。更に別の例では、
図88~
図106にも示すように、内部マス部9145の上側の内部キャビティ8910の部分、及び内部キャビティ8910内にあり得る任意の充填材料は、内部キャビティ9145の上側の内部マス部9145の後方に延在し得る。従って、本明細書に記載したように、第1ポート9021を取り囲む内部キャビティの領域は、音や振動の減衰と感触を向上させるために本明細書に記載したような充填材料のより大きな体積を収容するように、内部キャビティ8910の他の部分と比べて内部キャビティの最大容積を画定してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0158】
一例では、
図88~
図106に示すように、第2ポート9031、バッジ9128、及び内部マス部9145は、外部マス部9135とトウ部エッジ8842との間に配置され得る。本明細書に記載したように、外部マス部9135は、ゴルフクラブヘッド8800の重心を下げ、重心を後方にシフトさせるように機能し得る。内部マス部9145は、ゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。更に、内部マス部9145の底部9648が頂部9646より大きい質量を有することで、ゴルフクラブヘッド8800の重心の垂直位置が内部マス部9145によって大きくシフトされないようにすることができる。一例では、内部マス部9145のサイズ、形状、及び/又は位置は、ロフト角9245と関連付けられ得る。ロフト角が小さいゴルフクラブヘッドは、ロフト角が大きいゴルフクラブヘッドよりもスイング速度及びボール衝撃力が高くなる可能性がある。従って、内部マス部9145の形状、サイズ、及び/又は位置は、変化してもよく、最適なゴルフクラブヘッド性能のための特定の重心位置および慣性モーメントが提供されるように、ロフト角に基づいて決定され得る。例えば、ゴルフクラブヘッド8800は、ゴルフクラブヘッド6700より小さいロフト角を有する。
図67~
図106に示すように、内部マス部7045は、内部マス部9145に対して異なる形状、サイズ(例えば、異なる寸法、外形、角度、及び/又は相対的なセグメント比率)、及び位置(例えば、トウ部エッジ8842及び/又はソール分エッジ8892までの異なる距離)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0159】
一例では、バッジ9128は、ボディ部8810の質量分布に大きな影響を与えないように、ボディ部8810の材料よりも低い密度を有する材料から構成され得る。更に別の例では、バッジ9128は、任意のマス部を構成することができる材料形態など、比較的大きい密度を有する材料から作製され得る。従って、バッジ9128は、ゴルフクラブヘッド8800の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0160】
内部キャビティ8910は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的又は完全に充填されてもよい。一例では、
図88~
図106に示すように、内部キャビティ8910は、ゴルフクラブヘッド2000の充填材料2512と同様、又は本明細書に記載された任意の充填材料と同様であり得る充填材料9312で充填されてもよい。別の例(
図88~
図106には示されていない)では、内部キャビティ8910は、ゴルフクラブヘッド200の第1充填材料512及び第2充填材料514と同様であり得る第1充填材料及び第2充填材料で充填されてもよい。一例では、
図88~
図106に示すように、充填材料9312は、第1ポート9021又は第2ポート9031のうちの一方から内部キャビティ8910に注入されてもよく、第1ポート9021又は第2ポート9031のうちの他方は、充填材料9312又は過剰な充填材料9312によって置き換えられた内部キャビティ8910内の空気がそこを通って排出される排気ポートとして機能し得る。従って、
図88~
図106に示すように、充填材料9312は、内部キャビティ8910の形状に成形され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0161】
本明細書に記載したように、フェース部8862は、ボディ部8810と一体の部品であってもよく、ボディ部8810と同時に製造されてもよく、又は
図88~
図106に示すように、フェース部8862は、プレート状で内部キャビティ8910を封止するようにフロント部8860に取り付けられ得る別個の部品であってもよい。別の例では、
図107に示すように、フェース部8862は、トップ部8880においてボディ部8810の部分を画定し得る。従って、フェース部8862は、L字形(すなわち、
図102に示すような逆L字形)であり、内部キャビティ8910を封止するようにフロント部8860に取り付けられ得る。
図107の例に示すように、フェース部8862は、トップ部8880及びトップ部エッジ8882の一部又は複数部分を画定し得るフェーストップ部10700を含んでもよい。別の例では、
図108に示すように、フェース部8862は、ソール部8890においてボディ部8810の部分を画定し得る。従って、フェース部8862は、L字形であり、内部キャビティ8910を封止するようにフロント部8860に取り付けられ得る。
図108の例に示すように、フェース部8862は、ソール部8890及びソール部エッジ8892の一部又は複数部分を画定し得るフェースソール部10800を含んでもよい。別の例では、
図109に示すように、フェース部8862は、トップ部8880におけるボディ部8810の部分と、ソール部8890におけるボディ部8810の部分とを画定し得る。従って、フェース部8862は、C字形又はカップ形であり、内部キャビティ8910を封止するようにフロント部8860に取り付けられ得る。
図109の例に示すように、フェース部8862は、トップ部エッジ8882を含むトップ部分8880及びソール部エッジ8892を含むソール部8890の一部又は複数部分をそれぞれ画定し得るフェーストップ部10700及びフェースソール部10800を含んでもよい。別の例では、
図110に示すように、フェース部8862は、トウ部8840においてボディ部8810の全部又は一部を画定し得る。従って、フェース部8862は、L字形であり、内部キャビティ8910を封止するようにフロント部8860に取り付けられ得る。
図110の例に示すように、フェース部8862は、トウ部エッジ8842を含むトウ部8840の一部又は複数部分を画定し得るフェーストウ部11000を含んでもよい。更に別の例では、フェース部8862は、
図88~
図106及び
図107~
図110に示すフェース部の任意の組み合わせによって画定されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0162】
図111~
図135の例では、ゴルフクラブヘッド11100は、トウ部エッジ11142を持つトウ部11140と、ホーゼル部11155を含み得るヒール部エッジ11152を持つヒール部11150とを有するボディ部11110を含み得る。ゴルフクラブシャフト(例えば
図1に示したシャフト104など)は、ゴルフクラブ(例えば
図1に示したゴルフクラブ100など)を形成するために、ホーゼル部11155に結合された一方の端部と、ゴルフクラブグリップ(例えば
図1に示したグリップ106など)に結合された反対側の端部とを含み得る。ボディ部11110は更に、フロント部11160と、バックウォール部11172を持つバック部11170と、トップ部エッジ11182を持つトップ部11180と、ソール部エッジ11192を持つソール部11190とを含み得る。トウ部11140、ヒール部11150、フロント部11160、バック部11170、トップ部11180、及び/又はソール部11190は、部分的に重なり合ってもよい。トウ部エッジ11142、ヒール部エッジ11152、トップ部エッジ11182、及びソール部エッジ11192は、ボディ部11110の外周又は境界を画定し得る。ゴルフクラブヘッド11100は、例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド又はウェッジ系ゴルフクラブヘッドなどの、本明細書に記載された任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。ゴルフクラブヘッド11100の体積、ゴルフクラブヘッド11100の構成材料、及び/又はそれらの任意の構成要素は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0163】
ゴルフクラブヘッド11100は、ボディ部11110と一体的に形成され得るフェース部11162(すなわち、打撃面)を含んでもよい(例えば、1つの単一部品)。一例では、
図111~
図135に示すように、フェース部11162は、フロント部11160のフロント開口部を閉じるようにフロント部11160に(例えば、直接的又は間接的に、接着的に、機械的に、溶接で、及び/又は半田付けで)結合された別個の部品であり得る。フェース部11162は、前面11164及び背面11166を含み得る。前面11164は、トウ部11140とヒール部11150との間に延在し得る前面溝11168を含んでもよい。前面溝11168は、ゴルフクラブヘッド2000の前面溝2068と多くの点で類似し、又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの前方溝と同様であり得る。フェース部11162の背面11166は、1つ又は複数の溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含み得る。一例では、背面11166上の溝は、
図35~
図38及び
図43~
図66に示した背面溝など、ゴルフクラブヘッド2000の背面溝と多くの点で類似し得る。別の例では、背面11166は、溝、スロット、チャネル、窪み、又は凹部を含まなくてもよい。フェース部11162及びそれのボディ部11110への取り付け、又はボディ部11110を伴うそれの製造は、本明細書に記載された任意のフェース部と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0164】
ゴルフクラブヘッド11100(又は本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッド)上の任意の位置は、基準座標系のx、y、及びz座標によって参照され得る。座標系は、水平なx軸、x軸に直交する垂直なy軸、及びx軸とy軸の両方に直交するz軸を有し、これらは全て座標系の原点で交差する。一例では、
図111~
図116に示すように、座標系の原点11505、又は座標x=0、y=0、z=0の位置は、フェース部11162の平面部又は平坦部の最下点、又はフェース部11162とソール部エッジ11192との間の任意の湾曲した遷移部の前のフェース部11162上の最下点であり得る。座標系のx軸(例えば参照番号11506によって示される)は、水平方向及びヒール-トウ方向に延びてもよく、正のx軸は、原点11505からヒール部エッジ11152に向かう方向に延び得る。座標系のy軸(例えば参照番号11507によって示される)は、垂直方向に延び且つx軸に直交してもよく、正のy軸は、原点11505から垂直上方に延び得る。座標系のz軸(例えば参照番号11508によって示される)は、x軸及びy軸の両方と直交してもよく、負のz軸は、原点からバック部11170に向かう方向に延び得る(正のz軸方向は
図113及び
図116に示される)。別の例では、座標x=0、y=0、及びz=0の位置は、トウ部エッジ11142の最も低い位置にあり得る。別の例では、座標x=0、y=0、及びz=0の位置は、ゴルフクラブヘッド11100の重心であり得る。更に別の例では、座標x=0、y=0、及びz=0の位置は、フェース部11162の幾何学的中心にあり得る。座標x=0、y=0、及びz=0の位置は、ゴルフクラブヘッド11100上の任意の位置、又はゴルフクラブヘッド11100の外側にあってもよい。更に、座標系は、本明細書に記載の座標系とは異なる方向(例えば、x方向が垂直でy方向が水平)にx軸、y軸、及びz軸を有してもよい。従って、ゴルフクラブヘッド11100上の任意の位置は、基準座標系のx=0、y=0、及びz=0に対するx、y、及びz座標で参照され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0165】
ゴルフクラブヘッド11100は、接地平面11510、水平中央平面11520、及び頂上平面11530と関連付けられ得る。特に、接地平面11510は、地面に平行又は実質的に平行で、且つ、ゴルフクラブヘッド11100がアドレス位置にあるとき(例えば、ゴルフボールを打つために位置合わせされたゴルフクラブヘッド11100)にソール部エッジ11192の最下端に接する平面であり得る。頂上平面11530は、ゴルフクラブヘッド11100がアドレス位置にあるときに、トップ部エッジ11182の最上端に接する平面であり得る。接地平面11510及び頂上平面11530は、平行又は実質的に平行であり得る。水平中央平面11520は、接地平面11510と頂上平面11530のそれぞれの間の垂直方向の中間にあってもよく、接地平面11510に対して平行又は実質的に平行であってもよい。更に、ゴルフクラブヘッド11100は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545(α)を画定するロフト平面11540と関連付けられ得る。ロフト平面11540は、フェース部11162に接する又は同一面の平面であり得る。ロフト角11545は、ロフト平面11540と接地平面11510に垂直な垂直平面11550との間の角度によって画定され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0166】
