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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156768
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】電子タバコカートリッジ
(51)【国際特許分類】
   A24D 1/20 20200101AFI20241029BHJP
   A24B 3/14 20060101ALI20241029BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20241029BHJP
【FI】
A24D1/20
A24B3/14
A24F40/20
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024121132
(22)【出願日】2024-07-26
(62)【分割の表示】P 2020096496の分割
【原出願日】2020-06-02
(71)【出願人】
【識別番号】721008039
【氏名又は名称】Future Technology株式会社
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 龍志
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生産性の高い電子タバコカートリッジを提供する。
【解決手段】エアロゾルの上流側と下流側の端部を有する電子タバコカートリッジであって、蓋、エアロゾル形成基材、中空管状の支持要素と移送部材、マウスピースがこの順に一方向に沿って隣接配置されロッド状に形成されている。エアロゾル形成基材は、円筒状に形成した包摂部材に、喫煙具用シート材を包装部材の内径よりも小さい幅で折り畳んで、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長手方向に沿った方向とするように充填したものであり、喫煙具用シート材は、互いに直交するY方向及びX方向に延在するシート状の形態であり、厚み方向にそれぞれ貫通する複数の切断部が、Y方向に沿って線状に延在しており、X方向の複数の位置に略一定の間隔で形成され、Y方向では分断部によって互いに分断されている。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾルの上流側と下流側の端部を有する電子タバコカートリッジであって、
前記電子タバコカートリッジは、前記上流側から前記下流側に向けて、蓋と、加熱によりエアロゾルを発生させるエアロゾル形成基材と、中心部に気流の通し穴が形成された支持要素と、中空の管状部材である移送部材と、マウスピースとがこの順に一方向に沿って隣接配置されたものがロッド状に形成されており、
前記エアロゾル形成基材は、円筒状に形成した包摂部材に、喫煙具用シート材を前記包装部材の内径よりも小さい幅で折り畳んで、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長手方向に沿った方向とするように充填したものであり、
前記喫煙具用シート材は、互いに直交するY方向及びX方向に延在するシート状の形態であり、厚み方向にそれぞれ貫通する複数の切断部が、前記Y方向に沿って線状に延在しており、
前記複数の切断部は、前記X方向の複数の位置に略一定の間隔で形成され、前記Y方向では分断部によって互いに分断されている、
ことを特徴とする、電子タバコカートリッジ。
【請求項2】
前記切断部は圧縮せん断ローラにより形成される、
ことを特徴とする、請求項1に記載の電子タバコカートリッジ。
【請求項3】
前記支持要素は、前記包装シートに固定されている、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の電子タバコカートリッジ。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫煙具用シート材、喫煙具用の基材形成体、喫煙具用のカートリッジ、及び喫煙具用シート材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タバコの禁煙の傾向に合わせるために、火炎を用いることなく、タバコの成分を含むカートリッジを加熱して、気化したタバコ成分を吸引することで、タバコを楽しむための電子タバコ製品が普及し始めている。このような電子タバコカートリッジに充填するタバコ充填物の形態としては、エアロゾルフォーマを有するシートを捲縮させ、集合させることの開示がある(特許文献1)。また、シートを折り畳んで円筒体中に収容した喫煙物品の開示がある(特許文献2)。さらに、均質化タバコ材料のギャザー付きシートを備える喫煙物品用ロッドの発明が公知である(例えば特許文献3参照)。特許文献3に記載される喫煙物品用ロッドは、均質化タバコ材料の連続シートを捲縮し、ギャザーを付けた後に、ラッパーで取り囲んで連続ロッドを形成する。連続ロッドは、複数の個別ロッドに切断される。特許文献3記載の喫煙物品用ロッドは、均質化タバコ材料の細断片を含むロッドよりも均一な密度を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2017-524368号公報
【特許文献2】国際公開WO2010/113702号公報
【特許文献3】特表2014-515274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、シート材から形成される喫煙具の生産性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、喫煙具用シート材であって、
互いに直交する第1方向及び第2方向に延在するシート状の形態であり、厚み方向にそれぞれ貫通する複数の切断部が、前記第1方向に沿って線状に形成されている、シート材が提供される。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、シート材から形成される喫煙具の生産性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電子タバコカートリッジの使用の形態の一例を示す図である。
図2】電子タバコカートリッジの構造の一例を示す図である。
図3】充填物の製造方法等を示す概略的なフローチャートである。
図4A】非タバコ植物組成物のシート材の一部を示す概略的な平面図である。
図4B】シート材に対する切断箇所の説明図である。
図4C】他の実施形態による切断部の説明図である。
図4D】更なる他の実施形態による切断部の説明図である。
図5】エアロゾル形成基材の充填物(充填状態)の一例を示す図である。
図6】シート状の充填物の充填形態の例を示す図である。
図7】電子タバコカートリッジの作成法の一例を示す図である。
図8】エアロゾル形成基材の製造装置の概略を示す図である。
図8A】切断部形成装置を示す概略図である。
図8B】第1ローラ及び第2ローラをZ1方向に視た概略図である。
図9A】電子タバコカートリッジの使用例の説明図である。
図9B】電子タバコカートリッジの他の使用例の説明図である。
図9C】電子タバコカートリッジの更なる他の使用例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではない。また、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。
【0009】
また、本明細書において、「喫煙」は、一般的に、タバコを吸うことを意味することが多いが、ここでは、単に、「煙を楽しむ」、「煙を味わう」、「煙を堪能する」の意味であり、煙の元になるものは、タバコ材に限定されず、非タバコ材を使用するものにも適用される。また、本明細書において、「電子タバコ」は、加熱式喫煙具を表す。
【0010】
充填物111は、例えば、以下のようにして作成される。エアロゾル形成材を形成する材料としては、エアロゾルフォーマを担持する担持体、エアロゾルフォーマ及び必要に応じ使用する風味添加剤が挙げられる。
【0011】
エアロゾルフォーマを担持する担持体としては、タバコ植物又は非タバコ植物の様々な使用部位(例えば、根、茎、葉、花、実、皮、種子、樹木の幹又は樹木の枝など)が用いられ、好ましくは、乾燥粉砕されるなどの形態で用いられる。
【0012】
エアロゾルフォーマを担持する担持体又は結合剤としては、前記のような植物の部位以外に、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム及びローカストビーンガムなどのゴム、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及びエチルセルロースなどのセルロース結合剤、例えばグルコマンナン、デンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、寒天及びペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多糖類、及びこれらの組み合わせも用いられる。
【0013】
