(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156782
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】物品回収装置
(51)【国際特許分類】
B30B 9/32 20060101AFI20241029BHJP
B65F 1/00 20060101ALI20241029BHJP
B65F 1/06 20060101ALI20241029BHJP
B65F 1/10 20060101ALI20241029BHJP
B65F 1/16 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
B30B9/32 101J
B65F1/00 A
B65F1/06
B65F1/10
B65F1/16
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024123077
(22)【出願日】2024-07-30
(62)【分割の表示】P 2020133034の分割
【原出願日】2020-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 雅和
(72)【発明者】
【氏名】高花 正和
(57)【要約】
【課題】物品回収装置の空容器を収容する収容部内で空容器が不均一に積み重なり、容器投入口へ逆流することを防ぐことができる、物品回収装置を提供する。
【解決手段】物品回収装置は、物品回収装置の本体部に対して着脱自在であり、空容器を収容する収容部と、収容部内で積み重なった空容器を均す均し機構とを有し、均し機構は、本体部に設けられており、収容部内の空容器を、当該収容部の下部から揺らす。また、均し機構は、収容部の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動する振動部を有する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品回収装置の本体部に対して着脱自在であり、空容器を収容する収容部と、
前記収容部内で積み重なった空容器を均す均し機構とを有し、
前記均し機構は、前記本体部に設けられており、前記収容部内の前記空容器を、当該収容部の下部から揺らす
ことを特徴とする物品回収装置。
【請求項2】
前記均し機構は、前記収容部の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動する振動部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の物品回収装置。
【請求項3】
前記収容部は、底面の少なくとも一部が開口した引出部と、前記引出部の底部に載置される可動底部材とを有し、
前記均し機構は、物品回収装置の本体部に設けられており、前記可動底部材を振動させる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の物品回収装置。
【請求項4】
前記可動底部材は、前記均し機構に対して着脱自在に設けられている
ことを特徴とする請求項3に記載の物品回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空容器を回収する空容器減容回収機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この空容器減容回収機は、空容器を圧縮ローラに挟んで押し潰すことで減容し、収容する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、回収機内の収容部内で、回収された空容器が山状に偏って積み重なり、収容部の最大収容量に達する前に、空容器が圧縮ローラに逆流する虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の物品回収装置は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
物品回収装置は、物品回収装置の本体部に対して着脱自在であり、空容器を収容する収容部と、
前記収容部内で積み重なった空容器を均す均し機構とを有し、
前記均し機構は、前記本体部に設けられており、前記収容部内の前記空容器を、当該収容部の下部から揺らすことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置の全体概念図であり、(a)は空容器回収装置の正面図、(b)は空容器回収装置の側面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る物品回収装置としての容器回収装置の側面概念図である。
【
図3】物品回収装置としての空容器回収装置の容器投入部の概念図である。
【
図4】外扉が閉状態で内扉が閉状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す斜視図である。
【
図5】外扉が閉状態で内扉が閉状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す側面概念図である。
【
図6】外扉が開状態で内扉が閉状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す斜視図である。
【
図7】外扉が開状態で内扉が閉状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す側面概念図である。
【
図8】外扉が閉状態(不図示)で内扉が開状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す図であり、(a)は側面概念図であり、(b)は背面側からの斜視図である。
【
図9】外扉が閉状態(不図示)で内扉が開状態の物品回収装置(空容器回収装置)の一例を示す投入口側からの斜視図である。
【
図10】引出部への可動底部材及び袋の取り付け動作の一例を説明するための図である。(a)は物品回収装置の左側面図であり、(b)は右側面図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る物品回収装置(空容器回収装置)の収容部(容器収容部)へ袋(ビニール袋)を取り付ける方法の一例を説明するための図である。
【
図12】物品回収装置の本体部から引出部が引き出された状態(可動底部材が取り外されている状態)の一例を示す平面概念図である。
【
図13】引出部に可動底部材が着脱自在に設けられた物品回収装置の一例を示す平面概念図である。
【
図14】均し機構と引出部に着脱自在に設けられた可動底部材を説明するための概念図である。(a)は引出部が引き出され、可動底部材が均し機構に対して離間した状態の一例を示す図である。(b)は可動底部材が均し機構に規定位置からずれて重なった状態(平面視)の一例を示す側面概念図である。(c)は可動底部材が均し機構に載置された状態の一例を示す側面概念図である。
【
図16】可動底部材が着脱自在に設けられた均し機構の一例を説明するための平面概念図である。
【
図17】物品回収装置の均し機構及び可動底部材(トレイ)の一例を説明するための図である。(a)は可動底部材の一例を示す側面概念図である。(b)は均し機構の一例を示す分解概念図である。(c)は可動底部材が均し機構に載置された状態の一例を示す側面概念図である。(d)は均し機構により可動底部材が揺動した状態の一例を示す側面概念図である。
【
図18】物品回収装置(空容器回収装置)の均し機構の動作の一例を説明するための図である。(a)は収容部に山状に収容された空容器の一例を示す概念図である。(b)は均し機構による均し動作により均された収容部の動作の一例を説明するための図である。
【
図19】物品回収装置(空容器回収装置)の電気的な機能ブロックの一例を示す図である。
【
図20】物品回収装置(空容器回収装置)の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図21】物品回収装置の本体部から収容部(引出部)が引き出された物品回収装置の一例を示す上面図である。
【
図22】物品回収装置の動作の一例を説明するための図である。(a)は物品回収装置の本体部から収容部が引き出された状態の一例を示す概念図である。(b)は物品回収装置の本体部に収容部が収容された状態の一例を示す概念図である。
【
図23】物品回収装置の動作の一例を説明するための図である。(a)は下方位置の可動底板部材の一例を示す概念図である。(b)は上方位置の可動底板部材の一例を示す概念図である。
【
図24】駆動手段の動作を説明するための概念図である。(a)は可動部材が下方位置(待機位置)の状態を示す図である。(b)は駆動モーターが駆動し可動部材が中間位置となった状態を示す図である。(c)は駆動モーターが駆動し可動部材が上方位置となった状態を示す図である。(d)は駆動モーターが駆動し可動部材が中間位置となった状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置は、装置の本体部に対して着脱自在であり、空容器を収容する収容部と、前記収容部内で積み重なった空容器を均す均し機構とを有し、前記均し機構は、前記本体部に設けられており、前記収容部内の前記空容器を、当該収容部の下部から揺らすように構成されている。詳細には、例えば、均し機構は、収容部の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動する振動部を有する。
