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特開2024-157040店舗用の携帯端末装置、方法、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157040
(43)【公開日】2024-11-06
(54)【発明の名称】店舗用の携帯端末装置、方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241029BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024140562
(22)【出願日】2024-08-22
(62)【分割の表示】P 2022570796の分割
【原出願日】2020-12-22
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】池澤 るみ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より有効的に活用することができる店舗用の携帯端末装置などを提供する。
【解決手段】店舗用の携帯端末装置20において、モードを受け付ける受付部は、顧客モードもしくは店員モードを受け付ける。取得部は、受け付けたモードが顧客モードである場合、顧客の操作によって、顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けたモードが店員モードである場合、店員の操作によって、顧客が購入する商品の商品情報を取得する。出力部は、商品情報に基づいて、モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する。
【選択図】図37
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モードを受け付ける受付手段と、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得する取得手段と、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する出力手段と、
を有する店舗用の携帯端末装置。
【請求項2】
前記受付手段は、利用者の識別情報により、前記モードを受け付ける、
請求項1に記載の店舗用の携帯端末装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記識別情報を含む前記精算情報を出力する、
請求項2に記載の店舗用の携帯端末装置。
【請求項4】
前記店員モードは、前捌きモードと、緊急モードと、を有し、
前記出力手段は、受け付けた前記モードが前記前捌きモードである場合、店舗の精算装置による決済に用いる精算情報を出力し、受け付けた前記モードが前記緊急モードである場合、端末装置による決済に用いる精算情報を出力する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の店舗用の携帯端末装置。
【請求項5】
受け付けた前記モードが顧客モードの場合、現金決済または電子決済のいずれかの決済方法の選択を受け付ける決済方法受付手段、
を備え、
前記出力手段は、受け付けた決済方法が前記現金決済の場合、店舗の精算装置による決済に用いる精算情報を出力する、
請求項1に記載の店舗用の携帯端末装置。
【請求項6】
前記決済方法受付手段は、受け付けた決済方法が前記電子決済の場合、決済を実施する装置の選択を受け付け、
前記出力手段は、決済を実施する装置による決済に用いる精算情報を出力する、
請求項5に記載の店舗用の携帯端末装置。
【請求項7】
店舗用の携帯端末装置が、
モードを受け付け、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する、
方法。
【請求項8】
コンピュータに、
モードを受け付け、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗用の携帯端末装置などに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗に設置された端末装置で、顧客が買い物をしながら商品登録を行う、セルフスキャンショッピングがある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術では、固定の端末装置が、全顧客が使える価格確認端末として動作する取引端末モードから、有効な顧客の識別情報によって、顧客によって購入商品を取引ログファイルに入力させることができるセルフ走査取引モードに変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000-200191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、顧客に店舗用の携帯端末装置を貸し出すことにより、顧客が自身の操作によって商品登録可能なセルフスキャンショッピングを行う場合がある。しかしながら、店舗用の携帯端末装置の用途がセルフスキャンショッピングに限定されてしまう。これにより、店舗用の携帯端末装置が活用されない場合がある。
【0006】
本発明の目的の一例は、より有効的に活用することができる店舗用の携帯端末装置などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における店舗用の携帯端末装置は、モードを受け付ける受付手段と、受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得する取得手段と、前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する出力手段と、を備える。
【0008】
本発明の一態様における方法は、モードを受け付け、受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する。
【0009】
本発明の一態様におけるプログラムは、モードを受け付け、受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた装置による決済に用いる精算情報を出力する処理を前記コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、顧客の操作によって商品登録を行う店舗用の携帯端末装置をより有効的に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、各モードにおける商品登録操作の比較例を示す説明図である。
図2図2は、各モードにおける現金決済の比較例を示す説明図である。
図3図3は、各モードにおける電子決済の比較例を示す説明図である。
図4図4は、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す説明図である。
図5図5は、店舗用の携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。
図6図6は、POSサーバの一構成例を示すブロック図である。
図7図7は、顧客の携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。
図8図8は、精算装置の一構成例を示すブロック図である。
図9図9は、モードの受付例1を示す説明図である。
図10図10は、モードの受付例2を示す説明図(その1)である。
図11図11は、モードの受付例2を示す説明図(その2)である。
図12図12は、店舗コードを用いて店舗の情報を受け付ける例を示す説明図である。
図13図13は、プルダウンメニューを用いて店舗の情報を受け付ける例を示す説明図である。
図14図14は、実施の形態1にかかるシステムの一動作例を示すフローチャートである。
図15図15は、商品コードを読み取る例を示す説明図である。
図16図16は、購入商品リストの表示例を示す説明図である。
図17図17は、商品登録処理例を示すフローチャートである。
図18図18は、決済方法の選択例を示す説明図である。
図19図19は、決済を実施する装置の選択を受け付ける例を示す説明図である。
図20図20は、精算装置が読み取り可能な精算コードの表示例を示す説明図である。
図21図21は、店舗アプリの有無の受付例を示す説明図である。
図22図22は、精算コードの表示例を示す説明図である。
図23図23は、決済情報を入力可能なページの表示例を示す説明図である。
図24図24は、決済完了の表示例を示す説明図である。
図25図25は、セルフスキャンモードの決済処理例を示すフローチャートである。
図26図26は、クレジット決済処理を示すフローチャート(その1)である。
図27図27は、クレジット決済処理を示すフローチャート(その2)である。
図28図28は、緊急モードにおける購入商品リストの例を示す説明図である。
図29図29は、決済方法の選択例を示す説明図である。
図30図30は、緊急モードにおける現金決済例を示す説明図(その1)である。
図31図31は、緊急モードにおける現金決済例を示す説明図(その2)である。
図32図32は、緊急モードにおける決済処理を示すフローチャートである。
図33図33は、前捌きモードにおける購入商品リストの例を示す説明図である。
図34図34は、前捌きモードにおける決済処理例1を示すフローチャートである。
図35図35は、前捌きモードにおける決済処理例2を示すフローチャートである。
図36図36は、前捌きモードにおける決済処理例3を示すフローチャートである。
図37図37は、実施の形態2にかかる店舗用の携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。
図38図38は、実施の形態2にかかる店舗用の携帯端末装置の一動作例を示すフローチャートである。
図39図39は、店舗用の携帯端末装置のハードウェア構成例を示す説明図である。
図40図40は、顧客の携帯端末装置のハードウェア構成例を示す説明図である。
図41図41は、POSサーバのハードウェア構成例を示す説明図である。
図42図42は、精算装置のハードウェア構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面を参照して、本発明にかかる店舗用の携帯端末装置、方法、プログラム、プログラムを記録する記録媒体の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態は、開示の技術を限定するものではない。
【0013】
(実施の形態1)
実施の形態1では、顧客モードとしてセルフスキャンモードと、店員モードとして前捌きモードと緊急モードと、の3つのモードを切り替え可能な店舗用の携帯端末装置について説明する。
【0014】
図1は、各モードにおける商品登録操作の比較例を示す説明図である。実施の形態1にかかる店舗用の携帯端末装置は、セルフスキャンモードと、緊急モードと、前捌きモードと、を有する。セルフスキャンモードは、顧客モードである。セルフスキャンモードでは、顧客の操作によって商品登録が行われる。商品登録の詳細については後述する。
【0015】
緊急モードと前捌きモードは、店員モードである。緊急モードと前捌きモードでは、店員の操作によって商品登録が行われる。
【0016】
緊急モードは、BCP(Business Continuity Plan)の対策として用いられる。緊急モードは、例えば、店舗用の携帯端末装置を緊急用の商品登録装置として使用する店員モードである。緊急モードでは、例えば、店舗に備え付けられた精算装置を使用できないことが想定されている。
【0017】
前捌きモードは、業務の効率化、もしくは、商品登録を行う商品登録装置の待ち対策として用いられる。前捌きモードは、店舗用の携帯端末装置を決済前までの商品登録を行う前捌き用の商品登録装置として使用する店員モードである。緊急モードと前捌きモードとは、店員の操作によって商品登録が行われるという点で共通している。ただし、緊急モードと前捌きモードとは、使用場面が異なるため、決済の方法が異なる。
【0018】
図2は、各モードにおける現金決済の比較例を示す説明図である。まず、セルフスキャンモードにおける現金決済について説明する。セルフスキャンモードにおいて、精算装置が、現金決済を行う。精算装置は、有人であってもよいし、無人であってもよい。もしくは、精算装置は、有人と無人とを切り替え可能な装置であってもよい。セルフスキャンモードにおいて、精算装置が有人の場合、精算装置は、店員の操作によって現金決済を行う。精算装置が無人の場合、精算装置は、顧客の操作によって現金決済を行う。
【0019】
つぎに、緊急モードにおける現金決済について説明する。緊急モードにおいて、店舗用の携帯端末装置は、店員の操作によって現金決済を行う。
【0020】
そして、前捌きモードにおける現金決済について説明する。上述したように、前捌きモードは、業務の効率化、もしくは、商品登録を行う商品登録装置の待ち対策として用いられる。このため、前捌きモードにおいて、精算装置が、現金決済を行う。精算装置は、有人であってもよいし、無人であってもよい。前捌きモードにおいて、精算装置が有人の場合、精算装置は店員の操作によって現金決済を行う。精算装置が無人の場合、精算装置は、顧客の操作によって現金決済を行う。
【0021】
図3は、各モードにおける電子決済の比較例を示す説明図である。電子決済の種類は特に限定されない。電子決済としては、クレジット決済、デビット決済、電子マネー決済、ポイント決済、仮想通貨決済のうちの少なくともいずれか一つが挙げられる。電子マネー決済とは、例えば、近距離無線通信型のIC(Integrated Circuit)カードによる決済、1次元コードであるバーコード決済、またはQuick Responseコード(QRコード(登録商標))決済である。
【0022】
セルフスキャンモードにおける電子決済について説明する。例えば、セルフスキャンモードにおいて、精算装置が電子決済を行う。精算装置が有人の場合、精算装置は、店員の操作によって電子決済を行う。なお、クレジットカードの読み取り操作などは、顧客の操作によって行われる。精算装置が無人の場合、精算装置は、顧客の操作によって電子決済を行う。
【0023】
また、セルフスキャンモードにおいて、顧客の携帯端末装置が、電子決済を行ってもよい。なお、顧客の携帯端末装置は、顧客の操作によって電子決済を行う。
【0024】
セルフスキャンモードにおいて、店舗用の携帯端末装置が顧客の決済情報の入力を受け付け可能な場合、店舗用の携帯端末装置が、顧客の操作によって電子決済を行ってもよい。ここで、顧客の決済情報とは、電子決済を行うための顧客の電子決済に関する情報である。より具体的に、決済情報は、例えば、カードによる電子決済を行うための情報である。例えば、クレジット決済の場合を例に挙げる。決済情報は、クレジット決済用の番号、クレジット決済の使用期限、クレジット決済で登録された氏名などのクレジット情報である。クレジット情報を受け付け可能な場合に、店舗用の携帯端末装置が、顧客の操作によって、クレジット決済を行う。
【0025】
緊急モードにおける電子決済について説明する。緊急モードにおいて、例えば、顧客の携帯端末装置が電子決済を行う。詳細な例については後述する。また、緊急モードにおいて、店舗用の携帯端末装置が顧客の決済情報の入力を受け付け可能な場合、例えば、店舗用の携帯端末装置が電子決済を行ってもよい。例えば、クレジット決済の場合、店舗用の携帯端末装置が、顧客の操作によって、顧客の決済情報としてクレジット番号などのクレジット情報を受け付け可能な場合に、クレジット決済を行う。
【0026】
前捌きモードにおける電子決済について説明する。上述したように、前捌きモードは、業務の効率化、もしくは、商品登録を行う商品登録装置の待ち対策として用いられる。このため、前捌きモードにおいて、精算装置が、電子決済を行う。精算装置が有人の場合、精算装置は店員の操作によって電子決済を行う。なお、クレジットカードの読み取り操作などは、顧客の操作によって行われる。精算装置が無人の場合、精算装置は、顧客の操作によって電子決済を行う。
【0027】
このように、実施の形態1にかかる店舗用の携帯端末装置は、受け付けたモードによって自装置の用途を切り替えることができる。これにより、店舗用の携帯端末装置は、自装置をより有効的に活用することができる。
【0028】
図4は、実施の形態1にかかるシステムの一例を示す説明図である。システム1は、例えば、店舗用の携帯端末装置10と、POS(Point Of Sale)サーバ11と、顧客の携帯端末装置12と、印刷装置13と、精算装置14と、決済サーバ15と、を有する。店舗用の携帯端末装置10と、POSサーバ11と、顧客の携帯端末装置12と、印刷装置13と、精算装置14と、決済サーバ15とは、例えば、通信ネットワーク16を介して接続されてもよい。
【0029】
店舗用の携帯端末装置10は、例えば、顧客が購入する商品の商品登録の機能を有する。店舗用の携帯端末装置10は、上述した3つのモードを切り替え可能である。携帯端末装置の種類は、スマートフォン、タブレットなどのよう特に限定されない。また、図示しないが、店舗用の携帯端末装置10の数は特に限定されない。例えば、複数の店舗用の携帯端末装置10は、同一の機能であってもよい。もしくは、複数の店舗用の携帯端末装置10は、互いに異なる機能であってもよい。
【0030】
POSサーバ11は、店舗で販売される商品に関する価格などを含む商品情報、店舗の売上情報などの種々の販売情報を管理するサーバである。なお、POSサーバ11は、複数の店舗の販売情報を一括して管理するものであってもよい。もしくは、POSサーバ11は、店舗ごとに存在してもよい。そして、POSサーバ11は、一つの店舗の販売情報を管理するものであってもよい。
【0031】
さらに、POSサーバ11は、店舗用の携帯端末装置10からの要求に応じた処理を行ってもよい。POSサーバ11は、例えば、店舗用の携帯端末装置10の表示制御に必要な情報を携帯端末装置に送信してもよい。例えば、POSサーバ11は、店舗用の携帯端末装置10によって登録された購入予定の商品のリストを、売価とともに表示する画面の情報を、店舗用の携帯端末装置10に対して送信してもよい。このリストを以下「購入商品リスト」と呼ぶ。POSサーバ11は、会員に関する情報を管理してもよい。POSサーバ11が有する各種情報については後述する。
【0032】
ここで、POSサーバ11が1台の装置によって実現される例を示す。ただし、POSサーバ11の実現例は特に限定されない。POSサーバ11は、機能もしくはDB(Database)別に異なる装置によって実現されてもよい。
【0033】
顧客の携帯端末装置12は、例えば、顧客が所持する端末装置である。顧客の携帯端末装置12の種類は、スマートフォン、タブレットなどのように特に限定されない。顧客の携帯端末装置12は、決済方法によって使用されない場合もある。図示しないが、顧客の携帯端末装置12の数は特に限定されない。
【0034】
印刷装置13は、例えば、各種印刷物を印刷する。印刷装置13は、例えば、レシートを印刷する。もしくは、印刷装置13は、例えば、精算情報を含む印刷物を印刷する。印刷物は、例えば、精算情報が符号化されたコードを含んでもよい。精算情報は、各モードもしくは決済を行う装置によって詳細が異なる。精算情報の詳細を各モードにおいて説明する。印刷装置13の種類は特に限定されない。印刷装置13は、例えば、感熱式プリンターであってもよい。
【0035】
精算装置14は、電子決済、現金決済などのように各種決済を実施可能な店舗の装置である。精算装置14は、バーコードなどの1次元コード、2次元コードなどのコードを読み取る読取装置を有する。そして、精算装置14は、読み取られたコードに基づいて、各種決済を行う。また、精算装置14は、例えば、レシートを印刷可能な機能を有していてもよい。また、精算装置14は、店員がいる有人の会計機であってもよい。精算装置14は、店員がいない無人の会計機であってもよい。精算装置14は、有人と無人を切り替え可能な会計機であってもよい。具体的に、精算装置14は、店員を介する有人モードと、店員を介さない無人モードを切り替え可能な会計機であってもよい。すなわち、有人モードでは店員の操作により決済が行われる。また、精算装置14-1と精算装置14-2のように複数の精算装置14が店舗に設けられていてもよい。また、モードを切り替え可能な複数の精算装置14が、それぞれ異なるモードで動作してもよい。
【0036】
図5から図8を用いて、実施の形態1にかかる各種装置の一構成例を説明する。図5は、店舗用の携帯端末装置10の一構成例を示すブロック図である。店舗用の携帯端末装置10は、モード受付部101と、店舗受付部102と、商品情報取得部103と、数量受付部104と、決済方法受付部105と、アプリ有無受付部106と、を有する。さらに、店舗用の携帯端末装置10は精算情報管理部107と、決済部108と、出力部109と、記憶部110と、を有する。出力部109は、例えば、表示部1010と、発行制御部1011と、を有してもよい。記憶部110は、例えば、店舗用の携帯端末装置10の各部の処理に用いるデータを記憶する。記憶部110は、例えば、店舗用の携帯端末装置10の各部の処理結果を記憶する。記憶部110としては、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)が挙げられる。記憶部110は、これらの組み合わせであってもよい。店舗用の携帯端末装置10は、機能部のうちの一部を有していなくてもよい。もしくは、店舗用の携帯端末装置10は、図示しない機能部を有していてもよい。
【0037】
図6は、POSサーバ11の一構成例を示すブロック図である。POSサーバ11は、精算情報生成部111と、リスト生成部112と、売上管理部113と、記憶部114と、を有する。POSサーバ11は、機能部のうちの一部を有していなくてもよい。POSサーバ11は、図示しない機能部を有していてもよい。また、図6に示すPOSサーバ11の機能部は、複数の装置によって実現されてもよい。例えば、各機能部は、精算情報生成部111とリスト生成部112とを有する装置と、売上管理部113を有する装置と、の2つの装置によって実現されてもよい。または、各機能部は、精算情報生成部111を有する装置と、リスト生成部112を有する装置と、売上管理部113を有する装置と、の3つの装置によって実現されてもよい。もしくは、例えば、精算情報生成部111は、精算情報の内容に応じて異なる装置によって実現されてもよい。
