IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 維沃移動通信有限公司の特許一覧

特開2024-156826設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体
<>
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図1
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図2
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図3
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図4
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図5
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図6
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図7
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図8
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図9
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図10
  • 特開-設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156826
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20241029BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 72/11 20230101ALI20241029BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W72/1268
H04W72/11
H04W28/04 110
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024125588
(22)【出願日】2024-08-01
(62)【分割の表示】P 2023523042の分割
【原出願日】2021-10-14
(31)【優先権主張番号】202011105261.1
(32)【優先日】2020-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 榮榮
(72)【発明者】
【氏名】孫 鵬
(72)【発明者】
【氏名】劉 昊
(57)【要約】      (修正有)
【課題】端末に適用される設定グランドの繰り返し伝送の遅延が大きいという課題を解決するために、設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体を提供する。
【解決手段】方法は、ネットワーク側によって設定された、少なくとも2セットの第1情報が設定される第1設定グラントを取得するステップと、少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得するステップであって、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定されるステップと、
前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法。
【請求項2】
前記少なくとも2セットの第1情報は、
少なくとも2セットの空間関係と、
少なくとも2セットの電力制御パラメータと、
少なくとも2セットの冗長バージョンRVシーケンスと、のうちの1つ又は複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記第1設定グラントの少なくとも2セットの空間関係は、ネットワーク側が無線リソース制御RRCによって設定したものである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのダウンリンク制御情報DCI内のハイブリッド自動再送要求プロセス番号HPNは前記第1設定グラントのインデックスに対応し、前記DCIのサウンディング基準信号リソースインジケータSRIフィールドは前記少なくとも2セットの空間関係を指示する、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記DCIのSRIフィールドの第1値で第1集合を指示し、前記第1集合は前記少なくとも2セットの空間関係を含み、
又は、
前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットの空間関係のうちの第1のセットの空間関係を指示する第1指示ビットと、少なくとも2セットの空間関係のうちの第2のセットの空間関係を指示する第2指示ビットとを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1設定グラントは、複数のDCIによって少なくとも2回アクティブ化され、前記複数のDCI内のSRIフィールドはそれぞれ1セットの空間関係を指示する、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、開ループ電力制御パラメータと、パスロス基準信号インデックスと、閉ループ電力制御パラメータと、のうちの1つ又は複数を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、開ループ電力制御パラメータと、閉ループ電力制御パラメータと、のうちの少なくとも1つ又は複数を含み、
前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI内のSRIフィールドは少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータを指示する、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記DCIのSRIフィールドの第2値で第2集合を指示し、前記第2集合は2セットのパスロス基準信号パラメータを含み、
又は、
前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第1のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第3指示ビットと、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第2のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第4指示ビットとを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCIの送信電力制御フィールドは少なくとも2セットの送信電力制御コマンドを指示し、
前記送信電力制御フィールドは、第1のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第5指示ビットと、第2のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第6指示ビットとを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
各セットの電力制御パラメータは、少なくとも2セットの電力制御調整状態に対応する、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも2セットの電力制御パラメータは、前記少なくとも2セットの空間関係に一対一で対応する、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも2セットの電力制御パラメータと前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係と同じである、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、
順次マッピング、
又は、
サイクルマッピング、
又は、
前記第1設定グラントの第1部分の繰り返し伝送時間が第1のセットの空間関係に対応し、前記第1設定グラントの残りの第2部分の繰り返し伝送時間が第2のセットの空間関係に対応する関係、を含む、請求項2又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記RVシーケンスは、{0,2,3,1}又は{0,3,0,3}又は{0,0,0,0}である、請求項2に記載の方法。
【請求項16】
前記第1設定グラントのK回の繰り返しのn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値であり、Kは正の整数である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するステップであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じであるステップと、
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法。
【請求項18】
前記少なくとも2セットの設定グラントは繰り返し伝送が1つの時間ウィンドウ内で行われ、前記時間ウィンドウは、設定グラントタイマー又は設定可能な他の時間パラメータである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記少なくとも2セットの設定グラントは、それぞれ異なる送受信ポイントTRPに関連付けられる、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記異なるTRPへの関連付けとは、異なる制御リソースセットプールインデックスCORESETPoolIndexに関連付けられることを指す、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含み、
前記タイプ1の設定グラントにおける繰り返し伝送機会に対応する空間関係はRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントにおける繰り返し伝送時間に対応する空間関係は、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ1の設定グラントに対応する電力制御パラメータはRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントに対応する電力制御パラメータは、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
異なるCORESETPoolIndexに関連付けられる設定グラントの閉ループ電力制御パラメータは互いに独立している、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し回数の合計は繰り返し伝送の総回数となる、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し伝送のRVは、各設定グラントに設定されたRVシーケンスから選択されるか、又は同一のRVシーケンスから選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも2セットの設定グラントは1つのRVシーケンスが設定され、n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記少なくとも2セットの設定グラントはRVシーケンスがそれぞれ設定され、1つの設定グラントにおけるn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記少なくとも2セットの設定グラントはタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するための異なるDCIは同じHARQプロセス番号を含み、前記HARQプロセス番号は同じ又は異なる前記タイプ2の設定グラントインデックスに対応し、前記異なるDCIは異なるCORESETPoolIndexに対応する、請求項17に記載の方法。