エアロゾルフォーマとしては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、トリエチレングリコール、乳酸、ジアセチン(グリセリンジアセタート)、トリアセチン(グリセリントリアセタート)、トリエチレングリコールジアセタート、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸メチル、ドデカンジオン酸ジメチル、テトラデカンサンジオン酸ジメチルなどが使用できるが、特に、グリセリン、プロピレングリコールが好ましく用いられる。これらは、充填物111に対して、1質量%以上80質量%以下の量で用いられることが好ましい。10質量%以上40質量%以下とすることが一層好ましい。
【0014】
上記エアロゾルフォーマ担持体及びエアロゾルフォーマのほかに必要に応じ風味を追加する風味添加剤も好ましく用いられる。風味添加剤としては、はっか、ココア、コーヒー、紅茶のエキス等が挙げられる。
【0015】
さらに、上記材料を用いて、エアロゾル形成材を製造する場合には上記のほかに、水、エチルアルコール、増粘剤等の種々の添加材を加えてもよい。
【0016】
また、充填物111と、包装シート150(筒状の外装部の一例)(図5及び図6参照)が固定されていると、電子タバコカートリッジ100の使用後に電子タバコ本体より取り出す際においても、使用後の充填物111の脱落に効果がある。電子タバコカートリッジの使用後は、充填物111が加熱により劣化し、充填物111が図1に示す加熱要素211に貼りつくことがあり、これが使用後の充填物111の脱落につながるからである。
このような脱落があると、電子タバコ本体内を汚したりして、清掃の頻度が上がったりするためユーザビリティに問題が生じる。
【0017】
[電子タバコカートリッジ]
図1は、電子タバコカートリッジ100の使用形態を例示している。電子タバコカートリッジ100は、ユーザーの使用時に電子タバコ本体200に装着される。電子タバコ本体200には、電子タバコカートリッジ100を差し込むための差し込み部210が設けられている。
【0018】
差し込み部210内の底の中央部には、加熱要素211が設けられており、加熱要素211は、先端が尖っているピン状又はブレード状の部材を有し、エアロゾル形成基材110内に挿入され、エアロゾル形成基材110を加熱する。より具体的には、加熱要素211は、電子タバコカートリッジ100が電子タバコ本体200の差し込み部210に刺し込まれる際に、エアロゾル形成基材110の中央部に挿入される。
【0019】
加熱要素211は、電子タバコ本体200内に設けられているバッテリー(図示せず)から供給される電力よって直接的又は間接的に発熱する。この加熱要素211の熱によってエアロゾル形成基材110が温められることにより、芳香成分を含むエアロゾルが発生する。そして、発生したエアロゾルは、以下で説明する支持要素300及び移送部材13
0を経てマウスピース140へ移送され、ユーザーがマウスピース140側から吸い込む
ことで、芳香成分がユーザーの口内へ届くことになる。以下、本実施形態の説明のために
電子タバコカートリッジのエアロゾル形成基材110側を上流側10と称し、マウスピー
ス140側を下流側20と称する。また、上流側10を一端側といい、下流側20を他端
側ということがある。
【0020】
なお、図1には、加熱要素211がピン状又はブレード状の部材を1本有する場合につ
いて図示されているが、別の形態の例としては、加熱要素211がピン状又はブレード状
の部材を複数有しているものが例示できる。
【0021】
図2には、電子タバコカートリッジ100の構造の一例を示す。図1に示す加熱要素2
11の挿入される側から、すなわち、上流側10から下流側20に向かって、エアロゾル
形成基材110、支持要素300、移送部材130、マウスピース140を含み、例えば
棒状又は円筒形状の外観を呈する。
【0022】
支持要素300は、エアロゾル形成基材110を支持する。支持要素300は、エアロ
ゾル形成基材110に隣接して配置され、前記支持要素300の側部160は電子タバコ
カートリッジ100の周縁に位置する包装シート150と接する。側部160は、例えば
接着剤により包装シート150の内面に固定されている。
【0023】
また、支持要素300は、好適には、例えばシリコーンを使用して形成されうるが、シ
リコーンに限定されず、耐熱性に優れた他の材料を使用してもよい。
【0024】
電子タバコカートリッジ100の上流側10の端部には、エアロゾル形成基材110が
配置され、下流側20端部には、マウスピース140が配置される。エアロゾル形成基材
110の配置位置とマウスピース140の配置位置を結ぶ方向、すなわちエアロゾル形成
基材110、支持要素300、移送部材130、及び、マウスピース140の4つの要素
が隣接配置される一方向を電子タバコカートリッジ100の長手方向と規定する。
【0025】
エアロゾル形成基材110、支持要素300、移送部材130、及び、マウスピース1
40は、包装シート150によって包装されている。なお、電子タバコカートリッジ10
0の長手方向とエアロゾル形成基材110の長手方向は例えば平行である。また、電子タ
バコカートリッジ100の長手方向とエアロゾル形成基材110の長手方向は、例えば図
4Bに示す充填物111との関係ではY方向に平行な方向となる。
【0026】
エアロゾル形成基材110は、充填物111を含み、例えば加熱されることによって、
充填物111の材料となった植物が有する芳香成分等を含んだエアロゾルを発生する。
【0027】
支持要素300は、例えばシリコーンを用いて形成され、エアロゾル形成基材110を
支持する。支持要素300の側部は、例えば接着剤により包装シート150の内面に固定
されている。なお、支持要素300は、シリコーンに限らず、耐熱性に優れた他の材料を
用いて形成してもよい。
【0028】
図示する支持要素300は、中心部に気流の通し穴を備える。エアロゾル形成基材11
0で発生したエアロゾルは気流の通し穴を通過してマウスピース140方向へ流れる。な
お、側部に気流の通し穴や切り欠きなどを備える支持要素300とすることも可能である
【0029】
移送部材130は、中空の管状部材又は電子タバコカートリッジ100長手方向に捲縮
されたポリマーシートを巻いたもの等を用いて構成され、例えばマウスピース140方向
へ流れるエアロゾルを冷却する。
【0030】
マウスピース140は、例えば紙等を用いて形成される。微粒子を取り除くセルロース
アセテートフィルタ等を含んでいてもよい。マウスピース140のフィルタを通過した芳
香成分は、ユーザーによって吸引される。
【0031】
なお、移送部材130を省略し、構成要素の数を少なくすることができる。移送部材1
30を省略した場合、通気性が向上し、発生したエアロゾルが下流側20に流れやすくな
るため、ユーザーが芳香成分を吸引しやすくなる。
【0032】
一例として、移送部材130を省略し、電子タバコカートリッジ100の長手方向に長
さを長くしたマウスピース140を、支持要素300に隣接させる構成とする。その場合
、例えばセルロースアセテートフィルタに冷却機能を兼ねさせることが可能である。
【0033】
さらに、包装シート150が、充填物111を巻く包摂部材を兼ねる構成としてもよい
。エアロゾルの気流が安定するため、ユーザーが芳香成分を吸い込みやすくなる。
【0034】
[電子タバコカートリッジの製造方法等]
図3は、充填物111の製造方法等を示す概略的なフローチャートである。図3を参照
し、充填物111の製造方法等を説明する。
【0035】
充填物111の製造方法においては、ステップS101で材料を準備する。ステップS
102においては、準備された材料を混合して、非タバコ植物組成物を形成する。そして
ステップS103においては、ステップS102で形成された非タバコ植物組成物を加工
し、充填物111を得る。
【0036】
なお、ステップS103で得られた充填物111を用いて、電子タバコカートリッジを
製造することができる。この工程をステップS104とする。
【0037】
[ステップS101]
ステップS101の材料を準備する工程は、ステップS101a、ステップS101b
、及び、ステップS101cの3工程を含む。ステップS101aは芳香の元となる非タ
バコ植物等を乾燥、粉砕する工程、ステップS101bはメントールを溶解する工程、ス
テップS101cはエアロゾルフォーマ等の材料を準備する工程である。ステップS10
1a~ステップS101cの実施順序は問わない。並行して実施することもできる。
【0038】
ステップS101aの非タバコ植物等を乾燥、粉砕する工程について説明する。非タバ
コ植物を乾燥した後、粉砕する。乾燥は、例えばオーブンで加熱することで行う。乾燥温
度は、60℃以上80℃以下であることが好ましい。この温度範囲では、必要とする芳香
成分の散逸(昇華)を避けながら、所望の水分量へ到達させやすい。65℃以上である場
合、更に所望の水分量へ到達させやすい。75℃以下である場合、必要とする芳香成分の
散逸を一層防止可能である。
【0039】
粉砕は、例えば攪拌型粉砕機を用いて実施する。原料となる非タバコ植物の使用部位(
葉、種子、乾燥果実、茎、樹皮、根など)から非タバコ植物組成物を構成するために所望
の粉砕物に加工する。その際、例えばステップS101cで準備されるエアロゾルフォー
マや水等の成分を吸収又は担持したりするのに都合のよいように、水分量を調整すること
が好ましい。
【0040】
なお、乾燥を要しない非タバコ植物等の場合は、乾燥を行わず粉砕することができる。
