(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024157160
(43)【公開日】2024-11-07
(54)【発明の名称】決済管理装置、および決済管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/26 20120101AFI20241030BHJP
G06Q 20/34 20120101ALI20241030BHJP
【FI】
G06Q20/26
G06Q20/34 420
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023071326
(22)【出願日】2023-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】501006066
【氏名又は名称】PayPay銀行株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】名渕 真弘
(72)【発明者】
【氏名】畠山 晃一
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 辰徳
(72)【発明者】
【氏名】高橋 典子
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA53
5L020AA62
5L055AA53
5L055AA62
(57)【要約】
【課題】利用者の利便性を向上させること。
【解決手段】利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行する処理部と、を備える決済管理装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行する処理部と、
を備える決済管理装置。
【請求項2】
前記処理部は、
前回の前記期日から今回の前記期日までの間に行われた前記決済の金額の合計を、前記期日に関連付けられた日に引き落とす、
請求項1に記載の決済管理装置。
【請求項3】
前記処理部は、
前記アカウントまたは前記決済情報に含まれるデビットカードの識別情報を用いて、前記期日が到来した以降に引き落とす処理を実行する後払いサービスの利用の設定に関する対応情報を参照し、
前記後払いサービスの利用が設定されている場合、前記決済情報の取得に応じて、前記アカウントの残高から前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とし、
前記後払いサービスの利用が設定されていない場合、前記決済情報の取得に応じて、前記アカウントの残高から前記決済に係る金額を引き落とす、
請求項1または2に記載の決済管理装置。
【請求項4】
前記利用者の端末装置の表示部に、前記利用者の操作に応じて前記期日が到来した以降に引き落とす処理を実行する後払いサービスの利用の設定を受け付けるインターフェース画面を表示させる提供部と、
前記利用者が前記インターフェース画面に対して前記後払いサービスの利用を設定する操作を行った場合、前記操作がされたことを示す情報を取得したことに応じて、前記対応情報において前記後払いサービスを利用することを示す情報を登録する設定部と、を更に備える
請求項3に記載の決済管理装置。
【請求項5】
前記処理部は、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記決済に係る金額と前記期日までの間に行われた前記決済とは異なる決済の金額との合計が前記上限額を超える場合、前記アカウントの残高から前記決済に係る金額または前記決済に係る金額のうち前記上限額を超える分の金額を引き落とす、
請求項1または2に記載の決済管理装置。
【請求項6】
前記処理部は、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記決済に係る金額と前記期日までの間に行われた前記決済とは異なる決済の金額との合計が前記上限額を超える場合、前記利用者が利用可能なローン枠に基づいて前記利用者に自動で貸付を行って、前記貸付の金額から前記決済に係る金額または前記決済に係る金額のうち前記上限額を超える分の金額の弁済を受けるための処理を実行する、
請求項1または2に記載の決済管理装置。
【請求項7】
前記処理部は、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記決済に係る金額と前記期日までの間に行われた前記決済とは異なる決済の金額との合計が前記上限額を超え、且つ、前記アカウントの残高から前記決済に係る金額または前記決済に係る金額のうち前記上限額を超える分の金額を引き落とせない場合、
前記利用者が利用可能なローン枠に基づいて前記利用者に自動で貸付を行って、前記貸付の金額から前記決済に係る金額または前記決済に係る金額のうち前記上限額を超える分の金額の弁済を受けるための処理を実行する、
請求項1または2に記載の決済管理装置。
【請求項8】
前記デビットカードは、バーチャルのデビットである、
請求項1または2に記載の決済管理装置。
【請求項9】
コンピュータが、
利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得し、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した場合に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行する、
