(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156670
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】ソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法、プロセス制御システム、連続供給システム、およびソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムで生成された構造体
(51)【国際特許分類】
B22F 10/00 20210101AFI20241029BHJP
B29C 64/393 20170101ALI20241029BHJP
B33Y 50/02 20150101ALI20241029BHJP
B22F 10/85 20210101ALI20241029BHJP
B22F 12/50 20210101ALI20241029BHJP
【FI】
B22F10/00
B29C64/393
B33Y50/02
B22F10/85
B22F12/50
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024107943
(22)【出願日】2024-07-04
(62)【分割の表示】P 2021500015の分割
【原出願日】2019-03-12
(31)【優先権主張番号】62/641,931
(32)【優先日】2018-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/663,595
(32)【優先日】2018-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
2.JAVA
3.PYTHON
4.SWIFT
5.VISUAL BASIC
(71)【出願人】
【識別番号】520352791
【氏名又は名称】メルド マニュファクチュアリング コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ラランド フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】ガルギロ クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】コックス チェイス
(72)【発明者】
【氏名】ハードウィック ナンシー
(72)【発明者】
【氏名】ブローチ アニタ ティー
(57)【要約】
【課題】接合、積層造形、コーティング、修復などの様々な積層造形プロセスを実行することができる、プロセス制御システムおよびソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法を提供する。
【解決手段】プロセス制御システムは、複数のプロセス変数、すなわち、材料温度、アクチュエータダウンフォース、ツール力(またはトルク)、ツール位置、ツール角速度および横方向速度、スピンドルトルク(角速度)、充填剤流量、充填剤組成、トラック幅、不活性ガス流量などを同時に測定、監視、および制御することができる。ソリッドステート積層造形システムへの充填材の連続供給のための供給システムも開示される。充填材は、粉末、顆粒、ブリケット、ビーズ、フレーク、ワイヤ、ロッド、フィルム、スクラップ片、シート、ブロック、またはそれらの組み合わせの形態であり得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法であって、
ソリッドステート積層造形プロセスのための1つ以上のプロセス変数のセットを特定することと、
前記1つ以上のプロセス変数を制御することができる1つ以上のプロセス制御アルゴリズムを提供することであって、前記プロセス制御アルゴリズムは、
各プロセス変数に対してプロセス値(PV)を取得することと、
各プロセス変数に対して設定点(SP)を生成することと、
各プロセス変数に対してΔ=SP-PVを計算することと、
1つ以上の(または各)プロセス変数に対してΔが所定の範囲を超えているかどうかを判定することと、Δが前記所定の範囲を超えている場合、
1つ以上の(または各)プロセス変数に対してフィードバック制御信号を生成することであって、前記フィードバック制御信号は、前記プロセス変数のうちの1つ以上と関連付けられた1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の動作を制御することができる、生成することと、を行うように構成される、提供することと、含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセス制御アルゴリズムは、1つ以上の多変数制御ループにおいて前記1つ以上のプロセス変数を制御することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソリッドステート積層造形プロセスは、3D構造の接合、コーティング、表面機能化、修復、および/もしくは積層造形、またはこれらのプロセスの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセス変数は、測定された変数、制御された変数、および操作された変数から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記測定された変数、制御された変数、または操作された変数は、充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、および/または振動のうちの1つ以上から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の動作を制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の動作を制御することは、前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の移動を制御することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、充填材またはロッドを押すことができるアクチュエータを含み、
移動を制御することは、前記アクチュエータの横方向移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、粉末状または粒状の充填材を含み、
移動を制御することは、前記粉末状または粒状の充填材の移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、スピンドルを含み、
移動を制御することは、前記スピンドルの回転移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、ツールであり、
移動を制御することは、前記ツールの横方向移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、ツールであり、
移動を制御することは、前記ツールの回転移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
1つ以上のワークピース(複数可)の横方向移動を制御することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の移動を制御することは、充填材またはロッドを押すアクチュエータの横方向移動を制御すること、および/または粉末状もしくは粒状の充填材の移動を制御すること、および/またはスピンドルの回転移動を制御すること、および/またはツールの横方向移動を制御すること、および/または1つ以上のワークピース(複数可)の横方向移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の監視および/または制御をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、粉末形態または粒状形態に存在する充填材、もしくはそれらの組み合わせを含むホッパの温度を監視すること、および/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ロッド、粒状、または粉末状の充填材、もしくはそれらの組み合わせを供給することができる供給システムの温度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、1つ以上のワークピース(複数可)の温度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルの温度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールの温度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ワークピースプラットフォームの温度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルの振動を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項23】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ワークピースに対するツール(前記ワークピースの上に、下に、または横に配置される前記ツールなど)の位置を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項24】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、供給システム内の充填ロッドの位置を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項25】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、供給システム内の充填粉末または粒状の材料の流量の監視および/または制御を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、供給区域内の下向きの力の監視および/または制御を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、x方向、y方向、および/またはz方向におけるツールの力を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルのトルクを監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項29】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールのトルクを監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項30】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルの角速度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項31】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールの角速度を監視することおよび/または制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項32】
平均トラック厚を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項33】
平均トラック幅を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項34】
1つ以上の堆積層の密度を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項35】
充填材濃度を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項36】
1つ以上の堆積層の粒状構造を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項37】
1つ以上の堆積層の1つ以上の機械的特性を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項38】
ホッパの温度、および/または供給システム温度、および/または1つ以上のワークピースの温度、および/またはスピンドルの温度、および/またはツールの温度、および/または1つ以上のワークピースプラットフォームの温度、および/またはスピンドルの振動、および/またはワークピースに対するツールの位置、および/または供給システム内の充填材の位置、および/または供給システム内の充填材の流量、および/または供給区域内のダウンフォース、および/またはx方向、y方向、および/またはz方向におけるツール力、および/またはスピンドルトルク、および/またはツールトルク、および/またはスピンドル角速度、および/またはツール角速度、および/またはトラック厚および/またはトラック幅、および/または1つ以上の堆積層の密度、および/または充填材中の濃度、および/または1つ以上の堆積層の粒状構造、および/または1つ以上の堆積層の機械的特性を監視することおよび/または制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項39】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、閉ループにおいてアクチュエータの押し下げ力(Fact)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項40】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、モータから供給される電力を操作することによって、アクチュエータの押し下げ力を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項41】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、閉ループにおいて充填材流量(Qf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項42】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、モータから供給される電力を操作して、充填材流量(Qf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項43】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、閉ループにおいてツールとワークピースとの間の摩擦力(Ff)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項44】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、閉ループにおいてツールとワークピースとの間の摩擦係数(Kf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項45】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、アクチュエータダウンフォース(Fact)を調整することによって、摩擦力(Ff)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項46】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルトルクを調整することによって、摩擦力(Ff)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項47】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールトルクを調整することによって、摩擦力(Ff)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項48】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、アクチュエータダウンフォース(Fact)を調整することによって、摩擦係数(Kf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項49】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルのトルクを調整することによって、摩擦係数(Kf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項50】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールのトルクを調整することによって、摩擦係数(Kf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項51】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、閉ループにおいてワークピースの表面温度(Tf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項52】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、アクチュエータダウンフォース(Fact)を調整することによって、ワークピースの表面温度(Tf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項53】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、スピンドルトルクを調整することによって、ワークピースの表面温度(Tf)を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項54】
前記1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の前記監視および/または制御は、ツールのトルクを調整することによって、ワークピースの表面温度Tfを制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項55】
アクチュエータ押し下げ力、Fact、ならびに/またはアクチュエータ押し下げ力、ならびに/または充填材流量、Qf、ならびに/またはモータから供給される電力を操作することによって、充填材流量、Qf、ならびに/またはツールとワークピースとの間の摩擦力、Ff、ならびに/またはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、スピンドルトルクを調整することによって、ツールトルクを調整することによって、および/もしくはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、ツールとワークピースとの間の摩擦係数、Kf、および/もしくは摩擦力Ff、ならびに/またはスピンドルトルクを調整することによって、および/もしくはツールトルクを調整することによって、摩擦係数Kf、ならびに/またはワークピース表面温度Tf、ならびに/またはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、スピンドルトルクを調整することによって、および/もしくはツールトルクを調整することによって、ワークピース表面温度Tfを制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
ソリッドステート積層造形システムのためのプロセス制御システムであって、
以下の機械構成要素を含む機械であって、
消耗性充填材を受け入れることができる本体およびスロートを有する非消耗性部材と、
前記消耗性充填材に下向きの力を提供することができる押し下げアクチュエータと、を含む機械と、
1つ以上のプロセス変数に対してプロセス値(PV)を取得することができる1つ以上のセンサ、検出器、フィルタ、カメラ、またはゲージと、
前記機械構成要素のうちの1つ以上の動作を制御することができる1つ以上のアクチュエータ、モータ、またはコントローラと、
1つ以上のプロセッサと、
前記1つ以上のアクチュエータ、モータ、またはコントローラによって前記機械構成要素のうちの1つ以上の動作を制御するように前記1つ以上のプロセッサに指示することができる1つ以上のプロセス制御アルゴリズムを有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、を含む、プロセス制御システム。
【請求項57】
前記1つ以上のプロセス制御アルゴリズムは、1つ以上の多変数制御ループにおいて前記1つ以上のプロセス変数のうちの1つ以上を制御することができる、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項58】
前記1つ以上の多変数制御ループのうちの1つ以上は、開制御ループ、閉制御ループ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項57に記載のプロセス制御システム。
【請求項59】
前記消耗性充填材は、ロッド充填材、粉末充填材、粒状充填材、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項60】
前記押し下げアクチュエータは、前記消耗性充填材がワークピース上に堆積するように、前記消耗性充填材に押し下げ力を供給することができる、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項61】
前記押し下げアクチュエータは、制御された速度を提供して、前記ロッド充填材を押し下げることができる、請求項59に記載のプロセス制御システム。
【請求項62】
前記押し下げアクチュエータは、制御された流量で前記粉末充填材に押し下げ力を提供することができる、請求項59に記載のプロセス制御システム。
【請求項63】
前記押し下げアクチュエータは、制御された流量で前記粒状充填材に押し下げ力を提供することができる、請求項59に記載のプロセス制御システム。
【請求項64】
前記押し下げアクチュエータは、制御された流量で粉末、顆粒、およびロッドの形態の充填材の任意の組み合わせに押し下げ力を提供することができる、請求項59に記載のプロセス制御システム。
【請求項65】
前記押し下げアクチュエータは、モータによって供給される電力によって制御される、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項66】
前記プロセス制御システムは、前記1つ以上のプロセス変数のうちの1つ以上を監視、測定、および検知することができる、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項67】
前記プロセス制御システムは、閉ループにおいて制御される前記1つ以上のプロセス変数のうちの1つ以上に対して可変補正(フィードバック)を提供することができる、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項68】
前記1つ以上のアクチュエータは、前記機械構成要素のうちの1つ以上の横方向移動または角移動を生成することができる少なくとも1つのアクチュエータを含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項69】
前記1つ以上のアクチュエータは、前記機械構成要素のうちの1つ以上またはすべての移動を制御することができる少なくとも1つのアクチュエータを含み、前記機械構成要素は、スピンドル、ツール、および/またはワークピースのうちの1つ以上を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項70】
前記1つ以上のセンサは、前記スピンドルの振動を監視することができる少なくとも1つのセンサを含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項71】
前記1つ以上の検出器は、前記消耗性充填材の温度を監視することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項72】
前記1つ以上の検出器は、前記スピンドルの温度を検出することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項73】
前記1つ以上の検出器は、前記ツールの温度を検出することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項74】
前記1つ以上の検出器は、前記ワークピースの温度を検出することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項75】
前記1つ以上の検出器は、前記スピンドルのトルクを測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項76】
前記1つ以上の検出器は、前記ツールのトルクを測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項77】
前記1つ以上の検出器は、前記スピンドルの角速度を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項78】