また、原材料をそのまま使用可能であって乾燥も粉砕も要しない場合は、ステップS10
1aを省略してステップS102の混合工程に投入可能である。
【0041】
なお、乾燥、粉砕後の非タバコ植物等の水分量は5質量%以下とするのが好ましい。こ
うすることで、ステップS102の混合工程におけるスラリー化が容易となる。3質量%
以下であると一層好ましい。また、乾燥、粉砕後の非タバコ植物等の水分量は、0.1質
量%以上であることが好ましい。水等となじみのよい状態を保つことができる。
【0042】
なお、ステップS101aの乾燥、粉砕工程は、乾燥粉砕物を篩分けする篩工程を含ん
でもよい。篩工程を導入することで、非タバコ植物等を所望の粒度としてステップS10
2の混合工程に投入することができる。
【0043】
次に、ステップS101bのメントールを溶解する工程について説明する。ステップS
101bにおいては、メントール、低級アルコール及び非水溶性架橋ポリマーを秤量して
混合しメントールを溶解する。低級アルコールにメントールを溶解した後、非水溶性架橋
ポリマーを添加し混合することが好ましい。メントール、低級アルコール及び非水溶性架
橋ポリマーを混合すると、メントールの散逸抑制の効果が得られる。
【0044】
メントールは、天然物から得られたものに限られず、合成物でもよい。また、薄荷、ミ
ント、ハッカ油その他メントールを含む材料を使用することもできる。
【0045】
低級アルコールは、メントールを溶解する溶媒であり、エチルアルコールが特に好まし
く用いられる。
【0046】
非水溶性架橋ポリマーとは非架橋のポリマーが水に可溶であるものに架橋を施し、水に
不溶となり膨潤するものを意図している。非水溶性架橋ポリマーは、低級アルコールに溶
解せず、膨潤することが好ましく、そのような非水溶性架橋ポリマーが選択される。この
ような非水溶性架橋ポリマーは、親水性部分と疎水性部分を有しており、親水性部分が膨
潤に寄与し、親水性部分がメントールに配向することによりメントールの散逸が抑制され
ると考えられる。非水溶性架橋ポリマーの好ましい例としては、ポリビニルピロリドンの
架橋物であるポリビニルポリピロリドン、水溶性の多糖類に架橋を施し非水溶性とした架
橋多糖類として、多糖類をエポキシ架橋したもの、エステル架橋したもの、エーテル架橋
したものが挙げられる。
【0047】
なお、メントールとともにエタノール及びポリビニルポリピロリドンを用いた場合に、
メントールの散逸が抑制されるという効果が顕著に得られた。
【0048】
メントールは、所望の風味を目標とした量を添加すれば足りる。メントールの好ましい
風味付けの一つの目安は、ステップS103で得られる充填物111のメントール含有量
が、0.1質量%以上10質量%以下であることである。0.2質量%以上5質量%以下
であることがより好ましい。
【0049】
充填物111の形成にあたっては、メントール100質量部に対して、非水溶性架橋ポ
リマーの添加量は10質量部以上2000質量部以下が好ましい範囲であり、50質量部
以上600質量部以下であることが一層好ましい。換言すれば、充填物111中、非水溶
性架橋ポリマーの含有量は、メントールの含有量の0.1倍以上20倍以下であることが
好ましく、0.5倍以上6倍以下であることが一層好ましい。
【0050】
メントールの散逸抑止という効果を奏するためには、充填物111中、非水溶性架橋ポ
リマーは、2質量%以上存在していることが好ましく、4質量%以上存在していることが
一層好ましい。このような量を存在させることで、メントールの散逸を抑制しながら長期
の保存が可能となり、長期保存後においても、メントールの清涼感を楽しむことができる
。また、充填物111中、非水溶性架橋ポリマーの含有量は、20質量%以下であること
が好ましく、10質量%を超えない範囲が一層好ましい。10質量%以内であると、非植
物由来のポリフェノール等に由来する風味を保つことが可能である。
【0051】
使用する低級アルコールは、メントール100質量部に対して、50質量部以上である
ことが好ましい。さらに、100質量部以上であると、メントールを溶解しつつ、非水溶
性架橋ポリマーの混合を十分に行うことができる。2000質量部以下であると、後工程
において低級アルコールの残留を少なくすることができ、効率的な製造工程とすることが
可能である。
【0052】
ステップS101cのエアロゾルフォーマ等の材料を準備する工程について説明する。
ステップS101cにおいては、エアロゾルフォーマ、風味添加剤、保存料、結着剤又は
増粘剤等が準備される。
【0053】
また、必要に応じて食品の保存料を添加することができる。保存料として、例えば、ソ
ルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム等を使用可能である。
【0054】
結着剤又は増粘剤等として、グアーガム、キサンタンガム、アラビアゴム及びローカス
トビーンガムなどのゴム、例えばヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース及びエチルセルロースなどのセ
ルロース結合剤、例えばデンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、カラナギン、寒天及びペクチンなどの有機酸の共
役塩基塩などの多糖類を用いることができる。これらを組み合わせて使用してもよい。
【0055】
[ステップS102]
次に、ステップS102について説明する。ステップS102においては、ステップS
101で準備した材料を秤量して混合し、例えば非タバコ植物組成物のスラリーを得る。
【0056】
ステップS102の混合工程においては、通常の混合機を使用可能である。例えば、混
合槽中の材料を攪拌羽根にて、せん断力を加えつつ混合するような混合機が好ましく用い
られる。
【0057】
非タバコ植物の粉砕乾燥物、メントール溶解物、エアロゾルフォーマ、結着剤又は増粘
剤、必要に応じて水等が混合され、非タバコ植物組成物が得られる。
【0058】
[ステップS103]
ステップS103について説明する。ステップS103においては、ステップS102
で形成された非タバコ植物組成物を加工し、充填物111を得る。
【0059】
ステップS103では、まず、ステップS102で得られた非タバコ植物組成物をシー
ト状に成形することで、シート材70を得る。シート材70の平面形状やサイズ等は任意
である。
【0060】
例えば、非タバコ植物組成物をシート状に成形するために、3本ロールミルが利用され
てもよい。3本ロールミルを用いると、狭いロール間に押し込まれることによる圧縮と、
ロール速度差によるせん断により、混練、分散などを行いながら、ドクターブレードによ
り所望の厚さとすることができる。なお、非タバコ植物組成物をシート状に成形するため
に、3本ロールミルのほか、プレスローラやプレス機を好適に使用可能である。
【0061】
非タバコ植物組成物をシート状に成形する工程においては、必要に応じ、非タバコ植物
、エアロゾルフォーマ、風味添加剤、保存料、結着剤又は増粘剤、水等を添加してもよい
【0062】
なお、充填物111の製造において使用される水は、殺菌あるいは微生物を除去したも
のを使用することが好ましい。逆浸透膜あるいはイオン交換等により得られた純水を用い
ることも好ましい。
【0063】
例えば、非タバコ植物組成物を3本ロールミルに投入し、状態を見ながら純水を20質
量部加え、ドクターブレードをロールに押し当ててシート状物を採取する工程を8回繰り
返して、最終的な非タバコ植物組成物のシート材70を得ることとしてもよい。
【0064】
非タバコ植物組成物をシート状に成形する工程で、得られるシート材70の厚さは、好
ましくは0.1mm以上1.0mm以下であり、一層好ましくは0.1mm以上0.5m
m以下である。例えば、非タバコ植物組成物を厚さ約0.3mmのシート状に成形してよ
い。
【0065】
続いて、成形された非タバコ植物組成物のシート材70に切断部72を入れる。切断部
72は、シート材70の厚さ方向に、シート材70を貫通するように形成する。すなわち
、切断部72は、貫通型である。切断部72の形成は、カッター(例えば回転刃方式のロ
ータリーカッター)や圧縮せん断ローラ等を用いて行うことができる。以下では、好まし
い例として、圧縮せん断ローラ(図8A及び図8Bの第1ローラ621及び第2ローラ6
22参照)が利用される場合について説明する。なお、圧縮せん断ローラを利用しない場
合は、切断部72の形成は、非タバコ植物組成物のシート材70に成形する工程と同時に
行ってもよい。
【0066】
図4Aは、非タバコ植物組成物のシート材70の一部を示す概略的な平面図である。な
お、図4A等では、見易さのために、複数存在する同一属性の部位(例えば切断部72)
には、一部のみしか参照符号が付されていない場合がある。なお、図4Aには、Y方向に
関して、Y1側とY2側とが定義されている。
【0067】
図4Aに示す例においては、シート材70の厚さ方向はZ方向に平行な方向であり、シ
ート材70には、厚さ方向に貫通する複数の切断部72が形成されている。各切断部72
は、直線状にY方向(第1方向の一例)に延在している。以下、複数の切断部72のそれ
ぞれを区別する場合は、例えば72-1、72-2といった具合に、符号72の後尾に「
-k」(kは整数)を付す。
【0068】
本実施形態では、複数の切断部72は、X方向の複数の位置に形成される。すなわち、