決済管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得させ、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した場合に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、決済管理装置、決済管理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、デビットカードを利用した決済制御装置が知られている。これに関連して、決済用装置の識別情報に対応づけて、前記決済用装置に関連づけられた金融口座からの即時決済及び前記決済用装置に基づくクレジット決済のそれぞれの決済額を決定するための情報と、受信した決済要求とに基づいて、即時決済及び前記クレジット決済のそれぞれの決済額を決定する決済制御装置が開示されている(例えば、引用文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の技術では、利用者の利便性を向上させることができないことがある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、利用者の利便性を向上させることができる決済管理装置、決済管理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降に前記アカウントから前記金額を引き落とす処理を実行する処理部と、を備える決済管理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、利用者の利便性を向上させることができる決済管理装置、決済管理方法、およびプログラムを提供することができる。例えば、デビットカードを利用したときであっても、予め設定された期日が到来した場合に金額を引き落とすことにより、デビットカードの利用の自由度が向上する。これにより利用者の利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。
【
図2】処理端末20、中継サーバ100、および決済サーバ200により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図3】決済サーバ200の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】利用者管理情報262の内容の一例を示す図である。
【
図6】決済サーバ200により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】後払いサービスに関するインターフェース画面IM1を示す図である。
【
図8】調整処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9】口座の残高から決済額を引き落とする際のインターフェース画面IM2を示す図である。
【
図10】自動融資が行われる際のインターフェース画面IM3を示す図である。
【
図11】本実施形態のデビットカードによる決済の手法について説明するための図である。
【
図12】コンテンツ提供部220が提供するインターフェース画面の一例を示す図である。
【
図13】コンテンツ提供部220が提供するインターフェース画面の他の一例を示す図である。
【
図14】後払いサービスの利用状況を示すインターフェース画面IM8を示す図である。
【
図15】後払いサービスの利用の可否を受け付けるためのインターフェース画面IM9を示す図である。
【
図16】自動融資の利用の可否を受け付けるためのインターフェース画面IM10を示す図である。
【
図17】設定部250の処理について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の決済管理装置、決済管理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
【0010】
[電子決済システム]
図1は、電子決済サービスが実現されるための構成の一例を示す図である。電子決済サービスは、デビットカード10、処理端末20、中継サーバ100、決済サーバ200、および利用者端末装置300を中心として実現される。決済サーバ200は、例えば、中継サーバ100、一以上の利用者端末装置300のそれぞれとネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、無線基地局、プロバイダ装置などを含む。
【0011】
デビットカード10は、利用者がカードの発行元に依頼して発行されたデビットカードである。デビットカードは、決済の金額が設定された口座から引き落とされる(口座の残高から決済額が支払い先に移動する)サービスを提供するカードである。例えば、即時、当日中、遅滞なく、所定のタイムラグを挟んで速やかに決済の金額が設定された口座から引き落とされる。発行元は、例えば決済サーバ200の運営者である。デビットカード10は、例えば、通信チップがカード基材に埋め込まれたものである。通信チップはPINを記憶した記憶媒体を内蔵し、コンタクタ(或いは無線アンテナ)を介して外部装置と通信する。これに代えて、デビットカード10は磁気カードであってもよい。デビットカードは、法人用または個人事業主用のデビットカードであってもよいし、上記とは異なる利用者用(例えば個人用)のデビットカードであってもよい。
【0012】
処理端末20は、例えば、店舗に設置される。処理端末20は、例えば、決済端末(カードリーダー)と、POS装置を含む。処理端末20は、挿入され又は翳されたデビットカード10からPIN(Personal Identification Number)を読み取って利用者により入力されたPINと照合したり、デビットカードから読み取ったBIN(Bank Identification Number)コード等をPOS装置を介して中継サーバ100に送信したりする。POS装置は、処理端末20と協働して決済額等の情報を中継サーバ100に送信する。処理端末20と中継サーバ100の間に、立替払取次業者サーバ(acquirer)が介在してもよい。
【0013】
例えば、WEBショッピングにおいて、デビットカードが利用されてもよい。この場合、処理端末20に代えて、当該WEBショッピングのサービスを提供しているサーバ装置が、利用者がサーバ装置に提供したデビットカードの情報や決済額等の情報を中継サーバ100に提供する。
【0014】