前記1つ以上の検出器は、前記ツールの角速度を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項79】
前記1つ以上の検出器は、前記スピンドルおよび/または前記ツールの下向きの力を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項80】
前記1つ以上の検出器は、x方向、y方向、および/またはz方向における前記ツールの1つ以上の力を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項81】
前記1つ以上の検出器は、トラック幅を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項82】
前記1つ以上の検出器は、トラック厚を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項83】
前記1つ以上の検出器は、トラック粒状構造を監視することができる少なくとも1つの光学検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項84】
前記1つ以上の検出器は、1つ以上の堆積層の機械的特性を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項85】
前記1つ以上の検出器は、前記消耗性充填材の流量を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項86】
前記1つ以上の検出器は、前記充填材の濃度を測定することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項87】
前記1つ以上の検出器は、1つ以上の堆積層の密度を検出することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項88】
前記1つ以上のカメラは、前記ソリッドステート積層造形システムによって実行されるソリッドステート積層造形プロセスを監視することができる少なくとも1つのカメラを含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項89】
前記ツールおよび前記ワークピースのx方向、y方向、および/またはz方向における移動を制御することができる少なくとも1つの駆動装置をさらに含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項90】
前記スピンドルおよび前記ツールの回転移動を制御することができる少なくとも1つの駆動装置をさらに含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項91】
前記1つ以上の検出器は、1つ以上の堆積層の表面仕上げ(粗さ)を監視することができる少なくとも1つの検出器を含む、請求項56に記載のプロセス制御システム。
【請求項92】
前記1つ以上の検出器は、前記ツールとワークピース表面との間の摩擦力を測定することができる検出器を少なくとも1つ含む、請求項69に記載のプロセス制御システム。
【請求項93】
繰り返し構築ブロックおよび/またはセルを含む、3D構造。
【請求項94】
前記構築ブロックおよび/またはセルは、1つ以上の六角形ハニカムセル、三角形ハニカムセル、正方形状のハニカムセル、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項95】
少なくとも2つの繰り返し構築ブロックおよび/またはセルを含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項96】
前記繰り返し構築ブロックおよび/またはセルは、共に、1つ以上の周期的セル構造、非周期的セル構造、勾配セル構造、重畳された二重構造もしくは三重構造、階層構造、またはそれらの任意の組み合わせを形成するように構成される、請求項93に記載の3D構造。
【請求項97】
前記繰り返し構築ブロックおよび/またはセルは、1つのタイプの材料からなる、請求項93に記載の3D構造。
【請求項98】
前記繰り返し構築ブロックおよび/またはセルは、複数のタイプの材料を含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項99】
前記繰り返し構築ブロックおよび/またはセルは、金属、MMC、金属合金、複合材、プラスチック、ポリマー、ブレンド、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項100】
前記繰り返し構築ブロックおよび/またはセルは、形状記憶材料を含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項101】
前記3D構造は、形状の可逆的変化をすることができる、請求項93に記載の3D構造。
【請求項102】
前記3D構造は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の制御された変形の産物である、請求項93に記載の3D構造。
【請求項103】
前記3D構造は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の熱処理の産物である、請求項93に記載の3D構造。
【請求項104】
構築ブロックおよび/またはセルの複数の層を含む、請求項93に記載の3D構造。
【請求項105】
前記3D構造は、接着層を含まない、請求項104に記載の3D構造。
【請求項106】
前記3D構造は、ハニカム中間層を含むサンドイッチ構造である、請求項93に記載の3D構造。
【請求項107】
前記3D構造は、接着層を含まない、請求項106に記載の3D構造。
【請求項108】
前記ソフトウェア制御積層造形システムは、3次元構造を形成することができる、請求項1に記載の方法。
【請求項109】
ソフトウェア制御積層造形システムを用いた4D印刷方法である、請求項1に記載の方法。
【請求項110】
基板上に配置されたハニカム構造を含む3次元構造であって、前記ハニカム構造は、積層材料を含む、3次元構造。
【請求項111】
単一の基板上に配置された2つの重畳ハニカム構造を含む3次元構造。
【請求項112】
第1の層および第2の層を含む3次元構造であって、前記第1の層は、2つの重畳ハニカム構造を含み、前記第2の層は、階層ハニカム構造を含む、3次元構造。
【請求項113】
少なくとも1つのハニカム中間層を含む多層構造であって、前記多層構造は、接着層を含まない、多層構造。
【請求項114】
基板上に配置されたハニカム層を含む3次元構造であって、前記ハニカム層は、第1の材料を含むフレーム、および第2の材料を含む前記フレーム内に配置された充填剤を含む、3次元構造。
【請求項115】
基板上に配置されたハニカム層を含む3次元構造であって、前記ハニカム層は、前記ハニカムの隣接するセルの間に配置された1つ以上の補強リブを含む、3次元構造。
【請求項116】
1つ以上の熱可塑性層および/または金属層、ならびにプレプレグ層を含む積層構造であって、前記積層構造は、接着層を含まない、積層構造。
【請求項117】
ソリッドステート積層造形システムのための供給システムであって、前記供給システムは、
駆動ローラの1つ以上の対を含み、
前記駆動ローラの1つ以上の対は、以下の特徴、すなわち
固体充填材もしくはコーティング材の表面と係合することができ、および/または前記固体充填材もしくはコーティング材の再成形を提供することができる、前記駆動ローラの対のうちの1つ以上の表面特徴、
駆動ローラ間のギャップを調整するための能力、および/または
使用中に前記固体充填材またはコーティング材を加熱するための能力のうちの1つ以上を含む、供給システム。
【請求項118】
前記固体充填材またはコーティング材は、ロッドである、請求項117に記載の供給システム。
【請求項119】
前記固体充填材またはコーティング材は、プレート、シート、もしくはフィルム状の充填材またはコーティング材を含み、前記駆動ローラの1つ以上の対は、プレート、シート、またはフィルム状の充填材またはコーティング材を供給することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項120】
前記固体充填材またはコーティング材は、ブロック充填材またはコーティング材を含み、前記駆動ローラの1つ以上の対は、前記ブロック充填材またはコーティング材を供給すること、および前記ブロック充填材またはコーティング材を再形成または切断することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項121】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、前記固体充填材またはコーティング材が使用中に後退するように、回転を逆転させることができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項122】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、前記ソリッドステート積層造形システムのスピンドルの外側に位置する、請求項117に記載の供給システム。
【請求項123】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、前記ソリッドステート積層造形システムのスピンドルの内側に位置する、請求項117に記載の供給システム。
【請求項124】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、加熱される、請求項117に記載の供給システム。
【請求項125】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、使用中に前記固体充填材またはコーティング材を固定することができる1つ以上の溝をさらに含む、請求項117に記載の供給システム。
【請求項126】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、使用中に前記固体充填材またはコーティング材の複数のロッドを固定することができる複数の溝をさらに含む、請求項117に記載の供給システム。
【請求項127】
前記固体充填材またはコーティング材の複数のロッドは、同じまたは異なる材料のロッドである、請求項126に記載の供給システム。
【請求項128】
前記供給システムは、前記固体充填材またはコーティング材の複数のロッドを統合して、MMC、ブレンド、合金、または複合充填材もしくはコーティング材をその場で形成することができる、請求項126に記載の供給システム。
【請求項129】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、回転可能なツールまたはスピンドルに、プレート、シート、および/またはフィルムの形態の前記固体充填材またはコーティング材の連続供給を提供することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項130】
前記供給システムは、単一のタイプの材料を含む、または複数のタイプの材料を含む複数のプレート、シート、および/またはフィルムの連続供給を提供することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項131】
前記供給システムは、異なる材料のプレート、シート、またはフィルムを統合して、MMC、ブレンド、合金または複合材充填材もしくはコーティング材をその場で形成することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項132】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、それらの表面上に1つ以上の延長部を含み、延長部は、前記固体充填材またはコーティング材を再成形することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項133】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、ナイフ状またはブレード状の特徴をそれらの表面上に含み、特徴は、前記固体充填材またはコーティング材を切断することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項134】
駆動ローラ間の前記ギャップを調整するための前記能力は、ばねを含む、請求項117に記載の供給システム。
【請求項135】
駆動ローラ間の各対の前記ギャップを調整するための前記能力は、1つ以上の手動調整機構を含む、請求項117に記載の供給システム。
【請求項136】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、駆動ローラの複数の対を含む、請求項117に記載の供給システム。
【請求項137】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、異なる速度で回転することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項138】
前記駆動ローラの1つ以上の対は、異なる温度に加熱されることができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項139】
前記供給システムは、可変幅の固体充填材を供給することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項140】
前記供給システムは、正方形、長方形、または円形の断面を有する固体充填材を供給することができる、請求項117に記載の供給システム。
【請求項141】
ソリッドステート積層造形システムのための供給システムであって、前記供給システムは、
駆動ローラの1つ以上の対を含み、
前記駆動ローラの1つ以上の対は、異なるサイズおよび形状の片を含む充填材または
コーティング材を供給することができる、駆動ローラの1つ以上の対を含む、供給システム。
【請求項142】
前記充填材またはコーティング材は、スクラップ弾丸鋳造および/またはショットガンケースを含む、請求項141に記載の供給システム。
【請求項143】
前記充填材またはコーティング材は、スクラップ金属くずおよび/または機械チップを含む、請求項141に記載の供給システム。
【請求項144】
前記充填材またはコーティング材は、使用済み金属缶を含む、請求項141に記載の供給システム。
【請求項145】
前記充填材またはコーティング材は、使用済みプラスチックボトルまたは他のプラスチック物体を含む、請求項141に記載の供給システム。
【請求項146】
前記駆動ローラのうちの1つ以上の対は、パドル型ブレードを含む、請求項141に記載の供給システム。
【請求項147】
ソリッドステート積層造形システムのための供給システムであって、前記供給システムは、
ホッパと、
スロートを有するスピンドルと、
前記ホッパ内に配置された撹拌器と、
前記スロートを通ってツール本体に充填材またはコーティング材を連続的に送達することができる、前記ホッパおよび/またはスロートに配置されたオーガスクリュと、を含み、
前記ツール本体は、第1の速度で回転することができ、前記オーガスクリュおよび/または前記撹拌器は、第2の速度で回転することができ、
前記ツール本体は、前記充填材またはコーティング材を前記ツール本体と基板またはワークピースとの間の体積に閉じ込めることができ、摩擦加熱および剪断荷重を用いて前記基板またはワークピース上にコーティングの表面を形成および剪断することができる表面を含む、供給システム。
【請求項148】
前記ホッパは、充填材構成要素、液体添加剤、もしくは潤滑剤を供給することができる、または通気することができる複数のポートを含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項149】
前記ホッパは、前記充填材またはコーティング材を加熱することができる熱交換器を含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項150】
前記供給システムは、粉末、顆粒、ビーズ、ペレット、フレーク、および/もしくはブリケット、またはそれらの任意の組み合わせの形態の前記充填材またはコーティング材の連続的な供給を提供することができる、請求項147に記載の供給システム。
【請求項151】
前記供給システムは、潤滑剤、可塑剤、安定剤、強化剤、および/または充填剤を含む添加剤の供給を提供することができる、請求項147に記載の供給システム。
【請求項152】
前記オーガスクリュは、前記ホッパから前記スピンドルスロートおよび/またはツール本体まで延在する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項153】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って一定のピッチを有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項154】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って可変ピッチを有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項155】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って一定の深度を有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項156】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って可変深度を有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項157】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って一定の直径を有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項158】
前記オーガスクリュは、その長さに沿って可変直径を有する、請求項147に記載の供給システム。
【請求項159】
前記オーガスクリュは、1つ以上のテーパ区分を含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項160】
前記オーガスクリュは、1つ以上のリボン状区分を含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項161】
前記オーガスクリュは、1つ以上のパドル型ブレードを含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項162】
前記オーガスクリュは、三日月型ブレードを含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項163】
前記供給システムは、大型の前記充填材またはコーティング材を供給することができるシャフトレスフライトまたは断面フライトを含む、請求項147に記載の供給システム。
【請求項164】
前記供給システムは、ツインオーガまたはダブルオーガを含む、請求項147に記載の供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年3月12日に出願された米国仮出願第62/641,931号および2018年4月27日に出願された米国仮出願第62/633,595号の開示に従属し、それらの出願日に対する優先権および利益を主張し、それらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【0002】
本発明の実施形態は、ソリッドステート積層造形システムのためのプロセス制御システム、およびソリッドステート積層造形機械によって実行される様々な関連する動作を提供する。ソリッドステート積層造形機械は、異なる充填材、すなわち、金属、金属合金、金属基複合材料(MMC)、ポリマー、プラスチック、セラミック、複合材、ハイブリッド材料、および様々な傾斜組成の堆積が可能であり、充填材は、ロッド、ワイヤ、顆粒、粉末、粉末充填管、シート、不規則なフレーク、またはそれらの組み合わせの形態であり、ワークピース上および/またはワークピース内に堆積される。ソリッドステート積層造形機械によって材料を堆積させ、特定のプロセス条件を利用することによって、3Dおよび4D構造のコーティング、接合、表面機能化、修復、または製造を含むソリッドステート積層造形を達成し得る。実行されたプロセスおよびプロセス条件に応じて、堆積された材料は、入ってくる充填材に存在する構造と比較して、ナノおよび/またはマイクロレベルで異なる構造を有し得、勾配構造および/または組成物、多孔質構造、複数のナノ/マイクロ構造の組み合わせなどを有し得る。ソリッドステート積層造形プロセスで使用されるワークピースは、平坦または湾曲基板、継手(角継手、突き合わせ継手、重ね継手、T継手、および縁継手を含むが、これらに限定されない)、レール、パイプ、ウィンドウフレーム、自動車および航空宇宙の部品および構造、ならびに多くの他の構造を含むが、これらに限定されないほとんどすべての形状および/またはサイズであり得るか、またはそれらを含むことができる。
【0003】
ソリッドステート積層造形システムは、以下のプロセス、すなわち、コーティング、接合、表面機能化、3Dおよび4D構造の修復または製造のいずれかを実行することができるが、当該技術分野で既知の摩擦撹拌システムのいずれかとは本質的に異なる。既知の技術との主な相違は、ソリッドステート積層造形システムが、充填材として知られる材料をワークピース(複数可)に添加して、継手を生成する、欠陥箇所を修復する、部品をコーティングする、または積層3Dもしくは4D構造を生成することによって、ソリッドステート熱機械積層造形プロセスとして積層プロセスを実行していることである。ソリッドステート積層造形プロセスは、実際には、加工ゾーンにおける激しい摩擦に起因して生じる摩擦加熱を用いて、充填材をワークピース上またはワークピース中に堆積させ、材料(充填材およびワークピース材料)を混合して均質化し、かつ充填材が溶融することなく、堆積させた材料とワークピースとの間に化学的または物理的な結合を生成するソリッドステートプロセスである。
【0004】
簡潔に述べると、これらのソリッドステート積層造形プロセスの基本は、1.熱は、回転ツールとワークピース表面との間の摩擦によって生成され、2.生成した熱により、回転ツールの近傍でかなりの量の塑性変形が可能になり、3.実質的なひずみがワークピース材料に付与され、その微細構造の微細化をもたらし、4.ツールに隣接する材料が軟化し、軟化した材料が機械的に撹拌され、および/または5.材料の軟化と同時にまたは近接して、軟化した材料が、ツール肩部によって供給される機械的圧力を使用して、ツールの通路を介して添加された充填材と混合および接合される、ことを含む。
【0005】
これらのソリッドステート積層造形プロセスの利点のいくつかは、そのうちのいくつかのみが本明細書に記載されるが、1、それらは、ソリッドステートであり、しばしば単一ステッププロセスであり、2、熱に敏感かつ空気に敏感な材料で動作する可能性を提供し、3、事前の表面処理は必要ではなく、4、良好な寸法安定性(ソリッドステートで実行されるため、部品のゆがみが最小)を提供し、4、処理されたワークピースの表面深度に対して良好な制御を可能にし、5、摩擦によって熱が発生するため、エネルギーをほとんど消費せず、このため、材料の塑性変形を引き起こすための外部エネルギーは不要であり、6、基板(ワークピース)との優れた結合特性を促進し、7、良好な再現性を有し、8、プロセス自動化の可能性を提供する、ことを含む。したがって、ソリッドステート積層造形システムおよび関連するソリッドステート積層造形プロセスおよび技術は、主に、比較的低い外部エネルギーコスト、およびプロセスに刺激の強い化学物質が必要とされず、排気ガスおよび煙が生成されないという事実に起因して、環境にやさしいと考えられている。
【0006】
本発明は、金属基板に対する消耗性金属の摩擦加熱および圧縮/剪断荷重を使用して、基板の表面を処分、コーティング、修復、または改造するためのツールおよび方法に関する。より具体的には、本発明の実施形態は、スロートを有する非消耗性部材およびスロートに配置された消耗性部材を含むソリッドステート積層摩擦ベースの製造ツーリングを含み、消耗性充填材は、基板上への充填材の摩擦加熱および圧縮/剪断荷重を使用して、堆積中に連続的にスロートに導入されることができる。
【0007】
本発明者らは、摩擦ベースの製造ツールなどのソリッドステート積層造形ツールのための新しい堆積技術を開発した。この技術およびツーリングは、効率的かつ容易な方法で、金属基板などの基板上のコーティングの組成および堆積の修復、接合、および/または変更を可能にする。例えば、本発明者らは、非消耗性本体、ならびに圧縮荷重および摩擦加熱を使用して、基板に消耗性充填材を送達するように成形されている、本体を縦方向に通過する通路を画定するスロートを含むツールを開発した。そのようなツールは、基板と充填材との間の高品質な接着性、および故障に対する耐性が向上した高強度製品をもたらすことができる。
【0008】
本発明者らは、スピンドル内の消耗材料の蓄積による機械のダウン時間を短縮すること、ツールに消耗性材料を連続的に導入する方法を見出すこと、ならびに堆積プロセス中に供給材料の組成の変形を導入するためのプロセスおよび簡略化された方法で機能的に等級付けされた基板を調製するためのプロセスを開発することにより堆積プロセスの効率を改善することを含む、スピンドルに固体材料を供給することによって提示される機械的課題のいくつかの効果を低減することによって、この分野でさらなる進歩を遂げた。