【0008】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
なお、本発明の実施形態に係る物品回収装置として、例えば、空容器回収装置を説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に係る物品回収装置として、回収対象の空容器(PETボトル等)を回収する空容器回収装置100(容器減容装置ともいう)の一例を示す図である。
本実施形態の空容器回収装置100は、待機時、物品投入部(容器投入部)の外扉が閉状態であり、物品投入部と収容部の間に開閉自在に設けられた内扉が閉状態である。物品回収時に、物品投入部の外扉が開状態となり、制御部(判別部)により、物品投入部の載置部へ載置された物が回収対象物の物品(例えば、PETボトル等の樹脂製の空容器)であるか否かが判別される。回収対象物の物品(空容器)であると判別された場合、外扉が閉状態となり、物品投入部と収容部の間に設けられた内扉が開状態となり、収容部により容器が回収される。本実施形態では、空容器回収装置が減容機構を備え、減容機構により容器を減容することで、規定容量の収容部にて多量の減容された空容器を回収可能である。
【0010】
なお、物品としては、PETボトル、缶、ビンに限定されず、例えば、牛乳パック、トレー、インクカートリッジ、図書館やレンタル店への返却物(本やDVDなど)、クリーニング品、電池、電球など、回収の対象となる物品であればよい。つまり、空容器回収装置は容器減容装置や物品を回収する物品回収装置の一実施例である。
【0011】
詳細には、
図1、
図2に示したように、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100は、装置本体部100B(本体部100Bともいう)の上部に容器投入部110が設けられており、容器投入部110の開口部の外側には外扉111が設けられている。装置本体部100Bは、外扉111よりも上部付近の正面側に、表示操作部3、送受信部4(通信部)が設けられている。また、装置本体部100Bの正面側には、荷物フック100fが設けられている。
【0012】
また、容器投入部110の下方には、容器収容部140(収容部140ともいう)に連通する通路が設けられており、容器投入部110の載置部116から容器収容部140への通路71に内扉112が設けられている。
【0013】
本実施形態では、空容器回収装置100は、内扉112と、容器収容部140の間に減容部120(減容機構)が設けられている。減容部120は、内扉112が開状態の場合、容器投入部110からの空容器Aを押し潰して減容し、減容された空容器RAを、下方の容器収容部140に出力する。
また、空容器回収装置100の装置本体部100Bは、容器収容部140を載置した引出部100C(引出し100Cともいう)を有し、正面側には引出用取手100eや、鍵孔100rが設けられており、鍵を鍵孔100rに差込み施解錠可能に構成されている。
【0014】
また、装置本体部100Bの正面側、詳細には、引出部100Cの正面側には、透光部100A(透光窓)が設けられており、外部から容器収容部140に収容されている空容器を視認可能に構成されている。
【0015】
また、装置本体部100Bの側面部には、搬送時に用いられる移動用取手100gが設けられている。
【0016】
また、装置本体部100Bは、正面側にキャップ投入部108を備え、キャップ投入部108から装置本体部内で下方に向かってキャップ用通路72が設けられ、キャップ投入部108に投入されたキャップがキャップ用通路72を介してキャップ収容部145に収容されるように構成されている。
尚、キャップ用通路72は、キャップと、キャップよりも小さなものを仕分けする機構を有してもよい。具体的には、キャップ用通路72が分岐されて、分岐部に網の目状の部材にて、飲み残し吸い殻、雨水等は別経路で排出、蓄積し、キャップのみキャップ収容部145へ収まるようにしてもよい。
【0017】
図2に示すように、減容部120は、略板形状の2つの支持部材(不図示)により、一対の回転軸811、911が回転自在に軸支された構造となっている。
【0018】
また、減容部120の上部には、送り機構50が設けられており、送り機構50の回転軸51が上記略板形状の支持部材により回転自在に軸支されている。送り機構50は、回転軸51に、パドルとして複数の羽根部52(金属製または樹脂製等)を有する。送り機構50は、回転軸51が回転することにより、羽根部52が回転軸51を回転中心として回転し、空容器Aを減容部120へ案内する。
【0019】
また、減容部120の上部には、傾斜した板形状の規制部材60、規制部材61、及び規制部材61に対して逆勾配の規制部材62が、空容器Aを減容部120の中心へ導くように設けられており、空容器Aをそれ以外の箇所へ移動することを規制する。
この案内部としての規制部材60,61は、容器投入部に設けられた載置部とは物理的に分離して設けられており、載置部116から減容部120へ至る経路を形成している。
【0020】
回転軸811、911、51はそれぞれ所定の間隔をあけて互いに平行に配置されている。一対の回転軸811、911それぞれにおいて、軸方向の両側面に刃面を備えた圧縮ローラ81、91と、当該圧縮ローラ81、91よりも小さい径で当該圧縮ローラ81、91の厚みよりも僅かに厚いスペーサ(不図示)とが軸方向に沿って交互に並設されている。
一方の回転軸に設けられた圧縮ローラの外周部が、他方の回転軸に設けられた圧縮ローラの間に配置されており、当該他方の回転軸に設けられた当該圧縮ローラの間に設けられたスペーサに対して所定の距離だけ離れた位置に配置されている。
【0021】
回転軸811の一方の端部には歯車(不図示)が設けられており、回転軸911の一方の端部に設けられた歯車(不図示)と噛合するように構成されている。この回転軸811、911、51は、駆動モータ(不図示)により回転駆動される。駆動時、回転軸811、回転軸911が互いに逆方向に回転し、中央部に投入された空容器Aが圧縮ローラ81、91により圧縮されて、減容された空容器が下方へ出力される。
【0022】
剥離部32(剥離手段30)は、減容部120の圧縮ローラ81、91により減容された容器を、圧縮ローラ81、91から剥がすように構成されている。
【0023】
また、空容器回収装置100は、減容部120の上方に、飛散防止部78を有していてもよい。飛散防止部78は、容器減容装置(空容器回収装置100)のメンテナンス用の扉の機能を有する。詳細には、飛散防止部78は、空容器回収装置の内部に設けられた固定部材に蝶番78a(ヒンジ)を介して、開口部を開閉自在に軸支されている。
操作者は、空容器回収装置100の上部の外装カバー100Kを開けた状態で、飛散防止部78の把持部78d(取っ手)を把持して、飛散防止部78を開状態とする。なお、外装カバー100Kは扉開閉式であってもよいし、それ以外のカバー部材であってもよい。
【0024】
図3は容器減容装置としての空容器回収装置の容器投入部110の概念図である。
図4、
図5は外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置の一例を示す図である。
図6、
図7は、外扉111が開状態で内扉112が閉状態の空容器回収装置100の一例を示す図である。
図8、
図9は、外扉111が閉状態で内扉112が開状態の空容器回収装置の一例を示す概念図である。なお、
図8、
図9では、外扉を図示していない。
【0025】
図3、
図4、
図5に示すように、空容器回収装置100の容器投入部110は、載置部116、外扉111、内扉112、台座118、計量部7、外扉用支持部S111、内扉用支持部S112、外扉駆動部5、内扉駆動部6、第1の制限部K111、第2の制限部K112などを有する。
【0026】
載置部116は、回収対象物などを載置可能に構成されている。載置部116には、受光部9aや発光部9bなどの光センサ9や金属センサなどが設けられている。また、載置部116の下部には計量部7が設けられている。計量部7は、載置部116に載置された物品(空容器等)の質量(重量)を計量する。
【0027】
また、本実施形態では、載置部116は、その載置面が水平ではなく、物品の投入口側(外扉111が開状態のときの開口側)よりも容器収容部140側が低くなるように傾斜をつけて設けられている。すなわち、載置部116は、投入された物品が自重により容器収容部140側(又は減容部120側)へ落ちることを促すように構成されている。これにより、物品(投入物)を容器収容部140へ送るための搬送機構を設ける必要がなく、小型の容器減容装置を提供することができる。
また、載置部116は、載置面の表面に表面処理が施され凹凸部が形成されており、投入された物品が載置部に貼りつくことを防止する構造を有する。容器減容装置が空容器回収装置である場合、容器が濡れていたとしても、容器表面と載置部の凹凸形状の表面との接触面積が比較的小さいので濡れによる表面張力が小さくなり、容器が容器収容部140側へ容易に移動する。すなわち、濡れている容器が容器収容部側へ落ちないといった不具合を防ぐことができる。
