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特開2024-157081コーディネート装置、コーディネートシステム、コーディネート方法、及びコーディネートプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157081
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】コーディネート装置、コーディネートシステム、コーディネート方法、及びコーディネートプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 19/00 20110101AFI20241030BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20241030BHJP
【FI】
G06T19/00 A
G06Q30/0601 320
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071187
(22)【出願日】2023-04-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-07-01
(71)【出願人】
【識別番号】521340159
【氏名又は名称】株式会社wearcoord
(74)【代理人】
【識別番号】100200333
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 真二
(72)【発明者】
【氏名】菊地 雅之
(72)【発明者】
【氏名】松永 拓真
【テーマコード(参考)】
5B050
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5B050AA10
5B050BA09
5B050BA12
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA04
5B050EA09
5B050EA19
5B050EA27
5B050FA02
5B050FA05
5B050FA08
5B050FA13
5L030BB66
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】コーディネートの候補となるファッションアイテムの画像からの選択を適切に操作性良く行うことができるコーディネート装置、コーディネートシステム、コーディネート方法、及びコーディネートプログラムを提供する。
【解決手段】アイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート装置であって、アイテムのカテゴリ及びアイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部と、アイテム情報記憶部内のアイテム画像からアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、選択された選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御部と、を備え、アイテム表示情報に基づいて、選択アイテム画像が、アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、選択アイテム画像が複数の場合、選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、所定の方向に移動可能となっている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート装置であって、
前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
前記アイテム情報記憶部内の前記アイテム画像から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御部と、を備え、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることを特徴とするコーディネート装置。
【請求項2】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、モデルの画像であるモデル画像に重ねて表示可能となっている請求項1に記載のコーディネート装置。
【請求項3】
前記アイテム表示情報に基づいて、複数の異なるカテゴリに対する選択アイテム画像が、前記選択アイテム画像が複数の場合でも、同時に表示可能となっている請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項4】
前記アイテム表示情報に基づいて、表示されている選択アイテム画像に、前記表示されている選択アイテム画像に対応するカテゴリとは異なるカテゴリの選択アイテム画像を重ねて表示可能となっている請求項1又は2に記載のコーディネート装置
【請求項5】
前記アイテム画像及び前記モデル画像の少なくともいずれか1つの画像が、複数に分割された分割画像で構成され、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像と前記モデル画像を重ねて表示する場合、前記分割画像で構成される画像については、前記分割画像が使用されるようになっており、
前記分割画像が重ねられる画像に対する前記分割画像の前後の位置が、前記分割画像毎に変更可能となっている請求項2に記載のコーディネート装置。
【請求項6】
前記モデル画像を含むモデル情報を記憶するモデル情報記憶部と、
前記アイテム画像が重ねられるモデル画像を、前記モデル情報記憶部内のモデル画像から選択するモデル情報処理部と、を更に備える請求項2に記載のコーディネート装置。
【請求項7】
前記モデル画像での顔の部分を予め用意された顔画像に変更し、前記変更されたモデル画像に前記アイテム画像を重ねて表示可能となっている請求項2又は6に記載のコーディネート装置。
【請求項8】
前記アイテム情報制御部が、アイテム特定情報に基づいて、前記選択アイテム画像からアイテム画像を特定し、
前記特定されたアイテム画像を含むアイテム情報を保持する特定アイテム情報保持部を更に備える請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項9】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像を表示する表示部を更に備える請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項10】
請求項1に記載のコーディネート装置と、
前記アイテム選択情報を前記コーディネート装置に送信し、前記アイテム表示情報を前記コーディネート装置から受信する端末装置と、を備え、
前記端末装置が、前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像を表示する表示部を具備することを特徴とするコーディネートシステム。
【請求項11】
ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート方法であって、
前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部内の前記アイテム情報から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御ステップを含み、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることを特徴とするコーディネート方法。
【請求項12】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、モデルの画像であるモデル画像に重ねて表示可能となっている請求項11に記載のコーディネート方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項11又は12に記載のコーディネート方法を実行させるためのコーディネートプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣服、帽子、靴等の身体に着用するファッションに関連するアイテムの画像を組み合わせることにより、これらのアイテムをコーディネートすることができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アパレル関連の電子商取引(EC、Electronic Commerce)の市場が拡大している。これは、アパレル関連のEC向けのツールが多く提供され、自社ブランドを始めやすくなったと共に、それらのツールにより生産効率が向上して、販売点数が増加したことによるものと考えられている。新型のウイルスによる感染症の流行での消費者の外出自粛も、アパレル関連のECの市場拡大の一因となっている。
【0003】
アパレルである衣服を始め、帽子や靴等の身体に着用するファッションに関連するアイテム(以下、「ファッションアイテム」とする)のインターネット等を介したECでは、基本的には、消費者は購入品が届くまで実物を確認できないので、サイズが合うかわからない、組合せや着こなし方がわからない、期待していた生地やカラーと実物が違った、等の問題が生じるおそれがある。試着のために実物を配送して返却するサービス等を提供する企業も存在するが、それらの費用は企業が負担しなければならない。
【0004】
このようなファッションアイテムのECでの課題への対応策として、ファッションアイテムをどのように上手く組み合わせるかのコーディネート、例えば上半身に着るトップスとパンツの組み合わせ、更にはシューズとの組み合わせ等をどうするかのコーディネートを、ファッションアイテムの画像を使用して実行する技術が提案されている。
【0005】
例えば、特開2003-342820号公報(特許文献1)では、衣料品、スポーツ用品、アクセサリ等のファッションの要素となる商品の相互の組み合わせを選択するコーディネートシステムが提案されている。特許文献1に記載のシステムでは、例えばパソコンを使用し、パソコンの記憶部に多数の商品の画像を取り込み、パソコンの表示部の第1表示部に各商品の画像を羅列して表示し、第2表示部に各商品目の商品を組み合わせた画像を表示する。第1表示部では商品目毎に商品が纏められており、商品目を選択すると、その商品目に属する商品群が表示され、その商品群から商品を選択すると、選択された商品が第2表示部に表示される。第2表示部では、各商品目で選択された商品が、予め設定された位置、大きさ、姿勢及び他の商品と重ね合わせる順序等に従って表示されるので、様々な商品の組み合わせを試すことができる。商品を組み合わせるに当たり、顧客の顔や姿を撮像した画像を使用することもできる。
【0006】
特開2002-194613号公報(特許文献2)では、電子商取引で売買されるファッションアイテムを、通信ネットワークを介して販売者側のサーバから購入者側の端末機に表示する画像表示技術が提案されている。特許文献2に記載のシステムでは、購入者の端末機に表示されるファッションアイテムの一覧画像のパネルから各ファッションアイテムを指定すると、指定されたファッションアイテムの画像を合成されたモデル画像が端末機に表示される。一覧画像のパネルでは、各ファッションアイテムが種類別に分類させ、重なって表示されている。モデル画像では、指定した複数のファッションアイテムが全て見えるようにするために、各ファッションアイテムを透明なフィルムのような構造のレイヤーにそれぞれ割り当てて、階層状に重ねて合成される。各ファッションアイテムの画像がモデル画像に合成されるレイヤーの階層は特定されている。
