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特開2024-157005通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ可読媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157005
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/23 20230101AFI20241029BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20241029BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
H04W72/23
H04W72/0446
H04L27/26 114
H04L27/26 113
【審査請求】有
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024135776
(22)【出願日】2024-08-15
(62)【分割の表示】P 2022567750の分割
【原出願日】2020-05-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーカイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン ガン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】RSリソースについての動的設定を実現し、RSリソース設定の柔軟性を高めることができるRSの通信のための方法、装置及びコンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】通信ネットワークにおいて、通信方法は、参照信号の通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、第1のリソースの変更に関する第2の情報とを、ネットワーク装置から受信することと、参照信号の通信を実行するための第2のリソースを決定するために、第1の情報及び第2の情報を端末装置に送信することと、第1の情報及び第2の情報を、端末装置において受信することと、第1の情報及び第2の情報に基づいて第2のリソースを決定することと、第2のリソースに基づいて参照信号の通信を実行することと、を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照信号の通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、前記第1のリソースの変更に関する第2の情報とを、端末装置においてネットワーク装置から受信することと、
前記第1の情報および第2の情報に基づいて第2のリソースを決定することと、
前記第2のリソースに基づいて前記参照信号の前記通信を実行することと、
を含む通信のための方法。
【請求項2】
前記参照信号の前記通信をトリガする第3の情報を受信することをさらに含み、
前記決定することは、
前記第3の情報の前記受信のスロットを決定することと、
前記第1の情報および前記第2の情報と前記スロットとに基づいて前記第2のリソースを決定することと、を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信することは、
無線リソース制御(RRC)メッセージ内で前記第1の情報を前記ネットワーク装置から受信することと、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)とダウンリンク制御情報(DCI)とのうちの少なくとも1つにおいて前記第2の情報を前記ネットワーク装置から受信することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の情報は、第1のスロットオフセット値を含み、前記第2の情報は、第2のスロットオフセット値を含み、
前記決定することは、
前記第2のスロットオフセット値に基づいて前記第2のリソースを決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のスロットオフセット値は、前記第1のスロットオフセット値より高い
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記決定することは、
前記第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能であるか否かを決定することと、
前記リソースが利用可能である決定に従って、前記第2のスロットオフセット値に基づいて前記第2のリソースを決定することと、
を含む請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の情報は、第1のスロットオフセット値のセットを含み、前記第2の情報は、前記セットにおけるサブセットと、前記セットからのスロットオフセット値とのうちの少なくとも1つを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の情報は、前記第1のリソースの複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含み、前記第2の情報は、スロットオフセット値の第2のセットを含み、
前記決定することは、
前記スロットオフセット値の前記第2のセットに基づいて前記第2のリソースの複数のリソースセットを決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の情報は、第1のスロットオフセット値を含み、前記第2の情報は、前記第1のスロットオフセット値に対するオフセット値を含み、
前記決定することは、
前記第1のスロットオフセット値と前記オフセット値とに基づいて前記第2のリソースを決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のリソースを決定することは、
前記第1のスロットオフセット値と前記オフセット値との和が第1の値より高く且つ前記第1の値より大きい第2の値よりも低い決定に従って、前記和に基づいて前記第2のリソースを決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記オフセット値は、オフセット値のセットから選択され、前記セット内のオフセット値は、前記第1のスロットオフセット値とスロットフォーマット設定とのうちの少なくとも1つに関連付けられている
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第2の情報の前記受信からの所定の持続時間内に、前記第1のスロットオフセット値と前記オフセット値との和に対する別のオフセット値を含む第4の情報を受信することをさらに含み、
前記第2のリソースを決定することは、
前記和と前記別のオフセット値とに基づいて前記第2のリソースを決定することを含む
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記実行することは、
第1のスロットが第2のスロットの後であるか否かを決定することであって、前記第1のスロットは、前記参照信号の前記通信をトリガするダウンリンク制御チャネルのスロットより前記第1のスロットオフセット値と前記オフセット値との和ほど後のスロットであり、前記第2のスロットは、前記第2のリソースのスロットより第3の値ほど後のスロットであることと、
前記第1のスロットが前記第2のスロットの後である決定に従って、前記第2のリソースに基づいて前記参照信号の前記通信を実行することと、
を含む請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第1の情報は、前記第1のリソースの複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含み、前記第2の情報は、前記スロットオフセット値の第1のセットに対するオフセット値のセットを含み
前記決定することは、
前記スロットオフセット値の第1のセットと前記オフセット値の前記セットとに基づいて、前記第2のリソースの複数のリソースセットを決定することを含む
請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記実行することは、
前記参照信号の前記通信をトリガするダウンリンク制御チャネルの最後のシンボルと、前記第2のリソースの1番目のシンボルとの間の時間間隔を決定することと、
前記時間間隔が第4の値より高い決定に従って、前記参照信号の前記通信を実行することと、
を含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
参照信号の通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、前記第1のリソースの変更に関する第2の情報とを、ネットワーク装置において決定することと、
前記参照信号の前記通信を実行するための第2のリソースを決定するために、前記第1の情報および前記第2の情報を端末装置に送信することと、
を含む通信のための方法。
【請求項17】
前記参照信号の前記通信をトリガする第3の情報を送信することをさらに含む
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記送信することは、
無線リソース制御(RRC)メッセージ内で前記第1の情報を送信することと、
媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)とダウンリンク制御情報(DCI)とのうちの少なくとも1つにおいて前記第2の情報を送信することと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記決定することは、
前記第1のリソースの第1のスロットオフセット値を前記第1の情報に含めることと、
前記第2のリソースの第2のスロットオフセット値を前記第2の情報に含めることと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のスロットオフセット値は、前記第1のスロットオフセット値より高い
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記決定することは、
第1のスロットオフセット値のセットを前記第1の情報に含めることと、
前記セットにおけるサブセットと、前記セットからのスロットオフセット値とのうちの少なくとも1つを前記第2の情報に含めることと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項22】
前記決定することは、
前記第1のリソースの複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを前記第1の情報に含めることと、
スロットオフセット値の第2のセットを前記第2の情報に含めることと、
含む請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記決定することは、
第1のスロットオフセット値を前記第1の情報に含めることと、
前記第1のスロットオフセット値に対するオフセット値を前記第2の情報に含めることと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記オフセット値は、オフセット値のセットから選択され、前記セット内のオフセット値は、前記第1のスロットオフセット値とスロットフォーマット設定とのうちの少なくとも1つに関連付けられている
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の情報の前記送信からの持続時間内に、前記第1のスロットオフセット値と前記オフセット値との和に対する別のオフセット値を含む第4の情報を送信することをさらに含む
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記決定することは、
前記第1のリソースの複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを前記第1の情報に含めることと、
前記スロットオフセット値の前記第1のセットに対するオフセット値のセットを前記第2の情報に含めることと、
を含む請求項16に記載の方法。
【請求項27】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され指令が記憶されているメモリと、を備える端末装置であって、