【0028】
外扉111は、載置部116の外側に設けられている。外扉駆動部5は、外扉111を開閉自在に駆動する。
内扉112は、載置部116と減容部120との間の通路71に設けられている。内扉駆動部6は、内扉112を開閉自在に駆動する。この内扉112には、
図6に示すように、空容器の載置状態を案内する載置案内部112Dが設けられている。載置案内部112Dは、露出され装置本体部から視認可能な位置に設けられている。載置案内部112Dは、物品(PETボトルなどの空容器等)を規定の向き、規定の位置(例えば、350ml、500ml、2000mlなど)に載置するように情報として案内表示されている。この載置案内部112Dは、内扉112の表面に設けられた凹部、凸部、ステッカー、LED表示部、LCDなどであってもよい。
また、容器減容装置は、撮像部などの検出センサにより、載置案内部112Dにより示された載置位置に、正しく物品が載置されているかを判定するための判定手段を備えていてもよい。また、撮像処理や光学センサなどの検知部により、載置向き及び位置が正しくない場合は、報知などを行うこともできる。
【0029】
本実施形態では、空容器回収装置100は、台座118を有し、この台座118は外扉111、及び外扉駆動部5を支持する外扉用支持部S118、S111を有する。詳細には、2つの外扉用支持部S118の上端部には外扉駆動部5、回転軸C111が設けられ、回転軸C111に扇形状の外扉用支持部S111が回動自在に設けられ、扇形状の外扉用支持部S111により外扉111が支持されている。2つの回転軸C111のうち一方の回転軸C111は、外扉駆動部5のモーターの回転軸に接続されている。
扇形状の外扉用支持部S111には、内扉112の回転軸C112が貫通する孔部S111hが設けられている。
【0030】
計量部7は、台座118と載置部116の間に配置され、載置部116を支持する。
【0031】
また、内扉112は、開状態で、載置部116に載置された空容器を減容部120へ案内するように構成されている。また、本実施形態では、計量部7上に配置され、計量部7と載置部116の間から延出した構造の内扉用支持部S112により、内扉駆動部6や内扉112が支持されている。内扉駆動部6には、内扉112の回転軸C112が設けられ、その回転軸C112に内扉112が設けられている。内扉112を開状態とすることで、回収対象物を装置本体部内の容器収容部140へ案内することができる。また、内扉用支持部S112は、回転軸C111が貫通される孔部S112hを有する。
【0032】
すなわち、台座118の外扉用支持部S111により外扉駆動部5や外扉111が支持され、台座118上に配置された計量部7の上部に載置部116が設けられているので、計量部7により、載置部116に載置された回収対象物などの質量を高精度に計量することができる。詳細には、計量部7上には、外扉111や外扉駆動部5を支持していない構造であるので、計量部7は、外扉111や外扉駆動部5の振動等の影響を受けにくい構造となっており、載置部116上の回収対象物の質量を高精度に計量することができる。
【0033】
また、本発明の実施形態に係る容器減容装置としての空容器回収装置100の外扉111は、載置部116を露出する開位置と、載置部116を覆う閉位置との間を移動可能に構成されており、外扉111が閉じる場合、外扉111が開位置から、載置部116に向かって閉位置へ移動可能に構成されている。すなわち、外扉111が開状態から、載置部116へ向かって動き閉じるように構成されているので、例えば、ユーザの手や腕などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたとき、計量部による計量値が変動し、制御部がその変動を検出することで、ユーザの手や腕、異物などが、外扉111と載置部116の間に挟まれたことを容易に検知することができる。
【0034】
また、本発明の実施形態に係る容器減容装置としての空容器回収装置100において、外扉111は、内扉112の移動を制限する第1の制限部K111を備える。内扉112は、外扉111の移動を制限する第2の制限部K112を備える。第1の制限部K111と、第2の制限部K112により、外扉111及び内扉112の両方が開状態となることを制限する機構を有する。
すなわち、空容器回収装置100は、外扉111に設けられた第1の制限部K111と、内扉112に設けられた第2の制限部K112を有するので、機械的に簡単な構造で、外扉111と内扉112それぞれの開閉状態に応じて、各扉の開閉動作を制限することができる。
【0035】
また、容器減容装置としての空容器回収装置100の第1の制限部K111は、外扉111の移動に応動するように構成されている。第2の制限部K112は、内扉112の移動に応動するように構成されている。また、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、第1の制限部K111が内扉112の移動を制限するように構成されており、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112が外扉111の移動を制限するように構成されている。
詳細には、本実施形態では、空容器回収装置100は、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態のまま、開状態となることを制限するように構成されている。すなわち、外扉111が開口状態で、投入された物が載置部116に載置された時には、内扉112は閉状態であり、開状態とはならず、載置部116に載置された物が、回収対象物、又は非回収対象物であるに関わらず、装置本体部100B内の容器収容部140にそれを収容しないように構成されている。すなわち、この状態では、内扉112に物品(回収対象物、又は非回収物)が当接した状態であり、内扉112は載置部の一部を兼ねる構造となっている。
【0036】
また、この第1の制限部K111と第2の制限部K112は、移動経路が重なるように構成されている。また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112のうち一方が、他方の移動を制限する場合、第1の制限部K111と第2の制限部K112が弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。詳細には、本実施形態では、第1の制限部K111は略扇形状に形成されている。第1の制限部K111は凸状弧形状部K111aと、凹形状部K111bを有する。また、第2の制限部K112は略扇形状に形成されている。詳細には、第2の制限部K112は、凸状弧形状部K112aと、凹形状部K112bを有する。
【0037】
図5に示すように、外扉111が閉状態で内扉112が閉状態の場合、空容器回収装置100は、載置部116の縁部116aと、内扉112の端面とを非接着状態に維持可能な手段を有する。詳細には、例えば、空容器回収装置100は、載置部116の縁部116aと、内扉112の端面とを所定間隔Lsをあけて維持可能な規制手段(規制部40)を有する。この所定間隔Lsとは、例えば、指が入らない程度の間隔であることが好ましい。
本実施形態では、規制手段(規制部40)は、載置部116における内扉112側の縁部116aに凸部41(40)、及び/又は載置部116の側壁部116W(側面カバー)における内扉側の部分116Waに凸部42(40)を有する。
すなわち、内扉112が閉状態の場合であっても、載置部116の縁部116aと内扉112の端面112aとを所定間隔Lsをあけて維持することができ、残留液体を、載置部116と内扉112の隙間から排出することができる。
なお、凸部42(40)は内扉112側に設けられていてもよい。
また、載置部116の縁部116aと、内扉112の端面とを非接着状態に維持可能な手段としては、例えば、以下の構成を挙げることができる。例えば、内扉112と載置部116が接する面の表面は、液体が付着し難い撥水性を有していてもよし、また、上記凸部42(40)の表面が撥水性を有していてもよい。また、凸部42(40)の代わりに、内扉112と載置部116が接する面の表面は、液体が付着し難い撥水性を有していてもよい。凸部42(40)の代わりに上記表面が撥水性を有する場合、この撥水性を有する表面が規制手段である。上記表面の撥水性は、例えば、ロータス効果を有する微細な凹凸構造の表面を形成することで得られてもよいし、フッ素樹脂、シリコン樹脂、又はシリコンオイル等の撥水性材料を表面に塗布し、撥水性膜を形成することで得られてもよい。
【0038】
図6、
図7に示したように、外扉111が開状態で内扉112が閉状態で、第1の制限部K111が、第2の制限部K112の移動を制限する場合、第1の制限部K111の凸状弧形状部K111aと第2の制限部K112の凹形状部K112bが弧形状に僅かに間隔をあけて隣接する構造となっている。
すなわち、本発明の実施形態では、上述したように、外扉111が開状態の場合、内扉112が閉状態で、第1の制限部K111により、第2の制限部K112の移動が制限されるので、内扉112が閉状態のまま維持され、開状態にはならない。
【0039】
図8(a)、
