(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157012
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】薬液制御注入デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 5/168 20060101AFI20241029BHJP
A61M 5/142 20060101ALI20241029BHJP
A61M 5/172 20060101ALI20241029BHJP
【FI】
A61M5/168 512
A61M5/142 522
A61M5/172 500
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024137468
(22)【出願日】2024-08-16
(62)【分割の表示】P 2022552982の分割
【原出願日】2021-03-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0027220
(32)【優先日】2020-03-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522328035
【氏名又は名称】イーオーフロウ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EOFLOW CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rm. H2202, 172, Dolma-ro, Bundang-gu, Seongnam-si Gyeonggi-do 13605 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジェジン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ホミン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヨンホ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】利便性及び安定性を向上させる薬液制御注入デバイスを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態は、少なくとも逐次的に複数回にわたって注入対象の血糖を測定するように形成された血糖測定部と、前記注入対象の血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液を注入対象に注入するように形成された第1薬液注入部と、前記注入対象の血糖の増加を制御する成分を含み、前記第1薬液と異なる成分を含む第2薬液を注入対象に注入するように形成された第2薬液注入部と、を含む薬液制御注入デバイス500を開示する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも逐次的に複数回にわたって注入対象の血糖を測定するように形成された血糖測定部と、
前記注入対象の血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液を注入対象に注入するように形成された第1薬液注入部と、
前記注入対象の血糖の増加を制御する成分を含み、前記第1薬液と異なる成分を含む第2薬液を注入対象に注入するように形成された第2薬液注入部と、を含む薬液制御注入デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、薬液制御注入デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
体内の機能が正常に動作しない場合は、外部からの薬液の注入が必要であり、例えば、糖尿病などのように血糖値が調整できない場合は、外部からの薬液の注入が必要となる場合がある。
【0003】
一方、このような薬液を注入対象に注入する薬液注入装置は、複数回または長期間使用しなければならない場合が多いため、注入対象は使用の不便及び痛みを経験することになる。
【0004】
さらに、場合によっては、注入対象は様々な薬液の注入を必要とする可能性があり、例えば、血糖値の低下または増加に応じて互いに相補的な薬液を注入する必要がある。
【0005】
一方、このような患者の薬液注入による効果の増大のために、薬液注入装置は、薬液を患者の体に精密に注入することを制御する必要があるが、小型の薬液注入装置を通じて少量の薬液を精密に注入すること、例えば、一回以上逐次的かつ精密に薬液を注入するには限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の実施形態は、利便性及び安定性を向上させる薬液制御注入デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、少なくとも逐次的に複数回にわたって注入対象の血糖を測定するように形成された血糖測定部と、前記注入対象の血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液を注入対象に注入するように形成された第1薬液注入部と、前記注入対象の血糖の増加を制御する成分を含み、前記第1薬液と異なる成分を含む第2薬液を注入対象に注入するように形成された第2薬液注入部と、を含む薬液制御注入デバイスを開示する。
【0008】
本実施形態において、前記第1薬液注入部及び前記第2薬液注入部は、選択的に注入対象に第1薬液または第2薬液を注入するように形成されることができる。
【0009】
本実施形態において、前記血糖測定部が測定した血糖情報に応じて、前記第1薬液注入部及び前記第2薬液注入部の駆動を制御するように形成された制御部をさらに含むことができる。
【0010】
本実施形態において、前記第1薬液注入部または前記第2薬液注入部はハウジングを含み、前記血糖測定部は、前記第1薬液注入部または前記第2薬液注入部のハウジング内に配置されたものを含むことができる。
【0011】
本実施形態において、前記血糖測定部、前記第1薬液注入部、及び前記第2薬液注入部のうち少なくとも1つ以上を含むように形成されたハウジングを含むことができる。
【0012】
本実施形態において、前記薬液制御注入デバイスとは別途に設けられた端末機と通信して1つ以上の情報を伝送できるように形成されることができる。
【0013】
本実施形態において、前記薬液制御注入デバイスは、ユーザの体外に付着され、ウェアラブル機能を有するものを含むことができる。
【0014】
前述したもの以外の他の側面、特徴、利点が、以下の図面、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明から明確になるであろう。
【発明の効果】
【0015】
本実施形態に係る薬液制御注入デバイスは、利便性及び安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係る薬液制御注入デバイスの使用を例示的に示す図である。
【
図2】
図1の薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図3】本発明の他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図4】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図5】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図6】
図5の第1薬液注入部の変形例を示す図である。
【
図7】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図8】
図7の第1薬液注入部の一例を示す斜視図である。
【
図10】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図14】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図15】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図16】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【
図17】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す図である。
【
図18】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す図である。
【
図19】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す斜視図である。
【
図20】
図19のXX-XX線に沿って切り取った断面図である。
【
図21】本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスの他の選択的実施形態を示す斜視図である。
【発明の実施のための形態】
【0017】
本発明は、様々な変換を加えることができ、様々な実施形態を有することができるため、特定の実施形態を図面に例示し、詳細に説明しようとする。本発明の効果及び特徴、並びにそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述する実施形態を参照することで明らかになるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、様々な形態で具現されてもよい。
【0018】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明するものとし、図面を参照して説明するとき、同一又は対応する構成要素は同一の図面符号を付与し、これに対する重複の説明は省略する。
【0019】
以下の実施形態において、第1、第2などの用語は限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で用いられた。
【0020】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味を持たない限り、複数の表現を含む。
【0021】
以下の実施形態において、含むまたは有するなどの用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在することを意味するものであり、1つ以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性を予め排除するものではない。
【0022】
図面では、説明の便宜上、構成要素の大きさが誇張または縮小されてもよい。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上任意に示しているため、本発明が必ずしも示されたものに限定されるものではない。
【0023】
以下の実施形態において、x軸、y軸及びz軸は、直交座標系上の3軸に限定されず、それらを含む広い意味で解釈されることができる。例えば、x軸、y軸及びz軸は、互いに直交してもよいが、互いに直交しない異なる方向を指してもよい。
【0024】
ある実施形態が他の方法で具現可能である場合、特定の工程順序は、説明される順序と異なる方法で実行されてもよい。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時に実行されてもよく、説明される順序とは逆の順序で実施されてもよい。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る薬液制御注入デバイスの使用を例示的に示す図であり、
図2は、
図1の薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0026】
図1を参照すると、ユーザ身体部HBの外部に薬液注入デバイス500が配置されていることが示されている。
【0027】
一例として、
図1に示すように、身体部HBを介して1つ以上の薬液を注入する注入針や血糖測定用センサなどを挿入することができる。
【0028】
ユーザに糖尿病があるか、または他の理由のため自分の身体的能力で血糖調整が困難な場合は、外部から薬液を注入して異常な血糖の増加または血糖の減少を制御することができる。
【0029】
本実施形態の薬液注入デバイス500を介して、ユーザは、血糖の異常な増加または異常な減少を抑制するために、異なる薬液を注入することができる。
【0030】
図2を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス500は、血糖測定部100、第1薬液注入部200、及び第2薬液注入部300を含むことができる。
【0031】
血糖測定部100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0032】
選択的実施形態として、血糖測定部100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0033】
第1薬液注入部200は、前記血糖測定部100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0034】
例えば、第1薬液注入部200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0035】
選択的実施形態として、第1薬液注入部200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0036】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0037】
選択的実施形態として、第1薬液注入部200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はアクチュエータを含むことができる。また、駆動部はポンプを含むこともできる。駆動部の駆動を通じて決められた量の第1薬液をユーザに注入させることができる。
【0038】
選択的実施形態として、後述する実施形態の第1薬液注入部または第2薬液注入部に含まれる駆動部の場合にもアクチュエータを含むことができ、他の例としてポンプを含むこともできる。
【0039】
第1薬液注入部200は、血糖測定部100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0040】
選択的実施形態として、血糖測定部100と第1薬液注入部200とは、有線または無線で情報を伝送できるように接続するための通信部NWを含むことができる。
【0041】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0042】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部100に含まれることができ、第1薬液注入部200または第2薬液注入部300に含まれることができる。
【0043】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0044】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部200または第2薬液注入部300の注入を制御することもできる。
【0045】
選択的実施形態として、制御部は、第1薬液注入部200または第2薬液注入部300の注入の相互作用を感知してそれぞれを制御することができる。例えば、制御部は、第1薬液と第2薬液の相互作用による影響を低減または防止することができる。
【0046】
例えば、制御部は、第1薬液注入後、第1薬液注入による最大効果発生時間の間に第2薬液注入を制限することができ、具体的な例として、第2薬液の注入を遮断したり、第2薬液の注入を減少させることができる。このような最大効果発生時間は予め設定された時間であってもよい。また、選択的実施形態として、最大効果発生時間は変動する値であり、制御部は、血糖測定部100が測定した値またはこのような値の変化を把握して最大効果発生時間を算出することができ、そのとき、第2薬液の注入を遮断するか、または第2薬液の注入を減少させるかを分析することができる。
【0047】
他の例として、制御部は、第2薬液注入後、第2薬液注入による最大効果発生時間の間に第1薬液注入を制限することができ、具体的な例として、第1薬液の注入を遮断したり、第1薬液の注入を減少させることができる。このような最大効果発生時間は予め設定された時間であってもよい。また、選択的実施形態として、最大効果発生時間は変動する値であり、制御部は、血糖測定部100が測定した値またはこのような値の変化を把握して最大効果発生時間を算出することができ、そのとき、第1薬液の注入を遮断するか、または第1薬液の注入を減少させるかを分析することができる。
【0048】