バックウォール部11172は、上側バックウォール部11220と、下側バックウォール部11222と、上側バックウォール部11220と下側バックウォール部11222との間のレッジ部11230とを含み得る。レッジ部11230は、上側バックウォール部11220から下側バックウォール部11222まで外向きに(すなわち、フェース部11162から離れる方向に)延在し得る(すなわち、レッジ部11230は、下側バックウォール部11222から上側バックウォール部11220まで内向きに又はフェース部11162に向かって延在し得る)。レッジ部11230は、トウ部エッジ11142又はその近傍の位置からヒール部11150に向かって延在し得る第1レッジ部11232と、バックウォール部11172の中央部11173又はその近傍に配置され得る第2レッジ部11234と、ヒール部エッジ11152又はその近傍の位置からトウ部11140に向かって延在し得る第3レッジ部11236とを含み得る。第2レッジ部11234は、第1レッジ部11232と第3レッジ部11236との間に延在し得る。第1レッジ部11232は、トウ部エッジ11142又はその近傍の位置から第2レッジ部11234まで下向きに傾斜した方向にも延在し得る。第3レッジ部11236は、ヒール部エッジ11152又はその近傍の位置から第2レッジ部11234まで下向きに傾斜した方向にも延在し得る。あるいは、第1レッジ部11232及び/又は第3レッジ部11236は、上向きに傾斜、又は水平の向きに配されてもよい。第1レッジ部11232、第2レッジ部11234、及び第3レッジ部11236を含むレッジ部11230は、ゴルフクラブヘッド2000の第1レッジ部2132、第2レッジ部2134、及び第3レッジ部2136をそれぞれ含むレッジ部2130と多くの点(例えば、高さ、幅、向き、サイドウォール部の構成、レッジ部遷移部の構成など)で類似し得る。レッジ部11230は、本明細書に記載された任意のレッジ部と多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0167】
一例では、
図116に示すように、トップ部エッジ11182におけるバックウォール部11172とフェース部11162との間の距離として画定され得るトップレール幅11183は、0.25インチ(6.35mm)以上、0.35インチ(8.89mm)以下であってもよく、ソール部エッジ11192におけるバックウォール部11172とフェース部11162との間の距離として画定され得るソール幅11193は、0.75インチ(19.05mm)以上、1.05インチ(26.67mm)以下であってもよい。別の例では、トップレール幅11183は、0.2インチ(5.08mm)以上、0.5インチ(12.7mm)以下であってもよく、ソール幅11193は、0.5インチ(12.7mm)以上、1.75インチ(44.45mm)以下であってもよい。更に別の例では、トップレール幅11183に対するソール幅11193の比は、2.5以上、3.5以下であってもよい。従って、ボディ部11100のマス部の大部分は、ゴルフクラブヘッド11100に最適な性能を提供するように1つ又は複数のゴルフ統括団体によって確立された規則に従いつつ、ゴルフクラブヘッド11100の重心を比較的低く又は可能な限り低く配置するために、トップ部エッジ11182よりもソール部エッジ11192の近くに配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0168】
ボディ部11110は、外部ポート及び/又は内部ポート(例えば、ボディ部11110の内部に位置する)であり得る1つ又は複数のポートを含んでもよい。1つ又は複数のポートは、ボディ部11110の任意の位置にあり得る。内部キャビティ11210を画定するボディ部11110の内壁は、1つ又は複数のポートを含み得る。一例では、ボディ部11110は、
図23に示すようなゴルフクラブヘッド2000のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。別の例では、ボディ部11110は、
図3に示すようなゴルフクラブヘッド200のポートと多くの点で類似し得るポートを含んでもよい。更に別の例では、
図111~
図135に示すように、ボディ部11110は、第1レッジ部11232の上側の第1ポート11321と、第2レッジ部11234の下側に位置する第2ポート11331と、内部キャビティ11210内の第3ポート11341とを含み得る。従って、第1ポート11321及び第2ポート11331は、外部ポート、すなわち、ボディ部11110の外面にポート開口部を有するものであってもよく、一方で、第3ポート11341は、内部キャビティ11210を画定するボディ部11110の1つ又は複数の内壁に開口部を有する内部ポートであってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0169】
図111~
図135に示すような一例では、第1ポート11321は、第1レッジ部11232の上側にトウ部エッジ11142に近接して配置され得る。別の例では、第1ポート11321は、トウ部エッジ11142上にあり得る。更に別の例では、第1ポート11321は、第1レッジ部11232の下側にあり得る。第1ポート11321は、第1ポート第1開口部11326を取り囲むバックウォール部11172の部分に対して隆起し、同一平面上にあり、又は凹み得る、バックウォール部11172上の第1ポート第1開口部11326を有してもよい。一例では、
図111~
図135に示すように、第1ポート第1開口部11326は、上側バックウォール部11220の凹部11426の内側にあり得る。第1ポート11321は、円筒形であってもよく、第1ポート第1開口部11326から内部キャビティまで延びて第1ポート第2開口部11327で内部空洞11210に接続されてもよい。従って、第1ポート第1開口部11326は、第1ポート第2開口部11327を介してボディ部11110の外側から内部キャビティ11210へのアクセスを提供することができる。
図111~
図135に示すように、第1ポート11321は、円形の断面を有し得る(すなわち、円筒形のポート)。別の例では、第1ポート11321は、楕円形であり得る。更に別の例では、第1ポート11321は、任意の形状を有し得る。一例では、
図111~
図135に示すように、凹部11426は、第1ポート第1開口部11326を覆うカバー部又はバッジ11428を受け入れるように構成され得る。別の例では、第1ポート11321は、ボディ部11110の材料とは異なる密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。更に別の例では、第1ポート11321は、ボディ部11110の材料と同じ密度を有する材料から構成され得るマス部を用いて閉じられてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0170】
一例では、バッジ11428は、ゴルフクラブヘッド11100の特定の特徴又はそれに関する情報を示す1つ又は複数の英数字、記号、形状、又は他の視覚的マークを表示し得る。従って、バッジ11428は、凹部11426に挿入して固定されるように構成され得る。一例では、バッジ11428は、接着剤又は結合剤を用いて凹部11426に固定され得る。別の例では、バッジ11428の構成材料に応じて、バッジ11428を凹部11426内に取り付けるために溶接又は半田付けが使用され得る。別の例では、バッジ11428は、凹部11426に圧入され得る。更に別の例では、バッジ11428を凹部11426内に取り付けるために1つ又は複数の留め具が使用され得る。本明細書に記載したように、バッジ11428は、第1ポート11321を覆う及び/又は閉じることができる。一例では、バッジ11428は、凹部11426に嵌合するプレート状であり得る。別の例では、バッジ11428は、第1ポート11321を閉じるために第1ポート11321に受け入れられ得る突起を更に有してもよい。別の例では、バッジ11428は、長方形、円形、又は任意の形状を有し得る。別の例では、バッジ11428は、色、質感、構造材料、及び/又は他の視覚的特徴によって、視認可能及びボディ部11110の残りの部分から区別可能であり得る。更に別の例では、バッジ11428は、ボディ部11110との継ぎ目無しに見え又は略継ぎ目無しに見え、ボディ部11110の一体部分であるように、すなわち、ボディ部11110と区別できない又は略区別できないように、ボディ部11110に取り付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0171】
一例では、
図111~
図135に示すように、第2ポート11331は、第1ポート11321よりも直径が大きくてもよい。第2ポート11331の中心とソール部エッジ11192との間の距離は、第2ポート11331の中心とトップ部エッジ11182との間の距離より小さくてもよい。従って、第2ポート11331は、トップ部エッジ11182よりもソール部エッジ11192に近くてもよい。第2ポート11331は、バックウォール部11172の中央部11173又はその近傍及びソール部エッジ11192又はその近傍に配置され得る。第2ポート11331は、ソール部エッジ11192と第2レッジ部11234との間に配置され得る。第2ポート11331は、ゴルフクラブヘッド2000の第2ポート2231と多くの点で類似し得る。第2ポート11331は、バックウォール部11172上の第2ポート第1開口部11333と、第2ポート第1開口部11333から内部キャビティ11210に接続され得る第2ポート第2開口部11337まで延在するポートウォール11335とを有し得る。従って、内部キャビティ11210は、第2ポート第1開口部11333及び第2ポート第2開口部11337を通じて、ボディ部11110の外側からアクセスすることができる。一例では、第2ポート11331の内径は、0.2インチ(5.08mm)以上、1.0インチ(25.4mm)以下であり得る。別の例では、第2ポート11331の内径は、0.3インチ(7.62mm)以上、1.5インチ(38.1mm)未満であり得る。別の例では、第2ポート11331の内径は、0.4インチ(10.16mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下であり得る。更に別の例では、第2ポート11331の内径は、0.5インチ(12.7mm)以上、0.7インチ(17.78mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0172】
図111~
図135に示すように、第2レッジ部11234は、第2ポート11331を部分的に取り囲み得る。従って、一例では、
図111~
図135に示すように、第2レッジ部11234は、第2ポート11331の上部を取り囲み得る湾曲又は半円形の形状を有してもよい。あるいは、第2レッジ部11234は、本明細書に記載された任意の第2レッジ部と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0173】
ボディ部11110は、第1レッジ部11232、第2レッジ部11234、及び/又は第3レッジ部11236の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部11110は、水平中央平面11520の上側及び/又は下側に任意の数のポートを含み得る。ボディ部11110は、トウ部エッジ11142、ヒール部エッジ11152、トップ部エッジ11182、及び/又はソール部エッジ11192上に任意の数のポートを含み得る。任意のポートが、内部キャビティ11210に接続され得る。ボディ部11110のポートの数、ボディ部11110のポートの配置及び/又は構成は、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドと多くの点で類似し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0174】
一例では、
図111~
図135に示すように、ゴルフクラブヘッドは、第2ポート11331に挿入されるサイズに設定され得るポートスリーブ12610を含んでもよい。ポートスリーブ12610は、金属、ポリマー、及び/又は複合材料などの任意の材料から構成され得る。ポートスリーブ12610は、ボディ部11110の材料より低い密度を有する材料から構成され得る。ボディ部11110の材料と同じ又はより高い密度を有する材料から構成されるポートスリーブ12610と比べてポートスリーブ12610の質量が小さいことで、ポートスリーブ12610のないゴルフクラブヘッド11100(すなわち、ポートスリーブ12610によって充填される空間は、ボディ部11110の材料と同じ又はより高い密度を有する材料で充填される)によって、ゴルフクラブヘッド11100の総質量を変更又は大きく変えずにゴルフクラブヘッドの慣性モーメントを増加又はゴルフクラブヘッド11100の重心の位置を最適化するために、より多くの質量をボディ部11110のトウ領域にシフトさせることができる。換言すれば、ポートスリーブ12610は、ゴルフクラブヘッド11100の性能を最適化するために、質量をゴルフクラブヘッド11100の中央部からゴルフクラブヘッド11100の他の部分にシフトさせることができる。一例では、ポートスリーブ12610は、ゴルフクラブヘッド11100の中央部で0.5グラム以上、10グラム以下の重量を減らして、本明細書に記載したようにゴルフクラブヘッド11100上の他の位置にシフトさせることができる。別の例では、ポートスリーブ12610は、ゴルフクラブヘッド11100の中央部で2グラム以上、7グラム以下の重量を減らして、本明細書に記載したようにゴルフクラブヘッド11100上の他の位置にシフトさせることができる。更に別の例では、ポートスリーブ12610は、ゴルフクラブヘッド11100の中央部で1グラム以上、5グラム以下の重量を減らして、本明細書に記載したようにゴルフクラブヘッド11100上の他の位置にシフトさせることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0175】