前記指令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項1から15の何れか一項に記載の方法を実行する、
端末装置。
【請求項28】
プロセッサと、
前記プロセッサに結合され指令が記憶されているメモリと、を備えるネットワーク装置であって、
前記指令が前記プロセッサにより実行された場合、請求項16から26の何れか一項に記載の方法を実行する、
ネットワーク装置。
【請求項29】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1から15の何れか一項に記載の方法を実行させる指令が記憶されている
コンピュータ可読媒体。
【請求項30】
少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項16から26の何れか一項に記載の方法を実行させる指令が記憶されている
コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、全体として電気通信の分野に関し、特に、参照信号(RS:Reference Signal)の通信方法、通信装置及び通信用コンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
New Radio(NR)技術に関する最近の研究では、より柔軟なトリガおよびダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)オーバーヘッドまたは使用量削減を促進するために、非周期的RSトリガの強化が極めて重要であることが合意されている。この場合、動的なRSトリガスロットオフセットの指示を許可することが既に提案されている。しかしながら、特にトリガの柔軟性およびDCIオーバーヘッド両方を考慮すれば、動的指示に関する詳細な解決策は提案されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
全体として、本開示の実施形態は、RSの通信方法、通信装置及び通信用のコンピュータ記憶媒体を提供するRS。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の態様において、通信方法を提供する。この方法は、参照信号の通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、該第1のリソースの変更に関する第2の情報とを、端末装置においてネットワーク装置から受信することと、前記第1の情報および第2の情報に基づいて第2のリソースを決定することと、前記第2のリソースに基づいて前記参照信号の通信を実行することと、を含む。
【0005】
第2の態様において、通信方法を提供する。この方法は、参照信号の通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、該第1のリソースの変更に関する第2の情報とを、ネットワーク装置において決定することと、前記参照信号の通信を実行するための第2のリソースを決定するために、前記第1の情報および第2の情報を端末装置に送信することと、を含む。
【0006】
第3の態様において、端末装置を提供する。端末装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを備える。メモリは、プロセッサにより実行された場合、端末装置に本開示の第1の態様に記載の方法を実行させる指令を記憶する。
【0007】
第4の態様において、ネットワーク装置を提供する。ネットワーク装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリとを備える。メモリは、プロセッサにより実行された場合、ネットワーク装置に本開示の第2の態様に記載の方法を実行させる指令を記憶する。
【0008】
第5の態様において、指令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。指令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第1の態様に記載の方法を実行させる。
【0009】
第6態様において、指令が記憶されているコンピュータ可読媒体を提供する。指令は、少なくとも1つのプロセッサ上で実行された場合、当該少なくとも1つのプロセッサに、本開示の第2の態様に記載の方法を実行させる。
【0010】
本開示のその他の特徴は、以下の説明により容易に理解できるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図面において本開示のいくつかの実施形態をさらに詳細に説明することで、本開示の上述の及びその他の目的、特徴及び利点を、さらに明らかにする。
【0012】
図1】本開示のいくつかの実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワークを示す図である。
図2】従来のRSトリガ計画におけるRSの通信の可能な失敗を示す模式図である。
図3】本開示の実施形態にかかる、RSの通信のためのプロセスを示す模式図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実装される例示的な通信方法を示す図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態にかかる、リソース変更におけるオフセット調整を示す模式的な時間-周波数図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態にかかる、リソース変更の実効時間を示す模式的な時間-周波数図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実装される例示的な通信方法を示す図である。
図8】本開示の実施形態を実装するのに適した装置の概略ブロック図である。図中、同一又は類似の参照番号は、同一又は類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の原理について、いくつかの実施形態を参照しながら説明する。これらの実施形態は、単に説明を目的として説明されるもので、当業者が本開示を理解し実施する際に役立つものであり、本開示の範囲に対するいかなる限定も示唆しないことを理解されたい。本明細書で説明する本開示は、以下で説明するもの以外にも様々な方法で実施することができる。
【0014】
以下の説明及び特許請求の範囲において、別途定義されていない限り、本文で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本開示の当業者が一般に理解するものと同一の意味を有する。
【0015】
本文で使用されるように、用語「端末装置」は、無線又は有線の通信能力を有する任意の装置を意味する。端末装置の例としては、ユーザ装置(UE)、パーソナルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、携帯電話、セルラーホン、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブルコンピュータ、タブレット、ウェアラブル装置、モノのインターネット(IoT)装置、あらゆるモノのインターネット(IoE)装置、マシンタイプ通信(MTC)装置、V2X通信のための車載装置などを含むが、これらに限定されない、V2Xの「X」は歩行者、車両又はインフラ/ネットワーク、あるいはデジタルカメラなどの画像取得装置、ゲーム装置、音楽保存及び再生装置、あるいは無線又は有線のインターネットアクセス及び閲覧を可能とするインターネット家電などを表す。「端末装置」という用語は、UE、移動局、加入者局、移動端末、ユーザ端末、または無線装置と互換的に使用することができる。また、「ネットワーク装置」という用語は、端末装置が通信可能なセルまたはカバレッジを提供またはホストすることのできる装置を意味する。ネットワーク装置の例としては、ノードB(NodeB又はNB)、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、次世代ノードB(gNB)、送受信点(TRP)、リモートラジオユニット(RRU)、ラジオヘッド(RH)、リモートラジオヘッド(RRH)、フェムトノード、ピコノードなどの低電力ノードを含むが、これらに限定されない。
【0016】
一実施形態において、端末装置は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置に接続することができる。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置の一方をマスターノードとして、他方をセカンダリ―ノードとしてもよい。第1ネットワーク装置と第2ネットワーク装置は、異なる無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)を使用してもよい。一実施形態において、第1ネットワーク装置は第1RAT装置であってもよく、そして第2ネットワーク装置は第2RAT装置であってもよい。一実施形態において、第1RAT装置はeNBであり、第2RAT装置はgNBである。異なるRATに関する情報は、第1ネットワーク装置及び第2ネットワーク装置の少なくとも一方から端末装置に送信することができる。一実施形態において、第1情報は、第1ネットワーク装置から端末装置に送信されてもよく、そして第2情報は、第2ネットワーク装置から直接または第1ネットワーク装置を介して端末装置に送信されてもよい。一実施形態において、第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の設定に関する情報は、第2ネットワーク装置から第1ネットワーク装置を介して送信することができる。第2ネットワーク装置によって設定された端末装置の再設定に関する情報は、第2ネットワーク装置から直接又は第1ネットワーク装置を介して端末装置に送信することができる。
【0017】
本明細書で使用される単数形「1つ」、及び「前記」は、文脈に明示的に示されていない限り、複数形も含まれる。「含む」という用語およびその変型は、「含むが、これらに限定されるものではない」を意味するオープンエンド用語として理解されるべきである。「に基づく」という用語は、「に少なくとも部分的に基づく」と理解されるべきである。「一実施形態」および「実施形態」という用語は、「少なくとも1つの実施形態」と理解されるべきである。「別の実施形態」という用語は、「少なくとも1つの別の実施形態」と理解されるべきである。「第1」、「第2」などの用語は、異なる又は同一の対象を指すことができる。その他の明示的及び暗黙的な定義は以下に含まれることがある。
【0018】
いくつかの例において、値、プロシージャ、又は機器は、「最良」、「最低」、「最高」、「最小」、「最大」などと呼ばれる。このような説明は、多くの使用される機能的代替案の中から選択することができることを示すことを意図されており、そして、このような選択は、他の選択より良く、より小さく、より高い必要がなく、又はそのほかの点でより好ましい必要はないことは、理解されるべきである。
【0019】
NRにおける従来のRS設計では、非周期的RSトリガのためのスロットオフセットは、上位層パラメータによって半静的に設定される。コードブック、非コードブック、またはアンテナ交換ベースの送信については、これらの送信のそれぞれについて1つのみの非周期的RSリソースセットがサポートされるため、これらの送信のそれぞれについて1つのみのスロットオフセットが許可される。しかしながら、スロットフォーマット設定の変化の結果、特にDCIフォーマット2_0による動的スロット変化について、非周期的RSリソースのために設定されるスロットオフセットは、場合によっては利用できない可能性がある。
【0020】
以上に鑑みて、本開示の実施形態は、RSリソースを動的に設定するための改善された解決策を提供する。本開示の実施形態によれば、設定されたRSリソースを更新または調整してRSの送信を確保できるように、設定されたRSリソースの変更に関する情報がネットワーク装置から端末装置に送信される。このようにして、RSリソースのための動的な設定を実現することができ、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。以下、添付図面を参照して、本開示の原理および実施態様について詳細に説明する。
【0021】
本開示の実施形態によれば、ネットワーク装置および端末装置は、3GPP(登録商標)仕様に定義されたタイムスロット(または略してスロット)に基づいて相互通信することができる。例えば、サブキャリア間隔設定μの場合、スロットは、サブフレーム内では昇順に