【0009】
その分野のこのような進歩により、特殊合金のデジタル製造が可能になった。金属部品のための最先端のデジタル製造技術は、粉末冶金および融接ベースのプロセスを中心に進化してきた。これらの処理方法の両方は、同じ組成の作製金属と比較して、機械的および物理的特性が劣る部品をもたらす。加えて、最速プロセスでさえも生産速度は、比較的低く(Tiでは約40ポンド/時間)、部品エンベロープは、数立方フィートに制限される。
【0010】
これらの特定の造形上の困難のいくつかに対処するために、本発明者らは、専門の高強度鋼および超微細な合金を含む幅広い合金から、手頃な価格の完全密度のニアネットシェイプ構成要素造形を可能にすることができる、新規の高速かつ大容量の作製金属堆積技術を開発した。複雑な作製合金構成要素を最初から迅速に製造するための能力は、デジタル造形および戦闘即応性の飛躍的な進歩を提供する。
【0011】
多くの種類の多くのプロセスを実行するソリッドステート積層造形システムの大きな柔軟性には、複雑なプロセス制御システムが必要である。これらのプロセスの複雑さのいくつかは、ソリッドステート積層造形機械によって堆積され得る様々な材料、ならびに堆積動作に供され得る様々な基板、構造、および部品に由来する。充填剤としてソリッドステート積層造形機械を用いて堆積され得る材料の各カテゴリは、互いにかなり異なり得、制御されたプロセスパラメータがカテゴリごとに非常に異なる必要性をもたらす。例えば、熱可塑性ポリマー充填材に対して必要とされるダウンフォース、トルク、温度、充填剤流量、または生成された摩擦および関連する摩擦加熱は、鋼またはアルミ充填材に対して必要とされるダウンフォース、トルク、温度、充填剤流量、または生成された摩擦および関連する摩擦加熱とは非常に異なる。さらに、堆積される材料の形態(粉末、ペレット、ロッド、シート、ワイヤ、もしくは不規則なフレーク、またはそれらの任意の組み合わせ)は、パラメータのうちのどれが特定のソリッドステート積層造形動作にとって重要であるか、または制限的であるかを決定する。ソリッドステート積層造形堆積動作に供される基板または部品は、対応する臨界値の範囲だけでなく、どのパラメータを綿密に測定、監視、および制御する必要があるかをさらに決定する。
【0012】
ツールの幾何学的形状およびサイズのばらつきにより、プロセス制御システムがさらに複雑になる。ツールによって基板の表面に供給される充填材の特性と結合される異なるツール幾何学的形状およびサイズは、制御される必要があるパラメータ値に影響を与える。クラッディング、コーティング、表面機能化、修復、空洞充填、リブ堆積などのような所与のソリッドステート積層造形機械を用いて異なる動作を実行する可能性は、プロセス制御システムが柔軟であり、利用可能な異なるツールおよび動作のすべてに対応するための別の必要性を追加する。さらに、ツールおよびピン(存在する場合)は、肩部およびスピンドルの速度(複数可)と比較して、同じまたは反対方向において同じまたは異なる速度で回転し得る。ピン(存在する場合)は、ワークピース中の異なる深度内に貫通し得、またはピン(存在する場合)は、ワークピースを貫通しないように位置決めされ得る。
【0013】
ソリッドステート積層造形プロセスをさらにより複雑にするのは、メインプロセスを実行する前、実行中、および実行後に実行される必要がある補助動作があるという事実であり、そのような補助動作を厳密に制御する必要があり、プロセスごとに異なり得る。
【0014】
独立変数および従属変数の両方の変数のすべてを考慮して、関連するプロセス変数の値、およびソリッドステート積層造形システム内で動作するすべての関連する機械部品の移動を制御する必要がある。適切なプロセス制御システムは、関連するプロセス変数を測定、検知、記録し、綿密に制御される変数が指定された値の範囲外である場合、フィードバック、すなわち作用または補正を提供することができる。
【0015】
したがって、複雑なソリッドステート積層造形機械および関連部品を制御することができるプロセス制御システムが緊急に必要であり、このプロセス制御システムは、様々な積層造形プロセス中に測定および/または監視される必要がある複数の変数の様々なセットを制御することもできるはずである。そのようなプロセス制御システムは、プロセス変数のマスターセット、それらの臨界値、および許容されるプロセス値範囲、ならびに厳密なプロセス制御を必要としないが監視/記録される必要があるプロセス変数のセットの制御のためのコンピュータ可読コード(すなわち、ソフトウェア)でプログラムされ得る。さらに、プロセス制御システムおよびソフトウェア制御ソリッドステート積層造形機械は、(通常、独立プロセス変数を含む)変数の指定されたマスターセットだけでなく、既に制御された独立プロセス変数に従属するプロセス変数も制御し得る。これらの従属変数は、ネストされた制御変数としても知られており、独立変数のいくつかと密接に関連しており、閉ループシステムにおいて制御される必要はなく、開ループ制御、またはそれらの監視のみで十分である。単なる例として、スピンドルおよび/またはツールの角速度を制御することによって、スピンドルおよび/またはツールのトルクに影響を与え得、充填材がワークピース上に堆積する前および堆積する間に充填材の温度を間接的に制御し得る。
【0016】
本発明の実施形態によれば、プロセス制御システムは、複数の動作可能に同期された開制御ループおよび閉制御ループを含む。プロセス制御システムは、充填材の特性(密度、融点、圧縮強度、引張強度など)および形態(粉末、顆粒、ロッド)を考慮し、次いで、堆積層内の所望の材料構造をもたらすプロセス変数を提案しながら、ワークピースとの十分な接合を提供することによって、幅広い材料を扱う様々なソリッドステート積層造形プロセスおよび動作を適応させることおよび制御することができる。さらに、プロセス制御システムは、簡素かつ複雑な幾何学形状(例えば、平らな基板、パイプ、レール、航空宇宙および自動車部品など)を有する様々なワークピースを扱うソリッドステート積層造形機械を制御することができる。
【0017】
実施形態によれば、本発明のプロセス制御システムは、ソリッドステート積層造形プロセス変数を監視、測定、および観察するための複数のセンサ、検出器、およびカメラを含む。センサは、複数の場所に配置され得る。例えば、温度センサは、供給システム内もしくはその周り、および/またはスピンドル内、その周り、および/またはツール内、その周り、および/またはワークピースおよび/またはバッキングパネルの様々な領域またはスポット内、その周り、などに位置され得る。角速度のためのセンサは、スピンドルとツールと併せて使用され得る(速度が異なる場合)。位置センサは、充填剤ロッドの位置、ツール位置、ワークピース位置などを検知するために複数の場所で使用され得る。
【0018】
単なる例として、プロセス制御システムの不可欠な部分として使用されるセンサを以下に列挙する。
【表1】
【0019】
プロセス制御システムは、手動または自動で動作され得る。自動動作は、特に、新しいタイプの充填材が導入される状況において、各プロセス制御システムにとって優れた機能である。例えば、新しいポリマー材料が、ソリッドステート積層造形機械を用いたコーティングとして堆積される必要があると仮定する。ポリマーは、充填材として導入され、その材料特性は、プロセス制御ソリッドステート積層造形システムの一部として、アルゴリズムにインポートされる。アルゴリズムは、摩擦係数、圧縮強度などのようなポリマーの1つ以上の特性を考慮し、どの程度の押し下げ力が必要であるか、スピンドルの必要トルク、および所与の動作温度でのツールのトルクを計算して、ワークピース上でポリマーをコーティングする必要な動作を実行する。ソリッドステート積層造形機械は、自動制御システムによってその動作およびサブルーチンを実行し始めるが、オペレータが過剰な材料加熱に気付いているため、ワークピース表面上に材料が流れ、十分な摩擦撹拌力が適所にないと仮定しよう。プロセス制御システムは、例えば、充填剤温度および堆積速度に直ちに影響を与えるツール角速度の変化またはツールトルクのためのコマンドを、オペレータに手動でインポートする機会を提供する。または、ソリッドステート積層造形機械オペレータが、不適切に調整されたツール速度(回転、横方向)またはツールダウンフォースに起因して、堆積プロセス中にワークピース表面上の充填材の「点滅」挙動に気付いた場合、オペレータは、プロセス制御に介入し、ツール速度もしくはツール力またはその両方を手動で調整するオプションを有する。
【0020】
本発明の様々な態様を以下に提供する。しかしながら、これらは、限定的であると解釈されるべきではない。
【0021】
態様A1.以下のステップのうちの少なくとも1つを含む、ソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法であって、前記ステップは、
a)特定のソリッドステート積層造形プロセスのための、測定され、制御され、操作されたソリッドステート積層造形プロセス変数を特定することと、
b)ソリッドステート積層造形変数およびシステム部品のプロセス制御のためのアルゴリズムを生成することと、
c)制御ソリッドステート積層造形プロセス変数のためのコード、および特定のソリッドステート積層造形プロセスに関連する異なるソリッドステート積層造形システム部品の制御された移動のためのコードを生成することと、
d)ソリッドステート積層造形システム内の重要な場所で、および不連続変数測定のための特定の期間で、制御されたプロセス変数の各々に対して、プロセス値PVを測定および記録することと、
e) SPが設定値である制御されたプロセス変数の各々に対して、差分Δ(Δ=SP-PV)を算出することと、
f)差分(Δ)がそれらのそれぞれの臨界範囲Δ外である場合、制御されたプロセス変数の各々に対してフィードバック制御信号を生成することと、
g)関連するソリッドステート積層造形機械部品の動作を制御するコードのコンピュータ実行によって、機械部品の移動を生成することと、を含む。
【0022】
態様A2.特定のソリッドステート積層造形プロセスは、以下、すなわち3D構造の接合、コーティング、表面機能化、修復、または積層造形、もしくはこれらの任意の組み合わせのうちの1つである、態様A1に記載の方法。
【0023】
態様A3.測定された変数は、測定されたものであり、以下の変数、すなわち充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、および振動のうちの少なくとも1つを含む、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0024】
態様A4.制御された変数は、ソリッドステート積層造形機械へのそれらの入力に影響を与えることによって補正されるものであり、以下の変数、すなわち充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、および振動のうちの少なくとも1つを含む変数である、態A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0025】
態様A5.操作された変数は、ソリッドステート積層造形プロセスに入力が補正されたものであり、以下の変数、すなわち充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、および振動のうちの少なくとも1つを含む変数である、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0026】
態様A6.特定のコードのコンピュータ実行は、特定のソリッドステート積層造形機械部品の移動を制御することができ、制御ソリッドステート積層造形機械部品は、以下、すなわち、供給システム、スピンドル、ツール、およびワークピース(複数可)のうちの少なくとも1つである、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0027】
態様A7.特定のコードのコンピュータ実行は、特定の機械部品の回転および/または横方向移動を制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0028】
態様A8.コードのコンピュータ実行は、充填剤ロッドを押すアクチュエータの横方向移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0029】
態様A9.コードのコンピュータ実行は、粉末状または粒状充填材の移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0030】
態様A10.コードのコンピュータ実行は、スピンドルの回転移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0031】
態様A11.コードのコンピュータ実行は、ツールの横方向移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0032】
態様A12.コードのコンピュータ実行は、ツールの回転移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0033】
態様A13.コードのコンピュータ実行は、ワークピース(複数可)の横方向移動を制御する、態様A7または任意の先行する態様に記載の方法。
【0034】
態様A14.ホッパの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法であって、粉末もしくは顆粒またはそれらの組み合わせの形態の充填材が供給される、方法。
【0035】
態様A15.供給システムの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法であって、充填材は、ロッド、顆粒、粉末、またはそれらの組み合わせの形態で添加される、方法。
【0036】
態様A16.ワークピースの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0037】
態様A17.スピンドルの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0038】
態様A18.ツールの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0039】
態様A19.ワークピースプラットフォームの温度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0040】
態様A20.スピンドルの振動を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0041】
態様A21.ワークピースの上のツールの位置を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0042】
態様A22.供給システム内の充填剤ロッドの位置を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0043】
態様A23.供給システム内の充填剤粉末または粒状材料の流量を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0044】
態様A24.供給区域内のダウンフォースを監視および制御することができる、態様A1または任意の選考する態様に記載の方法。
【0045】
態様A25.x、y、z方向におけるツール力を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0046】
態様A26.スピンドルトルクを監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0047】
態様A27.ツールトルクを監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0048】
態様A28.スピンドル角速度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0049】
態様A29.ツール角速度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0050】
態様A30.平均トラック厚を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0051】
態様A31.平均トラック幅を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0052】
態様A32.堆積層中の密度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0053】
態様A33.充填材中の濃度を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0054】
態様A34.堆積層中の粒状構造を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0055】
態様A35.堆積層中の機械的特性を監視および制御することができる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0056】
態様A36.アルゴリズムおよびコードは、閉ループにおけるアクチュエータ押し下げ力、Factのプロセス制御のために書き込まれる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0057】
態様A37.モータから供給される電力を操作することによって、アクチュエータの押し下げ力を制御することができる、態様A36または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0058】
態様A38.アルゴリズムおよびコードは、閉ループにおける充填材流量、Qfのプロセス制御のために書き込まれる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0059】
態様A39.モータから供給される電力を操作することによって、充填材流量、Qfを制御することができる、態様A38または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0060】
態様A40.アルゴリズムおよびコードは、閉ループにおけるツールとワークピースとの間の摩擦力、Ffのプロセス制御のために書き込まれる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0061】
態様A41.アルゴリズムおよびコードは、閉ループにおけるツールとワークピースとの間の摩擦係数、Kfのプロセス制御のために書き込まれる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0062】
態様A42.アクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、摩擦力Ffを制御することができる、態様A40または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0063】
態様A43.スピンドルトルクを調整することによって、摩擦力Ffを制御することができる、態様A40または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0064】
態様A44.ツールトルクを調整することによって、摩擦力Ffを制御することができる、態様A40または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0065】
態様A45.アクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、摩擦係数Kfを制御することができる、態様A41または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0066】
態様A46.スピンドルトルクを調整することによって、摩擦係数Kfを制御することができる、態様A41または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムとコード。
【0067】
態様A47.ツールトルクを調整することによって、摩擦係数Kfを制御することができる、態様A41または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0068】
態様A48.アルゴリズムおよびコードは、閉ループにおけるワークピース表面温度Tfのプロセス制御のために書き込まれる、態様A1または任意の先行する態様に記載の方法。
【0069】
態様A49.アクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、ワークピース表面温度Tfを制御することができる、態様A48または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0070】
態様A50.スピンドルトルクを調整することによって、ワークピース表面温度Tfを制御することができる、態様A48または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0071】
態様A51.ツールトルクを調整することによって、ワークピース表面温度Tfを制御することができる、態様A48または任意の先行する態様に記載のアルゴリズムおよびコード。
【0072】
態様A52.ソリッドステート積層造形システムのためのプロセス制御システムであって、
押し下げアクチュエータと、
積層造形プロセスを制御するための多変数制御ループを構築するための建築部品であって、建築部品は、以下の構成要素、すなわちセンサ、検出器、ゲージ、カメラ、フィルタ、アクチュエータ、およびコントローラのうちの少なくとも1つを含む、建築部品と、
個々のソリッドステート積層造形機械部品の動作を制御し、プロセス変数を制御するコードを実行するプログラム可能なコンピュータと、を含む、プロセス制御システム。
【0073】
態様A53.プロセス変数は、開制御ループ、閉制御ループ、およびそれらの任意の組み合わせにおいて制御され得る、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0074】
態様A54.充填材が、ワークピース上に堆積されるために必要なダウンプッシュ力を提供することができる押し下げアクチュエータを含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0075】
態様A55.制御された速度でロッド充填材を押し下げることができる、態様A54または任意の先行する態様に記載のアクチュエータ。
【0076】
態様A56.制御された流量で粉末充填材を押し下げることができる、態様A54または任意の先行する態様に記載のアクチュエータ。
【0077】
態様A57.制御された流量で粒状充填材を押し下げることができる、態様A54または任意の先行する態様に記載のアクチュエータ。
【0078】
態様A58.制御された流量で粉末、顆粒、およびロッドの形態の充填材の任意の組み合わせを押し下げることができる、態様A54または任意の先行する態様に記載のアクチュエータ。
【0079】
態様A59.モータによって供給される電力によって直接制御される、態様A54または任意の先行する態様に記載のアクチュエータ。
【0080】
態様A60.プロセス制御システムは、特定のソリッドステート積層造形プロセスに関連するプロセス変数を監視、測定、および検知するために設計される、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0081】
態様A61.プロセス制御システムは、閉ループにおいて制御された変数に対して、変数の補正(フィードバック)を提供することができる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0082】
態様A62.プロセス制御システムは、ソリッドステート積層造形機械部品の横方向移動または角移動を生成するための少なくとも1つのアクチュエータを含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0083】
態様A63.プロセス制御システムは、以下のソリッドステート積層造形機械部品、すなわちスピンドル、ツール、およびワークピースのうちの少なくとも1つの移動を制御することができる少なくとも1つのアクチュエータを含む、態様62Aまたは任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0084】
態様A64.プロセス制御システムは、スピンドルの振動を監視するための少なくとも1つのセンサを含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0085】
態様A65.プロセス制御システムは、充填材の温度を監視するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0086】
態様A66.プロセス制御システムは、スピンドルの温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0087】
態様A67.プロセス制御システムは、ツールの温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0088】
態様A68.プロセス制御システムは、ワークピースの温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0089】
