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特開2024-15681アバター管理システム、アバター管理方法、アバター管理装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024015681
(43)【公開日】2024-02-06
(54)【発明の名称】アバター管理システム、アバター管理方法、アバター管理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240130BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20240130BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06T19/00 300A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022117911
(22)【出願日】2022-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】小池 裕子
(72)【発明者】
【氏名】金山 千尋
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 隆介
(72)【発明者】
【氏名】牛島 洋和
【テーマコード(参考)】
5B050
5L049
【Fターム(参考)】
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA07
5B050DA04
5B050EA12
5B050FA05
5B050FA10
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが自己の分身となるアバターを利用する環境において、ユーザに向けて適切な情報の提供が行われるようにする。
【解決手段】ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部とを備えてアバター管理システムを構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、
仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、
前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、
前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部と
を備えるアバター管理システム。
【請求項2】
前記ユーザ状況取得部は、ユーザ状況情報として、身体運動検出装置により検出されたユーザの身体運動状況を取得し、
前記アバター制御部は、前記ユーザ状況取得部が取得した身体運動状況に追随した行動をアバターに行わせ、
前記履歴管理部は、前記身体運動状況に追随したアバターの行動の履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させ、
前記フィードバック処理部は、前記記憶部に記憶されたアバター履歴情報に基づくアバターの行動に対する所定の反応を生じさせる
請求項1に記載のアバター管理システム。
【請求項3】
前記フィードバック処理部は、所定の現実空間を反映した仮想空間でのアバターの行動の結果に基づいて判断した前記現実空間の状況を出力する
請求項2に記載のアバター管理システム。
【請求項4】
前記フィードバック処理部は、前記アバター履歴情報に基づくアバターの行動による成果物が現実空間にて実物として存在するように制御する
請求項2または3に記載のアバター管理システム。
【請求項5】
前記フィードバック処理部は、前記記憶部に記憶されたアバター履歴情報に基づいて、アバターの所定の項目についての時間経過に応じた変化を取得し、取得した変化に基づくフィードバック結果を出力する
請求項1に記載のアバター管理システム。
【請求項6】
前記フィードバック処理部は、前記所定の項目についての時間経過に応じた変化に基づいて、前記項目に関連する将来の状況を予測した結果を前記フィードバック結果として出力する
請求項5に記載のアバター管理システム。
【請求項7】
前記フィードバック処理部は、前記ユーザ状況取得部によりリアルタイムに取得される所定のユーザ状況と、前記記憶部に記憶される前記所定のユーザ状況に関連するアバター履歴情報とに基づいて、現実空間における今後のユーザの状況を予測した結果をフィードバック結果として出力する
請求項1に記載のアバター管理システム。
【請求項8】
アバター管理システムにおけるアバター管理方法であって、
ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得ステップと、
仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得ステップにより取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御ステップと、
前記アバター制御ステップによりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理ステップと、
前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理ステップと
を含むアバター管理方法。
【請求項9】
ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、
仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、
前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、
前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部と
を備えるアバター管理装置。
【請求項10】
アバター管理装置としてのコンピュータを、
ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部、
仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部、
前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部、
前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アバター管理システム、アバター管理方法、アバター管理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの分身としてのアバターを仮想空間(メタバース)にて存在させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-090618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザの分身となるアバターについては、ユーザが操作を行って行動させるなどユーザの意思等が影響する。このようなことを考慮した場合、ユーザが自己の分身となるアバターを利用する環境において、ユーザに向けて適切な情報の提供が行われることが好ましい。
【0005】
本発明は、ユーザが自己の分身となるアバターを利用する環境において、ユーザに向けて適切な情報の提供が行われるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部とを備えるアバター管理システムである。
【0007】
本発明の一態様は、アバター管理システムにおけるアバター管理方法であって、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得ステップと、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得ステップにより取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御ステップと、前記アバター制御ステップによりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理ステップと、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理ステップとを含むアバター管理方法である。
【0008】
本発明の一態様は、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部とを備えるアバター管理装置である。
【0009】
本発明の一態様は、アバター管理装置としてのコンピュータを、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザが自己の分身となるアバターを利用する環境において、ユーザに向けて適切な情報の提供が行われるようになるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係るアバター管理システムの全体的な構成例を示す図である。
図2】第1実施形態に係るアバター管理装置の機能構成例を示す図である。
図3】第1実施形態に係るアバター情報の一例を示す図である。
図4】第1実施形態に係るサービス提供システムの機能構成例を示す図である。
図5】第1実施形態に係るユーザ端末の機能構成例を示す図である。
図6】第1実施形態に係るアバター管理装置がアバター履歴情報に基づいて実行する情報フィードバックのための処理手順例を示すフローチャートである。
図7】第2実施形態に係るアバター管理装置がアバターの体型予測に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
[アバター管理システムの全体的な構成例]
図1は、本実施形態のアバター管理システムの全体的な構成例を示している。同図のアバター管理システムでは、アバターサービス環境CLに対してユーザ端末300が接続される。
アバターサービス環境CLは、例えばネットワーク(クラウド)にてユーザUにアバターサービスを提供する環境である。ここでのアバターサービスは、ユーザUに自己の分身となるアバターをサービス提供システム200が提供する仮想空間(メタバース)にて行動させることができるようにされたサービスである。
アバターサービス環境CLは、ネットワークに存在するアバター管理装置100と1以上のサービス提供システム200とを備える。
【0013】
アバター管理装置100は、サービス提供システム200がネットワークサービスとして提供する仮想空間にて存在させるアバターの管理を行う。
具体的に、アバター管理装置100は、アバターの管理として、ユーザUがユーザ端末300に対して行った操作に応じてアバターを生成し、生成したアバターの情報(アバター情報)を記憶する。
また、アバター管理装置100は、ユーザ端末300が或るサービス提供システム200が提供するサービス提供システム200の仮想空間にログインしたことに応じて、ログイン先の仮想空間に、アクセス元のユーザ端末300が対応するユーザUのアバターを存在させる処理を実行する。