選択的実施形態として、制御部は、第1薬液と第2薬液との拮抗作用を勘案してそれぞれの注入量を算出することができる。
【0049】
例えば、第1薬液及び第2薬液の半減期及び完全排出までの時間を用いることができ、このような値は予め設定された値であってもよい。このような時間情報を用いてそれぞれの注入量を算出することができる。
【0050】
前記制御部の第1薬液注入と第2薬液注入は、後述する実施形態にも全て選択的に適用することができる。
【0051】
一方、後述する実施形態において、第1薬液注入のためのニードルモジュールと第2薬液注入のためのニードルモジュールがそれぞれ設けられた場合、それぞれのニードルモジュールを制御して第1薬液と第2薬液との注入を個別に容易に制御することができる。
【0052】
また、第1薬液注入と第2薬液注入のためのニードルモジュールが共通して形成された場合、具体的な例として、
図15の場合、バルブVLを用いて制御することができる。選択的実施形態として、バルブVLと第1薬液注入部7200との間、または第1薬液注入部7200に設けられた第1薬液注入制限部材(図示せず)をさらに配置することができ、これにより、第1薬液と第2薬液の交換注入などの不要な混入を制限しなければならない場合、第1薬液の制限を容易に制御することができる。
【0053】
また、選択的実施形態として、バルブVLと第2薬液注入部7300との間、または第2薬液注入部7300に設けられた第2薬液注入制限部材(図示せず)をさらに配置することができ、これにより、第1薬液と第2薬液の交換注入などの不要な混入を制限しなければならない場合、第2薬液の制限を容易に制御することができる。
【0054】
第2薬液注入部300は、前記血糖測定部100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0055】
例えば、第2薬液注入部300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0056】
選択的実施形態として、第2薬液注入部300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0057】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0058】
選択的実施形態として、第2薬液注入部300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0059】
第2薬液注入部300は、血糖測定部100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0060】
選択的実施形態として、血糖測定部100と第2薬液注入部300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0061】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0062】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0063】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0064】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0065】
例えば、血糖測定部が測定した値を見て血糖値が設定範囲を超えた場合、第1薬液注入部を介してインスリンなどの第1薬液を注入して血糖値を減少させて正常血糖範囲を持たせることができる。
【0066】
また、他の例として、血糖測定部が測定した値を見て血糖値が設定範囲未満の場合、第2薬液注入部を介してグルカゴンなどの第2薬液を注入して血糖値を増加させて正常血糖範囲を持たせることができる。
【0067】
このような制御は様々な方法で実施されることができ、例えば、ユーザ又は保護者などが血糖測定部が測定した値を認識して第1薬液注入部又は第2薬液注入部を駆動する制御部を制御することができる。
【0068】
また、他の例として、制御部は、予め設定された血糖設定範囲に応じてリアルタイムで血糖測定部が測定した血糖値情報を伝達され、設定範囲を超えると、第1薬液注入部を介して第1薬液が注入されるようにし、設定範囲未満の場合、第2薬液注入部を介して第2薬液が注入されるようにすることができる。
【0069】
これにより、ユーザの利便性を高め、ユーザの操作未熟による薬液調整の不正確さを除去し、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これにより、ユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0070】
図3は、本発明の他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0071】
図3を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス1500は、血糖測定部1100、第1薬液注入部1200、及び第2薬液注入部1300を含むことができる。
【0072】
血糖測定部1100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0073】
選択的実施形態として、血糖測定部1100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0074】
血糖測定部1100は、第1薬液注入部1200に含まれるように形成されることができる。例えば、血糖測定部1100は、第1薬液注入部1200のハウジング(図示せず)の内側に一領域または全領域が配置されることができる。
【0075】
第1薬液注入部1200は、前記血糖測定部1100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0076】
例えば、第1薬液注入部1200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0077】
選択的実施形態として、第1薬液注入部1200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0078】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部1200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0079】
選択的実施形態として、第1薬液注入部1200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第1薬液をユーザに注入させることができる。
【0080】
第1薬液注入部1200は、血糖測定部1100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0081】
第1薬液注入部1200は、血糖測定部1100と一体的に形成されることができる。例えば、第1薬液注入部1200の一領域、例えば、ハウジング内に血糖測定部1100の少なくとも一領域が配置されることができる。
【0082】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部1200の一領域上に形成されることができ、例えば、基板形態の本体部に血糖測定部1100が配置されることもできる。
【0083】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部1100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部1200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0084】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部1100に含まれることができ、第1薬液注入部1200または第2薬液注入部1300に含まれることができる。
【0085】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0086】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部1100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部1200または第2薬液注入部1300の注入を制御することもできる。
【0087】
第2薬液注入部1300は、前記血糖測定部1100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0088】
例えば、第2薬液注入部1300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0089】
選択的実施形態として、第2薬液注入部1300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0090】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部1300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0091】
選択的実施形態として、第2薬液注入部1300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0092】
第2薬液注入部1300は、血糖測定部1100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0093】
選択的実施形態として、血糖測定部1100と第2薬液注入部1300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0094】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部1100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部1300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0095】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0096】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0097】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0098】
また、血糖測定部が第1薬液注入部に含まれるか、または少なくとも一領域が含まれるように形成されることができる。例えば、第1薬液注入部のハウジング内に血糖測定部の少なくとも一領域が配置されることができ、また、一例として、第1薬液注入部の基板形態の本体部に血糖測定部の少なくとも一領域が配置されることができる。
【0099】
また、血糖測定部は、第1薬液注入部と一体化した形態を有してもよく、血糖測定部及び第1薬液注入部の取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0100】
また、図示していないが、血糖測定部は、第2薬液注入部に含まれるか、または少なくとも一領域が含まれるように形成されることもできる。
【0101】
本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0102】
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0103】
図4を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス2500は、血糖測定部2100、第1薬液注入部2200、第2薬液注入部2300、及びハウジング2510を含むことができる。
【0104】
ハウジング2510は、一体化した形態、例えば、箱型を有することができる。
【0105】
選択的実施形態として、ハウジング2510は、分離されるカバーを含む形態を有することができる。
【0106】
血糖測定部2100、第1薬液注入部2200、第2薬液注入部2300の一領域または全領域がハウジング2510によって覆われることができる。
【0107】
例えば、ハウジング2510のカバー(図示せず)が血糖測定部2100、第1薬液注入部2200、第2薬液注入部2300の一領域または全領域を覆っている形態を有することができる。
【0108】
血糖測定部2100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0109】
選択的実施形態として、血糖測定部2100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0110】
第1薬液注入部2200は、前記血糖測定部2100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0111】
例えば、第1薬液注入部2200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0112】
選択的実施形態として、第1薬液注入部2200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0113】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部2200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0114】
選択的実施形態として、第1薬液注入部2200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第1薬液をユーザに注入させることができる。
【0115】
第1薬液注入部2200は、血糖測定部2100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0116】
選択的実施形態として、血糖測定部2100と第1薬液注入部2200とは、有線または無線で情報を伝送できるように接続するための通信部NWを含むことができる。
【0117】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部2100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部2200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0118】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部2100に含まれることができ、第1薬液注入部2200または第2薬液注入部2300に含まれることができる。
【0119】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0120】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部2100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部2200または第2薬液注入部2300の注入を制御することもできる。
【0121】
第2薬液注入部2300は、前記血糖測定部2100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0122】
例えば、第2薬液注入部2300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0123】
選択的実施形態として、第2薬液注入部2300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0124】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部2300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0125】
選択的実施形態として、第2薬液注入部2300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0126】
第2薬液注入部2300は、血糖測定部2100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0127】