図8(b)に示したように、本実施形態では、規制手段(規制部40)は、載置部116における内扉112側の縁部116aの一部分に、内扉側に突出した形状の凸部41(40)を有し、及び/又は載置部116の側壁部116W(側面カバー)における内扉側の部分116Waの一部分に、内扉側に突出した形状の凸部42(40)を有する。なお、規制手段は、凸部41、凸部42のうち、いずれか一方だけ有してもよいし、複数個有していてもよい。
すなわち、規制部40が設けられているので、載置部116の縁部116aと内扉112の端面112aとを所定間隔Lsをあけて維持した内扉閉状態から、内扉112を容易に開状態とすることができる。
【0040】
すなわち、本発明の実施形態の容器減容装置としての空容器回収装置は、外扉111が閉状態で、内扉112が開状態の場合、第2の制限部K112により、第1の制限部K111の移動が制限されるので、外扉111が閉状態のまま維持され、開状態にはならない構造となっている。
【0041】
また、本実施形態では、空容器回収装置100は、第1の制限部K111と第2の制限部K112の一方又は両方の移動を禁止する禁止手段を有してもよい。詳細には、禁止手段は、例えば、ソレノイドを有する。このソレノイドは、例えば、コイル内に金属製の可動ピン(プランジャ)が配置され、コイルに対して非通電時には、付勢部によりコイル端部から可動ピン(プランジャ)が突出した位置に配置された構造であり、コイルに対して通電時に可動ピンがコイル内へ移動するように構成されている。
例えば、外扉111の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、外扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第1の制限部K111に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第1の制限部K111の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第1の制限部K111の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
また、内扉112の閉状態から開状態への移動を禁止可能な禁止手段として、内扉用のソレノイドの可動ピン(プランジャ)が、第2の制限部K112に設けられた孔部に係合可能に構成されていてもよく、第2の制限部K112の閉状態を維持し、開状態への動きを禁止する場合には、その孔部に可動ピンを係合し、動きを禁止しない場合には、可動ピンを非係合状態とするように、制御部により制御が行われる構成となっている。すなわち、禁止手段は、簡単な構造で、第2の制限部K112の閉状態から開状態への動きを禁止することができる。
【0042】
図10は物品回収装置としての空容器回収装置100の引出部100Cへの可動底部材161(トレイ等)及び袋の取り付け動作の一例を説明するための図である。詳細には、
図10(a)は空容器回収装置100の左側面図であり、
図10(b)は右側面図である。
図11は物品回収装置(空容器回収装置)の収容部(容器収容部)へ袋(ビニール袋)を取り付ける方法の一例を説明するための図である。
【0043】
図12は物品回収装置の本体部から引出部100Cが引き出された状態(可動底部材161が取り外された状態)の一例を示す平面概念図である。
図13は引出部100Cに可動底部材161が着脱自在に設けられた物品回収装置の一例を示す平面概念図である。
【0044】
図14は均し機構と引出部に着脱自在に設けられた可動底部材を説明するための概念図である。
図15は均し機構の一例を示す斜視図である。
図16は可動底部材が着脱自在に設けられた均し機構の一例を説明するための平面概念図である。
図17は物品回収装置の均し機構及び可動底部材(トレイ)の一例を説明するための図である。
【0045】
図10、
図11に示すように、物品回収装置としての空容器回収装置100は、物品を回収する回収部(容器収容部140)等を有する。本実施形態では、回収部(容器収容部140)は、引出部100Cになっており、引出部100Cは、空容器回収装置100の本体部100Bの前面側の開口部を介して収容可能、及び引出し自在に構成されている。
【0046】
この引出部100Cは、前板部100Ca(化粧板部)、左右一対の側板部143、底板部144等を有し、上方に開口した有底の箱状に形成されている。
図12に示す例では、底板部144は、少なくとも一部に開口部144hが形成されており、詳細には、底板部144の中央部分には開口部144hが形成され、引出部100Cが本体部100Bに収容時に、後述する均し機構260が開口部144hから僅かに上方に突出可能に構成されている。
また、底板部144の左右両端部付近には、所定幅の底板が設けられており、可動底部材161が着脱自在に載置される。本実施形態では、可動底部材161は、例えば断面U字形状に形成されている。また、可動底部材161は、後述する均し機構260により振動可能に構成されている。
また、引出部100Cには、可動底部材161が載置された状態で、上方に開口した有底の袋BB(物品回収用の袋)が着脱自在に配置される。
【0047】
回収部(容器収容部140等)は、略直方体に形成されており、上面がなく、詳細には上部に開口部が形成されており、少なくとも上辺の一部分がないフレームだけで構成されている。
【0048】
なお、本実施形態では、引出部100Cは、前板部100Ca(化粧板部)と回収部(容器収容部140)が一体型の物品回収装置を説明するが、この実施形態に限られるものではない。例えば前板部100Caが、物品回収装置の本体部100Bにヒンジ等により回動自在に設けられた引き戸タイプ(左開き又は右開きタイプ)であってもよい。引き戸タイプの前板部100Caが開いた状態で、回収部(容器収容部140)が前後方向にスライド自在に構成されていてもよい。
【0049】
図10~
図14に示す例では、回収部(容器収容部140等)の矩形状の底板部144に3以上の複数の柱部141、詳細には、本実施形態では底板部144の四隅に柱部141が立設されている。
柱部141の上部又は上部付近には、略球形状の掛止部142が設けられている。この掛止部142には、物品(空容器A等)の回収用の袋BBの上端を掛止する。掛止部142は、例えばエラストマー性を有し、詳細には、ゴムなどの樹脂等からなる弾性体や難滑性材により構成されている。このような形状や素材を使用することにより、袋の掛け外しが安全で、容易になり、さらに、ゴム等の密着性がある素材を用いることで袋の上部間口がたるまず引っ掛かることができる。
また、掛止部142は、外側へ向けて突出した形状であり、袋BBが掛止しやすい構造となっている。また、掛止部142は、先端部が略球形状に形成されているので、袋BBが破れ難い。
【0050】
また、回収部(容器収容部140)は、左右の側板部143、後板147、前板部(不図示)を備え、それらの上端は、例えば、掛止部142よりも低い位置、本実施形態では柱部141の約半分の高さとなるように設定されていてもよい。袋BBよりも奥(後側)に空容器や破片が落ちている時に作業者が側板部143から手を伸ばして取ることができる。また、側板の上部半分が無いので回収容量が比較的多い。
また、後板147の下端部には切欠部(不図示)が設けられている。引出部100Cが前後方向にスライドする時、本体部100Bに設けられた均し機構260が、切欠部(不図示)を介して引出部100Cの開口部144hに出し入れ可能に構成されている。
【0051】
物品回収用の袋BBの取り付け方法の一例を説明する。
まず、
図10(a)、
図11、
図13に示すように、回収部(容器収容部140)に、可動底部材161を載置する。可動底部材161は、引出部100Cに載置された状態で、袋掛け部(柱部141,掛止部142)に対応する位置に切欠部161Cが形成されている。つまり、可動底部材161は、平面視略矩形状に形成されており、角部それぞれに切欠部161Cが形成されている。
詳細には、引出部100Cは、矩形状の底板部には、四隅に袋掛け部として柱部141及び掛止部142が形成されている。柱部141の上部に略球形状の掛止部142が設けられている。
【0052】
また、
図13、
図16、
図17に示すように、可動底部材161の裏面には、マグネット161mが設けられている。このマグネット161mは、
図12、
図13に示すように、引出部100Cの開口部144hに位置する。詳細には、平面視で引出部100Cの開口部144hにマグネット161mが重なるように位置する。マグネット161mは、例えば金属製の均し機構260に着脱可能に構成されている。
【0053】
次に、
図11に示すように、回収部(容器収容部140)に、物品回収用の袋BB(ビニール袋などの樹脂製袋等)の端(上端)を4隅のゴムボール(掛止部142)に引っ掛ける。
次に、物品回収用の袋BB(ビニール袋等)を壁(側板部143等)に沿わせて、しっかりと底面(底板部144)まで広げる。
すなわち、簡単に袋BBを回収部に取り付けることができる。
なお、
図11に示すような「ビニール袋(袋BB)の取り付け方法」を示す説明図を、可動底部材161に印刷により、又は表示シール等により表示させることで、操作者はその説明図を見て、袋BBを引出部100Cの回収部に容易に取り付けることができる。