【0007】
特表2018-515861号公報(特許文献3)では、例えばファッションのカテゴリでの電子商取引において、1つの商品(ビジネスオブジェクト)を選択したら、その商品とマッチする他の商品を提示する方法及び装置が提案されている。特許文献3に記載の装置では、マッチング案のアイテムを着用したモデルの画像が、マッチング案のマッチング効果を表示する画像として画面に表示され、他のマッチング案がその左右に表示される。そして、左または右にスライドすることにより、他のマッチング案のマッチング効果を表示する画像に換えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003-342820号公報
【特許文献2】特開2002-194613号公報
【特許文献3】特表2018-515861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、各商品の画像が第1表示部に羅列して表示されるので、画像が小さくなってしまい、このシステムをスマートフォン等の携帯端末に応用した場合、その画像は更に小さくなり、見づらいものとなってしまい、商品の適切な選択を阻害する可能性がある。更に、商品目毎に商品群の画像が切り替わるので、商品目を交互に切り換えながら商品を選択して種々の組み合わせを試したい場合等では、操作が煩雑となってしまう。
【0010】
特許文献2に記載のシステムでも、ファッションアイテムのカテゴリ別に分類されたファッションアイテムの一覧画像のパネルからファッションアイテムを指定してモデル画像を合成している。更に、各ファッションアイテムの画像が割り当てられたレイヤーが、各ファッションアイテムに対して特定された階層に従って重ね合わされる。よって、画像の見易さや操作性等に関して、特許文献1に記載のシステムと同様の問題がある。
【0011】
特許文献3に記載の装置では、他のマッチング案がモデルの左右に表示され、スライド操作により切り換えることができるので、画像の見易さは特許文献1及び2に記載のシステムより良い。しかし、左右に表示されるのは他のマッチング案であり、アイテム毎の候補ではないので、1つのアイテムだけで候補を切り換えたい、種々の組み合わせを試したい等での操作がわかり難く、そのような操作が可能であるかも不明である。
【0012】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、ファッションアイテムのコーディネートをファッションアイテムの画像の組み合わせにより行う場合に、コーディネートの候補となるファッションアイテムの画像からの選択を適切に操作性良く行うことができるコーディネート装置、コーディネートシステム、コーディネート方法、及びコーディネートプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート装置に関し、本発明の上記目的は、前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部と、前記アイテム情報記憶部内の前記アイテム画像から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御部と、を備え、前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることにより達成される。
【0014】
さらに、本発明の上記目的は、上記コーディネート装置と、前記アイテム選択情報を前記コーディネート装置に送信し、前記アイテム表示情報を前記コーディネート装置から受信する端末装置と、を備え、前記端末装置が、前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像を表示する表示部を具備するコーディネートシステムにより達成される。
【0015】
また、本発明は、ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート方法に関し、本発明の上記目的は、前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部内の前記アイテム情報から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御ステップを含み、前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることにより達成される。
【0016】
さらに、本発明の上記目的は、コンピュータに、上記のコーディネート方法を実行させるためのコーディネートプログラムにより達成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明のコーディネート装置、コーディネートシステム、コーディネート方法、及びコーディネートプログラムによれば、コーディネートの候補である選択アイテム画像が、カテゴリ毎に、所定の方向に並べて表示され、所定の方向に移動可能となっているので、候補のアイテム画像の視認性や操作性が良く、適切にアイテム画像を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係るコーディネート装置を備えるコーディネートシステムの構成例(第1実施形態)を示す図である。
図2】コーディネート装置と端末装置との間での情報の送受信の例(第1実施形態)を示すシーケンス図である。
図3】画面に表示される画像の例を示すイメージ図である。
図4】画面に表示される画像の例を示すイメージ図である。
図5】コーディネート装置の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。
図6】属性テーブルの例を示すイメージ図である。
図7】アイテム情報テーブルの例を示すイメージ図である。
図8】コーディネート装置の動作例(第1実施形態)を示すフローチャートである。
図9】端末装置の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。
図10】分割画像を使用した画像の例を示すイメージ図である。
図11】重ね着の画像の例を示すイメージ図である。
図12】端末装置の動作例(第1実施形態)を示すフローチャートの一部である。
図13】端末装置の動作例(第1実施形態)を示すフローチャートの一部である。
図14】モデル画像選択におけるコーディネート装置と端末装置との間での情報の送受信の例(第2実施形態)を示すシーケンス図である。
図15】コーディネート装置の構成例(第2実施形態)を示すブロック図である。
図16】端末装置の構成例(第2実施形態)を示すブロック図である。
図17】端末装置の動作例(第2実施形態)を示すフローチャートの一部である。
図18】コーディネート装置の構成例(第3実施形態)を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、ファッションに関連するアイテム(ファッションアイテム)の様々な組み合わせのコーディネートを、ファッションアイテムの画像(アイテム画像)を使用して、可能としている。これにより、ファッションアイテムの使用者は、直接ファッションアイテムを着用せずに、コーディネートを試すことができる。なお、ファッションアイテムには、アパレルである衣服を始め、帽子や靴等の身体に着用するものが含まれ、身体に着用するという点から、腕時計やアクセサリ等も含む広い概念となっている。
【0020】
コーディネートのためにアイテム画像を表示する際、コーディネートの候補となるアイテム画像(以下、「候補アイテム画像群」とする)は所定の方向、例えば画面の左右の方向に並べて表示され、スワイプ(画面に指を触れたままで、上下左右に滑らせる操作)等の操作により移動させることができる。よって、ユーザーは、視認性が高いアイテム画像を確認することができ、候補アイテム画像群の閲覧も容易に行うことができるので、候補アイテム画像群から適切に所望のアイテム画像を選択することができる。
【0021】
アイテム画像は、ファッションアイテムのカテゴリ毎に決められている所定の位置に表示される。ファッションアイテムのカテゴリは、Tシャツやジーンズ等の具体的なファッションアイテムの名称である下位概念から、シャツやパンツ等の同系統のファッションアイテムを纏めた名称である中位概念、更にはトップスやボトムス等の更に総称化した名称である上位概念まで含んでおり、必要に応じてカテゴリとして使用する要素が決定される。スーツのように複数のファッションアイテムから構成されるものも、1つのカテゴリとすることができる。候補アイテム画像群は、このファッションアイテムのカテゴリ毎に決められている所定の位置から所定の方向(例えば左右方向)に並べて表示され、カテゴリ毎にスワイプ等の操作により移動させることができる。よって、複数の候補アイテム画像群を視認性良く表示させることができると共に、カテゴリ毎にアイテム画像を変えることができる。
【0022】
本発明では、アイテム画像を、モデルの画像(モデル画像)に重ねて表示させることが可能である。アイテム画像をモデル画像に重ねて表示することにより、より的確なコーディネートを行うことができる。モデル画像として使用するモデルには、人物だけではなく、マネキンのように人間を模倣して作成された造形物も含まれる。モデルを撮影するのではなく、人工的にモデル画像を作成しても良い。
【0023】
本発明では、重ね着のコーディネートも可能である。例えば、シャツの上にジャケット等のアウターを重ねて着用した場合等の画像も表示させることができる。この場合、重ねて表示されるアイテム画像の表示位置は略同じ位置となるので、候補アイテム画像群については、例えば、一方の候補アイテム画像群のみが表示される。候補アイテム画像群を表示しないファッションアイテムについては、そのファッションアイテムの1つのアイテム画像が表示され、そのアイテム画像に重ねて、もう一方のファッションアイテムの候補アイテム画像群が表示される。
【0024】
本発明では、フード付きコート等のように、正面から見た場合のモデルとの位置関係が部位によって異なるファッションアイテム(フードはモデルの背面、コート本体はモデルの前面)のアイテム画像も、適切に表示することが可能である。例えば、アイテム画像を、モデルとの位置関係が異なる部位毎に分割し、分割した画像(分割画像)毎に、モデル画像との前後の位置関係を変更する。例えば、フード付きコートのアイテム画像の場合、フードとコート本体とでアイテム画像を分割し、フードの分割画像はモデル画像の後に表示し、コート本体の分割画像はモデル画像の前に表示する。これにより、モデルがファッションアイテムを実際に着用した場合と同様な画像を表示させることができる。なお、アイテム画像ではなく、モデル画像を分割して、上記のような表示を実現しても良い。つまり、モデル画像を顔とそれ以外とで分割し、顔の分割画像はフード付きコートのアイテム画像の前に表示するようにする。
【0025】
本発明では、モデル画像の変更やアイテム画像の保存等も可能である。
【0026】
なお、本発明は、上述の処理を行うコーディネート装置として実現しても良いし、コーディネート装置に加え、コーディネート装置からの情報を受信する端末装置を備えるコーディネートシステムとして実現しても良い。或いは、上述の処理を含むコーディネート方法やその方法を実行させるためのコーディネートプログラムとして実現しても良い。
【0027】