選択的実施形態として、血糖測定部2100と第2薬液注入部2300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0128】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部2100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部2300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0129】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0130】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0131】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0132】
また、ハウジング内に血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部の全部または少なくとも一領域が含まれるように形成されることができる。例えば、ハウジングに含まれるカバーは、血糖測定部、第1薬液注入部または第2薬液注入部を覆うことができる。
【0133】
また、1つのハウジングを介して血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部が一体化した形態を有することができ、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部の取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0134】
本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0135】
図5は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0136】
図5を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス3500は、血糖測定部3100、第1薬液注入部3200、及び第2薬液注入部3300を含むことができる。
【0137】
また、図示していないが、選択的実施形態として、本実施形態の薬液注入デバイス3500は、前述した実施形態で説明したようなハウジング(図示せず)をさらに含むことができる。
【0138】
血糖測定部3100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0139】
選択的実施形態として、血糖測定部3100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0140】
第1薬液注入部3200は、前記血糖測定部3100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0141】
例えば、第1薬液注入部3200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0142】
選択的実施形態として、第1薬液注入部3200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部3210を含むことができる。
【0143】
貯蔵部3210は、1つ以上の外側部3211を含み、外側部3211の内側に形成される内側空間に第1薬液を収容することができる。
【0144】
貯蔵部3210は、薬液を貯蔵するためのタンクの形態の収容空間を含むことができる。貯蔵部3210は、薬液を収容できる防水材質、例えば、プラスチック系の材質を含んでもよく、他の様々な材質で形成することもできる。例えば、ガラス、金属、またはシリコン材質を含有することもできる。
【0145】
また、図示していないが、貯蔵部3210は、外側部3211の内側に薬液が収容される空間に1つ以上の運動部材(図示せず)を含むことができ、このような運動部材は、第1薬液が効果的に移動できるようにし、具体的には、貯蔵部3210に収容された薬液を後述するニードルモジュール3230に容易に伝達することができる。
【0146】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部3200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール3230を含むことができる。
【0147】
ニードルモジュール3230は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて貯蔵部3210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0148】
ニードルモジュール3230と貯蔵部3210との間に連結部TNが配置されることができる。連結部TNは、少なくとも貯蔵部3210の第1薬液がニードルモジュール3230に伝達されるように伝達領域を含むことができ、例えば、中空の管形態を含むことができる。
【0149】
連結部TNは様々な形態で形成されることができ、例えば、柔軟性のあるチューブの形態を含むことができる。
【0150】
このようなニードルモジュール3230を介して、第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0151】
選択的実施形態として、第1薬液注入部3200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部3220を含むことができる。
【0152】
駆動部3220は、貯蔵部3210に貯蔵された第1薬液がニードルモジュール3230に伝達されるようにし、ニードルモジュール3230から薬液注入対象、例えば、人の皮膚の内側に第1薬液が容易に注入されるようにすることができる。
【0153】
選択的実施形態として、駆動部3220はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて貯蔵部3210に貯蔵された第1薬液が、一定量だけニードルモジュール3230の方向に伝達されることができる。
【0154】
図示していないが、駆動部3220は電源部(図示せず)に連結されることができ、このような電源は外部の電源、使い捨てバッテリー、または充電用バッテリーなど様々な種類の形態を有することができる。
【0155】
また、選択的実施形態として、駆動部3220は、制御部(図示せず)に電気的に連結され、前記制御部の制御を通じて駆動部3220が第1薬液の注入を制御することができる。
【0156】
前記駆動部3220は、電気によって薬液吸引力と薬液吐出力を有するあらゆる種類のポンプを用いることができる。例えば、機械変位型マイクロポンプや電磁気運動型マイクロポンプなどのあらゆる種類のポンプを用いることができる。 機械変位型マイクロポンプは、流体の流れを誘導するために圧力差を生じさせるようにギアやダイアグラムなどの固体または流体の運動を利用するポンプであり、ダイヤフラム変位ポンプ(Diaphragm displacement pump)、流体変位ポンプ(Fluid displacement pump)、回転ポンプ(Rotary pump)などがある。 電磁気運動型マイクロポンプは、電気的または磁気的形態のエネルギーを直に流体の移動に利用するポンプであり、電気流体力学ポンプ(Electro hydrodynamic pump、EHD)、電気浸透式ポンプ(Electro osmotic pump)、磁気流体力学ポンプ( Magneto hydrodynamic pump)、電気湿式ポンプ(Electro wetting pump)などがある。
【0157】
本実施形態の駆動部3220は、貯蔵部3210に連結され、貯蔵部3210に収容された第1薬液が連結部TNを通じてニードルモジュール3230に容易に伝達されるようにすることができる。
【0158】
第1薬液注入部3200は、血糖測定部3100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0159】
選択的実施形態として、血糖測定部3100と第1薬液注入部3200とは、有線または無線で情報を伝送できるように接続するための通信部NWを含むことができる。
【0160】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部3100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部3200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部3220を制御し、ニードルモジュール3230による薬液の注入を制御することができる。
【0161】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部3100に含まれることができ、第1薬液注入部3200または第2薬液注入部3300に含まれることができる。
【0162】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0163】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部3100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部3200または第2薬液注入部3300の注入を制御することもできる。
【0164】
図6は、
図5の第1薬液注入部の変形例を示す図である。
【0165】
図6を参照すると、第1薬液注入部3200'は、貯蔵部3210'、駆動部3220'、及びニードルモジュール3230'を含むことができる。
【0166】
貯蔵部3210'と駆動部3220'との間に第1連結部TN1が配置されることができ、第1連結部TN1は、少なくとも貯蔵部3210'の第1薬液が駆動部3220'の方向に伝達されるように伝達領域を含むことができ、例えば、中空の管形態を含むことができる。第1連結部TN1は、様々な形態で形成されることができ、例えば、柔軟性のあるチューブの形態を含むことができる。
【0167】
駆動部3220'とニードルモジュール3230'との間に第2連結部TN2が配置されることができ、第2連結部TN2は、少なくとも第1薬液が駆動部3220'からニードルモジュール3230'の方向に伝達されるように伝達領域を含むことができ、例えば、中空の管形態を含むことができる。第2連結部TN2は、様々な形態で形成されることができ、例えば、柔軟性のあるチューブの形態を含むことができる。
【0168】
第2薬液注入部3300は、前記血糖測定部3100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0169】
例えば、第2薬液注入部3300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0170】
選択的実施形態として、第2薬液注入部3300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0171】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部3300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0172】
選択的実施形態として、第2薬液注入部3300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0173】
第2薬液注入部3300は、血糖測定部3100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0174】
選択的実施形態として、血糖測定部3100と第2薬液注入部3300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0175】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部3100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部3300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0176】
図示していないが、第2薬液注入部3300は、第1薬液注入部3200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部又は一部を含むことができる。また、第2薬液注入部3300は、
図6の変形例と同じ構成または一部を含むことができる。
【0177】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0178】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0179】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0180】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液を注入対象に注入するように形成されたニードルモジュールとを含み、薬液の移動を駆動する駆動部を含むことができる。このような構成により、第1薬液または第2薬液の円滑な注入が容易に具現できる。
【0181】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0182】
図7は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図であり、
図8は、
図7の第1薬液注入部の一例を示す斜視図であり、
図9は、
図8の第1薬液注入部の概略平面図である。
【0183】
図7~
図9を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス4500は、血糖測定部4100、第1薬液注入部4200、及び第2薬液注入部4300を含むことができる。
【0184】
また、図示していないが、選択的実施形態として、本実施形態の薬液注入デバイス4500は、前述した実施形態で説明したようなハウジング(図示せず)をさらに含むことができる。
【0185】
血糖測定部4100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0186】
選択的実施形態として、血糖測定部4100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0187】
第1薬液注入部4200は、カバー4201を含むことができ、カバー4201は、貯蔵部4210、駆動部4220、及びニードルモジュール4230を覆うように形成されることができる。
【0188】
説明の便宜上、
図9は、
図8のカバー4201を取り外した状態を示している。
【0189】
第1薬液注入部4200は、ベース4202を含むことができ、このようなベース4202は、カバー4201と対向するように形成されることができる。
【0190】
選択的実施形態として、カバー4201とベース4202は互いに連結されて第1薬液注入部4200のハウジングとすることができる。
【0191】
選択的実施形態として、カバー4201は開口を含むことができ、このような開口に対応するようにボタン4235が配置され、前記ボタン4235は、ニードルモジュール4230に対応することができる。
【0192】
例えば、ボタン4235は、ニードルモジュール4230上に配置されることができ、ボタン4235は、ユーザが加圧または回転できるように形成されることができる。ボタン4235を通じてニードルモジュール4230に対する運動が可能である。
【0193】
第1薬液注入部4200は、前記血糖測定部4100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0194】
例えば、第1薬液注入部4200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0195】
選択的実施形態として、第1薬液注入部4200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部4210を含むことができる。
【0196】
貯蔵部4210は、1つ以上の外側部4211を含み、外側部4211の内側に形成される内側空間に第1薬液を収容することができる。
【0197】
貯蔵部4210は、薬液を貯蔵するためのタンクの形態の収容空間を含むことができる。貯蔵部4210は、薬液を収容できる防水材質、例えば、プラスチック系の材質を含んでもよく、他の様々な材質で形成することもできる。例えば、ガラス、金属、またはシリコン材質を含有することもできる。
【0198】
また、図示していないが、貯蔵部4210は、外側部4211の内側に薬液が収容される空間に1つ以上の運動部材(図示せず)を含むことができ、このような運動部材は、第1薬液が効果的に移動できるようにし、具体的には、貯蔵部4210に収容された薬液を後述するニードルモジュール4230に容易に伝達することができる。
【0199】