【請求項29】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
ネットワーク側が物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするDCIを取得するステップと、
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法。
【請求項30】
前記第2設定グラントに関連付けられるCORESETPoolIndexは、前記DCIに対応するCORESETPoolIndexと同じであるか又は異なる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記伝送ブロックの繰り返し伝送の総回数は、前記DCIスケジューリングの繰り返し伝送回数と、前記第2設定グラントの繰り返し伝送回数との和である、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記PUSCHと前記第2設定グラントは空間関係がそれぞれ設定される、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記第2設定グラントにおける伝送に用いられる電力制御パラメータは、前記DCIスケジューリングに用いられる電力制御パラメータと同じである、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記第2設定グラントと前記PUSCHとは電力制御調整状態が互いに独立している、請求項29に記載の方法。
【請求項35】
前記第2設定グラントにおける伝送に用いられるRVは、前記DCIスケジューリングによって指示されるRVシーケンスから選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得するための第1取得モジュールであって、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定される第1取得モジュールと、
前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第1伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置。
【請求項37】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するための第2取得モジュールであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じである第2取得モジュールと、
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第2伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置。
【請求項38】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
ネットワーク側がPUSCHをスケジューリングするDCIを取得するための第3取得モジュールと、
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するための第3伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置。
【請求項39】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサにおいて実行可能なプログラムと、を備え、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、請求項1から35のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する、端末。
【請求項40】
プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラム又はコマンドがプロセッサによって実行されると、請求項1から16のいずれか1項に記載の設定グラントの繰り返し伝送方法のステップを実現し、又は請求項17から27のいずれか1項に記載の設定グラントの繰り返し伝送方法のステップを実現し、又は請求項28から35のいずれか1項に記載の設定グラントの繰り返し伝送方法のステップを実現する、可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年10月15日に中国で出願した中国特許出願番号No.202011105261.1の優先権を主張し、その全てが引用によって本文に取り込まれる。
【0002】
本出願は、通信技術分野に属し、具体的には、設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
通信システムでは、高信頼低遅延通信(Ultra-relaible and Low Latency Communication,URLLC)サービスの高信頼低遅延要件を満たすために設定グラント(configured grant)の繰り返し伝送がサポートされている。関連するプロトコルにより、繰り返し伝送が1セットのconfigured grant設定で行われる必要があることが制限されている。アップリンク繰り返し伝送のための当該configured grantリンクがブロックされると、このconfigured grantにおいて伝送されるデータの信頼性は確保されない。ネットワーク側は、configured grantにおけるデータ伝送エラーを検出すると、ダウンリンク制御情報(Downlink Control Information,DCI)を送信してconfigured grantにおけるデータ再送を動的にスケジューリングするが、このようなメカニズムは、データ伝送の信頼性をある程度で確保できる一方、大きな遅延をももたらしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、設定グラントの繰り返し伝送の遅延が大きいという課題を解決するために、設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
【0006】
ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得するステップであって、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定されるステップと、
【0007】
前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供する。
【0008】
第2側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
【0009】
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するステップであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じであるステップと、
【0010】
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供する。
【0011】
第3側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
【0012】
ネットワーク側が物理アップリンク共有チャネルをスケジューリングするDCIを取得するステップと、
【0013】
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供する。
【0014】
第4側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
【0015】
ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得するための第1取得モジュールであって、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定される第1取得モジュールと、
【0016】
前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第1伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置を提供する。
【0017】
第5側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
【0018】
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するための第2取得モジュールであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じである第2取得モジュールと、
【0019】
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第2伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置を提供する。
【0020】
第6側面において、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
【0021】
ネットワーク側がPUSCHをスケジューリングするDCIを取得するための第3取得モジュールと、
【0022】
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するための第3伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置を提供する。
【0023】
第7側面において、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されて前記プロセッサにおいて実行可能なプログラムと、を備え、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、第1側面、第2側面又は第3側面に記載の方法のステップを実現する、端末を提供する。
【0024】
第8側面において、プログラム又はコマンドが記憶されており、前記プログラム又はコマンドがプロセッサによって実行されると、第1側面、第2側面又は第3側面に記載の方法のステップを実現する、可読記憶媒体を提供する。
【0025】
第9側面において、不揮発性記憶媒体に記憶され、少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで第1側面、第2側面又は第3側面に記載の方法のステップを実現する、コンピュータプログラム製品を提供する。
【0026】
第10側面において、プロセッサ及び通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがプログラム又はコマンドを実行して、第1側面、第2側面又は第3側面に記載の方法を実現するために用いられる、チップを提供する。
【発明の効果】
【0027】
本出願の実施例では、設定グラントにおけるデータ伝送の信頼性を向上させるとともに、遅延を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図である。
図2】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送方法の模式図(その1)である。
図3】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送方法の模式図(その2)である。
図4】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送方法の模式図(その3)である。
図5】本出願の実施例に係る1セットの設定グラントにおける繰り返し伝送の模式図である。
図6】本出願の実施例に係る複数セットのconfigured grantにおける繰り返し伝送の模式図である。
図7】本出願の実施例に係る動的スケジューリングとconfigured grantとを組み合わせた繰り返し伝送の模式図である。
図8】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送装置の模式図(その1)である。
