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特開2024-156983フィーダ保管庫及び部品実装システム
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  • 特開-フィーダ保管庫及び部品実装システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024156983
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】フィーダ保管庫及び部品実装システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20241029BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024134704
(22)【出願日】2024-08-09
(62)【分割の表示】P 2022091891の分割
【原出願日】2019-02-13
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】100098420
【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
(72)【発明者】
【氏名】内藤 真治
(72)【発明者】
【氏名】高宮 英泰
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フィーダ保管庫に対するフィーダの着脱作業を容易にする。
【解決手段】複数台の部品実装機12に補給するフィーダ14及び各部品実装機12から取り外したフィーダ14を一時的に保管するフィーダ保管庫19が部品実装ライン10に設置され、複数台の部品実装機12とフィーダ保管庫19との間でフィーダ14を出し入れする自動交換装置26が設置されている。フィーダ保管庫19は、補給するフィーダ14を保管する補給用フィーダ保管部21と回収したフィーダ14を保管する回収用フィーダ保管部22とに区分され、自動交換装置26は、補給用フィーダ保管部21に保管された複数のフィーダ14から、いずれかのフィーダ14を取り出して複数台の部品実装機12のいずれかに補給すると共に、回収用フィーダ保管部22に、複数台の部品実装機12のいずれかから取り外したフィーダ14を回収する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数台の部品実装機に補給する複数のフィーダ及び前記複数台の部品実装機から回収した複数のフィーダを一時的に保管するフィーダ保管庫であって、
前記フィーダ保管庫は、補給するフィーダを保管する補給用フィーダ保管部と回収したフィーダを保管する回収用フィーダ保管部とに区分され、
前記補給用フィーダ保管部に、自動交換装置により前記補給用フィーダ保管部から個別に取り出して前記複数台の部品実装機のいずれかに補給するフィーダが保管され、前記回収用保管部に、前記自動交換装置により前記複数台の部品実装機のいずれかから個別に取り外したフィーダが回収される、フィーダ保管庫。
【請求項2】
前記フィーダはカセット式のフィーダである、請求項1に記載のフィーダ保管庫。
【請求項3】
複数台の部品実装機と、
前記複数台の部品実装機に補給するフィーダ及び前記複数台の部品実装機から回収したフィーダを一時的に保管するフィーダ保管庫と、
前記フィーダ保管庫から個別に取り出したフィーダを前記複数台の部品実装機のいずれかに補給すると共に前記複数台の部品実装機のいずれかから取り外したフィーダを前記フィーダ保管庫に個別に回収する自動交換装置と、
を備え、
前記フィーダ保管庫は、前記補給するフィーダを保管する補給用フィーダ保管部と前記回収したフィーダを保管する回収用フィーダ保管部とに区分され、
前記自動交換装置は、前記補給用フィーダ保管部に保管された複数のフィーダから、いずれかのフィーダを取り出して前記複数台の部品実装機のいずれかに補給すると共に、前記回収用フィーダ保管部に、前記複数台の部品実装機のいずれかから取り外したフィーダを回収する、部品実装システム。
【請求項4】
前記フィーダはカセット式のフィーダである、請求項3に記載の部品実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、部品実装機に補給するフィーダ及び前記部品実装機から回収したフィーダを一時的に保管するフィーダ保管庫及び部品実装システムに関する技術を開示したものである。
【背景技術】
【0002】