複数の切断部72は、X方向に間隔Δ1をおいて形成される。本実施形態では、間隔Δ1
は、略一定であるが、異なってもよい。なお、略一定とは、寸法誤差や製造誤差を許容す
る概念である。
【0069】
また、本実施形態では、複数の切断部72は、X方向の同一位置において、Y方向に互
いに分断する態様で複数形成される。例えば、図4Aに示すシート材70の部分では、X
方向の位置P1には、互いに対してY方向に離間する態様で複数の切断部72-0~72
-4(以下、「第1切断部72-0~72-4」と称する)が形成される。また、X方向
の位置P2には、互いに対してY方向に離間する態様で複数の切断部72-5~72-9
(以下、「第2切断部72-5~72-9」と称する)が形成される。以下では、このよ
うにして、シート材70における部位であって、X方向の同一の位置に形成される複数の
切断部72のY方向間の部位を、当該切断部72間の分断部分77とも称する。
【0070】
分断部分77は、後述する切断部形成装置620の欠歯部6210(図8B参照)によ
り形成できる。この場合、第1切断部72-0~72-4は、Y方向に沿った規則的な周
期で形成され、第2切断部72-5~72-9は、Y方向に沿った規則的な周期で形成さ
れる。図4Aでは、第1切断部72-0~72-4は、Y方向の1つおきに、同じ長さと
なり、第1の長さの第1切断部72-0、72-2、72-4が、それぞれが所定ピッチ
D1で形成され、第2の長さの第1切断部72-1、72-3が、それぞれが同所定ピッ
チD1で形成される。これは、第2切断部72-5~72-9についても同様である。な
お、シート材70のY方向の長さは、有限であるので、Y方向の端部においては、長さが
異なる切断部72が形成されうる。
【0071】
分断部分77は、シート材が複数の切断部72に起因して複数の片へと分離しないよう
に繋ぐ機能(以下、「分離防止機能」とも称する)を有する。これにより、シート材70
を厚さ方向(Z方向)に貫通する複数の切断部72によりシート材70を短冊状に部分的
に分離しつつ、全体としての一体性を維持できる。
【0072】
分断部分77のY方向の長さは、同じX方向の位置では同じであり、後述する欠歯部6
210の周方向長さに応じて決まる。分断部分77のY方向の長さは、上述した分離防止
機能を高めるためには、長い方が有利となるが、充填物111としての表面積を高めるた
めには、短いほうが有利である。従って、分断部分77のY方向の長さは、かかる背反を
考慮して、適切に適合される。例えば、表面積を重視する場合は、分断部分77のY方向
の長さは、上述した分離防止機能がある程度実現されるレベル(例えば9割以上は分離し
ないレベル)で最小化されてもよい。なお、位置P4、P5のような、X方向の位置では
、2つの分断部分77がY方向で重複することで1つの分断部分771が形成される。こ
のようなX方向の位置では、分断部分771の長さが他のX方向の位置の分断部分77よ
りも長くなる。切断部72の数がなお、ある一の切断部72と、当該一の切断部72にY
方向で隣接する他の一部の切断部72は、両者の間に一の分断部分77を形成し、当該分
断部分77のY方向の両端位置は、当該2つの切断部72のY方向の一方側(Y1側又は
Y2側)の端部位置に対応する。
【0073】
複数の第1切断部72-0~72-4のそれぞれにおけるY方向の一方側(Y1側又は
Y2側)の端部位置は、複数の第2切断部72-5~72-9のそれぞれにおけるY方向
の同じ側の端部位置に対して、Y方向でオフセットする。例えば、第1切断部72-0の
Y2側の端部位置は、第2切断部72-5のY2側の端部位置に対してY方向でオフセッ
ト量Δ2だけオフセットし、他の第2切断部72-6~72-9のY2側の端部位置に対
しても、オフセット量Δ2より大きくオフセットする。また、第1切断部72-1のY2
側の端部位置は、第2切断部72-6のY2側の端部位置に対してY方向でオフセット量
Δ3だけオフセットし、他の第2切断部72-5,72-7~72-9のY2側の端部位
置に対しても、オフセット量Δ3より大きくオフセットする。
【0074】
なお、上記では、X方向の異なる2つの位置に形成される複数の切断部72として、第
1切断部72-0~72-4と、第2切断部72-5~72-9との関係について説明し
たが、他の異なる2つの位置の切断部72についても実質的に同様の関係が成り立つ。
【0075】
続いて、切断部72が形成されたシート材70(図4A)からシート状の充填物111
(充填前の状態の充填物111)を形成する。図4Bは、図4Aを参照して上述したシー
ト材70に対する切断箇所(カットラインL61、L62)の説明図である。
【0076】
この場合、例えば図4BのカットラインL61に沿って、Y方向にシート材70を切断
することで、シート状の充填物111(充填前の状態の充填物111)が得られる。なお
、他の実施形態では、図4BのカットラインL62に沿って、X方向にシート材70を更
に切断することで、より小さいシート状の充填物111(充填前の状態の充填物111)
が形成されてもよい。この場合、後述する巻物を形成した段階で、エアロゾル形成基材1
10が形成されることになる。なお、変形例では、シート材70は、75mmのX方向の
幅に形成されることで、Y方向の切断(カットラインL61に沿った)は不要とされても
よい。すなわち、一のシート材70におけるカットラインL61、L62の本数は任意で
あり、双方が0であってもよい。
【0077】
[ステップS104]
図5から図7を参照し、ステップS104の電子タバコカートリッジを製造する工程に
ついて説明する。
【0078】
電子タバコカートリッジを製造する際には、まず、シート状の充填物111を単数枚又
は複数枚、包摂部材であるタバコ紙で巻いて、一例として外径約6.9mmであり、Y方
向に長い巻物(基材形成体の一例)を作製する。なお、この巻物は、複数のエアロゾル形
成基材110分の長さを有する。
【0079】
図5では、円筒状に形成した包装シート150に充填した巻物の例を示している。包装
シート150としては、タバコ紙等の紙を円筒状に形成したものを用いることができる。
本実施形態では、充填物111は、上述した貫通型の切断部72を有することで短冊状の
形態である。これにより、気流が安定し、ユーザーがエアロゾル形成基材110からの芳
香成分を吸い込みやすくなる。
【0080】
図6(1)~(4)は、シート状の充填物111を充填する形態の例を、説明する図で
ある。図6の各々は、エアロゾル形成基材110を上流側10から見た図である。あるい
は、電子タバコカートリッジの長手方向の中心線に垂直な面での断面を示すものであって
もよい。
【0081】
図6(1)は、シート状の充填物111を海苔巻きのように巻いた形態として作成した
ものを、包装シート150に充填し充填物111とした例を示している。
【0082】
図6(2)は、シート状の充填物111を包装シート150の内径とほぼ等しいか、若
干小さい寸法で折り畳んだ形態として、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長
手方向に沿った方向とするように、包装シート150に充填し充填物111としたもので
ある。
【0083】
図6(3)は、シート状の充填物111を包装シート150の内径よりも大きい寸法で
折り畳んで、更にその全体を略中央部で折る又は湾曲させて充填したものである。前記折
り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長手方向に沿った方向とするように充填した
ものとなる。
【0084】
図6(4)は、シート状の充填物111を略包装シート150の内径よりも小さい幅で
折り畳んで、例えば所謂捲縮処理も含むが、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジ
の長手方向に沿った方向とするように充填したものである。もちろん捲縮したシート状の
充填物111を、前記図6(1)~(3)のように、巻いた形態とするか、折り畳んだ形
態とするか、折り畳んだものを折るか又は湾曲させた形態とし、図6(1)~(3)のよ
うに充填物111とすることも好ましい。
【0085】
続いて、巻物を、カッターで12mmの長さに切断し、12mmの長さのエアロゾル形
成基材110を得る。巻物の切断は、図4BのカットラインL62に沿ってX方向に実現
される。なお、エアロゾル形成基材110の長さは、12mm以外であってもよい。例え
ば、矩形の短辺が12mm未満であるシート状の充填物111を、エアロゾル形成基材1
10の長手方向に隣接して配置する、又は一部重畳して配置する等してエアロゾル形成基
材110を形成することもできる。
【0086】
エアロゾル形成基材110は、上述したように、充填物111が、円筒状にされた包摂
部材の内部に配置されたものである。包摂部材の内部においては、例えば図4Bに示す充
填物111が、長さ12mmのエアロゾル形成基材110の長手方向の一端から他端まで
配置されている。この際、エアロゾル形成基材110内の充填物111は、長手方向の両
側において、複数の切断部72により分離された短冊状の形態を有する(図5参照)。こ
れにより、エアロゾル形成基材110の長手方向の両側において、充填物111の表面積
を効率的に増加させることができる。
【0087】
エアロゾル形成基材110の質量は例えば0.29g程度であり、エアロゾル形成基材