図9】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送装置の模式図(その2)である。
図10】本出願の実施例に係る設定グラントの繰り返し伝送装置の模式図(その3)である。
図11】本出願の実施例に係る端末の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に説明し、当然ながら、説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0030】
本出願の明細書及び特許請求の範囲における用語「第1」、「第2」等は、特定の順序又は先後順序を記述するためのものではなく、類似する対象を区別するためのものである。このように使用されるデータは、本出願の実施例がここで図示又は記述される以外の順序で実施できるように、適当な場合において互いに置き換えてもよいことを理解すべきであり、また、「第1」、「第2」で区別する対象は一般に一種類であり、対象の数を限定することがなく、例えば、第1対象は1つであってもよいし、複数であってもよい。また、明細書及び特許請求の範囲において「及び」は、接続している対象のうちの少なくとも1つを示し、符号の「/」は、一般的には前後の関連対象が「又は」という関係にあることを示す。
【0031】
指摘すべきことは、本出願の実施例に記載の技術は、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)/LTEの発展型(LTE-Advanced,LTE-A)システムに限定されず、さらに、例えば符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,CDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access,TDMA)、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access,FDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access,OFDMA)、シングルキャリア周波数分割多元接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access,SC-FDMA)のような他の無線通信システム及び他のシステムに利用可能である点である。本出願の実施例における「システム」と「ネットワーク」という用語は一般に相互に交換して使用することができ、記述される技術は上記したシステムと無線電信技術に用いてもよいし、他のシステムと無線電信技術に用いてもよい。但し、以下の記述では例示するために新しい無線(New Radio,NR)システムを記述し、且つ以下の大部分の記述においてNR用語を使用するが、これらの技術はNRシステムアプリケーション以外のアプリケーションに適用可能であり、例えば第6世代(6th Generation,6G)通信システムにも適用可能である。
【0032】
図1は本出願の実施例が適用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは端末11とネットワーク側機器12とを備える。ここで、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment,UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ノートパソコンとも呼ばれるラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)、携帯情報端末、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer,UMPC)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device,MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器(vehicle user equipment,VUE)、歩行者端末(pedestrian user equipment,PUE)等の端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、リストバンド、イヤホン、メガネ等を含む。説明すべきことは、本出願の実施例では端末11の具体的なタイプが限定されない点である。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、基地局は、ノードB、発展ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバ基地局(Base TransceiverStation,BTS)、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、基本サービスセット(BasicServiceSet,BSS)、拡張サービスセット(ExtendedServiceSet,ESS)、Bノード、発展型Bノード(eNB)、家庭用Bノード、家庭用発展型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、送受信ポイント(Transmission Reception Point,TRP)又は当分野における他の何らかの適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術効果を達成できれば、前記基地局は特定の技術用語に限定されない。説明すべきことは、本出願の実施例において、NRシステムにおける基地局のみを例とするが、基地局の具体的な種類が限定されない点である。
【0033】
本出願の実施例を容易に理解するために、以下において、まず次の技術的ポイントを説明する。
【0034】
(1)マルチ送受信ポイント(Transmission Reception Point,TRP)伝送について
【0035】
マルチ送受信ポイント/マルチパネル(multi-TRP/multi-panel)のシーンでは、伝送の信頼性及びスループット性能を向上させることができる。ダウンリンクにおいて、端末は複数のTRPからの同じ又は異なるデータを受信可能である。アップリンクにおいて、端末は複数のTRPに異なるデータを送信可能である。具体的には、ネットワーク側によって端末に対して設定された複数の制御リソースセット(control-resource set,CORESET)は、異なる無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)パラメータ制御リソースセットプールインデックス(CORESETPoolIndex)に関連付けられ、それぞれ異なるTRPに対応する。各TRPは、それぞれのDCIを送信することにより、それぞれのアップリンク伝送物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)をスケジューリングし、即ちMulti-TRPシーンでは、マルチDCI(Multi-DCI)を用いてPUSCH伝送をスケジューリングする。
【0036】
(2)設定グラント(configured grant)の設定とアクティブ化について
【0037】
アップリンクconfigured grant伝送は、低遅延、低オーバーヘッドのアップリンク伝送方式である。Configured grantは、超高信頼低遅延通信(Ultra-reliable and Low Latency Communication,URLLC)等の典型的なサービスシーンに使用される。URLLCサービスのより低い遅延とより高い信頼性の要件をさらに満たすために、ネットワーク側は、端末に対して複数セットのタイプ1のconfigured grant及び/又はタイプ2のconfigured grantを同時に設定してアクティブ化することができる。
【0038】
タイプ1のconfigured grantの場合は、RRCによって設定されると有効になるが、タイプ2のconfigured grantの有効化にはDCIによるアクティブ化が必要になる。1つの帯域幅部分(Bandwidth Part,BWP)において最大12セットのconfigured grant設定を設定してアクティブ化することができ、各セットの設定は、1つのインデックス(例えば第16版通信プロトコルにおける設定グラント設定インデックス(configuredGrantConfigIndex-r16))によって識別される。ネットワーク側が複数セットのconfigured grantを設定した場合、タイプ2のconfigured grantをアクティブ化するためのDCI内の4ビット(bit)の「ハイブリッド自動再送要求プロセス番号(HARQ process number,HPN)」フィールドの値は、configured grantインデックスに対応し、当該DCIが具体的にどのセットのタイプ2のconfigured grantをアクティブ化するかを指示するために用いられる。
【0039】
(3)configured grantの繰り返し伝送
【0040】
伝送の信頼性をさらに向上させるために、configured grantは、1つの伝送ブロック(Transport Block,TB)の繰り返し伝送(Repetition)をサポートする。繰り返し伝送回数、及び繰り返し伝送に対応する冗長バージョン(Redundancy version,RV)シーケンスは、RRCによって設定される。例えば、タイプAとタイプBの繰り返し伝送が挙げられる。タイプAの繰り返し伝送方式では、1つのTBの複数の冗長バージョンは、連続した複数のスロット(slot)において伝送される。タイプBの繰り返し伝送方式では、RRCによって、名目上の伝送(名目上の伝送回数と、各繰り返しによって占有される直交周波数分割多重(Orthogonal frequency division multiplex,OFDM)シンボル数を含む)を設定し、ダウンリンクシンボル又はスロット境界に遭遇すると、1つの名目上の伝送機会は、複数の実際の伝送機会に分割される。
【0041】
しかし、configured grantでは、繰り返し伝送は1セットのconfigured grantでのみサポートされ、且つ1セットのconfigured grantに1セットの空間関係のみが設定される。そのため、繰り返し伝送のためのconfigured grantリンクがブロックされた場合、伝送の信頼性は確保されない。
【0042】
また、タイプ2のconfigured grantをアクティブ化するためのDCI内の「HARQプロセス番号(HARQ process number,HPN)」フィールド値は限られ、現在のアクティブ化方法では、端末に設定可能なタイプ2のconfigured grantの数は、HPNの値の範囲を超えてはならない。
【0043】
以下において、図面を参照しながら、本出願の実施例で提供される設定グラントの繰り返し伝送方法、装置、機器及び可読記憶媒体を、具体的な実施例及びその応用シーンによって詳しく説明する。
【0044】
図2を参照すると、本出願の実施例は、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供し、当該方法の実行主体は端末であり、具体的に次のステップ201とステップ202を含む。
【0045】
ステップ201で、ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得し、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定される。
【0046】
ステップ202で、前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送する。
【0047】
即ち、伝送ブロック(Transport Block,TB)を前記少なくとも2セットの第1情報によって繰り返し伝送する。
【0048】
例えば、ネットワーク側は、端末に対して、少なくとも2セットの第1情報設定を提供する複数のタイプ1及び/又はタイプ2の設定グラントを設定し、データが到着すると、UEは、繰り返し伝送のために、タイプ1又はアクティブ化されたタイプ2の設定グラントを1つのみ選択可能である