【0038】
記憶部114は、例えば、POSサーバ11の各部の処理に用いるデータを記憶する。記憶部としては、ROM、RAM、半導体メモリ、HDD、SSDが挙げられる。記憶部114は、これらの組み合わせであってもよい。記憶部114は、会員DB115と、店員DB116と、商品DB117と、売上DB118と、購入商品リストDB119と、を有する。
【0039】
会員DB115は、例えば、会員(顧客)別に、会員情報を記憶する。会員情報としては、例えば、会員ID(Identifier)、会員の氏名、会員の性別、会員の年齢もしくは年齢層、会員の通知先のうちの少なくともいずれかの情報である。会員IDは、例えば、会員を一意に識別する識別子である。会員IDの種類は、特に限定されない。会員IDは、会員番号によって表されてもよい。通知先は、電子メールのアドレス、電話番号などの通知先である。また、会員DB115は、会員別に、さらに、パスワード、過去の購入履歴、ポイントなどの情報を記憶してもよい。また、会員DB115は、会員別に、さらに、生体情報を記憶してもよい。生体情報は、特に限定されない。生体情報は、例えば、顔特徴量のデータ、顔画像データ、指紋データ、虹彩データ、静脈データなどが挙げられる。
【0040】
会員DB115は、会員に関する前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、会員DB115は、会員に関する前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0041】
店員DB116は、例えば、店員別に、店員情報を記憶する。店員情報としては、例えば、店員ID、店員の名前のうちの少なくともいずれかの情報である。店員IDは、例えば、会員を一意に識別する識別子である。店員IDは、特に限定されない。店員IDは、店員番号によって表されてもよい。店員DB116は、店員別に、さらに、パスワード、勤務スケジュール、生体情報などの情報を記憶してもよい。生体情報は、会員DB115において上述した通りである。
【0042】
店員DB116は、店員に関する前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、店員DB116は、店員に関する前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0043】
商品DB117は、店舗または店舗を含む系列店舗で取り扱う商品の商品情報を記憶する。具体的に、商品DB117は、例えば、商品別に、商品情報を記憶する。商品情報は、例えば、商品ID、商品名、商品の分類、商品の価格、商品の特徴などの情報である。商品IDは、商品を識別可能な識別子である。商品IDは、特に限定されない。商品IDは、例えば、商品のコード(以下商品コードと呼ぶ。)である。より具体的に、商品IDは、例えば、JAN(Japanese Article Number)コード、EAN(European Article Number)コード、UPC(Universal Product Code)の少なくともいずれかの商品コードであってもよい。もしくは、商品IDは、商品名であってもよい。商品の分類は、特に限定されない。例えば、商品の分類は、食品、文具などといった大別であってもよい。また、商品の分類は、菓子、肉、野菜などの分類であってもよい。商品の価格は、商品の値段である。商品の特徴は、特に限定されない。商品の特徴は、賞味期限、消費期限、製造メーカなどであってもよい。
【0044】
また、商品情報は、商品IDの情報以外に、商品を識別するための情報を含んでもよい。例えば、商品情報は、商品の画像データ、商品の画像データから得られる特徴量の情報などを含んでもよい。
【0045】
商品DB117は、商品に関する前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、商品DB117は、商品に関する前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0046】
購入商品リストDB119は、取引別もしくは顧客別に、決済が終了していない最新の購入商品リストを記憶する。購入商品リストは、例えば、取引別もしくは顧客別に、取引もしくは顧客を識別する情報と、顧客が購入する予定の商品の商品情報と、購入数量の情報と、を対応付けて記憶する。取引を識別する情報は、例えば、取引を一意に識別可能であればよく、特に限定されない。また、顧客を識別する情報は、例えば、顧客を一意に識別可能であればよく、特に限定されない。ここでは、顧客を識別する情報が記憶されており、顧客を識別する情報として、顧客IDの情報が付与される例を用いて説明する。例えば、新たな顧客に対する商品の登録を開始する前に、顧客に顧客IDが付与される。商品の登録を開始する前とは、モードを受け付けた後から、商品情報が登録されていない新たな購入商品リストの初期画面を表示部1010が表示する前であればよい。また、具体的な顧客IDが付与されるタイミングは、各モードまたは各モードにおける決済によって異なってもよい。顧客IDによって、購入商品リストが一意に識別可能である。会員IDを受け付ける場合、顧客IDとして、受け付けた会員IDが用いられてもよい。もしくは、顧客IDとは別に、購入商品リストは、顧客別に、さらに、受け付けた会員IDの情報を対応付けて記憶してもよい。ここでの商品情報は、商品を一意に識別可能な情報であればよい。例えば、商品情報は、商品IDの情報が挙げられる。これにより、商品IDの情報によって、購入商品リストは、商品DB117と関連付けられる。したがって、各装置は、購入商品リストを参照すれば、購入商品リストに登録された商品IDの情報によって、商品DB117から商品の価格の情報、商品の名前などを得られる。また、購入商品リストは、この商品の価格の情報に基づいて、税込みの商品の価格の情報を商品情報として記憶してもよい。また、購入商品リストは、さらに、顧客別に、合計の購入価格の情報と、合計の購入数量の情報と、を有してもよい。
【0047】
購入商品リストDB119は、購入商品リストに関する前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、購入商品リストDB119は、購入商品リストに関する前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0048】
売上DB118は、例えば、店舗ごとの店舗の売上に関する情報である。売上DB118は、例えば、店舗ごとに、各決済に応じた情報を管理してもよい。具体的に、売上DB118は、例えば、店舗IDと、店舗用の携帯端末装置10のIDと、利用者のIDと、精算装置14のIDと、精算装置14の操作者のIDと、購入された商品の商品IDと、購入数量と、購入日時と、の各情報を対応付けて記憶する。店舗IDは、店舗を一意に識別する識別子である。店舗用の携帯端末装置10のIDは、店舗用の携帯端末装置10を一意に識別する識別子である。売上DB118に登録される店舗用の携帯端末装置10のIDは、商品登録を行った端末装置のIDである。精算装置14のIDは、精算装置14を一意に識別する識別子である。売上DB118に登録される精算装置14のIDは、決済を実施した精算装置14のIDである。売上DB118に登録される利用者(操作者)のIDは、店舗用の携帯端末装置10を利用する利用者の店員IDもしくは会員IDである。売上DB118は、操作時の店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報を含んでいてもよい。また、売上DB118は、他の情報として、後述する各レシートに含まれるような情報を含んでいてもよい。
【0049】
売上DB118は、売上に関する前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、売上DB118は、売上に関する前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0050】
売上管理部113は、例えば、決済の内容に応じて、売上DB118を更新する。また、例えば、売上DB118と、商品DB117とは、商品IDによって商品名などが関連付けられる。なお、売上DB118の各商品の価格については、決済時の価格が登録される。
【0051】
また、説明および理解の容易化のために、POSサーバ11が、各種DBを有する例を示すが、これに限らない。例えば、各種DBは、異なる装置が有していてもよい。例えば、売上DB118を管理するサーバと、会員DB115を管理するサーバと、購入商品リストDB119を管理するサーバとがそれぞれ異なっていてもよい。このような場合、売上DB118を管理するサーバ、会員DB115を管理するサーバは、データベースサーバとして機能する。購入商品リストDB119を管理するサーバは、例えば、アプリケーションサーバとして機能する。各サーバは、例えば、通信ネットワーク16等を介して、それぞれが割り当てられた処理に用いる情報を受け渡す。
【0052】
また、POSサーバ11は、図示しない各種情報を扱ってもよい。例えば、POSサーバ11は、割引額、バンドル割り、セット割り、割引率などの売価の変更に関する情報を取得し、その情報を用いて決済時の購入価格を算出してもよい。もしくは、POSサーバ11は、その情報を用いて購入商品リストの更新を実施してもよい。なお、バンドル割りとは、特定の商品を複数個購入した際に付与される割引である。セット割りとは、特定の商品の組合せに対する割引である。
【0053】
図7は、顧客の携帯端末装置12の一構成例を示すブロック図である。顧客の携帯端末装置12は、例えば、読取部121と、決済部122と、出力部123と、決済情報受付部125と、記憶部126と、を有する。記憶部126は、例えば、顧客の携帯端末装置12の各部の処理に用いるデータを記憶する。記憶部126は、例えば、顧客の携帯端末装置12の各部の処理結果を記憶してもよい。記憶部126としては、ROM、RAM、半導体メモリ、HDD、SSDが挙げられる。記憶部126は、これらの組み合わせであってもよい。出力部123は、例えば、表示部1210を有する。顧客の携帯端末装置12は、機能部のうちの一部を有していなくてもよい。顧客の携帯端末装置12は、図示しない機能部を有していてもよい。
【0054】
図8は、精算装置14の一構成例を示すブロック図である。精算装置14は、読取部141と、決済部142と、発行制御部143と、表示部144と、記憶部145と、を有する。記憶部145は、例えば、精算装置14の各部の処理に用いるデータを記憶する。記憶部145は、例えば、顧客の携帯端末装置12の各部の処理結果を記憶してもよい。記憶部145としては、ROM、RAM、半導体メモリ、HDD、SSDが挙げられる。記憶部145は、これらの組み合わせであってもよい。精算装置14は、図示しない機能部を有していてもよい。
【0055】
つぎに、図5から図8に示す各機能部について詳細に説明する。ここでは、モードの受付と、各種モードにおける動作例と、を説明する。
【0056】
<モードの受付>
まず、モードの受付について説明する。モード受付部101は、モードの入力を受け付ける。より具体的に、モード受付部101は、顧客モードであるセルフスキャンモードと、店員モードである緊急モードと、店員モードである前捌きモードと、のモードを受け付ける。モードの受付方法は特に限定されない。モード受付部101は、画面に表示された選択ボタンによってモードを受け付けてもよい。
【0057】
図9は、モードの受付例1を示す説明図である。例えば、表示部1010は、例えば、ディスプレイなどに、各モードを選択可能な画面d001を表示する。画面d001は、例えば、セルフスキャンモードを選択可能な選択ボタンd002と、緊急モードを選択可能な選択ボタンd003と、前捌きモードを選択可能な選択ボタンd004と、を有する。各ボタンは、例えば、GUI(Graphic User Interface)のボタンである。ボタンの種類は特に限定されない。なお、ここで、以降の説明において各画面に表示されるボタンは、GUIのボタンとする。
【0058】
例えば、利用者(操作者)が、所望のモードに応じた選択ボタンをタップする。これにより、利用者は、モードを選択する。そして、モード受付部101は、選択ボタンがタップされることにより、タップされた選択ボタンに応じたモードを受け付ける。図9の説明を終了する。
【0059】
ここで、セルフスキャンモードを選択可能な選択ボタンd002がタップされると、POSサーバ11のリスト生成部112は、顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成する。
【0060】
または、モード受付部101は、利用者(操作者)のIDの情報によって、モードを受け付けてもよい。例えば、モード受付部101は、利用者(操作者)のIDの情報を受け付ける識別情報受付部として機能してもよい。モード受付部101による利用者のIDの情報を受け付ける方法は、特に限定されない。モード受付部101は、後述する図10に示すような画面へのIDの入力を受け付けてもよい。もしくは、モード受付部101は、撮像装置によって撮像された、社員証のような店員カードの画像から、店員カードに記載されたIDを抽出することにより、IDを受け付けてもよい。
【0061】
図10および図11は、モードの受付例2を示す説明図である。例えば、表示部1010は、ID(識別子)と、パスワードと、の各情報を入力可能な画面d010を表示する。図10において、画面d010は、例えば、IDの入力欄d011と、パスワードの入力欄d102と、ログインのボタンd013と、を有する。モード受付部101は、例えば、ボタンd013がタップされることにより、IDの入力欄d011に入力されたIDの情報と、パスワードの入力欄d012に入力されたパスワードの情報とを受け付ける。そして、モード受付部101は、受け付けたIDの情報およびパスワードの情報をPOSサーバ11に送信する。例えば、POSサーバ11の照会部(図示しない)は、会員DB115を用いて、入力されたIDの情報およびパスワードの情報の照会を行う。POSサーバ11の照会部は、店員DB116を用いて、入力されたIDの情報およびパスワードの情報の照会を行う。
【0062】
モード受付部101は、例えば、入力されたIDの情報およびパスワードの情報が会員DB115にある場合、または店員DB116に合致するIDの情報およびパスワードの情報がない場合、セルフスキャンモードを受け付けたとする。モード受付部101は、例えば、入力されたIDの情報およびパスワードの情報が店員DB116にある場合、店員モード(前捌きモードまたは緊急モード)を受け付けたとする。
【0063】
また、入力されたIDの情報およびパスワードの情報が、会員DB115にある場合、POSサーバ11のリスト生成部112は、顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成する。
【0064】
図11の説明に移って、店員モードの場合に、表示部1010は、前捌きモードと、緊急モードと、のいずれかのモードを受け付ける画面d020を表示する。ここでの画面d020は、例えば、緊急モードを選択可能な選択ボタンd021と、前捌きモードを選択可能な選択ボタンd022と、を有する。モード受付部101は、いずれかの選択ボタンがタップされることにより、タップされた選択ボタンに応じたモードを受け付ける。
【0065】
つぎに、店舗受付部102について説明する。例えば、企業が複数の店舗を有する場合がある。売上の計上等は、店舗単位で行われる。このため、店舗受付部102は、店舗の情報を受け付ける。店舗の情報(以下、店舗情報と呼ぶ。)は、店舗を一意に識別可能であれば、特に限定されない。店舗情報の受付方法は特に限定されない。店舗受付部102は、店舗用のコード(以下、店舗コードと呼ぶ。)の読み取りによって店舗情報を受け付けてもよい。店舗コードは、例えば、数字、文字、バーコードなどの1次元コード、もしくは2次元コード、もしくはこれらの組み合わせなどによって表される。もしくは、例えば、店舗受付部102は、店舗名の入力、もしくは店舗名の候補から選択することにより、店舗情報を受け付けてもよい。
【0066】
図12は、店舗コードを用いて店舗の情報を受け付ける例を示す説明図である。例えば、表示部1010は、店舗コードを読み取るための画面d030を表示する。店舗コードには、例えば、店舗を一意に識別可能な識別情報などが含まれる。図12において、店舗コードは、2次元コードである。画面d030は、店舗コードの読み取り部分d031を有する。店舗コードの種類は、例えば、特に限定されない。店舗コードの読み取り部分d031は、店舗用の携帯端末装置10の読取装置によって実現される。読取装置は、例えば、撮像装置などが挙げられる。店舗用の携帯端末装置10が読み取り可能な店舗コードを含む印刷物が、例えば、店舗の入り口付近などに張り出されていてもよい。店舗受付部102は、例えば、店舗用の携帯端末装置10の読取装置を介して、店舗コードを読み取る。これにより、店舗受付部102は、店舗コードに含まれる店舗の情報によって買い物の対象の店舗を受け付ける。
【0067】
図13は、プルダウンメニューを用いて店舗の情報を受け付ける例を示す説明図である。例えば、表示部1010は、プルダウンメニューから店舗の名前を選択可能な画面d040を表示してもよい。例えば、画面d040は、店舗の名前を選択可能なプルダウンメニューd041と、店舗の選択を確定させる確定ボタンd042と、を有する。利用者によってプルダウンメニューd041から対象の店舗の名前が選択され、確定ボタンd042が押されることにより、店舗受付部102は、店舗情報の入力を受け付ける。
【0068】
また、過去に店舗の選択をすでに受け付けていた場合、プルダウンメニューd041において過去に選択された店舗の名前が選択された状態で画面d040が表示されてもよい。これにより、利用者は、店舗名を確認して、確定ボタンd042をタップすることにより、店舗を選択することができる。
【0069】
上述したように、店舗情報の受付方法は、特に限定されない。ただし、モードに応じて異なる店舗情報の受付方法が実施されてもよい。各モードでいずれの店舗情報の受付方法が実施されるかは特に限定されない。例えば、顧客は店舗名等を知らないことがある。そこで、顧客が操作するセルフスキャンモードにおいて、図12を用いて説明したような店舗コードを用いる店舗情報の受付方法が用いられてもよい。一方、店員は店舗名を知っている可能性が高い。例えば、前捌きモードと緊急モードにおいて、図13を用いて説明したようなプルダウンメニューから店舗名を選択する店舗情報の受付方法が用いられてもよい。なお、店舗情報の受付が行われなくてもよい。もしくは、複数のモードのうち一部のモードにおいて店舗情報の受付が行われなくてもよい。
【0070】
また、店舗受付部102による店舗情報の受付処理は、モード受付部101によるモードの受付処理の後に限られない。例えば、モード受付部101によるモードの受付処理の前に、店舗用の携帯端末装置10では、予め店員の操作によって店舗が選択された状態であってもよい。また、一度店舗が選択された場合、所定のトリガーがない限り、店舗受付部102は、新たに店舗の選択を受け付けないようにしてもよい。所定のトリガーとは、店舗用の携帯端末装置10の再起動または起動、店舗から所定の距離以上の移動などが発生した場合が挙げられる。
【0071】
つぎに、例えば、セルフスキャンモードの場合、店舗情報を受け付けた後、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。
【0072】
店員モード(前捌きモード、もしくは緊急モード)の場合、POSサーバ11のリスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成する。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。なお、前述の顧客IDの情報を受け付けたタイミングでなく、顧客モードにおいても店員モードと同様に、表示部1010による初期画面の表示の直前に、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。
【0073】
<モード受付に関するフローチャート>
ここで、商品登録処理と、決済処理と、の前までの処理に関するフローについて図14を用いて詳細に説明する。商品登録処理とは、顧客が購入する予定の商品の商品情報を購入商品リストに登録する処理である。決済処理は、購入商品リストに登録された商品情報に基づいて決済を行う処理である。図14に示すフローには、商品登録処理と、決済処理と、のステップを含むが、各ステップの詳細な説明については、後述する。図14は、実施の形態1にかかるシステム1の一動作例を示すフローチャートである。図14において、モード受付部101は、操作者(利用者)のIDの情報によってモードを受け付ける(ステップS101)。つぎに、モード受付部101は、受け付けた利用者IDの情報が店員IDの情報か会員IDの情報かを判定する(ステップS102)。ステップS102において、会員IDの情報の場合(ステップS102:会員ID)、モード受付部101は、顧客モードを受け付けたとする。店員IDの情報の場合(ステップS102:店員ID)、モード受付部101は、店員モードを受け付けたとする。
【0074】
顧客モードを受け付けた場合(ステップS102:会員ID)、システム1は、セルフスキャンモードの商品登録処理を行う(ステップS103)そして、システム1は、セルフスキャンモードの決済処理を行う(ステップS104)。ステップS104のつぎに、システム1は、フローの動作を終了する。なお、顧客モード(セルフスキャンモード)の場合、ステップS104のつぎに、システム1は、ステップS101へ戻ってもよい。