近年、特許文献1(国際公開WO2017/141365号公報)に記載されているように、部品実装ラインを構成する複数台の部品実装機にセットするフィーダ及び各部品実装機から取り外したフィーダを一時的に保管するフィーダ保管庫を部品実装ラインの上流側に配置し、フィーダ保管庫と複数台の部品実装機とに跨がって自動交換装置を移動させることで、自動交換装置がフィーダ保管庫からフィーダを取り出していずれかの部品実装機のフィーダセット部にセットすると共に、各部品実装機から取り外したフィーダをフィーダ保管庫に回収するようにした部品実装ラインがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2017/141365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、フィーダ保管庫には、部品実装機に補給するフィーダと、回収するフィーダとが混在するが、部品実装機に補給するフィーダと、回収するフィーダとを見分ける外観上の差が少ない。このため、作業者がフィーダ保管庫に保管されている多数のフィーダの中から目視で回収するフィーダを選んで回収する際に、部品実装機に補給するフィーダを、間違って回収するフィーダと判断して取り出してしまうことがあり、作業者がフィーダ保管庫からのフィーダの回収作業を正確に且つ能率良く行うことが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、複数台の部品実装機と、前記複数台の部品実装機に補給するフィーダ及び前記複数台の部品実装機から回収したフィーダを一時的に保管するフィーダ保管庫と、前記フィーダ保管庫から個別に取り出したフィーダを前記複数台の部品実装機のいずれかに補給すると共に前記複数台の部品実装機のいずれかから取り外したフィーダを前記フィーダ保管庫に個別に回収する自動交換装置と、を備え、
前記フィーダ保管庫は、前記補給するフィーダを保管する補給用フィーダ保管部と前記回収したフィーダを保管する回収用フィーダ保管部とに区分され、
前記自動交換装置は、前記補給用フィーダ保管部に保管された複数のフィーダから、いずれかのフィーダを取り出して前記複数台の部品実装機のいずれかに補給すると共に、前記回収用フィーダ保管部に、前記複数台の部品実装機のいずれかから取り外したフィーダを回収するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は一実施例の部品実装ライン全体の構成を示す斜視図である。
図2図2は自動交換装置と部品実装機の構成を概略的に示す斜視図である。
図3図3は自動交換装置付きの部品実装ラインの構成を概略的に示すブロック図である。
図4図4はフィーダを取り外し方向側の斜め方向から見た斜視図である。
図5図5はフィーダの取り外し方向側の端面部に設けられた状態表示部を拡大して示す斜視図である。
図6図6はフィーダ保管庫に保管したフィーダとフィーダ保管庫との電気的接続関係を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本明細書に開示した一実施例を説明する。
【0008】
まず、図1乃至図3を用いて部品実装ライン10の構成を説明する。
【0009】
部品実装ライン10は、回路基板11の搬送方向(X方向)に沿って複数台の部品実装機12を配列して構成され、当該部品実装ライン10の上流側(基板搬入側)には、回路基板11に半田を印刷する半田印刷機(図示せず)や、カセット式のフィーダ14を一時的に保管するフィーダ保管庫19等が設置されている。
【0010】
図2に示すように、各部品実装機12には、回路基板を搬送する2本のコンベア13と、フィーダ14から供給される部品を吸着して回路基板11に実装する吸着ノズル(図示せず)を交換可能に保持する実装ヘッド15と、この実装ヘッド15をXY方向(左右前後方向)に移動させるヘッド移動装置16と、液晶ディスプレイ、CRT等の表示装置23(図1参照)等が設けられている。
【0011】
部品実装ライン10の各部品実装機12は、上流側の部品実装機12から搬送されてくる回路基板11をコンベア13によって所定位置まで搬送してクランプ機構(図示せず)で当該回路基板11をクランプすると共に、フィーダ14により供給される部品を、実装ヘッド15の吸着ノズルで吸着して、その吸着位置から撮像位置へ移動させて、当該部品をその下面側から部品撮像用カメラ(図示せず)で撮像して当該部品の吸着位置ずれ量等を判定した後、当該部品の吸着位置ずれ量を補正するように実装ヘッド15を回路基板11の上方へ移動させて当該部品を回路基板11に実装して部品実装基板を生産する。
【0012】