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付し、説明を省略することがある。また、以下の説明における構成等は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。更に、以下では、本発明を実施するための主要な構成及び動作を中心にして説明しており、本発明を実施するために必要となる汎用的な処理、例えば通信処理、画面表示処理等については説明を簡略又は省略している。
【0028】
図1に、本発明に係るコーディネート装置を備えるコーディネートシステムの構成例(第1実施形態)を示す。本実施形態のコーディネートシステム1は、モデル画像及びアイテム画像を使用したファッションアイテムのコーディネートのサービス(以下、「コーディネートサービス」とする)を提供するコーディネート装置2と、コーディネートサービスを享受するユーザーが使用する端末装置3を備え、それらが、インターネット等で構成されるネットワーク4を介して接続される。例えば、コーディネート装置2として汎用のサーバを使用し、サーバ上で動作するプログラムによってコーディネートサービスを実行する。端末装置3としては、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の通信機能を有する汎用の情報機器を使用する。そして、コーディネート装置2にコーディネートサービスを提供するWebサイトを構築し、端末装置3に汎用のWebブラウザを搭載し、ネットワークプロトコルとしてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)を使用して、コーディネート装置2上のWebサイトと端末装置3上のWebブラウザの間で、ネットワーク4を介して、HTML(Hypertext Markup Language)ページ等の情報の送受信を行う。なお、コーディネート装置2及び/又は端末装置3として、汎用の装置ではなく、専用の装置を使用しても良く、コーディネートサービスの一部又は全部をハードウェアで実現しても良い。また、コーディネートシステム1によるコーディネートサービスを利用する者とファッションアイテムを着用する者とは同一人物である必要はないので、両者を区別する場合、前者をユーザー、後者を使用者と呼んでいる。
【0029】
コーディネート装置2はアイテム画像を含むアイテムに関連する情報(アイテム情報)を記憶しており、端末装置3からの要求に応じて、それらを端末装置3に送信する。端末装置3は、コーディネート装置2から送信された情報を受信し、液晶パネル等の表示手段を使用して適宜画面に表示すると共に、タッチパネル等の入力手段を使用してユーザーの指示を入力し、それに応じた要求をコーディネート装置2に送信する。
【0030】
ここで、コーディネートシステム1で提供されるコーディネートサービスの流れについて、主にスポーツ(例えばテニス等)に関連するファッションアイテムのコーディネートサービスを例として、コーディネート装置2と端末装置3との間での情報の送受信及び端末装置3での画面の表示例を用いて説明する。
【0031】
図2は、コーディネート装置2と端末装置3との間での情報の送受信の例を示すシーケンス図である。図3及び図4は、端末装置3が有する画面30に表示される画像の例を示すイメージ図である。
【0032】
まず、端末装置3は、コーディネート装置2に対してコーディネートサービスの要求(以下、「サービス要求」とする)を送信する(ステップS1)。例えば、コーディネートサービスを提供するWebサイトのURL(Uniform Resource Locator)を送信する。コーディネート装置2は、サービス要求を受信したら、モデル画像311及びコーディネートの対象となるファッションアイテムのカテゴリの名称(以下、「アイテムカテゴリ一覧」とする)を有する初期情報を端末装置3に送信する。
【0033】
端末装置3は、受信した初期情報中のモデル画像311を、画面30の上部に設けられたモデル表示欄310の中央近辺に、図3(A)に示されるように表示する。また、モデル表示欄310の下に設けられたアイテムカテゴリ欄320に、初期情報中のアイテムカテゴリ一覧を表示する。本実施形態では、ファッションアイテムのカテゴリとして、キャップ(帽子)、シャツ、パンツ及びシューズがあり、それぞれに対応するボタン(「hat」、「shirt」、「pants」、「shoes」)(以下、「アイテムカテゴリボタン」とする)をアイテムカテゴリ欄320に表示する。
【0034】
ユーザーによるアイテムカテゴリ欄320に表示されたアイテムカテゴリボタンのタッチ操作によりファッションアイテムのカテゴリが選択されたら、端末装置3は、選択されたファッションアイテムのカテゴリ(以下、「選択アイテムカテゴリ」とする)をコーディネート装置2に送信する(ステップS2)。コーディネート装置2は、選択アイテムカテゴリを受信したら、選択アイテムカテゴリが有する属性の選択肢(以下、「属性選択肢一覧」とする)に関する情報(以下、「属性選択肢情報」とする)を端末装置3に送信する。ここでは、選択アイテムカテゴリとしてシャツが選択されたとし、シャツの属性としてシャツのメーカー及び色が設定されているとする。なお、タッチ操作には、ユーザーの指等によるタッチの他に、マウスでのクリック等の操作も含まれ、以下の説明でも同様である。
【0035】
属性選択肢情報を受信した端末装置3は、アイテムカテゴリ欄320の下に設けられた第1属性表示欄330及び第2属性表示欄340に、図3(B)に示されるように属性選択肢一覧を表示する(以下、属性選択肢一覧を表示する欄を総称して「属性表示欄」とする)。ここでは、シャツのメーカーとして、A社、B社、C社、D社及びE社があり、第1属性表示欄330に各社に対応するボタンを表示し、シャツの色として、黒系、白系、青系、ピンク系及び赤系があり、第2属性表示欄340に各色に対応するボタン(「black」、「white」、「blue」、「pink」、「red」)を表示する。また、第2属性表示欄340の下に設けられた操作欄350に、「送信」ボタン351及び「決定」ボタン352を表示する。「送信」ボタン31は、ファッションアイテムの属性での選択が完了した時に使用するボタンである。「決定」ボタン352は、コーディネートするファッションアイテムが決定した時に使用するボタンである。
【0036】
ユーザーは、第1属性表示欄330及び第2属性表示欄340に表示されたボタンのタッチ操作によりファッションアイテムのメーカー及び色を選択し、選択が完了したら、操作欄350に表示された「送信」ボタン351のタッチ操作を行う。端末装置3は、「送信」ボタン351のタッチ操作を確認したら、選択されたファッションアイテムの属性(以下、「選択アイテム属性」とする)をコーディネート装置2に送信する(ステップS3)。コーディネート装置2は、選択アイテム属性を受信したら、ステップS2にて受信した選択アイテムカテゴリと選択アイテム属性をアイテム選択情報として、このアイテム選択情報に適合するアイテム情報を選択し、アイテム表示情報として端末装置3に送信する。選択アイテムカテゴリとしてシャツが選択されており、選択アイテム属性としてA社及び白系が選択された場合、「シャツ」、「A社」及び「白系」の属性を有するアイテム情報を選択する。なお、ファッションアイテムのメーカー又は色のどちらか一方のみを選択して、「送信」ボタン351がタッチ操作された場合は、選択された属性と選択アイテムカテゴリをアイテム選択情報として、アイテム情報の選択が行われる。どちらも選択されずに「送信」ボタン351がタッチ操作された場合は、選択アイテムカテゴリのみをアイテム選択情報として、アイテム情報の選択が行われる。つまり、選択アイテムカテゴリの全てのアイテム情報がアイテム表示情報として送信される。また、複数の選択肢、ここでは複数のメーカー及び/又は複数の色を選択しても良い。
【0037】
端末装置3は、アイテム表示情報を受信したら、アイテム表示情報に含まれるアイテム画像を、候補アイテム画像群として、モデル表示欄310に表示する。選択アイテムカテゴリがシャツの場合、図3(C)に示されるように、シャツを着用する箇所であるモデル画像311の上半身の位置に横並びで候補アイテム画像群を構成するアイテム画像312a、312b及び312cを表示する。図3(C)では、アイテム画像312bがモデル画像311上に表示されているが、アイテム表示情報受信直後は、候補アイテム画像群において先頭に位置するアイテム画像312aをモデル画像311上に表示する。候補アイテム画像群はスワイプ等の操作により左右に移動させることができ、図3(C)は、アイテム画像312aを左に移動させて、アイテム画像312bをモデル画像311上にもってきた状態である。候補アイテム画像群が4つ以上のアイテム画像を有する場合、図3(C)に示される状態から、更に候補アイテム画像群を左に移動させることにより、他のアイテム画像が画面10の右端から順次現れて表示される。なお、候補アイテム画像群は、選択アイテムカテゴリがキャップの場合はキャップを着用する箇所であるモデル画像311の頭の位置に、パンツの場合はパンツを着用する箇所であるモデル画像311の腰の位置に、シューズの場合はシューズを着用する箇所であるモデル画像311の足の位置に、それぞれ横並びで表示される。
【0038】
ステップS3において、候補アイテム画像群に所望のファッションアイテムがない場合、第1属性表示欄330及び第2属性表示欄340から他の選択肢を選択し、操作欄350内の「送信」ボタン351をタッチ操作することにより、コーディネート装置2から他の候補アイテム画像群を得ることができる。
【0039】
ユーザーが候補アイテム画像群から所望のアイテム画像を特定するためには、まず、そのアイテム画像をモデル画像311上に移動させる。そして、他に表示させたいファッションアイテムのカテゴリがある場合は、アイテムカテゴリ欄320内の対応するアイテムカテゴリボタンをタッチ操作する。このタッチ操作により、上記のモデル画像311上に移動されたアイテム画像が所望のアイテム画像として特定される。端末装置3は、アイテムカテゴリボタンのタッチ操作を確認したら、特定されたアイテム画像に関する情報をアイテム特定情報としてコーディネート装置2に送信し(ステップS4)、更に、選択アイテムカテゴリをコーディネート装置2に送信する(ステップS2)。それ以降は、ステップS2でのコーディネート装置2の動作及びステップS3での動作を繰り返して、所望のアイテム画像を特定していく。
【0040】
他に表示させたいファッションアイテムのカテゴリがない場合は、操作欄350内の「決定」ボタン352のタッチ操作を行う。このタッチ操作により、所望のアイテム画像が特定される。端末装置3は、「決定」ボタン352のタッチ操作を確認したら、アイテム特定情報をコーディネート装置2に送信し(ステップS4)、更に、コーディネートするファッションアイテムが決定したことを示す情報(以下、「決定情報」とする)をコーディネート装置2に送信する(ステップS5)。
【0041】
決定情報を受信したコーディネート装置2は、それまでに受信したアイテム特定情報を基にコーディネートを完了させる。
【0042】
なお、ステップS2において、選択アイテムカテゴリの送信をアイテムカテゴリボタンのタッチ操作により行うのではなく、初期情報を受信した時点で、端末装置3が操作欄350に「送信」ボタン351及び「決定」ボタン352を表示するようにして、「送信」ボタン351のタッチ操作により、選択アイテムカテゴリの送信を行うようにしても良い。また、ファッションアイテムのカテゴリの選択を階層的に行っても良い。例えば、まずファッションアイテムのカテゴリとしてトップスやボトムス等の上位概念のカテゴリを選択させ、その後、選択されたカテゴリに属するシャツやパンツ等の中位概念やTシャツやジーンズ等の下位概念のカテゴリを選択させるようにして、最後に選択されたカテゴリを選択アイテムカテゴリとしても良い。
【0043】