態様A69.プロセス制御システムは、スピンドルトルクを測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0090】
態様A70.プロセス制御システムは、ツールのトルクを測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0091】
態様A71.プロセス制御システムは、スピンドル角速度を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0092】
態様A72.プロセス制御システムは、ツール角速度を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0093】
態様A73.プロセス制御システムは、ダウンフォースを測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0094】
態様A74.プロセス制御システムは、x方向、y方向、およびz方向におけるツール力を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0095】
態様A75.プロセス制御システムは、トラック幅を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0096】
態様A76.プロセス制御システムは、トラック厚を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0097】
態様A77.プロセス制御システムは、トラック粒状構造を監視するための少なくとも1つの光検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0098】
態様A78.プロセス制御システムは、堆積層の機械的特性を測定するための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0099】
態様A79.プロセス制御システムは、充填剤の流量を測定するための少なくとも1つの検出器からなる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0100】
態様A80.プロセス制御システムは、充填材の濃度を測定するための少なくとも1つの検出器からなる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0101】
態様A81.プロセス制御システムは、堆積層中の密度を検出するための少なくとも1つの検出器からなる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0102】
態様A82.プロセス制御システムは、ソリッドステート積層造形プロセスを監視するための少なくとも1つのカメラを含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0103】
態様A83.プロセス制御システムは、x方向、y方向、およびz方向におけるツールおよびワークピースの制御された移動のための少なくとも1つの駆動装置からなる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0104】
態様A84.プロセス制御システムは、スピンドルおよびツールの回転移動のための少なくとも1つの駆動装置からなる、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0105】
態様A85.プロセス制御システムは、堆積層の表面仕上げ(粗さ)のための少なくとも1つの検出器を含む、態様A52または任意の先行する態様に記載のプロセス制御システム。
【0106】
態様A86.ツールとワークピース表面との間の摩擦力を測定するための検出器をさらに含む、態様A52または任意の先行する態様のプロセス制御システム。
【0107】
態様A87.ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形プロセスによって構造を生成するための方法。
【0108】
態様A88.生成された構造は、1つの繰り返し構築ブロック(セル)からなる、態様A87に記載の方法。
【0109】
態様A89.六角形のハニカムセルである、生成された構造態様A88または任意の先行する態様における構築ブロック。
【0110】
態様A90.三角形のハニカムセルである、生成された構造態様A88または任意の先行する態様における構築ブロック。
【0111】
態様A91.正方形状のハニカムセルである、生成された構造態様A88または任意の先行する態様における構築ブロック。
【0112】
態様A92.生成された構造は、少なくとも2つの繰り返し構築ブロック(セル)からなる、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0113】
態様A93.生成された構造は、周期的セル構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0114】
態様A94.生成された構造は、非周期的セル構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0115】
態様A95.生成された構造は、勾配セル構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0116】
態様A96.生成された構造は、重畳された二重構造または三重構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0117】
態様A97.生成された構造は、階層構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0118】
態様A98.生成された構造は、周期的セル構造および非周期的セル構造の組み合わせである、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0119】
態様A99.生成された構造は、周期的構造、非周期的構造、重畳構造、および階層構造の組み合わせである、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0120】
態様A100.生成された構造は、1つの材料タイプから作製される、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0121】
態様A101.生成された構造は、少なくとも2つの材料タイプから作製される、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0122】
態様A102.生成された構造は、以下の材料、すなわち金属、MMC、金属合金、複合材、プラスチック、ポリマー、ブレンド、またはそれらの任意の組み合わせの少なくとも1つから作製される、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0123】
態様A103.生成された構造は、形状記憶材料から作製される、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0124】
態様A104.ソフトウェア制御造形システムを用いた3D印刷方法である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0125】
態様A105.ソフトウェア制御造形システムを用いた4D印刷方法である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0126】
態様A106.生成された構造は、その形状の可逆的変化をすることができる、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0127】
態様A107.生成された構造は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の制御された変形の産物である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0128】
態様A108.生成された構造は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の熱処理の産物である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0129】
態様A109.生成された構造は、少なくとも1つのハニカム構造層からなる多層構造である、態様A87または任意の先行する態様に記載の方法。
【0130】
態様A110.接着剤層を含まない、態様A109または任意の先行する態様に記載の構造。
【0131】
態様A111.生成された構造は、ハニカム中間層を含むサンドイッチ構造である、態様A87または任意の先行態様に記載の方法。
【0132】
態様A112.接着剤層を含まない、態様A111または任意の先行する態様に記載の構造。
【0133】
態様A113.以下のうちの1つ以上をさらに含む、態様A1に記載の方法であって、
h)特定のソリッドステート積層造形プロセスのための独立および従属ソリッドステート積層造形プロセス変数を特定することと、
i)プロセス制御戦略およびプロセス制御設計構造を選択することと、
j)ソリッドステート積層造形システムにおいて臨界点を特定することであって、所与のプロセス変数を監視および/または測定する必要がある、特定することと、
k)各変数測定の連続性を判定することと、不連続測定の場合、各変数測定を行う頻度を判定することと、
l)特定のプロセスの実行に関連する、プロセス変数を制御し、積層造形部品を制御するための、生成されたコードを使用して、コンピュータをプログラムすることと、
m)特定のソリッドステート積層造形プロセスにおいて、制御されたプロセス変数の各々に対して、所望の設定ポイントSPを生成することと、および/または
n)差分Δに対する臨界範囲を特定することであって、Δは、制御されたプロセス変数の各々に対してΔ=SP-PVとして計算され、Δ値が臨界範囲内にある場合、特定の変数の補正の必要はない、特定することと、を含む、方法。
【0134】
態様B1は、ソリッドステート積層造形プロセスのプロセス制御のための方法であって、ソリッドステート積層造形プロセスのための1つ以上のプロセス変数のセットを特定することと、1つ以上のプロセス変数を制御することができる1つ以上のプロセス制御アルゴリズムを提供することであって、そのプロセス制御アルゴリズムは、各プロセス変数に対してプロセス値(PV)を取得することと、各プロセス変数に対して設定点(SP)を生成することと、各プロセス変数に対してΔ=SP-PVを計算することと、Δが1つ以上の(または各)プロセス変数に対して所定範囲を超えるかどうかを判定することと、Δが所定範囲を超える場合に、1つ以上の(または各)プロセス変数に対してフィードバック制御信号を生成することと、を含み、フィードバック制御信号が、プロセス変数のうちの1つ以上に関連付けられた1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の動作を制御することが可能である、方法である。
【0135】
態様B2は、1つ以上のプロセス制御アルゴリズムが、1つ以上の多変数制御ループにおいてプロセス変数を制御することができる、任意の他の態様に記載の方法である。
【0136】
態様B3は、ソリッドステート積層造形プロセスが、3D構造の接合、コーティング、表面機能化、修復、および/もしくは積層造形、またはこれらのプロセスの任意の組み合わせを含む、任意の他の態様に記載の方法である。
【0137】
態様B4は、1つ以上のプロセス変数が、測定された変数、制御された変数、および操作された変数から選択される、任意の他の態様に記載の方法である。
【0138】
態様B5は、測定された変数、制御された変数、または操作された変数が、充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、および/または振動のうちの1つ以上から選択される、任意の他の態様に記載の方法である。
【0139】
態様B6は、供給システム、スピンドル、ツール、およびワークピース(複数可)から選択される1つ以上の機械構成要素の動作を制御することをさらに含む、任意の他の態様に記載の方法である。
【0140】
態様B7は、1つ以上の機械構成要素の回転および/または横方向移動を制御することをさらに含む、任意の他の態様に記載の方法である。
【0141】
態様B8は、充填材もしくはロッドを押すアクチュエータの横方向移動を制御すること、および/または粉末状もしくは粒状の充填材の移動を制御すること、および/またはスピンドルの回転移動を制御すること、および/またはツールの横方向移動を制御すること、および/またはツールの回転移動を制御すること、および/またはワークピース(複数可)の横方向移動を制御することをさらに含む、任意の他の態様に記載の方法である。
【0142】
態様B9は、ホッパの温度、および/または供給システム温度、および/または1つ以上のワークピースの温度、および/またはスピンドルの温度、および/またはツールの温度、および/または1つ以上のワークピースプラットフォームの温度、および/またはスピンドルの振動、および/またはワークピースに対するツールの位置、および/または供給システム内の充填材の位置、および/または供給システム内の充填材の流量、および/または供給区域内のダウンフォース、および/またはx方向、y方向、および/またはz方向におけるツール力、および/またはスピンドルトルク、および/またはツールトルク、および/またはスピンドル角速度、および/またはツール角速度、および/またはトラック厚および/またはトラック幅、および/または1つ以上の堆積層の密度、および/または充填材中の濃度、および/または1つ以上の堆積層の粒状構造、および/または1つ以上の堆積層の機械的特性を監視および/または制御することをさらに含む、任意の他の態様に記載の方法。
【0143】
態様B10は、アクチュエータ押し下げ力、Fact、ならびに/またはアクチュエータ押し下げ力、ならびに/または充填材流量、Qf、ならびに/またはモータから供給される電力を操作することによって、充填材流量、Qf、ならびに/またはツールとワークピースとの間の摩擦力、Ff、ならびに/またはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、スピンドルトルクを調整することによって、ツールトルクを調整することによって、および/もしくはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、ツールとワークピースとの間の摩擦係数、Kf、および/もしくは摩擦力Ff、ならびに/またはスピンドルトルクを調整することによって、および/もしくはツールトルクを調整することによって、摩擦係数Kf、ならびに/またはワークピース表面温度Tf、ならびに/またはアクチュエータダウンフォースFactを調整することによって、スピンドルトルクを調整することによって、および/もしくはツールトルクを調整することによって、ワークピース表面温度Tfを制御することをさらに含む、方法である。
【0144】
態様B11は、ソリッドステート積層造形システムのためのプロセス制御システムであって、以下の機械構成要素、すなわち、消耗性充填材を受け入れることができる本体およびスロートを有する非消耗性部材と、消耗性充填材に下向きの力を提供することができる押し下げアクチュエータと、1つ以上のプロセス変数に対してプロセス値(PV)を取得することができる1つ以上のセンサ、検出器、フィルタ、カメラ、またはゲージと、1つ以上の機械構成要素の動作を制御することができる1つ以上のアクチュエータ、モータ、またはコントローラと、1つ以上のプロセッサと、1つ以上のプロセッサに、1つ以上のアクチュエータ、モータ、またはコントローラによって機械構成要素のうちの1つ以上の動作を制御するように命令することができる1つ以上のプロセス制御アルゴリズムを有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、を含む、積層造形機械を含む、プロセス制御システムである。
【0145】
態様B12は、1つ以上のプロセス制御アルゴリズムが、1つ以上の多変数制御ループにおいてプロセス変数のうちの1つ以上を制御することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0146】
態様B13は、多変数制御ループのうちの1つ以上が、開制御ループ、閉制御ループ、または任意の組み合わせを含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0147】
態様B14は、充填材が、ロッド充填材、粉末充填材、粒状充填材、またはそれらの任意の組み合わせである、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0148】
態様B15は、ワークピース上に堆積される充填材に対してダウンプッシュ力を供給するための押し下げアクチュエータをさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0149】
態様B16は、押し下げアクチュエータは、制御された速度を提供して、ロッド充填材を押し下げることができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0150】
態様B17は、制御された流量で粉末充填材に押し下げ力を提供することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0151】
態様B18は、制御された流量で粒状充填材に押し下げ力を提供することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0152】
態様B19は、制御された流量で粉末、顆粒、およびロッドの形態の充填材の任意の組み合わせに押し下げ力を提供することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0153】
態様B20は、アクチュエータが、モータによって供給される電力によって制御される、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0154】
態様B21は、特定のソリッドステート積層造形プロセスに関連するプロセス変数のうちの1つ以上を監視、測定、および検知することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0155】
態様B22は、閉ループにおいて制御されたプロセス変数のうちの1つ以上に対して可変補正(フィードバック)を提供することができる、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0156】
態様B23は、積層造形機械構成要素のうちの1つ以上の横方向移動または角移動を生成するための少なくとも1つのアクチュエータをさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0157】
態様B24は、スピンドル、ツール、および/またはワークピースのうちの少なくとも1つを含む、機械構成要素のうちの1つ以上またはすべての移動を制御することができる少なくとも1つのアクチュエータをさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0158】
態様B25は、スピンドル振動を監視するための少なくとも1つのセンサをさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0159】
態様B26は、充填材の温度を監視するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0160】
態様B27は、スピンドル温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0161】
態様B28は、ツール温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0162】
態様B29は、ワークピース温度を検出するための少なくとも1つの温度検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0163】
態様B30は、スピンドルトルクを測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0164】
態様B31は、ツールトルクを測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0165】
態様B32は、スピンドル角速度を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0166】
態様B33は、ツール角速度を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0167】
態様B34は、ダウンフォースを測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0168】
態様B35は、x方向、y方向、および/またはz方向におけるツール力を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0169】
態様B36は、トラック幅を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0170】
態様B37は、トラック厚を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0171】
態様B38は、トラック粒状構造を監視するための少なくとも1つの光学検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0172】
態様B39は、1つ以上の堆積層の機械的特性を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0173】
態様B40は、充填材流量を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0174】
態様B41は、充填材の濃度を測定するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0175】
態様B42は、1つ以上の堆積層の密度を検出するための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0176】
態様B43は、ソリッドステート積層造形プロセスを監視するための少なくとも1つのカメラをさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0177】
態様B44は、x方向、y方向、および/またはz方向におけるツールおよびワークピースの制御された移動のための少なくとも1つの駆動装置をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0178】
態様B45は、スピンドルおよびツールの回転移動のための少なくとも1つの駆動装置をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0179】
態様B46は、1つ以上の堆積層の表面仕上げ(粗さ)のための少なくとも1つの検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0180】
態様B47は、ツールとワークピース表面との間の摩擦力を測定するための検出器をさらに含む、任意の他の態様に記載のプロセス制御システムである。
【0181】
態様C1は、繰り返し構築ブロックおよび/またはセルを含む3D構造である。
【0182】
態様C2は、構築ブロックおよび/またはセルが、六角形ハニカムセル、三角形ハニカムセル、正方形状ハニカムセルの上またはそれらの組み合わせを含む、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0183】
態様C3は、少なくとも2つの繰り返し構築ブロック/セルを含む、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0184】
態様C4は、周期的セル構造、非周期的セル構造、勾配セル構造、重畳された二重もしくは三重構造、階層構造、周期的セル構造および非周期的セル構造の組み合わせ、ならびに/または周期的構造、非周期的構造、重畳構造および階層構造の組み合わせのうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを含む、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0185】
態様C5は、1つの材料タイプで作製されている、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0186】
態様C6は、少なくとも2つの材料タイプで作製されている、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0187】
態様C7は、金属、MMC、金属合金、複合材、プラスチック、ポリマー、ブレンド、またはそれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つから作製されている、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0188】