【0075】
店員モードを受け付けた場合(ステップS102:店員ID)、モード受付部101は、前捌きモードと緊急モードとのいずれかの店員モードを受け付ける(ステップS105)。モード受付部101は、前捌きモードか緊急モードかを判断する(ステップS106)。緊急モードの場合(ステップS106:緊急モード)、システム1は、緊急モードの商品登録処理を行う(ステップS107)。そして、システム1は、緊急モードの決済処理を行う(ステップS108)。ステップS108のつぎに、システム1は、フローの動作を終了する。なお、緊急モードの場合、ステップS108のつぎに、システム1は、ステップS101へ戻ってもよいし、ステップS107へ戻ってもよい。なお、ステップS107へ戻る場合、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成する。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。
【0076】
前捌きモードの場合(ステップS106:前捌きモード)、システム1は、前捌きモードの商品登録処理を行う(ステップS109)。システム1は、前捌きモードの決済処理を行う(ステップS110)。ステップS110のつぎに、システム1は、フローの動作を終了する。なお、前捌きモードの場合、ステップS110のつぎに、システム1は、ステップS101へ戻ってもよいし、ステップS109へ戻ってもよい。なお、ステップS109へ戻る場合、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成する。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。前捌きモードにおいて、新たな顧客に対して、顧客IDを付与するタイミングは、これに限らず、後述する各決済処理に応じて種々変更可能である。
【0077】
また、モードの受付方法は、特に限定されない。例えば、ステップS101において、モード受付部101は、IDの情報によってモードを受け付けているが、これに限らない。例えば、モード受付部101は、選択画面等によって店員であるか、顧客であるかの選択を受け付けてもよい。そして、ステップS102において、モード受付部101は、いずれの選択を受け付けたかを判断してもよい。ステップS102において、例えば、顧客の選択を受け付けた場合、モード受付部101は、顧客モードを受け付けたとする(ステップS102:会員ID)。ステップS102において、例えば、店員の選択を受け付けた場合、モード受付部101は、店員モードを受け付けたとする(ステップS102:店員ID)。
【0078】
また、ステップS101、ステップS102、ステップS105の代わりに、モード受付部101は、図9に示すように画面d001から、モードを受け付けてもよい。そして、顧客モードを受け付けた場合、システム1は、ステップS103へ移行する。緊急モードを受け付けた場合、システム1は、ステップS107へ移行する。前捌きモードを受け付けた場合、システム1は、ステップS109へ移行する。
【0079】
前述のように、図14における各モードにおける商品登録処理と、決済処理と、のフローチャートについては、各モードで詳細に説明する。
【0080】
つぎに、各モードにおける商品登録と決済について説明する。
【0081】
<セルフスキャンモードにおける商品登録処理>
セルフスキャンモードにおいて、商品情報取得部103は、顧客の操作によって、顧客が購入する商品の商品情報を取得する。ここで取得される商品情報は、商品IDの情報であってもよい。取得される商品情報は、商品の画像データ、商品の画像データから得られる特徴量の情報であってもよい。また、取得される商品情報は、これに限られない。取得される商品情報は、顧客が購入しようとする商品を一意に特定できるものであれば、どのような情報であってもよい。商品情報の取得方法としては、商品IDの情報である商品コードの読み取り、画像による識別、タグの読み取りなど様々な例が挙げられる。取得方法は、特に限定されない。
【0082】
商品情報取得部103は、例えば、読取装置を介して、商品コードを読み取ることにより、商品情報を取得する。読取装置は、特に限定されない。読取装置は、例えば、店舗用の携帯端末装置10が有する撮像装置である。なお、商品コードは、上述したJANコードなどが挙げられる。また、商品コードは、例えば、数字、文字、もしくはこれらの組み合わせによって表される。商品コードは、表示の際に、バーコードなどの1次元コード、2次元コードなどに符号化されてもよい。なお、1次元コード、2次元コードなどの符号化されたコードを読み取る場合、商品情報取得部103は、符号化されたコードを読み取った後に復号化してもよい。そして、商品情報取得部103は、複合化した商品コードをPOSサーバ11のリスト生成部112に送信してもよい。もしくは、商品情報取得部103は、読み取った商品コードをPOSサーバ11のリスト生成部112に送信してもよい。そして、リスト生成部112が、受信した商品コードを複合化してもよい。
【0083】
また、商品情報取得部103は、例えば、店舗用の携帯端末装置10が有する撮像装置によって撮像された商品の画像から商品を識別することにより、商品情報を取得する。また、商品情報取得部103は、予め撮像された商品の画像、もしくは商品の絵の画像を、撮像装置を介して読み取ることにより、商品を識別する。これにより、取得部は、商品の商品情報を取得する。なお、これらの画像には、1次元コード、もしくは2次元コードなどの符号化されたコードが含まれていてもよい。
【0084】
また、商品情報取得部103は、読取装置を介して、RFID(Radio Frequency Identifier)が取り付けられたタグを読み取ることにより、商品情報を取得してもよい。RFIDを用いる場合、読取装置は、RFIDリーダである。
【0085】
また、商品情報取得部103は、商品検索の結果から商品情報を選択することにより、商品情報を取得してもよい。例えば、商品検索の方法は特に限定されない。文字によって商品検索が行われてもよい。画像によって商品検索が行われてもよい。より具体的に、例えば、商品情報取得部103は、表示された商品の画像から、顧客が購入する商品を選択することにより、商品情報を取得してもよい。
【0086】
また、商品情報取得部103は、入力装置を介して、数字もしくは文字によって表された商品コードの入力を受け付けることにより、商品情報を取得してもよい。入力装置は、タッチパネルディスプレイ、数字、文字を入力可能なキーボードなどが挙げられる。
【0087】
ここでは、商品に付された商品コードを読み取る例を用いて商品情報の登録処理について詳細に説明する。図15は、商品コードを読み取る例を示す説明図である。商品情報取得部103が携帯端末装置10の撮像装置を介して商品コード(商品IDの情報)を読み取る際、例えば、表示部1010は、商品コードを読み取り可能な画面d050を表示する。例えば、画面d050は、読み取り部分d051と、読み取られた商品の情報を表示する表示欄d052と、商品情報を登録するための「買い物かごへ」が表示されたボタンd053と、を有する。
【0088】
表示欄d052には、商品の名前および値段などが表示される。表示欄d052は、商品IDの情報が読み取られる前後で表示内容が異なる。商品IDの情報が読み取られる前、表示欄d052は、何も表示されない。商品IDの情報が読み取られた後、表示欄d052は、読み取られた表示IDの情報に応じた商品の名前および値段が表示される。ここで、商品IDの情報が読み取られてから、この表示欄d052に商品の名前および値段が表示され、購入商品リストに商品情報が登録さえるまでの処理を説明する。読み取り部分d051によって商品IDの情報が読み取られると、商品情報取得部103は、読み取った商品IDの情報をPOSサーバ11に送信する。POSサーバ11のリスト生成部112は、受信した商品IDの情報に応じた商品の名前および値段を顧客の携帯端末装置12へ送信してもよい。そして、表示部1010は、表示欄d052に、商品の名前および値段などを表示する。図15に示す表示欄d052は、商品の名前としてビスケット、商品の値段として252円が表示されている。
【0089】
そして、ボタンd053がタップされると、商品情報取得部103は、商品情報の登録依頼をPOSサーバ11へ送信する。例えば、登録依頼には、商品情報のほかに、顧客のIDの情報、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報などが含まれていてもよい。POSサーバ11のリスト生成部112は、受信した各情報に基づいて、購入商品リストを更新する。すなわち、リスト生成部112は、商品情報を登録する登録部として機能する。そして、表示部1010は、購入商品リストに登録された商品情報を、顧客モードを示す情報とともに表示してもよい。
【0090】
図16は、購入商品リストの表示例を示す説明図である。表示部1010は、受信した購入商品リストに応じた画面d060を表示する。画面d060は、例えば、購入商品リストの概要欄d061と、詳細欄d062と、商品追加ボタンd064と、支払いボタンd065と、取引中止ボタンd066と、操作者の名前表示欄d067と、を含む。概要欄d061には、例えば、購入商品リストに登録された商品の合計数量、税込みの合計の購入価格、店舗名などの情報が表示される。詳細欄d062には、例えば、商品別に、購入商品リストに登録された商品の名前、購入数量、単価、値引き率、値引き額などの情報が表示される。例えば、詳細欄d062は、商品別に、購入数量の入力欄d063を有してもよい。また、詳細欄d062では、例えば、登録が新しい順に商品情報が表示されてもよい。詳細欄d062では、例えば、商品情報の表示順が指定可能であってもよい。
【0091】
また、表示部1010は、購入数量の入力欄d063がタップされると、数字を選択可能な画面(図示しない)を、画面d060の一部または全部に重ねて表示してもよい。そして、数量受付部104は、選択された数字を購入数量として受け付ける。数量受付部104は、受け付けた購入数量をPOSサーバ11へ送信する。そして、POSサーバ11のリスト生成部112は、受け付けた購入数量に応じて購入商品リストを更新する。リスト生成部112は、更新後の購入商品リストを店舗用の携帯端末装置10へ送信する。そして、表示部1010は、購入数量が更新後の購入商品リストを表示する。購入数量の変更方法は、特に限定されない。例えば、図示しないが、図15に示すような商品コードを読み取り可能な画面d060に、購入数量を入力可能な入力欄が設けられていてもよい。
【0092】
図16の画面d060において、商品追加ボタンd064が押されると、表示部1010は、図15に示すような商品コードを読み取り可能な画面d050を表示してもよい。
【0093】
取引中止ボタンd066が押されると、取引が中止され、表示部1010は、図9に示すようなモードを受け付ける画面d001、もしくは図10に示すようなIDおよびパスワードを受け付ける画面d010を表示してもよい。
【0094】
図16において、支払いボタンd065が、押されると、店舗用の携帯端末装置10は、決済処理に移行する。決済処理については後述する。
【0095】
名前表示欄d067には、利用者である顧客の名前が表示される。なお、会員ID(顧客の識別情報)を受け付けた場合に、名前表示欄d067に顧客の名前が表示可能である。例えば、図10に示す画面d010のように会員IDを受け付ける場合、名前表示欄d067が設けられてもよい。図9に示す画面d001のように会員IDを受け付けない場合、画面d060に名前表示欄d067が含まれない、もしくは名前表示欄d067が空欄であってもよい。顧客の名前は、上述した会員IDの情報によって会員DB115から特定される。店員が、店舗用の携帯端末装置10のモードがセルフスキャンモードであることが一目でわかるように、名前表示欄では、店員モードで使用しない敬称を名前に付してもよい。例えば、表示部1010は、様、殿などの顧客の名前に敬称等を付してもよい。なお、会員IDを受け付けずに、名前等の入力がされた場合に、名前表示欄d067には、入力された名前が表示されてもよい。
【0096】
また、セルフスキャンモードであることが判別可能とするために、表示部1010は、画面d060の背景色を、店員モードにおける購入商品リストの画面の背景色と異なるようにしてもよい。また、表示部1010は、セルフスキャンモードを示す情報を画面d060に表示してもよい。セルフスキャンモードを示す情報の種類は、特に限定されない。例えば、セルフスキャンモードを示す情報は、絵、文字、数字、色、またはこれらの組み合わせの情報であってもよい。なお、以降セルフスキャンモードで使用される各画面においても同様に、表示部1010は、セルフスキャンモードを示す情報を表示してもよい。
【0097】
また、画面d060は、会員DB115に含まれるポイントの情報を含んでもよい。画面d060は、電池の残量、時刻などの情報を含んでいてもよい。
【0098】
<セルフスキャンモードにおける商品登録処理のフローチャート>
図17は、商品登録処理例を示すフローチャートである。図17において、各処理の操作者は顧客である。ここでの商品登録処理は、図14に示すステップS103のセルフスキャンモードの商品登録処理である。商品情報取得部103は、商品情報を取得したか否かを判断する(ステップS1101)。ステップS1101において、商品情報取得部103は、撮像装置などによって商品コードの読み取りが行われることにより、商品情報を取得する。上述したように、ここでの商品情報は、特に限定されない。ここで取得される商品情報は、商品IDの情報であってもよい。もしくは、商品情報は、商品の画像データ、商品の画像データから得られる特徴量の情報であってもよい。なお、ステップS1101において、図17において、商品情報取得部103は、商品情報が取得され、かつ図15に示す「買い物かごへ」が表示されたボタンd053がタップされたか否かを判断してもよい。商品情報が取得された場合(ステップS1101:Yes)、商品情報取得部103は、POSサーバ11に対して、商品情報を送信する(ステップS1102)。つぎに、POSサーバ11のリスト生成部112は、受信した商品情報に基づいて購入商品リストを更新する(ステップS1103)。リスト生成部112は、店舗用の携帯端末装置10に対して購入商品リストを送信する(ステップS1104)。表示部1010は、購入商品リストを表示する(ステップS1105)。
【0099】
ステップS1105、またはステップS1101のNoの場合のつぎに、数量受付部104は、数量の変更を受け付けたか否かを判断する(ステップS1106)。数量の変更を受け付けた場合(ステップS1106:Yes)、数量受付部104は、数量が変更される商品の商品情報と、受け付けた数量とを対応付けて送信する(ステップS1107)。リスト生成部112は、商品情報および数量に基づいて購入商品リストを更新する(ステップS1108)。リスト生成部112は、更新後の購入商品リストを送信する(ステップS1109)。表示部1010は、購入商品リストを表示する(ステップS1110)。
【0100】
ステップS1110、またはステップS1106のNoの場合のつぎに、精算情報管理部107は、決済か否かを判断する(ステップS1111)。ステップS1111において、例えば、精算情報管理部107は、図16に示す画面d060の支払いボタンd065がタップされると、決済処理を受け付けたとする。すなわち、ステップS1111において、精算情報管理部107は、図16に示す画面d060の支払いボタンd065がタップされると、決済である判断する(ステップS1111:Yes)。ステップS1111において、精算情報管理部107は、図16に示す画面d060の支払いボタンd065がタップされないと、決済でない判断する(ステップS1111:No)。決済でない場合(ステップS1111:No)、店舗用の携帯端末装置10は、ステップS1101へ戻る。一方、決済の場合(ステップS1111:Yes)、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録処理を終了して戻る。これにより、図14に示す商品登録処理のつぎの決済処理に移行する。図14に示すように、セルフスキャンモードの場合、システム1は、セルフスキャンモードの決済処理(ステップS104)へ移行する。
【0101】
なお、図17に示すフローチャートは、一例である。例えば、商品情報の取得するステップと、購入数量の変更のステップとは、例えば、それぞれ異なるフローチャートであってもよい。
【0102】
<セルフスキャンモードにおける決済処理>
つぎに、セルフスキャンモードにおける決済処理について説明する。セルフスキャンモードにおいて、決済方法受付部105は、決済方法を受け付ける。例えば、決済方法受付部105は、現金決済と、電子決済と、から決済方法を受け付ける。例えば、決済方法は、現金決済と、電子決済と、が挙げられる。電子決済の種類は、上述したように、特に限定されない。また、決済方法受付部105は、複数の電子決済方法から電子決済方法を受け付けてもよい。決済方法の受付方法は、特に限定されない。例えば、決済方法受付部105は、画面の選択ボタンから、操作者によって決済方法が選択されることにより、決済方法を受け付けてもよい。図18を用いて決済方法の受付の一例を説明する。図18の例では、電子決済として、クレジット決済を例に挙げて説明する。
【0103】
図18は、決済方法の選択例を示す説明図である。表示部1010は、現金決済と、クレジット決済と、の決済方法の選択を受け付け可能な画面d070を表示する。画面d070は、現金決済を選択可能な現金決済ボタンd071-1と、クレジット決済を選択可能なクレジット決済ボタンd071-2と、を有する。さらに、画面d070は、決済方法を確定する確定ボタンd073を有してもよい。また、画面d070は、顧客の名前の表示欄d072を有してもよい。
【0104】
また、例えば、表示部1010は、タップされたボタンの色が、タップされる前のボタンの色と異なるように画面d070の表示を制御してもよい。
【0105】
例えば、現金決済ボタンd071-1がタップされた後に、確定ボタンd073がタップされると、決済方法受付部105は、現金決済を受け付ける。一方、クレジット決済ボタンd071-2がタップされた後に、確定ボタンd073がタップされると、決済方法受付部105は、クレジット決済を受け付ける。
【0106】
つぎに、セルフスキャンモードにおいて、例えば、クレジット決済の場合に、決済方法受付部105は、さらに、決済を実施する装置の選択を受け付ける。なお、セルフスキャンモードにおいて、現金決済の場合、精算装置14が決済を行う。
【0107】
図19は、決済を実施する装置の選択を受け付ける例を示す説明図である。表示部1010は、決済を実施する装置の選択を受け付け可能な画面d080を表示する。画面d080は、例えば、精算装置14を選択可能なボタンd081-1と、顧客の携帯端末装置12を選択可能なボタンd081-2と、を有する。さらに、画面d080は、決済を実施する装置の選択を確定する確定ボタンd083を有してもよい。また、画面は、顧客の名前の表示欄d082を含んでもよい。
【0108】
精算装置14を選択可能なボタンd081-1がタップされた後に、確定ボタンd083がタップされると、決済方法受付部105は、精算装置14による決済を受け付ける。顧客の携帯端末装置12を選択可能なボタンd081-2がタップされた後に、確定ボタンd083がタップされると、決済方法受付部105は、顧客の携帯端末装置12による決済を受け付ける。
【0109】
《精算装置14による決済》
まず、精算装置14による決済について説明する。出力部109は、取得された商品情報に基づく精算情報を、精算装置14が読み取り可能に出力する。より具体的に、精算情報管理部107は、例えば、精算装置14による決済を実施する決済要求をPOSサーバ11に対して通知する。POSサーバ11の精算情報生成部111は、例えば、決済要求を受信すると、顧客の購入商品リストに基づく精算情報を生成する。精算情報は、例えば、他の装置によって読み取り可能とするために、表示の際に、符号化されてもよい。符号化された精算情報は、例えば、精算コードを呼ぶ。精算コードは、特に限定されない。精算コードは、バーコードなどの1次元コード、2次元のコードによって表されてもよい。精算情報管理部107は、生成された精算情報を店舗用の携帯端末装置10の出力部109へ渡す。
【0110】
精算情報は、少なくとも顧客の購入商品リストを識別する情報を含む。購入商品リストを識別する情報は、例えば、顧客IDの情報である。また、顧客の購入商品リストを識別する情報の他に、精算情報は、さらに、購入価格の情報を含んでもよい。購入価格の情報は、例えば、購入予定の商品の合計の購入価格の情報を含む。
【0111】
ここで、精算装置14による決済において、精算情報が含む情報に応じて2つの異なる決済手順が挙げられる。精算情報が購入価格の情報を含む場合における決済手順Aと、精算情報が購入価格の情報を含まない場合における決済手順Bと、を説明する。まず、決済手順Aについて簡単に説明する。精算装置14が、精算コードを読み取り後に、精算情報に含まれる購入価格の情報に基づいて、決済を行う。なお、精算装置14は、精算コードを復号化して精算情報を割り出した後に、精算情報に含まれる購入価格の情報に基づいて、決済を行う。そして、精算装置14は、購入商品リストを識別する情報に基づいて、購入商品リストに関する決済の終了を通知する。そして、POSサーバ11は、決済が終了した購入商品リストに基づき売上を計上する。さらに、POSサーバ11は、購入商品リストDBから購入商品リストを削除してもよい。以上で決済手順Aの説明を終了する。
【0112】