ステップS4におけるアイテム特定情報の送信も、アイテムカテゴリボタンのタッチ操作により行うのではなく、「送信」ボタン351のタッチ操作により行うようにしても良い。この場合、端末装置3は、アイテム特定情報の送信のためにアイテムカテゴリボタンを表示させる必要がないので、ステップS2での属性選択肢情報を受信したら、属性表示欄に属性選択肢一覧を表示する際に、アイテムカテゴリ欄320のアイテムカテゴリ一覧の表示を消去しても良い。そして、ステップS4にてアイテム特定情報を送信したら、端末装置3はアイテムカテゴリ一覧を再度表示する。これにより、アイテムカテゴリ欄と属性表示欄を画面30の同じ位置に設定可能となり、モデル表示欄310を広くすることができる。
【0044】
所望のアイテム画像が特定され、それに続けて、他のファッションアイテムのカテゴリのアイテム画像を特定する動作において、端末装置3は、既に特定されたアイテム画像以外の候補アイテム画像群のアイテム画像を、モデル表示欄310から消去しても良いし、表示したままにしても良い。例えば、図3(C)において、シャツのアイテム画像312bが特定された後、パンツのアイテム画像を特定する場合、図4(A)に示されるように、シャツのアイテム画像312a及び312cを消去しても良いし、図4(B)に示されるように、表示したままにしても良い。更に、後者の場合、アイテム特定情報の送信を「送信」ボタン351のタッチ操作により行うようにすることにより、複数のカテゴリでのアイテム画像の特定を同時に行うようにすることも可能である。例えば、図4(B)の場合、ユーザーは、シャツのアイテム画像の特定とパンツのアイテム画像の特定を同時に行い、両方のアイテム画像を特定したら、「送信」ボタン351のタッチ操作を行う。但し、他のファッションアイテムが、特定されたアイテム画像に重ね着されるファッションアイテムの場合は、処理量の軽減等のために、特定されたアイテム画像以外の候補アイテム画像群のアイテム画像はモデル表示欄310から消去するのが好適である。
【0045】
上述のようなコーディネートサービスを実現するコーディネート装置2及び端末装置3の詳細について説明する。
【0046】
まず、コーディネート装置2の詳細について説明する。
図5は、コーディネート装置2の構成例を示すブロック図である。コーディネート装置2として汎用のサーバを使用しており、図5には、本発明に関わる構成要素のみを示している。このことは、後述の端末装置3の構成例や他の実施形態でのコーディネート装置及び端末装置の構成例を示す各図においても同様である。
【0047】
コーディネート装置2は、受信処理部20、属性テーブル記憶部21、アイテム情報記憶部22、アイテムカテゴリ処理部23、属性選択肢処理部24、アイテム情報選択部25、アイテム特定処理部26、完了処理部27、特定アイテム情報保持部28及び送信処理部29を備える。このうち、アイテムカテゴリ処理部23、属性選択肢処理部24、アイテム情報選択部25及びアイテム特定処理部26より、アイテム情報制御部を構成する。
【0048】
受信処理部20は、端末装置3から送信される要求データGdを受信する。端末装置3からは、上述のように、サービス要求、選択アイテムカテゴリ、選択アイテム属性、アイテム特定情報、決定情報等が送信される。これらは同じデータ形式の要求データGdとしてコーディネート装置2に送信される。よって、受信処理部20は要求データGdの内容を確認し、その内容に応じて、サービス要求Rqをアイテムカテゴリ処理部23に、選択アイテムカテゴリTpsを属性選択肢処理部24及びアイテム情報選択部25に、選択アイテム属性Atsをアイテム情報選択部25に、アイテム特定情報Isをアイテム特定処理部26に、決定情報Difを完了処理部27にそれぞれ出力する。
【0049】
属性テーブル記憶部21は、各ファッションアイテムのカテゴリが有する属性と各属性での選択肢を予め格納した属性テーブルを記憶する。属性テーブルの例のイメージ図を図6に示す。図6において、「カテゴリ」はファッションアイテムのカテゴリ、「属性」はファッションアイテムのカテゴリが有する属性、「選択肢」は各属性での選択肢を表しており、属性テーブルにはファッションアイテムのカテゴリ毎に属性及び選択肢が格納されている。例えば、ファッションアイテムのカテゴリが「キャップ」では、属性として「メーカー」及び「色」が設定されている。「メーカー」はファッションアイテムの製造・販売元の会社名であり、「色」はファッションアイテムが有する色である。そして、各属性の選択肢として、「メーカー」には「A社」、「B社」及び「C社」が設定されており、「色」には「黒」(黒系)、「白」(白系)、「青」(青系)及び「赤」(赤系)が設定されている。「パンツ」の属性として設定されている「長さ」はパンツの長さに基づく形状であり、選択肢の「ショート」はショートパンツ、「ハーフ」はハーフパンツを表している。
【0050】
アイテム情報記憶部22は、各ファッションアイテムに対するアイテム情報を記憶する。アイテム情報はテーブル形式で記憶されており、そのテーブル(以下、「アイテム情報テーブル」とする)の例のイメージを図7に示す。図7において、「アイテムID」は各ファッションアイテムを識別するために付与される識別番号であり、各ファッションアイテムはアイテムIDにより特定することができる。「カテゴリ」はファッションアイテムのカテゴリである。「性別」はファッションアイテムが対象とする性別であり、「男性」は男性用、「女性」は女性用、「兼用」は男女兼用を表している。「メーカー」及び「色」は、それぞれファッションアイテムの製造・販売元の会社名及びファッションアイテムが有する色であり、これらは全てのファッションアイテムのカテゴリに共通する属性であるから、独立した項目となっている。各ファッションアイテムのカテゴリで特有の属性は「特有属性」として設定される。「パンツ」では「長さ」が特有属性となっているので、「カテゴリ」が「パンツ」の場合、「特有属性」の欄には「長さ」のデータ(「ショート」か「ハーフ」)が格納されている。「特有属性」が2つ以上の場合はその数だけのデータが格納される。アイテム情報記憶部22はアイテム情報としてアイテム画像も記憶しており、各ファッションアイテムに対応するアイテム画像を格納した場所(例えば、メモリアドレス、ファイル名等)が「アイテム画像」の欄に格納されている。なお、ファッションアイテムが有する色として、そのファッションアイテムで最も広い範囲を占める等により特徴的となっている1つの色を採用するだけではなく、そのファッションアイテムが有する複数の色を採用しても良い。後者の場合、「色」の欄には複数の色が格納される。
【0051】
アイテム画像はモデル画像311に重ねて表示されるので、アイテム画像の大きさ及び向きは、モデル画像311に合わせて調節されている。また、シャツの襟首近辺等、モデルがファッションアイテムを着用した状態でモデル画像311を正面から見た場合、通常では隠れる部分は予め削除しておく。但し、削除せずに残しておいてモデル画像311に重ね合わせても違和感がない場合等では、削除しなくても良い。
【0052】
ファッションアイテムが、フード付きコート等のように、正面から見た場合のモデルとの位置関係が部位によって異なるファッションアイテム(以下、「背部付ファッションアイテム」とする)の場合、全体のアイテム画像を分割した分割画像をモデル画像311に重ねて表示する。この場合、アイテム情報記憶部22には、アイテム画像の代わりに分割画像が記憶され、アイテム情報テーブルの「アイテム画像」の欄には、分割画像を格納した場所が格納されている。ファッションアイテムが背部付ファッションアイテムか否かは、ファッションアイテムのカテゴリで判断され、アイテム情報テーブルの「カテゴリ」の欄に格納されているカテゴリが背部付ファッションアイテムに属する名称(例えば「フード付きコート」等)の場合、背部付ファッションアイテムと判断される。また、分割画像をモデル画像311に重ねて表示する際のモデル画像311に対する分割画像の前後の位置、即ち、モデル画像311の前又は後のどちらに分割画像を表示するかは、「アイテム画像」の欄に格納されている順番で判断される。例えば、1番目に格納されている分割画像はモデル画像311の前に表示され、2番目に格納されている分割画像はモデル画像311の後に表示されるようにする。この順番を保持するために、後述のアイテム情報選択部25は、アイテム情報記憶部22からアイテム情報を抽出する際、格納されている順番で分割画像を抽出して、順番が入れ替わらないようにする。なお、ファッションアイテムが背部付ファッションアイテムか否かを、ファッションアイテムのカテゴリで判断するのではなく、それ以外の方法で判断しても良い。例えば、背部付ファッションアイテムであることを示すフラグを用意し、アイテム情報テーブルにそのフラグを格納する欄を設け、その欄に格納されているフラグを使用する等の方法で判断しても良い。また、モデル画像311に対する分割画像の前後の位置を、「アイテム画像」の欄に格納されている順番で判断するのではなく、それ以外の方法で判断しても良い。例えば、分割画像毎に、モデル画像311に対する分割画像の前後の位置を示す情報を付加し、その情報をアイテム情報記憶部22に記憶させ、その情報を使用する等の方法で判断しても良い。背部付ファッションアイテムであることを示すフラグ及び/又はモデル画像311に対する分割画像の前後の位置を示す情報は、分割画像を表示するまでの処理にて継承していくようにしても良い。
【0053】
アイテムカテゴリ一覧及び属性選択肢一覧は属性テーブルに基づいて生成され(後述参照)、アイテムカテゴリ一覧を表示するアイテムカテゴリ欄320並びに属性選択肢一覧を表示する属性表示欄での選択結果である選択アイテムカテゴリ及び選択アイテム属性を含むアイテム選択情報に適合するアイテム情報をアイテム情報テーブルから抽出する(後述参照)。よって、属性テーブルの各欄(「カテゴリ」、「属性」及び「選択肢」)に格納されるデータと、アイテム情報テーブルの「カテゴリ」、「メーカー」、「色」及び「特有属性」の各欄に格納されるデータは、不整合がないように調整されている。なお、ファッションアイテムの属性として、規格サイズ(Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ等)や価格等の他の属性を追加し、追加した属性を選択アイテム属性に使用しても良い。
【0054】
アイテムカテゴリ処理部23は、サービス要求Rqに応じて初期情報Sifを生成する。サービス要求Rqを入力したら、アイテムカテゴリ処理部23は、属性テーブル記憶部21内の属性テーブルから「カテゴリ」欄に格納されているファッションアイテムのカテゴリTpを順次読み出して、アイテムカテゴリ一覧を作成する。例えば、図6に示される属性テーブルの場合、「キャップ」、「シャツ」、「パンツ」及び「シューズ」を要素とするアイテムカテゴリ一覧を作成する。また、アイテムカテゴリ処理部32は、予めモデル画像311を保持しており、モデル画像311及びアイテムカテゴリ一覧を基に、これらを端末装置3の画面30に表示及び制御するための情報である初期情報Sifを生成する。初期情報Sifは送信処理部29に出力される。なお、予めアイテムカテゴリ一覧を作成して保持しておき、サービス要求Rqを入力したら、保持するアイテムカテゴリ一覧とモデル画像311から初期情報Sifを生成しても良い。更に、アイテムカテゴリ一覧とモデル画像311から初期情報Sifを予め生成して保持しておき、サービス要求Rqを入力したら、保持する初期情報Sifを送信処理部29に出力するようにしても良い。
【0055】