【0014】
サービス提供システム200は、アバターを行動させることが可能な仮想空間を提供する。サービス提供システム200は、それぞれ、仮想空間のもとで各種のサービスを提供する。サービス提供システム200が提供するサービスは特に限定されない。例えば、サービス提供システム200が提供するサービスは仮想店舗にてアバターに買い物をしてもらうECであってもよいし、例えば公園、農場、森林といった一定の空間において複数のユーザUのアバター同士がチャット(テキストでも音声でもよい)等によりコミュニケーションを図るようなコミュニティサイトであってもよい。
【0015】
ユーザ端末300は、ネットワークと接続され、アバターサービス環境CLが提供するアバターサービスを利用するのにユーザUが使用する端末である。ユーザ端末300は、例えばスマートフォンやタブレット端末であってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよい。また、ユーザ端末300は、VRゴーグルやスマートグラス等のようにユーザが自身に装着して使用するウェアラブルな端末であってもよい。
【0016】
ユーザUは、ユーザ端末300を操作して、自分の分身となるアバターを生成することができる。具体的に、例えばユーザUは、ユーザ端末300をアバター管理装置100が提供するアバター生成用ウェブサイトにアクセスさせる。ユーザUは、アクセス先のアバター生成用ウェブサイトに対する操作を行うことで、自分の分身となるアバターを生成する。アバター管理装置100は、アバター生成用ウェブサイトに対する操作に応じて、ユーザUの分身となるアバターのアバター情報を生成する。アバター管理装置100は、生成したアバターのアバター情報を記憶する。なお、アバター管理装置100は、1のユーザUに対応して複数のアバターを生成可能とされてもよい。
【0017】
ユーザUは、ユーザ端末300を任意のサービス提供システム200が提供する仮想空間にログインさせることで、ログイン先の仮想空間において自分の分身のアバターを存在させることができる。具体的に、例えばユーザUは、自分のユーザアカウントを用いてユーザ端末300を仮想空間にログインさせる。ログインされた仮想空間の提供元のサービス提供システム200は、ログインに用いられたユーザアカウントに対応付けられたアバター情報を、アバター管理装置100から取得する。サービス提供システム200は、取得したアバター情報により再現したアバターを仮想空間内に存在させる。この際、ユーザ端末300においては、仮想空間においてアバターが存在している様子の画像が表示される。
【0018】
ユーザUは、仮想空間に存在するアバターについて、ユーザ端末300を操作して自分の意図に応じて行動させることができる。ここでの行動は、アバターが移動すること、アバターが身体を動かすこと、アバターが発言すること、などを含む。
【0019】
そのうえで、ユーザUは、ユーザ端末300に接続したウェアラブルデバイス400を用いて仮想空間内のアバターを行動させることができる。ユーザUがウェアラブルデバイス400を身につけた状態では、ウェアラブルデバイス400において設けられたセンサが、ユーザUの身体の各部(頭部、胸部、腕、手、指、脚等)の動きを検出可能となる。このようなセンサには、例えば加速度センサ等が用いられてよい。
ウェアラブルデバイス400は、検出した身体各部の動きを示す動き検出情報をユーザ端末300に入力させる。ユーザ端末300は、入力された動き検出情報を、アバターの行動を指示する情報(行動指示情報)としてアクセス先の仮想空間のサービス提供システム200に送信する。サービス提供システム200は、受信した行動指示情報に基づいて、仮想空間内の対応のアバターが移動したり身体を動かしたりするように制御する。
また、ウェアラブルデバイス400はセンサとしてマイクロフォンを備え、ユーザUの音声を集音して得られた音声データを行動指示情報に含めて出力してよい。サービス提供システム200は、受信した行動指示情報に含まれている音声データを利用して、アバターに発話させるように制御してよい。
【0020】
機関端末600は、例えば自治体等をはじめとした所定の機関が使用する端末である。機関端末600は、アバター管理装置100とネットワーク経由で接続される。
【0021】
なお、図1における身体情報計測装置500は第2実施形態に対応することから、ここでの説明を省略する。
【0022】
[アバター管理装置の構成例]
図2を参照して、アバター管理装置100の機能構成例について説明する。アバター管理装置100は、通信部101、制御部102、及び記憶部103を備える。同図に示されるアバター管理装置100としての機能は、ハードウェアとしてのアバター管理装置100が備えるCPU(Central Processing Unit)がプログラムを実行することにより実現される。
【0023】
通信部101は、ネットワーク経由でユーザ端末300、サービス提供システム200、及び機関端末600等と通信可能に接続する。
【0024】
制御部102は、アバター管理装置100における各種の制御を実行する。制御部102は、アバター生成部121、提供制御部122、履歴管理部123、及びフィードバック処理部124を備える。
なお、ユーザ状況取得部125は、第2実施形態に対応することから、ここでの説明を省略する。
【0025】