図1に示すように、部品実装ライン10の前面側には、複数台の部品実装機12のフィーダセット部51に対してフィーダ14の自動交換(セット及び取り外し)を行う自動交換装置26がフィーダ保管庫19と複数台の部品実装機12とに跨がって移動するように配置されている。各部品実装機12のフィーダセット部51の下方には、当該部品実装機12のフィーダセット部51に対して自動交換するフィーダ14を一時的に収納するストック部61が設けられている。自動交換装置26は、フィーダ保管庫19から取り出したフィーダ14をいずれかの部品実装機12のフィーダセット部51又はストック部61にセットしたり、いずれかの部品実装機12のストック部61から取り出したフィーダ14を当該部品実装機12のフィーダセット部51にセットしたり、いずれかの部品実装機12のフィーダセット部51から取り外したフィーダ14を当該部品実装機12のストック部61に回収したり、いずれかの部品実装機12のフィーダセット部51又はストック部61から取り外したフィーダ14をフィーダ保管庫19に回収する。
【0013】
本実施例では、フィーダ保管庫19は、部品実装機12のフィーダセット部51やストック部61に補給するフィーダ14を保管する補給用フィーダ保管部21(第1のフィーダ保管部と第2のフィーダ保管部のうちの一方)と、部品実装機12のフィーダセット部51やストック部61から回収したフィーダ14を保管する回収用フィーダ保管部22(第1のフィーダ保管部と第2のフィーダ保管部のうちの他方)とに区分されている。各フィーダ保管部21,22は、1台のフィーダ保管庫で構成しても良いし、複数台のフィーダ保管庫で構成しても良い。或は、1台のフィーダ保管庫のフィーダ載置エリアを補給用フィーダ保管部と回収用フィーダ保管部とに区画して運用するようにしても良い。
【0014】
フィーダ保管庫19の各フィーダ保管部21,22には、部品実装機12のフィーダセット部51と同様に、複数のフィーダ14をセットする複数のスロット(図示せず)が設けられ、各スロットにそれぞれ電源供給及び通信兼用のコネクタ32(図6参照)が設けられている。フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14は、その取り付け方向側の端面部に設けられたコネクタ43(図4図6参照)をフィーダ保管庫19のコネクタ32に差し込み接続することで、フィーダ保管庫19側から各フィーダ14内の制御部38やテープ送り装置39等の各種電装品に電源が供給される。これにより、フィーダ保管庫19の制御部31(図6参照)は、各フィーダ14の制御部38と通信して、各フィーダ14の識別情報(フィーダID)を取得して各フィーダ14の種別と各フィーダ14がセットされているスロットの位置(スロット番号)を認識して、それらの情報を後述する生産管理用コンピュータ70に送信する。
【0015】
更に、本実施例では、図1に示すように、フィーダ保管庫19の各フィーダ保管部21,22には、それぞれ各フィーダ保管部21,22に保管するフィーダ14を載せるパレット21a,22aが着脱可能にセットされ、各フィーダ保管部21,22に保管する複数のフィーダ14をパレット21a,22aで一括して着脱できるように構成されている。各フィーダ保管部21,22には、それぞれ各フィーダ保管部21,22が補給用か回収用かを表示する表示装置24,25が設けられている。
【0016】
図4に示すように、フィーダ14の取り外し方向側の端面部には、部品実装機12のフィーダセット部51にセットされているフィーダ14の状態を表示する状態表示部65が設けられている。本実施例では、図5に示すように、状態表示部65は、発光色の異なる複数個、例えば3個のLED等の発光素子66,67,68を縦一列に配列して構成されている。
【0017】
本実施例では、最下位置の発光素子66は、発光色が緑色であり、フィーダ14に電源が供給されているときに発光素子66が緑色で発光(点灯)することで、電源供給中であることを表示する。中間位置の発光素子67は、発光色が黄色であり、テープリール32に巻回されている部品供給テープの部品残数が所定値以下になったときに、中間位置の発光素子67が黄色で点滅することで、部品残数が所定値以下(部品切れ間近)であることを表示する。更に、部品切れになったときに、中間位置の発光素子67が黄色で発光(点灯)することで、部品切れであることを表示する。最上位置の発光素子68は、発光色が赤色であり、フィーダ14の部品供給動作(テープ送り動作)の異常が発生してエラー停止したときに、最上位置の発光素子68が赤色で発光(点灯)することで、フィーダ14の部品供給動作が異常であることを表示する。また、生産中に部品吸着ミスの発生率等に基づいてフィーダ14のメンテナンスが必要となったと判断したときに、最上位置の発光素子68が赤色で点滅することで、フィーダ14のメンテナンスが必要となったことを表示する。
【0018】