110の容積に対する充填物111の体積充填率は、0.60程度である。充填物111
の充填率は、ユーザーに与える芳香の強さやユーザーの吸引しやすさ等を考慮して決定す
ることができる。エアロゾル形成基材110の容積に対する充填物111の体積充填率は
、0.55以上0.65以下であることが好ましい。
【0088】
そして、このようにして形成したエアロゾル形成基材110に加え、支持要素300、
移送部材130、及び、マウスピース140を準備する。そしてこれら4つの要素をこの
順に一方向に沿って隣接配置し、タバコ紙等の包装シート150で巻いて電子タバコカー
トリッジを製造する。また、支持要素300の側面には若干の接着剤を配置しておく。な
お、予め円筒形に形成した包装シート150中に4つの要素を順に挿入してもよい。
【0089】
図7は、内部が見えるように包装シート150が展開された状態で電子タバコカートリ
ッジ100を示す斜視図である。図7には、エアロゾル形成基材110、移送部材130
、マウスピース140と以下に例示の支持要素300を、エアロゾル形成基材110、支
持要素300、移送部材130、マウスピース140の順で隣接させ、タバコ紙等の包装
シート150で巻きロッドを形成する様子を示す。この際、支持要素300の側部160
には若干の接着剤を施してある、電子タバコカートリッジ100である。また、エアロゾ
ル形成基材110の側部に接着剤を施し、包装シート150と固定するのもよい。
【0090】
このようにして、電子タバコカートリッジ100が製造される。
【0091】
[エアロゾル形成基材の製造装置]
次に、図8から図8Bを参照して、エアロゾル形成基材の製造装置の一例について説明
する。図8は、エアロゾル形成基材の製造装置600の概略を示す図である。なお、図示
しないが、シートの供給装置610の上流側で、非タバコ植物組成物をシート状に成形す
るために、3本ロールミルを使用する。
【0092】
回転可能なボビンを備えるシートの供給装置610から、シート材70を形成するため
のシート材料が、切断部形成装置620に供給され、切断部形成装置620では、供給さ
れたシート材料に、図4Aに示したような切断部72が形成されることで、シート材70
となる。切断部72が形成されたシート材70は、切断装置625に供給され、切断装置
625において、図4Bに示したカットラインL61に沿って切断されることで、シート
状の充填物111が形成される。なお、カットラインL61に沿った切断が不要なサイズ
である場合は、切断装置625は省略されてもよい。このように複数形成されたシート状
の充填物111のそれぞれは、集合装置630で順次、巻回された状態又は折り畳まれ、
包摂装置640へと供給される。そして、巻回された状態又は折り畳まれた状態の充填物
111は、包摂装置640において、包摂部材となる包摂用紙のロールを備える包摂部材
供給装置670から供給される包摂用紙により、包摂される。この包摂工程は、包摂装置
640により実行される。包摂装置640においては、充填物111を、包摂シートによ
り包摂し、包摂用紙の端部の重なり部分に熱溶着させるための接着剤の塗布、加熱による
接着、冷却が実行され、更に、連続的に、充填物111が包摂用紙により包摂された巻物
(基材形成体の一例)が連続的に形成され、切断装置650により、図4Bに示すカット
ラインL62に沿って切断されることで、個々のエアロゾル形成基材110とされる。な
お、図4Bに示すカットラインL62に沿った切断は、包摂装置640よりも上流側に実
現されてもよい。
【0093】
このように形成された個々のエアロゾル形成基材110内の充填物111は、複数の切
断部72を有することで、比較的大きい表面積を有することができる。
【0094】
本実施形態では、カットラインL61に沿って分離されたシート材70は、貫通する複
数の切断部72を有するにも拘わらず、切断部72間の分断部分77により繋がっている
状態が維持される。従って、複数の切断部72が形成されたシート材70は、包摂装置6
40に至るまで、各種処理を受けながらも、分断部分77の分離防止機能によって、一部
が分離されることが、防止される。このようにして、本実施形態では、貫通する複数の切
断部72を有することで、例えば非貫通の切込みを有する場合よりも比較的大きい表面積
を有する充填物111を形成できるシート材70を使用しつつ、当該シート材70を高い
生産性で包摂装置640により包摂できる。従って、本実施形態によれば、シート材70
から形成される電子タバコカートリッジ100の生産性を高めることができる。
【0095】
また、本実施形態では、シート材70は、上述したように多糖類系高分子、セルロース
系高分子、及びセルロース繊維を含むので、貫通する複数の切断部72を有するにも拘わ
らず、多糖類系高分子、セルロース系高分子、及びセルロース繊維による粘り気(比較的
高い粘性)に起因して分離し難い。これにより、シート材70を高い生産性で包摂装置6
40により包摂できる。なお、このようにシート材70は、多糖類系高分子、セルロース
系高分子、及びセルロース繊維に起因して適度な粘り気を有することで、分離し難いもの
の、充填物111として包装シート150内に充填された状態では、実質的にすべての切
断部72で分離して短冊状に分離された状態となる(図5参照)。あるいは、経時的に乾
燥して実質的にすべての切断部72で分離して短冊状に分離された状態となる(図5参照
)。これにより、包装シート150内に充填された状態においては、充填物111の表面
積を効率的に増加させることができる。
【0096】
なお、図8に示す製造装置600は、あくまで一例であり、例えば、切断部形成装置6
20はオフラインで設置されてもよい。また、各工程のいずれか又は全部は、部分的又は
全面的に手作業により実現されてもよい。
【0097】
図8Aは、切断部形成装置620を示す概略図である。図8Aには、直交する3軸(X
1軸、Y1軸、及びZ1軸)が示される。
【0098】
切断部形成装置620は、圧縮せん断ローラとして機能する第1ローラ621及び第2
ローラ622を含み、第1ローラ621及び第2ローラ622は、それぞれ、円筒状の形
態であり、Y1方向に平行な回転軸を有する。第1ローラ621及び第2ローラ622は
、X1方向に当接し合い、第1ローラ621及び第2ローラ622の間のニップには、シ
ート材70が通される。シート材70は、Y方向が矢印R800の方向に一致する向きで
、第1ローラ621及び第2ローラ622の間に通される。
【0099】
図8Bは、第1ローラ621及び第2ローラ622をZ1方向に視た概略図である。
【0100】
第1ローラ621は、周方向に連続的に延在する圧縮せん断用の歯部6211を有する
。第2ローラ622は、周方向に連続的に延在する圧縮せん断用の歯部6221を有する
。第1ローラ621及び第2ローラ622のそれぞれの歯部6211及び歯部6221は
、互いに噛み合う関係となるようにY1方向に間隔をおいて複数設けられる。具体的には
、第1ローラ621は、Y1方向に沿って間隔をおいて複数並ぶ歯部6211の間に、溝
部6212が形成され、第2ローラ622は、Y1方向に沿って間隔おいて複数並ぶ歯部
6221の間に、溝部6222が形成される。そして、溝部6222に歯部6211が入
りかつ溝部6212に歯部6221が入る態様で、第1ローラ621及び第2ローラ62
2が噛み合う。
【0101】
このように互いに噛み合い状態で回転する対の第1ローラ621及び第2ローラ622
の間のニップに、上述したようにシート材70が通されると、シート材70には、圧縮せ
ん断により切断部72(図4A参照)が形成される。具体的には、シート材70は、対の
第1ローラ621及び第2ローラ622の間のニップを通過する際、歯部6211と溝部
6222の間と、歯部6221と溝部6212との間とを通る。その際、シート材70は
、歯部6211及び歯部6221のそれぞれの周方向両側のエッジ位置でせん断力を受け
ることで、当該エッジ位置で切断される。このようにして歯部6211及び歯部6221
は、それぞれ、周方向両側のエッジが上刃と下刃の関係で“せん断刃”として機能する。
【0102】
本実施形態では、歯部6211、6221のそれぞれは、上述のように周方向に連続的
に延在しつつ、周方向の一部の区間に欠歯部6210を有する。すなわち、欠歯部621
0は、図8Aに示すように、歯部6211のそれぞれにおける周方向の一部に形成される
とともに、溝部6212のそれぞれにおける周方向の一部に形成される。欠歯部6210
は、上述したシート材70における切断部72の分断部分77が形成される。なお、上述
したシート材70における切断部72の分断部分771(2つの分断部分77が重複する
部分)は、第1ローラ621の欠歯部6210と第2ローラ622の欠歯部6210とが
ニップでちょうど交差するタイミングで形成される。
【0103】
本実施形態では、図8Aに示すように、第1ローラ621の各欠歯部6210は、Y1
方向に対して傾斜して配置される。すなわち、第1ローラ621の各欠歯部6210は、
第1ローラ621の外周面を展開した場合に斜行するように、形成される。同様に、第2
ローラ622の各欠歯部6210は、第2ローラ622の外周面を展開した場合に斜行す
るように、形成される。このため、図4Aに示すように、シート材70における各分断部
分77の形成領域は、帯状の形態をなして斜行する。なお、このような斜行する分断部分