アバター生成部121は、ユーザUごとの分身となるアバターを生成する。アバター生成部121は、前述のようにアバター生成用ウェブサイトを提供する。アバター生成部121は、アバター生成用ウェブサイトにアクセスしたユーザ端末300に対して行われるユーザUの操作に応じてアバターを生成する。アバター生成部121は、生成したアバターのアバター情報をアバター情報記憶部131に記憶させる。
【0026】
提供制御部122は、アバター情報記憶部131にアバター情報が記憶されているアバターを、サービス提供システム200の仮想空間に提供する制御を実行する。
具体的に、サービス提供システム200は、ユーザ端末300がログインしたことに応じて、ログインに用いられたユーザアカウントを含むアバター要求を行う。提供制御部122は、受信されたアバター要求に含まれるのと同じユーザアカウントに対応付けられたアバター情報をアバター情報記憶部131から取得し、取得したアバター情報をアバター要求送信元のサービス提供システム200に送信する。
【0027】
履歴管理部123は、ユーザUごとのアバターについての仮想空間における行動、動作、等のアバターの状態についての履歴を管理する。具体的に、履歴管理部123は、仮想空間に存在させたアバターの状態を監視し、監視した状況の履歴を示すアバター履歴情報を、アバター情報記憶部131が記憶する対応のアバターのアバター情報に格納する。
【0028】
フィードバック処理部124は、アバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせる処理(フィードバック処理)を実行する。
【0029】
記憶部103は、アバター管理装置100に対応する各種の情報を記憶する。記憶部103は、アバター情報記憶部131を備える。
アバター情報記憶部131は、アバター管理装置100が管理対象とするアバターごとのアバター情報を記憶する。
【0030】
図3は、アバター情報記憶部131が記憶するアバター情報の一例を示している。同図における1行(1レコード)が1のアバターに対応するアバター情報である。
1のアバターに対応するアバター情報は、アバターID、オブジェクトデータ、素材群データ、ユーザ情報、及びアバター履歴情報の領域を含む。
【0031】
アバターIDの領域は、対応のアバターを一意に示すアバターIDを格納する。
【0032】
オブジェクトデータの領域は、対応のアバターのオブジェクトデータを格納する。オブジェクトは、対応のアバターを仮想空間にて再現するのに用いるオブジェクトとしてのデータである。オブジェクトデータは、例えば所定のアバター用パーツを用いて生成された頭部、ボディ等のコンポーネントを組み合わせて形成されるものであってよい。
【0033】
素材群データの領域は、素材群データを格納する。素材群データは、オブジェクトデータによるアバターの実体に対して所定の態様を付加するアバター素材を1以上含むデータである。素材群データには、例えば音声素材、感情素材、ムーブメント素材、空間素材等が含まれてよい。素材群データにより、アバターのオブジェクトについて、声を発したり、顔の表情を変化させたり、動きを与えたり、所定のデザインによる仮想空間内に存在させたりすることができる。
【0034】
ユーザ情報の領域は、対応のアバターを分身とするユーザに関する情報(ユーザ情報)を格納する。ユーザ情報は、例えばユーザアカウント、ユーザプロフィール(性別、年齢等)等の情報を含んでよい。
【0035】
アバター履歴情報は、対応のアバターのアバター履歴情報を記憶する。本実施形態のアバター履歴情報は、アバターの存在していた仮想空間を示す情報と、仮想空間におけるアバターの状態を時間と対応付けた情報とを含んでよい。
【0036】
[サービス提供システムの構成例]
図4を参照して、サービス提供システム200の機能構成例について説明する。同図に示されるサービス提供システム200としての機能は、ハードウェアとしてのサービス提供システム200が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
サービス提供システム200は、通信部201、仮想空間制御部202、及び記憶部203を備える。
【0037】
通信部201は、ネットワーク経由でユーザ端末300や機関端末600と通信を行う。
【0038】
仮想空間制御部202は、仮想空間の提供に関する制御を実行する。仮想空間制御部202は、仮想空間のウェブサイトを提供する。仮想空間制御部202はアバター制御部221とユーザ状況取得部222を備える。
【0039】
アバター制御部221は、仮想空間のウェブサイトにログインしたユーザ端末300が対応するユーザUのアバターを仮想空間内に存在させる。この際、アバター制御部221は、ユーザ端末300がログインに使用したのと同じユーザアカウントをユーザ情報として格納するユーザ情報をアバター管理装置100から取得する。アバター制御部221は、取得したユーザ情報におけるオブジェクトデータと素材群データとを利用して仮想空間においてアバターとしてのオブジェクトを存在させ、アバターを行動させる。
【0040】
ユーザ状況取得部222は、ユーザUの状況を示すユーザ状況情報を取得する。本実施形態において、ユーザ状況情報は、ユーザ端末300が送信する行動指示情報であってよい。行動指示情報は、ユーザUの状況として、ユーザUの身体の動きやユーザUが発した音声を示す情報としてみることができる。
アバター制御部221は、ユーザ状況取得部222により取得されたユーザ状況情報に応じて、対応のユーザUのアバターが行動するように制御する。
【0041】