つぎに、決済手順Bについて簡単に説明する。精算装置14は、店舗用の携帯端末装置10から符号化された精算情報である精算コードを読み取り、購入商品リストを識別する情報を取得する。なお、精算装置14は、精算コードを復号化して精算情報を割り出すことにより、商品購入リストを識別する情報を取得する。そして、精算装置14はPOSサーバ11に対して、購入商品リストを識別する情報に基づく決済要求を送信する。そして、POSサーバ11は、決済要求を受信すると、購入商品リストもしくは購入価格の情報を、精算装置14に対して送信する。精算装置14は、購入商品リストもしくは購入価格の情報に基づいて、決済を行う。そして、精算装置14は、購入商品リストを識別する情報に基づいて、購入商品リストに関する決済の終了を通知する。そして、POSサーバ11は、購入商品リストを識別する情報に基づいて、購入商品リストに関する決済の終了を通知する。そして、POSサーバ11は、決済が終了した購入商品リストに基づき売上を計上する。さらに、POSサーバ11は、購入商品リストDBから購入商品リストを削除してもよい。以上で決済手順Bの説明を終了する。
【0113】
なお、以降の説明において、決済手順Aを用いて説明するが、決済手順Bが用いられてもよい。
【0114】
ここで、精算装置14による決済用の精算情報は、購入商品リストを識別する情報、購入価格の情報以外に、他の情報を含んでもよい。例えば、精算情報は、購入商品リストに含まれる情報などを含んでもよい。購入商品リストに含まれる情報は、商品の商品情報、購入数量の情報である。精算情報に含まれる商品情報は、例えば、商品ID、商品名、商品の単価などである。また、精算情報は、購入商品リストに会員IDの情報がある場合、会員IDの情報から得られる会員情報(会員名などの情報)を有していてもよい。精算情報は、商品登録処理を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報を含んでもよい。精算情報は、例えば、支払先となる店舗の店舗情報を含んでいてもよい。もしくは、精算情報は、取引IDの情報を含んでいてもよい。また、精算情報は、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報を含んでいてもよい。ここでは、モードを示す情報は、セルフスキャンモードであることを示す。このように、精算情報に、店舗用の携帯端末装置10の操作者を示す情報、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報、モードを示す情報等を含めることにより、商品登録の内容等で決済時にトラブルが発生した際の原因の分析の容易化を図ることができる。なお、精算情報は、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、精算情報は、前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0115】
出力部109は、精算情報を精算装置14が読み取り可能に出力する。出力方法は、特に限定されない。前述のように、例えば、表示部1010が、精算情報を符号化した精算コードを表示してもよい。
【0116】
図20は、精算装置14が読み取り可能な精算コードの表示例を示す説明図である。表示部1010は、精算情報を符号化した精算コードを含む画面d090を表示する。例えば、画面d090は、精算コードの表示欄d091と、合計数量の表示欄d093と、購入価格の表示欄d094と、を含む。合計数量の表示欄d093には、顧客が購入する商品の合計の購入数量が表示される。購入価格の表示欄d094には、例えば、顧客が購入する商品の税込みの合計価格が表示される。また、画面d090は、決済が終了後にタップされる完了ボタンd092を有する。
【0117】
例えば、顧客は、精算コードが表示された店舗用の携帯端末装置10を精算装置14まで持っていく。そして、有人の精算装置14の場合、精算装置14の読取部141は、店員の操作によって精算コードを読み取る。無人の精算装置14の場合、精算装置14の読取部141は、顧客の操作によって精算コードを読み取る。そして、決済部142は、読み取った精算コードに基づいて、決済を行う。精算装置14による決済であるため、決済方法は、特に限定されない。
【0118】
発行制御部143は、決済終了後に、印刷装置にレシートを発行させる。ここでの印刷装置は、例えば、精算装置14が有していてもよい。もしくは、この印刷装置は、例えば、印刷装置13のように通信ネットワーク16を介して精算装置14と接続された装置であってもよい。
【0119】
レシートには、例えば、購入価格の情報、会員情報、店舗に関する情報が含まれてもよい。レシートに含まれる購入価格の情報は、商品情報、商品の購入数量、割引額、割引率、クーポンの使用の有無、合計の購入価格、預かり金額、釣り銭額などの情報である。レシートに含まれる商品情報としては、例えば、商品の商品コード、商品名、単価などの情報が挙げられる。レシートに含まれる会員情報としては、顧客の会員ID、会員名、ポイントなどの情報が挙げられる。レシートに含まれる店舗に関する情報は、例えば、店舗名、店舗のID、店舗の住所、店舗の連絡先などの情報である。なお、図示しないが、店舗に関する情報を管理するDBなどがPOSサーバ11などに予め記憶されていてもよい。また、レシートには、商品登録を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報、精算装置14のIDの情報が含まれてもよい。精算装置14が有人の場合、レシートには、精算装置14を操作した店員に関する店員情報が含まれてもよい。ここでの店員情報は、店員ID、店員の名前などが挙げられる。また、レシートには、決済が完了した日時等の情報が含まれてもよい。また、レシートには、レシートのIDの情報が含まれてもよい。レシートには、取引IDの情報が含まれていてもよい。また、レシートには、現金決済であることを示す情報が含まれていてもよい。現金決済を示す情報は、例えば、現金決済を示す文字または絵、預かり額、釣り銭額などの情報であってもよい。また、レシートには、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報が含まれてもよい。ここでは、モードを示す情報は、セルフスキャンモードであることを示す。このように、レシートが、各装置の操作者を示す情報、モードを示す情報等を含むことにより、商品登録の内容および決済にトラブルが発生した際の原因の分析の容易化を図ることができる。なお、レシートは、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、レシートは、前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0120】
顧客は、決済を終了後に、図20に示す店舗用の携帯端末装置10の画面d090に含まれる完了ボタンd092をタップする。表示部1010は、完了ボタンd092がタップされると、図9に示す画面d001、もしくは図10に示す画面d010を再度表示してもよい。
【0121】
《顧客の携帯端末装置12による電子決済》
つぎに、顧客の携帯端末装置12によって電子決済を行う例について説明する。スマートフォンやタブレット等の持ち運び可能な店舗用の携帯端末装置には、クレジットカード、デビットカード、ポイントカード等のカードを読み取り可能な装置、もしくは近距離無線通信型のICカードを読み取り可能な装置が接続されない場合がある。この電子決済によれば、店舗用の携帯端末装置10に電子決済の読み取り手段がない場合であっても、顧客が電子決済を行うことができる。出力部109は、購入商品リストに基づく精算情報を、顧客の携帯端末装置12が読み取り可能に出力する。顧客の携帯端末装置12による電子決済において精算情報は、支払先となる店舗に関する店舗情報と、購入商品リストに基づく購入価格の情報と、を少なくとも含む。なお、顧客の携帯端末装置12による決済における精算情報では、購入商品リストを識別する情報の他に、支払先となる店舗に関する店舗情報を含んでおり、顧客の携帯端末装置12による電子決済における精算情報と、前述の精算装置14による決済における精算情報とは、異なる。
【0122】
また、精算情報は、精算装置14による決済で説明したように、商品の商品情報、購入数量の情報を含んでもよい。精算情報は、商品登録処理の操作者である顧客の会員IDの情報などの会員情報を含んでもよい。精算情報は、商品登録処理を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報を含んでもよい。精算情報は、取引IDの情報を含んでいてもよい。また、精算情報は、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報を含んでいてもよい。ここでは、モードを示す情報は、セルフスキャンモードであることを示す。なお、精算情報は、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、精算情報は、前述の情報以外の情報を含んでもよい。例えば、精算情報は、さらに、所定のアプリケーションの有無によって他の情報を含んでもよい。
【0123】
精算情報の出力方法は、特に限定されない。例えば、表示部1010が、前述のように精算情報を符号化した精算コードを表示してもよい。そして、顧客の携帯端末装置12の読取部121は、精算コードを読み取る。精算コードによる画面表示の場合、顧客の携帯端末装置12の読取部121は、撮像装置によって精算コードを読み取る。
【0124】
より詳細な例について説明する。所定のアプリケーションプログラムの有無によって処理が異なる。所定のアプリケーションプログラムを以降店舗アプリ(店舗用のアプリケーション)と呼ぶ。店舗アプリは、顧客の携帯端末装置12で動作する。店舗アプリは、例えば、顧客の決済情報を設定可能なアプリケーションプログラムである。顧客の決済情報とは、上述したように、電子決済に用いる顧客の電子決済に関する情報である。より具体的に、決済情報は、例えば、カードによる電子決済を行うための情報である。クレジット決済の場合、決済情報は、例えば、クレジット決済用の番号、使用期限、氏名、セキュリティーコードなどの情報である。ポイント決済の場合、決済情報は、例えば、ポイント決済用の番号の情報などである。デビット決済の場合、決済情報は、例えば、クレジット決済と同様に、デビットカードの番号、氏名、暗証番号などの情報である。電子マネー決済の場合、決済情報は、例えば、電子マネーを紐づけ可能な番号、IDなどの情報である。例えば、店舗アプリは、現金決済以外の登録済みの電子決済を行うことができる。
【0125】
アプリ有無受付部106は、店舗用のアプリケーションの有無を受け付ける。図21は、店舗アプリの有無の受付例を示す説明図である。表示部1010は、店舗アプリの有無を受け付け可能な画面d100を表示する。例えば、画面d100は、店舗アプリがあることを受け付けるはいボタンd101-1と、店舗アプリがないことを受け付けるいいえボタンd101-2と、を有する。
【0126】
例えば、はいボタンd101-1がタップされると、アプリ有無受付部106は、店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にインストールされていることを受け付ける。例えば、いいえボタンd101-2がタップされると、アプリ有無受付部106は、店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にインストールされていないことを受け付ける。
【0127】
《店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にない場合》
まず、顧客の携帯端末装置12において店舗アプリがインストールされていない場合について説明する。
【0128】
店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にない場合、精算情報は、さらに、顧客の携帯端末装置12が顧客の決済情報の入力を受け付けるための情報を含む。この情報は、例えば、決済情報を入力可能な入力欄を有するページのURLの情報である。この情報をリンク情報と呼ぶ。ここでのページは、例えば、HTMLのページである。
【0129】
表示部1010は、例えば、精算情報を顧客の携帯端末装置12が読み取り可能に表示する。顧客の携帯端末装置12の読取部121は、例えば、精算情報を読み取る。決済部122は、精算情報を読み取ったときに、読み取った精算情報に基づき顧客の決済情報の入力を受け付ける。決済部122は、決済サーバ15に対して、入力された顧客の決済情報と、精算情報と、を用いて、電子決済を行う。
【0130】
ここでは、クレジット決済を例に挙げて詳細に説明する。図22は、精算コードの表示例を示す説明図である。具体的に、表示部1010は、例えば、精算情報を符号化した精算コード(図22において2次元コード)を含む画面d110を表示する。画面d110は、精算コード(2次元コード)の表示欄d111と、合計の購入数量の表示欄d114と、合計の購入価格の表示欄d115と、支払方法の表示欄d116と、を含む。画面d110は、さらに、決済終了後に押される完了ボタンd112と、支払いを中断して商品登録処理に戻る「買い物かごへ」が表示されたボタンd113と、を有する。
【0131】
顧客の携帯端末装置12の読取部121は、例えば、表示欄d111に表示された精算コード(2次元コード)を読み取る。これにより、決済情報受付部125は、決済情報を入力可能で、決済サーバ15に対して決済を依頼可能なページを閲覧可能なブラウザを起動する。そして、決済情報受付部125は、ブラウザによって、リンク情報に基づいて、URLのページを開く。
【0132】
図23は、決済情報を入力可能なページの表示例を示す説明図である。顧客の携帯端末装置12の表示部1210は、リンク情報に基づくページの画面d120を表示する。画面d120は、例えば、利用内容の表示欄d121と、支払い手続きの表示欄d122と、を有する。利用内容の表示欄d121には、例えば、支払先である店舗名、合計の購入価格などが表示される。支払い手続きの表示欄d122は、クレジットカード番号の入力欄d123と、クレジットカードに記載の氏名の入力欄d124と、クレジットカードの有効期限の入力欄d125と、セキュリティーコードの入力欄d126と、支払回数の入力欄d127と、を有する。支払回数の入力欄d127は、プルダウンメニューであってもよい。また、画面d120は、クレジット決済を確定する確定ボタンd128と、クレジット決済の手続きを途中で辞めるキャンセルボタンd129と、を有する。
【0133】
決済情報受付部125は、各入力欄に対する入力を受け付ける。決済部122は、確定ボタンがタップされると、受け付けた決済情報と、精算情報と、を基に、決済サーバ15に対して電子決済を行う。ここで、決済部122による電子決済を行うとは、例えば、決済サーバ15に対して電子決済を依頼することである。
【0134】
決済情報を受け付ける方法は画面d120の入力欄による例に限らない。例えば、決済情報受付部125は、撮像装置によってクレジットカードが撮像された画像からクレジットカードに記載のクレジット情報を抽出することにより、クレジット情報(決済情報)を受け付けてもよい。
【0135】
図24は、決済完了の表示例を示す説明図である。顧客の携帯端末装置12の表示部1210は、決済完了の画面d130を表示する。画面d130は、例えば、ご利用内容の表示欄d131と、支払い手続きの表示欄d132と、を有する。ご利用内容の表示欄d131には、図23の例と同様に、支払先である店舗名、合計の購入価格などが表示される。支払い手続きの表示欄d132には、クレジットカード会社名、支払回数、クレジットカードの番号などが表示される。
【0136】
また、画面d130は、画面d130の表示を終了する終了ボタンd134を有する。終了ボタンd13がタップされると、ブラウザにおいて画面d130のページが終了する。
【0137】
また、決済が完了すると、顧客の操作によって、図22に示す店舗用の携帯端末装置10の画面d110に示した完了ボタンd112がタップされる。以上で店舗アプリがない場合の電子決済が完了する。これにより、店舗用の携帯端末装置10に電子決済の読み取り手段がない場合であっても、顧客が電子決済を行うことができる。
【0138】
また、電子決済が完了すると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。詳細に、レシートには、例えば、購入価格の情報、会員情報、店舗に関する情報が含まれてもよい。レシートに含まれる購入価格の情報、会員情報、店舗に関する情報は、現金決済で発行されるレシートと同様であってよい。また、レシートには、商品登録を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済が完了した日時等の情報が含まれてもよい。また、レシートには、レシートのIDの情報が含まれてもよい。レシートには、取引IDの情報が含まれていてもよい。また、レシートには、電子決済であることを示す情報が含まれていてもよい。電子決済を示す情報は、例えば、決済方法の名称などの決済方法を示す文字または絵、決済情報の一部などの情報である。また、レシートには、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報が含まれてもよい。ここでは、モードを示す情報は、セルフスキャンモードであることを示す。なお、レシートは、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、レシートは、前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0139】
《店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にある場合》
つぎに、店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にある例について説明する。店舗用の携帯端末装置10の出力部109は、精算情報を店舗アプリが読み取り可能に出力する。精算情報は、上述したように支払先である店舗に関する店舗情報と、購入価格の情報と、を含む。また、精算情報は、上述した他の情報を含んでもよい。ただし、店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にある場合、店舗アプリに決済情報が設定されている、もしくは登録可能なため、精算情報は、顧客の携帯端末装置12が顧客の決済情報の入力を受け付けるための情報を含まなくてよい。この情報は、前述のリンク情報である。なお、前述のように店舗アプリが顧客の携帯端末装置12にない場合において、精算情報は、リンク情報を含む。精算情報の出力方法については、店舗アプリがなしの場合の例と同様に、精算情報を符号化した精算コードなどの表示であってもよい。なお、画面例については、図22に示す画面d110と同様であってよい。
【0140】
顧客の携帯端末装置12の読取部121は、店舗アプリによって、精算情報を読み取る。すなわち、顧客の携帯端末装置12では、店舗アプリが起動されている。そして、店舗アプリが、撮像装置によって精算情報を読み取る。そして、決済部122は、店舗アプリによって、店舗アプリに設定された顧客の決済情報、および読み取った精算情報を用いて、決済サーバ15を介して電子決済を行う。図示しないが、表示部1210は、店舗アプリによって、電子決済が終了したことを示す画面を表示してもよい。以上で、顧客の携帯端末装置12を用いる電子決済の説明を終了する。
【0141】
また、電子決済が完了すると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。詳細に、レシートには、店舗アプリなしの場合のレシートと同様の情報が含まれていてもよい。また、レシートには、店舗アプリを利用した電子決済であることを示す情報が含まれていてもよい。
【0142】
また、店舗アプリが、店舗の印刷装置13を利用可能である場合、顧客の携帯端末装置12の発行制御部(図示しない)が、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。
【0143】
また、電子決済において顧客の決済情報を店舗用の携帯端末装置10に入力可能な場合がある。このような場合、顧客の携帯端末装置12の店舗アプリなしの場合と同様の処理を店舗用の携帯端末装置10が行えばよい。例えば、店舗用の携帯端末装置10の決済部108は、顧客の決済情報を受け付ける。表示部1010は、例えば、ブラウザを介して、上述したリンク情報のページを表示する。例えば、表示部1010は、図23に示した画面d120と同様の画面を表示してもよい。そして、決済部108は、ブラウザを介して、受け付けた決済情報と、精算情報と、に基づいて、決済サーバ15を介して電子決済を行う。また、表示部1010は、決済完了後の画面として、図24の画面d130と同様の画面を表示してもよい。
【0144】
<セルフスキャンモードにおける決済処理のフローチャート>
セルフスキャンモードにおける決済処理については、図25から図27を用いて説明する。セルフスキャンモードにおける決済処理は、図14に示すステップS104のセルフスキャンモードの決済処理である。図25は、セルフスキャンモードの決済処理例を示すフローチャートである。表示部1010は、支払いに用いる装置の選択画面を表示する(ステップS1201)。ステップS1201において、例えば、表示部1010は、購入価格の情報を支払い方法の選択画面に含めて表示してもよい。
【0145】