と、フレーム内で昇順に
と番号付けされる。表1と表2に示すように、1スロットに
個の連続した直交周波数分割多重(OFDM)シンボルがあり、
は、関連する3GPP仕様(TS38.211)で規定されたサイクリックプレフィックスに依存する。サブフレーム内のスロット
の開始は、同じサブフレーム内のOFDMシンボル
の開始と時間的に一致する。スロットの他の関連する定義や情報は、既存又は将来の3GPP仕様において見出すことができる。より一般的には、本明細書で使用されるスロットという用語は、既存の定義された時間単位、又は将来的に定義される時間単位を指すことができる。
【表1】
【表2】
【0022】
図1は、本開示の実施形態を実施可能な例示的な通信ネットワーク100を示す模式図である。図1に示すように、通信ネットワーク100は、ネットワーク装置110と、ネットワーク装置110からサービスを受ける端末装置120とを含むことができる。図1における装置の数は説明の目的で与えられており、本開示に対するいかなる制限も暗示していないことは、理解されるであろう。通信ネットワーク100は、本開示の実施態様を実施するのに適した任意の適切な数のネットワーク装置及び/又は端末装置を含むことができる。
【0023】
図1に示すように、ネットワーク装置110および端末装置120とは、無線通信ダウンリンクチャネルおよびアップリンクチャネルなどのダウンリンクチャネルおよびアップリンクチャネルを介して相互通信できる。例えば、RSの通信は、ネットワーク装置110と端末装置120との間で行われてもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、チャネル評価/推定、チャネル特性推定および補償、位相雑音推定、時間および/または周波数トラッキング、および関連付けられる復調のうちの少なくとも1つのために、ダウンリンクRSを端末装置120に送信することができ、端末装置120は、それに応じて該ダウンリンクRSを受信することができる。例えば、ダウンリンクRSは、復調参照信号(DMRS)、セル参照信号(CRS)、マルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)参照信号、測位参照信号(PRS)、微小時間/周波数トラッキング参照信号(TRS)、位相トラッキング参照信号(PTRS)、およびチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)のうちのいずれか1つまたは複数とすることができる。参照信号は、従来技術において既存の、または将来開発される任意のダウンリンクRSであってもよいことに留意されたい。
【0024】
いくつかの代替実施形態において、端末装置120は、チャネル評価/推定、チャネル特性推定および補償、位相雑音推定、時間および/または周波数トラッキング、ダウンリンクチャネルのチャネル推定、およびアップリンク送信の関連変調のうちの少なくとも1つのために、RS(すなわちアップリンクRS)をネットワーク装置110に送信することができ、ネットワーク装置110は、それに応じてアップリンクRSを受信することができる。例えば、RSは、探測参照信号(SRS)、復調参照信号(DMRS)、測位参照信号(PRS)、微小時間/周波数トラッキング参照信号(TRS)、位相トラッキング参照信号(PTRS)のうちのいずれか1つまたは複数であってもよい。参照信号は、従来技術において既存の、または将来開発される任意のアップリンクRSであってもよいことに留意されたい。
【0025】
通信ネットワーク100における通信は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE-Evolution、LTE-Advanced(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA:登録商標)、符号分割多元接続(CDMA)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、マシンタイプ通信(MTC)などを含むが、これらに限定されない任意の適切な規格に準拠することができる。さらに、通信は、現在知られている、又は将来開発される任意の世代の通信プロトコルに従って実行することができる。通信プロトコルの例は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、第5世代(5G)通信プロトコルを含むが、これらに限定されない。
【0026】
上述したように、NRにおける従来のRS設計では、コードブック、非コードブック、またはアンテナ交換ベースの送信については、これらの送信のそれぞれについて1つのみの非周期的RSリソースセットがサポートされるため、これらの送信のそれぞれについて1つのみのスロットオフセットが許可される。しかしながら、スロットフォーマット設定の変化の結果、特にDCIフォーマット2_0による動的スロット変化について、非周期的RSリソースのために設定されるスロットオフセットは、場合によっては利用できない可能性がある。図2は従来のRSトリガ計画におけるRSの通信の可能な失敗を示す模式図である。本例において、RSの一例としてSRSが説明される。
【0027】
参照符号210は、非周期的SRSリソースについての適切なオフセットの状況を表し、参照符号220は、非周期的SRSリソースについての不適切なオフセットの状況を表す。参照符号210で示されるように、従来のスロットフォーマット設定に従って、スロットm、m+1、m+2、m+4、およびm+5は、ダウンリンク送信(図2でDとして表される)用に設定され、スロットm+3は、アップリンク送信(図2でUとして表される)用に設定される。オフセット値3がSRS送信用に設定されるものであると仮定する。スロットmにおいてSRS送信をトリガする情報が端末装置120により受信されると、端末装置は、アップリンク送信を介してスロットn+3においてSRSを送信することができる。しかしながら、例えば符号220で示されるように、スロットフォーマット設定が変化した場合、スロットm、m+1、m+3、m+4、およびm+5はダウンリンク送信用に設定され、スロットm+2はアップリンク送信用に設定され、スロットオフセット3でSRS送信をトリガするのに適したスロットは存在しない。さらに、参照符号210で示されるように、本例で設定されたスロットオフセットが3であるため、スロットmのみが非周期的SRSトリガに適しており、これにより柔軟性を制限する可能性がある。
【0028】
なお、NRにおける従来のRS設計では、スロットオフセットは0から32の範囲内とすることができる。最も柔軟性の高い場合では、すべての使用可能なスロットオフセット値はDCIによって示される。この場合、DCIの送信には6ビットが必要となり、大きなDCIのオーバーヘッドが引き起こされる。
【0029】
以上に鑑みて、本開示の実施形態は、RSリソースを動的にまたは柔軟に設定するための改善された解決策を提供する。本開示の実施形態によれば、設定されたRSリソースをRSの送信のために更新または調整できるように、設定されたRSリソースの変更に関する情報がネットワーク装置110から端末装置120に送信される。図3を参照して説明する。
【0030】
図3は本開示の実施形態にかかる、RSの通信のためのプロセスを示す模式図である。説明のために、図1を参照してプロセス200を説明する。プロセス300には、図1に示されるように、ネットワーク装置110及び端末装置120が関与してもよい。
【0031】
図3に示すように、ネットワーク装置110は、RS通信のために設定される第1のリソースに関する第1の情報を決定(310)することができる。上述したように、RSは、従来技術において既存の、または将来開発される任意のダウンリンクまたはアップリンク参照信号であってもよい。説明のために、以下ではRSの例としてSRSを説明する。
【0032】
いくつかの実施形態において、第1の情報は、第1のリソースの第1のスロットオフセット値を含むことができる。いくつかの代替実施形態において、第1の情報は、第1のリソースのためのスロットオフセット値のセットを含むことができる。複数のリソースセットが第1のリソースのために設定されるいくつかの実施形態において、第1の情報は、該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値のセット(以下、スロットオフセット値の第1のセットとも称する)を含むことができる。例えば、セット内のスロットオフセットの値は互いに異なる。いくつかの実施形態において、スロットオフセット値の第1のセットは、複数のリソースセットのそれぞれのためのスロットオフセット値を含むことができる。いくつかの実施形態において、スロットオフセット値の第1のセット内のスロットオフセット値の数は、複数のリソースのセットの数よりも少なくてもよい。
【0033】
ネットワーク装置110は、端末装置120に第1の情報を送信(320)する。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、無線リソース制御(RRC)メッセージ内で端末装置120に第1の情報を設定することができる。なお、第1の情報は、任意の他の適切な方法で、例えば、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)またはダウンリンク制御情報(DCI)などで、送信することが可能で、本開示はこれについて限定しない。
【0034】
スロットフォーマット設定の変化などの実際のニーズに応じて、ネットワーク装置110は、第1のリソースの変更に関する第2の情報を決定(330)することができる。いくつかの実施形態において、第2の情報は、第1のスロットオフセット値を置き換えるための第2のスロットオフセット値を含むことができる。複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されて且つ第1の情報が該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含むいくつかの実施形態において、第2の情報は、スロットオフセット値の第1のセットの代わりにスロットオフセット値の第2のセットを含むことができる。このようにして、第1のリソースを更新することが可能になるとともに、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。
【0035】
いくつかの代替実施形態において、第2の情報は、第1のリソースに対するオフセット値を含むことができる。複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されて且つ第1の情報が該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含むいくつかの実施形態において、第2の情報は、スロットオフセット値の第1のセットに対するオフセット値のセットを含むことができる。このようにして、第1のリソースを調整することが可能になるとともに、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。また、置換のオーバーヘッドに比べて、調整のオーバーヘッドを少なくすることができる。
【0036】
第2の情報が決定されると、ネットワーク装置110は、該第2の情報を端末装置120に送信(340)することができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、DCI内で第2の情報を送信することができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)内で第2の情報を送信することができる。なお、第2の情報は、任意の他の適切な方法で送信されてもよく、本開示はこれについて限定しない。
【0037】
第1の情報および第2の情報に基づいて、端末装置120は、RSの通信のための第2のリソースを決定することができる。ネットワーク装置110がRSの通信をトリガする第3の情報を送信(350)して且つ端末装置120がそれに応じて該第3の情報を受信するいくつかの実施形態において、端末装置120は、第3の情報を受信するスロットを決定(360)し、第1の情報および第2の情報と該スロットとに基づいて第2のリソースを決定(370)することができる。例えば、端末装置120は、第1の情報および第2の情報に基づいて最終スロットオフセット値を決定し、第3の情報を受信するスロットより該最終スロットオフセット値ほど前でないスロットとして第2のリソースを決定することができる。最終スロットオフセット値の決定に関する詳細については、以下で実施形態1および実施形態2を参照して説明する。