態様C8は、形状記憶材料で作製されている、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0189】
態様C9は、形状の可逆的変化をすることができる、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0190】
態様C10は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の制御された変形の生産物である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0191】
態様C11は、ソリッドステート積層造形プロセスと、初期形成された構造の後続の熱処理の生産物である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0192】
態様C12は、少なくとも1つのハニカム構造層を含む多層構造である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0193】
態様C13は、接着剤層を含まない、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0194】
態様C14は、ハニカム中間層を含むサンドイッチ構造である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0195】
態様C15は、接着剤層を含まない、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0196】
態様C16は、ソフトウェア制御造形システムを用いた3D印刷方法である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0197】
態様C17は、ソフトウェア制御積層造形システムを用いた4D印刷方法である、任意の他の態様に記載の3D構造である。
【0198】
態様C18は、基板上に配置されたハニカム構造を含む3次元構造であり、ハニカム構造は、積層材料を含む。
【0199】
態様C19は、単一の基板上に配置された2つの重畳ハニカム構造を含む3次元構造である。
【0200】
態様C20は、第1の層および第2の層を含む3次元構造であり、第1の層は、2つの重畳ハニカム構造を含み、第2の層は、階層ハニカム構造を含む。
【0201】
態様C21は、少なくとも1つのハニカム中間層を含む多層構造であり、多層構造は、接着層を含まない。
【0202】
態様C22は、基板上に配置されたハニカム層を含む3次元構造であり、ハニカム層は、第1の材料を含むフレーム、および第2の材料を含むフレーム内に配置された充填剤を含む。
【0203】
態様C23は、基板上に配置されたハニカム層を含む3次元構造であり、ハニカム層は、ハニカムの隣接するセル間に配置された1つ以上の補強リブを有する。
【0204】
態様C24は、1つ以上の熱可塑性層および/または金属層、ならびにプレプレグ層を含む積層構造であり、積層構造は接着層を含まない。
【0205】
態様D1は、多孔質構造を生成するためのプロセスであって、基板上にハイブリッド材料を堆積させることであって、このハイブリッド材料は、より低い融点成分およびより高い融点成分を含む、堆積させることと、堆積させたハイブリッド材料を、より低い融点成分を焼却して多孔質構造をもたらす後加工処理に供することと、を含む、プロセスである。
【0206】
態様D2は、後加工処理が、熱処理、アニーリング、および/または焼結のうちの1つ以上を含む、任意の他の態様のプロセスである。
【0207】
これらおよび他の態様、実施形態、ならびにそれらの特徴および利点は、前述の詳細な説明において明らかであろう。
【0208】
添付の図面は、本発明の実施形態の特定の態様を示しており、本発明を限定するために使用されるべきではない。書かれた説明と共に、図面は本発明の特定の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0209】
【
図1】本発明の実施形態による、複数の開制御ループおよび閉制御ループを含むソリッドステート積層造形システムのための複雑なプロセス制御システムのブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態による、フィードバックとして可変設定点(SP)および可変プロセス値(PV)を有するソリッドステート積層造形プロセスのための閉ループ制御システムのブロック図である。
【
図3A】本発明の実施形態による、積層造形プロセスにおけるアクチュエータダウンフォース変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図3B】本発明の実施形態による、積層造形プロセスにおけるアクチュエータダウンフォースおよび充填剤流量のプロセス制御の流れ図である。
【
図3C】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおける摩擦力およびワークピース表面温度のプロセス制御の流れ図である。
【
図4】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおけるスピンドルトルク変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおけるツール角速度変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図6】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおける供給装置温度変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおけるツール温度変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図8】本発明の実施形態による、ソリッドステート積層造形プロセスにおけるツール温度変数のためのフィードバック制御システムのブロック図である。
【
図9A】閉ループ制御システムにおいて制御されないが、特定の状況下でソリッドステート積層造形プロセスにとって重要であり得る変数を監視するために課される上限および下限を示すグラフである。プロセス制御システムは、変数値が範囲外である場合に、変数値を限界内にもたらすための既知の戦略を課すことができる。
【
図9B】アルミニウムの複数層の堆積中の経時的トルク変化のグラフである。トルクが、層堆積中に一定であるように制御および維持される場合に、ソフトウェア制御ソリッドステート堆積プロセスの結果が提示される。
【
図9C】アルミニウムの複数層の堆積中の経時的トルク変化のグラフである。スピンドル速度が、層堆積中に一定であるように制御および維持される場合に、ソフトウェア制御ソリッドステート堆積プロセスの結果が提示される。
【
図9D】アルミニウムの複数層(層は、ツールの前後の並進移動によって互いに重なり合って堆積されている)の堆積中のトルクマップ(x-z平面における)であり、堆積中にトルクが制御される。
【
図9E】アルミニウムの複数層(層は、ツールの前後の並進移動によって互いに重なり合って堆積されている)の堆積中トルクマップ(x-z平面における)であり、堆積中にスピンドル速度が制御される。
【
図9F】スピンドルトルクの増加をもたらすスピンドル速度の低下を示すグラフィック表現である。
【
図9G】アクチュエータ力の増加をもたらすアクチュエータ速度の増加を示すグラフィック表現である。
【
図10】本発明の実施形態による、異なる積層造形動作を実行し、それらのプロセス変数を監視および制御するためのコンピュータ制御ソリッドステート積層造形システムのブロック図である。
【
図11A】本発明の実施形態による、3D構造(
図11A)および生成された三角形、正方形、および六角形ハニカム構造(
図11B~D)を生成するコード制御ソリッドステート積層造形プロセスを示す概略図である。
【
図11B】本発明の実施形態による、3D構造(
図11A)および生成された三角形、正方形、および六角形ハニカム構造(
図11B~D)を生成するコード制御ソリッドステート積層造形プロセスを示す概略図である。
【
図11C】本発明の実施形態による、3D構造(
図11A)および生成された三角形、正方形、および六角形ハニカム構造(
図11B~D)を生成するコード制御ソリッドステート積層造形プロセスを示す概略図である。
【
図11D】本発明の実施形態による、3D構造(
図11A)および生成された三角形、正方形、および六角形ハニカム構造(
図11B~D)を生成するコード制御ソリッドステート積層造形プロセスを示す概略図である。
【
図12A】本発明の実施形態による、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスによって生成された単一基板上の二重の重畳六角形ハニカム構造の概略図である。
【
図12B】本発明の実施形態による、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスによって生成された単一基板上に構築された階層六角形ハニカム構造の概略図である。
【
図13A】本発明の実施形態による、構造が同じセル高さ(
図13A)および異なるセル高さ(
図13B)を有する二重の重畳ハニカム構造の概略図である。セル壁厚は、2つのハニカム構造について、同じまたは異なり得る。
【
図13B】本発明の実施形態による、構造が同じセル高さ(
図13A)および異なるセル高さ(
図13B)を有する二重の重畳ハニカム構造の概略図である。セル壁厚は、2つのハニカム構造について、同じまたは異なり得る。
【
図14A】本発明の実施形態による、各基板上にハニカム構造を堆積することによって構築された積層構造の概略図である。各後続のハニカム構造は、下のハニカム構造と重複してもよく、または下にあるハニカム構造に関して置き換えられてもよい。基板材料およびハニカム構造材料は、互いに異なり得るか、または同じであり得る。また、各後続の基板/ハニカム構造は、前の層と同じ材料または異なる材料で作製され得る。ハニカム層と基板との間に接着層は使用されない。
【
図14B】本発明の実施形態による、異なる基板上の複数のハニカム構造を含む多層構造の概略図である。二重の重畳六角形ハニカム構造を有する第1の基板は、第2の基板で覆われ、第2の基板上には、下にある基板上のより大きなハニカム構造と重複する第2のハニカム構造が堆積する。第2のハニカム構造はまた、下にあるハニカム構造に関して変位され得る。追加の基板を、それらの表面上に構築されたハニカム構造と共に追加して、多層ハニカム構造をもたらし得る。
【
図14C】本発明の実施形態による、2つの基板間にハニカム構造を堆積することによって構築されたサンドイッチ構造の概略図である。基板材料およびハニカム構造材料は、互いに異なり得るか、または同じであり得る。ハニカム層と基板との間に接着層は使用されない。複数のサンドイッチ構造の積み重ねも可能である。
【
図15A】本発明の実施形態による、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスによって生成された材料Bで充填された個々のセルを有する、材料Aで作製された六角形ハニカム構造の概略図である。
【
図15B】本発明の実施形態による、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスによってすべて生成された補強リブで追加的に強化された生成されたハニカム構造の概略図である。
【
図16A】本発明の実施形態による、コード制御システムを用いた2つの材料AおよびBの混合を示す概略図である。
【
図16B】本発明の実施形態による、十分に制御された材料A/B比を有する堆積層を示す概略図である。
【
図16C】本発明の実施形態による、材料Bで充填された材料Aで作製された中空バー(またはロッド)の形態の充填材の概略図である。
【
図16D】本発明の実施形態による、材料Aで作製され、材料Bのフレークで充填された中空バー(またはロッド)の形態の充填材の概略図である。
【
図16E】本発明の実施形態による、コード制御ソリッドステート積層造形システムによって生成された堆積長さ(
図16E)および層厚さ(
図16F)に沿った濃度勾配の概略図である。
【
図16F】本発明の実施形態による、コード制御ソリッドステート積層造形システムによって生成された堆積長さ(
図16E)および層厚さ(
図16F)に沿った濃度勾配の概略図である。
【
図17A】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図17Aは、ソリッドステート積層造形機械が、接合する必要がある部品間で良好な接合を提供する強化または非強化材料を堆積させていることを示す。
【
図17B】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図17Bは、一緒に接合された2つの部品を示す。
【
図17C】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図17Cは、バッキングプレートの除去後に、接合ゾーンのために追加の強化/補強構造が追加されていることを示す。
【
図17D】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図17Dは、バッキングプレートの除去後に、接合ゾーンのために追加の強化/補強構造が追加されていることを示す。
【
図18A】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスを示す概略図であり、
図18Aは、積層造形機械が、2つの部品を所定の位置に維持する強化または非強化材料を堆積させていることを示す。
【
図18B】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスを示す概略図であり、
図18Bは、補強構造と共に接合された2つの部品を示す。
【
図18C】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスを示す概略図であり、
図18Cは、補強構造と共に接合された2つの部品を示す。
【
図19A】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図19Aは、積層造形機械が、接合する必要がある部品間で良好な接合を提供する強化または非強化材料を堆積させていることを示す。
【
図19B】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図19Bは、一緒に接合された2つの部品を示す。
【
図19C】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図19Cは、接合ゾーンに追加された追加の強化/補強構造を示す。
【
図19D】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図19Dは、接合ゾーンに追加された追加の強化/補強構造を示す。
【
図20A】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図20Aは、ソリッドステート積層造形機械が、2つの部品を所定の位置に維持する強化または非強化材料を堆積させていることを示す。
【
図20B】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図20Bは、補強構造と共に接合された2つの部品の実施形態を示す。
【
図20C】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図20Cは、補強構造と共に接合された2つの部品の実施形態を示す。
【
図20D】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図20Dは、補強構造と共に接合された2つの部品の実施形態を示す。
【
図20E】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図20Eは、補強構造と共に接合された2つの部品の実施形態を示す。
【
図21A】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図21Aは、積層造形機械が、2つの部品を所定の位置に維持する強化または非強化材料を堆積させていることを示す。
【
図21B】本発明の実施形態による、同じ、同様、または異種材料で作製された2つの部品を接合するプロセスの概略図であり、
図21Bは、補強構造と共に接合された2つの部品を示す。
【
図22A】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた熱可塑性ポリマー構造物を作製するプロセスの概略図であり、
図22Aは、第1の熱可塑性ポリマー層の堆積を示す。
【
図22B】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた熱可塑性ポリマー構造物を作製するプロセスの概略図であり、
図22Bは、事前に造形されたプレプレグの配置を示す。
【
図22C】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた熱可塑性ポリマー構造物を作製するプロセスの概略図であり、
図22Cは、第2の熱可塑性ポリマー層の堆積を示す。
【
図23A】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた金属構造を作製するプロセスの概略図であり、
図23Aは、第1の金属、金属合金、またはMMC層の堆積を示す。
【
図23B】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた金属構造を作製するプロセスの概略図であり、
図23Bは、事前に造形されたプレプレグ層の配置を示す。
【
図23C】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた金属構造を作製するプロセスの概略図であり、
図23Cは、第2の金属、金属合金、またはMMC層の堆積を示す。
【
図23D】本発明の実施形態による、プレプレグ中間層を含むサンドイッチされた金属構造を作製するプロセスの概略図であり、
図23Dは、より良い結合を提供するためのプレプレグ中間層の周りの熱可塑性層の堆積を示す。
【
図24A】本発明の実施形態による、止まり穴および様々な表面亀裂/欠陥を修復するソリッドステート積層プロセスの概略図である。
【
図24B】本発明の実施形態による、バッキングプレートを使用して、穴および亀裂/欠陥を修復するプロセスの概略図である。
【
図25A】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド状充填材の連続供給のための駆動輪システムの概略図であり、
図25Aは、ローラの1つのセットを有する駆動輪システムを示す。
【
図25B】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド状充填材の連続供給のための駆動輪システムの概略図であり、
図25Bは、ローラの3つのセットを有する駆動輪システムを示す。
【
図25C】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド状充填材の連続供給のための駆動輪システムの概略図であり、
図25Cは、ローラの複数のセットを有する駆動輪システムを示し、ローラは、特定のローラ表面特徴またはテクスチャを有し得る。
【
図25D】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド状充填材の連続供給のための駆動輪システムの概略図であり、
図25Dは、ローラ間の可変ギャップを有するローラの複数のセットを有する駆動輪システムを示す。
【
図25E】ローラのセットを示し、それらの間のギャップがばねによって画定される。
【
図25F】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド状充填材の連続供給のための駆動輪システムの概略図である。示される駆動輪システムは、充填剤ロッドをワークピース表面から再追跡(引き離す)するために提示されるローラのセットを有する。
【
図26A】実施形態による、異なるタイプの供給ローラの断面図を示す概略図である。
【
図26B】実施形態による、異なるタイプの供給ローラの断面図を示す概略図である。
【
図26C】実施形態による、異なるタイプの供給ローラの断面図を示す概略図である。
【
図26D】実施形態による、異なるタイプの供給ローラの断面図を示す概略図である。
【
図26E】実施形態による、異なるタイプの供給ローラの断面図を示す概略図である。
【
図27A】実施形態による、充填材のブロックから破片を切断するための三日月形ブレード(またはナイフ型ブレード)を有する供給ローラを示す概略図である。
【
図27B】ソリッドステート積層造形システムに、ブリケット、チョップ、フレーク、顆粒、または粉末を供給するためのパドル型ブレードを有する供給ローラの概略図である。
【
図27C】ソリッドステート積層造形システムの供給システムに導入され、充填材として使用され得る金属缶を示す概略図である。
【
図27D】ソリッドステート積層造形システムの供給システムに導入され、充填材として使用され得るプラスチックボトルを示す概略図である。
【
図28A】実施形態による、異なる断面を有する充填材ロッドを示す概略図である。
【
図28B】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械へのロッド供給を安定化するための溝(チャネル)を有する供給ローラを示す概略図である。
【
図28C】実施形態による、ソリッドステート積層造形機械に複数の充填材ロッドを供給するための複数の溝を有する供給ローラを示す概略図である。ロッドは、充填材がワークピースに到達する前に、MMC、合金、ブレンド、および複合材のその場形成を可能にする異なる材料で作製され得る。
【
図28D】実施形態による、プレート、シート、および/またはフィルムの形態の充填剤の連続供給のための駆動輪システムの概略図である。
【
図28E】実施形態による、異なる材料で作製されたシートの連続供給、およびMMC、ブレンド、合金、および/または複合材のその場形成のための駆動輪システムの概略図である。
【
図29A】粉末、ビーズ、フレークおよび/または粒状充填材を送達するためのオーガスクリュを有するいくつかの供給システムの概略図であり、
図29Aは、実施形態によるホッパ内のオーガスクリュを示す。実施形態では、システムは、ホッパおよびスピンドルの両方に1つ以上のオーガスクリュを有し得る。
【
図29B】粉末、ビーズ、フレークおよび/または粒状充填材を送達するためのオーガスクリュを有するいくつかの供給システムの概略図であり、
図29Bは、実施形態によるスピンドル内のオーガスクリュを示す。実施形態では、システムは、ホッパおよびスピンドルの両方に1つ以上のオーガスクリュを有し得る。
【
図29C】実施形態による、スピンドルを介してホッパから中空ツール内に延びるオーガスクリュを示す概略図である。
【
図30】実施形態による、粉末および/または粒状充填材の連続供給のために使用される様々なオーガスクリュ設計を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0210】
次に、本発明の様々な例示的な実施形態を詳細に参照する。例示的な実施形態の以下の考察が、本発明に対する限定を意図するものではないことを理解されたい。むしろ、以下の考察は、読者に本発明の特定の態様および特徴のより詳細な理解を与えるために提供される。
【0211】
本発明の実施形態は、ソリッドステート積層造形のための充填材供給システムに関連する従来技術に新規かつ非自明な改善を提供する。かかる従来技術は、米国特許出願公開第2014/0174344号に記載されており、個別にその全体が参照により本明細書に組み込まれており、本発明の実施可能な程度の開示を補足する効率的な方法を提供する。本発明はまた、米国特許第8,893,954号(2014/0134325も参照)、第8,636,194号(2010/0285207も参照)、第9,643,279号(2016/0107262も参照、第9,943,929号(2017/0216962も参照)、第9,205,578号(2014/0130736も参照)、第8,632,850号(2012/0009339も参照)、第8,875,976号(2012/0279441も参照)、第8,397,974号(2012/0279442も参照)、第9,862,054号(2016/0074958も参照)、第9,266,191号(2015/0165546も参照)、第9,511,446号(2016/0175982も参照)、第9,511,445号(2016/0175981も参照)、および米国出願公開第2008/0041921号、第2013/014012号、第2017/0043429号、第2017/0057204、第2018/0085849号、および国際特許出願公開第WO2013/002869号に提供される開示に関し、各々が参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0212】
本明細書で使用される場合(本明細書および図面の両方内で)、用語「コード」は、コンピュータ可読コード、コンピュータ可読命令、コンピュータ実行可能命令、または「ソフトウェア」として当技術分野で知られているものを指す。本明細書に記載される、または図面に描写されるアルゴリズム、方法、プロセス、流れ図、および/またはルーチンのいずれかは、そのようなコードでプログラムまたは実装され得る。コンピュータ可読命令は、JavaScript、C、C#、C++、Java、Python、Perl、Ruby、Swift、Visual Basic、およびObjective Cを含む任意の好適なプログラミング言語でプログラムされ得る。そのようなプログラミングによって、コンピュータ可読命令、コード、またはソフトウェアは、プロセッサに、本明細書に記載の新規プロセス制御システムおよび方法の動作およびコマンドを実行するように指示する。