中継サーバ100は、デビットカード10による決済を管理する。中継サーバ100は、例えば、デビットカードのブランドによって運営されているサーバ装置である。中継サーバ100は、処理端末20から取得した決済額等の情報を決済サーバ200に送信する。なお、中継サーバ100を介さずに、処理端末20から決済額等の情報が決済サーバ200に送信されてもよいし、他の装置が介在して決済額等の情報が決済サーバ200に送信されてもよい。
【0015】
決済サーバ200は、例えば、デビットカードが利用された場合に、当該デビットカードに紐づく口座(アカウント)を利用して決済を実行する。決済サーバ200の処理の詳細については後述する。
【0016】
利用者端末装置300は、例えば、スマートフォンやタブレット端末、パソコン等の端末装置である。利用者端末装置300は、少なくとも、通信機能、表示機能、入力受付機能、プログラム実行機能を有するコンピュータ装置である。以下の説明では、これらの機能を実現するための構成をそれぞれ通信装置、タッチパネル、CPU(Central Processing Unit)等と称する。利用者端末装置300では、CPU等のプロセッサにより決済アプリ320が実行されることで、決済サーバ200と連携して電子決済サービスを利用者に提供するように動作する。決済アプリ320は、例えば、アプリケーションストアから利用者端末装置300にインストールされ、通信装置、タッチパネルなどを制御する。なお、決済アプリ320を利用せずに、ウェブブラウザにより各種処理が実行されてもよい。
【0017】
[デビットカードを利用した決済の処理]
図2は、処理端末20、中継サーバ100、および決済サーバ200により実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。まず、処理端末20にデビットカードが挿入またはタッチされ決済が行われると、処理端末20は、決済情報を中継サーバ100に送信する(S10)。決済情報は、例えば、決済に係る金額や、PAN(Primary Account Number)などのデビットカードを識別するための識別情報などを含む。
【0018】
次に、中継サーバ100は、当該デビットカードに対する処理を行う決済サーバ200を特定し(S12)、特定した決済サーバ200に決済情報を送信する(S14)。例えば、中継サーバ100は、予め保持している対応情報から決済サーバ200を特定する。対応情報は、例えば、デビットカードを識別するための識別情報(全部または一部)と、決済サーバ200(例えばデビットカードの発行元)とが対応付けられた情報である。次に、決済サーバ200は、決済情報を取得して決済を実行する(S16)。この処理の詳細については後述する。
【0019】
[決済サーバ]
図3は、決済サーバ200の機能構成の一例を示す図である。決済サーバ200は、例えば、通信部210と、コンテンツ提供部220と、情報管理部230と、処理部240と、設定部250と、記憶部260とを備える。通信部210および記憶部260以外の構成要素は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0020】
記憶部260は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部260は、決済サーバ200がネットワークを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部260には、利用者管理情報262、コンテンツ情報264などの情報が格納される。
【0021】
通信部210は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。
【0022】
コンテンツ提供部220は、例えば、Webサーバの機能を有し、電子決済サービスの各種画面を表示するための情報(コンテンツ)を利用者端末装置300に提供する。コンテンツ提供部220は、コンテンツ情報264から適宜、必要なコンテンツを読み出して利用者端末装置300に提供する。利用者端末装置300は、決済アプリ320によってコンテンツが再生された状態で利用者による各種入力を受け付け、操作に応じた情報を決済サーバ200に送信する。
【0023】
情報管理部(取得部)230は、利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、中継サーバ100により送信された決済に係る決済情報を取得する。処理部240は、決済情報に基づいて、決済処理を行う。処理部240は、例えば利用者管理情報262を参照しながら決済処理を行う。設定部250は、利用者の指示に基づいて後払いサービス(後述)の適用の有無を設定または登録する。これらの機能部の処理の詳細については後述する。
【0024】
図4は、利用者管理情報262の内容の一例を示す図である。利用者管理情報262は、例えば、利用者に固有の情報(例えばPAN)であるカード情報と、口座情報(例えば口座番号)と、設定情報1と、設定情報2と、利用者情報とが互い対応付けられた情報である。設定情報1は、後払いサービスを適用するか、即時引き落としを適用するかを示す情報である。利用者管理情報262には、上記の他、デビットカードの種別(例えばゴールドカードやプラチナカードなどのランク)が対応付けられていてもよい。例えば種別に応じて、後払いサービスの上限額などのサービス内容が設定されてもよい。
【0025】
後払いサービスとは、処理部240が、決済情報の取得に応じて、決済情報に含まれるデビットカードを特定するための特定情報(例えばPANなど)に対応付けられた口座から決済に係る金額を引き落とさずに(例えば即座に引き落とさずに)、予め設定された期日以降に口座から金額を引き落とすサービスである。後払いサービスでは、処理部240が、集計期間に行われた決済の金額の合計を、まとめて所定の日に引き落とす。例えば、集計期間(例えば1日から月末など任意に期間)の間に行われた決済の金額の合計が、まとめて予め設定された設定日(期日)に引き落とされる。設定日は、翌月1日や翌月月末など任意の日であればよく、例えば利用者が指定した日であってもよい。