一例では、
図111~
図135に示すように、ポートスリーブ12610は、チタン又は任意のチタン系材料から構成され得る一方で、ボディ部11110の全て又は一部は、スチール又はスチール系材料から構成され得る。別の例では、ポートスリーブ12610は、ポリマー材料から構成され得る。更に別の例では、ポートスリーブ12610は、複合材料から構成され得る。ゴルフクラブヘッド11100の特定の用途又は構成では、ポートスリーブ12610は、ゴルフクラブヘッド11100の中央部又はその近傍に多くの質量が配置されるように、ボディ部11110の材料の密度より大きい密度を有する材料から構成され得る。ポートスリーブ12610は、ボディ部11110の材料の密度と同じ密度又は異なる密度を有する材料から構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0176】
一例では、
図111~
図135に示すように、ポートスリーブ12610は、スリーブボディ12612と、スリーブベゼル12614とを含み得る。スリーブボディ12612は、本明細書に記載したように第2ポート11331の内壁に結合又は係合しつつ、第2ポート11331内に移動可能に受け入れられるサイズの外径を有し得る。一例では、スリーブボディ12612は、外面的にネジ切りされており、第2ポート11331のネジ付きポートウォール11335に適合し得る。従って、ポートスリーブ12610は、第2ポート11331に捩じ込むことで、第2ポート11331のネジ付きポートウォールに挿入されて係合することができる。ポートスリーブ12610は、第2ポート11331内でポートスリーブ12610を回転させるため、及び/又は内部キャビティ11210へのアクセスを提供するために工具と係合する突起、凹部、及び/又は開口部などの、1つまたは複数の構造を有するスリーブ底部12616を含み得る。一例では、
図111~
図135に示すように、スリーブ底部12616は、ポートスリーブ12610が第2ポート11331の内側にあるときに、第2ポート11331から内部キャビティ11210へのアクセスを提供する底部開口部12617を含んでもよく、スリーブ底部12616は、ポートスリーブ12610を回転させてポートスリーブ12610を第2ポート11331に固定するために、対応する形状のツール(不図示)と係合するように、長方形で4象限配置に構成され得る凹部12618を含んでもよい。凹部12618と係合する工具は、スリーブ底部12616と係合するように底部開口部12617に挿入され得る、及び/又は、凹部12618と係合するために工具をスリーブ底部12616で中心合わせするように機能し得る、円筒状突起を含んでもよい。スリーブ底部12616は、第2ポート11331内でポートスリーブ12610を回転させるために対応するツールと係合するための任意の構造及び/又は開口部を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0177】
スリーブベゼル12614は、スリーブボディ12612より大きい直径及び第2ポート11331の内径より大きい直径を有し得る。従って、スリーブベゼル12614は、スリーブボディ12612が第2ポート11331に更に挿入されることを防止するように、第2ポート11331を取り囲むバックウォール部11172と係合することができる。一例では、
図111~
図135に示すように、第2ポート11331を取り囲むバックウォール部11172の一部は、スリーブベゼル12614をその中に受け入れてスリーブボディ12612が第2ポート11331内に更に挿入されることを防ぐようなサイズ及び形状であり得る、凹状レッジ部11177を含み得る。従って、一例では、スリーブベゼル12614は、ポートスリーブ12610が第2ポート11331に完全に挿入されてスリーブベゼル12614が凹状レッジ部11177と係合したときに、バックウォール部11172と同一面に位置してもよい。あるいは、スリーブベゼル12614は、バックウォール部11172と同一面になくてもよく、スリーブベゼル12614がバックウォール部11172に対して部分的に又は完全に隆起しても、部分的に又は完全に凹んでもよい。一例では、スリーブベゼル12614は、ポートスリーブ12610を第2ポート11331に固定するために、対応する形状の工具と係合するための1つ又は複数の構造も含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0178】
一例では、
図111~
図135に示すように、ポートスリーブ12610の長さは、第2ポート11331の長さより大きくてもよい。従って、ポートスリーブ12610のスリーブフロント部12620は、第2ポート11331を越えて内部キャビティ11210内に延在し得る。本明細書に記載したようにポートスリーブ12610が第2ポート11331に捩じ込まれると、スリーブフロント部12620は、第2ポート11331を通って延び、内部キャビティ11210に入る又は貫通することができる。ポートスリーブ12610が第2ポート11331に更に捩じ込まれると、スリーブフロント部12620は、スリーブベゼル12614と凹状レッジ部11177との係合によってポートスリーブ12610の第2ポート11331への更なる挿入が妨げられるまで、内部キャビティ11210内に更に進むことができる。従って、スリーブフロント部12620の内部キャビティ貫通深さは、ポートスリーブ12610の第2ポート11331への捩じ込みや捩じ戻しによって調整することができ、最大内部キャビティ貫通深さは、スリーブベゼル12614と凹状レッジ部11177との係合によって画定される。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0179】
ボディ部11110は、ボディ部11110上の任意の位置に1つ又は複数のマス部(例えば、ウェイト部)を含み得る。1つ又は複数のマス部は、ボディ部11110の任意の外部位置又は内部位置でボディ部11110に結合され得る一体的なマス部又は別個のマス部であってもよい。
図111~
図135に示す例では、ボディ部11110は、本明細書では第1マス部とも呼ばれる外部マス部11435と、本明細書では第2マス部とも呼ばれる内部マス部11445とを含み得る。外部マス部11435は、ゴルフクラブヘッド2000のマス部2331と多くの点で類似し得る。従って、外部マス部11435は、
図34に示すように円盤形状であってもよい。外部マス部11435の直径は、外部マス部11435の構成材料の1つ又は複数の特性(例えば、材料密度)に基づいて決定され得る。ポートスリーブ12610は、外部マス部11435を受け入れるように構成されてもよく、それは、捩じ込み、圧入、接着剤を用いた固定、又は溶接など、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドに関して本明細書に記載された任意の方法でポートスリーブ12610に挿入して固定され得る。換言すれば、ポートスリーブ12610は、外部マス部11435を受け入れるためのスリーブとして機能し得る。一例では、
図111~
図135に示すように、ポートスリーブ12610の内壁は、外部マス部11435上の対応するネジ山と係合するようにネジ山が形成され得る。従って、ポートスリーブ12610の内径は、外部マス部11435の外径に対応し得る。外部マス部11435は、ポートスリーブ12610内に完全に挿入されてスリーブ底部12616と係合し得る。従って、外部マス部11435の外面は、バックウォール部11172の一部を画定してもよく、スリーブベゼル12614と面一であってもよい。あるいは、外部マス部11435は、スリーブベゼル12614に対して凹んでもよく、又はスリーブベゼル12614に対して外側に突出してもよい。外部マス部11435は、ゴルフクラブヘッド11100を見ている各人に見える可能性がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0180】
第2ポート11331の中心領域又は幾何学的中心は、ゴルフクラブヘッド11100のCG又はその近傍に配置され得る。従って、外部マス部11435が本明細書に記載したような第2ポート11331に固定されている場合、外部マス部11435の重心は、ゴルフクラブヘッド11100のCG又はその近傍に配置され得る。ゴルフクラブヘッド11100の重心のx、y、及びz座標は、本明細書ではそれぞれCG
X 、CG
Y 、及びCG
Z で表される場合があり、外部マス部11435の重心のx、y、及びz座標は、本明細書ではそれぞれCG
M1X 、CG
M1Y 、CG
M1Z で表される場合がある。一例では、CG
M1X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.02インチ(0.51mm)以下であってもよく、CG
M1Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.3インチ(7.62mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M1Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.2インチ(5.08mm)以下であってもよい。別の例では、CG
M1X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.1インチ(2.54mm)以下であってもよく、CG
M1Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.6インチ(15.24mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M1Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.4インチ(10.16mm)以下であってもよい。別の例では、CG
M1X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.01インチ(0.25mm)以下であってもよく、CG
M1Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.15インチ(3.81mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M1Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.1インチ(2.54mm)以下であってもよい。更に別の例では、CG
M1X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよく、CG
M1Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M1Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよい。結果として、外部マス部11435は、ゴルフクラブヘッド11100の重心に比較的大きな又は有意なシフトを引き起こすことなく、より小さい質量を有する別のマス部又はより大きい質量を有するマス部と交換可能であり得る。一例では、外部マス部11435の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CG
X 位置(CGのx軸座標)の0.5%未満、CG
Y 位置(CGのy軸座標)の0.5%未満、及び/又はCG
Z 位置(CGのz軸座標)の0.2%未満だけシフトし得る。別の例では、外部マス部11435の質量増加が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CG
X 位置の0.35%未満、CG
Y 位置の0.35%未満、及び/又はCG
Z 位置の0.15%未満だけシフトし得る。更に別の例では、外部マス部11435の質量が1グラム増加する毎に、ゴルフクラブヘッドのCG位置は、CG
X 位置の0.25%未満、CG
Y 位置の0.25%未満、及び/又はCG
Z 位置の0.10%未満だけシフトし得る。このため、外部マス部11435は、ゴルフクラブヘッド11100のCGを実質的にシフトすることなく、及び/又はゴルフクラブヘッド11100の全体的又は概略的な性能特性を変更することなく、各人に特定の性能特性を提供する(すなわち、ゴルフクラブヘッド11100の性能を特定の人に合わせてカスタマイズする)ために、より小さい又はより大きい質量を有する別のマス部と交換可能であり得る。一例では、
図111~
図135に示すように、外部マス部11435全体が水平中央平面11520の下側にあり得る。別の例では、外部マス部11435のかなりの部分が水平中央平面11520の下側にあり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0181】
内部マス部11445は、ボディ部11110の任意の位置にあり得る。一例では、
図111~
図135に示すように、内部マス部11445は、トウ部エッジ11142に近接して配置され得る。別の例では、内部マス部11445は、外部マス部11435とトウ部エッジ11142との間に配置され得る。内部マス部11445の位置がトウ部エッジ11142に近接していることで、性能が向上するようにゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントを増加させることができる。内部マス部11445の全部又は一部は、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ11142の近くに配置され得る。