記憶部203は、サービス提供システム200に対応する各種の情報を記憶する。記憶部203は、仮想空間情報記憶部231とアバター情報記憶部232とを備える。仮想空間情報記憶部231は、サービス提供システム200が提供する仮想空間を構築するのに利用する情報を記憶する。
アバター情報記憶部232は、ユーザ端末300が仮想空間にログインしたことに応じてアバター管理装置100から取得したアバター情報を記憶する。アバター制御部221は、アバター情報記憶部232に記憶されたアバター情報を利用して仮想空間にアバターを存在させるようにしてよい。
【0042】
[ユーザ端末の構成例]
図5を参照して、ユーザ端末300の機能構成例について説明する。同図に示されるユーザ端末300としての機能は、ハードウェアとしてのユーザ端末300が備えるCPUがプログラムを実行することにより実現される。
ユーザ端末300は、通信部301、表示部302、操作部303、制御部304、及び記憶部305を備える。
【0043】
通信部301は、ネットワーク経由でアバターサービス環境CL(アバター管理装置100、サービス提供システム200)と通信を行う。
【0044】
表示部302は、ディスプレイデバイスを備え、制御部304の制御に応じて表示を行う。
操作部303は、ユーザ端末300に備えられる操作子や入力デバイスを含み、これらの操作子や入力デバイスに対して行われた操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作情報を制御部304に出力する。
なお、表示部302におけるディスプレイデバイスを含み、ディスプレイデバイスの表示面に対する操作が可能なタッチパネルが操作部303に含まれてよい。
制御部304は、ユーザ端末300における各種の制御を実行する。
記憶部305は、ユーザ端末300に対応する各種の情報を記憶する。
【0045】
[第1実施形態における利用事例1]
本実施形態におけるアバター管理システムは、以下のようにして利用することができる。本事例において、ユーザUは、障がい者である。また、ユーザUのアバターが存在する仮想空間は、ユーザUの現実の行動範囲を反映させたものである。
ユーザUは、ウェアラブルデバイス400を身に付けて、自己に対応するアバターが仮想空間内を移動できるように運動する。ユーザ端末300は、ウェアラブルデバイス400から入力された動き検出情報に基づく行動指示情報をサービス提供システム200に送信する。サービス提供システム200においては、ユーザ状況取得部222が送信された行動指示情報を取得し、アバター制御部221が取得された行動指示情報に従って対応のアバターを行動させる。
アバター管理装置100の履歴管理部123は、仮想空間におけるアバターの行動における移動の履歴を示すアバター履歴情報を生成し、生成したアバター履歴情報を、アバター情報記憶部131が記憶する対応のアバターのアバター情報に格納する。
【0046】
図6のフローチャートは、アバター管理装置100のフィードバック処理部124が上記のようにして記憶されたアバター履歴情報に基づいて実行する情報フィードバックのための処理手順例を示している。
ステップS100:フィードバック処理部124は、アバター情報記憶部131が記憶する対応のアバターのアバター情報から、該当の仮想空間におけるアバターの移動の履歴を示すアバター履歴情報を取得する。
ステップS102:フィードバック処理部124は、ステップS100により取得したアバター履歴情報を利用して、アバターの移動経路における所定の地点ごとの到達時刻を対応付けた情報(アバター移動情報)を生成する。
ステップS104:フィードバック処理部124は、ステップS102により生成したアバター移動情報を、機関端末600に送信する。このように送信されるアバター移動情報は、例えば仮想空間に対応する3次元または2次元のマップにおいてアバターの移動経路を示すとともに、移動経路における所定の地点ごとの到達時刻を示すものであってよい。
【0047】
本例において、機関端末600は、自治体等の機関が使用する端末である。機関端末600は、ステップS104により送信されたアバター移動情報を表示する。機関における担当者は、表示されたアバター移動情報を見ることで、対応の現実空間においていずれの地点が障がい者の移動を妨げているのかを判断することができる。一具体例として、担当者は、アバター移動情報において、通常よりも移動に多くの時間を要している地点を見つけた。この地点の状況を確認すると、地面に大きな段差の有ることが判明した。この場合、担当者は、地面に段差があることで障がい者の移動が妨げられていると判断することができる。このような判断に基づいて、例えば機関は、現実空間における該当の段差を解消するための工事計画等を検討することができる。
なお、フィードバック処理部124が、アバター移動情報に基づいて、障がい者の移動の妨げとなっている地点と、当該地点が障がい者の移動を妨げている要因とを特定し、特定した情報を機関端末600に送信するようにしてもよい。
【0048】
[第1実施形態における利用事例2]
本事例において、ユーザUは、例えば手工芸品を作製する者である。本事例においては、ユーザUがウェアラブルデバイス400を身に付けて手工芸品を作製する。このとき、サービス提供システム200のアバター制御部221は、仮想空間においてユーザUに対応するアバターも、ウェアラブルデバイス400が出力する動き検出情報に基づいてユーザ端末300が送信した行動指示情報に従って、手工芸品を作製する。また、アバター管理装置100の履歴管理部123は、手工芸品を作製しているときのアバターの動きを示すアバター履歴情報をアバター情報記憶部131に記憶させる。