【0026】
後払いサービスでは、例えば、手数料が利用者に課されないサービスである。例えば、上記の設定日に引き落としができない場合、処理部240は、予め設定された基準に基づいて遅延金を請求してもよい。また、上記に代えて、後払いサービスでは、例えば、手数料を利用者に課してもよい。
【0027】
後払いサービスは、例えば、ローンなどとは異なり、申し込みや審査を必要としないまたは審査が簡素なサービスである。後払いサービスでは、決済サーバ200の管理者が、後払いサービスの適用に係る決済額を建て替える。このように、後払いサービスは、利用者が、ローンなどを申し込まずに利用可能なサービスであり、利用者にとって使いやすいサービスである。
【0028】
後払いサービスは、例えば、複数のデビットカードを含むカードグループに対して適用されてもよい。例えば、メインカードに紐づく、サブカードが発行可能であり、メインカードの利用とサブカードの利用とに対して後払いサービスが適用されてもよい。サブカードは、例えば、メインカードを管理する会社の従業員によって利用されるカードである。例えば、決済サーバ200が、カードグループに含まれるデビットカードのそれぞれに紐づく情報に基づいて決済額をまとめて管理して後払いサービスを提供する。これにより、例えば、メインカードを利用した決済額とサブカードを利用した決済額との合計が後払いサービスにまとめられ、設定日に引き落とされるため、会社の経費などを容易に管理することができる。
【0029】
設定情報2は、自動融資を提供するか否かを示す情報である。例えば、自動融資を適用することが設定されている場合、後述するように所定期間の後払いサービスを利用した決済額の合計が上限額を超え、更に利用者の残高を超えた場合に、自動融資が利用者に行われて決済がされる。自動融資は、例えば、予め自動融資の申し込みを行っている利用者(例えば審査通過済の利用者)に対して適用される。自動融資は、例えば、申し込み済の利用者のうち予め利用する意思を示した利用者に対して適用される。
【0030】
図5は、利用者情報の内容の一例を示す図である。利用者情報は、例えば、後払いサービスで利用できる上限額と、決済履歴と、決済履歴における決済額の合計(月の合計や所定期間の合計)とが互いに対応付けられた情報である。決済サーバ200は、上記の利用者情報を含む利用者管理情報262を参照して、後払いサービスを提供する。
【0031】
[フローチャート]
図6は、決済サーバ200により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、決済サーバ200の情報管理部230が、中継サーバ100から決済の依頼を取得したか否かを判定する(S100)。決済の依頼を取得した場合(例えば決済情報を取得した場合)、決済サーバ200の処理部240が、決済情報に含まれるカード情報を取得する(S102)。次に、処理部240は、利用者管理情報262を参照して、カード情報から設定情報および利用者情報を特定する(S104)。
【0032】
次に、処理部240は、当該利用者が後払いサービスの適用対象であるか否かを判定する(S106)。当該利用者が後払いサービスの適用対象でない場合(利用者管理情報の設定情報1において利用が設定されていない場合)、処理部240は、決済情報に応じて即時引き落としを行う(S108)。
【0033】
当該利用者が後払いサービスの適用対象である場合、処理部240は、当該決済を行うと後払いサービスの上限額を超えるか否かを判定する(S110)。例えば、当該決済の金額の全額が、後払いサービス枠に収まらない場合に、上限額を超えると判定される。例えば処理部240は、上限額が100万円であり、当該決済が10万円であり、所定期間の後払いサービスを利用した決済額の合計が95万円である場合、後払いサービスの上限額を超えると判定する。
【0034】
上限額を超える場合、処理部240は、調整処理を行う(S112)。この調整処理の詳細は、
図8を参照して後述する。上限額を超えない場合、処理部240は、当該決済を後払いサービスの対象の決済として利用者管理情報262の決済履歴に当該決済の情報を対応付けて記憶部260に登録する(S114)。次に、コンテンツ提供部220が、後払いサービスによる決済が完了したことを示すコンテンツを利用者端末装置300に送信する(S116)。
【0035】
S114で後払いサービスが適用される場合、例えば、
図7のインターフェース画面IM1が利用者端末装置300の表示部に表示される。インターフェース画面IM1には、例えば、後払いサービスによる決済が完了したことを示す情報や、残りの後払いサービス枠(利用枠)、後払いサービスに関する詳細を確認するためのボタンB2などが含まれる。ボタンB2が操作されると、コンテンツ提供部220は、例えば、これまでの後払いサービスの利用履歴などの情報を提供する。
【0036】
上記のように、処理部240が、後払いサービスを提供することで、デビットカードを利用しても即時引き落としがされずに、設定日にまとめて決済額の引き落としを行う。これにより、デビットカードの利用の自由度を高め、利用者の利便性を向上させることができる。例えば、利用者によっては、決済や状況などによって即時引き落としや、クレジットカードのように設定日に引き落としを行いたいというニーズがある。このようなニーズに応えるため、本実施形態では、上記のように後払いサービスを提供することで、利用者の利便性を向上させることができる。
【0037】
[調整処理]
図8は、調整処理の一例を示すフローチャートである。
図6のS110で上限額を超えると判定された場合、処理部240は、引き落としに利用される口座の残高から決済額を引き落とすことができるか否を判定する(S200)。口座の残高から決済額を引き落とすことができる場合、処理部240は、口座の残高から決済額を引き落とす(S202)。この処理では、例えば、処理部240は、決済額の全部を口座から引き落とす。例えば、10万円の決済において、後払い枠が5万円残っていていても、10万円を口座から引き落とす。これに代えて、5万円に対して後払いサービスを適用して、残りの5万円を口座から引き落としてもよい。