【0213】
当業者は、本開示に照らして、本発明が、ソフトウェアに加えて、ハードウェアまたはファームウェアを使用してどのように実装され得るかをさらに理解するであろう。例えば、ハードウェアは、本開示に記載された特定の動作、プロセス、コマンド、方法、アルゴリズム、または他のタスクを実行するための回路であり得るか、またはそれを含み得る。したがって、本明細書に開示されるプロセス制御システムおよび方法は、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアの任意の組み合わせを含むシステムに実装され得る。
【0214】
本明細書で使用される場合、用語「コーティング材」は、「充填材」と同義に使用され、両方とも、本開示に記載されるように回転撹拌ツールのスロートを通して供給される積層材料に関する。積層材料はまた、本開示において、「消耗性」材料と同義に称され得る。
【0215】
本明細書で使用される場合、用語「ハニカム」または「ハニカム構造」は、互いに並置または隣接した、同一の形状および同一のサイズのセルの列を有する人工3次元構造を指す。セルは、三角形、正方形、長方形、六角形、八角形などを含む任意の直線形状であり得る。セルはまた、重ね合わせられ得、1つ以上の追加の層を有し、これは、層ごとに異なる幾何学形状を有し得る。したがって、そのような構造は、厳密に六角形のセルを有する天然ハニカムに類似し得るか、または図面に示される例のような異なる直線的なバリエーションを有し得る。
【0216】
実施形態では、本発明は、(a)ソリッドステート積層造形システムおよびソリッドステート積層造形システムを用いて実行される関連する積層造形プロセスのための新規なプロセス制御システムと、(b)造形システムを用いて異なるプロセスを実行および制御するためのプロセス制御方法と、(c)ソフトウェア制御造形システムを用いて生成され得る様々な積層構造と、(d)ソリッドステート積層造形機械への充填材の連続的供給のための様々な供給システム設計と、を提供する。
【0217】
実施形態では、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムは、多数の関連部品およびツール(例えば、ポリマー充填剤、金属充填剤、ブレンド、複合材、ならびにクランプ、スピンドル、スピンドル用ベアリング、モータ、発電機、駆動装置、不活性ガス供給装置、シールド、機械カバーなどの部品を含む、異なる材料タイプを処理するための同じまたは異なるツール形状を有する様々なツールなど)、ならびに複数の制御装置、センサ装置、モニタリング装置、および/または撮像装置、駆動ユニット、モータ、およびアクチュエータを有するソリッドステート積層造形機械を含む。ソリッドステート積層造形システムの同期化された成功した動作は、特定のソリッドステート積層造形プロセス中にプロセス変数および機械部品の移動を制御することができる信頼できるプロセス制御システム構成に関与することによって可能である。プロセス制御システムは、所与のソリッドステート積層造形プロセスの特定の動作およびルーチンの制御および実行のために、ソリッドステート積層造形システム内の単一または複数の場所に位置する、ソフトウェア操作ソリッドステート積層造形機械および多数の検出器、カメラ、ゲージ、アクチュエータ(コントローラ)を含み、プロセスは、接合、コーティング、修復、表面機能化、またはソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムを用いて製造される3D積層構造であり得る。
【0218】
一実施形態では、所与のソリッドステート積層造形プロセス、例えば、コーティングを実行するために、複数の動作および/またはルーチンが必要とされる。プロセス制御システムは、以下、すなわち
-充填材(粉末、顆粒、ロッド)を充填すること、
-充填剤をスピンドルに向かって押し下げる(充填剤のタイプに応じて)十分なダウンフォースを提供すること、
-所望のスピンドル角速度およびトルクを達成すること、
-所望のツール角速度およびトルクを達成すること、
-所望の充填材温度を達成すること、
-ワークピースクランプを提供すること、
-所望のワークピース温度を達成すること、
-不活性ガスパージを作業エリアに進めること、
-回転ツールをワークピースと近接させること、
-固定スポット撹拌および充填剤堆積を進めること、
-充填剤が堆積している間、横方向のツール移動を進めること、
-ツールの前後の横方向移動を介した層の後続の構築を進めて、所望の堆積層(コーティング)厚を達成すること、
-横方向のツール移動およびツール前後移動を実行して、所望の堆積層(コーティング)幅を達成すること、
-堆積層厚および幅が達成されると、スピンドルおよびツールの角速度およびトルクをゼロに減少させること、および
-ツールをワークピースから後退させること、のうちの1つ以上、または任意の組み合わせもしくはサブ組み合わせを含む、プロセスステップおよび関連する動作のうちのすべてまたはいくつかを制御することができる(特定の順序では列挙されておらず、これらのステップおよび動作のいくつかは、列挙されたものと同時に生じるか、または異なる順序で生じる)。
【0219】
さらに、実施形態は、ソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法を提供する。一実施形態では、プロセス制御ソリッドステート積層造形システムのための方法は、以下のステップ、すなわち
-特定のソリッドステート積層造形プロセスのための測定、制御、および操作されたプロセス変数を特定すること、
-所与のソリッドステート積層造形プロセスのための独立および従属プロセス変数を特定すること、
-プロセス制御戦略およびプロセス制御設計構造を選択すること、
-ソリッドステート積層造形システム内の臨界点を特定することであって、所与のプロセス変数を監視および/または測定する必要がある、特定すること、
-各変数測定の連続性を判定することと、不連続測定の場合は、各変数測定を行う頻度を判定すること、
-ソリッドステート積層造形プロセス中に制御および操作される必要がある変数のプロセス制御のためのアルゴリズムを生成すること、
-制御可能および操作可能なプロセス変数のためのコンピュータ可読コードを生成すること、
-所与のプロセスに関連する異なる機械部品の制御された移動のためのコンピュータ可読コードを生成すること、
-所与のソリッドステート積層造形プロセスの実行に関連する、プロセス変数を制御し、機械部品を制御するための、生成されたコンピュータ可読コードを使用して、コンピュータをプログラミングすること、
-所与のプロセスにおける制御されたプロセス変数の各々に対して、所望の設定ポイント「SP」を生成すること、
-ソリッドステート積層造形システム内の重要な場所で、および不連続な変数測定のための特定の期間で、制御されたプロセス変数の各々に対して、プロセス値「PV」を測定および記録すること、
-差分Δに対する臨界範囲を特定することであって、Δは、Δ値が臨界範囲内であるため、特定の変数の補正の必要がない状況において、制御されたプロセス変数の各々に対して、Δ=SP-PVとして計算される、特定すること、
-制御された各プロセス変数の各々に対して、差分Δ(Δ=SP-PV)を計算すること、
-プロセス変数を制御するコンピュータ可読コードのコンピュータ実行によって、制御されたプロセス変数の各々に対して、フィードバック制御信号を生成すること、
-差分(Δ)が所与のプロセス変数の臨界範囲外である場合、制御されたプロセス変数を補正すること、
-ソリッドステート積層造形機械部品の動作を制御するコンピュータ可読コードのコンピュータ実行によって、関連するソリッドステート積層造形機械部品の移動を生成すること、のうちの少なくとも1つまたは任意の組み合わせもしくはサブ組み合わせを含む。
【0220】
このようなシステムがソリッドステート熱機械的積層(例えば、層ごとの)造形プロセスを可能にするため、様々な事前定義された積層造形システムを、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムを用いて生成し得る。積層構造、周期的構造および非周期的構造、重畳構造および階層構造のいくつかが、以下の実施形態で説明される。
【0221】
ソリッドステート積層造形プロセスおよび造形システムは、
図1のA、B、...N、...X、Y、Zと指定された多くの入力プロセス変数および多くのプロセス障害の影響を受ける。
図1に示されるように、選択されたプロセス変数は、特定のソリッドステート積層造形プロセスに対するそれらの関連性に応じて、閉ループにおいて制御され得る。そのような場合、変数のプロセス値は、プロセスへのフィードバックとして提供され、「操作された変数」としてプロセスに入る(
図1)。閉ループプロセス制御におけるフィルタは、変数が補正を必要とするかどうかを判定し、変数が、所定の範囲から外れており、プロセスに入り、プロセスに影響を与える1つ以上の入力変数を調整して補正する必要があるときに、コントローラは、アクションを取る。閉ループ制御サイクルは、次いで、プロセスを終了する対応する出力変数を測定する1つ以上のセンサ、ゲージ、または検出器から受信したフィードバックによって再開始される。加えて、1つ以上の障害は、1つ以上の出力変数の値に影響を与え得るプロセスに入り得る。すべての監視および測定された変数(例えば、X変数、Y変数、およびZ変数)が閉ループ制御システムを用いて制御されているわけではない。例えば、
図1のN変数は、測定または監視されるが、閉ループ制御されない。しかしながら、いくつかの実施形態では、N変数値が範囲外である場合、閉ループプロセス制御システムを介して制御され、N変数に密接に関連する他の変数のいくつかを通じてアクションを取ることができるか、またはオペレータは、プロセスに手動で介入することができる。
図1の変数AおよびBは、ソリッドステート積層造形プロセス中に監視または測定されない。
【0222】
図2は、単一の汎用機械変数のための閉ループ変数制御プロセスのブロック図を提示し、変数プロセス値(PV)情報が、システムに連続的に供給され、所望の変数値(設定点、SP)と比較され、その結果、差分Δが臨界範囲外であるとフィルタが判定した場合に、コントローラによって操作される。再び、システムからの出力は、1つ以上のセンサ、検出器、およびカメラによって測定され、この出力は、1つ以上のプロセス障害によって影響を受け得る。閉ループ制御変数のための制御プロセスの具体例は、
図3Aおよび
図4~8に提供され、これらはそれぞれ、アクチュエータダウンフォース、スピンドルトルク、ツール角速度、供給装置温度、ツール温度、および横方向速度閉ループ制御プロセスのためのブロック図に関連する。
【0223】
いくつかの実施形態では、アクチュエータダウンフォースは、閉じた制御ループにおいて制御され、したがって、充填材流量(すなわち、ワークピースへの充填材供給)も制御される。これは、本発明のプロセス制御システムの独自の特徴であり、そのプロセス制御システムを、充填材が溶接プロセスに添加されないプロセス制御システムと区別する。アクチュエータダウンフォースF
actおよび充填剤流量Q
fのプロセス制御の流れ図を
図3Bに提供する。充填材、その性質、すなわち、金属、金属合金、MMC、ポリマー、セラミック、または複合材、および充填剤形態、すなわち、粉末、顆粒、またはロッドのうちの1つ以上のパラメータに関する初期情報は、材料のコンピュータ制御コードのための入力として提供され、所与のソリッドステート積層造形プロセス中に使用され得る、スピンドルおよびツールトルクならびにスピンドルおよびツール角速度、スピンドルおよびツール温度などのような1つ以上のスピンドルおよびツールパラメータも、入力としてそれぞれのコンピュータ制御コードに供給される。アクチュエータ押し下げ力、F
actは、閉ループシステムにおいて制御され、この制御システムはまた、従属変数、充填剤流量Q
fも含み得る。次いで、両方の変数の境界条件は、F
act(すなわち、F
act、maxおよびF
act、min)およびQ
f(すなわち、Q
f、maxおよびQ
f、min)に対する最大および最小許容値として課される。F
actが、最大F
act値と最小F
act値、つまり、F
act、maxとF
act、minとの間に規定された許容範囲外である場合、ソリッドステート積層造形システムのソフトウェア制御に使用されるコンピュータモニタに「F
actが範囲外である」というアラームメッセージが表示される。そのような場合、アクチュエータダウンフォースを制御することを担っているコンピュータコードは、電源を作動させて、測定されたF
actに応じて電力を追加または減少させる(すなわち、それぞれ、それがF
act、minを下回っている場合、またはそれがF
act、max値を上回っている場合)。F
act値がF
act、maxとF
act、minとの間に規定された許容範囲内である場合、コードは、充填材流量、Q
fをチェックし、充填材流量は、主にアクチュエータ押し下げ力、F
actの影響を受けるが、スピンドル温度およびトルクなどの他のプロセスパラメータの影響を受け得る。Q
fがQ
f、minとQ
f、maxとの間に規定された範囲外である場合、コンピュータモニタ上に「Q
fが範囲外である」というアラームメッセージが表示され、アクチュエータダウンフォースF
act、したがって、充填剤流量Q
fに直接影響を与える電源を追加または減少させることを介してアクションが取られる。アクチュエータダウンフォースF
act、および充填剤流量Q
fが記録され、次いで制御プロセスを停止または再開する決定がなされる。
【0224】
別の実施形態では、ツール肩部とワークピース表面との間の摩擦力、F
fは、閉ループ制御システムにおいて制御される。この摩擦力は、通常、ワークピース表面を含む影響を受ける作業ゾーン内で発生する摩擦によって生成される熱に直接影響を与えるため、ワークピース表面温度、T
fもまた、摩擦力、F
fによって直接影響を受けるであろう。摩擦力、F
fは、
図3Cに提示されるような閉ループプロセス制御システムにおいて制御される。アクチュエータダウンフォース、F
actおよび充填材流量、Q
f、ならびにスピンドルおよびツールパラメータなどの入力パラメータは、ソリッドステート積層造形プロセスを制御するアルゴリズムを具体化するコンピュータソフトウェア/コードに供給される。F
f(すなわち、F
f、maxおよびF
f、min)およびT
f(すなわち、T
f、maxおよびT
f、min)に対する境界条件が課される。プロセスが開始されると、F
fが綿密に記録される。それが、F
f、minおよびF
f、maxとの間に規定される範囲内である場合、コードは、主に摩擦力F
fの影響を受けるが、他のパラメータの影響も受け得るワークピース表面上のT
fを記録し続ける。F
fが規定された範囲外である場合、「F
fが範囲外」というアラームメッセージがコンピュータモニタに表示され、実際のF
f値に応じて(すなわち、F
fに対する許容範囲を下回るまたはそれを上回る場合)、アクチュエータプッシュフォースおよび/またはスピンドルトルクを増加または減少させることによって、アクションが取られる。したがって、主に摩擦の影響を受けるワークピース表面温度、T
fも制御され得る。摩擦力、F
fおよびワークピース表面温度、T
fが記録され、次いで制御プロセスを停止または再開する決定がなされる。
【0225】
さらに別の実施形態では、摩擦係数は、
図3Cに提示される摩擦力、F
f制御のための流れ図に非常に類似した流れ図に基づいて、閉ループにおいて制御される。
【0226】
別の実施形態では、ソリッドステート積層造形機械のための開示されたプロセス制御システムは、監視されたプロセス変数が所望の範囲外である場合に、開ループ制御システムにおいて、監視されたプロセス変数に対処するための1つ以上の既知の戦略を実行することができる(
図9A)。
【0227】
一実施形態では、単なる一例として、堆積された材料に印加されるトルクは、各層堆積中に、制御され一定に維持されるか、または狭い範囲内に保たれ得る(
図9B)。複数の層は、ツールの前後の並進移動によって互いに重なり合って堆積され得る。ソリッドステート堆積プロセスの開始を除いて、前後の堆積によって互いに重なり合って堆積される堆積された材料(この場合は、アルミニウム)の各層におけるトルクは、駆動電流をスピンドルに適合させることによって制御されるスピンドル速度を調整することを介して、一定に維持される。
【0228】
別の実施形態では、ツールの前後の並進移動によって互いに重なり合って複数の層(アルミニウムの層)を堆積させる間、スピンドル速度は、各層堆積中、一定に保たれる。この場合、堆積させた材料に印加されるトルクは、層の堆積中に変化する(
図9C)。
【0229】
異なる例では、トルクは、多層堆積中に一定に維持される(または狭い範囲で変化する)。このようなトルク制御ソリッドステート積層造形プロセスにおける
図9Dに示されるトルクマップは、多層堆積中に達成されるトルク値の狭い範囲を示す。対照的に、スピンドル速度が一定に保たれる多層堆積プロセスのための無トルク制御プロセスでは、単層堆積中のトルク変動、および異なる層にわたる変動が予想される(
図9E)。トルク制御プロセスと無トルク制御ソリッドステート積層造形プロセスとの間のトルク値の差に起因して、堆積中に達成される材料温度が異なるため、堆積層中の結果として生じる微細構造が異なり、これらの温度は、印加されたトルクに直接的に関連する。
【0230】
プロセス独立変数および従属変数は、制御され得る。制御は、堆積された材料の材料特性および堆積速度に影響を与えるのに有用である。表面粗さ、機械的特性、耐摩耗性、耐疲労性などの特性は、1つ以上のプロセス変数を変化させるか、または一定に保持することによって、所与の材料に対して修正され得る。
図9Bにおいて、制御システムは、各層の長さにわたって、および層ごとに一定のレベルでトルクを保持している。制御システムは、他のパラメータを調整して、トルクの安定性を生み出す。
調整され得る他のパラメータは、ツールの回転速度、充填剤供給速度、横方向速度、添加された材料の温度、基板の温度、周囲温度などを含む。
【0231】
一定に保持するパラメータとしてトルクを選択しないと一定にならないことが
図9Cで見ることができる。
図9Cでは、スピンドル速度(ツールの回転速度)が一定に保持される。その結果、多くの層にわたる正常な動作のために必要なトルクは、減少する。これらの図の両方は、多層堆積物に関するデータを示し、トルクの急激な減少は、ツールが新しい層を開始するために垂直軸において上方に移動している場所を示す。
【0232】
図9Dは、制御システムが、層長にわたってトルク値を維持するように指示される、トルク制御に関するプロセスデータを示す。このデータは、
図9Bと同様に、制御システムが値を正常に維持する能力を示す。
【0233】
図9Eは、制御のために選択されていない場合のトルクへの影響を示す。
図9Cと同様に、これは、スピンドル速度を一定に保持する変数として選択すると、トルクの変動が生じることを示す。
【0234】
仮に、制御変数の変化の影響は、6xxxシリーズのアルミ合金について以下をもたらし得る。
【表2】
【0235】
制御システムは、結果に対するプロセス変数の再現性および予測可能性により、自動品質制御を可能にする。試験は、チャート内の変数の変化が、堆積された材料の特性および状態に影響を与えることを示している。
【表3】
【0236】
図9Fは、スピンドルトルクの増加をもたらすスピンドル速度の低下のグラフィック表現である。
【0237】
図9Gは、アクチュエータ力の増加をもたらすアクチュエータ速度の増加のグラフィック提示である。
【0238】
いくつかの実施形態では、プロセス制御アルゴリズムは、各制御可能なプロセス変数のために作成されたフロー図に基づいている。プロセス制御システムのために構築された多くのフロー図のうちの2つが、
図3Bおよび3Cに提供される。
【0239】
いくつかの実施形態では、アルゴリズムは、コンピュータ可読コードに変換され、特定のソリッドステート積層造形プロセスにおける制御されたプロセス変数の各々に対して、異なる制御戦略を課すことができる実行可能なソフトウェアにコンパイルされる(
図10)。ソフトウェアは、様々な材料特性、プロセスパラメータなどを考慮した複数のコンピュータ可読コードを含む。一例としてのみ、充填材特性(例えば、融点Tm、摩擦係数、圧縮強度)、充填剤形態(例えば、粉末、顆粒、ロッド、フレーク、シート)、ワークピース材料特性(例えば、Tm、強度、摩擦係数)、ワークピース形状およびサイズ、ツール材料強度および形状、ならびに所望のトラック厚およびトラック幅を、ソフトウェア制御システムにおいて考慮して、スピンドルの必要な角速度およびツールの必要な角速度(異なる場合)、ワークピースに対するツールの横方向速度、ワークピース表面上を通過するツールの数、および所与のソリッドステート積層造形プロセスを実行するために必要なダウンフォースを計算する。ソフトウェア制御システムは、さらに、1つ以上のセンサ、カメラ、および測定デバイスから入力を受信し、アクチュエータ、ツール、スピンドル、x、y、zモーションコントローラ、ワークピース、ファイラ、およびクランプシステムなどの機械構成要素を制御する様々な駆動装置に出力を提供することによって、1つ以上のプロセス変数に影響を与える。
【0240】
さらに、いくつかの実施形態では、各コンピュータ可読コードは、他のコードと容易に組み合わせることができるように書き込まれ、所与のプロセスに特有の実行可能なソフトウェア、例えば、結合用ソフトウェア、コーティング用ソフトウェア、修復用ソフトウェアなどを生成する。
【0241】
いくつかの実施形態では、ソリッドステート積層造形ソフトウェアは、必要に応じて、機械オペレータがプロセス変数プロセス値を手動で変更することを可能にする。例えば、変数プロセス値は、画面または他のコンピュータディスプレイ上にリアルタイムで提示することができ、ソフトウェアは、オペレータが変数プロセス値を手動で入力すること、特定のプロセス変数と関連付けられた様々な工作機械を操作することなどを可能にし得る。
【0242】
別の実施形態では、金属、MMC、および金属合金などの特定の充填材タイプの場合、アルゴリズムまたはコードは、堆積層内に所与のマイクロ構造(複数可)をもたらし得るプロセス変数のSPを予測する。ソリッドステート積層造形プロセスにおいてこれらの材料を扱うときに、入ってくる材料粒構造と比較して、非常に多くの場合、精密な粒構造が望ましい。
【0243】
別の実施形態では、ツール回転を制御するコードは、スピンドル回転を制御するコードと密接に相互作用しており、これらの2つの部品、スピンドルおよびツールは、同じまたは異なる角速度で回転し得るが、プロセス実行を成功させるために十分に同期される必要がある。
【0244】
別の実施形態では、スピンドルの温度を制御するためにコードが使用され、これは、スピンドルのトルクに依存しており、次いでスピンドル角速度に依存している。プロセス制御システムは、スピンドル角速度の閉じた制御ループを含み、スピンドル温度は、スピンドル角速度およびスピンドルトルクに依存する入れ子変数として処理される。
【0245】
さらに別の実施形態では、充填材温度を調節するプロセス制御システムにおいて、コードが使用される。このコードは、供給装置温度、スピンドル温度、およびツール温度を調節するためのコードに依存し、後者の2つの変数は、スピンドルおよびツールの対応する角速度およびトルクに依存している。
【0246】
他の実施形態では、プロセス制御ソリッドステート積層造形システムは、複雑な輪郭部品および構造、周期的構造および非周期的構造、すなわち、ハニカム構造、階層構造、重畳構造、勾配構造、および多軸モーションが可能なプラットフォームを使用した他の構造を製造することができる。
【0247】
一実施形態では、コードは、堆積プロセス中に吹き付けられる充填材の流量および不活性ガスの流量を制御することによって、堆積された材料の密度および/または多孔性を制御する。
【0248】
一実施形態では、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形機械は、ハニカム構造などの周期的セル構造を生成することができる。挟まれた幾何学形状のハニカム構造は、そのような構造が様々な耐荷重性およびエネルギー吸収用途のための軽量構造を提供するため、多くの他のセル構造よりも優れていることが知られている。しかしながら、ハニカムコアでサンドイッチ構造を作るための伝統的なプロセスのほとんどは、複数のステップを伴い、ほとんどの場合、ハニカムコアを、サンドイッチ構造の外側のシートに接着するために接着剤層を適用する必要がある。本発明のソリッドステート積層造形プロセスおよびシステムの実施形態は、接着層なしで複雑なハニカム構造を造形することができる。
【0249】
コンピュータ制御ソリッドステート積層造形システムでは、依然として優れた強度対重量比を提供する、強化された機械的および特に圧縮性能のための様々なハニカム構造が可能である。さらに、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形機械は、任意の方向(x方向、y方向、またはz方向)におけるカスタマイズされた機械的性能、またはカスタマイズされた等方性機械的性能のために、セルサブ構造を含む任意の複雑なセル構造を構築することができる。
【0250】
一実施形態では、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスは、ツールの回転移動を制御することに加えて、非周期的または周期的、例えばハニカム構造を構築しながら、ワークピースの表面に対するツールの所定のx-y移動を制御する(