77の形成領域は、第1ローラ621の各欠歯部6210に係る形成領域と、第2ローラ
622の各欠歯部6210に係る形成領域とを含む。これらの形成領域は、図4Aに示す
ように、互いに逆向きに傾斜し、互いに交わる(互いに交差する第1の帯状の形態と第2
の帯状の形態とをなす)。この目的のため、第2ローラ622の各欠歯部6210は、第
1ローラ621の各欠歯部6210と同じ側に斜行する。すなわち、第1ローラ621及
び第2ローラ622の間のニップに到達する欠歯部6210の軸方向の変化方向は、第1
ローラ621と第2ローラ622とで逆となる。これにより、シート材70は、Y方向の
任意の位置において、少なくとも1つの分断部分77を有する。換言すると、X方向に平
行な直線をY方向に移動させたとき、Y方向のどの位置でも当該直線は、分断部分77上
を通る。このようにして、本実施形態によれば、分断部分77の配置をX方向のみならず
、Y方向にも分散させることができる。この結果、図4Bに示すように、任意のY方向の
位置のカットラインL62でシート材70を切断した場合でも、切断されたシート材70
の両側(Y方向の両側)において、切断部72が短冊状に分離した状態となる。従って、
本実施形態によれば、カットラインL62に応じて生じうる充填物111の端部(長手方
向の端部)の形態の相違(及びそれに伴う品質の相違)を低減できる。
【0104】
ただし、別の実施形態では、欠歯部6210は、第1ローラ621及び第2ローラ62
2のいずれか一方だけに形成されてもよい。この場合、図4Cに示すシート材70Cが形
成される。このような別の実施形態によっても、分断部分77が形成されることで、上述
した実施形態と同様の効果が得られる。
【0105】
また、更なる別の実施形態では、欠歯部6210は、第1ローラ621及び/又は第2
ローラ622に、Y1方向に平行に配置されてもよい。この場合、図4Dに示すシート材
70Dが形成される。このような別の実施形態によっても、分断部分77が形成されるこ
とで、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
【0106】
[電子タバコカートリッジの使用例]
次に、電子タバコカートリッジ100の使用例を詳細に説明する。
【0107】
電子タバコカートリッジ100は、図2に示すように、例えば棒状又は円筒形状の外観
をしている。電子タバコカートリッジ100の内部は、一端にエアロゾル形成基材110
が設けられ、他端のマウスピース140に向けて、支持要素300、移送部材130が、
この順序で配置されている。そして、図2図7に示すように、これらを包装シート15
0によって包装されている。
【0108】
エアロゾル形成基材110は、充填物111を有し、加熱により充填物111の元にな
った植物が有する芳香成分を含むエアロゾルを発生する。
【0109】
支持要素300は、エアロゾル形成基材110を支持する。支持要素300は、エアロ
ゾル形成基材110に隣接して配置され、中心部又は側部に気流の通し穴や切り欠きなど
を有して、エアロゾル形成基材110から発生したエアロゾルをマウスピース140方向
へ流すことができる。
【0110】
マウスピース140は、移送部材130に隣接し、電子タバコカートリッジ100の下
流側20に配置される。マウスピース140は、微粒子を取り除くフィルタとして、例え
ばセルロースアセテートフィルタを含んでいてもよい。マウスピース140のフィルタを
通過した香気成分は、ユーザーによって吸引される。
【0111】
移送部材130の有無を比較すると、移送部材130を入れていない方が通気性はよく
、発生した芳香成分を吸引しやすい。他方、移送部材130を入れ、発生したエアロゾル
を冷やすことができる機能を追加するのも好ましい。移送部材130を追加する代わりに
、マウスピース140を延長して、支持要素300に隣接又は接する構成とすることも好
ましい。マウスピース140に使用するフィルタに冷却の機能を兼ねさせることができ、
部品点数を減らすことができるからである。移送部材130としては、中空の管状部材を
用い、電子タバコカートリッジ長手方向に、捲縮されたポリマーシートを巻いたもの等を
使用することができる。
【0112】
図9Aは、エアロゾル形成基材110と支持要素300が接触する構成を示しており、
安定的にエアロゾル形成基材110を支持することができるので好ましい形態である。ま
た、構成が単純であるから製造上の利点も大きい。
【0113】
図9Bは、エアロゾル形成基材110と支持要素300の間に隔壁部材180を設け、
隔壁部材180を介して接するような構成とするものである。隔壁部材180は、例えば
、通気性の良い、フィルタ、紙などが挙げられ加熱要素211が挿入された際には破断す
るようなものが好ましい。このような隔壁部材180を設けると輸送時等の物流での影響
でエアロゾル形成基材110が電子タバコカートリッジ内で移動してしまうことを避ける
ことに効果がある。
【0114】
図9Cは、エアロゾル形成基材110の加熱要素211が挿入される側に蓋170をす
る好ましい構成である。このようにすると、エアロゾル形成基材110の芳香の散逸の防
止に効果がある。さらに、輸送時等の物流での影響でエアロゾル形成基材110が電子タ
バコカートリッジから外側に脱落することを避けることができるという効果がある。蓋1
70の材質としては、フィルタ、紙、スポンジなどが挙げられる。なお、加熱要素211
が挿入される場合は、蓋170に1本又はそれ以上の切込みを入れること、又は、加熱要
素211が挿入される場所に、円又は多角形の誘導穴を設けることも好ましい形態である
【0115】
電子タバコカートリッジとして好ましい具体的な一つの形態としては、以下である。
【0116】
エアロゾル形成基材110においては、充填物をタバコ紙等で包摂した略円筒形状であ
って、前記略円筒の底面又は上面の直径が、6.5mm以上7.5mm以下であり、前記
略円筒の高さが10.0mm以上15.0mm以下であり好ましくは、11.0mm以上
13.0mm以下である。
【0117】
さらに、充填物111が短冊状であって、電子タバコカートリッジの長手方向に沿って
充填されており、かつ、充填物の長さが略円筒の高さと略等しいことが好ましい。すなわ
ち、10.0mm以上15.0mm以下であり、11.0mm以上13.0mm以下であ
ることが好ましい。
【0118】
また、支持要素300においては、外径は前記エアロゾル形成基材110の略円筒の底
面又は上面の直径とほぼ等しいことが好ましい。また、その長さは、9.0mm以上11
.0mm以下である。
【0119】
また、マウスピース140は、長さが20.0mmを越え、好ましくは21.0mm以
上であって、25.0mm以下であることが好ましい。
【0120】
さらに、エアロゾル形成基材の体積充填率が、0.55以上0.65以下であることが
好ましい。
【0121】
[加熱の際に芳香を生じる材料の例示]
なお、エアロゾル形成基材として用いられる非タバコ植物(加熱の際に芳香を生じる材
料)としては、以下であるが、これに限られない。
【0122】
原料となる非タバコ植物について説明する。本実施形態でも使用できる非タバコ植物は
、タバコ以外の植物であれば特に制限はない。植物の使用部位としては、例えば、根(鱗
根(鱗茎)、塊根(イモ類)、球根などを含む)、茎、塊茎、皮(茎皮、樹皮などを含む
)、葉、花(花弁、雌蕊、雄蕊などを含む)、樹木の幹や枝など様々な部位を使用できる
【0123】
鱗茎としては、タマネギ、ヒガンバナ、チューリップ、ヒヤシンス、ニンニク、ラッキ
ョウ、ユリ、球茎としては、クロッカス、グラジオラス、フリージア、アヤメ、サトイモ
、コンニャク、塊茎としては、コンニャク、シクラメン、アネモネ、ベゴニア、チョロギ
、ジャガイモ、アピオス(ほど芋)、根茎としては、カンナ、ハス(レンコン)、ショウ
ガ、塊根としては、ダリア、サツマイモ、キャッサバ、キクイモ担根体としては、ヤマノ
イモ属(ヤマノイモ、自然薯、ナガイモなどのヤムイモ類)、その他として、カブ、ゴボ
ウ、ニンジン、ダイコン、クズが挙げられる。茎としては、アスパラガス、タケノコ、ウ
ド、ダイコン、ヤーコンが挙げられる。
【0124】
上記イモ類又は以下に挙げる植物には、炭水化物が含有され、充填物111の少なくと
も一部の材料として好ましく用いられる。例えば、澱粉としては、コーンスターチ(とう
もろこし)、ばれいしょ澱粉(じゃがいも)、かんしょ澱粉(サツマイモ)、タピオカ澱
粉(タピオカ)等があり、増粘剤、安定剤等として使用の例がある。これらの澱粉は、架
橋により耐酸性向上、耐熱性向上、耐シェア性向上等、エステル化、エーテル化により保
存安定性向上、糊化促進等、酸化により透明性向上、フィルム性向上、保存安定性向上等
を図ることで可能である。
【0125】
植物種子からはタマリンドシードガム、グアーガム、 ローカストビーンガム、樹液か
らはアラビアガム、カラヤガム、果実からはペクチン、その他の植物からは、セルロース
、アガロースを主成分とするコンニャクマンナン、大豆多糖類を得ることができる。さら
に、カチオン化グアーガム、のように変性して使用できる。
【0126】
海藻からは、カッパカラギナン、イオタカラギナン、ラムダカラギナンの3タイプに分
類されるカラギナン、寒天、アルギン酸を得ることができ、カラギナン金属塩、アルギン
酸Naなどの塩としても用いられる。
【0127】
具体例を挙げると、例えばハーブやスパイスとして使用されている植物としては、くち