また、図示していないが、貯蔵部4210は、充填通路(図示せず)を含み、充填通路を介して薬液を補充することができる。
【0200】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部4200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール4230を含むことができる。
【0201】
ニードルモジュール4230は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて貯蔵部4210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0202】
ニードルモジュール4230と貯蔵部4210との間に連結部TNが配置されることができる。連結部TNは、少なくとも貯蔵部4210の第1薬液がニードルモジュール4230に伝達されるように伝達領域を含むことができ、例えば、中空の管形態を含むことができる。
【0203】
連結部TNは様々な形態で形成されることができ、例えば、柔軟性のあるチューブの形態を含むことができる。
【0204】
このようなニードルモジュール4230を介して、第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0205】
選択的実施形態として、第1薬液注入部4200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部4220を含むことができる。
【0206】
駆動部4220は、貯蔵部4210に貯蔵された第1薬液がニードルモジュール4230に伝達されるようにし、ニードルモジュール4230から薬液注入対象、例えば、人の皮膚の内側に第1薬液が容易に注入されるようにすることができる。
【0207】
選択的実施形態として、駆動部4220はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて貯蔵部4210に貯蔵された第1薬液が、一定量だけニードルモジュール4230の方向に伝達されることができる。
【0208】
駆動部4220は、電源部4250に連結されることができ、このような電源部4250はバッテリーを含むことができ、使い捨てバッテリーまたは充電用バッテリーなど様々な種類の形態を有することができる。
【0209】
また、選択的実施形態として、駆動部4220は、制御部(図示せず)に電気的に連結され、前記制御部の制御を通じて駆動部4220が第1薬液の注入を制御することができる。
【0210】
前記駆動部4220は、電気によって薬液吸引力と薬液吐出力を有するあらゆる種類のポンプを用いることができる。例えば、機械変位型マイクロポンプや電磁気運動型マイクロポンプなどのあらゆる種類のポンプを使用することができる。 機械変位型マイクロポンプは、流体の流れを誘導するため圧力差を生じさせるようにギアやダイアグラムなどの固体または流体の運動を利用するポンプであり、ダイヤフラム変位ポンプ(Diaphragm displacement pump)、流体変位ポンプ(Fluid displacement pump)、回転ポンプ(Rotary pump)などがある。 電磁気運動型マイクロポンプは、電気的または磁気的形態のエネルギーを直に流体の移動に利用するポンプであり、電気流体力学ポンプ(Electro hydrodynamic pump、EHD)、電気浸透式ポンプ(Electro osmotic pump)、磁気流体力学ポンプ( Magneto hydrodynamic pump)、電気湿式ポンプ(Electro wetting pump)などがある。
【0211】
本実施形態の駆動部4220は、貯蔵部4210に連結され、貯蔵部4210に収容された第1薬液が連結部TNを通じてニードルモジュール4230に容易に伝達されるようにすることができる。
【0212】
第1薬液注入部4200は、血糖測定部4100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0213】
選択的実施形態として、血糖測定部4100と第1薬液注入部4200とは、有線または無線で情報を伝送できるように接続するための通信部NWを含むこともできる。
【0214】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部4100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部4200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部4220を制御し、ニードルモジュール4230による薬液の注入を制御することができる。
【0215】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部4100に含まれることができ、第1薬液注入部4200または第2薬液注入部4300に含まれることができる。
【0216】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0217】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部4100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部4200または第2薬液注入部4300の注入を制御することもできる。
【0218】
第2薬液注入部4300は、前記血糖測定部4100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0219】
例えば、第2薬液注入部4300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0220】
選択的実施形態として、第2薬液注入部4300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0221】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部4300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0222】
選択的実施形態として、第2薬液注入部4300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0223】
第2薬液注入部4300は、血糖測定部4100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0224】
選択的実施形態として、血糖測定部4100と第2薬液注入部4300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0225】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部4100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部4300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0226】
図示していないが、第2薬液注入部4300は、第1薬液注入部4200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部又は一部を含むことができる。
【0227】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0228】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0229】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0230】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液を注入対象に注入するように形成されたニードルモジュールとを含み、薬液の移動を駆動する駆動部を含むことができる。このような構成により、第1薬液または第2薬液の円滑な注入が容易に具現できる。また、電源部を通じて駆動部に駆動部を駆動するエネルギーを容易に供給することができ、これにより薬液制御注入デバイスの動作を円滑に維持することができる。
【0231】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0232】
図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図であり、
図11は、
図10の第1薬液注入部の一例を示す斜視図であり、
図12は、
図11の第1薬液注入部の概略正面図であり、
図13は、
図11の第1薬液注入部の概略平面図である。
【0233】
図10~
図13を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス5500は、血糖測定部5100、第1薬液注入部5200、及び第2薬液注入部5300を含むことができる。
【0234】
また、図示していないが、選択的実施形態として、本実施形態の薬液注入デバイス5500は、前述した実施形態で説明したようなハウジング(図示せず)をさらに含むことができる。
【0235】
血糖測定部5100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0236】
選択的実施形態として、血糖測定部5100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0237】
血糖測定部5100は、
図13に示すように、第1薬液注入部5200に含まれるように形成されることができる。例えば、血糖測定部5100は、第1薬液注入部5200のハウジングの内側にカバー5201で覆われるように形成されることができる。
【0238】
第1薬液注入部5200は、カバー5201を含むことができ、カバー5201は、貯蔵部5210、駆動部5220、及びニードルモジュール5230を覆うように形成されることができる。
【0239】
説明の便宜上、
図13は、
図11のカバー5201を取り外した状態を示している。
【0240】
第1薬液注入部5200は、ベース5202を含むことができ、このようなベース5202は、カバー5201と対向するように形成されることができる。
【0241】
選択的実施形態として、カバー5201とベース5202は互いに連結されて第1薬液注入部5200のハウジングとすることができる。
【0242】
選択的実施形態として、カバー5201は開口を含むことができ、このような開口に対応するようにボタン5235が配置され、前記ボタン5235は、ニードルモジュール5230に対応することができる。
【0243】
例えば、ボタン5235は、ニードルモジュール5230上に配置されることができ、ボタン5235は、ユーザが加圧または回転できるように形成されることができる。ボタン5235を通じてニードルモジュール5230に対する運動が可能である。
【0244】
第1薬液注入部5200は、前記血糖測定部5100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0245】
例えば、第1薬液注入部5200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0246】
選択的実施形態として、第1薬液注入部5200は、第1薬液を貯蔵する貯蔵部5210を含むことができる。
【0247】
貯蔵部5210は、1つ以上の外側部5211を含み、外側部5211の内側に形成される内側空間に第1薬液を収容することができる。
【0248】
貯蔵部5210は、薬液を貯蔵するためのタンクの形態の収容空間を含むことができる。貯蔵部5210は、薬液を収容できる防水材質、例えば、プラスチック系の材質を含んでもよく、他の様々な材質で形成することもできる。例えば、ガラス、金属、またはシリコン材質を含有することもできる。
【0249】
また、図示していないが、貯蔵部5210は、外側部5211の内側に薬液が収容される空間に1つ以上の運動部材(図示せず)を含むことができ、このような運動部材は、第1薬液が効果的に移動できるようにし、具体的には、貯蔵部5210に収容された薬液を後述するニードルモジュール5230に容易に伝達することができる。
【0250】
また、図示していないが、貯蔵部5210は、充填通路(図示せず)を含み、充填通路を通じて薬液を補充することができる。
【0251】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部5200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール5230を含むことができる。
【0252】
ニードルモジュール5230は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて貯蔵部5210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0253】
ニードルモジュール5230と貯蔵部5210との間に連結部TNが配置されることができる。連結部TNは、少なくとも貯蔵部5210の第1薬液がニードルモジュール5230に伝達されるように伝達領域を含むことができ、例えば、中空の管形態を含むことができる。
【0254】
連結部TNは様々な形態で形成されることができ、例えば、柔軟性のあるチューブの形態を含むことができる。
【0255】
このようなニードルモジュール5230を介して、第1薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0256】
選択的実施形態として、第1薬液注入部5200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部5220を含むことができる。
【0257】
駆動部5220は、貯蔵部5210に貯蔵された第1薬液がニードルモジュール5230に伝達されるようにし、ニードルモジュール5230から薬液注入対象、例えば、人の皮膚の内側に第1薬液が容易に注入されるようにすることができる。
【0258】
選択的実施形態として、駆動部5220はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて貯蔵部5210に貯蔵された第1薬液が、一定量だけニードルモジュール5230の方向に伝達されることができる。
【0259】
駆動部5220は、電源部5250に連結されることができ、このような電源部5250はバッテリーを含むことができ、使い捨てバッテリーまたは充電用バッテリーなど様々な種類の形態を有することができる。
【0260】
また、選択的実施形態として、駆動部5220は、制御部(図示せず)に電気的に連結され、前記制御部の制御を通じて駆動部5220が第1薬液の注入を制御することができる。
【0261】
前記駆動部5220は、電気によって薬液吸引力と薬液吐出力を有するあらゆる種類のポンプを用いることができる。例えば、機械変位型マイクロポンプや電磁気運動型マイクロポンプなどのあらゆる種類のポンプを使用することができる。 機械変位型マイクロポンプは、流体の流れを誘導するため圧力差を生じさせるようにギアやダイアグラムなどの固体または流体の運動を利用するポンプであり、ダイヤフラム変位ポンプ(Diaphragm displacement pump)、流体変位ポンプ(Fluid displacement pump)、回転ポンプ(Rotary pump)などがある。 電磁気運動型マイクロポンプは、電気的または磁気的形態のエネルギーを直に流体の移動に利用するポンプであり、電気流体力学ポンプ(Electro hydrodynamic pump、EHD)、電気浸透式ポンプ(Electro osmotic pump)、磁気流体力学ポンプ( Magneto hydrodynamic pump)、電気湿式ポンプ(Electro wetting pump)などがある。
【0262】
本実施形態の駆動部5220は、貯蔵部5210に連結され、貯蔵部5210に収容された第1薬液が連結部TNを通じてニードルモジュール5230に容易に伝達されるようにすることができる。
【0263】
選択的実施形態として、駆動部5220と貯蔵部5210との間に駆動連結部5240が配置されることができる。
【0264】
駆動連結部5240は、駆動部5220から駆動力を伝達され、このような駆動力を貯蔵部5210の内側に配置された運動部材(図示せず)に伝達することができる。駆動連結部5240を介して貯蔵部5210の内側の運動部材(図示せず)を精密に制御することができ、これにより貯蔵部5210の第1薬液をニードルモジュール5230で微細に制御して供給することができる。
【0265】
例えば、駆動連結部5240は、1つ以上のギアモジュールを含むことができる。
【0266】