【0038】
上記のように口座の残高から決済額を引き落とした場合、例えば、
図9のインターフェース画面IM2が利用者端末装置300の表示部に表示される。インターフェース画面IM2には、例えば、後払いサービス枠が利用済のため、決済額を口座の残高から引き落としたことを示す情報や、口座の残高から引き落とした決済額、詳細を確認するためのボタンボタンB3などが含まれる。ボタンB3が操作されると、コンテンツ提供部220は、例えば、引き落とし後の口座の残高などの情報を提供する。
【0039】
図8のS200において、口座の残高から決済額を引き落とすことができない場合、処理部240は、自動融資を利用することが設定されているか否かを判定する(S204)。処理部240は、利用者管理情報262の設定情報2を参照して自動融資の利用の可否を判定する。自動融資を利用することが設定されている場合、処理部240は、自動融資を利用することができるか否かを判定する(S206)。処理部240は、例えば、自動融資のローン枠に余剰がある場合に自動融資を利用できると判定する。
【0040】
S204またはS206の判定が否定的である場合、前述した
図6のS116の処理に進む。この場合、コンテンツ提供部220は、決済ができないことを示すエラー表示のコンテンツを利用者端末装置300に提供する。
【0041】
自動融資を利用することができる場合、処理部240は、自動融資を行い、自動融資を利用して決済を行う(S208)。上記のように自動融資が行われた場合、例えば、
図10のインターフェース画面IM3が利用者端末装置300の表示部に表示される。インターフェース画面IM3には、例えば、後払いサービス枠が利用済であり、且つ口座の残高から決済額を引き落すことができないことを示す情報や、自動融資のローン枠を利用して決済が行われたことを示す情報、決済額、詳細を確認するためのボタンボタンB4などが含まれる。ボタンB4が操作されると、コンテンツ提供部220は、例えば、返済期間や返済回数、利息など自動融資に関する詳細を提供する。
【0042】
なお、上記の例において、後払いサービスを利用できず、口座残高または自動融資を利用する場合に、事前に利用者に利用の有無を確認してもよい。例えば決済サーバ200は、利用者端末装置300の表示部に利用の有無を問い合わせるコンテンツを表示させ、利用者が肯定的な回答を行った場合、口座残高または自動融資を利用した決済を行ってもよい。
【0043】
[ここまでのまとめ]
図11は、本実施形態のデビットカードによる決済の手法について説明するための図である。
(1)後払いサービス設定なし、且つ自動融資なしの場合、決済サーバ200は、デビットカードを利用した決済額を優先的に残高から即時引き落とす。残高が不足している場合、決済サーバ200は、残高が不足していることを示すエラー表示を利用者端末装置300の表示部に表示させる。
【0044】
(2)後払いサービス設定なし、且つ自動融資ありの場合、決済サーバ200は、デビットカードを利用した決済額を優先的に残高から即時引き落とす。残高が不足している場合、決済サーバ200は、自動融資のローン枠を利用して決済を行う。ローン枠を利用して決済ができない場合、決済サーバ200は、残高および自動融資を利用できないことを示すエラー表示を利用者端末装置300の表示部に表示させる。
【0045】
(3)後払いサービス設定あり、且つ自動融資なしの場合、決済サーバ200は、デビットカードを利用した決済額を優先的に後払いサービスに適用する。これまでの決済額の合計額と今回の決済額との合計額が後払いサービス枠を超える場合、決済サーバ200は、決済額を残高から即時引き落とする。残高が不足している場合、決済サーバ200は、残高が不足していることを示すエラー表示を利用者端末装置300の表示部に表示させる。
【0046】
(4)後払いサービス設定あり、且つ自動融資ありの場合、決済サーバ200は、デビットカードを利用した決済額を優先的に後払いサービスに適用する。これまでの決済額の合計額と今回の決済額との合計額が後払いサービス枠を超える場合、決済サーバ200は、自動融資のローン枠を利用して決済を行う。ローン枠を利用して決済ができない場合、決済サーバ200は、残高および自動融資が利用できないことを示すエラー表示を利用者端末装置300の表示部に表示させる。
【0047】
(4)において、残高の利用と、ローン枠の利用との一方または双方は、省略されてもよい。残高と、ローン枠と、後払いサービスとの優先度は入れ替えてられてもよい。また、この優先度の設定、または、残高の利用とローン枠の利用との一方または双方の省略は、利用者が設定してもよい。例えば、利用者が決済アプリ320を操作して、各種設定を行うことができる。この場合、決済サーバ200の設定部250が、操作に応じて利用者管理情報262を更新する。
【0048】
例えば、残高よりもローン枠が優先されてもよい。例えば、残高の利用が省略される場合、処理部240は、決済に係る金額と期日までの間に行われた決済とは異なる決済の金額との合計が上限額を超える場合、利用者が利用可能なローン枠に基づいて利用者に自動で貸付を行って、貸付の金額から決済に係る金額または決済に係る金額のうち上限値を超える分の金額の弁済を受けるための処理を実行する。例えば、処理部240は、将来の所定期間において利用者からローンの返済を受ける手続きを行って、決済を完了させる。
【0049】
上記のように、決済サーバ200は、後払いサービスを優先的に適用し、更に後払いサービスが利用できない場合に、残高または自動融資のローン枠を利用することにより、デビットカードの利用の自由度を高め、利用者の利便性を向上させることができる。
【0050】
[後払いサービスの申し込みについて]
(口座を有している例)
処理部240は、決済アプリ320に対する利用者の操作に応じて後払いサービスの申し込みを受け付けて後払いサービスを利用可能にする。