【0054】
袋BBの取り外し方法は、掛止部142に掛けられている袋BBの上端を、掛止部142から取り外すことで、袋全体を容易に取り外すことができる。
【0055】
また、
図10(b)、
図12に示すように、回収部(容器収容部140)には、キャップ収容部145が設けられている。キャップ収容部145は、本実施形態では、キャップ収容用の袋BS(小袋(ビニール袋等の樹脂製の袋等))を保持するためのキャップ用袋保持部1451を有する。このキャップ用袋保持部1451は、回収部(容器収容部140)に回動自在又は着脱自在に設けられている。
【0056】
また、
図10、
図14に示すように、本実施形態では、回収部(容器収容部140)には、板状部材241が後側に規定角度(例えばθ=約30°、但し垂直状態を0°とする)だけ傾斜自在に設けられている。板状部材241は、下端がヒンジ243を介して回収部140の後部等に設けられている。
【0057】
図14(a)、
図14(b)に示すように、回収部(容器収容部140)が物品回収部の本体部100Bから前方に引き出されている場合、板状部材241の上端部241aが後方へ向かって傾斜した状態となっている。
図14(c)に示すように、回収部(容器収容部140)が物品回収装置の本体部100Bに収容されている場合、板状部材241が起立状態となっている。
【0058】
すなわち、回収部(容器収容部140)に空容器が満杯時に、引出部100Cを引き出した場合であっても、板状部材241が後方に傾くので、袋BBからこぼれ落ちた空容器を板状部材241にて保持することができ、袋を取り外すと空容器は自重で回収部の底に落ち、その空容器を容易に取り除くことが可能である。
【0059】
また、
図14に示すように、均し機構260は、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに設けられている。可動底部材161は、引出部100Cに着脱自在に設けられている。
詳細には、
図14(a)に示すように、引出部100Cが引き出されている場合、可動底部材161は、均し機構260に対して離間している。
【0060】
図14(b)、
図14(c)、
図17に示すように、引出部100Cを、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに向けて移動させ、引出部100Cを本体部100Bに収容させた場合、可動底部材161が均し機構260上に載置される。板状部材241は、上端部241aが、物品回収装置の本体部100Bの背面側の背面部材100Bbなどに当接、摺動しながら起立状態となる。
詳細には、容器回収装置の本体部100Bに設けられた、均し機構260の振動部261の上面に、可動底部材161の裏面の凹部161uが当接するように着脱自在に設けられる。
なお、均し機構260の振動部261が振動する場合であっても、振動部261の振動に対して可動底部材161が離れずに追従して動作するように、マグネット161mと金属製の振動部261の間の結合力が規定されている。
【0061】
また、引出部100Cが空容器回収装置の本体部100Bから引き出されるとき、引出部100Cの後板が可動底部材161(トレイ)を押圧することで、マグネット161mによる、均し機構260の振動部261に対する結合力に逆らって、可動底部材161(トレイ)が均し機構260の振動部261に対して離間するように構成されている。
【0062】
図14に示すように、物品回収装置(空容器回収装置100)は、引出部100Cに設けられた回収部(容器収容部140)内の空容器の収容状態を検出する収容状態検出部12を有する。
収容状態検出部12は、例えば、光センサ、撮像部(カメラ)、超音波センサーなどの何れか1つ以上であり、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに設けられ、回収部(容器収容部140)内の空容器の収容状態を検出する。詳細には、収容状態検出部12は、空容器の量や、収容された空容器の山状の形状、偏り、高さ等を検出する。
【0063】
均し機構260は、収容部140内で積み重なった空容器を均す。詳細には、均し機構260は、可動底部材161を振動させて収容部内の空容器を均す。
均し機構260は、
図15、
図16、
図17に示すように、固定台部260B、駆動モーター260M、振動部261、連結部材260L(リンク部材)等を有する。
【0064】
固定台部260Bは、矩形状の枠等で構成され、空容器回収装置100の本体部100Bに固定されている。
駆動モーター260Mは、固定台部260Bや本体部100Bに固定されており、制御部の制御により回転軸260Maが回転可能に構成されている。
【0065】
振動部261は、固定台部260Bに対して揺動軸265により軸支されており、固定台部260B対して揺動自在に構成されている。
図13、
図15、
図16、
図17に示す例では、揺動軸265が前後方向に沿うように規定されている。
図16に示すように、揺動軸265は、平面視で収容部の中心CPから、所定距離だけずれた位置に設けられている。つまり、均し機構260は、収容部の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動する振動部261を有する。
【0066】
振動部261は、詳細には、振動板2611(受け皿等)、及び可動ベース部材2612(受け皿設置用ベース部材等)を有する。
振動板2611は、略矩形状に形成されており、可動底部材161よりも縦横サイズが小さく、可動ベース部材2612よりも縦横サイズが大きい。振動板2611は、可動ベース部材2612にネジ等の固定部材により固定される。
【0067】
図15、
図16、
図17に示す例では、可動ベース部材2612は、略矩形状の枠で構成され、振動部261よりも縦横サイズが小さい。詳細には、この可動ベース部材2612は、平面視中央に孔部が形成されており、その中央に左右方向に沿って梁部2612aが架設されている。
【0068】
駆動モーター260Mの回転軸260Maには、円形部材266が設けられており、円形部材266には、回転軸260Maに偏心して、連結部材260L(リンク)の一方の端部が回動自在に接続されている。連結部材260Lの他方の端部は、可動ベース部材2612の梁部2612aに回動自在に設けられている。つまり、連結部材260L(リンク)は、円形部材266と、可動ベース部材2612に接続されている。
すなわち、駆動モーター260Mの回転軸260Maが回転することにより、円形部材266及び連結部材260L(リンク機構)を介して、振動部261の可動ベース部材2612及び振動板2611に力が伝わり、振動部261が揺動軸265を揺動中心として揺動する。
【0069】
図17に示す例では、円形部材266には、径方向外側に向けて突起した突起部260F(センサーフラグ260Fともいう)が設けられている。
固定台部260Bには、回転位置検出部260S(光センサ等)が設けられており、突起部260F(センサーフラグ)を検出することにより、駆動モーター260Mの回転軸260Maの位置(回転位置)や回転速度を検出することができる。
また、本実施形態では、回転軸260Maと連動する突起部260F(センサーフラグ)が、回転位置検出部260Sの検出位置にある場合に、振動板2611(受け皿)、及び可動ベース部材2612が水平状態となるように、均し機構260の各構成要素が構成されている。
突起部260F(センサーフラグ)が、検出位置以外に位置する場合、振動部261の振動板2611及び可動ベース部材2612が、揺動軸265まわりに回動し、傾斜した状態となる。
駆動モーター260M(均し機構駆動部)の回転軸260Maが回転し、連結部材260L(リンク機構)により振動部261が揺動する。振動部261の揺動軸265から十分離れた部分、例えば振動部261の右側端部等は上下方向に振動する。
振幅は例えば約3cm~20cmの範囲内の値に規定される。また、この振幅は、例えば収容部に収容された空容器の収容量に応じて可変となるように制御部により制御されてもよい。例えば、収容部に収容された空容器の収容量が多いほど、振幅が大きく設定される。
【0070】
なお、上記駆動モーター260Mとして、例えばDCモーターを採用した場合、DCモーターは負荷が大きいと、DCモーターの回転軸の回転速度が遅くなる。このため、DCモーターの回転軸の回転速度の変化を検出し、制御部は、その回転速度の変化に基づいて、収容部140に収容されている空容器の回収量を大まかに算出することができる。
【0071】
また、例えば満杯エラーが発生し、空容器で満杯の回収袋を、新品の空の回収袋に交換した後に、上記駆動モーター260Mを駆動することで、制御部は、実際に空の回収袋に交換したか否かを、駆動モーター260Mの回転速度の変化に基づいて判別することができる。具体的には、例えば、回収袋を交換後に、確認画面で交換完了した旨のボタン操作を検出した場合に、制御部は、上記駆動モーター260Mを駆動し、駆動モーター260Mの回転速度の変化に基づいて、上記回収袋の交換を判別することができる。例えば、回収袋が未交換であると判別した場合、制御部は、回収袋が未交換である旨を表示部などにより報知したり、回収袋の交換が必要である旨を表示部などにより報知する処理を行ってもよい。