【0038】
次いで、端末装置120は、決定された第2のリソースに基づいてRSの通信を実行(380)することができる。RSがダウンリンクRSであるいくつかの実施形態において、端末装置120は、第2のリソース上でRSを受信することができる。RSがアップリンクRSであるいくつかの実施形態において、端末装置120は、第2のリソース上でRSを送信することができる。
【0039】
図3のプロセスによれば、RSリソースのための動的な設定を実現することができ、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。また、関連するオーバーヘッドを省くこともできる。図3で例示されるプロセスに対応し、本開示の実施形態は、端末装置およびネットワーク装置において実現される通信方法を提供する。図4から図7を参照し、以下にこれらの方法を説明する。
【0040】
図4は本開示のいくつかの実施形態にかかる、端末装置において実現される例示的な通信方法400を示す図である。例えば、方法400は、図1に示す端末装置120において実行できる。以下、説明のために、図1を参照して方法400を説明する。方法400は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0041】
ブロック410において、端末装置120は、RSの通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、第1のリソースの変更に関する第2の情報とを受信する。いくつかの実施形態において、端末装置120は、RRCメッセージ内で第1の情報をネットワーク装置110から受信し、MAC CEとDCIとのうちの少なくとも1つにおいて第2の情報をネットワーク装置110から受信することができる。なお、第1の情報および第2の情報を受信するために、任意の他の適切な方法も可能である。
【0042】
いくつかの実施形態において、第2の情報は、第1の情報の受信と同じタイミングで受信されることができる。いくつかの実施形態において、第2の情報は、第1の情報の受信の後のタイミングで受信されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の情報は、RSの通信をトリガする第3の情報とともに受信されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の情報は、スロットフォーマット設定が変化したときにDCIフォーマット2_0で受信されてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、RSはダウンリンクRSであってもよい。例えば、RSは、DMRS、CRS、MBSFN RS、PRS、TRS、PTRS、およびCSI-RSのうちのいずれか1つまたは複数であってもよい。いくつかの代替実施形態において、RSはアップリンクRSであってもよい。例えば、RSは、SRS、DMRS、PRS、TRS、およびPTRSのうちのいずれか1つまたは複数であってもよい。なお、RSは、従来技術において既存の、または将来開発される任意のダウンリンクまたはアップリンク参照信号であってもよい。
【0044】
以下では、第1のリソースの変更について、実施形態1及び実施形態2を参照して説明する。
【0045】
<実施の形態1>
本実施形態において、第1の情報は、第1のスロットオフセット値(例えば、O1として表される)を含んでもよく、第2の情報は、第1のスロットオフセット値とは異なる第2のスロットオフセット値(例えば、O2として表される)を含んでもよい。第1のスロットオフセット値および第2のスロットオフセット値は、RSの通信をトリガするためのスロットに対して設定される。
【0046】
いくつかの実施形態において、第1のスロットオフセット値及び第2のスロットオフセット値は、非負の整数であってもよい。例えば、第1のスロットオフセット値は
で、第2のスロットオフセット値は
である。いくつかの実施形態において、最大オフセットOmaxを予め決定してもよい。いくつかの代替実施形態において、Omaxを設定または事前設定することができる。いくつかの実施形態において、Omaxは正の整数である。例えば、1≦Omax≦512である。例えば、Omaxは、32、64、128、256、および512のうちの1つであってもよい。任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0047】
いくつかの実施形態において、第2のスロットオフセット値は、第1のスロットオフセット値より高い。これらの実施形態において、端末装置120は、第1のスロットオフセット値を第2のスロットオフセット値で置き換え、第2のスロットオフセット値をRSリソース決定のための最終スロットオフセット値として決定することができる。
【0048】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、第1のスロットオフセット値と第2のスロットオフセット値とのうちの1つを最終スロットオフセット値として選択することができる。いくつかの実施形態において、端末装置120は、第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能であるか否かを決定してもよい。いくつかの実施形態において、第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースは、スロットであってもよい。いくつかの実施形態において、リソースセット内のすべてのRSリソースについてリソース内またはスロット内に、設定された時間領域位置について利用可能なアップリンクシンボルがある場合、かつ/またはリソースまたはスロットがトリガ情報とリソースセット内のすべてのRSリソースとの間の最小タイミング要件を満たす場合、第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースまたはスロットが利用可能であるとみなされる。例えば、端末装置120は、その能力に基づいて決定することができる。リソースが利用可能である場合、端末装置120は、第2のスロットオフセット値を最終スロットオフセット値として決定することができる。リソースが利用不能である場合、端末装置120は、第1のスロットオフセット値を最終スロットオフセット値として決定することができる。いくつかの実施形態において、第1のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能である場合、端末装置120は、第1のスロットオフセット値を最終スロットオフセット値として決定することができる。いくつかの実施形態において、第1のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能であり、且つ第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能である場合、端末装置120は、第1のスロットオフセット値を最終スロットオフセット値として決定することができる。いくつかの実施形態において、第1のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用不能であり、且つ第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用可能である場合、端末装置120は、第2のスロットオフセット値を最終スロットオフセット値として決定することができる。いくつかの実施形態において、第1のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用不能であり、且つ第2のスロットオフセット値に基づいて決定されたリソースが利用不能である場合、端末装置120は、RSを送信も受信もしなくてもよい。
【0049】
いくつかの代替実施形態において、第1の情報は、第1のスロットオフセット値のセットを含んでもよく、第2の情報は、該セットにおけるサブセットと、該セットからのスロットオフセット値とのうちの少なくとも1つを含んでもよい。例えば、該セットはS1として表してもよく、S1の各要素S1’は非負の整数であり、S1’∈{0,1,2...Omax}である。いくつかの実施形態において、Omaxを予め決定してもよい。いくつかの実施形態において、Omaxを設定してもよい。いくつかの実施形態において、Omaxは正の整数である。例えば、1≦Omax≦512である。例えば、Omaxは、32、64、128、256、および512のうちのいずれか1つであってもよい。任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。いくつかの実施形態において、第2の情報はサブセットM1を含むことが可能で、M1の各要素M1’非負の整数であり、M1’∈S1である。いくつかの代替または追加の実施形態において、第2の情報はM1からの値を含むことができる。
【0050】
いくつかの実施形態において、セットS1は、端末装置120へのRRCメッセージおよび/またはMAC CE内で設定されてもよく、S1の数はN1であり、N1は非負の整数であり、0≦N1≦Omax+1である。セットS1からの1つの値は、DCI内で示されてもよい。例えば、DCIの該ビットフィールドは、ceil(log(N1))またはceil(log(Omax+1))であってもよい。
【0051】
例えば、いくつかの実施形態において、セットS1は、端末装置120へのRRCメッセージ内で設定されてもよく、サブセットM1は、MAC CE内でアクティブ化されてもよく、サブセットM1からの1つの値は、DCI内で示されてもよい。
【0052】
いくつかの代替実施形態において、セットS1は、端末装置120へのRRCメッセージ内で設定されてもよく、S1の数はN1であり、N1は非負の整数であり、0≦N1≦Omax+1である。
【0053】
いくつかの実施形態において、スロットオフセットのサブセット(例えば、M1であり、M1内の各値M1’は非負の整数であり、M1’∈S1である)は、MAC CE内でアクティブ化されてもよい。M1内の値の数はN2であり、N2は非負の整数であり、0≦N2≦N1である。セットM1からの1つの値は、DCI内で示されてもよい。例えば、DCIのビットフィールドは、ceil(log(N1))またはceil(log(N2))であってもよい。
【0054】
いくつかの実施形態において、数Xが存在してもよく、Xは正の整数であり、1≦X≦32である。例えば、X=2または4または8または16または32である。いくつかの実施形態において、数Xは、予め決定されてもよく、RRCおよび/またはMAC CEおよび/またはDCI内で設定されてもよい。
【0055】
N1がX以上(すなわち、N1≧X)であるいくつかの実施形態において、スロットオフセットのサブセット(例えば、M1であり、M1内の各値M1’は非負の整数であり、M1’∈S1である)は、MAC CE内でアクティブ化されてもよい。M1内の値の数はN2であり、N2は非負の整数であり、0≦N2≦Xである。セットM1からの1つの値は、DCI内で示されてもよい。例えば、DCIのビットフィールドは、ceil(log(X))またはceil(log(N2))であってもよい。N1がXより小さい(すなわち、N1<X)いくつかの実施形態において、セットS1からの1つの値は、サブセットをアクティブ化するためのMAC CEなしで、DCI内で示されてもよい。例えば、DCIのビットフィールドは、ceil(log(X))またはceil(log(N1))であってもよい。
【0056】
複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されるいくつかの実施形態において、第1の情報は、該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含み、第2の情報は、スロットオフセット値の第2のセットを含むことができる。この場合、端末装置120は、スロットオフセット値の第1のセットの代わりに、スロットオフセット値の第2のセットに基づいて、第2のリソースの複数のリソースセットを決定することができる。例えば、複数のリソースセットの数はNとして表され、Nは正の整数であり、1<N≦16である。例えば、スロットオフセット値の第1のセット内のスロットオフセット値の数はMとして表され、Mは正の整数であり、1<M≦16である。例えば、M個のスロットオフセット値は互いに異なる。例えば、M≦Nである。
【0057】