第1薬液注入部5200は、血糖測定部5100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0267】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部5100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部5200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して駆動部5220を制御し、ニードルモジュール5230による薬液の注入を制御することができる。
【0268】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部5100に含まれることができ、第1薬液注入部5200または第2薬液注入部5300に含まれることができる。
【0269】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0270】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部5100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部5200または第2薬液注入部5300の注入を制御することもできる。
【0271】
第2薬液注入部5300は、前記血糖測定部5100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0272】
例えば、第2薬液注入部5300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0273】
選択的実施形態として、第2薬液注入部5300は、第2薬液を貯蔵する貯蔵部(図示せず)を含むことができる。
【0274】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部5300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、ニードルモジュール(図示せず)を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0275】
選択的実施形態として、第2薬液注入部5300は、貯蔵部の第2薬液をニードルモジュールに伝達させる駆動部(図示せず)を含むことができる。例えば、このような駆動部はポンプを含むことができ、ポンプのポンピングを通じて決められた量の第2薬液をユーザに注入させることができる。
【0276】
第2薬液注入部5300は、血糖測定部5100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0277】
選択的実施形態として、血糖測定部5100と第2薬液注入部5300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部NWを含むこともできる。
【0278】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部5100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部5300により第2薬液を注入することができ、例えば、駆動部を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0279】
図示していないが、第2薬液注入部5300は、第1薬液注入部5200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部又は一部を含むことができる。
【0280】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0281】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0282】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0283】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液を注入対象に注入するように形成されたニードルモジュールとを含み、薬液の移動を駆動する駆動部を含むことができる。このような構成により、第1薬液または第2薬液の円滑な注入が容易に具現できる。また、電源部を通じて駆動部に駆動部を駆動するエネルギーを容易に供給することができ、これにより薬液制御注入デバイスの動作を円滑に維持することができる。
【0284】
また、血糖測定部が第1薬液注入部に含まれるか、または少なくとも一領域が含まれるように形成されることができる。これにより、血糖測定部及び第1薬液注入部の取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0285】
また、図示していないが、血糖測定部は、第2薬液注入部に含まれるか、または少なくとも一領域が含まれるように形成されることもできる。
【0286】
選択的実施形態として、駆動部と連結された駆動連結部を含むことができ、駆動連結部を介して貯蔵部の内側の運動部を精密に制御することができる。これにより、第1薬液及び第2薬液の微細な供給量を精密に制御することができる。
【0287】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0288】
図14は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0289】
図14を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス6500は、血糖測定部6100、第1薬液注入部6200、第2薬液注入部6300、及びハウジング6510を含むことができる。
【0290】
ハウジング6510は、一体化した形態、例えば、箱型を有することができる。
【0291】
選択的実施形態として、ハウジング6510は、分離されるベース及びカバーを含む形態を有することができる。
【0292】
血糖測定部6100、第1薬液注入部6200及び第2薬液注入部6300の一領域または全領域がハウジング6510によって覆われることができる。
【0293】
例えば、ハウジング6510のカバー(図示せず)が血糖測定部6100、第1薬液注入部6200、第2薬液注入部6300の一領域または全領域を覆っている形態を有することができる。
【0294】
血糖測定部6100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0295】
選択的実施形態として、血糖測定部6100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0296】
第1薬液注入部6200は、第1貯蔵部6210、第1駆動部6220、及び第1ニードルモジュール6230を含むことができる。
【0297】
第1薬液注入部6200は、前記血糖測定部6100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0298】
例えば、第1薬液注入部6200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0299】
選択的実施形態として、第1薬液注入部6200は、第1薬液を貯蔵する第1貯蔵部6210を含むことができる。
【0300】
第1貯蔵部6210は、前述した実施形態で説明した貯蔵部のうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0301】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部6200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、第1ニードルモジュール6230を含むことができる。
【0302】
第1ニードルモジュール6230は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて第1貯蔵部6210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0303】
第1ニードルモジュール6230は、前述した実施形態で説明したニードルモジュールのうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0304】
選択的実施形態として、第1薬液注入部6200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる第1駆動部6220を含むことができる。
【0305】
第1駆動部6220は、電源部(図示せず)に連結されることができる。
【0306】
第1駆動部6220は、前述した実施形態で説明した駆動部のうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0307】
第1薬液注入部6200は、血糖測定部6100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0308】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部6100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部6200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して第1駆動部6220を制御し、第1ニードルモジュール6230による薬液の注入を制御することができる。
【0309】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部6100に含まれることができ、第1薬液注入部6200または第2薬液注入部6300に含まれることができる。
【0310】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0311】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部6100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部6200または第2薬液注入部6300の注入を制御することもできる。
【0312】
第2薬液注入部6300は、第2貯蔵部6310、第2駆動部6320、及び第2ニードルモジュール6330を含むことができる。
【0313】
前記血糖測定部6100が測定した血糖情報を反映して、ユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0314】
例えば、第2薬液注入部6300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0315】
第2薬液注入部6300は、第2薬液を貯蔵する第2貯蔵部6310を含むことができる。
【0316】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部6300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、第2ニードルモジュール6330を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0317】
選択的実施形態として、第2薬液注入部6300は、第2貯蔵部6310の第2薬液を第2ニードルモジュール6330に伝達させる第2駆動部6320を含むことができる。
【0318】
第2薬液注入部6300は、血糖測定部6100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0319】
選択的実施形態として、血糖測定部6100と第2薬液注入部6300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部を含むこともできる。
【0320】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部6100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部6300により第2薬液を注入することができ、例えば、第2駆動部6320を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0321】
図示していないが、第2薬液注入部6300は、第1薬液注入部6200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部又は一部を含むことができる。
【0322】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0323】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0324】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0325】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液を注入対象に注入するように形成されたニードルモジュールとを含み、薬液の移動を駆動する駆動部を含むことができる。このような構成により、第1薬液または第2薬液の円滑な注入が容易に具現できる。また、電源部を通じて駆動部に駆動部を駆動するエネルギーを容易に供給することができ、これにより薬液制御注入デバイスの動作を円滑に維持することができる。
【0326】
また、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、ハウジングに含まれることができ、例えば、少なくとも一領域がハウジングのカバーによって覆われることができる。また、具体的な例として、一体化した形態を有することができる。これにより、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部を含む薬液制御注入デバイスの取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0327】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0328】
図15は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0329】
ハウジング7510は、一体化した形態、例えば、箱型を有することができる。
【0330】
選択的実施形態として、ハウジング7510は、分離されるベース及びカバーを含む形態を有することができる。
【0331】
血糖測定部7100、第1薬液注入部7200及び第2薬液注入部7300の一領域または全領域がハウジング7510によって覆われることができる。
【0332】
例えば、ハウジング7510のカバー(図示せず)が血糖測定部7100、第1薬液注入部7200、第2薬液注入部7300の一領域または全領域を覆っている形態を有することができる。
【0333】
血糖測定部7100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0334】
選択的実施形態として、血糖測定部7100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0335】
第1薬液注入部7200は、第1貯蔵部7210、第1駆動部7220、及び共通ニードルモジュール7530を含むことができる。
【0336】
第1薬液注入部7200は、前記血糖測定部7100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0337】
例えば、第1薬液注入部7200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0338】
選択的実施形態として、第1薬液注入部7200は、第1薬液を貯蔵する第1貯蔵部7210を含むことができる。
【0339】
第1貯蔵部7210は、前述した実施形態で説明した貯蔵部のうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0340】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部7200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、共通ニードルモジュール7530を含むことができる。
【0341】
共通ニードルモジュール7530は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて第1貯蔵部7210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0342】