【0049】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの第1情報は、(1)少なくとも2セットの空間関係と、(2)少なくとも2セットの電力制御パラメータと、(3)少なくとも2セットのRVシーケンスと、のうちの1つ又は複数を含む。RVシーケンスは、例えば、{0,2,3,1}又は{0,3,0,3}又は{0,0,0,0}である。
【0050】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記第1設定グラントの少なくとも2セットの空間関係は、ネットワーク側が無線リソース制御(Radio Resource Control,RRC)によって設定したものである。
【0051】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI内のHPNは前記第1設定グラントのインデックスに対応し、前記DCIのサウンディング基準信号リソースインジケータ(SRS resource indicator,SRI)フィールドは前記少なくとも2セットの空間関係を指示する。
【0052】
選択的に、DCIのSRIフィールドが2セットの空間関係を指示する方法は、次の方法1-1と方法1-2がある。
【0053】
方法1-1では、前記DCIのSRIフィールドの第1値で第1集合を指示し、前記第1集合は前記少なくとも2セットの空間関係を含む。
【0054】
例えば、2セットの空間関係を含む集合をRRCによって設定し、DCIのSRIフィールドの1つの値で2セットの空間関係を含む1つの集合を指示し、2セットの空間関係を対応して指示する。
【0055】
方法1-2では、前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットの空間関係のうちの第1のセットの空間関係を指示する第1指示ビットと、少なくとも2セットの空間関係のうちの第2のセットの空間関係を指示する第2指示ビットを含む。
【0056】
例えば、既存のものを基礎としてSRIフィールドを拡大し、例えばSRIを4bitに拡張し、最初の2ビットで1セットの空間関係を指示し、後の2ビットで別の1セットの空間関係を指示する。
【0057】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントは、複数(例えば2つ)のDCIによって少なくとも2回アクティブ化され、前記複数のDCI内のSRIフィールドはそれぞれ1セットの空間関係を指示する。
【0058】
例えば、タイプ2の設定グラントは、2つのDCIによって少なくとも2回アクティブ化される。前記2つのアクティブ化のためのDCIは、異なる制御リソースセット(Control Resource Set,CORESET)からのものであり、且つ異なるCORESETPoolIndexに対応する。2つのアクティブ化のためのDCI内のSRIフィールドはそれぞれ1セットの空間関係を指示する。
【0059】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、
【0060】
(1-1)例えばP0/Alphaのp0-PUSCH-Alphaのような開ループ電力制御パラメータと、
【0061】
(1-2)パスロス基準信号インデックス(pathlossReferenceIndex)と、
【0062】
(1-3)閉ループ電力制御パラメータ(powerControlLoopToUse)と、のうちの1つ又は複数を含む。
【0063】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、
【0064】
(2-1)例えばP0/Alphaのp0-PUSCH-Alphaのような開ループ電力制御パラメータと、
【0065】
(2-2)閉ループ電力制御パラメータ(powerControlLoopToUse)と、のうちの1つ又は複数を含む。
【0066】
ここで、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI内のSRIフィールドは、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータを指示する。
【0067】
本出願の実施例では、電力制御パラメータを指示する方法は、次の方法2-1と方法2-2を含む。
【0068】
方法2-1では、前記DCIのSRIフィールドの第2値で第2集合を指示し、前記第2集合は2セットのパスロス基準信号パラメータを含む。
【0069】
例えば、2セットのパスロス基準信号を含むパラメータセットをRRCによって設定し、DCI内のSRIの1つの値は、2セットのパスロス基準信号を含む1つのパラメータセットにマッピングされる。
【0070】
方法2-2では、前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第1のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第3指示ビットと、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第2のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第4指示ビットとを含む。
【0071】
例えば、SRIフィールドを拡張し、例えばSRIフィールドを4ビット(bit)に拡張し、最初の2bitで1セットのパスロス基準信号パラメータに関連付けられることを指示し、後の2bitで別の1セットのパスロス基準信号パラメータに関連付けられることを指示する。
【0072】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI(又はシングルDCI(single-DCI)とも呼ばれる)の送信電力制御(Transmit Power Control,TPC)フィールドは、少なくとも2セットの送信電力制御コマンドを指示する。
【0073】
前記送信電力制御フィールドは、第1のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第5指示ビットと、第2のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第6指示ビットとを含む。
【0074】
例えば、TPCフィールドを4bitに拡張し、最初の2ビットで第1のセットの電力制御調整状態に対応するTPCコマンドを表し、後の2ビットで第2のセットの電力制御調整状態に対応するTPCコマンドを表す。
【0075】
選択的に、電力制御調整状態を4セットに増加させ、各セットの電力制御パラメータは、2つの電力制御調整状態を維持する。上記2セットの電力制御パラメータ設定では、第1のセットの設定の閉ループ電力制御パラメータ(powerControlLoopToUse)の値は、「0」又は「1」であり、第2のセットの設定の閉ループ電力制御パラメータ(powerControlLoopToUse)の値は、「2」又は「3」である。
【0076】
拡張フィールドのTPCの最初の2ビットは、第1のセットの設定に対応し、後の2ビットは、第2のセットの設定に対応する。
【0077】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの電力制御パラメータは、前記少なくとも2セットの空間関係に一対一で対応する。
【0078】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの電力制御パラメータと前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係と同じである。即ち、空間関係マッピングが順次マッピングを使用する場合、2セットの電力制御パラメータも、同じ順次マッピングを使用しなければならない。
【0079】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、
【0080】
(1)順次マッピングと、
【0081】
(2)サイクルマッピングと、
【0082】
(3)前記第1設定グラントの第1部分の繰り返し伝送時間が第1のセットの空間関係に対応し、前記第1設定グラントの残りの第2部分の繰り返し伝送時間が第2のセットの空間関係に対応する関係と、のうちのいずれか1つを含む。
【0083】
例えば、第1設定グラントの前半部分の繰り返し伝送時間は、第1のセットの空間関係を使用し、残りの半分の繰り返し伝送時間は、第2のセットの空間関係を使用する。
【0084】
説明すべきことは、タイプBの繰り返し伝送について、上記空間関係のマッピング規則は、名目上又は実際の繰り返し伝送機会に適用される点である。
【0085】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントのK回の繰り返しのn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値であり、K、nは正の整数である。
【0086】
例えば、RVシーケンスが{0,2,3,1}に設定され、繰り返し回数が8である場合、8回の繰り返し伝送のn番目の伝送機会について、n=4の場合、((n-1)mod 4)+1=4となり、8回の繰り返し伝送の4番目の伝送機会に対応するRVは、RVシーケンス{0,2,3,1}の4番目の値、即ち「1」である。
【0087】
本出願の実施例では、設定グラントにおけるデータ伝送の信頼性を向上させるとともに、遅延を低減させることができる。
【0088】
図3を参照すると、本出願の実施例は、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供し、当該方法の実行主体は端末であり、具体的に次のステップ301とステップ302を含む。
【0089】
ステップ301で、ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得し、前記少なくとも2セットの設定グラントのHARQプロセス識別子が同じである。
【0090】
ステップ302で、前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送する。
【0091】
即ち、伝送ブロックを前記少なくとも2セットの設定グラントによって繰り返し伝送する。
【0092】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは繰り返し伝送が1つの時間ウィンドウ内で行われ、前記時間ウィンドウは、設定グラントタイマー(configuredGrantTimer)、又は設定可能な他の時間パラメータである。
【0093】
例えば、ネットワーク側は、UEに対して、HARQプロセス識別子が同じである少なくとも2セットの設定グラントを設定してアクティブする。少なくとも2セットの設定グラントは、1つの時間ウィンドウ内にあり、この時間ウィンドウは、configuredGrantTimer、又は設定可能な他の時間パラメータであってもよい。1つのTBが1セットのconfigured grantにおいて伝送され始めると、時間ウィンドウタイマーは起動し、このタイマーの範囲内で、当該configured grant HARQプロセス識別子と同じconfigured grant HARQプロセス識別子を持つconfigured grantの全ては、1つのTBの伝送の繰り返しが可能になる。当該HARQプロセス識別子のHARQプロセスについては、複数セットのconfigured grantに対応する新規データインジケータ(New Data Indicator,NDI)は反転されないと考えられる。
【0094】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、それぞれ異なるTRPに関連付けられる。
【0095】
本出願の実施例では、前記異なるTRPへの関連付けとは、異なる制御リソースセットプールインデックス(CORESET Pool Index)に関連付けられることを指す。
【0096】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含む。
【0097】
前記タイプ1の設定グラントにおける繰り返し伝送機会に対応する空間関係はRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントにおける繰り返し伝送時間に対応する空間関係は前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される。