いくつかの実施形態において、スロットオフセット値の第2のセットは、該複数(N個)のリソースセットの少なくとも一部のためのスロットオフセット値のセットを含むことができる。ここで、該複数のリソースセットの一部は、P個のリソースセットとして表され、0≦P≦Nである。例えば、単一のRSリソースセットについてスロットオフセット更新のフィールドにX個ビットをセットすることができ、Xは正の整数であり、1≦X≦6である。いくつかの実施形態において、スロットオフセット値の第2のセットは、N個のリソースセットのそれぞれのためのスロットオフセット値を含むことができる。例えば、単一のRSリソースセットについてスロットオフセット更新のフィールドにX個ビットをセットすることができ、Xは正の整数であり、1≦X≦6である。例えば、合計X*NビットまたはX*Pビットが必要になる可能性がある。いくつかの実施形態において、RSリソースセットのインデックスを示すフィールドが存在してもよい。例えば、RSリソースセットインデックスのフィールド用のYビットまたはY=ceil(log2(N))であり、Yは正の整数であり、1≦Y≦4である。例えば、P個のRSリソースセットのそれぞれについて、総ビット数はX+Yとすることができる。例えば、合計(X+Y)*Nビットまたは(X+Y)*Pビットが必要になる可能性がある。
【0058】
<実施の形態2>
本実施形態において、第1の情報は、第1のスロットオフセット値(例えば、O1として表される)を含んでもよく、第2の情報は、第1のスロットオフセット値に対するオフセット値(例えば、F1として表される)を含んでもよい。これについては、図5を参照して詳細に説明する。
【0059】
図5は本開示のいくつかの実施形態にかかる、リソース変更におけるオフセット調整を示す模式的な時間-周波数図である。参照符号510はダウンリンクの場合を示し、参照符号520はアップリンクの場合を示す。参照符号511は、AP RSをトリガする例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネルを示す。RRC内の設定されたオフセット(例えば、O1)にしたがって、AP RSは、521に示されるように、アップリンクスロットn内で通信される。参照符号512は、第2の情報を送信する例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネルを示す。本例において、第2の情報は、F1=1を含む。オフセット調整の後、AP RSは、522に示されるように、アップリンクスロットn+1内で通信される。
【0060】
いくつかの実施形態において、オフセット値F1は整数であってもよい。例えば、-5≦F1≦5、または-2≦F1≦3、または0≦F1≦10、または-10≦F1≦10である。任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0061】
いくつかの実施形態において、端末装置120は、第1のスロットオフセット値O1およびオフセット値F1に基づいて最終スロットオフセット値を決定することができる。例えば、最終スロットオフセット値は、min(max(A,O1+F1),B)またはmin(O1+F1,B)またはmax(A,O1+F1)として決定することができる。例えば、Aは第1の値であり、Aは非負の整数であり、0≦A≦Omaxまたは0≦A≦10である。例えば、Bは第2の値であり、Bは正の整数であり、A≦B≦512または1≦B≦Omaxまたは10≦B≦512である。いくつかの実施形態において、第1の値および第2の値は予め決定されてもよい。いくつかの実施形態において、第1の値および第2の値は、設定または事前設定されてもよい。例えば、A=0である。例えば、B=32または64である。AとBについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0062】
いくつかの実施形態において、オフセット値F1は、オフセット値のセットから選択されてもよい。いくつかの実施形態において、セット内のオフセット値は、第1のスロットオフセット値O1とスロットフォーマット設定とのうちの少なくとも1つに関連付けられることができる。例えば、セット内のF1の数はZであり、Zは非負の整数である。例えば、0≦Z≦16である。F1の数(即ちZ)および/またはF1のうちの利用可能な値(例えば、Fで、ここで0≦k≦Z-1である)は、O1の値とスロットフォーマット設定とのうちの少なくとも1つに依存する。
【0063】
いくつかの実施形態において、O1のサブセットおよび/またはスロットフォーマット設定のサブセットについて、F1の数はZiであり、O1の別のサブセットおよび/またはスロットフォーマット設定の別のサブセットについて、F1の数はZjであり、Zi≠Zjである。いくつかの実施形態において、O1のサブセットおよび/またはスロットフォーマット設定のサブセットについて、F1の可能な値は
であり、O1の別のサブセットおよび/またはスロットフォーマット設定の別のサブセットについて、F1の可能な値は
であり、
内には、
内のいずれか一つの値とも異なる少なくとも1つの値が存在する。いくつかの実施形態において、-O1≦F1≦Omax-O1である。例えば、O1=0の場合、負のF1の値は存在しない。例えば、O1=Omaxの場合、非正のF1の値は存在しない。いくつかの実施形態において、0≦F1≦Omaxまたは0≦F1≦Omax-O1または1≦F1≦Omaxまたは1≦F1≦Omax-O1である。
【0064】
いくつかの実施形態において、RRC内で設定されたオフセット値がO1であり、AP RSがスロットn内でトリガされる場合、F1の数および/またはF1内の可能な値は、スロットn+O1-Aとスロットn+O1+Bとの間、またはスロットn+Aとスロットn+Bとの間、またはスロットn+O1とスロットn+Bとの間、またはスロットn+O1とスロットn+O1+Bとの間、またはスロットn+Aとスロットn+O1+Bとの間、またはスロットnとスロットn+Bとの間、またはスロットnとスロットn+O1+Bとの間のアップリンクスロット(またはAP RSまたは利用可能なスロットを送信することができるスロット)に基づいて決定することができる。たとえば、Aは非負の整数である。たとえば、Bは正の整数である。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介して予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、0≦A≦5または0≦A≦10または0≦A≦Omaxである。例えば、1≦B≦6または1≦B≦10または1≦B≦Omaxである。別の例として、0≦A≦O1である。別の例として、1≦B≦Omax-O1である。AとBについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0065】
いくつかの実施形態において、F1の最大数または数は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介して予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、該最大数または数はHであってもよく、Hは整数であり、0≦H≦32である。いくつかの実施形態において、RRC内で設定されたオフセット値がO1であり、AP RSがスロットn内でトリガされる場合、F1内の可能/利用可能な値は、スロットn+O1-Aまたはn+Aまたはn+O1またはスロットnから始まるアップリンクスロット(またはAP RSを送信することができるスロットまたは利用可能なスロット)に基づいて決定することができる。例えば、F1内の可能/利用可能な値は、F1内の値の数がHになるまで、アップリンクスロット(またはAP RSを送信することができるスロットまたは利用可能なスロット)に基づいて決定することができる。たとえば、Aは非負の整数である。いくつかの実施形態において、Aの値は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介して予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、0≦A≦5または0≦A≦10または0≦A≦Omaxである。Aについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0066】
いくつかの実施形態において、AP RSがスロットn内でトリガされる場合、F1の数および/またはF1内の可能な値は、スロットn+Aとスロットn+Bとの間のアップリンクスロット(またはAP RSを送信することができるスロットまたは利用可能なスロット)に基づいて決定することができ、ここで、Aは非負の整数であり、Bは正の整数である。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介して予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、0≦A≦5または0≦A≦10または0≦A≦32である。例えば、1≦B≦32または1≦B≦512である。例えば、A≦Bである。AとBについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0067】
複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されるいくつかの実施形態において、第1の情報は該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを含んでもよく、第2の情報は、スロットオフセット値の第1のセットに対するオフセット値のセットを含んでもよい。この場合、端末装置120は、オフセット値のセットとスロットオフセット値の第1のセットとに基づいて、第2のリソースの複数のリソースセットを決定することができる。例えば、複数のリソースセットの数はNとして表され、Nは正の整数であり、1<N≦16である。例えば、スロットオフセット値の第1セット内のスロットオフセット値の数はMとして表され、Mは正の整数であり、1<M≦16である。例えば、M個のスロットオフセット値は互いに異なる。例えば、M≦Nである。
【0068】
いくつかの実施形態において、オフセット値のセットは、スロットオフセット値の第1のセット内のスロットオフセット値の少なくとも一部に対して設定されてもよい。ここで、スロットオフセット値の一部をQ個のスロットオフセット値として表され、0≦Q≦Mである。例えば、単一のRSリソースセットについてスロットオフセット更新のフィールドにX個ビットをセットすることができ、Xは正の整数であり、1≦X≦6である。いくつかの実施形態において、オフセット値のセットは、スロットオフセット値の第1のセット内のスロットオフセット値のそれぞれに対して設定されてもよい。例えば、単一のRSリソースセットについてスロットオフセット更新のフィールドにX個ビットをセットすることができ、Xは正の整数であり、1≦X≦6である。例えば、合計X*MビットまたはX*Qビットが必要になる可能性がある。いくつかの実施形態において、RSリソースセットのインデックスを示すフィールドが存在してもよい。例えば、RSリソースセットインデックスのフィールド用のYビットまたはY=ceil(log2(N))であり、Yは正の整数であり、1≦Y≦4である。例えば、P個のRSリソースセットのそれぞれについて、総ビット数はX+Yとすることができる。例えば、合計(X+Y)*Mビットまたは(X+Y)*Qビットが必要になる可能性がある。
【0069】
図4に戻り、ブロック420において、端末装置120は、第1の情報および第2の情報に基づいて第2のリソースを決定する。端末装置120が、スロット内での参照信号の通信をトリガする第3の情報を受信するいくつかの実施形態において、端末装置120は、該スロットと、第1の情報および第2の情報とに基づいて、第2のリソースを決定することができる。例えば、端末装置120は、第1の情報内の第1のスロットオフセット値O1と第2の情報内のオフセット値F1とに基づいて最終スロットオフセット値を決定し、第3の情報の受信のスロットより最終スロットオフセット値ほど後のスロットを第2のリソースとして決定することができる。
【0070】
いくつかの実施形態において、F1の値は絶対値であってもよい。つまり、F1の値は毎回の指示で有効である。この場合、最終スロットオフセット値は、O1+F1またはmin(max(A,O1+F1),B)またはmin(O1+F1,B)またはmax(A,O1+F1)と表すことができる。例えば、Aは非負の整数であり、0≦A≦Omaxまたは0≦A≦10である。例えば、Bは正の整数であり、A≦B≦512または1≦B≦Omaxまたは10≦B≦512である。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は予め決定されてもよい。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は、設定または事前設定されてもよい。例えば、A=0である。例えば、B=32または64である。AとBについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0071】