選択的実施形態として、第1薬液注入部7200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる第1駆動部7220を含むことができる。
【0343】
第1駆動部7220は、電源部(図示せず)に連結されることができる。
【0344】
*364第1駆動部7220は、前述した実施形態で説明した駆動部のうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0345】
第1薬液注入部7200は、血糖測定部7100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0346】
選択的実施例として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部7100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部7200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して第1駆動部7220を制御して共通ニードルモジュール7530による薬液注入を制御することができる。
【0347】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部7100に含まれることができ、第1薬液注入部7200または第2薬液注入部7300に含まれることができる。
【0348】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0349】
選択的実施例として、制御部は、血糖測定部7100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部7200または第2薬液注入部7300の注入を制御することもできる。
【0350】
第2薬液注入部7300は、第2貯蔵部7310、第2駆動部7320、及び共通ニードルモジュール7530を含むことができる。
【0351】
前記血糖測定部7100が測定した血糖情報を反映して、ユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0352】
例えば、第2薬液注入部7300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0353】
第2薬液注入部7300は、第2薬液を貯蔵する第2貯蔵部7310を含むことができる。
【0354】
また、選択的実施例として、第2薬液注入部7300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、共通ニードルモジュール7530を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0355】
選択的実施例として、第2薬液注入部7300は、第2貯蔵部7310の第2薬液を共通ニードルモジュール7530に送達されるように第2駆動部7320を含むことができる。
【0356】
第2薬液注入部7300は、血糖測定部7100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0357】
選択的実施形態として、血糖測定部7100と第2薬液注入部7300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部を含むこともできる。
【0358】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部7100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部7300により第2薬液を注入することができ、例えば、第2駆動部7320を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0359】
図示していないが、第2薬液注入部7300は、第1薬液注入部7200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部または一部を含むことができる。
【0360】
本実施形態は、第1薬液の注入及び第2薬液の注入のための共通ニードルモジュール7530を含む。
【0361】
共通ニードルモジュール7530は、第1薬液が貯蔵された第1貯蔵部7210及び第2薬液が貯蔵された第2貯蔵部7310に連結されており、これにより第1薬液及び第2薬液を選択的に供給されることができる。例えば、バルブVLで、第1貯蔵部7210を介して第1薬液を供給されたり、第2貯蔵部7310を介して第2薬液を選択的に供給されることができる。
【0362】
これにより、共通ニードルモジュール7530を介して第1薬液及び第2薬液のうち所望の薬液を注入対象に選択的に容易に注入することができる。
【0363】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0364】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0365】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0366】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液の移動を駆動する駆動部とを含むことができる。これにより、薬液制御注入デバイスの動作を円滑に維持することができる。
【0367】
一方、薬液を注入対象に注入するように形成された共通ニードルモジュールを含み、共通ニードルモジュールは、第1薬液を貯蔵した第1貯蔵部及び第2薬液を貯蔵した第2貯蔵部に連結されることができる。また、バルブ等を制御して、必要に応じて選択的に共通ニードルモジュールを介して第1薬液及び第2薬液のうちいずれか一つの薬液を注入対象に注入することができる。
【0368】
例えば、血糖値を下げる必要がある場合、バルブを制御して第2貯蔵部との連結を閉じ、第1薬液を供給され、共通ニードルモジュールが第1薬液を注入対象に注入し、血糖値を高める必要がある場合、バルブを制御して第1貯蔵部との連結を閉じ、第2薬液を供給され、共通ニードルモジュールが第2薬液を注入対象に注入することができる。
【0369】
これにより、共通ニードルモジュールを第1薬液注入部及び第2薬液注入部に共通に適用してニードルモジュールの配置のための空間を減らし、ハウジング全体の空間の設計自由度を高めることができ、ニードルモジュールの制御のためのエネルギーを低減することができる。
【0370】
これにより、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部を含む薬液制御注入デバイスの取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0371】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0372】
図16は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスを説明するための概略図である。
【0373】
図16を参照すると、本実施形態の薬液注入デバイス8500は、血糖測定部8100、第1薬液注入部8200、第2薬液注入部8300、及びハウジング8510を含むことができる。
【0374】
ハウジング8510は、一体化した形態、例えば、箱型を有することができる。
【0375】
選択的実施形態として、ハウジング8510は、分離されるベース及びカバーを含む形態を有することができる。
【0376】
血糖測定部8100、第1薬液注入部8200及び第2薬液注入部8300の一領域または全領域がハウジング8510によって覆われることができる。
【0377】
例えば、ハウジング8510のカバー(図示せず)が血糖測定部8100、第1薬液注入部8200、第2薬液注入部8300の一領域または全領域を覆っている形態を有することができる。
【0378】
血糖測定部8100は、ユーザの血糖を少なくとも逐次的に複数回にわたって測定するように形成されることができる。
【0379】
選択的実施形態として、血糖測定部8100は、少なくとも設定時間の間、周期的または不規則な間隔で連続的にユーザの血糖を測定することができ、例えば、連続血糖測定器(CGM, continuous glucose monitoring)を含むことができる。
【0380】
第1薬液注入部8200は、第1貯蔵部8210、共通駆動部8520、及び第1ニードルモジュール8230を含むことができる。
【0381】
第1薬液注入部8200は、前記血糖測定部8100が測定した血糖情報を反映してユーザの血糖の減少を制御する成分を含む第1薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0382】
例えば、第1薬液注入部8200を介してユーザに注入される第1薬液はインスリンを含むことができる。
【0383】
選択的実施形態として、第1薬液注入部8200は、第1薬液を貯蔵する第1貯蔵部8210を含むことができる。
【0384】
第1貯蔵部8210は、前述した実施形態で説明した貯蔵部のうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0385】
また、選択的実施形態として、第1薬液注入部8200は、第1薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、第1ニードルモジュール8230を含むことができる。
【0386】
第1ニードルモジュール8230は、少なくとも1つのニードル部NDを含むことができる。ニードル部NDは、中空の形態であり、このような内部空間を通じて第1貯蔵部8210の第1薬液が注入対象に注入されることができる。
【0387】
第1ニードルモジュール8230は、前述した実施形態で説明したニードルモジュールのうちいずれか一つを選択的に適用することができるので、具体的な説明は省略する。
【0388】
選択的実施形態として、第1薬液注入部8200は、貯蔵部の第1薬液をニードルモジュールに伝達させる共通駆動部8520を含むことができる。
【0389】
共通駆動部8520は、電源部(図示せず)に連結されることができる。
【0390】
共通駆動部8520は、前述した実施形態で説明した駆動部のうちいずれか一つの構成を選択的に含むことができ、例えば、ポンプ部を含むことができる。
【0391】
第1薬液注入部8200は、血糖測定部8100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第1薬液を注入することができる。
【0392】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部8100が測定した血糖値が設定範囲を超える場合、第1薬液注入部8200により第1薬液を注入することができ、例えば、制御部(図示せず)を介して共通駆動部8520を制御し、第1ニードルモジュール8230による薬液の注入を制御することができる。
【0393】
このような制御部(図示せず)は、血糖測定部8100に含まれることができ、第1薬液注入部8200または第2薬液注入部8300に含まれることができる。
【0394】
また、別の部材として制御部(図示せず)が配置されることができる。
【0395】
選択的実施形態として、制御部は、血糖測定部8100が測定した値をユーザ等に通知し、ユーザが制御部を操作して第1薬液注入部8200または第2薬液注入部8300の注入を制御することもできる。
【0396】
第2薬液注入部8300は、第2貯蔵部8310、共通駆動部8520、及び第2ニードルモジュール8330を含むことができる。
【0397】
前記血糖測定部8100が測定した血糖情報を反映して、ユーザの血糖の増加を制御する成分を含む第2薬液をユーザに注入するように形成されることができる。
【0398】
例えば、第2薬液注入部8300を介してユーザに注入される第2薬液はグルカゴンを含むことができる。
【0399】
第2薬液注入部8300は、第2薬液を貯蔵する第2貯蔵部8310を含むことができる。
【0400】
また、選択的実施形態として、第2薬液注入部8300は、第2薬液をユーザに注入するためのモジュール、例えば、第2ニードルモジュール8330を含むことができ、このようなニードルモジュールを介して第2薬液をユーザの皮膚の内側に容易に注入することができる。
【0401】
選択的実施形態として、第2薬液注入部8300は、第2貯蔵部8310の第2薬液を第2ニードルモジュール8330に伝達させる共通駆動部8520を含むことができる。
【0402】
第2薬液注入部8300は、血糖測定部8100からの血糖情報を用いて、1回、複数回、または連続的に必要に応じて第2薬液を注入することができる。
【0403】
選択的実施形態として、血糖測定部8100と第2薬液注入部8300とは、有線または無線で情報を伝送するように通信部を含むこともできる。
【0404】
選択的実施形態として、制御部(図示せず)を介して、血糖測定部8100が測定した血糖値が設定範囲未満になる場合、第2薬液注入部8300により第2薬液を注入することができ、例えば、共通駆動部8520を制御し、ニードルモジュールへの薬液の注入を制御することができる。
【0405】
図示していないが、第2薬液注入部8300は、第1薬液注入部8200に含まれた駆動部、貯蔵部、及びニードルモジュールと同じ構成の全部または一部を含むことができる。
【0406】
本実施形態は、第1貯蔵部8210の第1薬液を第1ニードルモジュール8230に供給するように駆動力を伝達し、第2貯蔵部8310の第2薬液を第2ニードルモジュール8330に供給するように駆動力を伝達する共通駆動部8520を含む。
【0407】
共通駆動部8520は、第1薬液が貯蔵された第1貯蔵部8210及び第2薬液が貯蔵された第2貯蔵部8310に連結されており、これにより、選択的に第1薬液が第1ニードルモジュール8230に供給されるようにするか、または第2薬液が第2ニードルモジュール8330に供給されるように制御することができる。
【0408】
これにより、共通駆動部8520の制御を介して、第1薬液及び第2薬液のうち所望の薬液を注入対象に選択的に容易に注入することができる。
【0409】
本実施形態の薬液制御注入デバイスは、血糖測定部を介して少なくとも複数回にわたってユーザの血糖を測定することができ、または選択的実施形態として周期的または不規則に連続的な血糖測定を行うことができる。具体的な例として、リアルタイム血糖測定を行うことができる。
【0410】
このような血糖測定部が測定したユーザの血糖情報を用いて、薬液制御注入デバイスの第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、選択的に第1薬液または第2薬液を注入することができる。
【0411】
これにより、ユーザ、例えば、血糖調整が容易ではないユーザの場合、薬液制御注入デバイスを介して精密な血糖調整が容易に具現できる。
【0412】
また、第1薬液注入部または第2薬液注入部は、薬液を貯蔵する貯蔵部と、薬液を注入対象に注入するように形成されたニードルモジュールとを含み、薬液の移動を駆動する駆動部を含むことができる。このような構成により、第1薬液または第2薬液の円滑な注入が容易に具現できる。また、電源部を通じて駆動部に駆動部を駆動するエネルギーを容易に供給することができ、これにより薬液制御注入デバイスの動作を円滑に維持することができる。
【0413】
一方、第1貯蔵部及び第2貯蔵部に連結されて駆動力を選択的に提供することができる共通駆動部を含むことができる。また、共通駆動部を制御し、必要に応じて選択的に第1貯蔵部の第1薬液を第1ニードルモジュールに伝達させたり、第2貯蔵部の第2薬液を第2ニードルモジュールに伝達させたりして、第1薬液及び第2薬液のうちいずれか一つの薬液を注入対象に注入することができる。
【0414】
例えば、血糖値を下げる必要がある場合に、駆動制御部の制御を通じて第2貯蔵部に駆動力を伝達せずに第1貯蔵部に駆動力を伝達し、第1貯蔵部の第1薬液が第1ニードルモジュールに供給されて第1薬液を注入対象に注入し、血糖値を高める必要がある場合に、駆動制御部の制御を通じて第1貯蔵部に駆動力を伝達せずに第2貯蔵部に駆動力を伝達し、第2貯蔵部の第2薬液が第2ニードルモジュールに供給されて第2薬液を注入対象に注入することができる。
【0415】
これにより、共通駆動部を第1薬液注入部及び第2薬液注入部に共通に適用して駆動部の配置のための空間を減らし、ハウジング全体の空間の設計自由度を高めることができ、駆動部の制御のためのエネルギーを低減することができる。
【0416】
また、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部は、ハウジングに含まれることができ、例えば、少なくとも一領域がハウジングのカバーによって覆われることができる。また、具体的な例として、一体化した形態を有することができる。これにより、血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部を含む薬液制御注入デバイスの取り扱い及び管理の利便性を高めることができる。