【0098】
さらに、選択的に、各セットの設定グラントの空間関係は、各セットの設定グラントにおける伝送機会にそれぞれマッピングされる。
【0099】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ1の設定グラントに対応する電力制御パラメータはRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントに対応する電力制御パラメータは前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される。
【0100】
さらに、選択的に、各セットの設定グラントに対応する電力制御パラメータは、各セットの設定グラントにおける伝送機会にそれぞれマッピングされる。
【0101】
本出願の実施例では、異なるCORESETPoolIndexに関連付けられる設定グラントの閉ループ電力制御パラメータは互いに独立している。つまり、同じCORESETPoolIndexに関連付けられるCORESETからのDCIのTPCコマンド(command)は、同じCORESETPoolIndexに関連付けられる設定グラントに対してのみ閉ループ電力制御を行うことができる。各CORESETPooLIndexは、2つの電力制御調整状態を対応して維持し、インデックス値は0又は1である。
【0102】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し回数の合計は繰り返し伝送の総回数となる。
【0103】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し伝送のRVは、各設定グラントに設定されたRVシーケンスから選択されるか、又は同一のRVシーケンスから選択される。
【0104】
本出願の実施例では、少なくとも2セットの設定グラントは1つのRVシーケンスが設定され、n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である。
【0105】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントはRVシーケンスがそれぞれ設定され、1つの設定グラントにおけるn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である。
【0106】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントはタイプ2の設定グラントを含み,前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するための異なるDCIは同じHARQプロセス番号を含み、前記HARQプロセス番号は同じ又は異なる前記タイプ2の設定グラントインデックスに対応し、前記異なるDCIは異なるCORESETPoolIndexに対応する。
【0107】
例えば、タイプ2の設定グラントは次のアクティブ化方法がある。
【0108】
異なるCORESETからの、異なるCORESETPoolIndexに対応するDCIはそれぞれ、対応するCORESETPoolIndexに関連付けられるタイプ2の設定グラントをアクティブ化するためのものである。前記異なるDCIの「HARQ process number」フィールドの同じ値は、異なるインデックスのタイプ2の設定グラントのアクティブ化をそれぞれ指示することが可能になる。前記異なるインデックスのタイプ2の設定グラントは、異なるCORESETPoolIndex値に関連付けられる。
【0109】
選択的に、1つのCORESETPoolIndexに関連付けられるCORESETからの、タイプ2の設定グラントをアクティブ化するためのDCIは、別のCORESETPoolIndexに関連付けられるタイプ2の設定グラントをアクティブ化することが可能である。前記DCIの「HARQ process number」フィールドの同じ値は、同じタイプ2の設定グラントインデックスに対応する。
【0110】
本出願の実施例では、設定グラントにおけるデータ伝送の信頼性を向上させるとともに、遅延を低減させることができる。
【0111】
図4を参照すると、本出願の実施例は、設定グラントの繰り返し伝送方法を提供し、該方法の実行主体は端末であり、具体的に次のステップ401とステップ402を含む。
【0112】
ステップ401で、ネットワーク側が物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel,PUSCH)をスケジューリングするDCIを取得する。
【0113】
ステップ402で、1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号(又は設定グラント)が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送する。
【0114】
例えば、ネットワーク側は、端末に対して、CORESETPoolIndexに関連付けられるタイプ1及び/又はタイプ2の設定グラントを少なくとも1つ設定する。ネットワーク側がDCIによってPUSCHを動的にスケジューリングする場合、1つの時間ウィンドウ内で、当該DCIによって指示されるHARQプロセス番号が設定グラントのHARQプロセスと同じである場合、当該DCIによってスケジューリングされるTBは、同じHARQプロセスの設定グラントにおける繰り返し伝送が可能であると考えられる。
【0115】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントに関連付けられるCORESETPoolIndexは、前記DCIに対応するCORESETPoolIndexと同じであるか又は異なる。
【0116】
具体的には、DCIによってスケジューリングされるPUSCH伝送が発生すると、当該PUSCHに対応するHARQプロセスは、configuredGrantTimerを開始し、configuredGrantTimerの動作中に、当該PUSCHのHARQプロセスインデックスと同じHARQプロセスインデックスの他の設定グラントも、DCIによってスケジューリングされる同じTBの繰り返し伝送のために用いることができる。
【0117】
前記時間ウィンドウは、時間長さを設定可能な他のタイマーであってもよい。
【0118】
本出願の実施例では、前記伝送ブロックの繰り返し伝送の総回数は、前記DCIスケジューリングの繰り返し伝送回数と、前記第2設定グラントの繰り返し伝送回数との和である。つまり、1つのTBの繰り返しの総回数は、DCIスケジューリングの繰り返し回数と第2設定グラントの繰り返し伝送回数との総数である。
【0119】
本出願の実施例では、PUSCHと前記第2設定グラントは空間関係がそれぞれ設定される。つまり、PUSCHとconfigured grantを動的にスケジューリングし、それぞれの設定又は指示された空間関係をそれぞれ使用する。
【0120】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントにおける伝送に用いられる電力制御パラメータは、前記DCIスケジューリングに用いられる電力制御パラメータと同じである。
【0121】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントと前記PUSCHとは電力制御調整状態が互いに独立している。
【0122】
例えば、第2設定グラントにおける伝送に用いられる電力制御パラメータは、DCIスケジューリングと同じ電力制御パラメータを使用することができる。選択的に、第2設定グラントにおける伝送は、自己設定又は指示された電力制御パラメータを使用する。第2設定グラントと、動的にスケジューリングされたPUSCHの電力制御調整状態とは互いに独立している。同じ電力制御調整状態インデックスを取っても、異なる電力制御調整状態プロセスに対応する。
【0123】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントにおける伝送に用いられるRVは、前記DCIスケジューリングによって指示されるRVシーケンスから選択される。
【0124】
例えば、第2設定グラントにおける伝送に用いられる冗長バージョンは、DCIスケジューリングによって指示されるものと同じRVシーケンスを使用することができ、グローバルカウントによって、RVシーケンスから1つの冗長バージョンを選択する。
【0125】
選択的に、第2設定グラントにおける伝送は、自己設定RVシーケンスを使用し、各伝送機会に対応する冗長バージョンは、第2設定グラントにおける伝送機会をカウントすることにより得られる。n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送の冗長バージョンは、RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値を取り、nは第2設定グラントの繰り返し機会のみカウントする。
【0126】
本出願の実施例では、設定グラントにおけるデータ伝送の信頼性を向上させるとともに、遅延を低減させることができる。
【0127】
以下において、実施例1から実施例7を参照しながら本出願の実施形態を説明する。
【実施例0128】
1セットのタイプ1のConfigured Grant(タイプ1CGと略称される)は、少なくとも2セットの空間関係又は電力制御パラメータが設定され、タイプ2のConfigured Grant(タイプ2CGと略称される)をアクティブ化するためのDCIは、少なくとも2セットの空間関係又は電力制御パラメータを指示する。1つのTBの繰り返しは、異なる空間関係指示情報(空間送信ビーム)にマッピングされ、異なる送信電力で伝送される。
【0129】
図5に示すように、繰り返し伝送回数は4である。繰り返し伝送機会と空間関係又は電力制御パラメータとの間のマッピングは、順次マッピングであってもよく、即ち1回目及び2回目の伝送では、第1のセットの空間関係又は電力制御パラメータを使用して送信し、3回目及び4回目では、第2のセットの空間関係又は電力制御パラメータを使用して送信する。マッピングは、サイクルマッピングであってもよく、即ち1回目及び3回目の伝送機会では、第1のセットの空間関係又は電力制御パラメータを使用し、2回目及び4回目の伝送では、第2のセットの空間関係又は電力制御パラメータを使用する。空間関係は各伝送機会にバインディングされ、データが到着すると、どの伝送機会において伝送するかに基づいて、当該機会に対応する空間関係又は電力制御パラメータを使用して送信する。
【実施例0130】
発明の実施例1に関連して、タイプ2のConfigured Grantについて、異なるCORESETからの、異なるCORESETPoolIndexに対応する複数のDCIは同時に、同一セットのタイプ2のConfigured Grant設定をアクティブ化するために使用可能である。
【0131】
例えば、CORESETPoolIndex=0のCORESETからの、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIフォーマットにおいて、「HARQ process number」=1であり、即ち当該DCIはインデックスが1であるタイプ2のConfigured Grantをアクティブ化し、UEは、当該アクティブ化のためのDCIを受信すると、当該Configured Grantの情報を保存する。この時、UEが受信した、CORESETPoolIndex=1に関連付けられるCORESETからの、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIフォーマットにおいて、「HARQ process number」=1である場合、端末は、当該DCI内のSRI、送信プリコーディング行列インジケータ(Transmitted Precoding Matrix Indicator,TPMI)、TPC等の情報を保存する。これにより、端末は2セットの空間関係又は電力制御パラメータを含む2セットの伝送情報を取得する。
【実施例0132】