いくつかの実施形態において、F1の値は累積値であってもよい。いくつかの実施形態において、端末装置120は、第2の情報の受信からの所定の持続時間内に、第1のスロットオフセット値とオフセット値との和に対する別のオフセット値を含む第4の情報を受信することができる。これらの実施形態において、端末装置120は、該和と該別のオフセット値とに基づいて第2のリソースを決定することができる。例えば、最終スロットオフセット値は、
、または
、または
、または
、として表すことができ、ここで、F1は第1のリソースの変更に関するi番目の指示内のオフセット値を表し、Lは、受信された第1のリソースの変更に関する指示の数を表す。例えば、Aは非負の整数であり、0≦A≦Omaxまたは0≦A≦10である。例えば、Bは正の整数であり、A≦B≦512または1≦B≦Omaxまたは10≦B≦512である。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は予め決定されてもよい。いくつかの実施形態において、Aおよび/またはBの値は、設定または事前設定されてもよい。例えば、A=0である。例えば、B=32または64である。AとBについて、任意の他の適切な値も可能であることに注意すべきである。
【0072】
ブロック430において、端末装置120は、第2のリソースに基づいてRSの通信を実行する。第2の情報が第1のスロットオフセット値に対するオフセット値を含むいくつかの実施形態において、端末装置120は、第1のスロットが第2のスロットの後であるか否かを決定することができ、第1のスロットは、参照信号の通信をトリガするダウンリンク制御チャネルのスロットより第1のスロットオフセット値とオフセット値との和ほど後のスロットであり、第2のスロットは、第2のリソースのスロットより第3の値ほど後のスロットである。いくつかの実施形態において、第3の値は、端末装置120の能力に基づいて予め定義または予め決定することができる。いくつかの代替実施形態において、第3の値を設定または事前設定することができる。
【0073】
第1のスロットが第2のスロットの後であるかまたは前でないと決定された場合、端末装置120は、第2のリソースに基づいてRSの通信を実行することができる。第1のスロットが第2のスロットの後でないかまたは前であると決定された場合、端末装置120は、オフセット調整を実行しなくてもよい。例えば、第1のリソースが利用可能な場合、端末装置120は、第1のリソースに基づいてRSの通信を実行することができる。例えば、第1のリソースが利用不能な場合、端末装置120は、第1のリソースに基づいてRSの通信を実行しなくてもよく、または破棄してもよい。
【0074】
いくつかの実施形態において、AP SRSがスロットm内でトリガされ、F1および/またはO2がスロットn内で示された場合、F1および/またはO2の値を、タイミングTの後にAP SRS送信に適用する。いくつかの実施形態において、スロットnはスロットmの後でなくてもよい。いくつかの実施形態において、スロットnはスロットmの前でなくてもよい。いくつかの実施形態において、Tはスロットn+Kまたはスロットm+Kまたはスロットmax(n,m)+Kまたはスロットn+Kの開始またはスロットm+Kの開始またはスロットmax(n,m)+Kの開始またはスロットn+Kの終了またはスロットm+Kの終了またはスロットmax(n,m)+Kの終了であり、Kは非負の整数である。例えば、0≦K≦480である。Kは上記の第3の値を表す。m+O1+F1<Tまたはm+O1+F1≦Tまたはm+O2<Tまたはm+O2≦Tの場合、F1および/またはO2を用いてAPS RSを調整しない。例示のために、図6を参照して一例について詳細に説明する。
【0075】
図6は本開示のいくつかの実施形態にかかる、リソース変更の実効時間を示す模式的な時間-周波数図である。参照符号610はダウンリンクの場合を示し、参照符号620はアップリンクの場合を示す。参照符号611は、スロットm内のAP RSをトリガする例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネルの一例を示す。RRC内の設定されたオフセット(例えば、O1)にしたがって、AP RSは、621に示されるように、アップリンクスロットm+O1内で通信される。参照符号613は、スロットn内の設定されたオフセットの変更を示すPDCCHまたはMAC CEの一例を示す。いくつかの実施形態において、スロットnはスロットpの後でなくてもよい。いくつかの実施形態において、スロットnはスロットpの前でなくてもよい。いくつかの実施形態において、タイミングTは、スロットn+Kまたはスロットp+Kまたはスロットmax(n,p)+Kまたはスロットn+Kの開始またはスロットp+Kの開始またはスロットmax(n,p)+Kの開始またはスロットn+Kの終了またはスロットp+Kの終了またはスロットmax(n,p)+Kの終了として決定される。例えば、622に示されている。変更(例えば、O2またはF1)にしたがって、AP RSは、624に示されるように、アップリンクスロットm+O1+F1またはm+O2内で通信される。図6に示すように、スロットm+O1+F1またはスロットm+O2は、スロットn+Kの後である。この場合、RSの通信のためのリソースは更新または調整される。
【0076】
参照符号612は、スロットp内のAP RSをトリガする例えばPDCCHのようなダウンリンク制御チャネルの別の例を示す。RRC内の設定されたオフセット(例えば、O1)にしたがって、AP RSは、623に示されるように、アップリンクスロットp+O1内で通信される。参照符号613は、スロットn内の設定されたオフセットの変更を示すPDCCHまたはMAC CEの一例を示す。図6に示すように、スロットp+O1は、スロットn+Kの後である。この場合、RSの通信のためのリソースは更新または調整される。
【0077】
このようにして、オフセット調整の有効時間または適用時間を決定することができる。いくつかの実施形態において、F1および/またはO2の値は、1つの指示の後に適用され、次の指示まで有効であってもよい。いくつかの代替実施形態において、示されたF1および/またはO2の値を、(指示後に)AP RSの通信に適用してもよく、AP RSの通信後に、F1および/またはO2の新たな指示まで、O1と仮定する。
【0078】
いくつかの実施形態において、本開示のいくつかの実施形態によれば、ネットワーク装置は、第1の情報および/または第2の情報を端末装置に送信または設定することができる。例えば、第1の情報および/または第2の情報は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介して送信または設定される。第1の情報および/または第2の情報に基づいて、リソースR(例えば、スロットR)を決定することができる。端末装置は、第1の情報および/または第2の情報に基づいて、またはRSの通信のためのリソースRに基づいて、リソースS(例えば、スロットS)を決定することができる。いくつかの実施形態において、リソースSまたはスロットSは、リソースRまたはスロットRから始まる1番目の利用可能なリソースまたはスロットであってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、本開示のいくつかの実施形態によれば、ネットワーク装置は、スロットオフセットOを端末装置に送信または設定することができる。例えば、本開示のいくつかの実施形態によれば、Oは、O1、O2、min(max(A,O1+F1),B)、min(O1+F1,B)、max(A,O1+F1)、



、O1-A,-A、O1+A、O1+F1+A、O2+A、Aのいずれか1つであってもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置はスロットn内でRSをトリガすることが可能である。たとえば、nは非負の整数である。例えば、0≦n≦159である。別の例について、0≦n≦2559である。
【0080】
いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを送信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS送信のための1番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)アップリンクスロットである。いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを受信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS受信のための1番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットである。
【0081】
いくつかの実施形態において、数Gが存在してもよく、Gは非負の整数である。例えば、0≦G≦32である。別の例について、1≦G≦32である。例えば、Gの値は、予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、ネットワーク装置は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介してGの値を設定するまたは示すことができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、端末装置にインデックスgを示すまたは設定することが可能で、ここで、gは非負の整数である。例えば、0≦g≦G-1である。別の例について、1≦g≦Gである。いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを送信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oまたはスロットnから始まるRS送信のためのg番目または(g+1)番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたはg番目または(g+1)番目の(利用可能な)アップリンクスロットまたはg番目または(g+1)番目の(利用可能な)スロットである。いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを受信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oまたはスロットnから始まるRS受信のためのg番目または(g+1)番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたはg番目または(g+1)番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットまたはg番目または(g+1)番目の(利用可能な)スロットである。
【0082】
例えば、0≦g≦G-1であり、g=0である場合、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS受信のための1番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットである。例えば、0≦g≦G-1であり、g=1である場合、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS受信のための2番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたは2番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットである。例えば、1≦g≦G1であり、g=1である場合、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS受信のための1番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットである。例えば、1≦g≦Gであり、g=2である場合、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS受信のための2番目の(利用可能な)ダウンリンクリソースまたは2番目の(利用可能な)ダウンリンクスロットである。
【0083】