【0417】
結果として、本実施形態の薬液制御注入デバイスを介してユーザの利便性を高め、第1薬液及び第2薬液の注入を精密に制御することができ、これによりユーザの血糖を精密に制御することができる。
【0418】
図17は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す図である。
【0419】
例えば、
図17は、薬液制御注入デバイスに含まれる第1薬液注入部の第1駆動部、第2薬液注入部の第2駆動部、または共通に適用される共通駆動部のいずれかに適用可能なポンプ部120を示している。
【0420】
具体的には、このようなポンプ部120及び後述する実施形態で説明するポンプ部は、前述した実施形態の第1駆動部、第2駆動部及び共通駆動部のうち少なくともいずれか1つにそのまま適用されるか、必要に応じて一部が適用されるか、または、一部変形されて適用されることができる。
【0421】
図17を参照すると、ポンプ部120のハウジング110は、一側に設けられたシャフトホール112Hを含み、シャフトホール112Hを介して所定の長さを有するシャフト130がハウジング110の外側に延びることができる。一実施形態として、シャフトホール112Hは、ハウジング110の本体111に対して一側に延びた突出部112に形成されることができ、突出部112の直径は本体111の直径より小さく形成されることができる。
【0422】
シャフト130の第1部分131はハウジング110の内部に配置され、第2部分132はシャフトホール112Hを通ってハウジング110の外部に延びることができる。シャフト130は、
図17の上下方向(z方向)に沿って往復運動することができる。シャフト130の往復運動時に、第1部分131は、ハウジング110の内部空間、例えば、突出部112に該当する内部空間で線形的に往復運動することができる。シャフト130の第1部分131の直径R1はシャフトホール112Hの直径R3より大きいため、第1部分131はハウジング110の外部に抜けないことができる。
【0423】
選択的実施形態として、シャフト130の第2部分132は、シャフトホール112Hの直径R3より小さい直径R2を有することができる。このとき、第2部分132がシャフトホール112Hから抜けることを防止するために、第2部分132は、ハウジング110の外部に配置された移動制御部113と結合することができる。
【0424】
シャフト130の第1部分131の側面にはシール材125が配置されることができる。ハウジング110の内部空間、例えば、ハウジング110の内側面とシャフト130の内側面とによって定義される空間は、密閉された空間であり、内部空間には流体が存在し、シール材125はハウジング110とシャフト130との間の隙間に流体の漏れ(漏出)ることを制限することができる。
図17では、説明の便宜上、流体を省略して示した。
【0425】
一実施形態によれば、
図17に示すように、シール材125は、Oリングの形態で第1部分131の側面を覆うことができ、シール材125によってハウジング110の内部に存在する流体がシャフトホール112Hを介してハウジング110の外部に漏れ(漏出)ることを防止することができる。流体の漏れは、シャフト120の第1部分131から移動制御部113までの第1距離D1を突出部112の内側長さD2と同じかそれより小さく形成することで、さらに効果的に制限することができる。
【0426】
メンブレン140は、ハウジング110の内部空間、例えば、本体111と対応する内部空間に配置されることができる。内部空間は、メンブレン140を中心として両側にそれぞれ位置する第1空間S1と第2空間S2とを含む。
図17では、メンブレン140を基準としてシャフト130から遠い空間が第1空間S1であり、メンブレン140を基準としてシャフト130に隣接する空間を第2空間S2で示す。
【0427】
メンブレン140は、流体とイオンの移動が可能な多孔性構造を有することができる。メンブレン140は、例えば、球状シリカを熱で焼成して製造したフリット状メンブレンであってもよい。例えば、メンブレンの形成に使用する球状シリカは、約20nm~約500nmの直径を有することができ、具体的には、約30nm~約300nmの直径を有することができ、さらに具体的には、約40nm~約200nmの直径を有することができる。前記球状シリカの直径が前述した範囲を満たす場合、メンブレン140を通過する第1流体による圧力、すなわち、シャフト130を移動させるのに十分な圧力を発生させることができる。
【0428】
メンブレン140が球状シリカを含むものと説明したが、メンブレン140がこれに限定されるものではない。別の実施形態として、メンブレン140は、多孔性シリカまたは多孔性アルミナなどのゼータ電位(zeta potential)によるエレクトロキネティック(eletrokinetic)現象を引き起こす可能性がある素材であれば、その種類を限定するものではない。
【0429】
メンブレン140は、約20μm~約10mmの厚さを有することができ、具体的には、約300μm~約5mmの厚さを有することができ、さらに具体的には、約1,000μm~約4mmの厚さを有することができる。
【0430】
メンブレン140の両側には、第1電極体150と第2電極体160がそれぞれ配置される。第1電極体150は、メンブレン140の第1側に配置された第1多孔性プレート151及び第1電極ストリップ152を含むことができる。第2電極体160は、メンブレン140の第2側に配置された第2多孔性プレート161及び第2電極ストリップ162を含むことができる。
【0431】
第1及び第2多孔性プレート151、161は、それぞれメンブレン140の両側の主面(main surface)と接触するように配置されることができる。第1及び第2多孔性プレート151、161は、多孔構造を介して流体とイオンを効果的に移動させることができる。第1及び第2多孔性プレート151、161は、多孔性ベース層に電気化学反応物質が形成された構造を有することができる。電気化学反応物質は、例えば、無電解メッキ、真空蒸着、コーティング、ゾル-ゲルプロセスなどの方法で多孔性ベース層に電着またはコーティングすることによって形成されることができる。
【0432】
多孔性ベース層は絶縁体であってもよい。例えば、多孔性ベース層は、非導電性のセラミック、非導電性の高分子樹脂、非導電性のガラス及びそれらの組み合わせから選択された1つ以上を含むことができる。
【0433】
非導電性のセラミックは、例えば、岩綿、石膏、陶磁器、セメント及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができ、具体的には、岩綿、石膏及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0434】
非導電性の高分子樹脂は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアクリロニトリル、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるもののような合成繊維;羊毛、木綿及びそれらの組み合わせからなる群から選択されるもののような天然繊維;海綿;生物体、例えば、生物体の骨から由来する多孔性素材;、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0435】
非導電性のガラスは、ガラスウール、ガラスフリット(glass frit)、多孔質ガラス及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0436】
多孔性ベース層は、約0.1μm~約500μmの気孔サイズを有することができ、具体的には、約5μm~約300μmの気孔サイズを有することができ、さらに具体的には、約10μm~約200μmの気孔サイズを有することができる。多孔性支持体の気孔サイズが前述した範囲を満たす場合、流体とイオンを効果的に移動させ、ポンプ部120の安定性と寿命特性及び効率を向上させることができる。
【0437】
電気化学反応物質は、第1及び第2電極体150、160の電極反応時に酸化電極と還元電極が陽イオン、例えば、水素イオンをやりとりする一対の反応を成すことができ、同時に可逆的な電気化学反応を構成できる物質を含むことができる。 電気化学反応物質は、例えば、銀/酸化銀、銀/塩化銀、MnO(OH)、ポリアニリン(polyaniline)、ポリピロール(polypyrrole)、ポリチオフェン(polythiophene)、ポリチオニン(polythionine)、キノン系ポリマー(quinone-based polymer)及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができる。
【0438】
第1及び第2ストリップ152、162は、第1及び第2多孔性プレート151、161のエッジに配置されることができ、ハウジング110の外部の第1及び第2端子153、163と連結されることができる。第1及び第2ストリップ152、162は、銀、銅などの導電性材質を含むことができる。
【0439】
ハウジング110の内部空間に設けられた流体は、互いに異なる相(phase)を有する第1流体と第2流体を含むことができる。第1流体は水などの液体を含み、第2流体は空気などの気体を含むことができる。内部空間に存在する第1流体は、内部空間を全体的に満たさない。すなわち、内部空間の体積は、内部空間に存在する第1流体の体積より大きい。内部空間のうち、水が存在しない部分には第2流体が存在する。
【0440】
メンブレン140、第1電極体150、及び第2電極体160の構造物の両側には、シール材117が配置される。シール材117は、前述した構造物のエッジに対応する面積を有する環状であってもよい。前述した流体、例えば、第1流体は、メンブレン140を通過するように、メンブレン140の厚さ方向に沿って第1空間S1から第2空間S2へ、またはその逆方向に移動するが、このとき、シール材117は、ハウジング110の内側面と前述した構造物との隙間を塞ぎ、液体がその隙間を通じて移動することを防止することができる。
【0441】
流体は注入口118を介して内部空間に流入されることができる。一実施形態として、両側の注入口118を介して第1流体を内部空間に全体的に充填した後、いずれか一つの注入口118を介して第1流体の一部を外部に抜き出した後に注入口118を閉じることによって、第1流体及び第2流体がハウジング110の内部空間に存在することができる。
【0442】
図示していないが、第1電極体150及び第2電極体160は、それぞれ端子を介して電源と連結されることができ、電源の電圧の極性を交互に変更して水等の液体の移動方向を変えることができる。
【0443】
また、このような制御を通じてポンプ部120のシャフト130の移動を制御することができる。このようなシャフト130の移動を通じて、前述した実施形態の第1薬液または第2薬液の移動の精密な制御を容易にすることができる。
【0444】
図18は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す図である。
【0445】
例えば、
図18は、薬液制御注入デバイスに含まれる第1薬液注入部の第1駆動部、第2薬液注入部の第2駆動部、または共通に適用される共通駆動部のいずれか一つに適用可能なポンプ部229を示している。
【0446】
図18のポンプ部229は、電気浸透圧を利用した形態のポンプであってもよい。
【0447】
図18を参照すると、ポンプ部229のハウジング210は、一側に設けられたシャフトホール212Hを含み、シャフトホール212Hを介して所定の長さを有するシャフト220がハウジング210の外側に延びることができる。
【0448】
一実施形態として、シャフトホール212Hは、ハウジング210の本体211に対して一側に延びた突出部212に形成されることができ、突出部212の直径は本体211の直径より小さく形成されることができる。
【0449】
シャフト220の第1部分221はハウジング210の内部に配置され、第2部分222は、上述のようにシャフトホール112Hを通ってハウジング110の外部に延びる。シャフト220は、上下方向(Z方向)に沿って往復運動することができる。
【0450】
シャフト220の第2部分222は、シャフトホール212Hの直径R3より小さい直径R2を有することができ、選択的実施形態として、第2部分222はハウジング210の外部に配置された移動制御部213と結合することができる。
【0451】
シャフト220の第1部分221の側面にはシール材225が配置されることができる。
【0452】
メンブレン214は、ハウジング110の内部空間、例えば、本体211と対応する内部空間に配置されることができる。内部空間は、メンブレン214を中心として両側にそれぞれ位置する第1空間S1と第2空間S2とを含む。
【0453】
図18では、メンブレン214を基準としてシャフト220から遠い空間が第1空間S1であり、メンブレン214を基準としてシャフト220に隣接する空間を第2空間S2で示す。
【0454】
メンブレン214は、流体とイオンの移動が可能な多孔性構造を有することができる。メンブレン214は、例えば、球状シリカを熱で焼成して製造したフリット状メンブレンであってもよい。例えば、メンブレンの形成に使用する球状シリカは、約20nm~約500nmの直径を有することができ、具体的には、約30nm~約300nmの直径を有することができ、さらに具体的には、約40nm~約200nmの直径を有することができる。
【0455】
前記球状シリカの直径が前述した範囲を満たす場合、メンブレン214を通過する第1流体による圧力、すなわち、シャフト220を移動させるのに十分な圧力を発生させることができる。
【0456】
前述した実施形態において、メンブレン214が球状シリカを含むものと説明したが、メンブレン214がこれに限定されるものではない。
【0457】
別の実施形態として、メンブレン214は、多孔性シリカまたは多孔性アルミナなどのゼータ電位(zeta potential)によるエレクトロキネティック(eletrokinetic)現象を引き起こす可能性がある素材であれば、その種類を限定するものではない。
【0458】
メンブレン214は、約20μm~約10mmの厚さを有することができ、具体的には、約300μm~約5mmの厚さを有することができ、さらに具体的には、約1,000μm~約4mmの厚さを有することができる。
【0459】
メンブレン214の両側には、第1電極体250と第2電極体260がそれぞれ配置される。第1電極体250は、メンブレン214の第1側に配置された第1多孔性プレート251及び第1電極ストリップ252を含むことができる。第2電極体260は、メンブレン214の第2側に配置された第2多孔性プレート261及び第2電極ストリップ262を含むことができる。
【0460】
第1及び第2多孔性プレート251、261は、それぞれメンブレン214の両側の主面(main surface)と接触するように配置されることができる。第1及び第2多孔性プレート251、261は、多孔構造を介して流体とイオンを効果的に移動させることができる。
【0461】
第1及び第2多孔性プレート251、261は、多孔性ベース層に電気化学反応物質が形成された構造を有することができる。電気化学反応物質は、例えば、無電解メッキ、真空蒸着、コーティング、ゾル-ゲルプロセスなどの方法で多孔性ベース層に電着またはコーティングすることによって形成されることができる。
【0462】
多孔性ベース層は絶縁体であってもよい。例えば、多孔性ベース層は、前述した
図6の実施形態で説明した材料のうち1つ以上を選択的に適用することができる。
【0463】
多孔性支持体の気孔サイズが前述した範囲を満たす場合、流体とイオンを効果的に移動させ、ポンプ部229の安定性と寿命特性及び効率を向上させることができる。
【0464】
電気化学反応物質は、第1及び第2電極体250、260の電極反応時に酸化電極と還元電極が陽イオン、例えば、水素イオンをやりとりする一対の反応を成すことができ、同時に可逆的な電気化学反応を構成できる物質を含むことができる。
【0465】
電気化学反応物質は、例えば、銀/酸化銀、銀/塩化銀、MnO(OH)、ポリアニリン(polyaniline)、ポリピロール(polypyrrole)、ポリチオフェン(polythiophene)、ポリチオニン(polythionine)、キノン系ポリマー(quinone-based polymer)及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上を含むことができる。
【0466】
第1及び第2ストリップ252、262は、第1及び第2多孔性プレート251、261のエッジに配置されることができ、ハウジング210の外部の第1及び第2端子253、263と連結されることができる。第1及び第2ストリップ252、262は、銀、銅などの導電性材質を含むことができる。