属性選択肢処理部24は、属性テーブル記憶部21に基づいて、選択アイテムカテゴリTpsに対応する属性選択肢一覧を作成する。属性選択肢処理部24は選択アイテムカテゴリTpsにより選択されたファッションアイテムのカテゴリを確認し、属性テーブル記憶部21内の属性テーブルからそのファッションアイテムのカテゴリが有する属性At及び各属性が有する選択肢Chを読み出して、属性選択肢一覧を作成する。例えば、図6に示される属性テーブルを使用し、選択アイテムカテゴリTpsが「シューズ」の場合、属性は「メーカー」及び「色」であり、「メーカー」の選択肢は「A社」、「B社」、「D社」及び「E社」で、「色」の選択肢は「白」(白系)、「青」(青系)、「赤」(赤系)及び「黄」(黄色系)である属性選択肢一覧を作成する。作成した属性選択肢一覧を基に、これを端末装置3の画面30に表示及び制御するための情報である属性選択肢情報Aifを生成し、送信処理部29に出力する。なお、属性テーブルに格納されている選択肢全てを属性選択肢一覧に含めるのではなく、属性選択肢一覧に含める選択肢を選定するようにしても良い。例えば、「シューズ」の「メーカー」の選択肢として、「A社」及び「D社」のみを属性選択肢一覧に含めるようにしても良い。選定の結果、選択肢が1つとなった場合は、その選択肢の属性自体を属性選択肢一覧に含めないようにしても良い。選択肢の選定の基準は予め設定しておくか、設定できる手段を設けるようにする。
【0056】
アイテム情報選択部25は、選択アイテムカテゴリTps及び選択アイテム属性Atsに基づいて、アイテム情報記憶部22からアイテム情報を選択する。ファッションアイテムを着用する使用者の性別は予め別の手段(例えば、Webサイトへのログイン処理等)にて取得して、それに選択アイテムカテゴリTps及び選択アイテム属性Atsを加えたアイテム選択情報に適合するアイテム情報It1を、アイテム情報記憶部22内のアイテム情報テーブルより抽出する。例えば、図7に示されるアイテム情報テーブルに対して、性別が「男性」、選択アイテムカテゴリTpsが「シューズ」、選択アイテム属性Atsが「B社」及び「白」の場合、アイテムIDが0001、0006等であるアイテム情報It1が抽出される。アイテム情報It1は、「アイテムID」~「特有属性」の欄に格納されているデータと、「アイテム画像」欄に格納されているデータから特定されるアイテム画像又は分割画像とから構成される。なお、アイテム選択情報に含まれるデータをアイテム情報It1から除いても良い。また、「性別」を、「メーカー」や「色」と同様に、選択アイテム属性Atsに含めるような構成にしても良い。即ち、端末装置3の画面30内の属性表示欄に、性別の選択肢を表示する欄を設け、そこに表示されるボタンのタッチ操作により、性別を選択するようにしても良い。
抽出されたアイテム情報It1は、これを端末装置3の画面30に表示及び制御するための情報であるアイテム表示情報Iifとして送信処理部29に出力される。
【0057】
送信処理部29は、入力する初期情報Sif、属性選択肢情報Aif及びアイテム表示情報Iifを応答データRdとして端末装置3に送信する。これらの各情報を入力したタイミングで、同じデータ形式の応答データRdとして送信する。
【0058】
アイテム特定処理部26は、アイテム特定情報Isに基づいて、アイテム情報記憶部22からアイテム情報を特定する。アイテム特定情報IsとしてアイテムIDを使用し、アイテム特定情報Isの値と同じアイテムIDに対応するアイテム情報It2を、アイテム情報記憶部22内のアイテム情報テーブルより抽出する。抽出されたアイテム情報It2は、特定アイテム情報保持部28に出力される。
【0059】
特定アイテム情報保持部28は、アイテム特定処理部26から出力されるアイテム情報It2を保持する。
【0060】
完了処理部27は、決定情報Difを入力したら、コーディネートを完了させる。コーディネートを完了した後の次の処理で、例えば特定したファッションアイテムの購入処理等でアイテム情報が必要な場合、完了処理部27は、特定アイテム情報保持部28に保持されたアイテム情報It2を読み出し、次の処理に渡す。
【0061】
このようなコーディネート装置2の構成において、その動作例を図8のフローチャートを参照して説明する。
【0062】
受信処理部20は、端末装置3から送信された要求データGdを受信したら(ステップS10)、その内容を確認する(ステップS20)。
【0063】
要求データGdがサービス要求の場合、受信処理部20はサービス要求Rqをアイテムカテゴリ処理部23に出力する(ステップS30)。アイテムカテゴリ処理部23は、属性テーブル記憶部21内の属性テーブルを基にアイテムカテゴリ一覧を作成し(ステップS40)、モデル画像311を含めて初期情報Sifを生成し(ステップS50)、送信処理部29に出力する。送信処理部29は、初期情報Sifを応答データRdとして端末装置3に送信する(ステップS60)。
【0064】
要求データGdが選択アイテムカテゴリの場合、受信処理部20は選択アイテムカテゴリTpsを属性選択肢処理部24及びアイテム情報選択部25に出力する(ステップS70)。属性選択肢処理部24は、選択アイテムカテゴリTpsに対して設定された属性At及び選択肢Chを、属性テーブル記憶部21内の属性テーブルから読み出し、属性選択肢一覧を作成する(ステップS80)。そして、作成した属性選択肢一覧を基に属性選択肢情報Aifを生成し(ステップS90)、送信処理部29に出力する。送信処理部29は、属性選択肢情報Aifを応答データRdとして端末装置3に送信する(ステップS100)。
【0065】
要求データGdが選択アイテム属性の場合、受信処理部20は選択アイテム属性Atsをアイテム情報選択部25に出力する(ステップS110)。アイテム情報選択部25は、先に入力した選択アイテムカテゴリTps及び選択アイテム属性Ats並びに使用者の性別の情報に適合するアイテム情報It1をアイテム情報記憶部22内のアイテム情報テーブルから抽出する(ステップS120)。そして、抽出したアイテム情報It1をアイテム表示情報Iifとして送信処理部29に出力する(ステップS130)。送信処理部29は、アイテム表示情報Iifを応答データRdとして端末装置3に送信する(ステップS140)。
【0066】
要求データGdがアイテム特定情報の場合、受信処理部20はアイテム特定情報Isをアイテム特定処理部26に出力する(ステップS150)。アイテム特定処理部26は、アイテム特定情報Isの値をアイテムIDとするアイテム情報It2をアイテム情報記憶部22内のアイテム情報テーブルより抽出する(ステップS160)。抽出されたアイテム情報It2は特定アイテム情報保持部28に保持される(ステップS170)。
【0067】
要求データGdが決定情報の場合、受信処理部20は決定情報Difを完了処理部27に出力する(ステップS180)。完了処理部27は、決定情報Difを入力したら、コーディネートを完了する(ステップS190)。
【0068】
以上の動作を、コーディネート装置2は、端末装置3から送信される要求データGdを受信するたびに実行する。
【0069】
なお、特定アイテム情報保持部28はアイテム情報It2を保持しているが、アイテム情報It2中のアイテムIDのみを保持し、アイテム情報It2が必要な場合は、特定アイテム情報保持部28に保持されたアイテムIDを基に、アイテム情報記憶部22内のアイテム情報テーブルから抽出するようにしても良い。また、特定アイテム情報保持部28に保持されたアイテム情報It2は、次のコーディネートを実行する際に、消去又は上書きされても良いが、そのまま保持するか又は他の記憶手段に記憶させるようにしても良い。このようにすることにより、過去のコーディネートの結果を参照することが可能となる。上記の構成において、アイテムカテゴリ処理部23、属性選択肢処理部24、アイテム情報選択部25、アイテム特定処理部26及び完了処理部27の中の任意の組み合わせ又は全てを纏めて1つの構成要素としても良い。
【0070】
次に、端末装置3の詳細について説明する。
図9は、端末装置3の構成例を示すブロック図であり、端末装置3として汎用の情報機器を使用する。
【0071】
端末装置3は、入力部31、受信処理部32、サービス要求部33、初期情報制御部34、属性選択肢制御部35、アイテム表示制御部36、表示部37及び送信処理部38を備える。
【0072】
入力部31は、汎用の情報機器が具備するタッチパネル、キーボード、マウス等の入力手段を有し、入力手段を用いてユーザー入力Uiを入力する。端末装置3において実行されるコーディネートサービスは複数の段階に分かれており、各段階において、入力部31はユーザー入力Uiに基づいた信号を出力する。具体的には、サービス要求を行う段階(以下、「サービス要求段階」とする)では、サービス要求に対応するサービス要求信号Rsを出力する。初期情報を受信した段階(以下、「初期段階」とする)では、アイテムカテゴリボタンのタッチ操作により発生するアイテムカテゴリボタン信号Tbsを出力する。属性選択肢情報を受信した段階(以下、「属性選択段階」とする)では、選択アイテムカテゴリの各属性の選択肢に対応するボタンのタッチ操作により発生する選択肢ボタン信号Abs及び「送信」ボタンのタッチ操作により発生する送信ボタン信号Sbsを出力する。アイテム表示情報を受信した段階(以下、「アイテム選択段階」とする)では、アイテムカテゴリボタン信号Tbs又は「決定」ボタンのタッチ操作により発生する決定ボタン信号Dbsを出力する。入力部31は、サービス要求信号Rsをサービス要求部33に、アイテムカテゴリボタン信号Tbsを初期情報制御部34及びアイテム表示制御部36に、選択肢ボタン信号Abs及び送信ボタン信号Sbsを属性選択肢制御部35に、決定ボタン信号Dbsをアイテム表示制御部36にそれぞれ出力する。
【0073】
受信処理部32は、コーディネート装置2から送信される応答データRdを受信する。応答データRdとして初期情報Sif、属性選択肢情報Aif及びアイテム表示情報Iifがあるので、受信処理部32は応答データRdの内容を確認し、初期情報Sifを初期情報制御部34に、属性選択肢情報Aifを属性選択肢制御部35に、アイテム表示情報Iifをアイテム表示制御部36にそれぞれ出力する。
【0074】
サービス要求部33は、サービス要求信号Rsの入力に応じて、サービス要求Rqを送信処理部38に出力する。
【0075】
初期情報制御部34は、初期情報Sifに基づいて初期画面情報Sdpを生成し、アイテムカテゴリボタン信号Tbsに基づいて選択アイテムカテゴリTpsを生成する。初期情報制御部34は、初期情報Sif中のモデル画像311を画面30内のモデル表示欄310に表示し、アイテムカテゴリ一覧での各ファッションアイテムのカテゴリに対応するアイテムカテゴリボタンをアイテムカテゴリ欄320に表示するための初期画面情報Sdpを生成する。また、アイテムカテゴリボタン信号Tbsを入力したら、アイテムカテゴリボタン信号Tbsに対応するファッションアイテムのカテゴリを特定し、選択アイテムカテゴリTpsとして出力する。初期画面情報Sdpは表示部37に、選択アイテムカテゴリTpsは送信処理部38にそれぞれ入力される。
【0076】
属性選択肢制御部35は、属性選択肢情報Aifに基づいて属性選択肢画面情報Adpを生成し、選択肢ボタン信号Abs及び送信ボタン信号Sbsに基づいて選択アイテム属性Atsを生成する。属性選択肢制御部35は、属性選択肢情報Aif中の属性選択肢一覧での各属性の選択肢に対応するボタンを画面30内の属性表示欄に表示し、操作欄350に「送信」ボタン351及び「決定」ボタン352を表示するための属性選択肢画面情報Adpを生成する。選択肢が多い場合等では、ポップアップメニューを使用して、選択肢を表示するようにしても良い。属性表示欄は属性選択肢一覧中の属性の数だけ設けられるが(例えば、図3(B)では、属性はメーカーと色の2つであるから、第1属性表示欄及び第2属性表示欄の2つが設けられている)、画面30内の指定された範囲に全ての属性表示欄を表示させることができない場合、指定された範囲内で上下にスクロールする等により、全ての属性表示欄を見られるようにする。属性選択肢制御部35は、選択肢ボタン信号Absを入力したら、選択肢ボタン信号Absに対応する属性の選択肢を特定し、保持する。そして、送信ボタン信号Sbsを入力したら、それまでに特定し保持した選択肢を纏めて、選択アイテム属性Atsとして出力する。属性選択肢画面情報Adpは表示部37に、選択アイテム属性Atsは送信処理部38にそれぞれ入力される。