図123を参照すると、一例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、0.1インチ(2.54mm)以下であり得る。別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、0.2インチ(5.08mm)以下であり得る。別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、0.3インチ(7.62mm)以下であり得る。別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、0.4インチ(10.16mm)以下であり得る。別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、0.5インチ(12.70mm)以下であり得る。別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、外部マス部11435とトウ部エッジ11142との間の距離の半分以下であり得る。更に別の例では、内部マス部11445とトウ部エッジ11142との間の最短距離11447は、外部マス部11435とトウ部エッジ11142との間の距離の1/4以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0182】
一例では、
図111~
図135に示すように、内部マス部11445は、内部マス部11445に近接するトウ部エッジ11142の部分の形状に対応又は略対応し得る湾曲形状を有してもよい。従って、内部マス部11445は、トウ部エッジ11142の近くに位置してもよく、トウ部エッジ11142の湾曲形状と同じ又は実質的に同じ曲率を有してもよい。内部マス部11445の形状及び位置により、内部マス部がトウ部エッジの近くに配置され、内部マス部11445に近接するトウ部エッジの部分の曲率に酷似又は類似した質量分布を有することができる。従って、内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメント(MOI)を増加させることができる。y軸及びz軸に沿った内部マス部11445の位置は、内部マス部11445がゴルフクラブヘッド11100のCGの位置に大きな影響を与えたり、シフトさせたりしないように決定され得る。換言すれば、内部マス部11445のCGのy座標及び/又はz座標は、ゴルフクラブヘッド11100のCGがゴルフクラブヘッド11100の比較的低く且つ後方に維持されるように、ゴルフクラブヘッドのCGのy座標及び/又はz座標とそれぞれ同じでもよく、(製造公差を考慮して)実質的に同様であってもよく、又は少量だけオフセットされてもよい。内部マス部11445の重心のx、y、及びz座標は、本明細書ではそれぞれCG
M2X 、CG
M2Y 、及びCG
M2Z で表される場合がある。一例では、CG
M2X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以上、1.5インチ(38.10mm)以下であってもよく、CG
M2Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.2インチ(5.08mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M2Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.2インチ(5.08mm)以下であってもよい。別の例では、CG
M2X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以上、2.0インチ(50.80mm)以下であってもよく、CG
M2Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M2Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以下であってもよい。別の例では、CG
M2X とCG
X との間のx軸上の距離は、0.75インチ(19.05mm)以上、1.75インチ(44.45mm)以下であってもよく、CG
M2Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.25 インチ(6.35mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M2Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよい。更に別の例では、CG
M2X とCG
X との間のx軸上の距離は、1.0インチ(25.40mm)以上、1.75インチ(44.45mm)以下であってもよく、CG
M2Y とCG
Y との間のy軸上の距離は、0.75インチ(19.05mm)以下であってもよく、及び/又はCG
M2Z とCG
Z との間のz軸上の距離は、0.75インチ(19.05mm)以下であってもよい。他の例では、内部マス部11445は、本明細書に記載された任意の内部マス部と同様又は実質的に同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0183】
外部マス部11435及び内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の重心を下げるために戦略的に配置され得る一方、内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100のMOIを増加させ得る。従って、x軸に沿った外部マス部11435と内部マス部11445との間の距離は、ゴルフクラブヘッド11100のMOIを増加させるために比較的大きくてもよく、一方で、y軸及びz軸に沿った外部マス部11435と内部マス部11445との間の距離は、それぞれ、ゴルフクラブヘッド11100の重心を比較的低い位置に維持するために比較的小さくてもよい。一例では、CGM1X とCGM2X との間のx軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以上、2.0インチ(50.80mm)以下であってもよく、CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよく、及び/又はCGM1Z とCGM2Z との間のz軸上の距離は、0.1インチ(2.54mm)以下であってもよい。別の例では、CGM1X とCGM2X との間のx軸上の距離は、0.75インチ(19.05mm)以上、1.75インチ(44.45mm)以下であってもよく、CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離は、0.2インチ(5.08mm)以下であってもよく、及び/又はCGM1Z とCGM2Z との間のz軸上の距離は、0.2インチ(5.08mm)以下であってもよい。別の例では、CGM1X とCGM2X との間のx軸上の距離は、1.0インチ(25.40mm)以上、2.0インチ(50.80mm)以下であってもよく、CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離は、0.5インチ(12.70mm)以下であってもよく、及び/又はCGM1Z とCGM2Z との間のz軸上の距離は、0.25インチ(6.35mm)以下であってもよい。更に別の例では、CGM1X とCGM2X との間のx軸上の距離は、1.0インチ(25.40mm)以上、1.75インチ(44.45mm)以下であってもよく、CGM1Y とCGM2Y との間のy軸上の距離は、0.4インチ(10.16mm)以下であってもよく、及び/又はCGM1Z とCGM2Z との間のz軸上の距離は、0.4インチ(10.16mm)以下であってもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0184】
図111~
図135に示す一例では、内部マス部11445の頂部11946は、底部11948よりも小さい体積を有してもよく、内部マス部11445は、上部11946から底部11948に向かって徐々に増加する体積を有してもよい。従って、ゴルフクラブヘッド11100の重心が下がるように、内部マス部11445の重心とソール部エッジ11192との間の距離は、内部マス部11445の重心と水平中央平面11520との間の距離よりも小さい又は実質的に小さくてもよい。換言すれば、本明細書で提供したような内部マス部11445の形状は、内部マス部11445をトウ部エッジの近くに配置すること、及び、内部マス部11445の比較的大きい部分を水平中央平面11520の下側でソール部エッジ11192の比較的近くに配置することを可能にする。
図111~
図135の例に示すように、内部マス部11445全体が、水平中央平面11520の下側にあってもよい。別の例では、内部マス部11445のかなりの部分が、水平中央平面11520の下側にあってもよい。別の例では、内部マス部11445は、トウ部エッジ11142に近接してトップ-ソール方向及びトウ-ヒール方向に配置された複数の内部マス部を含んでもよく、多数又は全てのマス部が、水平中央平面11520の下側に配置される。別の例では、内部マス部11445は、ソール部エッジ11192の近くに延在する大きな部分を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0185】
図111~
図135に示すように、内部マス部11445は、トップ-ソール方向の高さ12810、トウ-ヒール方向の幅12820、及びフロント-バック方向の奥行き12830を含み得る。一例では、
図111~
図135に示すように、高さ12810は、幅12820よりも大きく、奥行き12830よりも大きくてもよい。従って、内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントが増加するように、トウ部エッジ11142の大部分に近接して延在してもよい。別の例では、
図111~
図135に示すように、奥行き12830は、本明細書に記載したように、トップ-ソール方向に内部マス部11445の体積及び質量が増加するように、トップ-ソール方向に増加してもよい。別の例では、
図111~
図135に示すように、奥行き12830は、幅12820より大きくてもよい。従って、内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントが増加し、ゴルフクラブヘッド11100の重心がより低く且つより後方側に移動するように、トウ部エッジ11142の大部分に近接し且つより後方側に延在してもよい。一例では、高さ12810は、0.5インチ(12.70mm)以上、1.25インチ(31.75mm)以下であり得る。別の例では、高さ12810は、0.8インチ(20.32mm)以上、1.1インチ(27.94mm)以下であり得る。更に別の例では、高さ12810は、0.9インチ(22.86mm)以上、1.0インチ(25.40mm)以下であり得る。一例では、幅12820と深さ12830は、同じ値を有してもよいが、製造公差による変動はある。別の例では、幅12820は、奥行き12830の75%以上、125%以下であり得る。別の例では、奥行き12830は、幅12820の75%以上、125%以下であり得る。別の例では、幅12820及び/又は奥行き1830は、0.2インチ(5.08mm)以上、0.5インチ(12.70mm)以下であり得る。別の例では、幅12820及び/又は奥行き12830は、0.27インチ以上、0.37インチ以下であり得る。別の例では、幅12820及び/又は奥行き1830は、0.3インチ(7.62mm)以上、0.35インチ(8.89mm)以下であり得る。別の例では、幅12820及び/又は奥行き1830は、高さ12810の10%以上、高さ12810の50%以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0186】
第3ポート11341は、内部マス部11445を受け入れるように、内部マス部11445の形状に対応して形成され得る凹部又はキャビティ(空洞)をボディ部11110に画定することができる。一例では、
図111~
図135に示すように、第3ポート11341は、内部マス部の外面が内部キャビティ11210を画定するボディ部11110の内壁と面一になるように、内部マス部11445を完全に受け入れる形状であり得る。内部マス部11445は、1つ又は複数の接着剤又は結合剤を用いて、溶接又は半田付けで、及び/又は圧入によって、第3ポート11341の内側に固定され得る。第3ポート11341は、ボディ部11110の一体部分であり、ボディ部11110とともに形成され、及び/又はボディ部11110の材料と同じ材料を含み得る、ボディマス部11145の内側のキャビティによって画定されてもよい。ボディマス部11145は、トウ部11140に配置されてもよく、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントが増加するようにトウ部エッジ11142まで延在してもよい。
図111~
図135に示す例では、ボディマス部は、トップ部エッジ11182からソール部エッジ11192まで延在し、トウ部エッジ11142から内部キャビティ11210内に延在し得る。ボディマス部11145の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は、ゴルフクラブヘッド11100に特定の性能特性を提供するように決定され得る。一例では、
図111~
図135に示すように、ボディマス部11145は、トウ部11140に配置され、トウ部エッジ11142まで延在し、トップ部エッジ11182からソール部エッジ11192まで延在してもよい。ボディマス部11145の形状、サイズ、体積、及び/又は質量は変化してもよく、ロフト角11545を含むゴルフクラブヘッド11100の様々な特性に依存し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0187】