なしの実、こぶみかんの葉、みょうが、よもぎ、わさび、アジョワンシード、アニス、ア
ルファルファ、エキナセア、エシャロット、エストラゴン、エバーラスティングフラワー
、エルダー、オールスパイス、オリスルート、オレガノ、オレンジピール、オレンジフラ
ワー、オレンジリーフ、カイエンチリペッパー(カイエンヌチリペッパー)、カモミール
ジャーマン、カモミールローマン、カルダモン、カレーリーフ、ガーリック(にんにく)
、キャットニップ、キャラウェイ、キャラウェイシード、キンモクセイ、クミン、クミン
シード、クローブ、グリーンカルダモン、グリーンペッパー、コーンフラワー、サフラン
、シダー、シナモン、ジャスミン、ジュニパーベリー、ジョロキア、ジンジャー(しょう
が)、スターアニス、スペアミント、スマック、セイジ、セボリ(セイボリー)、セロリ
、セロリシード、ターメリック(ウコン)、タイム、タマリンド、タラゴン、チャービル
(セルフィーユ)、チャイブ、ディル、ディルシード、トマト(ドライトマト)、トンカ
豆、ドライパクチー、ナツメグ、ハイビスカス、ハバネロ、ハラペーニョ、バーズアイ、
バジル、バニラ、パクチー(コリアンダー)、パセリ、パプリカ、ヒソップ、ピメンツデ
スペレット、ピンクペッパー、フェヌグリークシード、フェンネル、ブラウンマスタード
、ブラックカルダモン、ブラッククミン、ブラックペッパー、ベチバー、ペニーロイヤル
、ペパーミント(ハッカ)、ホースラディッシュ、ホワイトペッパー、ホワイトマスター
ド、ポピーシード、ポルチーニ、マジョラム、マスタードシード、マニゲット、マリーゴ
ールド、マルバフラワー、メース、ヤローフラワー、ユーカリ、ラベンダー、リコリス、
リンデン、レッドクローバー、レッドペッパー、レモングラス、レモンバーベナ、レモン
バーム、レモンピール、ローズ(バラ)、ローズバッズ(パープル)、ローズヒップ、ロ
ーズペタル、ローズマリー、ローズレッド、ローレル(ローリエ)、ロングペッパー、胡
麻(生胡麻、煎り胡麻)、黄金唐辛子、花椒(ホアジャオ)、三鷹、山椒、唐辛子、柚子
などを使用できる。また、ミックススパイス(例えば、五香粉、ガラムマサラ、ラスエル
ハヌート、バリグール、チキンカレーマサラ、タンドリーマサラ、カトルエピス、エルブ
・ド・プロバンス)や、ポプリなどとして使用されている様々な植物の混合物を使用でき
る。
【0128】
また、例えば、モモ、ブルーベリー、レモン、オレンジ、リンゴ、バナナ、パイナップ
ル、マンゴー、葡萄、キンカン、メロン、梅、アーモンド、カカオ、コーヒー豆、ピーナ
ッツ、ひまわり、オリーブ、クルミ、その他ナッツ類などの食用果実(果肉部分)や種子
を使用できる。
【0129】
また、茶類を使用できる。茶類は茶になる植物が異なるだけでなく、同じ植物であって
も加工方法によって異なるお茶になる。具体的には、例えば、日本茶、紅茶、明日葉茶、
甘茶、アマチャヅル茶、アロエ茶、イチョウ葉茶、ウーロン茶、ウコン茶、ウラジロガシ
茶、エゾウコギ茶、オオバコ茶、カキオドシ茶、柿の葉茶、カミツレ茶、カモミールティ
、河原決明茶、カリン茶、菊花茶、ギムネマ茶、グァバ茶、クコ茶、桑の葉茶、黒豆茶、
ゲンノショウコ茶、玄米茶、ゴボウ茶、コンフリー茶、昆布茶、桜茶、サフラン茶、シイ
タケ茶、シソ茶、ジャスミン茶、しょうが茶、スギナ茶、セキショウ茶、センブリ茶、ソ
バ茶、タラノキ茶、タンポポ茶、甜茶、ドクダミ茶、杜仲茶、ナタマメ茶、ニワトコ茶、
ネズミモチ茶、ハトムギ茶、ハブ茶、ビワの葉茶、プーアル茶、紅花茶、松葉茶、マテ茶
、麦茶、メグスリノキ茶、ヨモギ茶、ユーカリ茶、羅漢果茶、ルイボスティ、ゴーヤ茶な
どが挙げられる。これらお茶については飲用後の茶殻を使用してもよい。茶殻などを使用
すれば高価なお茶などを再利用して有効活用できる。
【0130】
上記に、使用できる植物の具体例として、昆布をあげたが、他にも植物として、アオサ
、アオノリ、アカモク、アサクサノリ、アラメ、イワノリ(岩海苔)、エゴノリ、オゴノ
リ、ガゴメコンブ、カジメ、ガニアシ、クビレズタ、クロメ、コンブ、スサビノリ、ダル
ス、チシマクロノリ、ツルアラメ、テングサ、トロロコンブ、ネコアシコンブ属、ノリ(
海苔)、ハバノリ、ヒジキ、ヒトエグサ、ヒロメ、フノリ、ボウアオノリ、マコンブ、メ
カブ、モズク、ワカメも当然に使用することができる。
【0131】
上記に、使用できる植物の具体例として、玄米をあげたが、米の他の品種として、イン
ディカ種(インド型、大陸型、長粒種)、グラベリマ種(アフリカイネ)、サティバ種(
アジアイネ)、ジャバニカ種(ジャワ型、熱帯島嶼形、大粒種)、ジャポニカ種(日本型
、温帯島嶼型、短粒種)、ネリカ(アジアイネとアフリカイネの種間雑種)も当然に使用
することができ、粉又は糠としても使用することができる。
【0132】
さらに、使用できる植物の具体例として、麦をあげたが、麦類の他の例として、アワ、
エンバク(カラス麦の栽培品種、オーツ麦とも)、オオムギ(大麦)、カラスムギ、キビ
、コドラ(コードンビエ)、コムギ(小麦)、シコクビエ、テフ、トウジンビエ、ハダカ
ムギ(オオムギの変種)、ハトムギ(種子ではなく果実である)、ヒエ、フォニオ、マコ
モ、モチムギ(オオムギのモチ種)、モロコシ(タカキビ、コウリャン、ソルガム)、ト
ウモロコシ、ライムギ(ライ麦)も当然に使用できる。
【0133】
さらに、使用できる植物の具体例として、黒豆をあげたが、菽穀類(マメ科)としての
他の例は、アズキ、イナゴマメ、インゲンマメ、エンドウキマメクラスタマメグラスピー
(英:Lathyrus sativus)ケツルアズキ、ササゲ、シカクマメ、ゼオカ
ルパマメ、ソラマメ、ダイズ、タケアズキ、タチナタマメ、タマリンド、テパリービーン
、ナタマメ、ハッショウマメ(英:Mucuna pruriens)、バンバラマメ、
ヒヨコマメ、フジマメ、ベニバナインゲン、ホースグラム(英: Macrotylom
a uniflorum)、モスビーン、ライマメ、ラッカセイ、リョクトウ、ルピナス
、レンズマメ、レンズマメ(ヘントウ)も当然に使用できる。
【0134】
さらに、使用できる植物の具体例として、ソバをあげたがその他の植物の例として、ア
マランス(アマランサス、センニンコク)、キヌア、ダッタンソバも当然に利用すること
ができる。
【0135】
さらに、使用できる植物の具体例として、シイタケをあげたが、キノコ類としては、マ
ツタケ、シイタケ、ハツタケ、シメジ、ショウロ、マッシュルーム、ハラタケが挙げられ
る。
【0136】
また、さとうきび(糖蜜の搾りかすでもよい)、てんさい(ビート)、ヒノキ、松、杉
、ヒバ、椿、白檀など芳香を有する樹木の幹や枝、これらの樹皮や葉、根なども使用でき
る。シダ類、コケ類等も非タバコ植物として使用することが可能である。植物としてまた
、例えば、日本酒、ワインなどの発酵酒を製造する際の副産物や絞りかす(酒粕、葡萄の
絞りかす(葡萄の皮や種子、果軸などからなる))なども使用できる。さらには、上述し
たさまざまな植物を混合して使用してもよい。もちろん、ここに挙げた以外の植物を使用
することもできる。
【0137】
さらに、漢方薬として知られているものも好ましく用いられる。例えば、以下である。
藍草(アイソウ)、茜根(アカネコン)、赤目柏(アカメガシワ)、阿仙薬(アセンヤク
)、安息香(アンソクコウ)、威霊仙(イレイセン)、茵陳蒿(インチンコウ)、茴香(
ウイキョウ)、ウコン(ターメリック)、烏梅(ウバイ)、烏薬(ウヤク)、裏白柏(ウ
ラジロガシ)、ウワウルシ、営実(エイジツ)、延胡索(エンゴサク)、延命草(エンメ
イソウ)、黄耆(オウギ)、黄今(オウゴン)、黄精(オウセイ)、黄柏(オウバク)、
黄連(オウレン)、桜皮(オウヒ)、弟切草(オトギリソウ)、遠志(オンジ)、槐花(
カイカ)、薤白(ガイハク)、夏枯草(カゴソウ)、訶子(カシ)、何首烏(カシュウ)
、莪朮(ガジュツ)、霍香(カッコウ)、葛根(カッコン)、カミツレ、瓜呂根(カロコ
ン)、瓜呂仁(カロニン)、乾姜(カンキョウ)、甘草(カンゾウ)、款冬花(カントウ
カ)、艾葉(ガイヨウ)、桔梗(キキョウ)、枳具子(キグシ)、枳殻(キコク)、枳実
(キジツ)、菊花(キクカ)、橘皮(キッピ)、羌活(キョウカツ)、杏仁(キョウニン
)、金柑(キンカン)、金銀花(キンギンカ)、金銭草(キンセンソウ)、枸杞子(クコ
シ)、枸杞葉(クコヨウ)、苦参(クジン)、胡桃(クルミ)、苦楝皮(クレンピ)、黒
文字(クロモジ)、瞿麦(クバク)、荊芥(ケイガイ)、桂皮(ケイヒ)、決明子(ケツ
メイシ)、牽牛子(ケンゴシ)、玄参(ゲンジン)、膠飴(コウイ)、紅花(コウカ)、
合歓皮(ゴウカンピ)、降香(コウコウ)、香鼓(コウシ)、香需(コウジュ)、紅参(
コウジン)、香附子(コウブシ)、粳米(コウベイ)、厚朴(コウボク)、藁本(コウホ
ン)、五加皮(ゴカヒ)、牛膝(ゴシツ)、呉茱萸(ゴシュユ)、虎杖根(ゴジョウコン
)、牛蒡子(ゴボウシ)、五味子(ゴミシ)、柴胡(サイコ)、細辛(サイシン)、サフ
ラン、山帰来(サンキライ)、山査子(サンザシ)、山梔子(サンシシ)、山茱萸(サン
シュユ)、山豆根(サンズコン)、酸棗仁(サンソウニン)、山椒(サンショウ)、三稜
(サンリョウ)、山薬(サンヤク)、地黄(ジオウ)、紫苑(シオン)、地骨皮(ジコッ
ピ)、紫根(シコン)、紫蘇子(シソシ)、紫蘇葉(シソヨウ)、疾藜子(シツリシ)、
柿蒂(シテイ)、地膚子(ジフシ)、芍薬(シャクヤク)、蛇床子(ジャショウシ)、沙
参(シャジン)、車前子(シャゼンシ)、車前草(シャゼンソウ)、縮砂(シュクシャ)