【0077】
アイテム表示制御部36は、アイテム表示情報Iifに基づいてアイテム画面情報Idpを生成し、アイテムカテゴリボタン信号Tbs又は決定ボタン信号Dbsに基づいてアイテム特定情報Isを生成し、更に決定ボタン信号Dbsに基づいて決定情報Difを生成する。アイテム表示制御部36は、アイテム表示情報Iif中のアイテム画像(又は分割画像)で構成される候補アイテム画像群をモデル表示欄310の所定の位置に表示するためのアイテム画面情報Idpを生成する。候補アイテム画像群はスワイプ等の操作により左右に移動できるようにする。アイテム表示制御部36は、アイテムカテゴリボタン信号Tbs又は決定ボタン信号Dbsを入力したら、モデル画像311上にあるアイテム画像に対応するアイテムIDをアイテム特定情報Isとして出力する。その後、入力した信号が決定ボタン信号Dbsの場合、決定情報Difを出力する。アイテム画面情報Idpは表示部37に、アイテム特定情報Is及び決定情報Difは送信処理部38にそれぞれ入力される。なお、アイテム特定情報Isは、アイテムカテゴリボタン信号Tbs又は決定ボタン信号Dbsが入力された場合、即ちアイテムカテゴリボタンのタッチ操作又は「決定」ボタンのタッチ操作が行われた場合以外でも、出力されるようにしても良い。例えば、モデル表示欄310に表示されているアイテム画像に対してタッチ操作が行われた場合等で、アイテム特定情報Isが出力されるようにしても良い。この場合、タッチ操作の対象であるアイテム画像に対応するアイテムIDをアイテム特定情報Isとして出力する。
【0078】
アイテム表示制御部36は、アイテム表示情報Iifが背部付ファッションアイテムの分割画像を含む場合、アイテム表示情報Iifに格納されている順番に従って、モデル画像311に分割画像を重ね合わせた画像を作成するようなアイテム画面情報Idpを生成する。例えば、1番目に格納されている分割画像はモデル画像311の前に、2番目に格納されている分割画像はモデル画像311の後に表示されるようなアイテム画面情報Idpを生成する。図10に、フード付きコートの分割画像をモデル画像311に重ね合わせた場合の画像の例を示しており、コート本体の分割画像313-1はモデル画像311の前に、フードの分割画像313-2はモデル画像311の後に表示されるようにするために、アイテム表示情報Iifには、分割画像は分割画像313-1、分割画像313-2の順番で格納される。
【0079】
表示部37は、汎用の情報機器が具備する液晶パネル等の表示手段を有し、入力する初期画面情報Sdp、属性選択肢画面情報Adp及びアイテム画面情報Idpに基づく画像を、表示手段が有する画面30に表示する。例えば、初期画面情報Sdpに基づいて、図3(A)のモデル表示欄310でのモデル画像311及びアイテムカテゴリ欄320に示されるような画像を表示し、属性選択肢画面情報Adpに基づいて、図3(B)の第1属性表示欄330、第2属性表示欄340及び操作欄350に示されるような画像を表示し、アイテム画面情報Idpに基づいて、図3(C)のモデル表示欄310でのアイテム画像312a、312b及び312cのような画像を表示する。
【0080】
アイテム画面情報Idpに基づくアイテム画像の表示において、重ね着としてアイテム画像を表示する場合、即ち、モデル画像311に他のアイテム画像が重ねて表示されており、そのアイテム画像に重ねて新たなアイテム画像を表示する場合、重ね合わせる順番は、ファッションアイテムのカテゴリにより決定される。例えば、図11に、シャツの上にジャケットを重ね着した場合の画像の例を示しており、重ね合わせる順番は「シャツ」、「ジャケット」の順と予め決めておくことにより、カテゴリが「ジャケット」のアイテム画像314は、カテゴリが「シャツ」のアイテム画像315より前に表示される。なお、重ね合わせる順番を示す情報をカテゴリ毎に付加し、その順番に従って重ね合わせる等の方法を使用しても良い。この場合、重ね合わせる順番を示す情報は、例えば、コーディネート装置2が備える属性テーブル記憶部21が記憶する属性テーブルに格納し、コーディネート装置2から端末装置3に送信するようにしても良い。
【0081】
送信処理部38は、入力するサービス要求Rq、選択アイテムカテゴリTps、選択アイテム属性Ats、アイテム特定情報Is及び決定情報Difを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する。これら各情報を入力したタイミングで、同じデータ形式の要求データGdとして送信する。
【0082】
このような端末装置3の構成において、その動作例を図12及び図13のフローチャートを参照して説明する。
【0083】
端末装置3は、コーディネートサービスの段階に応じて動作するので、まず、コーディネートサービスの段階を確認する(ステップS210)。
【0084】
段階がサービス要求段階の場合、入力部31がユーザー入力Uiを入力し(ステップS220)、ユーザー入力Uiがサービス要求に対応するものならば(ステップS230)、サービス要求信号Rsをサービス要求部33に出力する(ステップS240)。サービス要求部33は、サービス要求Rqを送信処理部38に出力する(ステップS250)。送信処理部38は、サービス要求Rqを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS260)。
【0085】
段階が初期段階の場合、受信処理部32が応答データRdを受信し(ステップS270)、応答データRdが初期情報Sifならば(ステップS280)、初期情報Sifを初期情報制御部34に出力する(ステップS290)。初期情報制御部34は、初期情報Sifに基づいて初期画面情報Sdpを生成し(ステップS300)、表示部37に出力する。表示部37は、初期画面情報Sdpに基づく画像を画面30に表示する(ステップS310)。
【0086】
その後、入力部31がユーザー入力Uiを入力し(ステップS320)、ユーザー入力Uiがアイテムカテゴリボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS330)、アイテムカテゴリボタン信号Tbsを初期情報制御部34及びアイテム表示制御部36に出力する(ステップS340)。初期情報制御部34は、アイテムカテゴリボタン信号Tbsに対応するファッションアイテムのカテゴリを選択アイテムカテゴリTpsとして送信処理部38に出力する(ステップS350)。送信処理部38は、選択アイテムカテゴリTpsを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS360)。アイテムカテゴリボタン信号Tbsを入力したアイテム表示制御部36は、この段階では特に動作しない。
【0087】
段階が属性選択段階の場合、受信処理部32が応答データRdを受信し(ステップS370)、応答データRdが属性選択肢情報Aifならば(ステップS380)、属性選択肢情報Aifを属性選択肢制御部35に出力する(ステップS390)。属性選択肢制御部35は、属性選択肢情報Aifに基づいて属性選択肢画面情報Adpを生成し(ステップS400)、表示部37に出力する。表示部37は、属性選択肢画面情報Adpに基づく画像を画面30に表示する(ステップS410)。
【0088】
その後、入力部31がユーザー入力Uiを入力し(ステップS420)、ユーザー入力Uiが選択アイテムカテゴリの各属性の選択肢に対応するボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS430)、選択肢ボタン信号Absを属性選択肢制御部35に出力する(ステップS440)。属性選択肢制御部35は、選択肢ボタン信号Absに対応する属性の選択肢を保持する(ステップS450)。ユーザー入力Uiが「送信」ボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS430)、入力部31は送信ボタン信号Sbsを属性選択肢制御部35に出力する(ステップS460)。属性選択肢制御部35は、それまでに保持した選択肢を選択アイテム属性Atsとして送信処理部38に出力する(ステップS470)。送信処理部38は、アイテム属性Atsを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS480)。
【0089】
段階がアイテム選択段階の場合、受信処理部32が応答データRdを受信し(ステップS490)、応答データRdがアイテム表示情報Iifならば(ステップS500)、アイテム表示情報Iifをアイテム表示制御部36に出力する(ステップS510)。アイテム表示制御部36は、アイテム表示情報Iifに基づいてアイテム画面情報Idpを生成し(ステップS520)、表示部37に出力する。表示部37は、アイテム画面情報Idpに基づく画像を画面30に表示する(ステップS530)。
【0090】
その後、入力部31がユーザー入力Uiを入力し(ステップS540)、ユーザー入力Uiがアイテムカテゴリボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS550)、アイテムカテゴリボタン信号Tbsをアイテム表示制御部36及び初期情報制御部34に出力する(ステップS560)。アイテム表示制御部36は、モデル画像311上にあるアイテム画像に対応するアイテムIDをアイテム特定情報Isとして送信処理部38に出力する(ステップS570)。送信処理部38は、アイテム特定情報Isを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS580)。アイテムカテゴリボタン信号Tbsを入力した初期情報制御部34は、ステップS350と同じ動作を行って選択アイテムカテゴリTpsを送信処理部38に出力し(ステップS590)、送信処理部38は、ステップS360と同じ動作を行って要求データGdをコーディネート装置2に送信する(ステップS600)。ユーザー入力Uiが「決定」ボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS550)、入力部31は決定ボタン信号Dbsをアイテム表示制御部36に出力する(ステップS610)。アイテム表示制御部36は、ステップS570と同じ動作を行ってアイテム特定情報Isを送信処理部38に出力し(ステップS620)、送信処理部38は、アイテム特定情報Isを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS630)。更に、アイテム表示制御部36は決定情報Difを送信処理部38に出力し(ステップS640)、送信処理部38は、決定情報Difを要求データGdとしてコーディネート装置2に送信する(ステップS650)。
【0091】
なお、サービス要求部33、初期情報制御部34、属性選択肢制御部35及びアイテム表示制御部36の中の任意の組み合わせ又は全てを纏めて1つの構成要素としても良い。
【0092】