内部キャビティ11210は、トウ部11140とヒール部11150との間で幅が異なっていてもよい。内部キャビティ幅11710は、ボディマス部11145の存在により、ボディ部の中央部又はヒール部11150での内部キャビティ幅11710よりもトウ部エッジ11142の近傍の方が小さくてもよい。従って、ボディ11110の質量の大部分は、ボディ11110の慣性モーメントが増加するように、ヒール部エッジ11152よりもトウ部エッジ11142に近くてもよい。一例では、
図111~
図135に示すように、内部キャビティ幅11710は、外部マス部11435と内部マス部11445との間の位置で最大値を有し得る。
図111~
図135の例に示すように、内部キャビティ11210の部分は、ポートスリーブ12610及び/又は外部マス部11435の下側に垂直に延在し、ポートスリーブ12610及び/又は外部マス部11435の部分よりもフェース部11162から遠くにあってもよい。従って、
図111~
図135に示す例では、フェース-バック方向で測定され得る内部キャビティ幅11710の最大値は、トウ-ヒール方向において外部マス部11435と内部マス部11445との間、及びトップ-ソール方向においてソール部エッジ11192と外部マス部11435との間にあり得る。一例では、内部キャビティ幅11710の最大値は、0.4インチ(10.16mm)以上、0.9インチ(22.86mm)以下であり得る。別の例では、内部キャビティ幅11710の最大値は、0.5インチ(12.70mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下であり得る。更に別の例では、内部キャビティ幅11710の最大値は、0.6インチ(15.24mm)以上、0.7インチ(17.78mm)以下であり得る。
図111~
図135の例に示すように、ポートスリーブ12610及び/又は外部マス部11435の垂直上方に位置する内部キャビティ11210の部分は、ポートスリーブ12610及び/又は外部マス部11435の部分よりもフェース部11162から遠くてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0188】
一例では、
図111~
図135に示すように、第2ポート11331、バッジ11428、及び内部マス部11445は、外部マス部11435とトウ部エッジ11142との間に配置され得る。本明細書に記載したように、外部マス部11435は、ゴルフクラブヘッド11100の重心を下げ、重心を後方にシフトさせるように機能し得る。内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100の重心を下げる及び/又は後方にシフトさせることもできる。更に、内部マス部11445の底部11948が頂部11946より大きい質量を有することで、ゴルフクラブヘッド11100の重心の垂直位置は、ゴルフクラブヘッド11100のMOIが増加するようにトウ部エッジに向かってより多くの質量を配置する一方で、内部マス部11445によって大きくシフトされないようにすることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0189】
一例では、バッジ11428は、ボディ部11110の質量分布に大きな影響を与えないように、ボディ部11110の材料よりも低い密度を有する材料から構成され得る。更に別の例では、バッジ11428は、任意のマス部を構成することができる材料形態など、比較的大きい密度を有する材料から作製され得る。従って、バッジ11428は、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメントを増加させるように機能し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0190】
内部キャビティ11210は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、キャビティ充填材料)で、部分的または全体的に充填されてもよい。一例では、
図111~
図135に示すように、充填材料11612は、硬化プロセスが促進されるように室温又はそれ以上の温度で硬化し得るウレタンエラストマー材料であってもよい。一例では、充填材料11612は、内部空洞11210が部分的又は完全に充填されるように、第1ポート11321及び/又は第2ポート1131から内部キャビティ11210に注入され得る。第1ポート11321は、注入ポートとして機能し得る一方で、第2ポート11331は、充填材料によって置き換えられた内部キャビティ11210の空気が内部キャビティ11210から排出されることを可能にする排気ポートとして機能し得る。あるいは、第のポート11331は、注入ポートとして機能し得る一方で、第1ポート11321は、排気ポートとして機能し得る。従って、
図111~
図135に示すように、充填材料11612は、内部キャビティ11210の形状に成形され得る。充填材料11612が内部キャビティ11210に注入された後、充填材料11612を硬化させることができる。一例では、充填材料11612は、室温で硬化し得る。別の例では、充填材料11612は、摂氏50度で硬化され得る。別の例では、充填材料11612は、摂氏70度で硬化され得る。更に別の例では、充填材料11612は、摂氏80度で硬化され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。別の例では、充填材料11612は、ゴルフクラブヘッド2000の充填材料2512と同様、又は本明細書に記載の任意の充填材料と同様であり得る。更に別の例では、内部キャビティ11210は、ゴルフクラブヘッド200の第1充填材料512及び第2充填材料514と同様であり得る第1充填材料及び第2充填材料で充填されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0191】
一例では、ゴルフクラブヘッド11100は、180グラム以上、340グラム以下の総重量を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド11100は、220グラム以上、300グラム以下の総重量を有し得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッド11100は、250グラム以上、270グラム以下の総重量を有し得る。一例では、充填材料の重量は、15グラム以上、35グラム以下であり得る。別の例では、充填材料の重量は、22グラム以上、30グラム以下であり得る。更に別の例では、充填材料の重量は、22グラム以上、28グラム以下であり得る。充填材料11612の総重量は、ゴルフクラブヘッド11100の総重量のパーセンテージとして表され得る。従って、充填材料の重量は、ゴルフクラブヘッド11100の総重量の5%以上、19%以下を構成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0192】
本明細書に記載したように、外部マス部11435、内部マス部11445、及び/又はポートスリーブ12610のサイズ及び重量は、ゴルフクラブヘッド11100に特定の性能特性を提供するために、ゴルフクラブヘッド11100の慣性モーメント及び重心位置に影響を与えるように決定され得る。内部マス部11445は、ゴルフクラブヘッド11100のMOIが増加するように、外部マス部11435の総重量、ポートスリーブ12610の総重量、及び/又は外部マス部11435とポートスリーブ12610の総重量の合計よりも大きい総重量を有し得る。一例では、内部マス部11445の総重量は、10グラム以上、20グラム以下であり得る。別の例では、内部マス部11445の総重量は、12グラム以上、16グラム以下であり得る。更に別の例では、内部マス部11445の総重量は、13グラム以上、15グラム以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0193】
一例では、外部マス部11435の総重量は、5グラム以上、11グラム以下であり得る。別の例では、外部マス部11435の総重量は、7グラム以上、9グラム以下であり得る。別の例では、外部マス部11435の総重量は、6グラム以上、8グラム以下であり得る。別の例では、外部マス部11435の総重量は、内部マス部11445の総重量の25%以上、75%以下であり得る。別の例では、外部マス部11435の総重量は、内部マス部11445の総重量の40%以上、60%以下であり得る。別の例では、外部マス部の重量に対する内部マス部11445の重量の比は、1.0以上であり得る。別の例では、外部マス部の重量に対する内部マス部11445の重量の比は、1.25以上であり得る。更に別の例では、外部マス部の重量に対する内部マス部11445の重量の比は、1.25以上、2.0以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0194】
ポートスリーブ12610は、ポートスリーブ12610の使用による重量減をゴルフクラブヘッド11100の他の部分に戦略的に移して特定の性能特性を達成できるように、ボディ部11110の材料の密度及び外部マス部11435の材料の密度よりも低い密度を有する材料から構成され得る。一例では、ポートスリーブ12610は、アルミニウム系材料から構成され得る。別の例では、ポートスリーブ12610は、チタン系材料から構成され得る。更に別の例では、ポートスリーブ12610は、ポリマー系材料から構成され得る。本明細書に記載したように、外部マス部11435は、ボディ部11110の材料の密度よりも高い密度を有する材料から構成され得る。一例では、外部マス部11435は、タングステン系材料から構成され得る。従って、外部マス部11435の総重量は、ポートスリーブ12610の総重量よりも大きくなり得る。一例では、ポートスリーブ12610の総重量は、3グラム以上、6グラム以下であり得る。別の例では、ポートスリーブ12610の総重量は、3.5グラム以上、5グラム以下であり得る。別の例では、ポートスリーブ12610の総重量は、4グラム以上、4.75グラム以下であり得る。別の例では、ポートスリーブ12610の総重量は、外部マス部11435の総重量の25%以上、75%以下であり得る。更に別の例では、ポートスリーブ12610の総重量は、外部マス部11435の総重量の40%以上、60%以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0195】
本明細書に記載したように、内部キャビティ11210は、1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る1つ又は複数の充填材料(すなわち、空洞充填材料)で、部分的又は完全に充填されてもよい。充填材料の量(すなわち、体積及び/又は質量)は、(i)振動減衰又は音響減衰(例えば、ゴルフクラブヘッドを使用する各人によって知覚されるような、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打つときの一貫した及び/又は心地よい音及び感触)を提供し、(ii)フェース部に対する構造的支持を提供し、及び/又は、(iii)ボール移動距離、ボール速度、ボール打ち出し角度、ボールスピンレート、ボールピーク高さ、ボール着地角度、及び/又はボールばらつきを最適化するように、各ゴルフクラブヘッド(すなわち、特定のロフト角を有する)に対して決定され得る。内部キャビティ11210は、フェース部の背面11166が充填材料で覆われるように、充填材料を用いて充填され得る。従って、充填材料は、フェース部11162の比較的薄い部分に対して構造的支持を提供することができる。
【0196】
GC1(すなわち、ゴルフクラブNo.1)と本明細書で呼ばれるゴルフクラブヘッド11100のウレタンエラストマー充填材料11612の弾性をテストし、GC2、GC3、及びCG4と本明細書で呼ばれる3つの例示的なゴルフクラブの充填材料の弾性と比較した。各ゴルフクラブヘッドをテストするために、各ゴルフクラブヘッドのフェース部をフライス盤でフェース部の外周に沿って切断し、フェース部を慎重に除去することによって充填材料をそのまま露出させた。各ゴルフクラブヘッドの充填材料の弾性は、R&Aルール・リミテッド及び全米ゴルフ協会「ゴルフクラブヘッド柔軟性測定プロトコル(PROTOCOL FOR MEASURING THE FLEXIBILITY OF A GOLF CLUBHEAD)」,TPX3004 Rev.2.0,2019年4月9日や、全米ゴルフ協会「ゴルフクラブヘッド柔軟性測定手順(PROCEDURE FOR MEASURING THE FLEXIBILITY OF A GOLF CLUBHEAD)」,USGA-TPX3004 Rev.1.0.0,2008年5月1日に規定されているような、ゴルフクラブヘッドの特性時間(CT;Characteristic Time)を測定するために全米ゴルフ協会で使用される試験装置及び手順を使用して試験された。換言すれば、全米ゴルフ協会が使用するCTテスト装置(テスト用ゴルフクラブのフェースに当たる振り子を含む)を使用して、充填材料の弾性を測定した。各ゴルフクラブヘッドは、ソール部エッジ11192のリーディングエッジから約0.75インチ(19.05mm)の位置で、且つ、その位置においてフェース溝の中心で振り子がフェース部に当たるように、CTテスト装置の固定具に取り付けられた。更に、各ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドのヒール-トウ方向が垂直方向(すなわち、フェース溝が垂直方向)となるように、固定具に取り付けられた。振り子には加速度計が取り付けられており、加速度計のデータは10240Hzでサンプリングされ、充填材料と接触する前の振り子の最大速度(m/s)と、充填材と接触した後の振り子の反発時の最大速度とが測定された。全てのテストにおいて、充填材料に衝突するときの平均振り子速度は0.79~0.81m/sであった。一例では、GC1の複数のテストから得られた最大反発速度は、2.0m/sより大きく、2.09m/sより小さく、平均最大反発速度は、2.06m/sであった;GC2の複数のテストから得られた最大反発速度は、1.9m/sより大きく、1.98m/sより小さく、平均最大反発速度は、1.95m/sであった;GC3とCG4の複数のテストから得られた最大反発速度は同様で、1.71m/sより大きく、1.79m/sより小さく、平均最大バウンド速度は、1.76であった。従って、GC1又はゴルフクラブヘッド11100の平均最大バウンド速度は、GC2の最大反発速度より5%大きく、GC3及びGC4の最大反発速度より15%大きくなり得る。各人のゴルフスイング速度は、時速60マイル(27m/s)から時速170マイル(76m/s)の間で変化し得る。従って、GC2、CG3、及びCG4の平均最大反発速度に対するGC1の平均最大反発速度の増加によって証明されるように、ゴルフクラブヘッド11100の充填材料11612の増加した反発力又は弾性は、ゴルフクラブヘッド11100を有するゴルフクラブが各人によって使用されるときに、ボール速度を大幅に向上させ、その結果としてボール飛距離を大幅に向上させる可能性がある。