図12は、コンテンツ提供部220が提供するインターフェース画面IM4を示す図である。インターフェース画面IM4は、決済サービスを運営する運営者(例えば銀行)の口座を有している利用者の利用者端末装置300に提供されるコンテンツである。利用者は、ウェブブラウザや決済アプリ320を操作してコンテンツを閲覧可能である。
【0051】
インターフェース画面IM4には、例えば、普通預金残高や、取引明細を確認するためのボタン、振り込みを行うためのボタン、後払いサービスの申し込みを行うためのボタンB5を含む。ボタンB5が操作されると、インターフェース画面IM5が利用者端末装置300の表示部に表示される。
【0052】
インターフェース画面IM5には、例えば、後払いサービスの引き落とし日を設定する領域などを含む。利用者は、インターフェース画面IM5等において必要な操作を行うことで後払いサービスの申し込みを行うことができる。申し込みが完了した場合、決済サーバ200は、利用者が後払いサービスを利用することを可能にする。
【0053】
上記のように口座を有している利用者は、簡易に後払いサービスの申し込みを行うことができる。
【0054】
(口座を有していない例)
図13は、コンテンツ提供部220が提供するインターフェース画面IM6を示す図である。インターフェース画面IM6は、決済サービスを運営する運営者(例えば銀行)の口座を有している利用者の利用者端末装置300に提供されるコンテンツである。利用者は、ウェブブラウザや決済アプリ320を操作して口座を開設する際に提供される当該コンテンツを閲覧可能である。
【0055】
インターフェース画面IM6には、例えば、設立年月日や、資本金、従業員数など口座を開設に必要な情報を入力するためのコンテンツが含まれる。所定の操作が行われると、インターフェース画面IM7が利用者に提供される。
【0056】
インターフェース画面IM7には、例えば、後払いサービスの利用を希望するか、希望しないかを選択するためのボタンや、後払いサービスで引き落としがされる日を選択するための領域などが含まれる。利用者は、インターフェース画面IM6、IM7等において必要な操作を行うことで口座の開設時に後払いサービスの申し込みを行うことができる。口座の開設および申し込みが完了した場合、決済サーバ200は、利用者が後払いサービスを利用することを可能にする。
【0057】
上記のように口座を有していない利用者は、口座の申し込みと同時に容易に後払いサービスの申し込みを行うことができる。
【0058】
例えば、後払いサービスの適用可否は、口座開設時に利用者が提供した情報に基づいて審査される。このため、利用者は、口座の開設を行うための情報を入力すれば、後払いサービスの審査を受けることができる。一方、ローンや融資の審査には、口座開設時に利用者が提供した情報よりも詳細な情報が必要である。決済サーバ200は、ローンや融資の申し込みに対して利用者により詳細な情報を入力するためのインターフェース画面を利用者端末装置300に提供し、入力された情報を利用して審査を行う。このように、後払いサービスは、より利用者にとって利用しやすいサービスである。
【0059】
また、上記の後払いサービスの審査、またはローンや融資の審査において、決済サーバ200の運営者(例えば銀行)が管理している情報が利用されてもよい。管理している情報とは、例えば、利用者の銀行口座の残高の履歴やローン残高、融資状況など種々の情報である。これにより、よりサービスの提供に関して精度の高い審査を行うことができる。
【0060】
[後払いサービスの申し込み後の利用について]
(利用状況の確認について)
利用者は、決済アプリ320を操作して、後払いサービスの利用状況を確認することができる。
図14は、後払いサービスの利用状況を示すインターフェース画面IM8を示す図である。コンテンツ提供部220は、利用者の操作に応じた決済アプリ320からのリクエストに基づいて、インターフェース画面IM8を利用者端末装置300の表示部に表示させる。インターフェース画面IM8は、例えば、デビットカードに関する情報(識別情報や有効期限)や、後払いサービスの利用金額、お支払い日、特典(例えばキャッシュバック)などの情報を含む。上記のように、利用者は、後払いサービスの利用状況を容易に確認することができる。
【0061】
(後払いサービスの利用の切り替えについて)
利用者は、決済アプリ320を操作して、後払いサービスの利用の可否を切り替えることができる。
図15は、後払いサービスの利用の可否を受け付けるためのインターフェース画面IM9を示す図である。インターフェース画面IM9は、「後払いサービスの利用の設定を受け付けるインターフェース画面」の一例である。コンテンツ提供部220は、利用者の操作に応じた決済アプリ320からのリクエストに基づいて、インターフェース画面IM9を利用者端末装置300の表示部に表示させる。インターフェース画面IM9は、例えば、デビットカードに関する情報や、後払いサービスの利用の可否を設定するためのボタンB6などの情報を含む。
【0062】
利用者は、ボタンB6を操作して、後払いサービスの適用または不適用を設定することができる。例えば、利用者は、決済ごとに設定することができる。上記のように、利用者は、後払いサービスの適用または不適用を容易に設定することができる。
【0063】
利用者が複数のデビットカードを利用している場合、決済サーバ200は、後払いサービスの適用は口座ごとに設定してもよい。例えば、3枚のデビットカードが1つの口座に対応付けられている場合、デビットカードごとでなく、当該口座に対応付けられるデビットカードごとに後払いサービスの適用の可否が設定される。決済サーバ200は、これに代えて(口座ごとでなく)、デビットカードごとに後払いサービスの適用の可否を設定してもよい。
【0064】
(自動融資の利用について)
決済サーバ200は、自動融資の適用を設定できるようにしてもよい。
図16は、自動融資の利用の可否を受け付けるためのインターフェース画面IM10を示す図である。