【0072】
次に、
図18を参照しながら、物品回収装置としての空容器回収装置の均し機構260の動作の一例を説明する。
図18(a)に示すように、物品回収装置(空容器回収装置100)の均し機構が動作する前に、収容部140には山状に空容器(減容された空容器RA)が収容されているとする。
図18に示す例では、減容部で減容された空容器が、減容部から下方の収容部140に移動し、収容部140の中心からずれた位置に山状に積み重なる特徴があるとする。
【0073】
例えば、収容部140に収容されている空容器の収容状態等に基づいて、均し動作が必要であると判別された場合、物品回収装置の制御部は、均し機構260により振動部261及び可動底部材161を振動させる。
図18(b)に示すように、空容器RAの山が均されて、収容部140内で略均一の高さとなる。
図18に示す例では、揺動中心が、収容部140の中心からずれた位置に規定されている。また、揺動中心が、空容器の山状のピークの位置からずれた位置に規定されていてもよい。
【0074】
次に、
図19を参照しながら、本発明の実施形態に係る物品回収装置としての空容器回収装置100の電気的構成の一例を説明する。
空容器回収装置100は、制御部1(CPU)、記憶部2、表示操作部3、送受信部4、外扉駆動部5、内扉駆動部6、計量部7、金属センサ8、光センサ9、扉位置センサ10、扉ロック部11、収容状態検出部12、減容駆動部15、駆動モーター260M(均し機構駆動部)等を有する。各構成要素は、信号線等により電気的に接続されている。
【0075】
制御部1(CPU)は、物品回収装置(空容器回収装置100)の各構成要素を統括的に制御する。制御部1は、例えば、制御用プログラムを実行することにより、本発明に係る機能をコンピュータに実現する。
【0076】
本実施形態では、制御部1は、均し機構制御部101を有する。
均し機構制御部101は、例えば収容部140内の空容器が山状に不均一に収容されていると判別された場合に、均し機構260により均し動作を行うように制御する。
均し機構制御部101は、例えば表示操作部3等から均し指示が入力された場合に、均し機構260により均し動作を行うように制御する。
【0077】
また、均し機構制御部101は、例えば、空容器回収装置が回収した空容器の量が、収容部140の最大収容量の半分等の規定量に達した場合に、均し機構260により均し動作を行うように制御してもよい。また、均し機構制御部101は、それ以降、10個等規定の個数や量だけ空容器を回収する毎に、均し機構260により均し動作を行うように制御してもよい。
【0078】
また、均し機構制御部101は、例えば上述した均し指示の入力や、収容部内に収容されている空容器の不均一等が検出されたとしても、現時刻が、予め設定された均し禁止時間帯(例えば夜等、具体的には、午後10時から午前5時の時間帯等)であると判別した場合に、均し機構260により均し動作を禁止する制御を行う。
簡単な構成で、夜等の静かな時間帯(環境)での均し機構260による均し動作を禁止することができる。
なお、空容器回収装置は、均し禁止時間帯での均し動作の禁止制御の有効又は無効を手動にて、又は設置場所等に応じて切り替え可能であってもよい。詳細には、例えば、住宅街付近の屋外に設置されている空容器回収装置の場合には夜間の均し禁止時間帯に、均し機構260による均し動作を禁止するが、オフィスビルやショッピングモールなどの屋内に設置されている空容器回収装置の場合には、夜間に均し動作を禁止しなくともよい。
【0079】
記憶部2は、RAMやROMなどの記憶装置である。記憶部2は、制御用プログラムなどを記憶する。また、記憶部2は、回収対象物の空容器の特徴を記憶している。空容器の特徴とは、例えば、容器質量の範囲、樹脂材料であるか否かを判別する。
【0080】
表示操作部3は、制御部1の制御により所定の表示を行う。また、表示操作部3は、ユーザ等の操作に応じた信号を制御部1へ出力する。表示操作部3は、例えば、タッチパネル式表示装置などである。
【0081】
送受信部4は、非接触式ICカードやICタグ等に対して通信を行う送受信装置であり、制御部1の制御により、所定の通信を行う。また、送受信部4は、制御部1の制御により、無線式通信路または有線式通信路を介して他の端末装置(コンピュータ)と所定の通信を行う。
【0082】
外扉駆動部5は、外扉111を開閉させるためのモーター等であり、制御部1からの制御により、駆動制御される。
【0083】
内扉駆動部6は、内扉112を開閉させるためのモーター等であり、制御部1からの制御により、内扉を開状態、又は閉状態に駆動制御される。
【0084】
計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された空容器、又は非回収対象物の質量を計量する。計量部7はロードセルなどの計量装置である。
また、計量部7は、容器投入部110の載置部116に載置された容器内の飲み残し等を検出することで、回収可否を判断するセンサとして利用される。また、計量部7は、回収可と判断した容器の重量値を積算することで、容器収容部140に収容されている総重量を特定することも可能に構成されている。この機能により、容器収容部140に計量部を設ける必要がなく、大きな容量の容器収容部140を確保することができ、かつ計量部7自体を小さくすることができる。計量する対象が比較的小さいため、大きな計量部7を設ける必要がない。
【0085】
金属センサ8は、容器投入部110の載置部116に載置された物が金属であるか非金属であるかを検出する。本実施形態では、制御部1は、金属センサ8により載置部116に載置された物が金属であると検出された場合、載置部116に載置された物が非回収対象物であると判別する。
【0086】
また、光センサ9は、容器投入部110に設けられた発光部9bからの光を受光する受光部9aを有する。光センサ9は、例えば、偏光板を備え、その偏光板を介して受光するよう構成されており、PETボトルなどの透光性の空容器を透過した偏光した光を検出することにより回収対象の空容器を検出可能に構成されている。
制御部1は、容器投入部の載置部に載置された透光性の空容器を透過して受光した光を、光センサ9で検出し、その光センサ9からの検出信号に基づいて、回収対象の空容器であるか否かを判別する。
【0087】
尚、物品回収装置は、載置部周辺に回収要否を判定するための上記センサ類が設けられている。例えば、従来の回収装置では、装置内に物品を取り込み、回収対象であるか否かを判定し、投入口とは異なる排出口から非対象物を排出しており、装置内に判定部が備えられているため、排出口を設ける必要がある。
一方、本発明の実施形態に係る物品回収装置は、装置の投入口にあたる載置部に回収要否を判定するセンサ類が設けられているため、装置内に回収対象物を取り込む必要がない構成となっている。よって、排出口を設ける必要がなく、小型の物品回収装置を提供することができる。
【0088】
扉位置センサ10は、外扉111の位置や内扉112の位置を検出し、外扉111の位置や内扉112の位置に関する信号を制御部1に出力する。制御部1は、その信号に基づいて外扉111、内扉112の開閉状態を制御する。
【0089】
扉ロック部11は、例えば、ソレノイドなどのロック装置を有し、制御部1からの制御により、必要に応じて外扉111や内扉112の移動をロックする。
【0090】
収容状態検出部12は、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部100Bに設けられ、回収部(容器収容部140)内の空容器の収容状態を検出し、検出結果を制御部1に出力する。
【0091】
減容駆動部15は、制御部1の制御により、減容部120の圧縮ローラ81、91を回転駆動する。
【0092】
駆動モーター260M(均し機構駆動部)は、均し機構260を駆動する駆動部であり、制御部1により駆動制御される。
【0093】
次に、
図20等を参照しながら、物品回収装置としての空容器回収装置100の動作の一例を説明する。
【0094】
制御部1は、空容器回収装置100の本体部100Bに、引出部100Cが収容されていることを条件に、ステップST101以降の処理を行う。
【0095】
ステップST101において、制御部1は、収容部140内の空容器が、不均一に収容されていることを検出部により検出したか否かを判別し、検出した場合にステップST102の処理に進む。また、制御部1は、均し指示があるか否かを判別し、均し指示をある場合に、ステップST102の処理に進む。
なお、不均一が検出されない場合、又は均し指示がない場合に、制御部1は均し動作に関する処理を終了する。
【0096】
ステップST102において、制御部1は、現在の時刻が禁止時刻(又は禁止時間帯)であるか否かを判別し、禁止時刻(又は禁止時間帯)である場合に、ステップST103の処理に進み、それ以外の場合に、ステップST104の処理に進む。
【0097】
ステップST103において、制御部1は、均し動作を禁止する処理を行い(揺動禁止)、均し動作に関する処理を終了する。
【0098】
ステップST104において、制御部1は、均し機構260により上述した均し動作を行う。
【0099】
ステップST105において、制御部1は、規定時間経過後、又は均しが完了した場合に、均し機構260による均し動作を停止する処理を行う。