【0197】
一例では、ポートスリーブ12610が第2ポート11331に捩じ込まれることによって、スリーブフロント部12620が本明細書に記載したように内部キャビティ11210を貫通するにつれて、スリーブフロント部12620は、フェース部11162のボール打撃領域又はその近傍で、スリーブフロント部12620とフェース部11162との間の充填材料11612を圧縮することができる。従って、ポートスリーブ12610を内部キャビティ11210に打ち込むことによって、ゴルフクラブヘッド11100のボール打撃領域又はその周囲に充填材料11612の予荷重を与えて、ゴルフクラブヘッド11100の反発係数(COR)を高めることができる。ゴルフクラブヘッド11100のCORは、ポートスリーブ12610の内部キャビティ11210への貫通深さによって調整することができる。従って、ポートスリーブ12610を工具と係合させて、ポートスリーブ12610を第2ポート11331に捩じ込み又は捩じ戻すことによって、ゴルフクラブヘッド11100のCORを調整することができる。CORは、特定のゴルフ管理団体の規則に準拠するように、特定の値に調整され得る。例えば、ゴルフクラブヘッド11100のCORは、全米ゴルフ協会(USGA)などの特定のゴルフ管理団体によって許容される最大値又は最大値に近い値に調整され得る。一例では、ゴルフクラブヘッド11100のCORは、0.80以上、0.86以下であり得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド11100のCORは、0.82以上、0.85以下であり得る。更に別の例では、ゴルフクラブヘッドのCORは、0.82以上、ゴルフ管理団体によって許容される最大COR値に準拠するCOR値以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0198】
一例では、
図133に示すように、ゴルフクラブヘッド11100を製造する方法13300は、本明細書に記載したように、ボディ部11110、フェース部11162、外部マス部11435、内部マス部11445、ポートスリーブ12610、及びバッジ11428を提供することを含む(ブロック13310)。内部マス部11445は、本明細書に記載したように、第3ポート11341の内側でボディ11110に挿入及び/又は取り付けられる(ブロック13320)。フェース部11162は、ボディ部11110のフロント部11160で内部キャビティ11210を封止するようにボディ部11110に取り付けられる(ブロック13330)。ポートスリーブ12610は、本明細書に記載したように、第2ポート11331に捩じ込むことによって第2ポート11331に挿入される(ブロック13340)。一例では、ポートスリーブ12610は、本明細書に記載したように、内部キャビティ11210への更なる貫通がスリーブベゼル12614によって阻止されるまで、第2ポート11331に完全に捩じ込まれてもよい。別の例では、ポートスリーブ12610は、本明細書に記載したように、第2ポート11331に部分的に捩じ込まれて、内部キャビティ11210に1つ又は複数の充填材料を事前充填できるようにしてもよい。更に別の例では、ポートスリーブ12610は、第2ポート11331に部分的に捩じ込まれて、充填材料で第2ポート11331の一部を充填できるようにしてもよい。内部キャビティ11210は、本明細書に記載したように、第1ポート11321又は第2ポート11331からの充填材料で充填され得る(ブロック13350)。次いで、充填材料は、室温で、室温より高い温度で、及び/又は1回以上の硬化サイクルを使用して、硬化し得る。次いで、バッジ11428を、第1ポート11321を介してボディ部11110と結合させて、第1ポート11321を閉じることができる。本明細書に記載したように、バッジ11428は、凹部11426の内側に挿入及び/又は固定されることによって、ボディ部11110に取り付けられ得る。次いで、外部マス部11435は、本明細書に記載したように、第2ポート11331内に固定され得る(ブロック13360)。外部マス部11435は、本明細書に記載したようにポートスリーブ12610の貫通深さを変更するために必要に応じて取り外され、第2ポート11331内に再び取り付けられてもよい。換言すれば、充填材料11612の予荷重はいつでも調整することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0199】
一例では、
図134及び
図135に示すように、ゴルフクラブヘッド11100は、ポートスリーブ12610と充填材料11612との間に充填材圧縮部13410を含み得る。充填材圧縮部13410は、任意の形状、サイズ、向き及び/又は構成を有し得る。一例では、
図134及び
図135に示すように、充填材圧縮部13410は、環状であり、中心穴13412を含み得る。充填材圧縮部13410の外径は、ポートスリーブ12610の外径と同じでもよく、大きくてもよく、小さくてもよい。一例では、
図134及び
図135に示すように、充填材圧縮部13410は、ポートスリーブ12610の外径と同じ又は実質的に同じ外径を有し得る。別の例では、スリーブフロント部12620は、充填材圧縮部13410をその中に受け入れるように、円形凹部を含み得る。ポートスリーブ12610が第2ポート11331に捩じ込まれることによって、スリーブフロント部12620が本明細書に記載したように内部キャビティ11210を貫通するにつれて、充填材圧縮部13410は、フェース部11162の後方で、フェース部11162のボール打撃領域又はその近傍の充填材11612を圧縮することができる。従って、ポートスリーブ12610を内部キャビティ11210に打ち込み、充填材圧縮部13410を使用することによって、充填材料11612に予荷重を与えて、本明細書に記載したようにゴルフクラブヘッド11100の反発係数(COR)を高めることができる。充填材料11612の予荷重とフェース部11162の膨らみの可能性とに起因するフェース部11162への過剰な力を回避するために、充填材料11612の一部は、充填材料11612の弾性によって、充填剤圧縮部13410の中心穴13412と、ポートスリーブ12610と充填剤圧縮部13410の周囲の内部キャビティ11210内のギャップ13450とに、流れ込み、変位し、又は移動してもよい。従って、中心穴13412及びギャップ13450は、フェース部11162の膨らみを防止するように、充填材料11612に一定の圧縮緩和を与えることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0200】
充填材圧縮部13410は、充填材料11612よりも高いCORを有するポリマー材料から構成され得る。従って、充填材圧縮部13410は、使用時に圧縮及び反発して、ゴルフクラブヘッド11100のCORの増加に寄与し得る。換言すれば、充填材圧縮部13410は、充填材料11612に予荷重を与え、ゴルフボール打撃中にフェースに反発力を与えることによって、ゴルフクラブヘッド11100のCORを増加させることができる。あるいは、充填材圧縮部13410は、充填材料11612の予荷重を与えるために、比較的より硬い材料から構成されてもよい。一例では、充填材圧縮部13410は、任意のウレタン系材料などの、本明細書に記載された任意の充填材から構築されてもよく、充填材料11612は、充填材圧縮部13410よりも低いCORを有するポリマー材料から構成されてもよい。例えば、充填材料11612は、ポリブタジエン材料、又は本明細書に記載された任意の充填材料から構成され得る。しかしながら、充填材圧縮部は、任意のタイプの材料から構成されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0201】
例えば、
図136及び
図137に示すように、フェース部11162の背面11166は、第1厚さ13612(T
1 )を有する中央部13610と、第2厚さ13622(T
2 )を有する周縁部13620と、第3厚さ13632(T
3 )を有する遷移部13630とを含み得る。中央部13610は、前面11164のボール打撃領域に概ね対応し、ボール打撃領域の少なくとも一部を含み、ボール打撃領域によって少なくとも部分的に包含され、又はボール打撃領域によって完全に包含され得る。換言すれば、中央部13610は、ゴルフボールに衝撃を与える可能性がある、又は典型的なゴルファーにとってゴルフボールの衝撃を経験する可能性が高い、フェース部11162の領域を画定することができる。中央部13610は、任意の幾何学的形状、非幾何学的形状、対称形状、又は非対称形状を有し得る。一例では、
図136及び
図137に示すように、中央部13610は、楕円形であり得る。従って、中央部13610は、境界13714(すなわち、外周又は周縁)、長軸13616、及び」短軸13618を有する楕円によって画定され得る。一例では、
図136及び
図137に示すように、長軸13616は、トウ部11140ヒール部11150との間の方向に延在し、短軸13618は、長軸13616に対して垂直である。別の例では、長軸13616は、トップ部11180とソール部11190との間の方向に延在してもよく、短軸13618は、長軸13616に対して垂直であり、これにより、中央部13610は、垂直方向に向いた楕円(つまり、縦長の楕円形)となる。更に他の例では、長軸13616は、水平から30度、45度、又は0度と90度との間の任意の角度であり得る方向に延在してもよく、短軸13618は、長軸13616に対して垂直である。別の例では、中央部13610は、円形であり得る(すなわち、上式におけるa=b)。別の例では、中央部13610は、長方形又は菱形であり得る。別の例では、中央部13610は、丸みを帯びた長方形であり得る。更に別の例では、中央部13610は、複合幾何学的形状(例えば、8の字形状に似た2つの重なり合う円)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0202】
一例では、第1厚さ13612及び第2厚さ13622は、製造公差を考慮して同じ又は実質的に同じであり得る。別例では、第1厚さ13612は、第2厚さ13622より大きくてもよい。別の例では、第1厚さ13612は、第2厚さ13622より小さくてもよい。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.03インチ(0.762mm)以上、0.20インチ(5.08mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.03インチ(0.762mm)以上、0.09インチ(2.286mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.02インチ(0.508mm)以上、0.11インチ(2.794mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.03インチ(0.762mm)以上、0.125インチ(3.175mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.04インチ(1.016mm)以上、0.15インチ(3.810mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.05インチ(1.270mm)以上、0.175インチ(4.445mm)以下であり得る。別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.06インチ(1.524mm)以上、0.2インチ(5.080mm)以下であり得る。更に別の例では、第1厚さ13612及び/又は第2厚さ13622は、0.06インチ(1.524mm)以上、0.07インチ(1.778mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0203】
一例では、
図136及び