、十薬(ジュウヤク)、生姜(ショウキョウ)、棕櫚実(シュロジツ)、棕櫚葉(シュロ
ヨウ)、升麻(ショウマ)、小麦(ショウバク)、菖蒲根(ショウブコン)、辛夷(シン
イ)、女貞子(ジョテイシ)、秦皮(シンピ)、神麹(シンキク)、秦ぎょう(ジンギョ
ウ)、充蔚子(ジュウイシ)、椒目(ショクモク)、青皮(セイヒ)、石菖根(セキショ
ウコン)、石榴実皮(セキリュウジツヒ)、石斛(セッコク)、川弓(センキュウ)、前
胡(ゼンコ)、川骨(センコツ)、旋覆花(センプクカ)、接骨木(セッコツボク)、草
果(ソウカ)、ソウ角子(ソウカクシ)、桑寄生(ソウキセイ)、蒼耳子(ソウジシ)、
蒼朮(ソウジュツ)、側柏葉(ソクハクヨウ)、続断(ゾクダン)、桑白皮(ソウハクヒ
)、蘇木(ソボク)、蘇葉(ソヨウ)、ソウ莢(ソウキョウ)、大黄(ダイオウ)、大棗
(タイソウ)、大腹皮(ダイフクヒ)、沢瀉(タクシャ)、丹参(タンジン)、竹如(チ
クジョ)、竹節人参(チクセツニンジン)、竹葉(チクヨウ)、知母(チモ)、地楡(チ
ユ)、丁子(チョウッジ)、釣藤鈎(チョウトウコウ)、陳皮(チンピ)、天南星(テン
ナンショウ)、天麻(テンマ)、天門冬(テンモントウ)、冬瓜子(トウガシ)、当帰(
トウキ)、唐胡麻(トウゴマ)、党参(トウジン)、灯芯草(トウシンソウ)、桃仁(ト
ウニン)、橙皮(トウヒ)、兎絲子(トシシ)、栃実(トチノミ)、杜仲(トチュウ)、
独活(ドッカツ)、土瓜根(ドカコン)、肉従容(ニクジュヨウ)、ニクズク、忍冬(ニ
ンドウ)、人参(ニンジン)、貝母(バイモ)、麦芽(バクガ)、柏子仁(ハクシニン)
、白扁豆(ハクヘンズ)、麦門冬(バクモントウ)、破胡紙(ハコシ)、薄荷(ハッカ)
、蕃果(バンカ)、半夏(ハンゲ)、反鼻(ハンビ)、板藍根(バンランコン)、半枝連
(ハンシレン)、百合根(ユリネ)、白止(ビャクシ)、白花蛇舌草(ビャクカジャゼツ
ソウ)、百部根(ヒャクブコン)、白朮(ビャクジュツ)、檳榔子(ビンロウジ)、防已
(ボウイ)、茅根(ボウコン)、防風(ボウフウ)、蒲黄(ホウオウ)、蒲公英根(ホウ
エイコン)、牡丹皮(ボタンピ)、麻黄(マオウ)、麻子仁(マシニン)、蔓荊子(マン
ケイシ)、松脂(マツヤニ)、木通(モクツウ)、木瓜(モッカ)、木香(モッコウ)、
没薬(モツヤク)、木賊(モクゾク)、射干(ヤカン)、益智(ヤクチ)、夜交藤(ヤコ
ウトウ)、羅漢果(ラカンカ)、蘭草(ランソウ)、竜眼肉(リュウガンニク)、竜胆(
リュウタン)、良姜(リョウキョウ)、霊芝(レイシ)、連翹(レンギョウ)、連銭草(
レンセンソウ)、蓮肉(レンニク)、芦根(ロコン)。
【0138】
さらに、上記に例示した非タバコ植物の抽出物、所謂エキスも使用することができる、
抽出物の形態としては、液体、水あめ状、粉末、顆粒、溶液等が挙げられる。
【0139】
以上本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるも
のではない。本発明は特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり
、それらについても本発明の範疇である。その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可
能なことは当業者には自明であろう。
【0140】
例えば、上述した実施形態は、電子タバコに関するが、他の方式のタバコ(例えば火炎
を用いる方式のタバコ)にも適用可能である。例えば、上述した実施形態によるシート材
70、70C、70Dは、火炎を用いるタバコ(いわゆる紙巻きタバコ)に利用されても
よい。この場合、例えばカットラインL62でカットされる前の巻物が利用されてもよい
【0141】
また、 エアロゾル形成基材110には、第1の結合剤としてグアーガム、キサンタン
ガム、アラビアゴム及びローカストビーンガムなどのゴム、例えばヒドロキシプロピルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス及びエチルセルロースなどのセルロース、特に微結晶セルロース、第2の結合剤として
例えばデンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム、カラナギン、寒天及びペクチンなどの有機酸の共役塩基塩などの多
糖類を含んでよい。第1の結合剤、及び/または第2の結合剤を含有することによって、
切断部においても比較的まとまりよく、分断部にかからない部分であっても不用意にバラ
けることがなく、取り扱いがきわめて容易である。
【0142】
またエアロゾル形成基材110には、架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)、メント
ール、油溶性の芳香成分を含む素材、コーヒービーンズ、バニラビーンズを含んでいても
よい。架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)とメントールとの組み合わせで、加熱式タ
バコに用いた場合、加熱温度が比較的低温の領域から高温の領域までメントールの芳香を
際だたせることができるとともに、保存時の経時劣化を低減でき芳香を長持ちさせること
ができる。架橋ポリビニルピロリドン(PVPP)と油溶性の芳香成分を含む素材、コー
ヒービーンズ、バニラビーンズとの組み合わせで、加熱式タバコに用いた場合、加熱温度
が比較的低温の領域から高温の領域まで安定して長時間コーヒーなどの芳香を際だたせる
ことができる。
【符号の説明】
【0143】
10 上流側(一端側)
20 下流側(他端側)
70、70C,70D シート材
72 切断部
77 分断部分
100 電子タバコカートリッジ
110 エアロゾル形成基材
111 充填物
130 移送部材
140 マウスピース
150 包装シート
170 蓋
180 隔壁部材
200 電子タバコ本体
210 差し込み部
211 加熱要素
300 支持要素
600 エアロゾル形成基材の製造装置
610 シートの供給装置
620 切断部形成装置
625 切断装置
630 集合装置
640 包摂装置
650 切断装置
670 包摂部材供給装置
160 側部


図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
【手続補正書】
【提出日】2024-09-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾルの上流側と下流側の端部を有する電子タバコカートリッジであって、
前記電子タバコカートリッジは、前記上流側から前記下流側に向けて、蓋と、加熱によりエアロゾルを発生させるエアロゾル形成基材と、中心部に気流の通し穴が形成された支持要素と、中空の管状部材である移送部材と、マウスピースとがこの順に一方向に沿って隣接配置されたものがロッド状に形成されており、
前記エアロゾル形成基材は、円筒状に形成した包摂部材に、喫煙具用シート材を前記包装部材の内径よりも小さい幅で折り畳んで、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長手方向に沿った方向とするように充填したものであり、
前記喫煙具用シート材は、互いに直交するY方向及びX方向に延在するシート状の形態であり、厚み方向にそれぞれ貫通する複数の切断部が、前記Y方向に沿って線状に延在しており、
前記複数の切断部は、充填前においては前記X方向の複数の位置に略一定の間隔で形成され、前記Y方向では分断部によって互いに分断されており、充填された状態では、実質的に切断部で分離して短冊状に分離された状態である、
ことを特徴とする、電子タバコカートリッジ。
【請求項2】
前記支持要素は、前記包装シートに固定されている、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の電子タバコカートリッジ。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾルの上流側と下流側の端部を有する電子タバコカートリッジであって、
前記電子タバコカートリッジは、前記上流側から前記下流側に向けて、蓋と、加熱によりエアロゾルを発生させるエアロゾル形成基材と、中心部に気流の通し穴が形成された支持要素と、中空の管状部材である移送部材と、マウスピースとがこの順に一方向に沿って隣接配置されたものがロッド状に形成されており、
前記エアロゾル形成基材は、円筒状に形成した包摂部材に、喫煙具用シート材を前記包装部材の内径よりも小さい幅で折り畳んで、折り畳み線の方向を電子タバコカートリッジの長手方向に沿った方向とするように充填したものであり、
前記喫煙具用シート材は、互いに直交するY方向及びX方向に延在するシート状の形態であり、厚み方向にそれぞれ貫通する複数の切断部が、前記Y方向に沿って線状に延在しており、
前記複数の切断部は、前記X方向の複数の位置に略一定の間隔で形成され、前記Y方向では分断部によって互いに分断されており、
前記喫煙具用シート材は、シートの状態では分離し難く、充填された状態では、実質的にすべての前記複数の切断部で分離され、前記分断部分により繋がっている状態である、
ことを特徴とする、電子タバコカートリッジ。
【請求項2】
前記支持要素は、前記包装シートに固定されている、
ことを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の電子タバコカートリッジ。