本実施形態では、ファッションアイテムのカテゴリが有する属性を使用して、表示するアイテム画像を絞っているが、属性による絞り込みを行わず、各カテゴリに属する全てのアイテム画像を表示するようにしても良い。この場合、画面30において属性表示欄及び「送信」ボタンは不要となり、ファッションアイテムのカテゴリを選択したら、候補アイテム画像群が表示されるようにする。
【0093】
また、コーディネートシステム1によるコーディネートサービスが扱うファッションアイテムは、通常、販売を目的とした商品であるから、アイテム画像は予め用意されているが、使用者が所有しているファッションアイテムとの組み合わせを試せるように、アイテム画像に使用者所有のファッションアイテムの画像を加えるようにしても良い。この場合、例えば、端末装置3が有するカメラ機能等を使用して使用者所有のファッションアイテムの画像を端末装置3に取り込み、加工して、コーディネート装置2に送信し、コーディネート装置2はその画像をアイテム画像として記憶する。
【0094】
アイテム画像を縮小した画像(サムネイル)を、予めコーディネート装置2のアイテム情報記憶部22に記憶させ、アイテム情報It1にこのサムネイルも含ませるようにして、アイテム表示情報Iif及び応答データRdを介して、端末装置3に送信し、端末装置3が、候補アイテム画像群に対応するサムネイルを画面30に表示するようにしても良い。画面30では、例えば画面上部に、これらのサムネイルを表示する。
【0095】
本実施形態では、アイテム画像をモデル画像311に重ねて表示しているが、モデル画像を表示せずにアイテム画像のみを表示することを可能にしても良い。特に、複数のカテゴリにおいて所望のアイテム画像が特定された状態で、更に他のカテゴリのアイテム画像を特定する場合等では、アイテム画像のみでコーディネートの結果を推測できるので、モデル画像311を表示しない形態も選択可能としても良い。
【0096】
本発明の他の実施形態について説明する。
【0097】
第1実施形態ではモデル画像としてモデル画像311のみを使用しているが、複数のモデル画像を用意し、モデル画像を適宜選択して使用することも可能である。少なくとも男性のモデル画像と女性のモデル画像を用意し、可能ならば、様々な体型のモデル画像を用意し、適切なモデル画像の上にアイテム画像を組み合わせて表示させることにより、より適切なコーディネートを行うことが可能となる。
【0098】
端末装置でのモデル画像の選択は、端末装置の画面にモデル画像の変更を要求するボタン(以下、「モデル変更ボタン」とする)を設け、ユーザーがモデル変更ボタンのタッチ操作を行うことにより、実行される。モデル画像の選択は、サービス要求を送信して初期情報を受信した後であれば、任意のタイミングで実行できるようにすることも、所定のタイミングで実行できるようにすることも可能であり、実行するタイミングに合わせて、モデル変更ボタンを画面に表示する。ここでは、任意のタイミングで実行できるようにするために、初期情報受信直後にモデル変更ボタンを表示する。
【0099】
モデル画像の選択が可能なコーディネートシステムの例(第2実施形態)におけるモデル画像選択の流れを、本コーディネートシステムが備えるコーディネート装置2Aと端末装置3Aとの間での情報の送受信の例を用いて説明する。
【0100】
図14は、モデル画像選択におけるコーディネート装置2Aと端末装置3Aとの間での情報の送受信の例を示すシーケンス図である。
【0101】
端末装置3Aは、モデル変更ボタンがタッチ操作されたら、コーディネート装置2Aに対して、選択可能なモデル画像に関する情報(以下、「モデル一覧情報」とする)を要求する(以下、この要求を「モデル変更要求」とする)(ステップS6)。コーディネート装置2Aは、モデル変更要求を受信したら、モデル一覧情報を端末装置3Aに送信する。モデル一覧情報はモデル画像に関する情報(以下、「モデル属性」とする)から構成され、モデル属性として、例えば、モデル画像を縮小した画像や特徴の概要説明等を使用する。
【0102】
端末装置3Aは、受信したモデル一覧情報を基に、各モデル画像に対応するボタン(以下、「モデルボタン」とする)を画面に表示する。表示に際し、必要ならば、他の欄は非表示にしても良い。
【0103】
ユーザーは、モデルボタンのタッチ操作により所望のモデル画像を選択する。端末装置3Aは、モデルボタンのタッチ操作を確認したら、選択されたモデル画像の情報(以下、「選択モデル情報」とする)をコーディネート装置2Aに送信する(ステップS7)。コーディネート装置2Aは、選択モデル情報を受信したら、選択モデル情報に対応するモデル画像を特定し、特定モデル画像情報として端末装置3Aに送信する。
【0104】
特定モデル画像情報を受信した端末装置3Aは、モデル表示欄でのモデル画像を表示する位置に、特定されたモデル画像を表示する。
【0105】
コーディネート装置2A及び端末装置3Aの詳細について説明する。
【0106】
コーディネート装置2Aの構成例を図15に示す。図5に示される第1実施形態でのコーディネート装置2と比べると、コーディネート装置2Aでは、モデル情報記憶部51及びモデル情報処理部52が追加され、受信処理部20及び送信処理部29がそれぞれ受信処理部20A及び送信処理部29Aに変わっている。また、アイテムカテゴリ処理部23が生成する初期情報Sifに、モデル変更ボタンを表示及び制御するための情報が含まれている。
【0107】
モデル情報記憶部51は、モデル画像、モデル属性及び各モデル画像を識別するために付与される識別番号であるモデルIDから構成されるモデル情報を、モデル画像毎に記憶している。
【0108】
受信処理部20Aは、受信処理部20と同様に、端末装置3Aから送信される要求データGdを受信し、要求データGdの内容を確認し、サービス要求Rq、選択アイテムカテゴリTps、選択アイテム属性Ats、アイテム特定情報Is及び決定情報Difを出力するのに加えて、モデル変更要求Rm及び選択モデル情報Msを出力する。モデル変更要求Rm及び選択モデル情報Msはモデル情報処理部52に入力される。
【0109】
モデル情報処理部52は、モデル変更要求Rmに応じてモデル一覧情報Msiを生成する。モデル変更要求Rmを入力したら、モデル情報処理部52は、モデル情報記憶部51から全てのモデル属性Matを読み出して、これらを端末装置3Aの画面に表示及び制御するための情報であるモデル一覧情報Msiを生成する。モデル一覧情報Msiは送信処理部29Aに出力される。なお、予めモデル情報記憶部51から全てのモデル属性Matを読み出してモデル一覧情報Msiを生成して保持しておき、モデル変更要求Rmを入力したら、保持するモデル一覧情報Msiを送信処理部29Aに出力するようにしても良い。この場合、モデル一覧情報Msiをモデル情報処理部52が保持するだけにして、モデル情報記憶部51はモデル属性を記憶せず、モデルID及びモデル画像のみを記憶するようにしても良い。
【0110】
また、モデル情報処理部52は、選択モデル情報Msに基づいて、モデル情報記憶部51からモデル画像を特定する。選択モデル情報MsとしてモデルIDを使用し、選択モデル情報Msの値を有するモデルIDに対応するモデル画像をモデル情報記憶部51から抽出する。抽出したモデル画像を基に、これを端末装置3Aの画面に表示及び制御するための情報である特定モデル画像情報Mifを生成し、送信処理部29Aに出力する。
【0111】
送信処理部29Aは、送信処理部29と同様に、入力する初期情報Sif、属性選択肢情報Aif及びアイテム表示情報Iifを応答データRdとして端末装置3Aに送信するのに加えて、入力するモデル一覧情報Msi及び特定モデル画像情報Mifを応答データRdとして端末装置3Aに送信する。
【0112】
コーディネート装置2Aの動作は、図8に示されるコーディネート装置2の動作例に対して、モデル情報処理部52に関連する動作が追加されるだけで、その他の動作はコーディネート装置2の動作と同じである。追加される動作は、要求データGdがモデル変更要求の場合及び選択モデル情報の場合において、受信処理部20A、モデル情報処理部52及び送信処理部29Aが上述のように実行する動作である。
【0113】
端末装置3Aの構成例を図16に示す。図9に示される第1実施形態での端末装置3に比べると、端末装置3Aでは、モデル表示制御部61が追加され、入力部31、受信処理部32、表示部37及び送信処理部38がそれぞれ入力部31A、受信処理部32A、表示部37A及び送信処理部38Aに変わっている。また、端末装置3Aにおいて実行されるコーディネートサービスには、サービス要求段階、初期段階、属性選択段階及びアイテム選択段階の他に、モデル変更要求を行う段階(以下、「モデル変更要求段階」とする)、モデル一覧情報を受信した段階(以下、「モデル選択段階」とする)及び特定モデル画像情報を受信した段階(以下、「モデル表示段階」とする)が加わる。
【0114】
入力部31Aは、入力部31と同様に、入力手段を用いてユーザー入力Uiを入力し、ユーザー入力Uiに基づいた信号を出力する。そして、追加されたモデル変更要求段階ではモデル変更ボタンのタッチ操作により発生するモデル変更ボタン信号Mcsを、モデル選択段階ではモデルボタンのタッチ操作により発生するモデルボタン信号Mbsを、モデル表示制御部61に出力する。
【0115】
受信処理部32Aは、受信処理部32と同様に、コーディネート装置2Aから送信される応答データRdを受信し、応答データRdの内容を確認し、初期情報Sif、属性選択肢情報Aif及びアイテム表示情報Iifをそれぞれ出力すると共に、モデル一覧情報Msi及び特定モデル画像情報Mifをモデル表示制御部61に出力する。
【0116】
モデル表示制御部61は、モデル変更ボタン信号Mcsの入力に応じて、モデル変更要求Rmを送信処理部38Aに出力する。
【0117】
また、モデル表示制御部61は、入力するモデル一覧情報Msi中の各モデル属性を用いて、各モデルボタンを画面に表示するためのモデル一覧画面情報Msdを生成し、表示部37Aに出力する。そして、モデルボタン信号Mbsを入力したら、モデルボタン信号Mbsに対応するモデル情報のモデルIDを選択モデル情報Msとして送信処理部38Aに出力する。
【0118】
更に、モデル表示制御部61は、入力する特定モデル画像情報Mif中のモデル画像を画面のモデル表示欄に表示するためのモデル画面情報Mdpを生成し、表示部37Aに出力する。
【0119】
表示部37Aは、表示部37と同様に、初期画面情報Sdp、属性選択肢画面情報Adp及びアイテム画面情報Idpに基づく画像を画面に表示すると共に、モデル一覧画面情報Msd及びモデル画面情報Mdpに基づく画像を画面に表示する。
【0120】
送信処理部38Aは、送信処理部38と同様に、サービス要求Rq、選択アイテムカテゴリTps、選択アイテム属性Ats、アイテム特定情報Is及び決定情報Difを要求データGdとしてコーディネート装置2Aに送信すると共に、モデル変更要求Rm及び選択モデル情報Msを要求データGdとしてコーディネート装置2Aに送信する。
【0121】
端末装置3Aの動作は、図12及び図13に示される第1実施形態での端末装置3の動作例に対して、モデル変更要求段階、モデル選択段階及びモデル表示段階での動作が加わるだけで、その他の動作はコーディネート装置2の動作と同じである。これら3つの段階での動作例を図17のフローチャートを参照して説明する。図17(A)はモデル変更要求段階での動作例のフローチャート、図17(B)はモデル選択段階での動作例のフローチャート、図17(C)はモデル表示段階での動作例のフローチャートを示している。
【0122】
段階がモデル変更要求段階の場合、入力部31Aがユーザー入力Uiを入力し(ステップS710)、ユーザー入力Uiがモデル変更ボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS720)、モデル変更ボタン信号Mcsをモデル表示制御部61に出力する(ステップS730)。モデル表示制御部61は、モデル変更要求Rmを送信処理部38Aに出力する(ステップS740)。送信処理部38Aは、モデル変更要求Rmを要求データGdとしてコーディネート装置2Aに送信する(ステップS750)。