更に、フィーダ保管庫19の各フィーダ保管部21,22に保管されている各フィーダ14の状態表示部65は、各フィーダ14が部品実装機12のフィーダセット部51やストック部61に補給するフィーダ14か回収するフィーダ14かを異なる発光色や異なる発光パターンで表示する。補給するフィーダ14の状態表示部65は、例えば、緑色の発光素子66を発光(点灯)又は点滅させることで「補給するフィーダ14」であることを表示する。回収するフィーダ14の状態表示部65は、例えば、黄色の発光素子67を発光(点灯)又は点滅させることで「回収するフィーダ14」であることを表示する。
【0019】
図3に示すように、部品実装ライン10の各部品実装機12の制御部20とフィーダ保管庫19の制御部31と自動交換装置26の制御部27は、部品実装ライン10全体を管理する生産管理用コンピュータ70と有線LAN又は無線LAN等のネットワーク28を介して相互に通信可能に接続され、この生産管理用コンピュータ70によって部品実装ライン10の各部品実装機12の動作と自動交換装置26の動作が管理される。
【0020】
生産管理用コンピュータ70は、ネットワーク28を介して各部品実装機12の制御部20とフィーダ保管庫19の制御部31と通信して、各部品実装機12及びフィーダ保管庫19にセットされている各フィーダ14の識別情報(以下「フィーダID」という)を取得して部品実装ライン10の生産を管理する。更に、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ管理部として機能し、各部品実装機12にセットされている各フィーダ14の部品残数及び/又は部品切れを監視して各フィーダ14の部品残数及び/又は部品切れの情報をフィーダIDと関連付けて記憶部71に記憶すると共に、フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14のフィーダIDと記憶部71の記憶データと生産ジョブとに基づいてフィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14が「補給するフィーダ14」か「回収するフィーダ14」かを判別して各フィーダ14の状態表示部65に表示させる。例えば、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ保管庫19に保管されているフィーダ14が記憶部71の記憶データに基づいて部品切れ(又は部品残数が少量)のフィーダ14であると判定した場合には、当該フィーダ14の状態表示部65に「回収するフィーダ14」であることを表示させる。また、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ保管庫19に保管されているフィーダ14が生産ジョブに基づいて生産に使用しないフィーダ14であると判定した場合には、当該フィーダ14の状態表示部65に「回収するフィーダ14」であることを表示させる。また、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ保管庫19に保管されているフィーダ14が記憶部71の記憶データと生産ジョブに基づいて部品切れ(又は部品残数が少量)ではなく、生産に使用するフィーダ14であると判定した場合には、当該フィーダ14の状態表示部65に「補給するフィーダ14」であることを表示させる。
【0021】
また、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ保管庫19の補給用フィーダ保管部21と回収用フィーダ保管部22に保管されているフィーダ14の中に入れ間違いのフィーダ14があるか否かを判定し、入れ間違いのフィーダ14があれば、当該フィーダ14の状態表示部65にフィーダ14の入れ間違いであることを表示させる。つまり、回収するフィーダ14が間違って補給用フィーダ保管部21に入れられている場合、或は、補給するフィーダ14が間違って回収用フィーダ保管部22に入れられている場合には、当該フィーダ14の状態表示部65にフィーダ14の入れ間違いであることを表示させる。このフィーダ14の入れ間違いの表示は、例えば、赤色の発光素子68を発光又は点滅させることで「フィーダ14の入れ間違い」であることを表示する。
【0022】
更に、生産管理用コンピュータ70は、フィーダ保管庫19の補給用フィーダ保管部21と回収用フィーダ保管部22に対してフィーダ14の入れ間違いがある場合に、フィーダ14の入れ間違いがあるフィーダ保管部21又は22の表示装置24又は25にフィーダ14の入れ間違いがあることを表示させる。
【0023】