ネットワーク側は、UEに対して、少なくとも2セットのタイプ1及び/又はタイプ2のConfigured Grantを設定してアクティブ化し、各セットのConfigured Grantはそれぞれ、1つのCORESETPoolIndexに関連付けられる。前記2セットのConfigured Grantの周期は同じであり、いずれもHARQ process IDのオフセットが設定されず、又はオフセット値が0であり、且つ2セットのConfigured Grantの1番目の伝送機会間の時間差は、1周期未満であり、この時、Configured Grant HARQプロセスインデックス決定規則に従って、2セットのConfigured GrantのHARQプロセスは完全に重複している。
【0133】
UEの繰り返し伝送は、上記HARQプロセスが同じである2セットのConfigured Grant、例えばConfigured grant1及びConfigured grant2において可能である。図6に示すように、Configured Grant1はCORESETPoolIndex=0に関連付けられ、1セットの空間関係又は電力制御パラメータが設定され、CORESETPoolIndex=1はTRP2に関連付けられ、別のセットの空間関係又は電力制御パラメータが設定されている。UEの1つのTBは、図中の2セットのConfigured Grantの合計8つの繰り返し伝送機会において繰り返し伝送することができる。各繰り返し伝送機会の送信空間ビーム情報及び電力制御パラメータは、それぞれ2セットのConfigured Grantの設定によって決定される。
【実施例0134】
CORESETPoolIndexに関連付けられる複数のタイプ2のconfigured Grantは、対応するCORESETPoolIndexに関連付けられるCORESETからの、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIによってアクティブ化され、DCIの「HARQプロセス番号(HARQ process number)」フィールドの同じ値は、異なるTRPにおける異なるタイプ2のConfigured Grantインデックスに対応し、対応関係を表1に示す。
【0135】
【表1】
【実施例0136】
実施例3に関連して、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIについて、どのCORESETPoolIndexの下のCORESETからのものかを考慮せず、「HARQ process number」フィールドだけに注目する。この場合、1つのTRPからのDCIは、別のTRPに関連付けられるタイプ2のConfigured Grantをアクティブ化することが可能になる。DCIの「HARQ process number」フィールドと、タイプ2のConfigured Grantインデックスとのアクティブ化対応関係を、表2及び表3に示す。
【0137】
表2では、全てのタイプ2のConfigured Grant設定は、インデックス値が統一的に割り当てられ、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIの「HARQ process number」フィールドの値は、アクティブ化されたタイプ2のConfigured Grantインデックスに対応する。このDCIは、任意のCORESETPoolIndexに対応するCORESETからのものであってもよい。
【0138】
【表2】
【0139】
表3では、タイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するための「HARQ process number」フィールドの最上位ビットは、当該DCIがどのCORESETPoolIndexに関連付けられるタイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するかを指示するためのものであり、下位3ビットの値は、アクティブ化された対応するCORESETPoolIndexの下のタイプ2のConfigured Grantインデックスを表す。
【0140】
【表3】
【実施例0141】
実施例3に関連して、伝送繰り返しのための2セットのConfigured Grantは次のとおりである。
【0142】
1)RVシーケンスは各セットのConfigured Grantによってそれぞれ設定され、n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送の冗長バージョンは、RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値を取る。nは、同一セットのConfigured Grantの伝送機会のみカウントする。
【0143】
2)繰り返し伝送のためのRVシーケンスは、CORESETPoolIndex=0に関連付けられるConfigured Grantにおいて設定されたRVシーケンスを使用する。n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送の冗長バージョンは、RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値を取る。nは、2つのConfigured Grantの伝送機会の数をカウントする。
【実施例0144】
ネットワーク側は、UEに対して、CORESETPoolIndexに関連付けられる少なくとも1セットのConfigured Grantを設定してアクティブ化する。ネットワークがPUSCHを動的にスケジューリングする場合、DCIによって指示されるHARQプロセスインデックスは、Configured Grantと同じであり、configuredGrantTimerが動作し、DCIによってスケジューリングされるTBは、Configured Grantにおける繰り返し伝送が可能になる。前記DCIに関連付けられるCORESETPoolIndexは、Configured Grantとは異なる。
【0145】
図7に示すように、CORESETPoolIndex=0に関連付けられるCORESETからのDCIは、PUSCHの繰り返し伝送を動的にスケジューリングし、伝送回数は4である。CORESETPoolIndex=1に関連付けられるConfigured GrantのHARQプロセス識別子は、DCIにおいて指示されたHARQプロセスと同じであり、DCIによってスケジューリングされるTBは、Configured Grantにおいて継続的に繰り返し伝送し得る。また、Configured Grantに対応するNDIは反転しないと考えられる。1回目から4回目の繰り返し伝送の送信空間ビーム情報又は電力制御パラメータは、DCIによって指示され、5回目から8回目の繰り返し伝送は、RRCによって設定されるか又はタイプ2のConfigured Grantをアクティブ化するためのDCIによって指示される。
【0146】
図8を参照すると、本出願の実施例は、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置を提供し、該装置800は、
【0147】
ネットワーク側によって設定された第1設定グラントを取得するための第1取得モジュール801であって、前記第1設定グラントに少なくとも2セットの第1情報が設定される第1取得モジュール801と、
【0148】
前記少なくとも2セットの第1情報に従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第1伝送モジュール802と、を備える。
【0149】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの第1情報は、少なくとも2セットの空間関係と、少なくとも2セットの電力制御パラメータと、少なくとも2セットのRVシーケンスと、のうちの1つ又は複数を含む。
【0150】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記第1設定グラントの少なくとも2セットの空間関係は、ネットワーク側がRRCによって設定したものである。
【0151】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI内のHPNは前記第1設定グラントのインデックスに対応し、前記DCIのSRIフィールドは前記少なくとも2セットの空間関係を指示する。
【0152】
本出願の実施例では、前記DCIのSRIフィールドの第1値は、前記少なくとも2セットの空間関係を含む第1集合を指示し、又は、前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットの空間関係のうちの第1のセットの空間関係を指示する第1指示ビットと、少なくとも2セットの空間関係のうちの第2のセットの空間関係を指示する第2指示ビットを含む。
【0153】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントは、複数のDCIによって少なくとも2回アクティブ化され、前記複数のDCI内のSRIフィールドはそれぞれ1セットの空間関係を指示する。
【0154】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ1の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、開ループ電力制御パラメータ(p0-PUSCH-Alpha)と、パスロス基準信号インデックスと、閉ループ電力制御パラメータと、のうちの1つ又は複数を含む。
【0155】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記電力制御パラメータは、開ループ電力制御パラメータと、閉ループ電力制御パラメータと、のうちの1つ又は複数を含み、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCI内のSRIフィールドは、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータを指示する。
【0156】
本出願の実施例では、前記DCIのSRIフィールドの第2値は、2セットのパスロス基準信号パラメータを含む第2集合を指示し、又は、前記DCIのSRIフィールドは、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第1のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第3指示ビットと、少なくとも2セットのパスロス基準信号パラメータのうちの第2のセットのパスロス基準信号パラメータを指示する第4指示ビットとを含む。
【0157】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントはタイプ2の設定グラントであり、前記第1設定グラントをアクティブ化するためのDCIの送信電力制御フィールドは、少なくとも2セットの送信電力制御コマンドを指示する。
【0158】
前記送信電力制御フィールドは、第1のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第5指示ビットと、第2のセットの電力制御調整状態に対応する送信電力制御コマンドを指示する第6指示ビットとを含む。
【0159】
本出願の実施例では、各セットの電力制御パラメータは、少なくとも2セットの電力制御調整状態に対応する。
【0160】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの電力制御パラメータは、前記少なくとも2セットの空間関係に一対一で対応する。
【0161】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの電力制御パラメータと前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係と同じである。
【0162】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの空間関係と前記第1設定グラントの繰り返し伝送時間とのマッピング関係は、順次マッピング、又は、サイクルマッピング、又は、前記第1設定グラントの第1部分の繰り返し伝送時間が第1のセットの空間関係に対応し、前記第1設定グラントの残りの第2部分の繰り返し伝送時間が第2のセットの空間関係に対応する関係、を含む。
【0163】