例えば、0≦g≦G-1であり、g=0である場合、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS送信のための1番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)アップリンクスロットである。例えば、0≦g≦G-1であり、g=1である場合、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS送信のための2番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたは2番目の(利用可能な)アップリンクスロットである。例えば、1≦g≦G1であり、g=1である場合、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS送信のための1番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたは1番目の(利用可能な)アップリンクスロットである。例えば、1≦g≦Gであり、g=2である場合、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oからまたはスロットnから始まるRS送信のための2番目の(利用可能な)アップリンクリソースまたは2番目の(利用可能な)アップリンクスロットである。
【0084】
いくつかの実施形態において、本開示のいくつかの実施形態によれば、ネットワーク装置は、スロットオフセットVを端末装置に送信または設定することができる。例えば、本開示のいくつかの実施形態によれば、Vは、O1+B、B、O1+F1+B、O2+Bのうちのいずれか一つであってもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置はスロットn内でRSをトリガすることが可能である。たとえば、nは非負の整数である。例えば、0≦n≦159である。別の例について、0≦n≦2559である。
【0085】
いくつかの実施形態において、数Gが存在してもよく、Gは非負の整数である。例えば、0≦G≦32である。別の例について、1≦G≦32である。例えば、Gの値は、予め決定されてもよく、または設定されてもよい。例えば、ネットワーク装置は、RRCと、MAC-CEと、DCIとのうちの少なくとも1つを介してGの値を設定するまたは示すことができる。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置は、端末装置にインデックスgを示すまたは設定することが可能で、ここで、gは非負の整数である。例えば、0≦g≦G-1である。別の例について、1≦g≦Gである。いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを送信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを送信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oとスロットn+Vとの間、またはスロットnとスロットn+Vとの間のRS送信のための第gまたは(g+1)番目のまたはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目の(利用可能な)アップリンクリソース、またはg番目または(g+1)番目またはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目の(利用可能な)アップリンクスロット、またはg番目または(g+1)番目またはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目のスロットである。いくつかの実施形態において、端末装置は、RSを受信するリソースまたはスロットを決定することができる。例えば、RSを受信するリソースまたはスロットは、スロットn+Oとスロットn+Vとの間、またはスロットnとスロットn+Vとの間で開始するRS受信のための第gまたは(g+1)番目のまたはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目の(利用可能な)ダウンリンクリソース、またはg番目または(g+1)番目またはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目の(利用可能な)ダウンリンクスロット、またはg番目または(g+1)番目またはmin(g,J)番目またはmin(g-1,J)番目のスロットである。
【0086】
いくつかの実施形態において、J個の(利用可能な)ダウンリンクまたはアップリンクリソース、またはJ個の(利用可能な)ダウンリンクまたはアップリンクスロットまたはJスロットが、スロットn+Oとスロットn+Vとの間、またはスロットnとスロットn+Vとの間に存在することが可能で、Jは非負の整数である。例えば、0≦J≦32である。別の例について、1≦J≦32である。いくつかの実施形態において、Jの値はGの値と異なってもよい。例えば、J>Gである。この場合、最初のG個の(利用可能)ダウンリンクまたはアップリンクリソース、または最初のG個の(利用可能)ダウンリンクまたはアップリンクスロットまたは最初のG個のスロットを、RS通信のために端末装置に示すまたは設定することができる。別の例について、J<Gである。ここで、示されるgの値は、0≦g≦J-1または1≦g≦Jとすることができる。例えば、Jより大きいgの値は、端末装置に示されなくてもよく、または設定されなくてもよい。別の例について、Jより大きいgの値が端末装置に示され、または設定された場合、RS通信を破棄してもよい。別の例について、Jより大きいgの値が端末装置に示され、または設定された場合、RS通信は、スロットn+Oとスロットn+Vとの間、またはスロットnとスロットn+Vとの間のJ番目の(利用可能な)ダウンリンクスロット、またはJ番目の(利用可能な)アップリンクスロット、またはJ番目のスロットであってもよい。
【0087】
いくつかの実施形態において、2つ以上のSRSリソースセット(例えば、U個のSRSリソースセット)が同じ用途を有するように設定されてもよく、Uは正の整数である。例えば、1≦U≦128である。別の例について、1≦U≦32である。例えば、用途は、「non-codebook」、「codebook」、「antennaSwitching」、および「positioning」のうちの少なくとも1つであってもよい。各SRSリソースセットにスロットオフセットを設定することが可能である。そして、U個のSRSリソースセットのうちの1つまたは複数(例えば、W個のSRSリソースセット)をトリガするか、または端末装置に設定するまたは示すことができ、Wは正の整数である。例えば、1≦W≦32である。別の例について、1≦W≦16である。そして、端末装置は、該W個のSRSリソースセット内で設定されたスロットオフセットに基づいて、該W個のSRSリソースセットを送信することができる。
【0088】
いくつかの追加実施形態において、端末装置120は、参照信号の通信をトリガするダウンリンク制御チャネルの最後のシンボルと、第2のリソースの1番目のシンボルとの間の時間間隔を決定することができる。時間間隔が第4の値より高いと決定された場合、端末装置120は、RSの通信を実行することができる。時間間隔が第4の値より低いと決定された場合、端末装置120は、RSを破棄することができる。いくつかの実施形態において、第4の値を予め決定することができる。いくつかの実施形態において、第4の値を設定または事前設定してもよい。
【0089】
例えば、用途が「codebook」または「antennaSwitching」にセットされたリソースセット内のSRSについてのいくつかの実施形態において、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の時間間隔がN2より小さい場合、AP SRSは廃棄される。この場合、第4の値はN2である。例えば、用途が「codebook」または「antennaSwitching」以外のケース(例えば用途「non-codebook」または「beam management」または「positioning」)にセットされたリソースセット内のSRSについてのいくつかの実施形態において、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の時間間隔がN2+14より小さい場合、AP SRSは廃棄される。この場合、第4の値はN2+14である。
【0090】
例えば、用途が「codebook」または「antennaSwitching」にセットされたリソースセット内のSRSについてのいくつかの実施形態において、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の最小時間間隔がN2である。この場合、第4の値はN2である。例えば、用途が「codebook」または「antennaSwitching」以外のケース(例えば用途「non-codebook」または「beam management」または「positioning」)にセットされたリソースセット内のSRSについてのいくつかの実施形態において、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の最小時間間隔がN2である。この場合、第4の値はN2+14である。この場合、第4の値はN2+14である。
【0091】
用途が「codebook」または「antennaSwitching」にセットされたリソースセット内のSRSについてのいくつかの代替実施形態において、端末装置120は、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の時間間隔がN2より小さいことを予期しない。それ以外の場合、端末装置120は、非周期的SRS送信をトリガするPDCCHの最後のシンボルとSRSリソース(例えば、第2のリソース)の最初のシンボルとの間の時間間隔がN2+14より小さいことを予期しない。ここで、N2はUE PUSCH準備プロシージャ時間を表す。N2は、任意の従来の(例えば、TS 38.214に規定されている)定義または将来開発される定義によって得ることができることに留意すべきである。
【0092】
いくつかの実施形態において、TS 38.214に規定されているように、N2は、UE処理能力1およびUE処理能力2それぞれのサブキャリア間隔値またはサブキャリア間隔パラメータμに基づく。例えば、UE能力1について、サブキャリア間隔値が15kHzまたはμ=0である場合、N2=10シンボルである。別の例について、UE能力1について、サブキャリア間隔値が30kHzまたはμ=1である場合、N2=12シンボルである。別の例について、UE能力1について、サブキャリア間隔値が60kHzまたはμ=2である場合、N2=23シンボルである。別の例について、UE能力1について、サブキャリア間隔値が120kHzまたはμ=4である場合、N2=36シンボルである。例えば、UE能力2について、サブキャリア間隔値が15kHzまたはμ=0である場合、N2=5シンボルである。別の例について、UE能力2について、サブキャリア間隔値が30kHzまたはμ=1である場合、N2=5.5シンボルである。別の例について、UE能力2について、サブキャリア間隔値が60kHzまたはμ=2である場合、N2=11シンボルである。例えば、周波数範囲は、周波数範囲1または6GHzより低い周波数である。
【0093】
ここまでは、端末装置において実現される方法について説明してきた。同様に、本開示の実施形態は、ネットワーク装置において実現される方法も提供する。図7は本開示のいくつかの実施形態にかかる、ネットワーク装置において実現される例示的な通信方法700を示す図である。例えば、方法700は、図1に示すネットワーク装置110において実行できる。以下、説明のために、図1を参照して方法700を説明する。方法700は、図示されていない追加のブロックを含むことができ、及び/又は図示されているいくつかのブロックを省略することができ、本開示の範囲はこの点で限定されないことが理解されるべきである。
【0094】
図7に示すように、ブロック710において、端末装置110は、RSの通信のための第1のリソースに関する第1の情報と、第1のリソースの変更に関する第2の情報とを決定する。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、第1のリソースの第1のスロットオフセット値を第1の情報に含め、第2のリソースの第2のスロットオフセット値を第2の情報に含めてもよい。いくつかの実施形態において、第2のスロットオフセット値は、第1のスロットオフセット値より高くてもよい。