つぎに、決済方法受付部105は、支払いに用いる装置が精算装置14であるか否かを判断する(ステップS1202)。支払いに用いる装置が精算装置14である場合(ステップS1202:Yes)、精算情報管理部107は、POSサーバ11に対して、精算コードの生成要求(決済要求)を送信する(ステップS1203)。精算コードは、上述したように、精算情報を符号化したものである。ここでは、精算情報が、購入価格の情報を含む場合の前述の決済手順Aを用いて説明する。このため、精算情報は、例えば、購入商品リストを識別する情報と、購入価格の情報と、を少なくとも含む。また、精算情報は、これらの他に、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報と、操作者の会員IDの情報とを含んでもよい。また、前述のように、精算情報は、他の情報を含んでもよい。精算情報生成部111は、精算コードを生成する(ステップS1204)。ステップS1204において、精算情報生成部111は、購入商品リストに基づいて合計の購入価格を算出する。そして、ステップS1204において、精算情報生成部111は、精算情報を生成する。ステップS1204において、精算情報生成部111は、精算情報を符号化することにより、精算コードを生成する。精算情報生成部111は、店舗用の携帯端末装置10に対して、精算コードを送信する(ステップS1205)。表示部1010は、精算コードを含む画面を表示する(ステップS1206)。顧客が携帯端末装置10を持って移動する。
【0146】
精算装置14の読取部141は、精算コードを読み取る(ステップS1207)。つぎに、表示部144は、読み取った精算コードに基づく決済用の画面を表示する(ステップS1208)。なお、実際には、精算コードを復号化するなどの処理があるが、既存の技術であるため、説明を省略する。ここでの画面は、既存の精算装置14の機能が用いられればよく、特に限定されない。そして、決済部142は、決済を行う(ステップS1209)。ステップS1209において、決済方法は、既存の精算装置14で利用可能な決済方法が利用されればよく、現金決済、電子決済など特に限定されない。発行制御部143は、レシートを発行させ(ステップS1210)、フローの動作を終了する。レシートに含まれる情報は、上述の通りである。表示部144は、ステップS1209の後に、決済終了画面を表示してもよい。
【0147】
また、図示しないが、決済が終了すると、POSサーバ11の売上管理部113が、決済内容に基づいて売上情報を更新する。より具体的に、決済部142は、精算情報に含まれる購入商品リストを識別する情報と決済内容に基づいて、決済が終了した購入商品リストをPOSサーバ11へ通知する。決済内容とは、いずれの決済方法が利用されたかなどの情報であってもよい。そして、売上管理部113が、決済が終了した購入商品リストおよび決済内容に基づいて、売上DB118を更新する。また、リスト生成部112は、購入商品リストDB119から、決済が終了した購入商品リストを削除してもよい。
【0148】
また、ステップS1209において、決済部142は、精算情報が購入価格の情報を含まない場合の前述の決済手順Bを行ってもよい。すなわち、精算情報は、購入商品リストを識別する情報を少なくとも含む。ステップS1209において、例えば、決済部142は、購入商品リストを識別する情報に基づく決済要求を送信する。そして、ステップS1209において、精算情報生成部111は、決済要求を受信すると、購入商品リストもしくは購入価格の情報を、精算装置14に対して送信する。ステップS1209において、精算装置14は、購入商品リストもしくは購入価格の情報に基づいて、決済を行う。決済終了後の精算装置14における処理とPOSサーバ11における処理は、決済手順Aと同じであるため、この説明を省略する。
【0149】
一方、支払いに用いる装置が精算装置14でない場合(ステップS1202:No)、店舗用の携帯端末装置10は、クレジット決済処理を行う(ステップS1211)。精算装置14でない場合、例えば、顧客の携帯端末装置12が決済に用いられる。顧客の携帯端末装置12を用いる決済は、電子決済である。ステップS1211では、電子決済のうちクレジット決済を一例に挙げている。
【0150】
図26および図27は、クレジット決済処理を示すフローチャートである。図26および図27に示すクレジット決済処理は、図25に示すステップS1211のクレジット決済処理の詳細である。表示部1010は、店舗アプリの有無の選択画面を表示する(ステップS1301)。アプリ有無受付部106は、店舗アプリがあるかを判断する(ステップS1302)。店舗アプリがある場合(ステップS1302:Yes)、精算情報管理部107は、精算コードの生成要求(決済要求)を送信する(ステップS1303)。精算情報生成部111は、精算情報を符号化した精算コードを生成する(ステップS1304)。精算コードは、顧客の携帯端末装置12が読取可能である。ステップS1304において、精算情報生成部111は、購入商品リストに基づいて購入価格を算出する。そして、ステップS1304において、精算情報生成部111は、精算情報を生成する。ステップS1304において、精算情報生成部111は、精算情報を符号化することにより、精算コードを生成する。精算情報は、例えば、購入価格の情報と、支払先の情報と、を少なくとも含む。また、精算情報は、これらの情報の他に、操作者の会員IDの情報などの会員情報と、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報と、を含んでもよい。つぎに、精算情報生成部111は、生成した精算コードを送信する(ステップS1305)。表示部1010は、精算コードを含む支払い用の画面を表示する(ステップS1306)。
【0151】
顧客の携帯端末装置12は、顧客の操作によって店舗アプリを起動する。読取部121は、店舗用の携帯端末装置10から、店舗アプリによって精算コードを読み取る(ステップS1307)。決済部122は、店舗アプリによってクレジット決済を行う(ステップS1308)。ステップS1308において、より具体的に、決済部122は、店舗アプリに設定された決済情報と、精算コード(精算情報)と、に基づいて、決済サーバ15を介してクレジット決済を行う。
【0152】
つぎに、表示部1210は、決済終了画面を表示する(ステップS1309)。クレジット決済が完了すると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させる(ステップS1310)。レシートに含まれる情報は上述した通りである。そして、システム1は、店舗アプリがありの場合のフローの動作を終了する。なお、図示しないが、決済が終了すると、POSサーバ11の売上管理部113が、決済内容に基づいて売上情報を更新する。
【0153】
一方、店舗アプリがない場合(ステップS1302:No)、図27の説明に移って、精算情報管理部107は、精算コードの生成要求(決済要求)を送信する(ステップS1401)。精算情報生成部111は、精算コードを生成する(ステップS1402)。ステップS1402において、精算情報生成部111は、購入価格を算出する。そして、ステップS1402において、精算情報を生成する。そして、精算情報生成部111は、精算情報を符号化することにより、精算コードを生成する。精算コードは、顧客の携帯端末装置12が読取可能である。店舗アプリがない場合の精算情報は、例えば、購入価格の情報と、支払先の情報と、リンク情報と、を少なくとも含む。また、精算情報は、これらの情報の他に、会員IDの情報と、携帯端末装置のIDの情報と、を含んでもよい。つぎに、精算情報生成部111は、生成した精算コードを送信する(ステップS1403)。表示部1010は、精算コードを含む画面を表示する(ステップS1404)。
【0154】
顧客の携帯端末装置12の読取部121は、店舗用の携帯端末装置10から、精算コードを読み取る(ステップS1405)。決済情報受付部125は、読み取った精算コードに含まれるリンク情報に基づいて決済情報を入力可能なページをブラウザによって開く。決済情報受付部125は、ページを介して決済情報を受け付ける(ステップS1406)。決済部122は、決済サーバ15に対してクレジット決済を行う(ステップS1407)。ステップS1407において、より具体的に、決済部122は、受け付けた決済情報と、精算コードと、に基づいて、決済サーバ15を介してクレジット決済を行う。表示部1210は、決済終了画面を表示する(ステップS1408)。クレジット決済が完了すると、発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させる(ステップS1409)。レシートに含まれる情報は上述した通りである。そして、システム1は、店舗アプリがありの場合のフローの動作を終了する。なお、図示しないが、決済が終了すると、POSサーバ11の売上管理部113が、購入商品リストを示す情報および決済内容に基づいて売上情報を更新する。
【0155】
この電子決済方法によれば、店舗用の携帯端末装置10に電子決済の読み取り手段がない場合であっても、顧客が、自身の携帯端末装置12の店舗アプリの有無に応じた電子決済を行うことができる。
【0156】
以上でセルフスキャンモードにおける決済処理の説明を終了する。
【0157】
<緊急モードにおける商品登録処理>
つぎに、緊急モードにおける商品登録処理について説明する。緊急モードにおいて、商品情報取得部103は、店員の操作によって、顧客が購入する商品の情報を取得する。商品情報の取得方法としては、操作者が店員であるということ以外について、セルフスキャンモードおける商品登録処理と同様であってよい。これにより、BCP対策などのように店員の操作による緊急用の商品登録装置として、店舗用の携帯端末装置10を活用することができる。また、POSサーバ11のリスト生成部112が、購入商品リストを更新してもよい。そして、表示部1010は、購入商品リストに登録された商品情報を、緊急モードを示す情報とともに表示してもよい。緊急モードを示す情報の種類は特に限定されない。例えば、緊急モードを示す情報は、絵、文字、数字、色の情報、もしくはこれらの組み合わせの情報であってもよい。また、他の緊急モードにおける各画面において、表示部1010は、緊急モードを示す情報を表示してもよい。
【0158】
図28は、緊急モードにおける購入商品リストの例を示す説明図である。表示部1010は、購入商品リストに応じた画面を表示する。画面d150は、例えば、セルフスキャンモードにおける画面と同様に、購入商品リストの概要欄d151と、詳細欄d152と、を含む。さらに、画面d150は、商品追加ボタンd154と、支払いボタンd155と、取引中止ボタンd156と、操作者である店員の名前表示欄d157と、モードの概要欄d158と、を含む。店員の名前表示欄d157およびモードの概要欄d158以外の各詳細は、セルフスキャンモードにおける画面と同様であってよい。
【0159】
名前表示欄d157には、店員の名前が表示される。なお、店員ID(店員の識別情報)を受け付けた場合に、名前表示欄d157に店員の名前が表示可能である。例えば、図10に示す画面d010のように店員IDを受け付ける場合、名前表示欄d157が表示されてもよい。図9に示す画面d001のように店員IDを受け付けない場合、画面d150に名前表示欄d157が含まれない、もしくは名前表示欄d157が空欄であってもよい。敬称の有無は限定されない。また、緊急モードにおける購入商品リストの画面d150は、緊急モードを示す情報が表示されることが、セルフスキャンモードにおける購入商品リストの画面と異なる。セルフスキャンモードと区別するために、名前表示欄d157において店員の名前に敬称がなくてもよい。もしくは、セルフスキャンモードと区別するために、セルフスキャンモードの顧客の名前に付される敬称と異なる敬称が利用されてもよい。
【0160】
また、モードの概要欄d158には、緊急モードを示す情報が画面d150に表示される。図28において、モードの概要欄d18には、「緊急」という文字が表示されている。また、例えば、緊急モードであることが判別可能なように、画面d150の背景色が設定されてもよい。
【0161】
<緊急モードにおける商品登録処理のフローチャート>
緊急モードにおける商品登録処理は、図17に示す商品登録処理(図14のステップS107)である。緊急モードにおける商品登録処理のフローチャートは、操作者が異なるが、図17に示すセルフスキャンモードにおける商品登録処理のフローチャートと同一であってよい。このため、図を用いた詳細な説明を省略する。なお、図17に示すステップS1111のYesにおいて、緊急モードの場合、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録処理を終了して戻る。よって、システム1は、緊急モードの場合、図14に示す商品登録処理(ステップS107)のつぎの緊急モードの決済処理(ステップS108)に移行する。
【0162】
<緊急モードにおける決済処理>
つぎに、緊急モードにおける決済処理について説明する。上述したように、緊急モードは、BCP対策であり、精算装置14を利用できないことを想定する。ただし、精算情報の生成処理等は、POSサーバ11が行ってもよい。
【0163】
緊急モードにおいて、決済方法受付部105は、決済方法の選択を受け付ける。具体的に、決済方法受付部105は、現金決済と、電子決済と、の決済方法の選択を受け付ける。セルフスキャンモードと同様に、電子決済の方法は特に限定されない。また、決済方法受付部105は、複数種類の電子決済から決済方法を受け付けてもよい。
【0164】
図29は、決済方法の選択例を示す説明図である。図29では、電子決済の一例としてクレジット決済を挙げて説明する。表示部1010は、現金決済と、クレジット決済と、の決済方法の選択を受け付け可能な画面を表示する。画面d160は、現金決済を選択可能な現金決済ボタンd161-1と、クレジット決済を選択可能なクレジット決済ボタンd161-2と、を有する。さらに、画面d160は、決済方法を確定する確定ボタンd164を有してもよい。
【0165】
画面d160は、店員の名前の表示欄d162と、緊急モードであることを示すモードの概要欄d163と、を含んでもよい。モードの概要欄d163は、図28に示した購入商品リストの画面d150のモードの概要欄d158と同様であってよい。
【0166】
例えば、現金決済を選択可能な現金決済ボタンd161-1がタップされた後に、確定ボタンd164がタップされると、決済方法受付部105は、現金決済を受け付ける。一方、クレジット決済を選択可能なクレジット決済ボタンd161-2がタップされた後に、確定ボタンd164がタップされると、決済方法受付部105は、クレジット決済を受け付ける。
【0167】
《緊急モードにおける現金決済》
まず、緊急モードにおける現金決済の例について説明する。表示部1010は、現金決済の場合に、購入商品リストに基づく現金精算情報を表示する。例えば、現金精算情報は、商品の購入価格の情報を含む。現金精算情報は、購入価格の情報のほかに、商品の合計数量の情報、各商品の価格などを含んでもよい。
【0168】
現金精算情報は、POSサーバ11によって生成されてもよい。精算情報管理部107は、例えば、携帯端末装置による現金決済を実施する決済要求をPOSサーバ11に対して通知する。POSサーバ11の精算情報生成部111は、例えば、決済要求を受信すると、顧客の購入商品リストに基づく現金精算情報を生成する。精算情報管理部107は、生成された精算情報を店舗用の携帯端末装置10の出力部109(表示部1010)へ渡す。
【0169】
図30および図31は、緊急モードにおける現金決済例を示す説明図である。表示部1010は、現金決済における画面d170を表示する。画面d170は、例えば、合計の購入数量の表示欄d171と、合計の購入価格の表示欄d172と、預かり額の入力欄とd175、釣り銭額の表示欄d176と、を含む。
【0170】
合計の購入数量の表示欄d171には、顧客が購入する商品の合計の購入数量が表示される。合計の購入価格の表示欄d172には、例えば、顧客が購入する予定の商品の税込みの合計の価格が表示される。図30において、表示欄d172には、税込の価格が表示されているが、これに限らない。例えば、表示欄d162には、税抜の価格と税込の価格とが両方表示されてもよい。預かり額の入力欄d175には、顧客から受け渡された金額が入力可能である。釣り銭額の表示欄d176には、預かり額から合計の購入価格を減算した結果である釣り銭額が表示される。図30において、預かり額が未入力のため、釣り銭額の表示欄には何も表示されていない。
【0171】
また、画面d170は、現金決済処理を中止して商品登録処理に戻るボタンd173と、現金決済を完了する完了ボタンd174と、を含む。さらに、画面d170は、モードの表示欄d177と、店員の名前の表示欄d178と、を含んでもよい。モードの表示欄d177には、緊急モードを示す情報が表示される。表示欄d178には、担当者である店員の名前が表示される。また、表示欄d178には、店員のIDが表示されてもよい。
【0172】
例えば、決済部108は、預かり額の入力欄d175への預かり額の入力を受け付けると、釣り銭額を算出する。そして、図31において、表示部1010は、画面d170の釣り銭額の表示欄d176に、算出された釣り銭額を表示する。また、完了ボタンd174がタップされると、決済部108は、現金決済を終了する。
【0173】
また、現金決済が終了すると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。レシートには、セルフスキャンモードで発行されるレシートに含まれる情報と同様の情報が含まれていればよい。具体的に、レシートには、例えば、購入価格の情報、店舗に関する情報、店員情報が含まれてもよい。レシートに含まれる購入価格の情報、店舗に関する情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートの情報と同様であってよい。また、店員情報は、店舗用の携帯端末装置10の操作者である店員の店員ID、店員名などの情報である。また、レシートには、商品登録を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済が完了した日時等の情報が含まれてもよい。また、レシートには、レシートのIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、現金決済であることを示す情報が含まれていてもよい。現金決済を示す情報は、例えば、決済方法の名称などの決済方法を示す文字または絵、預かり額、釣り銭額などの情報である。また、ポイント等を付与するために、会員ID等の入力を受け付けた場合に、レシートには、会員情報が含まれてもよい。レシートに含まれる会員情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートの情報と同様であってよい。レシートには、取引IDの情報が含まれていてもよい。また、レシートには、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報を含んでいてもよい。ここでは、モードを示す情報は、緊急モードであることを示す。なお、レシートは、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、レシートは、前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0174】
現金決済の終了時に、決済部108は、現金決済の終了をPOSサーバ11に対して通知してもよい。また、通知の際には、決済が終了した顧客IDの情報、店舗に関する情報、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報などを併せて通知してもよい。POSサーバ11の売上管理部113は、売上情報を更新する。また、リスト生成部112は、売上が計上された購入商品リストを削除してもよい。
【0175】
また、現金決済が終了すると、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。より具体的に、完了ボタンd174がタップされると、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11に対して、新たな顧客IDの付与を依頼してもよい。そして、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。これにより、緊急モードにおいて、店舗用の携帯端末装置10は、次の顧客に対する新たな商品登録処理を行うことができる。
【0176】
以上で、緊急モードにおける現金決済の説明を終了する。
【0177】
《緊急モードにおける電子決済》
つぎに、緊急モードにおける電子決済処理について説明する。緊急モードにおける電子決済処理は、セルフスキャンモードにおける顧客の携帯端末装置12による電子決済処理と同じである。このため、詳細な説明を省略する。ただし、緊急モードでは、緊急モードであることが判別可能なように各画面に、緊急モードを示す情報が表示されてもよいことが、セルフスキャンモードと異なる。緊急モードを示す情報の種類は上述のように特に限定されない。また、精算情報は、セルフスキャンモードにおける顧客の携帯端末装置12による電子決済処理での精算情報と同じであってよい。ただし、精算情報にモードを示す情報が含まれる場合、モードを示す情報は、緊急モードであることを示す。また、店員IDの情報を受け付けた場合に、精算情報に店員IDの情報が含まれてもよい。
【0178】
緊急モードにおける電子決済処理では、店舗用の携帯端末装置10に電子決済の読み取り手段がなく、店舗で精算装置14を使用できなくとも、顧客は、電子決済を行うことができる。
【0179】