【0049】
本事例において、フィードバック処理部124は、アバター情報記憶部131に記憶された、手工芸品を作製しているときのアバターの動きを示すアバター履歴情報に基づいて、ロボット(図示せず)に手工芸品を模した製品(成果物の一例)を製造させるのに必要なパラメータを導出する。フィードバック処理部124は、導出したパラメータをロボットに設定する。これにより、ロボットに工芸品のレプリカを製造させることができる。このようなロボットには、例え3Dプリンタも含まれてよい。
【0050】
<第2実施形態>
[第2実施形態における利用事例1]
続いて、第2実施形態としてのアバター管理システムの利用態様例について説明する。
本実施形態においては、ユーザ端末300に身体情報計測装置500が接続される。身体情報計測装置500は、ユーザUが自身の身体情報を計測するのに用いる。身体情報計測装置500は、例えば身体情報として、ユーザUの身長、体重、胸囲、腹囲等を計測してよい。また、身体情報計測装置500は、身体情報として、ユーザUの体型を3次元的にスキャンして3次元体型データを得ることが可能とされてもよい。
【0051】
ユーザ端末300は、身体情報計測装置500により計測された身体情報を、アバター管理装置100に送信する。
本実施形態のアバター管理装置100は、図1に示すようにユーザ状況取得部125を備える。ユーザ状況取得部125は、ユーザ端末300から送信された身体情報(ユーザ状況情報)を取得する。ユーザ状況取得部125は、取得した身体情報を、アバター情報記憶部131が記憶する対応のアバター情報におけるオブジェクトデータの身体パラメータとして付与する。これにより、対応のアバターは、仮想空間において存在する際に、身体情報パラメータに従った体型、姿勢が与えられる。
また、履歴管理部123は、アバターのオブジェクトデータに付与した身体パラメータを反映したアバター体型情報をアバター履歴情報に格納する。これにより、アバター履歴情報は、過去におけるアバターの体型を示す履歴を有することになる。
【0052】
本実施形態のアバター管理装置100は、アバター履歴情報の1つとして記憶された過去のアバター体型情報に基づいて、アバターの将来の体型を予測する。アバター管理装置100は、以降において、対応のアバターを仮想空間にて存在させているときに、予測した体型の情報(体型予測情報)についても仮想空間にて提示されるようにする。
このように提示される体型予測情報は、対応のユーザU自身について予測された体型の情報として捉えることができる。ユーザUは、仮想空間にて提示された体型予測情報を確認することで、自分の体型管理に役立てることができる。
【0053】
図7のフローチャートを参照して、本実施形態のアバター管理装置100がアバターの体型予測に関連して実行する処理手順例について説明する。
【0054】
ステップS200:サービス提供システム200からアバター要求が送信されたことに応じて、アバター管理装置100の通信部101は、送信されたアバター要求を受信する。
【0055】
ステップS202:アバター管理装置100において提供制御部122は、ステップS200にて受信されたアバター要求に含まれるのと同じユーザアカウントのユーザ情報を格納するアバター情報をアバター情報記憶部131から検索する。
【0056】
ステップS204:フィードバック処理部124は、ステップS202により検索されたアバター情報に含まれるアバター履歴情報から過去の一定期間におけるアバター体型情報を取得する。
【0057】
ステップS206:フィードバック処理部124は、ステップS204により取得したアバター体型情報を利用して、将来のアバターの体型を予測する。将来のアバターの体型を予測するにあたり、フィードバック処理部124は、これまでに蓄積(記憶)された過去のアバター体型情報を学習用データとして学習させた学習済モデルを利用してよい。
【0058】
ステップS208:フィードバック処理部124は、ステップS206により予測した結果を示す体型予測情報を生成する。
【0059】
ステップS210:提供制御部122は、ステップS200にて受信したアバター要求に対する応答として、ステップS202により検索されたアバター情報にステップS208により生成された体型予測情報を付加して送信する。
このように体型予測情報が付加されたアバター情報が送信されることで、サービス提供システム200は、受信したアバター情報に基づいて再現したアバターを仮想空間にて存在させるとともに、受信した体型予測情報が示す将来のアバターの体型を所定の態様で仮想空間にて提示するようにされる。
【0060】
なお、フィードバック処理部124は、将来のアバターの体型の予測結果を、対応のユーザUの将来の体型の予測結果として、対応のユーザ端末300に送信してよい。ユーザ端末300は、受信した体型の予測結果を所定の態様でユーザUに報知してよい。
【0061】
[第2実施形態における利用事例2]
ユーザUは、例えば所定種目のスポーツが行われる仮想空間にてスポーツをするため存在している自己のアバターの体型に関するパラメータ(体型パラメータ)を暫定的に変更する操作(体型変更操作)をユーザ端末300に対して行うことができる。ユーザ端末300は、体型変更操作により変更された体型パラメータを、アバター管理装置100に送信する。
【0062】