図14のインターフェース画面IM9との相違点を中心に説明する。コンテンツ提供部220は、利用者の操作に応じた決済アプリ320からのリクエストに基づいて、インターフェース画面IM10を利用者端末装置300の表示部に表示させる。インターフェース画面IM10は、例えば、インターフェース画面IM9に含まれる情報に加え、更に、自動融資の利用の可否を受け付けるためのボタンB7を含む。利用者は、ボタンB7を操作して、自動融資の適用または不適用を設定することができる。例えば、利用者は、決済ごとに自動融資の適用または不適用を設定することができる。上記のように、利用者は、自動融資の適用または不適用を容易に設定することができる。
【0065】
なお、インターフェース画面IM10において、自動融資を申し込んでいない利用者に対しは、申し込みのためのボタンが含まれてもよい。このボタンを操作することで、利用者は、自動融資に申し込みを行うことができる。
【0066】
(利用者の操作に応じた利用管理情報の更新について)
設定部250は、上述した
図15のインターフェース画面IM9または
図16のインターフェース画面IM10に対する利用者の操作に応じて利用者管理情報262を更新する。
図17は、設定部250の処理について説明するための図である。設定部250は、利用者が後払いサービスおよび自動融資の利用をオンにする操作を行った場合、決済アプリ320から当該操作の情報を取得して、利用者管理情報262における設定情報1および設定情報2を更新する。設定部250は、設定情報1を即時引き落としフラグから後払いサービスの利用フラグに設定し、設定情報2を自動融資の不適用フラグから自動融資の適用フラグに設定する。これにより、後払いサービスが適用され、後払いサービスおよび残高が利用できない場合に、自動融資が適用される。
【0067】
なお、デビットカードはバーチャルのデビットカードであってもよい。バーチャルのデビットカードとは、例えば、利用者端末装置300のアプリケーションプログラムやブラウザなどとサーバ装置(例えば決済サーバ200)とが協働して提供するカードレスデビットカードである。例えば、利用者が、利用者端末装置300の表示部に表示された所定のインターフェース画面に対してカード番号の発行を要求する操作を行うと、カード番号が発行される。利用者は、例えば、ウエブショッピングなどで、発行されたカード番号を利用して決済を行うことができる。所定のインターフェース画面は、例えば、決済サーバ200が提供する画面である。決済サーバ200は、所定のインターフェース画面に入力された情報を利用者端末装置300から取得したことに応じて、カード番号を利用者端末装置300に提供する。このように、決済サーバ200は、カードレスデビットカードを利用する場合であっても、利用者の利便性を向上させることができる。
【0068】
以上説明した実施形態によれば、決済サーバ200は、決済情報の取得に応じて、決済情報に含まれるデビットカード(物理的なデビットカードまたはバーチャルのデビット)を特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから決済に係る金額を引き落とさずに、予め設定された期日が到来した以降にアカウントから金額を引き落とす処理を実行することにより、利用者の利便性を向上させることができる。
【0069】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0070】
10 デビットカード
100 中継サーバ
200 決済サーバ
220 コンテンツ提供部
230 情報管理部
240 処理部
250 設定部
260 記憶部
262 利用者管理情報
300 利用者端末装置
320 決済アプリ
【手続補正書】
【提出日】2024-08-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行する処理部と、を備え、
前記処理部は、
前記アカウントの開設のためのインターフェース画面を利用者の端末装置の表示部に表示させ、
前記インターフェース画面は、前記アカウントを開設するための前記利用者の情報を入力するための第1入力欄、および前記処理に係るサービスを利用することを希望する意思の有無を入力するための第2入力欄を含み、
前記第2入力欄において意思があることが入力され、前記第1入力欄に入力された情報を利用した前記処理に係るサービスの適用の審査を通過したと判定した場合に、前記利用者に対して前記処理に係るサービスを提供して前記処理を実行する、
決済管理装置。
【請求項2】
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行する処理部と、を備え、
前記処理部は、
前記アカウントの開設のためのインターフェース画面を利用者の端末装置の表示部に表示させ、
前記インターフェース画面は、前記アカウントを開設するための前記利用者の情報を入力するための第1入力欄、および前記処理に係るサービスを利用することを希望する意思の有無を入力するための第2入力欄を含み、
前記第1入力欄に前記利用者の情報が入力され、且つ前記第2入力欄において意思があることが入力されたことによって、前記アカウントの開設および前記サービスの申し込みが完了した場合に、前記利用者に対して前記処理に係るサービスを提供して前記処理を実行する、
決済管理装置。
【請求項3】
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行する処理部と、を備え、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記処理部は、
前記集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて取得した前記決済に係る決済情報の決済に係る対象の金額を、前記集計期間における累計の前記決済に係る金額の合計に加算した合計が前記上限額を超える場合、前記アカウントの残高から前記決済に係る前記対象の金額、または前記加算した合計のうち前記上限額を超える分の金額を即時に引き落とす、