図11A)。ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムは、最適な任意の材料、例えば、金属、MMC、金属合金、プラスチック、セラミック、ポリマー、強化繊維または粒子を含む複合材料などを用いてセル構造を構築することができる。積層材料(すなわち、充填材)1101は、基板(またはバッキングプレート)1103上の中空回転ツール1102を通過する。ツールの回転および並進移動の両方に応じて、特定のトラック幅および厚を有する堆積物1104が基板またはバッキングプレート1103上に形成される。
【0251】
いくつかの実施形態では、ソリッドステート積層造形プロセス制御システムは、基板1103上に、三角形のセル構造(
図11B)、正方形状のセル構造(
図11C)、六角形のハニカム構造(
図11D)など、またはそれらの任意の組み合わせなどであるが、これらに限定されない、任意のセル構造1104を構築することができる。
【0252】
さらに別の実施形態では、勾配(傾斜)ハニカム構造は、最終的に堆積された構造内に特定の特性または機能を有する勾配をもたらして生成され得る。例えば、剛性、強度、およびエネルギー吸収の向上が、正の面内セル勾配の方向において可能であることが示されている。
【0253】
さらに別の実施形態では、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形プロセス制御システムは、周期的、非周期的セル構造、勾配セル構造、重畳構造(二重構造、三重構造)、階層構造、複合構造、および他の複雑なセル構造、またはそれらの組み合わせのいずれかを生成することができ、それらのうちのいくつかは、
図12Aおよび12Bに提示される。
図12Aは、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスによって生成された単一の基板1203上の重畳六角形ハニカム構造1204の概略図である。このような構造は、最終部品の強度および剛性の向上のために提案されている。
図12Bは、二重の重畳構造1204Aおよび階層ハニカム構造1204Bの組み合わせの概略図であり、これは、下にあるハニカム構造1204Aのうちの1つと一致し、二重の重畳構造の上に追加され、すべて、単一の基板1203上に構築されている。
【0254】
いくつかの実施形態では、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形プロセスを用いて作製された周期的および非周期的構造(例えば、ハニカム構造)は、明確に定義されたまたはランダムなセル構造で生成することができ、セルの壁厚および高さは、同じまたは異なるように作製することができる(
図13Aおよび13B)。
図13Aは、ソリッドステート積層造形プロセスによって生成されたセル構造1304Aおよび1304Bの概略図であり、異なるセルは、同じ高さであり、一方、
図13Bにおける生成されたセル1304Aおよび1304Bは、異なる高さである。
【0255】
別の実施形態では、コンピュータ制御積層造形システムは、カスタマイズされた弾性/剛性性能、エネルギー吸収、損傷耐性、および/または音響および熱制御が必要とされる用途のために、複数の基板上に簡素な、複合的な、重畳された、および階層的なセル構造を作製することができる(
図14A~14C)。
【0256】
具体的には、一実施形態では、
図14Aに提示されるように、周期的構造1404Aおよび1404Bは、2つ以上の基板(1403A、1403B)上に生成される。各層におけるセルの材料は、同じまたは異なり得る。この構造を他のタイプのプロセスで作製された他のハニカム構造と区別する主な相違は、この構造は接着剤層(複数可)を含まないことである。ハニカム構造化層(複数可)は、ソリッドステート積層造形プロセスと共に基板上に直接堆積され、接着層が使用され、通常、構造全体において最も弱い点を提供する従来のハニカム構造と比較してより強力な最終構造をもたらす。
【0257】
基板1403A上に堆積された二重の重畳ハニカムセル構造1404A、続いて後続の基板1403B上に堆積され、下の重畳構造のうちの1つに一致する別のハニカム構造1404Bに関連する別の実施形態を
図14Bに示す。再び、いずれの接着層も使用されず、それは、示される構造を従来の簡素かつ重畳ハニカム構造と区別する。
【0258】
さらに別の実施形態では、ハニカム構造中間層1404を有する2つの基板1403Aおよび1403Bのサンドイッチ構造を
図14Cに示す。この構造は、ハニカムセルと基板との間に任意の接着層(複数可)を含まず、これにより、接着層を使用する従来の方法によって生成される類似の構造よりも本質的に強くなる。
【0259】
別の実施形態では、ハニカム構造中間層を有する2つ以上のサンドイッチ構造の積層を、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形システムによって作製し得る。
【0260】
別の実施形態では、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形プロセスは、
図15Aに示されるように、2つ以上の材料を利用したセル構造、例えば、材料Aで作製されたセル構造1504Aであり、そのセルは異なる材料Bで充填1504Bされ得、すべて基板1503上に堆積される、セル構造を造形することができる。このようにして、ソリッド層は、追加の剛性、強度、および/または音響制御のための埋め込みハニカム構造を含む積層造形プロセスを用いて堆積され得る。
【0261】
別の実施形態では、基板1503上に堆積されたセル構造1504Aは、
図15Bに示されるように、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムを用いてセル構造と共に同時に追加され得る補強リブ1504Bによってさらに強化される。補強リブ1504Bは、セル1504Aと同じ材料で作製され得、または異なる材料で作製され得る。
【0262】
さらに別の実施形態では、第1の基板上の生成された周期的または非周期的構造は、次の層または構造を堆積させる後続のステップによって変形する(制御された形状変化を受ける)。
【0263】
別の実施形態では、コンピュータ制御積層造形システムは、接着層を使用することなく、全体のサンドイッチ構造(バッキングパネル上の外底層、コアセル構造、および上層)を製造することができる。
【0264】
いくつかの実施形態では、開示されたプロセス制御ソリッドステート積層造形システムは、様々な基板、部品、および複雑な構造を修復することができる。損傷した構造および部品が、金属、MMC、複合材、またはサンドイッチ構造および積層構造で作製される場合、従来の修復方法の選択は、非常に限定され、しばしば、時間がかかり、かつ/または費用対効果が低い。ソリッドステート積層技術の柔軟性は、従来の方法では不可能である複雑な幾何学形状を修復する独自の方法を提供する。
【0265】
別の実施形態では、コンピュータ制御積層造形システムによって製造された所定の積層構造は、3D印刷のようなプロセスを介して生成される。
【0266】
別の実施形態では、コンピュータ制御積層造形システムによって製造された所定の積層構造は、実際には3D印刷と第4の寸法としての時間との組み合わせである4D印刷のようなプロセスを介して生成される。具体的には、コンピュータ制御積層造形機械は、形状記憶材料(「スマート」材料としても知られる)で作製された所定の3D構造を堆積させる。形状記憶材料で作製された堆積した3D構造は、その周囲に適応しながら、および/または特定の外部刺激(例えば、電場、磁場、負荷、光、熱など)を受けるときに、経時的にその形状(寸法)を変化させ得る。
【0267】
さらに別の実施形態では、形状記憶材料から作製され、開示されたコンピュータ制御ソリッドステート積層造形機械を用いて堆積させた3D構造は、その形状(および寸法)の可逆的変化をすることができる。
【0268】
いくつかの実施形態では、ソリッドステート積層造形システムは、抗菌剤および抗真菌剤であることが知られている材料、例えば、銅、ブロンズ、真鍮、Ag含有合金、ならびにAg-イオンおよびCu-イオンを豊富に含むステンレス鋼を堆積させることができる。このような材料は、抗バイオフィルム/抗スライム機能を有するコーティングが好ましい、海水と連続的に接触している船舶構造などの用途に非常に有用である。
【0269】
さらに、一実施形態では、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムは、2つ以上の材料がソリッドステート積層造形システムの供給ユニットに追加されるときに、入ってくる充填材の濃度(または体積比)を調節するためのコンピュータ可読コードを含む。例えば、2つの粉末または粒状材料、材料Aおよび材料Bは、供給装置内に独立して持ち込まれ、十分に混合される。最終充填材1601における材料A中の材料Bの体積比または濃度は、供給装置中の材料Aおよび材料Bの供給流を制御するためのコードによって調節され得、次いで、十分に混合された充填剤を基板1603上に堆積させ得る(
図16A)。単なる一例として、アルミニウム(Al)粉末および鋼粉末は、独立して供給装置に導入され、(コードによって調節される)ある一定の比率で混合され得、基板1603上の最終堆積層1604において必要な鋼濃度を提供する(
図16B)。さらに、別の実施形態では、そのような堆積層(例えば、組み込まれた鋼を有するAl)をさらに後処理に供して、堆積物1604に追加の機能、すなわち、耐摩耗性、自己洗浄性、抗バイオフィルムまたは抗菌機能を提供し得る所望の表面マイクロおよび/またはナノ構造を生成し得る。
【0270】
別の実施形態では、充填材1601は、
図16Cおよび
図16Dに提示されるように、別の材料(材料B)で充填された中空管または中空ロッド(材料Aで作製される)の形態で作製され得る。
【0271】
いくつかの実施形態では、コードは、充填材の比率(濃度または組成)を時間と共に、すなわち堆積層の数と共に変化させ得、したがって、堆積層における材料濃度勾配を可能にし得る。一実施形態では、材料組成物勾配は、
図16Eに提示されるように、基板1603上に堆積された層長1604に沿って達成され得る。別の実施形態では、材料組成物勾配は、
図16Fに提示されるように、層の厚さ(堆積厚さ)に沿って達成され得、堆積層1604A、1604B、および1604Cは、それらの組成において徐々に変化する。さらに別の実施形態では、組成(濃度)勾配は、堆積長さおよび堆積厚さに沿って、両方向において可能である。
【0272】
いくつかの実施形態では、コンピュータ制御ソリッドステート積層造形機械を使用して、充填材1701を2つの部品間の継手に導入し得(
図17A)、
図17Bに提示される最終構造をもたらし、2つの部品1705Aおよび1705B間の継手は、堆積物1704で充填されるように、バッキングプレート1703上に配置された部品1705Aおよび1705Bを接合する。
図17Aの充填材1701は、
図17Bの最終継手1704を強化するために、強化粒子、繊維、CNTなどを含み得る。さらに他の実施形態では、2つの部品1705Aと1705Bとの間の継手1704の他に、1704Aおよび/または1704Bなどの追加の強化(補強)構造を堆積し得る(
図17Cおよび17D)。
【0273】
いくつかの実施形態では、2つの部品1805Aおよび1805Bは、部品を十分に近接して配置し、充填剤を補強構造1804Aおよび/または1804Bとして堆積させることによって、充填材1801を2つの部品間の空間に(継手に)導入することなく一緒に接合され得る(
図18A~C)。接合プロセスに使用される充填材は、カーボンまたはガラス繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、金属粒子、および継手に強度を加えるための他の強化粒子で強化され得る。
【0274】
いくつかの実施形態では、2つの部品1905Aおよび1905B間の空間(継手)に充填剤1901を導入することによる、2つの部品の充填剤を用いたコーナ接合は、
図19Aに提示され、
図19Bに提示される堆積物1904との継手部品をもたらす。他の実施形態では、角継手は、
図19Cおよび19Dに提示されるように、補強構造1904A、1904Bおよび/または1904Cを堆積させることによって、さらに強化(補強)され得る。
【0275】
他の実施形態では、角継手は、接合される2つの部品2005Aと2005Bとの間の空間に充填剤2001を導入することなくソリッドステート積層造形システムによって作製されるが、代わりに、補強構造2004A、2004B、2004C、および/または2004Dのみが追加される(
図20A~E)。
【0276】
別の実施形態では、
図21Aおよび21Bに提示されるように、堆積された補強構造2104A、2104B、2104Cおよび/または2104Dを有する最終構造をもたらす充填剤2101を添加することによって、2つの部分2105Aおよび2105BのT継手を作製する。さらに別の実施形態では、充填材は、T継手を介して接合される2つの部品間の空間中に堆積し得、次いで補強構造で強化し得る。
【0277】
他の実施形態では、ソリッドステート積層造形システムは、簡素または複雑な幾何学形状を有する2つの部品または構造を接合するために使用される。部品は、同じ、同様、または異種材料で作製され得る。異種材料を接合する場合、利用可能な従来の接合プロセスの数は限られており、かつ/またはこれらの従来の接合プロセスは深刻な制限を有することに留意する価値がある。
【0278】
一実施形態では、
図22A~Cに提示されるように、プレプレグ中間層2206は、2つの熱可塑性プレート2204Aおよび2204Bの間の積層構造に組み込まれる。プレート2204Aおよび2204Bは、事前に作製されたプレートであり得、機械は、ツール2202によって提供される厳格な熱機械的(摩擦)作用によって2つのプレートの間にプレプレグ層を接合する。別の実施形態では、熱可塑性プレートは、ツールによって提供される厳格な熱機械的作用によるプレプレグ中間層への結合に加えて、中空ツール2202を介して充填材2201を供給することによって、機械を用いて堆積し得る。
【0279】
プレプレグ中間層は、熱可塑性もしくは熱硬化性ポリマーで含浸された単層プレプレグであり得るか、または多層プレプレグ(いわゆるプレプレグ積層体)であり得る。プレプレグは、通常、一軸配向繊維または二軸配向繊維または多軸配向繊維を含み、繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、金属線などであり得る。
【0280】
別の実施形態では、プレート2304Aおよび2304Bは、金属、金属合金もしくは金属基複合材料(MMC)または任意の他の複合材で作られ、
図23A~Cに提示されるような接着層を使用せずに、プレプレグ中間層2306を添加する。金属プレートへの良好な結合のために、プレグ層の周囲に薄い熱可塑性中間層2304Cおよび2304Dを添加することができる(
図23D)。既に造形された金属プレート2304Aおよび2304Bを使用することができるか、またはツール2302を介して同時に堆積させることができる。
【0281】
他の実施形態では、ソフトウェア制御ソリッドステート積層造形システムは、
図24Aに提示されるように、欠陥基板、または止まり穴、表面亀裂、および他の欠陥2407Bを有する部品2407Aを修復することができる。欠陥は、中空回転ツール2402を介して供給される充填材2401で充填される。別の実施形態では、欠陥基板または構造2407A内の穴および亀裂2407Bが深くなると、補修プロセス中にバッキングプレート2403が使用される(
図24B)。
【0282】
さらに、実施形態は、ソリッドステート積層造形システムへの充填材の連続的な供給のための供給システムおよび関連する部品の様々な設計を含む。
【0283】
一実施形態では、
図25Aに提示されるように、1対の駆動ローラ2508(または駆動輪)が、ソリッドステート積層造形システムへの充填剤ロッド材料2501の連続供給に使用される。
【0284】
他の実施形態では、
図25Bに提示されるように、2対、3対、または複数対の駆動輪2508A、2508B、2508Cなど(供給ローラまたはフィードローラとも呼ばれる)が、充填材のロッドなどの充填材2501のソリッドステート積層造形システムへの連続供給のために採用される。
【0285】
いくつかの実施形態では、駆動輪は、滑らかな表面仕上げを有し、他の実施形態では、ローラのうちの1つ以上は、テクスチャ加工された表面を有し得、または1つ以上の溝および/もしくはチャネル、ならびに/または粗さもしくは独自の特徴を有する表面を含み得る。単なる一例として、
図25Cは、3対のローラ2508A、2508B、および2508Cを有する供給システムを提示し、1つの対のローラ2508Cは、ワークピース表面上でのその後のより容易な摩擦撹拌のために、入ってくる充填材2501の形状に影響を与える表面特徴を有する。
【0286】
いくつかの実施形態では、ローラは、異なる形状を有し得る。他の実施形態では、ローラは、同じ形状を有し得る。
【0287】
別の実施形態では、ローラのうちの1つ以上は、周囲温度で保持されるか、または異なる温度(T1、T2、T3)に加熱され、充填材の密度を弱めることおよび/または減少させることを可能にし、したがって、ワークピース表面上でのより容易な撹拌を可能にする(
図25C)。
【0288】
いくつかの実施形態では、ローラのセットが位置する区画は、異なる温度に加熱される。
図25Cの温度T1、T2およびT3は、使用される供給材料に応じて異なるか、または同じであり得る。通常、T1<T2<T3であるが、任意の他の温度プロファイルを採用し得る。
【0289】
別の実施形態では、ローラ間のギャップは、
図25Dに提示されるように可変であり、これは、ローラ2508A、2508B、および2508Cの間で圧縮され、ワークピースまたは平らな基板上に積層構造を作製するための狭い材料流として導入される、大型プラスチックブロック2501または大型の山積みの材料2501Aなどの充填材を取り扱うときに特に有用である。
【0290】
いくつかの実施形態では、ローラ2508間の可変ギャップは、ばね2509(
図25E)によって提供され、ローラを互いに向かって押し込み、したがって、材料をワークピースに向かって押し下げる一方で、材料の「絞り」または圧縮を提供する。材料圧縮は、一方からのばねの弾性、ならびに他方で圧縮される充填材の弾性および圧縮強度に依存する。
【0291】
別の実施形態では、ローラ間の可変ギャップは、スクリュまたは他の手段によって手動で調整される。実施形態では、可変ギャップは、例えば、ばねによって、手動および/または自動的に調整され得る。
【0292】
さらに別の実施形態では、充填剤バー上の力は、ローラ間のギャップを調整することによって容易にその場で調整される。
【0293】
いくつかの実施形態では、ローラは、充填剤バー寸法の1つ以上の測定値を提供することができ、この測定値は、ローラの正確な変位を通して堆積される材料の体積を推定するために有益である。
【0294】
特定の実施形態では、異なるセットのローラは、異なる速度で動作され得、これは、リロードタイミング遅延に関して有用である。
【0295】
いくつかの実施形態では、充填剤ロッド材料2501は、
図25Fに提示されるように、ローラ2508の間で係合(
図25Aに提示されるように押し下げられる)または係合解除され得る。ローラ回転の方向およびローラ速度を制御することにより、充填材またはロッドは、ワークピースに向かって押し込まれるか、またはワークピースから後退(引き離される)される。
【0296】
いくつかの実施形態では、ローラ2608は、
図26A~Eに提示されるような異なる表面構造を有する。表面構造のいくつかは、ローラ表面内、例えば、
図26Aに提示されるような異なる断面形状(三角形、正方形、長方形)の溝に埋め込まれる。これらの表面特徴のいくつかは、供給中にロッド状の充填材に安定性を提供するために特に有用である。
【0297】
他の実施形態では、表面特徴は、
図26B~Eに提示されるように、ローラ表面上に提供され、例えば、三日月形ブレード(ナイフ型)、パドル型ブレードなどである。これらのタイプのローラは、充填剤のタイプおよびその形態に応じて、充填材に1つ以上の効果を有し得る。例えば、
図27Aに提示されるように、ローラ2708A上の三日月形状/ナイフ状ブレードを使用して、大型ブロックの材料2701Aから小片の充填材2701Bに充填材を細断し得る。ローラ2708B上のパドル型延長部を使用して、
図27Bに提示されるように、粒状材料、粉末、ブリケット、細断材料、または充填材2701Cの任意の他の形状をソリッドステート積層造形機械に供給することができる。
【0298】
いくつかの実施形態では、供給ローラは、ソリッドステート積層造形システムのスピンドルの内側に位置し、他の実施形態では、ローラは、スピンドルハウジングの外側に位置する。
【0299】
一実施形態では、ソリッドステート積層造形機械を使用して、廃棄金属片、例えば、機械チップ、シェービング、スクラップ金属、プラスチックスクラップ片またはフレークなどをリサイクルし、例えば、それらをワークピース表面上の連続層として堆積させる(
図27B)。
【0300】
別の実施形態では、スクラップ金属片は、まずソリッドバーに押し込まれ、そのようなバーは、ソリッドステート積層造形機械に充填剤として供給される。
【0301】
さらに別の実施形態では、スクラップ金属片は、まず粉末、顆粒に作製されるか、ブリケットに圧縮され、次いでソリッドステート積層造形機械に充填剤として供給される。
【0302】
さらに、弾丸ケーシングおよびショットガンシェル、および/または他の弾丸ケーシングなどの任意の使用済み金属片を、本発明の供給システムにおいて充填材として使用することができる。使用済み金属片は、まず小さな片に細断され、次いで供給システムに供給され得るか、または供給システムは、大きな片をより小さな片に細断またはシュレッダするための区域を有し得る。
【0303】
一実施形態では、廃棄金属片は、ソリッドステート積層造形システムの供給区域において、三日月形ブレード2708Aを有するローラを用いてシュレッダまたは細断し得、したがって、充填材2701Bとして使用される、使用済み缶2701A(
図27C)である。
【0304】
別の実施形態では、供給システムは、三日月形ブレード2708Aを有する供給ローラによって、使用済みプラスチック物体、例えばボトル2701A(
図27D)をシュレッダすることができ、そのようなシュレッダされた材料2701Bは、ソリッドステート積層造形プロセスにおいて充填材として使用され得る。
【0305】
いくつかの実施形態では、ソリッドステート積層造形機械に供給される充填材は、ロッド状材料である。ロッドは、例えば、
図28Aにおいて2801A、2801B、および2801Cとして示される例の正方形、丸形、三角形、または長方形の断面を有する、異なる形状であり得る。
【0306】
一実施形態では、供給ローラは、正方形の断面形状2801(
図28B)を有するロッド充填材の連続的かつ安定した供給のための1つの溝(チャネル)2808Aを有する。
【0307】
さらに別の実施形態では、ローラは、充填材2801A、2801B、および2801Cのうちの2つ以上のロッドの連続的かつ安定した供給を提供することができる2つ以上のチャネル(溝)を表面2808B上に有する(
図28C)。ロッドは、同じ材料または異なる材料で作製され得、それが加熱されたローラを通過すると、その場でMMC、合金、ブレンド、または複合材料を統合および産出し、したがって、多成分材料を次いでワークピース上に堆積させ得る。
【0308】
いくつかの実施形態では、ローラ2808Cのセットは、充填材2801Dのプレート、フィルム、およびシートを連続的に受け入れ、押し下げることができる(
図28D)。例えば、多くのプラスチックは、プレート、シートまたはフィルムの形態で提供される。ペレットもしくは顆粒を作製する、またはシートをロッドに切断するなどの任意の事前の準備なしに、ローラ間のギャップを調整して、充填材が利用可能な厚さに従って特定のプレート/シート/フィルムを受け入れ、押し下げ得る。
【0309】
他の実施形態では、同じまたは異なる充填材2801D、2801E、および2801Fのうちの2つ以上のシートまたはフィルムは、加熱されたローラ2808Cを通じて連続的に供給され、それらは、単一のブレンド、混合物、合金、複合材料に統合され、次いで、そのようなその場で造形された複合材料またはハイブリッド材料が、ソリッドステート積層造形機械に供給される(
図28E)。
【0310】
いくつかの実施形態では、充填材は、粉末形態で、または顆粒、ビーズ、フレーク、ペレット、ブリケット、細断された繊維もしくは細断されたワイヤとして供給される。1つまたは複数のタイプの材料2901Aおよび2901Bは、供給ポート2910Aおよび2910Bを介して供給され得る。添加剤または液体は、特殊ポート2911を介して添加(注入)され得る。十分に混合された充填剤構成要素の連続供給を提供するために、
図29Aに提示されるように、オーガスクリュ2917および撹拌器アーム2916を有する撹拌器2915は、供給区域、すなわちホッパ2913に含まれ得る。カバー2914は、任意であり、周囲環境への揮発性化合物および粉塵の放出を抑制する目的を果たす。開始充填剤構成要素のより良い混合を可能にするために、ヒータ2918をホッパにまたはその壁に沿って添加し得る。最終材料ストリーム2901Cは、供給/ホッパ区域で混合され、ソリッドステート積層造形システムの後続の区域(すなわち、スピンドル)に供給される充填材として機能する(
図29A)。
【0311】