本出願の実施例では、前記RVシーケンスは、{0,2,3,1}又は{0,3,0,3}又は{0,0,0,0}である。
【0164】
本出願の実施例では、前記第1設定グラントのK回の繰り返しのn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値であり、Kは正の整数である。
【0165】
本出願の実施例で提供される装置は、図2に示す方法の実施例において実現される各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0166】
図9を参照すると、本出願の実施例は、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置を提供し、当該装置900は、
【0167】
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するための第2取得モジュール901であって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じである第2取得モジュール901と、
【0168】
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第2伝送モジュール902と、を備える。
【0169】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは繰り返し伝送が1つの時間ウィンドウ内で行われ、前記時間ウィンドウは、設定グラントタイマー又は設定可能な他の時間パラメータである。
【0170】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、それぞれ異なる送受信ポイントTRPに関連付けられる。
【0171】
本出願の実施例では、前記異なるTRPへの関連付けとは、異なる制御リソースセットプールインデックスCORESETPoolIndexに関連付けられることを指す。
【0172】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含む。
【0173】
前記タイプ1の設定グラントにおける繰り返し伝送機会に対応する空間関係はRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントにおける繰り返し伝送時間に対応する空間関係は、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される。
【0174】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ1の設定グラントに対応する電力制御パラメータはRRCによって設定され、又は前記タイプ2の設定グラントに対応する電力制御パラメータは、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される。
【0175】
本出願の実施例では、異なるCORESETPoolIndexに関連付けられる設定グラントの閉ループ電力制御パラメータは互いに独立している。
【0176】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し回数の合計は繰り返し伝送の総回数となる。
【0177】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し伝送のRVは、各設定グラントに設定されたRVシーケンスから選択されるか、又は同一のRVシーケンスから選択される。
【0178】
本出願の実施例では、少なくとも2セットの設定グラントは1つのRVシーケンスが設定され、n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である。
【0179】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントはRVシーケンスがそれぞれ設定され、1つの設定グラントにおけるn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である。
【0180】
本出願の実施例では、前記少なくとも2セットの設定グラントはタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するための異なるDCIは同じHARQプロセス番号を含み、前記HARQプロセス番号は同じ又は異なる前記タイプ2の設定グラントインデックスに対応し、前記異なるDCIは異なるCORESETPoolIndexに対応する。
【0181】
本出願の実施例で提供される装置は、図3に示す方法の実施例において実現される各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0182】
図10を参照すると、本出願の実施例は、端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置を提供し、当該装置1000は、
【0183】
ネットワーク側がPUSCHをスケジューリングするDCIを取得するための第3取得モジュール1001と、
【0184】
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するための第3伝送モジュール1002と、を備える。
【0185】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントに関連付けられるCORESETPoolIndexは、前記DCIに対応するCORESETPoolIndexと同じであるか又は異なる。
【0186】
本出願の実施例では、前記伝送ブロックの繰り返し伝送の総回数は、前記DCIスケジューリングの繰り返し伝送回数と、前記第2設定グラントの繰り返し伝送回数との和である。
【0187】
本出願の実施例では、前記PUSCHと前記第2設定グラントは空間関係がそれぞれ設定される。
【0188】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントにおける伝送に用いられる電力制御パラメータは、前記DCIスケジューリングに用いられる電力制御パラメータと同じである。
【0189】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントと前記PUSCHとは電力制御調整状態が互いに独立している。
【0190】
本出願の実施例では、前記第2設定グラントにおける伝送に用いられるRVは、前記DCIスケジューリングによって指示されるRVシーケンスから選択される。
【0191】
本出願の実施例で提供される装置は、図4に示す方法の実施例において実現される各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0192】
図11は本出願の実施例を実現する端末のハードウェア構成図である。
【0193】
該端末1100は、無線周波ユニット1101、ネットワークモジュール1102、オーディオ出力ユニット1103、入力ユニット1104、センサ1105、表示ユニット1106、ユーザ入力ユニット1107、インタフェースユニット1108、メモリ1109、及びプロセッサ1110等の部材を備えるが、これらに限られない。
【0194】
当業者であれば、端末1100は各部材に給電する電源(例えば、電池)をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ1110に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができることが理解可能である。図11に示す端末の構造は、端末を限定するものではなく、端末は、図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組み合わせ、又は異なる部材設定を備えてもよいが、ここでは詳細な説明を省略する。
【0195】
なお、本出願の実施例において、入力ユニット1104は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)11041、及びマイクロホン11042を含んでもよいことを理解すべきである。表示ユニット1106は表示パネル11061を含んでもよく、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオード等の形態で表示パネル11061を構成することができる。ユーザ入力ユニット1107は、タッチパネル11071及び他の入力機器11072を含む。タッチパネル11071は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル11071は、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。他の入力機器11072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。
【0196】
本出願の実施例では、無線周波ユニット1101は、ネットワーク側機器からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ1110で処理し、また、アップリンクのデータをネットワーク側機器に送信する。通常、無線周波ユニット1101は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。
【0197】
メモリ1109は、ソフトウェアプログラム又はコマンド及び各種のデータを記憶するために用いることができる。メモリ1109は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションもしくはコマンド(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能な、プログラム又はコマンドを記憶する領域及びデータ記憶領域を主に含んでもよい。また、メモリ1109は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに、不揮発性メモリを含んでもよく、不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(Programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Erasable PROM,EPROM)、電気消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(Electrically EPROM,EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の不揮発性ソリッドステート記憶デバイスである。
【0198】
プロセッサ1110は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよい。選択的に、プロセッサ1110に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションもしくはコマンド等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するベースバンドプロセッサのようなモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ1110に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0199】
本出願の実施例で提供される端末は、図2図3又は図4に示す方法実施例において実現される各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0200】
本出願の実施例はプログラム製品をさらに提供する。前記プログラム製品は不揮発性記憶媒体に記憶されており、少なくとも1つのプロセッサによって実行されることで図2図3又は図4に記載の処理方法のステップを実現する。
【0201】
本出願の実施例は可読記憶媒体をさらに提供する。前記可読記憶媒体には、プログラム又はコマンドが記憶されており、該プログラム又はコマンドがプロセッサによって実行されると、上記図2図3又は図4に示す方法実施例の各プロセスを実現し、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0202】
ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載の端末内のプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、磁気ディスク又は光ディスク等のようなコンピュータ可読記憶媒体を含む。
【0203】
本出願の実施例はチップをさらに提供する。前記チップは、プロセッサ及び通信インタフェースを備え、前記通信インタフェースと前記プロセッサが結合され、前記プロセッサがネットワーク側機器のプログラム又はコマンドを実行して、上記図2図3又は図4に示す方法実施例の各プロセスを実現するために用いられ、同じ技術効果を達成することができる。重複を避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。
【0204】
本出願の実施例で言及したチップは、さらに、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップ等と呼ばれてもよいことを理解すべきである。
【0205】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの……を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。また、指摘すべきことは、本出願の実施形態における方法と装置の範囲は、図示又は検討された順序で機能を実行することに限定されることがなく、関わる機能に応じて実質的に同時に又は逆の順序で機能を実行することも含み得る点であり、例えば、説明された順序と異なる順序で説明された方法を実行してもよく、さらに各種のステップを追加、省略又は組み合わせてもよい。なお、何らかの例を参照して説明された特徴は他の例において組み合わせられてもよい。
【0206】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組み合わせという形態で実現できることを明確に理解可能であり、当然ながら、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数のコマンドを含む。
【0207】
なお、本明細書で開示された実施例により記載された各例のユニット及びアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せで実現可能であることは、当業者であれば想到できる。これらの機能をハードウェアの形態で実行するか、ソフトウェアの形態で実行するかは、技術的解決手段の特定の用途及び設計制約条件によって決定される。専門技術者は各特定の用途について、記述した機能を異なる方法を用いて実現できるが、このような実現は本開示の範囲を超えたものと理解すべきではない。
【0208】
当業者であれば、説明を簡単化及び簡潔化するために、上述したシステム、装置及びユニットの具体的な動作プロセスは、前記方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよいことが明確に理解され、ここでは説明を省略する。
【0209】
本出願で提供される実施例では、開示した装置及び方法は、他の形態で実現できることを理解すべきである。例えば、以上に記載の装置の実施例は例示的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの分割は、論理機能の分割に過ぎず、実際に実施する時に別の形態で分割してもよく、例えば、複数のユニット又はコンポーネントは組み合わせてもよいし、別のシステムに統合してもよいし、一部の特徴を省略もしくは実行しなくてもよい。また、図示又は説明した互いの結合、又は直接結合、又は通信接続は、いくつかのインタフェース、装置又はユニットを介した間接結合又は通信接続であり得、電気的、機械的又は他の形態であり得る。
【0210】
分離部材として説明した前記ユニットは物理的に分割されたものであってもなくてもよく、ユニットとして示した部材は物理的ユニットであってもなくてもよく、一箇所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じてその一部又は全てのユニットを選択して本実施例の解決手段の目的を実現することができる。
【0211】
また、本開示の各実施例における各機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよく、それぞれ独立して物理的に存在してもよく、2つ又は2つ以上で1つのユニットに統合されてもよい。
【0212】
前記機能がソフトウェア機能ユニットの形式で実現され且つ独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。このような見解をもとに、本開示の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分又は該技術的解決手段の部分は、ソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器等であってもよい)に本開示の各実施例に記載の方法の全て又は一部のステップを実行させる複数のコマンドを含む。前記記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスクなどのプログラムコードを記憶可能である様々な媒体を含む。
【0213】
当業者であれば、上記実施例の方法を実現する全て又は一部のプロセスは、コンピュータプログラムによって関連するハードウェアを制御することにより完了でき、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶可能であり、該プログラムは実行される時、上記各方法の実施例のようなプロセスを含んでもよいことが理解可能である。前記記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)又はランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)等であってもよい。
【0214】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2024-08-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するステップであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じであるステップと、
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法。
【請求項2】
前記少なくとも2セットの設定グラントは繰り返し伝送が1つの時間ウィンドウ内で行われ、前記時間ウィンドウは、設定グラントタイマー又は設定可能な他の時間パラメータである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2セットの設定グラントは、それぞれ異なる送受信ポイントTRPに関連付けられ、
前記異なるTRPへの関連付けとは、異なる制御リソースセットプールインデックスCORESETPoolIndexに関連付けられることを指す、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも2セットの設定グラントは、タイプ1の設定グラント及びタイプ2の設定グラントを含み、
前記タイプ1の設定グラントにおける繰り返し伝送機会に対応する空間関係はRRCによって設定され、前記タイプ2の設定グラントにおける繰り返し伝送時間に対応する空間関係は、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示され、
又は、
前記タイプ1の設定グラントに対応する電力制御パラメータはRRCによって設定され、前記タイプ2の設定グラントに対応する電力制御パラメータは、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するDCIによって指示される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
異なるCORESETPoolIndexに関連付けられる設定グラントの閉ループ電力制御パラメータは互いに独立している、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し回数の合計は繰り返し伝送の総回数となる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも2セットの設定グラントの繰り返し伝送のRVは、各設定グラントに設定されたRVシーケンスから選択されるか、又は同一のRVシーケンスから選択され、
少なくとも2セットの設定グラントは1つのRVシーケンスが設定され、n番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値であり、又は、
前記少なくとも2セットの設定グラントはRVシーケンスがそれぞれ設定され、1つの設定グラントにおけるn番目の伝送機会に対応する繰り返し伝送のRV値は、前記RVシーケンスの((n-1)mod 4)+1番目の値である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも2セットの設定グラントはタイプ2の設定グラントを含み、前記タイプ2の設定グラントをアクティブ化するための異なるDCIは同じHARQプロセス番号を含み、前記HARQプロセス番号は同じ又は異なる前記タイプ2の設定グラントインデックスに対応し、前記異なるDCIは異なるCORESETPoolIndexに対応する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送方法であって、
ネットワーク側が物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)をスケジューリングするDCIを取得するステップと、
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するステップと、を含む、設定グラントの繰り返し伝送方法。
【請求項10】
前記伝送ブロックの繰り返し伝送の総回数は、前記DCIスケジューリングの繰り返し伝送回数と、前記第2設定グラントの繰り返し伝送回数との和である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記PUSCHと前記第2設定グラントは空間関係がそれぞれ設定される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2設定グラントにおける伝送に用いられる電力制御パラメータは、前記DCIスケジューリングに用いられる電力制御パラメータと同じである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記第2設定グラントと前記PUSCHとは電力制御調整状態が互いに独立している、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第2設定グラントにおける伝送に用いられるRVは、前記DCIスケジューリングによって指示されるRVシーケンスから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
ネットワーク側によって設定された少なくとも2セットの設定グラントを取得するための第2取得モジュールであって、前記少なくとも2セットの設定グラントのハイブリッド自動再送要求HARQプロセス識別子が同じである第2取得モジュールと、
前記少なくとも2セットの設定グラントに従って伝送ブロックを繰り返し伝送するための第2伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置。
【請求項16】
端末に応用される設定グラントの繰り返し伝送装置であって、
ネットワーク側がPUSCHをスケジューリングするDCIを取得するための第3取得モジュールと、
1つの時間ウィンドウ内で、前記DCIによって指示されるHARQプロセス番号が第2設定グラントのHARQプロセス番号と同じである場合、前記DCIによってスケジューリングされる伝送ブロックを前記第2設定グラントにおいて繰り返し伝送するための第3伝送モジュールと、を備える、設定グラントの繰り返し伝送装置。
【外国語明細書】