図137に示すように、遷移部13630は、中央部13610から周縁部13620に隣接するフェース部11162の最小厚さまで減少する第3厚さ13632を有する。フェース部11162の背面11166は、遷移部13630から周縁部13620まで急峻な遷移又はフェース厚さの変化を提供する周縁壁13640を含み得る。従って、遷移部13630の最大厚さ又は第3厚さ13632の最大値は、製造公差を考慮して第1厚さ13612と同じ又は実質的に同じであってもよく、フェース部11162の最小厚さは、周縁部13620に隣接してもよい。一例では、第3厚さ13632は、0.03インチ(0.762mm)以上、0.06インチ(1.524mm)以下であり得る。別の例では、第3厚さ13632は、0.02インチ(0.508mm)以上、0.07インチ(1.778mm)以下であり得る。別の例では、第3厚さ13632は、0.04インチ(1.016mm)以上、0.05インチ(1.27mm)以下であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0204】
中央部13610のサイズは、ゴルフクラブヘッド11100の様々な物理的特性及び/又は性能パラメータに応じて変化し得る。一例では、中央部13610のサイズは、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545に依存し得る。アイアン系ゴルフクラブヘッドの場合、小さいロフト角11545のゴルフクラブは、高いボール速度と長いボール飛距離を達成するために使用することができ、大きいロフト角11545のゴルフクラブは、高いボール弾道と比較的小さいボール飛距離を達成するために使用することができる。結果として、小さいロフト角11545のゴルフクラブは、大きいロフト角11545のゴルフクラブよりも大きなボール衝撃力を受け、その結果フェースの撓みが大きくなる可能性がある。従って、小さいロフト角のゴルフクラブが受ける大きな衝撃力を考慮するために、一例では、中央部13610のサイズの増加は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545の増加に比例することがあり、中央部13610のサイズの減少は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545の減少に比例することがある。一例では、中央部13610のサイズ、形状、及び/又は位置は、ロフト角11545に応じて変化しない、及び/又は依存しなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0205】
本明細書に記載したように、中央部13610は、中央部13610の形状及びサイズが長軸13616の長さと短軸13618の長さとによって決定され得るように、楕円形であり得る。一例では、長軸13616は、0.4インチ(10.16mm)以上、1.5インチ(38.1mm)以下であり得る。別の例では、長軸13616は、0.25インチ(6.35mm)以上、1インチ(25.4mm)以下であり得る。別の例では、短軸13618は、0.10インチ(2.54mm)以上、0.8インチ(20.32mm)以下であり得る。更に別の例では、短軸13618は、0.2インチ(5.08mm)以上、0.5インチ(12.7mm)以下であり得る。本明細書に記載したように、中央部13610は、円形又は円形に近いものであり得る。従って、長軸13616及び短軸13618は、同じ又は実質的に同じ値を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0206】
周縁部13620は、内部キャビティ11210を封止するように、ボディ部11110のフロント部11160にフェース部11162を取り付けるための結合面又は係合面を部分的又は完全に提供し得る。従って、周縁部13620は、フェース部11162に対して周縁構造的支持を提供することができる。換言すれば、中央部13610又は中央部13610の周囲の衝撃力は、遷移部13630を介して周縁部13620に伝達され、ボディ部11110を通じて消散され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0207】
本明細書に記載したように、中央部13610のサイズは、ゴルフクラブヘッド11100の様々な物理的特性及び/又は性能パラメータに応じて変化し得る。さらに、第1厚さ13612は、ゴルフクラブヘッド11100の様々な物理的特性及び/又は性能パラメータに応じて変化し得る。一例では、第1厚さ13612は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545に依存し得る。アイアン系ゴルフクラブヘッドの場合、小さいロフト角11545のゴルフクラブは、高いボール速度と長いボール飛距離を達成するために使用することができ、大きいロフト角11545のゴルフクラブは、高いボール弾道と比較的小さいボール距離を達成するために使用することができる。結果として、小さいロフト角11545のゴルフクラブは、大きいロフト角11545のゴルフクラブよりも大きなボール衝撃力を受け、その結果フェースの撓みが大きくなる可能性がある。従って、小さいロフト角のゴルフクラブが受ける大きな衝撃力を考慮するために、一例では、第1厚さ13612の増加は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545の増加に比例することがあり、第1厚さ13612の減少は、ゴルフクラブヘッド11100のロフト角11545の減少に比例することがある。別の例では、ドライバー系ゴルフクラブヘッドが、高いボール速度と長いボール飛距離を達成するために使用され得る。結果として、ドライバー系ゴルフクラブヘッドは、比較的大きな衝撃力を受け、その結果フェースの撓みが大きくなる可能性がある。中央部13610のサイズ、形状、厚さ、及び/又は他の物理的特性は、ゴルフクラブヘッドのタイプ、ロフト角11545、ゴルフクラブ及び/又はフェース部の構成材料、ゴルフクラブヘッドの重心、1つ又は複数のゴルフクラブヘッド軸の周りのゴルフクラブヘッドの慣性モーメント、及び/又はゴルフクラブヘッドの他の特性などの、ゴルフクラブヘッドの特定の特性に応じて変化し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0208】
本明細書に記載したように、中央部13610のサイズ、形状、及び/又は厚さは、ゴルフクラブヘッドのタイプ及びロフト角11545などの、ゴルフクラブヘッドの特定の特性に応じて変化し得る。別の例では、中央部13610の垂直位置も、ゴルフクラブヘッド11100の特定の特性に応じて変化し得る。別の例では、中央部13610の水平位置も、ゴルフクラブヘッド11100の特定の特性に応じて変化し得る。中央部13610のサイズ、形状、及び/又は位置に影響を与え得るゴルフクラブヘッド11100の特性は、ロフト角11545、フェース部11162の面積、フェース部分11162の構成材料(例えば、アルミニウム、チタン、スチール)、フェース部分11162上の1つ又は複数の位置におけるフェース部11162の厚さ特性、フェース部の前面11164の前面溝11168の数及び特徴、フェース部11162の製造方法、ゴルフクラブヘッドのタイプ(例えば、アイアン系ゴルフクラブヘッド、ドライバー系ゴルフクラブヘッド、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド)、及び/又は内部キャビティ内の任意の充填材料及び充填材料の特性を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0209】
本明細書に記載された質量部分のいずれも、ゴルフクラブヘッドのボディ部の1つ又は複数の材料よりも高い密度を有する材料から構成され得る。一例では、本明細書に記載された質量部分のいずれも、タングステン又はタングステン系材料から構成され得る一方で、ボディ部は、アルミニウム、スチール、チタン、及び/又は複合材料などの、タングステン又はタングステン系材料よりも低い密度を有する1つ又は複数の材料から構成され得る。本明細書に記載されたマス部のいずれも、幾つかの物理的特性においては類似するが、他の物理的特性においては異なることがある。例えば、あるマス部は、アルミニウム系材料またはアルミニウム合金から作製され得る一方で、別のマス部分は、タングステン系材料又はタングステン合金から作製され得る。別の例では、あるマス部は、ポリマー材料から作製され得る一方で、別のマス部は、スチール系材料から作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。本明細書に記載されたマス部のいずれも、ゴルフクラブヘッドのボディ部の1つ又は複数の材料よりも低い密度を有する材料から構成され得る。
【0210】
本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドのいずれも、アイアン系ゴルフクラブヘッド(例えば、1番アイアン、2番アイアン、3番アイアン、4番アイアン、5番アイアン、6番アイアン、7番アイアン、8番アイアン、9番アイアンなど)、又はウェッジ系ゴルフクラブヘッド(例えば、ピッチングウェッジ、ロブウェッジ、サンドウェッジ、44°(度)、48°、52°、56°、60°などのn度ウェッジ)であり得る。特定のタイプのクラブヘッドを図示及び説明したが、本明細書に記載された装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0211】
本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのボディ部及び/又はフェース部は、スチール系材料(例えば、17-4PHステンレス鋼、Nitronic(登録商標)50ステンレス鋼、合金鋼8620、マレージング鋼、又は他のタイプのステンレス鋼)、チタン系材料、アルミニウム系材料(例えば、高強度アルミニウム合金、又は高強度合金で被覆された複合アルミニウム合金)、それらの任意の組み合わせ、非金属材料、複合材料、及び/又は他の適切なタイプの材料で、部分的に又は完全に作製され得る。ボディ部及び/又はフェース部は、本明細書に記載された任意のボディ部及び/又はフェース部と同様の材料で構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0212】
一例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、330mm2 以上、5000mm2 以下であり得る。別の例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、1000mm2 以上、5300mm2 以下であり得る。更に別の例では、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのフェース部の前面の面積は、1500mm2 以上、4800mm2 以下であり得る。上記の例では特定の面積を記載したが、前面の面積は、それらの数値より大きくてもよく、小さくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0213】
一例では、本明細書に記載したような充填材料は、衝撃を吸収、振動を分離、及び/又はノイズを減衰し得る、弾性ポリマー又はエラストマー材料、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、他のポリマー材料、結合剤(例えば、接着剤)、及び/又は他の適切なタイプの材料を含んでもよい。別の例では、充填材料は、結合特性を有する1つ又は複数の熱硬化性ポリマーであり得る。別の例では、充填材料は、低粘度有機溶媒型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液を含み得る。別の例では、充填材料は、ゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打つときに、衝撃を吸収、振動を分離、及び/又はノイズを減衰し得る、エチレン共重合材料などのポリマー材料であってもよい。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用され得る射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出装置で使用できるエチレン共重合体、熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似する高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体、及び/又は高度に中和されたポリマー組成物の混合物、高度に中和された酸ポリマー、又は高度に中和された酸ポリマー組成物、及び充填剤であり得る。別の例では、本明細書に記載された充填材料のいずれか1つ又は複数は、アルミニウム、銅、亜鉛、及び/又はチタンなどの、1つ又は複数の金属又は金属合金から形成され得る。本明細書で具体的に詳細に記載されていない充填材料は、本明細書に記載された1つ又は複数の類似又は異なるタイプの材料を含み得る。本明細書に記載の器具、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0214】
本明細書に記載された充填材料のいずれも、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドの製造中に異なるプロセスに供され得る。そのようなプロセスは、1つ又は複数の射出成形プロセス又は射出成形後の硬化プロセスの間に、伝導、対流、及び/又は放熱によって、加熱及び/又は冷却される1つ又は複数の充填材料を含み得る。例えば、全ての加熱及び冷却プロセスは、本明細書に記載したような期間の加熱又は冷却環境を通じて本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドを移動させるコンベアベルトを使用する加熱又は冷却システムを用いて実行され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0215】