以上説明した本実施例では、フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14のうちの作業者側から見やすい位置である取り外し方向側の端面部に設けられた状態表示部65に、「補給するフィーダ14」か「回収するフィーダ14」かを表示するようにしたので、作業者がフィーダ保管庫19に保管されている多数のフィーダ14の中から、「回収するフィーダ14」を選んで回収する際に、フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14の状態表示部65の表示を見ることで、「補給するフィーダ14」か「回収するフィーダ14」かを目視で容易に判別することができる。これにより、作業者がフィーダ保管庫19からのフィーダ14の回収作業を正確に且つ能率良く行うことができる。
【0024】
また、本実施例のフィーダ保管庫19は、補給するフィーダ14を保管する補給用フィーダ保管部21と、回収するフィーダ14を保管する回収用フィーダ保管部22とに区分されているため、補給するフィーダ14と回収するフィーダ14とが不規則に混在する場合と比較して、フィーダ14の補給作業や回収作業を能率良く行うことができる。
【0025】
しかも、補給用/回収用の各フィーダ保管部21,22には、それぞれ各フィーダ保管部21,22に保管するフィーダ14を載せるパレット21a,22aが着脱可能にセットされ、各フィーダ保管部21,22に保管する複数のフィーダ14をパレット21a,22aで一括して着脱できるように構成されているため、各フィーダ保管部21,22に対するフィーダ14の補給作業や回収作業をより一層能率良く行うことができる。
【0026】
更に、補給用/回収用の各フィーダ保管部21,22に保管されているフィーダ14の中に入れ間違いのフィーダ14があるか否かを判定し、入れ間違いのフィーダ14があれば、当該フィーダ14の状態表示部65にフィーダ14の入れ間違いであることを表示させるようにしたので、作業者がフィーダ14の入れ間違いを容易に発見することができ、入れ間違いのフィーダ14を入れ替えることができる。
【0027】
尚、本実施例では、フィーダ保管庫19を補給用フィーダ保管部21と回収用フィーダ保管部22とに区分したが、この区分を設けず、フィーダ保管庫19に「補給するフィーダ14」と「回収するフィーダ14」とを不規則に混在させるようにしても良い。この場合でも、フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14の状態表示部65に、「補給するフィーダ14」か「回収するフィーダ14」かを表示するため、作業者が「補給するフィーダ14」か「回収するフィーダ14」かを目視で容易に判別することができる。
【0028】
また、本実施例では、フィーダ14の取り外し方向側の端面部に状態表示部65を設けたが、フィーダ保管庫19にフィーダ14を載せた状態で作業者側から見てフィーダ14の上端面部が露出している場合には、フィーダ14の上端面部に状態表示部65を設けた構成としても良く、要は、フィーダ保管庫19にフィーダ14を載せた状態でフィーダ14のうちの作業者側から見やすい位置に状態表示部65を設ければ良い。
【0029】
また、状態表示部65の構成も、本実施例に限定されず、発光素子の発光色、数、配置を変更しても良い。或は、状態表示部をデジタル表示器等で構成して、数字、英字等の文字や記号でフィーダ14の状態を表示するようにしても良い。この場合は、数字、英字等の文字や記号とフィーダ14の状態との関係を予め定義付けておけば良い。
【0030】
また、フィーダ保管庫19に保管されている各フィーダ14の状態表示部65に、フィーダ14の状態の表示とフィーダ14の補給/回収の表示とを同時に表示させるようにしても良い。これは、フィーダ14の状態の表示とフィーダ14の補給/回収の表示とを異ならせることで実現可能となる。
【0031】
また、本実施例では、フィーダ保管庫19を部品実装ライン10の上流側に配置したが、フィーダ保管庫19を部品実装ライン10の下流側に配置したり、部品実装ライン10を構成する複数台の部品実装機12のうちの任意の部品実装機12の間の位置に配置しても良い。
【0032】
その他、本発明は、本実施例に限定されず、例えば、部品実装ライン10の構成を変更したり、部品実装機12のフィーダセット部51に対するフィーダ14の取付構造を変更したり、フィーダ14の構成を変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは勿論である。
【符号の説明】
【0033】
10…部品実装ライン、11…回路基板、12…部品実装機、14…フィーダ、15…実装ヘッド、19…フィーダ保管庫、20…部品実装機の制御部、21…補給用フィーダ保管部、22…回収用フィーダ保管部、24,25…表示装置、38…フィーダの制御部、51…フィーダセット部、61…ストック部、65…状態表示部、66,67,68…発光素子、70…生産管理用コンピュータ(フィーダ管理部)、71…記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6