【0467】
ハウジング210の内部空間に設けられた流体は、互いに異なる相(phase)を有する第1流体と第2流体を含むことができる。第1流体は水などの液体を含み、第2流体は空気などの気体を含むことができる。
【0468】
内部空間に存在する第1流体は、内部空間を全体的に満たさない。すなわち、内部空間の体積は、内部空間に存在する第1流体の体積より大きい。内部空間のうち、水が存在しない部分には第2流体が存在する。
【0469】
メンブレン214、第1電極体250、及び第2電極体260の構造物の両側には、シール材217が配置される。シール材217は、前述した構造物のエッジに対応する面積を有する環状であってもよい。
【0470】
前述した流体、例えば、第1流体は、メンブレン214を通過するように、メンブレン214の厚さ方向に沿って第1空間S1から第2空間S2へ、またはその逆方向に移動するが、このとき、シール材217は、ハウジング210の内側面と前述した構造物との隙間を塞ぎ、液体がその隙間を通じて移動することを防止することができる。
【0471】
流体の挙動及びそれによるシャフトの移動について説明する。
【0472】
第1電極体250及び第2電極体260は、それぞれ、第1及び第2端子253、263を介して電源部と電気的に連結され、電源部が供給する電圧の極性を交互に変更して供給することにより、水などの液体の移動方向を変えることができる。
【0473】
一実施形態として、銀/酸化銀を電気化学反応物質として使用し、第1流体が水を含む溶液である場合を説明すると、第1電極体250が酸化電極であり、第2電極体260が還元電極である場合、第1電極体250での酸化反応によって生成された陽イオン(例えば、水素イオン)は、電圧差によってメンブレン214を通って第2電極体260に向かって移動するが、このとき、陽イオンと共に水(H2O)が移動しつつ、所定の圧力が発生する可能性がある。
【0474】
このような制御を通じてポンプ部229のシャフト220の移動を制御することができる。
【0475】
図19は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスに含まれる駆動部の一選択的実施形態を示す斜視図であり、
図20は、
図19のXX-XX線に沿った切り取った断面図である。
【0476】
例えば、
図19及び
図20は、薬液制御注入デバイスに含まれる第1薬液注入部の第1駆動部、第2薬液注入部の第2駆動部、または共通に適用される共通駆動部のいずれか一つに適用可能なポンプ部320を示している。
【0477】
本実施形態のポンプ部320は、コネクタ321及びチェックバルブアセンブリ323を含むことができ、さらに駆動部材325を含むこともできる。
【0478】
コネクタ321の一側にチェックバルブアセンブリ323が結合され、他側に駆動部材325が結合されることができる。コネクタ321には、チェックバルブアセンブリ323と駆動部材325を区切る隔壁321aが設けられることができる。隔壁321aには、流入口321bと流出口321cが設けられることができる。
【0479】
流入口321bと流出口321cは互いに間隔を隔てて隔壁321aを貫通して配置される。
【0480】
チェックバルブアセンブリ323は、バルブハウジング357、流入用チェックバルブ359、排出用チェックバルブ361、第1固定具363、及び第2固定具365を含むことができる。
【0481】
バルブハウジング357には、流入延長管路357aと排出延長管路357bが設けられることができる。バルブハウジング357は、コネクタ321の一側に結合されることができる。そして、流入延長管路357aは流入口321bに連結され、排出延長管路357bは流出口321cに連結される。
【0482】
流入用チェックバルブ359は流入延長管路357aに配置され、流体の通過方向を制御することができる。排出用チェックバルブ361は排出延長管路357bに配置され、流体の通過方向を制御することができる。
【0483】
流入用チェックバルブ359と排出用チェックバルブ361は、柔軟かつ開放圧力の低いダックビルバルブ(Duckbill valve)を用いることができる。このような流入用チェックバルブ359と排出用チェックバルブ361は、電力消費量に対する流体の伝達効率が増大し、長時間作動が可能であり、商品性を増大させることができる。
【0484】
第1固定具363は、流入延長管路357aに嵌め込まれて流入用チェックバルブ359を固定する役割を果たすことができる。第2固定具365は、排出延長管路357bに嵌め込まれて排出用チェックバルブ361を固定する役割を果たすことができる。
【0485】
第1固定具363と第2固定具365は、管路を備えることが好ましい。
【0486】
本発明の実施形態では、バルブハウジング357に流入用チェックバルブ359と排出用チェックバルブ361が結合された例を示して説明したが、これに限定されるものではなく、コネクタ321に設けられた流入口321bと流出口321cに流入用チェックバルブ359と排出用チェックバルブ361がそれぞれ結合されることも可能である。このような他の例は、バルブハウジング357をコネクタ321と一体的に構成することによってより簡単な構造で作製することができる。このような本発明の実施形態の他の例は、部品の数を減らして製造コストをさらに低減することができ、コンパクトに作製することができる。
【0487】
駆動部材325は、コネクタ321の一側に結合される。駆動部材325は、チェックバルブアセンブリ323が結合される反対側に配置されることが好ましい。駆動部材325は、チェックバルブアセンブリ323を通過する流体から隔離されて配置されることが好ましい。駆動部材325は、チェックバルブアセンブリ323を通過する流体に圧力を提供することができる。
【0488】
駆動部材325は、第1ダイヤフラム367、第1ポンプハウジング329、第1電源供給線371、第1電極373、メンブレン327、第2電極377、第2電源供給線379、第2ポンプハウジング381、及び第2ダイヤフラム383を含むことができる。
【0489】
第1ダイヤフラム367は、コネクタ321の一側に結合される。第1ダイヤフラム367とコネクタ321は、その間に空間が設けられることができる。すなわち、第1ダイヤフラム367は、コネクタ321に一定の空間を維持しながらコネクタ321に結合される。したがって、チェックバルブアセンブリ323側の流体は、第1ダイヤフラム367によって駆動部材325側に移動することなく隔離された状態を維持する。
【0490】
第1ダイヤフラム367は、それを成す面が駆動部材325から発生する圧力によって軸方向に一定の区間を繰り返し移動することができる。このような第1ダイヤフラム367には、場合によって面が軸方向に円滑に移動できるシワ部が設けられることもできる。
【0491】
第1ポンプハウジング329には、一側に上述した第1ダイヤフラム367が結合される。第1ポンプハウジング329には、軸方向に沿って貫通した空間329aが設けられることができる。したがって、第1ポンプハウジング329は、第1ダイヤフラム367によって空間329aの一側を閉じることができる。
【0492】
第1ポンプハウジング329の他側には、第1電極373が結合され、第1ポンプハウジング329がなす空間329aを閉じることができる。そして、第1ポンプハウジング329は、内部に設けられた空間329aに水などの作動流体が収容されることができる。
【0493】
第1ポンプハウジング329は、外周に流体注入用孔部329bが設けられることができる。このような孔部329bは、作動流体が第1ポンプハウジング329に注入された後に封止されることができる。したがって、駆動部材325の作動流体は、チェックバルブアセンブリ323側の薬液から隔離されることができる。
【0494】
第1電源供給線371は、第1電極373に電源を供給することができる。第1電源供給線371は、第1ポンプハウジング329の枠に沿って配置され、第1電極373に接触して固定されることができる。第1電源供給線371は、第1ポンプハウジング329と第1電極373との間に配置されることが好ましい。しかしながら、本発明の実施形態の他の例として、第1電源供給線371は、単に第1電極373に電源を供給することができれば、第1電極373とメンブレン327との間に配置されることも可能である。
【0495】
第1電極373は板状であり、第1ポンプハウジング329の空間329aを閉じることができる。すなわち、第1ポンプハウジング329は、第1ダイヤフラム367と第1電極373によって空間329aを形成することができる。そして、第1ポンプハウジング329の空間329aに水などの作動流体が収容される。
【0496】
メンブレン327は、作動流体とイオンが移動される多孔性材質からなることができる。メンブレン327は、セラミックなどの不導体からなることが好ましい。メンブレン327が不導体からなる場合には、本発明の電気浸透ポンプを長時間運転して、第1電極373及び第2電極377に用いられる電気化学反応物質が消耗乃至脱着され、多孔性のメンブレン327が露出されても副反応が起こらなくなる。したがって、副反応による不要な電力消費を防止することができる。したがって、本発明は安全な運転特性を有し、耐久性を向上させることができる。
【0497】
メンブレン327は、導電性を示さない高分子樹脂、ゴム、ウレタン、またはプラスチックフィルムなどの柔軟な素材を薄い膜状に加工して使用することができる。
【0498】
第2電極377は、メンブレン327の他側に配置される。すなわち、メンブレン327は、第1電極373と第2電極377との間に配置されることが好ましい。第2電源供給線379は、第2電極377に外部の電源を供給することができる。第2電源供給線379は、第2ポンプハウジング381の枠に結合されることができる。しかし、第2電源供給線379は、単に第2電極377に電源を供給することができる構造であれば、いかなる配置構造も可能である。
【0499】
第2ポンプハウジング381は、第1ポンプハウジング329と同一または類似した形状及び模様を有する。第2ポンプハウジング381は、内部に他の空間381aが軸方向に貫通して設けられることができる。第2ポンプハウジング381には、第1ポンプハウジング329と同様に内部の空間381aを貫通する孔部381bが設けられることができる。第2ポンプハウジング381の孔部381bは、作動流体を注入した後に封止剤によって封止されるか、または融着などにより埋め込まれることができる。
【0500】
第2ダイヤフラム383は、第2ポンプハウジング381の一側に結合され、第2ポンプハウジング381に設けられた空間381aを閉じることができる。
【0501】
すなわち、第2ポンプハウジング381は、板状である第2電極377と第2ダイヤフラム383によって空間381aを閉じることができる。
【0502】
第2ダイヤフラム383には、その面にシワ部383aが形成されることができる。第2ダイヤフラム383に形成されたシワ部383aは、断面を基準にして見る時、軸方向に突出する凹凸で形成されることができる。このような第2ダイヤフラム383のシワ部383aは、第2ダイヤフラム383の面を軸方向に十分に移動させてポンピングの性能を増大させる役割を果たすことができる。
【0503】
本発明の実施形態では、第2ダイヤフラム383にシワ部383aが形成された例を図示して説明したが、場合によっては第1ダイヤフラム367にもシワ部が形成されることも可能である。そして、第1ダイヤフラム367または第2ダイヤフラム383に形成可能なシワ部は、低いエネルギーでも第1ダイヤフラム367と第2ダイヤフラム383の変形を極大化させる役割を果たしてエネルギー消費を減らすことができる。すなわち、外部の低い電源でも駆動部材325を長時間駆動させることができる利点がある。
【0504】
第1ポンプハウジング329、第1電源供給線371、第1電極373、メンブレン327、第2電極377、第2電源供給線379、及び第2ポンプハウジング381は、封止剤Sによって外部との気密を維持することができる。すなわち、第1電源供給線371、第1電極373、メンブレン327、第2電極377、及び第2電源供給線379は、第1ポンプハウジング329と第2ポンプハウジング381の大きさに比べて小さく構成して組み立てられた状態で、第1ポンプハウジング329と第2ポンプハウジング381との間に周部分(外部に露出される部分であり、断面を基準にして溝または空間をなす部分)に封止剤Sが配置されることができる。このような封止剤Sは、外部との気密を維持する気密層を形成することができる。
【0505】
図21は、本発明のさらに他の実施形態に係る薬液制御注入デバイスのさらに他の選択的実施形態を示す斜視図である。
【0506】
図21を参照すると、薬液制御注入デバイス9000は、カバー部9250及びベースプレート9260を含むことができる。
【0507】
前述した実施形態の血糖測定部、第1薬液注入部及び第2薬液注入部のうち少なくとも1つ又は複数の一領域は、ベースプレート9260に配置されたり、ベースプレート9260によって支持されることができ、カバー部9250によって覆われることができる。これにより、薬液制御注入デバイス9200を一体化したモジュールとして使用することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。もちろん、第1薬液注入部及び第2薬液注入部を別々のハウジングに収容することもできる。
【0508】
また、選択的実施形態として、薬液制御注入デバイス9000は、外部の端末機MDVと連結されることができる。ユーザは、端末機MDVを介して薬液制御注入デバイス9000からの情報を受信することができ、また、他の例として、端末機MDVを介して薬液制御注入デバイス9000の動作を開始または終了することができる。
【0509】
また、薬液制御注入デバイス9000の動作状態、性能状況を周期的またはリアルタイムで把握することができる。
【0510】
このために、端末機MDVは、有線または無線の通信モジュールを介して薬液制御注入デバイス9000と連結されることができ、薬液制御注入デバイス9000はこのような通信モジュールを含むことができる。
【0511】
これにより、注入対象に対する薬液注入の利便性を向上させ、具体的には、血糖の低下及び増加時の異なる薬液である第1薬液及び第2薬液の精密な制御を容易に具現することができる。
【0512】
また、薬液注入関連の注入対象、または薬液注入対象の保護者、医療人などのユーザが、薬液注入対象に対する薬液注入の情報及び薬液注入後の血糖変化を容易にチェックすることができ、これにより注入対象の血糖管理を精密に制御することができる。
【0513】
このように、本発明は図に示された実施形態を参照して説明されたが、これは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であることを理解できるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
【0514】
実施形態の明細書(特に特許請求の範囲において)における「上記」の用語及び同様の指示用語の使用は、単数形及び複数形の両方に対応するものであってもよい。なお、実施形態において範囲(range)を記載した場合、上記範囲に属する個別の値を適用した発明を含むもので(これに反する記載がない場合)、詳細の説明に上記範囲を構成する各個別の値を記載したものと同様である。最後に、実施形態に係る方法を構成するステップについて明らかに順序を記載するか、またはそれに反する記載がない場合、上記ステップは適切な順序で行われてもよい。必ずしも上記ステップの記載順序によって実施形態が限定されるものではない。実施形態における全ての例または例示的な用語(例えば、等)の使用は、単に実施形態を詳細に説明するためのものであり、特許請求の範囲によって限定されない限り、上記の例または例示的な用語によって実施形態の範囲が限定されるものではない。さらに、通常の技術者は、様々な修正、組み合わせ及び変更が追加された特許請求の範囲またはその均等物の範囲内で設計条件及び要因によって構成され得ることを理解するであろう。
【産業上の利用可能性】
【0515】
実施形態で説明する特定の実行は、一実施形態であり、いかなる方法でも実施形態の範囲を限定するものではない。本明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的側面の記載は省略することができる。さらに、図面に示されている構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的連結及び/または物理的または回路的連結を例示的に示したものであり、実際の装置では代替可能または追加の様々な機能的連結、物理的連結、または回路的連結として示すことができる。さらに、「必須」、「重要」などのような具体的な言及がなければ、本発明を適用するために必ずしも必要な構成要素ではない可能性がある。