アバター管理装置100における提供制御部122は、受信した体型パラメータにより、仮想空間において存在しているアバターの体型を変更させる。ユーザUが体型を変更されたアバターを仮想空間でスポーツさせる。この結果、フィードバック処理部124は、体型変更前と変更後とで、例えばアバターが同じ運動をしたときの結果の相違を認識する。このような結果に基づいて、フィードバック処理部124は、対応の種目のスポーツに適した目標の体型パラメータを推定する。フィードバック処理部124は、推定した目標の体型パラメータを示す情報(目標体型パラメータ)を、現在において対応のアバターが存在している仮想空間を提供するサービス提供システム200、あるいは対応のユーザのユーザ端末300に送信する。
サービス提供システム200は、仮想空間において、例えば対応のユーザのアバターとともに受信した目標体型パラメータを提示してよい。また、ユーザ端末300は、受信した目標体型パラメータを報知してよい。
【0063】
[第2実施形態における利用事例3]
本事例において、アバター管理装置100の履歴管理部123は、ユーザがウェアラブルデバイス400を使用して仮想空間内のアバターを行動させているときのアバターの行動(動き)を示すアバター履歴情報を、アバター情報記憶部232が記憶する対応のアバターのアバター情報に格納するようにされてよい。
そのうえで、本事例のフィードバック処理部124は、上記のウェアラブルデバイス400の使用に対応するアバター履歴情報に基づいて、アバターの運動能力の変化を推定してよい。このように推定されるアバターの運動能力の変化は、対応のユーザについての運動機能の変化として捉えられる。フィードバック処理部124は、推定したアバターの運動能力の変化を示す情報を、現在において対応のアバターが存在している仮想空間を提供するサービス提供システム200、あるいは対応のユーザのユーザ端末300に送信してよい。
【0064】
また、本事例のフィードバック処理部124は、上記のウェアラブルデバイス400の使用に対応するアバター履歴情報において示される発話内容や動きなどに基づいて、アバター(ユーザ)の精神疾患や認知症等についての診断を行ってもよい。フィードバック処理部124は、診断結果を示す情報を、現在において対応のアバターが存在している仮想空間を提供するサービス提供システム200、あるいは対応のユーザのユーザ端末300に送信してよい。フィードバック処理部124は、特に精神疾患や認知症等の初期症状であると診断した場合には、対応のユーザUの家族や医療機関等の端末に診断結果を送信してもよい。
【0065】
なお、フィードバック処理部124は、アバター履歴情報に基づいてアバターの食べ物や趣味等についての変化を推定し、推定した結果をサービス提供システム200やユーザ端末300に送信してよい。
【0066】
<第3実施形態における利用事例>
本事例において、ユーザUは、現実における自身の状態(状況)を示す情報(ユーザ状態情報)をユーザ端末300により取得させてよい。ユーザ状態情報は、例えばユーザ端末300により撮像したユーザU自身の顔、体型であってもよいし、身体情報計測装置500により計測された身体情報であってもよい。
ユーザ端末300は、取得したユーザUの状態を示す情報(ユーザ状態情報:ユーザ状況情報の一例)を、アバター管理装置100に送信してよい。アバター管理装置100において、ユーザ状況取得部125は、取得したユーザ状態情報を、対応のアバターのアバター履歴情報に格納する。つまり、ユーザ状態情報は、対応のアバターと対応付けてアバター情報記憶部131に記憶される。
【0067】
フィードバック処理部124は、仮想空間にてアバターが存在しているときに、リアルタイムにユーザ端末300から送信されるユーザ状態情報と、対応のアバター情報に記憶されている過去のユーザ状態情報とに基づいて、以降のアバターの状態を決定してよい。例えば、リアルタイムのユーザ状態情報に基づいて、ユーザの体調が良くないことが判定された場合には、過去のユーザ状態情報において示される同様な体調のときのユーザの行動を特定してよい。フィードバック処理部124は、現在において仮想空間に存在するアバターの行動に、今回特定した行動が反映されるように、サービス提供システム200におけるアバター制御部221に、特定した行動を示す情報を送信してよい。
【0068】
なお、ユーザ状況情報については、アバター管理装置100におけるユーザ状況取得部125が取得したうえで、アバター管理装置100とサービス提供システム200とが連携して、上記各実施形態におけるフィードバック処理部124の処理が行われるようにしてよい。
なお、ユーザ状況情報は、上記の各事例にて挙げた行動(移動を含む)、動作(動き、運動、発話等を含む)、身体情報、現実における状態(ユーザの顔、体型、身体情報状態等を含む)等に限定されない。ユーザ状況情報には、例えばユーザについて検出されたユーザの視線方向を示す情報が含まれてもよい。また、ユーザ状況情報には、ユーザの脳波、心拍、血圧、体温等の計測結果等の生体的な情報も含まれてよい。また、ユーザ状況情報には、ユーザがユーザ端末300を用いて視聴したりプレイしたりした各種コンテンツ(例えば、オーディオコンテンツ、動画コンテンツ、ゲームコンテンツ等)の利用履歴が含まれてもよい。
【0069】
<付記>
(1)本実施形態の一態様は、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部とを備えるアバター管理システムである。