電子決済が終了すると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。より具体的に、セルフスキャンモードで説明したように、電子決済が終了すると、図22に示す店舗用の携帯端末装置10の画面d110に示した完了ボタンd112がタップされる。そこで、完了ボタンd112がタップされると、店舗用の携帯端末装置10の発行制御部1011は、印刷装置13にレシートを発行させてもよい。レシートには、セルフスキャンモードで発行されるレシートに含まれる情報と同様の情報が含まれてもよい。具体的に、レシートには、例えば、購入価格の情報、店舗に関する情報、店員情報が含まれてもよい。レシートに含まれる購入価格の情報、店舗に関する情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートに含まれるこれらの情報と同様であってよい。また、レシートに含まれる店員情報は、緊急モードの現金決済におけるレシートの情報と同様であってよい。また、レシートには、商品登録を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済が完了した日時等の情報が含まれてもよい。また、レシートには、レシートのIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、電子決済であることを示す情報が含まれていてもよい。また、ポイント等を付与するために、会員ID等の入力を受け付けた場合に、レシートには、会員情報が含まれてもよい。レシートに含まれる会員情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートの情報と同様であってよい。レシートには、取引IDの情報が含まれていてもよい。また、レシートには、店舗用の携帯端末装置10のモードを示す情報を含んでいてもよい。ここでは、モードを示す情報は、緊急モードであることを示す。なお、レシートは、前述の情報の一部を含まなくてもよい。また、レシートは、前述の情報以外の情報を含んでもよい。
【0180】
緊急モードにおいて、電子決済が終了すると、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。より具体的に、図22に示す店舗用の携帯端末装置10の画面d110に示した完了ボタンd112がタップされると、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11に対して、新たな顧客IDの付与を依頼してもよい。そして、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。これにより、緊急モードにおいて、店舗用の携帯端末装置10は、次の顧客に対する新たな商品登録処理を行うことができる。
【0181】
以上で、緊急モードにおける電子決済処理の説明を終了する。
【0182】
<緊急モードにおける決済処理のフローチャート>
緊急モードにおける決済処理について、図32を用いて説明する。緊急モードにおける決済処理は、図14に示すステップS108の緊急モードの決済処理である。図32は、緊急モードにおける決済処理を示すフローチャートである。店舗用の携帯端末装置10の表示部1010は、決済方法の選択画面を表示する(ステップS1501)。そして、決済方法受付部105は、決済方法を受け付ける。決済方法受付部105は、受け付けた決済方法が現金決済か否かを判断する(ステップS1502)。現金決済である場合(ステップS1502:Yes)、精算情報管理部107は、決済要求を送信する(ステップS1503)。精算情報生成部111は、決済要求を受け付けると、購入価格を算出する(ステップS1504)。精算情報生成部111は、算出結果を含む精算情報(現金精算情報)を送信する(ステップS1505)。
【0183】
そして、表示部1010は、精算情報(現金精算情報)に基づいて、現金決済の画面を表示する(ステップS1506)。決済部108は、現金決済を行う(ステップS1507)。ステップS107において、決済部108は、店員が受け取った預かり額を、現金決済の画面に入力する。そして、表示部1010は、預かり額から購入価格を減算した釣り銭額を含む画面を表示する。そして、発行制御部1011は、印刷装置13に対してレシートを発行させる(ステップS1508)。そして、店舗用の携帯端末装置10は、現金決済を終了する。図示しないが、決済が終了すると、POSサーバ11の売上管理部113が、決済内容に基づいて売上情報を更新してもよい。
【0184】
一方、現金決済でない場合(ステップS1502:No)、店舗用の携帯端末装置10は、クレジット決済処理を行う(ステップS1509)。緊急モードにおけるクレジット決済処理(ステップS1509)の詳細なフローチャートは、図26および図27に示したセルフスキャンモードにおけるクレジット決済処理(図25のステップS1211)のフローチャートと同様であってよい。このため、ステップS1509の詳細な説明を省略する。
【0185】
なお、図32の例では、決済要求をPOSサーバ11に送付後に、決済方法を受け付けているが、これに限らない。例えば、店舗用の携帯端末装置10は決済方法を受け付けた後に、決済要求を送信してもよい。
【0186】
<前捌きモードにおける商品登録処理>
前捌きモードにおける商品登録処理について説明する。前捌きモードにおいて、商品情報取得部103は、店員の操作によって、顧客が購入する商品の情報を取得する。商品情報の取得方法としては、操作者が店員であるということ以外について、セルフスキャンモードおける商品登録処理と同様であってよい。また、POSサーバ11のリスト生成部112が、購入商品リストを更新してもよい。そして、表示部1010は、購入商品リストに登録された商品情報を、前捌きモードを示す情報とともに表示してもよい。前捌きモードを示す情報の種類は特に限定されない。例えば、前捌きモードを示す情報は、絵、文字、数字、色の情報、もしくはこれらの組み合わせの情報であってもよい。また、他の前捌きモードにおける各画面において、表示部1010は、前捌きモードを示す情報を表示してもよい。
【0187】
図33は、前捌きモードにおける購入商品リストの例を示す説明図である。表示部1010は、購入商品リストに応じた画面d180を表示する。画面d180は、例えば、図16に示したセルフスキャンモードにおける画面d060と同様の情報を有する。画面d180は、例えば、購入商品リストの概要欄d181と、詳細欄d182と、商品追加ボタンd184と、支払いボタンd185と、取引中止ボタンd186と、操作者の名前表示欄d187と、モードの概要欄d188と、を含む。操作者の名前表示欄d187およびモードの概要欄d188以外の各詳細は、上述したセルフスキャンモードにおける画面d060および緊急モードにおける画面d150と同様であってよい。
【0188】
名前表示欄d187には、店員の名前が表示される。なお、店員ID(店員の識別情報)を受け付けた場合に、名前表示欄d187に店員の名前が表示可能である。例えば、図10に示す画面d010のように店員IDを受け付ける場合、名前表示欄d187が表示されてもよい。図9に示す画面d001のように店員IDを受け付けない場合、画面d180に名前表示欄d187が含まれない、もしくは名前表示欄d187が空欄であってもよい。敬称の有無は限定されない。また、前捌きモードにおける購入商品リストの画面d180は、前捌きモードを示す情報が表示されることが、セルフスキャンモードにおける画面d060および緊急モードにおける画面d150と異なる。セルフスキャンモードと区別するために、店員の名前に敬称がなくてもよい。もしくは、セルフスキャンモードと区別するために、セルフスキャンモードの顧客の名前に付される敬称と異なる敬称が利用されてもよい。また、画面d180は、モードの概要欄d188以外、セルフスキャンモードにおける画面d060および緊急モードにおける画面d150と同じであってもよい。
【0189】
また、モードの概要欄d188には、前捌きモードを示す情報が表示される。図33において、モードの概要欄d188には、「前捌き」という文字が表示されている。
【0190】
また、例えば、前捌きモードであることが判別可能なように画面d180の背景色が表示されてもよい。例えば、前捌きモードにおける背景色と、緊急モードにおける背景色と、が異なるように表示されてもよい。
【0191】
<前捌きモードにおける商品登録処理のフローチャート>
前捌きモードにおける商品登録処理は、図17に示す商品登録処理(図14のステップS109)である。また、前捌きモードにおける商品登録処理の詳細なフローチャートは、操作者が店員である点が異なるが、セルフスキャンモードにおける商品登録処理のフローチャートと同一であってよい。このため、図を用いたフローチャートの詳細な説明を省略する。なお、図17に示すステップS1111のYesにおいて、前捌きモードの場合、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録処理を終了して戻る。よって、システム1は、前捌きモードの場合、図14に示す商品登録処理(ステップS109)のつぎの前捌きモードの決済処理(ステップS110)に移行する。
【0192】
以上で前捌きモードにおける商品登録処理の説明を終了する。
【0193】
<前捌きモードにおける決済処理>
つぎに、前捌きモードにおける決済処理を説明する。図2および図3で説明したように、前捌きモードでは、精算装置14が最終的な決済を行う。精算装置14に精算情報を読み取らせるために、決済処理は、3通り挙げられる。1つ目の決済処理(決済処理例1)は、精算装置14が店舗用の携帯端末装置10から精算情報を読み取る方法である。2つ目の決済処理(決済処理例2)は、精算装置14が、店舗用の携帯端末装置10から顧客の携帯端末装置12を介して精算情報を読み取る方法である。3つ目の決済処理(決済処理例3)は、精算装置14が、店舗用の携帯端末装置10から印刷物を介して精算情報を読み取る方法である。
【0194】
決済処理例1から決済処理例3のいずれを行うかは特に限定されない。例えば、決済処理例1から決済処理例3のいずれを行うかは固定であってもよい。もしくは、例えば、決済処理例1から決済処理例3のいずれを行うかが選択可能なように構成されてもよい。例えば、店員IDの入力を受け付けた後に店員の操作によっていずれの決済処理を行うかが選択されてもよい。
【0195】
また、前捌きモードにおける精算情報について説明する。前捌きモードにおける精算情報は、例えば、購入商品リストを識別する情報と、受け付けた店員IDの情報と、少なくとも含む。購入商品リストを識別する情報は、セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済で説明した通り、顧客IDの情報である。この店員IDの情報は、精算装置14によって発行されるレシートに含まれる。前捌きモードにおいて精算情報が受け付けた店員IDの情報を含むことが、セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済に関する精算情報との違いである。また、精算情報は、例えば、少なくとも顧客が購入する商品の購入価格の情報を含む。セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済と同様に、精算情報の内容に応じて、精算装置14は、決済手順Aと決済手順Bとのいずれかを行うことができる。前述の通り、決済手順Aの場合、精算情報は、購入商品リストを識別する情報と、購入価格の情報と、を少なくとも含む。決済手順Bの場合、精算情報は、購入商品リストを識別する情報を少なくとも含む。ここでは、決済手順Aを用いて説明する。
【0196】
精算情報は、購入商品リストを識別する情報、購入価格の情報、店員IDの情報以外に、他の情報を含んでもよい。例えば、精算情報は、商品の商品情報、購入数量の情報を含んでもよい。精算情報に含まれる商品情報は、例えば、商品ID、商品名、商品の単価などである。精算情報は、商品登録処理の操作者である顧客の会員IDの情報などの会員情報を含んでもよい。精算情報は、商品登録処理を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報を含んでもよい。精算情報は、例えば、店舗情報を含んでいてもよい。また、精算情報は、モードを示す情報を含んでもよい。ここで、モードを示す情報は、前捌きモードであることを示す。
【0197】
《決済処理例1》
決済処理例1について説明する。精算情報管理部107は、例えば、精算装置14によって決済を行うための決済要求をPOSサーバ11に対して通知する。POSサーバ11の精算情報生成部111は、例えば、決済要求を受信すると、顧客の購入商品リストに基づく精算情報を生成する。精算情報管理部107は、生成された精算情報を店舗用の携帯端末装置10の出力部109へ渡す。精算情報は、前述の通りである。決済処理例1における精算情報は、店舗用の携帯端末装置10から精算装置14に直接読み取られる。
【0198】
出力部109は、精算装置14が読み取り可能な精算情報を出力する。具体的に、表示部1010は、精算装置14に対して、この精算情報を表示する。より具体的に、例えば、表示部1010は、精算情報を符号化した精算コードを含む画面を表示する。精算コードの表示例については、セルフスキャンモードの説明に用いた図20に示す画面d090と同様であってよい。なお、顧客が、店舗用の携帯端末装置10を持って精算装置14まで移動する。
【0199】
精算装置14の読取部141は、店舗用の携帯端末装置10から精算情報を読み取る。有人の精算装置14の場合、読取部141は、店員の操作によって精算情報を読み取ってもよい。無人の精算装置14の場合、読取部141は、顧客の操作によって精算情報を読み取る。決済部142は、読み取られた精算情報を用いて決済を行う。ここでの決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。
【0200】
発行制御部143は、精算装置14の印刷装置によって、精算情報に含まれる店員IDの情報を含むレシートを発行させる。レシートには、店員ID以外に店員名などの店員情報が含まれてもよい。これにより、顧客や店員は、商品登録を行った店員を把握することができる。例えば、顧客や店員は、精算以降で登録内容に問題がみつかったときに、レシートを見れば、商品登録を行った店員を容易に把握することができる。また、レシートには、前述したセルフスキャンモードもしくは緊急モードで発行されるレシートに含まれる情報が含まれてもよい。レシートには、例えば、購入価格の情報、店舗に関する情報が含まれてもよい。レシートに含まれる購入価格の情報、店舗に関する情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートの情報と同様であってよい。また、レシートには、商品登録処理を行った店舗用の携帯端末装置10のIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済処理を行った精算装置14のIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済が完了した日時等の情報が含まれてもよい。また、レシートには、レシートのIDの情報が含まれてもよい。また、レシートには、決済方法を示す情報、決済に関する情報が含まれていてもよい。また、ポイント等を付与するために、会員ID等の入力を受け付けた場合に、レシートには、会員情報が含まれてもよい。レシートに含まれる会員情報は、セルフスキャンモードで発行されるレシートの情報と同様であってよい。また、レシートには、モードを示す情報が含まれてもよい。ここで、モードを示す情報は、前捌きモードであることを示す。
【0201】
決済処理例1によれば、商品登録を行った店員と顧客とのやり取りが容易であるため、商品登録を行う店員の手間を省くことができる。
【0202】
前捌きモードの決済処理例1において、決済が完了すると、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。より具体的に、セルフスキャンモードの説明に用いた図20に示す画面d090の完了ボタンd092がタップされると、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11に対して、新たな顧客IDの付与を依頼してもよい。そして、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。これにより、緊急モードにおいて、店舗用の携帯端末装置10は、次の顧客に対する新たな商品登録処理を行うことができる。
【0203】
《決済処理例2》
つぎに、決済処理例2について説明する。上述したように、決済処理例2は、精算装置14が、店舗用の携帯端末装置10から顧客の携帯端末装置12を介して精算情報を読み取る方法である。決済処理例1と同様に、精算情報管理部107は、例えば、精算装置14による決済要求をPOSサーバ11に対して通知する。POSサーバ11の精算情報生成部111は、例えば、決済要求を受信すると、顧客の購入商品リストに基づく精算情報を生成する。精算情報管理部107は、生成された精算情報を携帯端末装置の出力部109(表示部1010)へ渡す。精算情報は、前述の通りである。このため、前述の決済手順Aと決済手順Bとのいずれが行われてもよい。ここでは、決済手順Aを用いて説明する。
【0204】
出力部109は、受け付けた店員IDの情報を含む精算情報であって、精算装置14が読み取り可能な精算情報を顧客の携帯端末装置12に対して出力する。より具体的に、表示部1010は、顧客の携帯端末装置12に対して精算情報を表示する。より具体的に、例えば、表示部1010は、精算情報を符号化した精算コードを含む画面を表示する。精算コードの表示例については、セルフスキャンモードの説明に用いた図20に示す画面d090と同様であってよい。
【0205】
顧客の携帯端末装置12の読取部121は、店舗用の携帯端末装置10から精算情報を読み取る。そして、出力部123は、精算装置14に対して読み取った精算情報を出力する。具体的に、表示部1210は、精算情報を符号化した精算コードを表示する。なお、顧客が、顧客の携帯端末装置12を持って精算装置14まで移動する。
【0206】
精算装置14の読取部141は、顧客の携帯端末装置12から精算情報を読み取る。有人の精算装置14の場合、読取部141は、店員の操作によって精算情報を読み取ってもよい。無人の精算装置14の場合、読取部141は、顧客の操作によって精算情報を読み取る。決済部142は、読み取られた精算情報を用いて決済を行う。ここでの決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。
【0207】
そして、発行制御部143は、精算装置14の印刷装置によって、精算情報に含まれる店員IDの情報を含むレシートを発行させる。ここで発行されるレシートは、決済処理例1で説明したレシートと同様であってよい。
【0208】
ここで、前捌きモードの決済処理例2において、店舗用の携帯端末装置10から精算情報が顧客の携帯端末装置12の読取部121によって読み取られた後に、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。図示しないが、精算情報を符号化した精算コードを含む画面が、読取終了のボタンを有してもよい。顧客の携帯端末装置12の読取部121によって読み取りが終了した後に、読取終了のボタンがタップされると、決済処理例1と同様に、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11に対して、新たな顧客IDの付与を依頼してもよい。そして、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。
【0209】
決済処理例2によれば、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録の終了後に、すぐに新たな顧客に対する商品登録を行うことができる。よって、店舗用の携帯端末装置10は、より有効的に活用することができる。
【0210】
《決済処理例3》
最後に、決済処理例3について説明する。決済処理例3は、精算装置14が、店舗用の携帯端末装置10から印刷物を介して精算情報を読み取る方法である。なお、印刷物の代わりに、他の可搬媒体が用いられてもよい。決済処理例1と決済処理例2と同様に、店舗用の携帯端末装置10の精算情報管理部107は、例えば、精算装置14による決済要求をPOSサーバ11に対して通知する。POSサーバ11の精算情報生成部111は、例えば、決済要求を受信すると、顧客の購入商品リストに基づく精算情報を生成する。精算情報は、前述の通りである。このため、前述の決済手順Aと決済手順Bとのいずれが行われてもよい。ここでは、決済手順Aを用いて説明する。精算情報管理部107は、生成された精算情報を店舗用の携帯端末装置10の出力部109(発行制御部1011)へ渡す。
【0211】
発行制御部1011は、精算装置14が読取可能な精算情報が印刷された印刷物を発行させる。精算情報は、数字、文字、1次元コード、2次元コード、もしくはそれらの組み合わせによって表される精算コードであってもよい。例えば、図示しない印刷物は、この精算コードを含む。なお、顧客が、印刷物を持って精算装置14まで移動する。
【0212】
精算装置14の読取部141は、印刷物から精算情報を読み取る。有人の精算装置14の場合、読取部141は、店員の操作によって精算情報を読み取ってもよい。無人の精算装置14の場合、読取部141は、顧客の操作によって精算情報を読み取る。決済部142は、読み取られた精算情報を用いて決済を行う。ここでの決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。
【0213】
発行制御部143は、精算装置14の印刷装置によって、精算情報に含まれる店員IDの情報を含むレシートを発行させる。ここで発行されるレシートは、決済処理例1および決済処理例2で説明したレシートと同様であってよい。
【0214】
ここで、前捌きモードの決算処理例3において、精算情報を含む印刷物が発行された後に、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。より具体的に、印刷物が発行された後に、決済処理例1と同様に、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11に対して、新たな顧客IDの付与を依頼してもよい。そして、リスト生成部112は、新たな顧客に対して、顧客IDを付与して、購入商品リストを新たに生成してもよい。そして、表示部1010は、初期画面として、商品登録リストに商品情報が登録されていない状態の画面(図示しない)を表示してもよい。