【0095】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、第1のスロットオフセット値のセットを第1の情報に含め、該セットにおけるサブセットと、該セットからのスロットオフセット値とのうちの少なくとも1つを第2の情報に含めてもよい。
【0096】
複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されるいくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを第1の情報に含め、スロットオフセット値の第2のセットを第2の情報に含めてもよい。いくつかの実施形態において、スロットオフセット値の第2のセットは、該複数のリソースセットの少なくとも一部のためのスロットオフセット値のセットを含むことができる。
【0097】
このようにして、第1のリソースを更新することが可能になるとともに、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。
【0098】
いくつかの代替実施形態において、ネットワーク装置110は、第1のスロットオフセット値を第1の情報に含め、第1のスロットオフセット値に対するオフセット値を第2の情報に含めてもよい。いくつかの実施形態において、オフセット値は、オフセット値のセットから選択されてもよく、セット内のオフセット値は、第1のスロットオフセット値とスロットフォーマット設定とのうちの少なくとも1つに関連付けられてもよい。
【0099】
複数のリソースセットが第1のリソースについて設定されるいくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、該複数のリソースセットについてのスロットオフセット値の第1のセットを第1の情報に含め、スロットオフセット値の該第1のセットに対するオフセット値のセットを第2の情報に含めてもよい。いくつかの実施形態において、オフセット値のセットは、スロットオフセット値の第1のセット内のスロットオフセット値の少なくとも一部について設定されてもよい。
【0100】
このようにして、第1のリソースを調整することが可能になるとともに、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。また、置換のオーバーヘッドに比べて、調整のオーバーヘッドを少なくすることができる。
【0101】
ブロック720において、ネットワーク装置110は、第1の情報および第2の情報を端末装置120に送信して、RSの通信を実行するための第2のリソースを決定する。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、RRCメッセージ内で第1の情報を送信し、MAC CEとDCIとのうちの少なくとも1つにおいて第2の情報を送信することができる。
【0102】
いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、参照信号の通信をトリガする第3の情報を端末装置120にさらに送信してもよい。いくつかの実施形態において、ネットワーク装置110は、第2の情報の送信からの持続時間内に、第1のスロットオフセット値とオフセット値との和に対する別のオフセット値を含む第4の情報をさらに送信することができる。第1の情報、第2の情報、第3の情報、および第4の情報は、任意の他の適切な方法で伝送されてもよい。
【0103】
図4および図7に記載の方法の実現は、基本的に図2に関連して説明したプロセスに対応し、そのため、これ以外の詳細はここでは省く。本開示の実施形態による方法400および700を使用して、RSリソースの動的な設定を実現することができ、RSリソース設定の柔軟性を高めることができる。また、関連するオーバーヘッドを省くこともできる。
【0104】
図8は本開示の実施形態を実現するのに適した装置800の概略ブロック図である。装置800は、図1に示すネットワーク装置110又は端末装置120の別の例示的な実施態様として考えられる。したがって、装置800は、ネットワーク装置110又は端末装置120において、或いはそれらの少なくとも一部として実現することができる。
【0105】
図示されるように、装置800は、プロセッサ810と、プロセッサ810に結合されたメモリ820と、プロセッサ810に結合された適切な送信機(TX)及び受信機(RX)840と、TX/RX 840に結合された通信インターフェースとを備える。メモリ 810は、プログラム830の少なくとも一部を記憶する。TX/RX 840は双方向通信に用いられる。TX/RX 840は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有するが、本明細書に言及されたアクセスノードは、実際には複数のアンテナを有することができる。通信インターフェースは、eNB間の双方向通信のためのX2インターフェース、モビリティ管理エンティティ(MME)/サービングゲートウェイ(S-GW)とeNBとの間の通信のためのS1インターフェース、eNBと中継ノード(RN)との間の通信のためのUnインターフェース、又はeNBと端末装置との間の通信のためのUuインターフェースなど、他のネットワーク要素との通信に必要な任意のインターフェースを表すことができる。
【0106】
プログラム830は、図1から図7を参照して本文で説明したように、関連するプロセッサ810により実行された場合、装置800が本開示の実施形態に従って動作することを可能にするプログラム指令を含むと仮定する。本文の実施形態は、装置800のプロセッサ810により実行可能なコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又はソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実現できる。プロセッサ810は、本開示の様々な実施形態を実施するように設定することができる。さらに、プロセッサ810とメモリ820との組み合わせは、本開示の様々な実施形態を実現するのに適したプロセッシング手段850を形成することができる。
【0107】
メモリ820は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、また、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、半導体に基づくメモリ装置、磁気メモリ装置及びシステム、光学メモリ装置及びシステム、固定メモリ及びリムーバブルメモリなど、任意の適切なデータ記憶技術を使用して実現することができる。装置800内には1つのメモリ820のみが示されているが、装置800内にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ810は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含むことができる。装置800は、複数のプロセッサ、例えば、メインプロセッサを同期化するクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップを有することができる。
【0108】
全体として、本開示の様々な実施形態は、ハードウェア又は専用回路、ソフトウェア、論理、又はそれらの任意の組み合わせで実現することができる。いくつかの態様は、ハードウェアで実現されてもよく、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサ、又は他のコンピューティング装置により実行できるファームウェア又はソフトウェアで実現されてもよい。本開示の実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャート又は他の何らかの絵画的表現を用いて図示及び説明されているが、本明細書に記載されたブロック、装置、システム、技術、又は方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路又は論理、汎用ハードウェア又はコントローラ又は他のコンピューティング装置、又はそれらの何らかの組み合わせで実装できることを理解されたい。
【0109】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に有形的に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図3から図7を参照して上述したプロセスまたは方法を実行するために、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上の装置内で実行される、プログラムモジュールに含まれる指令などのコンピュータ実行可能な指令を含む。一般に、プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。様々な実施形態において、プログラムモジュールの機能は、必要に応じて、プログラムモジュール間で結合又は分割することができる。プログラムモジュールのマシンが実行可能な能指令は、ローカル又は分散型装置内で実行することができる。分散型装置において、プログラムモジュールは、ローカル記憶媒体及びリモート記憶媒体両方内に配置されていてもよい。
【0110】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述することができる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータプロセッシング装置のプロセッサ又はコントローラに提供され、プロセッサ又はコントローラにより実行された場合、プログラムコードで、フローチャート及び/又はブロック図に指定された機能/動作を実現させる。プログラムコードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、独立したソフトウェアパッケージとして、部分的にマシン上でかつ部分的にリモートマシン上で、又は完全にリモートマシン又はサーバ上で実行することができる。
【0111】
上述のプログラムコードは、マシン可読媒体上で実装することができ、マシン可読媒体は、指令実行システム、機器、又は装置によって使用されるか、又はそれらに関連するプログラムを含むか又は記憶することができる任意の有形媒体であってもよい。マシン可読媒体は、マシン可読信号媒体又はマシン可読記憶媒体とすることができる。マシン可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線若しくは半導体のシステム、装置若しくはデバイス、又は前述の媒体の任意の適切な組み合せを含むことができるが、これらに限定されない。マシンが読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブル光ディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光学的記憶装置、磁気記憶装置、又は上述の任意の適切な組合せを含むことができる。
【0112】
なお、操作について特定の順序で説明を行ったが、所望の結果を得るために、こうした操作を、示された特定の順序で実行するか若しくは連続した順序で実行し、又は、説明された全ての操作を実行することが求められる、と理解されるべきではない。場合によっては、マルチタスクや並列処理が有利になることもある。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の議論に含まれているが、これらは、本開示の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、特定の実施形態に固有となり得る特徴の説明として解釈されるべきである。個々の実施形態の文脈で説明された幾つかの特徴は、単一の実施形態において組み合わされて実現されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明された様々な特徴は、複数の実施形態において別々に、又は任意の適切なサブ組合せで実装されてもよい。
【0113】
本開示は、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲において定義された本開示は、必ずしも上記の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されるべきである。むしろ、上述した特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形態として開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8