【0100】
なお、制御部1は、上記ステップST101に関する処理を、定期的又は不定期に実行することが好ましい。
【0101】
また、制御部1は、均し機構260による均し動作中に、例えば、引出部100Cの鍵孔100rに鍵が差込まれて解錠されたとき、又は引出部100Cが本体部100Bから引き出されたときに、均し機構260による均し動作や減容部による減容動作を強制的に停止する。
【0102】
なお、物品回収装置(空容器回収装置)の均し機構は、上述した実施形態に限られるものではない。以下、物品回収装置の均し機構の別の実施例を説明する。
図21は均し機構260Aを備えた物品回収装置の本体部100Bから収容部140A(引出部)が引き出された物品回収装置の一例を示す上面図である。
図22~24は物品回収装置の均し機構260Aの動作の一例を説明する図である。
【0103】
上述した
図13,14等に示した実施形態の収容部140は可動底部材161を有していたが、
図21~23に示す物品回収装置の均し機構260Aは、可動底部材161の代わりに、収容部140Aに設けられた可動底部材165Cと、物品回収装置の本体部100Bに設けられた駆動手段600等を有する。
詳細には、収容部140Aは、左右両側に底板部165Lと底板部165Rが所定の間隔をあけて設けられており、つまり収容部140Aの中央部に孔部165hが形成されており、その孔部165hに略矩形状の可動底部材165Cが配置されている。
また、
図21~23に示すように、収容部140Aは、底部の前側付近に左右方向に沿って配設された水平支持軸166(揺動軸)を有し、水平支持軸166の左右端部が収容部140Aの側壁の下部に接続されている。
この水平支持軸166には、可動底部材165Cの前側端部又は前側端部付近が接続されている。
可動底部材165Cは、この水平支持軸166の回りに、可動底部材165Cの後側端部が、最大5~20cm程度、好ましくは最大10~15cm程度、上下方向に移動自在に構成されている。
また、可動底部材165Cには、その後端側端部が水平位置よりも下方に移動しないように規制する規制部材165Kが左右方向に延設されている。
【0104】
詳細には、均し機構260Aは、収容部140Aに設けられた可動底部材165C、物品回収装置の本体部100Bに上記可動底部材165Cの後側端部を上下動させる駆動手段600を有する。この駆動手段600の具体例について後述する。均し動作時、この駆動手段600により収容部140Aの可動底部材165Cの後側端部が上下方向に振動させることで、収容部140内に収容された山状の空容器を均すことができる。
【0105】
駆動手段600は、可動部材601、駆動モーター602、リンク部材603等を有する。
図22(a)に示すように、物品回収装置の本体部100Bには、上下動自在な可動部材601(スライダー)が設けられている。可動部材601(スライダー)は、可動底部材165Cの後側端部に係合可能な被係合部601Cが形成されている。
図22(a),
図22(b)に示すように、物品回収装置の本体部100Bには、収容された収容部140Aの上方に駆動モーター602が設けられている。駆動モーター602には、モーターの回転軸602aの回転運動を可動部材601(スライダー)の上下運動に変換する機構が設けられている。
本実施形態では、駆動モーター602の回転軸602aには、偏心部材602bが設けられており、偏心部材602bには棒状のリンク部材603の一方の端部がジョイント602jを介して可動自在に接続されている。リンク部材603の他方の端部は、可動部材601の上部又は上部付近のジョイント601jに接続されている。
また、
図24に示すように、可動部材601の左右両側には、可動部材601を上下方向のみ規制部材601g(ガイド部材)が設けられていてもよい。
【0106】
また、可動底部材165Cの後側端部には、後方に向けて突出した係合部1651を有する。
この係合部1651は、物品回収装置の本体側の可動部材(スライダー)の被係合部601Cに、着脱自在に設けられている。
詳細には、
図22(a)に示すように、収容部140Aが物品回収装置の本体部100Bに対して引き出されている場合、上下動自在な可動部材601(スライダー)の被係合部601Cと、収容部140Aの可動底部材165Cの係合部1651とが離間した状態である。
【0107】
図22(b)に示すように、収容部140Aが、物品回収装置の本体部100Bに完全に収容された場合、上下動自在な可動部材601(スライダー)の被係合部601Cと、収容部140Aの可動底部材165Cの係合部1651とが係合状態となる。
【0108】
次に、物品回収装置の均し機構の動作の一例を説明する。
例えば、
図23(a)、
図24(a)に示すように、待機状態(初期状態)では、上下動可能な可動部材601(スライダー)及び棒状のリンク部材603が、最下位置に位置する。
【0109】
制御部の制御により、駆動モーター602の回転軸602aを回転駆動すると、
図24(a)、24(b)、24(c)、24(d)に示すように、回転軸602aに設けられた偏心部材602bが回転するとともに、棒状のリンク部材603を介して可動部材601が上下運動を行う。そして、
図23(a),
図23(b)に示すように、可動部材601の被係合部601Cに係合部1651が係合した状態で、可動部材601の上下運動に応じて、可動底部材165Cの後側端部が上下運動を行う。
つまり、本実施形態では、均し機構260Aは、収容部140Aの可動底部材165Cの後部を前方部分に対して相対的に大きく上下に揺らすことができるので、例えば容器投入部や減容部の配置又は構造に起因して、収容部140Aの後ろ側寄りに空容器(ボトル)が山状に配置されている場合であっても、収容部140A全体に空容器を均すことができる。
【0110】
上記実施形態では、収容部の固定底板部は中央部に矩形状の孔部を有し、その孔部に可動底板部が配置されているので、収容部が比較的軽量である。
なお、上記実施形態では、収容部の固定底板部は、中央部に孔部が形成され、その孔部に可動底板部が配置されていたが、例えば孔部を設けなくともよい。
【0111】
<実施形態の総括>
[技術分野]
本発明は、物品回収装置に関する。
[背景技術]
空容器を回収する空容器減容回収機が知られている(例えば、特許文献1参照)。この空容器減容回収機は、空容器を圧縮ローラに挟んで押し潰すことで減容し、収容する。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2005-153019号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、回収機内の収容部内で、回収された空容器が山状に偏って積み重なり、収容部の最大収容量に達する前に、空容器が圧縮ローラに逆流する虞がある。
[課題を解決するための手段]
(1)以上説明したように、本実施形態の一態様は、物品回収装置(空容器回収装置100)の本体部(装置本体部100B)に対して着脱自在であり、空容器を収容する収容部(容器収容部140)と、前記収容部(容器収容部140)内で積み重なった空容器を均す均し機構260とを有し、前記均し機構260は、前記本体部(装置本体部100B)に設けられており、前記収容部(容器収容部140)内の前記空容器を、当該収容部(容器収容部140)の下部から揺らすことを特徴とする物品回収装置(容器回収装置100)である。
【0112】
上記構成によれば、物品回収装置の本体部(装置本体部100B)に、収容部(容器収容部140)が収容された状態で、本体部(装置本体部100B)に設けられた均し機構260により、収容部(容器収容部140)に積み重なる空容器を下部から揺らすので、簡単な構造で、容器収容部140内に山状に不均一に積み重ねられている、空容器を略均一の高さに均すことができる、物品回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
【0113】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の物品回収装置(空容器回収装置100)において、前記収容部(容器収容部140)の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動する振動部261を有する。
【0114】
すなわち、簡単な構成で、振動部261により、容器収容部140内に山状に不均一に積み重ねられている、空容器を略均一の高さに均すことができる、物品回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
また、例えば比較例として振動板の中央に支点があり、支点を中心に振動板の両端をシーソーのように上下に揺らす装置(比較例)よりも、本実施形態の振動部261は、収容部(容器収容部140)の平面視中心からずれた位置を揺動中心として揺動するので、揺動中心から遠い端部の上下方向の振幅を大きくし易く、効果的に空容器の山を崩し、均すことができる。
また、上記実施形態では、物品回収装置(空容器回収装置100)の容器投入部で空容器を装置の左右どちらかに寄せて投入するので、収容部に収容された空容器の山が左右どちらかに偏ることになり、それに合わせて揺動中心の左右方向の位置が設定されている。