【0070】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載のアバター管理システムであって、前記ユーザ状況取得部は、ユーザ状況情報として、身体運動検出装置により検出されたユーザの身体運動状況を取得し、前記アバター制御部は、前記ユーザ状況取得部が取得した身体運動状況に追随した行動をアバターに行わせ、前記履歴管理部は、前記身体運動状況に追随したアバターの行動の履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させ、前記フィードバック処理部は、前記記憶部に記憶されたアバター履歴情報に基づくアバターの行動に対する所定の反応を生じさせてよい。
【0071】
(3)本実施形態の一態様は、(2)に記載のアバター管理システムであって、前記フィードバック処理部は、所定の現実空間を反映した仮想空間でのアバターの行動の結果に基づいて判断した前記現実空間の状況を出力してよい。
【0072】
(4)本実施形態の一態様は、(2)または(3)に記載のアバター管理システムであって、前記フィードバック処理部は、前記アバター履歴情報に基づくアバターの行動による成果物が現実空間にて実物として存在するように制御してよい。
【0073】
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか1つに記載のアバター管理システムであって、前記フィードバック処理部は、前記記憶部に記憶されたアバター履歴情報に基づいて、アバターの所定の項目についての時間経過に応じた変化を取得し、取得した変化に基づくフィードバック結果を出力してよい。
【0074】
(6)本実施形態の一態様は、(5)に記載のアバター管理システムであって、前記フィードバック処理部は、前記所定の項目についての時間経過に応じた変化に基づいて、前記項目に関連する将来の状況を予測した結果を前記フィードバック結果として出力してよい。
【0075】
(7)本実施形態の一態様は、(1)から(6)のいずれか1つに記載のアバター管理システムであって、前記フィードバック処理部は、前記ユーザ状況取得部によりリアルタイムに取得される所定のユーザ状況と、前記記憶部に記憶される前記所定のユーザ状況に関連するアバター履歴情報とに基づいて、現実空間における今後のユーザの状況を予測した結果をフィードバック結果として出力してよい。
【0076】
(8)本実施形態の一態様は、アバター管理システムにおけるアバター管理方法であって、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得ステップと、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得ステップにより取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御ステップと、前記アバター制御ステップによりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理ステップと、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理ステップとを含むアバター管理方法である。
【0077】
(9)本実施形態の一態様は、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部と、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部と、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部と、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部とを備えるアバター管理装置である。
【0078】
(10)本実施形態の一態様は、アバター管理装置としてのコンピュータを、ユーザについての所定の状況が対応するユーザ状況情報を取得するユーザ状況取得部、仮想空間にてユーザの分身として存在するアバターに、前記ユーザ状況取得部により取得された対応のユーザのユーザ状況を反映させるアバター制御部、前記アバター制御部によりユーザ状況が反映されたアバターの状態についての履歴を示すアバター履歴情報を記憶部に記憶させる履歴管理部、前記記憶部に記憶されるアバター履歴情報に基づく所定の反応を生じさせるフィードバック処理部として機能させるためのプログラムである。
【0079】
なお、上述のアバター管理装置100、サービス提供システム200、及びユーザ端末300等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のアバター管理装置100、サービス提供システム200、及びユーザ端末300等としての機能処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD、SSD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0080】
100 アバター管理装置、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、121 アバター生成部、122 提供制御部、123 履歴管理部、124 フィードバック処理部、125 ユーザ状況取得部、131 アバター情報記憶部、200 サービス提供システム、201 通信部、202 仮想空間制御部、203 記憶部、221 アバター制御部、222 ユーザ状況取得部、231 仮想空間情報記憶部、232 アバター情報記憶部、300 ユーザ端末、301 通信部、302 表示部、303 操作部、304 制御部、305 記憶部、400 ウェアラブルデバイス、500 身体情報計測装置、600 機関端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7