上記の例の各々は、特定のタイプのゴルフクラブヘッドについて説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのゴルフクラブヘッド(例えば、ドライバー系ゴルフクラブヘッド、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド、アイアン系ゴルフクラブヘッド、パター系ゴルフクラブヘッドなど)に適用可能であり得る。
【0216】
全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などのゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって規定された手順が、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積を測定するために使用され得る。例えば、クラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測定することができる。図は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド又はアイアン系クラブヘッド)を示しているが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。従って、本明細書に記載したような任意のゴルフクラブヘッドは、ゴルフ運営組織によって定義される特定のタイプのゴルフクラブヘッドに対応する体積範囲内の体積を有し得る。ドライバー系クラブヘッドは、300立方センチメートル(cm3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。別の例では、ドライバー系クラブヘッドは、460ccのクラブヘッド体積を有し得る。フェアウェイウッドゴルフクラブヘッドは、100ccから300ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、フェアウェイウッドゴルフクラブヘッドは、180ccのクラブヘッド体積を有し得る。アイアン系ゴルフクラブヘッドは、25ccから100ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、アイアン系ゴルフクラブヘッドは、50ccのクラブヘッド体積を有し得る。本明細書に記載されたゴルフクラブのいずれも、特定のタイプのゴルフクラブ(すなわち、ドライバー、フェアウェイウッド、アイアンなど)の物理的特性を有し得るが、上記の範囲外の体積を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0217】
本明細書に記載されたゴルフクラブヘッド及び/又はゴルフクラブのいずれも、3つの運動軸の全てにおける線形運動(例えば、加速度)及び/又は力、及び/又は3つの運動軸の全てについての回転運動(例えば、角加速度)及び回転力を感知する1つ又は複数のセンサー(例えば、加速度計、ひずみゲージなど)を含み得る。一例では、1つ又は複数のセンサーは、ゴルフクラブヘッド、ホーゼル、シャフト、及び/又はグリップの内側に配置され得る内部センサーであってもよい。別の例では、1つ又は複数のセンサーは、グリップ、シャフト、ホーゼル、及び/又はゴルフクラブヘッドに配置され得る外部センサーであってもよい。更に別の例では、1つ又は複数のセンサーは、各人によってグリップ、シャフト、ホーゼル、及び/又はゴルフクラブヘッドに取り付けられ得る外部センサーであってもよい。一例では、センサーから収集したデータを使用して、特定の性能特性又は最適な性能特性を提供するために、本明細書に記載された任意のゴルフクラブヘッド及び/又はゴルフクラブのいずれか1つ又は複数の設計パラメータを決定することができる。別の例では、各人のパフォーマンスを評価するために、プレイ中にセンサーからのデータを収集することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0218】
本明細書に記載された装置、方法、及び製造物のいずれも、英数字、色、画像、記号、ロゴ、及び/又は幾何学的形状などの、1つ又は複数の視覚的識別子を含み得る。例えば、1つ又は複数の視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドなどのゴルフクラブの一部又は複数部分に製造されてもよく(例えば、ゴルフクラブヘッドと共に鋳造又は成形)、ゴルフクラブヘッドに塗装されてもよく、ゴルフクラブヘッドにエッチング(例えば、レーザーエッチング)されてもよく、ゴルフクラブヘッドにエンボス加工されてもよく、ゴルフクラブヘッドに機械加工されてもよく、ゴルフクラブヘッドに別個のバッジ又はステッカーとして貼付け(例えば、接着剤、溶接、ロウ付け、機械的ロック、これらの任意の組み合わせなど)してもよく、又はこれらを任意に組み合わせてもよい。視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドと同じ材料又はゴルフクラブヘッドとは異なる材料(例えば、ゴルフクラブヘッドに接着剤で取り付けられたプラスチックバッジ)で作製され得る。更に、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドの製造及び/又はブランド情報、ゴルフクラブヘッドのタイプ、ゴルフクラブヘッドの1つ又は複数の物理的特性、又はこれらの任意の組み合わせと関連付けられ得る。特に、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドの製造業者に関連付けられたブランド識別子(例えば、商標、商品名、ロゴなど)、又は製造業者に関する他の情報を含み得る。更に又は代わりに、視覚的識別子は、場所(例えば、生産国)、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドの製造日、又はその両方を含み得る。
【0219】
視覚的識別子は、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドのシリアル番号を含んでもよく、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドが偽造品か否かを判別するための真正性チェックに使用することができる。シリアル番号は、英数字にエンコードされたゴルフクラブヘッドに関する他の情報(例えば、生産国、ゴルフクラブの製造日、又はその両方)も含み得る。別の例では、視覚的識別子は、ゴルフクラブヘッドのカテゴリー又はタイプ(例えば、5番アイアン、7番アイアン、ピッチングウェッジなど)を含み得る。更に別の例では、視覚的識別子は、1つ又は複数の製造材料(例えば、ゴルフクラブヘッドにチタンが使用されていることを示す「Titanium」という視覚的識別子)、ロフト角、フェース部の特性、マス部の特性(例えば、ゴルフクラブヘッドにタングステンのマス部が使用されていることを示す「Tungsten」という視覚的識別子)、内部キャビティ及び充填材料の特性(例えば、内部キャビティがポリマー材料で充填されていることを示す1つ又は複数の略語、フレーズ、又は単語)、ゴルフクラブヘッドの任意の物理的又はプレイ特性を視覚的に示し得る他の任意の情報、又はこれらの任意の組み合わせなどの、ゴルフクラブヘッドの1つ又は複数の物理的特性を示し得る。更に、1つ又は複数の視覚的識別子は、ゴルフクラブ又はゴルフクラブヘッドの装飾的デザインを提供することができ、又は外観に寄与することができる。
【0220】
本明細書に記載されたゴルフクラブヘッドのいずれも、スチールなどの金属から鋳造することによって製造され得る。しかしながら、金属又はセラミックなどの非金属材料からゴルフクラブヘッドを3D印刷、又は成形するなどの、本明細書に記載したようなゴルフクラブヘッドを製造するための他の技術を使用することもできる。
【0221】
本明細書に記載された全ての方法は、本明細書で別段の指示がない限り、又は文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順番で実行することができる。1つ又は複数のプロセスに関して特定の順序のアクションが本明細書に記載されているが、これらのアクションは、他の時系列的な順序で実行されてもよい。更に、本明細書に記載された任意のプロセスにおける2つ以上のアクションは、連続して、同時に、又は一斉に実行されてもよい。
【0222】
「and(及び)」及び「or(又は)」という用語は、論理積及び論理和の意味の両方を有し得る。「a」及び「an」という用語は、本開示で別段の指示がない限り、1つ又は複数のものとして定義される。「coupled(結合)」という用語及びその任意の変形は、2つ以上の要素を化学的、機械的、及び/又は他の方法で直接又は間接に接続することを指す。「removably connected(取り外し可能に接続された)」という語句は、「取り外し可能に接続された」2つの要素が、いずれかの要素の有用性を破壊又は損なうことなく互いに分離され得るように定義される。
【0223】
「substantially(実質的に,略、など)」という用語は、要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の説明に使用される場合、その要素が提供しようとする特徴、パラメータ、特性、又は値を損なわない偏差又は変動を表し得る。要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の偏差又は変動は、例えば、許容誤差(公差)、測定誤差、測定精度限界、及び他の要因に基づき得る。「proximate(近接)」という用語は、「adjacent(隣接)」、「close(近い)」、「immediate(接近)」、「nearby(近隣)」などの用語と同義であり、これらの用語は、本開示に現れるように交換可能に使用され得る。
【0224】
本明細書に列挙した値の範囲は、範囲内のそれぞれ別個の値を個別に言及する簡易な方法として提示することを意図したものにすぎない。本明細書で別段の指示がない限り、個々の値は、本明細書に個々に列挙されたかのように本明細書に組み込まれる。「between(間)」という単語を使用して定義された数値範囲には、数値範囲の両端の数値が含まれる。「between(間)」という単語を使用して定義された空間範囲には、空間範囲内の任意の点及び空間範囲の境界が含まれる。「between(間)」という単語を使用して2つの離間した又は重なり合う要素に対して表される位置には、(i)要素間の任意の空間、(ii)各要素の一部、(iii)各要素の境界が含まれる。
【0225】
本明細書で提供される任意及び全ての実施例又は例示的な文言(例えば、「such as(など)」の使用は、単なる説明を意図したものであり、本開示の範囲を制限するものではない。本明細書のいかなる文言も、本明細書で論じられる実施形態の実施に不可欠なクレームされていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。
【0226】
本明細書で開示した代替要素又は実施形態のグループ分けは、限定として解釈されるべきではない。各グループの要素は、個別に、又は、グループの他の要素又は本明細書に記載された他の要素との任意の組み合わせで、参照又はクレームされ得る。グループの1つ以上の要素は、利便性及び/又は特許性の理由で、グループに包含されてもよく、グループから削除されてもよい。このような包含又は削除が行われた場合、本明細書は、変更されたグループが含まれるものと見做され、添付の特許請求の範囲で使用された全てのマーカッシュグループの記載を満たすものとなる。
【0227】
実施形態の異なる特徴又は態様が1つ又は複数の特徴に関して説明され得るが、本開示の範囲から逸脱することなく、単一の特徴が複数の要素を含んでもよく、複数の特徴が1つの要素に組み合わされてもよい。更に、方法は1つ又は複数の操作を含むものとして開示され得るが、本開示の範囲から逸脱することなく、単一の操作が複数のステップを含んでもよく、複数の操作が1つのステップに組み合わされてもよい。
【0228】
本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、様々な実施形態で実現することができ、これらの実施形態の幾つかについての上記説明は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を表すものではない。代わりに、図面の説明及び図面自体は、少なくとも1つの実施形態を開示するものであり、代替の実施形態を開示する場合もある。
【0229】
ゴルフの規則が時々変更され得る(例えば、全米ゴルフ協会(USGA)、全英ゴルフ協会(R&A)などのゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって、新しい規定が採択され得る又は古い規定が撤廃又は変更され得る)ので、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点のゴルフの規則に準拠している場合もあれば、準拠していない場合もある。従って、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、準拠又は非準拠のゴルフ用品として宣伝され、売り出され、及び/又は販売される場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0230】
更に、上記の例ではゴルフクラブヘッドについて説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、釣り竿、ホッケースティック、スキーポール、テニスラケットなどの、他の適切なタイプのスポーツ用品にも適用可能である。
【0231】
特定の例示的な装置、方法、及び製造物が本明細書で説明されたが、本開示の適用範囲はこれに限定されない。それどころか、本開示は、文言通り又は均等論の下で、添付の特許請求の範囲内に適正に収まる全ての装置、方法、及び製造物を網羅する。