【0215】
決済処理例3によれば、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録の終了後に、すぐに新たな顧客に対する商品登録を行うことができる。また、商品登録を行った店員と顧客とのやり取りが容易であるため、商品登録を行う店員の手間を省くことができる。
【0216】
<前捌きモードにおける各決済処理のフローチャート>
前捌きモードにおける決済処理は、図14において前捌きモードの決済処理(ステップS110)である。ここでは、上述の決済処理例1から決済処理例3に対応するフローチャートをそれぞれ図34図35、および図36を用いて説明する。
【0217】
《決済処理例1のフローチャート》
図34は、前捌きモードにおける決済処理例1を示すフローチャートである。精算情報管理部107は、決済要求を送信する(ステップS1601)。精算情報生成部111は、決済要求を受け付けると、購入価格を算出する(ステップS1602)。精算情報生成部111は、精算情報を生成した後に、精算情報を符号化した精算コードを生成する(ステップS1603)。精算コードは、精算装置14が読取可能である。ここでは、前述の決済手順Aを例に挙げて説明する。精算情報は、購入商品リストを識別する情報と、購入価格の情報と、店員IDの情報と、を少なくとも含む。さらに、精算情報は、これらの情報の他に、店舗用の携帯端末装置10のIDの情報と、支払先である店舗の情報と、を含む。精算情報生成部111は、生成した精算コードを送信する(ステップS1604)。表示部1010は、精算コードを受信すると、精算コードを表示する(ステップS1605)。
【0218】
例えば、顧客が店舗用の携帯端末装置10を持って精算装置14まで移動する。精算装置14の読取部141は、精算コードを読み取る(ステップS1606)。表示部144は、読み取った精算コードに基づく決済用の画面を表示する(ステップS1607)。決済部142は、決済を行う(ステップS1608)。ステップS1608において、決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。そして、発行制御部143は、レシートを発行させる(ステップS1609)。そして、システム1は、フローの動作を終了する。レシートの内容は上述の通りである。なお、レシートには、少なくとも店員IDの情報と購入価格の情報が印字される。表示部144は、ステップS1608の後に、決済終了を示す画面を表示してもよい。
【0219】
決済手順Aを用いて説明したが、前述の決済手順Bが用いられてもよい。なお、決済手順Bを用いる例は、セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済処理で説明した通りである。
【0220】
《決済処理例2をフローチャート》
図35は、前捌きモードにおける決済処理例2を示すフローチャートである。精算情報管理部107は、決済要求を送信する(ステップS1701)。精算情報生成部111は、決済要求を受け付けると、購入価格を算出する(ステップS1702)。精算情報生成部111は、精算情報を生成した後に、精算情報を符号化した精算コードを生成する(ステップS1703)。精算コードは、顧客の携帯端末装置12が読取可能である。ここでは、前述の決済手順Aを例に挙げて説明する。精算情報は、購入商品リストを識別する情報と、購入価格の情報と、店員IDの情報と、を少なくとも含む。さらに、精算情報は、これらの情報の他に、例えば、携帯端末装置のIDの情報と、支払先である店舗の情報と、を含んでもよい。精算情報生成部111は、精算コードを送信する(ステップS1704)。表示部1010は、精算コードを受信すると、顧客の携帯端末装置12に対して、顧客の携帯端末装置12が読取可能な精算コードを表示する(ステップS1705)。
【0221】
顧客の携帯端末装置12の読取部121は、店舗用の携帯端末装置10から、精算コードを読み取る(ステップS1706)。そして、表示部1210は、読み取った精算コードに基づいて、精算装置14に対して、精算コードを表示する(ステップS1707)。読み取った精算コードと、表示される精算コードとは、符号化の種類が同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、読取部121が読み取った精算コードがバーコードであり、表示部1210が表示する精算コードが、2次元コードであってもよい。
【0222】
精算装置14の読取部141は、顧客の携帯端末装置12から、精算コードを読み取る(ステップS1708)。表示部144は、読み取った精算コードに基づいて、決済用の画面を表示する(ステップS1709)。決済部142は、決済を行う(ステップS1710)。ステップS1710において、決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。そして、発行制御部143は、レシートを発行させ(ステップS1711)、フローの動作を終了する。レシートの内容は上述の通りである。なお、レシートには、少なくとも店員IDの情報と購入価格の情報が印字される。表示部144は、ステップS1711の後に、決済終了画面を表示してもよい。
【0223】
なお、決済手順Aを用いて説明したが、前述の決済手順Bが用いられてもよい。なお、決済手順Bを用いる例は、セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済処理で説明した通りである。
【0224】
《決済処理例3をフローチャート》
図36は、前捌きモードにおける決済処理例3を示すフローチャートである。精算情報管理部107は、決済要求を送信する(ステップS1801)。精算情報生成部111は、決済要求を受け付けると、購入価格を算出する(ステップS1802)。精算情報生成部111は、算出結果を含む精算情報を生成して、精算情報を符号化した精算コードを生成する(ステップS1803)。精算コードは、精算装置14が読取可能である。この精算情報は、店員IDの情報と、購入価格の情報と、を含む。さらに、精算情報は、例えば、携帯端末装置のIDの情報と、支払先である店舗の情報と、を含む。精算情報生成部111は、精算コードを店舗用の携帯端末装置10に送信する(ステップS1804)。発行制御部1011は、精算コードを受信すると、印刷装置13に対して、精算コードを含む印刷物を印刷させる(ステップS1805)。
【0225】
顧客が、印刷物を持って精算装置14に移動する。精算装置14の読取部141は、印刷物の精算コードを読み取る(ステップS1806)。そして、表示部144は、読み取った精算コードに基づいて、決済用の画面を表示する(ステップS1807)。決済部142は、決済を行う(ステップS1808)。ステップS1808において、決済は、現金決済、電子決済など特に限定されない。そして、発行制御部143は、レシートを発行させ(ステップS1809)、フローの動作を終了する。レシートの内容は上述の通りである。なお、レシートには、少なくとも店員IDの情報と購入価格の情報が印字される。表示部144は、ステップS1808の後に、決済終了画面を表示してもよい。
【0226】
決済手順Aを用いて説明したが、前述の決済手順Bが用いられてもよい。なお、決済手順Bを用いる例は、セルフスキャンモードにおける精算装置14による決済処理で説明した通りである。以上で、前捌きモードについての説明を終了する。
【0227】
実施の形態1については上述した例に限られず、種々変更可能である。例えば、各画面における各ボタン、入力欄、表示欄、文章について、配置位置、文字、色などのフォントなどは特に限定されない。例えば、各ボタンの色は異なっていてもよい。また、各画面は、図示しない表示欄、ボタン等を有していてもよい。また、各画面は、図示する一部の表示欄を有していなくてもよい。
【0228】
ここで、実施の形態1における変形例について説明する。
【0229】
<実施の形態1における変形例1(モードの受付)>
利用者の識別情報(利用者IDの情報)によってセルフスキャンモードと、店員モードと、のいずれかを受け付ける例を説明した。例えば、利用者の識別情報として生体情報が用いられてもよい。例えば、モード受付部101は、生体情報によってセルフスキャンモードと、店員モード(前捌きモードおよび)のいずれかを受け付けてもよい。例えば、モード受付部101は、新たに取得された生体情報が顧客の生体情報であれば、セルフスキャンモードを受け付けたとする。モード受付部101は、新たに取得された生体情報が店員の生体情報であれば、店員モードを受け付けたとする。そして、モード受付部101は、上述した画面に表示されたボタンへのタップに応じて前捌きモードと、緊急モードと、の入力を受け付けてもよい。生体情報が顔の特徴量である場合、モード受付部101は、例えば、新たに撮像された顔の画像から抽出された顔の特徴量と、会員DB115に登録された顔の特徴量と、の認証によってセルフスキャンモードを受け付けてもよい。モード受付部101は、例えば、新たに撮像された顔の画像から抽出された顔の特徴量と、店員DB116に登録された顔の特徴量と、の認証によって店員モードを受け付けてもよい。もしくは、モード受付部101は、例えば、新たに撮像された顔の画像から抽出された顔の特徴量と、店員DB116に登録された顔の特徴量と、の認証によって店員でなければ、セルフスキャンモードを受け付けたとしてもよい。また、店員DB116と顧客DBとの両方に生体情報の登録がある場合などには、モード受付部101は、上述したIDの情報の入力によってモードを受け付けてもよい。
【0230】
<実施の形態1における変形例2>
実施の形態1では、セルフスキャンモードと、緊急モードと、前捌きモードと、のいずれかのモードを受け付ける例を説明した。店舗用の携帯端末装置10は、3つのモードを有する例に限られない。例えば、店舗用の携帯端末装置10が、緊急モードと、前捌きモードと、の2つのモードを有していてもよい。そして、モード受付部101は、緊急モードと、前捌きモードと、のいずれかのモードを受け付けてもよい。例えば、店舗用の携帯端末装置10が、セルフスキャンモードと、緊急モードと、の2つのモードを有していてもよい。モード受付部101は、セルフスキャンモードと、緊急モードと、のいずれかのモードを受け付けてもよい。例えば、携帯端末装置が、セルフスキャンモードと、前捌きモードと、の2つのモードを有していてもよい。モード受付部101は、セルフスキャンモードと、前捌きモードと、のいずれかのモードを受け付けてもよい。
【0231】
セルフスキャンモードと、前捌きモードと、の2つのモードなどのように店員モードが一つの場合、モード受付部101は、IDによってモードを判別可能である。
【0232】
また、店舗用の携帯端末装置10は、各モードの機能単体を有する装置であってもよい。店舗用の携帯端末装置10は、セルフスキャンモードを有し、緊急モードおよび前捌きモードを有さない装置であってもよい。または、例えば、店舗用の携帯端末装置10は、緊急モードを有し、セルフスキャンモードおよび前捌きモードを有さない装置であってもよい。または、例えば、店舗用の携帯端末装置10は、前捌きモードを有し、セルフスキャンモードおよび緊急モードを有さない装置であってもよい。
【0233】
セルフスキャンモードを有する店舗用の携帯端末装置10の場合、例えば、システム1は、図示した装置のうち、セルフスキャンモードで利用しない装置を有していなくてよい。セルフスキャンモードを有する店舗用の携帯端末装置10は、例えば、各機能部のうちセルフスキャンモードで用いる機能部以外の機能部を有していなくてもよい。
【0234】
緊急モードを有する店舗用の携帯端末装置10の場合、例えば、システム1は、図示した装置のうち、緊急モードで利用しない装置を有していなくてよい。例えば、緊急モードでは、精算装置14を利用しなくてもよいため、システム1は、精算装置14を有していなくてもよい。店舗用の携帯端末装置10は、各機能部のうち緊急モードで用いる機能部以外の機能部を有していなくてもよい。例えば、店舗用の携帯端末装置10は、モード受付部101を有していなくてもよい。
【0235】
前捌きモードを有する店舗用の携帯端末装置10の場合、例えば、システム1は、図示した装置のうち、前捌きモードで利用しない装置を有していなくてよい。また、例えば、店舗用の携帯端末装置10は、各機能部のうち前捌きモードで用いる機能部以外の機能部を有していなくてもよい。例えば、店舗用の携帯端末装置10は、モード受付部101を有していなくてもよい。または、例えば、店舗用の携帯端末装置10は、アプリ有無受付部106を有していなくてもよい。
【0236】
<実施の形態1における変形例3>
実施の形態1では、利用者のIDの情報によってモードを受け付ける例を説明した。利用者のIDの情報は、モードの受け付けに関係なく、利用者を特定するために入力されてもよい。このため、店舗用の携帯端末装置10は、モード受付部101とは別に識別情報受付部(図示しない)を有していてもよい。このため、変形例2で説明したように、店舗用の携帯端末装置10が各モードの機能単体を有する装置として実現される場合に、識別情報受付部は、利用者のIDの情報を受け付けてもよい。
【0237】
<実施の形態1における変形例4(セルフスキャンモード)>
決済方法の選択後に、決済に用いる装置を選択する例に限らない。例えば、セルフスキャンモードにおいて、決済方法の選択をせずに、決済に用いる装置の選択が行われてもよい。例えば、表示部1010は、図19に示す決済に用いる装置の選択を受け付ける画面上に、精算装置14の場合に、クレジット決済と、現金決済ができ、顧客の携帯端末装置12の場合に、クレジット決済ができることを表示してもよい。
【0238】
<実施の形態1における変形例5>
図示しないが、年齢確認に関する処理、クーポン等の発行処理が行われてもよい。店舗用の携帯端末装置10は、各モードにおいて異なる年齢確認に関する処理を行ってもよい。また、店舗用の携帯端末装置10は、各モードにおいて異なるクーポン等の発行処理を行ってもよい。
【0239】
例えば、セルフスキャンモードでは、顧客の操作によって商品登録処理が行われる。このため、店舗用の携帯端末装置10は、顧客モードにおいて、年齢確認に関する処理を、商品登録処理を行う際に実行してもよい。例えば、セルフスキャンモード、前捌きモードにおいて、店員が操作する有人の精算装置14によって決済が行われる場合、顧客の携帯端末装置12は、年齢確認に関する処理を精算装置14で行うことを示す情報を含む精算情報を出力してもよい。
【0240】
<実施の形態1における変形例6>
各モードにおいて、店舗用の携帯端末装置10の出力部109が精算情報を出力する例として、表示部1010が、精算コードを表示する例を示した。出力例は、これに限らない。例えば、出力方法として、RFIDなどの近距離無線通信が用いられてもよい。出力部109は、RFIDなどの近距離無線通信を行う通信部を有してもよい。そして、この通信部は、顧客の携帯端末装置12もしくは精算装置14に対して精算情報を送信してもよい。顧客の携帯端末装置12の読取部121もしくは精算装置14の読取部141は、RFIDの読取装置によって精算情報を受信することにより精算情報を読み取ってもよい。
【0241】
また、顧客の携帯端末装置12と、精算装置14と、の間の情報の受け渡し方法として、RFIDなどの近距離無線通信が用いられてもよい。前捌きモードの決済処理例2において、顧客の携帯端末装置12の出力部123は、精算装置14に対して、RFIDなどの近距離無線通信を行う通信部によって精算情報を出力してもよい。精算装置14の読取部141は、RFIDの読取装置によって精算情報を受信することにより精算情報を読み取ってもよい。
【0242】
また、出力方法として、電子メッセージの送信、電子メールの送信によって顧客の携帯端末装置12に精算情報を出力してもよい。そして、顧客の携帯端末装置12は、精算情報取得部(図示しない)を有する。精算情報取得部は、精算情報を受信することにより、精算情報を取得してもよい。
【0243】
<実施の形態1における変形例7>
実施の形態1においてレシートは、印刷物としているが、これに限らない。例えば、レシートは、電子レシートであってもよい。電子レシートは、例えば、電子メッセージ、電子メールなどによって顧客に通知される。電子メールのアドレス等、電話番号などは、会員DB115から取得されてもよい。もしくは、精算装置14、店舗用の携帯端末装置10が通知先受付部(図示しない)を有してもよい。精算装置14を例に挙げると、通知先受付部が、電子メッセージのアドレス、電話番号などの通知先の情報を受け付けてもよい。発行制御部は、受け付けた通知先の情報に基づいて電子レシートを通知してもよい。もしくは、店舗アプリによって購入履歴として電子レシートが閲覧可能であってもよい。
【0244】
<実施の形態1における変形例8>
各モードにおいて、POSサーバ11が、購入商品リストの更新、購入価格の算出、精算情報の生成、売上DB118の更新などを行っている。例えば、これらのPOSサーバ11の処理のうちの少なくともいずれかを、店舗用の携帯端末装置10が行ってもよい。例えば、POSサーバ11が、精算情報に必要な情報を店舗用の携帯端末装置10に送信し、店舗用の携帯端末装置10が、精算情報を生成し、精算情報を符号化した精算コードを生成してもよい。POSサーバ11から送信される精算情報に必要な情報は、例えば、店舗用の携帯端末装置10が有していない情報であってもよい。
【0245】
例えば、災害時などの緊急時にPOSサーバ11などの他の装置に接続できない場合がある。このような場合に備え、店舗用の携帯端末装置10は、POSサーバ11に記憶された各種情報を記憶しておき、POSサーバ11の処理を行ってもよい。このため、店舗用の携帯端末装置10が、POSサーバ11の精算情報生成部111、リスト生成部112、売上管理部113と同様の機能部を有していてもよい。店舗用の携帯端末装置10が、会員DB115、店員DB116、商品DB117、売上情報、購入商品リストDB119を記憶していてもよい。さらに、店舗用の携帯端末装置10が、受け付けたIDの情報およびパスワードの情報を照会する照会部(図示しない)の機能を有していてもよい。なお、店舗用の携帯端末装置10は、POSサーバ11の機能部のうちの一部の機能部を有していてもよい。
【0246】
<実施の形態1における変形例9(店員モード)>
店員モードにおいて、店舗用の携帯端末装置10は、操作者である店員の店員IDの情報とは別に、顧客の会員IDの情報の入力を受け付け可能な場合、図28に示す画面d150、図33に示す画面d180などの購入商品リストの画面にポイントの情報などの会員情報を表示してもよい。
【0247】
<実施の形態1における変形例10>
精算装置14を利用して決済を行う場合、店舗用の携帯端末装置10は、精算装置14を指定可能であってもよい。例えば、精算情報は、指定された精算装置14が読み取り可能な情報であり、他の精算装置14が読み取りできない情報であってもよい。もしくは、精算情報は、指定された精算装置14によって決済が可能な情報であってもよい。
【0248】
<実施の形態1における変形例11(セルフスキャンモード)>
実施の形態1では、セルフスキャンモードにおいて、決済方法受付部105は、決済方法を受け付ける例を説明した。また、実施の形態1では、決済方法受付部105は、決済を実施する装置の選択を受け付ける例を説明した。例えば、店舗用の携帯端末装置10において決済方法や決済を実施する装置の選択を受け付けずに、セルフスキャンモードにおいて、精算装置14が決済を実施するようにしてもよい。決済方法や決済を実施する装置の選択を受け付けずに、精算装置14が決済を実施する場合、図16に示す画面d060の支払いボタンd065がタップされると、表示部1010は、精算情報を符号化した精算コードを含む図20の画面d090を表示してもよい。
【0249】
以上で変形例の説明を終了する。つぎに、実施の形態1の効果について説明する。店舗用の携帯端末装置10が、モードを受け付けて、店員モードの場合に、店員の操作によって商品登録処理を行い、顧客モードの場合に、顧客の操作によって商品登録処理を行う。これにより、店舗用の携帯端末装置10は、受け付けたモードによって自装置の用途を切り替えることができる。店舗用の携帯端末装置10は、自装置をより有効的に活用することができる。
【0250】
また、店舗用の携帯端末装置10が、利用者のIDの情報により、モードを受け付ける。これにより、店舗用の携帯端末装置10は、利用者を識別しつつ、容易にモードを受け付けることができる。
【0251】
また、店舗用の携帯端末装置10は、受け付けたIDの情報を含む精算情報を出力する。すなわち、店舗用の携帯端末装置10は、商品登録を行った操作者を識別可能な精算情報を出力する。これにより、店舗用の携帯端末装置10は、決済時に、登録内容に問題がみつかったときに、商品登録を行った操作者を容易に把握させることができる。
【0252】
また、店舗用の携帯端末装置10は、店員モードとして、前捌きモードと、緊急モードと、を有する。そして、店舗用の携帯端末装置10は、前捌きモードを受け付けた場合、店舗の精算装置14による決済に用いる精算情報を出力し、緊急モードを受け付けた場合、端末装置による精算に用いる精算情報を出力する。
【0253】
また、店舗用の携帯端末装置10は、緊急モードにおいて、自携帯端末装置による精算に用いる精算情報を出力する。これにより、店舗用の携帯端末装置10は、緊急モードにおいて、現金決済を行うことができる。また、店舗用の携帯端末装置10は、決済情報の入力を受け付け可能な場合、電子決済を行うことができる。
【0254】
また、店舗用の携帯端末装置10は、緊急モードにおいて、顧客の携帯端末装置12による精算に用いる精算情報を出力する。これにより、店舗用の携帯端末装置10は、緊急モードにおいて、顧客の携帯端末装置12を用いて電子決済を行うことができる。
【0255】