【0123】
段階がモデル選択段階の場合、受信処理部32Aが応答データRdを受信し(ステップS760)、応答データRdがモデル一覧情報Msiならば(ステップS770)、モデル一覧情報Msiをモデル表示制御部61に出力する(ステップS780)。モデル表示制御部61は、モデル一覧情報Msiに基づいてモデル一覧画面情報Msdを生成し(ステップS790)、表示部37Aに出力する。表示部37Aは、モデル一覧画面情報Msdに基づく画像を画面に表示する(ステップS800)。
【0124】
その後、入力部31Aがユーザー入力Uiを入力し(ステップS810)、ユーザー入力Uiがモデルボタンのタッチ操作に対応するものならば(ステップS820)、モデルボタン信号Mbsをモデル表示制御部61に出力する(ステップS830)。モデル表示制御部61は、モデルボタン信号Mbsに対応した選択モデル情報Msを送信処理部38Aに出力する(ステップS840)。送信処理部38Aは、選択モデル情報Msを要求データGdとしてコーディネート装置2Aに送信する(ステップS850)。
【0125】
段階がモデル表示段階の場合、受信処理部32Aが応答データRdを受信し(ステップS860)、応答データRdが特定モデル画像情報Mifならば(ステップS870)、特定モデル画像情報Mifをモデル表示制御部61に出力する(ステップS880)。モデル表示制御部61は、特定モデル画像情報Mifに基づいてモデル画面情報Mdpを生成し(ステップS890)、表示部37Aに出力する。表示部37Aは、モデル画面情報Mdpに基づく画像を画面に表示する(ステップS900)。
【0126】
なお、第1及び第2実施形態において、端末装置の画面に表示するモデル画像の顔の部分を、予め用意した顔画像、例えば使用者の顔画像に変更しても良い。使用者の顔画像を使用することにより、使用者が実際にファッションアイテムを着用した画像に近似させることができ、より適切なコーディネートを行うことができる。特に、第2実施形態において使用者の体型に近いモデル画像に対して使用者の顔画像を使用することにより、更に適切なコーディネートを行うことができる。顔画像の変更は、例えば、端末装置が有するカメラ機能等を使用して使用者の顔画像を端末装置に取り込み、加工して、コーディネート装置に送信し、コーディネート装置は、端末装置に送信するモデル画像の顔の部分を、送信された顔画像に変更することにより行うことができる。コーディネート装置が、顔画像を変更したモデル画像を保持し、そのモデル画像を反復して使用できるようにしても良い。
【0127】
上述の実施形態は、コーディネート装置及び端末装置を備えるコーディネートシステムの構成となっているが、コーディネート装置が入力手段及び表示手段を有し、コーディネート装置単体でコーディネートサービスの全てを実行することも可能である。例えば、コーディネート装置として、パーソナルコンピュータ等、キーボード等の入力手段及びディスプレイ等の表示手段を有する汎用のコンピュータを使用し、このコンピュータのみでコーディネートサービスを実行する。これにより全体構成がシンプルとなり、メンテナンスの容易化等を図ることができる。
【0128】
図5に示される第1実施形態でのコーディネート装置2に対して、上述の内容を適用したコーディネート装置の構成例(第3実施形態)を図18に示す。
第3実施形態でのコーディネート装置2Bでは、端末装置との情報の送受信が不要となるので、受信処理部20及び送信処理部29が削除され、端末装置3が備える入力部31、サービス要求部33、初期情報制御部34、属性選択肢制御部35、アイテム表示制御部36及び表示部37と同様な機能を有する入力部31B、サービス要求部33B、初期情報制御部34B、属性選択肢制御部35B、アイテム表示制御部36B及び表示部37Bを備え、送信処理部29及び受信処理部32並びに送信処理部38及び受信処理部20を介して行っていた情報の入出力を、それらを介さずに行う。
【0129】
上述の実施形態は、属性テーブル記憶部、アイテム情報記憶部、モデル情報記憶部及び特定アイテム情報保持部をメモリとして、それ以外の構成要素の処理を、上述のようにプログラムとして実現することにより、コンピュータとメモリの構成で実現可能である。各構成要素は専用IC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアでも実現可能である。また、上述の実施形態はシステム又は装置としての形態で説明されているが、本発明は、方法又はプログラムとしての形態を取ることも可能である。
【0130】
なお、本発明は上記形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。また、上記形態において明示的に開示されていない事項は、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用することができる。
【符号の説明】
【0131】
1 コーディネートシステム
2、2A、2B コーディネート装置
3、3A 端末装置
4 ネットワーク
20、20A、32、32A 受信処理部
21 属性テーブル記憶部
22 アイテム情報記憶部
23 アイテムカテゴリ処理部
24 属性選択肢処理部
25 アイテム情報選択部
26 アイテム特定処理部
27 完了処理部
28 特定アイテム情報保持部
29、29A、38、38A 送信処理部
30 画面
31、31A、31B 入力部
33、33B サービス要求部
34、34B 初期情報制御部
35、35B 属性選択肢制御部
36、36B アイテム表示制御部
37、37A、37B 表示部
51 モデル情報記憶部
52 モデル情報処理部
61 モデル表示制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2024-03-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート装置であって、
前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部と、
前記アイテム情報記憶部内の前記アイテム画像から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御部と、を備え、
前記アイテム情報制御部が、ユーザーが選択可能な複数の前記アイテムのカテゴリからなるアイテムカテゴリ一覧を用意し、前記アイテムカテゴリ一覧から選択された前記アイテムのカテゴリを、前記アイテム選択情報に含むようにしており、
前記アイテムカテゴリ一覧からの選択が、コーディネートサービスを開始したとき、及び前記アイテム表示情報を生成した後、実行可能になっており、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることを特徴とするコーディネート装置。
【請求項2】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、モデルの画像であるモデル画像に重ねて表示可能となっている請求項1に記載のコーディネート装置。
【請求項3】
前記アイテム表示情報に基づいて、複数の異なるカテゴリに対する選択アイテム画像が、前記選択アイテム画像が複数の場合でも、同時に表示可能となっている請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項4】
前記アイテム表示情報に基づいて、表示されている選択アイテム画像に、前記表示されている選択アイテム画像に対応するカテゴリとは異なるカテゴリの選択アイテム画像を重ねて表示可能となっている請求項1又は2に記載のコーディネート装置
【請求項5】
前記アイテム画像及び前記モデル画像の少なくともいずれか1つの画像が、複数に分割された分割画像で構成され、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像と前記モデル画像を重ねて表示する場合、前記分割画像で構成される画像については、前記分割画像が使用されるようになっており、
前記分割画像が重ねられる画像に対する前記分割画像の前後の位置が、前記分割画像毎に変更可能となっている請求項2に記載のコーディネート装置。
【請求項6】
前記モデル画像を含むモデル情報を記憶するモデル情報記憶部と、
前記アイテム画像が重ねられるモデル画像を、前記モデル情報記憶部内のモデル画像から選択するモデル情報処理部と、を更に備える請求項2に記載のコーディネート装置。
【請求項7】
前記モデル画像での顔の部分を予め用意された顔画像に変更し、前記変更されたモデル画像に前記アイテム画像を重ねて表示可能となっている請求項2又は6に記載のコーディネート装置。
【請求項8】
前記アイテム情報制御部が、アイテム特定情報に基づいて、前記選択アイテム画像からアイテム画像を特定し、
前記特定されたアイテム画像を含むアイテム情報を保持する特定アイテム情報保持部を更に備える請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項9】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像を表示する表示部を更に備える請求項1又は2に記載のコーディネート装置。
【請求項10】
請求項1に記載のコーディネート装置と、
前記アイテムカテゴリ一覧を含む情報を前記コーディネート装置から受信し、前記アイテムカテゴリ一覧から選択された前記アイテムのカテゴリに関する情報を前記コーディネート装置に送信し、前記アイテム表示情報を前記コーディネート装置から受信する端末装置と、を備え、
前記端末装置が、前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像を表示する表示部を具備することを特徴とするコーディネートシステム。
【請求項11】
ファッションに関連するアイテムの画像であるアイテム画像を使用したコーディネートを可能とするコーディネート方法であって、
前記アイテムのカテゴリ及び前記アイテム画像を含むアイテム情報を記憶するアイテム情報記憶部内の前記アイテム情報から、前記アイテムのカテゴリを含むアイテム選択情報に基づいてアイテム画像を選択し、前記選択されたアイテム画像である選択アイテム画像を含むアイテム表示情報を生成するアイテム情報制御ステップを含み、
前記アイテム情報制御ステップでは、ユーザーが選択可能な複数の前記アイテムのカテゴリからなるアイテムカテゴリ一覧が用意され、前記アイテムカテゴリ一覧から選択された前記アイテムのカテゴリが、前記アイテム選択情報に含まれるようにされており、
前記アイテムカテゴリ一覧からの選択が、コーディネートサービスを開始したとき、及び前記アイテム表示情報を生成した後、実行可能になっており、
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、前記アイテムのカテゴリに応じて決められた所定の位置に表示され、前記選択アイテム画像が複数の場合、前記選択アイテム画像が、所定の方向に並べて表示され、前記所定の方向に移動可能となっていることを特徴とするコーディネート方法。
【請求項12】
前記アイテム表示情報に基づいて、前記選択アイテム画像が、モデルの画像であるモデル画像に重ねて表示可能となっている請求項11に記載のコーディネート方法。
【請求項13】
コンピュータに、請求項11又は12に記載のコーディネート方法を実行させるためのコーディネートプログラム。