さらに他の実施形態では、供給区域内の駆動輪は、充填剤の連続供給を提供するためだけでなく、初期充填剤の混合、圧縮、統合、絞り/混練、切断、または細断のために使用される。
【0312】
いくつかの実施形態では、供給区域は、
図29Aに提示されるように、液体(添加剤)注入用ポート2911および通気(または脱気)用ポート2912などの複数のポート2910Aおよび2910Bを備える。
【0313】
特定の実施形態では、オーガスクリュ2917、および撹拌器アーム2916を有する撹拌器2915を供給システム(
図29A)に導入する。1つ、2つ、またはそれ以上の材料2901A、2901Bなどは、充填材ポート2910A、2910Bなどを介して供給され、供給システムの入口区域(ホッパ)2913内で十分に混合される。加えて、潤滑剤、可塑剤、UV安定剤、オゾン安定剤または熱安定剤などの様々な添加剤(固体または液体形態)は、特別に設計されたポート(または注入ポート)2911を介してこの区域で供給され得るか、または添加剤は、充填剤が供給システムに入る前に充填材と一緒に混合され得る。
【0314】
さらに別の実施形態では、供給区域は、
図29Bに提示されるように、撹拌器2915および撹拌器アーム2916を備え、一方、オーガスクリュ2917は、スピンドル2919内に位置する。ヒータユニット2918Aおよび2918Bは、それぞれ、ホッパ2913およびスピンドル2919に添加され得る。
【0315】
図29Cに提示されるように、供給区域からのオーガスクリュ2917は、ソリッドステート積層造形システムの他の区域、例えば、スピンドル2919およびツール2902まで延在し得る。
【0316】
いくつかの実施形態では、供給区域は、ヒータ2918を備え、ヒータ2918は、任意のタイプの熱交換器、壁ヒータなどであり得る。特定の実施形態では、ホッパは、その空洞の内側で、またはホッパ壁の表面加熱によって加熱され得る。
【0317】
別の実施形態では、振動は、ソリッドステート積層造形システムのホッパおよび/または他の区域に提供され、充填材のソリッドステート積層造形システムの次の区域へのより良い混合および供給を可能にする。
【0318】
特定の実施形態では、ホッパは、粉末、粒状、ビーズ、ペレット、フレーク、および/もしくはブリケット形態、またはそれらの組み合わせの充填材を添加剤(潤滑剤、可塑剤、安定剤)と共に混合するための撹拌器2915および撹拌器アーム2916を備えている。次いで、オーガスクリュ2917を有するスピンドル2919を使用して、ソリッドステート積層造形システムの次の区域に、混合された材料をさらに混合し、供給する(
図29B)。
【0319】
別の実施形態では、撹拌器に加えて、オーガスクリュは、ホッパ内で使用され、それはまた、スピンドルおよび中空ツール内にも延在する(
図29C)。オーガスクリュ2917は、3つすべての区域、すなわち、ホッパ2913、スピンドル2919、およびツール2902において同じ設計を有し得るか、またはそれが1つの区域から別の区域まで延在するにつれて、直径およびピッチが変化し得る。
【0320】
別の実施形態では、充填材の連続供給のためのオーガスクリュは、中空ツール2902でのみ使用される。この特定の設計は、ワークピース上の充填剤の流量を迅速に変化させ得る。
【0321】
粉末、顆粒、ペレット、ビーズ、ブリケット、フレーク、および他の形態における材料の連続供給のために使用されるオーガスクリュ設計は、変化様々であり得、本発明の実施形態で使用されるいくつかの例が、
図30に示される。例えば、一定ピッチ、可変ピッチ、可変深度、可変ピッチおよび深度を有するスクリュ、可変直径スクリュ、特定のエンディングを有するスクリュ、ツインまたはダブルオーガスクリュの例を
図30に示す。フルピッチ、ハーフピッチ区分、テーパ区分、またはリボン区分を有するオーガスクリュはまた、供給する必要がある材料のタイプまたは形態に応じて使用され得る。特定の実施形態では、パドル型ブレードまたは三日月形ブレードを有するスクリュもまた、使用され得る。
【0322】
いくつかの実施形態では、オーガスクリュは、10インチ~0.1インチの範囲、より好ましくは2インチ~0.2インチの範囲、最も好ましくは1インチ~0.3インチの範囲のピッチを有する。
【0323】
いくつかの実施形態では、オーガスクリュは、ねじ山の摩耗を少なくする特定の設計を有するねじ山を有する。例えば、一実施形態では、ねじ山の前面は、オーガスクリュ軸に垂直であるように設計される。さらに別の実施形態では、ねじ山の後面は、オーガスクリュ軸に対して10度~50度、より好ましくは20度~30度の角度を有するようなものである。
【0324】
他の実施形態では、シャフトレスフライト、または断面フライト(個々のターン、螺旋状フライト、ラップ)を使用して、より大型の充填材(例えば、細断されたプラスチックボトル、使用済み弾丸ケーシング)、粘着性材料、塊などを、特に供給システムの入口区域で移動させる。
【0325】
いくつかの実施形態では、供給システムは、ビーズ、顆粒、ペレット、ブリケット、フレーク、繊維(細断された、連続的な)、不規則または規則な形状の粒子およびそれらの組み合わせの形態の充填材を供給することができる。
【0326】
さらに他の実施形態では、充填材に加えて、供給システムは、潤滑剤(粉末、液体、ゲル)、可塑剤、安定剤(UV安定剤、オゾン安定剤、熱安定剤)、強化剤、充填剤などの添加剤をソリッドステート積層造形機械に供給することができる。
【0327】
本発明のシステム(複数可)は、少なくとも、本発明のコンピュータ実行可能命令を実行するための1つ以上のコンピュータプロセッサ(複数可)を含み得る。加えて、または代替的に、システム(複数可)は、1つ以上のプロセッサ(複数可)、メモリ、ハードドライブ、グラフィックス処理ユニット(GPU)、ならびにディスプレイ、キーボード、およびマウスなどの入力/出力デバイスなどの構成要素を有する従来のコンピュータまたは専用コンピュータを含み得る。そのようなコンピュータは、アクチュエータ、または本明細書に記載される任意の他のアクチュエータ、モータ、もしくはコントローラなどのソリッドステート積層造形機械の様々な構成要素にコマンドを発行するための有線または無線接続によって、ソリッドステート積層造形機械と通信し得る。さらに、そのようなコンピュータは、本発明の方法を実行するための任意のソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアに入力を提供するために、本明細書に記載される任意のセンサ、ゲージ、または検出器と有線または無線通信し得る。プロセッサ(複数可)またはコンピュータは、機械から分離され得るか、または機械と一体化され得る(例えば、ハウジングを共有する)。
【0328】
システムはまた、プロセッサに本開示に記載の方法のいずれかを実行するように指示するためのコンピュータ実行可能命令(ソフトウェア)のセットを記憶するRAMなどの非一時的コンピュータ記憶媒体を含み得る。本明細書の文脈で使用される場合、「非一時的コンピュータ可読媒体(または媒体)」は、磁気記憶媒体、光学記憶媒体、不揮発性メモリ記憶媒体、および揮発性メモリを含む任意のタイプのコンピュータメモリを含み得る。非一時的コンピュータ可読記憶媒体の非限定的な例には、フロッピーディスク、磁気テープ、従来のハードディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ブルーレイ、フラッシュROM、メモリカード、光学ドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュドライブ、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、不揮発性ROM、およびRAMが挙げられる。非一時的コンピュータ可読媒体は、オペレーティングシステムを提供するためのコンピュータ実行可能命令のセット、および本発明の方法を実装するためのコンピュータ実行可能命令、またはソフトウェアのセットを含み得る。
【0329】
実施形態によれば、ソリッドステート積層造形機械は、米国出願公開第2010/0285207号、第2012/0279441号、第2015/0165546号、第2017/0216962号に記載または描写される任意のツールであり得、またはそれらを含み得、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。一実施形態によれば、機械は、摩擦ベースの製造ツールを含み、製造ツールは、摩擦加熱および圧縮装填に供されたときに変形に抵抗することができる材料から形成された非消耗性本体、ならびに本体を縦方向に通過する通路を画定し、本体の回転中にスロート中の材料に垂直抗力を作用させるために成形されたスロートを含む。
【0330】
特定の実施形態によれば、機械は、本体およびスロートを有する非消耗性部材を含み、スロートは、基板に対するコーティング材に摩擦加熱を作用させるのに十分な速度で回転させたときに、本体からコーティング材に回転を付与するための内部に配置された消耗性材料に垂直抗力を加えるように形作られており、本体は、スロートから基板上への堆積材料の分散および圧縮装填のための下向き力アクチュエータ、ならびに基板に対して本体を回転および並進させることができる1つ以上のアクチュエータまたはモータと動作可能に接続されており、本体は、基板上に装填された消耗性材料を本体と基板との間の容積に閉じ込めること、および基板上のコーティングの表面を形成および剪断することができる表面を含む。
【0331】
他の特定の実施形態は、摩擦ベースの製造ツールを含み、製造ツールは、(a)基板上に堆積する前に内部に配置された消耗性コーティングまたは充填材を収容することができる中空内部を含むスピンドル部材であって、スピンドルの内部は、スピンドルの回転中に消耗性材料を回転させるために内部に配置された消耗性材料に垂直抗力を加えるように成形されている、スピンドル部材と、(b)スピンドルと動作可能に連通している下向き力アクチュエータであって、スピンドルから基板上への消耗性材料の分散および圧縮装填が可能であり、ならびに基板に対してスピンドルを回転および並進させるための1つ以上のモータまたはアクチュエータを備え、スピンドルは、装填された消耗性材料の機械的撹拌を増強することができる構造を有する平面形状または表面形状を有する肩面を含み、肩面は、充填された消耗性材料を肩部と基板との間の堆積に閉じ込めるため、および基板上のコーティングの表面を剪断するように動作可能に構成される、下向き力アクチュエータと、を含む。
【0332】
いくつかの実施形態では、スロートは、非円形の断面形状を有する。加えて、消耗性の固体、粉末、または粉末充填管型のコーティング材を含む、任意の充填材が消耗性材料として使用され得る。粉末型のコーティング材の場合、粉末は、ツールの内部スロート内に緩くまたは密に詰められ得、垂直抗力は、密に詰められた粉末充填材により効率的に作用する。粉末充填材を詰めることは、コーティングプロセスの前または間に実現され得る。
【0333】
本開示に記載の任意の構成、または消耗性充填材部材と組み合わされた、本明細書に記載の本発明による方法を実装するために必要な任意の構成を含むツーリング構成がさらに提供される。したがって、本発明のツーリング実施形態は、単独で、または消耗性コーティング材または消耗性充填材と一緒に、非消耗性部分(熱および圧力の下で変型に抵抗する)を含む(例えば、そのような消耗性材料は、非消耗性部分が暴露される熱および圧力の量で変形、融解、または可塑化するものを含む)。
【0334】
本発明の別の態様は、破損した表面を修復すること、表面を構築して異なる厚さを有する基板を得ること、2つ以上の基板を一緒に接合すること、または基板の表面における穴を充填することなどの基板上に表面層を形成する方法を提供することである。そのような方法は、本開示に記載のツーリングを用いて基板上にコーティング材または充填材を堆積させること、および任意で、堆積させたコーティング材を摩擦撹拌することを含み、例えば、堆積させたコーティング材を基板の材料と組み合わせて、より均質なコーティング-基板界面を形成するための機械的手段を含み得る。堆積および撹拌は、同時に、またはその間のある期間の有無にかかわらず連続して実行することができる。堆積および撹拌はまた、同じまたは異なり得る単一または別個のツールで実行することができる。
【0335】
特定の方法は、摩擦加熱、および基板に対するコーティング材の圧縮装填を使用して基板上に材料を堆積させることを含み、ツールは、摩擦加熱および圧縮装填中にコーティング材を支持し、コーティングの表面を形成および剪断するように動作可能に構成される。
【0336】
実施形態では、ツールおよび消耗性材料は、好ましくは、基板に対して回転する。ツールは、消耗性材料に、かつ任意で、コーティング材上のツールの再配置を可能にするように取り付けることができる。そのような実施形態は、使用中にコーティング材とツールとの間の回転速度に差がないように構成することができる。もしくは、消耗性材料およびツールは、ツールのスロートを通して消耗性材料の連続的または半連続的な供給または堆積を可能にするために取り付けられなくてもよい。そのような設計では、使用中、堆積中に消耗性材料とツールとの間の回転速度に差がある可能性がある。同様に、実施形態は、消耗性材料がツールとは独立してまたは依存して回転することを提供する。
【0337】
好ましくは、消耗性材料は、ツールのスロートを通して、および任意で消耗性材料をスロートを通して引っ張るまたは押し込むことによって送達される。実施形態では、消耗性材料は外面を有し、ツールは内面を有し、外面および内面は、キーおよびロックタイプの嵌合を可能にするように相補的である。任意で、ツールのスロートおよび消耗性材料は、長手方向のスライド係合が可能である。なおさらに、ツールのスロートは、内径を有することができ、堆積材料は、内径と同心の円筒形ロッドであり得る。さらにまた、ツールは、内面を有するスロートを有することができ、消耗性材料は、表面が、係合または相互係止して、ツールから消耗性材料に回転速度を提供することができる外面を有することができる。好ましい実施形態では、消耗性充填材またはコーティング材は、ツールのスロートの中へおよび/またはそれを通して連続的または半連続的に供給および/または送達される。基板の新しい表面を形成するための任意の堆積させた材料の剪断は、好ましくは、基板上に任意の酸化物バリアコーティングを分散させるように実行される。
【0338】
本発明のさらに別の態様は、基板上に表面層を形成する方法であって、基板内の穴を充填することを含む方法を提供することである。方法は、穴(複数可)に充填材の粉末を配置することと、穴内の充填材粉末に摩擦加熱および圧縮装填を適用して、充填材を統合することと、を含む。
【0339】
さらに別の実施形態では、機械は、本明細書に記載されるツールを含むことに加えて、基板を含む。消耗性充填材または基板(複数可)として機能し得る材料は、金属および金属材料、ポリマー、および高分子材料、セラミックおよび他の強化材料、ならびにこれらの材料の組み合わせを含み得る。実施形態では、充填材は、基板材料(複数可)と同様または異種材料であり得る。充填材および基板(複数可)は、ポリマー材料または金属材料を含み得、金属-金属組み合わせ、金属マトリックス複合材、ポリマー、ポリマーマトリックス複合材、ポリマー-ポリマー組み合わせ、金属-ポリマー組み合わせ、金属-セラミック組み合わせ、およびポリマー-セラミック組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0340】
1つの特定の実施形態では、基板(複数可)および/または充填材は、金属または金属製である。充填材、または基板(複数可)は、例えば、A l、Ni、Cr、Cu、Co、Au、Ag、Mg、Cd、Pb、Pt、Ti、Zn、もしくはFe、Nb、Ta、Mo、W、またはこれらの金属のうちの1つ以上を含む合金を含む、任意の金属から独立して選択され得る。実施形態では、基板(複数可)および/または充填材は、ポリマー材料である。充填材として有用なポリマー材料の非限定的な例には、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ビニル、ポリビニル、アクリル、ポリアクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタンなどが挙げられる。
【0341】
さらに別の実施形態では、充填材は、少なくとも1つの金属材料および少なくとも1つのポリマー材料を含む複合材料である。他の実施形態では、複数の材料の組み合わせを使用して境界面で複合材を生成し得る。
【0342】
充填材は、1)単一組成物の金属粉末もしくはロッド、2)混合されたマトリックス金属および強化粉末、または3)チューブもしくは他の中空シリンダ型構造を作製するために穿孔され、強化粉末で充填されたマトリックスの固体ロッド、または金属基複合材料および補強材料の混合物を含むが、これらに限定されないいくつかの形態であり得る。後者では、マトリックスと強化材の混合は、製造プロセス中にさらに生じ得る。実施形態では、充填材は、固体金属ロッドであり得る。一実施形態では、充填材は、アルミニウムである。
【0343】
実施形態によれば、充填材および/または基板(複数可)は、プラスチック、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリビニル、ポリアクリル、ポリエチレンテレフタレート(PETまたはPETE)、ポリラクチド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、および/または高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリプロピレンなどのポリオレフィンを含むホモポリマー、コポリマー、またはポリマー材料、複合材、混合物、補強材、または金属マトリックスおよびセラミック相を含む金属マトリックス複合材から独立して選択され、金属マトリクスは、金属、金属合金、または金属間化合物のうちの1つ以上を含み、セラミック相は、セラミックを含み、金属材料、金属基複合材料(MMC)、セラミック、SiC、TiB2、および/またはAl2O3などのセラミック材料、鋼、Al、Ni、Cr、Cu、Co、Au、Ag、Mg、Cd、Pb、Pt、Ti、Zn、Fe、Nb、Ta、Mo、W、またはこれらの金属のうちの1つ以上、およびこれらの材料のうちのいずれかの組み合わせを含む合金から独立して選択される。
【0344】
本発明は、様々な特徴を有する特定の実施形態を参照して説明してきた。上記で提供された開示に照らして、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明の実施において様々な修正および変更を行うことができることが当業者には明らかであろう。当業者は、開示された特徴が、単独で、任意の組み合わせで使用され得るか、または所与の用途もしくは設計の要件および仕様に基づいて省略され得ることを認識する。実施形態が特定の特徴を「含む」と言及するとき、実施形態は、代替として、特徴のうちの任意の1つ以上「からなる」または「本質的にからなる」ことができることを理解されたい。本発明の他の実施形態は、本発明の仕様および実施を考慮すれば当業者には明らかであろう。
【0345】
特に、本明細書で値の範囲が提供されている場合、その範囲の上限と下限との間の各値も具体的に開示されていることに留意されたい。これらのより小さな範囲の上限および下限は、独立して範囲に含まれるか除外されてもよい。単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈から明らかにそうでないと指示されていない限り、複数の指示対象が含まれる。本明細書および実施例は、本質的に例示と見なされ、本発明の本質から逸脱しない変形物は、本発明の範囲内にあることが意図されている。さらに、この開示で引用されているすべての参考文献は、それぞれ個別にその全体として参照により本明細書に組み込まれており、したがって、本発明の有効な開示を補足する効率的な方法を提供すると共に、当業者のレベルの詳細を説明する背景を提供することを意図している。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソリッドステート積層造形システムのプロセス制御のための方法であって、
ソリッドステート積層造形プロセスのための少なくとも1つのプロセス変数を特定することと、
特定された前記プロセス変数に対してプロセス値(PV)を取得することと、
特定された前記プロセス変数に対して設定点(SP)を生成することと、
特定された前記プロセス変数に対してD=SP-PVを計算することと、
特定された前記プロセス変数に対してDが所定の範囲を超えているかどうかを判定することと、
Dが前記所定の範囲を超えている場合、特定された前記プロセス変数に対してフィードバック制御信号を生成することであって、前記フィードバック制御信号は、特定された前記プロセス変数と関連付けられた1つ以上のソリッドステート積層造形機械構成要素の動作を制御して、前記ソリッドステート積層造形システムの中空スピンドル又はツールからワークピース上に固体充填材を堆積させることができる、前記フィードバック制御信号を生成することと、
を含む、方法。
【請求項2】
特定された1つの前記プロセス変数は、1つ以上の多変数制御ループにおいて制御される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ソリッドステート積層造形プロセスは、3D構造の接合、コーティング、表面機能化、修復、または積層造形、またはこれらのプロセスの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
特定された前記プロセス変数は、測定された変数、制御された変数、または操作された変数から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記測定された変数、前記制御された変数、または前記操作された変数は、充填材温度、スピンドル温度、ツール温度、ツール位置、ダウンフォース、ツール圧力、スピンドルトルク、スピンドル角速度、ツールトルク、ツール横方向速度、ツール角速度、充填材流量、ガス流量、または振動のうちの1つ以上から選択される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
生成された前記フィードバック制御信号を用いて前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の動作を制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の動作を制御することは、前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の移動を制御することを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素は、前記中空スピンドル又はツールを通して前記固体充填材を押すことができるアクチュエータを含み、
前記移動を制御することは、前記アクチュエータの横方向移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記固体充填材は、粉末状または粒状の充填材を含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
生成された前記フィードバック制御信号は、前記中空スピンドルの回転移動を制御するように構成されている、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
生成された前記フィードバック制御信号は、前記ツールの横方向移動を制御するように構成されている、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
生成された前記フィードバック制御信号は、前記ツールの回転移動を制御するように構成されている、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記ワークピースの横方向移動を制御することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項14】
前記1つ以上のソリッドステート積層機械構成要素の移動を制御することは、前記固体充填材を前記ワークピース上に堆積させる間に、前記固体充填材を押すアクチュエータの横方向移動を制御すること、前記中空スピンドルの回転移動を制御すること、および前記ツールの横方向移動を制御することを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項15】
前記固体充填材の堆積の間に温度を制御することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記制御は、前記固体充填材を含むホッパの温度を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記制御は、前記固体充填材を前記中空スピンドル又はツールに供給することができる供給システムの温度を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記制御は、前記ワークピース上への前記固体充填材の堆積の間に前記ワークピースの温度を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記制御は、前記ワークピース上への前記固体充填材の堆積の間に前記中空スピンドルの温度を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記制御は、前記ワークピース上への前記固体充填材の堆積の間に前記ツールの温度を制御することを含む、請求項15に記載の方法。
【外国語明細書】