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2について図面を参照して詳細に説明する。実施の形態2では、実施の形態1で説明した内容の基本構成について説明する。
【0256】
図37は、実施の形態2にかかる店舗用の携帯端末装置の一構成例を示すブロック図である。店舗用の携帯端末装置20は、受付部201と、取得部203と、出力部209と、を有する。
【0257】
受付部201は、モードを受け付けるモード受付部である。ここでのモードは、店員モードと、顧客モードと、がある。受付部201は、例えば、入力装置を介してモードを受け付ける。例えば、受付部201は、利用者の識別情報の入力によってモードを受け付けてもよい。より具体的に、受付部201は、利用者の識別情報が店員の識別情報であれば、店員モードを受け付ける。受付部201は、利用者の識別情報が顧客の識別情報であれば、顧客モードを受け付ける。
【0258】
取得部203は、顧客が購入する商品の商品情報を取得する商品情報取得部である。取得部203は、顧客モードを受け付けた場合、顧客の操作によって顧客が購入する商品の商品情報を取得する。商品情報は、例えば、商品IDの情報、商品が撮像された画像のデータ、商品に関連する画像のデータのうちの少なくともいずれか1つである。また、取得部203は、店員モードを受け付けた場合、店員の操作によって商品情報を取得する。
【0259】
出力部209は、商品情報に基づいて、モードに応じた精算情報を出力する。精算情報は、例えば、商品情報に応じた購入価格の情報を含む。利用者の識別情報を受け付けた場合、精算情報は、利用者の識別情報を含んでもよい。また、精算情報は、店舗用の携帯端末装置20のIDの情報を含んでもよい。
【0260】
図38は、実施の形態2にかかる店舗用の携帯端末装置20の一動作例を示すフローチャートである。受付部201は、モードを受け付ける(ステップS201)。受付部201は、顧客モードか店員モードかを判断する(ステップS202)。店員モードの場合(ステップS202:店員モード)、取得部203は、店員の操作によって、顧客が購入する商品の商品情報を取得する(ステップS203)。そして、出力部209は、商品情報に基づいて、店員モードに応じた精算情報を出力し(ステップS204)、フローの動作を終了する。
【0261】
一方、顧客モードの場合(ステップS202:顧客モード)、取得部203は、顧客の操作によって、顧客が購入する商品の商品情報を取得する(ステップS205)。出力部209は、商品情報に基づいて、顧客モードに応じた精算情報を出力し(ステップS204)、フローの動作を終了する。
【0262】
つぎに、実施の形態2の効果について説明する。店舗用の携帯端末装置20が、モードを受け付けて、店員モードの場合に、店員の操作によって商品登録処理を行い、顧客モードの場合に、顧客の操作によって商品登録処理を行う。これにより、店舗用の携帯端末装置20は、受け付けたモードによって自装置の用途を切り替えることができる。店舗用の携帯端末装置20は、自装置をより有効的に活用することができる。
【0263】
以上で、各実施の形態の説明を終了する。つぎに、店舗用の携帯端末装置10,20と、顧客の携帯端末装置12と、POSサーバ11と、精算装置14と、のハードウェア構成について説明する。図39は、店舗用の携帯端末装置のハードウェア構成例を示す説明図である。図40は、顧客の携帯端末装置のハードウェア構成例を示す説明図である。図41は、POSサーバのハードウェア構成例を示す説明図である。図42は、精算装置のハードウェア構成例を示す説明図である。
【0264】
まず、図39に示す店舗用の携帯端末装置30のハードウェア構成例について説明する。店舗用の携帯端末装置30は、例えば、実施の形態1,2にかかる店舗用の携帯端末装置10,20がコンピュータで実現された例である。店舗用の携帯端末装置30は、例えば、プロセッサ301と、ROM302と、RAM303と、記憶装置304と、通信インターフェース305と、入出力装置306と、カメラ307と、を有する。各構成部は、バス308を介してそれぞれ接続される。
【0265】
プロセッサ301は、店舗用の携帯端末装置30の全体を制御する。プロセッサ301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などが挙げられる。店舗用の携帯端末装置30は、記憶部として、ROM302、RAM303および記憶装置304などを有する。記憶装置304は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、HDD、SSDなどが挙げられる。例えば、記憶装置304はOSのプログラム、アプリケーションプログラムなどを記憶する。または、ROM302は、アプリケーションプログラムを記憶する。そして、RAM303は、プロセッサ301のワークエリアとして使用される。
【0266】
また、プロセッサ301は、記憶装置304、ROM302などに記憶されたプログラムをロードする。そして、プロセッサ301は、プログラムにコーディングされている各処理を実行する。また、プロセッサ301は、通信ネットワーク36を介して各種プログラムをダウンロードしてもよい。また、プロセッサ301は、店舗用の携帯端末装置30の一部または全部として機能する。そして、プロセッサ301は、プログラムに基づいて図示したフローチャートにおける処理または命令を実行してもよい。
【0267】
通信インターフェース305は、無線または有線の通信回線を通じて、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などの通信ネットワーク36に接続される。これにより、店舗用の携帯端末装置30は、通信ネットワーク36を介して外部の装置や外部のコンピュータに接続される。通信インターフェース305は、通信ネットワーク36と店舗用の携帯端末装置30の内部とのインターフェースを司る。そして、通信インターフェース305は、外部の装置や外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。また、入出力装置306は、顧客の操作または店員の操作による入力を受け付ける。また、入出力装置306は、データを出力する。入出力装置306は画像を表示してもよい。入出力装置306は、例えば、タッチパネルディスプレイである。
【0268】
図39に示す店舗用の携帯端末装置30のハードウェア構成は一例である。店舗用の携帯端末装置30は、図39に示す一部の構成要素を有していなくてもよい。店舗用の携帯端末装置30は、図39に示す以外の構成要素を有していてもよい。例えば、店舗用の携帯端末装置30は、ドライブ装置などを有してもよい。そして、プロセッサ301は、ドライブ装置などに装着された記録媒体からRAM303にプログラムやデータを読み出してもよい。記録媒体としては、光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。また、例えば、店舗用の携帯端末装置30は、キーボードやマウスなどの入力装置を有してもよい。店舗用の携帯端末装置30は、ディスプレイなどの出力装置を有していてもよい。また、店舗用の携帯端末装置30は、PCのように入力装置と出力装置とをそれぞれ有してもよい。また、店舗用の携帯端末装置30は、各種センサーを有していてもよい。センサーは、例えば、加速度センサー、ジャイロセンサー、磁気センサー、GPS(Global Positioning System)、センサーなどが挙げられる。また、センサーは、指紋センサー、LiDAR(Light,Detection and Ranging)、近接センサー、環境光センサーなどが挙げられる。
【0269】
つぎに、図40に示す顧客の携帯端末装置32のハードウェア構成例について説明する。顧客の携帯端末装置32は、実施の形態1で説明した顧客の携帯端末装置12をコンピュータで実現した例である。顧客の携帯端末装置32は、店舗用の携帯端末装置30と同様に、プロセッサ321と、ROM322と、RAM323と、記憶装置324と、通信インターフェース325と、入出力装置326と、カメラ327と、を有する。各構成部は、バス328を介してそれぞれ接続される。また、店舗用の携帯端末装置30と同様に、顧客の携帯端末装置32の各構成部は、バス328を介して接続される。顧客の携帯端末装置32の各構成部の機能は、店舗用の携帯端末装置30と同様であってよいため、詳細な説明を省略する。
【0270】
また、店舗用の携帯端末装置30と同様に、図40に示す顧客の携帯端末装置32のハードウェア構成は一例である。顧客の携帯端末装置32は、図40に示す一部の構成要素を含まなくてもよい。顧客の携帯端末装置32は、図40に示す以外の構成要素を有していてもよい。
【0271】
つぎに、図41の説明に移って、POSサーバ31のハードウェア構成例について説明する。POSサーバ31は、実施の形態1で説明したPOSサーバ11をコンピュータで実現した例である。POSサーバ31は、例えば、プロセッサ311と、ROM312と、RAM313と、記憶装置314と、通信インターフェース315と、を有する。
【0272】
プロセッサ311は、POSサーバ31の全体を制御する。プロセッサ311は、例えば、CPU、DSPなどが挙げられる。POSサーバ31は、記憶部として、ROM312、RAM313および記憶装置314などを有する。記憶装置314は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、HDD、SSDなどが挙げられる。例えば、記憶装置314はOSのプログラム、アプリケーションプログラムなどを記憶する。または、ROM312は、アプリケーションプログラムを記憶する。そして、RAM313は、プロセッサ311のワークエリアとして使用される。
【0273】
また、プロセッサ311は、記憶装置314、ROM312などに記憶されたプログラムをロードする。そして、プロセッサ311は、プログラムにコーディングされている各処理を実行する。また、プロセッサ311は、通信ネットワーク36を介して各種プログラムをダウンロードしてもよい。また、プロセッサ311は、POSサーバ31の一部または全部として機能する。そして、プロセッサ311は、プログラムに基づいて図示したフローチャートにおける処理または命令を実行してもよい。
【0274】
通信インターフェース315は、無線または有線の通信回線を通じて、LAN、WANなどの通信ネットワーク36に接続される。これにより、POSサーバ31は、通信ネットワーク36を介して外部の装置や外部のコンピュータに接続される。通信インターフェース315は、通信ネットワーク36とPOSサーバ31の内部とのインターフェースを司る。そして、通信インターフェース315は、外部の装置や外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
【0275】
また、図41に示すPOSサーバ31のハードウェア構成は一例である。POSサーバ31は、図41に示す一部の構成要素を含まなくてもよい。POSサーバ31は、図41に示す以外の構成要素を有していてもよい。
【0276】
つぎに、図42に示す精算装置34のハードウェア構成例について説明する。精算装置34は、実施の形態1で説明した精算装置14をコンピュータで実現した例である。精算装置34は、例えば、プロセッサ341と、ROM342と、RAM343と、記憶装置344と、通信インターフェース345と、を有する。さらに、精算装置34は、通信インターフェース345と、入出力装置346と、読取装置347と、ライト348と、スピーカ349と、印刷装置350と、を有する。各構成部は、バス351によって接続される。
【0277】
プロセッサ341は、精算装置34の全体を制御する。プロセッサ341は、例えば、CPU、DSPなどが挙げられる。精算装置34は、記憶部として、ROM342、RAM343および記憶装置344などを有する。記憶装置344は、例えば、フラッシュメモリなどの半導体メモリ、HDD、SSDなどが挙げられる。例えば、記憶装置344はOSのプログラム、アプリケーションプログラムなどを記憶する。または、ROM342は、アプリケーションプログラムを記憶する。そして、RAM343は、プロセッサ341のワークエリアとして使用される。
【0278】
また、プロセッサ341は、記憶装置344、ROM342などに記憶されたプログラムをロードする。そして、プロセッサ341は、プログラムにコーディングされている各処理を実行する。また、プロセッサ341は、通信ネットワーク36を介して各種プログラムをダウンロードしてもよい。また、プロセッサ341は、精算装置34の一部または全部として機能する。そして、プロセッサ341は、プログラムに基づいて図示したフローチャートにおける処理または命令を実行してもよい。
【0279】
通信インターフェース345は、無線または有線の通信回線を通じて、LAN、WANなどの通信ネットワーク36に接続される。これにより、精算装置34は、通信ネットワーク36を介して外部の装置や外部のコンピュータに接続される。通信インターフェース345は、通信ネットワーク36と精算装置34の内部とのインターフェースを司る。そして、通信インターフェース345は、外部の装置や外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
【0280】
また、入出力装置346は、顧客の操作または店員の操作による入力を受け付ける。また、入出力装置346は、データを出力する。入出力装置346は画像を表示してもよい。入出力装置346は、例えば、タッチパネルディスプレイである。
【0281】
読取装置347は、例えば、1次元コード、2次元コードなどの精算コードを読み取り可能な装置である。例えば、読取装置347は、バーコードリーダ、撮像装置などが挙げられる。読取装置347は、RFIDを読み取り可能なRFIDリーダであってもよい。
【0282】
ライト348は、例えば、点灯する出力装置である。ライト348は、精算装置34の異常時、店員を呼ぶ時などに点灯する。スピーカ349は、例えば、操作音、音声メッセージなどを出力する出力装置である。印刷装置350は、例えば、レシートを印刷可能な出力装置である。
【0283】
また、図42に示す精算装置34のハードウェア構成は一例である。図42に示す以外の構成要素が追加されてもよいし、一部の構成要素を含まなくてもよい。例えば、精算装置34は、キーボード、マウス、物理的なボタンなどの入力装置を有していてもよい。また、精算装置34は、印刷装置350を有していなくてもよい。例えば、印刷装置350は、外付けであってもよい。もしくは、印刷装置350は、通信ネットワーク36を介して接続されてもよい。
【0284】
以上で、各装置のハードウェア構成の説明を終了する。また、各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、システムは、構成要素ごとにそれぞれ異なるコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つのコンピュータとプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
【0285】
また、システムの各構成要素の一部または全部は、特定用途向けの回路で実現されてもよい。また、システムの一部または全部は、FPGA(Field Programmable Gate Array)のようなプロセッサなどを含む汎用の回路によって実現されてもよい。また、システムの一部または全部は、特定用途向けの回路や汎用の回路などの組み合わせによって実現されてもよい。また、これらの回路は、単一の集積回路であってもよい。または、これらの回路は、複数の集積回路に分割されてもよい。そして、複数の集積回路は、バスなどを介して接続されることにより構成されてもよい。
【0286】
また、各装置の各構成要素の一部または全部が複数のコンピュータや回路などにより実現される場合、複数のコンピュータや回路などは、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。
【0287】
各実施の形態で説明した方法は、店舗用の携帯端末装置、顧客の携帯端末装置、精算装置、が実行することにより実現される。また、方法は、予め用意されたプログラムを店舗用の携帯端末装置、顧客の携帯端末装置、精算装置などのコンピュータが実行することにより実現される。各実施の形態で説明したプログラムは、HDD、SSD、フレキシブルディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、磁気光ディスク、USBメモリなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。そして、本プログラムは、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、プログラムは、通信ネットワーク36を介して配布されてもよい。
【0288】
以上説明した、各実施の形態におけるシステムの各構成要素は、図39から図42に示すコンピュータのシステムのように、その機能をハードウェア的に実現されてもよい。または、各構成要素は、プログラム制御に基づくコンピュータ装置、ファームウェアで実現されてもよい。
【0289】
以上、各実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。各本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が把握し得る様々な変更を適用した実施の形態を含み得る。本発明は、本明細書に記載された事項を必要に応じて適宜に組み合わせ、または置換した実施の形態を含み得る。例えば、特定の実施の形態を用いて説明された事項は、矛盾を生じない範囲において、他の実施の形態に対しても適用され得る。例えば、複数の動作をフローチャートの形式で順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の動作を実行する順番を限定するものではない。このため、各実施の形態を実施するときには、その複数の動作の順番を内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0290】
上記の実施の形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されることができる。ただし、上記の実施の形態の一部または全部は、以下に限られない。
【0291】
(付記1)
モードを受け付ける受付手段と、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得する取得手段と、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた精算情報を出力する出力手段と、
を有する店舗用の携帯端末装置。
【0292】
(付記2)
前記受付手段は、利用者の識別情報により、前記モードを受け付ける、
付記1に記載の店舗用の携帯端末装置。
【0293】
(付記3)
前記出力手段は、前記識別情報を含む前記精算情報を出力する、
付記2に記載の店舗用の携帯端末装置。
【0294】
(付記4)
前記店員モードは、前捌きモードと、緊急モードと、を有し、
前記出力手段は、受け付けた前記モードが前記前捌きモードである場合、店舗の精算装置による決済に用いる精算情報を出力し、受け付けた前記モードが前記緊急モードである場合、端末装置による決済に用いる精算情報を出力する、
付記1乃至3のいずれか一項に記載の店舗用の携帯端末装置。
【0295】
(付記5)
前記端末装置は、自携帯端末装置である、
付記4に記載の店舗用の携帯端末装置。
【0296】
(付記6)
前記端末装置は、前記顧客の携帯端末装置である、
付記4に記載の店舗用の携帯端末装置。
【0297】
(付記7)
モードを受け付け、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた精算情報を出力する、
方法。
【0298】
(付記8)
モードを受け付け、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた精算情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録する、前記コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体。
【0299】
(付記9)
モードを受け付け、
受け付けた前記モードが顧客モードである場合、顧客の操作によって前記顧客が購入する商品の商品情報を取得し、受け付けた前記モードが店員モードである場合、店員の操作によって前記商品情報を取得し、
前記商品情報に基づいて、前記モードに応じた精算情報を出力する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0300】
1 システム
10 店舗用の携帯端末装置
11 POSサーバ
12 顧客の携帯端末装置
13 印刷装置
14 精算装置
15 決済サーバ
101 モード受付部
102 店舗受付部
103 商品情報取得部
104 数量受付部
105 決済方法受付部
106 アプリ有無受付部
107 精算情報管理部
108 決済部
109 出力部
110 記憶部
111 精算情報生成部
112 リスト生成部
113 売上管理部
114 記憶部
121 読取部
122 決済部
123 出力部
125 決済情報受付部
126 記憶部
141 読取部
142 決済部
143 発行制御部
144 表示部
145 記憶部
1010 表示部
1011 発行制御部
1210 表示部
115 会員DB
116 店員DB
117 商品DB
118 売上DB
119 購入商品リストDB
20 店舗用の携帯端末装置
201 受付部
203 取得部
209 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42