【0115】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の物品回収装置としての空容器回収装置100において、前記収容部(容器収容部140)は、底面の少なくとも一部が開口した引出部100Cと、前記引出部100Cの底部に載置される可動底部材161(トレイ)とを有し、前記均し機構260は、物品回収装置の本体部100Bに設けられており、前記可動底部材161(トレイ)を振動させる。均し機構260は、可動底部材161を上下方向に振動させてもよい。
【0116】
すなわち、簡単な構成で、均し機構260が可動底部材161を振動させることにより、容器収容部140内に山状に積み重ねられた空容器を均すことができる、物品回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
また、本実施形態では、可動底部材161の上に、袋BBが着脱自在に載置され、その袋BBに減容された空容器が山状に積み重ねられるので、均し機構260が可動底部材161を振動させることにより、簡単に均すことができる。
【0117】
なお、均し機構260は、空容器を収容した袋BBの底部分を局所的に直接振動させてもよい。
【0118】
また、均し機構260は、上下動可能な突起部を備えてもよく、この突起部により可動底部材161の端部付近を上下動させることにより、収容部内の空容器の均しを行ってもよい。
【0119】
(4)本実施形態の一態様は、(3)に記載の物品回収装置としての空容器回収装置100であって、可動底部材161(トレイ)は、前記均し機構260に対して着脱自在に設けられている。
上述した実施形態では、均し機構260は物品回収装置としての空容器回収装置100の本体部100Bに設けられている。また、引出部100Cの可動底部材161(トレイ)は、磁石により均し機構260に対して着脱自在に磁気的に吸着する。
【0120】
上記構成によれば、均し機構260の動作時、可動底部材161は、均し機構260に追従して動作するので、不要なノイズを低減することができ、動作時の低音化を実現することができる、物品回収装置としての空容器回収装置100を提供することができる。
【0121】
(5)本実施形態の一態様は、(3)または(4)に記載の物品回収装置としての空容器回収装置100において、引出部100Cの四隅に、袋掛け部(柱部141、掛止部142)を有し、前記可動底部材161(トレイ)は、前記引出部100Cに載置された状態で、前記袋掛け部(柱部141、掛止部142)に対応する位置に切欠部161Cが形成されている。
詳細には、可動底部材161(トレイ)は、平面視略矩形状に形成され、上記引出部100Cの四隅に対応する角部それぞれに切欠部161Cを有する。
詳細には、引出部100Cは、矩形状の底部の四隅それぞれから柱部141が立設されている。
また、引出部100Cの底部上には、可動底部材161(トレイ)が着脱自在に設けられ、可動底部材161上には、空容器回収用の袋が着脱自在に載置される。
【0122】
上記構成によれば、可動底部材161(トレイ)は、袋掛け部(柱部141、掛止部142)に当接することなく、引出部100Cに載置することができ、引出部100Cが本体部100Bに収容した場合、均し機構260により良好に振動することができる。
【0123】
(6)本実施形態の一態様は、(1)から(5)のいずれかに記載の物品回収装置としての空容器回収装置100であって、予め設定された時間帯に、均し機構260を動作させない制御を行う均し機構制御部101(制御部)を有する。
【0124】
上記構成によれば、均し機構制御部101は、例えば夜等の禁止時間帯には、均し機構260を動作させずに、それ以外の時間帯に均し動作を行うことにより、動作音による苦情などを防止することができる、物品回収装置としての空容器回収装置100を提供することができる。
【0125】
(7)本実施形態の一態様は、物品回収装置(空容器回収装置100)が減容部120を備え、前記収容部(容器収容部140)が、減容部120よりも下方に配置され、減容部120からの空容器を収容する。
すなわち、物品回収装置(空容器回収装置100)の空容器を収容する収容部内で空容器が不均一に積み重なった場合であっても、収容部(容器収容部140)内の空容器が減容部120へ逆流することを防ぐことができる、物品回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
また、本実施形態では、容器投入部は、例えば空容器としてのPETボトルの先端を空容器回収装置の左右どちらかに向けて寄せるように指示するマーク(案内表示部)を有する。すなわち、容器投入部から減容部、容器収容部140に移動した空容器が、容器収容部140内で偏って山状に積み重なった場合であっても、簡単に略均一の高さに均すことができる、物品回収装置(空容器回収装置100)を提供することができる。
【0126】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【0127】
上述した実施形態では、空容器回収装置は、PETボトルなどの空容器を回収したが、アルミ缶やスチール缶などを回収する構成であってもよく、PETボトル、アルミ缶、スチール缶の回収を兼用した装置であってもよい。
【0128】
また、本発明の実施形態に係る空容器回収装置は、外扉と内扉を有していたが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、外扉はなくともよい。
【0129】
また、均し機構は、物品回収装置の本体部に設けられていてもよいし、引出部の底部に設けられていてもよい。
【0130】
物品回収装置は、上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、均し機構260による均し動作は、動作可能な時間帯(禁止時間帯以外)に、規定時間毎に行ってもよい。
また、減容部120による減容動作を規定回数(N回、ただしNは1以上の正の整数)行うたびに、均し機構260による均し動作を行ってもよい。
【0131】
また、収容部140に収容量の最大値よりも小さい規定の量(または空容器の本数)だけ、空容器を収容したことを検知した場合、詳細には、例えば収容部140の容量の半分、1/3、又は2/3等まで、空容器が収容されたことを検知した場合に、均し機構260による均し動作を行い、その後、空容器の回収本数が規定本数(例えば5本)毎に、均し機構260による均し動作を行ってもよい。
また、均し機構260の振動部による振動の大きさ、振動している時間の長さ等は、適宜設定されてもよい。
詳細には例えば空容器の回収量が0本の状態から、空容器を順次回収し、回収量が規定量に達して、均し機構260により初回の均し動作を行うとき、均し機構260の振動部による振動の大きさを比較的大きくし、次回以降、均し動作を行うとき、振動の大きさを比較的小さくするように、制御部1が駆動制御してもよい。
また、例えば空容器の回収量が0本の状態から、空容器を順次回収していき、均し機構260による均し動作の初回では、均し機構260の振動部が振動している時間の長さを比較的長くし、次回以降、振動部が振動している時間の長さを比較的短くするように制御部1が駆動制御してもよい。
【0132】
また、物品回収装置は、減容部を駆動する駆動部(駆動モーター)と、均し機構260の駆動部(駆動モーター)を共通にし、一つの駆動部(駆動モーター等)でベルトなどの動力伝達体を介して、減容部及び均し機構260の振動部を駆動する構造であってもよい。
すなわち、減容部と均し機構部とで別々に駆動部(駆動モータ)を設けることなく、共通の1つの駆動部(駆動モーター)で、減容部及び均し機構の振動部を駆動することができる。
【0133】
また、均し機構260は、正面視で左右に揺れるのではなく、前又は後(奥)のうち奥側が揺れるように構成されていてもよい。つまり、揺動軸が前後方向に沿って配置されてもよいし、左右方向に沿って配置されてもよい。
【0134】
また、上記実施形態では、均し機構260の振動板等の振動部が振動したが、この実施形態に限られるものではなく、振動板の代わりに例えば上下動可能な突起部(ピン等)を設け、その突起部(ピン等)が、可動底部材の所定位置を突き上げることにより、均し動作を行ってもよい。
【0135】
引出部100Cは、上記実施形態に限られるものではなく、開き戸タイプであってもよい。
【0136】
上述した実施形態では、均し機構260は、物品回収装置の本体部100Bに設けられていたが、この実施形態に限られるものではなく、例えば引出部100Cに設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0137】
1…制御部
100…空容器回収装置(物品回収装置または容器減容装置ともいう)
100B…装置本体部
100C…引出部(引出し)
101…均し機構制御部
110…容器投入部(物品投入部)
111…外扉
112…内扉
116…載置部
120…減容部(減容機構)
140…容器収容部(収容部又は回収部ともいう)
141…柱部
142…掛止部
161…可動底部材(トレイ等)
260…均し機構
261…振動部
2611…振動板(受け皿)
2612…可動ベース部材(受け皿設置用ベース部材)
BB…袋