決済管理装置。
【請求項4】
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行する処理部と、を備え、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記処理部は、
前記集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて取得した前記決済に係る決済情報の決済に係る対象の金額を、前記集計期間における累計の前記決済に係る金額の合計に加算した合計が前記上限額を超える場合、前記利用者が利用可能なローン枠に基づいて前記利用者に自動で貸付を行って、前記貸付の金額から前記決済に係る金額、または前記加算した合計のうち前記上限額を超える分の金額の弁済を受けるための処理を即時に実行する、
決済管理装置。
【請求項5】
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得する取得部と、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行する処理部と、を備え、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記処理部は、
前記集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて取得した前記決済に係る決済情報の決済に係る対象の金額を、前記集計期間における累計の前記決済に係る金額の合計に加算した合計が前記上限額を超え、且つ、前記アカウントの残高から前記決済に係る金額または前記加算した合計のうち前記上限額を超える分の金額を引き落とせない場合、
前記利用者が利用可能なローン枠に基づいて前記利用者に自動で貸付を行って、前記貸付の金額から前記決済に係る金額または前記決済に係る金額のうち前記上限額を超える分の金額の弁済を受けるための処理を即時に実行する、
決済管理装置。
【請求項6】
前記デビットカードは、バーチャルのデビットである、
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の決済管理装置。
【請求項7】
コンピュータが、
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得し、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行し、
前記アカウントの開設のためのインターフェース画面を利用者の端末装置の表示部に表示させ、
前記インターフェース画面は、前記アカウントを開設するための前記利用者の情報を入力するための第1入力欄、および前記処理に係るサービスを利用することを希望する意思の有無を入力するための第2入力欄を含み、
前記第2入力欄において意思があることが入力され、前記第1入力欄に入力された情報を利用した前記処理に係るサービスの適用の審査を通過したと判定した場合に、前記利用者に対して前記処理に係るサービスを提供して前記処理を実行する、
決済管理方法。
【請求項8】
コンピュータが、
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得し、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行し、
前記アカウントの開設のためのインターフェース画面を利用者の端末装置の表示部に表示させ、
前記インターフェース画面は、前記アカウントを開設するための前記利用者の情報を入力するための第1入力欄、および前記処理に係るサービスを利用することを希望する意思の有無を入力するための第2入力欄を含み、
前記第1入力欄に前記利用者の情報が入力され、且つ前記第2入力欄において意思があることが入力されたことによって、前記アカウントの開設および前記サービスの申し込みが完了した場合に、前記利用者に対して前記処理に係るサービスを提供して前記処理を実行する、
決済管理方法。
【請求項9】
コンピュータが、
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得し、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行し、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて取得した前記決済に係る決済情報の決済に係る対象の金額を、前記集計期間における累計の前記決済に係る金額の合計に加算した合計が前記上限額を超える場合、前記アカウントの残高から前記決済に係る前記対象の金額、または前記加算した合計のうち前記上限額を超える分の金額を即時に引き落とす、
決済管理方法。
【請求項10】
コンピュータが、
集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて、前記決済に係る決済情報を取得し、
前記決済情報の取得に応じて、前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行し、
前記決済情報に含まれる前記デビットカードを特定するための特定情報に対応付けられたアカウントから前記決済に係る金額を引き落とさずに、前記集計期間を過ぎた後に、前記集計期間の前記決済に係る金額の合計を前記アカウントから引き落とす処理を実行するサービスには利用の上限額が規定され、
前記集計期間において利用者がデビットカードを利用した決済を行ったことに応じて取得した前記決済に係る決済情報の決済に係る対象の金額を、前記集計期間における累計の前記決済に係る金額の合計に加算した合計が前記上限額を超える場合、前記利用者が利用可能なローン枠に基づいて前記利用者に自動で貸付を行って、前記貸付の金額から前記決済に係る金額、または前記加算した合計のうち前記上限額を超える分の金額の弁済を受けるための処理を即時に実行する、
決済管理方法。